JP2015002938A - X線透視撮影装置 - Google Patents

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祐紀 久保
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Abstract

【課題】 天板にたわみが生じた場合であっても、頭部側から足部側まで一定の拡大率で被検体を透視または撮影することが可能なX線透視撮影装置を提供する。【解決手段】 片持ち支持された天板102を有するX線透視撮影装置1において、天板102に歪みセンサ(歪み量検出器102)を設ける。制御部22は、歪みセンサ取り付け位置における歪み量L1に基づいて、天板102の長手方向の各位置(L2)における歪み量L4を求める。歪み量L4が所定の閾値Hを超えた場合、天板移動機構110により天板102を上下方向に移動させる。これにより天板と映像系(X線検出器)との相対的な位置関係(距離)を一定に保つことができる。【選択図】図6

Description

本発明はX線透視撮影装置に係り、特に、片持ち支持された天板と映像系との位置補正の技術に関する。
X線透視撮影装置は、Cアームと呼ばれる半円形のアームの一端にX線管装置を、他端にX線検出器(X線受像装置)を取り付けて対向配置した映像系を有する。X線透視撮影装置では、Cアームで形成されるX線照射空間内に、被検体を寝載する天板をスライド移動させて挿入し、この状態でCアームと天板との相対位置を水平方向に移動させながら透視像を取得したり、所定の撮影位置で停止して撮影像を取得したりする。天板は、X線照射空間内への挿入を容易とするため、天板の長手方向の一端部が片持ち支持されたタイプのものが用いられることがある。
この種の片持ち支持された天板は、被検体の自重によってたわむことがある。特許文献1には、片持ち支持された天板のたわみを近接センサにより検出し、天板を傾斜させることで天板のたわみを解消し、天板と映像系との衝突を防止する技術について記載されている。
特開2011−143103号公報
しかしながら、特許文献1に記載される技術は、天板と映像系との衝突を防止し、安全に動作させることを目的とするものであった。そのため、天板のたわみに起因する画像の拡大率への影響について配慮されていなかった。天板にたわみが生じると、撮影位置によって天板(被検体)とX線検出器との間の距離や角度が変わってしまう。特に、被検体の体軸に沿って複数箇所を撮影した撮影像を並べた長尺画像を作成する場合には、天板のたわみにより頭部側と足部側とで遠近差のある画像となり、遠い部分と近い部分とで拡大率に差異が生じた不自然な画像となってしまう。また被検体の体軸に沿って透視像を取得する場合も同様に、天板にたわみが生じていると、撮影位置によって拡大率に差異が生じ不自然な透視像となるという問題があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、天板にたわみが生じた場合であっても、頭部側から足部側まで一定の拡大率で被検体を透視または撮影することが可能なX線透視撮影装置を提供することである。
前述した目的を達成するために本発明は、被検体を載置し、長手方向の一端部で片持ち支持された天板と、前記被検体にX線を照射するX線源と、前記X線源と対向配置され前記被検体を透過した透過X線を検出するX線検出器と、前記X線源を一端部、前記X線検出器を他端部で支持するアームと、前記X線検出器と前記天板との相対位置を、水平方向及び鉛直方向に移動させ、または前記天板の長手方向と直交する方向かつ水平方向を軸心とする回転方向に移動させるように、前記アーム及び前記天板のいずれか一方または両方を移動する移動機構と、前記天板の歪み量を計測する歪み量検出器と、前記歪み量検出器により計測した歪み量に基づいて前記X線検出器と前記天板との相対的な位置関係を一定に保つように前記移動機構の動作を制御する制御部と、前記X線検出器から出力された透過X線に基づいてX線画像を生成する画像処理部と、を備えることを特徴とするX線透視撮影装置である。
本発明により、天板にたわみが生じた場合であっても、頭部側から足部側まで一定の拡大率で被検体を透視または撮影することが可能なX線透視撮影装置を提供できる。
本発明に係るX線透視撮影装置1の外観構成図 X線透視撮影装置1の内部構成図 天板102と映像系(X線検出器105及びX線管装置103)との配置例を説明する図。(a)アンダーチューブ(b)オーバーチューブ 透視動作中の天板102と映像系(X線検出器105及びX線管装置103)との相対位置について説明する図 天板歪みの補正制御に係るブロック図(第1の実施の形態) 歪み量検出器(歪みセンサ)21の取り付け例と、歪み量(歪み距離)について説明する図(第1の実施の形態) 制御部22が実行する位置補正処理の流れを示すフローチャート(第1の実施の形態) 天板歪みの補正制御に係るブロック図(第1の実施の形態の別の例) 歪み量検出器(歪みセンサ)21の取り付け例と、歪み量(歪み角度)について説明する図(第2の実施の形態) 天板歪みの補正制御に係るブロック図(第2の実施の形態) 制御部22が実行する位置補正処理の流れを示すフローチャート(第2の実施の形態) 天板歪みの補正制御に係るブロック図(第2の実施の形態の別の例) 天板歪みの補正制御に係るブロック部(第3の実施の形態) 歪み量検出器(歪みセンサ)21の取り付け例と、歪み量(歪み角度及び歪み距離)について説明する図
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1及び図2を参照しながら、本発明に係るX線透視撮影装置1の構成について説明する。
図1に示すようにX線透視撮影装置1は、被検体101を寝載する天板102と、天板102を片持ち支持し床面に対し水平方向(図中Y方向)及び鉛直方向(上下方向)に移動動作する天板移動機構110と、X線管装置103及びX線検出器105を両端部において互いに対向する状態で連結して支持するアーム106と、アーム106を回転及び移動可能に支持するアーム移動機構120と、天板102を床面に対し直立させる天板起倒機構111と、床面に起立し、天板起倒機構111、アーム移動機構120及び天板移動機構110を支持する支柱112とを備える。天板102には、天板102のたわみ量(歪み量)を検出する歪み量検出器21が取り付けられる。
図1では、天板102は床面に対し水平に支持された状態である。図1のX方向は床面(天板面)に対し水平かつ天板102の長手方向であり、Y方向は床面(天板面)に対し水平かつ天板102の長手方向に直交する方向であり、Z方向は床面(天板面)に対し鉛直な方向である。X、Y、Z方向は互いに直交する。
また、図1ではアーム106の形状は円弧状、すなわち略C型形状に構成されるが本発明のアーム106はこの形状のものに限定されない。アーム106は、X線管装置103及びX線検出器105を対向配置させた状態で連結して支持するものであればどのような形状でもよい。
まず、X線透視撮影装置1のアーム106及び天板102の移動機構について説明する。
X線透視撮影装置1の移動機構は、X線検出器105と天板102との相対位置を水平方向及び鉛直方向に移動させ、または床面に対し水平かつ天板102の長手方向と直交する方向(図中Y方向)を軸心とする回転方向に移動させるように、アーム106及び天板102のいずれか一方または両方を移動させる。このため、X線透視撮影装置1は、アーム106を移動及び回転動作させるアーム移動機構120、天板102を移動させる天板移動機構110、天板102を起倒させる天板起倒機構111を有する。
アーム移動機構120は、第1方向回転機構107、第2方向回転機構108、及びアームスライド機構109を備える。第1方向回転機構107はアーム106を支持するとともにアーム106に設けられたX線検出器105及びX線管装置103を天板102の長手方向(図中X方向)を軸心に回転動作させる。第2方向回転機構108は第1方向移動機構107を支持するとともにアーム106に設けられたX線検出器105及びX線管装置103を天板102の長手方向と垂直な方向(図中Y方向)を軸心に回転移動させる。アームスライド機構109は、天板102の長手方向に対し平行(図中X方向)に配設されたスライドレール109bとスライドレール109b上を走行し第2方向回転機構108を支持するスライド機構109aとを備え、アーム106を天板102の長手方向(図中X方向)にスライド移動させる。つまり、アームスライド機構109はアーム106に設けられたX線検出器105及びX線管装置103(映像系)を天板102に寝載される被検体101の体軸方向に水平移動させる。
天板移動機構110は、天板垂直移動機構110aと天板水平移動機構110bとを備える。天板垂直移動機構110aはアーム移動機構120のスライドレール109bの一端部に設けられる。天板垂直移動機構110aは天板水平移動機構110bを支持する。また天板垂直移動機構110aはZ方向(床面に対し鉛直方向)に延びるスライドレールを備え(不図示)、このスライドレールに沿って天板水平移動機構110を上下方向(図中Z方向)に移動させる(昇降移動させる)。天板水平移動機構110は天板102の長手方向一端部を片持ち支持している。これにより天板102が上下に昇降移動される。天板水平移動機構110bは、天板102の長手方向がアーム移動機構120のスライドレール109bと平行となるように天板102の端部を片持ち支持する。また、天板水平移動機構110bは図中Y方向に延びたスライドレールを有し(不図示)、このスライドレール上を走行するように天板102が移動される。これにより天板102がその長手方向と垂直な方向(図中Y方向)に移動される。
天板起倒機構111は、天板102を図中Y方向を軸心とする回転方向に傾けることで床面に対し起倒させる。
天板移動機構110及び天板起倒機構111により移動された天板102の位置や傾き角度、及びアーム移動機構120により移動されたアーム106の位置(X線検出器105の位置)や角度は、位置検出部113(図2参照)により常時監視される。
図2にX線透視撮影装置1の内部構成を示す。
図1に示す構成に加え、X線透視撮影装置1は天板102及びアーム106の位置及び角度を常時監視する位置検出部113と、X線管装置103を制御するX線制御部23と、X線管装置103に対して電力供給を行う高電圧発生装置114と、X線検出器105から出力されたX線信号に対して画像処理を行う画像処理部115と、画像処理部115から出力されたX線画像を記憶する画像記憶部116と、画像処理部115から出力されたX線画像を表示する表示装置117と、上述の各構成要素を制御する制御部22、制御部22に対して指令の入力を行う操作部119とを備える。また、制御部22には天板102に取り付けられた歪み量検出器21が接続され、天板102の歪み量が入力される。
位置検出部113は、天板移動機構110や天板起倒機構111による天板102の移動量、傾き角度、アーム移動機構120によるアーム106の移動量、回転角度等を計測し、天板102及び映像系(X線検出器105及びX線管装置103)の絶対位置または相対位置を取得し、制御部22に出力する。
X線管装置103は高電圧発生装置114から電力供給を受けてX線を発生させるX線管球を有する。X線管装置103には特定のエネルギーのX線を選択的に透過させるX線フィルタ等が設けられるようにしてもよい。X線管装置103及び高電圧発生装置114の動作はX線制御部23により制御される。X線制御部23は制御部22から送信されるX線制御信号に従って、X線管電流やX線管電圧等を制御する。なお、X線管装置103と高電圧発生装置114とは一体的に構成されたものが多いが、別体であってもよい。また、X線管装置103とX線絞り装置104とが一体的に設けられていてもよい。
X線絞り装置104は、X線管装置103から発生したX線を遮蔽するX線遮蔽板を複数有する。X線遮蔽板の材料は例えば鉛等である。X線絞り装置104はX線制御部23(または制御部22)からの制御信号に従って複数のX線遮蔽板を移動させることで被検体101に照射するX線照射領域を形成する。
X線検出器105は、X線を検出する複数の検出素子が2次元アレイ上に配置されて構成されており、X線管装置103から照射され被検体101を透過したX線(透過X線)の入射量に応じたX線信号を検出し、画像処理部115へ送出する。
画像処理部115は、X線検出器105から出力されたX線信号を画像処理し、X線画像を生成して出力する。画像処理は、ガンマ変換、階調変換処理、画像の拡大・縮小処理等である。画像処理部115により生成された画像は記憶部116及び表示装置117に出力される。
X線透視撮影装置1は、被検体101にX線を連続的に照射して動画像からなるX線画像(透視像)を生成する透視像取得機能と、被検体101に一瞬だけX線を照射して静止画像からなるX線画像を生成する撮影像取得機能とを有する。画像処理部115は透視像取得時には透視像を生成し、撮影像取得時には撮影像を生成する。
記憶部116は、画像処理部115により生成された画像(透視像または撮影像)を記憶する。また、透視や撮影に関するプログラムや各種透視条件、撮影条件の他、後述する歪み量の閾値等、歪み量補正に必要なプログラム及びデータ等を記憶する。
表示装置117は、CRTや液晶パネルなどにより構成され、被検体101のX線画像を表示する。
操作部119は、キーボード、マウス、ジョイスティック等の入力装置を備え、操作者からの指令を制御部22に入力する。なお、操作部119は表示装置117と一体的に形成されたタッチパネル式の操作部としてもよい。
制御部22は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部22は、操作部119から入力された入力信号に基づいてX線照射の動作制御を行ったり、被検体101を透過したX線(以下「透過X線」と略記する)の検出及びデータ収集動作の制御を行ったり、アーム106及び天板102の移動動作の制御を行う。なお、アーム106及び天板102は、制御部22による制御に従って回転、移動するようにしてもよいし、操作者によるマニュアル操作により回転、移動してもよい。
歪み量検出器21は、天板102の歪み量を計測し、制御部22に出力する。歪み量検出器21は、例えば、歪みゲージ、ブリッジ回路、及び電圧増幅器等により構成される歪みセンサを用いる。歪みゲージとは薄い絶縁体上に金属の抵抗体(金属箔)が配置されたものであり、被測定物に接着されて使用される。歪み量検出器21は歪みゲージが変形した際の電気抵抗の微小変化を測定し、ブリッジ回路と電圧増幅器により増幅して歪み量を測定する。なお、歪み量検出器21は、上述の歪みゲージを使用した歪みセンサに限定されず、歪み量を計測可能な装置であればよい。例えば、重量センサ等を用い、重量センサにより検出した応力から歪み量を演算により求めてもよい。
歪み量検出器(歪みセンサ)21の取り付け位置は、天板102の片持ち支持された部位と、体軸方向に反対側の端部とすることが望ましい。また、天板102の側面に設けられることが好ましい。歪みセンサ21を天板102の側面に設けることにより、透視像または撮影像取得時に歪みセンサ21の映り込みを防ぐことができる。また、歪み量検出器(歪みセンサ)21は天板102の複数の箇所に設けられてもよい。天板の長手方向の複数の位置に歪みセンサを取り付けることにより、天板の歪みの形状を把握しやすくなる。
次に映像系について説明する。
本発明において映像系とは、被検体101に対してX線を照射し、被検体101を透過した透過X線を検出するための装置群であり、具体的にはX線管装置103及びX線検出器105を含む。X線管装置103及びX線検出器105は、天板102を介して対向する状態でアーム106の端部にそれぞれ固定される。
図3は、映像系(X線管装置103及びX線検出器105)と天板102との位置関係を簡略に示す側面図である。図3(a)に示すように、天板102の下面(裏面)側にX線管装置103(及びX線絞り装置104)を配置し、天板102の上面(被検体載置面)側にX線検出器105が配置される状態をアンダーチューブという。これに対し、図3(b)に示すように、天板102の下面(裏面)側にX線検出器105を配置し、天板102の上面(被検体載置面)側にX線管装置103及びX線絞り装置104が配置される状態をオーバーチューブという。本発明はアンダーチューブ及びオーバーチューブのいずれの配置でも適用可能である。
次に、X線透視撮影装置1の透視動作について説明する。図4は、透視動作における被検体101(天板102)と映像系(X線検出器105)との相対位置について説明する図である。以下の説明ではアンダーチューブの場合を例として説明する。
図4に示すように、透視動作中、X線透視撮影装置1の制御部22は、天板102の長手方向に沿って映像系(X線管装置103及びX線検出器105)を天板102に対し相対的に移動させる。制御部22は、X線管装置103から透視像取得用のX線量でX線量を照射させ、動画像からなる透視像を得る。
操作部119から制御部22に対して透視像を取得する旨の指令が入力されると、制御部22は、X線管装置103(及びX線絞り104)とX線検出器105とをアームスライド機構109によって被検体101の体軸方向に沿って移動させる。また制御部22は、X線制御部23に対し透視像取得時のX線量を照射する旨のX線制御信号を送出する。X線制御部23は、X線制御信号に基づいて高電圧発生装置114及びX線管装置103を制御して、透視像取得用のX線量を照射する。透視像は、撮影位置を把握するために取得されるものなので撮影像取得時と比較して低いX線量に制限される。なお、透視像取得時のX線量は、予め設定されている値としてもよいし、ある程度決められた範囲内で操作者の操作により設定された任意の値としてもよい。X線検出器105は、被検体101を透過した透過X線を検出し、電気信号(X線信号)に変換して画像処理部115へ送る。画像処理部115は、取得したX線信号に基づいて透視像を生成し、リアルタイムに表示装置117に表示させる。
図4は、位置Aから位置Cに向けて被検体101の透視像を取得する際の天板102と映像系との位置関係を示している。透視像取得中、操作者は表示装置117に表示される透視像を参照しながら撮影像を取得する位置を決定する。詳細な観察を行う関心領域が、例えば位置Bにある場合、操作者は位置Bで操作部119の撮影像取得スイッチ(シャッターボタン)を用いて制御部22に対し撮影像を取得する旨の指示を入力する。撮影像を取得する指示を取得すると、制御部22はX線検出器105に設けられる検出器移動機構105bによってX線検出器105の位置を予め決められた距離だけ被検体101の近傍まで接近させ、撮影像を取得する。撮影像を取得する際は、制御部22は透視像取得時よりも高いX線量を照射するよう制御する。撮影像の取得が終了すると、X線検出器移動機構105bによってX線検出器105の位置を元の位置に戻し、透視像の取得へ戻る。
次に、透視像撮影時の天板102及び映像系の位置補正動作(第1の実施の形態)について、図5〜図6を参照して説明する。
X線透視撮影装置1の制御部22は、歪み量検出器21により計測した歪み量に基づいてX線検出器105と天板102との相対的な位置関係を一定に保つように移動機構(アーム移動機構120または天板移動機構110)の動作を制御する。透視像取得時であれば、制御部22は、透視像の取得を開始したときの天板102とX線検出器105との相対的な位置関係を基準とし、透視像取得中、常に透視像撮影位置における天板の歪み量を求め、天板102とX線検出器105との距離や角度が一定となるように天板102またはアーム106の位置を補正する。
また、撮影像取得時であれば、制御部22は、はじめに撮影像を取得したときの天板102とX線検出器105bの相対的な位置関係を基準とし、各撮影像取得位置(X方向位置)において、それぞれ天板102の歪み量を求め、天板102とX線検出器105との距離や角度が一定となるように天板102またはアーム106の位置を補正する。
制御部22は、アーム106を天板102に対して相対的に水平方向に移動する間、常にその水平方向位置(X位置L2_B、L2_C;図6参照)における天板102の歪み量を求める。第1の実施の形態では、歪み量として、Z方向(鉛直方向)の歪み距離L4を求める。制御部22は、歪み距離L4に応じて、天板102の上下方向位置を補正して、天板102とX線検出器105との間の距離が相対的に一定となるようにする。
この動作を行うために、第1の実施の形態のX線透視撮影装置1の制御部22は、図5に示すように、歪み量演算部221と閾値判定部222と移動制御部223とを備える。
歪み量演算部221は、歪み量検出器21により検出した、センサ取り付け位置L3における天板102の歪み量(鉛直方向の歪み量L1)に基づいて、透視像取得中の各位置(アーム水平方向位置L2)における天板102の鉛直方向の歪み距離L4を求める。
図6を参照して、天板102の歪み量(歪み距離L4)の求め方について説明する。
図6において、L1は歪みセンサ21を取り付けた位置での天板102の歪み距離、L2_B、L2_CはX方向基準位置Xからアーム106の第2方向回転機構108の中心位置までのX方向の距離、L3はX方向基準位置Xから歪みセンサ21の取り付け位置までのX方向の距離、L4はX方向位置L2_Cでの天板102の歪み距離である。
図6(a)は、アーム106がX方向位置(水平方向位置)BにあるときのX線管装置103、X線絞り装置104、X線検出器105、天板102、及び被検体101の位置関係を示し、図6(b)は、アーム106が水平方向位置(X方向位置)CにあるときのX線管装置103、X線絞り装置104、X線検出器105、天板102、及び被検体101の位置関係を示している。
制御部22の歪み量演算部221は、歪みセンサ取り付け位置(X方向位置L3)とそのX方向位置における天板歪み量L1とに基づいて、アーム106が水平方向(X方向)に移動した各位置(L2_B、L2_C、…)での天板102の歪み距離L4を求める。歪みの形状は天板102の剛性や被検者の体格にも依存する。そのため、例えば、L1、L2、L3、L4の関係を予め計測し、データとして記憶部116に保持するようにしてもよい。或いは、L1,L3に基づいて歪みの形状を示す曲線を推定し、X方向の各位置(L2_B、L2_C、…)における天板歪み量L4を求めるようにしてもよい。
図6(a)に示すように、天板102の支点(X方向基準位置)Xに近い位置Bでの天板102の歪み量L4は0である。一方、図6(b)に示すように天板102の支点(X方向基準位置)Xからある程度遠いX方向位置Cでは、天板102の歪み量はL4となる。
制御部22の歪み量演算部221は、透視像取得中に現在のアーム106のX方向位置(L2)における天板102の歪み距離L4を常に求め、閾値判定部222に送る。
閾値判定部222は、歪み量演算部221により算出された歪み距離L4と所定の閾値Hとを比較する。閾値Hは、記憶部116に予め保持された値とする。閾値判定部222は、歪み距離L4が所定の閾値Hより大きいか否かを判定し、判定結果を移動制御部223に出力する。
移動制御部223は、閾値判定部222による閾値判定結果を取得する。歪み量演算部221により算出された歪み量L4が閾値Hより大きいと判定された場合は、移動制御部223は、天板102を閾値Hだけ上方向へ移動させるよう、移動制御信号を天板移動機構110に対して出力する。
天板移動機構110は、移動制御部223からの移動制御信号に従って、閾値Hだけ天板102を上方向に移動する。
これにより天板102と映像系(X線検出器105)との間の相対距離は天板102にたわみが発生していても常に一定になる。その結果、画像処理部105が画像を生成する際に特に拡大率の調整を行う必要がなく、足部側と頭部側とで遠近差のない(拡大率が一定の)画像を生成できる。
次に、図7のフローチャートを参照して、透視像取得中の位置補正処理の手順を説明する。
操作部119が操作者により操作され、透視像取得開始位置が設定されると、制御部22はアーム移動機構120及び天板移動機構110を制御してアーム106及び天板102を透視像取得開始位置まで移動する(ステップS101)。位置検出部113は透視像取得開始位置におけるアーム106及び天板102のX、Y、Z位置を取得し(或いは、天板102とアーム106との相対位置を取得し)、基準位置として記憶する。
また、制御部22は天板102に取り付けられた歪みセンサ21から、センサ取り付け位置における歪み距離(L1)を取得する(ステップS102)。
次に、操作部119の透視像取得開始スイッチが操作されると、制御部22は透視像の取得動作を開始する(ステップS103)。透視像取得時は、制御部22は透視像取得用のX線量をX線管装置103から照射させる。また、X線絞り装置104を制御して、X線の照射領域を制限する。X線検出器105は被検体101を透過した透過X線を検出し、画像処理部115へ出力する。画像処理部115は、取得した透過X線に基づいて透視像を生成し、表示装置117へ表示するとともに記憶部116に記憶する。
次に、操作部119のアーム移動スイッチを用いて映像系(X線検出器105及びX線管装置103)を被検体101の体軸方向にスライド移動する指示が入力されると、制御部22のアーム移動機構120のスライド機構119bを制御して、アーム106を被検体体軸方向(X方向)に移動する(ステップS104)。
制御部22(歪み量演算部221)は、現在のアーム106の位置における天板102の歪み量L4を常に求める(ステップS105)。
次に制御部22(閾値判定部222)は、ステップS105で求めた天板102の歪み距離L4の大きさを閾値Hと比較する(ステップS106)。現在のアーム106の位置(L2)における天板102の歪み量L4の大きさが、閾値H以上であれば(ステップS106;No)、制御部22(移動制御部223)は天板102を上方向に閾値Hだけ移動させるように、天板移動機構110に対し移動制御信号を送る(ステップS107)。
現在のアーム106の位置(L2)における天板102の歪み量L4の大きさの値が、閾値Hより小さい場合は(ステップS106;Yes)、ステップS108へ進む。
ステップS108では、制御部22は、アーム106が透視像取得終了位置まで移動されたか否か(或いは、透視像取得終了スイッチが操作されたか)を判定する。透視像取得終了位置に到達していない場合は(ステップS108;No)、ステップS104へ戻り、ステップS104〜ステップS108の処理を繰り返す。透視像取得終了位置に到達すると(ステップS108;Yes)、制御部22は、X線の照射を停止させ、透視像の取得を終了する(ステップS109)。
なお、ステップS104〜ステップS109の処理の間に、操作部119の撮影像取得スイッチが操作された場合は、制御部22は撮影像取得動作へ移行する。撮影像取得時は、制御部22は、操作部119の撮影像取得スイッチが操作された位置で検出器移動機構105bによりX線検出器105を所定量移動して被検体101の近傍まで接近させて撮影像を取得する。ステップS107の処理により天板102の歪み量が補正されているため、検出器移動機構105bによるX線検出器105の上下方向の移動量はアーム106の位置によらず一定としてよい。撮影像取得時も、常にX線検出器105と天板102との間の距離が一定となるため、頭部側と足部側とで遠近差がない。よって一定の拡大率で画像を生成しても不自然な画像とはならない。例えば複数の体軸方向位置で取得した撮影像を並べて配置した長尺画像を生成する場合、天板102にたわみのない水平な状態で被検体101を撮影した場合と同様の画像を得ることが可能となる。
撮影像取得動作中はアーム移動スイッチによるアーム106のスライド移動はロックされることが望ましい。これにより誤動作を防止できる。
以上、第1の実施の形態のX線透視撮影装置1によれば、アーム106を天板102に対してX方向に相対的に移動した際に、各X方向位置における天板102の歪み量(歪み距離L4)を求め、歪み量に基づいて天板102とX線検出器105との間の距離が透視像取得中一定となるよう天板102の高さ(Z方向位置)を補正する。これにより、片持ち支持された天板102の歪み量が透視中に補正され、歪みのない寝台で透視した場合と同様の画像を得ることができる。頭部側と足部側とで同じ拡大率の画像を得ることができる。
なお、上述の例では、天板102をZ方向(昇降方向)に移動させることで天板102の歪み量を補正するものとしたが、天板102と映像系(X線検出器105)との相対位置が常に一定であればよい。つまり、映像系(アーム106)が鉛直方向に移動可能な場合は、歪み量に基づいて映像系(アーム106)を鉛直方向に移動するようにしてもよい。
すなわち、図8に示すように、図5の天板移動機構110に代えてアーム106を上下方向(Z方向)へ移動させるアーム上下方向移動機構120Aを備え、移動制御部223aがアーム上下方向移動機構120Aを制御して、アーム106を天板102の歪み量(閾値Hと比較する場合は閾値H)だけ下方向へ移動させるようにしてもよい。
これにより、天板102とX線検出器105とのZ方向の距離を各X方向位置で相対的に一定とすることができる。
[第2の実施の形態]
図9〜図11を参照して、第2の実施の形態のX線透視撮影装置1について説明する。なお、以下の説明では、第1の実施の形態と同一の各部は同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第1の実施の形態では、天板102とX線検出器105との間の距離が相対的に一定となるように天板102またはアーム106を鉛直方向に移動する。しかし、天板102のたわみ形状が円弧状となる場合は、天板102とX線検出器105との平行が保てない。そのため被検体体軸方向(X方向)に幅のあるX線検出器105を使用した場合には、X線検出器105の体軸方向両端に配置された検出素子列で、天板102との距離に誤差が生じる。
そこで第2の実施の形態では、天板102とX線検出器105との平行を保つように天板102またはアーム106の角度を補正する。
そのため、第2の実施の形態では、歪みセンサ21(歪み量検出器)を取り付けた位置L3における天板102の歪み量L1から、各X方向位置での天板歪み角度θを求める。
図9は、天板102の歪み角度θの求め方について説明する図である。
図9において、L1は歪みセンサ21を取り付けた位置での天板102の歪み量(歪み距離)、L2_B、L2_Cは天板102の支点(X方向基準位置)Xからアーム106の第2方向回転機構108の中心位置までのX方向の距離、L3は天板102の支点(X方向基準位置)Xから歪みセンサ21の取り付け位置までのX方向の距離である。θは水平方向位置L2_Cにおける天板102の歪み角度である。歪み角度θは、例えば、L1、L2、L3、及びθの関係を予め計測し、データとして記憶部116に保持するようにしてもよい。或いは、L1,L3に基づいて歪みの形状を示す曲線を推定し、X方向の各位置(L2_B、L2_C、…)における天板歪み量(L4)を求め、更に三角関数を利用することでX方向の各位置(L2_B、L2_C、…)における歪み角度θを求めることができる。
図9(a)に示すように、天板102の支点(X方向基準位置)Xに近い位置Bでの天板102の歪み角度θは0である。一方、図9(b)に示すように天板102の支点Xからある程度遠い位置Cでは、天板102のある程度の歪み角度θが発生する。
第2の実施の形態の歪み量補正に係る構成を図10を参照して説明する。
第2の実施の形態のX線透視撮影装置1の制御部22bは、図10に示すように、歪み量演算部221bと閾値判定部222bと移動制御部223bとを備える。
歪み量演算部221bは、歪み量検出器21により検出した、センサ取り付け位置L3における天板102の上下方向の歪み量(歪み距離L1)に基づいて、透視像取得中の各位置(X方向位置L2_B、L2_C)における天板102のY方向の歪み角度θを求める。歪み量演算部221bは、求めた歪み角度θを閾値判定部222bに送る。
閾値判定部222bは、歪み量演算部221bにより算出された歪み角度θと所定の閾値Θとを比較する。閾値Θは、記憶部116に予め保持された値とする。閾値判定部222bは、歪み角度θが所定の閾値Θより大きいか否かを判定し、判定結果を移動制御部223bに出力する。
移動制御部223bは、閾値判定部222bによる閾値判定結果を取得する。歪み量演算部221bにより算出された歪み角度θが閾値Θより大きいと判定された場合は、移動制御部223bは、アーム106の角度(Y方向を軸心とする回転方向)を閾値Θだけ天板102のたわみに合わせて回転させるよう、移動制御信号をアーム移動機構120(第2方向回転機構108)に対して出力する。天板102とX線検出器105との位置関係が常に相対的に一定になるようにするため、回転方向は、天板102の歪み形状に合わせる。具体的には天板102の上面とX線検出器105の天板102に対向する面が平行となるようにアーム106を回転する。
次に、図11のフローチャートを参照して、第2の実施の形態における透視像取得中の位置補正処理の手順を説明する。
操作部119が操作者により操作され、透視像取得開始位置が設定されると、制御部22bはアーム移動機構120及び天板移動機構110を制御してアーム106及び天板102を設定された透視像取得開始位置まで移動する(ステップS201)。位置検出部113はこの透視像取得開始位置におけるアーム106及び天板102のX、Y、Z位置を取得し(或いは、天板102とアーム106との相対位置を取得し)、基準位置として記憶する。
また、制御部22bは天板102に取り付けられた歪みセンサ21から、センサ取り付け位置における天板歪み距離(L1)を取得する(ステップS202)。
次に、操作部119の透視像取得開始スイッチが操作されると、制御部22bは透視像の取得動作を開始する(ステップS203)。透視像取得時は、制御部22bは透視像取得用のX線量をX線管装置103から照射させる。また、X線絞り装置104を制御して、X線の照射領域を制限する。X線検出器105は被検体101を透過した透過X線を検出し、画像処理部115へ出力する。画像処理部115は、取得した透過X線に基づいて透視像を生成し、表示装置117へ表示するとともに記憶部116に記憶する。
次に、操作部119のアーム移動スイッチを用いて映像系(X線検出器105及びX線管装置103)を被検体101の体軸方向にスライド移動する指示が入力されると、制御部22bはアーム移動機構120のスライド機構119bを制御して、アーム106を被検体体軸方向(X方向)に移動する(ステップS204)。
制御部22b(歪み量演算部221b)は、現在のアーム106の位置における天板102の歪み角度θを常に求める(ステップS205)。
次に制御部22b(閾値判定部222b)は、ステップS205で求めた天板102の歪み角度θの大きさを閾値Θと比較する(ステップS206)。現在のアーム106の位置における天板102の歪み角度θの大きさが、閾値Θ以上であれば(ステップS206;No)、制御部22b(移動制御部223b)はアーム106のY方向角度を閾値Θだけ回転移動させるように、アーム移動機構120の第2方向回転機構108に対して移動制御信号を送る(ステップS207)。
現在のアーム106の位置における天板102の歪み角度θの大きさが、閾値Θより小さい場合は(ステップS206;Yes)、ステップS208へ進む。
ステップS208では、制御部22は、アーム106が透視像取得終了位置まで移動されたか否か(或いは、透視像取得終了スイッチが操作されたか)を判定する。透視像取得終了位置に到達していない場合は(ステップS208;No)、ステップS204へ戻り、ステップS204〜ステップS208の処理を繰り返す。透視像取得終了位置に到達すると(ステップS208;Yes)、制御部22は、X線の照射を停止させ、透視像の取得を終了する(ステップS209)。
なお、ステップS204〜ステップS209の処理の間に、操作部119の撮影像取得スイッチが操作された場合は、制御部22は撮影像取得動作へ移行する。撮影像取得時は、制御部22bは、操作部119の撮影像取得スイッチが操作された位置で検出器移動機構105bによりX線検出器105を所定量移動して被検体101の近傍まで接近させて撮影像を取得する。ステップS207の処理により天板102の歪みがY方向を軸心とする回転方向に補正されているため、検出器移動機構105bによるX線検出器105の上下方向の移動量はアーム106のX方向位置によらず一定としてよい。
撮影像取得時も、常にX線検出器105と天板102との平行が保たれるため、X線検出器105の体軸方向の両端列の検出素子と天板102との距離が一定となり、天板102にたわみのない水平な状態で被検体101を撮影した場合と同様の画像を得ることが可能となる。
第1の実施の形態と同様に、撮影像取得動作中はアーム移動スイッチによるアーム106のスライド移動はロックし、誤動作を防止することが望ましい。
以上、第2の実施の形態のX線透視撮影装置1によれば、アーム106のX方向位置における天板102の歪み量(歪み角度θ)を求め、求めた歪み角度θに基づいて天板102に対するX線検出器105の角度が透視像取得中一定となるようにアーム106の角度(Y方向を軸心とする角度)を補正する。これにより、X線検出器105と天板102との平行を保つことができる。よってX線検出器105の体軸方向の両端列の検出素子で天板102との距離が一定となり拡大率の誤差を無くすことができる。これにより天板102に歪みのない状態で被検体101を透視した場合と同様の画像を得ることができる。
なお、上述の例では、アーム106をY方向(天板102の長手方向と水平かつ直交する方向)を軸心として回転させることで天板102の歪み量を補正するものとしたが、天板102の面とX線検出器102の面とが相対的に平行な位置を保てばよい。したがって、天板102の角度をX線検出器105の角度とは別個に調整可能な場合は、天板102の歪み角度に基づいて天板102をY方向を軸心とする回転方向に傾けるようにしてもよい。
この場合、図10に代えて図12の構成とする。図12の制御部22cは、図10の制御部22bと同様の歪み量演算部221b及び閾値判定部222bと移動量制御部223cを備える。移動量制御部223cはアーム106の角度を固定した状態で、天板起倒機構111に対して移動制御信号を送る。天板起倒機構111は、移動量制御部223cからの指示に従って天板102を閾値Θだけ傾ける。これにより、天板102とX線検出器105とを相対的に平行に対向させることができる。
[第3の実施の形態]
上述の第1の実施の形態では、天板102とX線検出器105との間の距離が相対的に一定となるように天板102またはアーム106の鉛直方向位置を補正し、第2の実施の形態では、天板102とX線検出器105が相対的に平行を保つように天板102またはアーム106の角度を補正した。天板102のたわみが大きい場合は、上述の鉛直方向への位置補正と角度の補正と共に行うことが望ましい。第3の実施の形態のX線透視撮影装置1は、第1及び第2の実施の形態の処理を併せて行う。
第3の実施の形態のX線透視撮影装置1における天板102と映像系(X線検出器105)との位置補正について図13及び図14を参照して説明する。
第3の実施の形態のX線透視撮影装置1の制御部22dは、図13に示すように、歪み量演算部221dと閾値判定部222dと移動制御部223dとを備える。制御部22dは、歪み量検出器21により計測した歪み量(L1)に基づいてX線検出器105と天板102との間の距離を一定に保ち、かつ平行を保つように移動機構(アーム移動機構120または天板移動機構110)の動作を制御する。
歪み量演算部221dは、歪み量検出器21により検出した、センサ取り付け位置L3における天板102の上下方向の歪み量(歪み距離L1)に基づいて、透視像取得中の各位置(X方向位置L2_B、L2_C)における天板102の上下方向の歪み距離L4と歪み角度θを求める。
図14を参照して、天板102の歪み量(歪み距離L4と歪み角度)について説明する。
図14において、L1は歪みセンサ(歪み量検出器)21を取り付けた位置での天板102の歪み距離、L2_B、L2_CはX方向基準位置X0からアーム106の第2方向回転機構108の中心位置までのX方向距離、L3はX方向基準位置Xから歪みセンサ21の取り付け位置までのX方向距離、L4はX方向位置L2_Cでの天板102の歪み距離である。θは水平方向位置L2_Cにおける天板102の歪み角度である。歪み角度θ及び歪み距離L4は、第1及び第2の実施の形態で説明したように求められる。つまり、L1,L3に基づいて歪みの形状を示す曲線を推定し、X方向の各位置(L2_B、L2_C、…)における天板歪み量(L4)を求める。更に三角関数を利用することでX方向の各位置(L2_B、L2_C、…)における歪み角度θを求め。また例えば、L1、L2、L3、L4、及びθの関係を予め計測し、データとして記憶部116に保持するようにしてもよい。
図14(a)に示すように、天板102の支点(X方向基準位置)Xに近い位置Bでの天板102の歪み角度θ、歪み距離L4はともに0である。このときの天板102とX線検出器105の中心位置との間隔はH1である。一方、図14(b)に示すように天板102の支点Xからある程度遠い位置Cでは、天板102に歪み角度θが発生し、天板102とX線検出器105の中心位置との間隔がH2となる。
歪み量演算部221dは、X方向の各位置(L2_C)で歪み距離L4と歪み角度θとを求め、閾値判定部222dに送る。
閾値判定部222dは、歪み量演算部221dにより算出された歪み距離L4と所定の閾値Hとを比較するとともに、算出された歪み角度θと所定の閾値Θとを比較する。閾値H,Θは、記憶部116に予め保持された値とする。閾値判定部222dは、歪み距離L4が所定の閾値Hより大きいか否かを判定し、判定結果を移動制御部223dに出力する。また閾値判定部222dは、歪み角度θが所定の閾値Θより大きいか否かを判定し、判定結果を移動制御部223dに出力する。
移動制御部223dは、閾値判定部222dによる閾値判定結果を取得する。歪み量演算部221dにより算出された歪み角度θが閾値Θより大きいと判定された場合は、移動制御部223dは、アーム106の第2方向回転角度(Y方向を軸心とする回転方向)を閾値Θだけ天板102のたわみに合わせて回転させるよう、移動制御信号をアーム移動機構120(第2方向回転機構108)に対して出力する。アーム移動機構120(第2方向回転機構108)はアーム106の角度をY方向を軸心とする方向にΘだけ回転し、天板102の上面とX線検出器105の天板102に対向する面とが平行となるようにアーム106を回転する。
また、閾値判定部222dにより歪み距離L4が閾値Hより大きいと判定された場合は、移動制御部223dは、天板102を閾値Hだけ上方向へ移動させるよう、移動制御信号を天板移動機構110に対して出力する。天板移動機構110(天板垂直移動機構110d)は、移動制御部223cからの移動制御信号に従って、閾値Hだけ天板102を上方向に移動する。
これにより、天板102にたわみが発生していても、天板102と映像系(X線検出器105)との間の相対距離は常に一定、かつ平行になる。その結果、画像処理部105が画像を生成する際に特に被検体101のサイズ(拡大率)の調整を行う必要がなく、常に一定の拡大率で画像を生成できる。
以上、各実施の形態において、本発明の好適なX線透視撮影装置について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施の形態では、映像系(アーム106)と天板102とが一体的に構成されるX線透視撮影装置について説明したが、天板102が片持ち支持されるタイプのものであればよく、映像系と天板102とは別体に構成されるX線透視撮影装置にも本発明を適用可能である。その他、当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1・・・・・X線透視撮影装置
101・・・被検体
102・・・天板
103・・・X線管装置
104・・・X線絞り装置
105・・・X線検出器
106・・・アーム
107・・・第1方向回転機構
108・・・第2方向回転機構
109・・・アームスライド機構
110・・・天板移動機構
110a・・・天板垂直移動機構
110b・・・天板水平移動機構
111・・・・天板起倒機構
113・・・・位置検出部
21・・・・・歪み量検出器
22・・・・・制御部
221・・・・歪み量演算部
222・・・・閾値判定部
223・・・・移動制御部

Claims (9)

  1. 被検体を載置し、長手方向の一端部で片持ち支持された天板と、
    前記被検体にX線を照射するX線源と、
    前記X線源と対向配置され前記被検体を透過した透過X線を検出するX線検出器と、
    前記X線源を一端部、前記X線検出器を他端部で支持するアームと、
    前記X線検出器と前記天板との相対位置を、水平方向及び鉛直方向に移動させ、または前記天板の長手方向と直交する方向かつ水平方向を軸心とする回転方向に移動させるように、前記アーム及び前記天板のいずれか一方または両方を移動する移動機構と、
    前記天板の歪み量を計測する歪み量検出器と、
    前記歪み量検出器により計測した歪み量に基づいて前記X線検出器と前記天板との相対的な位置関係を一定に保つように前記移動機構の動作を制御する制御部と、
    前記X線検出器から出力された透過X線に基づいてX線画像を生成する画像処理部と、
    を備えることを特徴とするX線透視撮影装置。
  2. 前記制御部は前記歪み量として前記天板の鉛直方向の歪み距離を求め、歪み距離に応じて前記天板を昇降させるように前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線透視撮影装置。
  3. 前記制御部は前記歪み量として前記天板の鉛直方向の歪み距離を求め、歪み距離に応じて前記アームを昇降させるように前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線透視撮影装置。
  4. 前記制御部は前記歪み量として前記天板の歪み角度を求め、歪み角度に応じて前記アームの角度を前記天板の長手方向と直交する方向かつ水平方向を軸心とする回転方向に回転させるように前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線透視撮影装置。
  5. 前記制御部は前記歪み量として前記天板の歪み角度を求め、歪み角度に応じて前記天板を起倒させるように、前記移動機構を制御することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載のX線透視撮影装置。
  6. 前記歪み量検出器は歪みセンサであり、前記天板の片持ち支持された部位の長手方向他端側に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のX線透視撮影装置。
  7. 前記歪みセンサは、前記天板の側面に設けられることを特徴とする請求項6に記載のX線透視撮影装置。
  8. 前記制御部は、前記天板と前記X線検出器との間の距離が、透視像取得開始位置または最初の撮影像取得位置を基準として一定となるように前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線透視撮影装置。
  9. 前記制御部は、前記天板の上面と前記X線検出器の前記天板に対向する面とが平行を保つように、前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線透視撮影装置。
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