JP2014521325A5 - - Google Patents
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Description
例1〜5
リン酸カリウム緩衝液5.0mL(0.1M、pH7.5)中に酵素12.5mgを含んだ溶液または懸濁液に、4−(クロロメチル)−2−オキセタノン1 50mgを添加し、反応混合物を30℃で撹拌する。pHを、0.5M KOHを用いて絶えず7.5に調整する。一定の間隔でサンプル200μLを採取し、酢酸エチル400μLで抽出し、濾過し、キラルGCで分析する。(R)−鏡像異性体を完全に加水分解した後、酵素を遠心除去し、反応混合物を、酢酸エチル5.0mLを用いて2回抽出する。(R)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸2を水溶液として得る。下記の表1に要約されているように、反応は異なるリパーゼを用いて実施された。変換および鏡像体純度が、表1に示される。(S)−1と(R)−2の両方が、高い鏡像体純度で得られる。30℃での反応時間は、4〜8時間に過ぎなかった。
以下に、本願の種々の実施態様を付記する。
[1]
L−カルニチンを生産する方法であって、4−(ハロメチル)オキセタン−2−オンであるβ−ラクトンがL−カルニチンに変換され、前記方法が、前記β−ラクトンの(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルへの酵素的変換を含む方法。
[2]
前記β−ラクトンがラセミ化合物である、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[3]
鏡像異性的に過剰量の前記(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルが得られる、[2]に記載の方法。
[4]
前記酵素的変換が水媒体中で実施され、(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸が得られる、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[5]
前記酵素的変換が2相溶液中で実施され、(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸が前記水相中に富化される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[6]
酵素的変換の後、残存しているβ−ラクトンが前記溶液から除去される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[7]
前記残存しているβ−ラクトンが、溶媒を用いた抽出によって除去される、[6]に記載の方法。
[8]
前記酵素がリパーゼである、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[9]
前記リパーゼが、カンジダ属、シュードモナス属、アスペルギルス属、バチルス属もしくはサーモミセス属由来であるか、または、少なくとも75%、好ましくは少なくとも90%の配列同一性を有するそのようなリパーゼの誘導体である、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[10]
前記リパーゼが、シュードモナス・セパシア、シュードモナス・フルオレッセンス、カンジダ・アンタークティカ由来であり、好ましくは、配列番号1もしくは配列番号2のアミノ酸配列を有するリパーゼ、または、少なくとも75%、好ましくは少なくとも90%の配列同一性を有するそのようなリパーゼの誘導体である、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[11]
前記酵素的変換が、0℃〜50℃、好ましくは20℃〜40℃の温度で実施される、および/または、前記酵素的変換が、0.1〜10重量%のβ−ラクトンを含む水溶液中で実施される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[12]
前記β−ラクトンが、先行するステップにおける、ケテンと式X−CH 2 −CHO(式中、XはCl、BrおよびIから選択される)のアルデヒドとの[2+2]環化付加において合成される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[13]
前記酵素的変換で得られる前記4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルが、トリメチルアミンを用いてL−カルニチンに変換される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[14]
前記酵素的変換における(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸もしくは(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの全収率が、β−ラクトンの全初期量に対して、40%〜50%である、および/または、前記(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸もしくは(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの鏡像体純度が、少なくとも90%である、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[15]
(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルを生産する方法であって、前記方法が、4−(ハロメチル)オキセタン−2−オンであるβ−ラクトンの(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルへの酵素的変換を含む方法。
リン酸カリウム緩衝液5.0mL(0.1M、pH7.5)中に酵素12.5mgを含んだ溶液または懸濁液に、4−(クロロメチル)−2−オキセタノン1 50mgを添加し、反応混合物を30℃で撹拌する。pHを、0.5M KOHを用いて絶えず7.5に調整する。一定の間隔でサンプル200μLを採取し、酢酸エチル400μLで抽出し、濾過し、キラルGCで分析する。(R)−鏡像異性体を完全に加水分解した後、酵素を遠心除去し、反応混合物を、酢酸エチル5.0mLを用いて2回抽出する。(R)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸2を水溶液として得る。下記の表1に要約されているように、反応は異なるリパーゼを用いて実施された。変換および鏡像体純度が、表1に示される。(S)−1と(R)−2の両方が、高い鏡像体純度で得られる。30℃での反応時間は、4〜8時間に過ぎなかった。
[1]
L−カルニチンを生産する方法であって、4−(ハロメチル)オキセタン−2−オンであるβ−ラクトンがL−カルニチンに変換され、前記方法が、前記β−ラクトンの(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルへの酵素的変換を含む方法。
[2]
前記β−ラクトンがラセミ化合物である、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[3]
鏡像異性的に過剰量の前記(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルが得られる、[2]に記載の方法。
[4]
前記酵素的変換が水媒体中で実施され、(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸が得られる、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[5]
前記酵素的変換が2相溶液中で実施され、(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸が前記水相中に富化される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[6]
酵素的変換の後、残存しているβ−ラクトンが前記溶液から除去される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[7]
前記残存しているβ−ラクトンが、溶媒を用いた抽出によって除去される、[6]に記載の方法。
[8]
前記酵素がリパーゼである、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[9]
前記リパーゼが、カンジダ属、シュードモナス属、アスペルギルス属、バチルス属もしくはサーモミセス属由来であるか、または、少なくとも75%、好ましくは少なくとも90%の配列同一性を有するそのようなリパーゼの誘導体である、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[10]
前記リパーゼが、シュードモナス・セパシア、シュードモナス・フルオレッセンス、カンジダ・アンタークティカ由来であり、好ましくは、配列番号1もしくは配列番号2のアミノ酸配列を有するリパーゼ、または、少なくとも75%、好ましくは少なくとも90%の配列同一性を有するそのようなリパーゼの誘導体である、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[11]
前記酵素的変換が、0℃〜50℃、好ましくは20℃〜40℃の温度で実施される、および/または、前記酵素的変換が、0.1〜10重量%のβ−ラクトンを含む水溶液中で実施される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[12]
前記β−ラクトンが、先行するステップにおける、ケテンと式X−CH 2 −CHO(式中、XはCl、BrおよびIから選択される)のアルデヒドとの[2+2]環化付加において合成される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[13]
前記酵素的変換で得られる前記4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルが、トリメチルアミンを用いてL−カルニチンに変換される、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[14]
前記酵素的変換における(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸もしくは(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの全収率が、β−ラクトンの全初期量に対して、40%〜50%である、および/または、前記(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸もしくは(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの鏡像体純度が、少なくとも90%である、先行する態様の少なくとも1に記載の方法。
[15]
(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルを生産する方法であって、前記方法が、4−(ハロメチル)オキセタン−2−オンであるβ−ラクトンの(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルへの酵素的変換を含む方法。
Claims (12)
- L−カルニチンを生産する方法であって、4−(ハロメチル)オキセタン−2−オンであるβ−ラクトンがL−カルニチンに変換され、前記方法が、前記β−ラクトンの(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸への酵素的変換を含み、前記酵素的変換が水媒体中のリパーゼによって実施される方法。
- 前記β−ラクトンがラセミ化合物である、請求項1に記載の方法。
- 鏡像異性的に過剰量の前記(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸が得られる、請求項2に記載の方法。
- 前記酵素的変換が2相溶液中で実施され、(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸が前記水相中に富化される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の方法。
- 酵素的変換の後、残存しているβ−ラクトンが前記溶液から除去される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記残存しているβ−ラクトンが、溶媒を用いた抽出によって除去される、請求項5に記載の方法。
- 前記リパーゼが、カンジダ属、シュードモナス属、アスペルギルス属、バチルス属もしくはサーモミセス属由来である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記リパーゼが、シュードモナス・セパシア、シュードモナス・フルオレッセンス、カンジダ・アンタークティカ由来であり、好ましくは、配列番号1もしくは配列番号2のアミノ酸配列を有するリパーゼ、または、少なくとも75%、好ましくは少なくとも90%の配列同一性を有するそのようなリパーゼの誘導体であり、且つリパーゼ活性を有する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記酵素的変換が、0℃〜50℃、好ましくは20℃〜40℃の温度で実施される、および/または、前記酵素的変換が、0.1〜10重量%のβ−ラクトンを含む水溶液中で実施される、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記β−ラクトンが、先行するステップにおける、ケテンと式X−CH2−CHO(式中、XはCl、BrおよびIから選択される)のアルデヒドとの[2+2]環化付加において合成される、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記酵素的変換で得られる前記4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸が、トリメチルアミンを用いてL−カルニチンに変換される、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
- 前記酵素的変換における(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸の全収率が、β−ラクトンの全初期量に対して、40%〜50%である、および/または、前記(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸の鏡像体純度が、少なくとも90%である、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
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