JP2015006056A - 非接触給電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非接触状態で受電機器に安全かつ確実に給電できる非接触給電装置を提供する。
【解決手段】受電機器2を載置する平面状の給電面11と、給電面11に載置された受電機器22に非接触状態で給電する給電手段3と、給電面11の上部の異物を除去する異物除去動作を行う異物除去手段4とを備え、異物除去手段4が、少なくとも受電機器2を給電面11に載置する前に異物を除去する接触給電装置A。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子機器等に電力を絶縁状態で電力を供給する非接触給電装置に関する。
携帯電話、タブレット型情報端末等の電子機器への給電(例えば、内蔵している蓄電池の充電)に、前記電子機器との端子接合を必要としない給電(非接触給電)が広まってきている。このような非接触給電では、非接触給電装置の給電部に前記電子機器の受電部を近づけて、(多くの場合、非接触給電装置に前記電子機器を載置して)給電を行うようになっている。このような、非接触給電装置を用いることで、前記給電部側及び前記受電部側に給電用の端子が露出しないので、端子のショートによる破損や端子の接合不良による給電不良が発生しにくくなる。
前記非接触給電装置の給電部と前記電子機器の受電部との間には、電界あるいは磁界が発生しており、前記給電部と前記受電部との間に、異物が介在すると正確に給電ができなかったり、発熱したり等の不具合が発生する。そこで、このような異物の介在を検出した抑制したりできる非接触給電装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特許文献1に示す共鳴型非接触給電システムは、給電側設備の1次側共鳴コイルから移動体側設備の2次側共鳴コイル共鳴により電力を供給し、前記移動体側設備に備えられた二次電池を充電している。そして、給電時の前記二次電池のインピーダンスを推定するとともに、現在の前記二次電池のインピーダンスと比較し、その差の絶対値が閾値よりも大きい場合、前記1次側共鳴コイルと2次側共鳴コイルの間に異物が介在していると判断する。そして、異物が介在していると判断すると前記給電側設備及び(又は)前記移動体側設備に備えられた報知装置で異常(異物が介在していること)を報知するようになっている。
また、特許文献2に示す給電装置は、給電コイルと受電コイルとを対向させ、前記給電コイルと前記受電コイルとの間で電力を供給している。そして、前記給電装置は、前記給電コイルを覆うカバーを備えており、前記カバーが、第1の傾斜部と、第2の傾斜部と、凹部とを備えている。前記第1の傾斜部は、前記給電コイルの径方向の頂点から中央部分に向かって下り傾斜となっている。また、前記第2の傾斜部は、前記給電コイルの径方向の頂点から径方向外側に向かって下り傾斜となっている。そして、前記凹部は前記給電コイルの中空の部分に設置されている。このように形成された前記カバーで前記給電コイルを覆うことで、前記給電カバーの上に異物が落下しても、前記第1の傾斜部又は前記第2の傾斜部を滑り、前記受電コイルと前記給電コイルとの間に異物が介在するのを抑制している。
特開2011−244531号公報 特許第5118776号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、異物を検知し報知することは可能となっているが、使用者が報知に気付かないと、異物が取り除かれず、給電がうまくいかない場合がある。また、受電側の機器を給電側の機器に対し、給電するときと同じ状態で配置することで、異物を検知する構成であるため、給電側の機器の外装と受電側の機器の外装とが接触する構成であると、異物を除去するのに、受電側の機器を取り除かなくてはならず、作業が煩雑になる。
また、特許文献2の構成の場合、異物が受電側コイルと給電側コイルとの間に配置されるのを抑制できるが、給電コイルの近くに異物があるため、異物による給電への影響を完全に取り除くことは難しい。また、特殊な形状のカバーが必要であるため製造に手間と時間がかかる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、非接触状態で受電機器に安全かつ確実に給電できる非接触給電装置を提供することである。
この発明の一の局面による非接触給電装置は、受電機器を載置する平面状の給電面と、前記給電面に載置された前記受電機器に非接触状態で給電する給電手段と、前記給電面の上部の異物を除去する異物除去動作を行う異物除去手段とを備えた非接触給電装置であって、前記異物除去手段が、少なくとも前記受電機器を前記給電面に載置する前に異物を除去することを特徴とする。
この発明の一局面による非接触給電装置では、前記受電機器に電力を供給するとき、給電面から異物が除去されている状態とするので、異物による給電効率の低下や発熱等の不具合の発生を抑制することが可能である。
上記一局面による非接触給電装置において、前記異物除去手段は、前記受電機器と前記異物とを区別し、前記異物のみを前記給電面から除去するように構成されている。このように構成にすれば、給電面に載置されている異物は確実に給電面から外部に除去するが、受電機器が除去されるのを抑制することができる。これにより、異物による給電効率の低下や発熱等の不具合の発生を抑制することが可能である。
上記一局面による非接触給電装置において、前記異物除去手段は、前記給電面上の物品を摺動させる長尺状の摺動部材と、前記摺動部材の一方の端部を中心とし、前記摺動部材にトルクを付与する駆動部とを備え、前記駆動部が前記摺動部材に付与するトルクの大きさが、前記摺動部材が前記異物を摺動でき且つ前記受電機器を摺動できない大きさとしている。このように構成すれば、摺動部材が摺動するとき、異物は給電面上から除去するが、受電機器が除去されるのを抑制することが可能である。
上記一局面による非接触給電装置において、前記異物除去手段は、前記摺動部材が摺動できない物品と接触したとき、接触している物品が受電機器と判断し、前記摺動部材の位置に基づいて、前記摺動部材の前記給電部上の位置を検出するように構成されている。このように構成すれば、受電機器が給電面上に確実に配置されていることを確認できるので、給電されなかったり、給電の効率が低下したりするのを抑制することができる。
上記一局面による非接触給電装置において、前記異物除去手段は、前記摺動部材の移動量を検出し、前記受電機器の前記給電部における位置を検出する位置検出を行っており、前記給電手段が、前記受電機器の位置に合わせて移動するように構成されている。このように構成すれば、受電機器の給電面上の位置にかかわらず、一定以上の給電効率で給電を行うことが可能である。
上記一局面による非接触給電装置において、前記給電面に接近する物体を検出することができる接近検出手段を備えており、前記異物除去手段が、前記接近検出手段によって前記物体が接近していることを検出したとき、前記異物除去動作を行うように構成されている。このように構成すれば、異物を運搬し給電面に落とす可能性が高い人や動物が接近したとき、または、風等で物体が浮遊したときに、異物除去動作を行うので、給電時に給電面に異物が載置される可能性を低くすることができる。これにより、異物による給電の効率低下や発熱等の不具合の発生を抑制することができる。
上記一局面による非接触給電装置において、前記異物除去手段が、所定時間が経過するごとに前記異物除去動作を行うように構成されている。このように構成されていることで、接近検出手段で物体の接近が検出できない場合等であっても、異物の除去を行うことが可能である。これにより、異物による給電の効率低下や発熱等の不具合の発生を抑制することができる。
上記一局面による非接触給電装置において、前記異物除去手段が、前記給電面に直交する方向に前記給電面から離れる方向に空気を吹出す吹上手段と、前記給電面に沿う方向に空気を流す吹出し手段とを備えている。このように構成すると、表面に金属が張り付けられた紙、アルミ箔等のような薄い異物を簡単且つ確実に給電面から除去できる。これにより、異物による給電の効率低下や発熱等の不具合の発生を抑制することができる。
本発明によると、非接触状態で受電機器に安全かつ確実に給電できる非接触給電装置を提供することができる。
本発明にかかる非接触給電装置の一例を示す概略図である。 本発明にかかる非接触給電装置のブロック図である。 図1に示す非接触給電装置の平面図である。 本発明にかかる非接触給電装置の動作を示すフローチャートである。 本発明にかかる非接触給電装置の他の例の概略平面図である。 本発明にかかる非接触給電装置のさらに他の例の動作のフローチャートである。 本発明にかかる非接触給電装置のさらに他の例の断面図である。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明にかかる非接触給電装置の一例を示す概略図であり、図2は本発明にかかる非接触給電装置のブロック図である。なお、図1、図2に示す非接触給電装置1の図には、受電機器である情報端末2も記載している。
本発明にかかる非接触給電装置Aは、図1に示すように、非接触給電装置Aは、本体1の上面に形成された後述の給電面3に、情報端末2を載置することで、情報端末2に電力を供給する装置である。つまり、非接触給電装置Aは、端子等の導電部の電気的な接触を介することなく、受電機器の一例である情報端末2に電力を供給する給電装置である。なお、本発明では受電機器として情報端末2を採用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、タブレット型PC、音楽プレーヤ、携帯電話等への給電にも用いられる。
図1、図2に示すように、非接触給電装置Aは、本体1と、給電部3と、異物除去部4と、移動体センサ5と、制御部6とを備えている。また、情報端末2は、受電部21と、蓄電池22とを備えている。
図1に示すように、本体1は直方体形状の箱体であり、上面に平面視長方形状の給電面11を設けている。非接触給電装置Aは給電部3と情報端末2の受電部21との間で発生する磁界を用いて電磁誘導又は磁界共鳴で電気エネルギを伝達させている。そのため、本体1は、磁束の透過率が高く、電気を通しにくい(絶縁性を有する)材料で形成されていることが好ましい。このような材料として、例えば、樹脂やセラミックを挙げることができる。
給電部3は、本体1の内部に配置されている。給電部3はコイルを備えており、情報端末2の受電部21もコイルを備えている。そして、給電部3のコイルと受電部21のコイルとで、電磁誘導又は磁界共鳴を発生させることで、給電部3から受電部21に電力が供給される。なお、電力の供給の詳細なメカニズムは、従来よく知られているため省略する。
上述したとおり、非接触給電装置Aでは、給電を行うとき、給電面11の周りには磁界が発生している。給電面11に金属製の異物が載置されると、異物により磁界に狂いが生じ、充電効率が低下する又は充電できなくなる場合がある。また、異物に誘導起電力が発生し、異物自体が発熱することで、やけどや火災の原因になる場合もあり、給電面11に異物が乗っているのは好ましくない。そのため、本発明にかかる非接触給電装置Aでは、給電面11に載置された異物を異物除去部4で給電面11から除去するようにしている。なお、異物が情報端末2と同等或いはそれ以上の大きさの場合、使用者が視認することができるため使用者によって取り除かれることがほとんどである。そのため、以下の説明では、硬貨やクリップ等の小型の異物を対象とする。
移動体センサ5は、非接触給電装置Aに人、動物等の移動体が接近していることを検出する検出手段である。移動体センサ5は、赤外線、光等を用いた従来よく知られたセンサである。移動体センサ5は、移動体が接近すると移動体の接近を検出し、その信号を制御部に送信する。
制御部6は、給電部3、異物除去部4(のモータ43)及び移動体センサ5の動作を制御する制御回路であり、CPU等の演算処理部を備えている。
情報端末2について説明すると、情報端末2は、受電部21と、蓄電池22とを備えている。そして、受電部21と給電部3との間で磁界を利用した電力供給が行われる。受電部21で受電した電力は蓄電池22に蓄電されるようになっている。
つぎに、本発明にかかる非接触給電装置Aに備えられている異物除去部4の詳細について説明する。図3は図1に示す非接触給電装置の平面図である。図1、図3に示すように、異物除去部4は、給電面1に設けられ本体部1に回転可能に支持された駆動軸41と、駆動軸41に接続され給電面11に沿って延びるワイパー部42と、駆動軸41を回転駆動するモータ43(図2参照)とを備えている。
駆動軸41は、上部が給電面11より突出している。駆動軸41は給電面11に対して直交しているとともに、ワイパー部42が駆動軸41の本体1の外部に突出した部分から径方向に伸びるように接続されている。駆動軸41は、モータ43から駆動力が伝達され回転する。駆動軸41の回転によって、ワイパー部42は給電面11上を摺動する。
図3に示すように、非接触給電装置Aでは、異物除去部4が2個備えられている。これは、給電面11の2個の異物除去部4が互いに他方で除去できない範囲の異物を除去するためである。なお、便宜上、以下の説明において、一方の異物除去部4を4A、他方の異物除去部4を4Bとして説明する場合もある。図3に示すように、ワイパー部42は、供給面11の短辺よりも長く、他方の異物除去部4の駆動軸41と接触しない長さで形成されている。
異物除去部4Aの駆動軸41は、図3中、給電面11の右上角部に設けられている。異物除去部4Aのワイパー部42は、駆動軸41の周りに回動することで、図3中、給電面11の上辺(短辺)に沿う第1の位置P1と、右辺(長辺)沿う第2の位置P2との間を往復動する。
移動除去部4Bの駆動軸41は、図3中、給電面11の左下角部に設けられている。異物除去部4Bのワイパー部42は、駆動軸41の周りに回動することで、図3中、給電面11の下辺(短辺)に沿う第3の位置P3と、左辺(長辺)に沿う第4の位置P4との間を往復動する。
ワイパー部42は、異物を押すことができるとともに情報端末2に接触したとき、破損しない程度の強度を有するように形成されている。また、ワイパー部42は給電面11に載っている異物を給電面11の外部に掃き出す部材であるため、給電面11と接触して設けられる。なお、ワイパー部42の給電面11との接触部分は、給電面11に傷がつくのを抑制するため、シリコンやスポンジ等の摩擦の少ない部材で形成されていてもよい。
モータ43は、動力を駆動軸41の本体1の内部に配置された部分に伝達する動力源である。モータ43の動作によって、ワイパー部42が駆動軸41を中心として、回動する。モータ43は反転可能であり、モータ43を反転させることで、ワイパー部42を往復動させることができるようになっている。なお、モータ43と駆動軸41との間に、駆動軸41の回転方向を変更することができる動力伝達機構で回転方向を変更するようにしてもよい。
図3に示しているように、異物除去部4Aと異物除去部4Bを同時に駆動すると、それぞれのワイパー部42が接触し、正確に動作が行われない。そのため、非接触給電装置Aの給電面11の異物を除去する場合、異物除去部4Aを駆動し、ワイパー部42を第1の位置P1から第2の位置P2に移動させ、さらに第1の位置P1に戻す。その後、異物除去部4Bを駆動し、ワイパー部42を第3の位置P3から第4の位置P4に移動させ、さらに第3の位置に戻す。すなわち、2個の異物除去部4A、4Bを順次動作させるようになっている。
図3の一点鎖線は、異物除去部4A及び異物除去部4Bの最も外側の軌跡を示しており、この軌跡に示すとおり、2個の異物除去部4A、4Bを順次駆動することで、給電面11上の全面を、ワイパー部42で掃き出すことができる。
次に、本発明にかかる非接触給電装置Aの動作について図面を参照して説明する。図4は本発明にかかる非接触給電装置の動作を示すフローチャートである。非接触給電装置Aは情報端末2が給電面11に載置されたとき、給電面11に情報端末2が載置されたことを検出することができるようになっている。なお、この情報端末2の検出は給電部3と受電部21とによって決定することができるようになっているが、これに限定されるものではなく、別途検出用のセンサを備えていてもよい。
非接触給電装置Aにおいて、情報端末2に給電を開始するとき、受電面11上に情報端末2以外の異物が載置されていることは好ましくない。そして、貨幣、クリップ等の金属製の異物は、風等で運ばれることはほとんどなく、使用者や動物が落とすことが多いと考えられる。そこで、非接触給電装置Aにおいて、制御部6は、使用者、動物等の移動体が接近したことを検出すると、移動体が落とした異物が給電面11に載置される可能性があると判断する。
そこで、非接触給電装置Aでは、移動体センサ5が、接近する移動体を検出している(ステップS11)。移動体が接近したと判断した場合(ステップS11でYesの場合)、制御部6は異物除去部4を駆動させ、給電部11の上面をワイパー部42で掃き出す異物除去動作を実行する(ステップS12)。そして、異物除去動作が終了したとき、給電面11に情報端末2が載置されているか否か判断する(ステップS13)。
また、移動体センサ5が移動体の接近を検出しなかった場合(ステップS11でNoの場合)も、給電面11に情報端末2が載置されているか否か判断する(ステップS13)。
給電面11に情報端末2が載置されていない場合(ステップS13でNoの場合)、給電動作を終了する。給電面11に情報端末2が載置されている場合(ステップS13でYesの場合)、制御部6は、情報端末2が給電待ちであるかどうかの情報を取得する(ステップS14)。なお、情報端末2が給電待ちかどうかの情報は、情報端末2から送信するようにしてもよい。また、情報端末2への給電は、蓄電池22の充電に用いるためのものであり、給電部3から給電動作を行ったときの給電部3の変化(例えば、インピーダンスの変化等)を検出し、判断するようにしてもよい。
情報端末2が給電待ちであると判断した場合(ステップS14でYesの場合)、制御部6は給電部3を駆動させ給電を開始する(ステップS15)。情報端末2が給電待ちではない場合(ステップS14でNoの場合)、給電動作を終了する。
このような非接触給電装置Aでは、給電動作中に使用者が非接触給電装置Aに接近すると、移動体センサ5が移動体の接近を検出し、制御部6が異物除去部4を駆動する。このとき、異物除去部4のワイパー部42が情報端末2を掃き出してしまうと、情報端末2への給電が正確に行われなくなる。
ここで、使用者が見落とす異物(硬貨、クリップ等)は、情報端末2よりも軽く、モータ43から駆動軸41に伝達される駆動トルクが小さくても、ワイパー部42で給電面11から十分に掃き出すことが可能である。そこで、異物除去部4のモータ43の出力トルクとして、異物を移動させることができるとともに、情報端末2との接触によってワイパー部42が止まる程度のトルクとすることで、異物のみを給電面11から掃き出すことが可能である。
なお、上述の実施形態において、異物除去部4が2個備えられているものが開示されているが、これに限定されるものではない。例えば、ワイパー部42の回動によって、ワイパー部42が給電面11の全面を掃き出すことができる構成であれば、1個の異物除去部4を備える構成であってもよい。例えば、給電面11を長方形であってもよいが、扇型とすることで、異物除去部4を1個とすることが容易である。
また、上述の実施形態では、移動体が接近したときのみ異物除去部4を動作させるものについて説明しているが、これに限定するものではなく、一定の時間間隔で定期的に動作させるものでもよく、常時動作させるものであってもよい。
以上のように、異物除去部4を駆動させ、給電面11上に載っている異物を除去するので、受電機器である情報端末2への給電を効率よく安定して行うとともに、安全に行うことが可能である。
(第2実施形態)
本発明にかかる非接触給電装置の他の例について図面を参照して説明する。図5は本発明にかかる非接触給電装置の他の例の概略平面図である。図5に示す非接触給電装置Bは、異物除去部7のワイパー部72が異なる以外、非接触給電装置Aと同じ構成を有しており、実質上同じ部分には同じ符号を付し、同じ部分の詳細な説明は省略する。
非接触給電装置Aのように、棒状のワイパー部42が回動して異物を除去する構成の場合、例えば異物が円形の硬貨であると、硬貨にはワイパー部42の先端に向かう方向の力が作用する。これにより、硬貨はワイパー部42の先端側に相対的に移動し、先端側から離れるとワイパー部42が給電面11上の異物(硬貨)を押していたにもかかわらず、異物が給電面11上に残ってしまう場合がある。
図5に示すように、非接触給電装置Bの異物除去部7のワイパー部72は、先端部分(駆動軸41と反対側)にワイパー部72の回動方向に屈曲した屈曲部721を備えている。このように屈曲部721を備えていることで、ワイパー部72が回動し、異物がワイパー部72の先端側に相対的に移動したとき、異物は屈曲部721で相対移動が停止される。そして、異物がワイパー部72の先端側に相対的に移動するのを抑制しつつ、ワイパー部72と一緒に移動するため、ワイパー部72が異物を確実に給電面11の外部に掃き出すことが可能である。
なお、屈曲部721の長さとして、例えば、想定している異物の中で最も大きいものの外径の半分の長さ、例えば、想定している異物が硬貨の半径よりも大きいものとすることが好ましい。また、本実施形態に示す異物除去部7はワイパー部72の先端から一方側に突出した屈曲部721を備えているものとしているが、ワイパー部72を挟んで両側に突出しているものであってもよい。
以上示したように、給電面11の上部の異物を確実に除去することができるので、情報端末2に確実且つ安全に給電を行うことが可能である。また、これ以外の特徴については、第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
本発明にかかる非接触給電装置のさらに他の例について図面を参照して説明する。図6は本発明にかかる非接触給電装置のさらに他の例の動作のフローチャートである。図6に示すフローチャートは、モータ43として回転角度(回転数)を検出し、その情報を制御部6に送ることができるものを用いた、非接触給電装置Aの動作を示している。なお、このようなモータを用いた非接触給電装置Bでも同様の動作を行うことが可能である。また、本実施形態では、説明の便宜上、異物除去部4Aのワイパー部42aと異物除去部4Bのワイパー部42bとして説明する。
図6のフローチャートは、異物除去部4の動作を示している。異物除去部4Aのモータ43を駆動しワイパー部42aを回動させる(ステップS21)。制御部6はワイパー部42aの回動が停止したか否か判断する(ステップS22)。ワイパー部42aが停止するとモータ43に大きな負荷が作用するため、制御部6はモータ43の負荷からワイパー部42aの停止を検出可能である。
モータ43のトルクは、上述のとおり、ワイパー部42aが情報端末2を移動させないトルクとなっている。そのため、ワイパー部42aが停止したことを検出すると(ステップS22でYes)、制御部6はワイパー部42aが情報端末2と接触したと判断する。このとき、モータ43から回転角度の情報が制御部6に送られ(ステップS23)、異物除去部4Bの駆動を開始する(ステップS24)。
異物除去部4Aのワイパー部42aが停止しない場合(ステップS22でNoの場合)、ワイパー部42aが第2の位置P2に到達したか判断する(ステップS25)。制御部6はワイパー部42aの位置についても、モータ43の回転角度によって取得することが可能である。第2の位置P2に到達していない場合(ステップS25でNoの場合)、ワイパー部42の停止の検出(ステップS22)に戻る。
ワイパー部42aが第2の位置P2に到達したことを検出すると(ステップS25でYesの場合)、制御部6はワイパー部42aを第1の位置P1に戻す(ステップS26)。
ステップS24で異物除去部4Bのワイパー部42bが移動開始した後、制御部6は異物除去部4Bのワイパー部42bの回動が停止したか否か判断する(ステップS27)。ワイパー部42bの停止も、ワイパー部42aと同様モータ43の負荷から検出可能である。
モータ43のトルクは、上述のとおり、ワイパー部42bが情報端末2を移動させないトルクとなっている。そのため、ワイパー部42bが停止したことを検出すると(ステップS27でYes)、制御部6はワイパー部42bが情報端末2と接触したと判断する。このとき、モータ43から回転角度の情報が制御部6に送られる(ステップS28)。
制御部6は、異物除去部4A及び異物除去部4Bのいずれもが途中で停止したことを検出すると、給電面11に情報端末2が載置されていると判断し、給電部3を駆動させて、給電を開始する(ステップS29)。
異物除去部4Bのワイパー部42bが停止しない場合(ステップS27でNoの場合)、ワイパー部42bが第4の位置P4に到達したか判断する(ステップS210)。制御部6はワイパー部42bの位置についても、モータ43の回転角度によって取得することが可能である。第4の位置P4に到達していない場合(ステップS210でNoの場合)、ワイパー部42bの停止の検出(ステップS27)に戻る。
ワイパー部42bが第2の位置P2に到達したことを検出すると(ステップS27でYesの場合)、制御部6はワイパー部42bを第3の位置P3に戻す(ステップS211)。
このように、異物除去部4A及び異物除去部4Bのモータ43の回転角度の上方に基づいて、情報端末2が給電面11に載置されていることを検出するため、確実に情報端末2に給電を行うことができる。
また、情報端末2との接触時における、異物除去部4Aのモータ43の負荷値及び回転角度と、異物除去部4Bのモータ43の負荷値及び回転角度に基づいて、情報端末2の給電面11上での位置を算出することが可能である。そこで、給電部3を移動可能な構成としておき、異物除去部4Aと異物除去部4Bとから算出した位置に基づいて、給電部3を情報端末2の近傍に移動させるようにしてもよい。このようにすることで、給電部3と情報端末2の受電部21の距離を短くすることができ、給電効率を高めることが可能である。なお、これ以外の特徴については第1実施形態と同じである。
(第4実施形態)
本発明にかかる非接触給電装置のさらに他の例について図面を参照して説明する。図7は本発明にかかる非接触給電装置のさらに他の例の断面図である。図7に示す非接触給電装置Cは、給電面12と異物除去部8を備えている以外、非接触給電装置Aと同じ構成を有している。そのため、非接触給電装置Aと実質以上同じ部分には同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
図7に示すように、非接触給電装置Cの給電面12は、空気を抜くための小径の貫通孔121が無数に形成されている。なお、この小孔121は、給電面12に均一に配置されている。
そして、異物除去部8は本体1の内部に設けられ、小孔121から給電面12の鉛直上向きに空気を吹出すように設けられた第1送風部81と、給電面12の上面に沿って空気の流れを発生させる第2送風部82とを備えている。
上述の各実施形態では、給電面11の上面に載る異物としてある程度の厚みを備えたもの(硬貨、クリップ等)としていた。しかしながら、非接触給電装置の給電に悪影響を及ぼす異物としては、このようなものだけではなく、菓子の包み紙等の金属を含む紙やアルミホイル等、薄く軽いものもある。このような、薄いものはワイパー部の掃き出しでは給電面から除去することが困難な場合がある。
そこで、非接触給電装置Cのように、第1送風部81が発生させる給電面12の上方に向かう空気の流れで異物を持ち上げ、第2送風部82で給電面12に沿う方向に異物を移動させるので、簡単且つ確実に異物を給電面12から除去することができる。
なお、第1送付部71と第2送付部72とは、それぞれ別の送風装置を備える構成であってもよいし、1つの送風装置を備え、給電面12から垂直に吹出すとともに給電面12に沿う方向に空気を流すような通風路(ダクト)を備える構成としてもよい。
また、非接触給電装置Cも移動体が接近したときに、異物除去部8を駆動するものであってもよいが、情報端末2に給電を行う間、動作を続ける構成であってもよい。なお、給電の間空気を吹出すようにすることで、給電を行うとき給電部3、情報端末2(受電部21、充電池22)を空冷することができ、温度上昇を抑制することも可能である。
さらに、異物除去部4または7と異物除去部8とを併用する構成であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
A 非接触給電装置
1 本体
11 給電面
12 給電面
2 情報端末(受電機器)
21 受電部
22 蓄電部
3 給電部
4 異物除去部
41 駆動軸
42 ワイパー部(摺動部材)
43 モータ
5 接近センサ
6 制御部

Claims (8)

  1. 受電機器に給電する非接触給電装置であって、
    受電機器を載置する平面状の給電面と、
    前記給電面に載置された前記受電機器に非接触状態で給電する給電手段と、
    前記給電面の上部の異物を除去する異物除去動作を行う異物除去手段とを備え、
    前記異物除去手段が、少なくとも前記受電機器を前記給電面に載置する前に異物を除去することを特徴とする非接触給電装置。
  2. 前記異物除去手段は、前記受電機器と前記異物とを区別し、前記異物のみを前記給電面から除去する請求項1に記載の非接触給電装置。
  3. 前記異物除去手段は、前記給電面上の物品を摺動させる長尺状の摺動部材と、
    前記摺動部材の一方の端部を中心とし、前記摺動部材にトルクを付与する駆動部とを備え、
    前記駆動部が前記摺動部材に付与するトルクの大きさが、前記摺動部材が前記異物を摺動でき且つ前記受電機器を摺動できない大きさである請求項2に記載の非接触給電装置。
  4. 前記異物除去手段は、前記摺動部材が摺動できない物品と接触したとき、接触している物品が受電機器と判断し、前記摺動部材の位置に基づいて、前記摺動部材の前記給電部上の位置を検出する請求項3に記載の非接触給電装置。
  5. 前記異物除去手段は、前記摺動部材の移動量を検出し、前記受電機器の前記給電部における位置を検出する位置検出を行っており、
    前記給電手段が、前記受電機器の位置に合わせて移動する請求項4に記載の非接触給電装置。
  6. 前記給電面に接近する物体を検出することができる接近検出手段を備えており、
    前記異物除去手段が、前記接近検出手段によって前記物体が接近していることを検出したとき、前記異物除去動作を行う請求項1から請求項5のいずれかに記載の非接触給電装置。
  7. 前記異物除去手段が、所定時間が経過するごとに前記異物除去動作を行う請求項1から請求項6のいずれかに記載の非接触給電装置。
  8. 前記異物除去手段が、前記給電面に直交する方向に前記給電面から離れる方向に空気を吹出す吹上手段と、前記給電面に沿う方向に空気を流す吹出し手段とを備えている請求項1から請求項6のいずれかに記載の非接触給電装置。
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