JP2014520395A - 複合電気化学システムの組み立て方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、複合スーパーキャパシタを作成する方法に関し、少なくとも1つの非多孔性カーボン系材料を利用した負電極と、少なくとも1つの多孔性カーボン系材料を利用した正電極とを組み立てる少なくとも1つの段階を含み、前記電極が、少なくとも1つの溶媒の溶液中に、少なくとも1つのリチウム塩を含む液体電解質が含浸されたセパレータによって互いに分離され、次に少なくとも1つの第1の充電段階とを含む方法であって、a)前記第1の充電段階の前の前記液体電解質中のイオンリチウムの濃度が、1.6モル/l以上であり、b)前記液体電解質の前記リチウム塩が、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)やリチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiBETI)などのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)及びその誘導体から選択された少なくとも50重量%の塩を含み、c)前記液体電解質の溶媒が、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)から選択された環式アルキルカーボネートから選択された少なくとも80体積%の溶媒、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)及びメチルイソプロピルカーボネート(MiPC)から選択された非環式アルキルカーボネート、ラクトン、エステル、オキソラン(oxalanes)、及びこれらの混合物を含み、前記溶媒が、少なくとも20体積%のエチレンカーボネートを含むことを理解され、d)前記正電極の前記多孔性カーボン系材料が、孔の平均寸法が0.7nmより大きくかつ比表面積が約700m/g(B.E.T.法)を超える材料から選択され、e)前記負電極の前記非多孔性カーボン系材料が、前記リチウムイオンを挿入することができかつ150m/g以下の比表面積を有する材料から選択され、f)組み立て段階の後で、前記スーパーキャパシタの充電が、4〜5ボルトの最大電圧(Umax)と10mA/g〜400mA/gの電流密度の幾つかの連続充電段階で実行され、各充電段階が、その後の充電段階から、5mA/g未満の電流密度の自己放電又は放電の中間段階によって分離された方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、複合電気化学システムの組み立て方法に関する。
先行技術では、リチウムイオン二次電池と電気化学二重層キャパシタ(EDLC)の蓄積原理を組み合わせた複合スーパーキャパシタが、標準EDLCよりも高い約7Wh.kg−1エネルギー密度を有することが知られている。標準EDLCの対称セルは、2つの同一の容量性電極からなる。そのような未充電セルの電位差は0Vであり、セルの定電流充電中に時間と共に直線的に増大する。充電中、正電極の電位は直線的に上昇し、負電極の電位は直線的に低下する。放電中、セル電圧は、直線的に低下する。有機媒体で動作する産業用の対称EDLCは、通常、2.7Vの定格電位を有する。それどころか、リチウム電池型の電極は、システムの充放電中に実質的に定電位であるという特徴を有する。スーパーキャパシタの動作電圧を高めるために、EDLCの負電極を「リチウム電池」型の炭素系電極と置き換えることができる。
このタイプの複合スーパーキャパシタにおいて解決しなければならない主な問題は、パッシベーション層の形成と、負電極中へのリチウムのインターカレーション/挿入である。最初の段階で、負電極の不動態化により、この電極上に、最初の特定充電サイクル中に中間層を形成することができる。このパッシベーション層がある状態で、リチウムイオンは、負電極にインターカレート/挿入される前に脱溶媒される。適切に形成されたパッシベーション層の存在により、システムのサイクル中の負炭素電極の剥離を防ぐことができる。リチウムは、組成物Li〜0.5が得られるまで負電極にインターカレート/挿入される。したがって、負電極の電位は、複合スーパーキャパシタの連続充電/放電中に比較的安定したままである。
最新技術では、通常、パッシベーション層を作成し負電極に十分な量のリチウムイオンをインターカレート/挿入するために、次のような様々な解決策が選択される。
i)例えば特許文献1に示されたように、電解質の枯渇を防ぐためにリチウム金属の供給源を使用する。
ii)例えば反応性粉砕によって、電極活物質中にリチウムを実験施設内でインターカレーション/挿入する。
iii)特許文献2に提供されたように、活性化された正炭素電極の表面官能基を、リチウムイオンを含む電解液、例えばLiOH水溶液で飽和させる。その後で、正電極内にあるリチウムによって、電解質を消耗させることなく負電極へのインターカレーション/挿入を行うことができる。
リチウム金属を使用する欠点は、特に高価でかつ産業上制約があることである。更に、有機溶媒がある状態で、リチウム金属が熱暴走を発生させ、安全問題を引き起こす可能性がある。
また、リチウムをインターカレーション/挿入するための化合物の実験施設内での作成にも問題があり、エネルギー貯蔵システムを製造するために後で材料を処理できなければならない。実際に、これらの材料は、特に酸素、水及び窒素に対して反応性であることが分かっている。
したがって、これらの3つの解決策は、経済的及び/又は技術的に十分でない。
また、非特許文献1から、複合スーパーキャパシタ、即ち電気化学エネルギー蓄積システムを組み立てる方法が知られており、この複合スーパーキャパシタは、一方では、非多孔性又はわずかに多孔性のカーボン(例えば、グラファイト)を利用する負電極を有し(この電極は、従来、リチウム電池内で陽極として使用されていた)、他方では、典型的には電気化学二重層キャパシタに使用され、即ち、非多孔性カーボンを利用した正電極とを有し、負電極内のリチウムのインターカレーション/挿入は、電解質中に生じるリチウム塩を使用して行われる。しかしながら、使用されるセルは、導電率のために十分に大きい電解質リザーバと、負電極内へのリチウムのインターカレーション/挿入中に変化しない電解質の組成物とを提供する実験室セルである。より小型のシステムの場合、電解質の体積が限定され、負電極内へのリチウムのインターカレーション/挿入は、電解質を消耗させ、これにより、システムの性能が低下する。
欧州特許出願公開第1400996号明細書 日本国特開2008−177263号公報
Journal of Power Sources, 177 (2008), 643-651に示された記事「High-energy density graphite/AC capacitor in organic electrolyte」(V. Khomenko, E.Raymundo-Pinero 及びF. Beguin)
発明者は、最新技術の欠点を克服できる複合スーパーキャパシタを開発した。
詳細には、先行技術で提供された解決策の欠点は、本発明による方法によれば、引用した最後の出版物のように、電解質のリチウム塩を使用して負電極におけるリチウムのインターカレーション/挿入を行うが、消耗を後で許容するために電解質のリチウムイオンの濃度を大幅に高めることによって克服される。イオンの消耗が導電率に影響を及ぼすので、電解質の量と濃度は、この消耗を許容し同時にエネルギー蓄積のために強力システムと適合する電解質の導電率を保持できるように選択される。電解質中にあるLiイオンの一部分は、パッシベーション層と、負電極にインターカレーション/挿入する化合物Li〜0.5を形成するために使用される。
この発明は、特に従来の電解質によって十分に高濃度のLiイオンを得られないことは明らかなので、当業者は、この手順を取るように促されておらず、これまで予想していなかった(例えば、従来のイオン化合物LiPFの場合、従来の電解質の溶媒は、約1.5モル/lで標準状態で飽和し、この濃度は、溶液の導電率とその中にあるイオンの量に関して溶液の消耗を許容するには低すぎる。)
したがって、本発明の内容は、複合スーパーキャパシタを作成する方法において、少なくとも1つの非多孔性カーボン系材料を利用した負電極と、少なくとも1つの多孔性カーボン系材料を利用した正電極とを組み立てる少なくとも1つの段階を含み、前記電極が、少なくとも1つの溶媒の溶液中に、少なくとも1つのリチウム塩を含む液体電解質が含浸されたセパレータによって互いに分離されており、次に少なくとも1つの第1の充電段階とを含む方法であって、
a)第1の充電段階の前の液体電解質中のイオンリチウムの濃度が、1.6モル/l以上であり、
b)液体電解質のリチウム塩が、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)やリチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiBETI)などのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)及びその誘導体から選択された少なくとも50重量%の塩を含み、
c)液体電解質の溶媒が、環式アルキルカーボネート、特にエチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)から選択された少なくとも80体積%の溶媒、特にジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)及びメチルイソプロピルカーボネート(MiPC)から選択された非環式アルキルカーボネート、ラクトン(β及びγ−ラクトン、カプロラクタンなど)、エチルアセテートやエチルブチレート(EB)などのエステル、ジメトキシエタン(DME)などのオキソラン(oxalanes)、及びこれらの混合物を含み(前記溶媒が、少なくとも20体積%のエチレンカーボネートを含むことを理解されたい)、
d)正電極の多孔性カーボン系材料が、孔の平均寸法が0.7nmより大きくかつ比表面積が700m/gを超え、特に約700〜2000m/g(B.E.T.法)を有する材料から選択され、
e)負電極の非多孔性カーボン系材料は、リチウムイオンを間にインターカレート/挿入することができかつ比表面積が150m/g以下、特に80m/gの材料から選択され、
f)組み立て段階の後で、前記スーパーキャパシタの充電が、4〜5ボルトの最大電圧(Umax)と10mA/g〜400mA/gの電流密度の幾つかの連続充電段階で実行され、各充電段階が、続く充電段階から、5mA/g未満の電流の自己放電又は放電の中間段階によって分離される方法である。
異なる実施形態では、連続充電段階が、更に、自己放電段階によって分離される。
本発明によれば、連続充電段階と、段階f)の低電流(緩和段階としても知られる)の自己放電又は放電段階との組み合わせが、形成サイクルとして知られる。本発明による方法によれば、形成サイクルによって、パッシベーション層が形成され、リチウムイオンが負電極内にインターカレーション/挿入される。連続充電段階によって、電解質中にあるリチウムイオンが消費され、その濃度が低下する。
全充電時間が負電極内にリチウムをインターカレーション/挿入できるようにするため、きわめて低電流の放電又は自己放電の幾つかの連続段階を実行するように選択される。グラファイトの特定の場合、リチウムのインターカレーションにより、インターカレーション化合物Li〜0.5が形成される。したがって、スーパーキャパシタが動作しているとき、負電極の電位は、比較的安定したままである。
図1は、本発明によるスーパーキャパシタのエネルギー貯蔵プロセスにおいて、EC/DMC(1/1,v/v)混合物内にLiTFSIを含む液体電解質の濃度(モル/l)の関数としての導電率(mS/cm)の変化を表わす図である。 電位と時間のサイクルを示す図である。 サイクルの結果を示す図である。 2つの電極の電位(V)と電圧(V)の変化を、第1のサイクル中と500サイクル後の時間(秒)の関数として示す図である。 自己放電を記録した図である。 比較例1の電位と時間のサイクルを示す図である。 比較例2〜5のサイクルの結果を示す図である。 電位と時間のサイクルを示す図である。 サイクルの結果を示す図である。 電位と時間のサイクルを示す図である。 サイクルの結果を示す図である。
添付図1は、本発明によるスーパーキャパシタのエネルギー貯蔵プロセスにおいて、EC/DMC(1/1,v/v)混合物内にLiTFSIを含む液体電解質の濃度(モル/l)の関数として導電率(mS/cm)の変化を表わす。この図は、電解質のリチウムイオンの濃度が、最適濃度(点A)に対してきわめて高い(点B)として選択されることを示す。段階f)の充電/緩和サイクルは、パッシベーション層の形成を可能にし、リチウムイオンを負電極内にインターカレート/挿入することを可能にする。これらのサイクルの結果、電解質の濃度が点A(最適)まで下がる。したがって、本発明による方法によって、適正に動作しかつ性能が損なわれず同時に特に4Vを超える大きい電位差に耐えるスーパーキャパシタを得ることができる。したがって、形成段階の終わりに、負電極内にインターカレートされたリチウムイオンの量は、システムの動作中にシステムの電位が比較的一定のままになるのに十分である。本発明による方法は、最新技術の電気化学二重層スーパーキャパシタより大きいエネルギー密度を有するスーパーキャパシタを利用することを可能にする。
本発明の好ましい実施形態によれば、第1の充電段階の前の液体電解質中のイオンリチウムの濃度は、約2.0モル/l以上である。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、液体電解質は、以下のリチウム塩/溶媒対から選択される。
i)LiTFSI−EC/DMC(1/1;v/v)混合物
ii)LiFSI−EC/DMC(1/1;v/v)混合物
iii)LiBETI−EC/DMC(1/1;v/v)混合物
iv)LiTFSI−EC/EB/DMC(1/1/3;v/v/v)混合物
v)LiTFSI−EC/MiPC/DMC(2/1/3/;v/v/v)混合物
vi)LiTFSI−EC/DME(1/2;v/v)混合物
従来、リチウム含有イオン化合物(溶媒中で、Liイオンを形成するように分離された化合物)と溶媒は、材料が収集される温度(詳細には20℃〜25℃)で電解質ができるだけ高いWalden積を有するように選択される。Walden積Ληは、化合物の粘性(mPa.sで表したη)とモル導電率(mS.cm−1(mol.l−1−1で表したΛ=σ/C)との積である。本発明の方法により使用できるLiTFSIをべースにした様々な液体電解質のWalden積を、既知の溶媒の混合物中のLiPFだけをベースにした液体電解質と比較して、下の表1に示す。
Figure 2014520395
注意:この表では、混合物に使用される溶媒の割合は、体積によって示され、例えば、EC/DMCは、溶媒がECとDMCの等しい量の混合物からなることを意味する。
この表で分かるように、選択された対の値は、標準電解質と同じ大きさのものであり、本出願の利点を確認する。
本発明(主なリチウム塩)を提示する際に項b)で前に述べたリチウム塩に加えて、本発明による方法により使用することができる液体電解質は、更に、追加のリチウム塩としてLiPFを含むことができる。
液体電解質が、追加のリチウム塩としてLiPFを含むとき、LiPFは、上の項b)で定義されたリチウム塩より低い重量で電解質中にあり、その量は、項b)で述べたリチウム塩のモル量の4分の1以下であり、好ましくは上記の項b)で述べたリチウム塩の重量に対して好ましくは1重量%〜10重量%である。この追加のリチウム塩の存在は、正電極のアルミニウム集電体を不動態化できるので好都合である。
正電極の多孔性カーボンをベースとする材料は、好ましくはカーバイド由来炭素(CDC)、多孔質カーボンナノチューブ、多孔質カーボンブラック、多孔質カーボンファイバ、カーボンオニオン、又はコークス(多孔率が充電により高くなる)から生じる炭素から選択される。本発明の好ましい実施形態によれば、正電極の多孔性カーボン系材料の比表面積は、約1200m/g〜1800m/gである(B.E.T.法)。
正電極の多孔性カーボン系材料の密度は、0.5〜0.8g/cmであることが好ましい。
正電極の多孔性カーボン系材料中の酸素の含有率は、2重量%未満であることが好ましい。
正電極は、約70〜120μmの厚さを有することが好ましい。
負電極の非多孔性カーボン系材料は、リチウムのインターカレーション/挿入を可能にする材料から選択される。負電極の非多孔性カーボン系材料は、グラファイト、低温炭素(硬質又は軟質)、カーボンブラック、非多孔質カーボンナノチューブ、及び非多孔質カーボンファイバから選択されることが好ましい。
負電極の非多孔性カーボン系材料の密度は、1.0〜1.9g/cmであることが好ましい。負電極の非多孔性カーボン系材料の比表面積(B.E.T.法)は、約50m/g未満であることが好ましい。
負電極は、約40〜70μmの厚さを有することが好ましい。
本発明の好ましい実施形態によれば、負電極の重量に対する正電極の重量の比率は1以上である。この比率ME+/ME−は、1〜5であることが好ましい。本発明の特に好ましい実施形態によれば、比率ME+/ME−は1である。この比率は、正電極と負電極で同じ充電回数を有するように最適化されることが好ましい。
カーボン系材料(正電極の多孔性カーボン系材料と負電極の非多孔性カーボン系材料)に加えて、正電極及び/又は負電極は、一般に、少なくとも1つのバインダと、必要に応じて、電子伝導性を与える少なくとも1つの助剤とを含む。
バインダは、当業者に従来知られておりLiに対して電位5Vまで電気化学的に安定している有機バインダから選択することができる。そのようなバインダの中から特に次のバインダについて述べる。
−ポリ(フッ化ビニリデン)(PVDF)などのフッ化ビニリデンのホモポリマーとコポリマー
−エチレン、プロピレン及びジエンのコポリマー
−テトラフルオロエチレンのホモポリマー及びコポリマー
−N−ビニルピロリドンのホモポリマー及びコポリマー
−アクリロニトリルのホモポリマー及びコポリマー
−メタクリロニトリルのホモポリマー及びコポリマー
−など。
バインダは、存在するとき、電極の全重量に対して約5重量%〜15重量%であることが好ましい。
電子伝導特性を与える助剤は、好ましくは、アセチレンブラック、Akzo NobelからKetjenblack[登録商標]EC−600JDの名前で販売されている製品などの高い比表面積を有するカーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト、又はこれらの混合物から選択される。また、AchesonによってElectrodag[登録商標]EB−012で販売されている製品などのカーボンブラック又はグラファイトの水性分散液でもよい。他の製品も使用することができる。
本発明によれば、電子伝導特性を与える材料は、電極の全重量に対して、約1重量%〜10重量%であることが好ましい。
本発明によれば、電極を構成する複合材料は、負電極用の銅集電材や正電極用のアルミニウム集電材などの集電材上に付着されることが好ましい。
本発明による方法を実施する温度は、周囲温度でよいが、使用される溶媒中のリチウム含有化合物の溶解度を高めるために、周囲温度より高い温度(例えば、25℃〜70℃)でもよい。代替形態によれば、本発明による方法は、35℃以上の温度で行なわれる。したがって、パッシベーション層を形成しリチウムを負電極内にインターカレート/挿入するための充電/緩和サイクルは、35℃以上の温度で行われる。これにより、パッシベーション層の形成を加速することができる。
本発明による方法により使用することができる液体電解質は、更に、イオン伝導率を高めかつ使用温度を拡大する1つ又は複数の助溶媒を含むことができ、そのような助溶媒は、エチルアセテート、メチルプロパノアート、エチルプロパノアート、エチルブチレート、メチルブチレートなどのアルキルエステル、及びこれらの混合物から選択される。そのような助溶媒が使用されるとき、助溶媒は、液体電解質の全重量に対して20体積%〜80体積%であることが好ましい。そのような助溶媒は、特に、スーパーキャパシタの低温性能を改善することができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、段階f)の連続した充電段階のそれぞれの間の緩和段階の持続時間は、約1〜3時間である。
本発明の詳細には好ましい実施形態によれば、段階f)は、以下の副段階を含む。
1)10〜400mA/gの電流密度で、4.0V〜5Vの電圧Umax1まで充電し、その後で1時間の最小持続時間の緩和期間が続く副段階1。
2)10〜400mA/gの電流密度で電圧Umax2>Umax1かつ≦5Vまで充電し、その後で1時間の最小持続時間の緩和期間が続く副段階2。
3)10〜400mA/gの電流密度で電圧Umax3>Umax2かつ≦5Vまで充電し、その後で1時間の最小持続時間の緩和期間が続く副段階3。
4)10〜400mA/gの電流密度で電圧Umax4>Umax3かつ≦5Vまで充電し、その後で1時間の最小持続時間の緩和期間が続く副段階4。
5)10〜400mA/gの電流密度で電圧Umax5>Umax4かつ≦5Vまで充電し、その後で1時間の最小持続時間の緩和期間が続く副段階5。
形成サイクルの副段階5)は、システムの各電極の電位を監視できる3電極セルの場合に負電極で約0Vの安定電位が得られるまで、繰り返すことができる。2電極セルの場合、形成サイクルは、3電極セルで得られた結果の関数として、又は緩和期間の終わりの電圧が副段階の間で同じであり、負電極の電位の安定化を示すときに停止される。
グラファイトの特定の事例では、副段階5)を、Li/Liに対する約0.1Vの負電極の安定電位が得られるまで繰り返すことができる。次に、本発明による方法の段階f)を実行することにより、負電極にインターカーレーレション化合物Li〜0.5を形成することができる。
充電/緩和サイクルは、また、含む段階が本明細書で述べた段階より多くても少なくてもよく、充電電圧は異なってもよい。
本発明は、以下の例で示されるが、これらの例に限定されない。
本発明による方法から得られる製品が、請求項1の項d)及びe)に述べたような電極と、請求項1の項b)及びc)に述べたようなリチウム塩と溶媒を含む電解質とを含むことに注意されたい。他方では、最終製品の電解質中のリチウムの濃度は、請求項で定義されたしきい値より少なくてもよい。
また、最終製品の負電極が、グラファイト電極であり、形成されたインターカーレーション化合物が、好ましくはおおよそ段階2のインターカレーション(即ち、Li〜0.5)であることにも注意されたい。
実施例1
本発明により以下の方法によって複合スーパーキャパシタを作成した。
−正電極:80重量%の多孔質活性炭(比表面積(SBET)=1670m/g)、10重量%のPVDF、及び10重量%カーボンブラック。この複合電極材料を30μmの厚さを有するアルミニウム集電材上に被覆した。被覆の厚さ(乾燥及びカレンダー加工後):100μm。
−負電極:Timcalによって商標SLP30で販売されている91重量%のグラファイト、8重量%のPVDF、及び1重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を銅の集電材上に被覆した。被覆の厚さ:50μm。
−使用電解質:1:1(v/v)EC/DMC混合物中に2モル/lのLiTFSI。
−正電極と負電極の電位の変化を監視するためにLi/Li基準電極を追加した。この電極が、測定を行なうためにのみ組立体に組み込まれており、本発明の一部分を構成しないことに注意されたい。
組み立て後に、システムは、添付図2に示されたように、クロノポテンショメトリーによる充電と、それに続く2時間の緩和期間の段階を含む本発明による形成サイクルにしたがって充電され、電圧と電極の電位(ボルト)は、時間(秒)の関数である。充電(37.2mA/gで)/自己放電のサイクルが関係する。サイクルの終わりのシステムの電圧は、4.2Vであった。
負電極の特性は、その電位が、充電/自己放電サイクルの終了後にLi/Liに対して0.1Vになるように選択され、これは、段階2のグラファイト内へのリチウムのインターカレーションにおおよそ対応する。
次に、±0.65A/gの定電流サイクルが、システムに対して、周囲温度でUmax=4.2VとUmin=1.5Vの間で実行された。定電流サイクルは、システムの充電及び放電に対応する。
このサイクルの結果は、添付図3に示され、重量容量(F.g−1)は、サイクル数の関数として表される。添付図4は、2つの電極の電位(V)と電圧(V)の変化を、第1のサイクル中と500サイクル後の時間(秒)の関数として示す。
500サイクル後に2電極システムの自己放電も測定した。次に、電圧を30分間4.2Vに維持した後で自己放電を記録する(添付図5において電圧(V)は時間(時間)の関数である)。
システムの形成サイクル後の性能を下の表2に示す。
比較例1:
本発明によらない対称スーパーキャパシタを以下の方法で作成した。
−正電極:80重量%の多孔質活性炭(比表面積(SBET)=1670m/g)、10重量%のPVDF、及び10重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を厚さ30μmのアルミニウム集電材上に被覆した。被覆の厚さ:100μm。
−負電極:正電極と同一:80重量%の多孔質活性炭(比表面積(SBET)=1670m/g)、10重量%のPVDF、及び10重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を厚さ30μmを有するアルミニウム集電材上に被覆した。被覆の厚さ:100μm。
この場合、2つの電極が実施例1の正電極と同一であることに注意されたい。
−使用電解質:1:1(v/v)EC/DMC混合物中の2モル/lのLiTFSI。
−正電極と負電極の電位の変化を監視するために、Li/Li基準電極を加えた。
組み立て後、システムに対して、周囲温度でUmax=4.2VとUmin=1.5Vの間で±0.65A/gの定電流サイクルを行った。正電極での電解質の高分解により、定電流サイクル(0.65A/g)を行うことができなかった。添付図6に示したように、正電極の電位は、Li/Liに対して5Vを超え、ここで電圧と電極の電位(ボルト)は、時間(秒)の関数である。
システムの性能を下の表2に示す。
比較例2:
本発明によらない対称スーパーキャパシタを、比較例1で述べた方法にしたがって下記の方法で作成した。
−正電極:80重量%の多孔質活性炭(比表面積(SBET)=1670m/g)、10重量%のPVDF、及び10重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を厚さ30μmを有するアルミニウム集電材上に被覆した。被覆の厚さ:100μm。
負電極:正電極と同一:80重量%の多孔質活性炭(比表面積(SBET)=1670m/g)、10重量%のPVDF、及び10重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を厚さ30μmを有するアルミニウム集電材に被覆した。被覆の厚さ:100μm。
−使用電解質:1:1(v/v)EC/DMC混合物中の2モル/lのLiTFSI。
−正電極と負電極の電位の変化を監視するために、Li/Li基準電極を追加した。
組み立て後、システムに周囲温度でUmax=2.5VとUmin=0Vの間で±0.65A/gの定電流サイクルを実行した。結果は添付図7に示され、重量容量(F/g)をサイクル数(最も上の曲線)の関数としてプロットした。
システムの性能を下の表2に示す。
比較例3:
この例では、本発明によらない比較例2のものと同一の対称スーパーキャパシタを作成したが、電解質を1:1(v/v)EC/DMC混合物中で1.6モル/lの(LiTFSI+1mol%のLiPF)と置き換えた。電圧は、やはり2.5Vに制限された。周囲温度でシステムに対して±0.65A/gの定電流サイクルを実行した。結果を図7に示す(中間の曲線)。
システムの性能を下の表2に示す。
比較例4:
この例では、本発明によらない比較例2のものと同一の対称スーパーキャパシタを作成したが、電解質を1:1 EC/DMC混合物中の2モル/lの(LiTFSI+1mol%のLiPF)と置き換えた。電圧は、やはり2.5Vに制限された。周囲温度でシステムに対して±0.65A/gの定電流サイクルを実行した。結果を添付図7に示す(一番下の曲線)。
システムの性能を下の表2に示す。
比較例5:
この例では、本発明によらない比較例2のものと同一の対称スーパーキャパシタを作成したが、電解質をアセトニトリル中の1モル/lのTEABFと置き換えた。
組み立て後に、システムは、電圧を2.5ボルトに制限しながら充電された。周囲温度でシステムに対して±0.65A/gの定電流サイクルを実行した。
システムの性能を下の表2に示す。
比較例6:
本発明によらない複合スーパーキャパシタを以下の方法で作成した。
−正電極:80重量%の多孔質活性炭(比表面積(SBET)=1670m/g)、10重量%のPVDF、及び10重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を厚さ30μmを有するアルミニウム集電材上に被覆した。被覆の厚さ:100μm。
−負電極:Timcalより商標SLP30で販売されている91重量%のグラファイト、8重量%のPVDF、及び1重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を銅集電材上に被覆した。被覆の厚さ:50μm。
正電極と負電極が、実施例1のものと同一であることに注意されたい。
−使用電解質:1:1(v/v)EC/DMC混合物中の2モル/lのLiTFSI+1%のLiPF
−正電極と負電極の電位の変化を監視するために、Li/Li基準電極を追加した。
組み立て後、本発明によらない形成サイクルは、4.4Vまでの直接充電と、その後の2時間の自己放電期間からなる。電極の電圧と電位(V)の変化を、形成サイクル中の時間(秒)の関数として添付図8に示す。
定電流サイクルは、システムに対して、周囲温度でUmax=4.4VとUmin=1.5Vの間で±0.65A/gで実行された。定電流サイクルの結果が添付図9に示され、図では、重量容量(F.g−1)は、サイクル数の関数として表される。
システムの形成サイクル後の性能を下の表2に示す。
本発明による実施例2
本発明による複合スーパーキャパシタを以下の方法で作成した。
−正電極:80重量%の多孔質活性炭(比表面積(SBET)=1670m/g)、10重量%のPVDF、及び10重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を厚さ30μmを有するアルミニウム集電材上に被覆した。被覆の厚さ:100μm。
−負電極:Timcalにより商標SLP30で販売されている91重量%のグラファイト、8重量%のPVDF、及び1重量%のカーボンブラック。この複合電極材料を銅の集電材上に被覆した。被覆の厚さ:50μm。
正電極と負電極が、実施例1のものと同一であり、かつ実施例1とは対照的に、システム内にリチウム金属で作成された基準電極がないことに注意されたい。
−使用電解質:1:1(v/v)EC/DMC混合物中の2モル/l LiTFSI+1mol% LiPF
組み立て後に、システムは、添付図2に示されたように、クロノポテンショメトリーによる充電の段階と、その後の2時間の緩和期間の段階とを含む本発明による形成サイクルによって充電され、電圧(ボルト)は、時間(秒)の関数である。充電(37.2mA/gでの)/自己放電のサイクルは重要である。システムの最大電圧は、4.4Vであった。
形成サイクル中の時間(秒)の関数としての電圧(V)の変化を、添付図10に示す。
システムに対して、周囲温度で、Umax=4.4VとUmin=1.5Vの間で±0.65A/gの定電流サイクルを実行した。このサイクルの結果を添付図11に示し、重量容量(F.g−1)をサイクル数の関数として表す。
システムの形成サイクル後の性能を下の表2に示す。
上記の例で作成された様々なシステムの性能を下の表2に示す。
Figure 2014520395
これらの組み合わせた結果から、本発明によるスーパーキャパシタが、他のものより高い重量容量を得ることを可能することが分かる(実施例1及び2を比較例1〜5と比較することにより)。更に、これらのスーパーキャパシタは、より高い電圧(4.2V)で動作することができる。これらの2つの要素により、これらのスーパーキャパシタのエネルギー密度をかなり高める(5〜10倍)ことができる。したがって、これらのスーパーキャパシタは、同じサイズの場合に、より大きい電力を提供することができ、この理由のため特に好都合である。
更に、これらの複合スーパーキャパシタは、その重量容量(及び、したがってそれらのエネルギー密度)が、少なくとも500サイクルの間、比較的一定のままなので適切に経年変化し、これは、同じ電解質の対称スーパーキャパシタには当てはまらない。
最大電圧が実施例1より実施例2の方が高いので、初期容量も実施例1より実施例2の方が高い。他方、電解質へのLiPFの追加が僅かにもかかわらず、恐らくアルミニウムの腐食のために、サイクル中の容量の低下が、実施例2の場合の方が大きいことに注意されたい。
更に、段階f)で述べた形成サイクルにより、時間の経過によるスーパーキャパシタの安定性を保証し(比較例6を参照して分かるように、他の充電プロセスと異なる)、エネルギー密度が高く信頼性が高いスーパーキャパシタを得ることができることに注意されたい。
更に、複合スーパーキャパシタの良好な動作を可能にする電解質の選択は、当業者にとって当然の選択ではない。その理由は、そのような電解質が、対称スーパーキャパシタに最適でないことがはっきりしているからである。比較例2〜4の重量容量とエネルギー密度は、アセトニトリル中の典型的な従来の電解質1モル/l TEABFで得られるものより低い(比較例5)。
したがって、本発明により、動作電圧を高め、最新技術の対称スーパーキャパシタより高いエネルギー密度を提供することを可能にする複合スーパーキャパシタを得ることができる。

Claims (21)

  1. 複合スーパーキャパシタを作成する方法において、少なくとも1つの非多孔性カーボン系材料を利用した負電極と、少なくとも1つの多孔性カーボン系材料を利用した正電極とを組み立てる少なくとも1つの段階を含み、前記電極が、少なくとも1つの溶媒の溶液中に、少なくとも1つのリチウム塩を含む液体電解質が含浸されたセパレータによって互いに分離され、次に少なくとも1つの第1の充電段階とを含む方法であって、
    a)前記第1の充電段階の前の前記液体電解質中のイオンリチウムの濃度が、1.6モル/l以上であり、
    b)前記液体電解質の前記リチウム塩が、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)やリチウムビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド(LiBETI)などのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)及びその誘導体から選択された少なくとも50重量%の塩を含み、
    c)前記液体電解質の溶媒が、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)から選択された環式アルキルカーボネートから選択された少なくとも80体積%の溶媒、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)及びメチルイソプロピルカーボネート(MiPC)から選択された非環式アルキルカーボネート、ラクトン、エステル、オキソラン(oxalanes)、及びこれらの混合物を含み、前記溶媒が、少なくとも20体積%のエチレンカーボネートを含むことを理解され、
    d)前記正電極の前記多孔性カーボン系材料が、孔の平均寸法が0.7nmより大きくかつ比表面積が約700m/g(B.E.T.法)を超える材料から選択され、
    e)前記負電極の前記非多孔性カーボン系材料が、前記リチウムイオンを挿入することができかつ150m/g以下の比表面積を有する材料から選択され、
    f)組み立て段階の後で、前記スーパーキャパシタの充電が、4〜5ボルトの最大電圧(Umax)と10mA/g〜400mA/gの電流密度の幾つかの連続充電段階で実行され、各充電段階が、その後の充電段階から、5mA/g未満の電流密度の自己放電又は放電の中間段階によって分離された方法。
  2. 前記形成サイクル前の前記液体電解質中のイオンリチウムの濃度が、2.0モル/l以上である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記液体電解質が、
    i)LiTFSI−EC/DMC(1/1;v/v)混合物
    ii)LiFSI−EC/DMC(1/1;v/v)混合物
    iii)LiBETI−EC/DMC(1/1;v/v)混合物
    iv)LiTFSI−EC/EB/DMC(1/1/3;v/v/v)混合物
    v)LiTFSI−EC/MiPC/DMC(2/1/3/;v/v/v)混合物
    vi)LiTFSI−EC/DME(1/2;v/v)混合物
    のリチウム塩/溶媒対から選択された、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記液体電解質が、更に、追加のリチウム塩としてLiPFを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記LiPFが、前記電解質中に、請求項1の項b)に定義されたリチウム塩のモル量の4分の1以下のモル量で存在する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記正電極の前記多孔性カーボン系材料が、カーバイド由来炭素(CDC)、多孔質カーボンナノチューブ、多孔質カーボンブラック、多孔質カーボンファイバ、カーボンオニオン、及びコークスから得た炭素から選択された、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記正電極の前記多孔性カーボン系材料の比表面積が、約1200〜1800m/g(B.E.T.法)である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記正電極の前記多孔性カーボン系材料の密度が、0.5〜0.8g/cmであることが好ましい、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記正電極の前記多孔性カーボン系材料中の酸素の含有量が、2重量%未満である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記正電極が、70〜120μmの厚さを有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記負電極の前記非多孔性カーボン系材料が、グラファイト、低温炭素、カーボンブラック、非多孔質カーボンナノチューブ、及び非多孔質カーボンファイバから選択された、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記負電極の前記非多孔性カーボン系材料の密度が、1.0〜1.9g/cmである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記負電極の前記非多孔性カーボン系材料の比表面積が、50m/g未満である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記負電極が、40〜70μmの厚さを有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 比率ME+/ME−が、1以上あることが好ましい、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 比率ME+/ME−が、1〜5である、請求項15に記載の方法。
  17. 正電極及び/又は負電極の前記材料が、更に、少なくとも1つのバインダと、必要に応じて電子伝導性を与える少なくとも1つの助剤を含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 周囲温度又は25℃〜70℃の温度で実行される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 段階f)の連続充電段階のそれぞれの間の緩和段階の持続時間が、1〜3時間である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 段階f)で述べた前記中間緩和段階が、自己放電である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 段階f)が、以下の副段階
    1)10〜400mA/gの電流密度で、4.0V〜5Vの電圧Umax1まで充電し、次に1時間の最小持続時間の緩和期間を行う副段階1と、
    2)10〜400mA/gの電流密度で電圧Umax2>Umax1かつ≦5Vまで充電し、次に1時間の最小持続時間の緩和期間を行う副段階2と、
    3)10〜400mA/gの電流密度で電圧Umax3>Umax2かつ≦5Vまで充電し、次に1時間の最小持続時間の緩和期間を行う副段階3と、
    4)10〜400mA/gの電流密度で電圧Umax4>Umax3かつ≦5Vまで充電し、次に1時間の最小持続時間の緩和期間を行う副段階4と、
    5)10〜400mA/gの電流密度で、電圧Umax5>Umax4かつ≦5Vまで充電し、次に1時間の最小持続時間の緩和期間を続ける副段階5とを含む方法。
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