JP2015008202A - 熱処理炉 - Google Patents

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JP2015008202A JP2013132586A JP2013132586A JP2015008202A JP 2015008202 A JP2015008202 A JP 2015008202A JP 2013132586 A JP2013132586 A JP 2013132586A JP 2013132586 A JP2013132586 A JP 2013132586A JP 2015008202 A JP2015008202 A JP 2015008202A
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健一郎 安田
Kenichiro Yasuda
健一郎 安田
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Abstract

【課題】ウエハの表面に酸化膜などを形成したり、不純物を拡散させたりする熱処理炉において、熱処理炉の炉心管内にガイド管等の複雑な構造を設けることなく親ボートを直進させて、ウエハの落下や親ボートの転倒を防止することができる熱処理炉を得ることを目的とする。【解決手段】傾斜して配置され、熱処理を行う炉心管1と、炉心管1と直線上に並ぶように傾斜して配置されたトレイ7と、熱処理されるウエハ6を載置し、炉心管1とトレイ7との間で往復動する運搬台4とを有することを特徴とする熱処理炉。【選択図】 図1

Description

本発明は、熱処理炉に関するものである。
熱処理炉は、たとえばウエハの表面に酸化膜などを形成したり、不純物を拡散させたりする装置である。熱処理炉には縦型炉と横型炉とがある。横型炉の一般的な構成は特許文献1に示されている。横型炉の場合、炉心管はガス導入部を備えた円筒状を有している。ウエハを積載した親ボート(運搬台)は、親ボートに設けられたフック引っ掛け部にフック棒が引っ掛けられて、炉心管に搬出入される。熱処理を行う際には、炉心管内の熱処理に最適な位置まで運ばれた後、ウエハが熱処理される。
熱処理炉の親ボート搬入・搬出時に、炉心管や親ボートに歪みや傾きがある場合や炉心管と親ボートの当たりが悪い場合には親ボートが真っ直ぐ進まずに、円筒形の炉心管に沿って親ボートが回転することがある。また、親ボートを搬送するフック棒の位置や、親ボートの位置は毎回同じではないために、力が加わる支点と親ボートの重心が炉心管に対して真っ直ぐでないことも親ボートが回転する要因である。この回転が大きい場合、ウエハが落下したり、ウエハを積載した親ボートが転倒したりする不具合が生じる。
そこで、特許文献2では、炉心管内部に、車輪を挟むように2本のガイド管を設置することで直進性を向上させる熱処理炉が提案されている。
特開2001−15445号 特開平9−181008号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、熱処理炉の炉心管は耐熱性の観点から主に石英製であり、ガイド管も石英製で構成する必要があり、ガイド管を設置するような複雑な構造となるとコストがかさむという問題点がある。また、ガイド管に親ボートが引っ掛かった場合には破損の恐れがあり、またガイド管を乗り越えてしまう可能性もある。
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、熱処理炉の炉心管内にガイド管等の複雑な構造を設けることなく親ボートを直進させて、ウエハの落下や親ボートの転倒を防止することができる熱処理炉を得ることを目的とする。
本発明の熱処理炉は、傾斜して配置され、熱処理を行う炉心管と、炉心管と直線上に並ぶように傾斜して配置されたトレイと、熱処理されるウエハを載置し、炉心管とトレイとの間で往復動する運搬台とを有することを特徴とする。
本発明の熱処理炉では、炉心管およびトレイに傾斜の構造を持たせることにより、親ボートを直進させる効果がある。
また、親ボートを直進させることにより、ウエハの落下や親ボートの転倒を防止する効果がある。
本発明の実施の形態1の熱処理炉の構成を示す模式図。 本発明の実施の形態1の親ボートとフック棒の斜視図。 本発明の実施の形態1の親ボートに働く力を示した模式図。 本発明の実施の形態1の親ボートに働く力を拡大して示した模式図。 本発明の実施の形態1の熱処理炉の親ボート運搬方法を示す模式図。(a)〜(e)の順に搬入・搬出動作を行う。 従来の熱処理炉の構成を示す模式図。 本発明の実施の形態1の熱処理炉の炉心管部での断面図。 本発明の実施の形態1の親ボートの車軸と車輪の構成を示した断面図。 本発明の実施の形態1の親ボートに働く回転力を示す模式図。 本発明の実施の形態1の熱処理炉のトレイ部での断面図。 従来の熱処理炉のトレイ部での断面図。 本発明の実施の形態2の熱処理炉の親ボート運搬方法を示す模式図。(a)〜(d)の順に搬入・搬出動作を行う。
実施の形態1 .
図1、図2を用いて、この発明の実施の形態にかかる熱処理炉を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
図1は本発明の実施の形態1の熱処理炉を構成を示す模式図である。
実施の形態1の熱処理炉10の構成について説明する。
熱処理炉10は、傾斜して配置された炉心管1と、炉心管1の直線上に並ぶように傾斜して配置されたトレイ7と、熱処理されるウエハ6を載置して炉心管1とトレイ7との間を移動する運搬台としての親ボート4と、親ボート4を支えるためのフック棒2を有する。
炉心管1は図7に示すようにYZ断面が円筒状の形状であり、トレイ7側の端面は開口し、ウエハ搬出入口を形成している。円筒状の炉心管1は、トレイ7側が高くなるように水平に対して角度Gで傾斜している。トレイ7と反対側の端面は閉塞し、炉心管1内部に反応ガスを供給する反応ガス供給配管(図示せず)が接続されている。炉心管1や親ボート4、子ボート5の材質は、一般的には石英製であるが、1000℃程度の高温でも変形やパーティクル発生の無い材質であれば良い。例えば他の材質として、炭化ケイ素(SiC)でも良い。
トレイ7は、図10に示すように炉心管1の半径と同じ半径を持った円筒形状の一部を切り取った断面円弧状の形状であり、トレイ7を含む仮想円筒の中心軸は、炉心管1の円筒の中心軸と一致し、水平に対して角度Gで傾斜している。これにより、炉心管1とトレイ7は、炉心管1側がトレイ7側よりも低くなるように直線上に並べられる。これにより、炉心管1とトレイ7はX軸方向から見たときに同一曲面を形成するので、親ボート4は炉心管1とトレイ7の間を滑らかに移動することができる。
トレイ7上には子ボート5を運搬するための親ボート4が載っている。
子ボート5にはウエハ6が載っている。
炉心管1は、円筒状の内壁に、親ボート4を炉心管1内で保持する親ボートストッパー9を有する。
親ボート4は、X負方向側、トレイ側に設けられたフック棒2で傾斜方向(X正方向)の荷重を支えられている。フック棒2はフック棒保持部3で保持されている。
親ボート4とフック棒2について、図2と図8で詳細に説明する。親ボート4には、X軸負方向にフック棒2のフック11の径よりも大きな空間ができるように、コの字型のフック棒接続部8が取り付けられている。
図8は、親ボート4の車軸14と車輪12の構成を模式的に示した断面図である。親ボート4は車軸14と車輪12を有する。親ボート4に対して図2のX方向の力がかかると、親ボート4が設置された面に対して車輪12が転がって移動する。設置面と車輪12は転がるので、摩擦力は発生しない。一方、車軸14は親ボート4に子ボート5およびウエハ6を載せる本体部分に固定されている。車輪12の中心に開けられた穴に車軸14が通されており、車軸14の外周と車輪12の内周は滑るので、車軸14と車輪12との間には摩擦力が発生する。
ここで、角度Gで傾斜しているトレイ7上に載っている親ボート4に働く力について、図3、図4を用いて説明する。
図3は、親ボート4に働く重力を示す模式図である。
図4は親ボート4に働く重力のベクトルを拡大した模式図である。
親ボート4には、重力F1が働く。
F1=m×g
m:親ボート4、子ボート5、ウエハ6の合計の質量
g:重力加速度
重力F1は、親ボート4に働く重力の傾斜方向の成分F3と、親ボート4に働く重力の傾斜と垂直な成分の力F2に分解できる。
F2=F1×cosG … (式1)
F3=F1×sinG … (式2)
傾斜角度Gがゼロ、即ち傾斜が無く炉心管1とトレイ7が水平に設置されている場合は、F3=0となってX方向の力は働かない。
傾斜角度Gを徐々に大きくしていくと、重力の傾斜方向の成分F3が車輪と車軸の間に働き、F3とつりあう摩擦力F4が発生し、親ボート4のX方向の移動は発生しない。
F4=F3
傾斜角度Gをさらに大きくしていくと、摩擦力を超えてすべりが発生する。
すべりが発生する直前の最大の摩擦力を最大静止摩擦力FMと呼ぶ。
すべりが発生する直前の傾斜角度をG0とすると、FMは以下の式で表される。
FM=Myu0×F2=F3 … (式3)
ここでMyu0は静止摩擦係数である。
式3に式1と式2を代入して解くと、下記の通りとなる。
Myu0×F1×cosG0=F1×sinG0
Myu0=sinG0/cosG0=tanG0
G0=tan−1(Myu0) … (式4)
即ち、傾斜角度がG0より大きいと、親ボート4にはX方向の力FXが働く。
ここで、親ボート4がフック棒2で支えられていない場合、親ボート4は車輪と車軸がすべり、車輪が斜面に対して回転して転がって、X正方向に傾斜に沿って落下する。
フック棒2で親ボート4を支えている場合、フック棒2には、親ボート4に働く重力の傾斜方向の成分F3と最大静止摩擦力FMとが合成された力として、X正方向に引っ張る力FXが働く。
FX=F3−FM
=F1×sinG−M0×F1×cosG
=F1×(sinG−M0×cosG)
=F1×(sinG−tanG0×cosG)
傾斜角度GがG0に等しい場合、上式は以下の通りとなる。
FX=F1×(sinG0−tanG0×cosG0)
=F1×(sinG0−sinG0)=0
即ち、傾斜角度GがG0に等しい場合、フック棒2にX正方向に働く力FXはゼロである。
まとめると、FXは以下の通りとなる。
0<G<G0
FX=0
G0<G
FX=F1×(sinG−tanG0×cosG)
実施の形態1では、傾斜角度GはG0よりも大きな角度で傾けられている。
即ち、親ボート4に働く重力の傾斜方向の成分が、親ボート4に働く最大静止摩擦力よりも大きくなるような角度で傾斜が設けられている。
このように構成することで、親ボート4の停止状態では、親ボート4が傾斜に沿って落下するのをフック棒2で支えた状態となっている。
つぎに、実施の形態1の熱処理炉10を用いた熱処理の様子について説明する。図5は、熱処理炉へのウエハの搬出入の様子を模式的に示す図である。
図5は、太陽電池製造工程の不純物(たとえば、リンなど)の拡散工程または熱酸化工程において、横型拡散炉の炉心管1への熱処理対象となるウエハ6を搭載した親ボート4の搬出入の様子を表している。ここで、熱処理の対象となるウエハ6は、たとえば表面に反射防止用の凹凸が形成されたp型シリコンウエハを用いることができる。熱拡散処理時は高温のため、ウエハ6を入れた石英製の子ボート5を石英製の親ボート4に載せて処理が行われる。
まず、図5(a)に示されるように、トレイ7上に親ボート4を載置し、親ボート4のX軸負方向の端部に設けられるフック引っ掛け部8に、フック棒2のフック11を引っ掛ける。フック11はZ軸上方からフック引っ掛け部8に挿入される。その後、熱処理の対象となるウエハ6を入れた子ボート5を親ボート4上の所定の位置に載置する。
次に、図5(b)に示されるように、フック棒保持部3をX軸正方向に移動させて、フック棒2をX軸正方向に移動させる。親ボート4には、X方向の力FXが働き、それをフック棒2で支えた状態となっているので、フック棒2をX軸正方向に移動させると、親ボート4はFXに引っ張られてX軸正方向に移動し、炉心管1内に挿入される。
次に、図5(c)に示されるように、親ボート4のX軸正方向側の車輪を炉心管1内の親ボートストッパー9の位置で停止させる。この位置では、親ボート4に働くX方向の力FXは、親ボートストッパー9で支えられるため、フック棒2を外しても親ボート4が傾斜に沿って落下することはない。
その後、フック11がフック棒接続部8から外され、フック棒2が炉心管1より外の位置に出される。そして、炉心管1のトレイ7側の端面のウエハ搬出入口が図示しない扉で閉じられ、炉心管1内を所定のガス雰囲気として、熱処理が行われる。
熱処理後、扉が開けられ、炉心管1のウエハ搬出入口からフック棒2が挿入され、親ボート4のフック引っ掛け部8にフック11が引っ掛けられる。ついで、図5(d)に示されるように、フック棒4をX軸負方向に移動させることによって、親ボート4が炉心管1から搬出され、図5(e)に示されるように、トレイ7上の所定の位置まで搬送される。
その後、親ボート4および子ボート5がトレイ7上で所定の温度まで冷却された後、子ボート5が次の工程での処理に移される。以上によって、熱処理炉10を用いたウエハ6の処理が終了する。その後、新しいウエハ6を入れた子ボート5に載せ替えて、次の処理が開始される。
このように、フック棒2を傾斜に沿って往復動させることにより、親ボート4を炉心管1とトレイ7との間で往復動させることができる。
図2は本発明の実施の形態1の親ボート4とフック棒2の斜視図である。
図2に示されるように、一般的な親ボート4では、X軸負方向にフック棒2のフック11の径よりも大きな空間ができるように、コの字型のフック引っ掛け部8が取り付けられている。このような構造では、フック11をフック引っ掛け部8に差し込むと、フック11とフック引っ掛け部8との接続部は、点で接することになる。
ここで、従来の熱処理炉の構成を図6に示す。また、炉心管部での断面図を図7に示す。従来の熱処理炉では、炉心管1とトレイ7は水平に設置されている。
このような状態で、搬入時に親ボート4を炉心管1内にフック棒2で押し込むと、親ボート4には静止摩擦力が働いており、押し込むのとは逆方向に摩擦力が働くため、親ボート4が図7の矢印の方向に回転し、螺旋状に搬送されてしまうことがあった。
特に、炉心管1や親ボート4に歪みや傾きがある場合や、炉心管1と親ボート4の車輪の当たりが悪い場合には、親ボート4に働く摩擦力が大きくなり、親ボート4が直進性を失い親ボート4が大きく回転してしまうことがあった。
トレイ7部での断面図を図10に示す。トレイ7には、親ボート4の位置を決めるために、トレイガイド13が設けられている。このトレイガイド13により、親ボート4の両側に設けられた車輪12の位置を規制し、親ボート4をトレイ7上で水平に設置することができる。また、親ボート4を水平に設置することにより、親ボート4上の子ボート5の載せ換え作業を容易に行うことができる。
しかしながら、親ボート4が炉心管1内でX軸周りに大きく回転すると、炉心管1からトレイ7への乗り移り時に、図11で示すように車輪12がトレイガイド13に乗り上げ、親ボート4の破損を引き起こしたり、親ボート4が転倒したりする不具合を生じる。
これに対し、実施の形態1では、摩擦力よりも大きい重力が働いているため、親ボート4を重力により進行方向に引っ張りながら進めることになり、親ボート4を図7の矢印の方向に回転させる力が働かず、親ボート4は回転しない。また、炉心管1や親ボート4に歪みや傾きがあって親ボート4が回転した場合でも、図9に示すようにフック棒接続部8が回転軸となり親ボートに回転モーメントが加わることで、親ボート4の進行方向は炉心管1の長手方向と平行方向に補正される。
また、搬出時にも搬入時と同様に、親ボート4が直進性を失った場合には、フック棒接続部8が回転軸となり親ボートに回転モーメントが加わることで、親ボート4の進行方向は炉心管1の長手方向と平行方向に補正される。
以上のように、本発明の実施の形態1では、炉心管1およびトレイ7に傾斜の構造を持たせることにより、親ボート4を直進させる効果がある。
また、親ボート4を直進させることにより、ウエハ6の落下や親ボート4の転倒を防止する効果がある。
また、親ボート4を直進させることにより、搬出時のトレイ7との乗り換え部分での、トレイガイド13への乗り上げを防止し、親ボート4の破損や転倒を防止する効果がある。
また、炉心管4の内部に石英製のガイド管等の複雑な構造を必要としないので、コストを低減できるという効果がある。
なお、実施の形態1では、運搬台が親ボート4と子ボート5に別れている実施例を説明したが、それに限られることはなく、親ボート4と子ボート5が一体となった形態の運搬台であってもよい。
また、親ボート4に車輪12が設けられた実施例を説明したが、それに限られることはなく、車輪を有しない親ボート4であっても良い。この場合、親ボート4が炉心管1やトレイ7の上を滑って移動するので、摩擦力は親ボート4と炉心管1やトレイ7との間に働くことになる。
実施の形態2.
図12は本発明の実施の形態2の熱処理炉110の構成を示す模式図である。
実施の形態2は、トレイ107側より炉心管101側が高くなっていることと、フック棒103が炉心管側に設けられていることが、実施の形態1との主な違いである。
実施の形態2の熱処理炉110の構成について説明する。
熱処理炉110は、傾斜した炉心管101と、炉心管101の直線上に並べられたトレイ107と、炉心管101とトレイ107との間を移動する運搬台としての親ボート104と、親ボート104を支えるためのフック棒102を有する。
炉心管101は円筒状の形状であり、両側の端面が開口している。
円筒状の炉心管101は、トレイ107と反対側が高くなるように水平に対して角度Gで傾斜している。トレイ107と反対側の端面の付近に、炉心管101内部に反応ガスを供給する反応ガス供給配管(図示せず)が接続されている。
トレイ107は、炉心管101の半径と同じ半径を持った円筒形状の一部を切り取った断面円弧状の形状であり、トレイ107を含む仮想円筒の中心軸は、炉心管101の中心軸と一致し、水平に対して角度Gで傾斜している。これにより、炉心管101とトレイ107は、炉心管101側がトレイ107側よりも高くなるように直線上に並べられる。これにより、炉心管101とトレイ107はX軸方向から見たときに同一面を形成するので、親ボート104は炉心管101とトレイ107の間を滑らかに移動することができる。
トレイ107上には子ボート105を運搬するための親ボート104が載っている。
炉心管101は、円筒状の内壁に、親ボート104を炉心管101内で保持する役割の親ボートストッパー109を有する。
親ボート104は、X負方向側、トレイ107と反対側に設けられたフック棒102で傾斜方向(X正方向)の荷重を支えられている。フック棒102はフック棒保持部103で保持されている。
次に、実施の形態2の熱処理炉110を用いた熱処理の様子について説明する。図12は、熱処理炉へのウエハの搬出入の様子を模式的に示す図である。
実施の形態2では、実施の形態1と同様に、傾斜角度GはG0よりも大きな角度で傾けられている。
即ち、親ボート104に働く重力の傾斜方向の成分が、親ボート104に働く最大静止摩擦力よりも大きくなるような角度で傾斜が設けられている。
このように構成することで、親ボート104の停止状態では、親ボート104が傾斜に沿って落下するのをフック棒102で支えた状態となっている。
図12は、熱処理炉110の炉心管101への熱処理対象となるウエハ106を搭載した親ボート104の搬出入の様子を表している。ここで、熱処理の対象となるウエハ106は、たとえば表面に反射防止用の凹凸が形成されたp型シリコンウエハを用いることができる。熱拡散処理時は高温のため、ウエハ106を石英製の親ボート104に乗せて処理が行われる。
まず、図12(a)に示されるように、トレイ107上に親ボート104を載置し、親ボート104のX軸負方向の端部に設けられるフック引っ掛け部108に、フック棒102のフック111を引っ掛ける。フック111はZ軸上方からフック引っ掛け部108に挿入される。フック棒102はトレイ7に対して炉心管101側に設けられ、炉心管101のトレイ107と反対側の外側まで伸ばして設置され、炉心管101のトレイ107と反対側の外側からフック棒保持部103で保持されている。トレイ107上に親ボート104を載置した後、熱処理の対象となるウエハ106を積載した子ボート105を親ボート104上の所定の位置に載置する。
次に、図12(b)に示されるように、フック棒102をX軸負方向に移動させる。親ボート104には、X軸正方向の力FXが働き、それをフック棒102で支えた状態となっているので、フック棒102をX軸負方向に移動させると、親ボート4はFXに引っ張られながらX軸負方向に移動し、炉心管101内に挿入される。
次に、図12(c)に示されるように、親ボート104のX軸負方向側の車輪が炉心管101内の親ボートストッパー109を超えた位置で停止させる。この位置では、親ボート4に働くX軸正方向の力FXは、親ボートストッパー109で支えられるため、フック棒102を外しても親ボート104が傾斜に沿って落下することはない。
その後、フック111がフック棒接続部108から外され、フック棒102が炉心管101より外の位置に出される。そして、炉心管101のX軸正方向端部にあるウエハ搬出入口と、X軸負方向端部にあるフック棒搬出入口とが図示しない扉で閉じられ、炉心管101内を所定のガス雰囲気として、熱処理が行われる。
熱処理後、両側の扉が開けられ、炉心管101のX軸負方向端部にあるフック棒搬出入口からフック棒102が挿入され、親ボート104のフック引っ掛け部108にフック111が引っ掛けられる。ついで、図12(d)に示されるように、まずフック棒102で親ボート104を押して、親ボート104のX軸負方向側の車輪を炉心管101内の親ボートストッパー109を乗り越えさせる。これにより、親ボート104の荷重はフック棒102に働き、親ボート104が傾斜方向に落下するのをフック棒102で支えた状態になる。その後、フック棒102をX軸正方向に移動させることによって、親ボート104が炉心管101から搬出され、図12(a)に示されるように、トレイ107上の所定の位置まで搬送される。
その後、親ボート104および子ボート105がトレイ107上で所定の温度まで冷却された後、子ボート105がつぎの工程での処理に移される。以上によって、熱処理炉110を用いたウエハ106の処理が終了する。
実施の形態2では、炉心管101とトレイ107を傾斜させることで、親ボート104に摩擦力よりも大きい重力が働いているため、親ボート104を荷重によりフック棒102と反対側に引っ張りながら進めることになり、親ボート104を図7の矢印の方向に回転させる力が働かず、親ボート104は回転しない。また、炉心管101や親ボート104に歪みや傾きがあって親ボート104が回転した場合でも、図9に示すようにフック棒接続部108が回転軸となり親ボートに回転モーメントが加わることで、親ボート104の進行方向は炉心管101の長手方向と平行方向に補正される。
また、搬出時にも搬入時と同様に、親ボート104が直進性を失った場合には、フック棒接続部108が回転軸となり親ボート104に回転モーメントが加わることで、親ボート104の進行方向は炉心管101の長手方向と平行方向に補正される。
以上のように、実施の形態2では、炉心管101およびトレイ107に傾斜の構造を持たせることにより、親ボート104を直進させる効果がある。
また、親ボート104を直進させることにより、ウエハ106の落下や親ボート104の転倒を防止する効果がある。
また、親ボート104を直進させることにより、搬出時のトレイ107との乗り換え部分での、トレイガイド13への乗り上げを防止し、親ボート104の破損や転倒を防止する効果がある。
なお、実施の形態2では、運搬台が親ボート104と子ボート105に別れている実施例を説明したが、それに限られることはなく、親ボート104と子ボート105が一体となった形態の運搬台であってもよい。
1.炉心管
2.フック棒
3.フック棒保持部
4.親ボート(運搬台)
5.子ボート(半導体ウエハを積載する支持体)
6.半導体ウエハ
7.トレイ
8.フック棒接続部
9.親ボートストッパー
10.熱処理炉
11.フック
12.車輪
13.トレイガイド
14.車軸
101.炉心管
102.フック棒
103.フック棒保持部
104.親ボート(運搬台)
105.子ボート(半導体ウエハを積載する支持体)
106.半導体ウエハ
107.トレイ
108.フック棒接続部
109.親ボートストッパー
110.熱処理炉
111.フック

Claims (5)

  1. 傾斜して配置され、熱処理を行う炉心管と、
    前記炉心管と直線上に並ぶように傾斜して配置されたトレイと、
    熱処理されるウエハを載置し、前記炉心管と前記トレイとの間で往復動する運搬台と
    を有することを特徴とする熱処理炉。
  2. 前記運搬台に働く重力の傾斜方向の成分が、前記運搬台に働く最大静止摩擦力よりも大きくなるような角度で傾斜が設けられていることを特徴とする熱処理炉。
  3. 前記運搬台が前記傾斜に沿って落下するのを支えるフック棒を有することを特徴とする
    請求項1乃至2に記載の熱処理炉。
  4. 前記フック棒を前記傾斜に沿って往復動させることにより、前記運搬台を前記炉心管と前記トレイとの間で往復動させることを特徴とする
    請求項1乃至3に記載の熱処理炉。
  5. 前記炉心管内に前記運搬台を保持するためのストッパーを有することを特徴とする請求項1乃至4に記載の熱処理炉。
JP2013132586A 2013-06-25 2013-06-25 熱処理炉 Pending JP2015008202A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017005176A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 三菱電機株式会社 運搬台搬送部材および熱処理炉
CN106382814A (zh) * 2016-11-25 2017-02-08 芜湖新兴铸管有限责任公司 马弗炉热处理装置

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