JP2015010501A - 内燃機関のピストン・クランク機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、内燃機関の冷却損失を低減することのできる内燃機関のピストン・クランク機構を提供する。【解決手段】ピストン(3)とクランクシャフト(7)との間を第1リンク部材(4)と第2リンク部材(5)と支持部材(6)とで構成する。そして、第1リンク部材(4)と第2リンク部材(5)と支持部材(6)の各々の一端と他端との間の距離とシリンダブロック(2)の支持部(2b)の位置を、ピストン(3)が上死点にある時にクランクピン(7a)の位置がクランクシャフト(7)の軸中心を中心として回転した時の最上点Tよりクランクシャフト(7)の回転方向に角度D1移動した位置であって、ピストン(3)が下死点にある時にクランクピン(7a)の位置がクランクシャフト(7)の軸中心を中心として回転した時の最下点Bよりクランクシャフト(7)の反回転方向に角度D2移動した位置にあるように設定する。【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関のピストン・クランク機構に係り、特に、複数のリンクを有する内燃機関のピストン・クランク機構の構造に関する。
従来より、内燃機関(エンジン)の燃費を向上させるために、エンジンの冷却損失や機械損失の低減を行っている。
例えば、特許文献1のように、ピストン・クランク機構を複数のリンクで構成し、且つピストン中心とクランクシャフト中心とをオフセットして配設している。そして、ピストンが上死点と下死点との中間位置にある時のピストンに加わるスラスト力を低減して、ピストンとシリンダとの間に発生する摩擦を減らすことでエンジンの機械損失を低減するものがある。
例えば、特許文献1のように、ピストン・クランク機構を複数のリンクで構成し、且つピストン中心とクランクシャフト中心とをオフセットして配設している。そして、ピストンが上死点と下死点との中間位置にある時のピストンに加わるスラスト力を低減して、ピストンとシリンダとの間に発生する摩擦を減らすことでエンジンの機械損失を低減するものがある。
上記特許文献1のピストン・クランク機構では、ピストン・クランク機構を複数のリンクで構成し、且つピストン中心とクランクシャフト中心とをオフセットして配設することで、ピストンが上死点と下死点との中間位置にある時のピストンに加わるスラスト力を低減している。
しかしながら、一般的なエンジンでは、シリンダ壁の周囲に冷却水通路を形成し、エンジンのシリンダ壁を冷却しており、膨張行程において燃焼ガスの熱量がシリンダ壁を介して冷却水に奪われることでエンジンの冷却損失が発生する。
しかしながら、一般的なエンジンでは、シリンダ壁の周囲に冷却水通路を形成し、エンジンのシリンダ壁を冷却しており、膨張行程において燃焼ガスの熱量がシリンダ壁を介して冷却水に奪われることでエンジンの冷却損失が発生する。
したがって、特許文献1の技術が適用されたエンジンに於いても、シリンダ壁の周囲に冷却水通路が形成されると、膨張行程の期間に燃焼ガスの熱量がシリンダ壁を介して冷却水に奪われ冷却損失が発生しエンジンの燃費悪化に繋がる。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、内燃機関の冷却損失を低減することのできる内燃機関のピストン・クランク機構を提供することにある。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、内燃機関の冷却損失を低減することのできる内燃機関のピストン・クランク機構を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の内燃機関のピストン・クランク機構では、内燃機関のシリンダ内を往復運動するピストンと、回転自在に支持されたクランクシャフトと、前記ピストンと前記クランクシャフトとを連結するコネクティングロッドと、を備え、前記コネクティングロッドは、少なくとも前記ピストン側に回動可能に連結する第1リンク部材と、前記クランクシャフト側に回動可能に連結する第2リンク部材と、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材とを回動可能に連結するリンク連結部とからなるリンク機構で構成され、前記リンク機構は、圧縮行程での前記ピストンの移動速度に対して、膨張行程での前記ピストンの移動速度が早くなるように形成されることを特徴とする。
また、請求項2の内燃機関のピストン・クランク機構では、請求項1において、前記第2リンク部材と前記クランクシャフトとが連結するクランクシャフト連結部は、前記ピストンが上死点にあるときに、前記クランクシャフトの中心軸を通る前記ピストン運動方向と平行な直線上の位置より前記クランクシャフト連結部の回転方向に移動した位置に設定され、前記ピストンが下死点にあるときに、前記クランクシャフトの中心軸を通る前記ピストン運動方向と平行な直線上の位置より前記クランクシャフト連結部の反回転方向に移動した位置に設定されることを特徴とする。
また、請求項3の内燃機関のピストン・クランク機構では、請求項2において、前記ピストンが上死点にあるときに、前記クランクシャフト連結部と前記リンク連結部を結ぶ直線が、前記ピストン運動方向に対し平行となることを特徴とする。
また、請求項4の内燃機関のピストン・クランク機構では、請求項1または2において、前記リンク機構は、一端が前記リンク連結部に回動可能に連結されるとともに、他端が前記内燃機関の本体に回動可能に連結される支持部材を備えることを特徴とする。
また、請求項4の内燃機関のピストン・クランク機構では、請求項1または2において、前記リンク機構は、一端が前記リンク連結部に回動可能に連結されるとともに、他端が前記内燃機関の本体に回動可能に連結される支持部材を備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、圧縮行程でのピストンの速度に対して、膨張行程でのピストンの移動速度が速くなるようにリンク機構を形成することで、圧縮行程の期間に対して膨張行程の期間を短くすることができる。
したがって、膨張行程において燃焼ガスの熱量がシリンダ壁を介して冷却水に奪われることを抑制することができるので、内燃機関の冷却損失を低減することができる。
したがって、膨張行程において燃焼ガスの熱量がシリンダ壁を介して冷却水に奪われることを抑制することができるので、内燃機関の冷却損失を低減することができる。
よって、内燃機関の燃費を向上させることができる。
また、請求項2の発明によれば、ピストンが上死点にあるときに、クランクシャフトの中心軸を通るピストン運動方向と平行な直線上の位置よりクランクシャフト連結部の回転方向に移動した位置に設定されるとともに、ピストンが下死点にあるときに、クランクシャフト中心軸を通るピストン運動方向に平行な直線上の位置よりクランクシャフト連結部の反回転方向に移動した位置となるように第2リンク部とクランクシャフトとが連結するクランクシャフト連結部を設定することで、ピストンが上死点以降で最も燃焼室内の圧力が高くなる際に、第1リンク部とリンク連結部とを結んだ線とピストン運動方向とのなす角度が0度とすることができ第1リンク部によってピストンに付加されるサイドフォースを減少させることができる。
また、請求項2の発明によれば、ピストンが上死点にあるときに、クランクシャフトの中心軸を通るピストン運動方向と平行な直線上の位置よりクランクシャフト連結部の回転方向に移動した位置に設定されるとともに、ピストンが下死点にあるときに、クランクシャフト中心軸を通るピストン運動方向に平行な直線上の位置よりクランクシャフト連結部の反回転方向に移動した位置となるように第2リンク部とクランクシャフトとが連結するクランクシャフト連結部を設定することで、ピストンが上死点以降で最も燃焼室内の圧力が高くなる際に、第1リンク部とリンク連結部とを結んだ線とピストン運動方向とのなす角度が0度とすることができ第1リンク部によってピストンに付加されるサイドフォースを減少させることができる。
また、請求項3の発明によれば、ピストンが上死点にあるときに、クランクシャフト連結部とリンク連結部とを結ぶ直線をピストン運動方向に対し平行とすることで、混合気の燃焼によりピストンに加わる力をピストンスピードを低下させることなく、効率よくクランクシャフト7に伝達することができる。
また、請求項4の発明によれば、リンク機構に一端がリンク連結部に回動可能に連結されるとともに、他端が内燃機関の本体に回動可能に連結される支持部材を備えることによって、ピストン中心とクランクシャフト中心とをオフセットして配設することなく、圧縮行程の期間に対して膨張行程の期間を短くすることができる。したがって、従来構造に対して大きな変更を加えることなく膨張行程において燃焼ガスの熱量がシリンダ壁を介して冷却水に奪われることを抑制することができるので、内燃機関の冷却損失を低減することができる。
また、請求項4の発明によれば、リンク機構に一端がリンク連結部に回動可能に連結されるとともに、他端が内燃機関の本体に回動可能に連結される支持部材を備えることによって、ピストン中心とクランクシャフト中心とをオフセットして配設することなく、圧縮行程の期間に対して膨張行程の期間を短くすることができる。したがって、従来構造に対して大きな変更を加えることなく膨張行程において燃焼ガスの熱量がシリンダ壁を介して冷却水に奪われることを抑制することができるので、内燃機関の冷却損失を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、内燃機関のピストン・クランク機構が適用されたエンジンの概略構成図である。図1中の実線は、ピストンが上死点にある状態を、破線はピストンが下死点にある状態をそれぞれ示す。また、D1は、上死点における従来のエンジンのクランクシャフトとクランクピンの位置と本実施例のクランクシャフトのクランクピンとの位相差、即ち角度を示す。そして、D2は、下死点における従来のエンジンのクランクシャフトとクランクピンの位置と本実施例のクランクシャフトのクランクピンとの位相差、即ち角度を示す。
図1は、内燃機関のピストン・クランク機構が適用されたエンジンの概略構成図である。図1中の実線は、ピストンが上死点にある状態を、破線はピストンが下死点にある状態をそれぞれ示す。また、D1は、上死点における従来のエンジンのクランクシャフトとクランクピンの位置と本実施例のクランクシャフトのクランクピンとの位相差、即ち角度を示す。そして、D2は、下死点における従来のエンジンのクランクシャフトとクランクピンの位置と本実施例のクランクシャフトのクランクピンとの位相差、即ち角度を示す。
図1に示すように、本発明に係るピストン・クランク機構が適用されたエンジン1は、シリンダブロック(本発明の内燃機関の本体に相当)2と、ピストン3と、第1リンク部材4と、第2リンク部材5と、支持部材6と、クランクシャフト7とで構成される。
シリンダブロック2は、ピストン3が往復摺動可能なシリンダ2aと、支持部材6が連結される支持部2bとが形成されている。
シリンダブロック2は、ピストン3が往復摺動可能なシリンダ2aと、支持部材6が連結される支持部2bとが形成されている。
ピストン3は、シリンダブロック2のシリンダ2a内に往復摺動可能に配設されている。
第1リンク部材4は、一端をピストン3にピストンピン3aを介して回動可能に連結されている。そして、第1リンク部材4の他端には、第2リンク部材5の一端と支持部材6の一端とが第1連結部材8を介して回動可能に連結されている。
第1リンク部材4は、一端をピストン3にピストンピン3aを介して回動可能に連結されている。そして、第1リンク部材4の他端には、第2リンク部材5の一端と支持部材6の一端とが第1連結部材8を介して回動可能に連結されている。
第2リンク部材5は、一端を第1リンク部材4のピストン3に連結されない他端と第1連結部材(本発明のリンク連結部に相当)8を介して、第1連結部材を軸に第1リンク部材4に対して相対回転可能に連結されている。また、第2リンク部材5の他端は、クランクシャフト7のクランクピン7aに回動可能に連結される。
支持部材6は、一端を第1リンク部材4のピストン3に連結されない他端と第1連結部材8を介して、第2リンク部材5の他端と共に回動可能に連結されている。また、支持部材6の他端は、シリンダブロック2の支持部2bに第2連結部材9を介して回動可能に連結される。
支持部材6は、一端を第1リンク部材4のピストン3に連結されない他端と第1連結部材8を介して、第2リンク部材5の他端と共に回動可能に連結されている。また、支持部材6の他端は、シリンダブロック2の支持部2bに第2連結部材9を介して回動可能に連結される。
そして、第1リンク部材4と第2リンク部材5と支持部材6の各々の一端と他端との間の距離とシリンダブロック2の支持部2bの位置は、ピストン3が上死点にある時にクランクシャフト7の中心軸を通るピストン運動方向と平行な直線上の位置よりクランクシャフト7の回転方向に角度D1移動した位置、即ちクランクシャフト7のクランクピン7a(本発明のクランクシャフト連結部に相当)の位置がクランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最上点Tよりクランクシャフト7の回転方向に角度D1移動した位置であって、ピストン3が下死点にある時にクランクシャフト7の中心軸を通るピストン運動方向と平行な直線上の位置よりクランクシャフト7の反回転方向に角度D2移動した位置、即ちクランクシャフト7のクランクピン7aの位置がクランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最下点Bよりクランクシャフト7の反回転方向に角度D2移動した位置にあるように設定される。
次に、このように内燃機関のピストン・クランク機構が適用されたエンジン1の作用及び効果について説明する。
図2は、本発明に係る内燃機関のピストン・クランク機構が適用されたエンジン1の作動を示す図である。図2は、左側よりピストン3が上死点にある場合を、ピストン3が上死点から下死点に向かう中間位置にある場合を、ピストン3が下死点にある場合を、ピストン3が下死点から上死点に向かう中間位置にある場合をそれぞれ示す。図3は、クランク角に対するピストン変位の変化を示す図である。図3は、上段より従来エンジンの行程を、本実施例の行程を、ピストン変位を示す。そして、図3のピストン変位の実線は、本実施例のピストン変位を示し、破線は、従来エンジンのピストン変位を示す。なお、ここでの従来エンジンとは、コンロッドをピストンにピストンピンを介して連結し、当該コンロッドとクランクシャフトのクランクピンとを連結させたエンジンを表している。
図2は、本発明に係る内燃機関のピストン・クランク機構が適用されたエンジン1の作動を示す図である。図2は、左側よりピストン3が上死点にある場合を、ピストン3が上死点から下死点に向かう中間位置にある場合を、ピストン3が下死点にある場合を、ピストン3が下死点から上死点に向かう中間位置にある場合をそれぞれ示す。図3は、クランク角に対するピストン変位の変化を示す図である。図3は、上段より従来エンジンの行程を、本実施例の行程を、ピストン変位を示す。そして、図3のピストン変位の実線は、本実施例のピストン変位を示し、破線は、従来エンジンのピストン変位を示す。なお、ここでの従来エンジンとは、コンロッドをピストンにピストンピンを介して連結し、当該コンロッドとクランクシャフトのクランクピンとを連結させたエンジンを表している。
図2及び図3に示すように、ピストン3が上死点にある時には、第2リンク部材5は、ピストン4の運動方向に対して平行で、且つクランクシャフト7のクランクピン7aは、クランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最上点Tよりクランクシャフト7の回転方向に角度D1移動した位置にある。そして、ピストン3が下死点にある時には、クランクシャフト7のクランクピン7aは、クランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最下点Bよりクランクシャフト7の反回転方向に角度D2移動した位置にある。
このように、第1リンク部材4と第2リンク部材5と支持部材6の各々の一端と他端との間の距離とシリンダブロック2の支持部2bの位置を設定することで、図3に示すようにピストン3が上死点から下死点に向かう中間位置、即ち膨張行程におけるクランク角に対するピストン変位が大きくなり、ピストン3の移動速度、所謂ピストンスピードが、ピストン3が下死点から上死点に向かう中間位置、即ち圧縮行程におけるピストンスピードより早くなる。
したがって、従来構造に対して大きな変更を加えることなく従来エンジンの圧縮行程の期間と膨張行程の期間より、圧縮行程の期間に対して膨張行程の期間を短くすることができるので燃焼ガスの熱量がシリンダ2aの壁を介して冷却水に奪われることを抑制することができる。
よって、エンジン1の冷却損失を低減することができ、エンジン1の燃費を向上させることができる。
よって、エンジン1の冷却損失を低減することができ、エンジン1の燃費を向上させることができる。
また、ピストン3が上死点にある時には、クランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最上点Tよりクランクシャフト7の回転方向に角度D1移動した位置にクランクシャフト7のクランクピン7aがあるように、そして、ピストン3が下死点にある時には、クランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最下点Bよりクランクシャフト7の反回転方向に角度D2移動した位置にクランクシャフト7のクランクピン7aがあるように、第1リンク部材4と第2リンク部材5と支持部材6の各々の一端と他端との間の距離とシリンダブロック2の支持部2bの位置を設定することで、ピストン3が上死点以降で最も燃焼室内の圧力が高くなる際に、第1リンク部材4とピストン運動方向とのなす角度を0度とすることができ、第1リンク部材4によってピストン3に付加されるサイドフォースを減少させることができる。
以上で発明の実施形態の説明を終えるが、発明の形態は本実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施例では、第1リンク部材4と第2リンク部材5と支持部材6の各々の一端と他端との間の距離とシリンダブロック2の支持部2bの位置を、ピストン3が上死点にある時にクランクシャフト7のクランクピン7aの位置がクランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最上点Tよりクランクシャフト7の回転方向に角度D1移動した位置であって、ピストン3が下死点にある時にクランクシャフト7のクランクピン7aの位置がクランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最下点Bよりクランクシャフト7の反回転方向に角度D2移動した位置にあるように設定して、エンジン1の膨張行程の期間を短くしているが、これに限定されるものではなく、例えばウィットフォース機構を用いて、圧縮行程に対して膨張行程でのピストンスピードを速くし、圧縮行程の期間に対して膨張行程の期間を短くしてもよい。
例えば、本実施例では、第1リンク部材4と第2リンク部材5と支持部材6の各々の一端と他端との間の距離とシリンダブロック2の支持部2bの位置を、ピストン3が上死点にある時にクランクシャフト7のクランクピン7aの位置がクランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最上点Tよりクランクシャフト7の回転方向に角度D1移動した位置であって、ピストン3が下死点にある時にクランクシャフト7のクランクピン7aの位置がクランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最下点Bよりクランクシャフト7の反回転方向に角度D2移動した位置にあるように設定して、エンジン1の膨張行程の期間を短くしているが、これに限定されるものではなく、例えばウィットフォース機構を用いて、圧縮行程に対して膨張行程でのピストンスピードを速くし、圧縮行程の期間に対して膨張行程の期間を短くしてもよい。
また、第1リンク部材4と第2リンク部材5と支持部材6の各々の一端と他端との間の距離とシリンダブロック2の支持部2bの位置を、ピストン3が上死点にある時にクランクシャフト7のクランクピン7aの位置がクランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最上点Tよりクランクシャフト7の回転方向に角度D1移動した位置であって、ピストン3が下死点にある時にクランクシャフト7のクランクピン7aの位置がクランクシャフト7の軸中心を中心として回転した時の最下点Bよりクランクシャフト7の反回転方向に角度D2移動した位置にあるように設定しているが、これに限定されるものではなく、ピストン3が上死点にある時、或いはピストン3が下死点にある時のいずれかにおいて、クランクシャフト7のクランクピン7aを上述の位置になるように、第1リンク部材4と第2リンク部材5と支持部材6の各々の一端と他端との間の距離とシリンダブロック2の支持部2bの位置を設定するようにしても、膨張行程でのピストンスピードを速くして、圧縮行程の期間に対して膨張行程の期間を短くすることができる。
また、本実施例では、第1リンク部材4と第2リンク部材5とを第1連結部材8を介して、第1連結部材8を軸に第1リンク部材4と第2リンク部材5とが相対回転可能に連結するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、第1リンク部材4と第2リンク部材5との間に一つ以上のリンク部材を、ピストン3の上死点にある時に、当該リンク部材とクランクシャフト7のクランクピン7aとを結ぶ直線をピストン運動方向に対し平行となるように設けることで、混合気の燃料によりピストン3に加わる力をピストンスピードを低下させることなく効率よくクランクシャフト7に伝達することができる。
1 エンジン(内燃機関)
2 シリンダブロック(本体)
2b 支持部
3 ピストン
4 第1リンク部材
5 第2リンク部材
6 支持部材
7 クランクシャフト
8 第1連結部材(リンク連結部)
2 シリンダブロック(本体)
2b 支持部
3 ピストン
4 第1リンク部材
5 第2リンク部材
6 支持部材
7 クランクシャフト
8 第1連結部材(リンク連結部)
Claims (4)
- 内燃機関のシリンダ内を往復運動するピストンと、
回転自在に支持されたクランクシャフトと、
前記ピストンと前記クランクシャフトとを連結するコネクティングロッドと、を備え、
前記コネクティングロッドは、少なくとも前記ピストン側に回動可能に連結する第1リンク部材と、前記クランクシャフト側に回動可能に連結する第2リンク部材と、前記第1リンク部材と前記第2リンク部材とを回動可能に連結するリンク連結部とからなるリンク機構で構成され、
前記リンク機構は、圧縮行程での前記ピストンの移動速度に対して、膨張行程での前記ピストンの移動速度が早くなるように形成されることを特徴とする内燃機関のピストン・クランク機構。 - 前記第2リンク部材と前記クランクシャフトとが連結するクランクシャフト連結部は、前記ピストンが上死点にあるときに、前記クランクシャフトの中心軸を通る前記ピストン運動方向と平行な直線上の位置より前記クランクシャフト連結部の回転方向に移動した位置に設定され、前記ピストンが下死点にあるときに、前記クランクシャフトの中心軸を通る前記ピストン運動方向と平行な直線上の位置より前記クランクシャフト連結部の反回転方向に移動した位置に設定されることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関のピストン・クランク機構。
- 前記ピストンが上死点にあるときに、前記クランクシャフト連結部と前記リンク連結部を結ぶ直線が、前記ピストン運動方向に対し平行となることを特徴とする、請求項2に記載の内燃機関のピストン・クランク機構。
- 前記リンク機構は、
一端が前記リンク連結部に回動可能に連結されるとともに、他端が前記内燃機関の本体に回動可能に連結される支持部材を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の内燃機関のピストン・クランク機構。
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