JP2015003911A - シクロヘキセン−3,6−ジイル化合物、液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

シクロヘキセン−3,6−ジイル化合物、液晶組成物および液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高い透明点と低い結晶化温度を併せ持つことによって液晶相の広い温度範囲を有し、加えて他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する。さらに化合物に必要な一般的物性、熱、光などに対する安定性、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性を有する化合物を提供する。【解決手段】式(1)で表される化合物とする。例えば、RaおよびRbは炭素数1〜10のアルキルであり;A1、A2、A3、およびA4は1,4−フェニレンであり;Z1、Z2、Z3、およびZ4は、単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;m、n、qおよびrは独立して、0、1、または2であり、m、n、q、およびrの和は、1、2、3、または4である。【選択図】 なし

Description

本発明は液晶組成物、液晶性化合物および液晶表示素子に関する。さらに詳しくはシクロヘキセン−3,6−ジイル化合物、これを含有し、そしてネマチック相を有する液晶組成物およびこの組成物を含有する液晶表示素子に関する。
液晶表示パネル、液晶表示モジュール等に代表される液晶表示素子は、液晶性化合物が有する光学異方性、誘電率異方性などを利用したものである。この液晶表示素子の動作モードとしては、PC(phase change)モード、TN(twisted nematic)モード、STN(super twisted nematic)モード、BTN(bistable twisted nematic)モード、ECB(electrically controlled birefringence)モード、OCB(optically compensated bend)モード、IPS(in−plane switching)モード、VA(vertical alignment)モード、PSA(Polymer sustained alignment)などの様々なモードが知られている。
この液晶表示素子には高温から低温までの温度領域での駆動が可能であることが求められている。しかしながら従来の組成物中の化合物にはシクロヘキサン環が多く用いられており、低温においてはシクロヘキサン環を有する化合物の相溶性が悪かった。その為、スメクチック相または結晶が析出しやすいので、特に低温での駆動は容易ではなかった。このような背景から、透明点が高く、結晶化温度が低く、相溶性が優れ、かつ化学的安定性に優れた液晶性化合物の開発が求められている。
例えば下記の化合物(A)が報告されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、この化合物(A)は液晶性が著しく乏しく、所望の物性を有する液晶組成物を構成する液晶性化合物としては十分ではなかった。
Figure 2015003911
また下記の化合物(B)が報告されている(例えば、非特許文献1)。しかしながら、この化合物(B)はエステル基やシアノ基など化学的安定性に問題がある部位を有しており、高い信頼性が求められる液晶表示素子へ用いる液晶組成物を構成する液晶性化合物として十分ではなかった。
Figure 2015003911
従来の技術は下記のとおりである。さらに好ましい液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子が望まれている。
特開平4−327544号公報
Liq.Cryst.、1989,4(2),209−215
上述した各モードで動作する表示素子は液晶性化合物からなる液晶組成物から構成されている。この表示素子の特性をさらに向上させるためには、液晶性化合物が、以下(1)〜(8)で示す特性を有することが必要である。すなわち、
(1)化学的に安定であること、および物理的に安定であること
(2)高い透明点(液晶相−等方相の転移温度)を有すること
(3)液晶相(ネマチック相、スメクチック相等)の下限温度、特にネマチック相の下限温度が低いこと
(4)粘度が小さいこと
(5)適切な光学異方性を有すること
(6)各モードに合った適切な誘電率異方性を有すること
(7)各モードに合った適切な弾性定数を有すること
(8)他の液晶性化合物との相溶性に優れること
である。
(1)のように化学的、物理的に安定な液晶性化合物を含む組成物を表示素子に用いると、電圧保持率を大きくすることができる。
(2)および(3)のように、高い透明点、あるいは液晶相の低い下限温度を有する液晶性化合物を含む組成物では、ネマチック相の温度範囲を広げることが可能となり、幅広い温度領域で表示素子として使用することが可能となる。
(4)のように粘度の小さい化合物、および(7)のように適切な弾性定数を有する化合物を含む組成物を表示素子として用いると応答速度を向上することができ、(5)のように適切な光学異方性を有する化合物を含む組成物を用いた表示素子の場合は、表示素子のコントラストの向上を図ることができる。
各モードに合った適切な誘電率異方性を有する場合には、この化合物を含む液晶組成物のしきい値電圧を低くすることができるので、表示素子の駆動電圧を低くし、消費電力も小さくすることができる。さらに(7)のように適切な弾性定数を有する化合物を含む組成物を表示素子として用いることで表示素子の駆動電圧を小さくすることができ、消費電力も小さくすることができる。
液晶性化合物は、単一の化合物では発揮することが困難な特性を発現させるために、他の多くの液晶性化合物と混合して調製した組成物として用いることが一般的である。したがって、表示素子に用いる液晶性化合物は、(8)のように、他の液晶性化合物等との相溶性が良好であることが好ましい。また、表示素子は、氷点下を含め幅広い温度範囲で使用することもあるので、低い温度で良好な相溶性を有す化合物であることが好ましい。
本発明の第一の目的は、熱、光などに対する安定性を有し、粘度が小さく、他の液晶性化合物との優れた相溶性を有し、広い温度範囲でネマチック相となり、適度な光学異方性、および適切な弾性定数を有する液晶性化合物を提供することである。
本発明の第二の目的は、この化合物を含有して、そして熱、光などに対して高い安定性を有し、粘度が低く、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性、適切な弾性定数を有し、しきい値電圧が低く、ネマチック相の上限温度が高く、ネマチック相の下限温度が低い液晶組成物を提供することである。
本発明の第三の目的は、応答時間が速く、消費電力が小さく、駆動電圧が小さく、大きなコントラストを有し、広い温度範囲で使用可能である、上記組成物を含有する液晶表示素子を提供することである。
本発明者らはこれらの課題に鑑み鋭意研究を行った結果、1,4−シクロへキシレン基の2位に二重結合を有する化合物が、高い透明点と低い結晶化温度を併せ持つことによって広い液晶相温度範囲を有しながら他の液晶性化合物との優れた相溶性を有し、熱、光などに対する安定性を有し、粘度が小さく、適切な光学異方性および適切な弾性定数を有し、この化合物を含有する液晶組成物が、熱、光などに対する安定性を有し、粘度が小さく、適切な光学異方性、適切な弾性定数および適切な誘電率異方性を有し、しきい値電圧が低く、さらに、ネマチック相の上限温度が高く、ネマチック相の下限温度が低いこと、この組成物を含有する液晶表示素子が、応答時間が速く、消費電力および駆動電圧が小さく、コントラスト比が大きく、広い温度範囲で使用可能であることを見いだし、本発明を完成するに到った。
本発明は、下記の項〔1〕〜〔32〕などに記載された事項を有している。併せて化合物(1)における結合基に関して好ましい例も述べる。
[1] 式(1)で表される化合物。
Figure 2015003911

式(1)において、RaおよびRbは独立して、水素、ハロゲン、または炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく;A、A、A、およびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、これらの環において、一つの−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において、任意の水素は、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよく;Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH−は−O−、−S−または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の−(CH−は−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく;m、n、qおよびrは独立して、0、1、または2であり、m、n、q、およびrの和は、1、2、3、または4であり;m、n、q、およびrの和が1のとき、RaおよびRbは独立して、水素、ハロゲンまたは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく;A、A、A、およびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、一つ以上の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、これらの環において、一つの−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において任意の水素は、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよく;Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、任意の−CH−は、−O−、−S−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。
「アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよい」の句の意味を一例で示す。C−において任意の−CH−を−O−で置き換えられた基、または任意の−(CH−を−CH=CH−で置き換えた基の例は、CO−、CH−O−(CH−、CH−O−CH−O−、HC=CH−(CH−、CH−CH=CH−CH−、CH=CH−CH−O−などである。このように「任意の」語は、「区別なく選択された少なくとも一つの」を意味する。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH−O−O−CH−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH−O−CH−O−の方が好ましい。
好ましいRまたはRは、塩素、フッ素、炭素数2〜10のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニルオキシ、ポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシ、およびポリフルオロアルケニルである。これらの基において分岐よりも直鎖の方が好ましい。RおよびRが分岐の基であっても光学活性であるときは好ましい。より好ましいRまたはRは、炭素数2〜10のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルオキシである。最も好ましいRおよびRは炭素数2〜10のアルキル、アルコキシ、またはアルケニルである。
アルケニルにおける−CH=CH−の好ましい立体配置は、二重結合の位置に依存する。1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ペンテニル、3−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはトランス配置が好ましい。2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはシス配置が好ましい。
具体的なRまたはRは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、ペントキシメチル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、−CHF、−CHF、−CF、−(CHF、−CFCHF、−CFCHF、−CHCF、−CFCF、−(CHF、−(CFCF、−CFCHFCF、−CHFCFCF、−OCF、−OCHF、−OCHF、−OCFCF、−OCFCHF、−OCFCHF、−OCFCFCF、−OCFCHFCF、−OCHFCFCF、−CH=CHF、−CH=CF、−CF=CHF、−CH=CHCHF、−CH=CHCF、および−(CHCH=CFである。
より好ましいRまたはRは、フッ素、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、ペントキシメチル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、および2−ペンテニルオキシである。最も好ましいRまたはRは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、および4−ペンテニルである。
、A、A、およびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたはナフタレン−2,6−ジイルであるが、必ず一つ以上の1,4−フェニレンは一つ以上の水素がハロゲンで置換されており、これらの環において一つの−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において一つの水素はハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよい。
好ましいA、A、A、およびAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルである。より好ましいA、A、A、およびAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレンおよび2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。最も好ましいA、A、A、またはAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンおよび2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。
、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、任意の−CH−は、−O−、−S−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。
好ましいZ、Z、Z、およびZは、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、−C≡C−、−CHSiH−、−SiHCH−、−O(CHO−、−CH=CH−CHO−、および−OCH−CH=CH−である。−CH=CH−、−CH=CH−CHO−、および−OCH−CH=CH−のような結合基の二重結合に関する立体配置はシスよりもトランスが好ましい。
さらに好ましいZ、Z、Z、およびZは、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、および−C≡C−である。最も好ましいZ、Z、Z、およびZは、単結合、−(CH−、−CHO−、−OCH−、および−CH=CH−である。
[2] 式(1−1)〜式(1−8)で表される項1に記載の化合物。
Figure 2015003911

式(1−1)〜式(1−8)において、RaおよびRbは独立して、水素、ハロゲンまたは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて、任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく;A11、A21、A32、A41、A42、およびA43は独立して、1,4−シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン−1,4−ジイル、1,4−フェニレン、シクロヘキン−2,5−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,5−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、A31は、1,4−シクロヘキシレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、一つ以上の水素がハロゲンで置換された1,4−フェニレン、シクロヘキセン−3,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、これらの環において、一つの−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において、一つの水素は、ハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよく;Z11、Z21、Z31、Z32、Z41、Z42、およびZ43は独立して、単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、任意の−CH−は、−O−、−S−または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の−(CH−は−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。
[3] 項[2]に記載の式(1−1)〜式(1−8)において、RaおよびRbが独立して、フッ素、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、炭素数1から9のアルコキシ、炭素数2から9のアルコキシアルキル、炭素数3から9のアルケニルオキシ、炭素数2から10のポリフルオロアルキル、炭素数1から9のポリフルオロアルコキシ、または炭素数2から10のポリフルオロアルケニルであり;A11、A21、A32、A41、A42、およびA43が独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり、A31が、1,4−シクロヘキシレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、またはナフタレン−2,6−ジイルであり;Z11、Z21、Z31、Z32、Z41、Z42、およびZ43が独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、−C≡C−、−CHSiH−、−SiHCH−、−O(CHO−、−CH=CH−CHO−、または−OCH−CH=CH−である項[2]に記載の化合物。
[4] 項[2]に記載の式(1−1)〜式(1−5)において、RaおよびRbが独立して、フッ素、炭素数1〜8のアルキル、炭素数2〜8のアルケニル、炭素数1〜7のアルコキシ、炭素数2〜7のアルコキシアルキル、または炭素数3〜7のアルケニルオキシであり;A21、A32、A41、およびA42が独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、または3−フルオロ−1,4−フェニレンであり、A31は、1,4−シクロヘキシレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、または3−フルオロ−1,4−フェニレンであり;Z21、Z31、Z32、Z41、およびZ42が独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、または−C≡C−である項[2]に記載の化合物。
[5] 式(1−1)〜式(1−3)において、RaおよびRbが独立して、炭素数1〜5のアルキル、炭素数2〜5のアルケニル、または炭素数1〜4のアルコキシであり;A21、A31、A32、およびA42が独立して、1,4−シクロヘキシレンであり;Z21、Z31、Z32、およびZ42が独立して、単結合、−(CH−、または−CH=CH−である項[2]に記載の化合物。
[6] 式(1−1)〜式(1−3)において、A21、A31、A32、およびA42は独立して、1,4−シクロヘキシレンであり、Z21、Z31、Z32、およびZ42が単結合である項[2]に記載の化合物。
[7] 式(1−1)〜式(1−8)で表される項[1]に記載の化合物。
Figure 2015003911

式(1−1)〜式(1−8)において、RaおよびRbは独立して、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、炭素数1から9のアルコキシ、炭素数2から9のアルコキシアルキル、炭素数3から9のアルケニルオキシ、炭素数2から10のポリフルオロアルキル、炭素数1から9のポリフルオロアルコキシ、または炭素数2から10のポリフルオロアルケニルであり;A11、A21、A31、A32、A41、A42、およびA43は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、テトラヒドロピラン2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、3−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2−ジフルオロメチル−1,4−フェニレン、3−ジフルオロメチル−1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたはナフタレン−2,6−ジイルであるが、A11、A21、A31、A32、A41、A42、およびA43の少なくとも一つは、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Z11、Z21、Z31、Z32、Z41、Z42、およびZ43は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、−C≡C−、−CHSiH−、−SiHCH−、−CH=CH−CHO−、または−OCH−CH=CH−である。
[8] 式(1−1)〜式(1−5)において、RaおよびRbが独立して、フッ素、炭素数1〜8のアルキル、炭素数2〜8のアルケニル、炭素数1〜7のアルコキシ、炭素数2〜7のアルコキシアルキル、または炭素数3〜7のアルケニルオキシであり;A21、A31、A32、A41、およびA42が独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレンであるが、A21、A31、A32、A41、およびA42の少なくとも一つが、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Z21、Z31、Z32、Z41、およびZ42が独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、または−C≡C−である項[7]に記載の化合物。
[9] 式(1−1)〜式(1−5)において、RaおよびRbが独立して、炭素数1〜5のアルキル、炭素数2〜5のアルケニル、または炭素数1〜4のアルコキシであり;A21、A31、A32、A41、およびA42独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであるが、A21、A31、A32、A41およびA42の少なくとも一つが、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;Z21、Z31、Z32、Z41、およびZ42が独立して、単結合、−(CH−、−CHO−、−OCH−、または−CH=CH−である項[7]に記載の化合物。
[10] 式(1−1)〜式(1−3)において、A21、A31、A32、およびA42が独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、または2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであるが、A21、A31、A32およびA42の少なくとも一つ、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、Z21、Z31、Z32、およびZ42が、単結合、−CHO−または−OCH−である項[7]に記載の化合物。
[11] 式(1−1−1)〜式(1−1−2)、式(1−2−1)〜式(1−2−4)、式(1−3−1)〜式(1−3−3)、式(1−4−1)〜式(1−4−6)、および式(1−5−1)〜式(1−5−7)のいずれか1つで表される項[2]に記載の化合物。
Figure 2015003911

Figure 2015003911

式(1−1−1)、式(1−2−1)〜式(1−2−4)、式(1−3−1)〜式(1−3−3)、式(1−4−1)〜式(1−4−6)、および式(1−5−1)〜式(1−5−7)において、RaおよびRbは独立して、炭素数2〜10のアルキル、炭素数1〜9のアルコキシ、または炭素数2〜10のアルケニルであり;Z21,Z31,Z32、Z41、およびZ42は独立して、単結合、−(CH22−、−CH=CH−、−CH2O−、−OCH2−、−CFO−、または−OCF−であり;X12〜X14、X22〜X24、X32〜X34、およびX42〜X44は独立して、フッ素または水素であり;式(1−1−2)において、RおよびRは独立して、炭素数1〜10のアルキル、炭素数2〜10のアルケニル、炭素数1〜9のアルコキシ、炭素数2〜9のアルコキシアルキ、または炭素数2〜9のアルケニルオキシであり;X10、X20、X30、およびX40は独立して、水素またはフッ素であり、これらのうち少なくとも1つはフッ素であり;Z31は、単結合、−(CH22−、−CH=CH−、−CH2O−、−OCH2−、−CFO−、または−OCF−である。
[12] 式(1−1−1)、(1−2−1)および(1−3−1)のいずれか一つで表される項[2]に記載の化合物。
Figure 2015003911

式(1−1−1)、式(1−2−1)、および(1−3−1)において、RaおよびRbは独立して、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、または炭素数2〜8のアルケニルであり;Z21、Z31、Z32、およびZ41が独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CH2O−、または−OCH2−である。
[13] 式(1−1−1)、式(1−2−1)、および(1−3−1)において、RaおよびRbが炭素数1〜5のアルキルまたは炭素数2〜5のアルケニルであり;Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合または−CH=CH−である項[12]に記載の化合物。
[14] 式(1−1−1)、式(1−2−1)、および(1−3−1)において、RaおよびRbのどちらか一方が炭素数2〜5のアルケニルであり;Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合または−CH=CH−である項[12]に記載の化合物。
[15] 式(1−1−1)、式(1−2−1)、および(1−3−1)において、RaおよびRbが炭素数2〜5のアルケニルであり、Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合または−CH=CH−である項[12]に記載の化合物。
[16] 式(1−1−2)、式(1−2−2)〜式(1−2−4)、式(1−3−2)、式(1−3−3)、式(1−4−2)〜式(1−4−6)、および式(1−5−2)〜式(1−5−7)のいずれか1つで表される項[7]に記載の化合物。
Figure 2015003911

Figure 2015003911

式(1−1−2)、式(1−2−2)〜式(1−2−4)、式(1−3−2)〜式(1−3−3)、式(1−4−2)〜式(1−4−6)、および式(1−5−2)〜式(1−5−7)において、RaおよびRbは独立して、炭素数2〜10のアルキル、炭素数1〜9のアルコキシ、または炭素数2〜10のアルケニルであり;X10、X20、X12、X22、X13、X23、X14、およびX24は独立して、フッ素または水素であるが、X10とX20、X12とX22、X13とX23、X14とX24のうち、少なくとも一組は共にフッ素であり;Z21,Z31,Z32、Z41、およびZ42は独立して、単結合、−(CH22−、−CH=CH−、−CH2O−、または−OCH2−である。
[17]式(1−1−2)、(1−2−2)〜(1−2−4)、および(1−3−3)のいずれか一つで表される項[7]に記載の化合物。
Figure 2015003911

式(1−1−2)、(1−2−2)〜(1−2−4)、および(1−3−3)において、RaおよびRbは独立して、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、または炭素数2〜8のアルケニルであり;X10、X20、X12、X22、X13、X23、X14、およびX24は独立して、フッ素または水素であるが、X10とX20、X12とX22、X13とX23、X14とX24のうち、少なくとも一組は共にフッ素であり;Z21、Z31、Z32、およびZ41は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CH2O−、または−OCH2−である。
[18] 式(1−1−2)、式(1−2−3)、および(1−2−4)において、RaおよびRbが、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、または炭素数2〜5のアルケニルであり;X10、X20、X14、およびX24は、フッ素であり、X13およびX23が独立して、フッ素または水素であり;Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合、−CH=CH−、−CH2O−、または−OCH2−である項[17]に記載の化合物。
[19]式(1−1−2)、式(1−2−3)、および(1−2−4)において、RaおよびRbが、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、または炭素数2〜5のアルケニルであり;X10、X20、X14、およびX24がフッ素であり、X13およびX23が独立して、フッ素または水素であり;Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合、−CH2O−、または−OCH2−である項[17]に記載の化合物。
[20] 式(1−1−2)、式(1−2−3)、および(1−2−4)において、RaおよびRbが、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、または炭素数2〜5のアルケニルであり;X10、X20、X14およびX24がフッ素であり、X13およびX23が水素であり;Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合または−CH2O−である項[17]に記載の化合物。
[21] 項[1]〜項[20]のいずれか1項に記載した少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物。
[22] 式(2)、(3)、および(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項[21]に記載の液晶組成物。
Figure 2015003911

式(2)〜(4)において、Rは独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
は、フッ素、塩素、−OCF3、−OCHF2、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF2CHF2、または−OCF2CHFCF3であり;
環B、環B、および環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、または3、5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;
およびZは独立して、−(CH22−、−(CH24−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CHO−、または単結合であり;
およびL10は独立して、水素またはフッ素である。
[23] 式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項[21]に記載の液晶組成物。
Figure 2015003911

式(5)において、R10は、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
環C、環C、および環Cは独立して、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
は、−(CH22−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−C≡C−、−CHO−、または単結合であり;
11およびL12は独立して、水素またはフッ素であり;
oは、0、1または2であり、pは0または1であり、oおよびpの和は、0、1、2または3である。
[24] 式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項[21]に記載の液晶組成物。
Figure 2015003911

式(6)〜(11)において、R11およびR12は独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、アルキルおよびアルケニルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
環D、環D、環D、および環Dは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、6−テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロ−2,6−ナフタレンであり;
10、Z11、Z12、およびZ13は独立して、−(CH22−、−COO−、−CHO−、−OCF−、−OCF(CH22−、または単結合であり;
13およびL14は独立して、フッ素または塩素であり;
q、r、s、t、u、およびvは独立して、0または1であり、r、s、t、およびuの和は、1または2である。
[25] 式(12)、(13)、および(14)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項[21]に記載の液晶組成物。
Figure 2015003911

式(12)〜(14)において、R13およびR14は独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
環E、環E、および環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,5−ジフルオロ1,4−フェニレンであり;
14およびZ15は独立して、−C≡C−、−COO−、−(CH22−、−CH=CH−、または単結合である。
[26] 項[23]に記載の式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項[22]に記載の液晶組成物。
[27] 請求項25記載の式(12)、(13)、および(14)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項[22]に記載の液晶組成物。
[28] 項[25]記載の式(12)、(13)、および(14)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項[23]に記載の液晶組成物。
[29] 項[25]記載の式(12)、(13)、および(14)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項[24]に記載の液晶組成物。
[30] 少なくとも1つの光学活性化合物および/または重合可能な化合物をさらに含有する、項[21]〜項[29]のいずれか1項に記載の液晶組成物。
[31] 少なくとも1つの酸化防止剤および/または紫外線吸収剤をさらに含有する項[21]〜項[30]のいずれか1項に記載の液晶組成物。
[32] 項[21]〜項[31]いずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
本発明の化合物は、高い透明点と低い結晶化温度を併せ持つことによって広い液晶相の温度範囲を有し、他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する。化合物に必要な一般的物性、熱、光などに対する安定性、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性を有する。本発明の液晶組成物は、これらの化合物の少なくとも一つを含有し、そしてネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、低いしきい値電圧を有する。本発明の液晶表示素子は、この組成物を含有し、そして使用できる広い温度範囲、短い応答時間、大きなコントラスト比、低い駆動電圧を有する。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。液晶性化合物は、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。液晶性化合物、液晶組成物、液晶表示素子をそれぞれ化合物、組成物、素子と略すことがある。液晶表示素子は液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。ネマチック相の上限温度はネマチック相−等方相の相転移温度であり、そして単に上限温度と略すことがある。ネマチック相の下限温度を単に下限温度と略すことがある。式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と略すことがある。この略記は式(2)などで表される化合物にも適用することがある。式(1)から式(14)において、A、A、などの記号はそれぞれ環A、環B、環E、環Mなどに対応する。成分または液晶性化合物の割合(百分率)は、液晶性化合物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)である。以下に本発明をさらに説明する。
第一に、本発明の化合物(1)をさらに説明する。ナフタレン環などの縮合環は一環と数える。化合物(1)はシクロヘキセン−3,6−ジイル環を有する二環、三環、四環、および五環の化合物である。この化合物は、素子が通常使用される条件下において物理的および化学的に安定であり、そして他の液晶性化合物との相溶性がよい。この化合物を含有する組成物は素子が通常使用される条件下で安定である。この組成物を低い温度で保管しても、この化合物が結晶(またはスメクチック相)として析出することがない。この化合物は、化合物に必要な一般的物性、適切な光学異方性、そして適切な誘電率異方性を有する。
化合物(1)の末端基、環、および結合基を、適切に選択することによって、光学異方性などの物性を任意に調整することが可能である。末端基RおよびR、環A、A、AおよびA、結合基Z、Z、Z、およびZの種類が、化合物(1)の物性に与える効果を以下に説明する。
RaまたはRbが直鎖であるときは液晶相の温度範囲が広くそして粘度が小さい。RaまたはRbが分岐鎖であるときは他の液晶性化合物との相溶性がよい。RaまたはRbが光学活性基である化合物は、キラルドーパントとして有用である。この化合物を組成物に添加することによって、素子に発生するリバース・ツイスト・ドメイン(Reverse twisted domain)を防止することができる。RaまたはRbが光学活性基でない化合物は組成物の成分として有用である。RaまたはRbがアルケニルであるとき、好ましい立体配置は二重結合の位置に依存する。好ましい立体配置を有するアルケニル化合物は、高い上限温度または液晶相の広い温度範囲を有する。Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1985, 131, 109およびMol. Cryst. Liq. Cryst., 1985, 131, 327に詳細な説明がある。
環A〜Aが、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、または3−フルオロ−1,4−フェニレンであるときは光学異方性が大きい。環A〜Aが、1,4−シクロヘキシレンであるときは光学異方性が小さい。
少なくとも二つの環が1,4−シクロヘキシレンであるときは、上限温度が高く、光学異方性が小さく、そして粘度が小さい。少なくとも一つの環が1,4−フェニレンのときは、光学異方性が比較的大きく、そして配向秩序パラメーター(orientational order parameter)が大きい。
環A〜Aが、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであるときは誘電率異方性が正に大きい。環A〜Aが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであるときは誘電率異方性が負に大きい。環A〜Aが2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレンである時は誘電率異方性がさらに負に大きい。環A〜Aが、任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリダジン−3,6−ジイルであるときは光学異方性が大きい。環AまたはAが、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであるときは光学異方性が小さい。
環A〜Aが、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、であるときは融点が低い。特にシクロヘキセン−3,6−ジイルの場合は液晶相温度範囲が広く且つ結晶化温度が低い。またシクロヘキセン−1,4−ジイルと1,4−フェニレンを同時に有する時は光学異方性が大きい。
結合基Z、Z、Z、またはZが単結合、−(CH22−、−CH2O−−CH=CH−、または−(CH2−であるときは粘度が小さい。結合基が単結合、−(CH22−、または−CH=CH−であるときは粘度がさらに小さい。結合基が−CH=CH−であるときは液晶相の温度範囲が広く、そして弾性定数比K33/K11(K33:ベンド弾性定数、K11:スプレイ弾性定数)が大きい。結合基が−C≡C−のときは光学異方性が大きい。
化合物(1)が二環または三環を有するときは粘度が小さい。化合物(1)が三環または四環を有するときは上限温度が高い。以上のように、末端基、環および結合基の種類、環の数を適当に選択することにより目的の物性を有する化合物を得ることができる。したがって、化合物(1)はPC、TN、STN、ECB、OCB、IPS、VAなどの素子に用いられる組成物の成分として有用である。
化合物(1)の好ましい例は、本発明の項[2]に記載した化合物(1−1)〜(1−8)である。これらの化合物におけるRa、Rb、A11、A21、A31〜A32およびA41〜A43、Z11、Z21、Z31〜Z32、およびZ431〜Z43の記号の定義は、項[2]に記載した記号の定義と同一である。
化合物(1)は有機合成化学における手法を適切に組み合わせることにより合成する。出発物に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、オーガニックシンセシス(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
結合基Z、Z、Z、またはZを生成する方法の一例に関して、最初にスキームを示し、次に項(I)〜項(XI)でスキームを説明する。このスキームにおいて、MSGまたはMSGは少なくとも一つの環を有する1価の有機基である。複数のMSG(またはMSG)が表す有機基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1A)から(1K)は化合物(1)に相当する。
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
(I)単結合の生成
アリールホウ酸(21)と公知の方法で合成される化合物(22)とを、炭酸塩水溶液とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(23)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(22)を反応させることによっても合成される。
(II)−COO−と−OCO−の生成
化合物(23)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(24)を得る。化合物(24)と、公知の方法で合成されるフェノール(25)とをDDC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)の存在下で脱水させて−COO−を有する化合物(1B)を合成する。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成する。
(III)−CFO−と−OCF−の生成
化合物(1B)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(26)を得る。化合物(26)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CFO−を有する化合物(1C)を合成する。M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1C)は化合物(26)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化しても合成される。W. H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。この方法によって−OCF−を有する化合物も合成する。Peer. Kirsch et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 1480.に記載の方法によってこれらの結合基を生成させることも可能である。
(IV)−CH=CH−の生成
化合物(23)をn−ブチルリチウムで処理した後、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのホルムアミドと反応させてアルデヒド(28)を得る。公知の方法で合成されるホスホニウム塩(27)をカリウムtert−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(28)に反応させて化合物(1D)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
(V)−(CH−の生成
化合物(1D)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1E)を合成する。
(VI)−(CH−の生成
ホスホニウム塩(27)の代わりにホスホニウム塩(29)を用い、項(IV)の方法に従って−(CH−CH=CH−を有する化合物を得る。これを接触水素化して化合物(1F)を合成する。
(VII)−C≡C−の生成
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(23)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(30)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(30)を化合物(22)と反応させて、化合物(1G)を合成する。
(VIII)−CF=CF−の生成
化合物(23)をn−ブチルリチウムで処理したあと、テトラフルオロエチレンを反応させて化合物(31)を得る。化合物(22)をn−ブチルリチウムで処理したあと化合物(31)と反応させて化合物(1H)を合成する。
(IX)−CHO−または−OCH−の生成
化合物(28)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元して化合物(32)を得る。これを臭化水素酸などでハロゲン化して化合物(33)を得る。炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(33)を化合物(25)と反応させて化合物(1J)を合成する。
(X)−(CH23O−または−O(CH23−の生成
化合物(32)の代わりに化合物(29)を用いて、項(IX)の方法に従って化合物(1K)を合成する。
(XI)−(CF22−の生成
J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 5414.に記載された方法に従い、ジケトン(−COCO−)をフッ化水素触媒の存在下、四フッ化硫黄でフッ素化して−(CF22−を有する化合物を得る。
化合物(1)を合成する方法の一例を下記のスキームに示す。初めにシクロヘキセン−3,6−ジイルを有する合成中間体(38)を合成するスキームを説明し、次いで(38)を出発物質としたシクロヘキセン−3,6−ジイル化合物(41)を合成する方法の一例を述べる。
Figure 2015003911
化合物(36)〜(38)において、Qは式(1)の構造単位である。構造単位はスキームに示した。これらの化合物におけるRa、A、A、m、n、ZおよびZの記号の定義は、項[1]に記載した記号の定義と同一である。
化合物(37)は、化合物(36)にLDAを作用させエノラートとした後、トリメチルシリルクロライドを作用させ合成する。これらの反応は、好ましくはTHF等のエーテル溶媒中、LDAなど選択的に脱プロトン化をするようなかさ高い強塩基存在下、室温以下の低温にて反応を行う。化合物(38)は、化合物(37)に酢酸パラジウムと1,4−ベンゾキノンを作用させることにより合成する。別法として化合物(36)を2−ヨードスルホン酸ナトリウムなどの2−ヨードスルホン酸誘導体を触媒とし、OXONE(登録商標)を用いた酸化反応によっても化合物(38)を合成することができる。なお、出発物である化合物(36)は有機合成化学の方法に従って容易に合成することができる。
次に、化合物(41)に関する合成法の一例を示す。
Figure 2015003911

化合物(38)〜(41)において、QまたはQは式(1)の構造単位である。構造単位はスキームに示した。これらの化合物におけるRa、Rb、A〜A、Z〜Z、m、n、q、rの記号の定義は、項[1]に記載した記号の定義と同一である。
化合物(40)は、化合物(38)と化合物(39)との反応によって合成する。この反応は、好ましくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒中、50℃〜30℃の温度で行う。化合物(41)は、化合物(40)をジクロロメタンなどの溶媒中、トリエチルシランと三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体との存在下、−50℃以下の温度で反応させることによって合成する。なお、化合物(39)は有機合成化学の方法に従って容易に合成することができる。
次に、シクロヘキセン−3,6−ジイル化合物(44)を合成する方法の一例を述べる。
Figure 2015003911

化合物(38)および(42)〜(44)において、QまたはQは式(1)の構造単位である。構造単位はスキームに示した。これらの化合物におけるRa、Rb、A〜A、Z〜Z、m、n、q、rの記号の定義は、項[1]に記載した記号の定義と同一である。
化合物(42)は、化合物(38)をDIBAL−Hなどで還元することにより得られる。この反応は、好ましくはトルエン等の溶媒中、−60℃以下の温度で行う。化合物(44)は、炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(42)を化合物(43)と反応させることにより合成する。なお、化合物(43)は有機合成化学の方法に従って容易に合成することができる。
〔液晶組成物〕
以下、本発明の液晶組成物について説明をする。この液晶組成物の成分は、少なくとも一つの化合物(1)を含むことを特徴とする。この組成物は、化合物(1)を2つ以上含んでいてもよく、化合物(1)のみから構成されていてもよい。また本発明の液晶組成物を調製するときには、例えば、化合物(1)の誘電率異方性を考慮して成分を選択することもできる。成分を選択した液晶組成物は、粘度が低く、適切な誘電率異方性を有し、しきい値電圧が低く、さらに、ネマチック相の上限温度が高く、ネマチック相の下限温度が低い。
〔液晶組成物(1)〕
本発明の液晶組成物は、化合物(1)を成分Aとして含む必要がある。この成分Aのみの組成物、または成分Aと本明細書中で特に成分名を示していないその他の成分との組成物でもよいが、この成分Aに以下に示す成分B、C、D、およびEから選ばれた成分を加えることにより種々の特性を有する液晶組成物が提供できる。
成分Aに加える成分として、式(2)、(3)および(4)からなる群から選ばれた少なくとも1つの化合物からなる成分B、および/または式(5)からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物からなる成分C、および/または式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物からなる成分Dを混合したものが好ましい。さらに式(12)、(13)、および(14)からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物からなる成分Eを混合することによりしきい値電圧、液晶相の温度範囲、屈折率異方性、誘電率異方性、粘度等を調整することができる。
また、本発明に使用される液晶組成物の各成分は、各元素の同位体元素からなる類縁体でもその物理特性に大きな差異がない。
上記成分Bのうち、式(2)で示される化合物の好適例として化合物(2−1)〜(2−16)を挙げることができ、式(3)で示される化合物の好適例として化合物(3−1)〜(3−112)を挙げることができ、式(4)で示される化合物の好適例として化合物(4−1)〜(4−54)を挙げることができる。
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
(式中、RおよびX1は前記と同じ定義である)
これらの式(2)〜(4)で示される化合物すなわち成分Bは、誘電率異方性が正であり、熱安定性や化学的安定性が非常に優れているので、TFT用およびPSA用の液晶組成物を調製する場合に用いられる。本発明の液晶組成物における成分Bの含有量は、液晶組成物の全重量に対して1〜99重量%の範囲が適するが、好ましくは10〜97重量%、より好ましくは40〜95重量%である。また式(12)〜(14)で表される化合物(成分E)をさらに含有させることにより粘度調整をすることができる。
式(5)で示される化合物すなわち成分Cのうちの好適例として、式(5−1)〜(5−64)を挙げることができる。
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
(式中、R10およびX2は前記と同じ定義である)
式(5)において、oが2のとき、2つの環Cは、同じであっても、異なっていてもよい。
これらの式(5)で示される化合物すなわち成分Cは、誘電率異方性が正でその値が非常に大きいのでSTN用、TN用またはPSA用の液晶組成物を調製する場合に主として用いられる。この成分Cを含有させることにより、組成物のしきい値電圧を小さくすることができる。また、粘度の調整、屈折率異方性の調整および液晶相の温度範囲を広げることができる。さらに急峻性の改良にも利用できる。
STNまたはTN用の液晶組成物を調製する場合には、成分Cの含有量は0.1〜99.9重量%の範囲が適用できるが、好ましくは10〜97重量%、より好ましくは40〜95重量%である。また、後述の成分を混合することによりしきい値電圧、液晶相の温度範囲、屈折率異方性、誘電率異方性及び粘度などを調整できる。
式(6)〜(11)からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物からなる成分Dは、垂直配向モ−ド(VAモ−ド)、高分子支持配向モード(PSAモ−ド)などに用いられる誘電率異方性が負の液晶組成物を調製する場合に、好ましい成分である。
この式(6)〜(11)で示される化合物(成分D)の好適例として、それぞれ式(6−1)〜(6−6)、(7−1)〜(7−15)、(8−1)、(9−1)〜(9−3)、(10−1)〜(10−11)、および(11−1)〜(11−10)を挙げることができる。
Figure 2015003911
Figure 2015003911
(式中、R11およびR12は前記と同じ定義である)
これら成分Dの化合物は主として誘電率異方性が負であるVAモ−ド、PSAモード用の液晶組成物に用いられる。その含有量を増加させると組成物のしきい値電圧が低くなるが、粘度が大きくなるので、しきい値電圧の要求を満足している限り含有量を少なくすることが好ましい。しかしながら、誘電率異方性の絶対値が5程度であるので、充分な電圧駆動をさせるには、含有量が40重量%以上であることが好ましい。
成分Dのうち式(6)で表される化合物は2環化合物であるので、主としてしきい値電圧の調整、粘度の調整または屈折率異方性の調整の効果がある。また、式(7)および式(8)で表される化合物は3環化合物であるので透明点を高くする、ネマチック相の温度範囲を広くする、しきい値電圧を低くする、屈折率異方性を大きくするなどの効果が得られる。また、式(9)、(10)および(11)はしきい値電圧を低くするなどの効果が得られる。
成分Dの含有量は、VAモ−ド、PSAモード用の組成物を調製する場合には、組成物全量に対して好ましくは40重量%以上、より好ましくは50〜95重量%である。また、成分Dを混合することにより、弾性定数をコントロ−ルし、組成物の電圧透過率曲線を制御することが可能となる。成分Dを誘電率異方性が正である組成物に混合する場合はその含有量が組成物全量に対して30重量%以下が好ましい。
式(12)、(13)および(14)で表わされる化合物(成分E)の好適例として、それぞれ式(12−1)〜(12−11)、(13−1)〜(13−19)、および(14−1)〜(14−6)を挙げることができる。
Figure 2015003911
Figure 2015003911
(式中、R13およびR14は前記と同じ定義である)
式(12)〜(14)で表される化合物(成分E)は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に近い化合物である。式(12)で表される化合物は主として粘度の調整または屈折率異方性を調整する効果があり、また式(13)および(14)で表される化合物は透明点を高くするなどのネマチック相の温度範囲を広げる効果、または屈折率異方性を調整する効果がある。
成分Eで表される化合物の含有量を増加させると液晶組成物のしきい値電圧が高くなり、粘度が低くなるので、液晶組成物のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は多いほうが望ましい。TFT用またはPSA用の液晶組成物を調製する場合に、成分Eの含有量は、組成物全量に対して好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上である。また、TN用、STN用またはPSA用の液晶組成物を調製する場合には、成分Eの含有量は、組成物全量に対して好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上である。
本発明の液晶組成物は、化合物(1)を少なくとも1つを0.1〜99重量%の割合で含有することが、優良な特性を発現せしめるために好ましい。
本発明の液晶組成物の調製は、公知の方法、例えば必要な成分を高温度下で溶解させる方法などにより一般に調製される。また、用途に応じて当業者によく知られている添加物を添加して、例えばつぎに述べるような光学活性化合物、または重合可能な化合物、重合開始剤を含む液晶組成物、染料を添加したGH型用液晶組成物を調製することができる。通常、添加物は当該業者によく知られており、文献などに詳細に記載されている。
本発明の液晶組成物は、さらに1つ以上の光学活性化合物を含有してもよい。光学活性化合物として、公知のキラルド−プ剤を添加する。このキラルド−プ剤は液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を調整し、逆ねじれを防ぐといった効果を有する。キラルド−プ剤の例として以下の光学活性化合物(Op−1)〜(Op−13)を挙げることができる。
Figure 2015003911
本発明の液晶組成物は、これらの光学活性化合物を添加して、ねじれのピッチを調整することができる。ねじれのピッチはTFT用およびTN用の液晶組成物であれば40〜200μmの範囲に調整するのが好ましい。STN用の液晶組成物であれば6〜20μmの範囲に調整するのが好ましい。また、双安定TN(Bistable TN)モ−ド用の場合は、1.5〜4μmの範囲に調整するのが好ましい。また、ピッチの温度依存性を調整する目的で2つ以上の光学活性化合物を添加してもよい。
本発明の液晶組成物は、メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系、テトラジン系などの二色性色素を添加すれば、GH型用の液晶組成物として使用することもできる。
本発明の液晶組成物は、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分子を形成して作製したポリマ−分散型液晶表示素子(PDLCD)例えばポリマ−ネットワ−ク液晶表示素子(PNLCD)用をはじめ、複屈折制御(ECB)型やDS型用の液晶組成物としても使用できる。
また、本発明の液晶組成物は重合可能な化合物を添加してPSA(Polymer sustained alignment)型用の液晶組成物として使用することもできる。重合可能な化合物の例はアクリレート、メタクリレート、ビニル、ビニルオキシ、プロペニルエーテル、エポキシ、ビニルケトン、およびオキセタンなどの重合可能な基を有する化合物である。重合可能な化合物は、好ましくは光重合開始剤などの適切な開始剤存在下でUV照射などにより重合する。重合のための適切な条件、開始剤の適切なタイプ、および適切な量は、当業者には既知であり、文献に記載されている。例えば光重合開始剤であるIrgacure651(登録商標)、Irgacure184(登録商標)、またはDarocure1173(登録商標)(Ciba Japan K.K.)がラジカル重合に対して適切である。
〔液晶組成物の製造方法〕
本発明に係る液晶組成物は、例えば、各成分を構成する化合物が液体の場合には、それぞれの化合物を混合することにより、また固体を含む場合には、それぞれの化合物を混合し、加熱溶解によってお互い液体にしてから振とうさせることにより調製することができる。また、本発明に係る液晶組成物はその他の公知の方法により調製することも可能である。
〔液晶組成物の特性〕
本発明に係る液晶組成物では、ネマチック相の上限温度を70℃以上とすること、ネマチック相の下限温度は−20℃以下とすることができ、ネマチック相の温度範囲が広い。したがって、この液晶組成物を含む液晶表示素子は広い温度領域で使用することが可能である。
本発明に係る液晶組成物では、組成等を適宜調整することで、例えば光学異方性を0.10〜0.13の範囲に調整する、或いは0.05〜0.18の範囲に調整するなど、任意の範囲に調整することができる。
また、本発明に係る液晶組成物では、通常、−5.0〜−2.0の範囲の誘電率異方性、好ましくは、−4.5〜−2.5の範囲の誘電率異方性を有する液晶組成物を得ることができる。−4.5〜−2.5の範囲の誘電率異方性を有する液晶組成物は、IPSモード、VAモード、またはPSAモードで動作する液晶表示素子として好適に使用することができる。
〔液晶表示素子〕
本発明に係る液晶組成物は、PCモード、TNモード、STNモード、OCBモード、PSAモード等の動作モードを有し、AM方式で駆動する液晶表示素子だけでなく、PCモード、TNモード、STNモード、OCBモード、VAモード、IPSモード等の動作モードを有しパッシブマトリクス(PM)方式で駆動する液晶表示素子にも使用することができる。
これらAM方式、およびPM方式の液晶表示素子は、反射型、透過型、半透過型、いずれの液晶ディスプレイ等にも適用ができる。
また、本発明に係る液晶組成物は、導電剤を添加させた液晶組成物を用いたDS(dynamic scattering)モード素子や、液晶組成物をマイクロカプセル化して作製したNCAP(nematic curvilineaRaligned phase)素子や、液晶組成物中に三次元の網目状高分子を形成させたPD(polymer dispersed)素子、例えばPN(polymer network)素子にも使用できる。
中でも本発明に係る液晶組成物では、上述のような特性を有するので、VAモード、IPSモード、またはPSAモードなどの負の誘電率異方性を有する液晶組成物を利用した動作モードで駆動するAM方式の液晶表示素子に好適に用いることができ、特に、VAモードで駆動するAM方式の液晶表示素子に好適に用いることができる。
なお、TNモード、VAモード等で駆動する液晶表示素子においては、電場の方向は、液晶層に対して垂直である。一方、IPSモード等で駆動する液晶表示素子においては、電場の方向は、液晶層に対して平行である。なお、VAモードで駆動する液晶表示素子の構造は、K. Ohmuro, S. Kataoka, T. Sasaki and Y. Koike, SID ’97 Digest of Technical Papers, 28, 845 (1997)に報告されており、IPSモードで駆動する液晶表示素子の構造は、国際公開91/10936号パンフレット(ファミリー:US5576867)に報告されている。
〔化合物(1)の実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によっては制限されない。なお特に断りのない限り、「%」は「重量%」である。
得られた化合物は、H−NMR分析で得られるスペクトルグラムなどにより同定したので、まず分析方法について説明をする。
H−NMR分析
測定装置は、DRX−500(ブルカーバイオスピン(株)社製)を用いた。測定は、実施例等で製造したサンプルを、CDCl等のサンプルが可溶な重水素化溶媒に溶解し、室温で、500MHz、積算回数32回の条件で行った。なお、得られた核磁気共鳴スペクトルの説明において、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、quinはクインテット、sexはセクステット、mはマルチプレット、brはブロードであることを意味する。また、化学シフトδ値のゼロ点の基準物質としてはテトラメチルシラン(TMS)を用いた。
〔測定試料〕
液晶性化合物の物性値を測定する試料としては、化合物そのものを試料とする場合、化合物を母液晶と混合して試料とする場合の2つの方法を用いた。
化合物を母液晶と混合した試料を用いる後者の場合には、以下の方法で測定を行った。まず、得られた液晶性化合物15重量%と母液晶85重量%とを混合して試料を作製した。そして、得られた試料の測定値から、下記式に示す外挿法にしたがって、外挿値を計算した。この外挿値をこの化合物の物性値とした。
〈外挿値〉=(100×〈試料の測定値〉−〈母液晶の重量%〉×〈母液晶の測定値〉
)/〈液晶性化合物の重量%〉
液晶性化合物と母液晶との割合がこの割合であっても、スメクチック相、または結晶が25℃で析出する場合には、液晶性化合物と母液晶との割合を10重量%:90重量%、5重量%:95重量%、1重量%:99重量%の順に変更をしていき、スメクチック相、または結晶が25℃で析出しなくなった割合で試料の物性値を測定した。
母液晶は誘電率異方性が正である化合物のとき、母液晶iを用いた。誘電率異方性が負である化合物のとき、母液晶は母液晶iiを用いた。母液晶iとiiの組成は、次のとおりである。
母液晶i:
Figure 2015003911
母液晶ii:
Figure 2015003911
〔測定方法〕
物性値の測定は後述する方法で行った。これら測定方法の多くは、日本電子機械工業会規格(Standard of Electric Industries Association of Japan)EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法である。また、測定に用いたTN素子またはVA素子には、TFTを取り付けなかった。
測定値のうち、液晶性化合物そのものを試料として得られた値と、液晶組成物そのものを試料として得られた値は、そのまま記載した。化合物を母液晶に混合し試料として得られた場合には、外挿法で得られた値を記載とした。
相構造および転移温度(℃)
以下(1)、および(2)の方法で測定を行った。
(1)偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に試料を置き、3℃/分の速度で加熱しながら相状態とその変化を偏光顕微鏡で観察し、相の種類を特定した。
(2)パーキンエルマー社製走査熱量計DSC−7システム、またはDiamond DSCシステムを用いて、3℃/分速度で昇降温し、試料の相変化に伴う吸熱ピーク、または発熱ピークの開始点を外挿により求め(on set)、転移温度を決定した。
以下、結晶はCと表した。結晶の区別がつく場合は、それぞれCまたはCと表した。また、スメクチック相はS、ネマチック相はNと表した。液体(アイソトロピック)はIと表した。スメクチック相の中で、スメクチックB相、またはスメクチックA相の区別がつく場合は、それぞれS、またはSと表した。転移温度の表記として、例えば、「C 50.0 N 100.0 I」とは、結晶からネマチック相への転移温度(CN)が50.0℃であり、ネマチック相から液体への転移温度(NI)が100.0℃であることを示す。他の表記も同様である。
ネマチック相の上限温度(TNI;℃)
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−82型ホットステージ)に、試料(液晶組成物、または液晶性化合物と母液晶との混合物)を置き、1℃/分の速度で加熱しながら偏光顕微鏡を観察した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度をネマチック相の上限温度とした。以下、ネマチック相の上限温度を、単に「上限温度」と略すことがある。
低温相溶性
母液晶と液晶性化合物とを、液晶性化合物が、20重量%、15重量%、10重量%、5重量%、3重量%、および1重量%の量となるように混合した試料を作製し、試料をガラス瓶に入れる。このガラス瓶を、−10℃または−20℃のフリーザー中に一定期間保管したあと、結晶もしくはスメクチック相のドメインが発生しているかどうか観察をした。
粘度(バルク粘度;η;20℃で測定;mPa・s)
測定は、E型回転粘度計を用いた。
粘度(回転粘度;γ1;25℃で測定;mPa・s)
測定はM. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmのVA素子に試料(液晶組成物、または液晶性化合物と母液晶との混合物)を入れた。この素子に30ボルトから50ボルトの範囲で1ボルト毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM. Imaiらの論文、40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。なお、この計算に必要な誘電率異方性は、下記誘電率異方性で測定した値を用いた。
光学異方性(屈折率異方性;25℃で測定;Δn)
測定は、25℃の温度下で、波長589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により行なった。主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料(液晶組成物、または液晶性化合物と母液晶との混合物)を主プリズムに滴下した。屈折率(n‖)は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した。屈折率(n⊥)は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した。光学異方性(Δn)の値は、Δn=n‖−n⊥の式から計算した。
誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
誘電率異方性は以下の方法によって測定した。
よく洗浄したガラス基板にオクタデシルトリエトキシシラン(0.16mL)のエタノール(20mL)溶液を塗布した。ガラス基板をスピンナーで回転させたあと、150℃で1時間加熱した。2枚のガラス基板から、間隔(セルギャップ)が20μmであるVA素子を組み立てた。
同様の方法で、ガラス基板にポリイミドの配向膜を調製した。得られたガラス基板の配向膜にラビング処理をした後、2枚のガラス基板の間隔が9μmであり、ツイスト角が80度であるTN素子を組み立てた。
得られたVA素子に試料(液晶組成物液晶組成物、または液晶性化合物と母液晶との混合物)を入れ、0.5V(1kHz、サイン波)を印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。
また、得られたTN素子に試料(液晶組成物、または液晶性化合物と母液晶との混合物)を入れ、0.5V(1kHz、サイン波)を印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥の式から計算した。
電圧保持率(VHR;25℃で測定;%)
測定に用いたTN素子はポリイミド配向膜を有し、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)は6μmである。この素子は試料(液晶組成物、または液晶性化合物と母液晶との混合物)を入れたあと紫外線によって重合する接着剤で密閉した。このTN素子にパルス電圧(5Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。減衰する電圧を、高速電圧計で16.7ミリ秒のあいだ測定し、単位周期における電圧曲線と横軸との間の面積Aを求めた。面積Bは減衰しなかったときの面積である。電圧保持率は面積Bに対する面積Aの百分率(%)で表現した。
弾性定数(K11、K33;25℃で測定)
測定には株式会社東陽テクニカ製のEC−1型弾性定数測定器を用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである垂直配向セルに試料を入れた。このセルに20ボルトから0ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。測定した静電容量(C)と印加電圧(V)の値を『液晶デバイスハンドブック』(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.100)から弾性定数の値を得た。
[実施例1]
6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)メトキシ−3−シクロヘキセンの合成[化合物(1−3−1−18))
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−2−シクロヘキセン−1−オール(r−1) 2.4gをTHF50mLに溶解させ、氷冷下60%水素化ナトリウム0.52gを加え室温にて1時間撹拌した。そこへヨウ化ナトリウム2.3gとTHF30mLに溶解した(トランス4−ペンチルシクロヘキシル)ブロモメタン(r−2)3.2gを加え加熱環流下8時間撹拌した。反応液を水中へ注ぎ込み、トルエンで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:トルエン=1:1(容量比))により精製し、さらにヘプタン:ソルミックスA−11(日本アルコール販売株式会社;登録商標)=1:2(容量比)の混合溶媒からの再結晶により精製し、6−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)メトキシシクロヘキセン[化合物(1−3−1−18)] 0.15gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);5.73(dd,2H),3.87−3.83(m,1H),3.33−3.25(m,2H),2.10−2.08(m,1H),2.02−1.98(m,1H),1.83−1.63(m,10H),1.51−1.41(m,2H),1.35−1.15(m,16H),1.03(m,2H),0.96−0.83(t,13H).
転移温度は化合物自体の測定値とした。化合物(1−3−1−18)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 16.2 SmB 127 Iso.
[実施例2]
3−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2−1−4)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−3) 3.0gをTHF50mLに溶解させ、そこへ室温にてペンチルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)11.4mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=7:3(容量比))による分取操作で精製し、4−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1−ペンチル−2−シクロヘキセン−1−オール[化合物(r−4)] 2.68gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−4)2.68gをジクロロメタン70mLとアセトニトリル70mLからなる混合溶媒へ溶解させそこへトリエチルシラン1.65gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 12.3gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン)による分取操作で精製し、さらにヘプタン:ソルミックスA−11(日本アルコール販売株式会社;登録商標)=1:2(容量比)の混合溶媒からの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセン[化合物(1−2−1−4)] 1.11gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);5.58(dd,1H),5.39(d,1H),2.45−1.92(m,6H),1.83−1.71(m,10H),1.41−1.14(m,10H),1.00−0.85(m,20H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(i)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした。化合物(1−2−1−4)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 14.4 SmB 218.4 Iso.
NI=159.7 ℃,Δε=0.40,Δn=0.077.
[実施例3]
3−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2−1−1)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−4) 4.0gをTHF50mLに溶解させ、そこへ室温にてペンチルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)15.8mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=7:3(容量比))による分取操作で精製し、4−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1−ペンチル−2−シクロヘキセン−1−オール[化合物(r−6)] 3.95gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−6)3.95gをジクロロメタン70mLとアセトニトリル70mLとの混合溶媒へ溶解させそこへトリエチルシラン1.83gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 1.94gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン)による分取操作で精製し、さらに酢酸エチルからの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセン[化合物(1−2−1−1)] 1.44gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);5.56(dd,1H),5.39(d,1H),2.05−1.92(m,6H),1.86−1.71(m,10H),1.43−1.11(m,10H),1.06−0.85(m,18H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(i)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした。化合物(1−2−1−1)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 16.1 SmB 214.6 Iso.
NI=167.7 ℃,Δε=−0.30,Δn=0.077.
[実施例4]
3−(4−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2−1−6)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(4−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−7) 4.0gをTHF50mLに溶解させ、そこへ室温にてペンチルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)16.8mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=7:3(容量比))による分取操作で精製し、4−(4−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1−ペンチル−2−シクロヘキセン−1−オール[化合物(r−6)] 3.83gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−8)3.83gをジクロロメタン70mLとアセトニトリル70mLとの混合溶媒へ溶解させそこへトリエチルシラン1.85gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 1.80gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン)による分取操作で精製し、さらに酢酸エチルからの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(4−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセン[化合物(1−2−1−6)] 1.40gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);5.55(dd,1H),5.36(d,1H),2.05−1.92(m,6H),1.86−1.71(m,10H),1.43−1.11(m,10H),1.06−0.85(m,16H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(i)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした。化合物(1−2−1−6)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr −14.3 SmB 194.5 Iso.
NI=145.7 ℃,Δε=−0.37,Δn=0.064.
[実施例5]
3−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2−1−10)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−9) 4.0gをTHF50mLに溶解させ、そこへ室温にてブチルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)14.5mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=7:3(容量比))による分取操作で精製し、4−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1−ブチル−2−シクロヘキセン−1−オール[化合物(r−10)] 4.70gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−10)4.70gをジクロロメタン70mLとアセトニトリル70mLとの混合溶媒へ溶解させそこへトリエチルシラン2.11gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 2.06gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン)による分取操作で精製し、さらに酢酸エチルからの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ブチルシクロヘキセン[化合物(1−2−1−10)] 2.04gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);5.55(dd,1H),5.36(d,1H),2.02−1.90(m,6H),1.83−1.68(m,10H),1.37−1.08(m,10H),1.03−0.79(m,20H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(i)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした。化合物(1−2−1−10)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 7.6 SmB 223.4 Iso.
NI=160.7 ℃,Δε=1.80,Δn=0.067.
[実施例6]
3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−1―1−3)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−11) 5.0gをTHF50mLに溶解させ、そこへ室温にてペンチルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)27.2mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=7:3)による分取操作で精製し、4−(4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1−ペンチル−2−シクロヘキセン−1−オール[化合物(r−12)] 6.56gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−12)6.56gをジクロロメタン100mLとアセトニトリル100mLとの混合溶媒へ溶解させ、そこへトリエチルシラン3.91gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 4.13gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン)による分取操作で精製し、さらに酢酸エチルからの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセン[化合物(1−1−1−3)] 1.11gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);5.59(dd,1H),5.39(d,1H),2.45−1.92(m,4H),1.82−1.74(m,6H),1.43−1.14(m,8H)、1.12−1.06(m、2H)、1.04−0.97(m、2H)0.95−0.85(m,12H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(i)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした。化合物(1−1−1−3)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr −13.0 SmB 26.7 Iso.
NI=13.0 ℃,Δε=−2.03,Δn=0.024.
[実施例7]
3−(トランス−4−(4−メトキシフェニル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2―3−2)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(トランス−4−(メトキシフェニル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−13) 4.00gをTHF60mLに溶解させ、そこへ室温にてペンチルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)17.0mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=7:3)による分取操作で精製し、4−(トランス−4−(4−メトキシフェニル)シクロヘキシル)−1−ペンチル−2−シクロヘキセン−1−オール[化合物(r−14)] 4.73gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−14)4.73gをジクロロメタン80mLとアセトニトリル80mLとの混合溶媒へ溶解させ、そこへトリエチルシラン2.47gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 2.60gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:トルエン=1:1)による分取操作で精製し、さらにヘプタン:ソルミックス=1/2からの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−6−プロピルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2―3−2)] 0.94gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);7.13(d,2H),6.83(d,2H),5.59(dd,1H),5.39(d,1H),3.78(s,3H),2.41(tt,1H),2.07−1.76(m,10H),1.45−1.09(m,13H)、0.89(t,3H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(i)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした、化合物(1−2−3−2)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 53.8 SmB 79.8 N 143.7 Iso.
NI=134.4 ℃,Δε=3.90,Δn=0.117.
[実施例8]
3−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−6−プロピルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2―3−25)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−15) 4.97gをTHF60mLに溶解させ、そこへ室温にてプロピルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)18.0mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=6:4)による分取操作で精製し、4−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−1−プロピル−2−シクロヘキセン−1−オール[化合物(r−16)] 3.79gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−16)3.79gをジクロロメタン70mLとアセトニトリル70mLとの混合溶媒へ溶解させ、そこへトリエチルシラン1.79gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 1.84gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:トルエン=7:3)による分取操作で精製し、さらにヘプタン:ソルミックス=1/2からの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−6−プロピルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2―3−25)] 1.25gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);6.86(m,1H),6.69(m,1H),5.61(dd,1H),5.41(d,1H),4.11(q,2H),2.76(tt,1H),2.15−1.78(m,10H),1.45(t,3H),1.43−1.14(m,9H)、0.90(t,3H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(ii)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした、化合物(1−2−3−25)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 67.4 N 129.1 Iso.
NI=115.3 ℃,Δε=−5.89,Δn=0.112.
[実施例9]
3−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2―3−26)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、4−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−15) 4.00gをTHF60mLに溶解させ、そこへ室温にてペンチルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)14.4mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=6:4)による分取操作で精製し、4−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−1−ペンチル−2−シクロヘキセン−1−オール[化合物(r−17)] 3.45gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−17)3.45gをジクロロメタン70mLとアセトニトリル70mLとの混合溶媒へ溶解させ、そこへトリエチルシラン1.50gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 1.57gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:トルエン=7:3)による分取操作で精製し、さらにヘプタン:ソルミックス=1/2からの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2―3−26)] 1.12gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);6.83(m,1H),6.66(m,1H),5.59(dd,1H),5.38(d,1H),4.08(q,2H),2.74(tt,1H),2.06−1.76(m,10H),1.44(t,3H),1.47−1.11(m,13H)、0.90(t,3H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(ii)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした、化合物(1−2−3−26)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 52.2 N 126.5 Iso.
NI=113.3 ℃,Δε=−5.60,Δn=0.105.
[実施例10]
3−(トランス−4−((2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニルオキシ)メチル)シクロヘキシル)−6−プロピルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2―3−41)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、3−(トランス−4−((2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニルオキシ)メチル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−17) 4.0gをTHF60mLに溶解させ、そこへ室温にてプロピルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)13.0mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=6:4)による分取操作で精製し、3−(トランス−4−((2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニルオキシ)メチル)シクロヘキシル)−6−プロピル−6−ヒドロキシシクロヘキセン[化合物(r−18)] 3.16gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−18)3.16gをジクロロメタン70mLとアセトニトリル70mLとの混合溶媒へ溶解させ、そこへトリエチルシラン1.35gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 1.42gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:トルエン=6:4)による分取操作で精製し、さらにヘプタン:ソルミックス=1/4からの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(トランス−4−((2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニルオキシ)メチル)シクロヘキシル)−6−プロピルシクロヘキセン[化合物(1−2―3−41)] 1.09gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);6.63(m,2H),5.59(dd,1H),5.39(d,1H),4.07(q,2H),3.79(d,2H),2.07−1.76(m,11H),1.42(t,3H),1.41−1.04(m,9H)、0.90(t,3H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(ii)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした、化合物(1−2−3−41)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 46.1 N 108.1 Iso.
NI=103.9 ℃,Δε=−7.49,Δn=0.105.
[実施例11]
3−(トランス−4−((2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルオキシ)メチル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセンの合成[化合物(1−2―3−42)]
Figure 2015003911
第1工程
窒素雰囲気下、3−(トランス−4−((2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニルオキシ)メチル)シクロヘキシル)−2−シクロヘキセノン(r−17) 4.00gをTHF60mLに溶解させ、そこへ室温にてペンチルマグネシウムブロミドTHF溶液(1M/L)13.2mLを滴下し、50℃で30分撹拌した後、室温にて終夜撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し、酢酸エチルで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:酢酸エチル=6:4)による分取操作で精製し、3−(トランス−4−((2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニルオキシ)メチル)シクロヘキシル)−6−ペンチル−6−ヒドロキシシクロヘキセン[化合物(r−19)] 1.99gを得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(r−19)1.99gをジクロロメタン70mLとアセトニトリル70mLとの混合溶媒へ溶解させ、そこへトリエチルシラン0.80gを加えた後、−50℃にてトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体 0.84gを滴下し−78℃にて30分撹拌した後室温にて一時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し反応を停止し、ジクロロメタンで抽出後有機層を合わせ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧流去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン:トルエン=7:3)による分取操作で精製し、さらにヘプタン:ソルミックス=1/4からの再結晶により精製し、乾燥させ、3−(トランス−4−((2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルオキシ)メチル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセン[化合物(1−2―3−42)] 0.45gを得た。
H−NMR(CDCl δ[ppm]);6.60(m,2H),5.57(dd,1H),5.37(d,1H),4.05(q,2H),3.76(d,2H),2.07−1.76(m,11H),1.42(t,3H),1.41−1.04(m,13H)、0.90(t,3H).
転移温度は化合物自体の測定値とし、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(ii)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値とした、化合物(1−2−3−42)の物性値は以下の通りであった。
転移温度 :Cr 29.2 Cr 32.1 N 107.2 Iso.
NI=99.3 ℃,Δε=−7.46,Δn=0.102.
[比較例1]
(低温相溶性)
比較化合物として、特開平9−110734に開示の化合物25であるトランス−4−(トランス−4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−ペンチルシクロヘキサン(Ex−1)を合成した。
Figure 2015003911
前述した5つの化合物を混合し、ネマチック相を有する母液晶iを調製した。この母液晶iの物性は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=71.7℃;粘度(η20)=27.0mPa・s;光学異方性(Δn)=0.137;誘電率異方性(Δε)=11。
この母液晶iを用い−20℃、30日間に冷却し、化合物(Ex−1)の低温相溶性を測定した。その結果、1重量%以上の濃度では結晶が析出しネマチック相を維持しなかった。
化合物(1−2−1−10)の低温での相溶性
母液晶iを用い、実施例5で得られた3−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセン(化合物1−2−1−10)を−20℃、30日間冷却し低温相溶性を測定した。その結果5重量%以下の濃度でネマチック相を維持していた。
このことから化合物(1−2−1−10)は比較化合物(Ex−1)に比べ母液晶に対する低温での相溶性に優れ、液晶化合物として有用であることがわかった。
[比較例2]
(低温相溶性)
比較化合物として、特開平9−110734に開示の化合物12であるトランス−4−(トランス−4−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−ペンチルシクロヘキサン(Ex−2)を合成した。
Figure 2015003911
比較例1と同様にこの母液晶iを用い−20℃、30日間冷却し、化合物(Ex−2)の低温相溶性を測定した。その結果、1重量%の濃度であっても8日後には結晶が析出しネマチック相を維持しなかった。
化合物(1−2−1−6)の低温での相溶性
母液晶iを用い、実施例4で得られた3−(4−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−6−ペンチルシクロヘキセン(化合物1−2−1−6)を−20℃、30日間冷却し、低温相溶性を測定した。その結果5重量%以下の濃度でネマチック相を維持していた。
このことから化合物(1−2−1−6)は、比較化合物(Ex−2)に比べ母液晶に対する低温での相溶性に優れ、液晶化合物として有用であることがわかった。
[比較例3]
(低温相溶性)
比較化合物として、トランス−4−プロピル−トランス−4’−(2,3−ジフルオロエトキシフェニル)−1,1’−ビシクロヘキシル(Ex−3)を合成した。
Figure 2015003911
H−NMR分析の化学シフトδ(ppm)は以下の通りであり、得られた化合物が、トランス−4−プロピル−トランス−4’−(2,3−ジフルオロエトキシフェニル)−1,1’−ビシクロヘキシル(Ex−1)であることが同定できた。 H−NMR(CDCl δ[ppm]);6.82(dd,1H),6.64(dd,1H),4.06(q,2H),2.71(tt,1H),1.89−1.79(m,4H),1.79−1.69(m,4H),1.45−1.26(m,14H),1.20−1.04(m,4H),0.90−0.79(t,3H).
化合物(Ex−1)の転移温度は以下の通りであった。
転移温度 :C 66.9 S 79.9 N 185.1 Iso.
前述した5つの化合物を混合し、ネマチック相を有する母液晶iiを調製した。この母液晶iiの物性は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=74.6℃;粘度(η20)=18.9mPa・s;光学異方性(Δn)=0.087;誘電率異方性(Δε)=−1.3.
この母液晶iiを用い−10℃、30日間での化合物Ex−1の低温相溶性を測定した。その結果、3重量%以上の濃度では結晶が析出しネマチック相を維持しなかった。
化合物(1−2−3−25)の低温相溶性
母液晶iiを用い、実施例8で得られた3−(トランス−4−(2,3−ジフルオロ−4−エチルオキシフェニル)シクロヘキシル)−6−プロピルシクロヘキセン(化合物1−2−3−25)の−10℃、30日間での低温相溶性を測定した。その結果10重量%以下の濃度でネマチック相を維持していた。
このことから化合物(1−2−3−25)は、比較化合物(Ex−3)に比べ母液晶に対する低温での相溶性に優れ、液晶化合物として有用であることがわかった。
実施例1〜11に記載された合成方法と同様の方法により以下に示す、化合物(1−1−1−1)〜(1−1−1−24)、(1−1−2−1)〜(1−1−2−48)、(1−2−1−1)〜(1−2−1−24)、(1−2−2−1)〜(1−2−2−48)、(1−2−3−1)〜(1−2−3−48)、(1−2−4−1)〜(1−2−4−48)(1−3−1−1)〜(1−3−1−24)、(1−3−2−1)〜(1−3−2−48)、(1−3−3−1)〜(1−3−3−48)、(1−4−1−1)〜(1−2−1−17)、(1−4−2−1)〜(1−4−2−34)、(1−4−3−1)〜(1−4−3−34)、(1−4−4−1)〜(1−4−4−34)、(1−4−5−1)〜(1−4−5−34)、(1−4−6−1)〜(1−4−6−34)、(1−5−1−1)〜(1−5−1−17)、(1−5−2−1)〜(1−5−2−34)、(1−5−3−1)〜(1−5−3−34)、(1−5−4−1)〜(1−5−4−34)、(1−5−5−1)〜(1−5−5−34)、(1−5−6−1)〜(1−5−6−34)、および(1−5−7−1)〜(1−5−7−34)を合成することができる。付記したデータは前記した手法に従い、測定した値である。転移温度は化合物自体の測定値であり、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(i)または母液晶(ii)に混合した試料の測定値を、外挿法に従って換算した外挿値である。
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
Figure 2015003911
〔液晶組成物の実施例〕
以下、本発明で得られる液晶組成物を実施例により詳細に説明する。なお、実施例で用いる液晶性化合物は、下記表の定義に基づいて記号により表す。なお、表中、1,4−シクロへキシレンの立体配置はトランス配置である。各化合物の割合(百分率)は、特に断りのない限り、液晶組成物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)である。各実施例の最後に得られた液晶組成物の特性値を示す。
化合物の記号による表記方法を以下に示す。なお、各実施例で使用する液晶性化合物の部分に記載した番号は、上述した成分A〜Eの化合物番号に対応している。化合物番号を記載せずに、単に「−」と記載した場合には、この化合物はこれら成分には対応をしていないその他の化合物であることを意味している。
Figure 2015003911
特性値の測定は以下の方法にしたがって行った。これら測定方法の多くは、日本電子機械工業会規格(Standard of Electric Industries Association of Japan)EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法である。
(1)ネマチック相の上限温度(NI;℃)
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。以下、ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略することがある。
(2)ネマチック相の下限温度(TC;℃)
ネマチック相を有する試料を0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶またはスメクチック相に変化したとき、TCを≦−20℃と記載した。以下、ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
(3)光学異方性(Δn;25℃で測定)
波長が589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により測定した。まず、主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料を主プリズムに滴下した。そして、偏光の方向がラビングの方向と平行であるときの屈折率(n‖)、および偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときの屈折率(n⊥)を測定した。光学異方性の値(Δn)は、(Δn)=(n‖)−(n⊥)の式から算出した。
(4)粘度(バルク粘度;η;20℃で測定;mPa・s)
測定にはE型粘度計を用いた。
(5)誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
よく洗浄したガラス基板にオクタデシルトリエトキシシラン(0.16mL)のエタノール(20mL)溶液を塗布した。ガラス基板をスピンナーで回転させたあと、150℃で1時間加熱した。2枚のガラス基板から、間隔(セルギャップ)が20μmであるVA素子を組み立てた。
同様の方法で、ガラス基板にポリイミドの配向膜を調製した。得られたガラス基板の配向膜にラビング処理をした後、2枚のガラス基板の間隔が9μmであり、ツイスト角が80度であるTN素子を組み立てた。
得られたVA素子に試料(液晶組成物、または液晶性化合物と母液晶との混合物)を入れ、0.5V(1kHz、サイン波)を印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。
また、得られたTN素子に試料(液晶組成物液晶組成物、または液晶性化合物と母液晶との混合物)を入れ、0.5V(1kHz、サイン波)を印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。
誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥の式から計算した。
この値が負である組成物が、負の誘電率異方性を有する組成物である。
(6)電圧保持率(VHR;25℃と100℃で測定;%)
ポリイミド配向膜を有し、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が6μmであるセルに試料を入れてTN素子を作製した。25℃において、このTN素子にパルス電圧(5Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。TN素子に印加した電圧の波形を陰極線オシロスコープで観測し、単位周期(16.7ミリ秒)における電圧曲線と横軸との間の面積を求めた。TN素子を取り除いたあと印加した電圧の波形から同様にして面積を求めた。電圧保持率(%)の値は、(電圧保持率)=(TN素子がある場合の面積値)/(TN素子がない場合の面積値)×100の値から算出した。
このようにして得られた電圧保持率を「VHR−1」として示した。つぎに、このTN素子を100℃、250時間加熱した。このTN素子を25℃に戻したあと、上述した方法と同様の方法により電圧保持率を測定した。この加熱試験をした後に得た電圧保持率を「VHR−2」として示した。なお、この加熱テストは促進試験であり、TN素子の長時間耐久試験に対応する試験として用いた。
[使用例1]
3−HCx−5 (1−1−1−3) 6%
4−HHCx−5 (1−2−1−4) 3%
2−BEB(F)−C (5−14) 5%
3−BEB(F)−C (5−14) 4%
4−BEB(F)−C (5−14) 6%
1V2−BEB(F,F)−C (5−15) 16%
3−HB−O2 (12−5) 10%
3−HH−4 (12−1) 3%
3−HHB−F (3−1) 3%
3−HHB−1 (13−1) 8%
3−HHB−O1 (13−1) 4%
3−HBEB−F (3−37) 4%
3−HHEB−F (3−10) 7%
5−HHEB−F (3−10) 4%
3−H2BTB−2 (13−17) 4%
3−H2BTB−3 (13−17) 4%
3−H2BTB−4 (13−17) 4%
3−HB(F)TB−2 (13−18) 5%
NI=87.3℃;Δn=0.134;Δε=25.6;Vth=1.06V.
[使用例2]
5−HHCx−3 (1−2−1−2) 3%
3−HCxO1H−5 (1−3−1−18) 3%
2−HB−C (5−1) 5%
3−HB−C (5−1) 12%
3−HB−O2 (12−5) 15%
2−BTB−1 (12−10) 3%
3−HHB−F (3−1) 4%
3−HHB−1 (13−1) 4%
3−HHB−O1 (13−1) 5%
3−HHB−3 (13−1) 14%
3−HHEB−F (3−10) 4%
5−HHEB−F (3−10) 4%
2−HHB(F)−F (3−2) 5%
3−HHB(F)−F (3−2) 7%
5−HHB(F)−F (3−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 5%
NI=102.5℃;Δn=0.099;Δε=4.3;Vth=2.66V;η=18.7mPa・s.
[使用例3]
2−HHCx−3 (1−2−1−5) 3%
3−HCxVH−5 (1−3−1−13) 3%
3−BEB(F)−C (5−14) 8%
3−HB−C (5−1) 8%
V−HB−C (5−1) 8%
1V−HB−C (5−1) 8%
3−HB−O2 (12−5) 3%
3−HH−2V (12−1) 14%
3−HH−2V1 (12−1) 7%
V2−HHB−1 (13−1) 12%
3−HHB−1 (13−1) 5%
3−HHEB−F (3−10) 4%
3−H2BTB−2 (13−17) 6%
3−H2BTB−3 (13−17) 6%
3−H2BTB−4 (13−17) 5%
NI=98.0℃;Δn=0.130;Δε=8.1;Vth=2.23V;η=15.6mPa・s.
上記組成物100部に光学活性化合物(Op−5)を0.25部添加したときのピッチは60.2μmであった。
[使用例4]
2−HHCx−5 (1−2−1−6) 3%
3−HHCx−5 (1−2−1−1) 3%
5−BEB(F)−C (5−14) 4%
V−HB−C (5−1) 11%
5−PyB−C (5−9) 6%
4−BB−3 (12−8) 11%
3−HH−2V (12−1) 10%
5−HH−V (12−1) 11%
V−HHB−1 (13−1) 7%
V2−HHB−1 (13−1) 15%
3−HHB−1 (13−1) 4%
1V2−HBB−2 (13−4) 10%
3−HHEBH−3 (14−6) 5%
NI=92.6℃;Δn=0.114;Δε=4.3;Vth=2.51V;η=15.5mPa・s.
[使用例5]
1−BHCx−3 (1−2−3−4) 4%
3−CxHVH−5 (1−2−1−20) 4%
1V2−BEB(F,F)−C (5−15) 3%
3−HB−C (5−1) 18%
2−BTB−1 (12−10) 10%
5−HH−VFF (−) 30%
3−HHB−1 (13−1) 4%
VFF−HHB−1 (−) 3%
VFF2−HHB−1 (−) 11%
3−H2BTB−2 (13−17) 5%
3−H2BTB−3 (13−17) 4%
3−H2BTB−4 (13−17) 4%
NI=90.2℃;Δn=0.129;Δε=4.2;Vth=2.79V;η=11.8mPa・s.
[使用例6]
3−HCx−5 (1−1−1−3) 5%
3−HHCx−2V (1−2−1−9) 3%
5−HB−CL (2−1) 16%
3−HH−4 (12−1) 12%
3−HH−5 (12−1) 4%
3−HHB−F (3−1) 4%
3−HHB−CL (3−1) 3%
4−HHB−CL (3−1) 4%
3−HHB(F)−F (3−2) 10%
4−HHB(F)−F (3−2) 9%
5−HHB(F)−F (3−2) 5%
7−HHB(F)−F (3−2) 4%
5−HBB(F)−F (3−23) 4%
1O1−HBBH−5 (14−1) 3%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 2%
4−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
5−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
4−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
NI=111.9℃;Δn=0.089;Δε=3.2;Vth=2.69V;η=17.6mPa・s.
[使用例7]
2−HHCx−3 (1−2−1−5) 3%
5−HHCx−3 (1−2−1−2) 3%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 9%
3−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
4−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
5−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 21%
5−HBB(F,F)−F (3−24) 20%
3−H2BB(F,F)−F (3−27) 7%
5−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
5−HHEBB−F (4−17) 2%
3−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
1O1−HBBH−4 (14−1) 2%
1O1−HBBH−5 (14−1) 3%
NI=98.0℃;Δn=0.111;Δε=8.6;Vth=1.80V.
[使用例8]
4−HHCx−5 (1−2−1−4) 4%
3−HCxO1H−5 (1−3−1−18) 4%
5−HB−F (2−1) 10%
6−HB−F (2−1) 9%
7−HB−F (2−1) 7%
2−HHB−OCF3 (3−1) 7%
3−HHB−OCF3 (3−1) 7%
4−HHB−OCF3 (3−1) 7%
5−HHB−OCF3 (3−1) 5%
3−HH2B−OCF3 (3−4) 4%
5−HH2B−OCF3 (3−4) 4%
3−HHB(F,F)−OCF2H (3−3) 4%
3−HHB(F,F)−OCF3 (3−3) 5%
3−HH2B(F)−F (3−5) 3%
3−HBB(F)−F (3−23) 5%
5−HBB(F)−F (3−23) 10%
5−HBBH−3 (14−1) 2%
3−HB(F)BH−3 (14−2) 3%
NI=91.8℃;Δn=0.090;Δε=3.9;Vth=2.70V;η=15.4mPa・s.
[使用例9]
2−HHCx−5 (1−2−1−6) 3%
3−HHCx−5 (1−2−1−1) 3%
5−HB−CL (2−2) 11%
3−HH−4 (12−1) 8%
3−HHB−1 (13−1) 3%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 8%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 20%
5−HBB(F,F)−F (3−24) 15%
3−HHEB(F,F)−F (3−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (3−12) 3%
5−HHEB(F,F)−F (3−12) 3%
2−HBEB(F,F)−F (3−39) 3%
3−HBEB(F,F)−F (3−39) 4%
5−HBEB(F,F)−F (3−39) 3%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
NI=79.9℃;Δn=0.099;Δε=8.0;Vth=1.57V;η=21.2mPa・s.
[使用例10]
3−HCxVH−5 (1−3−1−13) 3%
1−BHCx−3 (1−2−3−4) 3%
3−HB−CL (2−2) 2%
5−HB−CL (2−2) 4%
3−HHB−OCF3 (3−2) 5%
3−H2HB−OCF3 (3−13) 5%
5−H4HB−OCF3 (3−19) 15%
V−HHB(F)−F (3−2) 5%
3−HHB(F)−F (3−2) 5%
5−HHB(F)−F (3−2) 5%
3−H4HB(F,F)−CF3 (3−21) 8%
5−H4HB(F,F)−CF3 (3−21) 10%
5−H2HB(F,F)−F (3−15) 5%
5−H4HB(F,F)−F (3−21) 7%
2−H2BB(F)−F (3−26) 5%
3−H2BB(F)−F (3−26) 8%
3−HBEB(F,F)−F (3−39) 5%
NI=80.2℃;Δn=0.098;Δε=8.0;Vth=2.00V;η=26.9mPa・s.
[使用例11]
4−HHCx−5 (1−2−1−4) 2%
3−CxHVH−5 (1−2−1−20) 4%
5−HB−CL (2−2) 17%
7−HB(F,F)−F (2−4) 3%
3−HH−4 (12−1) 10%
3−HH−5 (12−1) 5%
3−HB−O2 (12−5) 15%
3−HHB−1 (13−1) 8%
3−HHB−O1 (13−1) 5%
2−HHB(F)−F (3−2) 7%
3−HHB(F)−F (3−2) 7%
5−HHB(F)−F (3−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 6%
3−H2HB(F,F)−F (3−15) 2%
4−H2HB(F,F)−F (3−15) 2%
NI=79.3℃;Δn=0.076;Δε=2.3;Vth=2.39V;η=14.0mPa・s.
[使用例12]
3−CxHVH−5 (1−2−1−20) 3%
3−HHCx−2V (1−2−1−9) 3%
5−HB−CL (2−2) 3%
7−HB(F)−F (2−3) 7%
3−HH−4 (12−1) 9%
3−HH−EMe (12−2) 20%
3−HHEB−F (3−10) 8%
5−HHEB−F (3−10) 8%
3−HHEB(F,F)−F (3−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (3−12) 5%
4−HGB(F,F)−F (3−103) 5%
5−HGB(F,F)−F (3−103) 6%
2−H2GB(F,F)−F (3−106) 4%
3−H2GB(F,F)−F (3−106) 5%
5−GHB(F,F)−F (3−109) 4%
NI=88.1℃;Δn=0.066;Δε=4.8;Vth=1.80V;η=19.1mPa・s.
[使用例13]
5−HHCx−3 (1−2−1−2) 3%
3−HCxO1H−5 (1−3−1−18) 3%
3−HB−O2 (12−5) 10%
5−HB―CL (2−2) 13%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 7%
3−PyB(F)−F (2−15) 10%
5−PyB(F)−F (2−15) 10%
3−PyBB−F (3−80) 10%
4−PyBB−F (3−80) 10%
5−PyBB−F (3−80) 10%
5−HBB(F)B−2 (14−5) 7%
5−HBB(F)B−3 (14−5) 7%
NI=95.2℃;Δn=0.180;Δε=7.7;Vth=1.93V.
[使用例14]
3−HCx−5 (1−1−1−3) 4%
5−HHCx−3 (1−2−1−2) 3%
3−HH−O1 (12−1) 8%
5−HH−O1 (12−1) 4%
3−HH−4 (12−1) 5%
3−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 21%
2−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 5%
3−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 7%
3−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 11%
5−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 20%
NI=62.4℃;Δn=0.074;η=21.6mPa・s;Δε=−3.9.
[使用例15]
3−HHCx−5 (1−2−1−1) 5%
4−HHCx−5 (1−2−1−4) 3%
3−HB−O1 (12−5) 15%
3−HH−4 (12−1) 5%
3−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
2−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 12%
3−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 12%
3−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 8%
5−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 10%
3−HHB−O1 (13−1) 6%
NI=86.9℃;Δn=0.087;Δε=−3.0.
[使用例16]
3−CxHB(2F,3F)−O2 (1−2−3−25) 4%
5−CxHB(2F,3F)−O2 (1−2−3−26) 4%
3−HB−O1 (12−5) 15%
3−HH−4 (12−1) 5%
3−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
2−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 12%
3−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 10%
3−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 7%
5−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 13%
3−HHB−1 (13−1) 6%
NI=83.6℃;Δn=0.090;η=36.1mPa・s;Δε=−3.5.
[使用例17]
3−CxHB(2F,3F)−O2 (1−2−3−25) 3%
5−CxHB(2F,3F)−O2 (1−2−3−26) 3%
3−HH−4 (12−1) 8%
3−H2B(2F,3F)−O2 (6−4) 22%
5−H2B(2F,3F)−O2 (6−4) 22%
3−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 3%
5−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 2%
3−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 7%
5−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 9%
V−HHB−1 (13−1) 6%
3−HHB−3 (13−1) 6%
3−HHEBH−3 (14−6) 3%
3−HHEBH−4 (14−6) 3%
3−HHEBH−5 (14−6) 3%
NI=89.9℃;Δn=0.099;η=28.3mPa・s;Δε=−4.1.
上記組成物100部にOp−05を0.25部添加したときのピッチは60.3μmであった。
[使用例18]
3−HCx1OB(2F,3F)−O2 (1−3−2−40) 3%
5−HCx1OB(2F,3F)−O2 (1−3−2−39) 3%
3−HB−O1 (12−5) 15%
3−HH−4 (12−1) 5%
3−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
2−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 10%
3−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 12%
3−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 9%
5−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 13%
6−HEB(2F,3F)−O2 (7−1) 6%
[使用例19]
3−HCxB(2F,3F)−O2 (1−3−2−25) 3%
5−HCxB(2F,3F)−O2 (1−3−2−26) 3%
2−HH−5 (12−1) 3%
3−HH−4 (12−1) 15%
3−HH−5 (12−1) 4%
3−HB−O2 (12−5) 12%
3−H2B(2F,3F)−O2 (6−4) 15%
5−H2B(2F,3F)−O2 (6−4) 15%
3−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 3%
2−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 3%
3−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 5%
5−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 9%
3−HHB−1 (13−1) 3%
3−HHB−3 (13−1) 4%
3−HHB−O1 (13−1) 3%
[使用例20]
3−CxH1OB(2F,3F)−O2 (1−2−3−41) 3%
5−CxH1OB(2F,3F)−O2 (1−2−3−42) 3%
3−HB−O1 (12−5) 15%
3−HH−4 (12−1) 5%
3−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
2−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 12%
3−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 10%
3−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 9%
5−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 13%
3−HHB−1 (13−1) 6%
[使用例21]
3−CxB(2F,3F)−O2 (1−1−2−25) 3%
5−CxB(2F,3F)−O2 (1−2−2−26) 3%
2−BEB(F)−C (5−14) 3%
3−BEB(F)−C (5−14) 4%
4−BEB(F)−C (5−14) 8%
1V2−BEB(F,F)−C (5−15) 16%
3−HB−O2 (12−5) 10%
3−HH−4 (12−1) 3%
3−HHB−F (3−1) 3%
3−HHB−1 (13−1) 8%
3−HHB−O1 (13−1) 4%
3−HBEB−F (3−37) 4%
3−HHEB−F (3−10) 7%
5−HHEB−F (3−10) 7%
3−H2BTB−2 (13−17) 4%
3−H2BTB−3 (13−17) 4%
3−H2BTB−4 (13−17) 4%
3−HB(F)TB−2 (13−18) 5%
[使用例22]
3−HCx1OB(2CF3,3F)−O2
(1−3−2−44) 3%
5−HCx1OB(2CF2H,3F)−O2
(1−3−2−46) 3%
1V2−BEB(F,F)−C (5−15) 5%
3−HB−C (5−1) 18%
2−BTB−1 (12−10) 10%
5−HH−VFF (12−1) 30%
3−HHB−1 (13−1) 4%
VFF−HHB−1 (13−1) 8%
VFF2−HHB−1 (13−1) 6%
3−H2BTB−2 (13−17) 5%
3−H2BTB−3 (13−17) 4%
3−H2BTB−4 (13−17) 4%
[使用例23]
3−CxHB(2F,3F)−O2 (1−2−3−25) 3%
5−CxHB(2F,3F)−O2 (1−2−3−26) 3%
2−HB−C (5−1) 5%
3−HB−C (5−1) 12%
3−HB−O2 (12−5) 15%
2−BTB−1 (12−10) 3%
3−HHB−F (3−1) 4%
3−HHB−1 (13−1) 8%
3−HHB−O1 (13−1) 5%
3−HHB−3 (13−1) 14%
3−HHEB−F (3−10) 4%
5−HHEB−F (3−10) 4%
2−HHB(F)−F (3−2) 4%
3−HHB(F)−F (3−2) 4%
5−HHB(F)−F (3−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 5%
[使用例24]
3−CxHB(2F,3F)−O2 (1−2−3−25) 3%
3−HCx1OB(2F,3F)−O2 (1−3−2−40) 3%
5−HB−CL (2−2) 16%
3−HH−4 (12−1) 12%
3−HH−5 (12−1) 4%
3−HHB−F (3−1) 4%
3−HHB−CL (3−1) 3%
4−HHB−CL (3−1) 4%
3−HHB(F)−F (3−2) 5%
4−HHB(F)−F (3−2) 9%
5−HHB(F)−F (3−2) 9%
7−HHB(F)−F (3−2) 8%
5−HBB(F)−F (3−23) 3%
1O1−HBBH−5 (14−1) 3%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 2%
4−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
5−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
4−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
[使用例25]
5−HCx1OB(2F,3F)−O2 (1−3−2−39) 3%
3−HCxB(2F,3F)−O2 (1−3−2−25) 3%
5−HB−CL (2−2) 3%
7−HB(F)−F (2−3) 7%
3−HH−4 (12−1) 9%
3−HH−EMe (12−2) 23%
3−HHEB−F (3−10) 8%
5−HHEB−F (3−10) 8%
3−HHEB(F,F)−F (3−12) 6%
4−HHEB(F,F)−F (3−12) 3%
4−HGB(F,F)−F (3−103) 5%
5−HGB(F,F)−F (3−103) 6%
2−H2GB(F,F)−F (3−106) 4%
3−H2GB(F,F)−F (3−106) 5%
5−GHB(F,F)−F (3−109) 7%
本発明の化合物は、高い透明点と低い結晶化温度を併せ持つことによって液晶相の広い温度範囲を有し、加えて他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する。さらに化合物に必要な一般的物性、熱、光などに対する安定性、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性を有する。本発明の液晶組成物は、これらの化合物の少なくとも一つを含有し、そしてネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、低いしきい値電圧を有する。本発明の液晶表示素子は、この組成物を含有し、そして使用できる広い温度範囲、短い応答時間、大きなコントラスト比、低い駆動電圧を有するので、液晶プロジェクター、液晶テレビなどに用いることができる。

Claims (17)

  1. 式(1−1)〜式(1−8)で表される化合物。
    Figure 2015003911

    式(1−1)〜式(1−8)において、RaおよびRbは独立して、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、炭素数1から9のアルコキシ、炭素数2から9のアルコキシアルキル、炭素数3から9のアルケニルオキシ、炭素数2から10のポリフルオロアルキル、炭素数1から9のポリフルオロアルコキシ、または炭素数2から10のポリフルオロアルケニルであり;A11、A21、A31、A32、A41、A42、およびA43は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘキセン−3,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、3−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2−ジフルオロメチル−1,4−フェニレン、3−ジフルオロメチル−1,4−フェニレン、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたはナフタレン−2,6−ジイルであるが、A11、A21、A31、A32、A41、A42、およびA43の少なくとも一つは2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Z11、Z21、Z31、Z32、Z41、Z42、およびZ43は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、−C≡C−、−CHSiH−、−SiHCH−、−CH=CH−CHO−、または−OCH−CH=CH−である。
  2. 式(1−1)〜式(1−5)において、RaおよびRbが独立して、フッ素、炭素数1〜8のアルキル、炭素数2〜8のアルケニル、炭素数1〜7のアルコキシ、炭素数2〜7のアルコキシアルキル、または炭素数3〜7のアルケニルオキシであり;A21、A31、A32、A41、およびA42が独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、シクロヘキセン−1,4−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレンであるが、A21、A31、A32、A41、およびA42の少なくとも一つが、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−(トリフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、2−(ジフルオロメチル)−3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2−フルオロ−3−(ジフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Z21、Z31、Z32、Z41、およびZ42が独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、または−C≡C−である請求項1に記載の化合物。
  3. 式(1−1)〜式(1−5)において、RaおよびRbが独立して、炭素数1〜5のアルキル、炭素数2〜5のアルケニル、または炭素数1〜4のアルコキシであり;A21、A31、A32、A41、およびA42は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであるが、A21、A31、A32、A41、およびA42の少なくとも一つが、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;Z21、Z31、Z32、Z41、およびZ42が独立して、単結合、−(CH−、−CHO−、−OCH−、または−CH=CH−である請求項1に記載の化合物。
  4. 式(1−1)〜式(1−3)において、A21、A31、A32、およびA42が独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、または2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであるが、A21、A31、A32、およびA42の少なくとも一つが、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、Z21、Z31、Z32、およびZ42が、単結合、−CHO−または−OCH−である請求項1に記載の化合物。
  5. 式(1−1−2)、式(1−2−2)〜式(1−2−4)、式(1−3−2)、式(1−3−3)、式(1−4−2)〜式(1−4−6)、および式(1−5−2)〜式(1−5−7)のいずれか1つで表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015003911

    Figure 2015003911

    式(1−1−2)、式(1−2−2)〜式(1−2−4)、式(1−3−2)〜式(1−3−3)、式(1−4−2)〜式(1−4−6)、および式(1−5−2)〜式(1−5−7)において、RaおよびRbは独立して、炭素数2〜10のアルキル、炭素数1〜9のアルコキシ、または炭素数2〜10のアルケニルであり;X10、X20、X12、X22、X13、X23、X14、およびX24は独立して、フッ素または水素であるが、X10とX20、X12とX22、X13とX23、X14とX24のうちの、少なくとも一組は共にフッ素であり;Z21、Z31、Z32、Z41、およびZ42は独立して、単結合、−(CH22−、−CH=CH−、−CH2O−、または−OCH2−である。
  6. 式(1−1−2)、(1−2−2)〜(1−2−4)、および(1−3−3)のいずれか一つで表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015003911

    式(1−1−2)、(1−2−2)〜(1−2−4)、および(1−3−3)において、RaおよびRbは独立して、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、または炭素数2〜8のアルケニルであり;X10、X20、X12、X22、X13、X23、X14、およびX24は独立して、フッ素または水素であるが、X10とX20、X12とX22、X13とX23、X14とX24のうちの、少なくとも一組は共にフッ素であり;Z21、Z31、Z32、およびZ41が独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CH2O−、または−OCH2−である。
  7. 式(1−1−2)、式(1−2−3)、および(1−2−4)において、RaおよびRbが、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、または炭素数2〜5のアルケニルであり;X10、X20、X14、およびX24が、フッ素であり、X13およびX23が独立して、フッ素または水素であり;Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合、−CH=CH−、−CH2O−、または−OCH2−である請求項6に記載の化合物。
  8. 式(1−1−2)、式(1−2−3)、および(1−2−4)において、RaおよびRbが、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、または炭素数2〜5のアルケニルであり;X10、X20、X14、およびX24が、フッ素であり、X13およびX23が独立して、フッ素または水素であり;Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合、−CH2O−、または−OCH2−である請求項6に記載の化合物。
  9. 式(1−1−2)、式(1−2−3)、および(1−2−4)において、RaおよびRbが、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、または炭素数2〜5のアルケニルであり;X10、X20、X14、およびX24が、フッ素であり、X13およびX23が水素であり;Z21、Z31,Z32、およびZ41が独立して、単結合または−CH2O−である請求項6に記載の化合物。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載した少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物。
  11. 式(2)、(3)、および(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項10に記載の液晶組成物。
    Figure 2015003911

    式(2)〜(4)において、Rは独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
    は、フッ素、塩素、−OCF3、−OCHF2、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF2CHF2、または−OCF2CHFCF3であり;
    環B、環B、および環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、1−テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、または3、5−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;
    およびZは独立して、−(CH22−、−(CH24−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CHO−、または単結合であり;
    およびL10は独立して、水素またはフッ素である。
  12. 式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項10または請求項11に記載の液晶組成物。
    Figure 2015003911

    式(5)において、R10は、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
    は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
    環C、環C、および環Cは独立して、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1−テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    は、−(CH22−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−C≡C−、−CHO−、または単結合であり;
    11およびL12は独立して、水素またはフッ素であり;
    oは、0、1または2であり、pは0または1であり、oおよびpの和は、0、1、2または3である。
  13. 式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2015003911

    式(6)〜(11)において、R11およびR12は独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、アルキルおよびアルケニルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
    環D、環D、環D、および環Dは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、6−テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロ−2,6−ナフタレンであり;
    10、Z11、Z12、およびZ13は独立して、−(CH22−、−COO−、−CHO−、−OCF−、−OCF(CH22−、または単結合であり;
    13およびL14は独立して、フッ素または塩素であり;
    q、r、s、t、u、およびvは独立して、0または1であり、r、s、t、およびuの和は、1または2である。
  14. 式(12)、(13)、および(14)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項10〜請求項13のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2015003911

    式(12)〜(14)において、R13およびR14は独立して、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数2〜10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
    環E、環E、および環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、または2,5−ジフルオロ1,4−フェニレンであり;
    14およびZ15は独立して、−C≡C−、−COO−、−(CH22−、−CH=CH−、または単結合である。
  15. 少なくとも1つの光学活性化合物および/または重合可能な化合物をさらに含有する、請求項10〜請求項14のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  16. 少なくとも1つの酸化防止剤および/または紫外線吸収剤をさらに含有する請求項10〜請求項15のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  17. 請求項10〜請求項16のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
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