JP2007188685A - 照明器具 - Google Patents

Abstract

【課題】自然エネルギーを利用して省エネルギーを実現しつつ、且つ既存の支柱などに取付けることが容易な小型の照明器具を提供することを目的とする。
【解決手段】底部に開口面を有する灯具筐体２と、灯具筐体２の外周面上に配設された太陽電池３と、灯具筐体２内に配設される蓄電池４と、灯具筐体２内の少なくとも蓄電池４よりも開口面側に配設されると共に、照光面を開口面に向けて固定される多数の発光ダイオード６を光源とする発光板７とを備え、蓄電池４は太陽電池３により発電された電気を蓄え、また、多数の発光ダイオード６は太陽電池３又は蓄電池４を電源とするように構成する。
【選択図】図２

Description

本発明は照明器具に関し、特に、省エネルギーの公衆街路灯として用いる場合に適用して有用なものである。

電力会社は、顧客から公衆街路灯の設置を要望された場合、公共の利益の観点から原則としてその要望に応じて公衆街路灯を設置している。また、公衆街路灯の保守も行っており、例えば公衆街路灯の光源である蛍光管の取替え作業も行っている。

公衆街路灯を設置するために公衆街路灯を設置する支柱やそれに伴う用地の取得などの初期設置費用が生じることもあるため、公衆街路灯を設置することは、電力会社にとって電力料金を徴収しても採算が取れない場合がある。さらに保守作業についても、蛍光管の取替えを無償で実施するなど種々の経費が生じるため、公衆街路灯を設置及び保守することは経済的な負担となっている。

かかる問題に鑑みて、公衆街路灯にかかる費用を抑えるために種々の街路灯が提案されている（特許文献１，２，３参照）。例えば特許文献１，２，３にある街路灯は、太陽電池が発電する電気を電源とするものであって、公衆街路灯に必要な電力料金を低減し、運用にかかる費用を抑えることが可能となる。

しかしながら、特許文献１に記載のソーラ式非常用屋外灯は、原則として常時点灯して用いるものであり、必ずしも電気を無駄なく利用しているとはいえない。また、特許文献２，３に記載の街路灯は太陽電池や光源が収納用のケースなどと一体となっているため占有する容積が大きく、既存の電柱などを支柱として利用することが容易ではなく、また用地取得にかかる費用も発生するといった問題がある。

特開平１０−２４１４２４号公報 特開２００２−１５６１０号公報 特開２００４−２９６１２３号公報

本発明は、かかる事情に鑑み、自然エネルギーを利用して省エネルギーを実現しつつ、且つ既存の支柱などに取付けることが容易な小型の照明器具を提供することを目的とする。

上記目的を達成するための本発明の第１の態様は、
底部に開口面を有する灯具筐体と、
前記灯具筐体の外周面上に配設された太陽電池と、
前記灯具筐体内に配設される蓄電池と、
前記灯具筐体内の少なくとも前記蓄電池よりも前記開口面側に配設されると共に、照光面を前記開口面に向けて固定される多数の発光素子を光源とする発光板とを備え、
前記蓄電池は前記太陽電池により発電された電気を蓄え、また、前記多数の発光素子は前記太陽電池又は前記蓄電池を電源とするように構成したことを特徴とする照明器具にある。

かかる第１の態様では、太陽電池による電力と蓄電池を併用した電源を用いる構成とすることで、商用電源を要さず、自然エネルギーを利用した省エネルギーの照明器具を提供することができる。また、太陽電池を灯具筐体に一体的に取り付けることにより、照明器具を小型化することができる。この照明器具は既存の電柱などを支柱として用いることができるため、支柱やそれに伴う用地を新たに確保する費用を削減する効果を奏する。さらに製品寿命の長い発光素子を用いるため、発光素子を交換する頻度が少なくなる効果を奏する。

本発明の第２の態様は、第１の態様に記載する照明器具において、
前記太陽電池又は前記蓄電池を電源として、前記蓄電池よりも反開口面側に配設されると共に、前記開口面に向かう風を発生させる風力発生手段を更に具備し、
前記灯具筐体の上部及び前記発光板に通風孔を設けたことを特徴とする照明器具にある。

かかる第２の態様では、通風孔と風力発生手段とを設けて灯具筐体内の通気を確保することで、蓄電池を冷却することが可能となり、蓄電性能の低下や、蓄電池の製品寿命の短縮を防ぐことができる。また、風は灯具筐体の開口面側へ排出されるため、開口面に集まった虫が灯具筐体内に侵入するのを防ぐことが可能となる。

本発明の第３の態様は、第１又は２の態様に記載する照明器具において、
照度センサーを更に備え、
周囲の照度が所定値以下になったことを検知したことを条件として、前記複数の発光素子を点灯するように構成したことを特徴とする照明器具にある。

かかる第３の態様では、照明器具の周囲の照度が低下した場合、発光素子が自動的に点灯して周囲を照光することが可能となる。

本発明の第４の態様は、第１〜３の何れかの態様に記載する照明器具において、
前記開口面の延長上にいる人を感知するセンサーを更に前記発光板に配設し、
前記センサーが人を感知したことを条件として、前記複数の発光素子を点灯するように構成したことを特徴とする照明器具にある。

かかる第４の態様では、常に発光素子を点灯させずに、照明器具の近辺で人を感知した際に周囲を照光することで、省エネルギー化を図ることができる。

本発明の第５の態様は、第１〜４の何れかの態様に記載する照明器具において、
前記開口面に近接して、この開口面に直交する軸周りに回動可能に形成した風車と、
前記風車の風車翼に取り付けられたブラシとを更に備え、
前記ブラシが前記照光面に摺接して前記照光面を清掃するように構成したことを特徴とする照明器具にある。

かかる第５の態様では、照光面に埃等が付着しても、自動的に照光面の表面をブラシで清掃して付着物を取り除くことで、照明器具の照度を保つことができる。

太陽電池と蓄電池を併用して照明器具の電源とすることで、自然エネルギーを利用した省エネルギーの照明器具を提供することができる。また、太陽電池を灯具筐体に一体的に配設することで、照明器具を小型化することが可能となり、既存の電柱に取付けることが容易となる。この結果、新たに電柱やそれに伴う用地を新たに確保する費用を削減する効果を奏する。

以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。

＜実施形態１＞
図１は実施形態１に係る照明器具を電柱に設置した概略図である。図２は実施形態１に係る照明器具の断面を示す図である。図３は実施形態１に係る照明器具の底部の開口部側を示す図である。

図１に示すように、電柱１００に照明器具１を固定するために、照明器具１に取付具１０２の一端を取付け、その他端を固定ベルト１０１で電柱１００に固定している。照明器具１は、太陽電池３によって発電した電気を用いて、発光素子である発光ダイオード６を点灯し、周囲を照らす。このように太陽光を利用した電気を用いるため、いわゆる商用電源からの電気を供給するための配線が不要となり、電柱１００への取付け作業を簡略化することができる。

図２に示すように、照明器具１は、底部に開口面を有する灯具筐体である筐体２と、筐体２の外周面上に貼着された太陽電池３と、筐体２の内部に蓄電池４、風力発生手段であるファン８及びセンサー部９を具備している。また、発光素子として発光ダイオード６を多数配設した取付板５と、発光ダイオード６の保護を兼ねる発光板７が筐体２に固定されている。さらに、照光面７ａを清掃するブラシ１１を備えた風車１０が配設されている。

筐体２は底部に開口面を有した構造をしたものであって、上部には通気のための通風孔が数箇所設けられている。特に大きさや形状は限定されず、また材質は強度や防錆を考慮してスチール製やアルミ鋳物製を用いることが好適である。

太陽電池３は太陽光をエネルギー源として電気を発電し、蓄電池４はその電気で充電される。この太陽電池３は筐体２の外周面上に貼着され、蓄電池４は筐体２の内部に固定される。

取付板５は、太陽電池３又は蓄電池４を電源とする発光ダイオード６を多数配設したものであって、発光ダイオード６の照射面を筐体２の開口面側に向けた状態で筐体２の内部に固定されている。

発光板７は、発光ダイオード６の集合体で形成した面状の光源（照光面７ａ）として照光面７ａを介して周囲を照光すると共に、発光ダイオード６を保護する機能を兼ねる。発光板７は、照光面７ａを筐体２の開口面側に向けて筐体２に固定されている。特に蓄電池４の電気を用いる夜間においては、消費電力の少ない発光ダイオード６を用いることで蓄電池４の電気の消費を抑えることが可能となり、長時間に亘る照光を実現することができる。

なお、発光板７に用いる材料としては、一定の強度を有し、発光ダイオード６の光を透過するものを用いる。具体的には強化ガラスなどを好適に用いることができる。

ファン８は、太陽電池３又は蓄電池４を電源として、蓄電池４を冷却する風力を発生させる風力発生手段であって、筐体２の内部に蓄電池４よりも反開口面側に配設される。具体的には、筐体２の上部の通風孔から吸気し、取付板５及び発光板７に設けられた通風孔へ向かって送風する。

蓄電池４をファン８で空冷することにより蓄電池４の劣化の程度を抑えることができ、この結果、蓄電池４は長期に亘り安定的に電気を充放電することができる。また、取付板５の通風孔から筐体２の外側へ風が吹き出すため、照明器具１に集合する虫が筐体２の内部に侵入することを防ぐ効果を奏する。

図２乃至図３に示すように、センサー部９は、照度センサー又は人感センサーを格納し、それぞれのセンサーの感知部１２が取付板５を貫通して、筐体２の外側に露出するよう配設されている。照度センサーは周囲の照度を検出するセンサーであって、所定の照度となったことを検出したら発光ダイオード６を点灯する。これによって、例えば夕方に自動的に発光ダイオード６を点灯することが可能となる。人感センサーとは人の動きを検知するセンサーであって、人の動きを検知したら発光ダイオード６を点灯し、一定時間内に動きを検知しない場合は発光ダイオード６を消灯する。これによって、照明器具１の周囲に人がいるか否かに応じて、照明器具１を照光することが可能となり、電気の無駄な消費を抑えることができる。

図２乃至図３に示すように、風車１０は筐体２の発光板７に近接して、この発光板７に直交する回転軸１３の周りに回動可能に配設されている。風車１０の各風車翼にはブラシ１１が設けられており、このブラシ１１が発光板７に接した状態で、風車１０が回転することにより発光板７の照光面７ａを清掃する。照光面７ａが自動的に清掃されることにより、照明器具１の清掃にかかる作業負担を軽減することが可能となる。なお、この風車を自然風で稼働させてもよいし、太陽電池３又は蓄電池４を電源として稼働させてもよい。

上述のごとく構成した照明器具１を用いることにより、照明器具１は太陽光より発電した電気で照光することが可能となり、商用電源を用いる場合と比べて電力料金を節約することができる。また太陽電池３は筐体２と一体的であるため、太陽電池部分と照明部分を分離した照明器具と比べて設置作業が簡易であり、特に既存の電柱などを支柱として用いることができるため、新たな支柱やその用地を取得するための費用を削減することが可能となる。

本発明は太陽電池を利用する照明器具を公衆街路灯として用いる場合に関連する産業に利用できる。

実施形態１に係る照明器具を電柱に設置した概略図である。 実施形態１に係る照明器具の断面を示す図である。 実施形態１に係る照明器具の底部の開口部側を示す図である。

符号の説明

１ 照明器具
２ 筐体
３ 太陽電池
４ 蓄電池
５ 取付板
６ 発光ダイオード
７ 発光板
８ ファン
９ センサー部
１０ 風車
１１ ブラシ

Claims (5)

1. 底部に開口面を有する灯具筐体と、
   前記灯具筐体の外周面上に配設された太陽電池と、
   前記灯具筐体内に配設される蓄電池と、
   前記灯具筐体内の少なくとも前記蓄電池よりも前記開口面側に配設されると共に、照光面を前記開口面に向けて固定される多数の発光素子を光源とする発光板とを備え、
   前記蓄電池は前記太陽電池により発電された電気を蓄え、また、前記多数の発光素子は前記太陽電池又は前記蓄電池を電源とするように構成したことを特徴とする照明器具。
2. 請求項１の照明器具において、
   前記太陽電池又は前記蓄電池を電源として、前記蓄電池よりも反開口面側に配設されると共に、前記開口面に向かう風を発生させる風力発生手段を更に具備し、
   前記灯具筐体の上部及び前記発光板に通風孔を設けたことを特徴とする照明器具。
3. 請求項１又は２の照明器具において、
   照度センサーを更に備え、
   周囲の照度が所定値以下になったことを検知したことを条件として、前記複数の発光素子を点灯するように構成したことを特徴とする照明器具。
4. 請求項１〜３の何れかの照明器具において、
   前記開口面の延長上にいる人を感知するセンサーを更に前記発光板に配設し、
   前記センサーが人を感知したことを条件として、前記複数の発光素子を点灯するように構成したことを特徴とする照明器具。
5. 請求項１〜４の何れかの照明器具において、
   前記開口面に近接して、この開口面に直交する軸周りに回動可能に形成した風車と、
   前記風車の風車翼に取り付けられたブラシとを更に備え、
   前記ブラシが前記照光面に摺接して前記照光面を清掃するように構成したことを特徴とする照明器具。
   

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