JP6437332B2 - 可変膨張比機構 - Google Patents

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本発明は、可変膨張比機構に関する。
内燃機関において、圧縮比よりも膨張比を大きくする機構を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の内燃機関は、コンロッドに連結されたコネクティングロッドの一端側を案内するガイド部材を備えている。このガイド部材は、シリンダの軸線からずれた位置に配置され、シリンダの軸線からのずれ量を変更可能な構成とされている、この内燃機関では、クランクシャフトの回転位相に応じて、ガイド部材のシリンダの軸線からのずれ量を変更し、膨張行程におけるストロークが圧縮行程におけるストロークよりも長くなるようにしている。これにより、圧縮比よりも膨張比を大きくすることで、内燃機関の熱効率の向上を図っている。
特開2007−71107号公報
上記特許文献1に記載の内燃機関は、圧縮比よりも膨張比を大きくするように構成されているが、内燃機関の熱効率の向上において改善の余地があった。
本発明は、内燃機関における膨張比/圧縮比を変更して、熱効率の向上を図ることが可能な可変膨張比機構を提供することを目的とする。
本発明の可変膨張比機構は、内燃機関においてピストンに回転自在に連結されたコンロッドと、コンロッドに回転自在に連結されると共にクランクシャフトに回転自在に連結されたトリゴナルリンクと、トリゴナルリンクに回転自在に連結された揺動軸を含み、膨張行程におけるピストンの下死点を変更するように揺動軸の変位量を制御して、トリゴナルリンクの可動範囲を規制するリンク機構と、を備え、リンク機構は、基端側の支持点を中心として揺動可能な揺動軸と、基端側が揺動軸の先端側に回転自在に連結され、先端側がトリゴナルリンクに回転自在に連結された揺動ロッドと、揺動軸に装着され揺動軸の軸方向に変位可能なスライド部材と、クランクシャフトの1/2の回転速度で同期して回転する偏心軸と、基端側が偏心軸に回転自在に連結され、先端側がスライド部材に回転自在に連結された連結棒と、を備える
この可変膨張比機構では、内燃機関のピストンに接続されたコンロッドに回転自在に連結されたトリゴナルリンクと、このトリゴナルリンクに回転自在に連結された揺動軸を含むリンク機構と、を備え、リンク機構によって、揺動軸の変位量を制御してトリゴナルリンクの可動範囲を規制することで、膨張行程におけるピストンの下死点を変更する。これにより、膨張行程におけるピストンのストロークの長さを変更することができ、膨張比を変えて圧縮比/膨張比を変更することで、内燃機関の熱効率の向上を図ることができる。
また、リンク機構は、基端側の支持点を中心として揺動可能な揺動軸と、基端側が揺動軸の先端側に回転自在に連結され、先端側がトリゴナルリンクに回転自在に連結された揺動ロッドと、揺動軸に装着され揺動軸の軸方向に変位可能なスライド部材と、クランクシャフトの1/2の回転速度で同期して回転する偏心軸と、基端側が偏心軸に回転自在に連結され、先端側がスライド部材に回転自在に連結された連結棒と、を備える構成でもよい。この構成の可変膨張比機構では、偏心軸がクランクシャフトの1/2の回転速度で回転するので、クランクシャフトが2回転すると、偏心軸が1回転し、この偏心軸の回転に連動させて揺動軸を1サイクル当たり1往復させる。これにより、トリゴナルリンクの姿勢を、圧縮行程と膨張行程とで変えて、圧縮行程におけるピストンの下死点と、膨張行程におけるピストンの下死点とを変更する。また、この構成の可変膨張比機構では、スライド部材を揺動軸の軸方向に変位させることで、揺動軸が揺動する角度を変更することができる。揺動軸が揺動する角度が変更されると、揺動ロッドの可動範囲が変更されてトリゴナルリンクの可動範囲が変更され、膨張行程におけるピストンの下死点が変更される。
また、リンク機構は、スライド部材を揺動軸の軸方向における先端側から基端側に移動させて、揺動軸が揺動する角度を大きくして揺動軸の変位量を制御し、トリゴナルリンクの可動範囲を規制して、膨張行程におけるピストンの下死点を下方に変更する構成でもよい。これにより、スライド部材を基端側に移動させるだけで、揺動軸が揺動する角度を大きくしてトリゴナルリンクの姿勢を変更し、膨張行程におけるピストンの下死点を下方に変更する。その結果、膨張行程におけるピストンのストロークの長さを長くして、膨張比を大きくすることができる。
また、リンク機構は、スライド部材を揺動軸の軸方向における基端側から先端側に移動させて、揺動軸が揺動する角度を小さくして揺動軸の変位量を制御し、トリゴナルリンクの可動範囲を規制して、膨張行程におけるピストンの下死点を上方に変更する構成でもよい。これにより、スライド部材を先端側に移動させるだけで、揺動軸が揺動する角度を小さくしてトリゴナルリンクの姿勢を変更し、膨張行程におけるピストンの下死点を上方に変更する。その結果、膨張行程におけるピストンのストロークの長さを短くして、膨張比を小さくすることができる。
本発明によれば、内燃機関における膨張比/圧縮比を変更して、熱効率の向上を図ることが可能な可変膨張比機構を提供することができる。
本発明の一実施形態のストローク可変機構を備えた内燃機関を示す概略断面図である。 圧縮行程においてピストンが下死点にあるとき、及び膨張行程においてピストンが下死点にあるときのストローク可変機構の配置を示す概略断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示される内燃機関1は、例えば大型車両に搭載されるディーゼルエンジンである。内燃機関1は、中型車両、小型車両、又は軽車両に搭載されるものでもよい。また、内燃機関1は、車両以外の例えば船舶などに搭載されるものでもよく、発電機などの動力原として利用されるものでもよい。
内燃機関1は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、及び排気行程が順に実行される4サイクルエンジンであり、シリンダ2に嵌合しシリンダ2の軸線O方向に摺動するピストン3を備えている。ピストン3にはコンロッド4が回転自在に連結されている。ピストン3には、コンロッド4の一端側が連結される支持ピン3aが設けられ、コンロッド4は支持ピン3aを介してピストン3に連結されている。
内燃機関1は、圧縮行程におけるピストン3のストロークを一定とし、膨張行程におけるピストン3のストロークを変更可能なストローク可変機構(可変膨張比機構)10を備えている。ストローク可変機構10は、コンロッド4と、コンロッド4の他端側に連結されたトリゴナルリンク11と、トリゴナルリンク11に連結されたスライダーリンク機構20と、を有する。ストローク可変機構10は、シリンダ2の下方に配置されクランクシャフト5を収容するクランクケース内に配置されている。
トリゴナルリンク11には、第1の連結部12、第2の連結部13、及び第3の連結部14が設けられている。第1の連結部12、第2の連結部13、及び第3の連結部14は、三角形の頂点にそれぞれ配置されている。第1の連結部12と第2の連結部13とを結ぶ直線L1の長さは、第2の連結部13と第3の連結部14とを結ぶ直線L2の長さより長く、第2の連結部13と第3の連結部14とを結ぶ直線L3の長さは、直線L1,L2よりも長くなっている。
第1の連結部12には、コンロッド4の他端側が回転自在に連結されている。第1の連結部12には開口部が設けられ、この開口部には支持ピン12aが挿通されている。コンロッド4は支持ピン12aを介してトリゴナルリンク11に連結されている。
第2の連結部13には、クランクシャフト5のクランクピン5aが回転自在に連結されている。第2の連結部13には開口部が設けられ、この開口部にはクランクピン5aが挿通されている。クランクピン5aは、クランクシャフト5のクランクアーム5bの先端に設けられ、クランクシャフト5の回転中心線Oと平行に配置されている。第2の連結部8はクランクシャフト5の回転中心線Oを中心として回転する。
クランクシャフト5の回転中心線Oが延在する方向から見た場合、クランクシャフト5の回転中心線Oは、シリンダ2の軸線Oからずれた位置に配置されている。クランクシャフト5の回転中心線Oとクランクピン5aとの距離は、クランクシャフト5の回転中心線Oとシリンダ2の軸線Oとの距離よりも長くなっている。
第3の連結部14にはスライダーリンク機構20が連結されている。スライダーリンク機構20は、第3の連結部14の可動範囲を制限して、トリゴナルリンク11の姿勢を変更するものであり、揺動軸21と、揺動ロッド22と、スライド部材23と、偏心軸24と、を備えている。
揺動軸21は、基端側がクランクケースの壁面6に対して回転自在に支持されている。揺動軸21は、基端側の支持点21aを中心として揺動可能に構成されている。
揺動ロッド22は、当該揺動ロッド22の基端側が揺動軸21の先端側に回転自在に連結され、当該揺動ロッド22の先端側がトリゴナルリンク11の第3の連結部14に回転自在に連結されている。揺動ロッド22の基端側は、支持ピン22aを介して、揺動軸21の先端側に連結され、揺動ロッド22の先端側は、支持ピン14aを介してトリゴナルリンク11に連結されている。揺動ロッド22は、揺動軸21の揺動及びトリゴナルリンク11の第3の連結部14の移動に連動する。
スライド部材23は、揺動軸21に装着され揺動軸21の軸方向に変位可能な部材である。スライド部材23は、例えば円筒部を有し、この円筒部は揺動軸21に嵌められて、揺動軸21の軸方向に変位可能となっている。スライド部材23は、例えば、油圧シリンダ(不図示)である駆動源によって駆動される。油圧シリンダの一端側は揺動軸21に固定され、他端側はスライド部材23に固定されている。また、スライド部材23には、連結棒25が連結される支持ピン23aが設けられている。支持ピン23aは、クランクシャフト5の回転中心線Oと平行に配置されている。
偏心軸24は、クランクシャフト5の回転速度の1/2の回転速度でクランクシャフト5に同期して回転するものであり、例えばギア等によってクランクシャフト5の回転駆動力が伝達されて回転する。偏心軸24の回転中心線O24は、クランクシャフト5の回転中心線Oと平行に配置されている。偏心軸24には、連結棒25が連結される支持ピン24aが設けられている。支持ピン24aは、偏心軸24の回転中心線O24からずれた位置に配置されている。
連結棒25は、基端側が偏心軸24に回転自在に連結され、先端側がスライド部材23に回転自在に連結されている。連結棒25の基端側には開口部が形成され、この開口部には支持ピン24aが挿通されている。また、連結棒25の先端側には開口部が設けられ、この開口部には支持ピン23aが挿通されている。連結棒25は、偏心軸24の回転に連動し、揺動軸21に動力を伝達して揺動軸21を揺動させる。
このスライダーリンク機構20では、スライド部材23を揺動軸21の軸方向において基端側に配置することで、揺動軸21の揺動の角度を大きくして揺動軸21の変位量を大きくし、スライド部材23を揺動軸21の軸方向において先端側に配置することで、揺動軸21の揺動の角度を小さくして揺動軸21の変位量を小さくする。スライダーリンク機構20は、揺動軸21の揺動の変位量を変更することで、揺動軸21の先端側の変位量を変更して、トリゴナルリンク11の第3の連結部の可動範囲を変更する。
この内燃機関1では、膨張行程におけるピストン3の下死点の位置(図2(b),(d)、第1の位置)を、圧縮行程におけるピストン3の下死点の位置(図2(a),(c)、第2の位置)よりも下方に設定することで、膨張比を圧縮比よりも大きくしている。ストローク可変機構10は、膨張行程におけるピストン3の下死点の位置を、圧縮行程におけるピストン3の下死点の位置よりも下方に設定するように、トリゴナルリンク11の動きを規定している(詳しくは後述する)。
また、内燃機関1では、膨張行程におけるピストン3の下死点の位置を変更することで、膨張比を変更し、膨張比/圧縮比を変更する。ストローク可変機構10は、圧縮行程におけるピストン3の下死点の位置を一定とし、膨張行程におけるピストン3の下死点の位置を変更するように、揺動軸21の揺動の角度を変更して変位量を制御して、トリゴナルリンク11の動きを規定している。内燃機関1では、膨張比/圧縮比が低く設定されている状態と、膨張比/圧縮比が高く設定されている状態とに変更可能である。
図1では、膨張行程におけるピストン3の下死点を図示している。ピストン3の下死点が上方に配置され膨張比/圧縮比が低い場合(図2の(b))を実線で示し、ピストン3の下死点が下方に配置され膨張比/圧縮比が高い場合(図2の(d))を一点鎖線で示している。
なお、クランクシャフト5のクランクアーム5bがシリンダ2の軸線に沿って上方に向いている場合を、クランクシャフト5の回転角度が0度であるとする。クランクシャフト5は、図1において右回りに回転し、右回りに回転した場合に回転角度が増加するものとする。また、偏心軸24の支持ピン24aが偏心軸24の回転中心の真上に配置された場合を、偏心軸24の回転角度が0度であるとする。偏心軸24は、図1において右回りに回転し、右回りに回転した場合に回転角度が増加するものとする。
図1に示されるように、クランクシャフト5の回転角度が180度であるときに、膨張行程においてピストン3が下死点に配置される。このとき、偏心軸24の回転角度は0度であり、揺動軸21が上死点に配置される。
スライダーリンク機構20は、膨張比を低く設定する場合、膨張比を高く設定する場合と比較して、スライド部材23を揺動軸21の先端側に配置することで、揺動軸21の上死点の位置を下方に配置する。
換言すれば、スライダーリンク機構20は、膨張比を高く設定する場合、膨張比を低く設定する場合と比較して、スライド部材23を揺動軸21の基端側に配置することで、揺動軸21の上死点の位置を上方に配置する。
揺動軸21の上死点が下方に変更されると、それに伴い揺動ロッド22が下がり、トリゴナルリンク11の第3の連結部14が下方に変更される。第3の連結部14が下方に変更されると、トリゴナルリンク11は、第2の連結部13を支点として、右回りに回転し、第1の連結部12が上方に移動する。第1の連結部12が上方に移動すると、それに伴いコンロッド4が上がり、ピストン3の下死点が上方に変更される。これにより、膨張行程におけるピストン3のストロークが短くなるように、トリゴナルリンク11の動きが規制され、膨張比が低く設定される。
一方、揺動軸21の上死点が上方に変更されると、それに伴い揺動ロッド22が上がり、トリゴナルリンク11の第3の連結部14が上方に変更される。第3の連結部14が上方に変更されると、トリゴナルリンク11は、第2の連結部13を支点として左回りに回転し、第1の連結部12が下方に移動する。第1の連結部12が下方に移動すると、それに伴いコンロッド4が下がり、ピストン3の下死点が下方に変更される。これにより、膨張行程におけるピストン3のストロークが長くなるように、トリゴナルリンク11の動きが規制され、膨張比が高く設定される。
次に、図2を参照して、ピストン3が下死点にあるときのストローク可変機構10の配置について、圧縮行程と膨張行程とを比較して説明する。
図2(a),(b)では、圧縮比/膨張比が低く設定されている場合におけるストローク可変機構10の状態を示している。図2(a)は、圧縮行程においてピストン3が下死点にある場合を示し、このとき、クランクシャフト5の回転角度は180度であり、偏心軸24の回転角度は180度である。図2(b)は、膨張行程においてピストン3が下死点にある場合を示し、このとき、クランクシャフト5の回転角度は180度であり、偏心軸24の回転角度は0度である。
図2(a)に示す状態から、図2(b)に示す状態に変化する際に、クランクシャフト5が1回転して、ピストン3が1往復するのに伴い、偏心軸24は1/2回転して、揺動軸21が下死点から上死点に移動する。内燃機関1において、圧縮行程及び膨張行程が実行されている間に、揺動軸21は下死点から上死点に移動する。
また、図2(b)に示す状態から、図2(a)に示す状態に変化する際に、クランクシャフト5が1回転して、ピストン3が1往復するのに伴い、偏心軸24は1/2回転して、揺動軸が上死点から下死点に移動する。内燃機関1において、排気行程及び吸気行程が実行されている間に、揺動軸21は上死点から下死点に移動する。
図2(c),(d)では、圧縮比/膨張比が高く設定されている場合におけるストローク可変機構10の配置の状態を示している。図2(c)は、圧縮行程においてピストン3が下死点にある場合を示し、このとき、クランクシャフト5の回転角度は180度であり、偏心軸24の回転角度は180度である。図2(d)は、膨張行程においてピストン3が下死点にある場合を示し、このとき、クランクシャフト5の回転角度は180度であり、偏心軸24の回転角度は0度である。
図2(c)に示す状態から、図2(d)に示す状態に変化する際に、クランクシャフト5が1回転して、ピストン3が1往復するのに伴い、偏心軸24は1/2回転して、揺動軸21が下死点から上死点に移動する。内燃機関1において、圧縮行程及び膨張行程が実行されている間に、揺動軸21は下死点から上死点に移動する。
また、図2(d)に示す状態から、図2(c)に示す状態に変化する際に、クランクシャフト5が1回転して、ピストン3が1往復するのに伴い、偏心軸24は1/2回転して、揺動軸が上死点から下死点に移動する。内燃機関1において、排気行程及び吸気行程が実行されている間に、揺動軸21は上死点から下死点に移動する。
上述したように、圧縮比/膨張比が低く設定されている場合、及び圧縮比/膨張比が高く設定されている場合の両方において、圧縮行程のピストン3の下死点時は、揺動軸21の下死点時であり、膨張行程のピストン3の下死点時は、揺動軸21の上死点時である。トリゴナルリンク11の第3の連結部14は、圧縮行程の場合よりも、膨張行程の場合の方が上方に配置され、シリンダ2の軸線方向においてシリンダ2に近い方に配置されている。トリゴナルリンク11の第1の連結部12は、圧縮行程の場合よりも、膨張行程の場合の方が下方に配置され、シリンダ2の軸線O方向においてシリンダ2から遠い方に配置されている。そのため、ピストン3は、圧縮行程の場合より膨張行程の場合の方が、下死点が低くなる。
圧縮比/膨張比が高く設定されている場合において、圧縮行程におけるピストン3の下死点と膨張行程におけるピストン3の下死点との差ΔDは、圧縮比/膨張比が低く設定されている場合において、圧縮行程におけるピストン3の下死点と膨張行程におけるピストン3の下死点との差ΔDよりも大きくなっている。
以上、本実施形態のストローク可変機構10によれば、トリゴナルリンク11に回転自在に連結されたスライダーリンク機構20によって、トリゴナルリンク11の可動範囲を規制することで、圧縮行程におけるピストン3の下死点を一定とし、膨張行程におけるピストン3の下死点を変更する。これにより、圧縮行程におけるピストン3のストロークを一定とすると共に、膨張行程におけるピストン3のストロークの長さを変更することができる。これにより、圧縮比を一定として、膨張比を変更して、膨張比/圧縮比を変更することができる。ストローク可変機構10では、内燃機関1の負荷に応じて膨張比/圧縮比を任意に制御することで、内燃機関1の熱効率の向上を図ることができる。
例えば、低負荷において、膨張比/圧縮比を低く設定した方が、内燃機関1における熱効率を向上させることができる場合には、内燃機関1は、低負荷の場合に、高負荷の場合と比較して、高負荷の場合と比較して膨張比/圧縮比を低く設定する。このように、内燃機関1の負荷に応じて膨張比/圧縮比を任意に制御することで、内燃機関1の熱効率の向上を図ることができる。
また、ストローク可変機構10では、偏心軸24がクランクシャフト5の1/2の回転速度で回転するので、クランクシャフト5が2回転すると、偏心軸24が1回転し、この偏心軸24の回転に連動させて揺動軸21を1サイクル当たり1往復させて、圧縮行程におけるトリゴナルリンク11の姿勢と、膨張行程におけるトリゴナルリンク11の姿勢とを変えることができる。そのため、圧縮行程におけるピストン3の下死点と、膨張行程におけるピストン3の下死点とを変えることができる。また、ストローク可変機構10では、スライド部材23を揺動軸21の軸方向に変位させることで、揺動軸21の変位量を制御して、膨張行程において揺動軸21が揺動する角度を変更することができる。揺動軸21が揺動する角度が変更されると、揺動ロッド22の可動範囲が変更されて、トリゴナルリンク11の可動範囲が変更される。そのため、膨張行程におけるピストン3の下死点が変更される。
また、ストローク可変機構10は、スライド部材23を揺動軸21の軸方向における先端側から基端側に移動させて、揺動軸21が揺動する角度を大きくするようにトリゴナルリンク11の可動範囲を規制して、膨張行程におけるピストン3の下死点を下方に変更している。これにより、スライド部材23を基端側に移動させるだけで、揺動軸21が揺動する角度を大きくしてトリゴナルリンク11の姿勢を変更し、膨張行程におけるピストン3の下死点を下方に変更する。その結果、膨張行程におけるピストン3のストロークの長さを長くして、膨張比を大きくすることができる。
また、ストローク可変機構10は、スライド部材23を揺動軸21の軸方向における基端側から先端側に移動させて、揺動軸21が揺動する角度を小さくするようにトリゴナルリンク11の可動範囲を規制して、膨張行程におけるピストン3の下死点を上方に変更している。これにより、スライド部材23を先端側に移動させるだけで、揺動軸21が揺動する角度を小さくしてトリゴナルリンク11の姿勢を変更し、膨張行程におけるピストン3の下死点を上方に変更する。その結果、膨張行程におけるピストン3のストロークの長さを短くして、膨張比を小さくすることができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
上記実施形態では、スライド部材23の揺動軸21の軸方向の位置を変えることで、揺動軸21が揺動する角度を変更して揺動軸21の変位量を制御し、トリゴナルリンク11の姿勢を変更しているが、揺動軸21を備えるその他のリンク機構を用いて、トリゴナルリンク11の姿勢を変更して、ピストン3の下死点を変更してもよい。
また、上記の実施形態では、油圧シリンダを用いて、スライド部材23の位置を変位させているが、その他の駆動源を用いてスライド部材23を変位させてもよく、例えば歯車などを有するその他の機構を用いて、スライド部材23を変位させてもよい。
また、上記の実施形態では、「膨張比/圧縮比」を高く設定する場合と、低く設定する場合と2段階に変更しているが、「膨張比/圧縮比」を3段階以上に変更させる構成でもよい。
また、上記の実施形態において、内燃機関1が中負荷の場合に、高負荷の場合と同様に、「膨張比/圧縮比」を高く設定してもよい。また、内燃機関1が低負荷である場合に、「膨張比/圧縮比=1」と設定してもよい。また、可変膨張比機構は、内燃機関1の負荷が大きい場合に、負荷が小さい場合と比較して、「膨張比/圧縮比」が大きくなるように、膨張行程におけるピストンの下死点を下方に変更する構成でもよい。
また、上記の実施形態では、圧縮行程(吸気行程)におけるピストン3の下死点を一定とすると共に、膨張行程におけるピストン3の下死点を変更するように、トリゴナルリンク11の可動範囲を規制しているが、スライダーリンク機構20は、ピストン3の下死点を変更すると共に、膨張行程におけるピストン3の下死点を変更するように、トリゴナルリンク11の可動範囲を規制するものでもよい。なお、「圧縮行程におけるピストンの下死点を一定とする」とは、ピストン3の下死点が僅かに変動し一定とみなせる場合も含むものとする。
1…内燃機関、2…シリンダ、3…ピストン、4…コンロッド、5…クランクシャフト、5a…クランクピン、5b…クランクアーム、10…ストローク可変機構(可変膨張比機構)、11…トリゴナルリンク、12…第1の連結部、13…第2の連結部、14…第3の連結部、20…スライダーリンク機構(リンク機構)、21…揺動軸、21a…支持点、22…揺動ロッド、23…スライド部材、24…偏心軸、25…連結棒。

Claims (3)

  1. 内燃機関においてピストンに回転自在に連結されたコンロッドと、
    前記コンロッドに回転自在に連結されると共にクランクシャフトに回転自在に連結されたトリゴナルリンクと、
    前記トリゴナルリンクに回転自在に連結された揺動軸を含み、膨張行程における前記ピストンの下死点を変更するように前記揺動軸の変位量を制御して、前記トリゴナルリンクの可動範囲を規制するリンク機構と、を備え
    前記リンク機構は、
    基端側の支持点を中心として揺動可能な前記揺動軸と、
    基端側が前記揺動軸の先端側に回転自在に連結され、先端側が前記トリゴナルリンクに回転自在に連結された揺動ロッドと、
    前記揺動軸に装着され前記揺動軸の軸方向に変位可能なスライド部材と、
    前記クランクシャフトの1/2の回転速度で同期して回転する偏心軸と、
    基端側が前記偏心軸に回転自在に連結され、先端側が前記スライド部材に回転自在に連結された連結棒と、を備える可変膨張比機構。
  2. 前記リンク機構は、
    前記スライド部材を前記揺動軸の軸方向における先端側から基端側に移動させて、前記揺動軸が揺動する角度を大きくして前記揺動軸の変位量を制御し、前記トリゴナルリンクの可動範囲を規制して、前記膨張行程における前記ピストンの下死点を下方に変更する請求項に記載の可変膨張比機構。
  3. 前記リンク機構は、
    前記スライド部材を前記揺動軸の軸方向における基端側から先端側に移動させて、前記揺動軸が揺動する角度を小さくして前記揺動軸の変位量を制御し、前記トリゴナルリンクの可動範囲を規制して、前記膨張行程における前記ピストンの下死点を上方に変更する請求項1又は2に記載の可変膨張比機構。
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