JP2015001656A - 帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】クリーニング部材を有した帯電装置であって、簡単な構成で長期に亘り安定した帯電性を維持でき、異常画像の発生を抑制できる帯電装置を提供する。【解決手段】帯電装置に、感光体の表面を帯電する帯電ローラ41と、帯電ローラ41を清掃するクリーニングローラ42と、クリーニングローラ42の回転に負荷を与える制動部材43とを設けた。そして、クリーニングローラ芯金42aから制動部材43を離間させ、帯電ローラ41に対してクリーニングローラ42を従動回転させる第1のクリーニングモードを設けた。また、クリーニングローラ芯金42aに制動部材43を押し当ててクリーニングローラ42に回転の負荷を掛け、帯電ローラ41に対してクリーニングローラ42の線速を遅くしたり、クリーニングローラ42を停止させたりする第2のクリーニングモードを設けた。【選択図】図6

Description

本発明は、感光体等の潜像担持体の表面に電荷を与えて一様帯電する帯電装置、この帯電装置を用いて一様帯電する潜像担持体を少なくとも有したプロセスカートリッジ、及び前記帯電装置又は前記プロセスカートリッジを備えた画像形成装置に関するものである。
従来から、潜像担持体の表面を一様帯電させ、その表面を露光して静電潜像を形成し、静電潜像にトナーを供給してトナー像化し、このトナー像を転写紙等の記録媒体の表面に転写した後、定着して排出する電子写真方式の画像形成装置が知られている。このような画像形成装置では、トナー像を転写した後の潜像担持体の表面には未転写のトナー等が残留するため、これらが次の画像形成に悪影響を与えないように、潜像担持体の表面はクリーニング装置によりクリーニングされて次の画像形成に備えられる。
また、上記のような画像形成装置に用いる帯電装置としては、芯金上に導電性ゴム弾性層が設けられた帯電ローラが知られている。また、潜像担持体に近接又は当接(接触)させるように設けた帯電ローラの芯金にバイアスを印加することで、潜像担持体表面を所定の電位に一様帯電させるものが知られている。上記のような帯電ローラは潜像担持体上の残トナー、帯電ローラ近傍に飛散した飛散トナー、潜像担持体や帯電ローラ自身の摩耗粉等の汚れが付着すると、帯電ローラ表面の抵抗が部分的に変化してしまう。その結果、潜像担持体表面の帯電電位にムラができ、画像上で濃度ムラ等の異常画像として現れる場合がある。
このため帯電ローラに当接し、帯電ローラの表面をクリーニングするクリーニング部材が設けられていることが多い。クリーニング部材としてはスポンジローラ等のローラ形状の部材を帯電ローラに当接させ帯電ローラと連れ回りすることで帯電ローラ上の汚れをクリーニングする構成が知られている。
また、クリーニング部材として、回転するローラ形状の部材ではなく、回転しない部材を当接させ、帯電ローラとの摺擦によりクリーニングする構成も知られている。
例えば、特許文献1には、スポンジからなる板状の回転しないクリーニング部材を帯電ローラに接触させる構成が記載されている。このような回転しないクリーニング部材は帯電ローラに対して速度差を持っているため、汚れを掻き取るというクリーニング能力は、帯電ローラに連れ回りするクリーニング部材よりも高くなる。
しかし、一般的に広く用いられている連れ回りするクリーニング部材で、帯電ローラをクリーニングする構成では、クリーニング能力が十分ではなく、帯電ローラに経時で汚れが蓄積しまい、画像に濃度ムラが発生してしまうおそれがある。
また、特許文献1に記載の構成では、スポンジからなる板状のクリーニング部材の同じ位置が帯電ローラに当接するため、クリーニング部材の帯電ローラに当接する位置に汚れが溜まってしまい、クリーニング能力が早期に低下するおそれがある。このため、帯電ローラによる潜像担持体の安定した帯電性を、長期に亘り維持できず、画像形成を行う際に異常画像が発生してしまうおそれがある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、クリーニング部材を有した帯電装置であって、長期に亘り安定した帯電性を維持でき、異常画像の発生を抑制できる帯電装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、潜像担持体の表面を帯電する帯電ローラと、該帯電ローラを清掃するクリーニングローラとを備えた帯電装置において、前記クリーニングローラは、前記帯電ローラに対して、従動回転する状態で前記帯電ローラを清掃する第1のクリーニングモードと、線速差を設けた状態で前記帯電ローラを清掃する第2のクリーニングモードと、を有することを特徴とするものである。
本発明は、クリーニング部材を有した帯電装置であって、長期に亘り安定した帯電性を維持でき、異常画像の発生を抑制できる帯電装置を提供できる。
一実施形態に係るプリンタの要部を示す概略構成図。 同プリンタが備えるプロセスカートリッジの概略構成図。 感光体の層構成の説明図。 実施例1に係る帯電ローラの説明図。 実施例1に係る帯電ローラの別例の説明図。 実施例1に係る帯電装置の、帯電ローラをクリーニングローラでクリーニングする2つのモードを設ける構成の説明図。 実施例2に係る帯電装置の、帯電ローラをクリーニングローラでクリーニングする2つのモードを設ける構成の説明図。 実施例2に係る帯電装置の、帯電ローラをクリーニングローラでクリーニングする2つのモードを設ける別構成の説明図。
以下、本発明を、画像形成装置としてのプリンタに適用した一実施形態について、図を用いて説明する。図1は、本実施形態における画像形成装置であるプリンタ100を示す概略構成図である。
プリンタ100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120、中間転写装置160及び給紙部130から主として構成されている。
なお、以下の説明において、添え字Y,C,M,Kは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示すものである。
画像形成部120には、図中左側から順に、イエロー用のプロセスカートリッジ121Y、シアン用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタ用のプロセスカートリッジ121M、ブラック用のプロセスカートリッジ121Kが設けられている。これらのプロセスカートリッジ121(Y,C,M,K)は、略水平方向に並べて配置されている。
中間転写装置160には、複数の支持ローラに掛け渡された中間転写体である無端状の中間転写ベルト162と、一次転写ローラ161(Y,C,M,K)と、二次転写ローラ165とから主に構成されている。中間転写ベルト162は、各プロセスカートリッジ121(Y,C,M,K)の上方で、各プロセスカートリッジに設けられた表面移動する像担持体である潜像担持体としてのドラム状の感光体10(Y,C,M,K)の表面移動方向に沿って配置されている。中間転写ベルト162は、感光体10(Y,C,M,K)の表面移動に同期して表面移動する。また、各一次転写ローラ161(Y,C,M,K)は、中間転写ベルト162の内周面側に配置されている。これらの一次転写ローラ161(Y,C,M,K)により中間転写ベルト162の下側に位置する外周面(表面)が各感光体10(Y,C,M,K)の外周面(表面)に弱圧接している。
各感光体10(Y,C,M,K)上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121(Y,C,M,K)について実質的に同一である。ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121Y,C,Mに対応した一次転写ローラ161(Y,C,M)についてはこれらを上下に揺動させる図示しない揺動機構が設けられている。揺動機構は、カラー画像が形成されないときに感光体10(Y,C,M)に中間転写ベルト162を接触させないように動作する。
中間転写ユニットである中間転写装置160は、プリンタ100の本体から着脱自在に構成されている。具体的には、プリンタ100の画像形成部120を覆っている図1中の紙面手前側の前カバー(不図示)を開き、中間転写装置160を図1中の紙面奥側から手前側へスライドさせることで、プリンタ100の本体から中間転写装置160を取り外すことができる。中間転写装置160をプリンタ100の本体に装着する場合には、取り外し作業とは逆の作業をすればよい。
また、中間転写ベルト162における二次転写ローラ165よりも表面移動方向下流側であってイエロー用のプロセスカートリッジ121Yの上流側には、中間転写ベルトクリーニング装置167を設けている。この中間転写ベルトクリーニング装置167は、二次転写後の残留トナー等の中間転写ベルト162上に付着した付着物を除去する。中間転写ベルトクリーニング装置167は、中間転写ベルト162と一体に支持された状態で中間転写装置160として、プリンタ100本体に対して着脱自在に構成されている。
中間転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121(Y,C,M,K)に対応したトナーカートリッジ159(Y,C,M,K)が略水平方向に並べて配置されている。
また、プロセスカートリッジ121(Y,C,M,K)の下方には、帯電された感光体10(Y,C,M,K)の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
また、露光装置140の下方には、給紙部130が配置されている。給紙部130には、記録材としての転写紙を収容する給紙カセット131及び給紙ローラ132が設けられている。そして、給紙部130から、レジストローラ対133を経て中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間の二次転写ニップ部に向けて所定のタイミングで転写紙を給送する。
また、二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には定着装置80が配置されており、この定着装置80の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部が配置されている。
図2は、プリンタ100が備えるプロセスカートリッジ121の概略構成図である。ここで、各プロセスカートリッジ121の構成はほぼ同様であるので、以下の説明では特に色分けの必要がない限り、色分け用の添え字(Y,C,M,K)を省略して、プロセスカートリッジ121の構成及び動作について説明する。プロセスカートリッジ121は、感光体10と、感光体10の周りに配置された感光体クリーニング装置30、帯電装置40及び現像装置50とを備え、これらを一体的に構成(保持)している。
感光体10は、導電性支持体上に少なくとも感光層を有し、感光体10の表面層は、樹脂中に無機微粒子が分散されている。まず、本実施形態に適用可能な感光体10の層構造について図を用いて説明する。
図3は、感光体10の層構成の説明図であり、図3(a)が導電性支持体91上に表面近傍に無機微粒子を含有した感光層92を設けた一例、図3(b)が導電性支持体91上に感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。図3(c)が導電性支持体91上に電荷発生層92a、電荷輸送層92bを積層した感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。図3(d)が導電性支持体91上に下引き層94を設け、電荷発生層92a、電荷輸送層92bを積層した感光層92及び無機微粒子を含有した表面層93を設けた一例である。
本実施形態の感光体10は、導電性支持体91上に少なくとも、感光層92と表面層93を有する構成のものであればよく、その他の層等が任意に組み合わされていても構わない。
導電性支持体91としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示す、例えば、次のようなものを用いることができる。アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したものを用いることができる。あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを用いることができる。
また、感光体10に替え、潜像担持体としてエンドレスニッケルベルトや、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体91として用いることができる。この他、上記導電性支持体91上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体91として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が挙げられる。また、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエンも挙げられる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂も挙げられる。
上記のような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、次のようなものも、本実施形態の導電性支持体91として良好に用いることができる。適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものである。
次に、感光層92について説明する。
感光層92は、図3(a),(b)に示すように、単層構成のタイプ、積層された機能分離タイプのいずれでもよいが、説明の都合上、先ず、図3(c),(d)に示すように、電荷発生層92aと電荷輸送層92bとが積層された機能分離タイプから説明する。
図3(c),(d)に示した電荷発生層92aは、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層92aには、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料が挙げられる。また、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等も挙げられ用いられる。
これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
本実施形態では、特に、アゾ顔料及び/又はフタロシアニン系顔料が有効に用いられる。特に、アゾ顔料、及びチタニルフタロシアニンが有効に使用できる。ここで、チタニルフタロシアニンについては、特に、CuKαの特性X線(波長1.514Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンが有効に用いられる。
また、電荷発生層92aは、上記のような電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに、所定の溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散して塗布液を作成し、これを導電性支持体91上に塗布し、乾燥することにより形成できる。
また、必要に応じて電荷発生層92aに用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトンが挙げられる。また、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミドも挙げられる。また、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等も挙げられる。
そして、結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が好適である。
ここで、電荷発生層92aを形成する際に用いる所定の溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチルが挙げられる。また、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等も挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒を良好に用いることができる。
また、塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の工法を用いることができる。
なお、電荷発生層92aの膜厚は、0.01〜5μm程度が好ましく、より好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層92bは、電荷輸送物質及び結着樹脂を所定の溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層92a上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
ここで、電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電荷輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等の電子受容性物質が挙げられる。また、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン等の電子受容性物質も挙げられる。また、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質も挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン等の材料が挙げられる。また、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体等の材料も挙げられる。また、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等の材料も挙げられる。また、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は単独、又は2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。また、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂も挙げられる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂も挙げられる。
そして、電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が好適である。
また、電荷輸送層92bの膜厚は解像度・応答性の点から、25μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
ここで、電荷輸送層92bを形成する際に用いる所定の溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン等が挙げられる。
また、本実施形態の感光体10の場合、その電荷輸送層92b中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。
電荷輸送層92bを形成する際に用いる可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が好適である。
また、レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー、あるいはオリゴマーが使用でき、その使用量は結着樹脂に対して0〜1重量%が好適である。
図示は省略しているが、電荷輸送層92bが最表層となる場合は、電荷輸送層92bに無機微粒子を含有させる。
含有させる無機微粒子としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の無機材料が挙げられる。また、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウム等の無機材料が挙げられる。特に、金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
ここで、無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5μmであることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。なお、無機微粒子の平均一次粒径が0.01μm以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5μm以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
また、無機微粒子の添加量は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。したがって、概ね全固形分に対して、30重量%以下、好ましくは20重量%以下が好適である。また、その下限値は、通常、3重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
次に、図3(a),(b)に示すように、感光層92が単層構成のタイプについて説明する。
感光層92が単層構成の場合は、上記したように電荷発生物質を結着樹脂中に分散した感光体10が使用できる。
単層構成の感光層92は、電荷発生物質及び電荷輸送物質及び結着樹脂を所定の溶剤に溶解又は所定の溶媒に分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。
なお、単層構成の感光層92が、図3(a)に示すように、表面層93になる場合には、上記した無機微粒子が含有される。
また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては、先の電荷輸送層92bの説明で挙げた結着樹脂を、そのまま用いるほかに、先の電荷発生層92aの説明で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。
また、結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、更に好ましくは50〜150重量部である。
単層構成の感光層92は、電荷発生物質及び結着樹脂を、必要ならば電荷輸送物質とともに所定の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。
ここで、単層構成の感光層92を形成する際に用いる所定の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等挙げられる。また、単層構成の感光層92の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
次に、本実施形態の感光体10において、図3(d)に示すように、導電性支持体91と感光層92(電荷発生層92a)との間に下引き層94を設けた構成について説明する。
下引き層94は、一般的には樹脂を主成分とするが、この樹脂は、その上に感光層92を溶剤で塗布されることを考えると、一般的な有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂等が挙げられる。また、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等も挙げられる。
また、下引き層94には、モアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
この下引き層94は、上記した感光層92の如く所定の溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
さらに、本実施形態では、下引き層94として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、下引き層94には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、In/SnO(ITO)、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。また、この他にも、公知のものも用いることができる。
なお、下引き層94の膜厚は0〜5μmが好適である。
次に、本実施形態の感光体10において、図3(b)〜(d)に示すように、感光層92(電荷輸送層92b)の最表面に微粒子を含有させた表面層93を設けた構成について説明する。
表面層93は、少なくとも微粒子とバインダー樹脂で構成される。
バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂などの架橋樹脂が用いられる。
微粒子としては、有機系微粒子及び無機微粒子が用いられる。
有機系微粒子としては、フッ素含有樹脂微粒子、炭素系微粒子等が挙げられる。
一方、無機微粒子としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウム等の金属粉末が挙げられる。また、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウム等の無機材料が挙げられる。特に、金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5μmであることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
無機微粒子の平均一次粒径が0.01μm以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5μm以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
表面層93中の無機微粒子濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。したがって、無機微粒子濃度は、概ね全固形分に対して50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。また、その下限値は、通常、5重量%である。
また、これらの無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を使用することができるが、無機微粒子の絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理を施した表面処理剤が挙げられる。また、Al、TiO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはこれらの混合処理を施した表面処理剤が挙げられる。これらの表面処理剤は、無機微粒子の分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。
表面処理量については、用いる無機微粒子の平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないと無機微粒子の分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。
上記したような無機微粒子(材料)は、単独もしくは2種類以上混合して用いられる。
また、表面層93(感光層92)の膜厚は、1.0〜8.0μmの範囲であることが好ましい。
ここで、感光体10は、長期的に繰り返し使用されるため、機械的に耐久性が高く、摩耗しにくいものが求められている。
しかし、画像形成装置であるプリンタ100内における、帯電装置40の帯電部材である帯電ローラ41等から、オゾン及びNOガス等が発生し、感光体10の表面に付着する。こららの付着物が存在すると画像流れが発生し、この画像流れを防止するためには、表面層93(感光層92)を、ある一定速度以上で摩耗させる必要がある。このためには、長期的な繰り返し使用を考慮した場合、表面層93は少なくとも1.0μm以上の膜厚であることが好ましい。また、表面層93の膜厚が8.0μmよりも大きい場合は、残留電位上昇や微細ドット再現性の低下が考えられる。
そして、表面層93(感光層92)を構成する、上記したような無機微粒子(材料)は、バインダー樹脂との分散液中に、公知の分散機を用いることにより分散できる。
また、分散液中での無機微粒子の平均粒径は、1μm以下、好ましくは0.5μm以下にあること表面層93の透過率の点から好ましい。
なお、感光層92上に表面層93を設ける方法としては、浸漬塗工方法、リングコート法、スプレー塗工方法などを用いることができる。
このうち一般的な表面層93の製膜方法としては、微小開口部を有するノズルより、上記分散液からなる塗料を吐出し、霧化することにより生成した微小液滴を感光層92上に付着させて塗膜を形成するスプレー塗工方法が用いられる。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
また、表面層93には、残留電位低減、応答性改良のため、電荷輸送物質を含有しても良い。ここで、電荷輸送物質は、電荷輸送層92bに用いた材料と同様な材料を用いることができる。
また、電荷輸送物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合には、表面層93中における濃度傾斜を有しても構わない。また、表面層93には電荷輸送物質としての機能と、バインダー樹脂の機能を持った高分子電荷輸送物質も良好に使用することができる。
上記のような高分子電荷輸送物質から構成される表面層93は耐摩耗性に優れたものである。
高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルの中から選ばれる少なくとも一つの重合体であることが好ましい。特に、トリアリールアミン構造を主鎖及び/又は側鎖に含むポリカーボネートが好ましい。
また、像担持体である感光体10の表面層93の硬度は、マルテンス硬さ190N/mm以上であり、且つ、弾性仕事率(We/Wt値)が37.0%以上であることが好ましい。ここで、上記したマルテンス硬さ、及び弾性仕事率は、以下の条件で測定することができる。
評価装置 : Fisherscope H−100
試験方法 : 負荷除荷繰り返し(1回)試験
圧子 : マイクロビッカース圧子
最大荷重 : 9.8mN
負荷(除荷)時間 : 30秒
保持時間 : 5sec
マルテンス硬さ190N/mm未満の場合は、トナーが感光体10の表面に固着する不具合が生じる。また、弾性仕事率(We/Wt値)が37.0%未満の場合は、感光体10の軸方向で、画像面積率が変化した場合など、感光体10の摩耗スピードが変化し、摩耗ムラが生じるといった不具合が発生する。
このため、無機微粒子の添加量や樹脂種により、硬度及び弾性仕事率を制御する。ポリカーボネート、ポリアリレートなどの樹脂は、樹脂骨格中に剛直な構造を取り込むことにより、硬度及び弾性仕事率が向上する。また、上記した高分子電荷輸送物質を採用することにより、硬度及び弾性仕事率が向上する。
また、感光体10の表面は無機微粒子の添加により微小な凹凸が形成される。このため感光体10への付着力が低減され、トナー母体、外添剤の感光体10へのフィルミングが発生しにくくなる。
ここで、感光体10の表面粗さは、Rz=0.3〜1.0μm程度が好ましい。なお、感光体10の表面粗さの測定には、例えば、サーフコム1400D(東京精密製)を用いて測定することができる。
感光体クリーニング装置30は、感光体10の回転軸方向に長尺な弾性部材であるブレード部材(以下、ブレード部材31という)における、その長尺方向に延びる一辺(当接辺)をエッジ部として感光体10の表面に押し付けている。そして、感光体10の表面上の転写残トナー等の不要な付着物を引き離し除去する。なお、本実施形態の感光体クリーニング装置30では、ブレード部材31としてウレタンゴム材料を使用し、ブレードホルダ32で所定の姿勢で保持している。また、感光体クリーニング装置30には、ブレード部材31で感光体10の表面上から引き離し除去した転写残トナー等の不要な付着物を、廃トナータンク(不図示)に搬送するための、排出スクリュ33も有している。
現像装置50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を備える。現像装置50は、この現像ローラ51と、現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌スクリュ52と、攪拌された現像剤を現像ローラ51に供給しながら搬送する供給スクリュ53と、から主として構成されている。
帯電装置40は、感光体10を一様帯電するものであり、感光体10に接触して一様帯電させる帯電ローラ41と、帯電ローラ41に付着したトナー等の付着物をクリーニングするクリーニングローラ42とから主に構成されている。そして、詳しくは後述するがクリーニングローラ42で帯電ローラ41をクリーニングする際のモードを2つ有している。
以上のような各構成部材を有する4つのプロセスカートリッジ121は、それぞれ単独でサービスマンやユーザにより着脱・交換が可能となっている。また、プリンタ100から取り外した状態の各プロセスカートリッジ121については、感光体10、帯電装置40、現像装置50、感光体クリーニング装置30が、それぞれ単独で新しい装置との交換が可能に構成されている。なお、プロセスカートリッジ121には、感光体クリーニング装置30で回収した転写残トナー等の不要な付着物を回収する廃トナータンクを備えていてもよい。このように廃トナータンクを備える場合には、さらに、プロセスカートリッジ121において、廃トナータンクが単独で着脱・交換が可能な構成とすれば利便性が向上する。
次に、プリンタ100の動作について説明する。なお、各プロセスカートリッジ121や各一次転写ローラ161の動作は、いずれも用いるトナーの色が異なるのみで、画像形成を行う場合の動作は同様であるので、符号を省略して説明する。
本実施形態のプリンタ100では、不図示のオペレーションパネルやパーソナルコンピュータ等の外部機器からプリント命令を受け付けると、まず、次のような動作を行う。図2に示すように、感光体10を図中、時計回りである矢印Aの方向に回転させ、帯電装置40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性に一様帯電させる。
そして、一様帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調された、例えばレーザービーム光を色ごとに照射し、これによって各感光体10の表面に、それぞれ各色に対応した静電潜像を形成する。
上記のようにして形成された各静電潜像に対し、各色に対応した現像装置50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。次いで、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト162を挟んで感光体10と一次転写ローラ161との間に一次転写電界を形成する。また、一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱圧接することで一次転写ニップを形成する。これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく一次転写される。中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層されたカラーのトナー像が形成される。
中間転写ベルト162上に一次転写されたカラーのトナー像は、給紙カセット131内に収容されている転写紙等の記録媒体が給紙ローラ132やレジストローラ対133等を経て所定のタイミングで給送される。そして、二次転写ローラ165にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより、記録媒体を挟んで中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間に二次転写電界を形成し、記録媒体上にカラーのトナー像が二次転写される。カラーのトナー像が二次転写された記録媒体は、定着装置80に送られ、熱及び圧力でカラーのトナー像が記録媒体上に定着された後、排紙ローラ対によって排紙収納部に排出、載置される。
一方、二次転写後の残留トナー等の中間転写ベルト162上に付着した付着物は、上記したように中間転写ベルトクリーニング装置167で除去される。また、一次転写後の各感光体10上に残留する転写残トナーは、各感光体クリーニング装置30のブレード部材31によって掻き取られ、除去され、次の画像形成に備える。
次に、本実施形態の画像形成装置であるプリンタ100で好適に用いることができるトナーの具体的な製造方法について説明する。なお、以下の説明で使用する「部」との用語は「質量部」を示している。
<[トナー1]の作製>
[エステルワックス1]の合成
脂肪酸成分とアルコール成分とを、触媒(有効量)とともに反応容器内に入れ、窒素気流下、240℃でエステル化反応させ、[エステルワックス1]を合成する。
[結晶性ポリエステル樹脂1]の合成
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの4つ口フラスコに、1,10−デカン二酸2120g、1、8−オクタンジオール1520g、1,6−ヘキサンジオール1200g、ハイドロキノン4.9gを入れる。そして、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、さらに8.3kPaで2時間反応させて[結晶性ポリエステル樹脂1]を得る。
[非結晶性ポリエステル樹脂1]の合成
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物67部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物84部、テレフタル酸274部、及びジブチルチンオキサイド2部を投入する。そして、常圧下、230℃で8時間反応させる。次いで、この反応液を10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させて、[非結晶性ポリエステル樹脂1]を合成する。
このようにして得られた[非結晶性ポリエステル樹脂1]は、数平均分子量(Mn)が2,100、質量平均分子量(Mw)が5,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃であった。
[マスターバッチ](MB)の調製
水1000部、カーボンブラック(Printex35;デグサ社製、DBP吸油量=42mL/100g、pH=9.5)540部、及び前記未変性ポリエステル樹脂1200部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合する。この混合物を、2本ロールにより150℃で30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、[マスターバッチ]を調製する。
[結晶性ポリエステル樹脂分散液]の作製
金属製2L容器に、[結晶性ポリエステル樹脂1]を100g、酢酸エチルを400g入れ、70℃で加熱溶解させた後、氷水浴中で20℃/分の速度で急冷する。冷却後、分散液に[結晶性ポリエステル樹脂1]を100g溶解させ、これにガラスビーズ(3mmφ)500mLを加え、バッチ式サンドミル装置(カンペハピオ社製)で平均液温24℃に保ちながら10時間粉砕を行う。そして、体積平均粒径が0.3μmの[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]を得る。
[ポリエステルプレポリマー1]の合成
冷却管、撹拌機及び窒索導入管の付いた反応容器中に、次の材料を入れて、常圧下、230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧下、5時間反応させて[中間体ポリエステル1]を得る。ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部である。
このようにして得た[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、質量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ、100℃で5時間反応させて、[ポリエステルプレポリマー1]を得る。
このようにして得た[ポリエステルプレポリマー1]の遊離イソシアネート量は、1.53質量%であった。
[顔料・WAX分散液1](油相)の作成
撹拌棒及び温度計をセットした容器に、[非結晶性ポリエステル樹脂1]378部、[エステルワックス1]110部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間かけて30℃に冷却した。次いで、容器に[マスターバッチ]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して[原料溶解液1]を得た。
次いで[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、次の条件で3パス、カーボンブラック及びワックスの分散を行った。送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填の条件である。
次いで、[非結晶性ポリエステル樹脂1]の65%酢酸エチル溶液1042.3部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。
このようにして得た[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
[微粒子分散液1](有機微粒子エマルション)の合成
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業社製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、過硫酸アンモニウム1部を仕込む。そして、400回転/分で15分間撹拌して白色の乳濁液を得た後、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させる。
さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で5時間熟成しビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得る。
このようにして得た[微粒子分散液1]の体積平均粒径(LA−920で測定)は0.14μmであった。
そして、[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離する。
[水相1]の調製
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業社製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得る。これを[水相1]とする。
[分散スラリー1]の作成(乳化)
[顔料・WAX分散液1]664部、[プレポリマー1]109.4部、[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]73.9部、[ケチミン化合物1]4.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて5,000rpmで1分間混合する。その後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数11,000rpmで5分間)し、[乳化スラリー1]を得る。
次いで、撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得る。
[トナー母体粒子B]の作成(洗浄・乾燥)
上記[分散スラリー1]100部を減圧濾過して得た濾過ケーキに対し、以下の(1)〜(4)の操作を行う。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過する。
(2)次いで、10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過する。
(3)次いで、10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する。
(4)次いで、イオン交換水300部を加え、混風乾燥機により45℃で48時間乾燥し、[トナー母体粒子B]を得る。
[トナー1]の製造(外添処理)
上記「トナー母体粒子B」100部に対し、シリカA(UFP−35、日本電気化学工業社製)1.5部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により周速13m/sで1分間混合し、次いで、周速40m/sで10分間混合する。これに体積平均粒径20nmの酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで、周速40m/sで10分間混合する。これにシリカB(H1303、クラリアントジャパン社製)2.0部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで、周速40m/sで10分間混合する。これに脂肪酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛1)0.2部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで、周速40m/sで10分間混合する。
混合後の粉体を目開き500μmのメッシュに通過させ、粗大粉を取り除き、脂肪酸金属塩及び無機微粒子を外添した[トナー1]を製造する。
上述のようにして得られた[トナー1]のトナーの流出開始温度(Tfb:フローテスターで測定)、ワックス融点(Tm1:DSCで測定)、結晶性ポリエステルの融点(Tm2:DSCで測定)を測定した。[トナー1]の測定結果は、Tfb=80.2℃、Tm1=67.9℃、Tm2=64.3℃であった。
<[キャリア]の作製>
トルエン100部に、シリコーン樹脂オルガノストレートシリコーン100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部及びカーボンブラック10部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製する。
次いで、流動床型コーティング装置を用いて、体積平均粒径50μmの球状マグネタイト1,000部の表面に樹脂層塗布液を塗布して、[キャリア]を作製する。
<[現像剤1]の製造>
ボールミルを用いて、上記[トナー1]5部と上記[キャリア]95部を混合し、[現像剤1]を作製する。
次に、本実施形態の特徴部である帯電装置40の構成及び動作について、複数の実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態の帯電装置40の実施例1を、図を用いて説明する。
図4は、本実施例に係る帯電ローラ41の説明図、図5は、本実施例に係る帯電ローラ41の別例の説明図である。図6は、本実施例に係る帯電装置40の、帯電ローラ41をクリーニングローラ42でクリーニングする2つのモードを設ける構成の説明図である。そして、図6(a)がクリーニングローラ42を帯電ローラ41に同線速で従動回転させる場合の状態を示し、図6(b)がクリーニングローラ42を帯電ローラ41に対し遅い線速で回転させたり、停止させたりする場合の状態を示している。
上記したように、本実施例の帯電装置40は、帯電装置40は、感光体10に接触する帯電ローラ41と、この帯電ローラ41に付着したトナー等の付着物をクリーニングするクリーニングローラ42とから主に構成されている。
本実施例の帯電装置40のように、感光体10に接触して回転しながら、感光体10を一様帯電させる帯電ローラ41は、上記した従来の帯電装置と同様に、接触している感光体10上の残トナー等の汚れが付着する。このように汚れが付着して帯電ローラ41が汚れてしまうと、帯電ローラ表面の抵抗が部分的に変化して潜像担持体表面の帯電電位にムラができ、画像上で濃度ムラ等の異常画像として現れる場合がある。そこで、帯電ローラ41に付着したトナー等の付着物をクリーニングローラ42でクリーニングするように構成している。
また、本実施例の帯電装置40では、感光体10側からの残トナー等の付着物を少なくするため、帯電ローラ41の表面に凹凸形状を形成し、感光体10に対する接触面積を小さくすることで、帯電ローラ41の汚れを発生しにくく構成している。また、帯電ローラ41に凹凸形状を設けることで、感光体10との接触部とギャップ部とが帯電ローラ41の軸方向に適度に分布するため、帯電性が安定するという利点もある。
本実施例の帯電ローラ41は、帯電ローラ芯金41a上に導電性ゴム層41bを設けており、凹凸形状による表面粗さRzを15μm程度になるように構成している。ここで、帯電ローラ41の表面に形成する凹凸形状は、表面粗さRzの範囲として10μm以上が好ましい。表面粗さRzが10μm以下で凹凸形状が小さくなると異常画像の横スジが発生しやすくなる。これは、凹凸形状が小さくなると帯電ローラ41表面に沿って電荷が流れやすくなるため、その電荷の流れ、すなわち、リークによって横スジが発生するのではないかと考えられている。
一方、表面粗さRzが大きすぎると凹凸形状のムラが、ハーフトーンでそのまま画像に濃度ムラとして現れてしまうため、上限としては20μm程度が好ましい。
具体的には、本実施例の帯電ローラ41は、図4に示すように帯電ローラ芯金41aにゴム基層41cとゴム表面層41dの2層構成の導電性ゴム層41bを有している。そして、帯電ローラ41の表面、つまりゴム表面層41dの表面に凹凸形状を形成する方法としては、例えば、次の2つの方法を用いることができる。1つ目の方法は、図4に示すようにゴム表面層41dに粒径15μm程度の粒子41fが分散し、この粒子41fによって凹凸形状が形成する。2つ目の方法は、粒子41fを使用せず帯電ローラ41を回転させた状態で研磨ペーパなどを当接させることで、図5のようにゴム表面層41dに周方向に沿って延びる凹凸41gをランダムに形成する。
なお、表面粗さはサーフコム1400D(東京精密製)で測定する。
上記のいずれかの方法、又は他の方法で、帯電ローラ41の表面であるゴム表面層41dの表面が、その凹凸形状による表面粗さRzが15μm程度になるように構成することで、次のような効果を奏することができる。帯電ローラ41の感光体10に対する接触面積を小さくでき、残トナー等を感光体10に対して強く押し付けることを抑制し、帯電ローラ41による感光体10の汚染やフィルミング、逆に感光体10上の残トナー等による帯電ローラ41の汚れを発生を抑制できる。また、帯電ローラ41の凹凸形状によって接触部とギャップ部が軸方向に適度に分布させることができるため、感光体10を一様帯電させる帯電性が安定する。
また、図4、及び図5に示すように、帯電ローラ芯金41aの両端には、ローラ軸41eが設けられ、このローラ軸41eを介して、感光体10を一様帯電する帯電バイアスが印加される。
ここで、本実施例の帯電装置40では、ローラ軸41eを介して帯電ローラ41に印加する帯電バイアス(電圧)を、直流電圧としている。すなわち、本実施例の帯電装置40は、直流帯電方式を採用している。
このように帯電装置40による帯電方式を、直流帯電方式にすることで感光体10に対する負荷を低減し、感光体10の摩耗量を小さくでき、感光体10を長寿命化ができる。
また、クリーニングローラ42としては、クリーニングローラ芯金42a上にポリウレタンやメラミン樹脂のスポンジ層を設けたものや、導電性または絶縁性のナイロン、アクリル、ポリエステルなどの繊維のブラシローラが使用可能である。そして、帯電ローラ41に当接するように設けている。
しかし、帯電ローラ41に凹凸形状を設けると、この凹凸形状のために帯電ローラ41に一度汚れが付着してしまうと、逆に汚れが取れにくくなるという問題があった。
このように凹凸形状を設けた帯電ローラ41に付着した汚れは、従来の帯電ローラに従動回転(連れ回り)する構成のクリーニングローラでは、除去することが難しい。
一方、上記した特許文献1に記載された構成のように、帯電ローラに従動回転しないクリーニング部材を設ける構成では、帯電ローラとの線速差を設け、帯電ローラに従動回転するクリーニング部材よりもクリーニング能力を高くすることでクリーニングできる。
しかし、帯電ローラに従動回転しないクリーニング部材を設ける構成には、次のような不具合が発生するおそれがある。
特許文献1に記載の構成は、スポンジからなる板状のクリーニング部材の同じ位置が帯電ローラに当接するため、クリーニング部材の帯電ローラに当接する位置に汚れが溜まってしまい、クリーニング能力が早期に低下するおそれがある。また、帯電ローラとクリーニング部材とが擦動することによる帯電ローラ及びクリーニング部材の磨耗が生じて帯電ローラ及びクリーニング部材の寿命が短くなり、クリーニング能力の早期低下に加え、帯電ローラの帯電能力の早期低下を引き起こすおそれもある。
特許文献1には、上記のような不具合の発生を抑制するため、非画像形成時のみ、スポンジからなる板状の回転しないクリーニング部材を帯電ローラに接触させ、画像形成時には離間させる構成も記載されている。非画像形成時のみ帯電ローラにクリーニング部材を接触させることで、帯電ローラ及びクリーニング部材自体の摩耗によるダメージを抑制し、常時、回転しないクリーニング部材を接触させる構成に比べて、クリーニング能力の低下を抑制できるというものである。
しかし、上記構成でも、スポンジからなる板状のクリーニング部材の同じ位置が帯電ローラに当接するため、クリーニング能力が早期に低下することを回避することはできない。さらに、画像形成時にはクリーニング部材が帯電ローラから離間しているため、画像形成中の突発的な汚れや異物は除去できない。
これらのため、特許文献1に記載の構成では、帯電ローラによる潜像担持体の安定した帯電性を、長期に亘り維持できず、画像形成を行う際に異常画像が発生してしまうおそれがある。
そこで、本実施例の帯電装置40では、帯電ローラ41をクリーニングする際の、クリーニングローラ42の動作条件が異なる、2つのクリーニングモードを備えることにした。
第1のクリーニングモードは、画像形成時を含む通常時、クリーニングローラ42が帯電ローラ41に対して従動回転(連れ回り)し、同線速で接触する帯電ローラ41の表面の汚れを除去(清掃)するモードである。この第1のクリーニングモードでは、帯電ローラ41及びクリーニングローラ42自体の摩耗によるダメージを抑制しつつ、画像形成中の突発的な汚れや異物も除去できる。
第2のクリーニングモードは、クリーニングローラ42が帯電ローラ41と線速差を設けた状態で接触する帯電ローラ41の表面の汚れを除去(清掃)するモードである。この第2のクリーニングモードでは、帯電ローラ41に線速差(速度差)を持ってクリーニングローラ42を摺擦させることで、帯電ローラ41に対してクリーニングローラ42を同線速で従動回転させる構成に比べて、クリーニング能力を高めることができる。
そして、経時で徐々に蓄積していく、上記第1のクリーニングモードで除去できない帯電ローラ41の汚れを、適宜、この第2のクリーニングモードで帯電ローラ41の表面から除去することで帯電ローラ41の汚れの無い表面を維持することができる。
汚れの蓄積は画像形成装置の使用環境、出力する画像等の条件によっても異なるため、第2のクリーニングモードを実施するタイミングは、条件に応じて適宜、設定することができる。例えば、プリンタ100の立ち上げ時や、設定した通紙枚数間隔や使用日数ごとに実施するように設定することができる。
本実施例の帯電装置40では、第2のクリーニングモードを実現するため、次のような構成を採用した。図6(a)、(b)に示すように、帯電ローラ41に対して従動回転(連れ回り)するクリーニングローラ42のクリーニングローラ芯金42aの図中右側に、クリーニングローラ芯金42aの端部に対して接離可能な制動部材43を設けた。
そして、第1のクリーニングモードでは、図6(a)に示すようにクリーニングローラ芯金42aの端部から制動部材43を離間させ、帯電ローラ41に対してクリーニングローラ42を従動回転させ、同線速で帯電ローラ41の表面をクリーニングさせる。
一方、第2のクリーニングモードでは、図6(b)に示すようにクリーニングローラ芯金42aの端部に制動部材43を押し当てて、クリーニングローラ42に回転の負荷を掛ける。すなわち、クリーニングローラ42に回転の負荷を掛ける制動手段として、クリーニングローラ芯金42aの端部に対して接離可能な制動部材43を設けた。このようにクリーニングローラ42に回転の負荷を掛けることで、帯電ローラ41の線速に対して、クリーニングローラ42の線速を遅くしたり、クリーニングローラ42を停止させたりして、線速差を設けて帯電ローラ41の表面をクリーニングさせる。
上記のように2つのクリーニングモードを持つことで、帯電ローラ41に対するダメージとクリーニング能力のバランスを適切に保つことが可能となる。
よって、クリーニングローラ42を有した帯電装置であって、長期に亘り安定した帯電性を維持でき、異常画像の発生を抑制できる帯電装置40を提供できる。
また、第2のクリーニングモードで帯電ローラ41表面を汚れの無い状態に維持することができ、且つ、耐久性の高い長寿命の帯電装置40を提供することができる。
また、本実施例の帯電装置40では、回転負荷を与える制動部材43を備え、第2のクリーニングモードでは、制動部材43によりクリーニングローラ42に回転負荷を与えて、クリーニングローラ42を帯電ローラ41よりも遅い線速で回転させる。このように構成することで、第1のクリーニングモードと第2のクリーニングモードとの切り替えを、簡易な構成で行うことができる。
また、第2のクリーニングモードでは、制動部材43によりクリーニングローラ42に与える回転負荷を高めて、クリーニングローラ42を停止させることもできる。このようにクリーニングローラ42の回転を停止させることで、帯電ローラ41とクリーニングローラ42の線速差を大きくでき、第2のクリーニングモードでのクリーニング能力を高くできる。また、クリーニングローラ42が帯電ローラ41に従動回転する第1のクリーニングモードと、クリーニングローラが回転を停止する第2のクリーニングモードとの切替を、簡易な構成で行うことができる。
また、本実施例の帯電装置40では、ゴム表面層41dに粒径15μm程度の粒子41fを分散させたり、ゴム表面層41dの周方向に沿って延びる凹凸41gをランダムに形成したりして、帯電ローラ41の表面粗さRzが15μm程度になるように構成する。このため、帯電ローラ41に一度帯電ローラに付着した残トナー等の汚れは、帯電ローラ41の凹凸形状によりクリーニングしにくくなるが、クリーニング能力が高い第2のクリーニングモードで、帯電ローラ41から除去することができる。
また、本実施例の帯電装置40を、プリンタ100に対して着脱可能な、感光体10と、帯電装置40、現像装置50、感光体クリーニング装置30の内の少なくとも一つを含むプロセスカートリッジ121に用いることで、次のような効果を奏することができる。作像ユニットを、感光体10と、帯電装置40、現像装置50、感光体クリーニング装置30の内の少なくとも一つとを含むプロセスカートリッジ121で構成して、プロセスカートリッジ121に含む構成部材や装置のセット性、及びメインテナンス性が良くなる。さらに、感光体10に対する、プロセスカートリッジ121に含む装置の位置精度が良くなる。
また、本実施例の帯電装置40を、プリンタ100の帯電装置として備えることで、次のような効果を奏することができる。帯電ローラ41をクリーニングするクリーニング能力が高く、且つ、帯電ローラ41に対するダメージとのバランスも取れているので、長期に亘り感光体10の安定した帯電状態を維持でき、長寿命なプリンタ100を提供することができる。
(実施例2)
次に、本実施形態の帯電装置40の実施例2を、図を用いて説明する。
図7は、本実施例に係る帯電装置40の、帯電ローラ41をクリーニングローラ42でクリーニングする2つのモードを設ける構成の説明図である。そして、図7(a)がクリーニングローラ42を帯電ローラ41に同線速で従動回転させる場合の状態を示し、図7(b)がクリーニングローラ42を停止させる場合の状態を示している。図8は、本実施例に係る帯電装置40の、帯電ローラ41をクリーニングローラ42でクリーニングする2つのモードを設ける別構成の説明図である。そして、図8(a)がクリーニングローラ42を帯電ローラ41に同線速で従動回転させる場合の状態を示し、図8(b)がクリーニングローラ42を停止させる場合の状態を示している。
本実施例の帯電装置40と、上記した実施例1の帯電装置とでは、第2のクリーニングモードにおいて、帯電ローラ41に対しクリーニングローラ42を線速差を設けた状態で接触させる構成に係る点のみ異なり、他の点は同様である。したがって、実施例1と同様な構成及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、特に、区別する必要がない限り、同一な構成部材や同様な機能を有した構成部材については、同一の符号を用いて説明する。
本実施例の帯電装置40では、図7(a)、(b)に示すように、クリーニングローラ42のクリーニングローラ芯金42aの端部にキー溝としてDカット部42bを有している。そして、第2のクリーニングモードでは、Dカット部42bに、このDカット部42bに嵌め合うキーであるキー44を挿入することでクリーニングローラ42を停止させるように構成している。すなわち、第2のクリーニングモード時はDカット部42bにキー44を挿入し、帯電装置40本体と固定することでクリーニングローラ42が回転しないように構成している。
第1のクリーニングモードでは、図7(a)に示すようにクリーニングローラ芯金42aのDカット部42bからキー44を離間させ、帯電ローラ41に対してクリーニングローラ42を従動回転させ、同線速で帯電ローラ41の表面をクリーニングさせる。
一方、第2のクリーニングモードでは、図7(b)に示すようにクリーニングローラ芯金42aのDカット部42bにキー44を挿入して、クリーニングローラ42を帯電装置40本体と固定して停止させる。このようにクリーニングローラ42を停止させることで、帯電ローラ41の線速に対して、大きな線速差を設けて帯電ローラ41の表面をクリーニングさせる。
このように帯電装置40を構成することで、帯電ローラ41とクリーニングローラ42の線速差を大きくして、クリーニング能力を高くできる。また、第2のクリーニングモードで、確実にクリーニングローラ42の回転を停止させることができる。
なお、図7に示した例では、クリーニングローラ芯金42a側に設けるキー溝の形状としてDカット部42bを設けた例を説明したが、クリーニングローラ芯金42a側に設けるキー溝の形状についてはこれに限るもので無く、帯電装置40本体と固定できればよい。例えば、周方向に複数のキー溝を設けてもよく、そうすることで第2のクリーニングモードでクリーニングローラ42が帯電ローラ41に摺擦して接触する位置を、複数箇所に分散することもできる。
また、第2のクリーニングモードにおいて、クリーニングローラ42を停止させる構成としては、次のような構成を採用することもできる。
図8(a)、(b)は、クリーニングローラ42に通常の回転方向には帯電ローラ41に連れ回りし、逆方向には回転しないワンウェイクラッチ機構(不図示)を設けたものである。このようにワンウェイクラッチ機構を設け、帯電ローラ41を逆回転させることで(帯電ローラ41は感光体10に対して連れ回りなので感光体10を逆回転させる)クリーニングローラ42は停止した状態で摺擦し、帯電ローラ41表面をクリーニングする。上記のようにワンウェイクラッチ機構と帯電ローラ41の逆回転という簡易な構成で第1のクリーニングモードと第2のクリーニングモードとを切り替えることができる。
第1のクリーニングモードでは、図8(a)に示すように帯電ローラ41を、図中、反時計回り、つまり通常の回転方向に回転させ、帯電ローラ41に対してクリーニングローラ42を従動回転させ、同線速で帯電ローラ41の表面をクリーニングさせる。
一方、第2のクリーニングモードでは、図8(b)に示すようにに示すように帯電ローラ41を、図中、時計回り、つまり通常と反対方向に回転させ、ワンウェイクラッチ機構により、クリーニングローラ42の回転を停止させる。このようにクリーニングローラ42を停止させることで、帯電ローラ41の線速に対して、大きな線速差を設けて帯電ローラ41の表面をクリーニングさせる。帯電ローラとクリーニングローラの線速差が大きいのでクリーニング能力を高くできる。また、クリーニングローラが帯電ローラに従動回転する第1のクリーニングモードと、クリーニングローラが回転を停止する第2のクリーニングモードとの切替を、ワンウェイクラッチ機構と帯電ローラ41の逆回転という簡易な構成で行うことができる。
上記のように2つのクリーニングモードを持つことで、帯電ローラ41に対するダメージとクリーニング能力のバランスを適切に保つことが可能となる。
よって、クリーニングローラ42を有した帯電装置であって、長期に亘り安定した帯電性を維持でき、異常画像の発生を抑制できる帯電装置40を提供できる。
また、第2のクリーニングモードで帯電ローラ41表面を汚れの無い状態に維持することができ、且つ、耐久性の高い長寿命の帯電装置40を提供することができる。
また、上記した本実施形態では、本発明を接触帯電方式の帯電装置40に適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、潜像担持体である感光体に帯電ローラを近接して設けるとともに、感光体に従動回転させるのではなく、感光体や他の回転体の駆動源からギヤ等を介して帯電ローラを回転させる非接触方式の帯電装置にも適用可能である。
非接触方式の帯電装置に、本発明を適用することで、上記した本実施形態の各実施例の帯電装置40と同様な効果を奏することができる。すなわち、クリーニング部材を有した帯電装置であって、長期に亘り安定した帯電性を維持でき、異常画像の発生を抑制できる帯電装置を提供できる。また、この帯電装置を用いる、作像ユニットのプロセスカートリッジ、及び画像形成装置を提供できる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体10などの潜像担持体の表面を帯電する帯電ローラ41などの帯電ローラと、該帯電ローラを清掃するクリーニングローラ42などのクリーニングローラとを備えた帯電装置40などの帯電装置において、前記クリーニングローラは、前記帯電ローラに対して、従動回転する状態で前記帯電ローラを清掃する第1のクリーニングモードと、線速差を設けた状態で前記帯電ローラを清掃する第2のクリーニングモードと、を有することを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、次のような効果を奏することができる。帯電ローラのクリーニングについてクリーニングローラが従動回転だと帯電ローラに対するダメージ(摩耗など)は少ないがクリーニング能力は十分ではない。一方、クリーニングローラが帯電ローラに対して線速差を持っているとクリーニング能力は高いが、帯電ローラに対するダメージは大きくなる。本態様のように、2つのクリーニングモードを持つことで帯電ローラに対するダメージとクリーニング能力のバランスを適切に保つことが可能となる。
よって、クリーニング部材を有した帯電装置であって、長期に亘り安定した帯電性を維持でき、異常画像の発生を抑制できる帯電装置を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、クリーニングローラ42などの前記クリーニングローラに回転負荷を与える制動部材43などの制動手段を備え、前記第2のクリーニングモードでは、前記制動手段により前記クリーニングローラに回転負荷を与えて、前記クリーニングローラを帯電ローラ41などの前記帯電ローラよりも遅い線速で回転させることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1で説明したように、第1のクリーニングモードと第2のクリーニングモードとの切り替えを、簡易な構成で行うことができる。
(態様C)
(態様A)において、前記第2のクリーニングモードでは、クリーニングローラ42などの前記クリーニングローラの回転を停止させることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、帯電ローラとクリーニングローラの線速差が大きいので、第2のクリーニングモードでのクリーニング能力を高くできる。また、クリーニングローラが帯電ローラ41などの帯電ローラに従動回転する第1のクリーニングモードと、クリーニングローラが回転を停止する第2のクリーニングモードとの切替を、簡易な構成で行うことができる。
(態様D)
(態様C)において、クリーニングローラ42などの前記クリーニングローラにDカット部42bなどのキー溝を有し、前記第2のクリーニングモードでは、前記キー溝にキー44などのキーを挿入することで前記クリーニングローラを停止させることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2で説明したように、帯電ローラとクリーニングローラの線速差を大きくして、クリーニング能力を高くできる。また、第2のクリーニングモードで、確実にクリーニングローラの回転を停止させることができる。
(態様E)
(態様C)において、クリーニングローラ42などの前記クリーニングローラは一方向にのみ従動回転するワンウェイクラッチ機構などを用いたワンウェイ機能を備え、帯電ローラ41などの前記帯電ローラを逆回転させることで、前記クリーニングローラを停止させることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2で説明したように、帯電ローラとクリーニングローラの線速差が大きいのでクリーニング能力を高くできる。また、クリーニングローラが帯電ローラに従動回転する第1のクリーニングモードと、クリーニングローラが回転を停止する第2のクリーニングモードとの切替を、簡易な構成で行うことができる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、帯電ローラ41などの前記帯電ローラは、その表面に凹凸41gなどの凹凸形状を有し、前記凹凸形状は周方向に沿って延びるように形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、次のような効果を奏することができる。帯電ローラの感光体10などの潜像担持体に対する接触面積を小さくでき、トナーを潜像担持体に対して強く押し付けることを抑制し、帯電ローラによる潜像担持体の汚染やフィルミング、逆に潜像担持体上のトナー等による帯電ローラの汚れを発生を抑制できる。また、帯電ローラの凹凸形状によって接触部とギャップ部が軸方向に適度に分布させることができるため、潜像担持体を一様帯電させる帯電性が安定する。そして、一度帯電ローラに付着したトナー等の汚れは、帯電ローラの凹凸形状によりクリーニングしにくくなるが、クリーニング能力が高い第2のクリーニングモードで、帯電ローラから除去することができる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、帯電ローラ41などの前記帯電ローラは、その表面に凹凸形状を有し、前記凹凸形状は、前記帯電ローラのゴム表面層41dなどの表面層に粒子41fなどの粒子が分散されて形成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、次のような効果を奏することができる。帯電ローラの感光体10などの潜像担持体に対する接触面積を小さくでき、トナーを潜像担持体に対して強く押し付けることを抑制し、帯電ローラによる潜像担持体の汚染やフィルミング、逆に潜像担持体上のトナー等による帯電ローラの汚れを発生を抑制できる。また、帯電ローラの凹凸形状によって接触部とギャップ部が軸方向に適度に分布させることができるため、潜像担持体を一様帯電させる帯電性が安定する。そして、一度帯電ローラに付着したトナー等の汚れは、帯電ローラの凹凸形状によりクリーニングしにくくなるが、クリーニング能力が高い第2のクリーニングモードで、帯電ローラから除去することができる。
(態様H)
(態様A)乃至(態様G)のいずれかにおいて、帯電ローラ41などの前記帯電ローラに直流の電圧を印加する直流帯電方式であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、直流帯電方式にすることで感光体10などの潜像担持体に対する負荷を低減し、潜像担持体の摩耗量を小さくでき、潜像担持体を長寿命化ができる。
(態様I)
プリンタ100などの画像形成装置に対して着脱可能に設けられ、感光体10などの潜像担持体と、帯電装置40などの帯電装置、現像装置50などの現像装置、感光体クリーニング装置30などのクリーニング装置の内の少なくとも一つとを含むプロセスカートリッジ121などのプロセスカートリッジおいて、前記帯電装置として(態様A)乃至(態様H)のいずれかの帯電装置が用いられることを特徴するものである。
これによれば、上記した実施例1(又は2)で説明したように、次のような効果を奏することができる。作像ユニットを、潜像担持体と、帯電装置、現像装置、クリーニング装置の内の少なくとも一つを含むプロセスカートリッジで構成することで、プロセスカートリッジに含む構成部材や装置のセット性、及びメインテナンス性が良くなる。さらに、潜像担持体に対する、プロセスカートリッジに含む装置の位置精度が良くなる。
(態様J)
感光体10などの潜像担持体を一様帯電させる帯電装置を備えたプリンタ100などの画像形成装置において、前記帯電装置として、(態様A)乃至(態様H)のいずれかの帯電装置40などの帯電装置を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。帯電ローラをクリーニングするクリーニング能力が高く、且つ、帯電ローラに対するダメージとのバランスも取れているので、長期に亘り潜像担持体の安定した帯電状態を維持でき、長寿命な画像形成装置を提供することができる。
10 感光体
30 感光体クリーニング装置
31 ブレード部材
32 ブレードホルダ
33 排出スクリュ
40 帯電装置
41 帯電ローラ
41a 帯電ローラ芯金
41b 導電性ゴム層
41c ゴム基層
41d ゴム表面層
41e ローラ軸
41f 粒子
41g 凹凸
42 クリーニングローラ
42a クリーニングローラ芯金
42b Dカット部
43 制動部材
44 キー
50 現像装置
51 現像ローラ
52 攪拌スクリュ
53 供給スクリュ
80 定着装置
91 導電性支持体
92 感光層
92a 電荷発生層
92b 電荷輸送層
93 表面層
94 下引き層
100 プリンタ
120 画像形成部
121 プロセスカートリッジ
130 給紙部
131 給紙カセット
132 給紙ローラ
133 レジストローラ対
140 露光装置
159 トナーカートリッジ
160 中間転写装置
161 一次転写ローラ
162 中間転写ベルト
165 二次転写ローラ
167 中間転写ベルトクリーニング装置
特開平10−090982号公報

Claims (10)

  1. 潜像担持体の表面を帯電する帯電ローラと、該帯電ローラを清掃するクリーニングローラとを備えた帯電装置において、
    前記クリーニングローラは、前記帯電ローラに対して、従動回転する状態で前記帯電ローラを清掃する第1のクリーニングモードと、
    線速差を設けた状態で前記帯電ローラを清掃する第2のクリーニングモードと、を有することを特徴とする帯電装置。
  2. 請求項1に記載の帯電装置において、
    前記クリーニングローラに回転負荷を与える制動手段を備え、
    前記第2のクリーニングモードでは、前記制動手段により前記クリーニングローラに回転負荷を与えて、前記クリーニングローラを前記帯電ローラよりも遅い線速で回転させることを特徴とする帯電装置。
  3. 請求項1に記載の帯電装置において、
    前記第2のクリーニングモードでは、前記クリーニングローラの回転を停止させることを特徴とする帯電装置。
  4. 請求項3に記載の帯電装置において、
    前記クリーニングローラにキー溝を有し、
    前記第2のクリーニングモードでは、前記キー溝にキーを挿入することで前記クリーニングローラを停止させることを特徴とする帯電装置。
  5. 請求項3に記載の帯電装置において、
    前記クリーニングローラは一方向にのみ従動回転するワンウェイ機能を備え、
    前記帯電ローラを逆回転させることで、前記クリーニングローラを停止させることを特徴とする帯電装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一に記載の帯電装置において、
    前記帯電ローラは、その表面に凹凸形状を有し、
    前記凹凸形状は周方向に沿って延びるように形成されていることを特徴とする帯電装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一に記載の帯電装置において、
    前記帯電ローラは、その表面に凹凸形状を有し、
    前記凹凸形状は、前記帯電ローラの表面層に粒子が分散されて形成されていることを特徴とする帯電装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一に記載の帯電装置において、
    前記帯電ローラに直流の電圧を印加する直流帯電方式であることを特徴とする帯電装置。
  9. 画像形成装置に対して着脱可能に設けられ、潜像担持体と、帯電装置、現像装置、クリーニング装置の内の少なくとも一つとを含むプロセスカートリッジおいて、
    前記帯電装置として請求項1乃至8のいずれか一に記載の帯電装置が用いられることを特徴するプロセスカートリッジ。
  10. 潜像担持体を帯電させる帯電装置を備えた画像形成装置において、
    前記帯電装置として、請求項1乃至8のいずれか一に記載の帯電装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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