以下、本発明の一実施形態を図1〜図29(B)に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向(回転軸方向)に沿った方向をX軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に沿った方向をZ軸方向として説明する。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、通信制御装置2080を介して受信した上位装置からの多色の画像情報を光走査装置2010に通知する。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転する。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、プリンタ制御装置2090からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて色毎に変調された光束で、対応する帯電された感光体ドラムの表面を走査する。これにより、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像装置の方向に移動する。なお、光走査装置の構成については後述する。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出す。該記録紙は、所定のタイミングで転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出される。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。カラー画像が転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。トナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置2010の構成について説明する。
光走査装置2010は、一例として図2〜図4に示されるように、4つの光源装置(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つのカップリングレンズ(2201a、2201b、2201c、2201d)、4つの開口板(2202a、2202b、2202c、2202d)、4つのシリンドリカルレンズ(2204a、2204b、2204c、2204d)、光偏向器2104、4つの走査レンズ(2105a、2105b、2105c、2105d)、6枚の折り返しミラー(2106a、2106b、2106c、2106d、2108b、2108c)、及び不図示の走査制御装置などを備えている。なお、図2では、光源装置2200a、カップリングレンズ2201a、開口板2202a、シリンドリカルレンズ2204a、走査レンズ2105a、光源装置2200d、カップリングレンズ2201d、開口板2202d、シリンドリカルレンズ2204d、走査レンズ2105dの図示は、省略されている。
なお、以下では、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
光源装置2200aとカップリングレンズ2201aと開口板2202aとシリンドリカルレンズ2204aと走査レンズ2105aと折り返しミラー2106aは、感光体ドラム2030aに潜像を形成するための光学部材である。
光源装置2200bとカップリングレンズ2201bと開口板2202bとシリンドリカルレンズ2204bと走査レンズ2105bと折り返しミラー2106bと折り返しミラー2108bは、感光体ドラム2030bに潜像を形成するための光学部材である。
光源装置2200cとカップリングレンズ2201cと開口板2202cとシリンドリカルレンズ2204cと走査レンズ2105cと折り返しミラー2106cと折り返しミラー2108cは、感光体ドラム2030cに潜像を形成するための光学部材である。
光源装置2200dとカップリングレンズ2201dと開口板2202dとシリンドリカルレンズ2204dと走査レンズ2105dと折り返しミラー2106dは、感光体ドラム2030dに潜像を形成するための光学部材である。
各光源装置の構成については、後に詳述する。
各カップリングレンズは、対応する光源装置から射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
各開口板は、開口部を有し、対応するカップリングレンズを介した光束を整形する。
各シリンドリカルレンズは、対応する光源ユニットから射出された光束を、光偏向器2104の偏光反射面近傍にY軸方向に関して結像する。
光偏向器2104は、2段構造のポリゴンミラーを有している。各ポリゴンミラーは、4面の偏光反射面を有している。そして、1段目(下段)のポリゴンミラーではシリンドリカルレンズ2204aからの光束及びシリンドリカルレンズ2204dからの光束がそれぞれ偏光され、2段目(上段)のポリゴンミラーではシリンドリカルレンズ2204bからの光束及びシリンドリカルレンズ2204cからの光束がそれぞれ偏光されるように配置されている。なお、1段目のポリゴンミラー及び2段目のポリゴンミラーは、互いに位相が略45°ずれて回転し、書き込み走査は1段目と2段目とで交互に行われる。
光偏向器2104で偏光されたシリンドリカルレンズ2204aからの光束は、走査レンズ2105a、及び折り返しミラー2106aを介して、感光体ドラム2030aに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラム2030aの長手方向に移動する。
また、光偏向器2104で偏光されたシリンドリカルレンズ2204bからの光束は、走査レンズ2105b、及び2枚の折り返しミラー(2106b、2108b)を介して、感光体ドラム2030bに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラム2030bの長手方向に移動する。
また、光偏向器2104で偏光されたシリンドリカルレンズ2204cからの光束は、走査レンズ2105c、及び2枚の折り返しミラー(2106c、2108c)を介して、感光体ドラム2030cに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラム2030cの長手方向に移動する。
また、光偏向器2104で偏光されたシリンドリカルレンズ2204dからの光束は、走査レンズ2105d、及び折り返しミラー2106dを介して、感光体ドラム2030dに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラム2030dの長手方向に移動する。
各感光体ドラムにおける光スポットの移動方向が、「主走査方向」であり、感光体ドラムの回転方向が、「副走査方向」である。以下では、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」、副走査方向に対応する方向を「副走査方向」と略述する。
光偏向器2104と各感光体ドラムとの間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。
4つの光源装置(2200a、2200b、2200c、2200d)は、一例として、実質的に同一の構成を有している。そこで、以下では、各光源装置(光学モジュール)を、光源装置2200と総称する。
ここで、本実施形態の光源装置2200に先立って、幾つかの比較例の光源装置について説明する。
図5には、比較例1の光源装置100が側面図にて示されており、図6には、光源装置100が有する発光素子としての面発光レーザアレイチップ110及びカバーガラス114が斜視図にて示されている。
図6に示されるように、複数の面発光レーザ(VCSEL)が主走査対応方向(y軸方向)及び副走査対応方向(z軸方向)にモノリシックに2次元配列された面発光レーザアレイチップ110は、放射状にリード端子が配備されたフラットパッケージ112に、配列面(射出面)がフラットパッケージ112の厚さ方向(x軸方向)の端面(yz平面に平行な面)と平行となるように、すなわち射出方向が+x方向となるようにフラットパッケージ112の中央部に搭載されている。面発光レーザアレイチップ110は、フラットパッケージ112に取り付けられたカバーガラス114によって封止されている。
図5に示されるように、面発光レーザアレイチップ110の+x側には、アパーチャミラー116が配置され、該アパーチャミラー116の+x側には、カップリングレンズ118が配置されている。
カップリングレンズ118は、その光軸(x軸)に直交する面(yz平面)内において該光軸に対して複数のVCSELが対称な配列となり、かつ各VCSELからのビームが平行光束となるように位置調整されている。
アパーチャミラー116は板状に形成され、面発光レーザアレイチップ110側(−x側)の面は反射面をなし、カップリングレンズ118の光軸と直交する面(yz平面)に対して主走査対応方向(y軸方向)に所定角度45°だけ傾斜して配置されている。アパーチャミラー116の中央部には光束径よりも小さい径の開口が設けられ、該開口を通過した光束は、カップリングレンズ118を介して図示しないポリゴンミラーへ向かい、上記反射面で反射された周辺光は収束レンズ120、ミラー122を介して光検出器124に導かれる。上記ポリゴンミラー各面での走査開始後、画像領域に至るまでの時間を利用して、複数のVCSELが順次点灯され各々のビーム強度が光検出器124で検出され、基準値と比較され各VCSELの出力が所定値となるように注入電流がセットされる。セットされた注入電流は次の検出時まで保持され、各VCSELのビーム強度が一定に保たれる。
光検出器124は、面発光レーザアレイチップ110が実装された制御基板126上に実装され、外部ノイズ等による検出信号への影響がないようにしている。制御基板126には、各VCSELの発光パワーを一定に保持するためのパワー制御回路128や画像情報に応じて複数のVCSELを各々変調する駆動回路130が形成され、カップリングレンズ118とともに一体的に保持されている。
ところで、面発光レーザアレイチップ110の複数のVCSELは、主走査対応方向及び副走査対応方向に2次元配列、すなわちyz平面に平行に2次元配列されているため、各VCSELから+x方向に射出されアパーチャミラー116の開口を介したビームの一部がyz平面に平行なカバーガラス114で反射され、その反射光が該VCSELに戻り、該VCSELで光量変動が発生してしまう。
そこで、発明者らは、図7及び図8に示される比較例2の光源装置200を作製した。光源装置200では、カバーガラス210がフラットパッケージであるセラミックパッケージ212に直接傾けて取り付けられることで、戻り光の影響が低減され、装置の小型化が図られている。なお、図7は、光源装置200の斜視図であり、図8は、図7のA−A断面図である。
詳述すると、光源装置200では、セラミックパッケージ212に形成された凹部212aの底面に複数のVCSELを含む面発光レーザアレイチップ214(発光素子)が実装されている。そして、透明な板材であるカバーガラス210が、面発光レーザアレイチップ214の射出方向に対して傾けられた状態で凹部212a内に配置されている。
この場合、面発光レーザアレイチップ214から射出された複数の光それぞれの一部はカバーガラス210を通過し、残部はカバーガラス210で入射方向に交差する方向に反射される。この結果、面発光レーザアレイチップ214から射出されカバーガラス210で反射された光が該面発光レーザアレイチップ214に戻ることが抑制され、各VCSELでの光量変動が防止される。
ところで、近年、組み付けの簡易性、コストダウンの要求から受光素子もパッケージ内に組み込むことが試みられている。
発光素子と受光素子をパッケージ内に組み込む場合、発光素子から射出されカバーガラスで反射された光(反射光)を受光素子で受光するためには、カバーガラスをパッケージからある程度離れた位置に配置して、反射光の反射角度を稼ぐ必要がある。
そこで、発明者らは、図9及び図10に示される比較例3の光源装置300を作製した。なお、図9は、光源装置300の平面図であり、図10は、図9のB−B線断面図である。
光源装置300では、図10に示されるように、透明な板材であるカバーガラス310を接合材(例えば低融点ガラス)を介して保持するリッド312(キャップ又はカバーともいう)が、フラットパッケージであるセラミックパッケージ314に接合部材322を介して取り付けられている。
また、光源装置300では、セラミックパッケージ314に形成された凹部314a内に、複数のVCSELを含む面発光レーザアレイチップ316(発光素子)と受光素子318が実装されている。カバーガラス310は、発光素子の射出方向に対して傾斜した状態でリッド312に保持されている。
なお、凹部314aにおける面発光レーザアレイチップ316の周囲部には、複数の接続端子320が設けられ、該複数の接続端子320は、ボンディングワイヤを介して面発光レーザアレイチップ316に接続されている(図9参照)。
ここで、セラミックパッケージ314とリッド312は、それぞれ接合部材322にシーム溶接されることで封着され、密封の信頼性がある程度確保されているが、封着工程での発熱により、カバーガラス310とこれを保持するリッド312との間の熱膨張差による熱応力の影響で、カバーガラス310とリッド312とを接合している接合材に亀裂が発生し、密封の信頼性が低下していた。
この場合、封着工程での溶接時の電流を下げれば発熱を抑えることができるが、溶接部の信頼性が落ちてしまう。
そこで、発明者らは、本実施形態の光源装置2200の一例である実施例1の光源装置400を開発するに至った。以下では、図11等に示されるabc3次元直交座標系を適宜用いて説明する。なお、ここでは、a軸方向が主走査対応方向であり、b軸方向が副走査対応方向である。
図11は、光源装置400の平面図である。図12は、図11のC−C線断面図である。
光源装置400は、一例として、図12に示されるように、パッケージ10、リッド20(キャップ又はカバーともいう)、面発光レーザアレイチップ40、カバーガラス41、フォトダイオード60、熱伝導体としての熱伝導部材70などを有している。
パッケージ10は、一例として、複数のセラミックス層が積層されて形成されたCLCC(Ceramic Leaded Chip Carrier)と呼ばれる放熱性に優れた小型のフラットパッケージである。パッケージ10は、一例として、平面形状(+c側から見た形状)が例えば一辺の長さL(例えば13mm)の正方形であって、厚さM(例えば2mm)の略直方体形状の外形を有している(図11及び図12参照)。ここでは、パッケージ10の主成分は、アルミナである。
詳述すると、パッケージ10は、一例として、複数のセラミックス層と、該セラミックス層内に絶縁された状態で配設された複数のメタライズ配線部材(リード配線)とを有している。なお、パッケージ10の材料としては、絶縁性を有する材料であれば、セラミックス以外であっても良く、耐熱性及び放熱性に優れたものがより好ましい。
パッケージ10は、一例として、図12に示されるように、ab平面に平行に配置されており、中央に段付き凹部10aが形成されている。この段付き凹部10aは、キャビティ領域とも呼ばれる。ここでは、段付き凹部10aの段数は、3となっている。すなわち、キャビティ領域には、c軸方向の異なる3つの位置に3つのキャビティ(凹み)が個別に形成されている。以下では、便宜上、3つのキャビティを、−c側から+c側にかけて順に、第1キャビティ、第2キャビティ、第3キャビティとも称する。
そこで、パッケージ10は、一例として、チップマウント部11、フォトダイオードマウント部12、パッケージ側二次電極領域13などを有している。
チップマウント部11は、第1キャビティの底面であり、面発光レーザアレイチップ40が実装されている、チップマウント部11には、金属膜が設けられている。この金属膜は、ダイアタッチエリアとも呼ばれており、共通電極になっている。
詳述すると、面発光レーザアレイチップ40は、チップマウント部11のほぼ中央であって、上記金属膜上に、AuSn等の半田材ペーストやAg接着剤などを用いてダイボンドされている。すなわち、面発光レーザアレイチップ40は、第1キャビティの底面に射出方向が+c方向となるように取り付けられている。面発光レーザアレイチップ40の構成については、後に詳述する。
フォトダイオードマウント部12は、一例として、第3キャビティの底面の+a側のb軸方向の中央部であり、フォトダイオード60が実装されている。フォトダイオード60については、後に詳述する。
パッケージ側二次電極領域13は、第2キャビティの底面であり、複数(例えば40個)の接続端子9が配置されている(図11参照)。これら複数(例えば40個)の接続端子9は、複数の上記メタライズ配線部材と個別に接続されている。
パッケージ10における第3キャビティの周囲部には、金めっき層(不図示)が形成され、該金めっき層上に、略正方形枠状(ロ字状)のシール部材30(接合部材)が接合されている。ここでは、シール部材30の材料として、パッケージ10の材料であるセラミックと熱膨張率が近似するコバール(Kovar:Fe−Ni−Co合金、ウェスチングハウス社の商品名)が用いられている。シール部材30の表面には金めっきが施されている。シール部材30は、銀ロウを用いて上記金めっき層に溶着(溶接)されている。なお、シール部材30の材料は、適宜変更可能である。
リッド20は、一例として、略シルクハット形状の金属製又は合金製の部材から成り、そのつば部20aがシール部材30の+c側の面に溶接(例えばシーム溶接)によって接合されている。なお、リッド20のつば部20a以外の部分である本体部20bの形状は、略円筒形状に限らず、例えば略角筒柱状であってもよい。ここでは、リッド20の材料として、前述したコバールが用いられている。なお、リッド20の材料は、適宜変更可能である。
リッド20の+c側の壁は、一例として、−b方向から見てab平面に対して例えば10°〜30°傾斜しており、その中央部、すなわち面発光レーザアレイチップ40の+c側の位置に開口20cが形成されている。
リッド20の+c側の壁には、一例として、略平板状の外形を有するカバーガラス41(光透過窓部材)が、開口20cを内側から覆うように接合材(例えば低融点ガラス)を介して取り付けられている。すなわち、リッド20は、接合材を介してカバーガラス41を保持している。そこで、面発光レーザアレイチップ40から射出されたレーザ光は、カバーガラス41に入射する。なお、以下では、リッド20の+c側の壁を、「傾斜壁」とも称する。なお、接合材の材料は、適宜変更可能である。
結果として、パッケージ10、リッド20、シール部材30、カバーガラス41などによって、面発光レーザアレイチップ40が封止(外部から遮蔽)されており、面発光レーザアレイチップ40が収容されている内部空間の気密性が高められている。
また、面発光レーザアレイチップ40からの複数のレーザ光それぞれは、一部がカバーガラス41を透過し、残部がカバーガラス41で入射方向に交差する方向に反射される。ここでの透過光が光源装置400から射出されたレーザ光である。
すなわち、カバーガラス41は、面発光レーザアレイチップ40から射出された複数のレーザ光それぞれを透過光と反射光とに分離する機能、及びリッド20の開口20cを覆う機能を併有する。
なお、カバーガラス41は、リッド20の傾斜壁に形成された開口20cをリッド20の外側から覆うように取り付けられても良いし、リッド20の傾斜壁に形成された開口20cに嵌め込まれても良い。
フォトダイオード60は、一例として、図12に示されるように、面発光レーザアレイチップ40から射出されカバーガラス41で反射された複数のレーザ光それぞれの光路上(ここでは面発光レーザアレイチップ40の+a側)に受光面(例えば絶縁膜の上面)が位置するように、面発光レーザアレイチップ40が収容されている内部空間に配置されている。
詳述すると、フォトダイオード60は、一例として、フォトダイオードマウント部12に、受光面がab平面に略平行になるように配置されている。すなわち、フォトダイオード60は、一例として、P型半導体が+c側に位置し、かつN型半導体が−c側に位置するようにダイボンディングによってフォトダイオードマウント部12に実装されている。P型半導体に接続されたアノード電極は、上記メタライズ配線部材と接続されている。N型半導体に接続されたカソード電極は、導電性接着剤を介して接地されている。
この場合、面発光レーザアレイチップ40から射出されカバーガラス41で反射された複数のレーザ光それぞれは、フォトダイオード60に入射される。この結果、フォトダイオード60にモニタ光として十分な光量のレーザ光を入射させることができる。
面発光レーザアレイチップ40は、図13に示されるように、ab平面に沿って2次元配列された複数(例えば40個)の発光部140を含む面発光レーザアレイ240、複数(例えば40個)の発光部140に対応する複数(例えば40個)の電極パッド(不図示)などを有している。
各発光部は、発振波長が780nm帯の垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)である。面発光レーザは、基板に垂直な方向に光を射出する半導体レーザであり、従来の端面発光レーザに比べて低コストで高性能であり、さらにはアレイ化が容易である。
複数(例えば40個)の電極パッドは、複数の発光部140の周囲に配置されており、ボンディングワイヤを介して、対応する複数の発光部と電気的に接続されている。また、複数(例えば40個)の電極パッドは、上記複数(例えば40個)の接続端子と個別に電気的に接続されている。結果として、複数(例えば40個)の発光部は、複数の上記メタライズ配線部材に個別に接続されている。
面発光レーザアレイチップ40では、40個の発光部140が半導体製造工程によってab平面に平行な同一基板上に形成されている。すなわち、面発光レーザアレイ240は、40チャネルの面発光レーザアレイである。40個の発光部は、全ての発光部をb軸方向(副走査対応方向)に延びる仮想線上に正射影したときに等間隔d2となるように配置されている。なお、本明細書では、2つの発光部の中心間距離を「発光部間隔」とも称する。また、図13では発光部の数が40個であるものを示しているが、発光部の数は、複数であればよく、例えば、発光部が32個のものであってもよい。
40個の発光部140は、前述したように、半導体製造工程によって同一基板上に形成されている40個の面発光レーザであり、面発光レーザアレイ240は、発光部間で均一な偏光方向を有する単一基本横モードの複数のレーザ光を射出することができる。この結果、円形でかつ高密度の微小な40個の光スポットを対応する感光体ドラム上に形成することができる。
また、面発光レーザアレイ240では、副走査対応方向(b軸方向)に隣り合う2つの発光部の発光部間隔が等間隔d1であるため、各発光部の点灯タイミングを調整することにより、対応する感光体ドラム上に40個の光スポットを副走査方向に等間隔で形成することができ、複数の発光部が感光体ドラムに対向して副走査方向に等間隔で並んでいる場合と同様な構成と捉えることができる。
そして、例えば、上記間隔d1を2.65μm、光走査装置2010の全光学系の倍率を2倍とすれば、4800dpi(ドット/インチ)の高密度書込みができる。勿論、主走査対応方向の発光部数を増加したり、副走査対応方向のピッチd2を狭くして間隔d1がより小さくなるように発光部を配置したり、光走査装置2010の全光学系の倍率を下げたりすれば、書込み密度をより高密度化でき、より高品質の画像を形成することが可能となる。なお、主走査方向の書き込み間隔は、各発光部の点灯タイミングを調整することで容易に制御できる。
熱伝導部材70は、図11及び図12から分かるように、均一な幅の正方形枠状の部材から成り、面発光レーザアレイチップ40及びフォトダイオード60を取り囲むように第3キャビティの縁部に配置されている。
詳述すると、熱伝導部材70の−c側の面は、第3キャビティの底面に接合されており、熱伝導部材70の+c側の面は、リッド20のつば部20aの−c側の面に接触している。より詳細には、熱伝導部材70は、シール部材30の内側に配置され、シール部材30よりも−c側の位置でパッケージ10に接合され、かつシール部材30と同じc軸方向の位置でリッド20に接触(圧接)している。
すなわち、熱伝導部材70は、シール部材30の内側に配置され、パッケージ10及びリッド20のいずれにも接している。
熱伝導部材70は、リッド20よりも熱伝導率が高い材料からなる。ここでは、熱伝導部材70の材料として、銅が用いられている。銅の熱伝導率は、約400W/mKである。リッド20及びシール部材30の材料であるコバールの熱伝導率は、約17W/mKである。パッケージ10の材料であるアルミナの熱伝導率は約18W/mKであり、コバールの熱伝導率と同等である。結果として、銅は、アルミナ、コバールより約20倍熱が伝わり易いことが分かる。
なお、熱伝導部材の材料として、銅の代わりに、熱伝導率は多少落ちるが熱膨張をアルミナやコバールに近づけるために銅‐タングステン合金、銅‐モリブデン合金等の合金、その他の熱伝導率が高い材料(金属又は合金のみならず、セラミック系の窒化アルミ、炭化珪素など)を用いても良い。なお、銅‐タングステン合金の熱伝導率は、150〜220W/mK程度(混合率により変わる)である。銅‐モリブデン合金の熱伝導率は、160〜300W/mK程度(混合率により変わる)である。窒化アルミの熱伝導率は、約285W/mKである。炭化珪素の熱伝導率は、100〜350W/mK程度である。
ここで、光源装置400を製造する際、パッケージ10における第3キャビティの周囲部にはシール部材30の−c側の面が接合され、かつ第3キャビティの底面には熱伝導部材70の−c側の面が接合される。この状態では、シール部材30の+c側の面と熱伝導部材70の+c側の面は、ほぼ同一平面上に位置する。
そこで、リッド20とパッケージ10とをシール部材30を介して接合する際には、リッド20のつば部20aをシール部材30及び熱伝導部材70に接触させた状態で、リッド20とシール部材30とを溶接する。具体的には、つば部20aの中央部を熱伝導部材70に接触させた状態で、つば部20aの外縁全体とシール部材30の+c側の面とを溶接する。図14には、パッケージ10に接合されたシール部材30にリッド20を溶接する際の熱の流れが示されている。なお、図14では、理解を容易にするために矢印の太さと長さを変えている。矢印の太さは熱量の大きさ、矢印の長さは熱が伝わる速さを示している。
図14から分かるように、リッド20とシール部材30との溶接部である発熱ポイントPから発生した熱の一部はシール部材30を介してパッケージ10に流れ、残部はリッド20に流れる。
発熱ポイントPからシール部材30を介してパッケージ10に流れた熱は、パッケージ10中に拡散していく。一方、発熱ポイントPからリッド20に流れた熱は、リッド20と熱伝導部材70との接合部で、リッド20を介してカバーガラス41側に流れるものと、熱伝導部材70に流れるものとに分かれる。カバーガラス41側に流れた熱は、接合材を介してカバーガラス41に伝わる。熱伝導部材70に流れた熱は、瞬時に熱伝導部材70を伝って熱伝導部材70とパッケージ10との接合部からパッケージ10中に拡散する。パッケージ10中に拡散された熱は、パッケージ10の−c側の面に広い面積で接触しているベース(不図示)に流れていく。
ここで、カバーガラス41に伝わる熱量が大きいと、カバーガラス41とリッド20との熱膨張差による熱応力の影響で、カバーガラス41とリッド20とを接合している接合材に亀裂が入る等、接合部材が破損するおそれ(封止不良となるおそれ)がある。
しかしながら、光源装置400では、熱伝導部材70はリッド20よりも熱伝導率が高いため、発熱ポイントPからリッド20に流れた熱の大半は、熱伝導部材70に流れ込み、この結果、カバーガラス41に伝わる熱量が小さくなる。
結果として、実施例1の光源装置400によれば、リッド20とシール部材30とを溶接する際に、リッド20とカバーガラス41とを接合している接合材が破損することを防止できる。
これに対して、例えば、比較例3の光源装置300の場合には、図15から分かるように、発熱ポイントP´からリッド312に流れた熱のほぼ全てが接合材を介してカバーガラス310に伝わるため、カバーガラス310とリッド312との熱膨張差による熱応力が大きくなり、カバーガラス310とリッド312とを接合している接合材が破損するおそれがある。
以下に、光源装置400の製造方法について簡単に説明する。
《素子実装工程》
パッケージ10のチップマウント部11に面発光レーザアレイチップ40をダイボンディングにより実装する。また、複数の電極パッドと複数の接続端子とをワイヤーボンディングにより接続する。また、複数の接続端子と複数の上記メタライズ配線部材とをワイヤーボンディングにより接続する。
また、パッケージ10のフォトダイオードマウント部12にフォトダイオード60をダイボンディングにより実装する。そして、フォトダイオード60のアノード電極と上記配線部材とをワイヤーボンディングにより接続する。また、フォトダイオード60のカソード電極を導電性接着剤を介して接地させる。
《カバーガラス取り付け工程》
カバーガラス41をリッド20の傾斜壁に開口20cを内側から覆うように接合材(例えば低融点ガラス)を介して取り付ける。
《シール部材接合工程》
シール部材30の表面に金めっき処理を施す。パッケージ10の段付き凹部10aの周囲部上に金めっき処理を施す。金めっき処理が施されたシール部材30を段付き凹部10aの周囲部上に形成された金めっき層に溶接(例えば銀ロウ溶接)により接合する。この結果、パッケージ10及びシール部材30を含むパッケージ体が作製される。
《熱伝導部材接合工程》
熱伝導部材70の一端(−c側の端)をパッケージ10に溶接(例えば銀ロウ溶接)により接合する。
《リッド接合工程》
リッド20のつば部20aの中央部を熱伝導部材70の他端(+c側の端)に接触させた状態で、つば部20aの外縁部とパッケージ体のシール部材30とを溶接(例えばシーム溶接)する。
以上のようにして、光源装置400が製造される(図11及び図12参照)。
また、発明者らは、本実施形態の光源装置2200の他の例である他の実施例の光源装置を開発した。以下に、幾つかの他の実施例の光源装置について説明するが、実施例1の光源装置400と異なる点について主に説明し、該光源装置400と同様の構成を有する部材には、同一の符号を付して、その説明を省略する。他の実施例の光源装置は、実施例1の光源装置400と概ね同様な製造方法で製造される。
実施例2の光源装置500では、図16から分かるように、c軸方向に延びる複数の柱状の熱伝導部材170がシール部材30の内側に第3キャビティの縁部に沿って配列されている。各熱伝導部材170の−c側の面は、シール部材30よりも−c側の位置でパッケージ10に接合され、+c側の面は、リッド20に接触(圧接)している。
実施例2の光源装置500によれば、実施例1の光源装置400と同様の効果が得られるともに、隣り合う2つの熱伝導部材170間に配線を引き回すことができ、配線のレイアウトの自由度を高めることができる。
実施例3の光源装置600では、図17及び図18(図17のD−D線断面図)から分かるように、熱伝導部材270は、実施例1の熱伝導部材70に比べて、−a側部分のa軸方向の寸法、+b側部分のb軸方向の寸法及び−b側部分のb軸方向の寸法がいずれも長くなっている。
すなわち、実施例3の熱伝導部材270は、実施例1の熱伝導部材70に比べて、枠の幅が部分的に広くなっており(開口部の容積が小さくなっており)、その分、パッケージ10及びリッド20それぞれとの接触面積が大きくなっている。すなわち、熱伝導部材270は、パッケージ10及びリッド20それぞれとの接触面積が、例えば実施例1の熱伝導部材70のような均一の幅の枠よりも大きくなる枠状に形成されている。
実施例3の光源装置600によれば、実施例1の光源装置400に比べて、熱伝導部材270がパッケージ10及びリッド20に対してより大きな面積で接しているため、パッケージ10に接合されたシール部材30とリッド20とを溶接する際に、パッケージ10側への熱の移動パス(移動経路)が太くなり熱の移動を大きくでき、かつパッケージ10での熱の拡散効率を高めることができ、カバーガラス41側へ流れる熱量を低減できる。この結果、リッド20とカバーガラス41とを接合している接合材が破損することをより確実に防止できる。
実施例4の光源装置700では、図19及び図20(図19のE−E線断面図)から分かるように、熱伝導部材370は、実施例3の熱伝導部材270に比べて、−a側部分、+b側部分及び−b側部分が−c側ほど大きくなる形状を有しており(開口部の容積が小さくなっており)、その分、パッケージ10及びリッド20それぞれとの接触面積が大きくなっている、すなわち、熱伝導部材370は、パッケージ10及びリッド20それぞれとの接触面積が、例えば実施例1の熱伝導部材70のような均一の幅の枠よりも大きくなる枠状に形成されている。
実施例4の光源装置700によれば、実施例3の光源装置600に比べて、熱伝導部材370がパッケージ10及びリッド20に対してより大きな面積で接しているため、パッケージ10に接合されたシール部材30とリッド20とを溶接する際に、パッケージ10側への熱の移動パスが太くなり(熱の移動を大きくでき)、かつパッケージ10での熱の拡散効率を高めることができ、カバーガラス41側へ流れる熱量を低減できる。この結果、リッド20とカバーガラス41とを接合している接合材が破損することをより確実に防止できる。
実施例5の光源装置800では、図21から分かるように、実施例1の熱伝導部材70に比べて、熱伝導部材470のc軸方向の寸法がΔh(例えば2〜20μm)だけ長くなっている。すなわち、熱伝導部材470の+c側の面がシール部材30の+c側の面よりもΔhだけ+c側に位置している。なお、図21には、光源装置800の一部のみが図示されている。
実施例5の光源装置800によれば、熱伝導部材470の+c側の面がシール部材30の+c側の面よりもΔhだけ+c側に位置しているため、リッド20とシール部材30とを溶接する際に、熱伝導部材470とリッド20とを確実に接触させることができる(図22参照)。この結果、熱をリッド20から熱伝導部材470に安定して移動させることができ、カバーガラス41側への熱の移動を安定して低減できる。
実施例6の光源装置900では、図23から分かるように、リッド20のつば部20aの中央部(熱伝導部材70との接触部)が外縁部(シール部材30との接合部)に対して−c側にΔc(例えば2〜20μm)だけ突出している。なお、図23には、光源装置900の一部のみが図示されている。
実施例6の光源装置900によれば、リッド20とシール部材30とを溶接する際に、熱伝導部材70とリッド20とを確実に接触させることができる(図24参照)。この結果、熱をリッド20から熱伝導部材70に安定して移動させることができ、カバーガラス41側への熱の移動を安定して低減できる。なお、図24から分かるように、つば部20aの外縁部とシール部材30とが溶接されると、つば部20aの中央部は、熱伝導部材70によって+c側に押圧された状態となる。
実施例7の光源装置1000では、図25に示されるように、熱伝導部材570の+c側の端部が、他の部分に比べて柔らかくリッド20との密着性が高い熱伝導性材料(例えばインジウム)で形成されている。なお、インジウムの熱伝導率は、約82W/mKである。
実施例7の光源装置1000によれば、リッド20とシール部材30とを溶接する際に、熱伝導部材570の+c側の端部をリッド20のつば部20aに確実に密着させることができるため、熱をリッド20から熱伝導部材570に安定して移動させることができ、カバーガラス41側への熱の移動を安定して低減できる。
なお、熱伝導部材570の+c側の端部に用いられるリッド20との密着性が高い熱伝導性材料は、インジウムに限らず、溶接時に一時的に柔らかくなるような比較的低温で溶融する半田や、耐熱性の良い熱伝導性接着剤でも良い。なお、半田の熱伝導率は、30〜60W/mK程度(配合材により変わる)である。熱伝導性接着剤の熱伝導性は、フィラータイプで20〜60W/mK程度であり、焼結タイプで100〜300W/mK程度である。
ここで、「溶接時に一時的に柔らかくなるような比較的低温で溶融する半田」を用いる意味は、リッド20をシール部材30に溶接するときにリッド20は発熱して熱くなるので、その熱で半田を溶融させて密着させることができるという意味である。
詳述すると、溶接の接合部の温度は1000℃前後になり、リッド20に保持されたカバーガラス41は溶接のスパーク時から1秒以内に100℃(実測値)くらいまで上昇する。溶接の接合部に近い熱伝導部材570は、熱勾配から推測しても、数百度になることは明らかである。そこで、200℃前後で溶融する半田を熱伝導部材570のリッド20との接触部に用いれば、リッド20とシール部材30とを溶接するときに発生する熱で、半田がリッド20との界面で溶融し、半田がリッド20の表面に沿うように変形するのでリッド20との密着性が良くなり、熱伝導性が向上する。
また、「耐熱性の良い導電性接着剤」は、もともと粘度の高い液体なので、常温でリッド20の表面に沿うように変形するため、密着性が良くなり、熱伝導性が向上する。
以上の実施例では、発光素子と受光素子を備える光源装置(光学モジュール)について説明してきたが、発光素子のみを備える光源装置(光学モジュール)や、受光素子のみを備える受光装置(光学モジュール)でも良いことはいうまでもない。
図26及び図27(図26のF−F線断面図)には、発光素子としての面発光レーザアレイチップ40のみを備える実施例8の光源装置1100が示されている。
実施例8の光源装置1100では、受光素子としてのフォトダイオードが設けられていないため、熱伝導部材670を均一な幅の枠状にすることができ、溶接部である発熱スポットで発生した熱をパッケージ10に均等に流すことができる。なお、光源装置1100でも、面発光レーザアレイチップ40から射出された光のカバーガラス41での反射方向は、入射方向に交差する方向であるため、反射光が面発光レーザアレイチップ40に直接戻ることが抑制される。
また、図28には、発光素子としての面発光レーザアレイチップ40のみを備える実施例9の光源装置1200が断面図にて示されている。光源装置1200の熱伝導部材770は、リッド20及びパッケージ10それぞれとの接触面積が、均一な幅の枠状(図27参照)よりも大きくなる枠状(開口部の容積が小さい枠状)である。この場合、実施例4の光源装置700と同様の効果が得られる。
また、図29(A)には、受光素子としてのフォトダイオード60のみを備える実施例10の受光装置1300(光学モジュール)が断面図にて示されている。
実施例10の受光装置1300では、パッケージ8に設けられた凹部8aの底面にフォトダイオード60が実装されている。その他の構成は、実施例1の光源装置400と同様であり、該光源装置400と同様の効果が得られる。受光装置1300は、光源装置400と概ね同様の製造方法で製造することができる。
実施例10の受光装置1300によると、例えば、発光素子からの光の一部(モニタ用光)を、カバーガラス41を介してフォトダイオード60に入射させることができ、APCを行うことができる。この際、カバーガラス41に入射される光の一部が入射方向に交差する方向に反射されるため、反射光が発光素子に戻ることが防止される。
また、図29(B)には、受光素子としてのフォトダイオード60のみを備える実施例11の受光装置1400(光学モジュール)が断面図にて示されている。
実施例11の受光装置1400では、パッケージ8に設けられた凹部8aの底面にフォトダイオード60が実装されている。そして、リッド20の代わりに、開口220aが形成された例えば金属製又は合金製のプレート220がシール部材30に溶接される。プレート220には、カバーガラス41が接合材(例えば低融点ガラス)を介して接合される。そして、プレート220とシール部材30とが溶接されるとき、熱伝導部材770がプレート220及びパッケージ8のいずれにも接する。受光装置1400は、実施例9の熱伝導部材770を有しているが、これに代えて、実施例8の熱伝導部材670を有していても良い。受光装置1400は、光源装置400と概ね同様の製造方法で製造することができる。
実施例11の受光装置1400によると、例えば、発光素子からの光の一部(モニタ用光)を、カバーガラス41を介してフォトダイオード60に入射させることができ、APCを行うことができるとともに、装置の小型化を図ることができる。
以上説明した本実施形態の光学モジュール(実施例1〜9の光源装置、実施例10及び11の受光装置)は、少なくとも1つの光学素子(面発光レーザアレイチップ40及びフォトダイオード60の少なくとも一方)が実装されるパッケージ10を含むパッケージ体と、光の一部を透過させるカバーガラス41を接合材(例えば低融点ガラス)を介して保持するリッド20を含む保持体とが溶接されるとき、パッケージ10及びリッド20のいずれにも接する少なくとも1つの熱伝導部材を備えている。
この場合、パッケージ体と保持体とが溶接されるとき、溶接部(接合部)で発生しリッド20に流れた熱の一部が熱伝導部材を介してパッケージ10に伝わり、残部がカバーガラス41に伝わる。この結果、カバーガラス41に伝わる熱量を低減することができる。
結果として、本実施形態の光学モジュールによれば、パッケージ体と保持体とが溶接されるとき、リッド20とカバーガラス41との熱膨張差による熱応力を充分に低減でき、接合材の破損を防止でき、封止不良の発生を防止できる。
一方、例えば特許文献1に開示されている気密封止パッケージでは、ベース部材を含むベース体と、封着用ガラスを介してレンズを保持するキャップ部材を含む保持体とが溶接されるとき、キャップ部材とレンズとの熱膨張差による熱応力を充分に低減できず、封着用ガラスが破損し、封止不良が発生するおそれがある。
この場合、例えば溶接時の電流値を下げることで発熱量を低減させ、レンズに伝わる熱量を低減させることはできるが、溶接部の信頼性が低下してしまう。
本実施形態の光源モジュールでは、溶接時の電流値を下げることなく、溶接時に発生した熱をカバーガラス41に伝わり難くすることができる。すなわち、溶接部の信頼性を低下させることなく、カバーガラス41とリッド20とを接合する接合材の破損を防止できる。
また、熱伝導部材は、リッド20よりも熱伝導率が高く設定されているため、カバーガラス41に伝わる熱量をより一層低減することができる。
また、面発光レーザアレイチップ40及びフォトダイオード60は、パッケージ10に設けられた段付き凹部10a内に配置され、シール部材30は、段付き凹部10aの周囲部に接合される枠状の部材であり、熱伝導部材は、シール部材30の内側に配置されている。
この場合、溶接部(接合部)で発生しリッド20に流れた熱を、リッド20と熱伝導部材との接触部で、熱伝導部材を介してパッケージ10に向かうものと、リッド20を介してカバーガラス41に向かうものとに分けることができる。この結果、カバーガラス41に伝わる熱量を確実に低減することができる。
また、熱伝導部材は、シール部材30よりも段付き凹部10aの底面側でパッケージ10に接合されているため、溶接部で発生しシール部材30を介してパッケージ10に逃げる熱と、熱伝導部材を介してパッケージ10に逃げる熱とを、パッケージ10の中で分散させ易くなり、カバーガラス41に伝わる熱量を低減できる。
また、実施例5の光源装置800では、熱伝導部材470のリッド20との接触部は、段付き凹部10aの深さ方向に関して、シール部材30のリッド20との接合部よりも段付き凹部10aの底面から離れた位置に位置しているため、シール部材30とリッド20とが溶接されるとき、熱伝導部材470とリッド20とを確実に接触させることができ、カバーガラス41に伝わる熱量を安定して低減できる。
また、実施例6の光源装置900では、シール部材30とリッド20とが溶接されるとき、リッド20の熱伝導部材70との接触部は、段付き凹部10aの深さ方向に関して、リッド20のシール部材30との接合部よりも段付き凹部10aの底面に近い位置に位置しているため、熱伝導部材70とリッド20とを確実に接触させることができ、カバーガラス41に伝わる熱量を安定して低減できる。
また、実施例7の光源装置1000では、熱伝導部材570のリッド20との接触部は、熱伝導部材570の他の部分よりもリッド20との密着性が高い材料からなるため、シール部材30とリッド20とが溶接されるとき、熱伝導部材570とリッド20とを確実に接触させることができ、カバーガラス41に伝わる熱量を安定して低減できる。
また、実施例3及び4の光源装置600、700では、熱伝導部材は、パッケージ10及びリッド20それぞれとの接触面積が、例えば実施例1の熱伝導部材70のような均一な幅の枠状よりも大きくなる枠状に形成されているため、単位時間当たりの熱の移動量を大きくすることができ、カバーガラス41に伝わる熱量をより一層低減することができる。
また、実施例1〜7の光源装置では、パッケージ10には、面発光レーザアレイチップ40及びフォトダイオード60が実装され、カバーガラス41は、面発光レーザアレイチップ40から射出された光の光路上に配置され、該光の一部を透過させ、残部を入射方向に交差する方向に反射させ、面発光レーザアレイチップ40から射出されカバーガラス41で反射された光をフォトダイオード60で受光するため、APCを安定して精度良く行うことができる低コストな光源装置を提供できる。
また、本実施形態では、カバーガラス41とリッド20とを接合する接合材の破損(封止不良)を防止できるため、製造歩留りを向上できる光源装置を提供できる。
また、光走査装置2010は、光源装置2200と、該光源装置2200からの光を偏向するポリゴンミラー2104と、該ポリゴンミラー2104で偏向された光を各感光体ドラムの表面に導く走査光学系と、を備えているため、光量変動が少ないマルチビーム光により、各感光体ドラムの表面を安定して精度良く走査することができる。
また、カラープリンタ2000は、複数の感光体ドラム(像担持体)と、該複数の感光体ドラムを画像情報に応じて変調された光によって走査する光走査装置2010と、を備えているため、出力されるカラー画像の品質を安定して向上させることができる。
ところで、カラープリンタ2000では、各部品の製造誤差や位置誤差等によって色ずれが発生する場合がある。このような場合であっても、点灯させる発光部を選択することで色ずれを低減することができる。
また、光源装置2200は、パッケージ体及び保持体のいずれにも熱伝導体を接しさせた状態でパッケージ体と保持体とを溶接する工程を含む製造方法によって製造される。
この場合、カバーガラス41とリッド20とを接合する接合材の破損(封止不良)を防止できるため、光源装置2200の製造歩留りを向上できる。
なお、上記実施形態では、光学モジュールのパッケージには、光学素子として、発光素子及び受光素子の少なくとも一方が実装されているが、これに限らず、例えば、MEMSミラーが実装されても良い。この場合、例えば光源からの光をカバーガラスを介してMEMSミラーに入射させることで、入射された光を偏向することができる。このMEMSミラーを内蔵する光学ジュールは、製造歩留まりが高く、光により被走査面を高速で往復走査することができるため、様々な光学分野での応用が期待される。
なお、上記実施形態では、パッケージ10にシール部材30を接合してパッケージ体を作製した後、該パッケージ体のシール部材30とリッド20とを溶接しているが、これに限らない。例えば、リッド20にシール部材30を接合して保持体を作製した後、該保持体のシール部材30とパッケージ10とを溶接しても良い。また、パッケージ10にシール部材(接合部材)を接合してパッケージ体を作製するとともにリッド20に別のシール部材(接合部材)を接合して保持体を作製し、シール部材と別のシール部材とを溶接しても良い。また、パッケージ10とリッド20とを直接的に溶接しても良い。すなわち、シール部材30を用いなくても良い。
また、上記実施形態では、パッケージ10に熱伝導部材の一端を接合し、該熱伝導部材の他端にリッド20を接触させているが、これに限られない。例えば、リッド20に熱伝導部材の一端を接合し、該熱伝導部材の他端をパッケージ10に接触させても良い。なお、パッケージ10と熱伝導部材との接合、又はリッド20と熱伝導部材との接合は、溶接による接合に限らず、接着材による接合であっても良い。
また、上記実施形態の光学モジュールの構成は、適宜変更可能である。
例えば、パッケージの構成は、適宜変更可能である。例えば上記実施形態の光源装置2200のパッケージ10のキャビティ領域を構成する段付き凹部の段数は、3段とされているが、1段、2段、4段以上であっても良い。
また、上記実施形態では、光源装置2200は、4つの感光体ドラムに個別に対応して4つ設けられているが、これに限らない。
また、上記実施形態では、熱伝導体は、単一の部材(熱伝導部材)で構成されているが、一体化された複数の部材で構成されても良い。
また、上記実施形態では、発光素子として面発光レーザアレイチップ40が採用されているが、これに限られない。例えば、面発光レーザ以外の少なくとも1つのレーザを含むレーザ素子、少なくとも1つのLED(発光ダイオード)を含むLED素子であっても良い。
また、上記実施形態では、受光素子として、フォトダイオード60が採用されているが、これに限らず、例えばフォトトランジスタなどを採用しても良い。
また、面発光レーザアレイチップにおける複数の発光部の配列は、上記実施形態で説明したもの(図13参照)に限られない。要は、面発光レーザアレイの複数の発光部は、副走査対応方向(b軸方向)の位置が互いに異なるように2次元配列されていることが好ましい。例えば、マトリクス状に配置された複数の発光部を有する面発光レーザアレイチップを射出方向(c軸方向)周りに回転させて配置しても良い。
また、上記実施形態の光源装置2200のカバーガラス41の入射面(−c側の面)に所定の反射率(又は透過率)を有する反射膜を形成しても良い。反射膜としては、一例として、所定の透過率で光を透過させる薄い金等からなる金属膜、誘電体多層膜などが用いられている。なお、誘電体多層膜は、ミラーとしての機能を有するように、所定の厚さの高屈折率材料と低屈折率材料とを交互に積層することにより形成されたものである。高屈折率材料としては、例えばZnS−SiO2、TiO2等が挙げられ、低屈折率材料としては、例えばSiO2等が挙げられる。
また、上記実施形態の光源装置2200のカバーガラス41の射出面(+c側の面)に所定の反射率(又は透過率)を有する反射防止膜46を形成しても良い。この場合、カバーガラス41の+c側の面での界面反射を減らすことができ、いわゆるエタロン効果の影響を低減することができる。反射防止膜46としては、一例として、カバーガラス41の屈折率よりも低い屈折率を有する誘電体膜、所定の膜厚の高屈折率材料と低屈折率材料とが交互に積層された誘電体多層膜などが用いられている。
また、カバーガラス41の入射面に反射防止膜が形成され、射出面に反射膜が形成されても良い。
また、上記実施形態では、面発光レーザの発振波長が780nm帯の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、650nm帯、850nm帯、980nm帯、1.3μm及び1.5μm帯など、異なる活性層材料を用いた他の波長帯であっても良い。また、基板もGaAs以外の基板を用いても良い。また、感光体の特性に応じて、発光部の発振波長を変更しても良い。
また、上記面発光レーザアレイチップは、画像形成装置以外の用途にも用いることができる。その場合には、発振波長は、その用途に応じて、650nm帯、780nm帯、850nm帯、980nm帯、1.3μm帯、1.5μm帯等の波長帯であっても良い。この場合に、活性層を構成する半導体材料は、発振波長に応じた混晶半導体材料を用いることができる。例えば、650nm帯ではAlGaInP系混晶半導体材料、980nm帯ではInGaAs系混晶半導体材料、1.3μm帯及び1.5μm帯ではGaInNAs(Sb)系混晶半導体材料を用いることができる。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
例えば、媒体が、CTP(Computer to Plate)として知られている印刷版であっても良い。つまり、光走査装置2010は、印刷版材料にレーザアブレーションによって直接画像形成を行い、印刷版を形成する画像形成装置にも好適である。
また、例えば、媒体が、いわゆるリライタブルペーパーであっても良い。これは、例えば紙や樹脂フィルム等の支持体上に、以下に説明するような材料が記録層として塗布されている。そして、レーザ光による熱エネルギー制御によって発色に可逆性を与え、表示/消去を可逆的に行うものである。
透明白濁型リライタブルマーキング法とロイコ染料を用いた発消色型リライタブルマーキング法があり、いずれも適用できる。
透明白濁型は、高分子薄膜の中に脂肪酸の微粒子を分散したもので、110℃以上に加熱すると脂肪酸の溶融により樹脂が膨張する。その後、冷却すると脂肪酸は過冷却状態になり液体のまま存在し、膨張した樹脂が固化する。その後、脂肪酸が固化収縮して多結晶の微粒子となり樹脂と微粒子間に空隙が生まれる。この空隙により光が散乱されて白色に見える。次に、80℃から110℃の消去温度範囲に加熱すると、脂肪酸は一部溶融し、樹脂は熱膨張して空隙を埋める。この状態で冷却すると透明状態となり画像の消去が行われる。
ロイコ染料を用いたリライタブルマーキング法は、無色のロイコ型染料と長鎖アルキル基を有する顕消色剤との可逆的な発色及び消色反応を利用している。レーザ光により加熱されるとロイコ染料と顕消色剤が反応して発色し、そのまま急冷すると発色状態が保持される。そして、加熱後、ゆっくり冷却すると顕消色剤の長鎖アルキル基の自己凝集作用により相分離が起こり、ロイコ染料と顕消色剤が物理的に分離されて消色する。
また、媒体が、紫外光を当てるとC(シアン)に発色し、可視光のR(レッド)の光で消色するフォトクロミック化合物、紫外光を当てるとM(マゼンタ)に発色し、可視光のG(グリーン)の光で消色するフォトクロミック化合物、紫外光を当てるとY(イエロー)に発色し、可視光のB(ブルー)の光で消色するフォトクロミック化合物が、紙や樹脂フィルム等の支持体上に設けられた、いわゆるカラーリライタブルペーパーであっても良い。
これは、一旦紫外光を当てて真っ黒にし、R・G・Bの光を当てる時間や強さで、Y・M・Cに発色する3種類の材料の発色濃度を制御してフルカラーを表現し、仮に、R・G・Bの強力な光を当て続ければ3種類とも消色して真っ白にすることもできる。
このような光エネルギ制御によって発色に可逆性を与えるものも上記実施形態と同様な光走査装置を備える画像形成装置として実現できる。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、上記光源装置は、画像形成装置以外の用途にも用いることができる。その場合には、発振波長は、その用途に応じて、650nm帯、850nm帯、980nm帯、1.3μm帯、1.5μm帯等の波長帯であっても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、単色のプリンタであっても良い。