JP2015013541A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機関始動時において電装品またはアシストモータの誤作動を抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】電動パワーステアリング装置1は、操舵部材の操舵をアシストするアシスト力を発生させるアシストモータ31と、アシストモータ31の駆動を制御するモータ駆動回路45と、アシストモータ31に電力を供給する主電源4、モータ駆動回路45、および電装品ECのそれぞれと電気的に接続されたキャパシタ54と、キャパシタ54の充放電を制御する制御装置40とを備えている。制御装置40は、機関始動時においてキャパシタ54の残存電荷量が第1残量閾値以上のとき、キャパシタ54が電装品ECに放電する。【選択図】図2

Description

本発明は、補助電源を備える電動パワーステアリング装置に関する。
従来の電動パワーステアリング装置は、主電源に直列に接続された補助電源を有する。この電動パワーステアリング装置は、据え切り操舵時のように操舵部材の操舵をアシストするアシストモータの消費電力が大きいとき、主電源および補助電源によりアシストモータを駆動する。これにより、主電源の消費電力が過大となることが抑制される。また、電動パワーステアリング装置は、据え切り操舵時以外のときのようにアシストモータの消費電力が小さいとき、主電源のみによりアシストモータを駆動する。また主電源は、電装品に電力を供給している。なお、特許文献1は、従来の電動パワーステアリング装置の構成の一例を示している。
特開2009−78743号公報
ところで、主電源の電圧は、機関始動時にセルモータが駆動することにより、急激に低下する。このため、主電源から電装品を駆動するためのマイコンに供給される電圧が低下することにより、マイコンが駆動するために必要な電圧未満となる場合がある。これにより、マイコンが初期化されてしまう。このため、電装品が誤作動するおそれがある。なお、このような問題は、電装品に限られず、アシストモータを駆動するためのマイコンについても同様に発生する。
本発明は、上記課題を解決するため、機関始動時において電装品またはアシストモータの誤作動を抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本手段は、「操舵部材の操舵をアシストするアシスト力を発生するアシストモータと、前記アシストモータを駆動制御する駆動制御部と、前記アシストモータならびに前記駆動制御部以外の車両の電装品、前記アシストモータおよび前記駆動制御部の一方、および前記アシストモータに電気的に接続される主電源のそれぞれと電気的に接続される補助電源と、前記補助電源の前記電装品への電力の供給を制御する電源制御部とを備え、前記電源制御部は、前記車両の機関始動時において、前記補助電源の残存電荷量が閾値以上のとき、前記補助電源の電力を前記電装品に供給する電動パワーステアリング装置」を含む。
この電動パワーステアリング装置の補助電源は、機関始動時に補助電源の残存電荷量が閾値以上のとき、電装品に放電する。このため、電装品は、機関始動時に主電源が電圧降下しても補助電源から安定した電荷が供給される。したがって、機関始動時における電装品の誤作動が抑制される。
上記手段の一形態は、「前記電装品と前記補助電源との電気的な接続および遮断を変更する第1変更部と、前記主電源と前記補助電源との電気的な接続および遮断を変更する第2変更部と、前記電装品と前記主電源との電気的な接続および遮断を変更する第3変更部とを有する切替回路を備え、前記電源制御部は、前記機関始動時において、前記補助電源の残存電荷量が前記閾値以上のとき、前記電装品と前記補助電源とが電気的に接続された状態に前記第1変更部を変更し、前記補助電源と前記主電源との電気的な接続が遮断された状態に前記第2変更部を変更し、前記電装品と前記主電源との電気的な接続が遮断された状態に前記第3変更部を変更する電動パワーステアリング装置」を含む。
この電動パワーステアリング装置においては、機関始動時に主電源と電装品との電気的な接続が遮断される。このため、電装品は、機関始動時に生じる主電源の電圧降下の影響を受けることが抑制される。
上記手段の一形態は、「前記アシストモータの動作を制御する制御回路を備え、前記補助電源は、前記制御回路と電気的に接続され、前記電源制御部は、前記機関始動時において、前記補助電源の残存電荷量が前記閾値以上のとき、前記補助電源の電力を前記制御回路に供給する電動パワーステアリング装置」を含む。
この電動パワーステアリング装置の電装品および制御回路のそれぞれは、機関始動時に主電源が電圧降下しても補助電源から安定した電荷が供給される。したがって、機関始動時における電装品およびアシストモータの誤作動が抑制される。
本手段は、「操舵部材の操舵をアシストするアシスト力を発生するアシストモータと、前記アシストモータの動作を制御する制御回路と、前記アシストモータに電気的に接続される主電源、前記アシストモータ、および前記制御回路のそれぞれに電気的に接続される補助電源と、前記補助電源の前記制御回路への電力の供給を制御する電源制御部とを備え、前記電源制御部は、車両の機関始動時において、前記補助電源の残存電荷量が閾値以上のとき、前記制御回路に電力を供給する電動パワーステアリング装置」を含む。
この電動パワーステアリング装置の補助電源は、機関始動時に補助電源の残存電荷量が閾値以上であれば、制御回路に放電する。このため、制御回路は、機関始動時に主電源が電圧降下しても補助電源から安定した電荷が供給される。したがって、機関始動時におけるアシストモータの誤作動が抑制される。
本電動パワーステアリング装置は、機関始動時において電装品またはアシストモータの誤作動を抑制することができる。
実施形態の電動パワーステアリング装置の構成を示す概略図。 実施形態の電動パワーステアリング装置の回路構成を示す回路図。 実施形態の各スイッチング素子の動作状態を示す表。 実施形態の各スイッチング素子の動作および電力の流れを示す回路図であり、(a)は第1出力状態の回路図、(b)は第2出力状態の回路図、(c)は第3出力状態の回路図、(d)は第4出力状態の回路図。 実施形態のEPS要求電力および電源電力の推移を示すグラフ。 実施形態の電源制御の処理手順を示すフローチャート。 実施形態の電源制御の一実行態様を示すタイムチャート。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1の構成について説明する。
電動パワーステアリング装置1は、操舵機構10、転舵機構20、アシスト装置30、補助電源装置50、およびトルク検出装置60を備えている。主電源4および補助電源装置50は、アシスト装置30に電力を供給する。
操舵機構10は、コラムシャフト11、インターミディエイトシャフト12、およびピニオンシャフト13を有する。コラムシャフト11、インターミディエイトシャフト12、およびピニオンシャフト13は、操舵部材2の操舵にともない一体に回転する。コラムシャフト11の上端部は、操舵部材2に接続されている。インターミディエイトシャフト12の上端部は、コラムシャフト11の下端部に接続されている。ピニオンシャフト13には、ピニオン歯13Aが形成されている。
転舵機構20は、ラックシャフト21を有する。ラックシャフト21の両端部は、タイロッド23等を介して転舵輪3に接続されている。ラックシャフト21には、ラック歯21Aが形成されている。ラック歯21Aは、ピニオン歯13Aと噛み合せられている。ラック歯21Aとピニオン歯13Aとは、互いに噛み合せられることによりラックアンドピニオン機構22を構成している。
アシスト装置30は、アシストモータ31、減速機構32、および制御装置40を有する。本実施形態の電動パワーステアリング装置1のアシスト形態は、アシストモータ31の出力軸の回転力をアシスト力としてコラムシャフト11に伝達することにより運転者の操舵を補助するコラムアシスト型である。アシストモータ31は、3相ブラシレスモータである。減速機構32は、互いに噛み合ったウォームシャフトおよびウォームホイール(ともに図示略)を有するウォームギヤである。ウォームシャフトは、アシストモータ31の出力軸に固定されている。ウォームホイールは、コラムシャフト11に固定されている。制御装置40は、アシストモータ31の駆動を制御するアシスト制御と、補助電源装置50の充放電の動作を制御する電源制御とを実行する。なお、制御装置40は「電源制御部」に相当する。
上述のアシスト装置30の構成により、次のようにコラムシャフト11にアシスト力が付与される。すなわち、制御装置40は、アシスト制御により運転者の操舵に応じたアシスト力を算出する。算出されたアシスト力に基づいてアシストモータ31が駆動することによりアシストモータ31の出力軸が回転する。アシストモータ31の出力軸の回転力は、アシスト力として減速機構32を介してコラムシャフト11に付与される。
補助電源装置50は、主電源4、電装品EC、および制御装置40のそれぞれと電気的に接続されている。補助電源装置50は、主電源4、電装品EC、および制御装置40以外とは電気的に接続されていない。補助電源装置50は、制御装置40および電装品ECのそれぞれに放電することにより制御装置40および電装品ECのそれぞれに電力を供給する。
トルク検出装置60は、操舵部材2の操舵によりコラムシャフト11に付与されるトルク(以下、「操舵トルクτ」)の大きさに応じたトルク信号を制御装置40に車載通信ネットワークを通じて出力する。
次に、電動パワーステアリング装置1が搭載される車両の電気系の構成について説明する。
車速センサ5は、制御装置40に車載通信ネットワークを通じて接続されている。車速センサ5は、車両の走行速度(以下、「車速VS」)に応じた信号を制御装置40に出力する。
主電源4は、制御装置40、補助電源装置50、セルモータ6、および電装品ECと電気的に接続されている。主電源4は、制御装置40、補助電源装置50、セルモータ6、および電装品ECに電力を供給する。主電源4は、車載バッテリ4Aおよびオルタネータ4Bを有する。車載バッテリ4Aは、オルタネータ4Bと電気的に接続されている。
電装品ECは、ETC車載器7、計器類8、およびブレーキ装置の制御装置(以下、「ブレーキ制御装置9」)を有する。電装品ECは、補助電源装置50に電気的に接続されている。
ETC車載器7は、ETC用制御回路7Aを有する。ETC用制御回路7Aは、レギュレータ7Bおよびマイコン7Cを有する。レギュレータ7Bは、主電源4および補助電源装置50から供給される電圧をマイコン7Cの駆動に必要な電圧に調整する。マイコン7Cは、ETC車載器7の動作を制御する。
計器類8は、車速VS、燃料計、警告灯等の車両の情報を示す機能を有する。計器類8は、車両のディスプレイに表示される。計器類8は、計器用制御回路8Aを有する。計器用制御回路8Aは、レギュレータ8Bおよびマイコン8Cを有する。レギュレータ8Bは、主電源4および補助電源装置50から供給される電圧をマイコン8Cの駆動に必要な電圧に調整する。マイコン8Cは、計器類8の動作を制御する。
ブレーキ制御装置9は、ブレーキペダル(図示略)の操作に基づいて車速VSを低下させる動作または車両を停止させる動作を制御する。またブレーキ制御装置9は、ブレーキ操作中において車両の車輪のロックによる滑走発生を抑制するABS機能(Antilock Brake System)を有する。ブレーキ制御装置9は、ブレーキ用制御回路9Aを有する。ブレーキ用制御回路9Aは、レギュレータ9Bおよびマイコン9Cを有する。レギュレータ9Bは、主電源4および補助電源装置50から供給される電圧をマイコン9Cの駆動に必要な電圧に調整する。マイコン9Cは、ブレーキ制御装置9の動作を制御する。
なお、各レギュレータ7B,8B,9Bにより調整される電圧は、主電源4が満充電のときの電圧、および補助電源装置50のキャパシタ54(図2参照)が満充電のときの電圧よりも低い。
図2を参照して、電動パワーステアリング装置1の回路構成について説明する。
制御装置40は、EPS制御回路41、モータ駆動回路45、電流センサ46、および電圧センサ47を有する。なお、EPS制御回路41は「制御回路」に相当する。また、モータ駆動回路45は「駆動制御部」に相当する。
電流センサ46は、アシストモータ31に供給される電流(以下、「モータ電流IM
」)に応じた信号をEPS制御回路41に出力する。
電圧センサ47は、モータ駆動回路45に印加される電圧の大きさに応じた信号をEPS制御回路41に出力する。
EPS制御回路41は、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン42」)を有する。EPS制御回路41は、モータ駆動回路45の動作を制御することによりアシストモータ31の動作を制御する。
マイコン42は、電源管理部43およびモータ制御部44を有する。電源管理部43は、電源制御として補助電源装置50の充放電の動作を制御する。モータ制御部44は、アシスト制御としてアシストモータ31のアシスト力を発生させるためのモータ制御信号SMをモータ駆動回路45に出力する。
モータ駆動回路45は、アシストモータ31の各相に対して2個のスイッチング素子が直列に接続された周知の構成を有する。
補助電源装置50は、主電源4と直列に接続されている。補助電源装置50は、電流センサ51、昇圧回路52、充放電回路53、補助電源としてのキャパシタ54、および切替回路55を有する。
電流センサ51は、切替回路55および昇圧回路52の間に配置されている。電流センサ51は、主電源4の出力電流(以下、「バッテリ電流IB」)の大きさに応じた信号を電源管理部43に出力する。
昇圧回路52は、主電源4の電圧(以下、「バッテリ電圧VB」)を昇圧してキャパシタ54に印加する。昇圧回路52は、スイッチング素子S3,S4および昇圧コイル52Aを有する。スイッチング素子S3,S4は、MOSFETである。上段側のスイッチング素子S3は、キャパシタ54および下段側のスイッチング素子S4のそれぞれに接続されている。スイッチング素子S4は、グラウンドに接続されている。昇圧コイル52Aの一端は、スイッチング素子S3とスイッチング素子S4との接続点P1に接続されている。昇圧コイル52Aの他端は、切替回路55を介して主電源4に接続されている。
昇圧回路52のスイッチング素子S3のゲート部には、電源管理部43の昇圧信号SB1が入力される。スイッチング素子S4のゲート部には、電源管理部43の昇圧信号SB2が入力される。スイッチング素子S3,S4は、昇圧信号SB1,SB2に基づいてPMW駆動する。
充放電回路53は、昇圧回路52と直列に接続されている。充放電回路53は、スイッチング素子S1,S2を有する。スイッチング素子S1,S2は、MOSFETである。上段側のスイッチング素子S1は、キャパシタ54および下段側のスイッチング素子S2のそれぞれに接続されている。下段側のスイッチング素子S2は、切替回路55を介して主電源4に接続されている。充放電回路53は、スイッチング素子S1とスイッチング素子S2との接続点P2においてモータ駆動回路45に接続されている。
スイッチング素子S1のゲート部には、電源管理部43の充放電信号SCD1が入力される。スイッチング素子S2のゲート部には、電源管理部43の充放電信号SCD2が入力される。スイッチング素子S1,S2は、充放電信号SCD1,SCD2に基づいてオン状態およびオフ状態を変更する動作を行う。
キャパシタ54は、電気二重層コンデンサである。キャパシタ54は、昇圧回路52および充放電回路53と並列に接続されている。
切替回路55は、主電源4と直列に接続されている。切替回路55は、ETC用制御回路7A、計器用制御回路8A、およびブレーキ用制御回路9Aのそれぞれと接続点P3において電気的に接続されている。なお、以降では、ETC用制御回路7A、計器用制御回路8A、およびブレーキ用制御回路9Aを総称し、「電装品制御回路ECC」と呼称することがある。
切替回路55は、スイッチング素子S5,S6,S7を有する。スイッチング素子S5,S6,S7は、MOSFETである。なお、スイッチング素子S5は「第1変更部」に相当する。スイッチング素子S6は「第2変更部」に相当する。スイッチング素子S7は「第3変更部」に相当する。
スイッチング素子S5は、キャパシタ54と電装品制御回路ECCとの電気的な接続および遮断を変更する。スイッチング素子S5は、オン状態のとき、キャパシタ54と電装品制御回路ECCとを電気的に接続する。スイッチング素子S5は、オフ状態のとき、キャパシタ54と電装品制御回路ECCとの電気的な接続を遮断する。
スイッチング素子S6は、スイッチング素子S5と直列に接続されている。スイッチング素子S6は、主電源4と電装品制御回路ECCとの電気的な接続および遮断を変更する。スイッチング素子S6は、オン状態のとき、主電源4と電装品制御回路ECCとを電気的に接続する。スイッチング素子S6は、オフ状態のとき、主電源4と電装品制御回路ECCとの電気的な接続を遮断する。
スイッチング素子S7は、スイッチング素子S6と並列に接続されている。スイッチング素子S7は主電源4とキャパシタ54との電気的な接続および遮断を変更する。スイッチング素子S7は、オン状態のとき、主電源4とキャパシタ54とを電気的に接続する。スイッチング素子S7は、オフ状態のとき、主電源4とキャパシタ54との電気的な接続を遮断する。
スイッチング素子S5のゲート部には、電源管理部43の変更信号SS1が入力される。スイッチング素子S6のゲート部には、電源管理部43の変更信号SS2が入力される。スイッチング素子S7のゲート部には、電源管理部43の変更信号SS3が入力される。スイッチング素子S5〜S7は、変更信号SS1〜SS3に基づいてオン状態およびオフ状態を変更する動作を行う。
図3および図4を参照して、主電源4および補助電源装置50の充放電による出力状態について説明する。
主電源4および補助電源装置50は、昇圧回路52、充放電回路53、および切替回路55のスイッチング素子S1〜S7のそれぞれの動作により、第1出力状態、第2出力状態、第3出力状態、および第4出力状態を形成する。
図3に示されるように、第1出力状態は、スイッチング素子S1がオフ状態、スイッチング素子S2がオン状態、スイッチング素子S3がオフ状態、スイッチング素子S4がオフ状態、スイッチング素子S5がオフ状態、スイッチング素子S6がオン状態、およびスイッチング素子S7がオン状態となる。このため、図4(a)に示されるように、第1出力状態においては、主電源4がキャパシタ54およびモータ駆動回路45に電力を供給し、かつキャパシタ54がモータ駆動回路45に電力を供給しない。また、第1出力状態においては、主電源4が電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41のそれぞれと電気的に接続され、キャパシタ54が電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41のそれぞれとの電気的な接続が遮断される。このため、主電源4のみが電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41のそれぞれに電力を供給する。
図3に示されるように、第2出力状態は、スイッチング素子S1がオン状態、スイッチング素子S2がオフ状態、スイッチング素子S3がオフ状態、スイッチング素子S4がオフ状態、スイッチング素子S5がオフ状態、スイッチング素子S6がオン状態、およびスイッチング素子S7がオン状態となる。このため、図4(b)に示されるように、第2出力状態においては、主電源4のバッテリ電圧VBがキャパシタ54により昇圧された状態でモータ駆動回路45に電力が供給される。また、第2出力状態における電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41のそれぞれへの電力の供給形態は、第1出力状態と同様である。
図3に示されるように、第3出力状態は、スイッチング素子S1がオフ状態、スイッチング素子S2がオン状態、スイッチング素子S3,S4がPMW駆動、スイッチング素子S5がオフ状態、スイッチング素子S6がオン状態、およびスイッチング素子S7がオン状態となる。このため、図4(c)に示されるように、第3出力状態においては、主電源4のバッテリ電圧VBが昇圧回路52により昇圧された状態でキャパシタ54を急速充電する。詳しくは、スイッチング素子S3がオフ状態かつスイッチング素子S4がオン状態により昇圧コイル52Aの一端がグラウンドに接続されることにより昇圧コイル52Aに電力が供給される。そして、スイッチング素子S3がオフ状態からオン状態に切り替えられ、かつスイッチング素子S4がオン状態からオフ状態に切り替えられることにより昇圧コイル52Aに生じる誘起電圧がバッテリ電圧VBに重畳してキャパシタ54に供給される。また、第3出力状態における電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41のそれぞれへの電力の供給形態は、第1出力状態と同様である。なお、スイッチング素子S3,S4のPMW駆動において、スイッチング素子S3がオン状態のとき、スイッチング素子S4がオフ状態となる。
図3に示されるように、第4出力状態は、スイッチング素子S1がオン状態、スイッチング素子S2がオフ状態、スイッチング素子S3がオフ状態、スイッチング素子S4がオン状態、スイッチング素子S5がオン状態、スイッチング素子S6がオフ状態、およびスイッチング素子S7がオフ状態となる。このため、図4(d)に示されるように、第4出力状態においては、主電源4がモータ駆動回路45に電力を供給せず、かつキャパシタ54がモータ駆動回路45に放電する。また、第4出力状態においては、主電源4と電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41のそれぞれとが電気的に遮断され、キャパシタ54が電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41のそれぞれと電気的に接続される。このため、キャパシタ54のみが電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41のそれぞれに放電する。
図5〜図7を参照して、電源制御の内容について説明する。なお、図5〜図7を参照する以下の説明において、符号が付された電動パワーステアリング装置1に関する各構成要素は、図1または図2に記載された電動パワーステアリング装置1の各構成要素を示す。
なお、「EPS要求電力」は、アシスト制御により主電源4に要求される電力を示す。EPS要求電力は、車速VSおよび操舵状態の変化に基づいて変化する。また、「電源電力PS」は、アシスト制御により主電源4が補助電源装置50に供給する電力を示す。電源電力PSは、バッテリ電流IBおよびバッテリ電圧VBに基づいて算出される。また、「充放電閾値KE」は、主電源4の電力のみがモータ駆動回路45に供給される状態と、主電源4の電力およびキャパシタ54の電荷がモータ駆動回路45に供給される状態との切り替えの基準値を示す。充放電閾値KEは、試験等により予め設定される。
電源制御は、電源電力PS、充放電閾値KE、およびキャパシタ54の残存電荷量に基づいて主電源4および補助電源装置50の出力状態を第1出力状態〜第4出力状態のいずれかに設定する。
図5を参照して、電源制御における電動パワーステアリング装置1の操舵に基づく第1出力状態〜第3出力状態の切り替えについて説明する。なお、グラフG1は、EPS要求電力の推移を示す。グラフG2は、太線により示され、電源電力PSの推移を示す。
制御装置40は、機関始動後または機関停止時において電源電力PSが充放電閾値KE未満のとき、電源制御により出力状態を第1出力状態に設定する。これにより、主電源4の電力によりEPS要求電力が補われるため、電源電力PSとEPS要求電力とが等しくなる。したがって、図5のグラフG1,G2により示されるように、電源電力PSは、EPS要求電力が充放電閾値KE未満の期間において、充放電閾値KE未満となり、かつEPS要求電力と等しくなる。
また、制御装置40は、機関始動後または機関停止時において電源電力PSが充放電閾値KE以上のとき、電源制御により出力状態を第2出力状態に設定する。このため、図5のグラフG2に示されるように、電源電力PSは、EPS要求電力が充放電閾値KE以上の期間において、充放電閾値KEと等しくなる。すなわち、電源電力PSは、EPS要求電力が充放電閾値KE以上の期間においてピークカットされる。EPS要求電力が充放電閾値KE以上の期間において、EPS要求電力と充放電閾値KEとの差分の電力は、キャパシタ54により補われる。なお、電源電力PSが充放電閾値KE以上となる場合として車両の車庫入れ時または駐車時において運転者が操舵部材2の据え切り操舵を実行する場合が挙げられる。
また、制御装置40は、出力状態を第2出力状態に設定してキャパシタ54がモータ駆動回路45に放電した後、すなわち電源電力PSが充放電閾値KE未満となったとき、電源制御により出力状態を第3出力状態に設定する。これにより、キャパシタ54は、急速に充電される。なお、図5のドットにより示した区間がキャパシタ54の充電期間を示している。
次に、図6を参照して、制御装置40により実行される電源制御の処理手順について説明する。この処理は、所定時間毎に繰り返し実行されている。
制御装置40は、以下の(a)〜(d)の判定に基づいて、第1出力状態〜第4出力状態のいずれかを設定する。
(a)機関始動時か否か(ステップS11)。
(b)キャパシタ54の残存電荷量が第1残量閾値QX1以上か否か(ステップS12)。
(c)電源電力PSが充放電閾値KE以上か否か(ステップS13)。
(d)キャパシタ54の残存電荷量が第2残量閾値QX2以上か否か(ステップS14)。
ここで、「機関始動時」は、制御装置40がエンジンスタートアンドストップコンピュータ(図示略)からのエンジンが起動する旨の出力信号を受信したときからバッテリ電圧VBが予め設定された電圧閾値VX以上となるまでの期間を示す。また、電圧閾値VXは、電装品制御回路ECCが誤動作することを抑制することが可能な電圧である。電圧閾値VXは、試験等により予め設定される。
また、キャパシタ54の残存電荷量は、キャパシタ54の電圧に基づいて算出される。キャパシタ54の電圧は、マイコン42内のA/D変換を用いて測定される。
また、「第1残量閾値QX1」は、キャパシタ54が電装品制御回路ECCに電装品制御回路ECCが正常に動作することが可能な電圧を供給することが可能なキャパシタ54の残存電荷量の下限値を示す。第1残量閾値QX1は、試験またはシミュレーション等により予め設定されている。
また、「第2残量閾値QX2」は、キャパシタ54の充電が必要となるキャパシタ54の残存電荷量の上限値を示す。第2残量閾値QX2は、第1残量閾値QX1よりも大きい。第2残量閾値QX2は、試験またはシミュレーション等により予め設定されている。なお、本実施形態の第2残量閾値QX2は、キャパシタ54の満充電に設定されている。
制御装置40は、ステップS11およびステップS12のそれぞれにおいて肯定判定したとき、ステップS21において第4出力状態に設定する。制御装置40は、機関始動時にキャパシタ54が電装品制御回路ECCに放電することが可能なとき、第4出力状態に設定する。
制御装置40は、ステップS11およびステップS12の一方において否定判定し、かつステップS13において肯定判定したとき、ステップS22において第2出力状態に設定する。制御装置40は、機関始動時以外のときに据え切り操舵が実行される場合、第2出力状態に設定する。また制御装置40は、機関始動時にキャパシタ54が電装品制御回路ECCに放電することが不能なときに据え切り操舵が実行される場合、第2出力状態に設定する。
制御装置40は、ステップS11およびステップS12の一方において否定判定し、かつステップS13において否定判定し、かつステップS14において肯定判定したとき、ステップS23において第3出力状態に設定する。制御装置40は、機関始動時以外のとき、かつキャパシタ54が満充電ではないときに据え切り操舵が実行されない場合、第3出力状態に設定する。また制御装置40は、機関始動時にキャパシタ54が電装品制御回路ECCに放電することが不能なとき(満充電ではないとき)に据え切り操舵が実行されない場合、第3出力状態に設定する。
制御装置40は、ステップS11およびステップS12の一方において否定判定し、かつステップS13およびステップS14のそれぞれにおいて否定判定したとき、ステップS24において第1出力状態に設定する。制御装置40は、機関始動時以外のとき、かつキャパシタ54が満充電のときに据え切り操舵が実行されない場合、第1出力状態に設定する。
次に、図7を参照して、電源制御の実行態様の一例について説明する。
図7(a)に示されるように、車両のエンジンは、時刻t11においてアイドリングストップ状態から機関始動する。そして車両は、時刻t19において機関運転状態から機関停止状態となることにより再びアイドリングストップ状態となる。
図7(b)に示されるように、バッテリ電圧VBは、時刻t11における機関始動にともない急激に低下し、電圧閾値VX未満となる。バッテリ電圧VBは、時刻t12においてオルタネータ4Bによる充電により増大する。そしてバッテリ電圧VBは、時刻t13において電圧閾値VXに達する。なお、時刻t11〜時刻t13の期間が機関始動時に相当する。
図7(c)に示されるように、キャパシタ54の残存電荷量は、時刻t11において第1残量閾値QX1以上である。このため、制御装置40は、時刻t11において出力状態を第4出力状態に設定する。
また、図7(d)に示されるように、時刻t11〜t13の期間において電源電力PSは小さい。また、図7(c)に示されるように、キャパシタ54の残存電荷量は、時刻t11から時間の経過とともに減少する。このように、時刻t11〜t13の期間において電源電力PSが小さく、かつ電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41へのキャパシタ54の残存電荷量はそもそも小さいため、キャパシタ54の電荷の減少量が少ない。このため、キャパシタ54の残存電荷量は、時刻t11〜t13の期間において第1残量閾値QX1以上である。このため、図7(e)に示されるように、制御装置40は、時刻t11〜t13の期間において出力状態を第4出力状態に設定する。
図7(c)に示されるように、キャパシタ54の残存電荷量は、時刻t13において第2残量閾値QX2未満である。図7(d)に示されるように、電源電力PSは、時刻t13において充放電閾値KE未満である。
このため、図7(e)に示されるように、制御装置40は、時刻t13において出力状態を第3出力状態に設定する。これにより、キャパシタ54が昇圧回路52により急速に充電される。このため、キャパシタ54の残存電荷量は、時刻t13から時間の経過とともに急速に増大する。そしてキャパシタ54の残存電荷量は、時刻t14において第2残量閾値QX2に達する。すなわちキャパシタ54は、時刻t14において満充電となる。これにより、制御装置40は、時刻t14において出力状態を第1出力状態に設定する。
また、図7(d)に示されるように、時刻t15において操舵部材2の操舵に基づいて電源電力PSが増大する。そして、時刻t16において電源電力PSが充放電閾値KE以上となる。電源電力PSは、時刻t16〜t17の期間にわたり充放電閾値KE以上となる。
このため、図7(e)に示されるように、制御装置40は、時刻t16〜t17の期間にわたり出力状態を第2出力状態に設定する。これにより、キャパシタ54がモータ駆動回路45に放電する。このため、図7(c)に示されるように、キャパシタ54の残存電荷量は、時刻t16〜t17の期間にわたり減少する。
そして、図7(d)に示されるように、電源電力PSは、時刻t17以降において充放電閾値KE未満となる。また、図7(c)に示されるように、キャパシタ54の残存電荷量は、時刻t17において第2残量閾値QX2未満となる。
このため、図7(e)に示されるように、制御装置40は、時刻t17において出力状態を第3出力状態に設定する。これにより、キャパシタ54が昇圧回路52により急速に充電される。このため、キャパシタ54の残存電荷量は、時刻t18において第2残量閾値QX2に達する。これにより、制御装置40は、時刻t18において出力状態を第1出力状態に設定する。
本実施形態の電動パワーステアリング装置1の作用について説明する。以降の説明において、本実施形態の電動パワーステアリング装置1と対比するための仮想構成について、便宜上、電動パワーステアリング装置1と同一の構成要素を用いる場合、同一の符号を用いる。
電動パワーステアリング装置1は、第1の機能および第2の機能を有する。第1の機能は、主電源4の電圧降下に起因して、電装品制御回路ECCのマイコン7C〜9CおよびEPS制御回路41のマイコン42が初期化されることを抑制する機能を示す。第2の機能は、キャパシタ54の残存電荷量が第1残量閾値QX1未満となることを抑制する機能を示す。
第1の機能の詳細について説明する。
機関始動時には、セルモータ6が駆動するため、バッテリ電圧VBが急激に低下する。このため、機関始動時に主電源4のみから電装品ECおよびEPS制御回路41のそれぞれに電力が供給されると仮定した場合、電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41に供給される電圧も低下する。
電装品制御回路ECCのマイコン7C〜9Cは、バッテリ電圧VBの低下にともないマイコン7C〜9Cの駆動のために必要な電圧がマイコン7C〜9Cに供給されない場合、初期化されてしまう。EPS制御回路41のマイコン42についても同様に初期化されてしまう。特に、アイドリングストップ機能を備える車両においては、信号等により車両が走行停止する毎に機関停止する。このため、機関始動する回数が多くなることにより、マイコン7C〜9Cおよびマイコン42が初期化される回数が多くなる。
このため、ETC車載器7は、機関始動時にETC用制御回路7Aのマイコン7Cが初期化されたと仮定したとき、初期化の際の音声案内が行われてしまう。また、計器類8は、機関始動時に計器用制御回路8Aのマイコン8Cが初期化されたと仮定したとき、車両のディスプレイにおける計器類の表示が消えてしまう。また、ブレーキ制御装置9は、機関始動時にブレーキ用制御回路9Aのマイコン9Cが初期化されたと仮定したとき、ABS制御の機能が低下してしまう。また、制御装置40は、機関始動時にEPS制御回路41のマイコン42が初期化されたと仮定したとき、マイコン42がアシスト力を算出する時間が長くなる。このため、機関始動時に操舵部材2を操作するときのアシストモータ31のアシスト力の発生が遅れるおそれがある。
そこで、機関始動時にマイコン7C〜9Cおよびマイコン42のそれぞれが初期化されることを抑制するため、主電源4と電装品ECおよびEPS制御回路41との間にDC−DCコンバータ(図示略)を配置する構成(以下、「第1仮想構成」)が考えられる。第1仮想構成は、機関始動時にDC−DCコンバータによりバッテリ電圧VBを昇圧することにより、バッテリ電圧VBの低下を抑制する。
また、主電源4とは個別に形成され、かつ電動パワーステアリング装置1の構成要素とは異なる副電源が電装品ECおよびEPS制御回路41に電気的に接続された構成(以下、「第2仮想構成」)が考えられる。第2仮想構成は、機関始動時に主電源4と電装品ECおよびEPS制御回路41との電気的な接続を遮断し、副電源と電装品ECおよびEPS制御回路41とを電気的に接続することにより、バッテリ電圧VBの低下による電装品ECへの影響を回避する。
このような第1仮想構成および第2仮想構成によれば、機関始動時にマイコン7C〜9Cおよびマイコン42のそれぞれが初期化されることが抑制される。しかし、第1仮想構成は、DC−DCコンバータを追加する必要があり、第2仮想構成は、副電源を追加する必要がある。このため、第1仮想構成および第2仮想構成においては、車両の部品点数が増加してしまう。
本実施形態の電動パワーステアリング装置1においては、補助電源装置50のキャパシタ54が機関始動時に電装品ECの電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41に放電する。キャパシタ54は、セルモータ6に放電しないため、機関始動時においてセルモータ6に起因してキャパシタ54の電圧が低下することが抑制される。このため、マイコン7C〜9Cおよびマイコン42のそれぞれが初期化されることが抑制される。
加えて、補助電源装置50が備えているキャパシタ54が電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41への放電に利用される。このため、電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41への電力の供給のために装置を追加する必要がない。したがって、第1仮想構成および第2仮想構成と比較して車両の部品点数の増加が抑制される。
ところで、補助電源装置50のキャパシタ54によりマイコン7C〜9Cおよびマイコン42のそれぞれの初期化を抑制する構成として、機関始動時にキャパシタ54が主電源4に放電する構成(以下、「第3仮想構成」)が考えられる。
しかし、第3仮想構成は、機関始動時のバッテリ電圧VBの低下分をキャパシタ54により補う必要があるため、キャパシタ54を大容量化する必要がある。すなわち、第3仮想構成のキャパシタ54は、第2出力状態においてキャパシタ54がモータ駆動回路45に放電するために必要な容量よりも大きな容量が必要となる。
これに対して、本実施形態の電動パワーステアリング装置1においては、キャパシタ54が電装品制御回路ECCおよびEPS制御回路41に放電する構成であるため、機関始動時におけるキャパシタ54の放電量は、第3仮想構成よりも少なくなる。また本実施形態の電動パワーステアリング装置1においては、機関始動時のキャパシタ54の放電量は、第2出力状態におけるキャパシタ54のモータ駆動回路45への放電量よりも少ない。このため、キャパシタ54の大容量化が抑制される。
第2の機能の詳細について説明する。
制御装置40は、機関始動後または機関停止時において、キャパシタ54の残存電荷量が第2残量閾値QX2未満のとき、出力状態を第3出力状態に設定する。これにより、キャパシタ54は、昇圧回路52により急速に充電される。このため、例えば、車両がアイドリングストップ状態のとき、キャパシタ54の残存電荷量が第2残量閾値QX2未満であればキャパシタ54が充電される。このため、車両がアイドリングストップ状態から機関始動するとき、キャパシタ54の残存電荷量が第2残量閾値QX2よりも小さい第1残量閾値QX1未満となることが抑制される。
次に、本実施形態の電動パワーステアリング装置1の効果を以下に列挙する。
(1)電動パワーステアリング装置1の制御装置40は、機関始動時かつキャパシタ54の残存電荷量が第1残量閾値QX1以上のとき、出力状態を第4出力状態に設定する。このため、機関始動時におけるバッテリ電圧VBの急激な低下に起因する電装品ECおよびアシストモータ31の誤作動が抑制される。
また、機関始動時において主電源4と電装品ECおよびアシストモータ31との電気的な接続が遮断される。このため、電装品ECおよびアシストモータ31は、機関始動時における主電源4の電圧降下の影響を受けることが抑制される。
(2)制御装置40は、電源制御においてキャパシタ54の残存電荷量が第2残量閾値QX2未満のとき、出力状態を第3出力状態に設定する。このため、機関始動時における電装品ECおよびアシストモータ31の誤作動が抑制される確率が高くなる。
本電動パワーステアリング装置は、上記実施形態とは別の実施形態を含む。以下、本電動パワーステアリング装置の他の実施形態としての上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、技術的に矛盾のない範囲において互いに組み合わせることもできる。
・上記実施形態の電源制御において、第2残量閾値QX2をキャパシタ54の満充電とは異なる値とすることもできる。例えば、第2残量閾値QX2は、キャパシタ54の満充電未満かつ第1残量閾値QX1よりも大きい値に設定される。
・上記実施形態の電源制御において、機関始動時をセルモータ6の駆動中に置き換えることもできる。
・上記実施形態のアシストモータ31においてブラシ付きモータとすることもできる。
・上記実施形態の補助電源装置50において、制御装置40から離間した位置に配置されていてもよい。要するに、補助電源装置50は、電動パワーステアリング装置1の操舵機構10および転舵機構20の一方の近くに配置されていればよい。
・上記実施形態の補助電源装置50において補助電源としてキャパシタ54に代えてリチウムイオン電池等の二次電池を有する。
・上記実施形態の補助電源装置50において複数個のキャパシタ54を有してもよい。
・上記実施形態の補助電源装置50は、制御装置40の電源制御により充放電の動作が制御される。ただし、補助電源装置50の充放電の動作の制御は上記実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の補助電源装置50は、電源制御を実行する電源制御部を有する。また、別の変形例の補助電源装置50は、制御装置40とは個別に形成された電源制御部が実行する電源制御により充放電の動作が制御される。
・上記実施形態のキャパシタ54において、電気二重層コンデンサに代えてリチウムイオンキャパシタとすることもできる。
・上記実施形態の補助電源装置50のスイッチング素子S1〜S7において、MOSFETに代えてIBGTとすることもできる。また、スイッチング素子S1〜S7において、MOSFETに代えてリレー等の電磁開閉器とすることもできる。
・上記実施形態の切替回路55は、EPS制御回路41および電装品ECのそれぞれに電気的に接続されている。ただし、切替回路55の接続形態は上記実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の切替回路55は、EPS制御回路41および電装品ECの一方と電気的に接続される。なお、変形例の切替回路55において、EPS制御回路41および電装品ECの他方は、主電源4と電気的に接続される。
・上記実施形態の電装品ECにおいて、ETC車載器7、計器類8、およびブレーキ制御装置9以外の電装品とすることもできる。
・上記実施形態の電装品ECは、電装品ECの駆動源として主電源4が用いられる。ただし、電装品ECの駆動源は上記実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例の電装品ECは、駆動源としてキャパシタ54が用いられる。
次に、上記実施形態および上記変形例から把握することのできる技術的思想について以下に記載する。
(付記1)前記主電源を昇圧して前記補助電源に印加する昇圧回路を備え、前記第3変更部は前記主電源と前記昇圧回路との間に位置している電動パワーステアリング装置。
(付記2)前記補助電源の残存電荷量が前記閾値よりも大きい値である充電閾値未満のとき、前記昇圧回路により前記主電源の電圧を昇圧した状態で前記補助電源が充電される電動パワーステアリング装置。
この電動パワーステアリング装置においては、補助電源が充電される機会が増える。このため、補助電源の残存電荷量が閾値未満となる確率が低くなる。したがって、機関始動時において補助電源により電装品または制御回路に放電される確率が高くなる。なお、充電閾値は、「第2残量閾値QX2」に相当する。
1…電動パワーステアリング装置、2…操舵部材、4…主電源、EC…電装品、31…アシストモータ、40…制御装置(電源制御部)、41…EPS制御回路(制御回路)、45…モータ駆動回路(駆動制御部)、54…キャパシタ(補助電源)、55…切替回路、S5…スイッチング素子(第1変更部)、S6…スイッチング素子(第2変更部)、S7…スイッチング素子(第3変更部)、QX1…第1残量閾値(閾値)。

Claims (4)

  1. 操舵部材の操舵をアシストするアシスト力を発生するアシストモータと、
    前記アシストモータを駆動制御する駆動制御部と、
    前記アシストモータならびに前記駆動制御部以外の車両の電装品、前記アシストモータおよび前記駆動制御部の一方、および前記アシストモータに電気的に接続される主電源のそれぞれと電気的に接続される補助電源と、
    前記補助電源の前記電装品への電力の供給を制御する電源制御部と
    を備え、
    前記電源制御部は、前記車両の機関始動時において、前記補助電源の残存電荷量が閾値以上のとき、前記補助電源の電力を前記電装品に供給する
    電動パワーステアリング装置。
  2. 前記電装品と前記補助電源との電気的な接続および遮断を変更する第1変更部と、前記主電源と前記補助電源との電気的な接続および遮断を変更する第2変更部と、前記電装品と前記主電源との電気的な接続および遮断を変更する第3変更部とを有する切替回路を備え、
    前記電源制御部は、前記機関始動時において、前記補助電源の残存電荷量が前記閾値以上のとき、前記電装品と前記補助電源とが電気的に接続された状態に前記第1変更部を変更し、前記補助電源と前記主電源との電気的な接続が遮断された状態に前記第2変更部を変更し、前記電装品と前記主電源との電気的な接続が遮断された状態に前記第3変更部を変更する
    請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記アシストモータの動作を制御する制御回路を備え、
    前記補助電源は、前記制御回路と電気的に接続され、
    前記電源制御部は、前記機関始動時において、前記補助電源の残存電荷量が前記閾値以上のとき、前記補助電源の電力を前記制御回路に供給する
    請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 操舵部材の操舵をアシストするアシスト力を発生するアシストモータと、
    前記アシストモータの動作を制御する制御回路と、
    前記アシストモータに電気的に接続される主電源、前記アシストモータ、および前記制御回路のそれぞれに電気的に接続される補助電源と、
    前記補助電源の前記制御回路への電力の供給を制御する電源制御部と
    を備え、
    前記電源制御部は、車両の機関始動時において、前記補助電源の残存電荷量が閾値以上のとき、前記制御回路に電力を供給する
    電動パワーステアリング装置。
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