JP2015013557A - 乗用車用空気入りタイヤ - Google Patents

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【課題】タイヤ軽量化を図りつつビード部剛性を適正に維持して、転がり抵抗の低減を図ったタイヤを提供する。【解決手段】ビードコア間にわたり延在する本体部と、ビードコアの周りで折り返されて径方向外側へ延びる折返し部とからなるカーカスを骨格とし、ビードコアの径方向外側であって本体部と折返し部との間にビードフィラーが配置され、タイヤ外表面にリムフランジと接触する凹部が形成されているタイヤである。折返し部がビードフィラーの径方向外側端より径方向外側まで延び、かつ、タイヤを規定リムに組んだ無内圧状態でのタイヤ幅方向断面において、ビードフィラーの径方向内側端を通り軸方向に平行な直線と折返し部との交点A、ビードフィラーの径方向外側端を通り軸方向に平行な直線と折返し部との交点B、点A,B間の径方向距離の中点を通り軸方向に平行な直線と折返し部との交点Cの3点を通る円の曲率半径が10〜20mmの範囲である。【選択図】図2

Description

本発明は、乗用車用空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、ビード部構造の改良に係る乗用車用空気入りラジアルタイヤに関する。
従来より、空気入りタイヤにおける転がり抵抗の低減手法として、サイドウォール部からビードコア近傍までの部位、特にはビード部の剛性を下げて、この部位の変形を大きくすることが、一般的に行われている。この部位における変形を大きくすると、トレッド部における変形が小さくなって、トレッド部でのヒステリシスロスが低減されるので、転がり抵抗の低減に有利となる。
ビード部の剛性の改良に係る技術として、例えば、特許文献1には、ビードコアの周りに、所定の撚り数および破断強度を有する双撚りの有機繊維コードからなるカーカス層を折り返し、この折り返し部を本体部に接合させ、カーカス層の折り返し端部をベルト層の端末よりもタイヤ径方向内側で終端させ、カーカス層の折り返し部と本体部との接合部内端とビードコアの外周面との間にタイヤ径方向に対して2〜15mmの高さを有するフィラーゴムを介在させることで、荷重耐久性を維持しつつ軽量化を図った空気入りラジアルタイヤが開示されている。
特開2009−274477号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に記載されているようにビードフィラーを小型化した場合、ビード部の剛性が必要以上に低下して、接地時におけるビード部の変形が大きくなるためにビード部におけるヒステリシスロスが増大し、タイヤ全体として転がり抵抗が悪化する場合があった。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、ビード部構造の改良により、タイヤの軽量化を図りつつビード部の剛性を適正に維持して、転がり抵抗の低減を図った乗用車用空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、乗用車用タイヤの接地時におけるビード部の変形に着目して鋭意検討した結果、ビードフィラーを小型化した場合であっても、カーカス折返し部の形状を改良することでビード部の剛性を高く維持することができ、結果として転がり抵抗の低減とタイヤの軽量化とを両立できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の乗用車用空気入りタイヤは、一対のビードコア間にわたりトロイド状に延在するカーカス本体部と、該カーカス本体部に連続して設けられ、該ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されてタイヤ径方向外側へ延びるカーカス折返し部とからなるカーカスを骨格とし、該ビードコアのタイヤ径方向外側であって該カーカス本体部と該カーカス折返し部との間にビードフィラーが配置されてなり、タイヤ外表面のうち、該ビードコアおよび該ビードフィラーのタイヤ幅方向外側の領域に、リムフランジと接触する凹部が形成されている乗用車用空気入りタイヤであって、
前記カーカス折返し部が、少なくとも前記ビードフィラーのタイヤ径方向外側端よりもタイヤ径方向外側まで延び、かつ、
タイヤを規定リムに組んで内圧を負荷しない無内圧状態でのタイヤ幅方向断面において、前記ビードフィラーのタイヤ径方向内側端を通りタイヤ軸方向に平行な直線と、前記カーカス折返し部との交点A、該ビードフィラーのタイヤ径方向外側端を通りタイヤ軸方向に平行な直線と、該カーカス折返し部との交点B、および、点A,B間のタイヤ径方向距離の中点を通りタイヤ軸方向に平行な直線と、該カーカス折返し部との交点C、の3点を通る円の曲率半径Rが10〜20mmの範囲であることを特徴とするものである。
本発明のタイヤにおいては、前記ビードフィラーのタイヤ径方向外側端よりタイヤ径方向外側において、前記カーカス折返し部が前記カーカス本体部に沿って延びる近接領域を有し、かつ、該近接領域の該タイヤ折返し部に沿って測った距離が、5〜15mmの範囲であることが好ましい。
本発明によれば、上記構成としたことにより、タイヤの軽量化を図りつつビード部の剛性を適正に維持して、転がり抵抗の低減を図った乗用車用空気入りタイヤを実現することが可能となった。
本発明の乗用車用空気入りタイヤの一例を示す幅方向片側断面図である。 本発明の乗用車用空気入りタイヤのビード部を示す拡大部分断面図である。 ビード部での変形の状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に、本発明の乗用車用空気入りタイヤの一例を示す幅方向片側断面図を示す。図示するように、本発明のタイヤは、一対のビード部11にそれぞれ埋設されたビードコア1間にわたりトロイド状に延在するカーカス本体部2Aと、カーカス本体部2Aに連続して設けられ、ビードコア1の周りでタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されてタイヤ径方向外側へ延びるカーカス折返し部2Bと、からなるカーカス2を骨格とする。また、一対のビード部11のタイヤ径方向外側には一対のサイドウォール部12が配置され、一対のサイドウォール部12間には、接地面を形成するトレッド部13が配置されている。
さらに、本発明のタイヤにおいては、ビードコア1のタイヤ径方向外側であって、カーカス本体部2Aとカーカス折返し部2Bとの間にビードフィラー3が配置されており、タイヤ外表面のうち、ビードコア1およびビードフィラー3のタイヤ幅方向外側の領域に、リムフランジと接触する凹部4が形成されている。
図2に、本発明の乗用車用空気入りタイヤのビード部を示す拡大部分断面図を示す。図示するように、本発明のタイヤにおいては、カーカス折返し部2Bが、少なくともビードフィラー3のタイヤ径方向外側端3oよりもタイヤ径方向外側まで延びており、タイヤを規定リムに組んで内圧を負荷しない無内圧状態でのタイヤ幅方向断面において、カーカス折返し部2Bの断面形状を規定する以下の3点を通る円の曲率半径Rが、10〜20mmの範囲である点に特徴を有する。すなわち、1)ビードフィラー3のタイヤ径方向内側端3iを通りタイヤ軸方向に平行な直線Lと、カーカス折返し部2Bとの交点A、2)ビードフィラー3のタイヤ径方向外側端3oを通りタイヤ軸方向に平行な直線Lと、カーカス折返し部2Bとの交点B、および、3)点A,B間のタイヤ径方向距離の中点を通りタイヤ軸方向に平行な直線Lと、カーカス折返し部2Bとの交点C、の3点である。
ここで、「規定リム」とは所定の産業規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または「Approved Rim」、「Recommended Rim」)のことである。所定の産業規格については、タイヤが生産もしくは使用される地域において、それぞれ定められており、例えば、アメリカ合衆国ではThe Tire and Rim Association Inc.のYear Book(デザインガイドを含む)により、欧州では、The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manualにより、日本では日本自動車タイヤ協会のJATMA YEAR BOOKにより、それぞれ規定されている。
乗用車用タイヤでは、トラックやバス等の重荷重車両用のタイヤと比較して、ビード部耐久性の要求レベルが低いことから、カーカス折返し部2Bに対応するビード部のゴムゲージを薄くすることで、上述したように、ビードコア1およびビードフィラー3のタイヤ幅方向外側の領域に、リムフランジと接触する凹部4が形成されている。このような構造を有することにより、乗用車用タイヤの接地時には、図3に示すように、ビード部11において、タイヤ幅方向外側に大きく倒れ込む変形が生ずる。このビード部11の倒れ込み変形の際、ラジアルタイヤにおいては、カーカス本体部2Aに対しては引張り力、カーカス折返し部2Bに対しては圧縮力が働く(図3参照)。本発明者の検討によれば、このカーカス折返し部2Bに発生する圧縮力がカーカス本体部2Aにも伝わることで、ビード部11全体においてカーカス2に働く引張り力が低下して、変形時のビード部剛性が下がってしまうことが分かった。よって、軽量化と転がり抵抗の低減との両立のためには、カーカス折返し部2Bに作用する圧縮力を緩和することが有効であると考えられる。
本発明者は、かかる観点からさらに検討した結果、ビード部11におけるカーカス折返し部2Bの断面形状を、小型化したビードフィラー3に対応する部位のカーカス折返し部2Bの曲率半径が従来よりも小さくなるよう規定することで、カーカス折返し部2Bの位置をビード部11の曲げの中立軸に近づけることができ、これにより、カーカス折返し部2Bの圧縮力を緩和して、ビード部11の剛性を高めることが可能となることを見出した。具体的には、本発明においては、上記により規定されるカーカス折返し部2Bの曲率半径Rを20mm以下とすることで、所期の軽量化と転がり抵抗の低減との両立効果を得ることができる。一方で、曲率半径Rが小さすぎると、ビードフィラー3の体積自体が小さくなりすぎて、ビード部11の変形がかえって増大してしまうため、曲率半径Rは10mm以上とすることが必要である。このようにカーカス折返し部2Bの断面形状を規定したことで、ビード部11の剛性を向上させて、接地時におけるサイドウォール部12の変形の比率を大きくすることができ、タイヤ全体として転がり抵抗を低減することができる。
本発明において、カーカス折返し部2Bの曲率半径Rを従来よりも小さくするとは、実質的には、カーカス折返し部2Bの位置を、図3中に点線で示す従来のカーカス折返し部102Bの位置よりも、ビードフィラー3よりタイヤ径方向外側においてタイヤ幅方向内側にずらしていることを意味する。従来は、ビードフィラーを小型化する場合、それとともにビード部のゲージを薄くすることでさらなる軽量化が図られていたが、本発明においては、通常のカーカス折返し構造の場合と同じビード部ゲージを保ちつつビードフィラーを小型化するとともに、カーカス折返し部2Bの位置をタイヤ幅方向内側にずらしている。これにより、後述するように、カーカス折返し部2Bにおいて、カーカス本体部2Aと平行な部位を設けることができ、ビード部の倒れ込み変形時に、カーカス折返し部2Bが従来よりも曲げ引張り側に位置することになって、引張り張力を発揮するので、適正なビード部剛性が確保できるものとなった。本発明においては、引張り張力による剛性の増加によってビード部の剛性を向上でき、ビード部のヒステリシスロスの減少を実現している。また、本発明では、ビード部ゲージを変化させないためにタイヤ質量は変わらないので、ビード部剛性を増大させているにもかかわらず、質量の増加を生ずることがない。本発明のタイヤにおいて、ビードフィラーに対応する部位で、厚み方向に沿って測ったビード部ゲージは、7〜15mmである。
上述したように、本発明のタイヤにおいては、ビードフィラー3のタイヤ径方向外側端3oよりタイヤ径方向外側において、カーカス折返し部2Bがカーカス本体部2Aに沿って延びる近接領域を有することで、ビード部剛性が向上して、転がり抵抗が良化する。ここで、本発明においてカーカス折返し部2Bとカーカス本体部2Aとの近接領域とは、カーカス折返し部2Bが上記曲率半径Rを有する円から離れる点、すなわち、ビードフィラー3のタイヤ径方向外側端3oに対応するカーカス折返し部2B上の交点Bから、カーカス折返し部2Bの上端までの領域をいう。本発明においては、この近接領域のタイヤ折返し部2Bに沿って測った距離xが、5〜15mmの範囲であることが好ましい(図2参照)。カーカス折返し部2Bとカーカス本体部2Aとが平行して延びる距離xを5mm以上とすることで、ビード部剛性の向上による転がり抵抗の向上効果を良好に得ることができる。一方、距離xが15mmを超えると、サイドウォール部の剛性が大きくなりすぎて、トレッド部で変形が生じやすくなり、トレッド部のゴム量が大きいために、転がり抵抗が悪化するおそれがある。
本発明においては、ビード部11における、ビードフィラー3とカーカス本体部2Aとの間やカーカス本体部2Aとカーカス折返し部2Bとの間などに、補強ゴムや補強コード層よりなる補強層を設けて、さらにビード部剛性を向上させることも可能であるが、タイヤ質量が増加する点からは好ましくない。特に、ビードフィラー3のタイヤ径方向外側端3oよりもタイヤ径方向外側の領域においては、さらなる補強層を配置しないことが好ましい。この領域にさらなる補強層を配置すると、タイヤ質量が増大することに加え、カーカス折返し部2Bの配置位置が曲げの中立軸から離れて圧縮力が生じてしまい、本発明の所期の効果を損なうためである。この場合、カーカス本体部2Aとカーカス折返し部2Bとの間には、カーカスを構成するプライコードの被覆ゴムのみが存在することになる。
本発明のタイヤにおいては、ビード部11におけるカーカス2、特には、カーカス折返し部2Bの断面形状が上記条件を満足する点のみが重要であり、これにより、所期の効果を得ることができるものである。本発明のタイヤにおいて、上記以外の点については、常法に従い適宜構成することができ、特に制限されるものではない。
例えば、本発明において、カーカスを構成するプライコードとしては、有機繊維コードを用いることができる。また、特に制限されるものではないが、本発明においては図示するように、カーカス本体部2Aの形状が、ビードフィラー3に対応する位置で、タイヤ幅方向内側に凸になるように湾曲しているものとすることができる。さらに、上記タイヤをリム組みした無内圧状態において、ビードトウ5を通りタイヤ軸方向に平行な直線L(ビード底面)を基準とするビードフィラー3のタイヤ径方向外側端3oのタイヤ径方向位置の高さH(mm)は、リムフランジ高さの60%〜110%とすることが好ましい(図3参照)。
また、図示するタイヤにおいて、カーカス2のクラウン部タイヤ径方向外側には、通常2〜4枚、図示する例では3枚のベルト層6が配設されており、トレッド部13の表面には、適宜トレッドパターンが形成されている。さらに、タイヤの最内層にはインナーライナーが配置されている。さらにまた、タイヤ内に充填する気体としては、通常の空気や酸素分圧を変えた空気、または、窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
タイヤサイズ155/65R14にて、下記の表中に示す条件に従い、図1,図2に示すような構造を有する各実施例および比較例の乗用車用空気入りラジアルタイヤを作製した。カーカスは1枚とし、プライコードの材質としてはポリエチレンテレフタレートを用いた。また、カーカスのクラウン部タイヤ径方向外側には、2枚のスチールベルトと1枚のナイロンからなる補強層とを、タイヤ内側から順次、タイヤ周方向に対し、左上がり36度、右上がり36度、および、0度(タイヤ周方向)で、交錯配置した。このタイヤの規定リム(リムサイズ:4.5J×14)のリムフランジ高さは17.5mmであり、規定リムに組んで規定内圧230kPaを負荷した際の、ビードトウを通るタイヤ軸方向に平行な直線L(ビード底面)を基準とするリム離反点までの高さは、16mmであった。
得られた各供試タイヤを上記規定リムに組み、内圧230kPaを充填し、荷重2.66kNを負荷した状態で、直径1.7mの鉄板表面を持つドラム試験機を用いて、速度80km/hにて、転がり抵抗の評価試験を行った。また、得られた各供試タイヤの質量を測定した。結果はいずれも、比較例1の値を100とする指数にて示した。いずれも、値が小さいほど良好である。これらの結果を、下記の表中に併せて示す。
Figure 2015013557
*1)タイヤを規定リムに組んで内圧を負荷しない無内圧状態でのタイヤ幅方向断面において測った、ビードトウを通りタイヤ軸方向に平行な直線L(ビード底面)を基準とするビードフィラーのタイヤ径方向外側端3oのタイヤ径方向位置の高さH(mm)である。
*2)ビードフィラーに対応する部位で厚み方向に垂直に図ったビード部ゲージを、比較例1の値を100としたときの指数で示す。
*3)タイヤを規定リムに組んで内圧を負荷しない無内圧状態でのタイヤ幅方向断面において、ビードフィラーのタイヤ径方向内側端を通りタイヤ軸方向に平行な直線とカーカス折返し部との交点A、ビードフィラーのタイヤ径方向外側端を通りタイヤ軸方向に平行な直線とカーカス折返し部との交点B、および、点A,B間のタイヤ径方向距離の中点を通りタイヤ軸方向に平行な直線とカーカス折返し部との交点Cの3点を通る円の曲率半径R(mm)である。
*4)ビードフィラーのタイヤ径方向外側端よりタイヤ径方向外側において、カーカス折返し部がカーカス本体部に沿って延びる近接領域の、タイヤ折返し部に沿って測った距離x(mm)である。
Figure 2015013557
上記表中、比較例2〜4は、比較例1に対し、ビードフィラー高さを低くしつつ、ビード部ゲージについても薄くしていった例であり、カーカス折返し部の曲率半径は変化していない。このため、ビード部ゲージの薄肉化によりタイヤ質量は低減しているものの、ビード部剛性の低減により、転がり抵抗は悪化している。
これに対し、比較例5は、ビードフィラー高さおよびビード部ゲージは比較例1と同一のまま、カーカス折返し部がカーカス本体部に沿って延びる近接領域の距離のみ変えた例であり、転がり抵抗は変わらないが、カーカス長さの増大により、タイヤ質量が増大している。
また、実施例1〜7および比較例6は、ビード部ゲージは比較例1と同一のまま、ビードフィラー高さを低くした例であり、実施例1〜3および比較例6については、カーカス本体部に沿うカーカス折返し部の距離xをすべて同一としている。この場合、ビードフィラー高さが変化しているので、カーカス折返し部の距離xが同一であってもカーカスの長さは変化している。すなわち、ビードフィラー高さが高いほどカーカス折返し部のタイヤ径方向外側端の実質的な高さは高くなるので、質量が増大する傾向となる。曲率半径Rが本発明の規定を満足する範囲である実施例1〜3では、比較例1に対し質量の増大を抑えつつあるいは質量を低減しつつ、曲率半径Rを小さくしたことに伴うビード部剛性の向上により、転がり抵抗は良化している。一方、比較例6では、曲率半径Rが小さすぎて、転がり抵抗が悪化傾向に転じている。
さらに、実施例4〜7については、すべて同じビードフィラー高さで、カーカス本体部に沿うカーカス折返し部の距離xを変えている。この場合も、ビードフィラー高さは同一であってもカーカス折返し部の距離xが変化しているので、カーカスの長さは変化している。すなわち、カーカス折返し部の距離xが大きいほど、質量が増大する傾向となる。曲率半径Rが本発明の規定を満足する範囲であるこれら実施例4〜6においても、比較例1に対し質量の増大を抑えつつあるいは質量を低減しつつ、曲率半径Rの低下に伴うビード部剛性の向上により、転がり抵抗は良化している。
以上の結果、本発明に係る曲率半径の規定を満足することにより、タイヤ軽量化と転がり抵抗の低減とを両立した乗用車用タイヤが得られることが確かめられた。
1 ビードコア
2 カーカス
2A カーカス本体部
2B,102B カーカス折返し部
3 ビードフィラー
3i ビードフィラーのタイヤ径方向内側端
3o ビードフィラーのタイヤ径方向外側端
4 凹部
5 ビードトウ
6 ベルト層
11 ビード部
12 サイドウォール部
13 トレッド部
A,B,C 交点

Claims (2)

  1. 一対のビードコア間にわたりトロイド状に延在するカーカス本体部と、該カーカス本体部に連続して設けられ、該ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されてタイヤ径方向外側へ延びるカーカス折返し部とからなるカーカスを骨格とし、該ビードコアのタイヤ径方向外側であって該カーカス本体部と該カーカス折返し部との間にビードフィラーが配置されてなり、タイヤ外表面のうち、該ビードコアおよび該ビードフィラーのタイヤ幅方向外側の領域に、リムフランジと接触する凹部が形成されている乗用車用空気入りタイヤであって、
    前記カーカス折返し部が、少なくとも前記ビードフィラーのタイヤ径方向外側端よりもタイヤ径方向外側まで延び、かつ、
    タイヤを規定リムに組んで内圧を負荷しない無内圧状態でのタイヤ幅方向断面において、前記ビードフィラーのタイヤ径方向内側端を通りタイヤ軸方向に平行な直線と、前記カーカス折返し部との交点A、該ビードフィラーのタイヤ径方向外側端を通りタイヤ軸方向に平行な直線と、該カーカス折返し部との交点B、および、点A,B間のタイヤ径方向距離の中点を通りタイヤ軸方向に平行な直線と、該カーカス折返し部との交点C、の3点を通る円の曲率半径Rが10〜20mmの範囲であることを特徴とする乗用車用空気入りタイヤ。
  2. 前記ビードフィラーのタイヤ径方向外側端よりタイヤ径方向外側において、前記カーカス折返し部が前記カーカス本体部に沿って延びる近接領域を有し、かつ、該近接領域の該タイヤ折返し部に沿って測った距離が、5〜15mmの範囲である請求項1記載の乗用車用空気入りタイヤ。
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