JP2024073563A - 放射性標識カンナビノイド受容体2リガンド - Google Patents

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Abstract

【課題】放射性標識リガンドとして使用され得る化合物を提供する。
【解決手段】式(I)
Figure 2024073563000034

[式中、Aは、CH又はNであり;R及びRは、両方とも同時にエチルであり;そしてRは、フルオロプロピル又はヘキサジュウテリオフルオロプロピルである(ただし、R、R及びRの少なくとも1個は、少なくとも1個の放射性核種を含む)]で示される化合物又は薬学的に許容し得るその塩を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、放射性標識カンナビノイド受容体2リガンドに関する。
本発明は詳しくは、式(I):
Figure 2024073563000001

[式中、
及びRは、両方とも同時にエチルであり;そして
は、3-フルオロプロピルである(ただし、
、R及びRの少なくとも1個は、少なくとも1個の放射性核種を含む)]で示される化合物又は薬学的に許容し得るその塩に関する。
カンナビノイド受容体は、Gタンパク質共役受容体スーパーファミリーに属する細胞膜受容体の一種である。現在、カンナビノイド受容体1(CB1)及びカンナビノイド受容体2(CB2)と呼ばれる、2つの既知のサブタイプがある。CB1受容体は広範囲に発現する。これは主に中枢神経系(即ち、扁桃体、小脳、海馬)で発現し、末梢での発現は少ない。CNR2遺伝子によってコードされているCB2は、マクロファージ、B細胞、及びT細胞のような免疫系の細胞上(Ashton, J. C. et al. Curr Neuropharmacol 2007, 5(2), 73-80; Miller, A. M. et al. Br J Pharmacol 2008, 153(2), 299-308; Centonze, D., et al. Curr Pharm Des 2008, 14(23), 2370-42)、並びに消化器系(Wright, K. L. et al. Br J Pharmacol 2008, 153(2), 263-70)において、大部分末梢で発現する。CB2受容体はまた脳にも存在し、主としてミクログリアに見られ、ニューロンには見られない(Cabral, G. A. et al. Br J Pharmacol 2008, 153(2), 240-51)。
CB2受容体アゴニストへの関心は、初期の化合物の幾つかが、慢性疼痛(Beltramo, M. Mini Rev Med Chem 2009, 9(1), 11-25)、アテローム動脈硬化(Mach, F. et al. J Neuroendocrinol 2008, 20 Suppl 1, 53-7)、骨量の調節(Bab, I. et al. Br J Pharmacol 2008, 153(2), 182-8)、神経炎症(Cabral, G. A. et al. J Leukoc Biol 2005, 78(6), 1192-7)、虚血/再灌流傷害(Pacher, P. et al. Br J Pharmacol 2008, 153(2), 252-62)、全身性線維症(Akhmetshina, A. et al. Arthritis Rheum 2009, 60(4), 1129-36; Garcia-Gonzalez, E. et al. Rheumatology (Oxford) 2009, 48(9), 1050-6)及び肝線維症(Julien, B. et al. Gastroenterology 2005, 128(3), 742-55; Munoz-Luque, J. et al. J Pharmacol Exp Ther 2008, 324(2), 475-83)を含む多数のヒト疾患に前臨床モデルで有益な効果を有することが示されているという事実により、過去10年間(現在は特許出願30~40件/年)着実に増加している。
虚血/再灌流(I/R)傷害は、脳卒中、心筋梗塞、心肺バイパス及びその他の血管手術、並びに臓器移植のような症状で発生する組織損傷の主な原因であるだけでなく、種々の病因の循環性ショックの経過を悪化させる末期臓器障害の主要な機序である。これら全ての症状は、正常な血液供給が途絶することで、組織酸素化が不十分になることを特徴とする。再酸素化、例えば、再灌流は、正常な組織酸素化を回復するための究極の治療法である。しかしながら、血液からの酸素及び栄養素の欠如は、循環の回復が更なる組織損傷をもたらす症状を作り出す。再灌流傷害の損傷は、ある程度は損傷組織の炎症反応に起因する。新しく戻った血液によってその領域に運ばれた白血球は、組織損傷に反応して、インターロイキンなどの多くの炎症性因子、更にはフリーラジカルを放出する。回復した血流は、細胞内に酸素を再導入し、これが、細胞内タンパク質、DNA、及び細胞膜を損傷させる。
遠隔虚血プレコンディショニング(RIPC)は、虚血及び再灌流によって引き起こされる傷害に対する身体の内因性保護能力を利用するための方策を表す。これは、1つの臓器又は組織の一過性の非致死性の虚血及び再灌流が、その後に起こる遠隔臓器又は組織における「致死性」虚血再灌流傷害の発症に対する耐性を与えるという興味深い現象を説明している。幾つかの仮説が提案されているが、ある臓器又は組織の一過性虚血及び再灌流が保護をもたらす実際の機序は現在のところ不明である。
体液性仮説は、遠隔臓器又は組織で生成した内因性物質(アデノシン、ブラジキニン、オピオイド、CGRP、エンドカンナビノイド、アンジオテンシンI又はその他の未確認の体液性因子など)が血流に入り、標的組織のそれぞれの受容体を活性化し、それによって虚血プレコンディショニングに関与する心臓保護の種々の細胞内経路を動員することを提案している。
最近のデータは、エンドカンナビノイド類及びその受容体、特にCB2が、プレコンディショニングに関与し、そして炎症反応のダウンレギュレーションによる再灌流傷害の防止に寄与している可能性があることを示している(Pacher, P. et al. Br J Pharmacol 2008, 153(2), 252-62)。具体的には、CB2ツールアゴニストを使用した最近の研究では、心臓(Defer, N. et al. Faseb J 2009, 23(7), 2120-30)、脳(Zhang, M. et al. J Cereb Blood Flow Metab 2007, 27(7), 1387-96)、肝臓(Batkai, S. et al. Faseb J 2007, 21(8), 1788-800)及び腎臓(Feizi, A. et al. Exp Toxicol Pathol 2008, 60(4-5), 405-10)でのI/R傷害を減少させるこの概念の有効性が証明された。
更には、ここ数年にわたり、増加している文献は、CB2が亜慢性期及び慢性期にも関心を持たれる可能性があることを示している。CB1及びCB2の特異的アップレギュレーションは、線維症を伴う慢性疾患の動物モデルにおいて、線維症の進行に関与する細胞である筋線維芽細胞におけるCB2の適切な発現と関連していることが示されている(Garcia-Gonzalez, E. et al. Rheumatology (Oxford) 2009, 48(9), 1050-6; Yang, Y. Y. et al. Liver Int 2009, 29(5), 678-85)。
選択的CB2アゴニストによるCB2受容体の活性化は、びまん性全身性硬化症において抗線維化作用を発揮することが実際に示されており(Garcia-Gonzalez, E. et al. Rheumatology (Oxford) 2009, 48(9), 1050-6)、そしてCB2受容体は、実験的皮膚線維症において(Akhmetshina, A. et al. Arthritis Rheum 2009, 60(4), 1129-36)、及び慢性肝疾患に伴う線維形成を含む肝病態生理において(Lotersztajn, S. et al. Gastroenterol Clin Biol 2007, 31(3), 255-8; Mallat, A. et al. Expert Opin Ther Targets 2007, 11(3), 403-9; Lotersztajn, S. et al. Br J Pharmacol 2008, 153(2), 286-9)重要標的として浮上している。
組織内のCB2を明確に検出する必要性は、この受容体への関心の高まりと共に生じた。適切なツールを用いて患者又は試料中のCB2発現及び受容体占有を評価することによって、発現の標的細胞を検証でき、ヒト試験におけるCB2リガンドの用量設定が可能になるか、又は診断目的で使用できるようになる。
これまでのところ、組織内のCB2受容体タンパク質を検出するための効率的なツールは欠如しているが、これはCB2受容体の発現レベルが低い結果である。CB2の検出ツールとして特異抗体を欠いているもう1つの理由は、CB2を免疫原として使用することの明らかな困難に起因する可能性がある。
CB2受容体を標的とする多数のPETトレーサーが近年報告された(Caille, F et al., Mol. Pharmaceutics, 2017, 14 (11), 4064-4078及びそこに言及されている参考文献)。これらは全て、短命の放射性同位元素11C(崩壊半減期20.3分)で標識されているか、又はCB1受容体に対する選択性に欠けており、そして高い親油性という弱点があるため、信号対雑音比が好ましくない。CB2に対して高い選択性及び特異性を備え、18F標識を含む新規のPETトレーサーが強く望まれる。詳しくは、より長寿命の18F同位体(崩壊半減期110分)は、トレーサーの製造後のその流通及び利用が大幅に伸びよう。更に、18Fの低い陽電子放出エネルギーにより、この同位体は、より高い空間分解能で画像を取得するのに好ましいPET放射性核種になる。
低分子化学構造へのフッ素原子の組み込みは、その物理化学的及び生物学的特性に大きな影響を及ぼす(K. Muller et al, 2007, 317 (5846), 1881-1886)。よって放射性フッ素化が可能なPETトレーサー候補構造を検索する場合、1つの分子内に全ての所望の特性を維持し、かつ併せ持つ、適切な化合物を同定することは簡単ではない。
上記と同義の式(I)の化合物は、驚くべきことに、所望の特性を有することが特定され、非特異的結合が非常に減少していることが見い出された。
式(I)の化合物は、CB2受容体を組換え発現する細胞から調製された膜に特異的かつ選択的に結合することが判明した。更には、式(I)の化合物は、CB1及びCB2受容体の両方の発現が高い臓器である脾臓組織のCB2受容体を特異的に標識することが分かった。更には、CB2受容体欠損マウスから単離された脾臓組織では、式(I)の化合物による結合はなかった。この具体的な事例では、総結合シグナルは、式(I)の未標識(R=CH)化合物の過剰によって減少させることができなかった。
したがって式(I)の化合物を、ヒト試験でのCB2リガンドの用量設定のため、又は診断目的のため、例えば、受容体発現及び受容体占有を評価するための、例えば、組織オートラジオグラフィー及びPETイメージングにおいて使用することができる。
本説明において、「放射性核種」という用語は、不安定な核を有し、放射性崩壊を受ける原子の同位体を定義する。本発明の具体的な放射性核種は、[H]、[18F]、[11C]及び[14C]、更に詳しくは[H]及び[18F]である。
「結合定数」という用語は、受容体へのリガンドの結合反応に関連する平衡定数のことをいう。
「選択的結合」という用語は、非常に限定されたタイプの受容体へのリガンドの結合を特徴付ける。
よって本発明は以下に関する:
AがCHである式(I)の化合物;
及びRの両方が、少なくとも1個の放射性核種を含むか、又はRが、1個の放射性核種を含む、式(I)の化合物;
少なくとも1個の放射性核種が、[H]、[18F]及び[11C]から独立して選択される、式(I)の化合物;
及びRが、同時に両方とも-CHH-CHHである、式(I)の化合物;
が、-CH-CH-CH 18F又は-CD-CD-CD 18Fである、式(I)の化合物;
以下:
2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸3-[18F]フルオロプロピル;
2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸(1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-[18F]フルオロ-プロピル);及び
2-(1,2-ジトリチオエチル)-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]-3,4-ジトリチオ-ブタン酸3-フルオロプロピル
から選択される式(I)の化合物又は薬学的に許容し得るその塩;
患者、動物又は試料中にCB2受容体を特定するための、式(I)の化合物の使用;
患者、動物又は試料中のCB2受容体をイメージングするための、式(I)の化合物の使用;
別の化合物がCB2受容体に結合するかどうかを決定するための、式(I)の化合物の使用;
別の化合物がCB2受容体に結合するかどうかを決定するための、式(I)の化合物の使用であって、CB2受容体に対する前記別の化合物の結合定数を測定することを更に含む使用;
PETを用いた受容体占有試験によって、別の化合物がインビボでCB2受容体に結合しているかどうかを決定するための、式(I)の化合物の使用;
CB1受容体の存在下での上記と同義の使用;
疾患がCB2受容体の発現の変化を特徴とするかどうかを決定するための、式(I)の化合物の使用;
疾患がCB2受容体の発現の変化を特徴とするかどうかを決定するための、式(I)の化合物の使用であって、疾患が、疼痛、アテローム動脈硬化、加齢黄斑変性、糖尿病性網膜症、緑内障、糖尿病、炎症、炎症性腸疾患、虚血再灌流傷害、急性肝不全、肝線維症、肺線維症、腎線維症、全身性線維症、急性同種移植拒絶反応、慢性同種移植腎症、糖尿病性腎症、糸球体腎症、心筋症、心不全、心筋虚血、心筋梗塞、全身性硬化症、熱傷、火傷、肥厚性瘢痕、ケロイド、歯肉炎、発熱、肝硬変若しくは肝腫瘍、骨量の調節、神経変性、脳卒中、一過性虚血性発作又はブドウ膜炎である使用;
疾患の患者又は組織での診断に使用するための、式(I)の化合物;
上記と同義の疾患の患者又は組織での診断に使用するための、式(I)の化合物であって、疾患が、健常被験者又は組織でのCB2受容体の発現と比較した前記患者又は組織でのCB2受容体の発現の変化を特徴とする化合物;
診断が、患者又は組織でのCB2受容体の発現を健常被験者又は組織でのCB2受容体の発現と比較する工程を含む、上記と同義の使用するための化合物;
罹患した患者が、CB2リガンドの投与を含む処置に反応する見込みがあるかどうかを予測するための、式(I)の化合物の使用;
罹患した患者が、CB2リガンドの投与を含む処置に反応する見込みがあるかどうかを予測するための、式(I)の化合物の使用であって、患者でのCB2受容体の発現を健常被験者又は組織でのCB2受容体の発現と比較することを含む使用;
患者での薬物療法の効力を評価するための式(I)の化合物の使用であって、前記薬物療法の前、最中及び/又は後の患者でのCB2受容体密度(即ち、CB2受容体発現)をモニターすることを含む使用;並びに
投与を必要とする患者に投与されるCB2リガンドの必要用量を決定するための、式(I)の化合物の使用。
本発明は更に、CB2受容体に結合している化合物を同定するための方法であって、以下の工程:
(a)CB2受容体への結合が疑われる化合物を、CB2受容体及び式(I)の化合物を含む試料と接触させる工程;並びに
(b)CB2受容体への結合が疑われる化合物が、CB2受容体への式(I)の化合物の結合に影響を与えるかどうかをモニターする工程
を含む方法に関する。
本発明はまた、CB2受容体への結合が疑われる化合物のCB2受容体への結合強度を測定する工程を更に含む、上記と同義の方法に関する。
本発明はまた、ある細胞受容体をCB2受容体として同定するための方法であって、以下の工程:
(a)CB2受容体を含むことが疑われる試料を式(I)の化合物と接触させる工程;及び
(b)式(I)の化合物の結合が起こったかどうかをモニターする工程;及び
(c)場合により試料を別の既知のCB2リガンドと更に接触させ、前記既知のCB2リガンドが式(I)の化合物をその結合部位から外したかどうかをモニターする工程
を含む方法に関する。
本発明はまた、CB2受容体への結合が疑われる化合物が試料と接触したときに前記化合物によって占有されるCB2受容体の割合を試料において測定するための方法であって、以下の工程:
(a)少なくとも1つのCB2受容体を含む試料を式(I)の化合物と接触させて、基準シグナルを決定する工程;
(b)試料を、用量のCB2受容体への結合が疑われる前記化合物及び式(I)の化合物と接触させる工程;
(c)CB2受容体への結合が疑われる化合物による式(I)の化合物の置換をモニターする工程;及び
(d)CB2受容体への結合が疑われる化合物によって占有されるCB2受容体の割合を計算する工程
を含む方法に関する。
本発明はまた、ヒト被験者を含む生きている脊椎動物において、ある用量のCB2受容体への結合が疑われる化合物が脊椎動物に投与されたときに前記化合物によって占有されるCB2受容体の割合を測定するための方法であって、以下の工程:
(a)脊椎動物に式(I)の化合物を投与して、基準シグナルを決定する工程;
(b)用量のCB2受容体への結合が疑われる前記化合物及び式(I)の化合物を脊椎動物に同時投与する工程;
(c)CB2受容体への結合が疑われる化合物による式(I)の化合物の置換をモニターする工程;及び
(d)CB2受容体への結合が疑われる化合物によって占有されるCB2受容体の割合を計算する工程
を含む方法に関する。
本発明はまた、投与を必要とするヒト被験者を含む脊椎動物に投与されるCB2リガンドの必要用量を決定するための方法であって、以下の工程:
(a)脊椎動物に式(I)の化合物を投与して、基準シグナルを決定する工程;
(b)脊椎動物に様々な用量のCB2リガンドを投与し、同時に脊椎動物に式(I)の化合物を投与する工程;
(c)様々な用量のCB2リガンドによる式(I)の化合物の置換をモニターする工程;及び
(d)CB2リガンドによって占有されるCB2受容体の割合を計算して、用量/占有関係を決定する工程
を含む方法に関する。
上記工程(a)において、基準シグナルは100%と見なされる。
本発明はまた、疾患がCB2受容体の発現の変化を特徴とするかどうかを決定するための方法であって、以下の工程:
(a)試料を式(I)の化合物と接触させるか、又は前記疾患の患者及び健常試料又は健常被験者に式(I)の化合物を投与する工程;
(b)両方の試料において式(I)の化合物の結合が起こったかどうかをモニターする工程;及び
(c)両方の試料においてCB2受容体に結合している式(I)の化合物の量を比較する工程
を含む方法に関する。
上述の工程を実行するためのイメージング技術には、陽電子放出断層撮影法(PET)又は単光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)、特にPETが含まれるが、これらに限定されない。
本発明はまた、モニターにオートラジオグラフィーが使用される、本発明の方法に関する。
本発明は更に、式(I)の化合物を含む医薬組成物に関する。
本発明はまた、診断薬として使用するための、即ち、疾患の診断に使用するための、式(I)の化合物に関する。
本発明はまた、疼痛、アテローム動脈硬化、加齢黄斑変性、糖尿病性網膜症、緑内障、糖尿病、炎症、炎症性腸疾患、虚血再灌流傷害、急性肝不全、肝線維症、肺線維症、腎線維症、全身性線維症、急性同種移植拒絶反応、慢性同種移植腎症、糖尿病性腎症、糸球体腎症、心筋症、心不全、心筋虚血、心筋梗塞、全身性硬化症、熱傷、火傷、肥厚性瘢痕、ケロイド、歯肉炎、発熱、肝硬変若しくは肝腫瘍、骨量の調節、神経変性、脳卒中、一過性虚血性発作又はブドウ膜炎の診断に使用するための、式(I)の化合物に関する。
式(I)の化合物の合成は、例えば、以下のスキームにより達成され得る。
Figure 2024073563000002
目的化合物の2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸3-[18F]フルオロプロピル(Ia)及び2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸(1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-[18F]フルオロ-プロピル)のカルボン酸前駆体(16)は、スキーム1に記載されるとおり、又は当業者には公知の別の合成の方策を適用することにより、市販の無水コハク酸(1)、1-メントール(2)及び5-ブロモ-6-クロロピリジン-2-カルボン酸(9)から生成され得る。
Figure 2024073563000003
目的化合物(Ia)は、スキーム2に記載されるとおりカルボン酸(16)及びビス-トシラート(17)から出発して2工程の手順を介して入手できる。第2工程において、アセトニトリル中の[18F]KF/Kryptofix 2.2.2を用いる担体未添加の求核置換、又は当業者に公知の他の任意の方法を介して、18Fを高比放射能で導入することができる。
Figure 2024073563000004
重水素化目的化合物(Ib)は、スキーム3に記載されるとおりカルボン酸(16)及びヘキサジュウテロ ビス-トシラート(19)から出発して2工程の手順を介して、その非重水素化類似体(Ia)と同様に入手できる。第2工程において、アセトニトリル中の[18F]KF/Kryptofix 2.2.2を用いる担体未添加の求核置換、又は当業者に公知の他の任意の方法を介して、18Fを高比放射能で導入することができる。
Figure 2024073563000005
トリチウム化目的化合物(Ic)は、スキーム4に記載される手順、又は当業者に公知の他の任意の経路により、カルボン酸(16)及びアミン(24)から合成され得る。放射性標識工程において、ビス-オレフィン(25)をトリチウムガスでの還元に付して、2-(1,2-ジトリチオエチル)-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]-3,4-ジトリチオ-ブタン酸3-フルオロプロピルを与える。
よって本発明はまた、式(I)の化合物の製造方法であって、以下の工程:
(a)式(A):
Figure 2024073563000006

で示される化合物を求核試薬[18F]フッ化物と反応させる工程;又は
(b)式(B):
Figure 2024073563000007

で示される化合物を[H]と反応させる工程
を含む方法に関する[式中、LGは、脱離基であり、そしてR~Rは、上記と同義である]。
脱離基は、例えば、p-トリルスルホニルオキシ、4-ニトロベンゼンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスルホニルオキシである。
工程(a)において、[18F]フッ化物試薬は、例えば、[18F]KF/K2.2.2であってよい。
工程(a)は、例えば、アセトニトリル中で実施され得る。
工程(a)は、25~200℃の間の温度で実施され得るが、加熱は必須ではない。
本発明は更に、本発明の方法により製造される化合物に関する。
今から本発明を、限定的性質を持たない以下の実施例により説明する。
略語
rac-BINAP=ラセミ2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル);CAN=ケミカルアブストラクトサービス番号;DCM=ジクロロメタン;DIPEA=N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン;DMF=ジメチルホルムアミド;DPPA=ジフェニルホスホリルアジド;EI=電子衝撃;EtOAc=酢酸エチル;HATU=ヘキサフルオロリン酸1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシド;LAH=水素化アルミニウムリチウム;LC=液体クロマトグラフィー;LiTMP=リチウム2,2,6,6-テトラメチルピペリジド;MS=質量分析;NMR=核磁気共鳴;NMRデータは内部テトラメチルシランに対するppm(百万分の一)(δ)として報告され、試料溶媒(特に断りない限りd-DMSO)からの重水素ロックシグナルを基準とする;結合定数(J)はHertzで表される;PTSA=p-トルエンスルホン酸;Rt=保持時間;SOR=比旋光度;TBTU=テトラフルオロホウ酸O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチル-ウロニウム;THF=テトラヒドロフラン。
実験
全ての反応はフレームドライしたガラス製品で行われた。反応には分析グレードの溶媒を使用し、必要に応じて更に精製することなく無水溶媒を使用した。試薬は、特に断りない限り、評判の良い業者から購入し、それ以上精製することなく使用した。全てのH NMRスペクトルは、Bruker Advance Ultra Shield 300MHz 分光計で記録された。規定の重水素化溶媒に関連する化学シフトが報告される。質量スペクトルは、PE Sciex API 150EX LC / MS Turbo Spray Systemで記録された。フラッシュクロマトグラフィーは、種々の業者からの種々のサイズのプレパックシリカカラム(230~400メッシュ、40~63μm)を使用する、Isco Combi Flash(登録商標)コンパニオンを用いて実施された。薄層クロマトグラフィーは、Merck KgaAから購入したプレコートプレート(20×20cm、シリカゲルF254)で行われ、254nm CAMAG UVランプを使用するか、又は塩基性過マンガン酸カリウム溶液を使用して可視化された。全ての反応は、薄層クロマトグラフィー、LCMS及びH NMRの組合せを使用してモニターされた。
2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸3-[18F]フルオロプロピル
Figure 2024073563000008
a)ブタン二酸ビス(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル
Figure 2024073563000009
2Lの一つ口丸底フラスコに、撹拌器、ディーン・スターク・トラップ及び冷却器を取り付けた。フラスコに無水コハク酸(64g、0.64mol、1当量)、1-メントール(200g、1.3mol、2当量)、p-トルエンスルホン酸一水和物(1.1g、6.39mmol、0.01当量)及びトルエン(576mL)を仕込んだ。混合物を24時間加熱還流し、25℃に冷却し、ヘキサン(640mL)で希釈して、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(800mL)、メタノール(320mL)及び水(320mL)の混合物中に注ぎ入れた。層を分離して、水相をヘキサン(2×320mL)で抽出した。有機相を合わせ、食塩水(640mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物をメタノール(240mL)に溶解した。溶液を+4℃まで16時間冷却して、無色の結晶を形成し、これを吸引濾過により収集した。結晶をメタノール(240mL)からの再結晶により精製して、純粋なブタン二酸ビス(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル(212g、84%)を与えた。
SOR値:t≒25℃で[-87.64°]、CHCl中1.0132%溶液。
b)(1S,2S)-シクロプロパン-1,2-ジカルボン酸1,2-ビス(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル
Figure 2024073563000010
THF中のブチルリチウムの1.8M溶液(152.2mmol、84mL)をTHF 225mLに0℃でN雰囲気下で加えた。撹拌下で、リチウムテトラメチルピペリジド(28.2mL、167mmol)を20分かけて滴下した。撹拌を0℃で1時間続けた。次に反応混合物を-78℃に冷却した。THF(60mL)中のブタン二酸ビス(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル(30g、76.1mmol)の溶液を20分かけて滴下した。黄色の溶液を1時間撹拌した。ブロモクロロメタン(4.08mL、60.91mmol)を20分かけて滴下した。混合物を-78℃で3時間撹拌した。NHClの飽和水溶液(120mL)を加えた。25℃で30分間撹拌後、混合物をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して、真空で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、100~200メッシュ、0.5~1%の酢酸エチル及びヘキサン)により精製して、標題化合物(38g、42%)を無色の結晶として与えた。この物質をメタノール(380mL)から再結晶すると、純粋な(1S,2S)-シクロプロパン-1,2-ジカルボン酸1,2-ビス(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル(27g、36%)を与えた。
SOR値:t≒25℃で[+18.18°]、CHCl中1.0288%溶液。
c)(1S,2S)-シクロプロパン-1,2-ジカルボン酸モノ-((1R,2S,5R)-2-イソプロピル-5-メチル-シクロヘキシル)エステル
Figure 2024073563000011
イソプロパノール(250mL)中の(1S,2S)-シクロプロパン-1,2-ジカルボン酸1,2-ビス(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル(25g、61.58mmol)の溶液に、25℃でNaOHの5M溶液(13.54mL、67.73mmol)を加えた。混合物を70℃で16時間撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去した。水(200mL)を加え、混合物をジエチルエーテル(2×150mL)で洗浄した。水層を2N HCl(pH≒2)で酸性化し、酢酸エチル(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮して、(1S,2S)-2-({[(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)シクロプロパン-1-カルボン酸(11.4g、69%)をオフホワイト色の半固体として得た。
d)(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル
Figure 2024073563000012
THF(200mL)中の(1S,2S)-シクロプロパン-1,2-ジカルボン酸モノ-((1R,2S,5R)-2-イソプロピル-5-メチル-シクロヘキシル)エステル(20g、74.63mmol)の撹拌溶液に、THF(56mL)中のボランの1M溶液を-78℃で滴下した。混合物を25℃で1時間撹拌して、NHCl水溶液(150mL)でクエンチした。有機溶媒を減圧下で除去した。水(50mL)を加え、混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(80mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15~19%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル(13.7g、72%)を帯黄色の半固体として得た。
e)(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロパン-1-カルボン酸(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル
Figure 2024073563000013
DMF(140mL)中の(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル(20g、78.74mmol)の撹拌溶液に、0℃でNaH(4.72g、118.11mmol)を加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。臭化ベンジル(18.7mL、157.5mmol)を加えて、25℃で30分間撹拌を続けた。NHCl水溶液(150mL)を加えて、混合物をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×120mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1.9% EtOAc/ヘキサン)により精製して、(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロパン-1-カルボン酸(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル(22g、8%)を淡黄色の油として得た。
f)[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メタノール
Figure 2024073563000014
THF(200mL)中の(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロパン-1-カルボン酸(1R,2S,5R)-5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル(10g、29.01mmol)の撹拌溶液に、0℃でLAH(58.1mL、THF中1M)を加えた。反応混合物を0℃で40分間撹拌して、NHCl水溶液(100mL)でクエンチした。有機溶媒を減圧下で除去した。溶液を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30~35%酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製して、[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メタノール(5.33g、95%)を淡黄色の油として得た。
g)6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-ブロモピリジン-2-カルボン酸
Figure 2024073563000015
DMF(45mL)中の5-ブロモ-6-クロロピリジン-2-カルボン酸(CAN 959958-25-9、4g、19.80mmol)の溶液に、NaH(2.77g、69.31mmol)を0℃で何回かに分けて加え、0℃で20分間撹拌した。DMF(15mL)中の[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メタノール(4.18g、21.78mmol)を0℃で滴下した。混合物を25℃で15分間撹拌し、80℃まで3時間加熱し、25℃に冷却して、2N HCl水溶液でpH≒2までクエンチした。水(100mL)を加えて、混合物をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(4×50mL)及び食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて、減圧下で濃縮し、6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-ブロモピリジン-2-カルボン酸(7.7g、99%)をオフホワイト色の粘性液体として得た。
LCMS:カラムZorbax Ext C 18(50×4.6mm)、5μ、(移動相:90%[10mmM NHOAc水溶液]+10%[CHCN]~70%[10mM NHOAc水溶液]+30%[CHCN]を1.5分で、更には~10%[10mM NHOAc水溶液]+90%[CHCN]を3.0分で、この移動相組成を4分まで保持し、最後に5分で初期条件に戻す)。純度は76.8%、Rt=2.60分、MS 計算値:391、MS実測値:391.8([M+H])。
h)2-[(6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-ブロモピリジン-2-イル)ホルムアミド]-2-エチルブタン酸エチル
Figure 2024073563000016
DMF(100mL)中の6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-ブロモピリジン-2-カルボン酸(15.5g、39.54mmol)の溶液に、DIPEA(27.49mL、158.16mmol)、2-アミノ-2-エチルブタン酸エチル(CAN 189631-96-7、7.73g、39.54mmol)及びTBTU(15.25g、47.449mmol)を加えた。反応混合物を25℃で16時間撹拌し、水(170mL)中に注ぎ入れて、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(4×120mL)及び食塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過して乾燥させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/ヘキサン)を介して精製して、2-[(6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-ブロモピリジン-2-イル)ホルムアミド]-2-エチルブタン酸エチル(20.5g、97%)を淡褐色の油として得た。
LCMS:カラムZorbax Ext C 18(50×4.6mm)、5μ、(移動相:90%[10mmM NHOAc水溶液]+10%[CHCN]~70%[10mM NHOAc水溶液]+30%[CHCN]を1.5分で、更には~10%[10mM NHOAc水溶液]+90%[CHCN]を3.0分で、この移動相組成を4分まで保持し、最後に5分で初期条件に戻す)。純度は91.47%、Rt=2.58分、MS 計算値:533、MS実測値:533.0([M+H])。
i)2-[(6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]-2-エチルブタン酸エチル
Figure 2024073563000017
トルエン(160mL)中の2-[(6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-ブロモピリジン-2-イル)ホルムアミド]-2-エチルブタン酸エチル(4.0g、7.5mmol)の溶液に、3-メトキシアゼチジン(1.39g、11.3mmol)及び炭酸セシウム(7.33g、22.5mmol)を加えた。混合物をアルゴンで10分間脱気した。rac-BINAP(0.935g、1.50mmol)及び酢酸Pd(II)(0.34g、1.50mmol)を加えた。混合物を110℃まで3時間加熱し、EtOAc(100mL)で希釈し、セライト床を通して濾過して、EtOAc(3×100mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(42~50%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、2-[(6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]-2-エチルブタン酸エチル(3.1g、76%)を淡褐色の油として得た。
LCMS:カラムZorbax Ext C 18(50×4.6mm)、5μ、(移動相:90%[10mmM NHOAc水溶液]+10%[CHCN]~70%[10mM NHOAc水溶液]+30%[CHCN]を1.5分で、更には~10%[10mM NHOAc水溶液]+90%[CHCN]を3.0分で、この移動相組成を4分まで保持し、最後に5分で初期条件に戻す)。純度は96.7%、Rt=2.37分、MS計算値:539、MS実測値:539.9([M+H])。
j)2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸エチル
Figure 2024073563000018
EtOAc:MeOH(10:1)735mL中の2-[(6-{[(1S,2S)-2-[(ベンジルオキシ)メチル]シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]-2-エチルブタン酸エチル(26g、48.24mmol)の撹拌溶液を30分間脱気した。Pd/C(10%)(6.5g)を加えた。混合物を40PSIの水素雰囲気下で25℃で28時間水素化し、セライト床を通して濾過して、10% MeOH/EtOAc(4×200mL)で洗浄した。濾液から減圧下で溶媒を留去して、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10~50% EtOAc:ヘキサン)を利用して精製して、2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸エチル(19.3g、89%)を無色の粘性液体として得た。
SOR値:t≒20℃で[+15.51°]、MeOH中0.2514%。
LCMS:カラムZorbax Ext C 18(50×4.6mm)、5μ、(移動相:90%[10mmM NHOAc水溶液]+10%[CHCN]~70%[10mM NHOAc水溶液]+30%[CHCN]を1.5分で、更には~10%[10mM NHOAc水溶液]+90%[CHCN]を3.0分で、この移動相組成を4分まで保持し、最後に5分で初期条件に戻す)。純度は98.9%、Rt=3.26分、MS計算値:449、MS実測値:449.9([M+H])。
k)2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸
Figure 2024073563000019
25ml丸底フラスコ中で、2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸エチル(100mg、0.22mmol)をTHF(2.0mL)、MeOH(2.2mL)及び水(2.0mL)と合わせると、淡黄色の溶液を与えた。KOHペレット(62mg、1.11mmol)を加えた。混合物を90℃に加熱した。18時間後、有機溶媒を減圧下で除去した。水相を水(20mL)で希釈して、ジエチルエーテル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を廃棄した。水相をpH≒2(1M HCl)に調整して、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過して減圧下で乾燥させて、純粋な2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸(90mg、96%)を無色の粘性塊として得た。
LCMS:カラムZorbax Ext C 18(50×4.6mm)、5μ、(移動相:90%[10mmM NHOAc水溶液]+10%[CHCN]~70%[10mM NHOAc水溶液]+30%[CHCN]を1.5分で、更には~10%[10mM NHOAc水溶液]+90%[CHCN]を3.0分で、この移動相組成を4分まで保持し、最後に5分で初期条件に戻す)。純度は95.5%、Rt=2.00分、MS計算値:419、MS実測値:420.4([M+H])。
l)2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸3-{[(4-メチルベンゼン)スルホニル]オキシ}プロピル
Figure 2024073563000020
DMF(5mL)中の2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸(260mg、0.62mmol)の溶液に、KCO(256mg、1.85mmol)及び4-メチルベンゼン-1-スルホン酸3-{[(4-メチルベンゼン)スルホニル]オキシ}プロピル(711mg、1.85mmol)を加えた。反応混合物を25℃で16時間撹拌し、水中に注ぎ入れ、1(N)HCl水溶液でクエンチしてEtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(30mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過して真空で濃縮して、粗生成物を得て、これをシリカカラム及びヘキサン中の20~80% EtOAcを用いるCombiFlashにより精製して、純粋な2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸3-{[(4-メチルベンゼン)スルホニル]オキシ}プロピル(255mg、65%)を無色の粘性塊として得た。
LCMS:カラムZorbax Ext C 18(50×4.6mm)、5μ、(移動相:90%[10mmM NHOAc水溶液]+10%[CHCN]~70%[10mM NHOAc水溶液]+30%[CHCN]を1.5分で、更には~10%[10mM NHOAc水溶液]+90%[CHCN]を3.0分で、この移動相組成を4分まで保持し、最後に5分で初期条件に戻す)。純度は90.7%、Rt=3.48分、MS計算値:633、MS実測値:634.4([M+H])。
m)2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸3-[18F]フルオロプロピル
18F]フッ化物イオンは、Cyclone 18/9サイクロトロン(18MeV、IBA Belgium)でのe18O(p,n)18F核反応を介して98%濃縮18O-水の衝撃から得られ、アニオン交換カートリッジ(Waters SepPak Accell QMA カートリッジカーボネート)にトラップされ、続いて水/MeCN(1:3)中のKCO(1mg/mL)及びKrypofix222(2.5mg/mL)の溶液で溶出された。揮発性物質を110℃で減圧下で、穏やかな窒素流により除去した。MeCN(3×1mL)を使用して共沸乾燥が行われた。2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸3-{[(4-メチルベンゼン)スルホニル]オキシ}プロピル(0.5mL MeCN中1mg)を加え、反応混合物を90℃で10分間撹拌した。次に反応混合物を水(2.5mL)で希釈して、粗生成物を、ACE 5 C-18-300(250×10.0mm、5μm)カラム及び勾配溶媒系:HO中の0.1% HPO(溶媒A)、MeCN(溶媒B);0.0~8.0分、20% B;8.1~30.0分、20~90% B;30.1~35.0分、90% B;35.1~37.0分、90~20% B;37.1~43.0分、20% Bと組合せた、放射線検出器VRM 202(Comecer, Netherlands)を備えた、半分取HPLC(Merck-Hitachi L2130システム)により精製した。4mL/分の流量を使用して、UVシグナル検出を230nmで行った。半分取HPLCの生成物画分を水35mLに収集して、C18カートリッジ(Waters、5mL EtOH及び5mL水でプレコンディショニングされた)を通した。カートリッジを水(5mL)で洗浄して、続いて標題化合物を0.5mL EtOHを使用して溶出した。放射性リガンドの2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸3-[18F]フルオロプロピルを注射用水(WFI)中の5% EtOHと処方した。2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸3-[18F]フルオロプロピルは、52~65GBq/μmolの範囲のモル活性及び優れた放射化学的純度(>99%)で得られた。減衰補正された放射化学的収率は、9.0±0.4%であった。放射化学的及び化学的純度、比放射能、並びに化学的同一性を決定するために、UV検出器及びGabiStar放射線検出器(Raytest)を備えたAgilent 1100シリーズのHPLCシステムで分析品質管理を実施した。逆相ACE C18-ARカラム(50×4.6mm、3mm)を、以下の分離条件と組合せて使用した:HO中の0.1% TFA(溶媒A)、MeCN(溶媒B);0.0~2.0分、20% B;2.1~12.0分、20~90% B;12.1~14.0分、90% B;14.1~15.0分、90~20% B;15.1~20.0分、20% B。1mL/分の流量を使用し、UVシグナルを230nmで記録した。モル活性は、処方生成物のUV強度を対応する非放射性標準物質の検量線と比較することによって算出された。
2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸(1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-[18F]フルオロ-プロピル)
Figure 2024073563000021
a)4-メチルベンゼンスルホン酸[1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-(p-トリルスルホニルオキシ)プロピル]
Figure 2024073563000022
DCM(1mL)中の1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオプロパン-1,3-ジオール(73mg、0.87mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(0.5mL、4.34mmol)及び塩化トシル(496mg、2.60mmol、3当量)を加えた。反応混合物を25℃で17時間撹拌し、DCM(20mL)で希釈し、1N HCl水溶液(10mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過して真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5~30% EtOAc)により精製して、標題化合物(205mg、61%)を白色の固体として得た。
LCMS:カラムZorbax Ext C 18(50×4.6mm)、5μ、(移動相:90%[10mmM NHOAc水溶液]+10%[CHCN]~70%[10mM NHOAc水溶液]+30%[CHCN]を1.5分で、更には~10%[10mM NHOAc水溶液]+90%[CHCN]を3.0分で、この移動相組成を4分まで保持し、最後に5分で初期条件に戻す)。純度は99.84%、Rt=3.48分、MS計算値:390、MS実測値:408.1([M+NH)。
b)2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸[1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-(p-トリルスルホニルオキシ)プロピル]
Figure 2024073563000023
DMF(5.0mL)中の2-エチル-2-[(6-{[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ}-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ホルムアミド]ブタン酸(実施例1k、50mg、0.12mmol)の溶液に、KCO(49mg、0.35mmol)及び4-メチルベンゼンスルホン酸[1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-(p-トリルスルホニルオキシ)プロピル](93mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を17時間撹拌し、水(30mL)でクエンチしてEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過して真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30~80% EtOAc)により精製して、標題化合物(50mg、67%)を無色の液体として得た。
LCMS:カラムZorbax Ext C 18(50×4.6mm)、5μ、(移動相:90%[10mmM NHOAc水溶液]+10%[CHCN]~70%[10mM NHOAc水溶液]+30%[CHCN]を1.5分で、更には~10%[10mM NHOAc水溶液]+90%[CHCN]を3.0分で、この移動相組成を4分まで保持し、最後に5分で初期条件に戻す)。純度は95.5%、Rt=3.47分、MS計算値:639、MS実測値:640.3([M+H])。
c)2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸(1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-[18F]フルオロ-プロピル)
18F]フッ化物イオンは、Cyclone 18/9サイクロトロン(18MeV、IBA Belgium)でのe18O(p,n)18F核反応を介して98%濃縮18O-水の衝撃から得られた。[18F]フッ化物は、アニオン交換カートリッジ(Waters SepPak Accell QMA カートリッジカーボネート)にトラップされ、続いて水/MeCN(1:3)中のKCO(1mg/mL)及びKrypofix222(2.5mg/mL)の溶液で溶出された。揮発性物質を110℃で減圧下で、穏やかな窒素流により除去した。MeCN(3×1mL)を使用して共沸乾燥が行われた。2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸[1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-(p-トリルスルホニルオキシ)プロピル](0.5mL MeCN中1mg)を加え、反応混合物を90℃で10分間撹拌した。次に反応混合物を水(2.5mL)で希釈して、粗生成物を、ACE 5 C-18-300(250×10.0mm、5μm)カラム及び勾配溶媒系:HO中の0.1% HPO(溶媒A)、MeCN(溶媒B);0.0~8.0分、20% B;8.1~30.0分、20~90% B;30.1~35.0分、90% B;35.1~37.0分、90~20% B;37.1~43.0分、20% Bと組合せた、放射線検出器VRM 202(Comecer, Netherlands)を備えた、半分取HPLC(Merck-Hitachi L2130システム)により精製した。4mL/分の流量を使用して、UVシグナル検出を230nmで行った。半分取HPLCの生成物画分を水35mLに収集して、C18カートリッジ(Waters、5mL EtOH及び5mL水でプレコンディショニングされた)を通した。カートリッジを水(5mL)で洗浄して、続いて標題化合物を0.5mL EtOHを使用して溶出した。放射性リガンドの2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸(1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-[18F]フルオロ-プロピル)を注射用水(WFI)中の5% EtOHと処方した。放射性リガンドの2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸(1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-[18F]フルオロ-プロピル)は、27~44GBq/μmolの範囲のモル活性及び優れた放射化学的純度(>99%)で得られた。減衰補正された放射化学的収率は、5.0±1.1%であった。放射化学的及び化学的純度、比放射能、並びに化学的同一性を決定するために、UV検出器及びGabiStar放射線検出器(Raytest)を備えたAgilent 1100シリーズのHPLCシステムで分析品質管理を実施した。逆相ACE C18-ARカラム(50×4.6mm、3mm)を、以下の分離条件と組合せて使用した:HO中の0.1% TFA(溶媒A)、MeCN(溶媒B);0.0~2.0分、20% B;2.1~12.0分、20~90% B;12.1~14.0分、90% B;14.1~15.0分、90~20% B;15.1~20.0分、20% B。1mL/分の流量を使用し、UVシグナルを230nmで記録した。モル活性は、処方生成物のUV強度を対応する非放射性標準物質の検量線と比較することによって算出された。
2-(1,2-ジトリチオエチル)-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]-3,4-ジトリチオ-ブタン酸3-フルオロプロピル
Figure 2024073563000024
a)2-エチル-2-(6-(((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピコリンアミド)ブタノイルアジド
Figure 2024073563000025
30mL丸底フラスコ中で、2-エチル-2-(6-(((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピコリンアミド)ブタン酸(実施例1k、338mg、802μmol、1当量)をトルエン(14mL)に溶解した。トリエチルアミン(81mg、116μL、802μmol、1当量)及びDPPA(221mg、173μL、802μmol、1当量)を加えた。反応混合物を周囲温度で24時間撹拌し、水(20mL)に注ぎ入れてAcOEt(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて真空で濃縮した。粗生成物質をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、120g、ヘプタン中10~70% AcOEt)により精製して、標題化合物(177mg、0.396mmol、48%)をオフホワイト色の固体として与えた。
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ ppm 8.32 (s, 2 H, NH), 7.54 - 7.59 (d, 3J = 7.9 Hz, 1 H, NPy-Cq-CH-CH), 6.46 - 6.53 (d, 3J = 7.9 Hz, 1 H, NPy-Cq-CH), 4.09 - 4.30 (m, 8 H, m, O-CH2, CH2-N-CH2, PO3-O-CH2, O-CH), 3.72 - 3.84 (m, 2 H, CH2-N-CH2), 3.23 (s, 3 H, O-CH3), 2.35 - 2.51 (m, 2 H, N3-CO-Cq-CH2), 1.68 - 1.89 (m, 2 H, N3-CO-Cq-CH2), 1.24 - 1.34 (m, 2 H, CH-CH2-CH), 0.74 (t, 3J = 7.5 Hz, 6 H, N3-CO-Cq-CH2-CH3), 0.63 - 0.72 (m, 2 H, CH-CH2-CH)
HRMS(ESI):C2130[M+H]計算値=447.2304;実測値=447.2296。
b)6-(((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピコリンアミド
Figure 2024073563000026
25mL丸底フラスコ中で、2-エチル-2-(6-(((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピコリンアミド)ブタノイルアジド(177mg、0.396mmol、1当量)をトルエン(10.0mL)に溶解した。反応混合物を撹拌しながら3時間110℃まで加熱して、次に真空で濃縮した。THF(3mL)及び3N NaOH(7mL)を加えた。反応混合物を撹拌しながら1時間90℃まで加熱し、水(10mL)に注ぎ入れてAcOEt(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、標題化合物(85mg、0.277mmol、70%)を淡橙色の油として与えた。粗生成物質を更に精製することなく次の工程に使用した。
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ ppm 8.18(CO-NH2), 7.74 (d, 3J = 8.0 Hz, 1 H, NPy-Cq-CH-CH), 6.56 (d, 3J = 8.0 Hz, 1 H, NPy-Cq-CH), 3.99 - 4.41 (m, 7 H, O-CH2, CH2-N-CH2, O-CH, HO-CH2), 3.95 - 4.00 (m, 2 H, CH2-N-CH2), 3.29 (m, 3 H, O-CH3), 1.20 - 1.36 (CH-CH2-CH), 0.54 - 0.79 (m, 2 H, CH-CH2-CH)
MS(ESI):C1521[M+H]計算値=308.14;実測値=308.20。
c)6-(((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピコリン酸
Figure 2024073563000027
25mL丸底フラスコ中で、6-(((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピコリンアミド(85mg、0.277mmol、1当量)をメタノール(3mL)及び水(5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(55mg、1.38mmol、5当量)を加えた。反応混合物を撹拌しながら12時間85℃まで加熱し、水(10mL)及び1N HCl(3mL)に注ぎ入れてAcOEt(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。粗生成物質をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、12g、ヘプタン中40~100% AcOEt)により精製して、標題化合物(64mg、0.207mmol、75%)を淡橙色の油として与えた。
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ ppm 7.72 (dd, 3J = 7.9 Hz, 4J = 2.9 Hz, 1 H, NPy-Cq-CH-CH), 6.56 (d, 3J = 7.9 Hz, 1 H, NPy-Cq-CH), 3.99 - 4.41 (m, 7 H, O-CH2, CH2-N-CH2, O-CH, HO-CH2), 3.97 - 3.99 (m, 2 H, CH2-N-CH2), 3.28 (m, 3 H, O-CH3), 1.18 - 1.32 (CH-CH2-CH), 0.56 - 0.81 (m, 2 H, CH-CH2-CH)
HRMS(ESI):C1520[M+H]計算値=309.1379;実測値=309.1451。
d)2-アミノ-2-ビニルブタ-3-エン酸3-フルオロプロピル
Figure 2024073563000028
3-フルオロプロパン-1-オール(1.55g、1.61mL、19.8mmol、当量:18)及び2-アミノ-2-ビニルブタ-3-エン酸塩酸塩(CAN 1865695-91-5、180mg、1.1mmol、当量:1)を丸底フラスコに加えた。塩化チオニル(1.31g、798μL、11mmol、当量:10)を加えた。反応混合物を80℃で1時間撹拌し、水(10mL)に注ぎ入れてCHCl(2×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空で濃縮した。粗生成物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘプタン中20%~70% AcOEt)により精製して、標題化合物を無色の油として与えた。LC-MS(UVピーク面積/ESI)94%、187.1083[MH]。
e)2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]-2-ビニル-ブタ-3-エン酸3-フルオロプロピル
Figure 2024073563000029
6-(((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)メトキシ)-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピコリン酸(19.8mg、64.1μmol、当量:0.8)及び2-アミノ-2-ビニルブタ-3-エン酸3-フルオロプロピル(15mg、80.1μmol、当量:1)をCHCl(1.34mL)に溶解した。N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(41.4mg、55.2μL、320μmol、当量:4)及び次に1-(ビス(ジメチルアミノ)メチレン)-1H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-1-イウム 3-オキシド ヘキサフルオロリン酸塩(V)(36.6mg、96.1μmol、当量:1.2)を加えた。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、水(10mL)に注ぎ入れてCHCl(4×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空で濃縮した。粗生成物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘプタン中20%~70% AcOEt)により精製して、標題化合物を無色の油として与えた。LC-MS(UVピーク面積/ESI)98%、478.2399[MH]。
f)2-(1,2-ジトリチオエチル)-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]-3,4-ジトリチオ-ブタン酸3-フルオロプロピル
2mlのトリチウム化フラスコ中で、2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]-2-ビニル-ブタ-3-エン酸3-フルオロプロピル(2.0mg、4.2μmol、1.0当量)及びPd/C(10%)(0.89mg、0.84μmol、0.2当量)をジメチルホルムアミド(0.4ml)に懸濁した。フラスコをトリチウムマニホールド(RC-TRITEC)に取り付け、凍結脱気(freeze-pump-thaw)した。トリチウムガスを導入し、黒色の懸濁液をトリチウム雰囲気下で560mbarで3時間激しく撹拌した。溶液を液体窒素で冷却し、反応容器内の過剰なトリチウムガスを廃棄トリチウム用のウラントラップに再吸収させた。溶媒を凍結乾燥し、不安定なトリチウムをメタノール(3×1ml)との凍結乾燥により除去した。残りの黒い残渣をメタノール(10ml)に懸濁し、17mm Titan HPLCフィルター(0.45μm、PTFE)で濾過して、純度>90%の粗生成物8.21GBq(222mCi)を与えた。粗生成物を濃縮して、溶離液としてアセトニトリル[A]及び水中5%アセトニトリル[B](勾配:10%[A]、90%[B]~99%[A]、1%[B]を12分で、3分間保持し、次に5分で初期条件に戻す)を使用する分取HPLC(SunFire C18、5μm、4.6×250mm)により精製した。MS分析で測定された、放射化学的純度が98.7%、比放射能が4.18TBq/mmol(113Ci/mmol)の標題化合物 4.59GBq(124mCi)が得られた。化合物はエタノール溶液として保存された。MS m/z: 482.3 [M+H]+ (1%), 484.3 [M(3H)+H]+ (5%), 486.3 [M(3H2)+H]+(13%), 488.3 [M(3H3)+H]+ (21%), 490.3[M(3H4)+H]+(12%), 492.3[M(3H5)+H]+ (20%),494.3 [M(3H6)+H]+(12%),496.3 [M(3H7)+H]+ (4%).
放射性リガンド結合アッセイ及びマイクロPET試験
安定にトランスフェクトされた細胞又は脾臓組織を、15mmol/L Hepes、0.3mmol/L EDTA、1mmol/L EGTA、2mmol/L MgCl、cOmplete EDTA不含プロテアーゼインヒビター(Roche Applied Science, Rotkreuz, Switzerland)(pH7.4)中で、ガラスポッターを使用して、47,800gで4℃で30分間の遠心分離を使用してホモジナイズした。次にペレットを同じ緩衝液で2回、再ホモジナイズして遠心分離した(47,800g、4℃、30分)。次に最終ペレットを75mmol/L Tris、0.3mmol/L EDTA、1mmol/L EGTA、12.5mmol/L MgCl、250mmol/L ショ糖(pH7.4)にタンパク質濃度1~3mg/mLで再懸濁し、分注し、ドライアイスで凍結して-80℃保存した。
式(I)の化合物0.05~2.4nM及び膜タンパク質40μgを使用して、飽和結合を実行した。CP55940(10μM)を使用して、非特異結合を規定した。アッセイ緩衝液は、50mmol/L Tris-HCl、5mmol/L MgCl、2.5mmol/L EGTA、及び0.1%脂肪酸不含BSA(pH7.4)で構成されていた。最終容量が250μl/ウェルになるよう膜を追加してアッセイを開始した。0.3%ポリエチレンイミンに予浸したPackard GF/Bフィルターを介したFiltermateセルハーベスターで、アッセイ液を室温で2時間インキュベートし、次に真空濾過して、洗浄緩衝液(50mmol/L Tris-HCl、5mmol/L MgCl、2.5mmol/L EGTA、及び0.5%脂肪酸不含BSA(pH7.4))で濯いだ。
競合結合の場合、非標識(R=R=CHCH、R=CHCHCHF)式(I)の化合物濃度の上昇の存在下又は非存在下の[H]-CP55940 0.3nMと共に、あるいはCP55940(10μM)の存在下又は非存在下の式(I)の化合物(R=R=CHTCHT、R=CHCHCHF)1.5nM及び増加量の膜調製物(2.5~80μg)と共に、30℃で60分間、50mmol/L Tris-HCl、5mmol/L MgCl、2.5mmol/L EGTA、0.1%脂肪酸不含BSA及び1% DMSO(pH7.4)緩衝液の最終容量0.2mLで、穏やかに振盪しながらインキュベートした。全ての結合反応は、0.5%ポリエチレンイミンに予浸したGF/Bフィルタープレート(Packard)での真空濾過と続いての0.5%脂肪酸不含BSAを含む氷冷結合緩衝液2mLでの7回の短い洗浄により終了させた。プレートを50℃で1時間乾燥させ、結合した放射性標識を測定するために液体シンチレーション計測法を使用した。IC50値とヒルの傾きは、ActivityBase(ID Business Solution、Ltd.)を使用した4パラメーターのロジスティックモデルによって決定された。
結果を表1及び図1に示す。
2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸3-[18F]フルオロプロピル(実施例1、非重水素化)及び2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸(1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-[18F]フルオロ-プロピル)(実施例2、重水素化)の静脈内投与後のラット脾臓及び筋肉の時間放射能曲線。追跡実験における置換は、トレーサー注射の10分後にGW405833(CAS 180002-83-9)(静脈内、1.5mg/kg)を投与することによって行われた。
Figure 2024073563000030
表1は、ヒトCB1受容体及びヒトCB2受容体を組換え発現する細胞において、非選択的CB1/CB2放射性リガンドの[H]CP55940を使用したとき、対ヒトCB1受容体(Ki>10,000nM)で、ヒトCB2受容体(Ki 0.7nM)への式(I)の非標識化合物の高い結合選択性を示している。

Claims (35)

  1. 式(I):
    Figure 2024073563000031

    [式中、
    Aは、CH又はNであり;
    及びRは、両方とも同時にエチルであり;そして
    は、フルオロプロピル又はヘキサジュウテリオフルオロプロピルである(ただし、
    、R及びRの少なくとも1個は、少なくとも1個の放射性核種を含む)]で示される化合物又は薬学的に許容し得るその塩。
  2. Aが、CHである、請求項1記載の化合物。
  3. 及びRの両方が、少なくとも1個の放射性核種を含むか、又はRが、1個の放射性核種を含む、請求項1又は2記載の化合物。
  4. 少なくとも1個の放射性核種が、[H]、[18F]及び[11C]から独立して選択される、請求項1~3のいずれか一項記載の化合物。
  5. 及びRが、同時に両方とも-CHH-CHHである、請求項1~4のいずれか一項記載の化合物。
  6. が、-CH-CH-CH 18F又は-CD-CD-CD 18Fである、請求項1~5のいずれか一項記載の化合物。
  7. 2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸3-[18F]フルオロプロピル;
    2-エチル-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]ブタン酸(1,1,2,2,3,3-ヘキサジュウテリオ-3-[18F]フルオロ-プロピル);及び
    2-(1,2-ジトリチオエチル)-2-[[6-[[(1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]メトキシ]-5-(3-メトキシアゼチジン-1-イル)ピリジン-2-カルボニル]アミノ]-3,4-ジトリチオ-ブタン酸3-フルオロプロピル
    から選択される、請求項1~6のいずれか一項記載の化合物又は薬学的に許容し得るその塩。
  8. 患者又は試料中にCB2受容体を特定するための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の使用。
  9. 患者又は試料中のCB2受容体をイメージングするための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の使用。
  10. 別の化合物がCB2受容体に結合しているかどうかを決定するための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の使用。
  11. CB2受容体に対する前記別の化合物の結合定数を測定することを更に含む、請求項10記載の使用。
  12. CB1受容体の存在下での、請求項10又は11記載の使用。
  13. 疾患が、CB2受容体の発現の変化を特徴とするかどうかを決定するための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の使用。
  14. 疾患が、疼痛、アテローム動脈硬化、加齢黄斑変性、糖尿病性網膜症、緑内障、糖尿病、炎症、炎症性腸疾患、虚血再灌流傷害、急性肝不全、肝線維症、肺線維症、腎線維症、全身性線維症、急性同種移植拒絶反応、慢性同種移植腎症、糖尿病性腎症、糸球体腎症、心筋症、心不全、心筋虚血、心筋梗塞、全身性硬化症、熱傷、火傷、肥厚性瘢痕、ケロイド、歯肉炎、発熱、肝硬変若しくは肝腫瘍、骨量の調節、神経変性、脳卒中、一過性虚血性発作又はブドウ膜炎である、請求項13記載の使用。
  15. 患者又は組織での疾患の診断に使用するための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物。
  16. 疾患が、健常被験者又は組織でのCB2受容体の発現と比較した前記患者又は組織でのCB2受容体の発現の変化を特徴とする、請求項15記載の使用のための化合物。
  17. 診断が、患者又は組織でのCB2受容体の発現を健常被験者又は組織でのCB2受容体の発現と比較する工程を含む、請求項15又は16記載の化合物。
  18. 罹患した患者が、CB2リガンドの投与を含む処置に反応する見込みがあるかどうかを予測するための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の使用。
  19. 患者でのCB2受容体の発現を健常被験者又は組織でのCB2受容体の発現と比較することを含む、請求項18記載の使用。
  20. 患者での薬物療法の効力を評価するための請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の使用であって、前記薬物療法の前、最中及び/又は後の患者でのCB2受容体密度をモニターすることを含む使用。
  21. 投与を必要とする患者に投与されるCB2リガンドの必要用量を決定するための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の使用。
  22. CB2受容体に結合している化合物を同定するための方法であって、以下の工程:
    (a)CB2受容体への結合が疑われる化合物を、CB2受容体及び請求項1~7のいずれか一項記載の化合物を含む試料と接触させる工程;並びに
    (b)CB2受容体への結合が疑われる化合物が、CB2受容体への請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の結合に影響を与えるかどうかをモニターする工程
    を含む方法。
  23. CB2受容体への結合が疑われる化合物のCB2受容体への結合強度を測定する工程を更に含む、請求項22記載の方法。
  24. CB2受容体への選択的結合が疑われる化合物のCB2受容体への結合定数を測定することを更に含む、請求項23記載の方法。
  25. ある細胞受容体をCB2受容体として同定するための方法であって、以下の工程:
    (a)CB2受容体を含むことが疑われる試料を請求項1~7のいずれか一項記載の化合物と接触させる工程;及び
    (b)請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の結合が起こったかどうかをモニターする工程;及び
    (c)場合により試料を別の既知のCB2リガンドと更に接触させ、前記既知のCB2リガンドが請求項1~7のいずれか一項記載の化合物をその結合部位から外したかどうかをモニターする工程
    を含む方法。
  26. CB2受容体への結合が疑われる化合物が試料と接触したときに前記化合物によって占有されるCB2受容体の割合を試料において測定するための方法であって、以下の工程:
    (a)少なくとも1つのCB2受容体を含む試料を請求項1~7のいずれか一項記載の化合物と接触させて、基準シグナルを決定する工程;
    (b)試料を、用量のCB2受容体への結合が疑われる前記化合物及び請求項1~7のいずれか一項記載の化合物と接触させる工程;
    (c)CB2受容体への結合が疑われる化合物による請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の置換をモニターする工程;及び
    (d)CB2受容体への結合が疑われる化合物によって占有されるCB2受容体の割合を計算する工程
    を含む方法。
  27. 投与を必要とする脊椎動物、特にヒト被験者に投与されるCB2リガンドの必要用量を決定するための方法であって、以下の工程:
    (a)脊椎動物に請求項1~7のいずれか一項記載の化合物を投与して、基準シグナルを決定する工程;
    (b)脊椎動物に様々な用量のCB2リガンドを投与し、同時に脊椎動物に請求項1~7のいずれか一項記載の化合物を投与する工程;
    (c)様々な用量のCB2リガンドによる請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の置換をモニターする工程;及び
    (d)CB2リガンドによって占有されるCB2受容体の割合を計算して、用量/占有関係を決定する工程
    を含む方法。
  28. 疾患がCB2受容体の発現の変化を特徴とするかどうかを決定するための方法であって、以下の工程:
    (a)試料に請求項1~7のいずれか一項記載の化合物と接触させるか、又は前記疾患の患者及び健常試料又は健常被験者に請求項1~7のいずれか一項記載の化合物を投与する工程;
    (b)両方の試料において請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の結合が起こったかどうかをモニターする工程;及び
    (c)両方の試料においてCB2受容体に結合している請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の量を比較する工程
    を含む方法。
  29. モニターに、陽電子放出断層撮影法(PET)、単光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)、又はオートラジオグラフィーが使用される、請求項8~28のいずれか一項記載の使用、方法又は使用のための化合物。
  30. 請求項1~7のいずれか一項記載の化合物を含む医薬組成物。
  31. 診断薬として使用するための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物。
  32. 疼痛、アテローム動脈硬化、加齢黄斑変性、糖尿病性網膜症、緑内障、糖尿病、炎症、炎症性腸疾患、虚血再灌流傷害、急性肝不全、肝線維症、肺線維症、腎線維症、全身性線維症、急性同種移植拒絶反応、慢性同種移植腎症、糖尿病性腎症、糸球体腎症、心筋症、心不全、心筋虚血、心筋梗塞、全身性硬化症、熱傷、火傷、肥厚性瘢痕、ケロイド、歯肉炎、発熱、肝硬変若しくは肝腫瘍、骨量の調節、神経変性、脳卒中、一過性虚血性発作又はブドウ膜炎の診断に使用するための、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物。
  33. 請求項1~7のいずれか一項記載の化合物の製造方法であって、以下の工程:
    (a)式(A):
    Figure 2024073563000032

    で示される化合物を求核試薬[18F]フッ化物と反応させる工程;又は
    (b)式(B):
    Figure 2024073563000033

    で示される化合物を[H]と反応させる工程
    を含む方法[式中、LGは、脱離基であり、そしてR~Rは、請求項1~6のいずれか一項と同義である]。
  34. 請求項32の製造方法により製造される化合物。
  35. 本明細書に前記の発明。
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