本発明の第一態様は、以下の式I:
(式中、
R1は、カルボキシル保護基であり、
R2は、カルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、
c)CH2‐CH2‐CH2、及び
d)CH2‐CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
LGは、脱離基である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式I:
(式中、
R1は、カルボキシル保護基であり、
R2は、カルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、及び
c)CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
LGは、脱離基である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式I:
(式中、
R1は、カルボキシル保護基であり、
R2は、カルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
Xは、以下:
a)CH2、及び
b)CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
LGは、脱離基である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
本発明及びその実施態様の好ましい特徴
好ましくは、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルから選択されるカルボキシル保護基である。
より好ましくは、R1は、以下:
a)メチル、
b)エチル、及び
c)tert‐ブチル
を含む群から選択される。さらにより好ましくは、R1は、tert‐ブチルである。
好ましくは、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルから選択されるカルボキシル保護基である。
より好ましくは、R2は、以下:
a)メチル、
b)エチル、及び
c)tert‐ブチル
を含む群から選択される。さらにより好ましくは、R2は、tert‐ブチルである。好ましくは、R1及びR2は、同一である。
好ましくは、R3は、水素又はアミン保護基である。アミン保護基は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(carbobenzyloxy)(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)又はメトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)である。
好ましくは、R3は、以下:
a)水素
b)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
c)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
より好ましくは、R3は、以下:
a)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
b)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
好ましくは、R4は、水素又はアミン保護基である。アミン保護基は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(carbobenzyloxy)(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)又はメトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)である。
好ましくは、R4は、以下:
a)水素
b)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
c)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
より好ましくは、R4は、以下:
a)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
b)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
また、R3及びR4は、任意により、アミン保護基を形成して、1,3‐ジオキソ‐1,3‐ジヒドロ‐2H‐イソインドール‐2‐イル(フタルイミド)であるNR3R4、又はアジド基を生じる
好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、アミン保護基である。より好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)である。さらにより好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、トリフェニルメチル(トリチル)である。好ましくは、R3及びR4は、同時に水素ではない。
好ましくは、Xは、CH2又はCH2‐CH2である。より好ましくは、Xは、CH2である。より好ましくは、Xは、CH2‐CH2である。
好ましくは、Aは、C1〜C6アルキレンである。より好ましくは、Aは、C1〜C3アルキレンである。さらにより好ましくは、Aは、メチレンである。さらにより好ましくは、Aは、エチレンである。さらにより好ましくは、Aは、プロピレンである。
好ましくは、Qは、フェニレン、トリアゾリレン(triazolylene)又はピリジレンである。好ましくは、Qは、フェニレン又はピリジレンである。より好ましくは、Qは、フェニレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレン又はトリアゾリレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレンである。
さらにより好ましくは、Qは、以下:
(1*は、Aとの結合位置を示し、そして2*は、Lとの結合位置を示す)
で定義したようなピリジレンである。
好ましくは、Lは、以下:
a)C2〜C6アルキレン、
b)C2〜C6アルキレン‐O*、
c)C2〜C6アルキレン‐N*H、
d)C3〜C6シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換C2〜C6アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C3〜C6アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
より好ましくは、Lは、以下:
a)プロピレン、
b)プロピレン‐O*、
c)エチレン‐O*、
d)プロピレン‐N*H、
e)シクロブチレン‐O*、
(*は、Qとの結合位置を示し、そして#は、LGとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
仮にLがアルキレンである場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン又は直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、Lは、エチレン及びプロピレンから選択されるC2〜C3アルキレンである。好ましくは、Lは、プロピレンである。好ましくは、Lは、エチレンである。好ましくは、Lは、メチレンである。
仮にLがアルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン‐O*(メチレン‐O*)又は直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレン‐O*である。より好ましくは、Lは、エチレン‐O*及びプロピレン‐O*から選択されるC2〜C3アルキレン‐O*である。好ましくは、Lは、プロピレン‐O*である。好ましくは、Lは、エチレン‐O*である。好ましくは、Lは、メチレン‐O*である。
仮にLがアルキレン‐N*Hである場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン‐N*H又は直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン‐N*Hである。より好ましくは、Lは、エチレン‐N*H及びプロピレン‐N*Hから選択されるC2〜C3アルキレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、プロピレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、エチレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、メチレン‐N*Hである。
「アルキレン(alkylene)」は、1〜6、好ましくは、1〜3又は4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の直鎖又は分岐の飽和二価の鎖を表し、例示の目的で及び好ましくは、メチレン、エチレン及びプロピレンである。好ましくは、アルキレンは、C1アルキレン又はC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、アルキレンは、C2〜C3アルキレン又はC4〜C6アルキレンである。同じことが、C2〜C6アルキレン‐O*及びC2〜C6アルキレン‐NH*にも該当する。
「シクロアルキレン(cycloalkylene)」は、3〜8、好ましくは、4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の脂環式二価の基を表し、例示の目的で及び好ましくは、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン及びシクロへキシレンである。
仮にLがシクロアルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、C3〜C6シクロアルキレン‐O*、例えば、シクロプロピレン‐O*、シクロブチレン‐O*、シクロペンチレン‐O*又はシクロへキシレン‐O*である。
好ましくは、Lは、以下:
(#は、LGとの結合位置を示す)
である。
仮にLが(R5‐O)‐置換C2〜C6アルキレン、(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*、(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C3〜C6アルキレン、又は(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、1又は2つの保護又は非保護ヒドロキシル基を有する、上で定義したようなアルキレンである。
好ましくは、Lは、以下:
から選択される(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、Lは、以下:
(*は、Qとの結合位置を示し、#は、LGとの結合位置を示す)
から選択される(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、R5は、ヒドロキシル保護基である。好ましくは、R6及びR7は、ヒドロキシル保護基である。また、R6及びR7は、任意により、一緒に1つのジオール保護基を形成する。
好ましくは、ヒドロキシル保護基は、t‐ブチル、ベンジル、p‐メトキシベンジル、p‐ニトロベンジル、アリル、トリチル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、エトキシエチル、1‐メチル‐1‐メトキシエチル、テトラヒドロピラニル、トリアルキルシリル;ベンゾイル、アセチル及びフェニルアセチルからなる群から選択される。
好ましくは、LGは、以下:
a)スルホネート脱離基、及び
b)ハロゲン
を含む群から選択される脱離基である。
より好ましくは、LGは、以下:
a)メチルスルホニルオキシ、
b)(4‐メチルフェニル)スルホニルオキシ
を含む群から選択される。
さらにより好ましくは、LGは、メチルスルホニルオキシである。さらにより好ましくは、LGは、(4‐メチルフェニル)スルホニルオキシである。
式Iの化合物は、一般式及び/又は上で定義したような好ましい特徴の組み合わせによって定義される。
第一実施態様において、式Iの化合物は、式I‐1の化合物として定義され、表Aにおける構造を参照のこと。
第二実施態様において、式Iの化合物は、式I‐2の化合物として定義され、表Aにおける構造を参照のこと。
第三実施態様において、式Iの化合物は、式I‐3の化合物として定義され、表Aにおける構造を参照のこと。
第四実施態様において、式Iの化合物は、式I‐4の化合物として定義され、表Aにおける構造を参照のこと。
第五実施態様において、式Iの化合物は、単一異性体又はラセミ化合物及びジアステレオマー混合物を含む、式I‐1、式I‐2、式I‐3及び式I‐4の少なくとも2つの立体異性体の任意の混合物を包含するものとして定義される。上で開示した好ましい特徴は、すべての実施態様のために本明細書に組み込まれる。
表A:式Iの立体異性体
式I‐1、式I‐2、式I‐3及び式I‐4の化合物は、さらに、その無機又は有機酸又は塩基の医薬的に許容される塩、その水和物、錯体、エステル、アミド、及び溶媒和物及び任意により、医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤を包含する。
式Iの好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}グルタメートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[3‐(トシルオキシ)プロポキシ]ベンジル}グルタメートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[3‐(トシルオキシ)プロピル]ベンジル}グルタメートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[3‐(トシルオキシ)プロピル]アミノ}ベンジル)グルタメートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[3‐(トシルオキシ)シクロブチル]オキシ}ベンジル)グルタメートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[(1‐ヒドロキシ‐3‐{[(4‐メチルフェニル)スルホニル]オキシ}プロパン‐2‐イル)オキシ]ベンジル}グルタメートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(3‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]フェニル}プロピル)グルタメートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(3‐{4‐[3‐(トシルオキシ)プロピル]フェニル}プロピル)グルタメートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}ヘキサンジオアートである。
式Iの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐({5‐[3‐(トシルオキシ)プロピル]ピリジン‐2‐イル}メチル)‐グルタメートである。
式Iのより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}‐L‐グルタメートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシ‐カルボニル)‐4‐{4‐[3‐(トシルオキシ)プロポキシ]ベンジル}‐L‐グルタメートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシ‐カルボニル)‐4‐{4‐[3‐(トシルオキシ)プロピル]ベンジル}‐L‐グルタメートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシ‐カルボニル)‐4‐(4‐{[3‐(トシルオキシ)プロピル]アミノ}ベンジル)‐L‐グルタメートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシ‐カルボニル)‐4‐(4‐{trans‐[3‐(トシルオキシ)シクロブチル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタメートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシ‐カルボニル)‐4‐(3‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]フェニル}プロピル)‐L‐グルタメートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシ‐カルボニル)‐4‐(3‐{4‐[3‐(トシルオキシ)プロピル]フェニル}プロピル)‐L‐グルタメートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシ‐カルボニル)アミノ]‐5‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}ヘキサンジオアートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2R)‐2‐[(tert‐ブトキシ‐カルボニル)アミノ]‐5‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}ヘキサンジオアートである。
式Iの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐({5‐[3‐(トシルオキシ)プロピル]ピリジン‐2‐イル}メチル)‐L‐グルタメートである。
本発明の第二態様は、以下の式III:
(式中、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、
c)CH2‐CH2‐CH2、及び
d)CH2‐CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
L1は、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)モノヒドロキシアルキレン、
f)モノヒドロキシアルキレン‐O*、
g)ジヒドロキシアルキレン、
h)ジヒドロキシアルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す))
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式III:
(式中、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、及び
c)CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
L1は、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)モノヒドロキシアルキレン、
f)モノヒドロキシアルキレン‐O*、
g)ジヒドロキシアルキレン、
h)ジヒドロキシアルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す))
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式III:
(式中、
Xは、以下:
a)CH2、及び
b)CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
L1は、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)モノヒドロキシアルキレン、
f)モノヒドロキシアルキレン‐O*、
g)ジヒドロキシアルキレン、
h)ジヒドロキシアルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す))
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
本発明及びその実施態様の好ましい特徴
好ましくは、Xは、CH2又はCH2‐CH2である。より好ましくは、Xは、CH2である。さらにより好ましくは、Xは、CH2‐CH2である。
好ましくは、Aは、C1〜C6アルキレンである。より好ましくは、Aは、C1〜C3アルキレンである。さらにより好ましくは、Aは、メチレンである。さらにより好ましくは、Aは、エチレンである。さらにより好ましくは、Aは、プロピレンである。
好ましくは、Qは、フェニレン、トリアゾリレン(triazolylene)又はピリジレンである。好ましくは、Qは、フェニレン又はピリジレンである。より好ましくは、Qは、フェニレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレン又はトリアゾリレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレンである。
さらにより好ましくは、Qは、以下:
(1*は、Aとの結合位置を示し、そして2*は、L1との結合位置を示す)
で定義したようなピリジレンである。
好ましくは、L1は、以下:
a)C2〜C6アルキレン、
b)C2〜C6アルキレン‐O*、
c)C2〜C6アルキレン‐N*H、
d)C3〜C6シクロアルキレン‐O*、
e)モノヒドロキシC2〜C6アルキレン、
f)モノヒドロキシC3〜C6アルキレン‐O*、
g)ジヒドロキシC3〜C6アルキレン、
h)ジヒドロキシC4〜C6アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
より好ましくは、L1は、以下:
a)プロピレン、
b)プロピレン‐O*、
c)エチレン‐O*、
d)プロピレン‐N*H、
e)シクロブチレン‐O*、
(*は、Qとの結合位置を示し、そして#は、18Fとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
仮にL1がアルキレンである場合、L1は、好ましくは、直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、L1は、エチレン及びプロピレンから選択されるC2〜C3アルキレンである。好ましくは、L1は、プロピレンである。好ましくは、L1は、エチレンである。好ましくは、L1は、メチレンである。
仮にL1がアルキレン‐O*である場合、L1は、好ましくは、C1アルキレン‐O*(メチレン‐O*)又は直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレン‐O*である。より好ましくは、L1は、エチレン‐O*及びプロピレン‐O*から選択されるC2〜C3アルキレン‐O*である。好ましくは、L1は、プロピレン‐O*である。好ましくは、L1は、エチレン‐O*である。好ましくは、L1は、メチレン‐O*である。
仮にL1がアルキレン‐N*Hである場合、L1は、好ましくは、C1アルキレン‐N*H又は直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン‐N*Hである。より好ましくは、L1は、エチレン‐N*H及びプロピレン‐N*Hから選択されるC2〜C3アルキレン‐N*Hである。好ましくは、L1は、プロピレン‐N*Hである。好ましくは、L1は、エチレン‐N*Hである。好ましくは、L1は、メチレン‐N*Hである。
「アルキレン(alkylene)」は、1〜6、好ましくは、1〜3又は4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の直鎖又は分岐の飽和二価の鎖を表し、例示の目的で及び好ましくは、メチレン、エチレン及びプロピレンである。好ましくは、アルキレンは、C1アルキレン又はC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、アルキレンは、C2〜C3アルキレン又はC4〜C6アルキレンである。同じことが、C2〜C6アルキレン‐O*及びC2〜C6アルキレン‐NH*にも該当する。
「シクロアルキレン(cycloalkylene)」は、3〜8、好ましくは、4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の脂環式二価の基を表し、例示の目的で及び好ましくは、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン及びシクロへキシレンである。
仮にL1がシクロアルキレン‐O*である場合、L1は、好ましくは、C3〜C6シクロアルキレン‐O*、例えば、シクロプロピレン‐O*、シクロブチレン‐O*、シクロペンチレン‐O*又はシクロへキシレン‐O*である。
好ましくは、L1は、以下:
(#は、18Fとの結合位置を示す)
である。
仮にL1が、モノヒドロキシC2〜C6アルキレン、モノヒドロキシC3〜C6アルキレン‐O*、ジヒドロキシC3〜C6アルキレン、又はジヒドロキシC4〜C6アルキレン‐O*である場合、L1は、好ましくは、1又は2つのヒドロキシル基を有する、上で定義したようなアルキレンである。
好ましくは、L1は、以下:
から選択されるモノヒドロキシC3〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、L1は、以下:
(*は、Qとの結合位置を示し、#は、18Fとの結合位置を示す)
から選択されるジヒドロキシC4〜C6アルキレン‐O*である。
式IIIの化合物は、一般式及び/又は上で定義したような好ましい特徴の組み合わせによって定義される。
第一実施態様において、式IIIの化合物は、式III‐1の化合物として定義され、表Bにおける構造を参照のこと。
第二実施態様において、式IIIの化合物は、式III‐2の化合物として定義され、表Bにおける構造を参照のこと。
第三実施態様において、式IIIの化合物は、式III‐3の化合物として定義され、表Bにおける構造を参照のこと。
第四実施態様において、式IIIの化合物は、式III‐4の化合物として定義され、表Bにおける構造を参照のこと。
第五実施態様において、式IIIの化合物は、単一異性体又はラセミ化合物及びジアステレオマー混合物を含む、式III‐1、式III‐2、式III‐3及び式III‐4の少なくとも2つの立体異性体の任意の混合物を包含するものとして定義される。上で開示した好ましい特徴は、すべての実施態様のために本明細書に組み込まれる。
表B:式IIIの立体異性体
式III‐1、式III‐2、式III‐3及び式III‐4の化合物は、さらに、その無機又は有機酸又は塩基の医薬的に許容される塩、その水和物、錯体、エステル、アミド、及び溶媒和物及び任意により、医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤を包含する。
式IIIの化合物は、双性イオンとして存在してもよい。遊離酸、遊離塩基及び双性イオンを含む、化合物のすべての形態は、本発明の範囲内にあると考えられる。アミノ及びカルボキシル基の両方を含む化合物が、それらの双性イオン形態と平衡状態でしばしば存在することが当業者に周知である。従って、例えば、アミノ及びカルボキシル基の両方を含む、本明細書を通じて記載された任意の化合物は、それらの対応する双性イオンへの言及も含む。
式IIIの好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]グルタミン酸である。
式IIIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロポキシ)ベンジル]グルタミン酸である。
式IIIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロピル)ベンジル]グルタミン酸である。
式IIIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐{4‐[(3‐[18F]フルオロプロピル)アミノ]ベンジル}‐グルタミン酸である。
式IIIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐{4‐[(3‐[18F]フルオロシクロブチル)オキシ]ベンジル}‐グルタミン酸である。
式IIIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐{3‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)フェニル]‐プロピル}グルタミン酸である。
式IIIの他の好ましい化合物は、以下:
2‐アミノ‐5‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)‐ベンジル]ヘキサン二酸である。
式IIIのより好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロポキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロピル)ベンジル]‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐{4‐[(3‐[18F]フルオロプロピル)‐アミノ]ベンジル}‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐{4‐[(cis)‐3‐[18F]フルオロシクロブチル)‐オキシ]ベンジル}‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐{3‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)‐フェニル]プロピル}‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2R)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4‐{[5‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐{[5‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐{[5‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)‐1‐オキシドピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐{2‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐[18F]フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5R)‐2‐アミノ‐5‐[4‐([18F]フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐([18F]フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)‐3‐ヒドロキシベンジル]‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐{4‐[(18F)フルオロメトキシ]ベンジル}‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4R)‐4‐{4‐[(18F)フルオロメトキシ]ベンジル}‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐(4‐{[2‐(18F)フルオロエチル]アミノ}ベンジル)ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐(4‐{[(2S,3R)‐4‐(18F)フルオロ‐2,3‐ジヒドロキシブチル]オキシ}ベンジル)ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐({6‐[2‐(18F)フルオロエトキシ]ピリジン‐3‐イル}メチル)‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐(4‐{[(2S,3R)‐4‐(18F)フルオロ‐2,3‐ジヒドロキシブチル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐(4‐{[1‐(18F)フルオロ‐3‐ヒドロキシプロパン‐2‐イル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐({1‐[2‐(18F)フルオロエチル]‐1H‐1,2,3‐トリアゾール‐4‐イル}メチル)‐L‐グルタミン酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5R)‐2‐アミノ‐5‐[4‐([18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐([18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式IIIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐{4‐[(18F)フルオロメチル]ベンジル}‐L‐グルタミン酸である。
本発明の第三態様は、以下の式II:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
ここで、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが、水素ではなく、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、
c)CH2‐CH2‐CH2、及び
d)CH2‐CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式II:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
ここで、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが、水素ではなく、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、及び
c)CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式II:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
ここで、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが、水素ではなく、
Xは、以下:
a)CH2、及び
b)CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
本発明及びその実施態様の好ましい特徴
好ましくは、R1は、カルボキシル保護基である。カルボキシル保護基は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルから選択される。
より好ましくは、R1は、以下:
a)メチル、
b)エチル、及び
c)tert‐ブチル
を含む群から選択される。さらにより好ましくは、R1は、tert‐ブチルである。
好ましくは、R1は、水素、メチル、エチル、プロピル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルを含む群から選択される。
より好ましくは、R1は、以下:
a)水素、
b)メチル、
c)エチル、及び
d)tert‐ブチル
を含む群から選択される。
好ましくは、R2は、カルボキシル保護基である。カルボキシル保護基は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルから選択される。
より好ましくは、R2は、以下:
a)メチル、
b)エチル、及び
c)tert‐ブチル
を含む群から選択される。さらにより好ましくは、R2は、tert‐ブチルである。
好ましくは、R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルを含む群から選択される。
より好ましくは、R2は、以下:
a)水素、
b)メチル、
c)エチル、及び
d)tert‐ブチル
を含む群から選択される。好ましくは、R1及びR2は、両方ともカルボキシル保護基である。
好ましくは、R3は、水素又はアミン保護基である。アミン保護基は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(carbobenzyloxy)(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)又はメトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)である。
好ましくは、R3は、以下:
a)水素
b)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
c)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
より好ましくは、R3は、以下:
a)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
b)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
好ましくは、R4は、水素又はアミン保護基である。アミン保護基は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(carbobenzyloxy)(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)又はメトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)である。
好ましくは、R4は、以下:
a)水素
b)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
c)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
より好ましくは、R4は、以下:
a)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
b)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
また、R3及びR4は、任意により、アミン保護基を形成して、1,3‐ジオキソ‐1,3‐ジヒドロ‐2H‐イソインドール‐2‐イル(フタルイミド)であるNR3R4、又はアジド基を生じる。
好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、アミン保護基である。より好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)である。さらにより好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、トリフェニルメチル(トリチル)である。好ましくは、R3及びR4は、同時に水素ではない。
好ましくは、R1及びR2は、両方ともカルボキシル保護基であり、R3は水素であり、そしてR4は、アミン保護基である。
好ましくは、Xは、CH2又はCH2‐CH2である。より好ましくは、Xは、CH2である。より好ましくは、Xは、CH2‐CH2である。
好ましくは、Aは、C1〜C6アルキレンである。より好ましくは、Aは、C1〜C3アルキレンである。さらにより好ましくは、Aは、メチレンである。さらにより好ましくは、Aは、エチレンである。さらにより好ましくは、Aは、プロピレンである。
好ましくは、Qは、フェニレン、トリアゾリレン(triazolylene)又はピリジレンである。好ましくは、Qは、フェニレン又はピリジレンである。より好ましくは、Qは、フェニレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレン又はトリアゾリレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレンである。
さらにより好ましくは、Qは、以下:
(1*は、Aとの結合位置を示し、そして2*は、Lとの結合位置を示す)
で定義したようなピリジレンである。
好ましくは、Lは、以下:
a)C2〜C6アルキレン、
b)C2〜C6アルキレン‐O*、
c)C2〜C6アルキレン‐N*H、
d)C3〜C6シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換C2〜C6アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C3〜C6アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
より好ましくは、Lは、以下:
a)プロピレン、
b)プロピレン‐O*、
c)エチレン‐O*、
d)プロピレン‐N*H、
e)シクロブチレン‐O*、
(*は、Qとの結合位置を示し、そして#は、18Fとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
仮にLがアルキレンである場合、Lは、好ましくは、直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、Lは、エチレン及びプロピレンから選択されるC2〜C3アルキレンである。好ましくは、Lは、プロピレンである。好ましくは、Lは、エチレンである。好ましくは、Lは、メチレンである。
仮にLがアルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン‐O*(メチレン‐O*)又は直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレン‐O*である。より好ましくは、Lは、エチレン‐O*及びプロピレン‐O*から選択されるC2〜C3アルキレン‐O*である。好ましくは、Lは、プロピレン‐O*である。好ましくは、Lは、エチレン‐O*である。好ましくは、Lは、メチレン‐O*である。
仮にLがアルキレン‐N*Hである場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン‐N*H又は直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン‐N*Hである。より好ましくは、Lは、エチレン‐N*H及びプロピレン‐N*Hから選択されるC2〜C3アルキレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、プロピレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、エチレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、メチレン‐N*Hである。
「アルキレン(alkylene)」は、1〜6、好ましくは、1〜3又は4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の直鎖又は分岐の飽和二価の鎖を表し、例示の目的で及び好ましくは、メチレン、エチレン及びプロピレンである。好ましくは、アルキレンは、C1アルキレン又はC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、アルキレンは、C2〜C3アルキレン又はC4〜C6アルキレンである。同じことが、C2〜C6アルキレン‐O*及びC2〜C6アルキレン‐NH*にも該当する。
「シクロアルキレン(cycloalkylene)」は、3〜8、好ましくは、4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の脂環式二価の基を表し、例示の目的で及び好ましくは、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン及びシクロへキシレンである。
仮にLがシクロアルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、C3〜C6シクロアルキレン‐O*、例えば、シクロプロピレン‐O*、シクロブチレン‐O*、シクロペンチレン‐O*又はシクロへキシレン‐O*である。
好ましくは、Lは、以下:
(#は、18Fとの結合位置を示す)
である。
仮にLが(R5‐O)‐置換C2〜C6アルキレン、(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*、(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C3〜C6アルキレン、又は(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、1又は2つの保護又は非保護ヒドロキシル基を有する、上で定義したようなアルキレンである。
好ましくは、Lは、以下:
から選択される(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、Lは、以下:
(*は、Qとの結合位置を示し、#は、18Fとの結合位置を示す)
から選択される(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、R5は、ヒドロキシル保護基である。好ましくは、R6及びR7は、ヒドロキシル保護基である。また、R6及びR7は、任意により、一緒に1つのジオール保護基を形成する。
式IIの化合物は、一般式及び/又は上で定義したような好ましい特徴の組み合わせによって定義される。
第一実施態様において、式IIの化合物は、式II‐1の化合物として定義され、表Cにおける構造を参照のこと。
第二実施態様において、式IIの化合物は、式II‐2の化合物として定義され、表Cにおける構造を参照のこと。
第三実施態様において、式IIの化合物は、式II‐3の化合物として定義され、表Cにおける構造を参照のこと。
第四実施態様において、式IIの化合物は、式II‐4の化合物として定義され、表Cにおける構造を参照のこと。
第五実施態様において、式IIの化合物は、単一異性体又はラセミ化合物及びジアステレオマー混合物を含む、式II‐1、式II‐2、式II‐3及び式II‐4の少なくとも2つの立体異性体の任意の混合物を包含するものとして定義される。上で開示した好ましい特徴は、すべての実施態様のために本明細書に組み込まれる。
表C:式IIの立体異性体
式II‐1、式II‐2、式II‐3及び式II‐4の化合物は、さらに、その無機又は有機酸又は塩基の医薬的に許容される塩、その水和物、錯体、エステル、アミド、及び溶媒和物及び任意により、医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤を包含する。
式IIの好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]グルタメートである。
式IIの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロポキシ)ベンジル]グルタメートである。
式IIの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロピル)ベンジル]グルタメートである。
式IIの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[3‐[18F]フルオロプロピル]アミノ}ベンジル)グルタメートである。
式IIの好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{cis‐[3‐[18F]フルオロシクロブチル]オキシ}ベンジル)グルタメートである。
式IIの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{3‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)フェニル]プロピル}グルタメートである。
式IIの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサンジオアートである。
式IIのさらに好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロポキシ)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロピル)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[3‐[18F]フルオロプロピル]アミノ}ベンジル)‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{cis‐[3‐[18F]フルオロシクロブチル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{3‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)フェニル]プロピル}‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサンジオアートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2R)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサンジオアートである。
式IIの他のさらに好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐({5‐[2‐(18F)フルオロエトキシ]ピリジン‐2‐イル}メチル)‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐{[5‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}ヘキサンジオアートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{[5‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)‐1‐オキシドピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐tert‐ブトキシカルボニルアミノ‐5‐{2‐[4‐(2‐[18F]フルオロ‐エトキシ)‐フェニル]‐エチル}‐ヘキサン二酸ジ‐tert‐ブチルエステルである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[3‐tert‐ブトキシ‐4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐(4‐{(tert‐ブトキシカルボニル)[2‐(18F)フルオロエチル]アミノ}ベンジル)ヘキサンジオアートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐[4‐({(4S,5R)‐5‐[(18F)フルオロメチル]‐2,2‐ジメチル‐1,3‐ジオキソラン‐4‐イル}メトキシ)ベンジル]ヘキサンジオアートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐({6‐[2‐(18F)フルオロエトキシ]ピリジン‐3‐イル}メチル)‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐({(4S,5R)‐5‐[(18F)フルオロメチル]‐2,2‐ジメチル‐1,3‐ジオキソラン‐4‐イル}メトキシ)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[1‐(18F)フルオロ‐3‐ヒドロキシプロパン‐2‐イル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐({1‐[2‐(18F)フルオロエチル]‐1H‐1,2,3‐トリアゾール‐4‐イル}メチル)‐L‐グルタメートである。
式IIの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[(18F)フルオロメチル]ベンジル}‐L‐グルタメートである。
本発明の第四態様は、以下の式VI:
(式中、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、
c)CH2‐CH2‐CH2、及び
d)CH2‐CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
L1は、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)モノヒドロキシアルキレン、
f)モノヒドロキシアルキレン‐O*、
g)ジヒドロキシアルキレン、
h)ジヒドロキシアルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す))
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式VI:
(式中、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、及び
c)CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
L1は、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)モノヒドロキシアルキレン、
f)モノヒドロキシアルキレン‐O*、
g)ジヒドロキシアルキレン、
h)ジヒドロキシアルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す))
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式VI:
(式中、
Xは、以下:
a)CH2、及び
b)CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
L1は、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)モノヒドロキシアルキレン、
f)モノヒドロキシアルキレン‐O*、
g)ジヒドロキシアルキレン、
h)ジヒドロキシアルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す))
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
本発明及びその実施態様の好ましい特徴
好ましくは、Xは、CH2又はCH2‐CH2である。より好ましくは、Xは、CH2である。より好ましくは、Xは、CH2‐CH2である。
好ましくは、Aは、C1〜C6アルキレンである。より好ましくは、Aは、C1〜C3アルキレンである。さらにより好ましくは、Aは、メチレンである。さらにより好ましくは、Aは、エチレンである。さらにより好ましくは、Aは、プロピレンである。
好ましくは、Qは、フェニレン、トリアゾリレン(triazolylene)又はピリジレンである。好ましくは、Qは、フェニレン又はピリジレンである。より好ましくは、Qは、フェニレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレン又はトリアゾリレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレンである。
さらにより好ましくは、Qは、以下:
(1*は、Aとの結合位置を示し、そして2*は、L1との結合位置を示す)
で定義したようなピリジレンである。
好ましくは、L1は、以下:
a)C2〜C6アルキレン、
b)C2〜C6アルキレン‐O*、
c)C2〜C6アルキレン‐N*H、
d)C3〜C6シクロアルキレン‐O*、
e)モノヒドロキシC2〜C6アルキレン、
f)モノヒドロキシC3〜C6アルキレン‐O*、
g)ジヒドロキシC3〜C6アルキレン、
h)ジヒドロキシC4〜C6アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
より好ましくは、L1は、以下:
a)プロピレン、
b)プロピレン‐O*、
c)エチレン‐O*、
d)プロピレン‐N*H、
e)シクロブチレン‐O*、
(*は、Qとの結合位置を示し、そして#は、Fとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
仮にL1がアルキレンである場合、L1は、好ましくは、直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、L1は、エチレン及びプロピレンから選択されるC2〜C3アルキレンである。好ましくは、L1は、プロピレンである。好ましくは、L1は、エチレンである。好ましくは、L1は、メチレンである。
仮にL1がアルキレン‐O*である場合、L1は、好ましくは、C1アルキレン‐O*(メチレン‐O*)又は直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレン‐O*である。より好ましくは、L1は、エチレン‐O*及びプロピレン‐O*から選択されるC2〜C3アルキレン‐O*である。好ましくは、L1は、プロピレン‐O*である。好ましくは、L1は、エチレン‐O*である。好ましくは、L1は、メチレン‐O*である。
仮にL1がアルキレン‐N*Hである場合、L1は、好ましくは、C1アルキレン‐N*H又は直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン‐N*Hである。より好ましくは、L1は、エチレン‐N*H及びプロピレン‐N*Hから選択されるC2〜C3アルキレン‐N*Hである。好ましくは、L1は、プロピレン‐N*Hである。好ましくは、L1は、エチレン‐N*Hである。好ましくは、L1は、メチレン‐N*Hである。
「アルキレン(alkylene)」は、1〜6、好ましくは、1〜3又は4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の直鎖又は分岐の飽和二価の鎖を表し、例示の目的で及び好ましくは、メチレン、エチレン及びプロピレンである。好ましくは、アルキレンは、C1アルキレン又はC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、アルキレンは、C2〜C3アルキレン又はC4〜C6アルキレンである。同じことが、C2〜C6アルキレン‐O*及びC2〜C6アルキレン‐NH*にも該当する。
「シクロアルキレン(cycloalkylene)」は、3〜8、好ましくは、4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の脂環式二価の基を表し、例示の目的で及び好ましくは、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン及びシクロへキシレンである。
仮にL1がシクロアルキレン‐O*である場合、L1は、好ましくは、C3〜C6シクロアルキレン‐O*、例えば、シクロプロピレン‐O*、シクロブチレン‐O*、シクロペンチレン‐O*又はシクロへキシレン‐O*である。
好ましくは、L1は、以下:
(#は、Fとの結合位置を示す)
である。
仮にL1が、モノヒドロキシC2〜C6アルキレン、モノヒドロキシC3〜C6アルキレン‐O*、ジヒドロキシC3〜C6アルキレン、又はジヒドロキシC4〜C6アルキレン‐O*である場合、L1は、好ましくは、1又は2つのヒドロキシル基を有する、上で定義したようなアルキレンである。
好ましくは、L1は、以下:
から選択されるモノヒドロキシC3〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、L1は、以下:
(*は、Qとの結合位置を示し、#は、Fとの結合位置を示す)
から選択されるジヒドロキシC4〜C6アルキレン‐O*である。
式VIの化合物は、一般式及び/又は上で定義したような好ましい特徴の組み合わせによって定義される。
第一実施態様において、式VIの化合物は、式VI‐1の化合物として定義され、表Dにおける構造を参照のこと。
第二実施態様において、式VIの化合物は、式VI‐2の化合物として定義され、表Dにおける構造を参照のこと。
第三実施態様において、式VIの化合物は、式VI‐3の化合物として定義され、表Dにおける構造を参照のこと。
第四実施態様において、式VIの化合物は、式VI‐4の化合物として定義され、表Dにおける構造を参照のこと。
第五実施態様において、式VIの化合物は、単一異性体又はラセミ化合物及びジアステレオマー混合物を含む、式VI‐1、式VI‐2、式VI‐3及び式VI‐4の少なくとも2つの立体異性体の任意の混合物を包含するものとして定義される。上で開示した好ましい特徴は、すべての実施態様のために本明細書に組み込まれる。
表D:式VIの立体異性体
式VI‐1、式VI‐2、式VI‐3及び式VI‐4の化合物は、さらに、その無機又は有機酸又は塩基の医薬的に許容される塩、その水和物、錯体、エステル、アミド、及び溶媒和物及びプロドラッグ及び任意により、医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤を包含する。
式VIの化合物は、双性イオンとして存在してもよい。遊離酸、遊離塩基及び双性イオンを含む、化合物のすべての形態は、本発明の範囲内にあると考えられる。アミノ及びカルボキシル基の両方を含む化合物が、それらの双性イオン形態と平衡状態でしばしば存在することが当業者に周知である。従って、例えば、アミノ及びカルボキシル基の両方を含む、本明細書を通じて記載された任意の化合物は、それらの対応する双性イオンへの言及も含む。
式VIの好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)ベンジル]グルタミン酸である。
式VIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(3‐フルオロプロポキシ)ベンジル]グルタミン酸である。
式VIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(3‐フルオロプロピル)ベンジル]グルタミン酸である。
式VIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐(4‐{[3‐フルオロプロピル]アミノ}ベンジル)‐グルタミン酸である。
式VIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐(4‐{[3‐フルオロシクロブチル]オキシ}ベンジル)‐グルタミン酸である。
式VIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐(3‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]フェニル}プロピル)‐グルタミン酸である。
式VIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐{3‐[4‐(3‐フルオロプロピル)フェニル]プロピル}グルタミン酸である。
式VIの他の好ましい化合物は、以下:
2‐アミノ‐5‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]ベンジル}‐ヘキサン二酸である。
式VIの他の好ましい化合物は、以下:
4‐{[5‐(3‐フルオロプロピル)ピリジン‐2‐イル]メチル}‐グルタミン酸である。
式VIの化合物のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のよりこのましい化合物は、以下:
(4R)‐4‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)ベンジル]‐D‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐[4‐(3‐フルオロプロポキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4R)‐4‐[4‐(3‐フルオロプロポキシ)ベンジル]‐D‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐[4‐(3‐フルオロプロピル)ベンジル]‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐(4‐{[3‐フルオロプロピル]アミノ}‐ベンジル)‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐(4‐{[cis‐3‐フルオロシクロブチル]‐オキシ}ベンジル)‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐(3‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]‐フェニル}プロピル)‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐(3‐{4‐[2‐フルオロプロピル]‐フェニル}プロピル)‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)‐ベンジル]ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2R)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)‐ベンジル]ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4R)‐4‐{[5‐(3‐フルオロプロピル)ピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4R)‐(4‐{[5‐(2‐フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐{[5‐(2‐フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4R)‐4‐{[5‐(2‐フルオロエトキシ)‐1‐オキシドピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐{2‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5R)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5R)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)‐3‐ヒドロキシベンジル]‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐{4‐[(フルオロメトキシ]ベンジル}‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4R)‐4‐{4‐[フルオロメトキシ]ベンジル}‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐(4‐{[2‐フルオロエチル]アミノ}ベンジル)ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐(4‐{[(2S,3R)‐4‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロキシブチル]オキシ}ベンジル)ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐({6‐[2‐フルオロエトキシ]ピリジン‐3‐イル}メチル)‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐(4‐{[(2S,3R)‐4‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロキシブチル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐(4‐{[1‐フルオロ‐3‐ヒドロキシプロパン‐2‐イル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
4‐({1‐[2‐フルオロエチル]‐1H‐1,2,3‐トリアゾール‐4‐イル}メチル)‐L‐グルタミン酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5R)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸である。
式VIの他のより好ましい化合物は、以下:
(4S)‐4‐{4‐フルオロメチル]ベンジル}‐L‐グルタミン酸である。
本発明の第五態様は、以下の式V:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
ここで、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが、水素ではなく、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、
c)CH2‐CH2‐CH2、及び
d)CH2‐CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式V:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
ここで、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが、水素ではなく、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、及び
c)CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式V:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
ここで、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが、水素ではなく、
Xは、以下:
a)CH2、及び
b)CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
本発明及びその実施態様の好ましい特徴
好ましくは、R1は、カルボキシル保護基である。カルボキシル保護基は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルから選択される。
より好ましくは、R1は、以下:
a)メチル、
b)エチル、及び
c)tert‐ブチル
を含む群から選択される。さらにより好ましくは、R1は、tert‐ブチルである。
好ましくは、R1は、水素、メチル、エチル、プロピル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルを含む群から選択される。
より好ましくは、R1は、以下:
a)水素、
b)メチル、
c)エチル、及び
d)tert‐ブチル
を含む群から選択される。
好ましくは、R2は、カルボキシル保護基である。カルボキシル保護基は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルから選択される。
より好ましくは、R2は、以下:
a)メチル、
b)エチル、及び
c)tert‐ブチル
を含む群から選択される。さらにより好ましくは、R2は、tert‐ブチルである。
好ましくは、R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルを含む群から選択される。
より好ましくは、R2は、以下:
a)水素、
b)メチル、
c)エチル、及び
d)tert‐ブチル
を含む群から選択される。好ましくは、R1及びR2は、両方ともカルボキシル保護基である。
好ましくは、R3は、水素又はアミン保護基である。アミン保護基は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(carbobenzyloxy)(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)又はメトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)である。
好ましくは、R3は、以下:
a)水素
b)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
c)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
より好ましくは、R3は、以下:
a)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
b)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
好ましくは、R4は、水素又はアミン保護基である。アミン保護基は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(carbobenzyloxy)(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)又はメトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)である。
好ましくは、R4は、以下:
a)水素
b)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
c)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
より好ましくは、R4は、以下:
a)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
b)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
また、R3及びR4は、任意により、アミン保護基を形成して、1,3‐ジオキソ‐1,3‐ジヒドロ‐2H‐イソインドール‐2‐イル(フタルイミド)であるNR3R4、又はアジド基を生じる。
好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、アミン保護基である。より好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)である。さらにより好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、トリフェニルメチル(トリチル)である。好ましくは、R3及びR4は、同時に水素ではない。
好ましくは、R1及びR2は、両方ともカルボキシル保護基であり、R3は水素であり、そしてR4は、アミン保護基である。
好ましくは、Xは、CH2又はCH2‐CH2である。より好ましくは、Xは、CH2である。より好ましくは、Xは、CH2‐CH2である。
好ましくは、Aは、C1〜C6アルキレンである。より好ましくは、Aは、C1〜C3アルキレンである。さらにより好ましくは、Aは、メチレンである。さらにより好ましくは、Aは、エチレンである。さらにより好ましくは、Aは、プロピレンである。
好ましくは、Qは、フェニレン、トリアゾリレン(triazolylene)又はピリジレンである。好ましくは、Qは、フェニレン又はピリジレンである。より好ましくは、Qは、フェニレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレン又はトリアゾリレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレンである。
さらにより好ましくは、Qは、以下:
(1*は、Aとの結合位置を示し、そして2*は、Lとの結合位置を示す)
で定義したようなピリジレンである。
好ましくは、Lは、以下:
a)C2〜C6アルキレン、
b)C2〜C6アルキレン‐O*、
c)C2〜C6アルキレン‐N*H、
d)C3〜C6シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換C2〜C6アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C3〜C6アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
より好ましくは、Lは、以下:
a)プロピレン、
b)プロピレン‐O*、
c)エチレン‐O*、
d)プロピレン‐N*H、
e)シクロブチレン‐O*、
(*は、Qとの結合位置を示し、そして#は、Fとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
仮にLがアルキレンである場合、Lは、好ましくは、直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、Lは、エチレン及びプロピレンから選択されるC2〜C3アルキレンである。好ましくは、Lは、プロピレンである。好ましくは、Lは、エチレンである。好ましくは、Lは、メチレンである。
仮にLがアルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン‐O*(メチレン‐O*)又は直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレン‐O*である。より好ましくは、Lは、エチレン‐O*及びプロピレン‐O*から選択されるC2〜C3アルキレン‐O*である。好ましくは、Lは、プロピレン‐O*である。好ましくは、Lは、エチレン‐O*である。好ましくは、Lは、メチレン‐O*である。
仮にLがアルキレン‐N*Hである場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン‐N*H又は直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン‐N*Hである。より好ましくは、Lは、エチレン‐N*H及びプロピレン‐N*Hから選択されるC2〜C3アルキレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、プロピレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、エチレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、メチレン‐N*Hである。
「アルキレン(alkylene)」は、1〜6、好ましくは、1〜3又は4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の直鎖又は分岐の飽和二価の鎖を表し、例示の目的で及び好ましくは、メチレン、エチレン及びプロピレンである。好ましくは、アルキレンは、C1アルキレン又はC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、アルキレンは、C2〜C3アルキレン又はC4〜C6アルキレンである。同じことが、C2〜C6アルキレン‐O*及びC2〜C6アルキレン‐NH*にも該当する。
「シクロアルキレン(cycloalkylene)」は、3〜8、好ましくは、4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の脂環式二価の基を表し、例示の目的で及び好ましくは、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン及びシクロへキシレンである。
仮にLがシクロアルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、C3〜C6シクロアルキレン‐O*、例えば、シクロプロピレン‐O*、シクロブチレン‐O*、シクロペンチレン‐O*又はシクロへキシレン‐O*である。
好ましくは、Lは、以下:
(#は、Fとの結合位置を示す)
である。
仮にLが(R5‐O)‐置換C2〜C6アルキレン、(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*、(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C3〜C6アルキレン、又は(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、1又は2つの保護又は非保護ヒドロキシル基を有する、上で定義したようなアルキレンである。
好ましくは、Lは、以下:
から選択される(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、Lは、以下:
(*は、Qとの結合位置を示し、#は、Fとの結合位置を示す)
から選択される(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、R5は、ヒドロキシル保護基である。好ましくは、R6及びR7は、ヒドロキシル保護基である。また、R6及びR7は、任意により、一緒に1つのジオール保護基を形成する。
式Vの化合物は、一般式及び/又は上で定義したような好ましい特徴の組み合わせによって定義される。
第一実施態様において、式Vの化合物は、式V‐1の化合物として定義され、表Eにおける構造を参照のこと。
第二実施態様において、式Vの化合物は、式V‐2の化合物として定義され、表Eにおける構造を参照のこと。
第三実施態様において、式Vの化合物は、式V‐3の化合物として定義され、表Eにおける構造を参照のこと。
第四実施態様において、式Vの化合物は、式V‐4の化合物として定義され、表Eにおける構造を参照のこと。
第五実施態様において、式Vの化合物は、単一異性体又はラセミ化合物及びジアステレオマー混合物を含む、式V‐1、式V‐2、式V‐3及び式V‐4の少なくとも2つの立体異性体の任意の混合物を包含するものとして定義される。上で開示した好ましい特徴は、すべての実施態様のために本明細書に組み込まれる。
表E:式Vの立体異性体
式Vの好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]ベンジル}グルタメートである。
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[3‐フルオロプロポキシ]ベンジル}グルタメートである。
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[3‐フルオロプロピル]ベンジル}グルタメートである
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[3‐フルオロプロピル]アミノ}ベンジル)グルタメートである。
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[3‐フルオロシクロブチル]オキシ}ベンジル)グルタメートである。
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(3‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]フェニル}プロピル)グルタメートである。
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(3‐{4‐[2‐フルオロプロピル]フェニル}プロピル)グルタメートである。
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]ベンジル}ヘキサンジオアートである。
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{[5‐(2‐フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}グルタメートである。
式Vの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{[5‐(3‐フルオロプロピル)ピリジン‐2‐イル]メチル}‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)ベンジル]‐D‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[3‐フルオロプロポキシ]ベンジル}‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[3‐フルオロプロポキシ]ベンジル}‐D‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[3‐フルオロプロピル]ベンジル}‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[3‐フルオロプロピル]アミノ}ベンジル)‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシ(4S)‐カルボニル)‐4‐(4‐{[cis‐3‐フルオロシクロブチル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(3‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]フェニル}プロピル)‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]ベンジル}ヘキサンジオアートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2R)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐{4‐[2‐フルオロエトキシ]ベンジル}ヘキサンジオアートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{[5‐(2‐フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{[5‐(3‐フルオロプロピル)ピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{[5‐(2‐フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐{[5‐(2‐フルオロエトキシ)ピリジン‐2‐イル]メチル}ヘキサンジオアートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{[5‐(2‐フルオロエトキシ)‐1‐オキシドピリジン‐2‐イル]メチル}‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐tert‐ブトキシカルボニルアミノ‐5‐{2‐[4‐(2‐フルオロ‐エトキシ)‐フェニル]‐エチル}‐ヘキサン二酸ジ‐tert‐ブチルエステルである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[3‐tert‐ブトキシ‐4‐(2‐フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐(4‐{(tert‐ブトキシカルボニル)[2‐フルオロエチル]アミノ}ベンジル)ヘキサンジオアートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐[4‐({(4S,5R)‐5‐[フルオロメチル]‐2,2‐ジメチル‐1,3‐ジオキソラン‐4‐イル}メトキシ)ベンジル]ヘキサンジオアートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐({6‐[2‐フルオロエトキシ]ピリジン‐3‐イル}メチル)‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐({(4S,5R)‐5‐[フルオロメチル]‐2,2‐ジメチル‐1,3‐ジオキソラン‐4‐イル}メトキシ)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[1‐フルオロ‐3‐ヒドロキシプロパン‐2‐イル]オキシ}ベンジル)‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐({1‐[2‐フルオロエチル]‐1H‐1,2,3‐トリアゾール‐4‐イル}メチル)‐L‐グルタメートである。
式Vの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(フルオロメチル)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
本発明の第六態様は、以下の式IV:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、
c)CH2‐CH2‐CH2、及び
d)CH2‐CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Zは、以下:
a)HO‐L*、
b)OH、
c)ハロゲン、及び
d)NH2
を含む群から選択され、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする
(ただし、以下:
仮にXがCH2である場合、Zはハロゲンではなく、
仮にXがCH2である場合、ZはOHではなく、そしてQはフェニルであり、又は
仮にXがCH2‐CH2である場合、Zはハロゲンではない
という条件である)。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式IV:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、及び
c)CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Zは、以下:
a)HO‐L*、
b)OH、
c)ハロゲン、及び
d)NH2
を含む群から選択され、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする
(ただし、以下:
仮にXがCH2である場合、Zはハロゲンではなく、
仮にXがCH2である場合、ZはOHではなく、そしてQはフェニルであり、又は
仮にXがCH2‐CH2である場合、Zはハロゲンではない
という条件である)。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式IV:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
Xは、以下:
a)CH2、及び
b)CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Zは、以下:
a)HO‐L*、
b)OH、
c)ハロゲン、及び
d)NH2
を含む群から選択され、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする
(ただし、以下
仮にXがCH2である場合、Zはハロゲンではなく、
仮にXがCH2である場合、ZはOHではなく、そしてQはフェニルであり、又は
仮にXがCH2‐CH2である場合、Zはハロゲンではない
という条件である)。
さらなる実施態様において、本発明は、以下の式IV:
(式中、
R1は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R2は、水素又はカルボキシル保護基であり、
R3は、水素又はアミン保護基であり、
R4は、水素又はアミン保護基であり、
Xは、以下:
a)CH2、
b)CH2‐CH2、及び
c)CH2‐CH2‐CH2
を含む群から選択され、
Aは、アルキレンであり、
Qは、アリーレン又はヘテロアリーレンであり、
Zは、以下:
a)HO‐L*、
b)OH、
c)ハロゲン、及び
d)NH2
を含む群から選択され、
Lは、以下:
a)アルキレン、
b)アルキレン‐O*、
c)アルキレン‐N*H、
d)シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)、
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択され、
R5は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R6は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
であり、
R7は、以下:
a)水素又は
b)ヒドロキシル保護基
である)
の化合物、及びその単一異性体、互変異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体、立体異性体、立体異性体混合物又はそれらの混合物を対象とする。
本発明及びその実施態様の好ましい特徴
好ましくは、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルから選択されるから選択されるカルボキシル保護基である。
より好ましくは、R1は、以下:
a)メチル、
b)エチル、及び
c)tert‐ブチル
を含む群から選択される。さらにより好ましくは、R1は、tert‐ブチルである。好ましくは、R1は、水素である。
好ましくは、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル及び4‐メトキシフェニルから選択されるカルボキシル保護基である。
より好ましくは、R2は、以下:
a)メチル、
b)エチル、及び
c)tert‐ブチル
を含む群から選択される。さらにより好ましくは、R2は、tert‐ブチルである。好ましくは、R2は、水素である。好ましくは、R1及びR2は、同一である。
好ましくは、R3は、水素又はアミン保護基である。アミン保護基は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(carbobenzyloxy)(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)又はメトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)である。
好ましくは、R3は、以下:
a)水素
b)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
c)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
より好ましくは、R3は、以下:
a)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
b)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
好ましくは、R4は、水素又はアミン保護基である。アミン保護基は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(carbobenzyloxy)(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)又はメトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)である。
好ましくは、R4は、以下:
a)水素
b)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
c)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
より好ましくは、R4は、以下:
a)tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)、及び
b)トリフェニルメチル(トリチル)
を含む群から選択される。
また、R3及びR4は、任意により、アミン保護基を形成して、1,3‐ジオキソ‐1,3‐ジヒドロ‐2H‐イソインドール‐2‐イル(フタルイミド)であるNR3R4、又はアジド基を生じる。
好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、アミン保護基である。より好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、tert‐ブチルオキシカルボニル(Boc)である。さらにより好ましくは、R3は、水素であり、そしてR4は、トリフェニルメチル(トリチル)である。好ましくは、R3及びR4は、同時に水素ではない。
好ましくは、R1及びR2は、両方ともカルボキシル保護基であり、R3は水素であり、そしてR4は、アミン保護基である。
他の好ましい実施態様において、R1、R2、R3及びR4は、水素である。
好ましくは、Xは、CH2又はCH2‐CH2である。より好ましくは、Xは、CH2である。より好ましくは、Xは、CH2‐CH2である。
好ましくは、Aは、C1〜C6アルキレンである。より好ましくは、Aは、C1〜C3アルキレンである。さらにより好ましくは、Aは、メチレンである。さらにより好ましくは、Aは、エチレンである。さらにより好ましくは、Aは、プロピレンである。
好ましくは、Qは、フェニレン、トリアゾリレン(triazolylene)又はピリジレンである。好ましくは、Qは、フェニレン又はピリジレンである。より好ましくは、Qは、フェニレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレン又はトリアゾリレンである。より好ましくは、Qは、ピリジレンである。
さらにより好ましくは、Qは、以下:
(1*は、Aとの結合位置を示し、そして2*は、Zとの結合位置を示す)
で定義したようなピリジレンである。
好ましくは、Zは、以下:
a)HO‐L*、
b)OH、
c)NH2
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
より好ましくは、Zは、以下:
a)HO‐(C2〜C3アルキレン)
b)HO‐(C2〜C3アルキレン)‐O*、
c)OH、及び
d)NH2
を含む群から選択される。
より好ましくは、Zは、以下:
a)HO‐プロピレン‐O*又はOH‐エチレン‐O*、
b)HO‐プロピレン、
c)OH、及び
d)NH2
(ただし、以下:
XがCH2の場合は、ZはOHではない
ことが条件である)
を含む群から選択される。
好ましくは、Zは、OHであり、そしてXは、CH2‐CH2である。
好ましくは、Lは、以下:
a)C2〜C6アルキレン、
b)C2〜C6アルキレン‐O*、
c)C2〜C6アルキレン‐N*H、
d)C3〜C6シクロアルキレン‐O*、
e)(R5‐O)‐置換C2〜C6アルキレン、
f)(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*、
g)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C3〜C6アルキレン、
h)(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*、及び
i)(CH2CH2O)n‐CH2CH2‐O*(n=1、2又は3)
(*は、Qとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
より好ましくは、Lは、以下:
a)プロピレン、
b)プロピレン‐O*、
c)エチレン‐O*、
d)プロピレン‐N*H、
e)シクロブチレン‐O*、
(*は、Qとの結合位置を示し、そして#は、OHとの結合位置を示す)
を含む群から選択される。
仮にLがアルキレンである場合、Lは、好ましくは、直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、Lは、エチレン及びプロピレンから選択されるC2〜C3アルキレンである。好ましくは、Lは、プロピレンである。好ましくは、Lは、エチレンである。好ましくは、Lは、メチレンである。
仮にLがアルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン‐O*(メチレン‐O*)又は直鎖又は分岐のC2〜C6アルキレン‐O*である。より好ましくは、Lは、エチレン‐O*及びプロピレン‐O*から選択されるC2〜C3アルキレン‐O*である。好ましくは、Lは、プロピレン‐O*である。好ましくは、Lは、エチレン‐O*である。好ましくは、Lは、メチレン‐O*である。
仮にLがアルキレン‐N*Hである場合、Lは、好ましくは、C1アルキレン‐N*H又は直鎖若しくは分岐のC2〜C6アルキレン‐N*Hである。より好ましくは、Lは、エチレン‐N*H及びプロピレン‐N*Hから選択されるC2〜C3アルキレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、プロピレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、エチレン‐N*Hである。好ましくは、Lは、メチレン‐N*Hである。
「アルキレン(alkylene)」は、1〜6、好ましくは、1〜3又は4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の直鎖又は分岐の飽和二価の鎖を表し、例示の目的で及び好ましくは、メチレン、エチレン及びプロピレンである。好ましくは、アルキレンは、C1アルキレン又はC2〜C6アルキレンである。より好ましくは、アルキレンは、C2〜C3アルキレン又はC4〜C6アルキレンである。同じことが、C2〜C6アルキレン‐O*及びC2〜C6アルキレン‐NH*にも該当する。
「シクロアルキレン(cycloalkylene)」は、3〜8、好ましくは、4〜6の炭素原子を有する、炭素原子の脂環式二価の基を表し、例示の目的で及び好ましくは、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン及びシクロへキシレンである。
仮にLがシクロアルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、C3〜C6シクロアルキレン‐O*、例えば、シクロプロピレン‐O*、シクロブチレン‐O*、シクロペンチレン‐O*又はシクロへキシレン‐O*である。
好ましくは、Lは、以下:
(#は、OHとの結合位置を示す)
である。
仮にLが(R5‐O)‐置換C2〜C6アルキレン、(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*、(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C3〜C6アルキレン、又は(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*である場合、Lは、好ましくは、1又は2つの保護又は非保護ヒドロキシル基を有する、上で定義したようなアルキレンである。
好ましくは、Lは、以下:
から選択される(R5‐O)‐置換C3〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、Lは、以下:
(*は、Qとの結合位置を示し、#は、OHとの結合位置を示す)
から選択される(R6‐O),(R7‐O)‐2置換C4〜C6アルキレン‐O*である。
好ましくは、R5は、ヒドロキシル保護基である。好ましくは、R6及びR7は、ヒドロキシル保護基である。また、R6及びR7は、任意により、一緒に1つのジオール保護基を形成する。
式IVの化合物は、一般式及び/又は上で定義したような好ましい特徴の組み合わせによって定義される。
第一実施態様において、式IVの化合物は、式IV‐1の化合物として定義され、表Fにおける構造を参照のこと。
第二実施態様において、式IVの化合物は、式IV‐2の化合物として定義され、表Fにおける構造を参照のこと。
第三実施態様において、式IVの化合物は、式IV‐3の化合物として定義され、表Fにおける構造を参照のこと。
第四実施態様において、式IVの化合物は、式IV‐4の化合物として定義され、表Fにおける構造を参照のこと。
第五実施態様において、式IVの化合物は、単一異性体又はラセミ化合物及びジアステレオマー混合物を含む、式IV‐1、式IV‐2、式IV‐3及び式IV‐4の少なくとも2つの立体異性体の任意の混合物を包含するものとして定義される。上で開示した好ましい特徴は、すべての実施態様のために本明細書に組み込まれる。
表F:式IVの立体異性体
式IV‐1、式IV‐2、式IV‐3及び式IV‐4の化合物は、さらに、その無機又は有機酸又は塩基の医薬的に許容される塩、その水和物、錯体、エステル、アミド、及び溶媒和物及び任意により、医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤を包含する。
式IVの好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐ヒドロキシベンジル)グルタメートである。
式IVの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル4‐(4‐アミノベンジル)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)グルタメートである。
式IVの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(3‐ヒドロキシプロピル)ベンジル]グルタメートである。
式IVの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[3‐(4‐ヒドロキシフェニル)プロピル]グルタメートである。
式IVの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)‐アミノ]‐5‐(4‐ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオアートである。
式IVの他の好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチルN‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[(5‐ヒドロキシピリジン‐2‐イル)メチル]グルタメートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐4‐(4‐アミノベンジル)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐L‐グルタメートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[4‐(3‐ヒドロキシプロピル)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[3‐(4‐ヒドロキシフェニル)プロピル]‐L‐グルタメートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐(4‐ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオアートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2R)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐(4‐ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオアートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4R)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[(5‐ヒドロキシピリジン‐2‐イル)メチル]‐L‐グルタメートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐[(5‐ヒドロキシピリジン‐2‐イル)メチル]ヘキサンジオアートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐[2‐(4‐ヒドロキシフェニル)エチル]ヘキサンジオアートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐tert‐ブトキシカルボニルアミノ‐5‐(4‐ヒドロキシ‐ベンジル)‐ヘキサン二酸ジ‐tert‐ブチルエステルである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S)‐2‐アミノ‐5‐(4‐ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸である。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5R)‐2‐アミノ‐5‐(4‐ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸である。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
(2S,5S)‐2‐アミノ‐5‐(4‐ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸である。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジメチル(2S)‐2‐アミノ‐5‐(4‐ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオアートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐[3‐tert‐ブトキシ‐4‐(2‐ヒドロキシエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタメートである。
式IVの他のより好ましい化合物は、以下:
ジ‐tert‐ブチル(5S)‐2‐(4‐アミノベンジル)‐5‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオアートである。
本発明の第七態様は、式IIIの化合物の調製のための方法を対象とする(放射性医薬品)。
第一実施態様において、本発明は、以下のステップ:
式Iの化合物を18F‐放射性フッ素化して、式IIの化合物を得て、及び
式IIの化合物から保護基を切断して、式IIIの化合物を得る
を含む、式IIIの化合物の調製のための方法を対象とする。
任意により、本方法は、その後、固相抽出による式IIIの化合物の精製が続く。好ましくは、固相抽出は、カートリッジ又はカラムが使用される。一般式I、II及びIIIの化合物に関して開示した好ましい特徴及び実施態様は、本明細書に組み込まれる。
18F‐フッ素化のための方法は、当業者に周知である。例えば、18F‐フッ素化試薬は、K18F、H18F、Rb18F、Cs18F、Na18Fである。任意により、18F‐フッ素化試薬は、キレート剤、例えば、クリプタンド(例えば、4,7,13,16,21,24‐ヘキサオキサ‐1,10‐ジアザビシクロ[8.8.8]‐ヘキサコサン‐Kryptofix(商標))又はクラウンエーテル(例えば、18‐クラウン‐6)を含む。
18F‐フッ素化試薬は、また、当業者に公知の18F‐のテトラアルキルアンモニウム塩、又は18F‐のテトラアルキルホスホニウム塩、例えば、テトラブチルアンモニウム[18F]フルオリド、テトラブチルホスホニウム[18F]フルオリドであってもよい。好ましくは、18F‐フッ素化試薬は、Cs18F、K18F、テトラブチルアンモニウム[18F]フルオリドである。
このフッ素化で使用することができる試薬、溶媒及び条件は、当該技術分野おいて、当業者に一般的及び公知である。例えば、J. Fluorine Chem., 27 (1985): 177-191; Coenen, Fluorine-18 Labeling Methods: Features and Possibilities of Basic Reaction, (2006), in: Schubiger P.A., Friebe M., Lehmann L., (eds), PET-Chemistry - The Driving Force in Molecular Imaging. Springer, Berlin Heidelberg, pp. 15-50を参照。好ましくは、本発明の方法で使用する溶媒は、DMF、DMSO、アセトニトリル、DMA、又はそれらの混合物であり、好ましくは、溶媒は、アセトニトリル、DMSOである。
第二実施態様において、本発明は、以下のステップ:
式IVの化合物(ここで、Zは、OH又はNH2である)と、18F標識成分VIIとを反応させ、及び
任意により、保護基を切断して、式IIIの化合物を得る
を含む、式IIIの化合物(ここで、L1は、アルキレン‐O、アルキレン‐NH又はシクロアルキレン‐Oである)の調製のための方法を対象とする。
任意により、本方法は、その後、固相抽出による式IIIの化合物の精製が続く。好ましくは、固相抽出は、カートリッジ又はカラムが使用される。
[18F]フッ素含有成分は、以下の式VII:
(式中、
LGは、上で定義した通りであり、及び
L’は、上で定義したようなアルキレン又はシクロアルキレンである)
の化合物である。
一般式III及びIVの化合物に関して開示した好ましい特徴及び実施態様は、本明細書に組み込まれる。より好ましい実施態様において、式IVの化合物(ここで、Zが、OH及びR1が、H及びR2が、H及びR3がH及びR4がHである)は、18F‐CH2‐LG及び18F‐CH2‐CH2‐LGから選択される成分と反応する。
本発明の第八態様は、式VIの化合物の調製のための方法を対象とする(非放射性標準)。
第一実施態様において、本発明は、以下のステップ:
式Iの化合物をフッ素化して、式Vの化合物を得て、及び
式Vの化合物から保護基を切断して、式VIの化合物を得る
を含む、式VIの化合物の調製のための方法を対象とする。
任意により、本方法は、その後、式VIの化合物の精製が続く。適切な精製方法は、クロマトグラフィー法(例えば、HPLC、フラッシュクロマトグラフィー)である。一般式I、V及びVIの化合物に関して開示した好ましい特徴及び実施態様は、本明細書に組み込まれる。
第二実施態様において、本発明は、以下のステップ:
式IVの化合物と、フッ素含有成分VIII又はフッ素化試薬とを反応させ、及び
任意により、保護基を切断して、式VIの化合物を得る
を含む、式VIの化合物の調製のための方法を対象とする。
任意により、本方法は、その後、式VIの化合物の精製が続く。適切な精製方法は、クロマトグラフィー法(例えば、HPLC、フラッシュクロマトグラフィー)である。
フッ素含有成分は、以下の式VIII:
(式中、
LGは、上で定義した通りであり、及び
L’は、上で定義したようなアルキレン又はシクロアルキレンである)
の化合物である。
フッ素化試薬は、反応のために適切な試薬であり、そして、限定されないが、DAST又はノナフルオロブチルスルホニルフルオリドが例示される。
Fは、非放射性フッ素同位体[19F]である。一般式IV及びVIの化合物に関して開示した好ましい特徴及び実施態様は、本明細書に組み込まれる。
本発明の第九態様は、式Iの化合物の調製のための方法を対象とする(前駆体)。
第一態様において、本発明は、以下のステップ:
式IVの化合物(ここで、ZはOH‐L)に脱離基を導入する
を含む、式Iの化合物の調製のための方法を対象とする。
任意により、本方法は、その後、式Iの化合物の精製が続く。適切な精製方法は、クロマトグラフィー法(例えば、HPLC、フラッシュクロマトグラフィー)である。一般式I及びIVの化合物に関して開示した好ましい特徴及び実施態様は、本明細書に組み込まれる。
第二実施態様において、本発明は、以下のステップ:
式IVの化合物(ここで、Zは、OH又はNH2である)と、式IXの成分とを反応させる
を含む、式Iの化合物(ここで、Lは、アルキレン‐O、アルキレン‐NH又はシクロアルキレン‐Oである)の調製のための方法を対象とし、ここで、式IXは、以下:
(式中、
LGは、上に記載された通りであり、そしてLG’は、以下:
a)スルホネート脱離基、及び
b)ハロゲン
の群から選択から選択される脱離基であり、並びに
L’は、アルキレン又はシクロアルキレンである)
の化合物である。
任意により、本方法は、その後、式Iの化合物の精製が続く。適切な精製方法は、クロマトグラフィー法(例えば、HPLC、フラッシュクロマトグラフィー)である。一般式IV及びIの化合物に関して開示した好ましい特徴及び実施態様は、本明細書に組み込まれる。
本発明の第十態様において、式IIIの化合物は、薬剤又は医薬品として提供される。本発明は、また、処置のための薬剤又は医薬品の製造のための式IIIの化合物の使用に関する。
本発明の第十一態様において、増殖性疾患をイメージングするためのイメージングトレーサー又は放射性医薬品の製造のための式IIIの化合物である。イメージング剤又は放射性医薬品は、好ましくは、PET用途のためのイメージング剤として適している。
言い換えると、本発明は、イメージングトレーサー又は放射性医薬品としての一般式IIIの化合物を対象とする。本発明は、増殖性疾患のイメージングにおける使用のための一般式IIIの化合物を対象とする。
本発明は、また、以下のステップ:
式IIIの化合物を含む化合物の有効量を哺乳類に投与し、
哺乳類の画像を得、及び
画像を評価する
を含む、増殖性疾患のイメージング又は診断のための方法を対象とする。
より好ましい実施態様において、使用は、増殖性疾患のイメージングに関係する。腫瘍学において、増殖性疾患は、腫瘍及び/又は転移がんの存在によって特徴付けられる。好ましくは、腫瘍は、限定されないが、消化管又は結腸直腸の悪性腫瘍、肝臓がん、膵臓がん、腎臓がん、膀胱がん、甲状腺がん、前立腺がん、子宮内膜がん、卵巣がん、精巣がん、メラノーマ、小細胞及び非小細胞肺がん、異形成口腔内粘膜がん(dysplastic oral mucosa carcinoma)、侵襲性口腔がん;乳がん、例えば、ホルモン依存性及びホルモン非依存性乳がん、扁平上皮がん、神経学的がん疾患、例えば、神経芽細胞腫、グリオーマ、星状細胞腫、骨肉腫、髄膜腫、軟部組織肉腫、血管腫及び内分泌腫瘍、例えば、下垂体腺腫、クロモサイトーマ(chromocytoma)、傍神経節腫、血液学的がん疾患、例えば、リンパ腫及び白血病が挙げられる。好ましくは、転移がんは、上記腫瘍の1つの転移がんである。
本発明は、また、式IIIの18F標識化合物の検出可能な量を患者に導入し、そして前記患者をイメージングするステップを含むイメージング方法を対象とする。
本発明の他の態様は、患者、特に哺乳類、例えば、ヒトにおけるがん疾患を診断及び/又は処置するための、上記及び本明細書において記載された式IIIの化合物の使用である。好ましくは、診断における本発明の化合物の使用は、陽電子放射断層撮影(PET)を使用して行われる。
本発明の他の態様は、腫瘍のイメージング方法を対象とする。そのような方法は、a)上記そして本明細書において記載された検出可能な標識を含む化合物を哺乳類に投与し、及びb)腫瘍によって特異的に取り込まれる化合物に起因するシグナルを検出することを含む。
さらなる態様において、本発明は、がん疾患を有する患者の診断方法を対象とする。本方法は、a)そのような診断を必要とするヒトに、上記及び本明細書において記載されたように、ヒトにおいて、化合物を検出するための検出可能な標識を有する本発明の化合物を投与し、及びb)ヒトに対する化合物の投与に起因する検出可能な標識由来のシグナルを、好ましくは、陽電子放射断層撮影(PET)により測定することを含む。
増殖性疾患のPETイメージング診断方法及び増殖性疾患のPETイメージングのための使用方法は、、以下の好ましい化合物:
(4S)‐4‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸、
(4S)‐4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロポキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸、
4‐{4‐[(3‐[18F]フルオロプロピル)アミノ]ベンジル}‐L‐グルタミン酸、又は
(2S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸、並びにその立体異性体及びそれらの混合物
の1つの投与を含む。
第十二態様において、本発明は、以下:
a)式I又は式IVの化合物、又は
b)式VIの化合物
の所定の量を含む1つ以上のバイアルを含むキットを対象とする。
さらに、本発明の本態様によれば、キットは、許容される担体、希釈剤、賦形剤又はアジュバント又はそれらの混合物とともに、上記のような一般化学式を有する化合物を含む。好ましくは、キットは、生理的に許容されるビヒクル又は担体及び任意のアジュバント及び保存剤、本明細書に記載された反応を行うために及び/又は
標識試薬を生成するために適した試薬を含む。さらに、キットは、その使用のための取扱説明書を含んでもよい。
第十三の態様において、本発明は、生物学的アッセイ及びクロマトグラフ同定のための一般式III又はVIの化合物の使用を対象とする。より好ましくは、本使用は、一般式VIの化合物に関する。一般式VIの化合物は、基準及び/又は測定試薬として有用である。一般式III及びVIの化合物は、本明細書において、上のように定義され、そしてすべての実施態様及び好ましい特徴を包含する。
第十四態様において、本発明は、上の態様で定義したような式I、II、III、IVV又はVIの化合物を含む組成物を対象とし、そして実施態様を含む。
第一実施態様において、本発明は、式IIIの化合物及び医薬的に適切なアジュバントを含む組成物を対象とする。これらのアジュバントは、とりわけ、担体、溶媒、又は安定剤を含む。当業者は、自身の専門知識により、望ましい医薬処方、製剤又は組成物に適切であるアジュバントを熟知している。
本発明の化合物、医薬組成物又は組み合わせの投与は、当該技術分野において使用できる投与の一般的に許容される任意の方法で行われる。静脈送達が好ましい。
好ましくは、本発明の組成物は、イメージングのための活性化合物の用量が、37MBq(1mCi)〜740MBq(20mCi)の範囲であるように、投与される。特に、100MBq〜400MBqの範囲の用量が使用される。
好ましくは、本組成物は、以下の化合物:
(4S)‐4‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸、
(4S)‐4‐[4‐(3‐[18F]フルオロプロポキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸、
4‐{4‐[(3‐[18F]フルオロプロポキシ)アミノ]ベンジル}‐グルタミン酸、又は
(2S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(2‐[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
の1つ、並びにその立体異性体及び混合物、及びその適切な塩、及び上記のような医薬的に許容される担体又は希釈剤を含む。
第二実施態様において、本発明は、式VIの化合物を含む組成物を対象とする。そのような組成物は、分析目的のために使用することができる。好ましくは、本組成物は、以下の化合物:
(4S)‐4‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸、
(4S)‐4‐[4‐(3‐フルオロプロポキシ)ベンジル]‐L‐グルタミン酸、
4‐{4‐[3‐フルオロプロピル)アミノ]ベンジル}‐L‐グルタミン酸、又は
(2S)‐2‐アミノ‐5‐[4‐(2‐フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
の1つ、並びにその立体異性体及び混合物を含む。
第三実施態様において、本発明は、式I又はIVの化合物を含む組成物を対象とする。そのような組成物は、式III(放射性医薬)及び/又はVI(非放射性標準)の化合物の製造のために使用することができる。
好ましくは、本組成物は、以下の化合物:
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}‐L‐グルタメート、
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐{4‐[3‐(トシルオキシ)プロポキシ]ベンジル}‐L‐グルタメート、
ジ‐tert‐ブチル(4S)‐N‐(tert‐ブトキシカルボニル)‐4‐(4‐{[3‐(トシルオキシ)プロピル]アミノ}ベンジル)‐L‐グルタメート、
ジ‐tert‐ブチル(2S)‐2‐[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]‐5‐{4‐[2‐(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}‐ヘキサンジオアート
の1つ、及びその立体異性体を含む。
定義
以下の用語は、本発明の化合物の化学的構造の一般的及び特異的構造成分、並びに官能基及びそれに結合した置換基を記載する。それらは、化学的原子価ルールに基づいたそして適切な化学的に安定な構造をもたらす方法で組み合わせることができ、つまり、化合物は、反応混合物から有用な純度に単離するため、そしてそれらの所望の使用、例えば、医薬組成物への製剤化のために十分に堅牢である。本発明のために、特別の定めのない限り、用語は以下の意味を有する。
「アルキル(alkyl)」それ自体及びアルコキシ、アルキルカルボニル、アルキルアミノ、アルキルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ及びアルキルカルボニルアミノにおける「alk」及び「アルキル(alkyl)」は、一般に1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3の炭素原子を有する直鎖又は分岐のアルキルラジカルを表し、例示の目的で及び好ましくは、メチル、エチル、n‐プロピル、iso‐プロピル、tert‐ブチル、n‐ペンチル及びn‐ヘキシルである。
本明細書において使用される場合、用語「アルキレン(alkylene)」は、一般に1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3の炭素原子を有する、炭素原子の直鎖又は分岐の飽和二価の鎖を意味し、例示の目的で及び限定されないが、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、へキシレン、iso‐プロピレン、iso‐ブチレン、sec‐ブチレン、tert‐ブチレン、iso‐ペンチレン、2‐メチルブチレン、1‐メチルブチレン、1‐エチルプロピレン、1,2‐ジメチルプロピレン、neo‐ペンチレン、1,1‐ジメチルプロピレン、4‐メチルペンチレン、3‐メチルペンチレン、2‐メチルペンチレン、1‐メチルペンチレン、2‐エチルブチレン、1‐エチルブチレン、3,3‐ジメチルブチレン、2,2‐ジメチルブチレン、1,1‐ジメチルブチレン、2,3‐ジメチルブチレン、1,3‐ジメチルブチレン、1,2‐ジメチルブチレン、そして好ましくは、メチレン、エチレン及びプロピレンが挙げられる。
「シクロアルキレン(cycloalkylene)」は、3〜8、好ましくは5〜7の炭素原子を有する、炭素原子の脂環式二価の基を表し、例示の目的で及び好ましくは、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン及びシクロへキシレンである。
「アリーレン(arylene)」は、任意により1又は2つの「置換基(substituent)」で置換された、一般に6〜10の炭素原子を有する、単環又は二環式芳香族、炭素環式二価のラジカルを表し、例示の目的で及び好ましくは、フェニレンである。
「ヘテロアリーレン(heteroarylene)」は、一般に5〜10、好ましくは5〜6の環原子そしてこれに、3つまで、好ましくは1つのS、O及びNからなる群由来の原子を有する、芳香族、単環又は二環式二価のラジカルを表し、例示の目的で及び限定されないが、チエニレン、フリレン(furylene)、ピロリレン、チアゾリレン、オキサゾリレン、イミダゾリレン、ピリジレン、ピリミジレン、ピリダジニレン、インドリレン、インダゾリレン、ベンゾフラニレン、ベンゾチオフェニレン、キノリニレン、イソキノリニレン、トリアゾリレンが挙げられる。ここで、前記「ヘテロアリーレン(heteroarylene)」は、任意により、1又は2つの「置換基(substituent)」で置換される。好ましくは、「ヘテロアリーレン(heteroarylene)」は、ピリジレン又はトリアゾリレンである。
本明細書において使用される場合、「置換基(substituent)」は、アルキル、トリフルオロメチル、フルオロ、クロロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、保護(protected)ヒドロキシル、アルコキシ;好ましくは、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、保護(protected)ヒドロキシルである。
「ハロゲン(harogen)」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素である。
本明細書において、それ自体で、又は他の基の一部として使用される場合、用語「アミン保護基(amine‐protecting group)」は、当業者に公知であるか、又は自明なものであり、限定されないが、一連の保護基、すなわち、カルバメート、アミド、イミド、N‐アルキルアミン、N‐アリールアミン、イミン、エナミン、ボラン、N‐P保護基、N‐スルフェニル、N‐スルホニル及びN‐シリルから選択され、そして限定されないが、テキストブック Greene及びWuts, Protecting groups in Organic Synthesis, third edition, page 494-653に記載の保護基より選択され、参照により包含される。「アミン保護基(amine‐protecting group)」は、好ましくは、カルボベンジルオキシ(Cbz)、p‐メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert‐ブチルオキシカルボニル(BOC)、9‐フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)、ベンジル(Bn)、p‐メトキシベンジル(PMB)、3,4‐ジメトキシベンジル(DMPM)、p‐メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(トリチル)、メトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)又は1,3‐ジオキソ‐1,3‐ジヒロド‐2H‐イソインドール‐2‐イル(フタルイミド)である保護アミノ基又はアジド基である。
本明細書において、それ自体で、又は他の基の一部として使用される場合、「カルボキシル保護基(carboxyl‐protecting group)」は、当業者に公知であるか、又は自明なものであり、限定されないが、一連の保護基、すなわち、エステル、アミド及びヒドラジドから選択され、そして限定されないが、テキストブック Greene及びWuts, Protecting groups in Organic Synthesis, third edition, page 369-453に記載の保護基より選択され、参照により包含される。「カルボキシル保護基(carboxyl‐protecting group)」は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、tert‐ブチル、アリル、ベンジル、4‐メトキシベンジル又は4‐メトキシフェニルである。
本明細書において、それ自体で、又は他の基の一部として使用される場合、「ヒドロキシル保護基(hydroxyl‐protecting group)」は、当業者に公知であるか、又は自明なものであり、限定されないが、一連の保護基、すなわち、エーテル、エステルから選択され、そして限定されないが、テキストブック Greene及びWuts, Protecting groups in Organic Synthesis, third edition, page 17-200に記載の保護基より選択され、参照により包含される。「ヒドロキシル保護基(hydroxyl‐protecting group)」は、限定されないが、一連の保護基、すなわち、エーテル、エステル、例えば、t‐ブチル、ベンジル、p‐メトキシベンジル、p‐ニトロベンジル、アリル、トリチル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、エトキシエチル、1‐メチル‐1‐メトキシエチル、テトラヒドロピラニル、トリアルキルシリル;ベンゾイル、アセチル、及びフェニルアセチルから選択される。
また、1,2‐及び1,3‐ジオールの保護のために、本明細書において、それ自体で、又は他の基の一部として使用される場合、1又は2つの「ヒドロキシル保護基(hydroxyl‐protecting group)」は、当業者に公知であるか、又は自明なものであり、限定されないが、一連の保護基、すなわち、環状アセタール、環状ケタール、環状オルトエステル、シリル誘導体、環状カルボネート及び環状ボロネート、例えば、メチレン、エチリデン、ベンジリデン、イソプロピリデン、シクロヘキシリデン、シクロペンチリデン、及びジ‐t‐ブチルシリレンから選択され、そして限定されないが、テキストブック Greene及びWuts, Protecting groups in Organic Synthesis, third edition, page 201-245に記載の保護基より選択され、参照により包含される。
本明細書において、それ自体で、又は他の基の一部として使用される場合、「脱離基(leaving group)」は、当業者に公知であるか、又は自明なものであり、そして1つの原子又は1群の原子が、求核剤により化学物質から取り外し可能であることを意味する。例は、例えば、Synthesis (1982), p.85-125, table 2 (p.86;(この表2の最終項目は修正を必要とする:「n-C4F9S(O)2-O-ノナフラット(nonaflat)ではなく、「n-C4H9S(O)2-O-ノナフラット」である)), Carey及びSundberg, Organische Synthese, (1995), page 279-281, table 5.8;又はNetscher, Recent Res. Dev. Org. Chem., 2003, 7, 71-83, Scheme 1, 2, 10 and 15 and others). (Coenen, Fluorine-18 Labeling Methods: Features and Possibilities of Basic Reaction, (2006), in: Schubiger P.A., Friebe M., Lehmann L., (eds), PET-Chemistry-The Driving Force in Molecular Imaging. Springer, Berlin Heidelberg, pp.15-50, explicity: scheme 4 pp.25, scheme 5 pp 28, table 4 pp 30, Figure 7 pp 33)に記載される。
好ましくは、「脱離基(leaving group)」は、Br、I又はスルホネート脱離基、限定されないが、メチルスルホニルオキシ、(4‐メチルフェニル)スルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、ノナフルオロブチルスルホニルオキシ、(4‐ブロモ‐フェニル)スルホニルオキシ、(4‐ニトロ‐フェニル)スルホニルオキシ、(2‐ニトロ‐フェニル)スルホニルオキシ、(4‐イソプロピル‐フェニル)スルホニルオキシ、(2,4,6‐トリ‐イソプロピル‐フェニル)スルホニルオキシ、(2,4,6‐トリメチル‐フェニル)スルホニルオキシ、(4‐tertブチル‐フェニル)スルホニルオキシ、(4‐メトキシ‐フェニル)スルホニルオキシなどが挙げられる。
本発明の化合物において、キラル中心又は他の形態の異性体中心が、他で定義されていない場合、鏡像異性体及びジアステレオマーを含む、そのような立体異性体のすべての形態が、本明細書において包含されることを意図する。キラル中心を含む化合物は、ラセミ混合物として、鏡像異性体に富む混合物として、ジアステレオマー混合物として、ジアステレオマーに富む混合物として使用されてもよく、あるいはこれらの異性体混合物は周知技法を用いて分離され、個々の立体異性体を単独で使用してもよい。化合物が、互変異性体の形態にて存在しうる場合には、各互変異性体が、均等に、あるいは1つの形態にて優勢的に存在するいずれであっても、本発明の範囲内に含まれるものと考えられる。
本発明による化合物の適切な塩は、鉱酸、カルボン酸及びスルホン酸の塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸及び安息香酸の塩が挙げられる。
本発明による化合物の適当な塩はまた、慣用的な塩基の塩、例えば、例示の目的で及び好ましくは、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩及びマグネシウム塩)、並びにアンモニア又は1〜16の炭素原子を有する有機アミンに由来する、アンモニウム塩、例えば、例示の目的で及び好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N‐メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびN‐メチルピペリジンが挙げられる。
本明細書において使用される場合、用語「精製(purification)は、過剰な副産物、例えば、18F‐フルオリドを除去し、そして反応産物を濃縮して捕捉する目的を有する。精製は、放射性トレーサーに適切である、当業者に周知の任意の方法、例えば、クロマトグラフィー、HPLC、固相抽出カートリッジ又はカラムにより実施される。
一般合成
A.グルタミン酸塩骨格のアルキル化
XがCH2を表す本発明の化合物は、スキーム1において示されるようにグルタミン酸塩誘導体A−1のアルキル化により達成し得る。
スキーム1 グルタミン酸塩骨格のアルキル化(R1、R2、R3、R3、R4、A、Q、Z、Lは、上述され、RA2は、脱離基であり、RA1は、Z若しくはL、Z若しくはLの誘導体であり、或いはその後にZ若しくはL、又はZ若しくはLの誘導体に変換され得る。)
RA2は、脱離基(例えばBr、I、スルホン酸塩)として働き、且つRA1は、Z若しくはL、Z若しくはLの誘導体であり、或いはその後にZ若しくはL、又はZ若しくはLの誘導体に変換され得る。
グルタミン酸塩誘導体のアルキル化は、例えば:M.A.Brimble等、Bioorg.Med.Chem.2005、13、519〜523;S.Hanessian等、J.Org.Chem.2005、70、5070〜5085;S.Hanessian等、Org.Lett.2004、6、4683〜4686;J.Zhang等、Tetrahedron Lett.2003、44、1413〜1415等の文献において記載されている。R3が水素であり、且つR4がカルバメートタイプの保護基(例えばBoc)である場合、アルキル化が化合物A−3に選択性を与えることは周知である。R3及びR4の他の組み合わせ(例えばR3=水素且つR4=トリチル)が使用される場合、A−3及びA−4の混合物は、クロマトグラフィー法により得られ、且つ分離され得る。D−グルタミン酸塩構成要素A-5が使用される場合、対応するD−グルタミン酸塩誘導体が得られ得る(スキーム2)。
スキーム2 D−グルタミン酸塩骨格のアルキル化(R1、R2、R3、R3、R4、A、Q、Z、Lは、上述され、RA2は、脱離基であり、RA1は、Z若しくはL、Z若しくはLの誘導体であり、或いはその後にZ若しくはL、又はZ若しくはLの誘導体に変換され得る。)
Xが−CH2−を表し、且つAがプロピルを表す化合物は、臭化アリル(上記に引用した文献中に記載されたような)及びその後のアリール/ヘテロアリールハロゲン化物又はスルホン酸塩によるクロスカップリング、その後の水素化を用いる、化合物A-1又はA-5のアルキル化により獲得され得る。
B.ホモグルタミン酸塩誘導体の合成
XがCH2−CH2を表す本発明の化合物は、スキーム3において示されるように達成され得る。合成は、ホスホノ酢酸塩B−1のアルキル化により、適切には置換アレーン又はヘテロアレーンB−2と共に開始し、ホスホン酸塩中間体B−3を与える。式B−2の化合物は、しばしば当業者に公知であり、且つ場合によっては商業的に入手可能である。式B−2の化合物及びそれらを調製するために有用な中間体の多数の合成は、科学文献において記載されており、例えば、Helv.Chem.Acta 2002、85、3422、J.Med.Chem.1977、20、1258、Coll.Czechoslovak Chem.Comm.1948、13、289、J.Am.Chem.Soc.1958、80、2217、EP 379928を参照する。
その後に、式B−3の化合物は、適切な塩基により脱プロトン化され、アルデヒドB−4と反応し、典型的に二重結合異性体の混合物としてオレフィンB−5a及びB−5bを与える。アルデヒドB−4は、標準的な酸化反応により、例えばデス−マーチンのペルヨージナン等の超原子価ヨードを基礎とする試薬により当業者に公知である対応するホモセリン誘導体から入手可能である。
B−5a及びB−5b中に存在する二重結合は、その後に例えば触媒的水素化により飽和され、そしてZ’は、対応する保護基の除去によりZに移される。これは、前記保護基が水素化分解開裂に従うならば、1つの単一ステップにおいて達成され得る。これは、Xがエチレン基を表す場合に、式IVの化合物と同等である化合物B−6に通じる。
スキーム3 式B−6の化合物の調製であって、式中R1、R2、R3、R4、A、及びQは、本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義される通りであり、且つ式中Raは、C1〜C6アルキル基であり、且つZ’がハロゲンでない場合にZ’は本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義されるようにZを表し、且つZ”は、Z’の保護形態を表し、式中Z’中に含まれるヒドロキシル基は、当業者に公知であり、且つ本明細書における定義及び引用される文献中に記載されるような適切なヒドロキシル保護基により保護され、さらにZ”は、Z’がNH2ならば、保護されたシントンとしてのニトロであり得る。
或いは、式B−6の化合物は、反応性ホモセリン誘導体B−8により連続的にアルキル化され得るオルトゴナルに保護されたマロン酸エステルB−7から出発し、引き続き得られる産物B−9を式B−2の化合物によりアルキル化し、B−10を与えることにより調製され得る。その後にRbは、他のカルボン酸塩保護基の存在中で選択的に開裂し、その後に脱カルボキシル化され、式B−6の化合物を与える対応するモノカルボン酸を産する。さらにZ”は、Z’に変換され;最も好都合には、Z”中に存在する保護基は、例えば水素化分解によるRbとの同時開裂を可能にするように適切に選定される。当業者は、Z”−Q−A−基の多様な集合の導入についての合成経路の利点を容易に認識するであろう。ホモセリン誘導体B−8中に存在する立体化学情報が両マロン酸塩アルキル化ステップに渡り保持され得ることが示され得る。さらに本明細書において用いられるキラルHPLC法は、単一の立体異性体を単離し、且つ特徴付ける可能性を提示する。
スキーム4 式B−6の化合物の代替調製であって、式中R1、R2、R3、R4、A、及びQは、本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義される通りであり、且つZ’がハロゲンでない場合にZ’は本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義されるようにZを表し、且つZ”は、Z’の保護形態を表し、式中Z’中に含まれるヒドロキシル基は、当業者に公知であり、且つ本明細書における定義及び引用される文献中に発表されるような適切なヒドロキシル保護基により保護される。Rbは、任意に置換ベンジル基に限定されずに例示され得る中間体B−10中に存在する他の保護基、例えば他のカルボキシル−及びアミン−保護基の存在中で除去され得る基である。
その後に式IVの化合物のサブセットを構成している式B−6の化合物は、後の段落において概説されるように式Iの化合物へ(Z’がOHを表すならば)、又はZ’がHO−Lを表すならば、末端ヒドロキシル基の脱離基への変換により合成され得る。前記脱離基がスルホン酸塩ならば、これは適切な塩基、ピリジン、2,6−ルチジン、又はトリエチルアミン等の存在中におけるそれぞれのヒドロキシル化合物のスルホニルハロゲン化物(塩化トシル等)又はスルホニル無水物による処理等の当業者に周知の標準のスルホニル化手順により達成され得る。前記脱離基がBr又はIであるならば、変換は、それぞれのヒドロキシル化合物を、例えばトリアリールホスフィン及びそれぞれのN−ハロスクシンイミド(実施例の段落を参照)または炭素四ハロゲン化物と反応させることにより行われ得る。検査及び産物精製を促進するために、トリアリールホスフィンもポリマー結合試薬として使用され得る。
上記方法を使用すれば、式B−6’及びB−6”の化合物は、式B−8’及びB−8”の化合物を式B−7と反応させることによる起動順序により合成され得る(スキーム4−B)。
スキーム4−B 式B−6’及びB”の化合物の調製であって、式中R1、R2、R3、R4、A、及びQは、本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義される通りであり、且つ式中Z’がハロゲンでない場合にZ’は本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義されるようにZを表し、且つZ”は、Z’の保護形態を表し、式中Z’中に含まれるヒドロキシル基は、当業者に公知であり、且つ本明細書における定義及び引用される文献中に記載されるような適切なヒドロキシル保護基により保護される。Rbは、任意に置換ベンジル基に限定されずに例示され得る中間体B−10中に存在する他の保護基、例えば他のカルボキシル−及びアミン−保護基の存在中で除去され得る基である。
C.アリール/ヘテロアリール−OHのアルキル化
ヒドロキシル置換アリール又はヘテロアリール誘導体のそれらの対応するアルキルアリールエーテル又はアルキルヘテロアリールエーテルへの変換のための多数の方法及びバリエーションが、報告されている(概説については例えば:R.C.Larock、“Comprehensive Organic Transformations.”第2編、John Wiley & Sons, Inc., New York(1999)、889頁を参照)。従って、Lがアルキレン−Oを表す本発明の化合物は、スキーム5に従いヒドロキシル置換アリール−又はヘテロアリール誘導体C−1の変換により獲得され得る。式C−7の化合物は、式Iの化合物及び式Vの化合物の合成のための中間体として働き得る。例えばRC1は脱保護され得るし、そして得られる遊離ヒドロキシル基は、さらに式Iの化合物を与えるために脱離基へと変換され得るか(上記の方法を適用)又は式Vの化合物を与えるためにフッ化物へと変換され得る(上記の方法を適用)。
スキーム5 ヒドロキシル置換アリール又はヘテロアリール誘導体のアルキル化(R1、R2、R3、R4、LG、LG’、A、Q、Xは、上述され、RC1は、任意に保護されたヒドロキシル基であり、L’は、任意に置換アルキレンまたはシクロアルキレンであり、L”は、L”が少なくとも1つの酸素原子を含み、且つQとL”間の結合がQとL’の1つの酸素原子の間の結合であるならば、本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義された通りLを表し、且つnは1〜4’である。)
或いは、式C−7の特定の化合物は、当業者に公知の条件下(Bull.Chem.Soc.Jpn.1967、40、4235:Chem.Lett 2001、2、94;J.Org.Chem.1998、63、8554)で、式C−1の化合物の式C−8の化合物との反応により獲得され得る(スキーム6)。
スキーム6 ヒドロキシル置換アリール又はヘテロアリール誘導体C−1の式C−8に従うアルコールとの反応(R1、R2、R3、R4、A、Q、Xは、上述され、L’は、任意に置換アルキレン又はシクロアルキレンであり、L”は、L”が少なくとも1つの酸素原子を含み、且つQとL”間の結合がQとL’の1つの酸素原子の間の結合であるならば、本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義された通りLを表し、RC1は、任意に保護されたヒドロキシル基である。)
或いは、式C−7の化合物は、当業者に公知の条件下(例えばJ.Am.Chem.Soc.2005、127,8146;J.Org.Chem.2009、74、5075:J.Am.Chem.Soc.2001、123、10770;Tetrahedron Lett.2006、47、5333;J.Med.Chem.1996、39、3837;Tetrahedron Lett.2007、48、4293を参照)において、式C−9の化合物の式C−8の化合物との反応により獲得され得る(スキーム7)。
スキーム7 アリール又はヘテロアリール誘導体C−9の式C−8に従うアルコールとの反応(R1、R2、R3、R4、A、Q、Xは、上述され、L’は、任意に置換アルキレン又はシクロアルキレンであり、L”は、L”が少なくとも1つの酸素原子を含み、且つQとL”間の結合がQとL’の1つの酸素原子の間の結合であるならば、本発明の特許請求の範囲及び発表において定義された通りLを表し、LG’は、ハロゲンであり、RC1は、任意に保護されたヒドロキシル基である。)
D.アリール/ヘテロアリール−NH 2 のアルキル化
Lがアルキレン−NHを表す化合物は、当業者に公知であるアニリン誘導体D−1の変換により、例えば化合物C−2又はC−4を用いるアルキル化により、或いは化合物D−4を用いる還元的アミノ化により獲得され得る(スキーム8)。
スキーム8 アニリン誘導体のアルキル化(R1、R2、R3、R3、R4、LG、LG’、A、Q、Xは、上述されている。)
E.アルキルアリール誘導体及び構成要素の合成
Lがアルキレン又は置換アルキレンを表す本発明の化合物は、スキーム9に伴い、式C−9の化合物を、適切な式E−1のアルケン(例えばSynthesis 2005、20、3589を参照)、式E−3のアルキン(例えばOrganic Lett.2002、4、1411;J.Org.Chem.2003、68、3327を参照)、式E−5のアルケニル金属物質(例えばCollect.Czech.Chem.Commun.2000、65、434;Organic Lett.2000、2、565;SYNLETT 2002、7、1137;Tetrahedron Lett.1992、33、6139;Tetrahedron Lett.2002.43、4935を参照)、又は式E−6のアルキル金属物質(例えばTetrahedron Lett.1994、35、1177;Liebigs Ann.Chem.1991、3、295;Bull.Chem.Soc.Jpn.1997、70、437;Tetrahedron 1998、54、197;Tetrahedron Lett.1999、40、197;Tetrahedron Lett.2004、45、2467を参照)と、文献中に発表され、且つ当業者に公知である条件下において反応させることにより合成され得る(ここでの金属は、これらに限定されないが、Sn、Si、Mg、Zn及びBをそれらの適切な酸化状態において含め、且つさらにスキーム9及び上記に引用される文献において記載されるクロスカップリング反応を促進するために適切なリガンドにより置換される)。式E−2、E−4及びE−7の化合物は、当業者に公知の方法により式Iの化合物及び式Vの化合物にさらに合成され得る。式E−2及びE−4の化合物の場合、非芳香族の二重結合及び三重結合は、例えば水素化分解により飽和され得る。これは、保護基が結果的に選定されるならば(例えばベンジル保護基)、RC1ヒドロキシル基を脱保護し得るし、そうでなければ他の手段による(例えばケイ素に基づく保護基の場合はTBAFを用いる)前又はその後に脱保護される。E−7のRC1ヒドロキシル基の脱保護は、同様に達成され得る。いくつかの場合では、保護されていないヒドロキシル基を含んで成る対応の構成要素もまた使用され得る。そのようにして誘導される式E−7の化合物の遊離ヒドロキシル基は、上記の方法により適切な脱離基に変換されて式Iの化合物を与え得るか、またはフッ化物に変換されて式Vの化合物を与え得る。
スキーム9 アリール又はヘテロアリール誘導体C−9の、アルケン、アルキン、アルケニル金属誘導体、及びアルキル金属誘導体(R1、R2、R3、R4、A、Q、X、LG’は、上述され、L’は、任意に置換アルキレン又はシクロアルキレンであり、L’’’は、QとL’’’Q間の結合が、QとL’’’の1つの酸素原子の間の結合であるならば、本発明の特許請求の範囲及び明細書において定義された通りLを表し、RC1は、任意に保護されたヒドロキシル基であり、M*は、適切な酸化状態にある金属原子であり、且つさらに適切なリガンドにより置換され得る。)との反応
或いは、式E−1、E−3、E−5、及びE−6の化合物は、式C−9の化合物との反応にのために、式E−8の化合物との反応について発表した方法と同一の方法において使用され得る(スキーム10)。非芳香族二重結合及び三重結合は、例えば水素化分解により飽和され得る。A’は、A−RA2に変換され得る。例えば、A’が任意に保護されたヒドロキシアルキルであるならば、ヒドロキシル基の脱保護及びその後のハロゲン化物又はスルホン酸塩への変換は、それぞれの実施例において式A−2及びB−2の化合物と同一の方法において使用され得る式E−10又はE−13の化合物をもたらす。
スキーム10 アリール又はヘテロアリール誘導体E−8の、アルケン、アルキン、アルケニル金属誘導体、及びアルキル金属湯導体との反応(A、Q、LG’、L’、RC1、RA2、M*は、上述され、A’は、当業者に公知に方法によりA−RA2へ変換され得る残基である。)
F.スルホン酸塩の合成
一般式Iの18F−アルキル化合物のための前駆体は、当業界において公知の方法に従い、それぞれのヒドロキシル化合物から合成され得る例えばトシラート、ブロシラート、ノシラート、メシラート、トリフラート、ノナフラート等である(J.March、Advanced Organic Chemistry、第4編.1992、John Wiley & Sons、352ff頁)。さらなる方法は、実施例5及び7において記載され、且つ適切なビス(トシラート)等、例えばTsO−(CH2)n-OTsによる合成を含んで成る。一般式Iの18F−アルキル化合物のための他の前駆体は、例えばヨウ化物及び臭化物等であり、それぞれのフッ化物へのその変換は、当業界において公知である(J.March、上記を参照)。
G. 18 Fフッ素化
本発明の18F標識化合物の放射性合成は、当業者に入手可能な文献及びデータベースにおいて記載されている公知方法を用いて、多数の方法において達成され得る。さらに詳細には、一般式II及びIII に伴う本発明の化合物は、スキーム11において概説されるように、Iから出発して合成され得る。かかる求核フッ素化は、当業者に公知であり、さらに検討のための文献中にも記載され、また例えばCai等、Eur.J.Org.Chem、2008.2853;Ametamey等、Chem.Rev、2008、108、1501、Miller等、Angew.Chem.Int.編.2008.47、8998の中の参照中に引用されている。
スキーム11 式III の18F標識化合物の合成(R1、R2、R3、R3、R4、LG、A、Q、X、Zは、上述されている。)
さらに式中Lが、「アルキレン−O」又は「アルキレン−NH」である一般式II及びIII に伴う本発明の化合物は、式中ZがOH又はNH2である式IVの化合物の18F標識構成要素(例えば18F−アルキレンLG)による変換により獲得され得る。かかる18F標識構成要素は、ブロモ−[18F]フルオロ−メタン(18F−CH2−Br)であり得る。18F−CH2−Brは、ジ−ブロモ−メタンを[18F]フッ化物源と反応させることにより合成され得る。
H. 19 Fフッ素化
式II及びIII の18F標識化合物について記載したものと同様な方法において、1つ以上のステップでの式Iの分子の求核フッ素化、その後の保護基の除去により式Vの19F−誘導体が獲得され、式VIの19Fの化合物を与え得る(スキーム12)。或いは、一般式V及びVIに伴う本発明の19F置換化合物は、当業者に公知の方法により、ヒドロキシル基のフッ素化により中間体H−1から出発し、式Vの化合物までを提案し得る。さらに式中Lが「アルキレン−O」又は「アルキレン−NH」である一般式V及びVIに伴う本発明の化合物は、式中ZがOH又はNH2である式IVの化合物の、構成要素(例えばF−アルキレン−LG)を含むFによる変換により獲得され得る。
スキーム12 式V及びVIの19F−誘導体の合成(R1、R2、R3、R3、R4、LG、A、Q、X、Zは、上述されている)。
異なる構成要素(L−又はD−アミノ酸誘導体、或いはL/D混合物等)多種多様の立体異性体からの出発は、上記及び実施例中の一般的な説明に従い合成され得ることは、当業者に明白である。
HPLC法
他に断りのない限り、分取HPLCは、Labomatic HD−3000 HPLC勾配ポンプ、125×30mm Chromatorex C−18カラム、標準UV検出器、及びLabomatic Labocol Vario−2000フラクションコレクターを含んで成るHPLC装置において行った。流速は、典型的に150mL/分であり、且つ7分の範囲内の総勾配時間であった。
方法A:
カラム:Chromatorex C−18 10μm、125×30mm
溶離液:A:水の中で0.1%のHCOOH、B:MeCN、
勾配:A35%/B65%→B100%
方法B:
カラム:Chromatorex C−18 10μm、125×30mm
溶離液:A:水の中で0.1%のHCOOH、B:MeCN、
勾配:A90%/B10%→A50%/B50%
方法C:
カラム:Chromatorex C−18 10μm、125×30mm
溶離液:A:水の中で0.1%のHCOOH、B:MeCN、
勾配:A70%/B30%→A30%/B70%
方法D:
カラム:Chromatorex C−18 10μm、125×30mm
溶離液:A:水の中で0.1%のHCOOH、B:MeCN、
勾配:A60%/B40%→A20%/B80%
方法E:
カラム:Chromatorex C−18 10μm、125×30mm
溶離液:A:水の中で0.1%のHCOOH、B:MeCN、
勾配:A75%/B25%→A99%/B1%
分析HPLC法
分析HPLCは、18F標識誘導体の放射化学的純度を決定するために使用した。対応する19F誘導体は、同一性の確認のために使用した。
分析HPLCシステム1:
HPLCポンプ:Agilent 1200、Bin Pump SL G1315B
UV検出器:Agilent 1200、DAD SL G1315C
放射線検出器:Raytest Gabi
分析HPLCシステム2:
HPLCポンプ:Agilent 1100、Bin Pump G1312A
UV検出器:Agilent 1100、DAD G1315B
放射線検出器:Raytest Gabi
分析HPLC法C:
カラム:ACE 3 C18、4.6×50mm、3μm、100A
溶離液:A:水+0.1%のTFA;B:アセトニトリル+0.1%のTFA
流量:2mL/分
勾配:0:00〜01:00分5%B、01:00〜04:00分5〜95%B、04:00〜04:20分95〜100%B、04:20〜05:50分100%B、05:00〜06:00分100〜5%B、06:00〜07:00分5%B
分析HPLC法D:
カラム:Chromolith SpeedROD、50*4.6mm、RP−18e、Merck
溶離液:A:0.01MのNa2HP04(pH7.4):B:アセトニトリル
流量:2mL/分
勾配:00:00〜02:00分0%B、02:00〜07:00分0〜95%B、07:00〜07:20分95〜100%B、07:20〜08:50分100%B、08:50〜09:00分100〜0%B、09:00〜10:50分0%B
分析HPLC法E:
カラム:ACE 3 C18、4.6×50mm、3μm、100A
溶離液:A:水+0.1%のTFA;B:アセトニトリル+0.1%のTFA
流量:2mL/分
勾配:00:00〜02:00分5%B、02:00〜07:00分5〜95%B、07:00〜07:20分95〜100%B、07:20〜08:50分100%B、08:50〜09:00分100〜5%B、09:00〜10:50分5%B
分析HPLC法F:
カラム:Hypercarb、100×4.6mm、7μm、Thermo Scientific
溶離液:A:水+0.1 % TFA; B: アセトニトリル + 0.1 % TFA
流量:2mL/分
勾配:00:00〜07:00分5〜95%B、07:00〜07:20分95〜100%B、07:20〜08:50分100%B、08:50〜09:00分100〜5%B、09:00〜12:00分5%B
分析HPLC法G−プレカラム誘導体化法:
カラム:Luna 5μ C18、250×4.6mm、5μm、Phenomenex
溶離液:A Na2HPO4−緩衝剤 0.04M pH7.8;B:アセトニトリル/メタノール/水 45/45/10
流量:1.5mL/分
勾配:00:00〜30:00分10〜50%B、30:00〜31:00分50〜100%B、31:00〜34:00分100%B、34:00〜35:00分100〜10%B、35:00〜37:00分10%B
プレカラム誘導体化:20μLサンプル+20μLホウ酸塩緩衝剤(Agilent)+20μL OPA−試薬(Agilent)
分析HPLC法H:
カラム:ACE 3 C18、4.6×50mm、3μm、100A
溶離液:A:水+0.1%のTFA;B:アセトニトリル+0.1%のTFA
流量:2mL/分
勾配:00:00〜10:00分5〜30%B、10:00〜10:50分30〜100%B、10:50〜12:00分100%B、12:00〜12:50分100〜5%B、12:50〜14:00分5%B
分析HPLC法I:
カラム:ACE 3 C18、4.6×50mm、3μm、100A
溶離液:A:水+0.1%のTFA;B:アセトニトリル+0.1%のTFA
流量:2mL/分
勾配:00:00〜07:00分5〜95%B、07:00〜08:00分95〜100%B、08:00〜08:80分100%B、08:80〜09:00分100〜5%B、09:00〜11:00分5%B
キラル分析HPCL法
他に断りのない限り、キラル分析HPCLは、1.0mL/分の流動速度で、且つカラムにより室温で行った。検体充填は、典型的に適切な溶媒において5μLの1.0mg/mLの溶液である。さらに詳細には、読み取りは、個々の方法を参照する。
キラルHPLC法c1:
システム:Waters:Alliance 2695、DAD 996、ESA:Corona
カラム:Chiralpak AD−H 5μm 150×4.6mm
溶離液:ヘキサン/エタノール 90:10 アイソクラチック
検出:DAD 210nm
キラルHPLC法c2:
システム:Waters:Alliance 2695、DAD 996、ESA:Corona
カラム:Chiralpak IA 5μm 150×4.6mm
溶離液:ヘキサン/エタノール 95:5 アイソクラチック
検出:DAD 210nm
キラルHPLC法c3:
システム:Dionex:ポンプ680、ASI 100、Knauer:UV−検出器K−2501
カラム:Chiralpak AD−H 5μm 150×4.6mm
溶離液:ヘキサン/イソプロパノール 80:20+0.1%のHCOOH アイソクラチック
検出:UV210nm
キラルHPLC法c4:
システム:Dionex:ポンプ680、ASI 100、Waters:UV−検出器2487
カラム:Chiralpak AD−H 5μm 150×4.6mm
溶離液:ヘキサン/イソプロパノール 85:15+0.1%のジエチルアミン アイソクラチック
検出:DAD 220nm
キラルHPLC法c5:
システム:Dionex:ポンプ680、ASI 100、Waters:UV−検出器2487
カラム:Chiralpak AD−H 5μm 150×4.6mm
溶離液:ヘキサン/イソプロパール 80:20+0.1%のジエチルアミン アイソクラチック
検出:DAD 220 nm
以下の実施例において使用される語句「水(pH2)」は、pH2の希塩酸に言及する。
化学実施例
実施例1
(4S)−4−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]−L−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4S)−4−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
6.0g(16.7mmol)のジ−tert−ブチルBoc−グルタメート(Journal of Peptide Research(2001)、58、338)を 50mLのテトラヒドロフラン中に溶かし、そして−70℃まで冷却した。テトラヒドロフラン中の36.7mL(36.7mmol)のリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1M溶液を、この温度で90分かけて滴下して添加し、そして混合物を−70℃でさらに2時間撹拌した。40mLのテトラヒドロフラン中の13.88g(50mmol)の4−(ベンジルオキシ)ベンジルブロミド(Helvetica Chimica Acta、2002、85、3422)をその後に滴下して添加し、そして2時間後にこの温度で冷却槽を取り除き、そして90mLの2Nの水性塩酸及び500mLのジクロロメタンを添加した。有機相を分離し、中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてろ過し、そしてろ液を濃縮した。本方法において得られた粗産物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲルにおけるクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせそして濃縮した。
収率:3.44g(37.1 %)
ESI+ m/z 556 (M+H)。
b)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメート
3.3g(5.94mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−4−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートを200mLのメタノール中に溶かし、そしてアルゴン雰囲気下でパラジウム(炭上で10%)を添加し、そして懸濁物を一晩、室温で水素化した。反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そしてヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて、残渣をシリカゲルにおけるクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:2.07g(74.9%)
ESI+ m/z 466(M+H)。
c)(4S)−4−[4−{2−フルオロエトキシ}ベンジル]−L−グルタミン酸
30mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の315mg(0.68mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメートに、206mg(1.5mmol)の粉末炭酸カリウム及び104mg(0.81mmol)の1−ブロモ−2−フルオロエタンを添加し、そして得られた懸濁物を5時間、60℃で、及び一晩、室温で撹拌した。その後に反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣を酢酸エチル及び水の中に採取した。有機相を分離し、中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮した。ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]−L−グルタメートを粗産物として獲得し(110mg、32,6%)、そしてさらなる精製をせずに脱保護し:3mLのトリフルオロ酢酸を油性の残渣に添加し、そして溶液を2日間、室温で撹拌した。過剰なトリフルオロ酢酸を蒸発させ、そして残渣をテトラヒドロフラン中に3回採取し、そして蒸発させた。得られたオイルを、水/アセトニトリル勾配を用いてC−18逆相シリカゲルにおけるクロマトグラフィーにかけ、適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:25mg(41.8%)
ESI+ m/z 300(M+H)。
実施例2
ジ−tert−ブチル(4S)−N(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}−L−グルタメート
ジ−tert-ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメート(90mg、0.19mmol)、1,2−エタンジオール−ビス(4−メチルベンゼンスルホネート)(358mg、0.97mmol)、及び炭酸セシウム(189mg、0.580mmol)を、9mLのN,N−ジメチルホルムアミドの中に溶かし、そして溶液を室温で16時間撹拌した。さらに200mgの炭酸セシウムを添加し、そして混合物をさらに4時間撹拌した。その後に反応物を1Nの水性塩酸(50mL)中に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した(3×75mL)。組み合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて粗産物をシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:90mg(70.1%)
ES1+ m/z 664.6(M+H)。
実施例3
4−[4−(2−[ 18 F]フルオロエトキシ)ベンジル]−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(3138MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ-tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}−L−グルタメートを乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で10分間撹拌した。5分間、室温で冷却した後に、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で13分間撹拌した。粗産物を水(pH2)で30mLまで希釈し、そして2つの事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(Phenomenex)に通した。カートリッジを50mLの水(pH2)及び50mLのエタノールで洗浄した。782MBq(43%d.c.)の4−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)ベンジル)−L−グルタミン酸([18F]−1)を、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出した。放射化学純度は、>95%(tR =3.5分、分析HPLC法D)であると決定した。
実施例4
(4S)−4−[4−(3−フルオロプロポキシ)ベンジル]−L−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−{3−フルオロプロポキシ)ベンジル}−L−グルタメート
9mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の93mg(0.20mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメート(実施例1b)に、60.7mg(0.44mmol)の粉体炭酸カリウム及び45mg(0.24mmol)の1−ヨード−3−フルオロプロパン(ABCR GmbH、独)を添加し、そして得られた懸濁物を5時間、60℃で、そして一晩、室温で撹拌した。その後に反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣を酢酸エチル及び水の中に採取した。有機相を分離し、そして中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮した。本方法において得られた粗産物を、ジクロロメタン/メタノール勾配を用いてシリカゲルにおけるクロマトグラフにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:96mg(91 .4%)
ESI+ m/z 526(M+H)。
b)(4S)−4−[4−(3−フルオロプロポキシ)ベンジル)−L−グルタミン酸
60mg(0.11mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(3−フルオロプロポキシ)−ベンジル]−L−グルタメートを、2mLのトリフルオロ酢酸及び1mLのメトキシベンゼン中に採取し、そして一晩、室温で撹拌した。過剰なトリフルオロ酢酸を蒸発させ、そして残渣をテトラヒドロフラン中に3回採取し、そしてその後に蒸発させた。得られたオイルを、水/アセトニトリル勾配を用いて、C−18逆相シリカゲルにおけるクロマトグラフにかけ、適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:15mg(40.7%)
ESI+ m/z 314 (M+H)。
実施例5
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[3−(トリルオキシ)プロポキシ]ベンジル}−L−グルタメート
10mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の100mg(0.22mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシ-ベンジル)−L−グルタメート(実施例1b)に、210mg(0.64mmol)の炭酸セシウム及び413mg(1.07mmol)の1,3−プロパンジオール ジ-p-トルエンスルホネート(Aldrich)を添加し、そして得られた懸濁物を一晩、室温で撹拌した。その後に反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣をジクロロメタン及び1Mの塩酸の中に採取した。有機相を分離し、中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮した。本方法において得られた粗産物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲルにおけるクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:87mg(56.8%)
ESI+ m/z 678(M+H)。
実施例6
4−[4−(3−[ 18 F]フルオロプロポキシ)ベンジル]−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(3055MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)上にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。混合物を穏やかな窒素流下で、120℃で乾燥させた。アセトニトリルの添加(2×1mL)後に乾燥を繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[3−(トシルオキシ)プロポキシ]ベンジル}−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で、10分間撹拌した。5分間、室温で冷却した後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を30mLまで水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(Phenomenex)に通した。カートリッジを30mLの水(pH2)及び40mLのエタノールで洗浄した。1216MBq(63%d.c.)の4−[4−(3−[18F]フルオロプロポキシ)ベンジル]−L−グルタミン酸([18F]−4)を、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水中、7gのNa2HP04・2H2O;6gのNaCl)で溶出した。放射化学純度は、>95%(tR=3.9分、分析HPLC法D)であると決定した。
実施例7
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−{[3−(トシルオキシ)プロピル]アミノ}ベンジル)−L−グルタメート
a)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ニトロベンジル)−L−グルタメート
5.0g(13.9mmol)のジ−tert−ブチル Boc−グルタメート(Journal of Peptide Research(2001)、58、338)を、30mLのテトラヒドロフラン中に溶かし、そして−70℃に冷却した。30.6mL(30.6 mmol)のテトラヒドロフラン中の1Mのリチウム ビス(トリメチルシリル)アミドの溶液を、85分かけて、この温度で滴下して添加し、そして混合物を−70℃で、さらに2時間撹拌した。その後に30mLのテトラヒドロフラン中の9.0g(41.7mmol)の4−ニトロベンジルブロミドを滴下して添加し、そして1.5時間後にこの温度で冷却槽を取り除き、そして100mLの2Nの水性塩酸及び450mLのジクロロメタンを添加した。有機相を分離し、水で洗浄し(3×150mL)、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてろ過し、そしてろ液を濃縮した。本方法において得られた粗産物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲルにおけるクロマトグラフにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:2.56g(33.5%)
ESI+ m/z 495(M+H)。
b)ジ−tert−ブチル(4S)−4−(4−アミノベンジル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
50mLのメタノール中及びアルゴン雰囲気下で、2.35g(4.3mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ニトロベンジル)−L−グルタメートにパラジウム(炭上10%)を添加し、そして懸濁物を一晩、室温で水素化した。反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上のクロマトグラフにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:1.84g(90.8%)
ESI+ m/z 465 (M+H)。
c)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−{[3−(トシルオキシ)プロピル]アミノ}−ベンジル]−L−グルタメート
12mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の230mg(0.5mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−4−(4−アミノベンジル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートに、138mg(1.0mmol)の炭酸カリウム及び385mg(1.0mmol)の1,3−プロパンジオール ジ-p-トルエンスルホネート(Aldrich)を添加し、そして得られた懸濁物を1時間、マイクロ波オーブンにおいて100℃で加熱した。その後に反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣をジクロロメタン中に採取した。本方法において得られた粗産物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて、Biotage(商標)SNAPカートリッジKP−NHにおけるクロマトグラフにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:6mg(1.8%)
ESI+ m/z 677 (M+H)。
実施例8
4−{4−[(3−[ 18 F]フルオロプロピル)アミノ]ベンジル}−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(2900MBq)を、事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light. Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−{[3−(トシルオキシ)プロピル)アミノ}ベンジル]−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で、10分間撹拌した。5分間、室温で冷却した後に、2MのHCI(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を5mLまで水で希釈し、そして半分取HPLCにより(ACE 5 C18、250×10mm;水中で5〜30%のアセトニトリル+0.1%のTFA、20分かけて)精製した。産物のフラクションを10:50分までに収集し、20mLまで水pH2で希釈し、そしてSCXカートリッジ(Strata−X−C 200mg、Phenomenex)に通した。カートリッジをエタノール(20mL)で洗浄し、そして産物を5mLのリン酸塩緩衝剤(1LのH2O中、7gのNa2HP04・2H2O;6gのNaCl)で溶出した。67MBq(4%d.c.)の4−{4−[(3−[18F]フルオロプロピル)アミノ]ベンジル)−L−グルタミン酸([18F]−8)を得た。放射化学純度は、>95%であると決定した(tR=1.7分、分析HPLC法C)。
実施例9
4−[4−(3−フルオロプロピル)ベンジル]−L−グルタミン酸
a)3−(4−ブロモフェニル)プロパン−1−オール
3−(4−ブロモフェニル)プロピオン酸(Aldrich)(12.25g、53.48mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)中に溶かし、そして溶液をテトラヒドロフラン(100mL)中のリチウムアルミニウムヒドリド(1.22g、32.09mmol)にゆっくり添加した。反応を3時間撹拌し、その後に150mLの1N水性炭酸水素ナトリウムを添加し、混合物を酢酸エチルで抽出し(3×150mL)、そして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物を精製せずに使用した。
収率:5.77g(50.2%)
b)ベンジル 3−(4−ブロモフェニル)プロピルエーテル
3−(4−ブロモフェニル)プロパン−1−オール(5.77g、26.83mmol)を、ジクロロメタン(30mL)及び水(30mL)と混合し、そしてその後に臭化ベンジル(6.88g、40.24mol)、硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.46g、1.34mmol)、及び水酸化ナトリウム(5.37g、134.17mmol)を添加した。混合物を一晩撹拌し、ジクロロメタンで数回抽出し、そして組み合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて粗産物をシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:3.59g(43.9%)
c)4−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]ベンズアルデヒド
テトラヒドロフラン(32mL)中のベンジル 3−(4−ブロモフェニル)プロピルエーテル(3.59g、1 1.77mmol)の溶液に、−75℃で、アルゴン雰囲気下で、n−ブチルリチウム(ヘキサン中、1.6M、8.83mL)を添加した。溶液を15分撹拌し、そしてN,N−ジメチルホルムアミド(1.09mL、14.13mmol)を滴下して添加した。反応をさらに30分間撹拌し、そしてその後に室温に温め、水性塩化アンモニウム溶液でクエンチし、tert−ブチルメチルエーテルで抽出し、そして真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて粗産物をシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:1.86g(62.1%)
d)4−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]ベンジルアルコール
エタノール(28mL)中の4−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]ベンズアルデヒド(1.86g、7.31mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(83mg、2.19mmol)を室温でゆっくり添加した。混合物を1時間撹拌した。水(50mL)を添加し、そして混合物を酢酸エチルで抽出し(3×50mL)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物を精製せずに使用した。
収率:2.12g(113.2%)
e)ベンジル 3−[4−(ブロモメチル)フェニル]プロピルエーテル
{4−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]ベンジルアルコール(1.86g、7.31mmol)を、82mLのジクロロメタン中に溶かした。溶液を0℃に冷却した。3.25g(12.41mmol)のトリフェニルホスフィン及び4.11g(12.41mmol)の四臭化炭素を溶液に添加した。氷槽を取り除き、そして反応1を1時間撹拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣にtert−ブチルメチルエーテル(100mL)を添加し、そして混合物を−20℃で、30分間混合した。混合物をろ過し、そして真空中でろ液を濃縮した。粗産物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:1.75g(75%)
f)ジ―tert−ブチル(4S)−4−{4−[3−{ベンジルオキシ}プロピル]ベンジル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
テトラヒドロフラン(18mL)中の1.08g(3.38mmol)のジ−tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートの溶液に、−78℃で、リチウム1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン−2−イド(テトラヒドロフラン中、1.0M、6.20mL)を滴下して添加した。溶液を2時間撹拌し、その後に5mLのテトラヒドロフラン中に溶けた1−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]−4−(ブロモメチル)ベンゼン(1.01g、2.82mmol)をゆっくり添加した。反応をさらに2時間撹拌し、そしてその後に10mLの2Nの水性塩化水素の添加によりクエンチした。混合物を室温まで温め、10mLの1Nの水性塩化水素中に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した(3×30mL)。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチルを用いて粗産物をシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:1.36g(67.3%)
ESI+ m/z 598.5 (M+H)。
g)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(3−ヒドロキシプロピル)ベンジル]−L−グルタメート
17mLのメタノール中の690mg(1.15mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−4−{4−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]ベンジル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートの溶液にパラジウム(炭上で10%)を添加し、そして懸濁物を一晩、室温で、水素雰囲気下において撹拌した。混合物をセライトでろ過し、そして溶媒を蒸発させた。残りの材料は、精製せずに使用した。
収率:563mg(96.1%)
ESI+ m/z 508.4(M+H)。
h)ジ−tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(3−フルオロプロピル)ベンジル]−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[3−(トシルオキシ)プロピル]ベンジル}−L−グルタメート(実施例10を参照)(100mg、0.15mmol)を1mLのアセトニトリル中に溶かし、そしてテトラ−n−ブチルアンモニウム テトラ−(tert−ブチルアルコール)−配位フッ化物(Angew.Chem.2008、120、8532〜8534)(169mg、0.30mmol)を添加した。混合物を70℃で、2時間撹拌した。さらに169mgのフッ化物源を添加し、そして反応をさらに1.5時間、70℃で撹拌した。室温に冷却後、混合物を水(10mL)の中に注ぎ、そしてtert−ブチルメチルエーテル(3×10mL)により抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。残渣をアセトニトリル/水勾配により逆相(RP−18)カラム上で精製した。適切なフラクションを収集し、減圧下でアセトニトリルを蒸発させ、そして残りの水性溶液を凍結乾燥させた。
収率 50mg(64.9%)(ジアステレオマーの混合物)
ESI+ m/z 510.6 (M+H)
i)4−[4−(3−フルオロプロピル)ベンジル]−L−グルタミン酸
ジ-tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(3−フルオロプロピル)ベンジル]グルタメート(50mg、0.10mmol)を3mLのトリフルオロ酢酸中に溶かし、そして室温で1時間撹拌した。その後に5mLのトルエンを添加し、そして溶液を真空中で濃縮した。産物を分取HPLCにより精製した。適切なフラクションを収集し、減圧下でアセトニトリルを蒸発させ、そして残りの水性溶液を凍結乾燥させた。
収率:9.8mg(32.3%)(ジアステレオマーの混合物)
ESI+ m/z 298.4 (M+H)。
実施例10
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[3−(トシルオキシ)プロピル]ベンジル}−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(3−ヒドロキシプロピル)ベンジル)−L−グルタメート(514mg、1.01mmol)をピリジン(25mL)中に溶かし、そして0℃でp−トルエンスルホン無水物(Aldrich)(661mg、2.03mmol)をゆっくり添加した。反応を2時間撹拌し、その後に25mLの1Nの水性塩化水素中に注いだ。混合物をtert−ブチルメチルエーテル(3×50mL)で抽出し、有機相を飽和水性炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて粗産物をシリカゲルにおけるクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。アセトニトリル/水勾配により産物を逆相(RP−18)HPLCカラムにおいて再精製した。適切なフラクションを収集し、減圧下でアセトニトリルを蒸発させ、そして残りの水性溶液を凍結乾燥させた。
収率:179mg(26.7%)
ESI+ m/z 662.6 (M+H)。
実施例11
4−[4−(3−[ 18 F]フルオロプロピル)ベンジル]−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(2837MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA.Waters)上にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのトシラート ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[3−(トシルオキシ)プロピル]ベンジル}−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で10分間撹拌した。5分間、室温で冷却した後、2MのHCL(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を30mLになるまで水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(Phenomenex)に通した。カートッジを30mLの水(pH2)及び40mLのエタノールで洗浄した。940MBq(50%d.c.)の4−[4−(3−[18F]フルオロプロピル)ベンジル]−L−グルタミン酸([18F]−9)を、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出した。放射化学純度は、>95%であると決定した(tR=2.9分、分析HPLC法E)。
実施例12
(2S)−2−アミノ−5−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
a)tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−オキソブタノエート
ジクロロメタン(5mL)中の1.10g(4.0mmol)のtert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−ホモセリネート(J.Org.Chem.1988、53、1900〜1903に従い調製した)の溶液に、室温でピリジン(0.97mL、12.0mmol)を添加し、その後に2.55gのデスマーチンペルヨージナン(6.0mmol)を添加した。酢酸エチル(40mL)で希釈する前に混合物を90分間、室温で撹拌した。混合物を10%の水性チオ硫酸ナトリウム、飽和水性重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその後に蒸発させた。粗産物(1.09g、定量的収量)は、さらなる精製をせずにすぐに使用した。
b)tert−ブチル 3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−(ジメトキシホスホリル)プロパノエート
無水テトラヒドロフラン(100mL)中の1.71gの水素化ナトリウム(オイル中50%、35.7mmol)の懸濁物に、室温で、無水テトラヒドロフラン(25mL)中の8.0gのtert−ブチル P,P−ジメチルホスホノアセテート(35.7mmol)の溶液を添加し、そして得られた混合物を1時間、室温で撹拌した。その後にテトラヒドロフラン(25mL)中の4.95gの4−ベンジルオキシベンジルブロミド(17.8mmol;Helv.Chim.Acta、2002、85、3422に伴い調製した)の溶液を添加し、そして混合物を室温で、一晩撹拌した。その後に飽和した水性塩化アンモニウム(50mL)を添加し、混合物を室温で、さらに20分間撹拌し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして蒸発させた。シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、2.5→50%の酢酸エチル)により、1.48g(4−ベンジルオキシベンジルブロミドに基づき20%収量)の標的化合物を得た。
ESI+ m/z 365 (M+H−C4H8、m/z(M+H)421、m/z(M+NH4)438。
c)ジ−tert−ブチル(E)−(S)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサ−2−エンジオエート、及びジ−tert−ブチル(Z)−(S)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサ−2−エンジオエート
無水テトラヒドロフラン(30mL)中の169mgの水素化ナトリウム(オイル中60%。4.22mmol)の懸濁物に、無水テトラヒドロフラン(20mL)中、1.48gのtert−ブチル3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−(ジメトキシホスホリル)プロパノエート(3.52mmol)の溶液を0℃の温度で添加した。混合物を15分間、0℃で撹拌し、続けて無水テトラヒドロフラン(10mL)中の1.06gのtert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−オキソブタノエート(3.87mmol)の溶液を同様に0℃の温度で滴下して添加した。反応が飽和した水性重炭酸ナトリウムの添加により停止する前に、混合物をさらに90分間、0℃で撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し(3×)、組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその後に蒸発させた。残渣をシリカゲルにおけるクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン中、2.5→35%の酢酸エチル)、1.60gの標的化合物を二重結合の異性体の混合物として得た(80%収率)。
ESI+ m/z 568(M+H)。
d)ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン−ジオエート
メタノール(50mL)中の1.50のジ−tert−ブチル(E)−(S)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサ−2−エンジオエート及びジ−tert−ブチル(Z)−(S)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサ−2−エンジオエート(二重結合の異性体の混合物、2.64mmol)の溶液に、炭素触媒上の750mgの10%のパラジウムを添加し、そして混合物を水素雰囲気下で、1.5時間撹拌した。触媒をろ過し、そしてろ液を蒸発させた。シリカゲルにおける残渣のカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、2.5→35%の酢酸エチル)により、920mgの標的化合物を得た(73%収率)。
ESI+ m/z 480(M+H)。
キラルHPLC(方法c5):tR=4.2及び5.2分(2つのピーク、C−5エピマーのベースライン分離)。
さらに代替手順を介して、実施例12dにおいて合成した化合物も調製した。シーケンスの間に使用したL−ホモセリンシントンから起因する立体中心が保持されていることが、キラルHPLCにより示された(対応するD−ホモセリンシントンから出発して調製した実施例15a〜15dも参照)。
e)tert−ブチル(S)−4−ブロモ−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタノエート
ジクロロメタン(60mL)中の5.00g(18.2mmol)のtert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−ホモセリン(J.Org.Chem.1988、53、1900〜1903に従い調製した)、3.23gのN−ブロモスクシンイミド(18.2mmol)、及び6.16gのポリマー結合トリフェニルホスフィン(約3mmol/g、約18.5mmolを充填)の混合物を、一晩、室温で撹拌した。ろ過により全ての固体を除去し、そしてろ液を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン中、2.5→25%の酢酸エチル)、2.56gの表題の化合物を得た(38%収率)。
ESI+ m/z 338、340(M+H、Br同位体がよく反映された)。
f)ジ−tert−ブチル(5S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサン−ジオエート
N,N−ジメチルホルムアミド(40mL)中の296mgの水素化ナトリウム(オイル中60%、7.39mmol)の懸濁物に、N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2.04gのベンジルtert−ブチルマロネート(商業用、8.13mmol)の溶液を室温で添加した。N.N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の2.50gのtert−ブチル(2S)−4−ブロモ−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタノエート(7.39mmol)を添加する前に、混合物を1時間、室温で撹拌した。混合物を一晩、室温で撹拌し、そしてその後に真空中で蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン中、2.5→20%の酢酸エチル)、約90%の純度(2.56g、61%の純度調整収率)の表題の化合物を得た。
ESI+ m/z 508 (M+H)。
キラルHPLC(方法c1):tR=8.5分(肩に広いピーク、C−1エピマーは十分に分解していなかった)。それぞれのD−ホモセリンシントンから調製した(4R)−類似物は、4.1及び4.8分で分離したC−1エピマーを示す(実施例15bを参照)。
g)ジ−tert−ブチル(5S)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート
N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の1.00gのジ−tert−ブチル(5S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]ヘキサンジオエート(1.97mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下で、71mgの水素化ナトリウム(オイル中、60%、1.77mmol)を添加した。得られた混合物を室温で、30分間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の546mgの4−ベンジルオキシベンジルブロミド(1.97mmol;Helv.Chim.Acta、2002、85、3422に従い調製した)の溶液を添加し、そして混合物を60℃で、1時間撹拌した。室温に冷却後、混合物を真空中で濃縮し、そして水と酢酸エチルの間に分割した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン中、2.5→20%の酢酸エチル)、1.22gの表題の化合物を得た(88%の収率)。
ESI+ m/z 704(M+H)。
キラルHPLC(方法c2):tR=6.1分(単一ピーク、C−4エピマーは、分解していなかった)。それぞれのD−ホモセリンシントンから調製した(1R)−類似物は、4.0及び4.7分で分離したC−4エピマーを示す(実施例15cを参照)。
h)(5S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸6−tert−ブチルエステル
メタノール(20mL)中の1.07gのジ−tert−ブチル(5S)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート(1.52mmol)の溶液に、炭素水素化触媒上の10%のパラジウム(100mg)を室温で添加した。懸濁物を一晩、室温で、水素雰囲気下で撹拌した。触媒をろ過により取り除き、そして全ての揮発性物質を真空中で取り除いた。粗産物(800mg、定量的収量)は、さらなる精製をせずに次のステップにおいて使用した。
ESI+ m/z 524 (M+H)。
キラルHPLC(方法c3):tR=4.8分、C−2エピマーは、分解していなかった。それぞれのD−ホモセリンシントンから調製した(5R)−類似物は、3.0及び3.7分で分離したC−2エピマーを示す(実施例15dを参照)。
i)ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオエート
テトラヒドロフラン(10mL)中の730mgの(5S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸 6―tert−ブチルエステル(1.39mmol)及び290mgの4−N,N−ジメチルアミノピリジン(2.37mmol)の溶液を、還流下で、18時間加熱した。ターンオーバーは、約75%だけであったので、その後に反応が完了するまで処理し、混合物を蒸発させ、残渣を1,4−ジオキサン中に溶かし、そして還流下でさらに2時間加熱し、その後にターンオーバーが完了した。混合物を蒸発させ、そして残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン中、2.5→35%の酢酸エチル)、実施例12dのHNNRデータと一致するHNMRスペクトルを特徴付ける590mg(88%収率)の標的化合物を得た。
ESI+ m/z 480 (M+H)。
キラルHPLC(方法c4):tR=6.4、及び8.5分(2つのピーク、C−5エピマーのベースライン分離)。それぞれのD−ホモセリンシントンから調製した(2R)−類似物は、4.7及び7.9分でベースライン分離したC−5エピマーを示す(実施例15eを参照)。
j)ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]−ヘキサンジオエート
その後にN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の54mgの1−フルオロ−2−ヨードエタン(0.31mmol)の溶液に、101mgの炭酸カリウム(0.73mmol)を添加し、その後に100mgのジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシベンジル)−ヘキサンジオエート(実施理12dから;0.21mmol)を添加し、そして得られた混合物を4時間、室温で撹拌した。その後に混合物を、水と酢酸エチルの間に分割し、その後に水性層を酢酸エチルで再び抽出した。組み合わせ有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発させた。残渣を分取HPLC、方法Aにより精製し、約85mg(62%純度調節収率)の標的化合物を80%の純度で得た。
ESI+ m/z 526(M+H)。
k)(2S)−2−アミノ−5−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
アニソール(1.0 mL)中の80mgのジ―tert-ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサンジオエート(0.15mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2.0mL)を添加し、そして得られた混合物を一晩、室温で撹拌した。全ての揮発性物質を真空中で除去し、そして残渣を分取HPLC、方法Bにより精製し、30mgの標的化合物を白色の凍結乾燥物として得た(62%収率)。
ESI+ m/z 314(M+H)。
実施例13
ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}−ヘキサンジオエート
その後にN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の541mgの1,2−エタンジオール ジ−p−トルエンスルホネート(1 .46mmol)の溶液に、238mgの炭酸セシウム(0.73mmol)を添加し、その後に100mgのジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオエート(実施例12dから;0.21mmol)を添加し、そして得られた混合物を一晩、室温で撹拌した。その後に混合物を真空中で濃縮し、そして水とジクロロメタンの間に分割した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発させた。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、10→80%の酢酸エチル)及びprep.HPLC(方法A)による組み合わせた精製により、71mg(49%収率)の所望されるトシル酸塩を非常に高い純度で得た。
ESI+ m/z 622 (M+H−C4H8、m/z(M+H)678。
実施例14
(2S)−2−アミノ−5−[4−(2−[ 18 F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
[18F]フッ化物(3728MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light. Accell Plus QMA、Waters)上にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのトシレート ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ)ベンジル]ヘキサンジオエートを乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で、10分間撹拌した。5分間、室温で冷却した後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を水(pH2)で30mLまで希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(Phenomenex)に通した。カートリッジを30mLの水(pH2)及び45mLのエタノールで洗浄した。1704MBq(50%d.c.)の(2S)−2−アミノ−5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸([18F]−12)を、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出した。放射化学純度は、>95%(tR =3.0分、分析HPLC法E)であると決定した。
実施例15
ジ−tert−ブチル(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}−ヘキサンジオエート
a)tert−ブチル(2R)−4−ブロモ−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタノエート
ジクロロメタン(17mL)中の1.39g(5.05mmol)のtert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−D−ホモセリナート(J.Org.Chem.1988、53、1900〜1903に従い調製した)、899mgのN-ブロモスクシンイミド(5.05mmol)、及び1.68gのポリマー結合トリフェニルホスフィン(約3mmol/g、約5.0mmolを充填)の混合物を、一晩、室温で撹拌した。全ての固体をろ過により除去し、そして真空中でろ液を濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン中、2.5→25%の酢酸エチル)、580mgの表題の化合物を得た(34%の収率)。
b)ジ−tert−ブチル(5R)−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の66mgの水素化ナトリウム(オイル中60%、1.66mmol)の懸濁物に、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の456mgのベンジル tert−ブチルマロネート(商業用、1.82mmol)の溶液を室温で添加した。N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の560mgのtert−ブチル(2R)−4−ブロモ−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタノエート(1.66mmol)の溶液を添加する前に、混合物を1時間、室温で撹拌した。混合物を60時間、室温で撹拌し、そしてその後に真空中で蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン中、1.5→20%の酢酸エチル)、表題の化合物を得た(390mg、46%収率)。
ESI+ m/z 508 (M+H)。
キラルHPLC(方法c1):tR=4.1、及び4.8分(2つのピーク、C−1エピマーのベースライン分離)。それぞれのL−ホモセリンシントンから調製した(4S)−類似物は、8.5分で1つの広いピークとしてC−1エピマーを示す(実施例12fを参照)。
c)ジ−tert−ブチル(5R)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート
N,N−ジメチルホルムアミド(7mL)中の340mgのジ−tert−ブチル(5R)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート(0.67mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下で、24mgの水素化ナトリウム(オイル中60%、0.60mmol)を添加した。得られた混合物を室温で、60分間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の186mgの4−ベンジルオキシベンジルブロミドの溶液(0.67mmol;Helv. Chim. Acta、2002、85、3422に従って調製した)を添加し、そして混合物を60℃で、1時間撹拌した。室温に冷却後、混合物を真空中で濃縮し、そして水と酢酸エチルの間に分割した。有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発させた。残渣を酢酸/ヘキサン勾配を用いてシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、470mgの表題の化合物を得た(定量的収量)。
ESI+ m/z 704 (M+H)。
キラルHPLC(方法c2):tR=4.0、及び4.7分(2つのピーク、C−4エピマーのベースライン分離)。それぞれのL−ホモセリンシントンから調製した(1S)−類似物は、6.1分で非分解のC−1エピマーを示す(実施例12gを参照)。
d)(5R)−6−tert−ブトキシ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−ヒドロキシベンジル)−6−オキソヘキサン酸
メタノール(10mL)中の370mgのジ−tert−ブチル(5R)−2−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート(0.53mmol)の溶液に、炭素水素化触媒上の10%のパラジウム(50mg)を室温で添加した。懸濁物を2.5時間、室温で、水素雰囲気下で撹拌した。触媒をろ過により除去し、そして全ての揮発性物質を真空中で除去した。粗産物(273mg、99%収率)を、さらなる精製をせずに次のステップにおいて使用した。
ESI+ m/z 524(M+H)。
キラルHPLC(方法c3):tR=3.0及び3.7分(2つのピーク、C−2エピマーのベースライン分離)。それぞれのL−ホモセリンシントンから調製した(5S)−類似物は、4.8分で非分解のC−2エピマーを示す(実施例12hを参照)。
e)ジ−tert−ブチル(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン−ジオエート
1,4−ジオキサン(5mL)中の237mgの(5R)−6−tert−ブトキシ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]−2−(4−ヒドロキシベンジル)−6−オキソヘキサン酸(0.45mmol)及び94mgの4−N,N−ジメチルアミノピリジン(0.77mmol)の溶液を、還流下で、2時間加熱した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いて、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、141mgの表題の化合物を得た(65%収率)。
ESI+ m/z 480 (M+H)。
キラルHPLC(方法c4):tR=4.7及び7.9分(2つのピーク、C−5エピマーのベースライン分離)。それぞれのL−ホモセリンシントンから調製した(2S)−類似物は、6.4及び8.5分でベースライン分離したC−5エピマーを示す(実施例12iを参照)。
f)ジ−tert−ブチル(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ]−ベンジル}ヘキサンジオエート
その後にN,N−ジメチルホルムアミド(6.5mL)中の351mgの1,2−エタンジオール ジ−p−トルエンスルホネート(0.95mmol)の溶液に、155mgの炭酸セシウム(0.47mmol)を添加し、その後に65mgのジ−tert−ブチル(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオエート(0.136mmol)を添加し、そして得られた混合物を2.5時間、室温で撹拌した。その後に混合物を真空中で濃縮し、そして分取HPLC(方法A)により精製し、所望される80mg(87%収率)のトシレートを得た。
ESI+ m/z 678(M+H)。
実施例16
(2R)−2−アミノ−5−[4−(2−[ 18 F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
[18F]フッ化物(570MBq)を、事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light. Accell Plus QMA、Waters)上にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのトシレート ジ−tert−ブチル(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]-5−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ]ベンジル}ヘキサンジオエートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で、10分間撹拌した。5分間、室温で冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を水(pH2)で30mLまで希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(Phenomenex)に通した。カートリッジを20mLの水(pH2)及び20mLのエタノールで洗浄した。207MBq(58%d.c.)の(2R)−2−アミノ−5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸([18F]−16)を、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水中で、7gのNa2HP04・2H2O;6gのNaCl)により溶出した。放射化学純度は、>98%(tR =2.8分、分析HPLC法C)であると決定した。
実施例17
ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート
a)5−(ベンジルオキシ)−2−ブロモメチル)ピリジン
ジクロロメタン(40mL)中の540mg(2.51mmol)の5−ベンジルオキシ−2−ピリジンメタノール(J.Med.Chem.1977、20、1258〜1262に従い調製した)、536mgのN−ブロモスクシンイミド(3.01mmol)、及び1.2gのポリマー結合トリフェニルホスフィン(約3mmol/g、約3.3mmolを充填)の混合物を、一晩、室温で撹拌した。全ての固体をろ過により除去し、そしてろ液を水性重炭酸ナトリウム及び水で洗浄し、そしてその後に真空中で濃縮した。粗産物(540mgの淡いピンク色の固体、79%粗収率)は、さらなる精製をせずに使用した。
ESI+ m/z 278, 280 (M+H、Br同位体は、よく反映されている)。
b)ジ−tert−ブチル(4R)−4−{[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
540mg(1.50mmol)のジ−tert−ブチル Boc−グルタメート(J.Peptide Res. 2001、58、338に従い調製した)を、6mLのテトラヒドロフラン中に溶かし、そして−75℃に冷却した。テトラヒドロフラン中、3.45mL(3.45mmol)の1Mのリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液を滴下して添加し、そして混合物をー75℃で、さらに60分間撹拌した。その後に5mLのテトラヒドロフラン中の460mg(1.65mmol)の5−(ベンジルオキシ)−2−(ブロモメチル)ピリジンを滴下して添加し、そして2時間、−75℃で撹拌した後に、3.45mLの2Nの水性塩酸を添加し、そしてさらに30分間、−75℃で撹拌した後に冷却槽を取り除き、そして混合物を室温に温めた。混合物を、ジクロロメタンと水性重炭酸ナトリウムの間に分割し、そして有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして蒸発させた。粗残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン中の酢酸エチル0%→100%)、610mgの所望される化合物を黄色がかったオイルとして得た(66%収率)。
ESI+ m/z 557 (M+H)。
c)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[(5−ヒドロキシピリジン−2−イル)メチル]−L−グルタメート
メタノール(35mL)中の610mg(1.10mmol)のジ−tert−ブチル(4R)−4−{[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートの溶液に、10%の炭上のパラジウム触媒(29mg)を添加し、そして得られた懸濁物を一晩、水素雰囲気下で、室温で撹拌した。ろ過により触媒を除去し、そしてろ液を蒸発させ、500mgの純粋な標的化合物を無色の泡として得た(98%収率)。
ESI+ m/z 467(M+H)。
d)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート
その後にN,N−ジメチルホルムアミド(25mL)中の196mgの1−フルオロ−2−ヨードエタン(1.13mmol)の溶液に、363mgの炭酸カリウム(2.63mmol)を添加し、その後に350mgのジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[(5−ヒドロキシピリジン−2−イル)メチル]−L−グルタメート(0.75mmol)を添加し、そして得られた混合物を、4時間、室温で撹拌した。その後に混合物を、水とジクロロメタンの間に分割し、そして有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして蒸発させた。分取(prepatative)HPLC(方法A)による粗産物の精製により、313mgの標的化合物を得た(81%収率)。
ESI+ m/z 513 (M+H)。
実施例17−e
(4R)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸
(4R)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸(17)は、ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメートの脱保護により合成され得る(例えば、TFAとの処理による)。
実施例18
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−({2−フェニル−5−[(トシルオキシ)メチル]−1,3−ジオキサン−5−イル}メトキシ)ベンジル]−L−グルタメート
12mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の466mg(1.0mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメートに、138mg(1.0mmol)の炭酸カリウム及び533 mg(1.0mmol)の(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5,5−ジイル)ビス(メチレン)ビス(4−メチルベンゼンスルホネート)(Heterocycles 34.(1992)、739)を添加し、そして得られた懸濁物を、マイクロ波オーブン中で2時間、100℃で加熱した。その後に反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣を酢酸エチル及び水の中に採取した。有機相を分離し、中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮した。ジクロロメタン/酢酸エチル勾配を用いて残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:23mg(28%)
ESI+ m/z 826 (M+)。
実施例19
4−{3−[4−(3−フルオロプロピル)フェニル]プロピル}−L−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4S)−4−アリル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
テトラヒドロフラン(12mL)中の719mg(2.00mmol)のジ−tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートの溶液に、−78℃で、リチウム1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン−2−イデ(テトラヒドロフラン中、1.0M、4.40mL)を滴下して添加した。溶液を30分間撹拌し、その後に臭化アリル(0.52mL、6.00mmol)を滴下して添加した。反応を−78℃で、一晩撹拌し、そしてその後に−10℃で、2Nの水性塩化水素の添加によりクエンチした。混合物を室温に温め、10mLの1Nの水性塩化水素中に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した(3×30mL)。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて粗産物をシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:673mg(84.2%)
ESI+ m/z 400.2(M+H)。
b)3−(4−ヨードフェニル)プロパン−1−オール
3−(4−ヨードフェニル)プロパン酸(Atlantic Research Chemicals Ltd.)(2.76g、10.00mmol)を、テトラヒドロフラン(100mL)中に溶かし、そして100mLのテトラヒドロフラン中のリチウムアルミニウムヒドリド(0.23g、6.00mmol)の懸濁物にゆっくり添加した。反応を3時間撹拌し、その後に1Nの水性炭酸水素ナトリウム(150mL)をゆっくり添加し、そして得られた混合物を酢酸エチルで抽出し(3×400mL)、有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて粗産物をシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:1.30g(49.8%)
ESI+ m/z 263.2 (M+H)。
c)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{(E)−3−[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル]−プロパ−2−エン−1−イル}−L−グルタメート
5mLのアセトニトリル中のジ−tert−ブチル(4S)−4−アリル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート(940mg、2.53mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下で、3−(4−ヨードフェニル)プロパン−1−オール(740mg、2.82mmol)、トリエチルアミン(394μl、2.82mmol)、及び酢酸パラジウム(II)(106mg、0.47mmol)を添加した。混合物を圧力管において、80℃で、2時間撹拌した。室温に冷却後、減圧下で溶媒を除去し、そしてヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて粗材料をシリカゲルにおいて精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:316mg(25.2%)
ESI+ m/z 534.5(M+H)。
d)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{3−[4−{3−ヒドロキシプロピル}フェニル]−プロピル}−L−グルタメート
29mLのメタノール中の316mg(0.59mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{(E)−3−[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル]プロパ−2−エン−1−イル}−L−グルタメートの溶液に、パラジウム(炭上10%、126mg)を添加し、そして懸濁物を一晩、室温で、水素雰囲気下で撹拌した。混合物をセライトでろ過し、そして溶媒を蒸発させた。残りの材料は、さらなる精製をせずに使用した。
収率:163mg(51.4%)
ESI+ m/z 536.3 (M+H)。
e)ジ−tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{3−[4−(3−フルオロプロピル)フェニル]プロピル}−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(3−{4−[3−(トシルオキシ)プロピル]フェニル}プロピル)−L−グルタメート(実施例20を参照)(79mg、0.12mmol)を、1mLのアセトニトリル中に溶かし、そしてテトラ−n−ブチルアンモニウム テトラ−(tert−ブチルアルコール)−配位フッ化物(Angew.Chem.2008、120、8532〜8534)(128mg、0.23mmol)を添加した。混合物を70℃で、1.5時間撹拌した。室温に冷却後、混合物を水(10mL)中に注ぎ、そしてtert−ブチルメチルエーテルで抽出した(3×10mL)。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗材料は、精製せずに次のステップにおいて使用した。
収率:40mg(65.0%)
ESI+ m/z 538.6 (M+H)。
f)4−{3−[4−(3−フルオロプロピル)フェニル]プロピル}−L−グルタミン酸
ジ−tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{3−[4−(3−フルオロプロピル)フェニル]プロピル}−L−グルタメート(40mg、0.07mmol)を、3mLのトリフルオロ酢酸中に溶かし、そして室温で、1時間撹拌した。その後に5mLのトルエンを添加し、そして溶液を真空中で濃縮した。産物を分取HPLCにより精製した。適切なフラクションを集め、アセトニトリルを減圧下で蒸発させ、そして残りの水性溶液を凍結さ乾燥させた。
収率:21.4mg(84.9%)(ジアステレオマーの混合物)
ESI+ m/z 326.4 (M+H)。
実施例20
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(3{4−[3−(トシルオキシ)プロピル]フェニル}プロピル)−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{3−[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル]プロピル}−L−グルタメート(163mg、0.30mmol)をピリジン(7mL)中に溶かし、そしてp−トルエンスルホン無水物(Aldrich)(199mg、0.61mmol)を0℃でゆっくり添加した。反応を2時間撹拌し、その後に25mLの1Nの水性塩化水素中に注いだ。混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し(3×50mL)、有機相を飽和水性炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて粗産物をシリカゲル上でクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:147mg(70.0%)
ESI+ m/z 690.5 (M+H)。
実施例21
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−{トランス−[3−(トシルオキシ)シクロブチル]オキシ}−ベンジル)−L−グルタメート
a)ジ−tert−ブチル(4S)−4−{4−{トランス−[3−(ベンジルオキシ)シクロブチル]オキシ}ベンジル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
15mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の349mg(0.75mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメート(実施例1b)に、138mg(1.0mmol)の炭酸カリウム及び332mg(1.0mmol)の2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル 4−メチルベンゼンスルホネート(Studii si Cercetari de Chimie (1960)、8、187〜99)を添加し、そして得られた懸濁物を、マイクロ波オーブン中で2時間、100℃で加熱した。その後に反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣をDMSO中に採取した。本方法において得られた粗産物を、水/アセトニトリル勾配(35/65〜0/100)を用いて、PrepCon(商標)C−18逆相カラム上でのクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:43mg(9.2%)
ESI+ m/z 626 (M+H)。
b)ジ−tert−ブチル(4S)−4−{4−[トランス−(3−ヒドロキシシクロブチル)オキシ]ベンジル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
43mg(0.07mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−4−(4−{トランス−[3−(ベンジルオキシ)シクロブチル]オキシ}ベンジル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートを10mLのメタノール中に溶かし、そしてアルゴン雰囲気下で、パラジウム(炭上10%)を添加し、そして懸濁物を一晩、室温で水素化した。反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そしてヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:35mg(95.1%)
ESI+ m/z 536 (M+H)。
c)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−{トランス−[3−(トシルオキシ)シクロブチル]−オキシ}ベンジル)−L−グルタメート
5mLのジメチルホルムアミド中の0.233g(0.50mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−4−{4−[トランス−(3−ヒドロキシシクロブチル)オキシ]ベンジル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート、0.14g(1mmol)の炭酸カリウム及び0.198g(0.50mmol)のシス−シクロブタン−1,3−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホネート)を、3.5時間、100℃で、マイクロ波オーブン中で加熱した。反応混合物を水で希釈し、そしてジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣をヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:24mg(7%)
ESI+ m/z 712 (M+Na)。
実施例22
4−{4−[(シス−3]−[ 18 F]フルオロシクロブチル)オキシ]ベンジル}−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(3028MBq)を、事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light. Accell Plus QMA、Waters)上にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中、5mgのジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[(3−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}シクロブチル)オキシ]ベンジル}−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を140℃で、10分間撹拌した。5分間、室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を水で20mLまで希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(Phenomenex)に通した。カートリッジを10mLの水(pH2)及び10mLのエタノールで洗浄した。319 MBq(17%d.c.)の4−{4−[(シス−3−[18F]フルオロシクロブチル)オキシ]ベンジル}−L−グルタミン酸([18F]−22)を、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出した。放射化学純度は、>98%(tR =2.9分、分析HPLC法D)であると決定した。
実施例23
(4R)−4−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]−D−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4R)−4−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−D−グルタメート
1.26g(3.5mmol)のジ−tert−ブチル Boc−D−グルタメート(Journal of Peptide Research (2001)、58、338に類似して、ジ−tert−ブチル D−グルタメートから調製した)を、15mLのテトラヒドロフラン中に溶かし、そして−70℃に冷却した。テトラヒドロフラン中の7.7mL(7.7mmol)のリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1Mの溶液を、30分かけて、この温度で滴下して添加し、そして混合物を−70℃で、さらに2時間撹拌した。その後に5mLのテトラヒドロフラン中の1.11g(4mmol)の4−ベンジルオキシベンジルブロミド(Helvetica Chimica Acta、2002、85、3422)を滴下して添加し、そしてこの温度で2時間後に冷却槽を取り除き、そして17.5mLの2Nの水性塩酸及び100mLのジクロロメタンを添加した。有機相を分離し、中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてろ過し、ろ液を濃縮した。本方法において得られた粗産物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:1.0g(36.0%)
ESI+ m/z 556(M+H)。
b)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−D−グルタメート
1.0g(1.8mmol)のジ−tert−ブチル(4R)−4−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−D−グルタメートを、35mLのメタノール中に溶かし、そしてアルゴン雰囲気下でパラジウム(炭上で10%)を添加し、そして懸濁物を一晩、室温で水素化した。反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そしてヘキサン/酢酸エチル勾配を使用して残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:0.40g(63.6%)
ESI+ m/z 465.6(M+H)。
c)(4R)−4−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]−D−グルタミン酸
4mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の93mg(0.2mmol)のジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−D−グルタメートに、56mg(0.4mmol)の粉末炭酸カリウム及び69.6mg(0.40mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを添加し、そして得られた懸濁物を、マイクロ波オーブン中で1時間、100℃で加熱した。その後に反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣を酢酸エチル及び水の中に採取した。有機相を分離し、中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮した。ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]−D−グルタメートを粗産物として得て(40mg、39.1%)、そしてさらなる精製をせずに脱保護し:2mLのトリフルオロ酢酸を油性残渣に添加し、そして溶液を2時間、室温で撹拌した。過剰なフルオロ酢酸を蒸発させ、そして残渣をテトラヒドロフラン中に3回採取し、そしてその後に蒸発させた。得られたオイルを、水/アセトニトリル勾配を用いてC−18逆相シリカゲル上でクロマトグラフィーにかけ、適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:13mg(55.6%)
ESI+ m/z 300 (M+H)。
実施例24
(4R)−4−[4−(3−フルオロプロポキシ)ベンジル]−D−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(3−フルオロプロポキシ)ベンジル]−D−グルタメート
5mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の140mg(0.30mmol)のジ−tert−ブチル(4r)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシ-ベンジル)−D−グルタメートに、42mg(0.3mmol)の粉末炭酸カリウム及び56mg(0.30mmol)の1−ヨード−3−フルオロプロパン(ABCR GmbH、独)を添加し、そして得られた懸濁物をマイクロ波オーブン中で、2時間、100℃で加熱した。その後に反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、そして残渣を酢酸エチル及び水の中に採取した。有機相を分離し、中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮した。本方法において得られた粗産物を、ジクロロメタン/メタノール勾配を用いてシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:60mg(38.1%)
ESI+ m/z 526 (M+H)。
b)(4R)−4−[4−(3−フルオロプロピル)ベンジル]−D−グルタミン酸
60mg(0.11mmol)のジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[4−(3−フルオロプロポキシ)−ベンジル]−D−グルタメートを、3mLのトリフルオロ酢酸中に採取し、そして一晩、室温で撹拌した。過剰のトリフルオロ酢酸を蒸発させ、そして残渣をテトラヒドロフラン中に3回採取し、そしてその後に蒸発させた。得られたオイルを、水/アセトニトリル勾配を用いてC−18逆相シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:18mg(50.3%)
ESI+ m/z 313.8 (M+H)。
実施例25
(4S)−4−{3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロピル}−L−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4S)−4−{(E)−3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]プロパ−2−エン−1−イル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
アセトニトリル(5mL)中のジ−tert−ブチル(4S)−4−アリル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート(345mg、0.86mmol)の撹拌した溶液に、室温で、3mLのアセトニトリル中の1−(ベンジルオキシ)−4−ヨードベンゼン(ABCR GmbH & CO.KG)(321mg、1.04mmol)、3mLのアセトニトリル中のトリエチルアミン(144μL、1.04mmol)、及び酢酸パラジウム(II)(Aldrich)(39mg、0.17mmol)をゆっくり添加した。混合物を圧力管中で、80℃で、2時間加熱した。室温に冷却後、混合物をろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いて、粗材料をシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:110mg(21.9%)
ESI+ m/z 582.5 (M+H)。
b)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル]−L−グルタメート
5mLのメタノール中の110mg(0.19mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−4−{4−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]ベンジル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートの溶液に、パラジウム(炭上に10%、60mg)を添加し、そして懸濁物を一晩、室温で、水素雰囲気下で撹拌した。混合物をセライトでろ過し、そして溶媒を蒸発させた。残りの材料を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:65mg(69.6%)
ESI+ m/z 494.2 (M+H)。
c)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−プロピル}−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル]−L−グルタメート(80mg、0.16mmol)、1−ブロモ−2−フルオロエタン(103mg、0.81mmol)、及び炭酸セシウム(158mg、0.49mmol)を、8mLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶かし、そして溶液を60℃で、4時間撹拌した。その後に反応を1Nの水性塩化水素(50mL)中に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した(3×75mL)。組み合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物を、アセトニトリル/水勾配により、逆相(RP−18)カラム上のHPLCにより精製した。適切なフラクションを収集し、減圧下でアセトニトリルを蒸発させ、そして残りの水性溶液を凍結乾燥させた。
収率:31mg(35.4%)
ESI+ m/z 540.6(M+H)。
d)(4S)−4−{3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロピル}−L−グルタミン酸
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロピル}−L−グルタメート(31mg、0.06mmol)を3mLのトリフルオロ酢酸中に溶かし、そして室温で、1時間撹拌した。その後に5mLのトルエンを添加し、そして溶液を真空中で濃縮した。産物を分取HPLCにより精製した。適切なフラクションを収集し、アセトニトリルを減圧下で蒸発させ、そして残りの水性溶液を凍結乾燥させた。
収率:4.5mg(23.9%)
ESI+ m/z 328.4 (M+H)。
実施例26
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(3−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ]フェニル}−プロピル)−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル]−L−グルタメート(240mg、0.49mmol)、1,2−エタンジオール−ビス(4−メチルベンゼンスルホネート)(901mg、2.43mmol)、及び炭酸セシウム(475mg、1.46mmol)を、10mLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶かし、そして溶液を60℃で、4時間撹拌した。その後に反応を、1Nの水性塩化水素(50mL)中に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した(3×75mL)。組み合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物を、アセトニトリル/水勾配により逆相(RP−18)カラム上のpHPLCにより前精製した。適切なフラクションを収集し、アセトニトリルを減圧下で蒸発させ、そして残りの水性溶液を凍結乾燥させた。前精製した産物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:54mg(15.7%)
ESI+ m/z 692.6(M+H)。
実施例27
(4S)−4−{3−[4−(2−[ 18 F]フルオロエトキシ)フェニル]プロピル}−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(1353MBq)を、事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light. Accell Plus QMA、Waters)上にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(3−{4−[2−(トシルオキシ)エトキシ]フェニル}プロピル)−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で、10分間撹拌した。5分間、室温で冷却した後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を水(pH2)で30mLまで希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(Phenomenex)に通した。30mLの水(pH2)及び45mLのエタノールでカートリッジを洗浄した。128MBq(14%d.c.)の(4S)−4−{3−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]プロピル}−L−グルタミン酸([18F]−25)を、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出した。放射化学純度は、>95%(tR =3.1分、分析HPLC法C)であると決定した。
実施例28
4(R)−4−{[5−(3−フルオロプロピル)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4R)−4−[(5−ブロモピリジン−2−イル)メチル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
テトラヒドロフラン(4mL)中の575mg(1.60mmol)のジ−tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートの溶液に、−78℃で、リチウム1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン−2−イデ(テトラヒドロフラン中、1.0M、3.52mL)を滴下して添加した。溶液を2時間撹拌し、その後に4mLのテトラヒドロフラン中に溶解した5−ブロモ−2−(ブロモメチル)ピリジン(合成については、例えばBioorg. Med. Chem. 2008. 16, 1992〜2010を参照)(1.08g、3.38mmol)をゆっくり添加した。反応をさらに3時間撹拌し、そしてその後に5mLの2Nの水性塩化水素の添加によりクエンチした。混合物を室温に温め、10mLの1Nの水性塩化水素中に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した(3×20mL)。有機相を1Nの水性炭酸水素ナトリウム溶液(2×20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物をヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上で精製し、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:233mg(27.5%)
ESI+ m/z 529.3(M+H)。
b)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−({5−[(E)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパ−1−エン−1−イル]ピリジン−2−イル}メチル}−L−グルタメート
ジ-tert-ブチル(4R)−4−[(5−ブロモピリジン−2−イル)メチル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート(233mg、0.44mmol)を、1,2−ジメトキシエタン(2ml)中に溶かした。Tert−ブチル(ジメチル){[(E)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)プロパ−2−エン−1−イル]オキシ}シラン(197mg、0.66mmol)、酢酸パラジウム(II)(10mg、0.04mmol)、トリフェニルホスフィン(46mg、0.18mmol)、及び炭酸カリウム(182mg、18.68mmol)を添加し、そして窒素を10分間、溶液に通して泡立てた。その後に40μLの水を添加し、そして窒素をさらに20分間、溶液に通して泡立てた。溶液を、80℃で16時間撹拌した。室温に冷却後、混合物をろ過し、ろ液を濃縮し、そしてヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上で精製した。適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:140mg(51.2%)
ESI+ m/z 621.3 (M+H)。
c)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート
8mLのメタノール中の140mg(0.23mmol)のジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−({5−[(E)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパ−1−エン−1−イル]ピリジン−2−イル}メチル)−L−グルタメートの溶液に、パラジウム(炭上10%、7mg)を添加し、そして懸濁物を3時間、室温で、水素雰囲気下で撹拌した。混合物をセライトでろ過し、そして溶媒を蒸発させた。粗材料は、さらなる精製をせずに使用した。
収率:140mg(99.7%)
ESI+ m/z 623.5 (M+H)。
d)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(3−ヒドロキシプロピル)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート
テトラヒドロフラン(7mL)中のジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート(140mg、0.23mmol)の溶液に、酢酸(80μL、1.40mmol)を添加した。溶液を0℃に冷却し、そしてテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(テトラヒドロフラン中、1M、674μL)を滴下して添加した。冷却槽を取り除き、そして反応を一晩撹拌し、その後に1Nの水性炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)と混合し、そしてジクロロメタンで抽出した(3×20mL)。有機相をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗材料は、さらなる精製をせずに使用した。
収率:122mg(106.7% 粗)
ESI+ m/z 509.2(M+H)。
e)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(3−フルオロプロピル)ピリジン−2−イル]−メチル}−L−グルタメート
ジ-tert-ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(3−ヒドロキシプロピル)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート(68mg、0.13mmol)を、2mLのテトラヒドロフラン中に溶かし、そして0℃に冷却した。トリエチルアミン(280μL、2.01mmol)、1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホニルフルオリド(162mg、0.53mmol)、及びトリエチルアミン トリヒドロフルオリド(86mg、0.53mmol)を添加し、そして反応を室温で、24時間撹拌した。同量のトリエチルアミン、1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホニルフルオリド及びトリエチルアミン トリヒドロフルオリドを再び添加し、そして反応を1時間継続させた。水(10mL)を添加し、そして混合物をジクロロメタンで抽出した(3×10mL)。硫酸マグネシウムで有機相を乾燥させ、そして濃縮した。そのようにして導いた材料は、さらなる精製をせずに使用した。
収率:72mg(105.5% 粗)
ESI+ m/z 511.2(M+H)。
f)(4R)−4−{[5−(3−フルオロプロピル)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸
ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(3−フルオロプロピル)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート(68mg、0.13mmol)を、3mLのトリフルオロ酢酸中に溶かし、そして24時間撹拌した。混合物にトルエン(10mL)を添加し、そして得られた溶液を真空中で濃縮した。粗産物をHPLCにより精製した。適切なフラクションを収集し、減圧下でアセトニトリルを蒸発させ、そして残りの水性溶液を凍結乾燥させた。
収率:18mg(45.3%)
ESI+ m/z 299.3 (M+H)。
実施例29
ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−({5−[3−(トシルオキシ)プロピル]ピリジン−2−イル}−メチル)−L−グルタメート
ジ-tert-ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(3−ヒドロキシプロピル)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート(25mg、0.05mmol)を、ジクロロメタン(0.5mL)中に溶かし、そしてp−トルエンスルホン無水物(Aidrich)(27mg、0.08mmol)、トリエチルアミン(13μL、0.09mmol)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.3mg、2μmol)を、室温で添加した。反応を2時間撹拌し、その後に5mLの水に注いだ。混合物をジクロロメタンで抽出した(3×5ml)。有機相を真空中で濃縮し、そして粗産物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、そして適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:15mg(44.8%)
ESI+ m/z 663.3(M+H)。
実施例30
ジ−tert-ブチル(4R)−N−(tert-ブトキシカルボニル)−4−{[5-(2-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート
N,N−ジメチルホルムアミド(8mL)中の150mgのジ-tert-ブチル(4R)-N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-[(5-ヒドロキシピリジン-2-イル)メチル]-L-グルタメート(0.32mmol)の溶液に、126mgの炭酸セシウム(0.39mmol)を添加し、その後に143mgの1,2-エタンジオール ジ-p-トルエンスルホネート(0.39mmol)を添加した。混合物を5時間、室温で撹拌した。水を添加し、混合物をジクロロメタンで抽出し、そして有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして蒸発させた。粗産物を分取HPLC(方法A)により精製し、86mg(40%収率)の表題の化合物を得た。
ESI+ m/z 665(M+H)
実施例31
(4−{[5−(2−[ 18 F]フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(2120MBq)を、事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light. Accell Plus QMA、Waters)上にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ-tert-ブチル (4R)-N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-{[5-(2-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、4分間撹拌した。粗産物を水(pH2)で30mLまで希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートリッジを30mLの水(pH2)及び20mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤のフラクション中、520MBq(42%d.c.)の(4−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸([18F]−17)を産した。放射化学純度は、>95%(tR =2.7分、分析HPLC法F)であると決定した。
実施例32
(2S)−2−アミノ−5−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}ヘキサン二酸
a)4−ベンジル 1,4−ジ−tert−ブチル(1S)−5−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−2−イル]−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ペンタン−1,4,4−トリカルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の360mgのジ−tert−ブチル(5S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート(0.71mmol;実施例12fを参照)の溶液に、アルゴン雰囲気下で、26mgの水素化ナトリウム(オイル中60%、0.64mmol)を添加した。得られた混合物を室温で、30分間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の197mgの5−(ベンジルオキシ)−2−(ブロモメチル)ピリジン(実施例17aに従って調製した;0.71mmol)の溶液を添加し、そして混合物を60℃で、1時間撹拌した。室温に冷却後、混合物を真空中で濃縮し、そして分取HPLC(方法A)により残渣を精製し、327mgの表題の化合物を得た(65%収率)。
ESI+ m/z 705(M+H)。
b)(5S)−6−tert−ブトキシ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(5−ヒドロキシピリジン−2−イル)メチル]−6−オキソヘキサン酸
メタノール(10mL)中の310mgの4−ベンジル 1,4−ジ−tert−ブチル(1S)−5−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−2−イル]−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ペンタン−1,4,4−トリカルボキシレート(0.44mmol)の溶液に、炭素水素化触媒上の10%のパラジウム(15mg)を、室温で添加した。懸濁物を3時間、室温で、水素雰囲気下で撹拌した。ろ過により触媒を除去し、そして全ての揮発性物質を真空中で除去した。粗産物(234mg、定量的収率)は、さらなる精製をせずに次のステップにおいて使用した。
ESI+ m/z 525 (M+H)。
c)ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−[(5−ヒドロキシピリジン−2−イル)メチル]ヘキサンジオエート
1,4−ジオキサン(10mL)中の220mgの(5S)−6−tert−ブトキシ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(5−ヒドロキシピリジン−2−イル)メチル]−6−オキソヘキサン酸(0.42mmol)及び100mgの4−N,N−ジメチルアミノピリジン(0.84mmol)の溶液を、還流下で、2時間加熱した。混合物を蒸発させ、そして残渣をカラム分取HPLC(方法C)により精製し、2つのバッチ(107+49mg;78% 組み合わせ収率)の標的化合物を得た。
d)ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}ヘキサンジオエート
その後にN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の54mgの1−フルオロ−2−ヨードエタン(0.31mmol)の溶液に、101mgの炭酸カリウム(0.73mmol)を添加し、その後に100mgのジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−[(5−ヒドロキシピリジン−2−イル)メチル]ヘキサンジオエート(0.21mmol)を添加し、そして得られた混合物を20時間、室温で撹拌した。その後に混合物を水と酢酸エチルの間に分割し、その後に水性相を酢酸エチルで再び抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発させた。残渣を分取HPLC、方法Aにより精製し、56mg(約90%の純度、46%の純度調整収率)の標的化合物を得た。
ESI+ m/z 527 (M+H)。
e)(2S)−2−アミノ−5−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}ヘキサン酸
アニソール(0.7mL)中の56mgのジ-tert-ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}ヘキサンジオエート(0.1mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.5mL)を添加し、そして得られた混合物を3時間、室温で撹拌した。減圧下でトリフルオロ酢酸を除去し、水(約2mL)を添加し、そして分離しているアニソールを除去した(大過剰量で存在するならば、分取HPLCを妨げることが予想された)。粗産物の残りの水溶液を、分取HPLC、方法Bに直接充填し、14mgの白色の吸湿性の凍結乾燥物として標的化合物を得た(約40%の収率)。
ESI+ m/z 315 (M+H)。
実施例33
ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{[5−(2−{[(4−メチルフェニル)−スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}ヘキサンジオエート
その後にN,N−ジメチルホルムアミド(4.5mL)中の69mgの1,2−エタンジオール ジ−p−トルエンスルホネート(0.19mmol)の溶液に、61mgの炭酸セシウム(0.19mmol)を添加し、その後に45mgのジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−[(5−ヒドロキシピリジン−2−イル)メチル]ヘキサンジオエート(0.09mmol)を添加し、そして得られた混合物を20時間、室温で撹拌した。その後に混合物を真空中で濃縮し、そして水とジクロロメタンの間に分割した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発させた。分取HPLC(方法A)による精製により、37mg(58%の純度調整収率)の所望されるトシル酸塩を、約90%の純度で得た。
ESI+ m/z 679 (M+H)。
実施例34
(2S)−2−アミノ−5−{[5−(2−[ 18 F]フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}ヘキサン二酸
[18F]フッ化物(2482MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}ヘキサンジオエートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、5分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートリッジを20mLの水(pH2)及び20mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中、7gのNa2HP04・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、307MBq(19%d.c.)の(2S)−2−アミノ−5−{[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}ヘキサン酸([18F]−32)を、1mLの緩衝剤のフラクション中に産した。放射化学純度は、>99%(tR =2.8分、分析HPLC法F)であると決定した。
実施例35
(4R)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)−1−オキシドピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)−1−オキシドピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート
ジクロロメタン(5mL)中の350mgのジ−tert−ブチル (4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート(0.68mmol;実施例17d参照)の溶液に、185mgのメタ−クロロペルオキシ安息香酸(70%)を添加し、そして混合物を1時間、室温で撹拌した。混合物を水性重炭酸ナトリウムで抽出し、その後にジクロロメタンで水性層を再抽出した。組み合わせた有機層を真空中で濃縮し、そして残渣を分取HPLC(方法D)により精製し、340mgの標的化合物を得た(93%収率)。
ESI+ m/z 529(M+H)。
b)(4R)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)−1−オキシドピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸
ジクロロメタン(10mL)中の170mgのジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−フルオロエトキシ)−1−オキシドピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート(0.32mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(124μL、5eq)を添加し、そして混合物を2時間、室温で撹拌した。LC/MSが存在する出発原料の実質的な量を明らかにしたので、さらに5eqのトリフルオロ酢酸を添加し、そして室温での撹拌を一晩継続した。繰り返したLC/MSは、さらに保護基の不完全な除去を示した。混合物を蒸発させ、トリフルオロ酢酸及びジクロロメタン(それぞれ2mL)中に再度溶かし、そして室温でさらに2時間撹拌すると、反応が完了した。混合物を蒸発させ、そして残渣を分取HPLC(方法E)により精製し、その後に凍結乾燥させ、95mgの表題の化合物を淡い茶色の凍結乾燥物として、約90%の純度(84%の純度調整収率)で得た。
ESI+ m/z 317(M+H)。
実施例36
ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)−1−オキシドピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート
ジクロロメタン(10mL)中の125mgのジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメート(0.19mmol;実施例XBを参照)の溶液に、51mgのメタ-クロロペルオキシ安息香酸(70%)を添加し、そして混合物を3時間、室温で撹拌した。混合物を水性重炭酸ナトリウムで抽出し、その後にジクロロメタンで水性層を再抽出した。組み合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、そして残渣を分取HPLC(方法D)により精製し、104mgの標的化合物を無色の泡として得た(81%収率)。
ESI+ m/z 681(M+H)。
実施例37
4−{[5−(2−[ 18 F]フルオロエトキシ)−1−オキシドピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(2500MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)−1−オキシドピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、5分間撹拌した。粗産物を水(pH2)で30mLまで希釈しし、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートリッジを30mLの水(pH2)及び50mLのエタノールで洗浄した。5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、2mLの緩衝剤のフラクション中、765MBq(45%d.c.)の4−{[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)−1−オキシドピリジン−2−イル]メチル}−L−グルタミン酸([18F]−35)を産した。放射化学純度は、>93%(tR =2.8分、分析HPLC法F)であると決定した。追加のOASIS MCXカートリッジ(OASIS MCX plus、Waters)を介するさらなる精製は、1mLの緩衝剤中に、>97%の放射化学純度を有する24MBq[18F]−35のフラクションを得た。
実施例38
(2S)−2−アミノ−5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ヘキサン二酸
a)1−(ベンジルオキシ)−4−(2−ブロモエチル)ベンゼン
その後にジクロロメタン(132mL)中の3.00gの4−ベンジルオキシフェネチルアルコール(13.1mmol)を冷却させた溶液(0℃)に、5.17gのトリフェニルホスフィン(19.7mmol)及び6.54gの四臭化炭素(19.7mmol)を添加した。得られた混合物を2時間、室温で撹拌し、そしてその後に蒸発させた。残渣を−20℃で、30分間ジエチルエーテルで砕き、そしてその後に全ての固体をろ過により除去し、そしてろ液を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにかけ(ヘキサン中、1%→10%の酢酸エチル)、2.80gの標的化合物を、針状に結晶化している淡い黄色のオイルとして得た(73%収率)。
b)4−ベンジル 1,4−ジ−tert−ブチル(1S)−6−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサン−1,4,4−トリカルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の1.11gのジ−tert−ブチル(5S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]ヘキサンジオエート(2.19mmol;実施例12fを参照)の溶液に、アルゴン雰囲気下で、96mgの水素化ナトリウム(オイル中、60%、2.40mmol)を添加し、そして混合物を30分間、室温で撹拌した。その後にN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の700mgの1−(ベンジルオキシ)−4−(2−ブロモエチル)ベンゼン(2.40mmol)の溶液を添加し、そして混合物を60℃で、3時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、水と酢酸エチルの間に分割し、そして有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発させた。残渣を分取HPLC(方法A)により精製し、413mgの標的化合物を約90%の純度(26%純度調整収率)で得た。
ESI+ m/z 718(M+H)
ESI- m/z 762 (M+HCOO-)。
c)(5S)−6−tert−ブトキシ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−6−オキソヘキサン酸
メタノール(5mL)中の125mgの4−ベンジル 1,4−ジ−tert−ブチル(1S)−6−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサン−1,4,4−トリカルボキシレート(0.18mmol)の溶液に、炭上の10%のパラジウム(15mg)を添加し、そして混合物を水素雰囲気下で、16時間、室温で撹拌した。触媒をろ過により除去し、そしてろ液を蒸発させ、標的化合物(84mg、89%収率)を与え、それをさらなる精製をせずに使用した。
ESI+ m/z 538(M+H)。
d)ジ-tert-ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ヘキサンジオエート
1,4−ジオキサン(30mL)中の370mgの(5S)−6―tert−ブトキシ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert‐ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−6−オキソヘキサン酸(0.69mmol)の溶液に、210mgの4−N,N−ジメチルアミノピリジン(1.72mmol)を添加し、そして混合物を一晩、100℃(槽温度)で撹拌し、その後にさらに18時間還流した。室温に冷却後、混合物を真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(方法A)により精製し、169mg(50%収率)の標的化合物を得た。さらに38mgの未反応出発原料を回収した。
ESI+ m/z 494(M+H)。
e)(2S)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−{2−[4−(2−フルオロ-エトキシ)−フェニル]−エチル}−ヘキサン二酸 ジ−tert.−ブチルエステル
53mg(0.30mmol)の1−フルオロ−2−ヨードエタンを、5mLのジメチルホルムアミド中に溶かし、98mg(0.71mmol)の炭酸カリウム及び100mg(0.20mmol)の(2S,5RS)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−ヘキサン二酸 ジ-tert.−ブチルエステルを添加した。混合物を室温で、一晩撹拌した。ワークアップのために、水及び酢酸エチルを添加し、相を分離し、そして水を酢酸エチルで2回抽出した。組み合わせた有機相を乾燥させ(Na2S04)、ろ過し、そして蒸発させた。原産物をlsolute上に吸収させ、そしてBiotage lsoleraシステム(SNAP NH 110g、A=n−ヘキサン、B=酢酸エチル、A 2CV、9.4CVにおいてA〜47%B、5CV 50%B、50mL/分、Fr. a 22mL)上のクロマトグラフィーにかけた。フラクション29〜32を収集し、65mg(59%)の(2S,5RS)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−{2−[4−(2−フルオロ−エトキシ)−フェニル]−エチル}−ヘキサン二酸 ジ-tert.−ブチルエステルを、透明のオイルとして得た。
サンプルは、ジアステレオマーの混合物である。
f)(2S)−2−アミノ−5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ヘキサン二酸
20mg(37mol)の(2S)−2−tert.-ブトキシカルボニルアミノ−5−{2−[4−(2−フルオロ−エトキシ)−フェニル]−エチル}−ヘキサン二酸 ジ-tert.-ブチルエステルを、2mLのジクロロンメタン中に溶かし(4Åの分子ふるいで乾燥させ)、そして1mLのトリフルオロ酢酸を添加した。反応を室温で、30分間撹拌し、その後にBiotageシステム(Flash 12+M カートリッジ、A=水、B=アセトニトリル、A 1CV、10CV中、A〜50%B、2CV 50%B、12mL/分)上の逆相クロマトグラフィーに溶液を直接適用した。フラクション6を凍結乾燥させ、2mg(11%)の(2R,5RS)−2−アミノ−5−{2−[4−(2−フルオロ-エトキシ)−フェニル]−エチル}−ヘキサン二酸を、Tfa−塩として得た。
実施例39
(2S)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−(2−{4−[2−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−エトキシ]−フェニル}−エチル)ヘキサン二酸 ジ−tert.ブチルエステル
90mg(0.18mmol)の(2S)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−[2−(4−ヒドロキシ-フェニル)−エチル]−ヘキサン二酸 ジ−tert.−ブチルエステルを、10mLのジメチルホルムアミド中に溶かし、208mg(0.64mmol)の炭酸セシウム及び473mg(1.28mmol)のエチレングリコール ジ−(p−トルエンスルホネート))を添加し、そして混合物を室温で、1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、混合物を酢酸エチル中に採取し、そしてlsolute上に吸収させた。Biotage lsoleraシステム(SNAP 10g、A=n−ヘキサン、B=酢酸エチル、A 2CV、10CV中、A〜47%B、3CV 50%B、12mL/分、Fr. a 22mL)上のクロマトグラフィーにより、なおエチレンジトシレートを含む82mgの材料を得た。化合物を分取HPLCによりさらに精製した(Agilent: Prep 1200、2×Prepポンプ、DLA、MWD、ELSD、Prep FC XBrigde C18 5μm 100×30 mm;A=H2O;B=アセトニトリル;0〜17.5分 65〜100% B、17.5〜20分 100%B;38mL/分;RT;82mg/2.4mL DMSO/MeCN 1:2;2×1.2mL;MWD 210nm)。10.0〜11.5分で溶出するフラクションを収集し、73mg(58%)の(2S,5RS)−2―tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−(2−{4−[2−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−エトキシ]−フェニル}−エチル)−ヘキサン二酸 ジ―tert.−ブチルエステルを、>99%の純度で得た。
化合物は、ジアステレオマーの混合物である。
実施例40
(2S)−2−アミノ−5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ヘキサン二酸
[18F]フッ化物(750MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgの(2S)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−(2−{4−[2−(トルエン−4−スルホニルオキシ)−エトキシ]−フェニル}−エチル)−ヘキサン二酸 ジ―tert.−ブチルエステルを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートリッジを20mLの水(pH2)で洗浄した。カートリッジを15mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、134MBq(31%d.c.)の(2S)−2−アミノ−5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ヘキサン二酸([18F]−38)を産した。放射化学純度は、>96%(tR =3.2分、分析HPLC法E;tR =21.8、23.3分*、分析HPLC法G)であると決定した。2つの異性体(2S,5S)−2−アミノ−5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ヘキサン二酸([18F]−38a)及び(2S,5r)−2−アミノ−5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ヘキサン二酸([18F]−38b)は、分析HPLC法Gにより分離され得る(「OPA−誘導体化」)。
実施例41
(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
a)(2S)−5−ベンジルオキシカルボニル−6−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−5−tert.−ブトキシカルボニル−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−ヘキサン酸 tert.−ブチルエステル。
1.00g(1.97mmol)の(2S)−2−ベンジルオキシカルボニル−5−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−ヘキサン二酸 ジ―tert.−ブチルエステルを、25mLのジメチルホルムアミド中に溶かし、87mg(2.2mmol)のNaH(鉱油中、60%)を添加し、そして室温で、30分間撹拌した。1mLのジメチルホルムアミド中の601mg(2.17mmol)の4−ベンジルオキシ ベンジル ブロミドを添加し、そして反応を1時間、60分で撹拌した。溶媒を真空中で除去した。そして残渣を酢酸エチルとブラインの間に分割した。有機相をlsolute上に吸収させ、そして直接Biotage lsoleraシステム(SNAP 100g、A=n−ヘキサン、B=酢酸エチル、A 3CV、10CV中、A 〜25%B、4.7CV 25%B、50mL/分、Fr. a 18mL)上のクロマトグラフィーにかけた。フラクション68〜75を収集し、1.09g(79%)の(2S,5SR)−5−ベンジルオキシカルボニル−6−(4−ベンジルオキシ−フェニル)-5-tert.−ブトキシカルボニル-2-tert.−ブトキシカルボニルアミノ−ヘキサン酸 tert.−ブチルエステルを得た。
材料は、ジアステレオマーの混合物である。
調製を、6.00g(11.8mmol)の(2S,5RS)−2−ベンジルオキシカルボニル−5−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−ヘキサン二酸 ジ―tert.−ブチルエステル、及び3.60gの4−ベンジルオキシベンジルブロミドで繰り返し、さらなる精製をせずに次のステップにおいて使用した6gの原産物を得た。
b)(2S)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−(4−ヒドロキシ−ベンジル)−ヘキサン二酸 ジ−tert.ブチルエステル
水素化:
上記の6.00g(8.52mmol)で得られた原産物を、50mLのメタノール中に溶かし、そして900mgのPd/C 10%をアルゴン雰囲気下で添加した。アルゴンを水素で置き換え、そして混合物を3時間、室温で水素化し(H2は、バルーンにより標準圧下で供給)、その後にUPLC−MSは、反応が完了したことを示した。触媒をPTFE−フィルターでろ過し、そして得られた透明の溶液を真空中で蒸発させ、8.8g(>100%)の原産物を得た。
脱カルボキシル化:
材料を400mLのジオキサン中に溶かし、5.13g(42.0mmol)の4−ジメチルアミノ−ピリジンを添加し、そして一晩、100℃で撹拌した。得られた黄色がかった懸濁物を真空中で蒸発させ、材料を酢酸エチル中に溶かし、そしてlsolute上に吸収させた。
試験:少量のクロマトグラフィー(Biotage lsolera システム;SNAP 25g、A=n−ヘキサン、B=酢酸エチル、A 2CV、10CV中、A 〜50%B、3CV 25%B、25mL/分、Fr. a 12mL)により、980mgを得た。
主のクロマトグラフィー(Biotage lsolera システム;SNAP 100g、A=n−ヘキサン、B=酢酸エチル、A 2CV、10CV中、A 〜50%B、3CV 25%B、50mL/分、Fr. a 12mL)により、3.46gを得た。
組み合わせた収率:4.44g(79%)の(2S,5RS)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)−ヘキサン二酸 ジ―tert.−ブチルエステル。
材料は、ジアステレオマーの混合物である。
c)(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸
(2S)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−(4−ヒドロキシ−ベンジル)−ヘキサン二酸 ジ―tert.−ブチルエステル(159mg、332μmol)をギ酸(20mL)中に溶かし、そして溶液を63℃で、1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、そして残渣をメタノール中に採取し、そして濃縮し、そして真空中で乾燥させた。産物を水の中に採取し、そして凍結乾燥させ、78mg(79%)の表題の化合物を産した(〜0.4eqのギ酸及びメタノールのトレースを含む)。
MS(ESI+): m/e=268.1(M-H+)、250.1(M+H+ -H2O)。
材料は、ジアステレオマーの混合物である。
d)ジメチル(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオエート ハイドロクロライド
(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸(実施例42)(994mg、2.98mmol)をメタノール(20mL)中に溶かし、そして0℃で二塩化チオニル(1.17mL、15.97mmol)をゆっくり添加した。添加完了後に冷却槽を取り除き、そして反応を3日間、室温で撹拌した。溶媒を除去し、そして残渣を真空中で乾燥させ、828mg(86%)の白色の泡を産した。粗産物は、さらなる精製をせずに次のステップにおいて使用した。
MS(ESI+): m/e=296.2(M-H+)、264.1(M+H+ -CH3OH)。
材料は、ジアステレオマーの混合物である。
d)ジメチル(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロエトキシ)ベンジル]へキサンジオエート
ジメチル(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサンジオエート ハイドロクロライド(200mg、0.54mmol)を、DMF(5mL)中に溶かし、そして0℃で、 水素化ナトリウム(34mg、1.14mmol)を添加した。30分後、ブロモフルオロメタン(1.35mmol)を添加し、そして得られた混合物を0℃で、1時間撹拌した。その後に混合物を水の中に注ぎ、そして塩化メチレンで3回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、37mg(20.8%)の産物を産した。
MS(ESI+): m/e=328.1(M-H+)。
材料は、ジアステレオマーの混合物である。
e)(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
ジメチル(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサンジオエート(37mg、113μmol)を、2mLのテトラヒドロフラン及び水(2:1)の混合液に溶かし、そして溶液に4滴の1Nの水酸化ナトリウムを添加した。混合物を室温で、14時間撹拌し、そしてその後に真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製し、そしてそれに伴うフラクションを凍結乾燥させ、2mg(4.3%)の表題の化合物を産した。
MS(ESI+): m/e=300.0(M-H+)。
材料は、ジアステレオマーの混合物である。
実施例42
(2s)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸
a)(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸−C5での異性体の混合物
b)(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸−異性体C5−1及びC5−2の分離
1.56g(3.25mmol)の(2S)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−(4−ヒドロキシ−ベンジル)−ヘキサン二酸 ジ−tert.−ブチルエステル(実施例41b)を、キラルHPLC(Chiralpak AD−H5μm 250×300mm:ヘキサン/2−プロパノール;40mL7分)により精製した。2つの異性体を単離した(異性体1:362mg及び異性体2:424mg)。0.15g(0.31mmol)の異性体1及び0.15g(0.31mmol)の異性体2を、実施例41cにおいて発表した手順に従って個別に脱保護し、42mg(51%)の(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸−異性体C5−1及び40mg(48%)の(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸−異性体C5−2を産した。
実施例43
(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸
a)(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸−異性体C5−1及びC5−1の混合物(Eckert&Ziegler modular labにおいて行った)
[18F]フッ化物(43500MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応容器1中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(1×1mL)後に繰り返した。0.9mLのアセトニトリル中の100μLのジブロモメタンを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を130℃で、5分間撹拌した。反応容器1を50℃に冷却し、そしてブロモ[18F]フルオロメタンを4つのシリカカートリッジ(Silica plus、Waters)を介して、700μLのDMSOを含む反応容器2に蒸留した。400μLのDMSO中の2.1mgの(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸、100μLの水、10μLの10%NaOH溶液の溶液を、蒸留完了後に添加した。得られた混合物を110℃で、5分間加熱した。50℃に冷却後に、粗産物を50mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したC18カートリッジ(C18 plus、waters)に通した。カートリッジを20mLの水(pH2)で洗浄し、そしてStrata−X−Cカートリジ(200mg、Phenomenex)を通して、5mLのエタノールで活性を溶出した。5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で活性をSCXカートリッジから溶出し、4100MBq(15%d.c.)の(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸([18F]−41 )を産した。放射化学純度は、>99%(tR =3.0分、分析HPLC法C;tR =6.2分、分析HPLC法H、tR =19.6、20.7分*、分析HPLC法G)であると決定した。*2つの異性体(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸([18F]−41 C5−1)及び([18F]−41 C5−2)は、分析HPLC法Gにより分離され得る(「OPA−誘導体化」)。
b)(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸−異性体C5−1
[18F]フッ化物(10000MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応容器1中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(1×1mL)後に繰り返した。0.9mLのアセトニトリル中の100μLのジブロモメタンを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を130℃で、5分間撹拌した。反応容器1を50℃に冷却し、そしてブロモ[18F]フルオロメタンを4つのシリカカートリッジ(Silica plus、Waters)を介して、700μLのDMSOを含む反応容器2に蒸留した。400μLのDMSO中の2.1mgの(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸(異性体1)、100μLの水、10μLの10%NaOH溶液の溶液を、蒸留完了後に添加した。得られた混合物を110℃で、5分間加熱した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したC18カートリッジ(C18 plus、waters)に通した。カートリッジを20mLの水(pH2)で洗浄し、そして1mLのフラクションにおいてエタノールで活性を溶出した。フラクション1(799MBqを含む)を30mLの水で希釈し、そしてStrata−X−Cカートリジ(200mg、Phenomenex)を通した。カートリッジを20mLのエタノールで洗浄し、そして1mLのフラクションにおいて、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で活性をSCXカートリッジから溶出し、1mLの緩衝剤中、642MBq(15% d.c.)の(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸([18F]−41 異性体C5−1)(フラクション3)を産した。放射化学純度は、>99%(tR =3.0分、分析HPLC法C;tR =6.4分、分析HPLC法H、tR =19.5、分析HPLC法G)であると決定した。
c)(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸−異性体C5−2
[18F]フッ化物(16500MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応容器1中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(1×1mL)後に繰り返した。0.9mLのアセトニトリル中の100μLのジブロモメタンを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を130℃で、5分間撹拌した。反応容器1を50℃に冷却し、そしてブロモ[18F]フルオロメタンを4つのシリカカートリッジ(Silica plus、Waters)を介して、1000μLのDMFを含む反応容器2に蒸留した。500μLのDMF中のブロモ[18F]フルオロメタン中の溶液に、2.1mgの(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸(異性体2)、100μLの水、10μLの10%NaOH及び500μLのDMFを添加した。得られた混合物を110℃で、5分間加熱した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したC18カートリッジ(C18 plus、waters)に通した。カートリッジを10mLの水(pH2)で洗浄し、そして1mLのフラクションにおいてエタノールで活性を溶出した。フラクション1(308MBqを含む)を30mLの水で希釈し、そしてStrata−X−Cカートリジ(200mg、Phenomenex)を通した。カートリッジを10mLのエタノールで洗浄し、そして1mLのフラクションにおいて、5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で活性をSCXカートリッジから溶出し、1mLの緩衝剤中、204MBqの(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロメトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸([18F]−41 異性体C5−2)(フラクション3)を産した。放射化学純度は、>99%(tR =2.9分、分析HPLC法C;tR =20.6、分析HPLC法G)であると決定した。
実施例44
(4S)−4−[4−(2−フルオロエトキシ)−3−ヒドロキシベンジル]−L−グルタミン酸
a)4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−ヒドロキシベンズアルデヒド
150mLのDMF中の商業的に入手可能な3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(17.04g、123.7mmol)、及び14.9g(107.5mmol)の炭酸カリウムの溶液を60℃で、4時間撹拌した。30.8g(14.2mmol)の[(2−ブロモエトキシ)メチル]ベンゼンを室温で添加した。反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物の容積を、真空中で半分まで減少させた。水性の飽和塩化アンモニウム溶液及び酢酸エチルを反応混合物に添加した。有機相を分離し、飽和水性塩化ナトリウム溶液で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、そして真空中で濃縮した。粗産物をカラムクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル勾配:7:1→1:2)。22.2%の収率(8.27g、27.3mmol)で所望される産物を得た。
LC−MS(ESI)=M++1(60)272、→1.08分
b)4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ)−3−tert−ブトキシベンズアルデヒド
20mL中のトルエン中で撹拌した2.95g(10.8mmol)の4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−3−ヒドロキシベンズアルデヒドの溶液に、17.6g(86mmol)の1,1−ジ−tert−ブトキシ−N,N−ジメチルメタンアミンを一滴ずつ添加した。反応混合物を室温で、一晩撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水性水酸化ナトリウム溶液(1N)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物をカラムクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル勾配:7:1→1:99)。43%の収率(8.27g、27mmol)で所望される産物を得た。
c){4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−3−tert-ブトキシフェニル}メタノール
80mLのTHF中で撹拌した1.00g(26.5mmol)の水素化ホウ素ナトリウムの混合物に、2.9g(8.83mmol)の4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−3−tert−ブトキシベンズアルデヒドを添加し、40mLのTHF中に一滴ずつ希釈した。反応混合物を10分間撹拌した。メタノール(5.8mL)をこの混合物に一滴ずつ添加した。反応混合物を2時間撹拌し、そして〜200mLの撹拌した氷冷却した水性塩化アンモニウム溶液に注いだ。溶液をジクロロメタンで2回抽出した。組み合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。さらなる精製をせずに、粗産物を次の反応において使用した。
LC−MS(ESI)=M++18(50)、1.27分
d)1−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−4−(ブロモメチル)−2−tert−ブトキシベンゼン
9mLのTHF中で撹拌した0.9g(2.2mmol)の{4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−3−tert−ブトキシフェニル}メタノール、及び976mg(2.94mmol)のテトラブロモメタンの溶液に、775mg(2.96mmol)のトリフェニルホスフィンを添加し、4.5mLのTHF中に、0℃で滴下しながら希釈した。反応混合物を1時間、0℃で撹拌した。懸濁物をろ過した。フィルターケーキをTHFで洗浄した。組み合わせたろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル勾配:99:1→1:99)粗産物を精製した。28%の収率(313mg、0.76mmol)で所望される産物を得た。
e)ジ-tert-ブチル(4S)−4−{4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−3−tert−ブトキシベンジル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
10mLのTHF中の327mg(0.91mmol)のジ−tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートの溶液に、THF中の2mL(2mmol)のリチウム ビス(トリメチルシリル)アミド溶液を、−78℃で一滴ずつ添加した。反応混合物を2時間撹拌した。2mLのTHF中の300mg(0.76mmol)の1−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−4−(ブロモメチル)−2−tert−ブトキシベンゼンを、−78℃で添加した。反応混合物を2時間撹拌した。4.5mLの水性塩化水素溶液(2N)を、一滴ずつ添加した。溶液を室温に温めた。溶液をジクロロメタンで繰り返し抽出した。組み合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物をカラムクロマトグラフィーにより2回精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル勾配:7:1→1:1)。48.7%の収率で所望される産物を得た(358mg、0.45mmol)。
f)ジ-tert-ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[3−tert‐ブトキシ−4−(2‐ヒドロキシエトキシ)ベンジル]−L‐グルタメート
5mLのメタノール中の340mg(0.506mmol)のジ-tert-ブチル(4S)−4−{4−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]−3−tert−ブトキシベンジル}−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートの溶液に、少量の炭素上のパラジウムを添加した。溶液を水素雰囲気下で、4時間撹拌した。反応混合物をろ過した。ろ駅を濃縮した。粗産物を真空中で濃縮した。粗産物(310mg)は、さらなる精製をせずに次の反応において使用した。
g)ジ−tert−ブチル (4S)−N−tert−ブトキシカルボニル)−4−[3−tert-ブトキシ−4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]−L−グルタメート
0.5mLのTHF中で撹拌した64mg(0.11mmol)のジ−tert−ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[3−tert−ブトキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジル]−L−グルタメートの溶液に、102.7mg(0.34mmol)のノナフルオロ 1−ブタンスルホン酸フルオリド、54.8mg(0.34mmol)のトリエチルアミン トリヒドロフルオリド、及び102mg(1.01mmol)のトリエチルアミンを添加した。反応混合物を3日間撹拌した。さらに34mg(0.11mmol)のノナフルオロ 1−ブタンスルホン酸フルオリド、18mg(0.11mmol)のトリエチルアミン トリヒドロフルオリド、及び34mg(0.33mmol)のトリエチルアミンを添加した。反応混合物を3時間撹拌し、そして真空中で濃縮した。粗産物をカラムクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル勾配:12:1→1:1)。37.4%の収率で所望される産物を得た(64.2mg、0.04mmol)。
h)(4S)−4−[4−(2−フルオロエトキシ)−3−ヒドロキシベンジル]−L−グルタミン酸
ジオキサン中の塩化水素の溶液(0.25mL、4M)を、24mg(0.041mmol)のジ−tert−ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[3−tert−ブトキシ−4−(2−フルオロエトキシ)ベンジル]−L−グルタメートに添加した。反応混合物を4時間撹拌し、そして−25℃で、一晩貯蔵した。反応混合物を真空中で濃縮した。約3mLのジクロロメタンを添加し、そして溶液を真空中で濃縮した。最終ステップを繰り返した。粗産物をHPLCにより精製した(カラム、Xbrigde、C18、5μm 100×30mm、H2O+0.1% トリフルオロ酢酸、アセトニトリル、流速 38mL/分)。
実施例45
ジ−tert−ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(3−tert−ブトキシ−4−{2−[(メチルスルホニル)オキシ]エトキシ}ベンジル)−L−グルタメート
約1mLのジクロロメタン中で撹拌した100mg(0.172mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[3−tert−ブトキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジル]−L−グルタメート、25.6mg(0.253mmol)のトリエチルアミンの溶液に、25.5mg(0.222mmol)のメタンスルホン酸クロライドを0℃で添加した。反応混合物を室温で、4時間撹拌した。さらに25.6mg(0.253mmol)のトリエチルアミン及び25.5mg(0.222mmol)のメタンスルホン酸クロライドを添加した。反応混合物をさらに4時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈した。有機相を飽和水性塩化アンモニウムで洗浄し、水性炭酸水素ナトリウム溶液を飽和させ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物をカラムクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル勾配:5:1→1:99)。79.6%の収率で所望される産物を得た(99mg、0.14mmol)。
実施例46
4−[4−(2−[ 18 F]フルオロエトキシ)−3−ヒドロキシベンジル]−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(1092MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ-tert-ブチル(4S)-N-(tert-ブトキシカルボニル)-4−(3−tert−ブトキシ-4-{2-[(メチルスルホニル)オキシ]エトキシ}ベンジル)−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして混合物を120℃で、10分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートリッジを20mLの水(pH2)及び30mLのエタノールで洗浄した。、カートリッジを5mLのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤のフラクション中、208MBq(40%d.c.)の4-[4-(2-[18F]フルオロエトキシ)−3−ヒドロキシベンジル]−L−グルタミン酸([18F]−44)を産した。放射化学純度は、>99%(tR =2.7分、分析HPLC法C)であると決定した。
実施例47
(4S)−4−[4−ヒドロキシベンジル]−L−グルタミン酸
0.35g(0.75mmol)のジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメートに、10mLのトリフルオロ酢酸を添加し、そして溶液を2日間、室温で撹拌した。過剰なトリフルオロ酢酸を蒸発させ、そしてテトラヒドロフラン中に残渣を3回採取し、そして蒸発させた。得られたオイルを、水/アセトニトリル勾配を用いてC−18逆相シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、適切なフラクションを組み合わせ、そして濃縮した。
収率:145mg(76.3%)
実施例48
(4S)−4−{4−[( 18 F)フルオロメトキシ]ベンジル}−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(15000MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応容器1中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(1×1mL)後に繰り返した。0.9mLのアセトニトリル中の100μLのジブロモメタンを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を130℃で、5分間撹拌した。反応容器1を50℃に冷却し、そしてブロモ[18F]フルオロメタンを4つのシリカカートリッジ(Silica plus、Waters)を通して、1000μLのDMSOを含む反応容器2に蒸留した。DMSO中の800μLのブロモ[18F]フルオロメタンの溶液を、2.1mgの(4S)−4−[4−ヒドロキシベンジル]−L−グルタミン酸、200μLの水及び10μLのNaOH(10%)と共に混合した。得られた混合物を110℃で、5分間加熱した。室温に冷却後、粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整した18Cカートリッジ(C18 plus、waters)に通した。カートリッジを10mLの水(pH2)で洗浄し、そして活性を1mLのフラクションのエタノールで溶出した。フラクション1及び2を組み合わせ(470MBq)、30mLの水(pH2)で希釈し、そしてStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートリッジをエタノール(20mL)で洗浄し、活性を1mLのフラクションのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤中、344MBqの((4S)−4−{4−[18F]フルオロメトキシ]ベンジル}−L−グルタミン酸([18F]−48)を産した(フラクション3)。放射化学純度は、>99%(tR =2.7分、分析HPLC法C、tR =14.7分、分析HPLC法G)であると決定した。
実施例49
(4R)−4−[4−ヒドロキシベンジル]−L−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル 4-[4-(ベンジルオキシ)ベンジル]-N-トリチル-L-グルタメート
ジ−tert−ブチル N−トリチル−L−グルタメート(1.63g、3.25mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)中に溶かし、そして溶液を−78℃に冷却した。溶液に1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラジド(テトラヒドロフラン中、1M、7.14mL)を添加し、そして−78℃で、20分間撹拌した後、テトラヒドロフラン(8mL)中のベンジル 4−(ブロモメチル)フェニルエーテル(1.89g、3.90mmol)をゆっくり添加した。冷却槽を取り除き、そして反応混合物を2時間撹拌した。その後に、50mLの2Mの水性塩化水素溶液を添加し、そして混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥させ、そして減圧下で濃縮し;残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、813mg(30%)の産物を産した。
MS(ESI+):m/e=698.3(M+H+)。
材料は、ジエステレオマーの混合物である。
b)ジ−tert−ブチル 4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル 4−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−N−トリチル−L−グルタメート(499mg、0.72mmol)をメタノール(20mL)中に溶かした。パラジウム(炭上10%)(228mg;214μmol)を添加し、そして懸濁物を水素雰囲気下で、12時間振った。セライトのパッドを通して反応混合物をろ過し、減圧下で濃縮し、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製し、75mg(28.7%)の産物を産した。
MS(ESI+):m/e=366.1(M+H+)。
材料は、ジエステレオマーの混合物である。
c)(4R)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタミン酸
ジ−tert−ブチル 4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメート(27mg、58μmol)を、トリフルオロ酢酸(1mL)中に溶かし、そして室温で2時間撹拌した。その後に混合物をトルエン中に採取し、そして減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(RP−18;溶媒:アセトニトリル(+0.1%トリフルオロ酢酸)、水(+0.1%トリフルオロ酢酸):勾配:30%→40%アセトニトリル(20分))により精製した。
2つの分離した4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタミン酸のジアステレオマーを単離した:
*分析HPLC(RP−18;溶媒:アセトニトリル(+0.1%トリフルオロ酢酸)、水(+0.1%トリフルオロ酢酸);勾配:30%→40%アセトニトリル(20分))
主要な異性体を、11.4mg(77%)の収率で単離した。
MS(ESI+):m/e=254.1(M+H+)。
実施例50
(4R)−4−{4−[( 18 F)フルオロメトキシ]ベンジル}−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(16000MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応容器1中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(1×1mL)後に繰り返した。0.9mLのアセトニトリル中の100μLのジブロモメタンを乾燥残渣に添加した。得られた混合物を130℃で、5分間撹拌した。反応容器1を50℃に冷却し、そしてブロモ[18F]フルオロメタンを4つのシリカカートリッジ(Silica plus、Waters)を通して、1000μLのDMSOを含む反応容器2に蒸留した。DMSO中の500μLのブロモ[18F]フルオロメタンの溶液を、2.1mgの(4R)−4−[4−ヒドロキシベンジル]−L−グルタミン酸、200μLの水、300μLのDMSO及び10μLのNaOH(10%)と混合した。得られた混合物を110℃で、5分間加熱した。室温に冷却後、粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整した18Cカートリッジ(C18 plus、waters)に通した。カートリッジを10mLの水(pH2)で洗浄し、そして活性を1mLのフラクションのエタノールで溶出した。フラクション1及び2を組み合わせ(209MBq)、30mLの水(pH2)で希釈し、そしてStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートリッジをエタノール(20mL)で洗浄し、そして活性を1mLのフラクションのリン酸塩緩衝剤(1Lの水の中で、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤中、102MBqの((4R)−4−{4−[(18F)フルオロメトキシ]ベンジル}−L−グルタミン酸([18F]−50)を産した(フラクション4)。放射化学純度は、>99%(tR =2.8分、分析HPLC法C)であると決定した。
実施例51
ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4−[(tert−ブトキシカルボニル){2−[(メチルスルホニル)オキシ]エチル}アミノ]ベンジル}ヘキサンジオエート
a)4−ベンジル 1,4−ジ−tert−ブチル(1S,4S)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−ニトロフェニル)ペンタン−1,4,4−トリカルボキシレート
ジ−tert−ブチル(5S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート(1g、1.970mmol)をDMF(20mL)中に溶かし、そして水素化ナトリウム(53mg、1.773mmol)を添加した。60分間撹拌後、10mLのDMF中の4−ニトロベンジルブロミド(426mg、1.970mmol)の溶液を添加し、そして混合物を60℃で、90分間撹拌した。その後に混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(50mL)及び酢酸エチル(100mL)中に採取し、そして有機相をブラインで洗浄し(3×50mL)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。粗産物をシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ(ヘキサン、酢酸エチル)、1.04g(82%)の透明のオイルを産した。
MS(ESI+):m/e=643.2(M+H+)。
b)(5S)−2−(4−アミノベンジル)−6−tert-ブトキシ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−オキソヘキサン酸
4−ベンジル 1,4−ジ−tert−ブチル(1S,4S)−1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−ニトロフェニル)−ペンタン−1,4,4−トリカルボキシレート(1.04g、1.618mmol)を、メタノール(20mL)中に溶かした。パラジウム(炭上、10%)(52mg)を添加し、そして懸濁物を水素雰囲気下で、12時間振った。触媒をろ過し、残渣を真空中で濃縮し、そして産物を白色の泡として得た(864mg、量)。
MS(ESI+):m/e=523.2(M+H+)。
c)ジ−tert−ブチル (5S)−2−(4−アミノベンジル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエ−ト
(5S)−2−(4−アミノベンジル)−6−tert−ブトキシ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]−6−オキソヘキサン酸(846mg、1.618mmol)を、ジオキサン(25mL)中に溶かした。4−(ジメチルアミノ)ピリジン(413mg、3.383mmol)を添加し、そして混合物を6時間還流した。混合物を真空中で濃縮し、そして残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ(ヘキサン/酢酸エチル)、670mg(87%)の淡い黄色のオイルを産した。
MS(ESI+):m/e=479.2(M+H+)。
d)ジ−tert-ブチル(5S)−2−(4−{[2−(ベンジルオキシ)エチル]アミノ}ベンジル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート
ジ−tert−ブチル(5S)−2−(4−アミノベンジル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート(670mg、1.40mmol)を、1,2−ジクロロエタン(10mL)中に溶かし、そしてベンジルオキシアセトアルデヒド(210mg、1.40mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(415mg、1.96mmol)を添加した。混合物を室温で、4時間撹拌し、そしてその後に10mLの1Nの水性炭酸水素ナトリウム溶液に注いだ。水性相をジクロロメタンで抽出し(2×10mL)、そして有機相を水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン、酢酸エチル)により、淡い黄色のオイルとしての産物を得た(853mg、99%)。
MS(ESI+):m/e=613.3(M+H+)。
e)ジ−tert−ブチル(5S)−2−(4−{[2−(ベンジルオキシ)エチル](tert−ブトキシカルボニル)アミノ}ベンジル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート
ジ−tert−ブチル (5S)−2−(4−{[2−(ベンジルオキシ)エチル]アミノ}ベンジル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]ヘキサンジオエート(853mg、1.39mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中に溶かし、そして10mLのジクロロメタン中のジ−tert−ブチルジカルボネート(608mg、2.78mmol)の溶液にゆっくり添加した。混合物を室温で、2時間撹拌した。その後に混合物を濃縮し、そして残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにかけ(ヘキサン/酢酸エチル)、80mg(8%)の無色のオイルを産した。
MS(ESI+)=m/e=713.5(M++H+)。
f)ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4[(tert−ブトキシカルボニル)(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ベンジル}ヘキサンジオエート
ジ−tert−ブチル (5S)−2−(4−{[2−(ベンジルオキシ)エチル](tert−ブトキシカルボニル)アミノ}ベンジル)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘキサンジオエート(78mg、110μmol)を、10mLのメタノール中に溶かした。パラジウム(炭上、10%)(15mg)を添加し、そして懸濁物を水素雰囲気下で、27時間振った。触媒をろ過し、残渣を真空中で濃縮し、65mg(95%)の産物を産した。
MS(ESI+):m/e=623.4(M+H+)。
g)ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4−[(tert−ブトキシカルボニル){2−[(メチルスルホニル)オキシ]エチル}アミノ]ベンジル}ヘキサンジオエート
ジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ベンジル}ヘキサンジオエート(30mg、48μmol)を、1mLのジクロロメタン中に溶かした。溶液を0℃に冷却し、そしてトリエチルアミン(200μL、1.43mmol)及びメタンスルホニルクロライド(30μL,387μmol)をゆっくり添加した。混合物を0℃で2時間、及びその後に室温まで上げて追加の12時間撹拌した。その後に混合物を真空中で濃縮し、そして残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにかけ(ヘキサン/酢酸エチル)、10mg(29%)のメシル酸塩を得た。
MS(ESI+):m/e=701.5(M+H+)。
実施例52
(2S)−2−アミノ-5−(4−{[2−( 18 F)フルオロエチル]アミノ}ベンジル)ヘキサン二酸
[18F]フッ化物(2775MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{4−[(tert−ブトキシカルボニル){2−[(メチルスルホニル)オキシ]エチル}アミノ]ベンジル}ヘキサンジオエートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、0.5mLの混合物を、2MのHCl(0.5mL)で処理し、そして100℃で10分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを20mLの水(pH1)及び10mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、5mLのリン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤のフラクション中、19MBqの(2S)−2−アミノ−5−(4−{[2−(18F)フルオロエチル]アミノ}ベンジル)ヘキサン二酸([18F]−52)を産した。放射化学純度は、>99%であると決定した(tR=2.9分、分析HPLC法F)。
実施例53
ジ-tert-ブチル (2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−{[(4S,5S)−2,2−ジメチル−5―({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ}ベンジル)ヘキサンジオエート
12mLのDMF中の500mg(1.04mmol)の(2S)−2−tert.−ブトキシカルボニルアミノ−5−(4−ヒドロキシ−ベンジル)−ヘキサン二酸 ジ−tert.−ブチルエステル、144mg(1.04mmol)の炭酸カリウム及び491mg(1.04mmol)の[(4S,5S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル]ビス(メチレン)ビス(4−メチルベンゼンスルホネート)を、マイクロ波中で、100℃で、2時間加熱した。ブライン(300mL)を添加し、そして混合物をジクロロメタンで抽出した(3×100mL)。組み合わせた有機フラクションを硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮した。粗産物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し(シリカ、ヘキサン中、2〜40%の酢酸エチル)、430mg(52%)のジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−{[(4S,5S)−2,2−ジメチル−5−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ}ベンジル)ヘキサンジオエートを得た。
実施例54
(2S)−2−アミノ−5−(4−{[(2S,3R)−4−( 18 F)フルオロ−2,3−ジヒドロキシブチル]オキシ}ベンジル)ヘキサン二酸
[18F]フッ化物(850MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(4−{[(4S,5S)−2,2−ジメチル−5−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ}ベンジル)ヘキサンジオエートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を、120℃で、10分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを20mLの水(pH2)及び20mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、1mLのフラクション中、リン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤のフラクション中、74MBq(22%、d.c.)の(2S)−2−アミノ−5−(4−{[(2S,3R)−4−(18F)フルオロ−2,3−ジヒドロキシブチル]オキシ}ベンジル)ヘキサン二酸([18F]−54)を産した(フラクション3)。放射化学純度は、>99%であると決定した(tR=2.6分、分析HPLC法C)。
実施例55
ジ−tert−ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(2,3−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリジン−4−イウム−6−イルメチル)−L−グルタメート 4−メチルベンゼンスルホネート
ジ−tert−ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]メチル}−L−グルタメート(88mg、0.17mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中に溶かし、そして2,6−ルチジン(28mg、0.26mmol)及びp−トルエンスルホン無水物(84mg、0.26mmol)で処理した。混合物を室温で、一晩撹拌し、濃縮し、そしてRP−HPLCにより精製した(アセトニトリル中、70〜30%の水(0.1%のHCOOH))。81mg(57%)のジ-tert-ブチル (4S)−N−(tert‐ブトキシカルボニル)−4−(2,3−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリジン−4−イウム−6−イルメチル)−L−グルタメート 4−メチルベンゼンスルホネートを得た。
実施例56
4−({6−[2−( 18 F)フルオロエトキシ]ピリジン−3−イル}メチル)−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(2702MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(2,3−ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリジン−4−イウム−6−イルメチル)−L−グルタメート 4−メチルベンゼンスルホネートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして120℃で5分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを40mLの水(pH2)及び30mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、1mLの緩衝剤のフラクション中で、リン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤のフラクション中、338MBq(21%、d.c.)の4−({6−[2−(18F)フルオロエトキシ]ピリジン−3−イル}メチル)−L−グルタミン酸([18F]−56)を産した(フラクション3)。放射化学純度は、>99%であると決定した(tR=2.7分、分析HPLC法F)。
実施例57
ジ-tert-ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−{[(4S,5S)−2,2−ジメチル-5−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ}ベンジル)-L-グルタメート
15mLのDMF中の0.47g(1mmol)の(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメート及び0.47g(1mmol)の[(4S,5S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル]ジメタンジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホネート)に、炭酸カリウム(0.28g、2mmol)を添加した。混合物をマイクロ波中で2時間、100℃で加熱した。水を添加し、そして混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして濃縮した。粗産物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し(シリカ、ヘキサン中で20%の酢酸エチル)、0.25g(33%)のジ−tert−ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−{[(4S,5S)−2,2−ジメチル−5−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ}ベンジル)−L−グルタメートを得た。
実施例58
4−(4−{[(2S,3R)−4−( 18 F)フルオロ−2,3−ジヒドロキシブチル]オキシ}ベンジル)−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(3565MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−{[(4S,5S)−2,2−ジメチル−5−({[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}メチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ}ベンジル)−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして120℃で10分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを20mLの水(pH2)及び20mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、1mLの緩衝剤のフラクション中で、リン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、2mLの緩衝剤のフラクション中、545MBq(23%、d.c.)の4−(4−{[(2S,3R)−4−(18F)フルオロ−2,3−ジヒドロキシブチル]オキシ}ベンジル)−L−グルタミン酸((18F)−58)を産した(フラクション1+2)。放射化学純度は、>99%であると決定した(tR=2.6分、分析HPLC法C)。
実施例59
ジ−tert−ブチル(4S)N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[(1−ヒドロキシ−3−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}プロパン−2−イル)オキシ]ベンジル}−L−グルタメート
18mL中の0.93g(2mmol)の(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(4−ヒドロキシベンジル)−L−グルタメート及び1.34g(4mmol)のシス−2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル 4メチルベンゼンスルホネートに、炭酸カリウム(0.55g、4mmol)を添加した。混合物をマイクロ波中で2時間、100℃で加熱した。水を添加し、そして混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして濃縮した。粗産物をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、0.165g(13%)のジ−tert−ブチル (4S)− N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[(トランス−2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]ベンジル}−L−グルタメートを得た。ベンジリデン保護誘導体(0.13g、0.2mmoL)をメタノール(15mL)中に溶かした。パラジウム/C(10%のPd)を添加し、そして混合物を水素雰囲気下で、一晩撹拌した。混合物をろ過し、そして溶媒を蒸発させ、0.11g(100%)のジ−tert−ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)オキシ]ベンジル}−L−グルタメートを産した。ジヒドロキシ誘導体(0.11g、0.2mmol)をジクロロメタン(19mL)中に溶かした。ピリジン(100μL)及び4−メチルベンゼンスルホニルクロライド(38mg、0.2mmol)を0℃で添加した。混合物を2.5時間撹拌した。粗産物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)、55mg(40%)のジ-tert-ブチル(4S) N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[(1−ヒドロキシ−3−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}プロパン−2−イル)オキシ]ベンジル}−L−グルタメートを産した。
実施例60
4−(4−{[1−( 18 F)フルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル]オキシ}ベンジル)−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(3400MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのDMSO中の5mgのジ−tert−ブチル (4S) N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{4−[(1−ヒドロキシ−3−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}プロパン−2−イル)オキシ]ベンジル}−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、15分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして120℃で8分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを30mLの水(pH2)及び30mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、1mLの緩衝剤のフラクション中で、リン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤のフラクション中、307MBq(23%、d.c.)の4−(4−{[1−(18F)フルオロ−3−ヒドロキシプロパン−2−イル]オキシ}ベンジル)−L−グルタミン酸([18F]−60)を産した(フラクション3)。放射化学純度は、>99%であると決定した(tR=2.7分、分析HPLC法C)。
実施例61
(4R)−4−{[1−(2−フルオロエチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル]メチル}−L−グルタミン酸
a)ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−プロパ−2−イン−1−イル−L−グルタメート
ジ-tert-ブチル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート(633 mg、1.76mmol)を、テトラヒドロフラン(6mL)に溶かし、そして−78℃で、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中で1M、3.87mL)を滴下して添加した。30分後にテトラヒドロフラン(2mL)中の3−ブロモ−1−(トリメチルシリル)−1−プロピン(370mg、1.94mmol)を滴下して添加し、そして混合物を−78℃で、3時間撹拌した。その後に反応を0℃に温め、そして10mLの1Nの塩酸を添加した。混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、中間体のTMS−保護アルキンを得た。中間体を30mLのジクロロメタン/メタノール(1:1)中に溶かした。炭酸カリウム(1g)を添加し、そして混合物を1時間撹拌した。水(20mL)を添加し、そして混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、そして真空中で濃縮した。産物(416mg、59%)は、さらなる精製をせずに次の反応において使用した。
MS(ESI+):m/e=398.5(M+H+)。
b)ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル]メチル}−L−グルタメート
ジ-tert-ブチル (4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−プロパ−2−イン−1−イル−L−グルタメート(150mg、377μmol)及び2−アジドエタノール(49mg、566μmol)を、テトラヒドロフラン(3.75mL)中に溶かした。ヨウ化銅(I)(7.2mg、38μmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(79μL、453μmol)を溶液に添加し、そして混合物を12時間、室温で撹拌した。その後に混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を分取逆相HPLCにより精製し、62mg(34%)の産物を産した。
MS(ESI+):m/e=485.2(M+H+)。
c)ジ-tert-ブチル (4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[1−(2−フルオロエチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル]メチル}−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−{[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル]メチル}−L−グルタメート(74mg、152.7μmol)を、テトラヒドロフラン(5mL)中に溶かし、そしてその後にトリエチルアミン(319μL、2.3mmol)、ノナフルオロブタンスルホニルフロライド(185mg、611μmol)、及びトリエチルアミン トリヒドロフロライド(98mg、611mmol)を添加した。混合物を室温で、6日間撹拌した。その後に混合物を真空中で濃縮し、そして残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、30mg(40%)のわずかに不純物が混入した産物を産し、それを次のステップにおいて使用した。
MS(ESI+):m/e=487.2(M+H+)。
d)(4R)−4−{[1−(2−フルオロエチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル]メチル}−L−グルタミン酸
ジ-tert-ブチル (4R)-N-(tert-ブトキシカルボニル)−4−{[1-(2-フルオロエチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル]メチル}−L−グルタメート(30mg、61.7μmol)を、トリフルオロ酢酸(2mL)中で、12時間撹拌した。反応混合物にジクロロメタン(20mL)を添加し、そして混合物を真空中で濃縮した。分取逆相HPLCにより残渣を精製し、2mg(11%)の産物を産した。
MS(ESI+):m/e=273.5(M−H+)。
実施例62
ジ−tert−ブチル(4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[(1−{2−[(メチルスルホニル)オキシ]エチル}−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル]−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル(4S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−プロパ−2−イン−1−イル−L−グルタメート(60mg、151μmol)及び2−アジドエチル メタンスルホネート(37.4mg、226μmol)を、テトラヒドロフラン(4mL)中に溶かした。溶液に、ヨウ化銅(I)(2.9mg、15μmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(32μL、181μmol)を添加し、そして混合物を18時間、室温で撹拌した。その後に混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を分取逆相HPLCにより精製した。産物のフラクションを収集し、凍結乾燥させ、そして再度シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、50mg(47%)の産物を産した。
MS(ESI+):m/e=563.2(M+H+)。
実施例63
4−({1−[2−( 18 F)フルオロエチル]−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル}メチル)−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(2188MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。1mLのアセトニトリル中の5mgのジ-tert-ブチル (4R)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−4−[(1−{2−[(メチルスルホニル)オキシ]エチル}−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル]−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を120℃で、10分間撹拌した。室温に冷却後、2MのHCl(1mL)を添加し、そして120℃で10分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを30mLの水(pH2)及び30mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、1mLの緩衝剤のフラクション中で、リン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、2mLの緩衝剤のフラクション中、278MBq(20%、d.c.)の4−({1−[2−(18F)フルオロエチル]−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル}メチル)−L−グルタミン酸([18F]−62)を産した(フラクション2+3)。放射化学純度は、>98%であると決定した(tR=3.8分、分析HPLC法F)。
実施例64
(2S)−2−アミノ−5−[4−([ 18 F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸−異性体C5−1
a)1−ブロモ−2−(18F)フルオロエタン
[18F]フッ化物(5492MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(1×1mL)後に繰り返した。0.5mLの1,2−ジクロロベンゼン中の10mgの2−ブロモエチル 4−ニトロベンゼンスルホネートを、乾燥残渣に添加した。1−ブロモ−2−(18F)フルオロエタンは、反応混合物を、500μLのDMSOで満たした第二のバイアル中に蒸留した。
b)(2S)−2−アミノ−5−[4−([18F]フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸−異性体C5−1
250μLのDMSO中の124MBqの1−ブロモ−2−(18F)フルオロエタンの溶液を、2.1mgの(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸(異性体1)、100μLの水、10μLの10%NaOH溶液、及び400μLのDMSOの混合物に添加した。得られた混合物を120℃で、15分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したC18カートリッジ(C18 plus、waters)に通した。カートリッジを20mLの水(pH2)で洗浄し、そして5mLのエタノールで活性を溶出した。エタノールフラクションを30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを20mLの水(pH2)及び20mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、1mLの緩衝剤のフラクション中で、リン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤のフラクション中、19MBq(21%、d.c.)の4−({1−[2−(18F)フルオロエチル]−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル}メチル)−L−グルタミン酸([18F]−12 異性体C1)を産した(フラクション2)。放射化学純度は、>98%であると決定した(tR=2.5分、分析HPLC法I、tR=19.1、分析HPLC法G)。
実施例65
(2S)−2−アミノ−5−[4−(フルオロエトキシ)ベンジル]ヘキサン二酸−異性体C5−2
250μLのDMSO中の165MBqの1−ブロモ−2−(18F)フルオロエタンの溶液を、2.1mgの(2S)−2−アミノ−5−(4−ヒドロキシベンジル)ヘキサン二酸(異性体2)、100μLの水、10μLの10%NaOH溶液、及び400μLのDMSOの混合物に添加した。得られた混合物を120℃で、15分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したC18カートリッジ(C18 plus、waters)に通した。カートリッジを20mLの水(pH2)で洗浄し、そして5mLのエタノールで活性を溶出した。エタノールフラクションを30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを20mLの水(pH2)及び20mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、1mLのフラクション中で、リン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、2mLの緩衝剤のフラクション中、28MBq(21%、d.c.)の4−({1 −[2−(18F)フルオロエチル]−1H−1,2,3−トリアゾール-4-イル}メチル}−L−グルタミン酸([18F]−12異性体C2)を産した(フラクション2+3)。放射化学純度は、>98%であると決定した(tR=2.5分、分析HPLC法I、tR=20.1分、分析HPLC法G)。
実施例66
ジ−tert−ブチル(4S)−4−[4−(ブロモメチル)ベンジル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート
ジ−tert−ブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート(1.0g、2.8mmol)を、テトラヒドロフラン(16mL)中に溶かし、そして−78℃でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中、1M、6.12mL)を滴下して添加した。90分後に、1,4−ビス(ブロモメチル)ベンゼン(1.3mg、3.7mmol)を添加し、そして混合物を−78℃で、2.5時間撹拌した。その後に反応を0℃に温め、そして14mLの2Nの塩酸を添加した。混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルにより精製し(ヘキサン/酢酸エチル)、0.17g(11%)のジ−tert−ブチル(4S)−4−[4−(ブロモメチル)ベンジル]−N−(tert−ブトキシカルボニル−L−グルタメートを得た。
実施例67
4−{4−[( 18 F)フルオロメチル]ベンジル}−L−グルタミン酸
[18F]フッ化物(3000MBq)を事前に調整したQMAカートリッジ(Sep Pak Light.Accell Plus QMA、Waters)にトラップした。炭酸カリウム/kryptofix溶液(アセトニトリル/水中)により、反応バイアル中に活性を溶出した。穏やかな窒素流下で、120℃で混合物を乾燥させた。乾燥は、アセトニトリルの添加(2×1mL)後に繰り返した。0.5mLのアセトニトリル中の5mgのジ−tert−ブチル(4S)−4−[4−(ブロモメチル)べンジル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメートを、乾燥残渣に添加した。得られた混合物を100℃で、8分間撹拌した。150μLの保護粗産物混合物を、350μLのアセトニトリル及び500μLのトリフルオロ酢酸に添加し、そして混合物を50℃で、10分間撹拌した。粗産物を30mLの水(pH2)で希釈し、そして事前に調整したStrata−X−Cカートリッジ(200mg、Phenomenex)に通した。カートッジを20mLの水(pH2)及び20mLのエタノールで洗浄した。カートリッジを、1mLのフラクション中で、リン酸塩緩衝剤(水1L中、7gのNa2HPO4・2H2O;6gのNaCl)で溶出し、1mLの緩衝剤のフラクション中、31MBqの4−{4−[((18F)フルオロメチル]ベンジル)−L−グルタミン酸([18F]−66)を産した(フラクション3)。放射化学純度は、>99%であると決定した(tR=2.9分、分析HPLC法C)。
生物学的実施例
実施例68
in vitro細胞取り込み試験−本発明にかかる化合物を用いる放射標識グルタミン酸塩誘導体取り込みの遮断
腫瘍細胞中への取り込みについて、本発明にかかる化合物の放射標識グルタミン酸塩との競合能を試験した。48ウェルプレート中で接着して成長させたNCI−H460(ヒト NSCLC)細胞を、これらの競合実験に使用した。約100,000個の細胞を0.1%のBSAを含むPBS緩衝液中で、放射標識グルタミン酸誘導体及びいくつかの化合物と共に共培養し、それを30分間、1mMの濃度で使用した。この時間の後、細胞に結合した放射活性を決定した。興味深いことに、天然のL−グルタミン酸よりも本発明にかかる化合物が、H460細胞への放射標識グルタミン酸誘導体の取り込みについて、より良い競合性を有することが観察された。
*本発明にかかる化合物の存在中、及び不存在中におけるH460細胞中の放射標識グルタミン酸塩誘導体の取り込み(1mMの濃度で使用した)。値は、対照の%として報告する(平均 +/− SD)。化合物の添加なしの放射標識グルタミン酸塩誘導体の取り込みは、100%である
実施例69
細胞取り込み試験:H460細胞における30分間の取り込み
生物活性を決定するために、細胞取り込み実験において、F18標識誘導体をトレーサーとして使用した。48ウェルプレート中で接着して成長させたNCI-H460(ヒト NSCLC)細胞を、これらの取り込み実験に使用した。約100,000個の細胞を、0.25MBqのトレーサーと共に30分間、0.1%のBSAを含むPBS緩衝液中で共培養した。この時間の後、γカウンターを用いて細胞に結合した放射活性を決定した。興味深いことに、3〜15%の適用用量は、この30分間の培養時間の間に細胞により取り込まれた。
実施例70
H460細胞における4-[4-(2-[ 18 F]フルオロエトキシ)ベンジル)-L-グルタミン酸([ 18 F]-1)の経時的な保持
腫瘍細胞中の放射活性の保持を試験した。そのために、H460細胞を、0.25MBqのそれぞれのトレーサーと共に、30分間、0.1%びBSAを含むPSB緩衝液中に添加した。この取り込み後に、緩衝液を除去し、そして細胞をPBSで洗浄した。その後に放射活性を有しない新しいPBS緩衝液と共に、細胞を30分間まで再度培養した。上澄み中への活性の放出、及び細胞内の活性の保持を試験した。実施例としての[18F]−1結果を、図1に示す。30分の流出時間の間に限られた量の活性のみが上澄み中に放出されたことを発見した。80%超の活性は、これらの流出条件の下で、30分の培養の間に腫瘍細胞の内部に保持された。同様の結果は、[18F]-4、[18F]-9、[18F]-12、[18F]-8及び[18F]-22を用いることにより得られた。
実施例71
xCT(SLC7A11)を介した取り込みを示す競合プロファイル
信頼できる取り込みメカニズムの決定のために、NCI-H460腫瘍細胞を、F−18標識トレーサーー及びいくつかの非放射性誘導体と共培養した。これらの誘導体をトレーサーと比べて大過剰である1mMの濃度で使用した。L−グルタミン酸、L−シスチン、カルボキシフェニルグリシン(CPG)を競合品として使用した。さらにD−グルタミン酸、並びにL−アスパラギン酸及びD−アスパラギン酸も本競合実験において使用した。図2は、[18F]-12を用いることにより得られた1つの実施例を示す。興味深いことに、[18F]-12の取り込みは、過剰のL−グルタミン酸、L−シスチン、カルボキシフェニルグリシン(CPG)及び対応するF19-化合物12を使用することにより、90%超まで減らし得たことを発見した。D−グルタミン酸、並びにL−アスパラギン酸及びD−アスパラギン酸は、より少ない効果の競合品である。xCTの特異的な阻害剤であると記載されている(SLC7A11、Neuropharmacology 46 (2004) 273〜284)強い競合品のL−シスチン及びカルボキシフェニルグリシン(CPG)は、ナトリウム−独立グルタミン酸塩/シスチン交換体xCTを介する[18F]-12の特異的な取り込みを明確に示す。D−及びL−アスパラギン酸との少ない競合のみを観察し、それは共にNa+−依存性興奮性アミノ酸トランスポーターファミリー、例えばEAAT 1−5の基質である。両誘導体は、シスチンほどの有効性はなく、そしてCPGは、トレーサー取り込みを減少させ、xCT以外の他のグルタミン酸塩−トランスポーターの潜在的な少ない関与のみを示す。[18F]-1、[18F]-4、[18F]-9、[18F]-8、[18F]-25及び[18F]-22を用いて、同一の実験を行った。全ての試験誘導体について、全ての試験誘導体の取り込みが、主にxCTを介して行われることを示す同一の競合プロファイルを得た。
実施例72
in vivo生体内分布データ
本発明にかかる化合物の薬物動態特性を試験するために、全てのF18-標識化合物を、NCI−H460腫瘍担持マウスにおける生体内分布試験により試験した。生体内分布試験の8〜10日前に、雌性NMRI(nu/nu)マウスに、5×106個のNCI-H460腫瘍細胞を接種した。185kBqの活性のフッ素化化合物を注入し、そして少なくともn=3のマウスを全ての時点で使用した。F18−標識化合物の注入後に、マウスを規定された時点で解剖した。全ての臓器を取り除き、そしてγカウンターを用いて放射活性を決定した。
a)[18F]-1の生体内分布データを表3に要約する。
腫瘍中への高い取り込み(1時間p.i.で、5.88% ID/g +/− 1.55)、及び強い活性の保持(2時間p.i.で4.06% ID/g +/− 0.88、及び4時間p.i.で2.62% ID/g +/− 0.19)を観察した。化合物のクリアランスは、主に腎臓を介して起こり、1時間p.i.で排出される80.2%の活性を伴う。腫瘍対血液(比率 32.5)及び腫瘍対筋肉(比率 72.5)の高い比率を観察し、[18F]−1の優れたPETイメージング特質を示した。さらに膵臓への高い初期取り込み(0.25時間p.i.で、9.31% ID/g +/− 2.47)の後に、この臓器からの非常に早いクリアランスを観察した(1時間p.i. 2.68 % ID/g +/−0.59)。随って、すでに1時間p.iで、腫瘍対膵臓の比率は、2.3であることが見出された(表3を参照)。
b)[18F]−12の生体内分布データを表4に要約する。
腫瘍中への高い取り込み(1時間p.i.で、6.47% ID/g +/− 1.02)、及び強い活性の保持(2時間p.i.で、7.21% ID/g +/− 1.56、及び4時間p.i.で、5.17% ID/g +/− 2.89)を観察した。化合物のクリアランスは、主に腎臓を介して起こり、1時間p.i.で尿中に排出される82.1%の活性を伴う。腫瘍対血液(比率 33.9)及び腫瘍対筋肉(比率 103.4)の高い比率を観察し、[18F]−12の優れたPETイメージング特質を示した。さらに膵臓への高い初期取り込み(0.25時間p.i.で、11.45% ID/g +/−1.65)の後に、この臓器からの非常に早いクリアランスを観察した(1時間p.i.で、3.62% ID/g +/−0.62)。したがってすでに1時間p.iで、腫瘍対膵臓の比率は、1.8であることが見出された(表4を参照)。
実施例73
in vivoでの腫瘍保持
本発明にかかる多様な18F標識誘導体の腫瘍取り込み及び放射活性の保持を比較するために、生体内分布試験を上記のようなNCI−H460腫瘍担持NMRI(nu/nu)マウスにおいて実施した。組織グラムごとの%注入用量における腫瘍取り込み(%ID/g)は、図3において示されている。驚くべきことに全ての試験化合物は、H460腫瘍への良好な(3% ID/g超)または優れた(6% ID/g超)取り込みを示す。さらに全ての試験された誘導体について、経時的な強い保持活性を観察した。
実施例74
in vivoでの腎臓クリアランス
本発明にかかるいくつかの18F標識誘導体の腎臓クリアランスを比較するために、生体内分布試験を上記のようなNCI−H460腫瘍担持雌性NMRI(nu/nu)マウスにおいて実施した。%ID/gにおける腎臓中の活性の取り込みは、図4に示す。驚くべきことに全ての試験化合物は、非常に早い腎活性の減少を示す。2時間p.i.後には、1%ID/g未満を腎臓中に見出し得る。
実施例75
in vivo膵臓クリアランス
本発明にかかるいくつかの18F標識誘導体の膵臓取り込み、及びクリアランスを比較するために、生体内分布試験を上記のようなNCI−H460腫瘍担持NMRI(nu/nu)マウスにおいて実施した。%ID/gにおける膵臓中の活性の取り込みは、図5に示す。全ての試験化合物は、最初に、0.25時間p.i.で、膵臓中に約10% ID/gの取り込みを示し、驚くべきことにその後に迅速にウォッシュアウトされた。2時間p.i.後には、2%ID/g未満を膵臓中に見出し得る。
実施例76
PETイメージング試験
a)[18F]−1を、PETイメージングを用いてNCI−H460腫瘍担持ヌードマウスにおいて試験した。約10Bqのトレーサーを動物に注入し、そしてPETイメージングを60分p.i.で、10分間取得した。H460−腫瘍は、3.6%ID/gでイメージング中に非常によく見えたので、注目の領域(ROI)の分析により決定した。腎排泄に起因する膀胱中へのいくらかの取り込みを除き、非標的組織への取り込みは観察されなかった。
b)[18F]−12を、上記のマウスでの同一の動物モデルにおいて試験した。動物に約10MBqを注入し、そして60分p.i.で、10分間のPETイメージングを得た。NCI−H460腫瘍は非常によく見え、そして腫瘍中への2.7%ID/gの取り込みは、ROI分析により算出した。本誘導体の部分的な肝胆汁性クリアランスに起因する胆嚢へのいくらかの取り込みを除き、大部分の活性は腎臓に排泄させ、膀胱から強いPETシグナルをもたらす。他の非標的組織における取り込みは観察されなかった。
c)マウスにおけるPETイメージング試験とは別に、ラットにおける[18F]−12のイメージング特質も試験した。PET試験の8〜10日前に、NCI−H460腫瘍細胞をヌードラット(RH−Foxn1 nu/nu)の右脇腹に接種した。そしてPETイメージングを、約10MBqの注入後60分で、10分間取得した。H460−腫瘍は申し分なく見えた(0.9%ID/g ROI分析により決定した)。化合物の排泄に起因する肝臓及び腎臓へのいくらかの少量の取り込みを除き、他の非標的組織への取り込みは観察されなかった。
実施例77
in vivoでの生体内分布データ
本発明にかかる化合物の薬物動態特性を試験するために、全てのF18標識化合物を、NCI−H460腫瘍担持マウスにおける生体内分布試験により試験した。生体内分布試験の8〜10日前に、雌性NMRI(nu/nu)マウスに、5×106個のNCI-H460腫瘍細胞を接種した。185kBqの活性のフッ素化化合物を注入し、そして少なくともn=3のマウスを使用し、そして15分p.i.から2時間p.i.の範囲の規定された時点で解剖した。全ての臓器を取り除き、そしてγカウンターを用いて放射活性を決定した。注入後1時間からのデータは、表5に示す。興味深いことに全ての試験化合物は、腫瘍中に取り込まれた。>3%ID/gの高い腫瘍取り込み値は、本発明にかかる多様な化合物により得られた。高い腫瘍対血液、及び腫瘍対筋肉値を有する有益なクリアランスプロファイルは、PETイメージング試験における腫瘍検出を有用とする全ての化合物に観察された。
実施例78
PETイメージング試験
イメージング特質を試験するために、腫瘍担持ラットを用いて本発明にかかる化合物をPETイメージング試験において評価した。PET試験の8〜10日前に、NCI−H460腫瘍細胞をヌードラット(RH−Foxn1 nu/nu)の右脇腹に接種した。PETイメージングを、約10MBqの注入後60分で、10分間取得した。イメージング試験後に、注目の領域(ROI)分析を行い、そして腫瘍、肝臓、及び腎臓中の活性を決定した。興味深いことに全ての試験化合物は、腫瘍を可視化することができた。本ラットモデルにおける>1%ID/gの高い腫瘍取り込み値は、本発明にかかる多様な化合物により得られた。全ての化合物の有益なクリアランスプロファイルは、PETイメージング試験において、腫瘍担持ラットにおける優れた腫瘍検出を可能にする。
実施例79
in vitroでの細胞取り込み及び保持試験−41を用いる[ 18 F]−41取り込みの遮断
48ウェルプレート中で接着して成長させたNCI-H460(ヒト NSCLC)細胞を、これらの実験に使用した。約100,000個の細胞を、0.25MBqの[18F]−41と共に60分間、0.1%のBSAを含むPBS緩衝液中で共培養した。60分間の培養の間に、時間依存性の取り込みが観察された。約13%の適用用量は、60分間の培養の間に細胞により取り込まれた(図6)。遮断試験のために、[18F]−41を30分間、1mMの41と共に、共培養した。この時間の後に、細胞に結合した放射活性を決定した。興味深いことに41は、[18F]−41の強力な競合品であることが観察され、細胞中への[18F]標識誘導体の特異的な運搬を示した(図7)。
さらに腫瘍細胞中の放射活性の保持を試験した。そのために、H460細胞に、30分間、0.1%のBSAを含むPBS緩衝液中で、0.25MBqの[18F]−41を添加した。この取り込み後に、緩衝液を除去し、そして細胞をPBSで洗浄した。その後に細胞を、放射活性を有しない新しいPBS緩衝液と共に、30分間、再度培養した。上澄み中への活性の放出、及び細胞内の活性の保持を決定した。30分の流出時間の間に限られた量の活性のみが上澄み中に放出されたことを発見した。80%超の活性が、これらの流出条件の下で、30分の培養の間に腫瘍細胞の内部に保持され(図7)、強力な保持を示した。
実施例80
炎症性病変における化合物[ 18 F]−41の取り込み
本発明にかかる化合物の特異性を試験するために、臨床的に通常使用されるPETトレーサーFDGとの比較において、反応性リンパ節の動物モデルにおいて化合物[18F]−41を試験した。したがって雌性免疫応答性NMRIマウス(10週齢)の右後肢にストレプトゾトシン(500μg/40μL PBS)を注入し、右膝窩及び追加のリンパ節に炎症反応を誘発した。ストレプトゾトシン注入後3日、PETイメージング試験を行った。約5〜10MBqの注入後1時間の間に、動的にPETイメージングを取得した。イメージング試験の後に、膝窩、鼠径及び腸骨リンパ節中の注目の領域(ROI)分析を行った。少なくとも3匹の動物をトレーサーごとに試験した。図8は、FDGとの比較における化合物[18F]−41の定量化したリンパ節中の活性、及び経時変化を示す。興味深いことに炎症性病変における化合物[18F]−41の初期取り込みは、すでにFDGと比べて減少していることが観察された。さらに反応性リンパ節におけるFDGの活性は、イメージング期間の間はほぼ不変のままであるのに対し、放射活性のウォッシュアウトは、化合物[18F]−41によるPET試験の間に観察された。要するにこれらの結果は、炎症過程におけるより少ない取り込み、及びイメージング期間の間の病変からのウォッシュアウトに起因する、本発明にかかる化合物のより高い特異性を示す。