本発明は、少なくとも1つの扁平なフラット型のサーフェイスライトランプを保持するための保持エレメント、複数のランプホルダと、複数の保持体とから成るセットならびに照明器具に関する。
複数の面状のランプから構成されている面状のランプもしくは面状の照明器具を求める要求が高まっている。このようなサーフェイス照明器具は、照明のために、たとえば壁または天井に組み付けられ、そして一方ではその照明特性および視覚的に見栄えの良い全体印象に基づき、他方では少ないエネルギ消費量に基づき、注目を浴びている。
OLED発光手段とランプホルダとから成る照明器具が、公知先行技術において知られている。たとえば、ドイツ連邦共和国特許出願公開第60306720号明細書には、基板に配置された面状の有機発光層を備えたランプが開示されている。基板はプレート形に形成されていて、1つの小幅側に、電気的な導体路を備えた側方/周面側に突出した舌片を有している。この舌片を用いて、基板は、ランプホルダ(上記ドイツ連邦共和国特許出願公開第60306720号明細書では「照明ベース」と呼ばれている)に設けられた対応する差込み開口内に差し込まれて、導体路を介してコンタクトされ得る(上記ドイツ連邦共和国特許出願公開第60306720号明細書のたとえば図2および図3参照)。この場合、単一部分から一体に形成された唯一つのランプホルダ(「照明ベース」)には、複数の開口が形成されていてよく、これらの開口内には、それぞれ1つのランプの舌片区分を差し込むことができる。この場合、側方に相並んで位置するランプもしくはランプ発光面を用いた壁または天井における面状の組付けは困難である。また、ランプホルダと発光手段との間のこのような結合形式においては、複数の基板を1つの共通の平面内で相並んで正確に向き調整することが、必ずしも所望の精度で行なわれ得るわけではないことも判った。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第60306721号明細書では、発光手段とランプホルダとの間の別の結合手段が記載されている。たとえば、U字形ブラケット状のランプホルダを使用することもできる。このランプホルダは、互いに反対の側に位置する2つの個所において基板を取り囲んで把持する。U字形ブラケット状のランプホルダと発光手段との間の電気的なコンタクティングは、基板の一方の扁平側に設けられた導体を介して行われるか、または互いに反対の側に位置する2つの小幅側に設けられた、それぞれ電気的な導体を備えた2つの基板舌片を介して行われる。このような照明器具も、簡単でかつ正確な組付け可能性もしくは所望の美的効果に課せられた全ての要求を満たすわけではない。
種々の実施形態において、複数の薄型のサーフェイスライトランプを有する照明器具の、単純ではあるが信頼性の良い構造が可能となる。
本発明の種々の実施態様は、照明器具の全発光面を形成する発光面を有する、複数の別個の発光手段もしくはランプから成る照明器具の、単純で/複雑ではないがそれにもかかわらず信頼性の良い構造を可能にすることができる。
種々の実施態様は、たとえば規定された相互間隔を有するランプホルダの配置を可能にすることができる。したがって、ランプホルダに組み付けたいサーフェイスライトランプを、周面側で、規定された相互間隔を持って、または互いに接触するように、1つの照明器具内に組み付けることもできるので、これらのサーフェイスライトランプから1つのサーフェイスライト照明器具が形成され得る。サーフェイスライト照明器具は、たとえば壁または天井に取り付けられ得る。サーフェイスライトランプは、たとえば照明器具内で1つの共通の平面に位置しているか、もしくは配置されている平らな発光面を有していてよい。
本発明の種々の実施態様では、ランプホルダが、規定された所定の位置で保持体に固定され得るか、もしくは固定されていてよい(このためには、たとえば相応する取付けエレメントを収容するために保持体に孔、特にねじ込み孔が形成されていてよい)。この場合、保持体自体は、所定の個数で、互いに対する種々異なる向き調整可能性を持って互いに結合可能である。保持体は、たとえばまずその長手方向端部を介して互いに向き調整され、かつ互いに機械的に固く結合され得る。引き続き、ランプホルダが保持体に固定され得る。最後に、ランプの下側がランプホルダに差し被され得る。
したがって、種々の実施態様により、複数の別個の扁平なサーフェイスライトランプ、たとえば扁平なOLEDランプもしくは扁平なOLEDモジュール(たとえばOLEDフリースもしくはOLEDタイルの形で)を、可変の配置形式で、ただしそれにもかかわらず規定された相互間隔もしくは規定された相互向き調整を持って照明システムに組み込むための手段が提供される。
種々の実施態様により、複数の別個の扁平なサーフェイスライトランプを、簡単かつ迅速に、ただしそれにもかかわらず信頼性良く結合して、1つの扁平なサーフェイス照明装置を形成するための手段が提供される。
種々の実施態様においては、
当該照明器具が、それぞれ1つのサーフェイスライトランプの機械的な保持および電気的なコンタクティングのための複数のランプホルダを備えていてよく、
当該照明器具が、発光面を有する各上側の扁平側と、該上側の扁平側とは反対の側に位置する各下側とを有する複数の扁平なサーフェイスライトランプを備えていてよく、
各ランプホルダに1つのサーフェイスライトランプが対応配置されており、各サーフェイスライトランプの下側が、対応するランプホルダとの機械的および電気的な接続を形成するために形成されており、これにより前記各サーフェイスライトランプの下側が、所属のランプホルダに装着されて、電気的なコンタクトを形成するようになっており、
当該照明器具が、細長い複数の(別個の)保持体を備えていてよく、該保持体はその長手方向端部を介して互いに機械的に固く結合可能であるか、または固く結合されていて、前記複数の保持体から構成された保持構造体を形成しており、該保持構造体に、前記ランプホルダが、規則的な相互間隔を置いて1つの共通の保持構造体側に取付け可能であるか、または取り付けられている。
運転中、もしくは組み込まれた/組み付けられた状態において、各上側の扁平側は、たとえば下方に向けられていてよいので、サーフェイスライトランプ(たとえばOLED)は「ボトムエミッタ(Bottom Emitter)」もしくは「ボトム放射器」として形成されている。すなわち、照明器具/サーフェイスライトランプの組み付けられた状態では、上側の扁平側により形成された発光側が、上方に向けられる必要はなく、たとえば下方に向けられているか、または垂直に配置されているか、または垂直線に対して傾けられて配置されていてよい。
種々の実施態様において、保持体はその長手方向端部に加工成形された、嵌合し合う保持体・結合区分を介して互いに対して所定の向きで互いに結合可能であるか、または結合されている。
種々の実施態様において、保持体により形成された保持構造体に、複数のランプホルダ取付け区分が加工成形されていてよい。これらのランプホルダ取付け区分には、たとえばねじ結合によってランプホルダが、たとえば着脱自在に固定され得る。このためには、保持体に、対応するねじ込み孔が加工成形されていてよい。
照明器具は、たとえば壁面照明器具または天井面照明器具として形成されていてよい。
ランプホルダは、たとえば差し被せランプホルダとして形成されていてよい。すなわち、サーフェイスライトランプは、所属のランプホルダに工具なしに差し被せ可能であるか、または差し被されていてよい。
それぞれの扁平なサーフェイスライトランプは、長手方向および幅方向(もしくは半径方向)におけるサーフェイスライトランプの延在長さよりも著しく小さく形成された厚さを有していてよい。たとえば、長手方向および幅方向におけるサーフェイスライトランプの延在長さは、厚さ方向における延在長さよりもそれぞれ少なくとも10倍だけ大きく形成されていてよい。各サーフェイスライトランプもしくはその発光面の上側の扁平側は、平らに形成されているか、または択一的には軽度に湾曲させられた形成されていてよい。
各サーフェイスライトランプは、たとえばその下側の中央の範囲においてランプホルダとコンタクティング可能であってよい。サーフェイスライトランプが、所属のランプホルダに組み付けられていると、各ランプホルダは、所属のサーフェイスライトランプの上側(特に発光面)によって、平面図で見て、たとえば完全に覆われていてよい。すなわち、幅方向および長手方向における各ランプの寸法は、所属のランプホルダの対応する寸法よりも大きく形成されていてよい。すなわち、各ランプホルダは、対応するサーフェイスライトランプの組み付けられた状態において、サーフェイスライトランプの発光面を上から見た場合に、対応するサーフェイスライトランプによって完全に覆われていてよい。各サーフェイスライトランプの上側は、所属のランプホルダの上側に対してほぼ平行に形成されていてよい。
たとえば、各サーフェイスライトランプは、扁平なLEDランプまたは扁平なOLEDランプであってよく(OLEDは有機発光ダイオードを表す)、特にOLEDタイルもしくはOLEDフリース、特に方形または正方形のOLEDタイルもしくはOLEDフリースであってよい(択一的にはOLEDランプは楕円形または円形の形状を有していてもよい)。各サーフェイスライトランプは、たとえば面状の繋がり合った発光層もしくは発光層アッセンブリを有していてよい。各サーフェイスライトランプは、たとえばプレート形またはシート形のOLEDまたはプレート形またはシート形のLEDまたはELシートであってよいか、またはこれらを有していてよい。一般に、サーフェイスライトランプの複数のサーフェイスライトランプまたは全てのサーフェイスライトランプが、たとえば正方形の周囲長または方形の周囲長または八角形、六角形または三角形の周囲長または楕円形の周囲長または円形の周囲長を有していてよい。
上記照明器具においては、各扁平のサーフェイスライトランプが、発光手段を有していてよく、この発光手段は:
プレート状またはシート状の支持エレメントを有し、この支持エレメントは(少なくとも1つの)特に面状の半導体発光素子を有するか、もしくは支持しているか、または特に面状の半導体発光素子の構成要素であり、
発光手段ハウジングを有し、この発光手段ハウジング内に前記支持エレメントが収容されており、この支持エレメントの表側は、光線を放射するための光線出射開口を有し、支持エレメントの、表側とは反対の側に位置する裏側は、対応するランプホルダとの機械的および電気的な接続を形成するための発光手段接続装置を有する。
半導体発光素子としては、原則的に全ての面状の半導体発光素子が挙げられる。たとえば、半導体発光素子は有機発光層を有していてよい。この有機発光層は2つの電極(アノードおよびカソード)の間に配置されている。たとえば、半導体発光素子は、支持エレメントに設けられた支持面に多層状に面状に被着されている有機発光ダイオードであってよい。シート状またはプレート状の支持エレメントの長さおよび幅は、たとえばその厚さよりも10倍大きく形成されている。支持エレメントは、多層状に形成されていてよく、たとえば2つのガラスプレートを有していてよく、両ガラスプレートの間に半導体発光素子が配置されている。
発光手段ハウジングは、たとえば電気的に絶縁性の材料から製造されていてよい。こうして、感電防止手段が形成されているので、発光手段は低電圧照明手段のためにも、高電圧照明手段のためにも使用され得る。
発光手段・接続装置は、たとえばハウジング裏側の中央の範囲に設けられていてよい。
択一的または付加的に、上記照明器具においては、各ランプハウジングもしくは各発光手段ハウジングが、たとえばその裏側に切欠きを有していてよい。この切欠き内には、機械的な結合が形成されると、対応するランプホルダが係合し得るか、もしくはこの切欠き内には、機械的な結合されると、対応するランプホルダが少なくとも部分的に収容されている。この場合、発光手段・接続装置はこの切欠き内に配置されていてよい。こうして、発光手段とランプホルダとの間の接続個所における感電防止を改善すると同時に、サーフェイ照明器具のための扁平な構造を達成することが可能となる。切欠きは、たとえばハウジングの裏側の真ん中に形成されていてよい。
択一的または付加的に、上記照明器具では、発光手段・接続装置が、たとえば対称点または対称軸線に対して対称的に裏側に形成されていてよい。
択一的または付加的に、上記照明器具では、発光手段・接続装置が、たとえばランプホルダとの機械的な接続を形成するための係止手段および/または差込み手段を有していてよい。発光手段はこの場合、好ましくは平らな発光面の平面に対して好ましくは直角に、ランプホルダにスナップオンされ得るか、または差し被され得る。発光手段の組付けならびに交換は、特に簡単であり、かつ特に工具なしに行なわれ得る。発光手段とランプホルダとの間の結合の形成時における差し被せ力もしくは結合の解離時における引抜き力は、係止手段に設けられた係止突出部の形状および/または大きさにより規定されていてよい。
択一的または付加的に、上記照明器具では、発光手段・接続装置が、たとえば少なくとも1つのコード化エレメントを備えたコード化装置を有していてよく、これにより接続の形成時におけるランプホルダに対する発光手段の許容可能な少なくとも1つの相対位置が規定される。
択一的または付加的に、上記照明器具では、発光手段ハウジングが、たとえば、光線出射開口を取り囲むフレームと、裏側を有するハウジング後壁とを有していてよい。このフレームは、たとえば当付け面を備えていて、この当付け面は支持エレメントの光線放射側に接触していてよい。付加的に、支持エレメントとハウジング後壁との間には、たとえば弾性的な支承エレメントが設けられていてよい。この支承エレメントは支持エレメントを、フレームに設けられた当付け面に押圧する。
択一的または付加的に、上記照明器具では、発光手段・接続装置が、たとえば電気的な発光手段接続部を有していてよい。この発光手段接続部は、ハウジングの裏側においてアクセスできるようになっており、かつ前記係止手段および/または前記差込み手段に対して付加的に設けられていてよい。
択一的または付加的に、上記照明器具では、支持エレメントに、たとえば半導体接触面が設けられていてよい。この半導体接触面は、半導体発光素子のアノードまたはカソードに電気的に接続されている。半導体接触面はこの場合、たとえば支持エレメントの光線放射側とは反対の側に設けられていてよい。半導体接触面は、電気的に絶縁性の発光手段ハウジングの内部に配置されていてよい。これにより、半導体接触面は感電防止されている。この場合、各発光手段接続部は、たとえば発光手段コンタクトに電気的に接続されていてよく、この発光手段コンタクトは前記半導体接触面のうちの1つに接触する。さらに、導電性の発光手段コンタクト部分が設けられていてよい。この発光手段コンタクト部分は、前記発光手段接続部の1つと、前記発光手段コンタクトの1つとを有する。上記支承エレメントは、たとえば発光手段コンタクト部分のばねゾーンによって形成されていてよい。
支持エレメントは、たとえばそれぞれ2つの半導体コンタクト面を備えた2つの半導体発光素子を有していてよい。
光線出射開口は、たとえば発光手段の平らな発光面を画定することができる。
ランプホルダに配置された発光手段もしくはランプの、たとえば平らに形成された発光面は、1つの共通の平面に位置していてよいか、もしくは配置されていてよい。この場合、これらのサーフェイスライトランプは組み付けられた状態において、たとえば周面側/側方で互いに接触していてよいので、これらのサーフェイスライトランプは、繋がり合った一体的な平らな1つの全体発光面を生ぜしめる。
本発明の第2の構成では、複数のランプホルダと、複数の細長い保持体とから成るセットが設けられていてよい。ランプホルダはこの場合、それぞれ1つの扁平なサーフェイスライトランプの機械的な保持および電気的なコンタクティングのために使用される。細長い保持体は、この保持体の長手方向端部に加工成形された、嵌合し合う保持体・結合区分を介して、特に規定された互いに対する向きで、互いに機械的に固く結合可能であるか、または固く結合されていて、前記保持体から構成された保持構造体を形成しており、該保持構造体に、前記ランプホルダが、規則的な相互間隔を置いて1つの共通の保持構造体側に取付け可能であるか、または取り付けられている(特に、保持体に加工成形されたランプホルダ取付け区分を介して)。
保持体・結合区分は、たとえば長手方向端部に加工成形された、互いに形状接続式に結合可能である相補的な係合区分に、かつ/または形状接続式および摩擦接続式の結合を形成するための、長手方向端部に加工成形された、嵌合し合う結合エレメントに、たとえば取付けエレメントを収容するための、互いに整合する複数の貫通孔を有していてよい。このことは、第1の構成にも云える。
保持体により形成された保持構造体は、たとえば扁平に形成されていてよく、その場合、平らな上側の扁平側および/または平らな下側の扁平側を備えている。特に、ランプホルダが取付け可能となるか、もしくは取り付けられている共通の保持構造体側は、平坦に形成されていてよいので、ランプホルダは組み付けられた状態において(ひいては、ランプホルダに取り付けたいランプも)、1つの共通の平面に位置している。
細長い保持体を、その長手方向端部を介して機械的に固く結合することは、機械的な固定手段(たとえばねじ)を使用して行われ得る。機械的な固定手段は、たとえば形状接続式および/または摩擦接続式の結合、たとえばねじ結合またはピン結合またはリベット結合を形成することができる。この結合は、解離可能な結合、たとえば差込み結合および/または係止結合および/またはねじ込み結合および/またはクランプ結合であってよい。
第1の構成においても、第2の構成においても、ランプホルダは、たとえば保持体と一体に形成されているか、または択一的に保持体に対して別個の構成部分として形成されていてよい。
ランプホルダが別個の構成部分として形成されている場合、ランプホルダはそれぞれ1つのランプホルダハウジングを有していてよい。この場合、各ランプホルダハウジングはその発光手段もしくはランプに面した側に接続側を有しており、この接続側にランプホルダ接続装置が設けられている。このランプホルダ接続装置は、対応するサーフェイスライトランプとの機械的および電気的な接続を形成するために用いられる。この場合、各ランプホルダハウジングはさらに、接続側とは反対に位置する側に、ランプホルダを保持構造体に取り付けるための組付け側を有する。各ランプホルダは、たとえば扁平な構成部分として形成されていてよく、この扁平な構成部分の両扁平側によって接続側と組付け側とが形成されている。
ランプホルダハウジングの接続側と組付け側との間には、たとえば端面側のランプホルダハウジング側部が延びていてよい。この場合、端面側のランプホルダハウジング側部の少なくとも一方に、ランプホルダを供給線路に電気的に接続するための供給接続部が設けられている。たとえば複数のランプホルダハウジング側部にそれぞれ複数の供給接続部が設けられていてよい。各供給接続部のためには、たとえば引張負荷軽減手段が設けられていてよい。この引張負荷軽減手段は、たとえばランプホルダハウジングに着脱自在に固定されていてよい。供給接続部は、正の極性(+)または負の極性(−)を有していてよく、そして同じ極性(+または−)を有する全ての供給接続部は、互いに電気的に短絡されていてよい。供給接続部を備えた1つのランプホルダハウジング側部には、それぞれ少なくとも1つの供給接続部が正極に、少なくとも1つの供給接続部が負極に、それぞれ対応していてよい。ランプホルダハウジング内には、短絡接続器が配置されていてよい。この短絡接続器は複数の接続面を有し、この場合、短絡する各供給接続部には、同じ短絡接続器の接続面のうちの1つが対応している。
ランプホルダ接続装置は、たとえば電気的なランプホルダ接続部を有していてよい。このランプホルダ接続部は発光手段との電気的な接続のために使用される。同じ極性(+または−)のそれぞれ複数のランプホルダ接続部が設けられていてよく、これらの同じ極性(+または−)のランプホルダ接続部は、互いに電気的に短絡されていてよい。同じ極性(+または−)のランプホルダ接続部の間の電気的な短絡は、それぞれ唯一つの短絡接続器によって行なわれ得る。負極(−)に対応する短絡接続器および正極(+)に対応する短絡接続器が設けられていてよく、これらの短絡接続器は同一の形状を有している。各短絡接続器はベース区分と、このベース区分から折り曲げられた、それぞれ1つの接続面を備えた接続部分とを有する。互いに異なる両極(+または−)に対応する短絡接続器は、ランプホルダハウジング内に絶縁間隔を置いて配置されていてよい。両短絡接続器のベース区分は、絶縁間隔を維持して短絡個所において互いに交差していてよい。
本明細書中および上記構成において、「ランプホルダ(Fassung)」とは、ランプを同時に電気的にコンタクティングし、ひいてはランプに電流を供給することができるようにするために、交換可能なランプを迅速にかつ複雑でなく機械的に取り付ける(もしくは取り外す)ことのできる装置もしくは構成部分を意味し得る。すなわち、ランプホルダにランプを機械的に取り付けることによって、同時にランプの電気的なコンタクティングも行うことができる。つまり、電流線路もしくはその電気的なコンタクトの接続を行うこともできる。ランプホルダとランプとは、たとえばランプホルダへのランプの差し被せにより、ランプが工具なしにかつ着脱自在にランプホルダに取り付けられ得るように形成されていてよい。言い換えれば、ランプホルダは差込み式ランプホルダであってよく、この差込み式ランプホルダには、ランプが差し被せ可能となる。
上記構成では、細長い保持体が、たとえば金属から製造されていてよいか、または択一的に適当なプラスチック材料から製造されていてよい。
上記構成では、細長い保持体が、特にスペーサとして使用される。このスペーサはランプホルダを、規定された相互間隔もしくは規則的な相互間隔を置いて保持する。すなわち、保持体は、ランプホルダ(ひいてはランプもしくは発光手段)を規定の相互間隔を置いて配置することを可能にする。
したがって、択一的または付加的に、上記構成では、ランプホルダが、複数の保持体または全ての保持体に加工成形されている規定のランプホルダ取付け区分に取り付けられているか、または取付け可能であってよく、たとえば着脱自在に、たとえば差込み結合および/または係止結合および/またはねじ込み結合によって取り付けられているか、または取付け可能であってよい。たとえば、全ての保持体または複数の保持体が、1つの共通の保持体側において、その各長手方向端部に、加工成形されたランプホルダ取付け区分を有していてよいので、各保持体には合計2つのランプホルダが取付け可能となる。各ランプホルダ取付け区分は、たとえば各長手方向端部に加工成形された、取付けエレメントを収容するための1つまたは複数の孔を有していてよい。
択一的または付加的に、上記両構成では、細長い保持体が、たとえば完全に同一に形成されていてよい。すなわち、保持体が、同じ形状および同じ寸法を有していてよい。択一的には、たとえば保持体の長手方向端部だけが同一に形成されていてよい。
択一的または付加的に、上記構成では、細長い保持体の長手方向端部が、たとえば解離可能に機械的に互いに固く結合されていてよい(たとえばねじ締結)か、または結合可能であってよい。解離可能な結合は、たとえばねじ込み結合であってよい。すなわち、保持体は解離可能な結合エレメントを使用して互いに固く結合されていてよい。しかし択一的には、保持体が、たとえばリベット締結されていてもよい。さらに択一的には、細長い保持体が、たとえば材料接続式に互いに結合されていてもよく、たとえば互いに接着されていてもよい。
択一的または付加的に、上記構成では、細長い保持体の長手方向端部が、相補的に成形された係合区分を介して形状接続式に互いに結合されていてよいか、または結合可能であってよい。すなわち、これらの係合区分は互いに補い合うか、もしくは互いに協働することができ、これにより、制限された数の、互いに対して相対的な種々異なる配置手段が規定され得る。係合区分は、たとえば1つの保持体の両長手方向端部に加工成形された凹部もしくは切欠きによって形成されていてよい。切り欠かれた両係合区分は、同一に形成されていてよい。たとえば、各切欠きは平面図で見て方形に、特に正方形に形成されていてよい。切欠きは保持体の一方の共通の側に、または互いに反対側に位置する両側に形成されていてよい。言い換えれば、それぞれ1つの保持体の両長手方向端部は、ラグまたは結合舌片を有していてよく、この場合、2つの保持体を結合するために、隣接し合った長手方向端部のラグが重ね合わされるので、これらの長手方向端部は特に完全に互いにオーバラップする。2つの隣接し合った保持体の切欠きまたはラグが重ね合わされると、形状接続が、たとえば3つの面対偶、たとえば水平方向の1つの面対偶と、垂直方向の2つの面対偶とによって形成されていてよい(この場合、保持体が互いに対して直線を成すように線形に向けられているのか、または互いに対して直角を成すように直角形に向けられているのかに応じて、垂直方向の両面対偶は、互いに対して平行または垂直に配置されていてよい)。
たとえば、細長い保持体の長手方向端部は、解離可能な結合(たとえばねじのような解離可能な取付けエレメントを使用して)によっても、相補的な係合区分により達成される(純然たる)形状接続式の結合、つまり係合に基づいた嵌合による結合、によっても結合されていてよい。
択一的または付加的に、上記構成では、隣接し合った2つの保持体が、互いに直線形または直角形に配置されて結合されていてよいか、または結合可能であってよい。たとえば、保持体はその長手方向端部を介して、前記両向きでしか互いに結合されていない。言い換えれば、保持体はその長手方向端部を介して、規定の数の種類の向きで互いに結合可能であってよい。保持体の規定/所定の前記向き調整は、特に、上で説明した形状接続により達成され得るか、もしくは容易にされ得る。複数の保持体を列状に配置することにより、たとえば以下に挙げる保持構造体を得ることができる:リニア形もしくは直線形の保持構造体、直角形もしくはL字形の保持構造体、U字形の保持構造体、方形または正方形の保持構造体、メアンダ形の保持構造体、ジグザグ形の保持構造体または蛇形の保持構造体。
択一的または付加的に、上記構成では、細長い保持体が、プレート下側とプレート上側とを備えた扁平なプレート体として形成されていてよい。プレート体は、たとえばストリップ形状を有していてよい。たとえば、プレート体は方形の形状(平面図で見て)を有する。しかし、長手方向で真ん中に設置されたストリップ区分は、たとえば先細りにされていてもよい。
各プレート下側は、たとえば平らに形成されていてよい。
前記プレート体の1つまたは複数または全てにおいて、プレート下側の両長手方向端部に、雌ねじ山を備えたそれぞれ1つまたは複数の孔が設けられていてよい。その場合、ランプホルダは、ねじを使用してプレート下側に取り付けられ得るか、もしくは取り付けられていてよい。ねじは、ランプホルダに設けられた相応する孔を貫いて延びていて、かつ各雌ねじ山内に螺合していてよい。各孔は、たとえば盲孔または貫通孔であってよい。たとえば、それぞれ複数の貫通孔のグループ、たとえば4つの貫通孔のグループが設けられていてよい。
しかし択一的には、ランプホルダが、別の結合技術によってプレート下側に結合されていてもよい。たとえば、ランプホルダの組付け側がプレート下側に接着されているか、またはスナップオンされているか、または差し被されていてよい。
付加的または択一的に、各プレート体の両長手方向端部が、それぞれ1つの切欠きを有していてよい。切欠きは、たとえば両方ともプレート上側に形成されていてよい。各切欠きは、全プレート幅にわたり、各長手方向端部を起点としてプレート中心に向かって延びていてよい(しかしプレート中心にまでは延びておらず、すなわちプレート長手方向に設置されたプレート中心に対して間隔を置いている)。各切欠きは、別のプレート体に設けられた切欠きとの係合のための係合区分を形成する。各切欠きは、たとえば平面図で見て方形に成形されていてよく、特に正方形に成形されていてよい。各切欠きは、深さ方向もしくは厚さ方向で、たとえばプレート中心にまで延びていてよい。その場合、隣接し合った2つの保持体は、切欠きにより形成された凹設された範囲によって互いに重ね合わされ、この場合、一方の保持体の上側のプレート側が他方の保持体の下側のプレート側と整合するか、もしくは1つの共通の平面に位置するようになる。切欠きの間には、平らな表面を備えた隆起部もしくは凸部が形成されていてよい。切欠きは、特に同一に形成されている。
各切欠きの底部もしくは切欠きにより形成されたラグには、少なくとも1つの貫通孔が配置されていてよい。たとえば、各切欠きの底部には、中央に配置された貫通孔が設けられている。たとえば、前記少なくとも1つの貫通孔もしくはその壁は、雌ねじ山を備えている。隣接し合った2つの保持体の切欠き/ラグは重ね合わされて、整合し合う両貫通孔を貫いて延びる取付け手段を使用して互いに固く結合され得る。取付け手段は、たとえばねじ(または択一的にたとえばリベット)であってよい。各1つの保持体に設けられた両切欠きの少なくとも一方の切欠きにおいて、前記少なくとも1つの貫通孔が、プレート下側で、もみ下げ加工部に開口していてよい。これにより、取付け手段(もしくはそのねじヘッドまたはリベットヘッド)は、もみ下げ加工部内でプレート下側と面一に整合して載置することができる。たとえば、プレート下側に、ランプホルダを取り付けるための雌ねじ山を備えた複数の孔が、2つの保持体を結合するための貫通孔を巡るように配置されていてよい(たとえば貫通孔を対称的に巡るように)。
オプショナルには、上記構成において、少なくとも1つのプレート体(特に複数のプレート体または全てのプレート体)の、プレート長手方向で中央の範囲に貫通孔が設けられていてよい。これにより、前記少なくとも1つのプレート体は、前記貫通孔を貫いて延びる機械的な取付けエレメント(たとえばねじ)を使用して、取付け面(たとえば天井または壁に)組み付けられ得る。
さらに、上記構成では、それぞれ1つのプレート状の閉鎖部材(エンドピース)が設けられていてよい。この閉鎖部材は、特に保持体の個数が偶数である場合に役立つことができる。閉鎖部材はこの場合、各保持体の長手方向端部に設けられた、上で説明した切欠きのうちの1つに対して相補的に成形されていてよい。すなわち、この切欠きは前記閉鎖部材によって完全に埋められていてよいので、閉鎖部材が長手方向端部に組み付けられていると、1つの平らな表面が生じる。閉鎖部材はこの場合、ランプホルダを取り付けるための複数の孔と、保持体を結合するための、前記ラグ/切欠きに形成された貫通孔と整合する1つの貫通孔とを有していてよい。
種々の構成によれば、少なくとも1つの扁平なサーフェイスライトランプを保持する保持エレメントは、
当該保持エレメントが、上側のプレート側と、該上側のプレート側とは反対の側に位置する下側のプレート側とを備えた、細長い扁平なプレート体を備え、
当該保持エレメントが、それぞれ1つの扁平なサーフェイスライトランプの機械的な保持および電気的なコンタクティングのための、前記プレート下側または前記プレート上側に取付け可能であるかまたは取り付けられた少なくとも1つのランプホルダを備え、
前記プレート体の両長手方向端部にそれぞれ1つの係合区分が加工成形されており、該係合区分が、切欠きによって形成されており、該切欠きが、平面図で見て前記プレート体の各長手方向端部から前記プレート体の全幅にわたって長手方向中心に向かって延びているので、
前記プレート体が、その両長手方向端部のそれぞれで、同一に形成された別のプレート体に結合されて、隣接し合った前記プレート体の前記係合区分により形成された形状接続式の結合が形成されるようになっている、
ことを特徴としている。
細長い保持体および/またはランプホルダは、上で説明した構成に関して説明したように形成されていてよい。
以下に、本発明の実施形態を図面につき詳しく説明する。
複数のランプもしくは複数の発光手段と、複数のランプホルダとを備えた照明器具を示す概略図である。
発光手段の1実施形態を示す分解斜視図である。
図2に示した発光手段の発光手段コンタクト部分を示す斜視図である。
図2に示した発光手段を裏側から見た斜視図ならびにランプホルダの1実施形態を示し斜視図である。
図3に示した発光手段とランプホルダとを、結合が形成された状態で示す図である。
図4に示した発光手段とランプホルダとを示す斜視図であり、ただし電気的な接続を示すために、発光手段のハウジング後壁とランプホルダの組付け面とは除去されている。
図3〜図5に示したランプホルダの分解斜視図である。
図6に示したランプホルダを、部分組付けされた状態で示す図である。
開放されたランプホルダハウジングを、組付け側から見た平面図である。
図3に示した発光手段とランプホルダとを、発光手段の表側とランプホルダの接続側とから見た斜視図である。
発光手段とランプホルダとを、結合が形成された状態で示す側面図である。
本発明の1実施形態による保持体を上から見た図である。
図11aに示した保持体を下から見た図である。
図11aおよび図11bに示した保持体と共に使用するための閉鎖部材を上から見た図である。
図11aおよび図11bに示した保持体と共に使用するためのランプホルダを上から見た図である。
ハウジング裏側に切欠きが形成されていて、この切欠き内に図13に示したランプホルダが少なくとも部分的に収容されて、ランプホルダがランプとコンタクティングされるようになっているサーフェイスライトランプの下側を示す図である。
図11aおよび図11bに示した2つの保持体と、図12に示した1つの閉鎖部材とから形成された保持構造体を上から見た図である。
図11aおよび図11bに示した2つの保持体と、図12に示した1つの閉鎖部材とから形成された保持構造体を下から見た図である。
図11aおよび図11bに示した2つの保持体と、図12に示した1つの閉鎖部材とから形成された別の/択一的な保持構造体を上から見た図である。
図11aおよび図11bに示した2つの保持体と、図12に示した1つの閉鎖部材とから形成された別の/択一的な保持構造体を下から見た図である。
図11aおよび図11bに示した8つの保持体と、図12に示した1つの閉鎖部材とから形成されたさらに別の保持構造体を有する本発明による照明器具を上から見た図である。
図11aおよび図11bに示した8つの保持体と、図12に示した1つの閉鎖部材とから形成されたさらに別の保持構造体を有する本発明による照明器具を下から見た図である。
図11aおよび図11bに示した4つの保持体と、図12に示した1つの閉鎖部材とから形成されたさらに別の保持構造体を有する本発明による別の/択一的な照明器具を上から見た図である。
図11aおよび図11bに示した4つの保持体と、図12に示した1つの閉鎖部材とから形成されたさらに別の保持構造体を有する本発明による別の/択一的な照明器具を下から見た図である。
図11aおよび図11bに示した5つの保持体から形成されたさらに別の保持構造体を有する本発明によるさらに別の照明器具を下から見た図である。
図11aおよび図11bに示した5つの保持体から形成されたさらに別の保持構造体を有する本発明によるさらに別の照明器具を上から見た図である。
図11aおよび図11bに示した7つの保持体から形成されたさらに別の保持構造体を有する本発明によるさらに別の照明器具を上から見た図である。
図11aおよび図11bに示した7つの保持体から形成されたさらに別の保持構造体を有する本発明によるさらに別の照明器具を下から見た図である。
以下の詳しい説明においては、説明の一部を成しかつ、本発明が実施され得る固有の実施形態が図示されている添付図面を参照するものとする。この点に関して、たとえば「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「前側の」、「後側の」等の方向を表す用語は、説明される図面の向きに関連して用いられる。実施形態のコンポーネントは多数の種々の向きで位置決めされ得るので、方向に関する用語は、説明のために用いられるものであって、本発明を制限するものではない。もちろん、本発明の保護範囲から逸脱することなしに、別の実施形態を使用し、かつ構造的または理論的な変更を行うこともできる。もちろん、本明細書中に記載の種々の例示的な実施形態の特徴は、特に別記しない限り、互いに組み合わせることができる。それゆえに、以下の詳細な説明は、本発明を制限するものではなく、本発明の保護範囲は特許請求の範囲により規定されるものである。
本説明の枠内において、用語「結合される」、「接続される」ならびに「連結される」は、直接的な結合をも間接的な結合をも説明するために、直接的な接続をも間接的な接続をも説明するために、さらに直接的な連結をも間接的な連結をも説明するために使用される。図面において、同一の構成要素または類似の構成要素は、合目的的である限り、同じ符号で示されている。
図1〜図10には、ランプホルダおよびランプ/発光手段ならびにこれらのランプホルダとランプ/発光手段とから構成された照明器具が図示されている。この照明器具は、本発明と共に/本発明において、使用されるために適している。しかし、本発明は別のランプホルダ・ランプシステムを用いても実現され得る。言い換えれば、下で図11aおよび図11bにつき説明する保持体を、たとえば別のランプおよび/または別のランプホルダと一緒に使用することもできる。
図1には、照明器具15のブロック回路図に似た原理図が示されている。この照明器具15は供給線路16を介して電圧源17に接続されている。電圧源17は照明器具15に供給するための直流電圧を提供する。電圧源17としては、たとえば前置接続装置もしくは安定器を使用することができる。図面には、単にシンボリックにのみ、供給線路16にスイッチ18が設けられている。このスイッチ18は照明器具15の接続もしくは遮断、すなわちスイッチオン・オフのために働く。電圧源17の代わりに、一点鎖線により概略的に示されているような電流源17′を使用することもできる。電流源17′は、前置接続装置もしくは安定器の構成要素であってよい。電流源17′は、電流ドライバとしてランプホルダ20の内部に配置されていて、慣用の電圧網に接続可能であってもよい。電流源17′には、ランプホルダ20が直列接続されていることが好ましい。
照明器具15は少なくとも1つのランプホルダ20を有する。図1に示した実施形態では、複数のランプホルダ20が設けられており、これらのランプホルダ20は規則的な間隔を置いて配置されて、複数の行21と複数の列22とを成してマトリックス状に配置されている。各ランプホルダ20は発光手段23に機械的にも電気的にも接続されている。本実施形態では、発光手段23が方形に形成されている。発光手段23の発光面24は照明器具15の1つの共通の全体発光面を形成している。発光面24はこの場合、長辺に相当する長手方向縁部または短辺に相当する横方向縁部に沿って互いに接触していることが好ましい。ランプホルダ20の間隔は、相応して規定されている。1つの発光手段23を1つのランプホルダ20に結合するためには、この発光手段23がその発光面24に対して直角な差し被せ方向において、対応するランプホルダ20に工具なしに差し被されるか、もしくはスナップオンされる。逆向きの引抜き方向においても、発光手段23はランプホルダ20から好ましくは工具なしに引き抜くことができる。
図1〜図10は、第1には発光手段23の構成に関するものであり、第2にはランプホルダ20の構成に関するものである。ランプホルダ20と発光手段23とを組み合わせて1つの照明器具15を形成することができる。
図2には、発光手段23の1実施形態の分解斜視図が示されている。発光手段23は支持エレメント25を有する。この支持エレメント25はプレート状またはシート状に形成されている。支持エレメント25は半導体発光素子を有するか、または半導体発光素子の構成要素である。本実施形態では、支持エレメント25がサンドイッチ状に複数の層を成して形成されている。半導体発光素子はこの場合、前側の透明なプレートまたはシート26と、後側のプレートまたはシート27との間に配置されている。本実施形態では、プレート26,27がガラスプレートとして形成されている。前側のプレートまたはシート26は後側のプレートまたはシート27よりも大きく形成されていて、本実施形態では互いに反対の2つの側において後側のプレートまたはシート27を越えて張り出している。前側のプレートまたはシート26の、半導体発光素子とは反対の側の前側の面は、発光手段23の発光面24を形成する。前側のプレートまたはシート26の、発光面24とは反対の側のコンタクト側には、電気的なコンタクト面28が配置されている。コンタクト面28の1つまたは複数の対(ペア)が設けられていてよい。本実施形態では、前側のプレートまたはシート26の両張出し部に2対のコンタクト面28が設けられている。したがって、半導体発光素子は、大きな発光面24が設けられる場合でも、より均一な発光パターン(Leuchtbild)を達成するために、種々の個所でコンタクトされ得る。1つの対の一方のコンタクト面28は半導体発光素子のアノードに接続されており、同一対の他方のコンタクト面28は半導体発光素子のカソードに接続されている。コンタクト面28は図5に図示されている。コンタクト面28は本実施形態では、半導体発光素子の互いに反対の2つの側に配置されている。
好適な実施形態では、発光面24が平らな面として形成されている。図1に示した照明器具15では、発光手段23の平らな発光面24が1つの共通の平面に位置している。こうして、天井または壁における大きな全体発光面を、発光手段23の個々の発光面24からモジュール式に構成することができる。
さらに、発光手段23は発光手段ハウジング30を有する。この発光手段ハウジング30は電気的に絶縁性の材料から成っている。この場合、「電気的に絶縁性」とは、照明器具15に通常印加される最大約200Vの直流電圧および最大約2〜3Aの直流電流が絶縁されることを意味する。発光手段ハウジング30はフレーム31とハウジング後壁32とから成っており、このフレーム31とハウジング後壁32との間に支持エレメント25が支承されている。フレーム31は光線出射開口33を有し、この光線出射開口33は本実施形態では方形に輪郭付けされている。光線出射開口33を通って、光線は発光面24から放射される。これによって、発光面24は支持エレメント25の光線放射側を成している。発光手段ハウジング30はプラスチック、たとえばポリカーボネートから成っていることが好ましい。その場合、射出成形により発光手段ハウジング30を簡単にかつ廉価に製造することができる。ポリカーボネートは無定形であり、僅かな歪みしか有しない。
発光手段ハウジング30は、たとえば正方形または方形の輪郭を有する、種々の実施形態において、発光手段ハウジング30は、150×150ミリメートルのサイズを有する。600ミリメートルの整数の約数に相当する辺長さが好適となる。なぜならば、オフィスまたは工場の建物における天井は、しばしば600×600ミリメートルの網目パターンを有するからである。これにより、たとえば300×300ミリメートル、150×300ミリメートル、200×150ミリメートル、100×100ミリメートル、100×200ミリメートル等のハウジング寸法(長さ×幅または幅×長さ)が得られる。
発光面24とハウジング後壁32の裏側66との間の発光手段ハウジング30の厚さまたは深さは、中央の範囲を起点として全ての側で外側に向かって減少している。このように先細りになったハウジング形状に基づき、好ましい美的印象が生じる。発光手段ハウジング30のフラットネス(扁平性)が強調される。それと同時に、中央の範囲では、ランプホルダ20を収容するための十分なスペースが得られる。
光線出射開口33は、環状に延びるウェブ34により取り囲まれている。ウェブ34の、発光面24に面した側は、当付け面35を有しており、この当付け面35には、支持エレメント25の光線放射側の外縁部が接触する。当付け面35は、平らな面として形成されている。本実施形態とは異なり、当付け面35は、光線出射開口33の互いに反対の側に設けられている両ウェブ区分36にのみ設けられていてもよい。特にウェブ区分36は、支持エレメント25もしくは前側のプレート26に設けられたコンタクト面28が配置されている個所に設けられており、これにより同時に、十分な感電防止も保証される。当付け面35の全ての構成において、当付け面35は、発光手段ハウジング30に対する発光面24の所望の向きが形成されるように構成されていなければならない。このことは、原理的には既に、間隔を置いて配置された3つの当付け個所により達成され得る。
ハウジング後壁32と支持エレメント25との間には、半導体発光素子の電気的なコンタクティングのための発光手段コンタクト部分39が設けられている。発光手段コンタクト部分39の拡大図が図2aに示されている。発光手段コンタクト部分39は一体の成形体として製造されていて、結合個所またはシーム個所を有しておらず、単一材料から成っている。発光手段コンタクト部分39は好ましくは打抜き・曲げ加工部品として形成されていて、製造のためには1枚の金属薄板から打抜き加工され、かつ引き続き所望の形状に曲げ加工される。
発光手段コンタクト部分39は発光手段コンタクト40を有する。この発光手段コンタクト40によって発光手段コンタクト部分39は、支持エレメント25に設けられた対応するコンタクト面28に接触する。発光手段コンタクト40は複数のコンタクト個所41を有していてよく、これらのコンタクト個所41によって発光手段コンタクト40は対応するコンタクト面28に接触する。種々の実施形態において、複数の、好ましくは3つのコンタクト舌片42が設けられており、これらのコンタクト舌片42はそれぞれ同一に形成されている。各コンタクト舌片42は平坦な区分42aと、この平坦な区分42aに続いた、コンタクト個所41を有する自由な端区分42bとを有している。この端区分42bは平坦な区分42aから折り曲げられていて、円弧状に曲げられた形状を有している。コンタクト舌片42は互いに向かって運動可能であって、スリット43により互いに分離されている。これにより、使用位置においてはコンタクト舌片42のばね作用が生じるので、コンタクト個所41は、ある程度のばねプリロードを持ってコンタクト面28に接触する。
図2に示した種々の実施形態では、発光手段23が、アノードおよびカソードのためのそれぞれ2つのコンタクト面28を有する。各コンタクト面28には、発光手段コンタクト部分39が対応している。したがって、発光手段23は4つの発光手段コンタクト部分39を有している。
発光手段コンタクト40は、発光手段コンタクト部分39の第1の端部44を形成している。発光手段コンタクト部分39の、反対の側の第2の端部45は、発光手段接続部46を有しており、この発光手段接続部46はランプホルダ20との電気的な接続のために用いられる。発光手段接続部46は係止・差込み接続部として形成されている。発光手段接続部46は、クロスピース47を介して互いに結合された2つのコンタクトフィン48を有する。両コンタクトフィン48は同一に形成されている。コンタクトフィン48は、クロスピース47から直交方向に離れるように突出しており、この場合、コンタクトフィン48はまず曲げ個所49にまで互いに接近する方向に延び、次いで曲げ個所49を越えるとその各自由端部50にまで互いに離れる方向に延びている。両コンタクトフィン48は互いに向かい合って位置する曲げ個所49のところで最小間隔を有する。コンタクトフィン48はクロスピース47から、発光手段コンタクト40の曲げられた端部42bとは反対の方向に離れるように突出している。クロスピース47は、コンタクト舌片42の平坦な区分42aとほぼ同一の平面に位置している。
発光手段コンタクト部分39の第2の端部45は保持区分51に移行している。この保持区分51には、保持クランプ52が設けられている。本実施形態では、保持区分51が屈曲部53を有する。この屈曲部53内に保持クランプ52が位置している。保持クランプ52は、互いに反対の側に位置する2つのクランプ舌片54により形成されている。両クランプ舌片54は、保持区分51に設けられた保持切欠き55の互いに反対の側にばね弾性的に支承されている。ばね舌片を形成する両クランプ舌片54は、屈曲部53に設けられた保持開口55の上方で互いに接近する方向に斜めに延びているので、両クランプ舌片54の自由端部は屈曲部53において相並んで位置するように配置されている。使用位置において、発光手段コンタクト部分39はハウジング後壁32に設けられた保持突出部56に差し被される。保持突出部56は保持開口55を貫通し、このときに両側でクランプ舌片54によってクランプされる。
発光手段コンタクト部分39は、保持区分51と第1の端部44との間にばねゾーン57を有する。このばねゾーン57は、ばねゾーン57の舌片保持部分58にばね弾性的に配置されたばね舌片59を有する。このばね舌片59は、特に舌片保持部分58から打抜き加工されて、打ち抜かれた開口の縁部において折り曲げられている。ばね舌片59は舌片保持部分58から斜めに離れる方向に突出している。種々の実施形態において、舌片保持部分58はコンタクト舌片42の平坦な区分42aの平坦な延長面上に位置している。使用位置において、ばねゾーン57のばね舌片59は弾性的な支承エレメント60として働く。ハウジング後壁32と支持エレメント25との間には、1つまたは複数の弾性的な支承エレメント60が設けられており、これにより支持エレメント25はフレーム31に設けられた当付け面35に押圧されるので、この支持エレメント25は所望の位置を占める。図2に示したように、この場合、4つの支承エレメント60が設けられている。好適な実施形態では、これらの支承エレメント60が、ばねゾーン57により、たとえばばね舌片59により形成されている。ばね舌片59は使用位置において、ばねプリロードもしくはばね予荷重をかけられて支持エレメント25に接触する。
組み付けられた状態において、発光手段コンタクト部分39は、ハウジング後壁32の、支持エレメント25に対応する側64に設けられた、それぞれ1つの収容範囲63に嵌め込まれる。各収容範囲63は発光手段接続部46のために発光手段接続部開口65を有しており、この発光手段接続部開口65はハウジング後壁32を完全に貫通している。これにより、発光手段接続部46もしくはコンタクトフィン48は、ハウジング後壁32の、内側64とは反対の裏側66からアクセスできるようになる。
発光手段23の形成された使用状態では、フレーム31がハウジング後壁32の外周を完全に取り囲む。この場合、フレーム31とハウジング後壁32との間には、係止結合が形成されることが好ましい。種々の実施形態において、このためには、ハウジング後壁32の、少なくとも2つの互いに反対の側の側縁部に、係止突起67が設けられている。これらの係止突起67は環状に延びるフレーム側壁68の内側に設けられた凹部内に係合する。
発光手段23もしくは発光手段ハウジング30の裏側66には、発光手段・接続装置70が設けられている。この発光手段・接続装置70は、ランプホルダ20との電気的な接続を形成するためにも、機械的な接続を形成するためにも使用される。発光手段・接続装置70には、少なくとも2つの、本実施形態では4つの発光手段接続部46が所属している。これらの発光手段接続部46は発光手段コンタクト部分39を介してそれぞれ発光手段コンタクト40に導電接続されており、したがって半導体発光素子の各アノードもしくは各カソードに対する電気的な接続を提供する。
発光手段・接続装置70には、さらに係止手段71が所属している。これらの係止手段71は発光手段23とランプホルダ20との間の機械的な接続を形成または補助するためにのみ働く。係止手段71は種々の実施形態において、複数の係止突出部72により形成されている。これらの係止突出部72は発光手段ハウジング30の裏側66から離れる方向に突出している。係止突出部72の自由端部には、側方で係止膨出部73が設けられている。係止結合が形成された状態では、係止突出部72が、ランプホルダ20に設けられた係止切欠き74を貫通して、係止膨出部73が、ランプホルダ20に設けられたそれぞれ対応する係止縁部に背後から係合する。種々の実施形態において、係止突出部72は対(ペア)になって間隔を置いて相並んで配置されている。係止膨出部73は互いに逆方向で、それぞれ隣接した係止突出部72から離れる方向に突出している。
係止突出部72および特に係止膨出部73の形状および/または大きさは、第1には係止結合の十分な保持が保証されるように、そして第2には係止結合の形成時および/または解離時の力が大きくなり過ぎないように設定され得る。たとえば、係止結合の形成時における所望の差し被せ力を調節するために、係止膨出部73の、係止突出部72の自由端部に続いた傾斜面74aの傾斜および/または大きさが規定され得る。同様に、係止結合の解離時における所望の引抜き力を調節するために、係止結合が形成された状態で係止膨出部73が、ランプホルダ20に設けられた対応する係止縁部に接触する際に用いられる係止当付け面74bの傾斜および/または大きさが規定され得る。前記傾斜面74aおよび前記係止当付け面74bの大きさおよび傾斜は、発光手段23の差し被せ方向もしくは引抜き方向に対して直交する方向における係止膨出部73の延在方向に関する。発光手段23を被せ嵌め時および引抜き時に損傷させないようにするために、被せ嵌め力および/または引抜き力は、発光手段23の安定性に適合される。
発光手段・接続装置70は、ハウジング後壁32に設けられた切欠き75内に配置されている。発光手段接続部46と係止突出部72とは、切欠き75もしくは裏側66の中心点Mに対して点対称的に配置されている。係止突出部72は、中心点Mを通る半径方向の1つの直線に沿って互いに整合するようにハウジング後壁32に配置されている。したがって、種々の実施形態において、発光手段23を180°回転させて、両回転位置においてランプホルダ20に結合することができる。
変化実施形態では、コード化装置が設けられていてよい。発光手段・接続装置70はコード化エレメント80を有し、このコード化エレメント80はランプホルダ20に設けられたコード化対応エレメントと協働して、発光手段23とランプホルダ20との間の接続の形成を、許容の相対位置においてのみ可能にする。こうして、ランプホルダ20と発光手段23との間の電気的に誤った接続が阻止され得る。複数のコード化エレメント80が設けられていてもよい。各コード化エレメント80には、ランプホルダ20のそれぞれ1つのコード化対応エレメントが対応している。コード化エレメント80と、対応する相補的なコード化対応エレメントとは、任意の形状を有していてよい。コード化エレメント80は、たとえば係止突出部72により形成されていてもよいし、あるいは係止突出部72に配置されていてもよい。種々の実施形態において、係止突出部72がコード化エレメント80として働き、これらのコード化エレメント80はその位置に基づいて、ランプホルダ20との結合を形成する際の発光手段23の、上で説明した2つの向きのみを可能にする。コード化装置は択一的には、前記結合の形成時における発光手段23とランプホルダ20との間で可能となる相対位置を1つしか可能にしないか、または2つよりも多い相対位置を可能にすることもできる。
切欠き75はこの場合、方形の、たとえば正方形の輪郭を有する。切欠き75はハウジング後壁32の中央に凹部として設けられている。切欠き75は4つの全ての側において、それぞれ1つの供給通路76に続いている。これらの供給通路76と切欠き75とは、1つの共通の、好ましくは平らな底部77を有し、この底部77は切欠き75と供給通路76との内部に、ハウジング後壁32の裏側66を形成している。ランプホルダ20と発光手段23との間の結合が形成された状態で、供給通路76は、供給線路16の、ランプホルダ20に接続されたケーブル78を収容するために使用される(図4)。供給通路76および切欠き75の範囲では、ハウジング後壁32の内側が、ほぼ平坦に形成されている。このほぼ平坦な範囲に並んで、ハウジング後壁32の各角隅範囲は、補剛リブ79の配置を有する。補剛リブ79を備えた各角隅範囲には、各発光手段コンタクト部分39のための収容範囲63が設けられている。補剛リブ79は、収容範囲63内に発光手段コンタクト部分39を収容するために切欠きを有する。
発光手段23は、種々の実施形態において少数の個別部分からしか成っておらず、すなわち発光手段ハウジング30と、1つまたは複数の半導体発光素子を備えた支持エレメント25と、それぞれ存在する半導体発光素子のためのそれぞれ2つの発光手段コンタクト部分39とからしか成っていない。これらの発光手段コンタクト部分39は同一である。したがって、発光手段23は廉価に製造され得る。複数の発光手段23を簡単にグループ分けすることができる。この場合、発光面24は問題なく1つの平面内に向き調整され得る。大きな全体発光面を備えた照明器具15を形成することができる。発光手段23は、発光手段ハウジング30内での電気的な接続部のカプセル封入に基づき、200Vの範囲での高い直流電圧のためにも適している。
図6には、本発明と共に、もしくは本発明において使用するためのランプホルダ20が分解図で示されている。ランプホルダ20はランプホルダハウジング90を有する。このランプホルダハウジング90は種々の実施形態において2つの結合可能なハウジングシェル91から成っている。ランプホルダハウジング90は直角の4つの角隅部92を有する。これらの角隅部92では、2つの隣接したランプホルダハウジング側部93が互いに接している。少なくとも1つの、好ましくは複数の、種々の実施形態においては、全てのランプホルダハウジング側部93に供給接続範囲94が設けられており、この供給接続範囲94は少なくとも1つの電気的な供給接続部95を備えている。
供給接続範囲94は、ランプホルダハウジング90に設けられた接続切欠き96により形成されている。この接続切欠き96は、ランプホルダハウジング90を上から見て台形に形成されていて、各ランプホルダハウジング側部93に切り込まれた切込み部を成している。角隅部92に続いた側部区分を起点として、接続切欠き96は互いに向かい合って位置する2つのクランプ側部97によって内方に向かって先細りになっている。クランプ側部97は真ん中の側部区分98を介して互いに結合されている。この真ん中の側部区分98には、各供給接続部95のために接続開口99が設けられている。種々の実施形態において、接続開口99のそれぞれ1つの半部が、両ハウジングシェル91のそれぞれ一方に設けられている。クランプ側部97には、種々の実施形態において、1つまたは複数の突出したクランプウェブ100が設けられている。
ランプホルダ20は、互いに異なる極性の供給接続部95を有する。これらの供給接続部95の一部は供給直流電圧の負極に対応しており、別の一部は正極に対応している。各ランプホルダハウジング側部93には、正極に対応する少なくとも1つの供給接続部95ならびに負極に対応する供給接続部95が設けられている。ここで説明するランプホルダ20の実施形態では、各供給接続範囲94に、正極に対応する1つの供給接続部95と、負極に対応する1つの供給接続部95とが設けられている。発光手段23との結合が形成された状態では、供給接続範囲94が、切欠き75内の、供給通路76が切欠き75へ移行している個所に位置している。接続切欠き96の最大幅はこの場合、供給通路76の幅にほぼ相当する。
各供給接続範囲94には、引張負荷軽減手段103が対応配置されている。この引張負荷軽減手段103は、たとえば中央のねじ104によってランプホルダハウジング20に着脱可能に固定され得る。ランプホルダハウジング90には、雌ねじ山105が設けられており、この雌ねじ山105は真ん中の側部区分98に向かって開いている。引張負荷軽減手段103はクランプ体106により形成されている。このクランプ体106は、接続切欠き96に適合された輪郭を有している。したがって、クランプ体106は上から見てやはり台形の輪郭を備えている。クランプ体106の、真ん中の側部区分98に対応する内側は、2つの扁平な差込み舌片107を有する。これらの差込み舌片107はランプホルダハウジング90に設けられた、対応する差込みスリット108内に差し込むことができる。差込みスリット108は、それぞれ雌ねじ山105と接続開口99との間に設けられている。
クランプ体106の、クランプ側部97に対応する側は、クランプ縁部109を有する。このクランプ縁部109は、ランプホルダハウジング90に取り付けられたクランプ体106において、対応するクランプ側部97の両クランプウェブ100に間隔を置いて向かい合って位置する。クランプ縁部109とクランプウェブ100との間に存在するケーブル78は摩擦接続式にクランプもしくは締付け固定され、これにより引張負荷軽減される。ねじ結合部104,105により、引張負荷軽減部はケーブル78における十分な引張力を吸収することができる。ケーブルクランプのためのクランプ縁部109およびクランプウェブ100の数は変動し得る。
両ハウジングシェル91の間の機械的な結合は、係止結合により形成され得る。このためには、一方のハウジングシェル91に複数の係止フック110が設けられており、これらの係止フック110は、両ハウジングシェル91の差し合わせの際に、他方のハウジングシェル91に設けられた係止対応手段(図示しない)と共に係止結合にもたらされるようになっている。
供給接続部95は、電気的なクランプ接続部の形に形成されている。各供給接続部95は導電性の接続面114を有する。各接続面114には、ばね弾性的な接続クランプ115が対応している。この接続クランプ115の自由端部は休止位置において接続面114に接触しているか、または少なくとも小さな間隔を持って向かい合って位置している。接続面114は差込み方向Eに対して平行に差込み開口99に並んで配置されている。差込み開口99の反対の側には、接続クランプ115がばね弾性的に旋回可能に枢着されている。したがって、初期位置において接続クランプ115は、対応する接続開口99の背後で接続面114に対して斜めに延びている。ケーブル78の心線端部が差し込まれると、接続クランプ115は、差込み方向Eに差し込まれた心線端部によって、対応する接続面114から離れる方向に旋回させられて、絶縁されていない心線端部をばね弾性的に接続面114に押圧するので、ケーブル78の心線と接続面114との間の確実な電気的なコンタクトが形成されている。こうして、照明器具15の組立て時には、ランプホルダ20の極めて簡単なケーブル配線を行うことができる。ランプホルダ20は複数のランプホルダハウジング側部93に、つまり本実施形態では全てのランプホルダハウジング側部93に、供給接続部95を有するので、供給線路16は全ての側からランプホルダ20に接続され得る。
ランプホルダハウジング90内には、同一の極性の全ての供給接続部95が互いに短絡されており、したがって同一の電位に接続されている。これにより、複数のランプホルダ20もしくは対応する発光手段23の極めて簡単な直列接続または並列接続が可能となる。なぜならば、ランプホルダハウジング90は選択的にこれらの供給接続部95のうちの1つにおいて、別のランプホルダハウジング90の供給接続部95に電気的に接続され得るからである。図1に示した照明器具15の実施形態では、ランプホルダ20が互いに直列接続されている(実線および破線を有する供給線路16)。供給線路16は電圧源17の正極から順次に全てのランプホルダ20を通って案内され、そして最後のランプホルダ20を起点として好ましくは直接的な経路で電圧源17の負極にまで戻される。また、ランプホルダ20の並列接続も簡単に可能となる。このことは図1には択一的にドット状の点線で描かれた供給線路16により示されている。ランプホルダ20が全ての側から供給接続部95を有するので、複数のランプホルダ20を有する照明器具15における配線手間は極めて少なくなる。
ランプホルダ20はグループ毎にそれぞれ1つの対応する電圧源17または電流源17′に接続されていてもよく、そして好ましくは互いに直列に、あるいはまた並列に接続され得る。
同一極性の供給接続部95の短絡は、同一極性の供給接続部95の接続面114が1つの共通の短絡接続器116に設けられていることにより達成される。短絡接続器116は導電性の構成部分として形成されている。短絡接続器116は種々の実施形態において、接続個所や接合個所なしに単一の材料から一体に製造されていて、特に打抜き・曲げ加工部品として形成されている。短絡接続器116は、たとえば導電性の金属薄板から打抜き加工されて、所望の形に曲げ加工され得る。これにより、短絡接続器116を廉価にかつ簡単に製造することができる。全ての短絡接続器116は同一である。したがって、ランプホルダ20のためには、唯一つのタイプおよび唯一つの形状の短絡接続器116が製造されるだけで済む。
短絡接続器116はさらに、1つまたは複数のランプホルダ接続部117を有する。このランプホルダ接続部117は、対応する発光手段23との電気的な接続のために使用される。種々の実施形態において、各短絡接続器116には2つのランプホルダ接続部117が設けられており、したがって、これらのランプホルダ接続部117は短絡接続器116を介して電気的に短絡されている。これにより、同じ極性の供給接続部95だけが電気的に短絡されているのではなく、同じ極性のランプホルダ接続部117も、本実施形態では1つの共通の短絡接続器116を介して電気的に短絡されている。種々の実施形態において、ランプホルダ20は、それぞれ1つのアノード接続部とカソード接続部とを有する2つの半導体発光素子を備えた発光手段を接続するために使用される。それゆえに、正の極性を備えた2つのランプホルダ接続部117と、負の極性を備えた2つのランプホルダ接続部117とが設けられている。したがって、互いに異なる極性のランプホルダ接続部117の対(ペア)の数は、発光手段23に設けられた半導体発光素子の数に関連していてよい。
各短絡接続器116は、ほぼ1つの平面に延びるベース区分118を有する。このベース区分118には、複数の貫通孔119が設けられていてよい。これらの貫通孔119を通って、ランプホルダハウジング90に設けられている種々の位置決め手段または結合手段が貫通し得る(たとえば図7参照)。
ベース区分118の互いに反対の側の両端部には、それぞれ1つのランプホルダ接続部117が設けられている。ランプホルダ接続部117は、ベース区分118から横方向で離れる方向に延びる、互いに向かい合って位置する2つの接続舌片120を有する。ベース区分118を起点として、両接続舌片120はまず互いに離れる方向に向かって屈曲個所121にまで延び、そして屈曲個所121を越えると、その各自由端部にまで再び互いに接近する方向に延びる。この場合、両自由端部は互いに間隔を置いて配置されている。両接続舌片120は同一に形成されている。ランプホルダ接続部117は中心平面に対して対称的に形成されている。短絡接続器116のランプホルダ接続部117を通る各中心平面は、間隔を置いて互いに平行に延びている。ベース区分118を通る長手方向中心軸線に対して、ランプホルダ接続部117の中心平面は約45°だけ折り曲げられている。
短絡接続器116に設けられた接続面114は、ほぼ平らな接続部分122に設けられている。接続面114は、ベース区分118を通る長手方向中心軸線に対して約45°だけ傾けられている。接続面114は、ランプホルダ接続部117の中心平面に対してほぼ平行に延びているか、またはこの中心平面に対して直角に延びている。ベース区分118から離れる方向で、接続面114を備えた接続部分122がほぼ直角に突出している。接続舌片120の自由端部と、接続部分122の自由端縁部とは、ベース区分118に対して間隔を置いて同じ側に配置されていて、好ましくはほぼ1つの平面に位置していてよい。ランプホルダ接続部117は別として、短絡接続器116はその長手方向中心平面に対して対称的に形成されている。
短絡接続器116の各接続面114は、別の供給接続範囲94に対応配置されている。これらの短絡接続器116のうちの一方の短絡接続器116は、正の極性の供給接続部95の接続面114を有しており、他方の短絡接続器116は、負の極性の供給接続部95の接続面114を有している。
直接に隣接し合った供給接続範囲94の同じ極性の供給接続部95は、ランプホルダハウジング90を巡る周方向で見て相並んで配置されている。すなわち、角隅部92を起点として、両ランプホルダハウジング側部93において、同一極性の供給接続部95が続いている。これら両供給接続部95には、1つの共通の接続クランプ体125が対応している。この接続クランプ体125の端区分は、それぞれ互いに異なる供給接続部95のための接続クランプ115を形成している。両接続クランプ115は、中間部分126を介して互いに結合されている。接続クランプ115は横方向で中間部分126から離れる方向に突出しており、この場合、接続クランプ115の間隔は増大する。中間部分126と接続クランプ115との間には、たとえば100〜110°の範囲内の角度が形成されている。接続クランプ115と中間部分126との間の移行部は、種々の実施形態において2回折り曲げられて形成されている。中間部分126の一方の長辺側の縁部では、支持部分127が直角に折り曲げられている。この支持部分127は使用位置において、両ハウジング半部を成す両ハウジングシェル91の一方のハウジングシェル91の基面に載着する。中間部分126と接続クランプ115との間の移行範囲では、接続クランプ体125が、ランプホルダハウジング90に設けられた各1つの支持突出部128に支持される。この支持突出部128は接続面114に対して接続開口99に並んで、両ハウジングシェル91の一方のハウジングシェル91に配置されている。支持部分127は両支持突出部128の間に配置されている。
正の極性の4つの供給接続部95および負の極性の4つの供給接続部95のために、本実施形態では、それぞれ2つの、合計4つの接続クランプ体125が設けられている。4つの接続クランプ体125は同一である。
使用位置においては、両短絡接続器116がランプホルダハウジング90内で互いに交差する。この場合、両短絡接続器116は交差個所において互いに対して絶縁間隔Aを置いて延びている。交差個所において、両短絡接続器116の間に絶縁性の材料は設けられていない。交差個所における両短絡接続器116の間の範囲は、自由空間として形成されている。交差個所における絶縁間隔Aを達成するために、両短絡接続器116のうちの一方の短絡接続器116が、仰向けの状態で、かつ本実施形態ではそれぞれ他方の短絡接続器116に対して90°だけ回転させられた状態で、ランプホルダハウジング90内に配置されている。接続部分122の自由端部および/または短絡接続器116の接続舌片120は、好ましくはそれぞれ他方の短絡接続器116のベース区分118が位置する平面に位置している。少なくとも、一方の短絡接続器116の接続部分122および/または接続舌片120の自由端部が位置する平面と、他方の短絡接続器116のベース区分118との間の間隔は、両短絡接続器116の間の間隔よりも小さく形成されている。一方の短絡接続器116のベース区分118は、一方のハウジング半部もしくは一方のハウジングシェルの内側に接触しており、それぞれ他方の短絡接続器116のベース区分118はそれぞれ他方のハウジングシェル91の内側に接触している。言い換えれば、両短絡接続器116のベース区分118は、ランプホルダハウジング90内で、絶縁間隔Aを置いて配置されたほぼ平行な平面に位置している。
ランプホルダ20はランプホルダ接続装置130を有する。このランプホルダ接続装置130は、ランプホルダ20を対応する発光手段23に機械的および電気的に接続するために使用される。ランプホルダ接続装置130には、ランプホルダ接続部117が所属しており、これらのランプホルダ接続部117は本実施形態では、短絡接続器116に設けられている。ランプホルダ接続装置130はさらに、機械的な結合手段を有する。この機械的な結合手段は、発光手段23との機械的な結合を単独で確保するか、またはランプホルダ接続部117と共に確保する。ランプホルダ接続装置130は、ランプホルダハウジング90の接続側131に設けられていて、この接続側131からアクセスできるようになっている。接続側131とは反対の側の組付け側132は、ランプホルダハウジング90を取付け面、たとえば部屋の壁または天井またはその他の面に取り付けるために用いられる。
ランプホルダ接続装置130の機械的な結合手段は、前記実施形態では、係止縁部133により形成されている。これらの係止縁部133はランプホルダハウジング90内に、ランプホルダハウジング開口134に続いて配置されている。ランプホルダハウジング開口134の互いに反対の側に位置する2つの側には、ばね弾性的に支承された状態で保持エレメント135が一体成形されている。これらの保持エレメント135は、ランプホルダハウジング開口134に隣接して弾性的に旋回可能に枢着されている。保持エレメント135の各自由端部は、それぞれ向かい合って位置する保持エレメント135に対して突出した係止縁部133を有している。係止膨出部73を備えた係止突出部72は、ランプホルダハウジング開口134を通じてランプホルダハウジング90内に係合することができ、そしてランプホルダ20と発光手段23との間の機械的な結合を形成するために係止縁部133を取り囲むように係合することができる。
ランプホルダハウジング90の接続側131には、さらにランプホルダ接続開口135が設けられている。これらのランプホルダ接続開口135を介して、ランプホルダ接続部117にアクセスすることが可能となる。種々の実施形態において、各ランプホルダ接続部117には2つのランプホルダ接続開口135が対応配置されているので、1つのランプホルダ接続部117の両接続舌片120はそれぞれ1つのランプホルダ接続開口135を介してアクセスできるようになっている。ランプホルダ接続開口135は、感電防止の理由からスリット状に形成されているので、指でランプホルダ接続部117に触れることは不可能となる。
発光手段23とランプホルダ20との間の電気的なコンタクトは、発光手段接続部46がランプホルダ接続部117に当接することにより形成されることが好ましい。本実施形態では、発光手段接続部46がランプホルダ接続部117を取り囲む。この場合、1つのランプホルダ接続部117の両接続舌片120が、対応する発光手段接続部46の両コンタクトフィン48の間に位置する。それぞれ1つのコンタクトラグもしくはコンタクトフィン48がこのときに接続舌片120に当て付けられている。コンタクトフィン48ならびに接続舌片120のばね弾性的な支承により、発光手段23とランプホルダ20との間の電気的な接続の形成時でも、機械的なクランプ力が発生される。この機械的なクランプ力が十分であると、発光手段23とランプホルダ20との間の別の機械的な結合手段を不要にすることができる。
ランプホルダ接続装置130は、接続側131に位置する中心点Pに対して点対称的に設けられている。両ランプホルダハウジング開口134は、中心点Pを通る半径方向の1つの直線上で、中心点Pに対して均一な間隔を置いて、ランプホルダハウジング90の接続側131に設けられている。この場合、ランプホルダハウジング90を、中心点Pを通る回転軸線周りに180°だけ回転させて、これらの両回転位置において発光手段23に結合することができる。
照明器具15のための発光手段23およびランプホルダ20について説明する。ランプホルダ20の特徴は、発光手段23の特徴とは無関係に、つまり発光手段23の特徴とは別個に独立して実現することもできる。発光手段23は、好ましくは平らな発光面24を有する。1つまたは複数の半導体発光素子が発光手段ハウジング30内に配置されている。ランプホルダ20との機械的および電気的な接続のために必要となる発光手段・接続装置70は、発光手段23の、発光面24とは反対の側の裏側66に設けられている。発光手段23の寸法は、ランプホルダ20の寸法よりも大きいことが好ましいので、発光面24を上から覗いた場合、発光手段23はランプホルダ20を完全に目隠しする。これにより、特に美的な印象を達成することができる。ランプホルダ20は複数のランプホルダハウジング側部93に供給接続範囲を有するので、ランプホルダ20への電気的な供給およびランプホルダ20の配線は選択的に種々の側から行われるか、または複数の側から同時にも行なわれ得る。供給接続範囲94の数および配置形式とは無関係に、ランプホルダ20には、同じ極性の複数の電気的な供給接続部95が設けられている。同じ極性のこれらの供給接続部95は、電気的に短絡されている。同じ極性の供給接続部95を短絡するためには、それぞれ1つの短絡接続器116が用いられる。この場合、特に2つの同一の短絡接続器116がランプホルダハウジング90内に配置されている。ランプホルダ20には、最大約200Vであってよい直流電圧が印加される。このランプホルダ20と発光手段23とを用いて、美的な全体イメージを有する照明器具15の大きな全体発光面を、モジュール式に極めて簡単に達成することができる。
以下に、図11aおよび図11bにつき、本発明の1実施形態による保持体について詳しく説明する。複数のこのような保持体を組み立てて、本発明による保持構造体もしくは保持フレームを形成することができる。このような保持体の1つまたは複数が、たとえば上で説明した複数のランプホルダおよび発光手段と共に使用され得る。しかし、図示の保持体は、上記構成とは異なって構成されたランプホルダもしくは発光手段と共に使用することもできる。これに関連して、図13には、図11aおよび図11bに示した保持体1と共に使用可能であるか、もしくはこの保持体1に組付け可能であるランプホルダ20が、簡略化された概略図で例示的に図示されている。図14には、照明器具を形成するために、図11aおよび図11bに示した保持体1および図13に示したランプホルダと共に使用可能であるサーフェイスライトランプ23が、同じく簡略化された概略図で図示されている。
図11aおよび図11bに図示されているように、保持体1は扁平なプレート体として形成されている。このプレート体は、ストリップ形状もしくは条片形状、特に方形のストリップ形状を有する。すなわち、保持体1は細長くかつ扁平(フラット)に形成されている。すなわち、長手方向Lにおける延在長さが最大であり、厚さ方向tにおける延在長さが最小である。保持体1は、たとえば金属または適当なプラスチック材料から製造されていてよい。保持体1は特に剛性的に形成されている。
下側のプレート側、つまりプレート下側1bは平らに、すなわち平坦に形成されている(図11b参照)。
それに対して、上側のプレート側、つまりプレート上側1aは、中央の隆起した面区分3を有する。この面区分3はプレート長手方向で真ん中/中央に配置されている。隆起した面区分3は平坦に形成されていて、平面図で見て方形の形状を有する。隆起した面区分3では、中心に貫通孔13が形成されている。この貫通孔13は取付けエレメントを収容するために使用されるので、プレート状の保持体1は取付け面(たとえば壁または天井)に取り付けられ得る。
上側のプレート側1aは、長手方向端部にさらに2つの、沈下した縁範囲を有する。この縁範囲は長手方向Lでそれぞれ中央の面区分3に直接に隣接している。言い換えれば、上側のプレート側1aには2つの段部が形成されている。この目的のためには、プレート上側1aにおいて、両プレート長手方向端部にそれぞれ1つの切欠きが形成されている。本実施形態では、この切欠きが、平面図で見て正方形に成形されている。この切欠きにより、隆起した面区分3の端面側から突出した結合ラグもしくは結合舌片が形成される。各切欠きは、平坦に形成された底部5a;5bを有する。各底部5a;5bと隆起した面区分3との間には、平坦な垂直面区分が形成されており、この垂直面区分によって段部が形成される。隆起した面区分3および各切欠きの底部5a,5bは、それぞれ平坦な水平面として形成されている。
隆起した面区分3の範囲では、プレート状の保持体1が、厚さt2を有し、切欠きの範囲では、プレート状の保持体1が、厚さt1を有する。この場合、厚さt2は、厚さt1のほぼ2倍の大きさに形成されている。言い換えれば、切欠きはプレートの深さ方向/厚さ方向(図11aにおけるt軸)において、ほぼプレートの中間にまで延びている。幅方向(図11aにおけるB軸)では、各切欠きがプレートの全幅にわたって延びている。長手方向(図11aにおけるL軸)では、各切欠きが、各プレート長手方向縁部を起点として所定の寸法だけプレート中心に向かって延びている。両切欠き/ラグは、同一に形成されている。
各切欠きの底部5a,5bには、貫通孔9a,9bが形成されている。この貫通孔9a,9bは取付けエレメントを収容するために使用される。この取付けエレメントを用いて、隣接し合った2つの保持体1を結合することができる。各貫通孔9a,9bは雌ねじ山を有していてよい。図示の実施形態では、前記貫通孔のうちの少なくともいずれか一方の貫通孔、この場合には貫通孔9bが、雌ねじ山を有している。たとえば両貫通孔9a,9bが雌ねじ山を有する。各貫通孔9a,9bは、各切欠きの底部5a,5bの中心に配置されている。図11bから判るように、貫通孔9aはプレート下側1bに、もみ下げ加工部10に開口している。
さらに、プレート下側1bの両長手方向縁部には、それぞれ取付け手段を収容するか、もしくはランプホルダ20を取り付けるためのそれぞれ複数の孔11a,11bが形成/加工成形されている。これらの孔11a,11bは盲孔または貫通孔として形成されていてよい。図示の実施形態では、孔11a,11bが貫通孔として形成されており、これらの貫通孔は各切欠きの底部5a,5bに開口している。図示の実施形態では、孔11a,11bがそれぞれ雌ねじ山を有している。図示の実施形態では、切欠き1つ当たり4つの貫通孔11a,11bが設けられている。これらの貫通孔11a,11bは、中心に配置された各貫通孔9a,9bを均一に取り囲むように配置されている(この場合、切欠きの外側の縁範囲に)。
切欠きもしくはラグを形成する底部5aは、貫通孔9aと共にプレート上側1aにおいて、第1の保持体・結合区分7aを形成している。この第1の保持体・結合区分7aは、保持体1の第1の長手方向端部(図11aで見て左側)に配置されている。同様に、切欠きもしくはラグを形成する底部5bは、貫通孔9bと共にプレート上側1aにおいて、第2の保持体・結合区分7bを形成している。この第2の保持体・結合区分7bは、保持体1の第2の長手方向端部(図11aで見て右側)に配置されている。すなわち、プレート状の保持体1の各長手方向端部には、切欠きと中心の貫通孔との形の保持体・結合区分が加工成形されている。この場合、切欠きによって係合区分が形成されており、この係合区分は、同形式の別の保持体に設けられた係合区分と形状接続式に、つまり係合に基づいた嵌合により(たとえば図15a,15b参照)係合させることができる。この場合、隣接し合った保持体の中心の両貫通孔9a,9bは互いに整合する。
中心に配置された貫通孔9a,9bを取り囲むように配置された別の4つの貫通孔11a,11bは、プレート下側1bにおいて各ランプホルダ取付け区分8a,8bを形成する。このランプホルダ取付け区分8a,8bには、ランプホルダ20が取付け可能となる(図11b参照)。
図13に図示されているように、ランプホルダ20には4つの貫通孔20aが形成されている(ランプホルダ取付け区分8a,8b1つ当たりの孔の数に相当)。これらの貫通孔20aは、フラットもしくは扁平に形成されたランプホルダ20の上側のフラット側もしくは扁平側131と下側のフラット側もしくは扁平側132との間に延びている。ランプホルダ20の下側の扁平側132は、平坦に形成されたプレート下側1bに載着され得るので、ランプホルダ20の貫通孔20aは、対応するランプホルダ取付け区分8a,8bに設けられた貫通孔11a;11bと整合する。引き続き、ランプホルダ20の貫通孔20a内には、取付け手段、この場合にはねじが、導入されて、プレートの貫通孔11a,11b内に固定され、たとえばねじ込まれる。したがって、保持体1のプレート下側1bには、合計2つのランプホルダ20が、規定もしくは所定の相互間隔を置いて固定され得る。各ランプホルダ20には、図14に図示されているように、サーフェイスライトランプ23を差し被せることができる。このためには、サーフェイスライトランプ23の裏側に、ランプフレーム20を収容するための相応する切欠きが形成されていてよい。
念のため付言しておくと、貫通孔9a,9b,11a,11bの数および各位置は可変であり、図示/説明した数もしくは各位置に限定されるものではない。
以下に、図15aおよび図15bならびに図16aおよび図16bにつき、2つの保持体1,1′を結合して直線形もしくは直角形の保持構造体を形成することについて説明する。保持体1,1′はこの場合、十分に同一であって、それぞれ図11aおよび図11bに図示されたように形成されている。一方の保持体の符号には、分かり易くするためにのみ「′」を付与してある。
図15aおよび図15bには、2つの同一の保持体1,1′から形成されたリニア形もしくは直線形の保持構造体14の上側14aもしくは下側14bが示されている。保持構造体14はさらにエンドピースもしくは閉鎖部材200を有する。閉鎖部材200は図12に図示されていて、下で詳しく説明されている。
保持構造体14はフラットに、つまり扁平に形成されている。保持構造体14の上側14aは、一方の保持体1のプレート下側1bと、他方の保持体1′のプレート上側1a′(特に隆起した面区分3′)と(さらに、下で説明する閉鎖部材200の扁平側と)により形成されている。一方の保持体1のプレート下側1bと、他方の保持体1′のプレート上側1a′とは、1つの共通の平面に位置するので、保持構造体14の上側14aは平坦に形成されている。貫通孔13,13′を介して、保持構造体14の下側14bを壁または天井に取り付けることができる。保持構造体の上側14aには、合計3つのランプホルダ20を取り付けることができる。すなわち、一方の保持体1の両ランプホルダ取付け区分8a,8bと閉鎖部材200とにランプホルダ20を取り付けることができる。
両保持体1,1′の隣接し合った長手方向端部は、互いに直線を形成するように、つまり直線形に向き調整されて互いに機械的に固く結合されている。このためには、保持体1の、第1の保持体・結合区分7aに形成された切欠きの底部5aが、保持体1′の、第2の保持体・結合区分7b′に形成された切欠きの底部5b′に載置されているので、これらの切欠きにより形成された両ラグは完全に互いにオーバラップしており、一方の保持体1の貫通孔9aは他方の保持体1′の貫通孔9b′と整合している(図16aおよび図16b参照、ただし図16aおよび図16bには、保持体の直線形の結合ではなく直角形の結合が示されており、このような直角形の結合では底部5a,5bが、やはり互いに完全にオーバラップするように配置されていて、この状態が図面から良く判る)。一方の保持体1の端面(もしくはラグ5aの端面)は、他方の保持体1′に設けられた段部もしくは鉛直の面区分に接触している。同様に、他方の保持体1′の端面(もしくはラグ5b′の端面)は、一方の保持体1に設けられた段部もしくは鉛直の面区分に接触している。したがって、全体的には、3つの面対偶における形状接続(係合に基づいた嵌合)が達成され、すなわち2つの鉛直な面対偶と1つの水平方向の面対偶とにおける形状接続が達成される。
両ラグを形状接続的および摩擦接続的に固く結合するためには、整合し合った貫通孔9a,9b′内にねじ(図示しない)をねじ込むことができる。ねじのヘッドは、ねじ込まれた状態において貫通孔9aに設けられたもみ下げ加工部10内に収容されている。既に説明したように、一方の保持体1のプレート下側1bと、他方の保持体1′のプレート上側1a′とは、互いに整合しているか、もしくは1つの共通の平面に位置していて、閉鎖部材200と共に保持構造体14の平らな上側14aを形成している。この平らな上側14aには、合計3つのランプホルダ20が、規定の相互間隔を置いて取付け可能である。
閉鎖部材200は、他方の保持体1′の第1の保持体・結合区分7a′に形成された切欠きを完全に埋める。すなわち、閉鎖部材200はこの切欠きに対して相補的に形成されている。図12に図示されているように、閉鎖部材200は平面図で見て、前記切欠きの形状に相応して、正方形に形成されている。閉鎖部材200は、平坦な下側と平坦な上側とを備えた扁平なプレートとして形成されている。保持体1と同様に、閉鎖部材200は、たとえば金属または適当なプラスチック材料から製造されていてよい。閉鎖部材200は中心の貫通孔205を有する。この貫通孔205は、閉鎖部材200が前記切欠き内に挿入されていると、他方の保持体1′の貫通孔9a′と整合している。貫通孔205は雌ねじ山を有する。閉鎖部材200を形状接続的にかつ摩擦接続的に保持体1′に固く結合するためには、整合し合った貫通孔9a′,205内にねじ(図示しない)をねじ込むことができる。ねじのヘッドは、もみ下げ加工部10′内に収容され得る。閉鎖部材200はさらに、ランプホルダ20の4つの貫通孔20aに相応して、ランプホルダ20を取り付けるための雌ねじ山を備えた4つの貫通孔207を有する。閉鎖部材200の厚さは、隆起した面区分3におけるプレート状の保持体の厚さの1/2の大きさで、かつラグにおけるプレート状の保持体の厚さに等しく形成されている。
図16aおよび図16bには、2つの同一の保持体1,1′と1つの閉鎖部材200とから形成された直角形もしくはL字形の保持構造体14の上側14aもしくは下側14bが図示されている。保持体1,1′の結合は、図15aおよび図15bにつき説明した実施形態の場合と同様に行われるが、ただしこの場合、両保持体は互いに直線を成すように向けられる代わりに、互いに直角を成すように向き調整されている。ラグ5a,5b′は、やはり完全に互いにオーバラップする。一方の保持体1はこの場合、一方の側面(特にラグ5aの一方の側面)で、他方の保持体1′に設けられた段部もしくは垂直の面区分に接触している。同様に、他方の保持体1′も一方の側面(特にラグ5b′の一方の側面)で、一方の保持体1に設けられた段部もしくは垂直の面区分に接触しているので、全体的にはやはり3つの面対偶において、つまり2つの垂直の面対偶と、1つの水平の面対偶とにおいて、形状接続が達成されている。互いに整合した貫通孔9a,9b′を介して、両保持体を互いにねじ締結することができる。
上で図15a〜図16bにつき説明したような手段で、3つまたは3つよりも多い保持体を、互いに直列に配置し、向き調整し、かつ互いに固く結合することもできる。この場合、2つの隣接し合った保持体が常に互いに直線を成すように、または互いに直角を成すように向き調整されている。
図17bには、本発明の1実施形態による、8つの同一の保持体1と1つの閉鎖部材200とから形成された、S字形もしくはメアンダ形の保持構造体14が図示されている。閉鎖部材200は図17bでは見えていない。なぜならば、閉鎖部材200は図面で見て右側の外側の保持体1′と、右側の外側のランプホルダ20′との間に配置されているからである。すなわち、閉鎖部材200は図17bでは、保持体1′のプレート下側1b′によって遮蔽されている。保持体1は、上で図15a〜図16bにつき説明したように、その長手方向端部を介して互いに直線または直角を成すように向き調整されて互いに固く結合されている。
保持構造体14の上側の扁平側には、合計9個のランプホルダ20が、互いに規則的な間隔を置いて複数の行と列とを成してマトリックス状に設けられている。ランプホルダ20の相互間隔は、細長い保持体1により規定される。すなわち、ランプホルダ20の相互間隔は、保持体1に加工成形されたランプホルダ取付け区分8a,8bによって、保持体相互の規定された向き調整可能性と相まって規定される。図17bでは、それぞれ2番目の保持体1のプレート下側1bのランプホルダ取付け区分8a,8bに、2つのランプホルダ20が取り付けられている(図面で見て左側の外側の保持体1と、そのランプホルダ取付け区分8a,8bとを起点として)。その他の保持体はこの場合、ランプホルダ20を保持する保持体1を、規定の間隔でかつ規定の向きで結合するためにしか働かない。このことは、保持体に加工成形された保持体・結合区分7a,7bによって達成される。ランプホルダ20′は閉鎖部材200に固定されている。
図17bに示した照明器具15を得るためには、各ランプホルダ20にランプ23、この場合には正方形のOLEDフリース23が差し被されるので、各ランプホルダ20は対応するOLEDフリース23に電気的にかつ機械的に接続されている(たとえば図1〜図10につき説明したように)。
図17aから判るように、OLEDフリース23の発光面24は、照明器具15の1つの共通の全体発光面を形成する。この全体発光面はこの場合、正方形に形成されている。全体発光面は各ランプハウジングのフレーム31と、場合によってはOLEDフリース23もしくはランプ23の間に形成されたギャップとによってしか中断されない。好ましくは、OLEDフリース23もしくはランプ23は周面側で直接に互いに接触しているか、またはほぼ互いに接触している。すなわち、OLEDフリース23もしくはランプ23は、互いに対して相互間隔を全く有しないか、または極めて小さな相互間隔しか有しない。たとえば、各フレーム31は透明な材料から製造されていてよい。したがって、観察者にとっては、全体的につながった一体の全体発光面が提供され得る。各発光面24は平らに形成されていてよく、そして発光面24は1つの共通の平面に位置していてよいので、全体発光面は同じく平らに形成されている。
さらに図17aから判るように、ランプホルダ20はOLEDランプ23の差し被された状態もしくは組み付けられた状態では、発光面24によって完全に覆われていて、上から見ても目に見えない。図17aでは、本発明を説明しかつ理解し易くする目的で、孔もしくはこれらの孔内に収容されたねじが、小円によって示されている。しかし実際には、たとえばランプハウジングの裏側の相応する構成に基づき、全体発光面を上から見ても、孔もしくはねじは見えない。
図18bには、4つの同一の保持体1と1つの閉鎖部材200とから形成された直線形の保持構造体14が図示されている。閉鎖部材200は図18bには見えていない。なぜならば、閉鎖部材200は図面で見て左側の外側の保持体1′と、左側の外側のランプホルダ20′との間に配置されているので、この保持体1′によって遮蔽されているからである。図18aには、照明器具15の、得られた全体発光面が図示されており、すなわち保持構造体14が、この保持構造体14に装着された、それぞれ1つのランプ23を保持するランプホルダ20と共に図示されている。
図19aには、5つの同一の保持体1から形成されたジグザグ形の保持構造体14が図示されている。この場合、保持体1の数が奇数であるので、保持構造体14の平らな上側の扁平側を形成するために閉鎖部材200は必要とされない。保持構造体14の上側の扁平側には、合計6つのランプホルダ20が取り付けられている。図19bには、6つのランプ23を有する照明器具15の、得られた全体発光面が図示されている。
図20bには、7つの同一の保持体1から形成された蛇形の保持構造体14が図示されている。この保持構造体14の上側の扁平側には、合計8つのランプホルダ20が、一定の相互間隔を置いて相前後して取り付けられている。この場合、保持体1の数が奇数であるか、もしくはランプホルダ20の数が偶数であるので、やはり閉鎖部材200は必要とされない。図20aには、8つのランプ23を有する照明器具15の、得られた全体発光面が図示されている。
図面に示したように、それぞれ図11aおよび図11bに図示されたように形成されている複数の保持体1を用いて、種々異なる保持構造体14を形成することができる。それにもかかわらず、これらの保持構造体14には、ランプホルダ20が、所要の相互間隔もしくは目標とされる相互間隔を置いて信頼性良く取付け可能である。その結果、種々異なる照明器具構造を問題なく得ることができる。これらの照明器具構造においては、ランプ23が互いに対して好適に向き調整されている。このことは、しかも少ない製造コストを用いて達成され得る。なぜならば、保持体、ランプホルダおよび発光手段が、それぞれ同一に形成されていてよいからである。
既に述べたように、図11aおよび図11bに示した保持体1を用いて、別のランプホルダおよび/または別のランプ、たとえば平面図で見て円形のランプも、使用され得る。その場合、長手方向において真ん中のプレート区分は、たとえば先細りにされていてよい。
また、必ずしも全ての保持体が完全に同一に形成されている必要はない。しかしその場合、保持体のうちの少なくとも複数の保持体が同一に形成されていてよい。さらに、少なくとも保持体の端区分は同一に形成されていてよい。種々異なる保持体から成るセットが、たとえば図1に図示されているような照明器具15のために必要となり得る。このような照明器具15は9個のランプホルダ20を有し、これらのランプホルダ20には、9個の方形のOLEDフリース23が取り付けられている。この場合、第1の長さの6つの同一の保持体と、第2の長さの2つの同一の保持体とを使用することができる。全ての保持体の長手方向端部は同一に形成されていてよい。すなわち、保持体に加工成形された保持体・結合区分およびランプホルダ取付け区分は、同一であってよい。