JP2015004617A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示の滑らかさを向上できる表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は、Y方向に沿って延びる曲線状の圧力値スケール37と、Y方向に移動し、圧力値スケール37の一部を先端38aで指し示すことでブースト値を指示する、Y方向と直交するX方向に延びる指針38と、を表示する画像表示式の表示部を備えている。指針38は、先端38aと圧力値スケール37とのX方向における間隔が一定となるように、Y方向に移動する。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば速度計や燃料計等の計器類を表示する車両用のメータユニット等に利用可能な表示装置に関し、特にグラフィック表示が可能な表示装置に関する。
近年では、液晶表示器等の表示デバイスを用いて、自動車用メータを画面に表示する画像表示式のグラフィックメータが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−221915号公報
これらのメータは運転中に運転者の視界に入り易い位置に設置されるものであるので、その表示は、運転者に与える違和感が少ないものが好ましく、表示内容が変化する際には、なるべく滑らかに変化するものであることが好ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は表示の滑らかさを向上できる表示装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る表示装置は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1)曲線状のスケール部と、
前記スケール部の一部を先端で指し示しつつ、第1の方向に移動することで所定の数値情報を指示する、前記第1の方向と直交する第2の方向に延びる指針と、
を表示する画像表示式の表示部を備える表示装置であって、
前記指針は、前記先端と前記スケール部との前記第2の方向における間隔が一定となるように、前記第1の方向に移動する、
こと。
(2)上記(1)に記載の表示装置であって、
前記表示部に接続された制御部を更に備え、
前記制御部は、前記スケール部上の複数の点に基づいて特定された軌道上を、前記先端が通過するように、前記指針を前記表示部に表示させる、
こと。
(3)上記(2)に記載の表示装置であって、
前記軌道は、前記スケール部上の複数の点に基づき、チェビシェフの多項式を用いて特定された軌道である、
こと。
(4)上記(2)及び(3)のいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記制御部は、受け付けた指示値に対応する目標位置まで前記指針を移動する際、現在の指示値に対応する現在位置から前記目標位置まで、所定の遅延時間をかけて前記指針を移動させ、且つ、このとき、
現在の指示値と、今回受け付けた指示値との間で、所定の時間間隔ごとの指示値を前記軌道に基づいて算出するとともに、前記時間間隔ごとの指示値に対応する前記指針の位置を算出し、前記現在位置から前記目標位置まで、前記遅延時間をかけて、順次、算出した時間間隔ごとにおける位置に前記指針が位置付けられるように、前記指針を前記表示部に表示させる、
こと。
ところで、従来、メータを表示画面に表示する表示装置の中には、左右方向に延び、且つ上下方向に移動可能な棒状の指針を表示要素として有し、上下方向に延びるスケールの一部を当該指針の先端で指し示すことによって、所定の数値情報を呈示するサイドゲージを備えるものがある。例えば、後述する図1に示すように、円形状の速度計に隣接して配置されたブースト計をサイドゲージとして表示するものがある。このようなサイドゲージに関して、従来の表示装置では、指針は上下方向のみに移動することが一般的である。
このような従来の表示装置では、スケールが曲線である(湾曲している)場合には、指針が移動する際に、指針の上下方向における位置によって、指針の先端とスケールとの左右方向における間隔が異なってしまう。この結果、表示装置を視認した運転者に違和感を与える虞がある。
これに対して、上記(1)の構成の表示装置では、指針が、先端とスケール部との第2の方向(例えば、左右方向。)における間隔が一定となるように、第2の方向と垂直な第1の方向(例えば、上下方向)に移動するので、運転者に与える違和感を低減して、表示の滑らかさを向上できる。
また、上記(2)の構成の表示装置では、スケール部上の複数の点に基づいて特定された軌道上を指針の先端が通過するように、指針が表示されるので、指針の先端とスケール部との第2の方向における間隔をより確実に一定とすることができる。
また、上記(3)の構成の表示装置では、軌道を、スケール部上の複数の点に基づき、チェビシェフの多項式を用いて特定するので、軌道を精度よく特定することができ、指針の先端とスケール部との第2の方向における間隔を更に確実に一定とすることができる。
また、上記(4)の構成の表示装置によれば、遅延時間(ディレイ)を付加して指針を移動させて表示する場合に、指針が通過する軌道に基づいて所定の時間間隔ごとの指示値を算出し、算出した時間間隔ごとの位置に指針の先端を位置付けるので、軌道上を確実に通過するように指針を移動させることができる。このため、指示値が急激に変化した場合であっても、滑らかに指針を移動させることができ、表示の滑らかさを向上できる。
本発明によれば、表示の滑らかさを向上できる表示装置を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本実施形態に係る表示装置のハードウェアの構成例を示すブロック図である。 図2は、表示部のグラフィック表示画面を示す図である。 図3は、表示装置の表示動作手順を示すフローチャートである。 図4は、ブースト計における圧力値スケールに対する指針の動きを説明するための説明図である。 図5は、変形例に係る表示装置の表示動作手順を示すフローチャートである。 図6は、変形例に係る表示装置における、経過時間に対する指針のX座標の変化を示すグラフである。 図7は、他の圧力値スケールの例を示す図である。
以下、本実施形態に係る表示装置について図面を用いて説明する。本実施形態の表示装置は、車室内のインストルメントパネルに設置されたグラフィックメータに適用される。
図1は、本実施形態の表示装置である表示装置100のハードウェアの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、表示装置100は、制御部(マイクロコンピュータ、CPU:Central Processing Unit)101、読み出し専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)102、インタフェース103、インタフェース104、CPU電源部105、グラフィックコントローラ106、フレームメモリ107、Xドライバ108、Yドライバ109、LCD(Liquid Crystal Display)電源部110、及び表示部(液晶表示器、TFT−LCD:Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)111等を備えている。
制御部101は、例えばマイクロコンピュータにより構成されており、予め用意されたプログラムを実行し、表示装置100の機能を実現するために必要な様々な処理を行う。例えば、後述する図3、図4のフローチャートに示した処理を制御部101が行う。また、制御部101は、各種データを一時記憶するためのRAM(Random Access Memory)101a、及び指示値の入力等のイベントが発生してからの経過時間Tを計時するタイマ101bを内蔵している。RAM101aには、後述する指示値等のデータが格納される。
読み出し専用メモリ102は、制御部101が実行するプログラムの内容や、予め設定された遅延時間Tdや時間間隔Ta等の固定データを保持している。
インタフェース103は、車両側のイグニッションスイッチの状態を表す信号(IGN+)を制御部101に入力する。
インタフェース104は、制御部101と車両側の各種制御装置(ECU:Electric Control Unit)との間で、CAN(Controller Area Network)規格による通信を行うために利用される。具体的には、走行速度、過給圧力値、燃料残量等の車両の各種状態量の現在値を表すデータが、ほぼリアルタイムのデータとして車両側からインタフェース104を介して制御部101に入力される。
例えば、インタフェース104は、車両が所定量移動する毎に当該車両側に搭載された速度センサから出力される車速パルス信号を受け付け、現在の車両の走行速度の値を表す走行速度情報として制御部101に出力する。
また、インタフェース104(入力部)は、過給機により内燃機関へ強制的に送り込まれる圧縮された空気の圧力を検出する圧力センサから出力される過給圧力値(ブースト値)の現在値を表す信号を受け付け、現在の過給圧力値を表す過給圧力情報として制御部101に出力する。
CPU電源部105は、車両側のプラス側電源ライン(+B)から供給される直流電力を入力して制御部101の動作に必要な直流電圧(Vcc)を生成する。また、必要に応じてリセット信号を生成したり、制御部101から出力されるスリープ信号に従って電力供給を抑制するための動作も行う。
表示部111は、例えばTFT−LCDである液晶表示器により構成されており、液晶デバイスにより構成された多数の微小表示セルをX方向及びY方向に並べて配置されたカラーの2次元表示画面を有している。表示部111は、多数の微小表示セルの表示状態をセル毎に個別に制御することにより、2次元表示画面上に図形、文字、画像等の所望の情報をグラフィック表示することができる画像表示式の表示器である。
図2は表示部111のグラフィック表示画面を示す図である。グラフィック表示画面は、表示される領域がそれぞれ異なる、第1の表示領域31、第2の表示領域32、及び第3の表示領域33を有している。以下では、図2の横方向をX方向として、縦方向をY方向として説明する。
第1の表示領域31は、現在の車両の走行速度を表示するための領域である。第1の表示領域31には、速度計25として、速度スケール35と指針36とが表示される。指針36は、速度スケール35上の一部を先端で指し示すことで、現在の車両の走行速度を指示する。
第2の表示領域32は、現在の過給圧力値(ブースト値)を表示するための領域である。第2の表示領域32には、ブースト計29として、圧力値スケール37及び指針38が表示される。ブースト値は、数値情報として、数式(1)に示すように、予め設定された最大値に対する割合(パーセント)として呈示される。
Figure 2015004617
圧力値スケール37(スケール部)は、ブースト計29の輪郭を構成する枠体の一部として、領域32の左端に配置され、Y方向(即ち、図2中における上下方向であり、第1の方向。)に沿って湾曲して延びる曲線状を有している。本実施形態では、圧力値スケール37は、図2中の左側に凸の放物状に湾曲している。圧力値スケール37には、値0,50,100の各割合を示す目盛りが付されている。指針38は、上記Y方向と直交する方向(即ち、図2中における左右方向であり、第2の方向。)に延びる棒状を有している。また、指針38は、圧力値スケール37の右側に、当該圧力値スケール37から一定の距離だけ離れて配置され、圧力値スケール37に沿うように上下方向に移動する。指針38の移動の詳細については後述する。指針38は、圧力値スケール37の一部を左側の先端38aによって指し示し、ブースト値を指示する。
第3の表示領域33は、現在の燃料残量を表示するための領域である。第3の表示領域33には、燃料計27として、燃料スケール41とバー40とが表示される。バー40は、燃料スケール41上の一部を指し示すことで、現在の燃料残量を表す。
再び図1を参照して、表示部111の表示画面のY方向の走査位置は、Yドライバ109の出力により順次に切り替わる。Yドライバ109は、グラフィックコントローラ106から出力される垂直同期信号に同期して、Y方向の走査位置を順次に切り替える。
Xドライバ108は、グラフィックコントローラ106から出力される水平同期信号に同期して、表示部111の表示画面のX方向の走査位置を順次に切り替える。また、Xドライバ108は、グラフィックコントローラ106から出力されるRGB各色の画像データを走査位置の表示セルに与えて画面中の表示内容を制御する。
グラフィックコントローラ106は、制御部101から入力される様々な命令にしたがって、様々なグラフィック要素を表示部111の画面上に表示する。実際には、画素毎の表示内容を保持するフレームメモリ107に対して、制御部101又はグラフィックコントローラ106が表示データを書き込み、グラフィックの描画を行う。また、グラフィックコントローラ106は、表示部111の画面を2次元走査するための垂直同期信号及び水平同期信号を生成し、これらの同期信号に同期したタイミングでフレームメモリ107上の該当するアドレスに格納されている表示データを表示部111に与える。
LCD電源部110は、車両側のプラス側電源ライン(+B)から供給される直流電力を入力して、表示部111の表示に必要とされる所定の直流電力を生成する。
以上の構成を有する表示装置100の表示動作について説明する。図3は、表示装置100の表示動作手順を示すフローチャートであり、図4は、ブースト計における圧力値スケールに対する指針の動きを説明するための説明図である。この動作プログラムは、読み出し専用メモリ102に記憶されており、制御部101によって実行される。
まず、運転手は、イグニッションスイッチをオンにする。直流電圧(Vcc)が供給された制御部101は、図3に示す処理を実行し、表示部111によるグラフィック表示を開始する。以下では、サイドゲージであるブースト計29の表示動作について説明する。ブースト計29は、前述したように、圧力値スケール37及び指針38を有している。実施形態に係る表示装置100では、図4に示すように、指針38が、圧力値スケール37との左右方向における間隔が一定となるように移動する。
ステップS1では、制御部101は、インタフェース104を介して圧力センサから出力されるブースト値(指示値)を受け付ける。
ステップS2では、制御部101は、ステップS1で受け付けた指示値に基づき、圧力値スケール37に対する指針38の表示位置を算出する。指針38の表示位置の算出方法の具体的な内容については後述する。
ステップS3では、制御部101は、ステップS2で算出した表示位置に指針38を表示する。この後、制御部101はステップS1の処理に戻る。
指針38の表示位置の算出方法の具体的な内容について説明する。
ステップS2では、制御部101は、指示値を変数Vgで表した以下の数式(2)、(3)にしたがって、指針38の先端38aの位置を示すX座標及びY座標をそれぞれ算出する。
X = a・Vg + b・Vg + c …… (2)
Y = d・Vg + e …… (3)
数式(2)、(3)は、圧力値スケール37から一定の距離にある軌道51(図5参照。)上を指針38の先端38aが通過するように設定された、軌道51の近似式である。数式(2)、(3)に示すように、本実施形態では、先端38aの位置におけるX座標成分を、指示値に関する2次の多項式で近似し、Y座標成分を指示値に関する1次式で近似している。X座標成分を2次の多項式で近似したのは、圧力値スケール37が放物状に湾曲しているためである。後述するように圧力値スケール37が極値を複数とる場合には、より高次の多項式で近似してもよいし、或いは指数関数などを用いて近似しても構わない。
Y座標を算出するための数式(3)の係数d,eは、圧力値スケール37の上端と下端の座標値から求められる。
X座標を算出するための数式(2)の係数a,b,cは、圧力値スケール37上の複数の座標点(例えば数十点)に基づいて特定される。本実施形態では、高い近似精度を実現するために、チェビシェフの多項式による2次式での近似を用いている。チェビシェフの多項式による近似の詳細については、公知の先行文献(例えば、特開平10−320379等。)を参照されたい。尚、高い近似精度が要求されない場合には、数式(2)の各係数の推定に、他の補間法にて用いられる近似手法を用いても構わない。
以上説明した処理により、指針38の先端38aの位置を算出することができ、指針38の表示位置を算出することができる。この結果、本実施形態に係るブースト計29のように圧力値スケール37が曲線状を有している場合であっても、先端38aが圧力値スケール37から一定の距離にある軌道51上を通過するように、指針38が移動する。
このように、本実施形態に係る表示装置100では、圧力値スケール37が曲線状を有している場合でも、圧力値スケール37との左右方向(X方向)における間隔が一定のまま、指針38の先端38aが上下方向(Y方向)に移動するので、運転者に与える違和感を低減して、表示の滑らかさを向上できる。
また、本実施形態に係る表示装置100では、圧力値スケール37上の複数の点に基づいて特定された軌道51上を先端38aが通過するように、指針38が表示されるので、先端38aと圧力値スケール37との間隔をより確実に一定とすることができる。特に、本実施形態に係る表示装置100では、チェビシェフの多項式を用いて軌道51を特定するので、軌道を精度よく特定することができる。
(変形例)
図5、図6を参照して、実施形態に係る表示装置100の変形例について説明する。図5は、変形例に係る表示装置の表示動作手順を示すフローチャートであり、図6は、変形例に係る表示装置における、経過時間に対する指針のX座標の変化を示すグラフである。変形例に係る表示装置100は、概略的には、表示動作における処理の内容が上述した実施形態に係る表示装置100と異なる。その他の点については同一であるので、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
変形例に係る表示装置100では、遅延時間Td(ディレイ)を付加して指針38を表示する。より具体的には、受け付けたブースト値(指示値)に対応する目標位置を指し示すように指針38が移動する際、現在の指示値に対応する現在位置から目標位置まで、所定の遅延時間Tdをかけて指針38が移動する。
図5を参照して、表示動作における処理について説明する。
まず、ステップS11では、制御部101は、インタフェース104を介して圧力センサから出力されるブースト値(指示値)を受け付ける。
ステップS12では、制御部101は、ステップS11で指示値を受け付けた時点からの経過時間Tの測定を開始する。
ステップS13では、制御部101は、ステップS11で指示値を受け付けた時点における指示値(現在の指示値)と、ステップS11で受け付けた新たな指示値(今回受け付けた指示値)との間で、予め設定された時間間隔Taごとの指示値を算出する。例えば、遅延時間Tdが500msecに設定され、時間間隔Taが100msec間隔で設定されている場合、現在の指示値(経過時間0msecに相当)と今回受け付けた指示値(経過時間500msecに相当)の間における、現在からの経過時間が100msec、200msec、300msec、400msecの指示値をそれぞれ算出する。
ステップS14では、制御部101は、ステップS13で算出した時間間隔Taごとの指示値に対応する指針38の先端38aの位置を示すX座標及びY座標を、軌道51の近似式である前述した数式(2)、(3)に基づいてそれぞれ算出する。これにより、現在から遅延時間Tdだけ先の時点までの、時間間隔Taごとの先端38aの位置が算出される。
ステップS15では、制御部101は、測定中の経過時間Tに基づいて、ステップS14で算出した表示位置に指針38を表示する。即ち、制御部101は、遅延時間Tdをかけて、現在の指示値から今回受け付けた新たな指示値まで、順次、算出した時間間隔Taごとにおける位置に先端38aが位置付けられるように、指針38を表示する。この後、制御部101はステップS11の処理に戻る。
図6を参照して、経過時間Tに対する指針38の先端38aのX座標の変化を説明する。図6では、縦軸はX座標差分をピクセル単位で表し、横軸は経過時間Tをmsec単位で表している。
図6に示すように、例えば、500msecの遅延時間Tdを付して動いている指針38において、指示値が値0から値50に瞬間的に変化した場合でも、指針38の先端38aは、100msec後に指示値が値10のときの位置に移動し、200msec後に指示値が値20のときの位置に移動する。これにより、図6の実線aで示すように、指針38の動きは滑らかになる。この点、単に遅延時間Tdを付加して指針38を移動させると、例えば指示値が値0から値50に瞬間的に変化した場合のように、指示値が大きく変動した場合には、図6の破線bで示すように、指針38が目標位置まで直線的に移動してしまう。また、単に遅延時間Tdを付加して指針38を移動させると、指示値が大きく変動した際に、指針38の移動が追いつかず、表示位置がショートカットしてしまう虞があった。
これに対して、変形例に係る表示装置100によれば、遅延時間Tdを付加して指針38を移動させて表示する場合に、指針38が通過する軌道51に基づいて所定の時間間隔Taごとの指示値を算出し、算出した時間間隔Taごとの位置に指針38の先端38aを位置付けるので、確実に軌道51上を通過するように指針38を移動させることができる。このため、指示値が急激に変化した場合であっても、滑らかに指針38を移動させることができ、表示の滑らかさを向上できる。
以下では、実施形態に係る表示装置100について纏める。
実施形態に係る表示装置100は、Y方向に沿って延びる曲線状の圧力値スケール37(スケール部)と、Y方向(第1の方向)に移動し、圧力値スケール37の一部を先端38aで指し示すことでブースト値(所定の数値情報)を指示する、Y方向と直交するX方向(第2の方向)に延びる指針38と、を表示する画像表示式の表示部111を備えている。指針38は、先端38aと圧力値スケール37とのX方向における間隔が一定となるように、Y方向に移動する。これにより、指針38が、圧力値スケール37に沿うように移動するので、運転者に与える違和感を低減して、表示の滑らかさを向上できる。
また、実施形態に係る表示装置100は、表示部111に接続された制御部101を更に備えている。制御部101は、圧力値スケール37上の複数の点に基づいて特定された軌道51上を、先端38aが通過するように、指針38を表示部111に表示させる。これにより、先端38aと圧力値スケール37との間隔を確実に一定とすることができる。
また、実施形態に係る表示装置100では、軌道51は、圧力値スケール37上の複数の点に基づき、チェビシェフの多項式を用いて特定された軌道である。これにより、先端38aと圧力値スケール37との間隔を更に確実に一定とすることができる。
また、変形例に係る表示装置100では、制御部101は、受け付けた指示値に対応する目標位置を先端38aが指し示すように指針38の表示位置を移動する際、現在の指示値に対応する現在位置から前記目標位置まで、所定の遅延時間Tdをかけて指針38を移動させる。また、このとき、制御部101は、現在の指示値と、今回受け付けた指示値との間で、予め定めた時間間隔Taごとの指示値を軌道51に基づいて算出するとともに、時間間隔Taごとの指示値に対応する先端38aの位置を算出し、遅延時間Tdをかけて、現在の指示値から今回受け付けた指示値まで、順次、算出した時間間隔Taごとにおける位置に先端38aが位置付けられるように、指針を表示部111に表示させる。これににより、指示値が急激に変化した場合であっても、滑らかに指針38を移動させることができ、表示の滑らかさを向上できる。
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態は、本発明の技術的範囲内で種々の変形や改良等を伴うことができる。
例えば、上記実施形態では、ブースト計29に適用した場合を示したが、燃料計27等の他のサイドゲージに適用してもよい。
また、上記実施形態では、圧力値スケールは、放物状に湾曲している構成としたが、曲線状であれは、その他の形状であってもよい。図7は、他の圧力値スケールの例を示す図である。図7(A)に示す圧力値スケール37Aは、折れ線状を有している。図7(B)に示す圧力値スケール37Bは、凹凸のある曲線状を有している。前述したように、このような場合には、複数の極値をとり得る関数により、先端38aのX座標成分の近似式を特定してもよい。
また、上記実施形態では、圧力値スケール37は第1の方向として上下方向に延び、指針38は第2の方向として左右方向に延びる構成としたが、指針38の延びる方向はこれに限られず、所定角度だけ傾いて延びる構成であっても構わない。また、指針38の形状は、三角形状等であってもよい。
また、上記変形例においては、時間間隔Taは一定であるとして説明したが、これに限られない。例えば、遅延時間Tdが500msecに設定されている場合に、現在の指示値(経過時間0msecに相当)と今回受け付けた指示値(経過時間500msecに相当)の間における、現在からの経過時間が50msec、100msec、300mseの指示値をそれぞれ算出しても構わない。
25 速度計
27 燃料計
29 ブースト計
31 第1の表示領域
32 第2の表示領域
33 第3の表示領域
35 速度スケール
37、37A、37B 圧力値スケール(スケール部)
38 指針
38a 先端
41 燃料スケール
51 軌道
100 表示装置
101 制御部
101a RAM
101b タイマ
102 読み出し専用メモリ
103、104 インタフェース
105 CPU電源部
106 グラフィックコントローラ
107 フレームメモリ
108 Xドライバ
109 Yドライバ
110 LCD電源部
111 表示部

Claims (4)

  1. 曲線状のスケール部と、
    前記スケール部の一部を先端で指し示しつつ、第1の方向に移動することで所定の数値情報を指示する、前記第1の方向と直交する第2の方向に延びる指針と、
    を表示する画像表示式の表示部を備える表示装置であって、
    前記指針は、前記先端と前記スケール部との前記第2の方向における間隔が一定となるように、前記第1の方向に移動する、
    ことを特徴とする表示装置。
  2. 前記表示部に接続された制御部を更に備え、
    前記制御部は、前記スケール部上の複数の点に基づいて特定された軌道上を、前記先端が通過するように、前記指針を前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記軌道は、前記スケール部上の複数の点に基づき、チェビシェフの多項式を用いて特定された軌道である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記制御部は、受け付けた指示値に対応する目標位置まで前記指針を移動する際、現在の指示値に対応する現在位置から前記目標位置まで、所定の遅延時間をかけて前記指針を移動させ、且つ、このとき、
    現在の指示値と、今回受け付けた指示値との間で、所定の時間間隔ごとの指示値を前記軌道に基づいて算出するとともに、前記時間間隔ごとの指示値に対応する前記指針の位置を算出し、前記現在位置から前記目標位置まで、前記遅延時間をかけて、順次、算出した時間間隔ごとにおける位置に前記指針が位置付けられるように、前記指針を前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
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