以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の発光装置を示す斜視図である。図2は、図1に示す発光装置の分解斜視図である。図1に示す本発明の実施の形態1の発光装置1は、装置本体を天井面に埋め込み、発光面を床面に向けて照明するように使用されるダウンライトであり、例えば数千から数万ルーメンの大光束を発する照明装置として好適に使用されるものである。図1および図2に示すように、発光装置1は、発光ユニット群2と、反射体3と、透光板押さえ4と、透光板5と、表面反射枠6と、ユニット支持体7とを有している。発光ユニット群2は、複数(図1および図2では7個)の発光ユニット20と、それらを支持する後述の支持機構とからなる。本発明の実施の形態1の発光装置1は、図1中での下向きに向かって光を投射する。本発明の実施の形態1の発光装置1の全体形状は、発光装置1が光を投射する方向から発光装置1を見たときに、略円形をなすような形状である。
以下では、発光装置1が光を投射する方向を前とし、その反対方向を後ろとして説明する。図2に示すように、ユニット支持体7は、発光ユニット群2の前方に取り付けられ、発光ユニット20の前面側を支持する。ユニット支持体7には、発光ユニット20のほか、透光板押さえ4と、表面反射枠6とが取り付けられる。透光板押さえ4は、透光板5および反射体3を、ユニット支持体7との間に挟み込むように、固定している。ユニット支持体7は、略円環状の形状を有している。
反射体3には、複数の個別開口31が形成されている。この個別開口31は、個々の発光ユニット20が備える発光素子であるLED(Light Emitting Diode)光源21の発光部を個別に露出させる。反射体3は、例えば、高反射性樹脂材料で形成され、板状をなしている。反射体3は、LED光源21の後方への不要な光漏れを防止する機能を有する。
透光板5は、反射体3の前面側に配置される。透光板5は、光源保護および配光制御の機能を有する。透光板5は、目的とする光質に合わせて、表面がクリアまたはブラスト状の、透光性樹脂もしくはガラス材で構成されることが好ましい。また、目的とする光質によっては、透光板5がレンズ機能を有していてもよい。
表面反射枠6は、反射体3および透光板5の外周を囲むように配置される。表面反射枠6は、金属を主材料とし、少なくとも内周面が拡散状あるいは高反射性の鏡面状であることが好ましい。表面反射枠6は、光を反射する配光制御機能、あるいは、グレア防止機能を有する。また、表面反射枠6には、天井面に発光装置1を埋め込んで設置する際に発光装置1を支持可能とする装置支持部61が設けられている。
次に、発光ユニット群2の構成について説明する。図3は、図1に示す発光装置1が備える発光ユニット群2の斜視図である。ただし、図3では、図1に示す発光装置1の発光ユニット群2が備える7個の発光ユニット20のうちの2個を取り外した状態を示す。図3に示すように、発光ユニット20が光を投射する方向に平行な方向を「灯軸方向」と呼ぶ。また、以下の説明では、発光装置1が備える複数の発光ユニット20を、便宜的に、中心発光ユニット20aと、周囲発光ユニット20bとに、区別した名称および符号で呼ぶ場合がある。中心発光ユニット20aと周囲発光ユニット20bとは、発光装置1内での組み込まれる位置が異なるのみで、構造は同じである。なお、中心発光ユニット20aおよび周囲発光ユニット20bを総称する場合には、単に「発光ユニット20」と呼ぶ。図3に示すように、発光ユニット群2は、発光装置1の中心部分に配置される一つの中心発光ユニット20aと、この中心発光ユニット20aに取り付けられた複数の枠体12とを有している。枠体12は、中心発光ユニット20aから径方向(灯軸方向に直交する方向)へ突出するように取り付けられている。複数の周囲発光ユニット20bは、中心発光ユニット20aの周囲に配置される。枠体12は、周囲発光ユニット20bごとに設けられている。各周囲発光ユニット20bは、対応する枠体12に支持されている。枠体12の長手方向の一端側に中心発光ユニット20aが取り付けられており、枠体12の長手方向の他端側に周囲発光ユニット20bが取り付けられている。中心発光ユニット20aと、各周囲発光ユニット20bとは、枠体12を介して、それぞれ相互の位置関係が固定されている。図1乃至図3の構成では、中心発光ユニット20aに対し、6組の枠体12および周囲発光ユニット20bが取り付けられている。
以下、発光ユニット20と枠体12との固定方法について、図3および図4を参照して、更に詳細に説明する。図4は、中心発光ユニット20a、周囲発光ユニット20b、および枠体12の取り付け構造を示す背面図である。図4の紙面に垂直な方向が灯軸方向である。図4中では、中心発光ユニット20aと、1組の周囲発光ユニット20bおよび枠体12のみを示す。発光ユニット20は、LED光源21の熱を放熱させる機能を有する放熱体22を備える。図4に示すように、放熱体22は、灯軸方向に垂直な断面の外形が放射状の形状をしている。放熱体22は、等角度間隔で円周状に並ぶ複数のフィン22aを有する。枠体12は、中心発光ユニット20aに対して固定される第1固定部12aと、周囲発光ユニット20bに対して固定される第2固定部12bとを有する。第1固定部12aは枠体12の長手方向の一端側に形成され、第2固定部12bは枠体12の長手方向の他端側に形成されている。本実施の形態1では、枠体12は、180°回転対称の形状である。すなわち、第1固定部12aと第2固定部12bとは、同じ形状および構造である。第1固定部12aおよび第2固定部12bには、発光ユニット20の外径に比べてやや大きい略円形の開口がそれぞれ形成されている。また、枠体12は、第1固定部12aと第2固定部12bとの間に、風路122を形成するための開口を有する。本実施の形態1の枠体12では、風路122となる開口と、第1固定部12aの開口と、第2固定部12bの開口とが、枠体12の中で一つにつながっている。このような構成に限らず、風路122となる開口と、第1固定部12aの開口と、第2固定部12bの開口とがつながらずに分離していてもよい。
中心発光ユニット20aと枠体12とは、第1固定部12aの開口に中心発光ユニット20aを挿入した状態で固定される。第1固定部12aには、中心発光ユニット20aの放熱体22のフィン22aとフィン22aとの間の空間22bに、嵌め合うように構成された、突起部121が形成されている。枠体固定ねじ13は、突起部121に形成されたねじ穴に螺合している。枠体固定ねじ13を締め付けると、枠体固定ねじ13の先端が突起部121の頂部から突出し、放熱体22のフィン22aとフィン22aとの谷間に押し当てられる。これにより、中心発光ユニット20aと枠体12とが固定される。本実施の形態1では、第1固定部12aに3箇所の突起部121が設けられているが、第1固定部12aの突起部121の数はいくつでも良い。
同様にして、周囲発光ユニット20bと枠体12とは、第2固定部12bの開口に周囲発光ユニット20bを挿入した状態で固定される。第2固定部12bには、周囲発光ユニット20bの放熱体22のフィン22aとフィン22aとの間の空間22bに、嵌め合うように構成された、突起部121が形成されている。枠体固定ねじ13は、突起部121に形成されたねじ穴に螺合している。枠体固定ねじ13を締め付けると、枠体固定ねじ13の先端が突起部121の頂部から突出し、放熱体22のフィン22aとフィン22aとの谷間に押し当てられる。これにより、周囲発光ユニット20bと枠体12とが固定される。本実施の形態1では、第2固定部12bに3箇所の突起部121が設けられているが、第2固定部12bの突起部121の数はいくつでも良い。
以上のようにして、中心発光ユニット20aと周囲発光ユニット20bとを、枠体12を介して、連結および固定することができる。本実施の形態1では、第1固定部12aあるいは第2固定部12bの開口に発光ユニット20を挿入し、放射状に突出したフィン22aとフィン22aとの間の空間22bに突起部121を嵌め合わせた状態で固定するので、簡単な構造で確実に固定することができる。なお、発光装置1が備える他の周囲発光ユニット20bと、枠体12と、中心発光ユニット20aとの固定構造も、上記と同じである。図4に示すように、枠体12は、第1固定部12aに固定される発光ユニット20と、第2固定部12bに固定される発光ユニット20との間に、空気が通過可能な風路122を形成する。発光装置1では、この風路122を空気が灯軸方向に流れることにより、良好な放熱性が得られる。第1固定部12aと第2固定部12bとの距離は、枠体12に取り付けられた一対の発光ユニット20の間に形成される風路122の大きさが、必要な放熱特性が得られる以上の大きさになるように設定されている。
図3に示すように、中心発光ユニット20aに取り付けられた複数の枠体12は、中心発光ユニット20aを中心として回転する方向の取り付け角度が、互いに異なるようにされている。これにより、複数の周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニット20aを中心とする円の円周上に、適切な間隔をあけて配置することができる。このため、良好な光質が得られる。個々の枠体12の、中心発光ユニット20aを中心として回転する方向の取り付け角度は、発光装置1への発光ユニット20の搭載個数に応じて、変更することができる。これらの構成により、周囲発光ユニット20bの配置の自由度を高くすることができる。
図4に示すように、枠体12を取り付ける位置における発光ユニット20の断面の外形、すなわち放熱体22の断面の形状は、回転対称な形状である。放熱体22の複数のフィン22aは、発光ユニット20の中心軸(灯軸)に対して、等角度間隔に配置されていることが望ましい。図示の構成では、放熱体22は、等角度間隔に放射状に並ぶ24枚のフィン22aを有する。したがって、フィン22aとフィン22aとの間の空間22bの数も24個であり、24個の空間22bが発光ユニット20の中心軸(灯軸)に対して等角度間隔に形成される。枠体12の突起部121を放熱体22のフィン22aとフィン22aとの間の空間22bに嵌め合わせることにより、枠体12の突起部121の位置は、放熱体22の空間22bに拘束される。このため、枠体12の中心発光ユニット20aに対する取り付け角度は、フィン22aの間隔に等しい角度ごとに位置決めされる。図示の構成では、放熱体22のフィン22aが24枚であり、空間22bも24箇所であるので、発光ユニット20aに対する枠体12の取り付け角度は、(360/24)°ごと、すなわち15°ごとに位置決めされる。
上述した構成により、枠体12を中心発光ユニット20aに取り付ける際に、中心発光ユニット20aに対する枠体12の取り付け角度を微調整する必要がなく、枠体12を適切な角度(例えば、複数の周囲発光ユニット20bが回転対称になる角度)に取り付けることが可能となり、作業を容易にすることができる。フィン22aの数が24枚以外の場合にも同様の効果が得られる。すなわち、フィンの枚数がN枚である場合には、中心発光ユニット20aに対する取り付け角度は、N枚のフィン22aによって形成されるN個の空間22bに拘束される。したがって、枠体12の中心発光ユニット20aに対する取り付け角度は、(360/N)°ごとに位置決めされる。
このため、中心発光ユニット20aに対して、周囲発光ユニット20bの数が、フィン22aの枚数以下であれば、(360/N)°ごとの間隔で、複雑な位置決め機構を設けることなく、周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニット20aの周辺に位置決めすることが可能となる。適切な周囲発光ユニット20bの個数を選択することにより、中心発光ユニット20aに対する複数の枠体12の取り付け角度を調整することが可能となり、中心発光ユニット20aに対して、複数の周囲発光ユニット20bを回転対称に配置することや、回転対称でかつ均等間隔に配置することが可能となり、良好な光質を得ることができる。
このように、本実施の形態1では、放熱体22にN枚のフィン22aを等角度間隔で放射状に設けることにより、発光ユニット20に対して枠体12を取り付ける位置を、発光ユニット20を中心として回転する方向に、(360/N)°ごとに位置決めする位置決め手段としての機能が得られる。これにより、上述したような利点がある。この場合、良好な光質を得る上では、Nが3以上であることが望ましい。
放熱体22は、灯軸方向に垂直な断面での外形が、灯軸方向に沿って変化しない部分を有する。このため、枠体固定ねじ13で固定していない状態において、枠体12が発光ユニット20の灯軸方向に自由に移動可能である。したがって、枠体12の中心発光ユニット20aに対する取り付け位置は、発光ユニット20の灯軸方向に、変更可能である。これにより、複数の枠体12を中心発光ユニット20aに取り付ける場合においても、個々の枠体12を中心発光ユニット20aの灯軸方向にずらして固定することにより、枠体12同士の干渉を防ぐことが可能となる(図3参照)。また、本実施の形態1では、枠体12の第1固定部12aおよび第2固定部12bを、発光ユニット20の放熱体22に固定する。一般に、放熱体22は、大きな放熱面積を確保するために、発光ユニット20において大きい部分を占める。このため、放熱体22に枠体12を固定する構成にすることにより、発光ユニット20に対する枠体12の取り付け位置の調整範囲を大きくすることができる。
また、放熱体22に、発光ユニット20の搭載個数に応じて、個々の枠体12の取り付け位置を示す、例えば切り欠き線等のマーキング(図示省略)を予め施しておいても良い。このようにすることにより、組立時に、個々の枠体12を適切な位置に容易に取り付けることができる。例えば、本実施の形態1の例で言えば、放熱体22のフィン22aが24枚で、周囲発光ユニット20bの個数を6個とするならば、空間22bのところに、フィン22aが4枚(24/6)ごとにマーキングを入れておけば良い。これにより、枠体12の突起部121をこのマーキングに合わせて、中心発光ユニット20aに対して、枠体12を取り付ければ、位置決めを簡単にすることが可能となる。
図5は、発光ユニット群2にユニット支持体7を取り付けた状態を斜め前から見た斜視図である。本実施の形態1では、発光ユニット20の発光装置1への固定には、複数の周囲発光ユニット20bの前面側を一括して支持することが可能なユニット支持体7を設けている。図5に示すように、ユニット支持体7と周囲発光ユニット20bとは、ユニット固定ねじ15にて固定される。ユニット支持体7には、ユニット固定ねじ15の太さよりもやや幅の広い、ねじ案内溝71が設けられている。周囲発光ユニット20bには、ユニット固定ねじ15が螺合するねじ穴が形成されている。ねじ案内溝71にユニット固定ねじ15を通し、ユニット固定ねじ15を締め付けることにより、ユニット支持体7が発光ユニット20の前面に固定される。ねじ案内溝71は、中心発光ユニット20aを中心とする円弧状をなしている。このため、中心発光ユニット20aに対する枠体12の取り付け角度を変化させても、ユニット固定ねじ15をねじ案内溝71に通すことができる。よって、周囲発光ユニット20bの取り付け位置の自由度の高さを維持したまま、ユニット支持体7へ固定することができる。ユニット支持体7により、発光ユニット群2の発光装置1への固定、および、発光ユニット20同士の固定を補強することが可能となる。
なお、ユニット支持体7のねじ案内溝71近傍に、発光ユニット20の取り付け位置を示す、例えば切り欠き線等のマーキング(図示省略)を入れても良い。そのようにしておけば、発光ユニット20の発光装置1に対する取り付け角度の調整を容易に行うことができる。その結果、複数の発光ユニット20同士の位置関係は、枠体12により固定され、発光ユニット群2の発光装置1に対する位置も、容易に、適切な位置に取り付けることができ、良好な光質を得ることが可能となる。なお、ユニット支持体7は、発光ユニット20の前面側で、発光ユニット20を固定しているが、前面側に限らず、後方でもかまわない。
本実施の形態1では、ユニット支持体7を使用して、発光ユニット群2の発光装置1への固定、および、発光ユニット20同士の固定を補強する場合を例に説明しているが、枠体12による発光ユニット20の固定の強度が十分であるならば、ユニット支持体7を用いずに、発光ユニット群2と、反射体3、透光板5、透光板押さえ4、表面反射枠6等とを固定する構成としても良い。
図6は、発光ユニット20を合計7個搭載する場合の発光ユニット群2(ユニット支持体7を取り付けた状態)を示す斜視図である。図7は、発光ユニット20を合計4個搭載する場合の発光ユニット群2(ユニット支持体7を取り付けた状態)を示す斜視図である。図8は、図6に示す発光ユニット群2の正面図である。図9は、図7に示す発光ユニット群2の正面図である。
図6および図8に示す構成は、図1乃至図3に示す構成と同様であり、中心発光ユニット20aに、6個の周囲発光ユニット20bをそれぞれ枠体12を介して取り付けている。6個の周囲発光ユニット20bは、中心発光ユニット20aを中心として、(360/6)°間隔、すなわち60°間隔で取り付けられている。このため、6個の周囲発光ユニット20bは、中心発光ユニット20aを中心として60°回転したときに同じ配置になるような回転対称に配置されている。更に、周囲発光ユニット20b同士の間隔が、回転対称の中心に対して、等角度間隔になっている。このようなことから、良好な光質を得ることが可能となる。
図7および図9に示す構成は、中心発光ユニット20aに、3個の周囲発光ユニット20bをそれぞれ枠体12を介して取り付けている。この構成では、図7および図9に示す構成は、図6および図8に示す構成に比べて、枠体12、ユニット支持体7、発光ユニット20等の部品はすべて共通であり、発光ユニット20と枠体12との固定方法、発光ユニット20とユニット支持体7との固定方法なども同様である。
図7および図9に示す構成では、3個の周囲発光ユニット20bは、中心発光ユニット20aを中心として、(360/3)°間隔、すなわち120°間隔で取り付けられている。このため、3個の周囲発光ユニット20bは、中心発光ユニット20aを中心として120°回転したときに同じ配置になるような回転対称に配置されている。更に、周囲発光ユニット20b同士の間隔が、回転対称の中心に対して、等角度間隔になっている。このようなことから、良好な光質を得ることが可能となる。
このように、本実施の形態1の発光装置1によれば、発光ユニット20の搭載個数が異なる場合にも、発光ユニット20を固定する枠体12として、同一の部品を用いて構成することが可能である。このため、発光ユニット20の搭載個数や配置の自由度が高く、同じ装置サイズにおいて光束クラスあるいは表面発光強度分布の変更を、低コストで容易に実現することができる。また、発光ユニット20の搭載個数を変更した場合であっても、複数の発光ユニット20を回転対称に配置したり、等間隔に配置したりすることが可能となるので、何れの場合においても、良好な光質を得ることが可能となる。
また、発光ユニット20の搭載個数については、周囲発光ユニット20bを3個以上搭載すれば、中心発光ユニット20aの中心軸(すなわち発光装置1の中心軸)に対して、回転対称な光源配置にすることが可能であり、良好な光質を得ることが可能となる。なお、周囲発光ユニット20bを、発光装置1の中心軸に対して、180°ずらして2個配置した場合も、回転対称であるが、光源の並ぶ方向と、その方向に直交する方向(光源の並ばない方向)とに、明確に異方性が出てしまうので、2個搭載の場合は、3個以上搭載の回転対称な配置に比べ、良好な光質は得られない。もちろん、配光の異方性が、殆ど問題とならない用途(例えば、高天井用器具、投光器など、特に大光束を扱う器具)であれば、周囲発光ユニット20bを2個配置した場合も、問題ない。
以上のようなことから、本発明では、良好な光質を得るため、3個以上の周囲発光ユニット20bを発光装置1に搭載することが望ましい。また、本発明では、Nを3以上の整数としたとき、発光装置1に搭載した3個以上の周囲発光ユニット20bが、発光装置1の中心軸を中心に(360/N)°回転したときに同じ配置になるような回転対称に配置されることが望ましい。これにより、更に良好な光質を得ることが可能となる。
ここで、放熱体22と枠体12との取り付けの角度調整について更に説明する。周囲発光ユニット20bの搭載個数が24個以下であれば、本実施の形態1のような24枚のフィン22aをもつ放熱体22で対応することが可能となる。特に、周囲発光ユニット20bの搭載個数が、24の約数で、かつ3以上の約数である、3、4、6、8、12、または24の場合には、それらの周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニット20aを中心にして、回転対称かつ等間隔に配置可能となり、良好な光質を得ることが可能となる。すなわち、例えば、6個の周囲発光ユニット20bを搭載する場合(図6)には、中心発光ユニット20aに対する6個の枠体12の取り付け角度を60°間隔(すなわち、フィン22aを4枚ごと)にすれば良く、3個の周囲発光ユニット20bを搭載する場合(図7)には、中心発光ユニット20aに対する3個の枠体12の取り付け角度を120°間隔(すなわち、フィン22aを8枚ごと)にすれば良い。
また、図示の構成と異なり、フィン22aが12枚であり、フィン22aとフィン22aとの間の空間22bが12箇所ある場合には、中心発光ユニット20aに対する枠体12の取り付け角度は、(360/12)°ごと、すなわち30°ごとに位置決めされる。12の約数で、かつ3以上の約数は、3、4、6、12であるので、周囲発光ユニット20bの搭載個数が、3個、4個、6個、または12個の場合に、これらの周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニット20aを中心にして、回転対称かつ等間隔に配置可能となる。すなわち、3個の周囲発光ユニット20bを搭載する場合には、中心発光ユニット20aに対する3個の枠体12の取り付け角度を120°間隔にすれば良く、4個の発光ユニット20を搭載する場合には、中心発光ユニット20aに対する4個の枠体12の取り付け角度を90°間隔にすれば良く、6個の周囲発光ユニット20bを搭載する場合には、中心発光ユニット20aに対する6個の枠体12の取り付け角度を60°間隔にすれば良く、12個の周囲発光ユニット20bを搭載する場合には、中心発光ユニット20aに対する12個の枠体12の取り付け角度を30°間隔にすれば良い。
以上のことから、本発明では、次のように構成することが好ましい。まず、Nを3以上の整数とし、枠体12を取り付ける位置を、中心発光ユニット20aを中心として回転する方向に、(360/N)°ごとに位置決めする位置決め手段を設ける。そして、Nの約数で、かつ3以上の数をMとしたとき、M個の周囲発光ユニット20bを発光装置1に搭載することが好ましい。これにより、M個の周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニット20aを中心にして、回転対称かつ等間隔に配置可能となり、良好な光質を得ることが可能となる。あるいは、本発明では、次のように構成しても良い。上記Nから上記Mを引いた数で、かつ3以上の数をPとしたとき、P個の周囲発光ユニット20bを発光装置1に搭載する。このような構成の場合、P個の周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニット20aを中心にして、等間隔ではないが、回転対称に配置可能となり、良好な光質を得ることが可能となる。例えば、N=12、M=3、P=12−3=9の場合には、9個の枠体12および周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニット20aに対する取り付け角度が、0°、30°、60°、120°、150°、180°、240°、270°、300°の位置にそれぞれ取り付ける。これにより、9個の周囲発光ユニット20bの配置を、中心発光ユニット20aを中心に120°回転したときに同じ配置になるような回転対称にすることができる。また、N=12、M=4、P=12−4=8の場合には、8個の枠体12および周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニットaに対する取り付け角度が、0°、30°、90°、120°、180°、210°、270°、300°の位置にそれぞれ取り付ける。これにより、8個の周囲発光ユニット20bの配置を、中心発光ユニット20aを中心に90°回転したときに同じ配置になるような回転対称にすることができる。
上述したように、放熱体22のフィン22aの枚数をN枚とする構成は、中心発光ユニット20aに対する枠体12の取り付け角度を(360/N)°ごとに位置決めする位置決め手段としての機能を有しており、周囲発光ユニット20bの位置決めが簡単に行えるという優れた効果が得られる。すなわち、周囲発光ユニット20bの個数と取り付け角度を、適切に選択することにより、回転対称や、等間隔に、容易に配置可能となる。特に、Nの約数が多い場合には、周囲発光ユニット20bを、回転対称や、等間隔に配置する多様性が増す効果をもつ。
ここで、反射体3に関しては、発光ユニット20を、7個搭載する場合と、4個搭載する場合とで、異なる部品が必要になるので、発光ユニット20の搭載個数に応じて用意する必要がある。しかしながら、本実施の形態1の反射体3は、板状で、穴(個別開口31)が開いているだけの構成であるので、部品製造時に複雑な金型等を必要としない。例えば、反射体3の外形をカットする型と、内部の穴(個別開口31)をカットする型とを用意すれば、発光ユニット20の数を変更した場合にも対応が容易である。
また、反射体3の個々の穴(個別開口31)の形状を、前方に向かって径が拡大する、円錐台状の内周面を有する形状にしても良い。そのような構成の反射体3の場合には、部品の製造過程が複雑になるという問題はあるが、光源から側方に発せられて反射体3の穴(個別開口31)の内周面に当たった光線を反射して前方に投射することができるため、装置の発光効率が増すという効果を得られる。
また、発光装置1の内部の構造が見えるという意匠的な問題と、装置の発光効率が幾分低くなるという問題とが許容できる場合には、反射体3を設けないようにしてもよい。反射体3を設けないようにすれば、発光ユニット20の搭載個数が異なる場合であっても、使用する部品をすべて共通化することができ、製造工程が完全に同一になるという効果を得られる。
以上のように、本実施の形態1の発光装置1は、発光ユニット20の搭載個数や配置の自由度が高く、同じ発光装置1の大きさにおいて、光束クラスあるいは表面発光強度分布の変更を容易に実現することができる。特に、1種類または少ない種類の枠体12を用いて上記効果を達成することができ、部品コストが低減する。また、本実施の形態1の発光装置1には、複数の発光ユニット20および枠体12が組み込まれるが、何れも同一の形状の発光ユニット20および枠体12を用いることができるため、同一の製造工程で発光装置1に組み込むことが可能である。すなわち、発光ユニット20の搭載個数が異なっても、異種の部品を使用することがなく、同一の手順で組み込むことが可能なので、組み立て性も良好である。また、複数の発光ユニット20をどのように配置した場合であっても、発光ユニット20と発光ユニット20とを枠体12を介して連結することにより、発光ユニット20と発光ユニット20との間に、十分な大きさの風路122を形成することができるので、放熱性を良好にすることができる。更に、本実施の形態1では、ユニット支持体7を設け、発光ユニット20同士の固定強度を増しているので、例えば輸送時等に発光装置1に荷重や振動が作用する場合にも、発光ユニット20同士の取り付け位置のずれ等を確実に防ぐことが可能である。
次に、本実施の形態1の発光ユニット20の構成について説明する。図10は、本実施の形態1の発光装置1が備える発光ユニット20を斜め前から見た斜視図である。図11は、本実施の形態1の発光装置1が備える発光ユニット20を斜め後ろから見た斜視図である。図10および図11に示すように、本実施の形態1の発光ユニット20は、発光素子であるLED光源21と、LED光源21を取り付ける光源取り付け板23と、光源取り付け板23のLED光源21を取り付ける面と反対側の面に接触して設けられた板状の放熱体取り付け板24と、放熱体取り付け板24の光源取り付け板23を取り付ける面と反対側の面に接触して取り付けられた放熱体22(ヒートシンク)とを有している。LED光源21は、光源取り付け板23の前面に取り付けられている。本実施の形態1では、LED光源21は、光源固定ねじ26により光源取り付け板23に固定されているが、例えばクリップやソケット等の他の固定方法により固定されていても良い。
光源取り付け板23の構成材料は、セラミックス材料、特に、アルミナ等のファインセラミックス材料であることが好ましい。放熱体取り付け板24の構成材料は、例えばアルミニウム、または、アルミニウム合金等の金属材料であることが好ましい。放熱体取り付け板24を熱伝導率の高い金属製にすることにより、LED光源21からの熱の放熱体22への熱伝導性を向上することができる。光源取り付け板23をセラミックス製にすることにより、LED光源21と、放熱体取り付け板24および放熱体22とを確実に絶縁しつつ、良好な放熱性が得られる。光源取り付け板23と放熱体取り付け板24とは、隙間無く接触している。これにより、光源取り付け板23と放熱体取り付け板24との間の伝熱を促進し、その結果、放熱体22での放熱性を向上することができる。また、放熱体取り付け板24がアルミニウム製またはアルミニウム合金である場合には、放熱体取り付け板24の表面にアルマイト処理が施されていることが好ましい。放熱体取り付け板24の表面にアルマイト処理を施すことにより、放射率を高めることができ、放熱性を更に向上することができる。
LED光源21の基板と、光源取り付け板23との間に、接触熱抵抗を抑えるための薄い熱伝導シートまたはグリスを介在させても良い。また、本実施の形態1では、LED光源21に給電する給電線25は、LED光源21上の接続端子に、はんだ付けで直結されている。本実施の形態1では、LED光源21の基板は、アルミニウムで構成されているものとするが、セラミックスなどの他の基板材料でもよい。
放熱体22は、放熱体取り付け板24に接触して設けられている。放熱体22は、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属製であることが好ましい。放熱体22を熱伝導率の高い金属製にすることにより、放熱性を向上することができる。放熱体22がアルミニウム製またはアルミニウム合金製である場合には、放熱体22の表面にアルマイト処理を施すことにより、放射性を高めることができ、放熱性を更に向上することができる。
図5に示すように、本実施の形態1では、ユニット支持体7は、発光ユニット20の光源取り付け板23に対してユニット固定ねじ15により固定される。ただし、ユニット固定ねじ15は、光源取り付け板23を貫通して放熱体取り付け板24や、放熱体22まで達していても良い。
本実施の形態1では、発光ユニット20が備えるLED光源21は、給電端子を備えた金属基板もしくは、セラミック基板に複数のLEDベアチップを直接に実装して樹脂封止することにより構成された、チップ・オン・ボード(Chip On Board)タイプのLED光源である。このため、従来のパッケージ型LEDチップを複数搭載して所望の光束を得るよりも、実装面積が小さくすることが可能で、発光ユニット20の大きさも小さくすることができる。その結果、発光装置1全体を小型化、軽量化することができる。特に、本実施の形態1におけるLED光源21としては、例えば、基板上に複数の青色系のLEDベアチップを配置し、黄色系蛍光体混合の樹脂材料で封止した白色発光のチップ・オン・ボードタイプのLED光源を好ましく用いることができる。
図12は、本実施の形態1の発光装置1が備える発光ユニット20を斜め後ろから見た一部切欠き斜視図である。図12では、説明の都合上、放熱体22の一部の領域を切り欠いて除去した状態を示している。図12に示すように、本実施の形態1における放熱体22は、円筒形の支柱部と、この支柱部から放射状に外側に突出する複数のフィン22aとを有する形状をなしている。本実施の形態1では、放熱体22は、内部が空洞になっている。これにより、放熱体22の表面積の拡大と軽量化が図れる。LED光源21に接続された給電線25は、光源取り付け板23と、放熱体取り付け板24と、放熱体22の前壁とを貫通する穴を通り、放熱体22内の空洞を通して、電力供給用の外部電源に接続される。
以上のように、本実施の形態1の発光装置1では、個々の発光ユニット20に放熱体22(ヒートシンク)を備えたことにより、個々の発光ユニット20が放熱機能を持つ構成になっている。このため、大光束が要求される発光装置1の場合にも、LED光源21の熱を放熱する放熱性が良好であり、高い発光効率が得られる。また、一体形の大型のヒートシンクを設ける構成に比べて、小型化および軽量化に有利である。
実施の形態2.
次に、図13および図14を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図13は、本実施の形態2の発光装置が備える発光ユニット群2A(ユニット支持体7を取り付けた状態)を示す斜視図である。図14は、図13に示す発光ユニット群2Aの正面図である。これらの図に示すように、本実施の形態2の発光装置は、実施の形態1の発光ユニット群2に代えて、発光ユニット群2Aを備えている。
本実施の形態2の発光ユニット群2Aは、実施の形態1の枠体12に代えて、長さの異なる2種類の枠体120a,120bを備えている。枠体120bは、枠体120aに比べて、長さが短い。発光ユニット群2Aは、中心発光ユニット20aと、3個の枠体120aと、3個の枠体120bと、6個の周囲発光ユニット20bとを備えている。
図13に示すように、枠体120aと、枠体120bとは、中心発光ユニット20aを中心とする回転方向において、交互に配置されている。また、隣接する枠体120a、枠体120bの間隔は、60°になっている。ユニット支持体7には、円弧状のねじ案内溝71が設けられている。長い方の枠体120aに支持された周囲発光ユニット20bと、ユニット支持体7とは、ねじ案内溝71に通したユニット固定ねじ15によって固定されている。
以上説明した本実施の形態2の発光装置では、長さの異なる2種類の枠体120a,120bを設けたことにより、複数の周囲発光ユニット20bを、中心発光ユニット20aを中心とする同心円(複数の円)の円周上に配置することができる。このため、本実施の形態2によれば、実施の形態1の発光装置1のようにすべての周囲発光ユニット20bを一つの円の円周上に配置する場合に比べて、発光装置の中心近傍に光源を寄せることが可能となる(図14参照)。これにより、本実施の形態2の発光装置は、良好な光質を得ることができる。
本実施の形態2では、長さの異なる2種類の枠体120a,120bを備える構成について説明したが、本発明の発光装置では、長さの異なる3種類以上の枠体を設けるようにしてもよい。本発明の発光装置では、長さの異なる複数種類の枠体を設けることにより、複数の発光ユニットの配置の自由度を更に高めることが可能となる。例えば、大型の発光装置の場合には、複数の発光ユニット20を単純に中心に寄せるのではなく、広い領域に多数の発光ユニットを分散して配置する等の設計的要求にも対応可能であり、より多様性のある表面発光強度分布に対応が可能となる。
実施の形態3.
次に、図15および図16を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図15は、本実施の形態3の発光装置が備える発光ユニット群2B(ユニット支持体7を取り付けた状態)を示す斜視図である。図16は、図15に示す発光ユニット群2Bの正面図である。これらの図に示すように、本実施の形態3の発光装置は、実施の形態1の発光ユニット群2に代えて、発光ユニット群2Bを備えている。
本実施の形態3の発光ユニット群2Bは、構成する部品は実施の形態1と同じであるが、中心発光ユニット20aを配置しない点で実施の形態1と異なる。中心発光ユニット20aを配置せずに、枠体12を介して周囲発光ユニット20b同士を連結することにより固定している。実施の形態3では、周囲発光ユニット20bの数は、特に限定されないが、3個以上が好ましく、図15および図16に示す例では、6個である。そして、枠体12を取り付ける角度を、(360/6)°ごと、すなわち60°ごとに回転させて、周囲発光ユニット20b同士を固定している。ここで、枠体12は、180°回転させても同じ形状である回転対称な形状であるので、向かい合う枠体12同士は、同じ方向を向いて配置される。図16に示すように、本実施の形態3では、6個の周囲発光ユニット20bが、6個の枠体12を介して、環状に連結された構成となっている。
例えば、発光ユニット20を合計6個搭載したい場合などのときは、実施の形態1のように、中心発光ユニット20aを1個と周囲発光ユニット20bを5個の構成とすると、放熱体22のフィン22aが24枚の場合には、5つの周囲発光ユニット20bを回転対称かつ等間隔に配置することはできない。そのような場合には、周囲発光ユニット20bだけで構成した実施の形態3のような構成も、有効である。このように、中心発光ユニット20aを搭載しない構成にすることにより、中心発光ユニット20aを搭載する構成と合わせて、さらに、発光ユニット20の搭載個数や配置の自由度を高くすることが可能となる。本実施の形態3では、3個以上の周囲発光ユニット20bを、それと同数の枠体12を介して、環状に連結することにより、上記の効果が得られる。
実施の形態4.
次に、図17乃至図22を参照して、本発明の実施の形態4について説明するが、上述した実施の形態との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図17は、本発明の実施の形態4の発光装置を示す斜視図である。図18は、図17に示す発光装置の分解斜視図である。図19は、図17に示す発光装置が備える発光ユニット群の斜視図である。これらの図に示す本実施の形態4の発光装置101は、装置本体を天井面から吊り下げ、発光面を床面に向けて照明するように使用される高天井用器具であり、例えば数千から数万ルーメンの大光束を発する照明装置として好適に使用されるものである。図18に示すように、発光装置101は、4個の発光ユニット20cを含んで構成される発光ユニット群2Cを外枠102で覆い、発光ユニット固定板103にて、外枠102と発光ユニット群2Cとを固定している。発光ユニット20cと枠体120cの固定方法については、実施の形態1〜3の構成と同様である。本発明では、図17および図18に示す発光装置101の構成のように、中心に発光ユニット20を配置することを初めから想定しない構成としても良い。
図22は、本実施の形態4の発光ユニット20cを示す斜視図である。図22に示すように、本実施の形態4の発光ユニット20cの基本的な構成は、前述した発光ユニット20と同じである。発光ユニット20cは、LED光源210と、放熱体220とを有する。放熱体220は、放射状に配置された複数のフィン220aを有する。フィン220aの間には空間220bが形成される。発光ユニット20cは、更に、反射体30と、透光板50と、表面反射枠60とを有する。このように、本実施の形態4では、発光ユニット20cに、光学部品を取り付けて、光学的機能を具備させる。これにより、発光装置101全体の構成を、より単純な構成とすることが可能となる。図18では、発光ユニット固定板103にて、外枠102と発光ユニット群2Cとを固定しているが、発光装置101の意匠的な問題や、後方への光漏れ等が、許容できるならば、発光ユニット固定板103を使用せずに、発光ユニット群2Cを、直接外枠102と固定してもよい。あるいは、発光ユニット群2Cを直接、天井等に取り付けて、発光装置としても良い。特に、大型で、大光束であり、あまり配光形状や異方性が問題とならない高天井器具などに好適な構成である。
ここで、発光ユニット20cと枠体120cの角度調整について説明する。発光ユニット20cの放熱体220は、フィン220aを24枚具備している。図19に示すように、4個の発光ユニット20cは、4個の枠体120cを介して、環状に連結されている。この場合、発光ユニット20cに対して、枠体120cの取り付け角度を、(360/4)°ごと、すなわち90°ごとに回転させて、発光ユニット20c同士を固定していけばよい。この場合、放熱体220のフィン220aを、(24/4)枚ごと、すなわち6枚ごとに、枠体120cを固定して、発光ユニット20c同士を固定していけばよい。
図20および図21は、発光ユニット群を構成する発光ユニット20cの数が異なる例を示す。図20は、3個の発光ユニット20cにより構成される発光ユニット群2Dの斜視図である。図21は、2個の発光ユニット20cにより構成される発光ユニット群2Dの斜視図である。図20に示すように、発光ユニット20cを3個搭載する場合には、発光ユニット20cに対して、枠体120cの取り付け角度を、(360/3)°ごと、すなわち120°ごとに回転させて、発光ユニット20c同士を固定していけばよい。この場合、放熱体220のフィン220aを、(24/3)枚ごと、すなわち8枚ごとに、枠体120cを固定して、発光ユニット20c同士を固定していけばよい。また、図21に示すように、発光ユニット20cを2個搭載する場合には、2個の発光ユニット20cを、一つの枠体120cを介して連結するように固定する。このように、放熱体220のフィン220aの枚数の約数が多いほど、発光ユニット20cの固定数の多様性が増す効果を持つ。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の適用対象は、上述した実施の形態で説明したような、装置本体を天井面に埋め込み、発光面を床面に向けて照明するように使用されるダウンライト器具に限定されるものではなく、単一の円または複数の同心円の円周上に光源を配置するような各種の発光装置に適用可能である。例えば、本発明の発光装置は、より大光束な光を扱う、投光器などにも適用が可能である。また、本発明の発光装置は、発光ユニットを少なくとも1個搭載していれば良い。また、本発明における発光ユニットは、LED光源以外の発光素子を用いたものでも良い。また、上述した実施の形態では、発光ユニットと枠体とを、放射状の放熱体を介して、位置決めおよび固定しているが、本発明では、放熱体以外の構成部品の形状を放射状にすることによって同様の機能を得ることもできる。