JP2014522913A - 特殊コーティングした粉末化コーティング物質の使用、およびそのようなコーティング物質を使用するコーティング方法 - Google Patents

特殊コーティングした粉末化コーティング物質の使用、およびそのようなコーティング物質を使用するコーティング方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、低温ガススプレー法、火炎溶射法、高速火炎溶射法、熱プラズマ溶射法、および非熱プラズマ溶射法における、粒子含有粉末化コーティング物質の使用に関するが、ここで、その粒子の表面が、コーティング添加剤を用いて、少なくとも部分的に被覆されている。さらに、本発明は、本発明による粉末化コーティング物質を使用する、コーティング方法、特に上述の方法にも関する。

Description

本発明は、特殊な装備を有する粉末化コーティング物質の使用に関する。さらに、本発明には、特殊な装備を有する粉末化コーティング物質を使用する基材コーティングのための方法も含まれる。さらに、本発明には、上述の使用および/または方法に好適な粉末化コーティング物質も含まれる。
各種の基材のための、数多くのコーティング方法がすでに公知である。たとえば、金属またはその前駆体は、ガス相から基材の表面の上に蒸着させられる(たとえば、PVD法またはCVD法を参照されたい)。さらに、各物質を、電気的方法によってたとえば溶液から析出させることもできる。さらに、表面に対して、たとえばワニスの形態でコーティングを適用することも可能である。しかしながら、それらの方法はいずれも、特定の利点と欠点を有している。たとえば、ワニスの形態で付着させる場合においては、大量の水および/または有機溶媒が必要で、乾燥時間が必要となり、適用するコーティング物質は、そのベースワニスに適合していなければならず、そしてベースワニスの残分も同様に基材の上に残る。たとえば、PVD法により適用しようとすると、非揮発性の物質をガス相の中に取り込むために大量のエネルギーが必要となる。
上述の制限に鑑みて、それぞれ目的としている用途に望ましい性質を付与するために、数多くのコーティング方法が開発されてきた。公知の方法では、コーティングを製造するために、たとえば運動エネルギー、熱エネルギー、またはそれらの組合せを使用するが、ここでその熱エネルギーは、たとえば通常の燃焼炎またはプラズマ炎から生成させることができる。後者はさらに、熱プラズマと非熱プラズマに分類されるが、このことは、ガスが部分的にまたは完全に、自由電荷キャリヤ、たとえばイオンまたは電子に分離されているということを意味している。
低温ガススプレー法の場合においては、基材の表面に対して粉末を適用することによってコーティングが形成されるが、ここでその粉末粒子は、強く加速されている。このためには、加熱されたプロセスガスが、ドラバルノズルの中で膨張することによって超音速にまで加速され、次いで粉末が注入される。高い運動エネルギーの結果として、粒子が基材の表面に衝突すると、高密度の層を形成する。
たとえば、WO 2010/003396 A1には、摩耗保護コーティングを適用するためのコーティング方法として、低温ガススプレー法を使用することが開示されている。さらに、低温ガススプレー法についての開示が、たとえばEP 1 363 811 A1、EP 0 911 425 B1、およびUS 7,740,905 B2にも見いだされる。
火炎溶射法は、加熱コーティング方法の群に属している。この場合、燃料ガス/酸素混合物の火炎の中に粉末化コーティング物質が導入される。ここで、たとえばオキシアセチレンの火炎を用いた場合には、最高で約3200℃の温度に達することが可能である。この方法の詳細は、たとえば、EP 830 464 B1およびUS 5,207,382 Aのような公刊物から学ぶことができる。
熱プラズマ溶射法の場合においては、熱プラズマの中に粉末化コーティング物質を注入する。典型的に使用されている熱プラズマ法においては、最高で約20,000Kまでの温度に達するが、それによって注入された粉末が融解し、基材の上にコーティングとして付着される。
熱プラズマ溶射の方法、具体的な実施形態、さらには方法パラメーターは、当業者に公知である。例として、WO 2004/016821を参照すると、そこでは、非晶質コーティングを適用するために熱プラズマ溶射法を使用することが記載されている。さらに、たとえばEP 0 344 781には、炭化タングステン粉末混合物を使用するコーティング方法として、火炎溶射法および熱プラズマ溶射法の使用が開示されている。プラズマ溶射法において使用するための具体的な装置が、たとえばEP 0 342 428 A2、US 7,678,428 B2、US 7,928,338 B2、およびEP 1 287 898 A2のような文献に幾度も記載されている。
高速火炎溶射法の場合においては、高圧下で燃料を燃焼させるが、ここでは、気体燃料、液体燃料、およびそれらの混合物はいずれも、燃料として使用することが可能である。粉末化コーティング物質を、高度に加速された火炎の中に注入する。この方法は、比較的高密度のスプレーコーティングを特徴としていることで知られている。高速火炎溶射法もまた当業者に周知であり、多数の公刊物の中にすでに記載されている。たとえば、EP 0 825 272 A2には、高速火炎溶射法を使用した、銅合金を用いた基材コーティングが開示されている。さらには、たとえばWO 2010/037548 A1およびEP 0 492 384 A1には、高速火炎溶射の方法と、そこで使用される装置が開示されている。
非熱プラズマ溶射法は、熱プラズマ溶射法および火炎溶射法とほとんど同様にして実施される。粉末化コーティング物質を非熱プラズマの中に注入して、基材の表面の上にそれを付着させる。たとえばEP 1 675 971 B1から学ぶことができるように、この方法は、コーティングされる基材に特に低い熱負荷しか与えないことを特徴としている。この方法、具体的な実施形態、対応する方法パラメーターも、各種の公刊物から当業者に公知である。たとえば、EP 2 104 750 A2には、この方法の使用およびそれを実施するための装置が記載されている。たとえば、DE 103 20 379 A1には、この方法を使用した電気的に加熱可能な要素の製造が記載されている。
非熱プラズマ溶射のための方法または装置については、たとえば以下にさらなる開示が見いだされる:EP 1 675 971 B1、DE 10 2006 061 435 A1、WO 03/064061 A1、WO 2005/031026 A1、DE 198 07 086 A1、DE 101 16 502 A1、WO 01/32949 A1、EP 0 254 424 B1、EP 1 024 222 A2、DE 195 32 412 A1、DE 199 55 880 A1、およびDE 198 56 307 C1。
しかしながら、粉末化コーティング物質を使用したコーティング方法に著しい問題は、粉末化コーティング物質が、凝集物を形成して、基材の表面に適用したときにそれが不均一なコーティングを形成することである。
本発明の目的は、既存の基材コーティングのための方法を改良すること、および基材コーティングのための新規な方法を可能にすることである。特に、粉末化コーティング物質の凝集物が原因の問題は、本発明によって、最小化または解消される。
さらに、特に薄い層の作製が、本発明によって可能となるか、または単純化される。
さらに、本発明による方法は、新規なコーティングを可能とし、および/または特に高い品質の公知のコーティングを製造することを可能とする。
本発明のさらなる目的は、コーティング方法における上述の使用の一つに特に好適な、粉末化コーティング物質を提供することである。
本発明は、低温ガススプレー法、火炎溶射法、高速火炎溶射法、熱プラズマ溶射法、および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択されるコーティング方法における、粒子含有粉末化コーティング物質の使用に関するが、それの表面は、500℃未満の沸点または分解温度を有する少なくとも1種のコーティング添加剤が備わっている。
上述の使用のある種の実施形態においては、少なくとも1種のコーティング添加剤の重量比率が、コーティング物質およびコーティング添加剤の合計した重量を基準にして、少なくとも0.01重量%である。
上述の使用のある種の実施形態においては、少なくとも1種のコーティング添加剤の重量比率が、コーティング物質およびコーティング添加剤の合計した重量を基準にして、多くとも80重量%である。
上述の使用のある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質の粒子が金属粒子を含むか、または金属粒子であるが、ここでその金属は、銀、金、白金、パラジウム、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ゲルマニウム、アンチモン、アルミニウム、亜鉛、スズ、鉄、銅、ニッケル、チタン、ケイ素、それらの合金および混合物からなる群より選択される。
上述の使用のある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質の炭素含量が、それぞれの場合において、コーティング物質およびコーティング添加剤の合計した重量を基準にして、0.01重量%〜15重量%である。
上述の使用のある種の実施形態においては、コーティング添加剤として使用される化合物が、少なくとも6個の炭素原子を有している。
上述の使用のある種の実施形態においては、コーティング方法が、火炎溶射法および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択される。上述の実施形態のあるものにおいては、コーティング方法が非熱プラズマ溶射法であるのが好ましい。
上述の使用のある種の実施形態においては、少なくとも1種のコーティング添加剤が、ポリマー、モノマー、シラン、ワックス、酸化ワックス、カルボン酸、ホスホン酸、上述のものの誘導体、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
上述の使用のある種の実施形態においては、少なくとも1種のコーティング添加剤が、ステアリン酸および/またはオレイン酸を含まず、好ましくは飽和および不飽和のC18カルボン酸を含まず、より好ましくは飽和および不飽和のC14〜C18カルボン酸を含まず、さらにより好ましくは飽和および不飽和のC12〜C18カルボン酸を含まず、最も好ましくは飽和および不飽和のC10〜C20カルボン酸を含まない。
上述の使用のある種の実施形態においては、コーティング添加剤が、粒子に対して機械的に適用された。
上述の使用のある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、1.5〜53μmの範囲のD50値を有する粒子サイズ分布を有している。
さらに、本発明は、その中で粒子含有粉末化コーティング物質が使用される、低温ガススプレー法、火炎溶射法、高速火炎溶射法、熱プラズマ溶射法、および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択される、基材をコーティングするための方法にも関するが、ここで、その粒子には、少なくとも1種の、500℃未満の沸点または分解温度を有するコーティング添加剤が備わっている。
上述の方法のある種の実施形態においては、方法が、火炎溶射法および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択される。そのコーティング方法が非熱プラズマ溶射法であるのが好ましい。
上述の方法のある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、エーロゾルとして輸送される。
上述の方法のある種の実施形態においては、基材に向けられる媒体が空気であるか、または空気から作られたものである。
鋼板に適用した銅層を示す図である。 鋼板に適用した銅層を示す図である。
「粉末化コーティング物質」という用語は、本発明の趣旨の範囲においては、コーティングとして基材に適用される粒子混合物に関連する。本発明における、粉末化コーティング物質の粒子の表面の装備は、ここでは、切れ目の無い状態でなければならないという訳ではない。本発明を限定するものと理解するべきではないが、本発明者らの考えるところでは、粉末化コーティング物質の粒子の表面に対する少量の適用、あるいはわずかな被覆であったとしても、このコーティング方法の条件下では、凝集を破壊するには充分である。本発明者らの考えるところでは、特に、本発明において、粒子に対して適用されるコーティング添加剤またはその分解生成物のガス容積が大きいために、少量のコーティング添加剤であっても、存在しているすべての凝集物を破壊するには充分である。ここでは、本発明における少なくとも1種のコーティング添加剤が、粉末化コーティング物質の粒子の表面に適用される。ある種の実施形態においては、1種類(数:1)のコーティング添加剤を適用するのが特に好ましい。このことによって、粒子に適用される前のコーティング添加剤の構成成分の不完全な混合の結果として本発明による粉末化コーティング物質の性質が変動するということが防止されるという利点が得られる。その一方で、その他の実施形態においては、コーティング添加剤として、少なくとも2種の異なった物質の混合物を使用するのが好ましい。このことによって、たとえば、本発明による粉末化コーティング物質の性質を、各種の異なった要件に対して簡単に適合させることが可能となる。コーティング添加剤として本発明において使用される物質は、たとえば、粒子の表面に対して、物理的および/または化学的に結合させることができる。さらに、そのコーティング添加剤は、たとえばコーティングの形態で、粉末化コーティング物質の粒子を完全にまたは部分的に包み込むことができる。
驚くべきことには、貯蔵時またはその後の輸送時に、粉末化コーティング物質の粒子の表面に対して低い沸点または分解温度を有するコーティング添加剤を適用することによって、生成していた凝集物をすべて、そのコーティング方法の過程で破壊することが可能で、特に高品質なコーティングが得られるということが判明した。さらに、本発明による粉末化コーティング物質を使用することによって、より均一なコーティングが得られるようになり、その結果、たとえば、特に薄いコーティングを製造することが可能となる。
コーティングを作製するために使用可能な本発明における方法は、低温ガススプレー法、熱プラズマ溶射法、非熱プラズマ溶射法、火炎溶射法、および高速火炎溶射法である。しかしながら、コーティング添加剤の蒸発または分解が必要なので、本発明における低温ガススプレー法の変法は、加熱されたガス流を使用し、その結果、コーティング添加剤を蒸発または分解させるに充分な熱エネルギーが利用可能な実施形態に限定される。低温ガススプレー法を使用する本発明のある種の実施形態においては、ガス流の温度が、少なくとも250℃、好ましくは少なくとも350℃、より好ましくは少なくとも450℃、さらにより好ましくは少なくとも500℃であるのが特に好ましい。
低温ガススプレー法および高速火炎溶射法におけるガス流が高速度であることにより、ガス流または火炎の中での粉末化コーティング物質の極めて短い滞留時間が引き起こされるので、そのような方法においては、凝集物が余裕を持って破壊されるということを保証するのは困難であり得る。したがって、ある種の実施形態においては、方法が、熱プラズマ溶射法、非熱プラズマ溶射法、および火炎溶射法からなる群より選択されるのが好ましい。
熱プラズマ溶射法の熱プラズマ中では、多くのコーティング物質が完全に融解し、液体として基材の表面に衝突するので、本発明におけるコーティング添加剤を粉末化コーティング物質の粒子の表面に適用することに伴う追加の費用は、たとえば、特に均一なコーティングを得る必要がないような特別な場合には、不経済である。したがって、ある種の実施形態においては、方法が、低温ガススプレー法、非熱プラズマ溶射法、火炎溶射法、および高速火炎溶射法からなる群より、好ましくは非熱プラズマ溶射法および火炎溶射法からなる群より選択される。
プラズマベースの方法を使用すると、たとえば、不燃性ガスでも使用することができるという利点が得られる。このことによって、たとえば安全技術に関する要件が減少するので、使用するガスの工業的な規模での貯蔵が、より容易となる。空気を使用する場合なら、必要とされるガスは、任意の方法で大気から直接的に取り出すこともできる。したがって、特に、極めて特に好ましい実施形態においては、コーティング方法が、熱プラズマ溶射法および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択される。上述の実施形態のあるものにおいては、方法が非熱プラズマ溶射法であるのが特に好ましい。
粉末化コーティング物質の粒子の表面に対して本発明において適用されるコーティング添加剤は、沸点または分解温度の上述の上限を特徴としている。問題としている物質が、沸点および分解温度の両方を有しているのなら、低い方の温度だけを考慮する。ここでは、コーティング添加剤が分解するときにガスが放出されるということが厳密に必要であるという訳ではない。本発明を限定するものと理解するべきではないが、存在している凝集物はいずれも、分解の際にガスが放出されなくても崩壊しているようである。本発明者らの考えるところでは、コーティング添加剤が分解することによって、その表面の性質が変化し、この変化によって、凝集物の崩壊がもたらされる。しかしながら、ある種の実施形態においては、分解の際に、使用されたコーティング添加剤がガスを放出し、それが存在している凝集物をすべて強制的に開け広げるのが特に好ましい。沸点または分解温度は、当業者に公知の方法によって求めることができる。たとえば、ポリマーの分解温度は、DIN EN ISO 11358に準拠した熱重量分析法によって求めることができる。
本発明において粒子の表面に適用されるコーティング添加剤の分解温度または沸点は、500℃未満、好ましくは470℃未満、より好ましくは440℃未満、さらにより好ましくは420℃未満である。ある種の実施形態においては、粒子の表面に適用される物質の分解温度または沸点が、400℃未満、好ましくは380℃未満、より好ましくは360℃未満、さらにより好ましくは340℃未満であるのが特に好ましい。
本発明において粒子の表面に適用されるコーティング添加剤は、必ずしもその粒子の表面に結合されている必要はない。しかしながら、ある種の実施形態においては、本発明におけるコーティング添加剤が、化学的および/または物理的にその粒子の表面に結合されているのが好ましい。たとえば、その粉末が、より大きい機械的な負荷に曝されることができなければならないような場合には、そのコーティング添加剤が粒子の表面に、特にしっかりと結合されているのが好ましい。したがって、ある種の実施形態においては、コーティング添加剤が、少なくとも1種の化学的な結合を用いてその表面に結合されているのが好ましい。化学的な結合の例は、共有結合およびイオン結合である。それとは対照的に、コーティング添加剤が、特に容易にもう一度遊離できるようになっていなければならないようなさらなる場合においては、コーティング添加剤が、物理的な結合のみによって粒子の表面に結合されているのが好ましい。したがって、ある種の実施形態においては、粒子の表面に対するコーティング添加剤の結合が、物理的な結合によってのみ起こっているのが好ましい。さらに、本発明による粒子の周囲にコーティング添加剤が安定なシェルを形成して、その結果として、粒子をこのシェルの内側に保持するには、たとえば、物理的な結合も化学的な結合も必要ではない、というのが好ましい場合もある。本発明を限定するものと理解するべきではないが、本発明者らの考えるところでは、粒子に強力な結合を有さない安定なシェルの形態をとったそのようなコーティング添加剤は、そのシェルが、部分的な蒸発または分解の後で容易に遊離しうるので、特に容易に遊離することができる。したがって、ある種の実施形態においては、コーティング添加剤が、粒子の周囲に安定なシェルを形成し、このシェルが、粒子がそこを通過してそのシェルから抜け出せるほどに大きい開口部を有していないのが好ましい。本発明の趣旨の範囲において、「安定なシェル」という用語は、粉末化コーティング物質の粒子の周囲にコーティング添加剤がシェルを形成し、それが貯蔵および輸送の条件下では破壊されないということを表している。
本発明におけるコーティング添加剤は、広く各種の方法によって粒子に適用することができる。たとえば、粒子のコーティングは、モノマーの重合および/またはゾルゲル法によって得ることができる。この場合、たとえばコーティング添加剤からなる安定なシェルを得ることができる。本発明におけるコーティング添加剤は、さらに、たとえば、過飽和の溶液からの析出や、機械的な力によって、粒子の表面に適用することもできる。そのような方法は、コーティング添加剤を、単純で費用効果的な方法で、大量の粉末化コーティング物質に適用するには特に適している。
本発明を限定するものと理解するべきではないが、本発明者らの考えるところでは、高い炭素含量を有するコーティング添加剤を使用し、次いで、COを放出させることによって、特に良好に、凝集物を破壊することが可能となる。したがって、ある種の実施形態においては、本発明による粉末化コーティング物質の中の炭素原子の重量比率が、少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも0.05重量%、より好ましくは少なくとも0.1重量%、さらにより好ましくは少なくとも0.17重量%であるのが好ましい。ある種の実施形態においては、本発明による粉末化コーティング物質の中の炭素原子の重量比率が、少なくとも0.22重量%、好ましくは少なくとも0.28重量%、より好ましくは少なくとも0.34重量%、さらにより好ましくは少なくとも0.4重量%であるのが特に好ましい。上述の重量%は、本発明によるコーティング物質およびコーティング添加剤を合計した重量を基準としたものである。炭素原子の、本発明による粉末化コーティング物質の全体の重量に対する重量比率は、たとえばLeco Instruments GmbH製のCS200装置を用いて測定される。
その一方で、ある種の実施形態においては、本発明による粉末化コーティング物質の中の炭素原子の重量比率が、多くとも15重量%、好ましくは多くとも10重量%、より好ましくは多くとも7重量%、さらにより好ましくは多くとも5重量%であるのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、炭素含量が、多くとも4重量%、好ましくは多くとも3重量%、より好ましくは多くとも2重量%、さらにより好ましくは多くとも1重量%であるのが特に好ましい。上述の重量%は、本発明によるコーティング物質およびコーティング添加剤を合計した重量を基準としたものである。
ある種の実施形態においては、本発明による粉末化コーティング物質の中の炭素原子の重量比率が、0.01重量%〜15重量%の間の範囲、好ましくは0.05重量%〜10重量%の間の範囲、より好ましくは0.1重量%〜7重量%の間の範囲、さらにより好ましくは0.17重量%〜5重量%の間の範囲であるのが特に好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、本発明による粉末化コーティング物質の中の炭素原子の重量比率が、0.22重量%〜4重量%の間の範囲、好ましくは0.28重量%〜3重量%の間の範囲、より好ましくは0.34重量%〜2重量%の間の範囲、さらにより好ましくは0.4重量%〜1重量%の間の範囲であるのが特に好ましい。上述の重量%は、本発明によるコーティング物質およびコーティング添加剤を合計した重量を基準としたものである。
さらに、ある種の実施形態においては、コーティング添加剤として使用される化合物に、少なくとも6個の炭素原子、好ましくは少なくとも7個の炭素原子、より好ましくは少なくとも8個の炭素原子、さらにより好ましくは少なくとも9個の炭素原子が含まれているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、コーティング添加剤として使用される化合物に、少なくとも10個の炭素原子、好ましくは少なくとも11個の炭素原子、より好ましくは少なくとも12個の炭素原子、さらにより好ましくは少なくとも13個の炭素原子が含まれているのが特に好ましい。本発明におけるコーティング添加剤に含まれる炭素原子の数は、たとえばそれぞれのコーティング添加剤を同定することによって求めることができる。この場合、当業者に公知の、物質を同定するためのすべての方法を使用することができる。たとえば、有機溶媒および/または水性溶媒を使用してコーティング添加剤を粉末化コーティング物質の粒子から取り出してから、HPLC、GCMS、NMR、CHN、または前述の方法の相互の組合せもしくは日常的に使用されている他の方法との組合せによって、同定することができる。
ある種の実施形態においては、粒子の表面にほんの少量のコーティング添加剤を適用して、大量のガスの発生による、たとえばコーティングに使用するプラズマ炎の強すぎる途絶を防止するのが好ましい。したがって、本発明のある種の実施形態においては、コーティング添加剤の量を、多くとも80重量%、好ましくは多くとも70重量%、より好ましくは多くとも65重量%、さらにより好ましくは多くとも62重量%とするのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、コーティング添加剤の量が、多くとも59重量%、好ましくは多くとも57重量%、より好ましくは多くとも55重量%、さらにより好ましくは多くとも53重量%であるのが特に好ましい。上述の重量%は、コーティング添加剤を含むコーティング物質の全体の重量を基準にしたものである。
さらに、たとえば、固体の凝集物を形成する傾向が特に強い粉末化コーティング物質を使用するある種の実施形態においては、凝集物の破壊を確実にするための最小限の量のコーティング添加剤を適用するのが有利である。したがって、ある種の実施形態においては、コーティング添加剤の量が、少なくとも0.02重量%、好ましくは少なくとも0.08重量%、より好ましくは少なくとも0.17重量%、さらにより好ましくは少なくとも0.30重量%であるのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、コーティング添加剤の量が、少なくとも0.35重量%、好ましくは少なくとも0.42重量%、より好ましくは少なくとも0.54重量%、さらにより好ましくは少なくとも0.62重量%であるのが特に好ましい。上述の重量%は、コーティング添加剤を含むコーティング物質の全体の重量を基準にしたものである。
さらなるある種の実施形態においては、コーティング添加剤の重量比率が、0.02重量%〜80重量%の間の範囲、好ましくは0.08重量%〜70重量%の間の範囲、より好ましくは0.17重量%〜65重量%の間の範囲、さらにより好ましくは0.30重量%〜62重量%の間の範囲であるのがさらに好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、本発明による粉末化コーティング物質の中の炭素原子の重量比率が、0.35重量%〜59重量%の間の範囲、好ましくは0.42重量%〜57重量%の間の範囲、より好ましくは0.54重量%〜55重量%の間の範囲、さらにより好ましくは0.62重量%〜53重量%の間の範囲であるのが特に好ましい。上述の重量%は、コーティング添加剤を含む本発明によるコーティング物質の全体の重量を基準にしたものである。
本発明の趣旨の範囲において、コーティング添加剤として使用することが可能な物質の例としては、以下のものが挙げられる。ポリマー(たとえば、多糖、プラスチック)、モノマー、シラン、ワックス、酸化ワックス、カルボン酸(たとえば、脂肪酸)、ホスホン酸、前述のものの誘導体(特に、カルボン酸誘導体およびリン酸誘導体)、およびそれらの混合物。ある種の実施形態においては、多糖、プラスチック、シラン、ワックス、酸化ワックス、カルボン酸(たとえば、脂肪酸)、カルボン酸誘導体、ホスホン酸、リン酸誘導体またはそれらの混合物、好ましくは多糖、シラン、ワックス、酸化ワックス、カルボン酸(たとえば、脂肪酸)、カルボン酸誘導体、ホスホン酸、リン酸誘導体またはそれらの混合物、より好ましくは多糖、シラン、ワックス、酸化ワックス、カルボン酸(たとえば、脂肪酸)、カルボン酸誘導体、ホスホン酸、リン酸誘導体またはそれらの混合物、さらにより好ましくは多糖、シラン、ワックス、酸化ワックス、ホスホン酸、リン酸誘導体またはそれらの混合物をコーティング添加剤として使用するのが好ましい。
上述のワックスには、天然ワックスおよび合成ワックスの両方が含まれる。そのようなワックスの例としては次のものが挙げられる。パラフィンワックス、石油ワックス、モンタンワックス、動物性ワックス(たとえば、蜜蝋、シェラック、羊毛ワックス)、植物性ワックス(たとえば、カルナウバワックス、カンデリラワックス、米ぬかワックス)、脂肪酸アミドワックス(たとえば、エルカミド)、ポリオレフィンワックス(たとえば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス)、グラフト化ポリオレフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、ならびに酸化ポリエチレンワックス、および変性ポリエチレンおよびポリプロピレンワックス(たとえば、メタロセンワックス)。ある種の好ましい実施形態においては、本発明におけるワックスが、物理的な結合のみを介して結合している。しかしながら、さらなるある種の実施形態においては、ワックスが、代替的または追加的に化学的結合、特にイオン結合および/または共有結合を可能とするような官能基を有しているということを除外している訳ではない。
本発明の趣旨の範囲において、「ポリマー」という用語には、オリゴマーも含まれている。しかしながら、ある種の好ましい実施形態においては、本発明において使用されるポリマーは、好ましくは少なくとも25個のモノマー単位、より好ましくは少なくとも35個のモノマー単位、さらにより好ましくは少なくとも45個のモノマー単位、最も好ましくは少なくとも50個のモノマー単位で構成されている。それらのポリマーは、ここでは、共有結合またはイオン結合を形成することなく、粉末化コーティング物質の粒子に結合することができる。しかしながら、ある種の実施形態においては、本発明におけるコーティング添加剤が、粉末化コーティング物質の粒子と少なくとも1種のイオン結合または共有結合を形成することが可能であるのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、そのような結合は、ポリマーの中に含まれているリン酸、カルボン酸、シラン、またはスルホン酸基を介して起こるようにするのが好ましい。
本発明の趣旨の範囲において、「多糖」という用語には、オリゴ糖も含まれている。しかしながら、ある種の好ましい実施形態においては、本発明において使用される多糖は、好ましくは少なくとも4個のモノマー単位、より好ましくは少なくとも8個のモノマー単位、さらにより好ましくは少なくとも10個のモノマー単位、最も好ましくは少なくとも12個のモノマー単位で構成されている。ある種の実施形態においては、特に好ましい多糖としては以下のものが挙げられる。セルロース、セルロース誘導体、たとえば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニトロセルロース(たとえば、Dow Wolff Cellulosics製のEthocelまたはMethocel)、セルロースエステル(たとえば、セルロースアセテート、セルロースアセトブチレート、およびセルロースプロピオネート)、デンプン、たとえば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプンおよびコムギデンプン、および変性デンプン。
本発明の趣旨の範囲において、「プラスチック」という用語には、熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、またはエラストマー性プラスチックが含まれる。プラスチックはその性質を目標指向的に適合させられる可能性があるので、ある種の実施形態においては、添加剤がプラスチックであるのが好ましい。たとえば、本発明における粒子で、抵抗性の、特に硬質のコーティングを製造するためには、エラストマーおよび熱硬化性プラスチック、特に熱硬化性プラスチックを使用するのが好ましい。ある種の実施形態においては、本発明において使用されるプラスチックが、したがって、エラストマーまたは熱硬化性プラスチック、好ましくは熱硬化性プラスチックである。さらに、プラスチックは、たとえば機械的な力による特に簡単な適用に注目する場合、熱可塑性プラスチックの使用が好ましい。したがって、ある種の実施形態においては、本発明において使用されるプラスチックが、熱可塑性プラスチックである。それぞれの分解温度または沸点を特徴としている各プラスチックは、当業者に公知であって、たとえば以下の文献に見いだされる。Kunststoff−Taschenbuch、ed.Saechtling、25th edition、Hanser−Verlag、Munich、1992、およびその中に引用されている文献、ならびにKunststoff−Handbuch、ed.G.Becker and D.Braun、volumes 1to11、Hanser−Verlag、Munich、1966to1996。説明のために例としては、次のプラスチックが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。ポリカーボネート(PC)、ポリオキシアルキレン、ポリオレフィン、たとえばポリエチレンもしくはポリプロピレン(PP)、ポリアリーレンエーテル、たとえばポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリアミド、ビニル芳香族(コ)ポリマー、たとえばポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン(たとえばHIPS)、またはASA、ABSもしくはAESポリマー、ハロゲン含有ポリマー、ポリエステル、たとえばポリブチレンテレフタレート(PBT)もしくはポリエチレンテレフタレート(PET)、イミド基含有ポリマー、セルロースエステル、ポリ(メタ)アクリレート、シリコーンポリマー、および熱可塑性エラストマー。各種のプラスチック、特に各種の熱可塑性プラスチックの混合物もまた、単一相または多相ポリマーブレンド物の形態で使用することができる。
ある種の実施形態においては、添加剤がプラスチックの場合、特に添加剤が熱硬化性プラスチックまたはエラストマーである場合には、コーティング方法は非熱プラズマ溶射法ではないのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、添加剤が熱硬化性プラスチックである場合には、コーティング方法は非熱プラズマ溶射法ではないのが特に好ましい。
本発明において使用されるポリ(メタ)アクリレートは、ホモポリマーとして存在していても、あるいはブロックポリマーとして存在していてもよい。例は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、およびメタクリル酸メチルをベースとし、40重量%までのさらなる共重合性モノマー、たとえば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、またはアクリル酸2−エチルヘキシルを含むコポリマーである。
ある種の実施形態においては、特に好ましいプラスチック層は、有機官能性シランとアクリレートおよび/またはメタクリレート化合物の合成樹脂層である。粉末化コーティング物質の粒子の本発明におけるそのようなコーティングは、上述の利点に加えてさらに、機械的剪断力に対する著しい安定性を示す。さらに、そのようなコーティングは、たとえば、金属顔料を化学薬品、強い侵食性および/または腐食性媒体から保護する。
上述の合成樹脂層は、比較的薄くすることができる。たとえば、それは、10nm〜300nmの範囲、好ましくは15nm〜220nmの範囲の平均層厚を有することができる。ある種の実施形態においては、平均層厚が、25〜170nmの範囲、より好ましくは35〜145nmの範囲である。平均層厚は、SEMによって、少なくとも30個の無作為に選択した粒子の層厚を測定することによって求める。
有利には、そのような合成樹脂層を本発明における粒子に一段階法で適用することが可能であり、それによって製造コストが低く保たれる。ある種の好ましい実施形態においては、ここでは、有機官能性シランを、前もってポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートの中に存在させておくか、および/または重合によって組み入れる。
さらに、ある種の実施形態においては、プラスチック層、特に合成樹脂層が、無機ネットワークを有していないのが好ましい。純粋で均質なプラスチックコーティング、特に純粋で均質な合成樹脂コーティングが、前記の所与のコーティング方法における使用に先立つ、貯蔵、調製などで予想される条件下で必要とされる腐食安定性および化学薬品安定性を充分に与えるということが判明した。それと同時に、そのコーティング方法の条件下での無機ネットワークの除去の必要性も回避される。
合成樹脂層の中に含まれる上述の有機官能性シランは、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートのアクリレート基および/またはメタクリレート基と化学的に反応することが可能な少なくとも1個の官能基を有している。ラジカル的に重合することが可能な有機官能基が、極めて好適であるということが判明した。その少なくとも1個の官能基が、アクリル、メタクリル、ビニル、アリル、エチニル、さらには不飽和官能性を有するさらなる有機基からなる群より選択されるのが好ましい。有機官能性シランが少なくとも1個のアクリレート基および/またはメタクリレート基を有しているのが好ましいが、その理由は、これらが、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートを作るために使用されるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物とまったく問題なく反応して、それに伴って均質なプラスチック層を生成できるからである。有機官能性シランは、モノマーとして存在させることも、あるいはポリマーとして存在させることも可能である。モノマー性またはポリマー性の、有機官能性シランが、アクリレート基および/またはメタクリレート基と化学反応することが可能な少なくとも1個の官能基を有しているということが重要である。異なったモノマー性および/またはポリマー性の有機官能性シランの混合物もまた、合成樹脂層の中に存在させることができる。特に高品質な合成樹脂層を作製するためには、有機官能性シランとポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートの間に均質な混合が存在していなければならないということがこれまで示されていた。それとは対照的に、ここでは、有機官能性シランがポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートと化学的に完全に反応している必要はない。したがって、有機官能性シランとポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートの間の化学反応を部分的にだけ起こさせて、その結果、たとえば有機官能性シランの全体の重量を基準にして、存在している有機官能性シランの30%または40%だけを、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートと反応させるということも可能である。しかしながら、ある種の実施形態においては、存在している有機官能性シランの、それぞれの場合において有機官能性シランの全体の重量を基準にして、少なくとも60%、さらに好ましくは少なくとも70%、よりさらに好ましくは少なくとも80%を、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートと反応させるのが好ましい。さらに、少なくとも90%または少なくとも95%の有機官能性シランが、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートと反応した形で存在しているのが好ましい。さらに、反応が100%進行していれば、それも好ましい。
さらに好ましい実施形態においては、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートが、数種のアクリレート基および/またはメタクリレート基を有する化合物を用いて構成されているか、またはそれからなる。ある種の実施形態においては、使用されるアクリレート出発化合物および/またはメタクリレート出発化合物が、2個以上のアクリレート基および/またはメタクリレート基を有していれば、特に有利であることが判明した。
上述の本発明における合成樹脂コーティングは、上述のアクリレート化合物および/またはメタクリレート化合物に加えて、さらなるモノマーおよび/またはポリマーを含むことができる。有機官能性シランを含むアクリレート化合物および/またはメタクリレート化合物の比率は、それぞれの場合において合成樹脂コーティングの全体の重量を基準にして、好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%、よりさらに好ましくは少なくとも90重量%である。好ましい変法においては、合成樹脂コーティングが、もっぱらアクリレート化合物および/またはメタクリレート化合物と1種または複数の有機官能性シランだけで構成されているが、ここでその合成樹脂コーティングの中に、たとえば腐食防止剤、有色顔料、染料、UV安定剤など、またはそれらの混合物のような添加剤が、追加的に含まれていてもよい。
ある種の実施形態においては、いくつかのアクリレート基および/またはメタクリレート基を有している本発明における合成樹脂層が、それぞれの場合において、少なくとも3個のアクリレート基および/またはメタクリレート基を有しているのが好ましい。さらに、これらの出発化合物が、それぞれの場合において、4個または5個のアクリレート基および/またはメタクリレート基を有しているのも好ましい。
ある種の実施形態においては、本発明における合成樹脂層を作製するのに、多官能のアクリレートおよび/またはメタクリレートを使用するのが特に好ましい。アクリレート出発化合物および/またはメタクリレート出発化合物一つあたり2〜4個のアクリレート基および/またはメタクリレート基が含まれている、本発明における合成樹脂層は、驚くべきことには、脆くはなく、例外的に優れた密度および強度を有していることがわかった。アクリレート出発化合物および/またはメタクリレート出発化合物一つあたり、3個のアクリレート基および/またはメタクリレート基が極端に好適であることが判明した。そのような最適化された性質は、粒子がたとえばエーロゾルの形態でパイプを通して案内され、個々の粒子がパイプの壁面に何度も衝突することが起こるような輸送方法にも適した、合成樹脂コーティングを得るために、特に有利であることが判明した。
ある種の実施形態においては、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートの有機官能性シランに対する重量比が、10:1〜0.5:1であるのが特に好ましい。さらに、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートの有機官能性シランに対する重量比が、7:1〜1:1の範囲であれば好ましい。
好適な二官能のアクリレートの例としては以下のものが挙げられる。アリルメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジウレタンジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、1,12−ドデカンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、無水メタクリル酸、N,N−メチレン−ビス−メタクリルアミド、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール−200−ジアクリレート、ポリエチレングリコール−400−ジアクリレート、ポリエチレングリコール−400−ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、またはそれらの混合物。
本発明においては、たとえば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、またはそれらの混合物を、より高い官能性のアクリレートとして使用することができる。
三官能アクリレートおよび/またはメタクリレートが特に好ましい。
本発明においては、たとえば、(メタクリルオキシメチル)メチルジメトキシシラン、メタクリルオキシメチルトリメトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)メチルジエトキシシラン、メタクリルオキシメチルトリエトキシシラン、2−アクリルオキシエチルメチルジメトキシシラン、2−メタクリルオキシエチルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−アクリルオキシエチルトリメトキシシラン、2−メタクリルオキシエチルトリエトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリアセトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピメチルジメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、またはそれらの混合物を、有機官能性シランとして使用することができる。アクリレート−および/またはメタクリレート−官能性シランが特に好ましい。ある種の実施形態においては、特に2−メタクリルオキシエチルトリメトキシシラン、2−メタクリルオキシエチルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、(メタクリルオキシメチル)メチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、またはそれらの混合物が、特に好適な有機官能性シランであることが判明した。
驚くべきことには、本発明による粉末化コーティング物質を用いると、上述の合成樹脂層の層厚が極めて薄くても、本発明による粒子の高い化学的安定性および機械的安定性を保証するには充分であるということがわかった。それと同時に、そのような薄い層を使用することによって、燃焼炎またはプラズマ炎の中の温度が低かったり、その中での滞留時間がほんのわずかであったりしさえすれば、そのようなコーティングが、除去されるか、あるいは少なくとも緩められて、そのコーティングに使用された物質がコーティング中に不純物として含まれることがないか、または、存在しているとしても少なくとも極めて微量で、そのコーティング方法によって製造されたコーティングの性質に目立った欠陥がないようにすることが可能となる。ある種の実施形態においては、しかしながら、合成樹脂層の層厚と組成を選択して、そのコーティング方法で製造されたコーティングの中に、その合成樹脂層の残渣が検出できないようにするのが特に好ましい。
例として挙げた上述のさらなるプラスチックは当業者に公知であって、本明細書に開示された本発明に基づいて選択することにより、本発明による効果を得ることが可能である。
ポリカーボネートおよびその製造の例は、DE 1 300 266 B1(界面重縮合)、またはDE 14 95 730 A1(ビフェニルカーボネートとビスフェノールとの反応)に見いだすことができる。
ポリオキシアルキレンのホモポリマーまたはコポリマーの場合においては、そのポリマー主鎖が、少なくとも50モル%の−CHO−の繰り返し単位を有している。このプラスチックの群の具体例は、(コ)ポリオキシメチレン(POM)である。そのホモポリマーは、好ましくは触媒的に、たとえばホルムアルデヒドまたはトリオキサンを重合させることによって作製することができる。
上述のポリオレフィンの例は、ポリエチレンおよびポリプロピレン、さらにはエチレンまたはプロピレンをベースとし、場合によってはさらに高級α−オレフィンを含むコポリマーである。本発明の趣旨の範囲において、「ポリオレフィン」という用語には、特にエチレン−プロピレンエラストマーおよびエチレン−プロピレンターポリマーも含まれる。
上述のポリアリーレンエーテルの例は、ポリアリーレンエーテル自体、ポリアリーレンエーテルスルフィド、ポリアリーレンエーテルスルホン、およびポリアリーレンエーテルケトンである。ここでのアリーレン基は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、たとえば6〜18個のC原子を有する芳香族ラジカルであってよい。アリーレンラジカルの例を挙げれば、フェニレン、ビスフェニレン、ターフェニレン、1,5−ナフチレン、1,6−ナフチレン、1,5−アントリレン、9,10−アントリレンまたは2,6−アントリレンである。ポリアリーレンエーテルスルホンの製造に関する具体的な情報は、たとえばEP 113 112 A1、およびEP 135 130 A2に見いだされる。
ある種の実施形態においては、ポリ乳酸として、乳酸およびさらなるモノマーをベースとする、コポリマーまたはブロックコポリマーを使用するのが特に好ましい。
本発明の趣旨の範囲において、「ポリアミド」という用語には、たとえば、ポリエーテルアミド、たとえばポリエーテルブロックアミド、ポリカプロラクタム、ポリカプリルラクタム、ポリラウロラクタム、およびジカルボン酸をジアミンと反応させることによって得られるポリアミドが含まれる。ポリエーテルアミドの製造に関する開示は、たとえば、US 2,071,250、US 2,071,251、US 2,130,523、US 2,130,948、US 2,241,322、US 2,312,966、US 2,512,606、およびUS 3,393,210に見いだされる。上述のジアミンと反応させることが可能なジカルボン酸は、たとえば6〜12個、特には6〜10個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸である。好適なジアミンは、たとえば、6〜12個、特には6〜8個の炭素原子を有するアルカンジアミン、さらには、m−キシリレンジアミン、ジ−(4−アミノフェニル)メタン、ジ−(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ジ−(4−アミノフェニル)プロパン、または2,2−ジ−(4−アミノシクロヘキシル)プロパンである。
当業者に公知のビニル芳香族(コ)ポリマーの例は、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー(SAN)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS=High Impact Polystyrene)、ならびにASA、ABS、およびAESポリマー(ASA=アクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル、ABS=アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、AES=アクリロニトリル−EPDMゴム−スチレン)である。そのようなプラスチックの製造についての開示の例は、EP−A−302 485、DE 197 28 629 A1、EP 99 532 A2、US 3,055,859、およびUS 4,224,419に見いだされる。
ハロゲン含有ポリマーの例は、塩化ビニルのポリマー、特にポリ塩化ビニル(PVC)、たとえば硬質PVCおよび軟質PVC、ならびに塩化ビニルのコポリマー、たとえばPVC−U成形材料である。
本発明において選択することが可能なポリエステルプラスチックも同様に自体公知であり、文献に記載されている。ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、そのエステルまたはそのその他のエステル形成性誘導体と、脂肪族ジヒドロキシ化合物を自体公知の方法で反応させることによって製造することができる。ある種の実施形態においては、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、およびイソフタル酸、またはそれらの混合物が、ジカルボン酸として使用される。芳香族ジカルボン酸の10モル%までを、脂肪族または脂環族ジカルボン酸、たとえばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、およびシクロヘキサンジカルボン酸に置き換えることができる。脂肪族ジヒドロキシ化合物の例は、2〜6個の炭素原子を有するジオール、特に1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、およびネオペンチルグリコール、またはそれらの混合物である。
イミド基含有ポリマーの例は、ポリイミド、ポリエーテルイミド、およびポリアミドイミドである。そのようなポリマーは、たとえばRoempp Chemie Lexikon、CD−ROM version 1.0、Thieme Verlag Stuttgart 1995に記載されている。
さらに、たとえば、フッ素含有ポリマー、たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルのコポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、およびエチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)を使用することができる。
上述の熱可塑性エラストマー(TPE)は、熱可塑性プラスチックと同様に加工することが可能であるが、ゴム弾性を有していることを特徴としている。より詳しい情報は、たとえば、G.Holden et al.、Thermoplastic Elastomers、2nd edition、Hanser Verlag、Munich 1996に見いだされる。例は、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPE−UまたはTPU)、スチレンオリゴブロックコポリマー(TPE−S)、たとえばSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン−オキシブロックコポリマー)およびSEES(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー、SBSの水素化により得られる)、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(TPE−O)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPE−E)、熱可塑性ポリアミドエラストマー(TPE−A)、ならびに熱可塑性加硫ゴム(TPE−V)である。
ある種の実施形態においては、コーティング添加剤として使用されるポリマーが、高くても200,000、好ましくは高くても170,000、より好ましくは高くても150,000、さらにより好ましくは高くても130,000の分子量を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、コーティング添加剤として使用される化合物が、高くても110,000、好ましくは高くても90,000、より好ましくは高くても70,000、さらにより好ましくは高くても50,000の分子量を有しているのが特に好ましい。
ある種の実施形態においては、コーティング添加剤として使用される上述のカルボン酸にはさらに、特にジカルボン酸、トリカルボン酸、およびテトラカルボン酸が含まれる。ジカルボン酸の例は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、およびセバシン酸である。
ある種の好ましい実施形態においては、上述のカルボン酸誘導体が、特にカルボン酸エステルを指す。
上述の脂肪酸の例は以下のものである。カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、ウンデシレン酸、パルミトレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、エイコセン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキドン酸、チムノドン酸、クルパノドン酸、ドコサヘキサエン酸、ステアリン酸、およびオレイン酸。本発明のある種の極めて特に好ましい実施形態においては、コーティング添加剤が、ステアリン酸およびオレイン酸を含まず、好ましくは飽和および不飽和のC18カルボン酸を含まず、より好ましくは飽和および不飽和のC14〜C18カルボン酸を含まず、さらにより好ましくは飽和および不飽和のC12〜C18カルボン酸を含まず、最も好ましくは飽和および不飽和のC10〜C20カルボン酸を含まない。本発明の趣旨の範囲において、後ろに数字がついている「C」という用語は、分子または分子構成要素の中に含まれる炭素原子を指しており、その数字は、炭素原子の数を表している。
上述のホスホン酸は、式(I)で表される。
(X)P(=O)Y(3−m) (I)
ここで、mは0、1または2であり、nは0または1であり、Xは、同一であっても異なっていてもよく、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、または−NR’であり、R’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、置換もしくは非置換のC1〜C9アルキル基、または置換もしくは非置換のアリール基であり、Yは、同一であっても異なっていてもよく、−O−、−S−、−NH−、または−NR−であり、そしてRは、同一であっても異なっていてもよく、C1〜C30アルキル基、C2〜C30アルケニル基、C2〜C30アルキニル基、C5〜C30アリール基、C6〜C30アリールアルキル基、C4〜C30ヘテロアリール基、C5〜C30ヘテロアリールアルキル基、C3〜C30シクロアルキル基、C4〜C30シクロアルキルアルキル基、C2〜C30ヘテロシクロアルキル基、C3〜C30ヘテロシクロアルキルアルキル基、C1〜C30エステル基、C1〜C30アルキルエーテル基、C1〜C30シクロアルキルエーテル基、C1〜C30シクロアルケニルエーテル基、C6〜C30アリールエーテル基、C7〜C30アリールアルキルエーテル基からなる群より選択されるが、上述の基は、置換されていても非置換であってもよく、そして場合によっては直鎖状であっても、分岐状であってもよい。
本発明の趣旨の範囲において、「置換された」という用語は、問題としている基の少なくとも1個の水素原子が以下のもので置き換えられているということを表している。ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C5アルカノイル、C3〜C8シクロアルキル、ヘテロサイクリック、アリール、ヘテロアリール、C1〜C7アルキルカルボニル、C1〜C7アルコキシ、C2〜C7アルケニルオキシ、C2〜C7アルキニルオキシ、アリールオキシ、アシル、C1〜C7アクリルオキシ、C1〜C7メタクリルオキシ、C1〜C7エポキシ、C1〜C7ビニル、C1〜C5アルコキシカルボニル、アロイル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アミンカルボニルオキシ、C1〜C7アルキルアミノカルボニルオキシ、C1〜C7ジアルキルアミンカルボニルオキシ、C1〜C7アルカノイルアミン、C1〜C7アルコキシカルボニルアミン、C1〜C7アルキルスルホニルアミン、アミノスルホニル、C1〜C7アルキルアミノスルホニル、C1〜C7ジアルキルアミンスルホニル、カルボキシ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、スルホン酸、リン酸、アミン;アミド;その窒素原子が、場合によっては、互いに独立して、C1〜C5アルキルまたはアリール基を用いて一度または二度置換されている;ウレイド;その窒素原子が、場合によっては、互いに独立して、C1〜C5アルキルまたはアリール基を用いて一度または二度置換されている;またはC1〜C5アルキルチオ基。
本発明の趣旨の範囲において、「シクロアルキル基」および「ヘテロシクロアルキル基」という用語には、飽和系、部分飽和系および不飽和系が含まれるが、芳香族系は別であって、それらは「アリール基」または「ヘテロアリール基」と呼ばれる。
本発明の趣旨の範囲において、「アルキル」という用語は、特に断らない限り、好ましくは直鎖状または分岐状のC1〜C27炭素鎖、より好ましくは直鎖状または分岐状のC1〜C25炭素鎖、さらにより好ましくは直鎖状または分岐状のC1〜C20炭素鎖を表している。本発明の趣旨の範囲において、「アルケニル」および「アルキニル」という用語は、特に断らない限り、好ましくは直鎖状または分岐状のC2〜C27炭素鎖、より好ましくは直鎖状または分岐状のC2〜C25炭素鎖、さらにより好ましくは直鎖状または分岐状のC2〜C20炭素鎖を表している。本発明の趣旨の範囲において、「アリール」という用語は、芳香族炭素環、好ましくは多くとも7個の炭素原子を有する芳香族炭素環、より好ましくはフェニル環を表しているが、ここで上述の芳香族炭素環は、縮合環系の構成要素であってもよい。アリール基の例は、フェニル、ヒドロキシフェニル、ビフェニル、およびナフチルである。本発明の趣旨の範囲において、「ヘテロアリール」という用語は芳香族環を表すが、その中で、形式上、アナログアリール環の炭素原子が、ヘテロ原子、好ましくはO、SおよびNからなる群より選択される原子によって置換されている。
上述のシランは、式(II)に従う構造を特徴としている。
SiX(4−p) (II)
ここで、pは0、1、2または3であり、Xは、同一であっても異なっていてもよく、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、または−NR’であり、R’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、置換もしくは非置換のC1〜C9アルキル基、または置換もしくは非置換のアリール基であり、そして、Rは、同一であっても異なっていてもよく、C1〜C30アルキル基、C2〜C30アルケニル基、C2〜C30アルキニル基、C5〜C30アリール基、C6〜C30アリールアルキル基、C4〜C30ヘテロアリール基、C5〜C30ヘテロアリールアルキル基、C3〜C30シクロアルキル基、C4〜C30シクロアルキルアルキル基、C2〜C30ヘテロシクロアルキル基、C3〜C30ヘテロシクロアルキルアルキル基、C1〜C30エステル基、C1〜C30アルキルエーテル基、C1〜C30シクロアルキルエーテル基、C1〜C30シクロアルケニルエーテル基、C6〜C30アリールエーテル基、C7〜C30アリールアルキルエーテル基からなる群より選択されるが、上述の基は、置換されていても非置換であってもよく、そして場合によっては直鎖状であっても、分岐状であってもよい。
コーティング添加剤は、粉末化コーティング物質の粒子の表面に対して、たとえば化学的または物理的に結合されていてもよい。ここでは、本発明のある種の実施形態においては、粒子の途切れのない表面被覆が好ましいものであったとしても、必ずしもそれを実施しなければならないという訳ではない。
ある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質の粒子の表面に対して、コーティング添加剤を、可能な限り弱く結合させるのが好ましい。たとえば、上述の実施形態のあるものにおいては、本発明において使用されるコーティング添加剤が官能基を担持していないのが好ましい。本発明の趣旨の範囲において、「官能基」という用語は、その分子の物性および反応挙動に決定的な影響を与える、分子の中の分子基を指している。そのような官能基としては次のものが挙げられる。カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、シラン基、カルボニル基、ヒドロキシル基、アミン基、ヒドラジン基、ハロゲン基、およびニトロ基。
それとは対照的に、ある種のその他の実施形態においては、コーティング添加剤が、たとえば摩擦の結果として、あまりにも簡単に表面から除去され得ないのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、本発明において使用されるコーティング添加剤が、少なくとも1個の官能基、好ましくは少なくとも2個の官能基、より好ましくは少なくとも3個の官能基を担持しているのが特に好ましい。
さらに、驚くべきことには、本発明による表面被覆を有する本発明による粉末化コーティング物質の使用が、予想外に高い融点を有するコーティング物質の使用も可能にするということが見いだされた。本発明を限定するものと理解するべきではないが、本発明者らの考えるところでは、凝集傾向が低減されて粒子の輸送がより均一になると、個々の粒子が基材の表面に衝突することが可能となり、そして存在している運動エネルギーを全面的に利用して粒子がその形をとることが可能となる。不均一、従って局在化されているような凝集物を適用する場合においては、ある程度の運動エネルギーが、おそらくは、凝集物の破壊に使い尽くされ、後から衝突する粒子は、その部位にすでに存在しているが、まだ固化していないコーティング物質によるクッション作用を受ける。粉末化コーティング物質をあらかじめ火炎に通した場合、凝集なしで均一に送り込まれた粒子の場合においては、熱エネルギーは、さらにおそらくは、粒子に対してより良く移される。
たとえば、ある種の実施形態においては、少なくとも1種のコーティング添加剤を用いて本発明に従って被覆した粉末化コーティング物質を使用し、そこで、そのコーティング物質の融点([K]で測定したもの)が、そのコーティング方法において基材に向けて使用される媒体、たとえばガス流、燃焼炎および/またはプラズマ炎の温度([K]で測定したもの)の50%まで、好ましくは60%まで、より好ましくは65%まで、さらにより好ましくは70%までであるならば、均質な層を形成することも可能である。さらに、上述の実施形態のあるものにおいては、少なくとも1種のコーティング添加剤を用いて本発明に従って被覆した粉末化コーティング物質を使用し、そこで、そのコーティング物質の融点([K]で測定したもの)が、そのコーティング方法において基材に向けて使用される媒体、たとえばガス流、燃焼炎および/またはプラズマ炎の温度([K]で測定したもの)の75%まで、好ましくは80%まで、より好ましくは85%まで、さらにより好ましくは90%までであるならば、均質な層を形成することも可能である。上述のパーセントは、[K]で表した、コーティング物質の融点の、低温ガススプレー法におけるガス流、火炎溶射法および高速火炎溶射法における燃焼炎、または非熱プラズマ溶射法または熱プラズマ溶射法におけるプラズマ炎の温度に対する比率を指す。このようにして得られたコーティングは、粒子または粒構造をほんのわずかしか有していないか、好ましくはまったく有していない。上述の均質な層は、生成した層が、10%未満、好ましくは5%未満、より好ましくは3%未満、さらにより好ましくは1%未満、最も好ましくは0.1%未満の空洞しか有していないことを特徴としている。空洞がまったく認められないのが、特に好ましい。本発明の趣旨の範囲において、上述の「空洞」という用語は、コーティングの中に取り込まれた、コーティングされた基材の断面の二次元表面の上の孔の、その二次元表面の中に含まれるコーティングに対する比率を表している。この比率の測定は、コーティング上の無作為に選択した30部位について、SEMによって実施されるが、ここでは、たとえば基材コーティングの100μmの長さが調べられる。
驚くべきことには、本発明による粉末化コーティング物質を使用することによって、たとえばその粒子サイズ分布が理由で凝集物を形成する傾向が強く、そして上述の凝集物の破壊がされないことの結果として不均質なコーティングを形成する傾向がある物質から、均質なコーティングを製造することも可能であるということが見いだされた。
粒子のサイズ分布は、レーザー粒度測定法によって求めるのが好ましい。この方法においては、粒子を粉末の形態で測定することができる。照射したレーザー光の散乱を、複数の空間方向で検出し、フラウンホーファー回折理論に従って評価する。粒子は計算上、球体として処理する。したがって、測定された直径は、常に、それらの粒子の実際の形状とは無関係に、すべての空間方向について求めた、相当球直径を指す。サイズ分布を求め、相当球直径に対する体積平均の形態で計算する。この体積平均サイズ分布は、累積度数分布として表すことができる。その累積度数分布は、単純化された方法で、各種の特性値、たとえばD10、D50またはD90値によって特徴付けられる。
その測定は、たとえば、Sympatec GmbH、Clausthal−Zellerfeld、Germany製の粒子サイズ分析計HELOSを用いて実施することができる。この場合、Rodos T4.1タイプの分散ユニットを使用して、たとえば4バールの一次圧で乾燥粉末を分散させることができる。別な方法として、粒子のサイズ分布曲線は、たとえばQuantachrome製の装置(装置:Cilas 1064)を使用し、メーカーの取扱説明書に従って測定することができる。このためには、1.5gの粉末化コーティング物質を約100mLのイソプロパノールの中に懸濁させて、超音波浴(装置:Sonorex IK 52、Bandelin)の中で300秒間処理してから、パスツールピペットにより、測定装置のサンプル調製セルの中に導入し、数回測定する。個々の測定結果から、最終的な平均値を計算する。その散乱光信号は、フラウンホーファー法に従って評価される。
本発明のある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、D50値が大きくても53μm、好ましくは大きくても51μm、より好ましくは大きくても50μm、さらにより好ましくは大きくても49μmである、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D50値が大きくても48μm、好ましくは大きくても47μm、より好ましくは大きくても46μm、さらにより好ましくは大きくても45μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
本発明の趣旨の範囲において、「D50」という用語は、レーザー粒度測定法によって体積平均した上述の粒子サイズ分布の50%が、示された数値未満となるような粒子サイズを表している。その測定は、たとえば、Sympatec GmbH、Clausthal−Zellerfeld、Germany製の粒子サイズ分析計HELOSを用い、上述の測定方法に従って実施することができる。
本発明のある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、D50値が小さくても1.5μm、好ましくは小さくても2μm、より好ましくは小さくても4μm、さらにより好ましくは小さくても6μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D50値が小さくても7μm、好ましくは小さくても9μm、より好ましくは小さくても11μm、さらにより好ましくは小さくても13μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
ある種の実施形態においては、粉末が、D50値が1.5〜53μmの範囲、好ましくは2〜51μmの範囲、より好ましくは4〜50μmの範囲、さらにより好ましくは6〜49μmの範囲である、粒子サイズ分布を有しているのがさらに好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末が、D50値が7〜48μmの範囲、好ましくは9〜47μmの範囲、より好ましくは11〜46μmの範囲、さらにより好ましくは13〜45μmの範囲である、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
その他の実施形態においては、たとえば、粉末が、D50値が1.5〜45μmの範囲、好ましくは2〜43μmの範囲、より好ましくは2.5〜41μmの範囲、さらにより好ましくは3〜40μmの範囲である、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末が、D50値が3.5〜38μmの範囲、好ましくは4〜36μmの範囲、より好ましくは4.5〜34μmの範囲、さらにより好ましくは5〜32μmの範囲である、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
さらに他の実施形態においては、それとは対照的に、たとえば、粉末が、D50値が9〜53μmの範囲、好ましくは12〜51μmの範囲、より好ましくは15〜50μmの範囲、さらにより好ましくは17〜49μmの範囲である、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末が、D50値が19〜48μmの範囲、好ましくは21〜47μmの範囲、より好ましくは23〜46μmの範囲、さらにより好ましくは25〜45μmの範囲である、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
本発明のさらなるある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、D90値が大きくても103μm、好ましくは大きくても99μm、より好ましくは大きくても95μm、さらにより好ましくは大きくても91μm、最も好ましくは大きくても87μmである、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、大きくても83μm、好ましくは大きくても79μm、より好ましくは大きくても75μm、さらにより好ましくは大きくても71μmのD90値を有しているのが特に好ましい。
本発明の趣旨の範囲において、「D90」という用語は、レーザー粒度測定法によって体積平均した上述の粒子サイズ分布の90%が、示された数値未満となるような粒子サイズを表している。その測定は、たとえば、Sympatec GmbH、Clausthal−Zellerfeld、Germany製の粒子サイズ分析計HELOSを用い、上述の測定方法に従って実施することができる。
ある種の実施形態においては、したがって、粉末化コーティング物質が、D90値が小さくても9μm、好ましくは小さくても11μm、より好ましくは小さくても13μm、さらにより好ましくは小さくても15μmである、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D90値が小さくても17μm、好ましくは小さくても19μm、より好ましくは小さくても21μm、さらにより好ましくは小さくても22μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
特に好ましい実施形態においては、粉末化コーティング物質が、D90値が42〜103μmの範囲、好ましくは45〜99μmの範囲、より好ましくは48〜95μmの範囲、さらにより好ましくは50〜91μmの範囲である、粒子サイズ分布を有している。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、52〜87μmの範囲、好ましくは54〜81μmの範囲、より好ましくは56〜75μmの範囲、さらにより好ましくは57〜71μmの範囲のD90値を有しているのが特に好ましい。
さらなるある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、D10値が大きくても5μm、好ましくは大きくても4μm、より好ましくは大きくても3μm、さらにより好ましくは大きくても2.5μmである、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D10値が大きくても2.2μm、好ましくは大きくても2μm、より好ましくは大きくても1.8μm、さらにより好ましくは大きくても1.7μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
本発明の趣旨の範囲において、「D10」という用語は、レーザー粒度測定法によって体積平均した上述の粒子サイズ分布の10%が、示された数値未満となるような粒子サイズを表している。その測定は、たとえば、Sympatec GmbH、Clausthal−Zellerfeld、Germany製の粒子サイズ分析計HELOSを用い、上述の測定方法に従って実施することができる。
その一方で、微粉の比率が高い本発明による粉末化コーティング物質は、依然として微細なダストを発生する傾向も強く、そのために、その粉末の取り扱いが一層困難となる。ある種の実施形態においては、したがって、本発明による粉末化コーティング物質が、D10値が小さくても0.2μm、好ましくは小さくても0.4μm、より好ましくは小さくても0.5μm、さらにより好ましくは小さくても0.6μmである、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、本発明による粉末化コーティング物質が、D10値が小さくても0.7μm、好ましくは0.8μm、より好ましくは0.9μm、さらにより好ましくは小さくても1.0μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
ある種の好ましい実施形態においては、本発明による粉末化コーティング物質が、D10値が少なくとも0.2〜5μmの範囲、好ましくは少なくとも0.4〜4μm、より好ましくは0.5〜3μmの範囲、さらにより好ましくは0.6〜2.5μmの範囲である、粒子サイズ分布を有していることを特徴としている。上述の実施形態のあるものにおいては、本発明による粉末化コーティング物質が、D10値が0.7〜2.2μmの範囲、好ましくは0.8〜2.1μmの範囲、より好ましくは0.9〜2.0μmの範囲、さらにより好ましくは1.0〜1.9μmの範囲である、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。
たとえば、ある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、D10値が3.7〜26μm、D50値が6〜49μm、D90値が12〜86μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D10値が5.8〜26μm、D50値が11〜46μm、D90値が16〜83μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D10値が9〜19μm、D50値が16〜35μm、D90値が23〜72μmである、粒子サイズ分布を有しているのがさらにより好ましい。
さらなるある種の実施形態においては、たとえば、粉末化コーティング物質が、D10値が0.8〜28μm、D50値が1.5〜45μm、D90値が2.5〜81μmである、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D10値が2.2〜22μm、D50値が4〜36μm、D90値が4〜62μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D10値が2.8〜17μm、D50値が6〜28μm、D90値が9〜49μmである、粒子サイズ分布を有しているのがさらにより好ましい。
さらなるある種の実施形態においては、たとえば、粉末化コーティング物質が、D10値が4.8〜29μm、D50値が9〜53μm、D90値が13〜97μmである、粒子サイズ分布を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D10値が12〜26μm、D50値が23〜46μm、D90値が35〜87μmである、粒子サイズ分布を有しているのが特に好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、D10値が15〜24μm、D50値が28〜44μm、D90値が41〜78μmである、粒子サイズ分布を有しているのがさらにより好ましい。
さらに、本発明による粉末化コーティング物質の輸送性が、粒子サイズ分布の幅に依存するということが観察された。この幅は、次式で定義される、いわゆるスパン値を示すことによって計算することができる。
Figure 2014522913
ある種の実施形態においては、たとえば、より小さいスパンを有する粉末化コーティング物質を使用することによって、粉末化コーティング物質のさらにより均一な輸送性が達成され、それによって、さらに、より均質でより高品質の層の形成が単純化されることを本発明者らは見いだした。したがって、ある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質のスパンが、大きくても2.9、好ましくは大きくても2.6、より好ましくは大きくても2.4、さらにより好ましくは大きくても2.1であるのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質のスパンが、大きくても1.9、好ましくは大きくても1.8、より好ましくは大きくても1.7、さらにより好ましくは大きくても1.6であるのが特に好ましい。
その一方で、求めている輸送性を得るためには、必ずしも極めて狭いスパンが要求される訳ではなく、そのことによって、粉末化コーティング物質の製造がより容易となる、ということを本発明者らは見いだした。したがって、ある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質のスパン値が、小さくても0.4、好ましくは小さくても0.5、より好ましくは小さくても0.6、さらにより好ましくは小さくても0.7であるのが好ましい。ある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質のスパン値が、小さくても0.8、好ましくは小さくても0.9、より好ましくは小さくても1.0、さらにより好ましくは小さくても1.1であるのが特に好ましい。
本明細書に開示された教示に基づけば、当業者ならば、所望する性質の組合せを得るために、特に上述のスパン値の限界値の任意の組み合わせを選択することが可能である。ある種の実施形態においては、たとえば、粉末化コーティング物質が、0.4〜2.9の範囲、好ましくは0.5〜2.6の範囲、より好ましくは0.6〜2.4の範囲、さらにより好ましくは0.7〜2.1の範囲のスパン値を有しているのが好ましい。上述の実施形態のあるものにおいては、粉末化コーティング物質が、0.8〜1.9の範囲、好ましくは0.9〜1.8の範囲、より好ましくは1.0〜1.7の範囲、さらにより好ましくは1.1〜1.6の範囲のスパン値を有しているのが特に好ましい。
当業者ならば、本明細書に開示された教示に基づけば、所望する利点の組合せに応じて、スパンの限界値またはその値の範囲と上述の好ましいD50値の範囲の特定の組合せが好ましいということを認識する。ある種の好ましい実施形態においては、粉末化コーティング物質が、たとえば、スパンが0.4〜2.9の範囲で、D50値が1.5〜53μmの範囲、好ましくは2〜51μmの範囲、より好ましくは4〜50μmの範囲、さらにより好ましくは6〜49μmの範囲、最も好ましくは7〜48μmの範囲である、粒子サイズ分布を有している。上述の実施形態のある好ましいものにおいては、粉末化コーティング物質が、スパンが0.5〜2.6の範囲で、D50値が1.5〜53μmの範囲、好ましくは2〜51μmの範囲、より好ましくは4〜50μmの範囲、さらにより好ましくは6〜49μmの範囲、最も好ましくは7〜48μmの範囲である、粒子サイズ分布を有している。ある種のさらに好ましい実施形態においては、粉末化コーティング物質が、スパンが0.6〜2.4の範囲で、D50値が1.5〜53μmの範囲、好ましくは2〜51μmの範囲、より好ましくは4〜50μmの範囲、さらにより好ましくは6〜49μmの範囲、最も好ましくは7〜48μmの範囲である、粒子サイズ分布を有している。ある種のよりさらに好ましい実施形態においては、粉末化コーティング物質が、スパンが0.7〜2.1の範囲で、D50値が1.5〜53μmの範囲、好ましくは2〜51μmの範囲、より好ましくは4〜50μmの範囲、さらにより好ましくは6〜49μmの範囲、最も好ましくは7〜48μmの範囲である、粒子サイズ分布を有している。
さらに、エーロゾルの形態においては、粉末化コーティング物質の密度が、そのような粉末の輸送に影響する可能性があるということも見いだされた。本発明を限定するものと理解するべきではないが、本発明者らの考えるところでは、サイズは同じであるがその密度が異なっている粒子の慣性の違いによって、同一の粒子サイズ分布を有する粉末化コーティング物質のエーロゾル流の挙動に差が生じる。したがって、特定のD50に対して最適化させた輸送方法を、密度が異なる粉末化コーティング物質に対して流用するのが困難であることがあり得る。したがって、ある種の実施形態においては、使用される粉末化コーティング物質の密度に応じて、スパン値の上限を修正するのが好ましい。
Figure 2014522913
ここで、SpanOKは修正された上側スパン値、Spanは上側スパン値、ρAluはアルミニウムの密度(2.7g/cm)、ρは使用する粉末化コーティング物質の密度である。しかしながら、アルミニウムよりも密度が低い粉末化コーティング物質の場合においては、その差はほんのわずかであり、粉末化コーティング物質を、この点に関して最適に選択しても、輸送性においては顕著な改良はもたらされないということがさらに見いだされた。したがって、アルミニウムの密度よりも低い密度を有する粉末化コーティング物質では、未補正の上側スパン値を有する粉末化コーティング物質が使用される。
本発明において使用することが可能なコーティング方法は、低温ガススプレー法、熱プラズマ溶射法、非熱プラズマ溶射法、火炎溶射法、および高速火炎溶射法の名称で当業者に公知のものである。
低温ガススプレー法は、適用される粉末がガスジェットの中では融解されないが、その粒子が著しく加速されており、それらの運動エネルギーの結果として、基材の表面の上にコーティングが形成されるということを特徴としている。ここでは、キャリヤガスとして、たとえば窒素、ヘリウム、アルゴン、空気、クリプトン、ネオン、キセノン、二酸化炭素、酸素、またはそれらの混合物など、当業者に公知の各種のガスを使用することができる。ある種の変法においては、ガスとして、空気、ヘリウム、またはそれらの混合物を使用するのが特に好ましい。
各ノズルの中で上述のガスの膨張を調節することによって、最高3000m/sまでのガス速度が得られる。この場合、粒子は最高2000m/sにまで加速させることができる。しかしながら、低温ガススプレー法のある種の変法においては、粒子が、たとえば300m/s〜1600m/sの間、好ましくは1000m/s〜1600m/sの間、より好ましくは1250m/s〜1600m/sの間の速度に達するようにするのが好ましい。
欠点は、たとえば、大きい騒音の発生であるが、それは、使用される高速度のガス流によってもたらされるものである。
火炎溶射法においては、たとえば、火炎によって粉末を液体または塑性状態に転換させ、次いで基材に対してコーティングとして適用する。この場合、たとえば、酸素と、可燃性ガス、たとえばアセチレンまたは水素の混合物を燃焼させる。火炎溶射法のある種の変法においては、酸素の一部を使用して、粉末化コーティング物質を燃焼炎の中に移送する。この方法の慣用される変法においては、粒子は24〜31m/sの間の速度に達する。
火炎溶射法の場合と同様に、高速火炎溶射法においてもまた、たとえば、火炎によって粉末を液体または塑性状態に転換させる。しかしながら、粒子は、上述の方法に比較すると、顕著により高い速度に加速される。前述の方法の具体例においては、たとえば、1220〜1525m/sのガス流の速度と共に、約550〜795m/sの粒子の速度が挙げられる。しかしながら、この方法のさらなる変法においては、2000m/sを超えるガス速度が達成されることもある。一般的に、先の方法の慣用される変法においては、火炎の速度が1000〜2500m/sの間であるのが好ましい。さらに、慣用される変法においては、火炎温度が2200℃〜3000℃の間であるのが好ましい。したがって、火炎の温度は、火炎溶射法における温度と同等である。これは、約515〜621kPaの圧力下でガスを燃焼させ、次いでその燃焼ガスをノズルの中で膨張させることによって達成される。通常、これで製造されるコーティングは、たとえば火炎溶射法によって得られるコーティングよりは高い密度を有すると考えられている。
デトネーション/爆発火炎溶射法は、高速火炎溶射法のサブタイプとみなすことができる。ここでは、粉末化コーティング物質が、ガス混合物、たとえばアセチレン/酸素のデトネーションを繰り返すことにより強烈に加速されて、たとえば約730m/sの粒子速度が達成される。ここにおける、その方法のデトネーション周波数は、たとえば約4〜10Hzの間になる。しかしながら、たとえばいわゆる高周波数ガスデトネーション溶射法のような変法においては、約100Hzほどのデトネーション周波数も選択される。
こうして得られる層は、通常、特に高い硬度、強度、密度、および基材の表面に対する良好な結合性を有していると考えられる。上述の方法における欠点は、増大する安全コスト、さらにはたとえば、ガス速度が高いがための大きい騒音量である。
熱プラズマ溶射法においては、たとえば、直流アーク炉に、一次ガス、たとえばアルゴンを40L/分の速度で、そして二次ガス、たとえば水素を2.5L/分の速度で通過させることによって、熱プラズマを発生させる。次いで、そのプラズマ炎の中に4L/分の速度で通過させるキャリヤガス流の助けをかりて、粉末化コーティング物質をたとえば40g/分で送り込む。熱プラズマ溶射法の通常の変法においては、粉末化コーティング物質の輸送速度は、5g/分〜60g/分の間、より好ましくは10g/分〜40g/分の間である。
その方法のある種の変法においては、イオン化可能なガスとして、アルゴン、ヘリウム、またはそれらの混合物を使用するのが好ましい。ある種の変法においては、全体のガス流が、30〜150SLPM(標準リットル毎分)であるのが、さらにより好ましい。ガス流をイオン化させるのに使用される電力は、冷却の結果として消散される熱エネルギーは除くと、たとえば5〜100kWの間、好ましくは40〜80kWの間で選択することができる。この場合、プラズマ温度は、4000〜数万Kの間に達することが可能である。
非熱プラズマ溶射法においては、非熱プラズマを使用して粉末化コーティング物質を活性化させる。ここで使用するプラズマは、たとえば50Hz〜1MHzの周波数を有するバリヤ放電またはコロナ放電を用いて発生させる。非熱プラズマ溶射法のある種の変法においては、作業を、10kHz〜100kHzの周波数で実施するのが好ましい。この場合のプラズマの温度は、好ましくは3000K未満、好ましくは2500K未満、さらにより好ましくは2000K未満である。これにより、技術的な出費が最小化され、適用されるコーティング物質の中へのエネルギーの入力が可能な限り小さく保たれ、その結果、基材を穏やかにコーティングすることが可能となる。したがって好ましいことには、プラズマ炎の温度のレベルが、火炎溶射法または高速火炎溶射法の温度と同程度になる。そのコア温度がコア領域内で1173K未満、さらには773K未満である非熱プラズマは、パラメーターを目標指向的に選択することによって、発生させることもできる。コア領域内の温度は、ここではたとえば、NiCr/Ni熱電対と、周囲圧力で吐出されるプラズマジェットのコアの中、ノズル出口から10mmの距離で3mmのスプレー直径を使用して測定される。そのような非熱プラズマは、温度の影響を極めて受けやすい基材をコーティングするのに特に適している。
目標指向的に領域を被覆することを必要とせず、シャープな境界を有するコーティングを製造するためには、特にプラズマ炎のための出口開口部を、製造されるコーティングのトラック幅が0.2mm〜10mmの間に収まるように、設計するのが有利であることがわかった。これによって、極めて精密で、柔軟で、エネルギー効率の高いコーティングが可能になり、しかも使用されるコーティング物質が最大限に利用される。たとえば、スプレーランスから基材までの距離として、1mmの距離を選択する。このことによって、コーティングが最大限に柔軟可能となり、それと同時に高品質のコーティングが保証される。スプレーランスと基材の間の距離を1mm〜35mmの間とするのが好都合である。
非熱プラズマ法におけるイオン化可能なガスとして、当業者に公知の各種のガスおよびそれらの混合物を使用することができる。これらの例としては、ヘリウム、アルゴン、キセノン、窒素、酸素、水素、または空気、好ましくはアルゴンまたは空気が挙げられる。特に好ましいイオン化可能なガスは空気である。
たとえば騒音量を低減させるためには、この場合、プラズマ流の速度を200m/s未満とするのも好ましい。たとえば、0.01m/s〜100m/sの間、好ましくは0.2m/s〜10m/sの間の値を、流速として選択することができる。ある種の実施形態においては、たとえば、キャリヤガスの容積流量を、10〜25L/分の間、より好ましくは15〜19L/分の間とするのが特に好ましい。
好ましい実施形態においては、粉末化コーティング物質の粒子が、好ましくは金属粒子または金属含有粒子である。その金属粒子または金属含有粒子の金属含量が、少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも99重量%、さらにより好ましくは少なくとも99.9重量%であるのが特に好ましい。ある種の好ましい実施形態においては、1種または複数の金属が、銀、金、白金、パラジウム、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ゲルマニウム、アンチモン、アルミニウム、亜鉛、スズ、鉄、銅、ニッケル、チタン、ケイ素、それらの合金および混合物からなる群より選択される。上述の実施形態のあるものにおいては、1種または複数の金属が、銀、金、アルミニウム、亜鉛、スズ、鉄、銅、ニッケル、チタン、ケイ素、それらの合金および混合物からなる群より、好ましくは、銀、金、アルミニウム、亜鉛、スズ、鉄、ニッケル、チタン、ケイ素、それらの合金および混合物からなる群より選択されるのが特に好ましい。
本発明における方法のさらに好ましい実施形態においては、粉末化コーティング物質の粒子の1種または複数の金属が、銀、アルミニウム、亜鉛、スズ、銅、それらの合金および混合物からなる群より選択される。特に、その1種または複数の金属が、銀、アルミニウム、およびスズからなる群より選択される、金属粒子または金属含有粒子が、特定の実施形態においては特に好適な粒子であることがわかった。
本発明のさらなる実施形態においては、粉末化コーティング物質が、好ましくは、炭酸塩、酸化物、水酸化物、炭化物、ハロゲン化物、窒化物、およびそれらの混合物からなる群より選択される無機粒子からなっている。鉱物および/または金属酸化物の粒子が特に好適である。
その他の実施形態においては、無機粒子が、代替的または追加的に、炭素質粒子またはグラファイト粒子からなる群より選択される。
さらなる可能性としては、金属粒子および上述の無機粒子、たとえば鉱物および/または金属酸化物の粒子、および/または、炭酸塩、酸化物、水酸化物、炭化物、ハロゲン化物、窒化物、およびそれらの混合物からなる群より選択される粒子、の混合物の使用がある。
さらに、粉末化コーティング物質が、ガラス粒子を含むか、またはそれからなっているということもあり得る。ある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、コーティングされたガラス粒子を含むか、またはそれからなっているのが特に好ましい。
さらに、ある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、有機および/または無機塩を含むか、またはそれからなっている。
本発明のさらに他の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、プラスチック粒子を含むか、またはそれからなっている。上述のプラスチック粒子は、たとえば純粋または混合の、ホモポリマー、コポリマー、ブロックポリマー、もしくはプレポリマー、またはそれらの混合物から形成されている。この場合、そのプラスチック粒子は、純結晶であっても混合結晶であってもよく、あるいは非晶質相を有していてもよい。そのプラスチック粒子は、たとえばプラスチックの機械的粉砕によって得ることができる。
本発明における方法のある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質が、複数種の物質の粒子の混合物を含むか、またはそれからなっている。ある種の好ましい実施形態においては、粉末化コーティング物質が、特に、複数種の物質の少なくとも2種、好ましくは3種の異なった粒子からなっている。
それらの粒子は、各種の方法で製造することができる。たとえば、融解させた金属を噴霧またはアトマイズさせることによって、金属粒子を得ることができる。ガラス粒子は、ガラスの機械的粉砕か、あるいは融解物から製造することができる。後者の場合においては、ガラス融解物を、同様にアトマイズまたは噴霧することも可能である。別な方法として、融解したガラスを、たとえばドラムのような回転要素上で粉砕することもできる。
鉱物粒子、金属酸化物粒子、ならびに、酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭化物、窒化物、ハロゲン化物、およびそれらの混合物からなる群より選択される無機粒子は、天然に産出する鉱物、石材などを粉砕してから、サイズによって分級することにより得ることができる。
サイズによる分級は、たとえば、サイクロン、空気分離器、篩などによって実施することができる。
本発明のある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質の粒子には、本発明による表面被覆に加えてコーティングが備わっている。このことによって、たとえば、目標指向的な後続の表面被覆によって特定の装置や用途に適合させて、耐酸化安定性が向上したコーティングされた標準粉末を得ることが可能となる。このことは、プロセス工学の面からは、単純である方法によって適用される本発明による表面被覆には、特に有利である。したがって、ある種の実施形態においては、上述のコーティングが、本発明による表面被覆よりも前に適用されるのが特に好ましいが、ここで、本発明による表面被覆は、粒子に対して、たとえば混練のように、機械的に適用されるのが好ましい。
本発明のある種の好ましい実施形態においては、上述のコーティングは、金属を含むか、または金属からなるようにすることができる。そのような粒子のコーティングは、閉鎖的または粒子状に形成させることができるが、閉鎖的な構造を有するコーティングが好ましい。そのような金属コーティングの層厚は、好ましくは1μm未満、より好ましくは0.8μm未満、さらにより好ましくは0.5μm未満である。ある種の実施形態においては、そのようなコーティングが、少なくとも0.05μm、より好ましくは少なくとも0.1μmの厚みを有している。ある種の実施形態においては、上述のコーティングの一つにおいて、好ましくは主たる構成成分として使用するのに特に好ましい金属が、銅、チタン、金、銀、スズ、亜鉛、鉄、ケイ素、ニッケルおよびアルミニウムからなる群より、好ましくは金、銀、スズ、および亜鉛からなる群より、さらに好ましくは銀、スズ、および亜鉛からなる群より選択される。上述のコーティングの趣旨の範囲において、主たる構成成分という用語は、問題としている金属または上述の金属の混合物が、そのコーティングの金属含量の、少なくとも90重量%、好ましくは95重量%、さらに好ましくは99重量%を占めているということを表している。部分酸化の場合においては、各酸化物層の酸素の比率は、計算には入れないということは理解されるべきである。そのような金属コーティングは、たとえば気相合成法または湿式化学法によって製造することができる。
さらなるある種の実施形態においては、粉末化コーティング物質の本発明における粒子が、追加的または代替的に、金属酸化物層を用いてコーティングされる。好ましくは、この金属酸化物層は、実質的に、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化クロム、酸化スズ、酸化モリブデン、それらの酸化物水和物、それらの水酸化物、およびそれらの混合物からなる。ある種の好ましい実施形態においては、金属酸化物層が実質的に酸化ケイ素からなる。本発明の趣旨の範囲において、上述の「実質的になる」という用語は、それぞれの場合においてその金属酸化物層の粒子の数に対して、その金属酸化物層の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%、さらにより好ましくは少なくとも99%、最も好ましくは少なくとも99.9%が、上述の金属酸化物からなっているということを意味しているが、ここで、含まれている水は計算には一切入れない。金属酸化物層の組成は、当業者に公知の方法、たとえばスパッタリングとXPSまたはTOF−SIMSの組み合わせによって求めることができる。上述の実施形態のあるものにおいては、金属酸化物層が、その下に位置している金属コアの酸化反応生成物を意味しないことが特に好ましい。そのような金属酸化物層は、たとえばゾル−ゲル法を使用して適用することができる。
ある種の好ましい実施形態においては、基材が、プラスチック基材、無機基材、セルロース含有基材、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
プラスチック基材は、たとえばプラスチックフィルムまたはプラスチック製の成形体とすることができる。成形体は、幾何学的に単純または複雑な形状を有してもよい。プラスチック成形体は、たとえば自動車産業または建設産業の部材であってもよい。
セルロース含有基材は、厚紙、紙、木材、木材含有基材などとすることができる。
無機基材は、たとえば金属基材、たとえば、シート金属もしくは金属成形体、またはセラミックもしくは鉱物の基材もしくは成形体とすることができる。無機基材は、さらに、それに対してたとえば導電性コーティングまたは接点が適用される、太陽電池またはシリコンウェーハであってもよい。
ガラス製の基材、たとえばガラス板もまた、無機基材として使用することができる。ガラス、特にガラス板には、たとえば本発明における方法を用いた、エレクトロクロミックコーティングを備えさせることができる。
本発明における方法によってコーティングされた基材は、極めて各種の用途に好適である。
ある種の実施形態においては、コーティングが、光学的および/または電磁的効果を有している。この場合においては、そのコーティングが、反射または吸収をもたらすことができる。さらに、そのコーティングは、導電性、半導性、または非導電性であってもよい。
導電層は、たとえば部材に対する条導体の形態で適用することができる。このものは、たとえば自動車部材における組み込み電源のフレーム構造内で、通電を可能とするために使用することができる。しかしながら、そのような条導体は、さらには、たとえばアンテナ、シールド、電気接点などとして形成することもできる。これは、たとえばRFID用途(無線ICタグ)では特に好都合である。さらに、本発明によるコーティングは、たとえば加熱目的、または、特定の部材もしくは大きな部材の特定の部分に目標をしぼった加熱にも使用することができる。
さらなるある種の実施形態においては、そのようにして製造されたコーティングが、摺動層、気体および液体のための拡散障壁、摩耗および/または腐食保護層として機能する。さらに、そのようにして製造されたコーティングが、液体の表面張力に影響したり、あるいは接着促進的な性質を有したりすることもできる。
本発明に従って製造されたコーティングは、さらに、センサー表面として、たとえばタッチスクリーンの形態のたとえばヒューマンマシンインターフェース(HMI)として、使用することもできる。コーティングは同様に、電磁干渉(EMI)からのシールド、または静電放電(ESD)に対する保護に使用することも可能である。コーティングを使用して、電磁的両立性(EMC)をもたらすこともできる。
さらに、本発明による粒子を使用することによって、たとえば、補修後の各部材の安定性を向上させるために適用する層を適用することもできる。一例として航空機分野における補修が挙げられるが、そこでは、たとえば加工工程の結果としての材料の欠損を埋めなければならないか、または、たとえば安定化のために、コーティングを適用しなければならない。これは、たとえばアルミニウム部材の場合には困難であることがわかっており、通常は焼結のような後加工工程が必要となる。それとは対照的に、本発明による方法によって、焼結のような後加工工程を必要とすることなく、極めて穏やかな条件下で、しっかりと接着するコーティングを適用することができる。
さらに他の実施形態においては、コーティングが、電気接点として機能して、別々の材料の間での電気接続を可能とする。
当業者が認識するところであるが、粉末化コーティング物質およびその中に含まれる粒子についての本発明における方法に関連してここまでに示した詳細が、粉末化コーティング物質およびその中に含まれる粒子の使用にも相応に適用されるし、逆の場合も同様である。
使用した原料および方法
使用した粉末化コーティング物質の粒子のサイズ分布は、HELOS装置(Sympatec、Germany)によって求めた。その測定では、3gの粉末化コーティング物質を測定装置の中に導入し、超音波を用いて30秒間処理してから、測定した。分散については、Rodos T4.1分散ユニットを使用したが、そのときの一次圧は4バールであった。装置の標準ソフトウェアを用いて、評価を実施した。
以下の実施例を参照しながら本発明における方法をさらに詳しく説明するが、本発明がそれらの実施例に限定される訳ではない。
実施例1:1,10−デカンジカルボン酸を用いて被覆した粉末化コーティング物質
3gの1,10−デカンジカルボン酸をコーティング添加剤として使用し、50gの酢酸エチルの中に溶解させた。次いでこの混合物を、240gのアルミニウム粒子(D50=2μm)と共に、混練機(IKA製のDuplex Kneader)の中に導入し、RT(20℃)で30分間混練した。次いで、温度40℃、真空250ミリバールに設定した。1時間かけて乾燥させてから、そのコーティング添加剤を用いて被覆した粒子を混練機から取り出し、分級した(71μm)。
実施例2:フマル酸モノエチルを用いて被覆した粉末化コーティング物質
コーティング添加剤の適用は、実施例1と同様にして実施した。3gのフマル酸モノエチルをコーティング添加剤として使用した。
実施例3:アジピン酸モノエチルエステルを用いて被覆した粉末化コーティング物質
コーティング添加剤の適用は、実施例1と同様にして実施した。3gのアジピン酸モノエチルエステルをコーティング添加剤として使用した。
実施例4:メチルトリグリコールを用いて被覆した粉末化コーティング物質
コーティング添加剤の適用は、実施例1と同様にして実施した。3gのメチルトリグリコールをコーティング添加剤として使用した。
実施例5:アジピン酸モノエチルエステルを用いて被覆した粉末化コーティング物質
コーティング添加剤の適用は、実施例1と同様にして実施した。しかしながらここでは、34μmのD50を有する銅粒子を使用した。3gのアジピン酸モノエチルエステルをコーティング添加剤として使用した。
実施例6:メチルトリグリコールを用いて被覆した粉末化コーティング物質
コーティング添加剤の適用は、実施例1と同様にして実施した。しかしながらここでは、34μmのD50を有する銅粒子を使用した。3gのメチルトリグリコールをコーティング添加剤として使用した。
実施例7:Ethocelを用いて被覆した粉末化コーティング物質
7−1:銅粒子
コーティング添加剤の適用は、実施例1と同様にして実施した。ここでは、34μmのD50値を有する銅粒子を使用した。3gのエチルセルロース(Ethocel Standard 10、Dow Wolff Cellulosics製)をコーティング添加剤として使用した。
7−2:アルミニウム粒子
コーティング添加剤の適用は、実施例1と同様にして実施した。ここでは、1.6μmのD50値を有するアルミニウム粒子を100g使用した。3gのエチルセルロース(Ethocel Standard 10、Dow Wolff Cellulosics製)をコーティング添加剤として使用した。
実施例8:フマル酸モノエチルを用いて被覆した粉末化コーティング物質
コーティング添加剤の適用は、実施例1と同様にして実施した。ここでは、34μmのD50値を有する銅粒子を使用した。DEGALAN PM381(メタクリル酸メチルとメタクリル酸イソブチルからのコポリマー、Evonik製)3gをコーティング添加剤として使用した。
実施例9:ポリアクリレートを用いて被覆した粉末化コーティング物質
600gのエタノールの中に銅ペーストまたはスズペーストを分散させ、その結果、35重量%の分散体を形成させた。次いでその反応混合物に、ホワイトスピリット中、0.5gのジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(商品名V601;WAKO Chemicals GmbH、Fuggerstrasse 12、41468 Neussから入手可能)、1gのメタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MEMO)、および10gのトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTMA)の溶液100mLを、1時間かけて添加した。その後さらに15時間75℃で撹拌し、その反応混合物を濾過し、ペーストとして単離し、陰圧下で乾燥させた。
Figure 2014522913
ここで、そのポリマーの分解温度は、DIN EN ISO 11358に従って求めると、約260℃であった。この温度では、粉末化コーティング物質の重量が、初期のうちに明らかに低下することが観察された。
実施例10:火炎溶射
10−1:実施例1〜4の適用
CASTOLIN製の火炎溶射システムを使用して、コーティング添加剤を含まない2μmのD50値を有するアルミニウム粒子、さらには実施例1〜4によるアルミニウム粒子を、オキシアセチレンの火炎によってシートに適用した。さらに、コーティング添加剤を含まない34μmのD50値を有する銅粒子、さらには実施例5〜8による銅粒子を、同様に適用した。そのようにして得られたシートを、SEMによって調べた。
本発明に従ってコーティングされたシートは、その光学的性質、さらにはその触感性の面で、はるかにより均質であった。その表面のSEM写真は、より広い均一な面積のコーティングが生成していることを示しているが、それに対して、比較例のものの表面は、多数の孤立した粒子を特徴としている。さらに、断面は、本発明によるシートのコーティングの中に含まれる空洞が、顕著に小さいことを示している。
10−2:実施例7−2および9−1の適用
CASTOLIN製の火炎溶射システムによって、オキシアセチレンの火炎の中で、実施例7−2および9−1によるアルミニウム粒子を鋼板に適用した。そのようにして得られたシートを、次いで、SEMによって分析した。この場合も均一なコーティングが得られ、小さな空洞および無視することが可能なわずかな量の酸化が観察された。顕微鏡を使用せずに見ると、それらのコーティングは、鋼板に対して良好な付着を示していた。
コーティング添加剤を含まない実施例9−1によるアルミニウム粒子を適用したのでは、本発明によるコーティングは得られなかった。この場合、ほんの少量の、バラバラに孤立した、極めて粗い粒状の粒子凝集物が表面に適用されていた。
実施例11:非熱プラズマ溶射
粉末化コーティング物質を、Inocon、Attnang−Puchheim、Austria製のプラズマトロンシステムによって適用した。イオン化可能なガスとしてはアルゴンおよび窒素を使用した。ここでは、標準的なプロセスパラメーターを使用した。
実施例9−2〜9−5を、アルミニウムシート、鋼板、およびウェーハに適用した。この場合、粉末の極めて均一な適用、わずかなオーバースプレー、表面に対する層の良好な付着、およびわずかな酸化が推測できるようなコーティングの色が観察された。その後のSEM写真からもこのことは確認された。実施例9−2における球体の銅グリットを用いたコーティングの写真の例が、図1および2に見られる。たとえば図1から、表面に対する優れた結合性が認められる。図2では、個々の粒子のサイズ(D50=25μm)に対して、個々の粒子が驚くほど均一に分布していることが見られる。
非熱プラズマ溶射法によってコーティング添加剤を含まない粒子を適用する試みでは、使用可能なコーティングはまったく得られなかった。特に、これでは、連続的なコーティングを達成することは不可能であった。表面に生成する凝集物は、基材の表面に対して、顕著な結合を示さなかった。

Claims (15)

  1. 低温ガススプレー法、火炎溶射法、高速火炎溶射法、熱プラズマ溶射法、および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択されるコーティング方法における粒子含有粉末化コーティング物質の使用であって、粒子がその表面において、少なくとも1種の、500℃未満の沸点または分解温度を有するコーティング添加剤を用いて、少なくとも部分的に被覆されている、使用。
  2. 少なくとも1種のコーティング添加剤の重量比率が、コーティング物質およびコーティング添加剤の合計した重量を基準にして、少なくとも0.01重量%である、請求項1に記載の使用。
  3. 少なくとも1種のコーティング添加剤の重量比率が、コーティング物質およびコーティング添加剤の合計した重量を基準にして、多くとも80重量%である、請求項1または2の1項に記載の使用。
  4. 粒子が、金属粒子を含むか、または金属粒子であり、金属が、銀、金、白金、パラジウム、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ゲルマニウム、アンチモン、アルミニウム、亜鉛、スズ、鉄、銅、ニッケル、チタン、ケイ素、それらの合金および混合物からなる群より選択される、請求項1〜3の1項に記載の使用。
  5. 粉末化コーティング物質の炭素含量が、それぞれの場合において、コーティング物質およびコーティング添加剤の合計した重量を基準にして、0.01重量%〜15重量%である、請求項1〜4の1項に記載の使用。
  6. コーティング添加剤として使用される化合物が、少なくとも6個の炭素原子を有する、請求項1〜5の1項に記載の使用。
  7. コーティング方法が、火炎溶射法および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択され、好ましくは非熱プラズマ溶射法である、請求項1〜6の1項に記載の使用。
  8. 少なくとも1種のコーティング添加剤が、ポリマー、モノマー、シラン、ワックス、酸化ワックス、カルボン酸、ホスホン酸、上述のものの誘導体、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1〜7の1項に記載の使用。
  9. 少なくとも1種のコーティング添加剤が、ステアリン酸および/またはオレイン酸を含まない、請求項1〜8の1項に記載の使用。
  10. コーティング添加剤が、粒子に対して機械的に適用される、請求項1〜9の1項に記載の使用。
  11. 粉末化コーティング物質が、1.5〜53μmの範囲のD50値を有する粒子サイズ分布を有する、請求項1〜10の1項に記載の使用。
  12. 低温ガススプレー法、火炎溶射法、高速火炎溶射法、熱プラズマ溶射法、および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択される、基材をコーティングするための方法であって、方法が、コーティングされる基材に向かう媒体の中に粒子含有粉末化コーティング物質を導入する工程を含み、粒子が、少なくとも1種の、500℃未満の沸点または分解温度を有するコーティング添加剤を用いて被覆されていることを特徴とする、方法。
  13. コーティング方法が、火炎溶射法および非熱プラズマ溶射法からなる群より選択され、好ましくは非熱プラズマ溶射法である、請求項12に記載の方法。
  14. 粉末化コーティング物質が、エーロゾルとして輸送される、請求項12または13の1項に記載の方法。
  15. 基材に向かう媒体が空気であるか、または空気から製造されたものである、請求項12〜14の1項に記載の方法。
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