JP2015013474A - 高周波基板用銅張り積層板及び表面処理銅箔 - Google Patents
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Abstract
Description
これに対応して、これらに使用される高密度実装用の多層プリント配線板やフレキシブルプリント配線板等(以下、単にプリント配線板ということもある)における回路配線パターンにも高密度化が要求され、回路配線の幅と間隔が微細な回路配線パターン、いわゆるファインパターンのプリント配線板に対する需要が高まっている。
しかしながら、電子機器の情報処理速度の向上や無線通信への対応のため、電子部品には電気信号の高速伝送が求められており、高周波対応基板の適用も進行している。高周波対応基板では、電気信号の高速伝送のため、伝送損失を低減する必要があり、樹脂基材の低誘電率化に加えて導体である回路配線の伝送損失を低減することが要求されている。
数GHzを超える高周波帯域では、表皮効果により回路配線を流れる電流が銅箔表面に集中するため、高周波対応基板用の銅箔として従来の粗化処理を施した銅箔を用いた場合、粗化処理部における伝送損失が大きくなり、伝送特性が悪化する不具合があった。
しかし、これらの平滑な銅箔はファインパターンの回路形成性や高周波域における伝送特性が優れるものの、銅箔と樹脂基材との密着性を安定的に、かつ十分に高めることが困難であった。その結果、回路配線のエッチング工程や回路配線の端部へのSnめっき工程において銅箔と樹脂基材との界面に薬品が染み込んだり、プリント配線板の製造工程や使用中の熱負荷により銅箔と樹脂基材との密着性が低下する問題があった。上記製造工程において密着性が低下する一例として、プリント配線板上に各種電子部品を実装する際のリフローはんだ工程における銅箔の剥がれや膨れの発生が挙げられる。特に、ファインパターン対応のプリント配線板では回路配線(銅箔)と樹脂基材との接合面積が極めて小さく構成されている。そのため、薬品の染み込みや熱負荷後の密着性低下が発生すると、樹脂基材から回路配線が剥離する危険性がある。
前記プリント配線板製造用積層材料を用いた場合、表面粗さが小さい銅箔を用いても熱硬化性樹脂組成物中の不飽和二重結合がビニル基含有シランカップリング剤と結合し、この結合において亜鉛又は亜鉛合金が触媒的に働いて銅箔と熱硬化性樹脂組成物との接着力が向上する。その結果、高周波の伝送損失が低く、かつ導体層と絶縁層との接着性が高いプリント配線板又は多層プリント配線板を容易に得ることができるとされている。
<1>
粗化処理された銅箔表面に金属処理層が形成され、該金属処理層表面にシランカップリング剤が塗布されてなる表面処理銅箔の該シランカップリング剤が塗布された面に、ポリフェニレンエーテル樹脂を30〜90質量%含有する樹脂組成物を積層してなる高周波基板用銅張り積層板であって、
前記金属処理層表面の明度値が10〜30であり、
前記シランカップリング剤がビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基及びアミノ基から選ばれる官能基を有し、
前記表面処理銅箔と前記樹脂組成物層との密着強度が0.6kN/m以上である、高周波基板用銅張り積層板。
<2>
前記樹脂組成物の全樹脂成分中、ポリスチレン樹脂の含有量が10〜70質量%である、<1>に記載の高周波基板用銅張り積層板。
<3>
前記樹脂組成物中の樹脂が熱可塑性樹脂である、<1>又は<2>に記載の高周波基板用銅張り積層板。
<4>
前記シランカップリング剤において、前記官能基を有する基をケイ素原子から除いた部分の構造が、トリメトキシシラン構造であるか、又はトリエトキシシラン構造である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の高周波基板用銅張り積層板。
<5>
粗化処理された銅箔表面に金属処理層が形成され、該金属処理層表面にシランカップリング剤が塗布されてなる表面処理銅箔であって、
前記金属処理層表面の明度値が10〜30であり、
前記シランカップリング剤がビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基及びアミノ基から選ばれる官能基を有し、
前記表面処理銅箔の、前記シランカップリング剤が塗布された表面に、ポリフェニレンエーテル樹脂を30〜90質量%含有する樹脂組成物を積層した際に、前記表面処理銅箔と前記樹脂組成物層との密着強度が0.6kN/m以上となりうる、表面処理銅箔。
<6>
前記金属処理層表面の算術平均粗さRaが0.05〜0.5μm、10点平均粗さRzが0.3〜2.5μmである、<5>に記載の表面処理銅箔。
<7>
前記金属処理層におけるニッケル付着量が0.05〜0.3mg/dm2、亜鉛付着量が0.01〜0.1mg/dm2、及びクロム付着量が0.001〜0.2mg/dm2である、<5>又は<6>に記載の表面処理銅箔。
本発明の表面処理銅箔は、上記高周波基板用銅張り積層板の導体層として用いることができる。
上記樹脂組成物の全樹脂成分中、ポリフェニレンエーテル樹脂の含有量は30〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜90質量%であり、さらに好ましくは50〜90質量%である。ポリフェニレンエーテル樹脂の含有量を上記好ましい範囲内とすることで、耐熱性や加工性がより向上しうる。なお、上記樹脂組成物が後述するポリスチレン樹脂とポリプロピレン樹脂を含有する場合には、上記樹脂組成物中の全樹脂成分中、ポリフェニレンエーテル樹脂の含有量は、30〜80質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましく、40〜60質量%であることがさらに好ましい。
本発明においてポリフェニレンエーテル樹脂とは、変性ポリフェニレンエーテル樹脂を含む意味に用いる。
上記ポリスチレン樹脂は、スチレンを構成成分に含む重合体であれば特に制限されるものではないが、スチレンを構成成分に含むブロック共重合体を好ましく用いることができる。上記ポリスチレン樹脂の好ましい例として、スチレン−エチレン−ブタジエンのブロック共重合(SEBS)が挙げられる。
上記シランカップリング剤の具体例として、アミノアルキルトリメトキシシラン(例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン)、アミノアルキルトリエトキシシラン(例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、(3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)トリエトキシシラン、(メタ)アクリロイルプロピルトリエトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエトキシシラン、スチリルプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明において「明度値」とは、表面の粗さを測る指標の一つとして使用されており、測定サンプル表面に光を照射した際の光の反射量を測定して明度値を算出する。具体的には、JIS Z 8105(1982)に基づき求めることができる。この方法で金属処理層を設けた銅箔の処理面の明度値を測定すると、表面の凸部の隙間が狭い時には、光の反射量が少なくなるため明度値が低くなり、凸部の隙間が広い時には光の反射量が大きくなり明度値が高くなる傾向がある。
上記熱加圧成形は、プレス温度を150〜300℃として行うことが好ましく、より好ましくは180〜290℃、さらに好ましくは200〜280℃、さらに好ましくは200〜250℃として行われる。また、プレス圧力は1.5〜4.0MPaとすることが好ましく、より好ましくは2.0〜3.8MPa、さらに好ましくは2.5〜3.5MPaである。
また、銅箔表面の明度値が10以上、より好ましくは15以上、さらに好ましくは18以上となるように凸部を形成することが好ましい。こうすることで、凸部の間隔を十分に広くすることができ、凸部の間の隙間に樹脂が入り込みやすくなる。また、得られる表面処理銅箔の高周波帯域での伝送損失をより抑えることができる。
すなわち、Raを0.05より大きくし、また、Rzを0.3より大きくすることで、表面処理銅箔の処理面への樹脂の流れ込みを良好に保つことができ、銅箔と樹脂組成物との密着性がより向上する。また、Raを0.7より小さくし、また、Rzを2.5より小さくすることで、表面の凹凸形状による伝送損失をより抑えることができる。さらに、表面処理銅箔と樹脂組成物を張り付けた際に隙間が形成されにくくなり、エッチング等で酸性溶液に接触させた際の耐酸性をより高めることができる。
銅箔の金属処理層における亜鉛付着量は、好ましくは0.01〜0.1mg/dm2であり、より好ましくは0.01〜0.08mg/dm2である。亜鉛付着量を上記好ましい範囲内とすることで、耐熱性と耐酸性をより向上させることができる。
銅箔の金属処理層におけるクロム付着量は、好ましくは0.001〜0.2mg/dm2であり、より好ましくは0.001〜0.1mg/dm2である。クロムを付着させることで、銅箔表面が酸化するのを防ぎ、密着性を向上させることができる。また高温高湿雰囲気にさらされた際に、樹脂基材との密着性がより低下しにくくなる。また、クロム付着量は、銅箔と樹脂基材とを結合するシランカップリング効果にも影響する。クロム付着量を上記好ましい範囲内とすることで、樹脂基材との密着性がより向上しうる。
<製箔工程>
下記のめっき浴及びめっき条件で母材銅箔(未処理銅箔)を作製した(母材銅箔の表面(片面)のサイズは250mm×250mm)。めっき浴及びめっき条件は以下の通りである。
[銅めっき]
硫酸銅:銅濃度として50〜80g−Cu/L(銅金属として50〜80gに相当する量の銅を含む硫酸銅を意味する。以下同様。)
硫酸濃度:30〜70g/L
塩素濃度:0.01〜30ppm
液温:35〜45℃
電流密度:20〜50A/dm2
前記母材銅箔の表面に、下記のめっき浴及びめっき条件で表面処理を施して表面処理銅箔を作製した。めっき浴及びめっき条件は以下の通りである。
[粗化処理]
母材銅箔表面への粗化処理(凹凸形成)は、下記粗化めっき処理1、下記粗化めっき処理2の順序で行った。
硫酸銅:銅濃度として15〜25g−Cu/L
硫酸濃度:130〜180g/L
モリブデン化合物:モリブデン濃度として0.1〜0.5g−Mo/L
鉄化合物:鉄濃度として0.1〜0.3g−Fe/L
液温:20〜60℃
電流密度:20〜50A/dm2
硫酸銅:銅濃度として40〜70g−Cu/L
硫酸濃度:80〜120g/L
液温:20〜60℃
電流密度:5〜65A/dm2
下記のめっき浴及びめっき条件で一次処理層を施した。
硫酸ニッケル6水和物:200〜300g/L
塩化ニッケル6水和物:30〜60g/L
ホウ酸:20〜40g/L
液温:40〜60℃
電流密度:0.1〜10A/dm2
下記のめっき浴及びめっき条件で二次処理層を施した。
硫酸亜鉛7水和物:1〜30g/L
水酸化ナトリウム:10〜150g/L
液温:10〜30℃
電流密度:0.1〜10A/dm2
上記各金属めっき層処理後に、下記条件でクロメート処理を施した。
無水クロム酸:0.1〜10g/L
液温:20〜40℃
電流密度:0.1〜2A/dm2
[シランカップリング処理]
表1に記す官能基を有するシランカップリング剤の1vol.%水溶液を用い、室温で上記表面処理銅箔に塗布した。より詳細には、銅箔を斜めにした状態でシランカップリング剤水溶液を1分間均一に流し、その後、ロールによる液切りを行って乾燥した。
表1に記すように、ポリフェニレンエーテル樹脂およびポリスチレン樹脂を特定の比率で混合して厚さ0.2mmの板上に成形した樹脂基材を作製した。上記表面処理銅箔のシランカップリング剤の塗布面と樹脂基材とを重ね、熱プレス加工機(東洋精機製作所社製、ミニテストプレス(商品名))を用いた熱加圧成形法(プレス温度=200℃、プレス圧力=3.0MPa)により、表面処理銅箔と樹脂基材とからなる銅張り積層板を作製し、試験片とした。
表1に記すように、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、ポリスチレン樹脂(PS)の他にポリプロピレン樹脂(PP)を特定の比率で混合した以外は、実施例1〜11と同様にして試験片を作製した。
表1に記すように、粗化処理条件を変えて作製した明度値の異なる表面処理銅箔を用いた以外は、実施例1〜11と同様にして試験片を作製した。
表1に記すように、シランカップリング剤の官能基をビニル基からアミノ基に代えた以外は実施例17〜23と同様にして試験片を作製した。
上記各試験片について各種測定、評価を行い、その結果を表2に示した。
走査型蛍光X線分析装置(株式会社リガク製ZSX Primus、分析径:35mmφ)にて分析した。
接触式表面粗さ測定機(株式会社小坂研究所製サーフコーダーSE1700)用いて中心線平均粗さ(算術平均粗さ)Ra及び10点平均粗さRzを測定した。
金属処理層表面の明度値を、明度計(スガ試験機株式会社製、機種名:SMカラーコンピューター 型番:SM−4)を使用して測定した。
密着強度は、テンシロンテスター(株式会社島津製作所製AG−10kNI(商品名))を使用して、カッターで5mm幅の切り込みを行った後、銅箔側をピール速度10mm/minで90度方向に引っ張りその際の応力を測ることで求めた。
樹脂基材との熱加圧成形後、150℃で168時間熱処理した後のピール強度を(4)と同様に測定した。熱処理後のピール強度が熱処理前のピール強度に対して何%維持されるかを耐熱性として評価した。なお、判定基準は表2に示す。
樹脂基材との熱加圧成形後、希塩酸溶液(水:塩酸=1:1)中に常温で1時間浸漬し、その後のピール強度を(4)と同様に測定した。酸浸漬後のピール強度が酸浸漬前のピール強度の何%維持されるかを耐酸性として評価した。なお、その判定基準は表2に示す。
表面処理銅箔を樹脂基材に熱加圧成形により積層した後に、伝送特性測定用のサンプルを作製して高周波帯域における伝送損失を測定した。伝送特性の評価には、1〜25GHz帯域の測定に適する公知のストリップライン共振器法(マイクロストリップ構造:誘電体厚さ50μm、導体長さ1.0mm、導体厚さ18μm、導体回路幅120μm、特性インピーダンス50Ωでカバーレイフィルムなしの状態でS21パラメーターを測定する方法)を用いて、周波数10GHzにおける伝送損失(dB/100mm)を計測した。伝送損失が大きい程、マイナスの絶対値が大きくなる(数値としては小さくなる。例えば、−1と−2では、−2の方が伝送損失が大きいことを示す。)。なお、判定基準は表2に示す。
100mm×100mmの樹脂基材と銅箔を熱加圧成形により積層した後に塩化第二銅溶液を用いて銅箔をエッチングし、銅箔を溶解除去した面に別の樹脂基材を重ねて熱加圧成形して試験片を作製した。この試験片をトップ温度260℃でリフロー炉を通過させるリフロー加熱を実施し、冷却後の試験片に発生したフクレの有無を観察した。
一方、比較例1〜3ではポリフェニレンエーテル樹脂の比率が30質量%より少なく耐熱性が不十分であった。また、比較例4ではポリフェニレンエーテル樹脂の比率が90質量%を超えており樹脂組成物の成形性が低下し、密着性に劣る結果となった。さらにシランカップリング処理を施していない比較例5は、耐フクレ性に劣っていた。
また、実施例8〜11の結果から、シランカップリング剤が有する官能基がスチリル基、メタクリル基、エポキシ基、アミノ基であっても、実施例1〜7と同様に良好な特性を示すことがわかる。
さらに実施例12〜16の結果から、ポリフェニレンエーテル樹脂およびポリスチレン樹脂の他にポリプロピレン樹脂を含んでいる場合も、密着性に優れ、他の特性も良好であることがわかった。一方、比較例6ではポリフェニレンエーテル樹脂を30〜90質量%含有するが、ポリスチレン樹脂の比率が10質量%を下回り、ポリプロピレン樹脂の含有量が高い。この比較例6では、樹脂組成物の成形性が低下して密着性が不十分であった。
また、実施例17〜30の結果から、表面処理銅箔の金属処理層表面の明度値が10〜30の範囲内にあれば、密着性に優れ、他の特性も良好な積層板が得られることがわかる。一方、比較例7及び9では表面処理銅箔の金属処理層表面の明度値が10を下回り、銅箔表面の凸部の間隔が狭くなって伝送特性が低下し、伝送損失が−7dB/100mmを超えた。また、比較例8及び10では表面処理銅箔の明度が30を上回り、銅箔表面の凸部の間隔が広くなって銅箔と樹脂基材の接触面積が低減し、密着性、耐酸性、及びリフロー時耐フクレ性に劣る結果となった。
<1>
粗化処理された銅箔表面に金属処理層が形成され、該金属処理層表面にシランカップリング剤が塗布されてなる表面処理銅箔の該シランカップリング剤が塗布された面に、ポリフェニレンエーテル樹脂を30〜90質量%含有する樹脂組成物を積層してなる高周波基板用銅張り積層板であって、
前記金属処理層表面の明度値が10〜30であり、
前記シランカップリング剤がビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基及びアミノ基から選ばれる官能基を有し、
前記表面処理銅箔と前記樹脂組成物層との密着強度が0.6kN/m以上である、高周波基板用銅張り積層板。
<2>
前記樹脂組成物の全樹脂成分中、ポリスチレン樹脂の含有量が10〜70質量%である、<1>に記載の高周波基板用銅張り積層板。
<3>
前記樹脂組成物中の樹脂が熱可塑性樹脂である、<1>又は<2>に記載の高周波基板用銅張り積層板。
<4>
前記シランカップリング剤において、前記官能基を有する基をケイ素原子から除いた部分の構造が、トリメトキシシラン構造であるか、又はトリエトキシシラン構造である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の高周波基板用銅張り積層板。
<5>
粗化処理された銅箔表面に金属処理層が形成され、該金属処理層表面にシランカップリング剤が塗布されてなる表面処理銅箔であって、
前記金属処理層表面の明度値が10〜30であり、
前記シランカップリング剤がビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基及びアミノ基から選ばれる官能基を有する、表面処理銅箔。
<6>
前記金属処理層表面の算術平均粗さRaが0.05〜0.5μm、10点平均粗さRzが0.3〜2.5μmである、<5>に記載の表面処理銅箔。
<7>
前記金属処理層におけるニッケル付着量が0.05〜0.3mg/dm2、亜鉛付着量が0.01〜0.1mg/dm2、及びクロム付着量が0.001〜0.2mg/dm2である、<5>又は<6>に記載の表面処理銅箔。
<8>
<1>〜<4>のいずれか1項に記載の高周波基板用銅張り積層板の表面処理銅箔として用いる、<5>〜<7>のいずれか1項に記載の表面処理銅箔。
Claims (7)
- 粗化処理された銅箔表面に金属処理層が形成され、該金属処理層表面にシランカップリング剤が塗布されてなる表面処理銅箔の該シランカップリング剤が塗布された面に、ポリフェニレンエーテル樹脂を30〜90質量%含有する樹脂組成物を積層してなる高周波基板用銅張り積層板であって、
前記金属処理層表面の明度値が10〜30であり、
前記シランカップリング剤がビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基及びアミノ基から選ばれる官能基を有し、
前記表面処理銅箔と前記樹脂組成物層との密着強度が0.6kN/m以上である、高周波基板用銅張り積層板。 - 前記樹脂組成物の全樹脂成分中、ポリスチレン樹脂の含有量が10〜70質量%である、請求項1に記載の高周波基板用銅張り積層板。
- 前記樹脂組成物中の樹脂が熱可塑性樹脂である、請求項1又は2に記載の高周波基板用銅張り積層板。
- 前記シランカップリング剤において、前記官能基を有する基をケイ素原子から除いた部分の構造が、トリメトキシシラン構造であるか、又はトリエトキシシラン構造である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高周波基板用銅張り積層板。
- 粗化処理された銅箔表面に金属処理層が形成され、該金属処理層表面にシランカップリング剤が塗布されてなる表面処理銅箔であって、
前記金属処理層表面の明度値が10〜30であり、
前記シランカップリング剤がビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基及びアミノ基から選ばれる官能基を有し、
前記表面処理銅箔の、前記シランカップリング剤が塗布された表面に、ポリフェニレンエーテル樹脂を30〜90質量%含有する樹脂組成物を積層した際に、前記表面処理銅箔と前記樹脂組成物層との密着強度が0.6kN/m以上となりうる、表面処理銅箔。 - 前記金属処理層表面の算術平均粗さRaが0.05〜0.5μm、10点平均粗さRzが0.3〜2.5μmである、請求項5に記載の表面処理銅箔。
- 前記金属処理層におけるニッケル付着量が0.05〜0.3mg/dm2、亜鉛付着量が0.01〜0.1mg/dm2、及びクロム付着量が0.001〜0.2mg/dm2である、請求項5又は6に記載の表面処理銅箔。
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