JP2014518326A - 溶融加工可能な組成物および製造方法 - Google Patents

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Abstract

組成物は、a)部分電荷を持つ少なくとも1つの化学的部分を含む溶融加工可能なポリマー、およびb)溶融加工可能なポリマーの結晶化速度を加速する造核剤であり、溶融加工可能なポリマーの融点より高い融点を有する造核剤である、ポリマーの化学的部分の部分電荷と逆の表面電荷を持つ造核剤を含む。一実施形態では、組成物の製造方法も提供される。
【選択図】なし

Description

本開示は、概して、溶融加工可能な組成物および前記の溶融加工可能な組成物の製造方法に関する。
溶融加工可能なポリマーの結晶化速度および程度を増加させるのは技術的に望ましいことである。例えば、溶融加工可能なポリマーの結晶化度の制御は、機械的特性だけでなく曇り度などの特性の改善にも有用である。造核剤は、溶融加工可能なポリマーの機械的特性、結晶化度の程度、特定の形態学的特徴、寸法安定性、光透過性(結晶子の大きさ)の制御および向上、ならびに加工速度を増加するのに広く用いられる。造核剤無しでは、溶融加工可能なポリマーはある種の用途に望ましい特性を提供する速度で結晶化しない場合がある。
使用する場合は、造核剤の効率は、表面積を増加し核生成障壁を低減して不均一核生成過程を改善することに依存する。残念なことに、溶融加工可能な材料の結晶化は、造核剤を使用しても、可視光を散乱する大きな結晶子および曇った膜の両方を形成する材料を生じる場合があり、ある種の用途のためのある種の溶融加工可能な材料の使用を妨げる。
したがって、光学特性ならびに機械的特性が改善された造核剤を含む改善された組成物が望ましい。
一実施形態では、組成物は、a)部分電荷を有する少なくとも1つの化学的部分を含む溶融加工可能なポリマー、およびb)溶融加工可能なポリマーの結晶化速度を加速する造核剤であり、溶融加工可能なポリマーの融点より高い融点を有する造核剤である、ポリマーの化学的部分の部分電荷と逆の表面電荷を有する造核剤を含む。
特定の実施形態では、組成物は、a)溶融加工可能なフルオロポリマー、およびb)溶融加工可能なフルオロポリマーの結晶化速度を加速する造核剤であり、溶融加工可能なポリマーの融点より約20度未満高い融点を有する造核剤である、正の表面電荷を有する造核剤を含む。
別の実施形態では、組成物の製造方法は、部分電荷を有する少なくとも1つの化学的部分を含む溶融加工可能なポリマーを提供すること、および溶融加工可能なポリマーの溶融温度を上回る温度で溶融加工可能なポリマーと、ポリマーの化学的部分の部分電荷と逆の表面電荷を有し、溶融加工可能なポリマーの融点より高い融点を有する造核剤とを溶融混合することを含む。
本開示は、添付の図面を参照することにより、よりよく理解され得、その多くの特徴および利点が当業者に明らかになる。
図1は、例示的な造核剤の化学構造および溶融温度の図を含む。 図2は、例示的なフルオロポリマーおよび例示的な正の造核剤を有する例示的なフルオロポリマーの(A)非等温結晶化曲線および(B)続く溶融曲線の示差走査熱量測定(DSC)のグラフ図を含む。 図3は、示差走査熱量測定(DSC)データから得られた結晶化速度のグラフ図、すなわち例示的なフルオロポリマーならびに例示的な負および中性の造核剤を有する例示的なフルオロポリマーの(A)非等温結晶化曲線および(B)続く溶融曲線を含む。 異なる図における同一参照記号の使用は、類似または同一の要素を意味する。
特定の実施形態では、組成物は、a)溶融加工可能なポリマーおよびb)造核剤を含む。一実施形態では、溶融加工可能なポリマーは、ポリマーの化学的部分の部分電荷と逆の表面電荷を造核剤が有する、部分電荷を有する少なくとも1つの化学的部分を含む。溶融加工可能なポリマーへの造核剤の添加は、溶融加工可能なポリマーの結晶化速度を加速する。特定の実施形態では、造核剤は、溶融加工可能なポリマーの融点より高い融点を有する。特定の実施形態では、得られる組成物は、望ましい光学的および機械的特性を有する。
本明細書で使用される場合、「溶融加工可能なポリマー」とは、融解して流動でき、フィルム、チューブ、ファイバ、成形品またはシートなどの任意の妥当な形状に押出成形できるポリマーである。一実施形態では、溶融加工可能なポリマーは、部分電荷を持つ化学的部分を有する任意の妥当なポリマーである。特に、溶融加工可能なポリマーの全体の電荷は中性である。溶融加工可能なポリマーは、例えば、少なくとも約−0.15デバイの部分電荷を持つ少なくとも1つの化学的部分を有する炭素骨格を有する。例として、化学的部分は、ハロゲン化物、カルボニル基、またはアミド基などでもよい。特定の実施形態では、溶融加工可能なポリマーの化学的部分の強い部分電荷と造核剤の逆帯電した表面は、造核剤と溶融加工可能なポリマーの間に存在する静電相互作用によって固有の親和力を示す。例示的な溶融加工可能なポリマーは、フルオロポリマー、ポリ乳酸、ポリアミド、ポリエステル、およびポリカーボネートなどである。特定の実施形態では、溶融加工可能なポリマーは、フルオロポリマーまたはポリ乳酸である。
特定の実施形態では、溶融加工可能なポリマーはフルオロポリマーである。任意の妥当なフルオロポリマーが想定される。例示的なフルオロポリマーには、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオロメチルビニルエーテルもしくはこれらの任意の組み合わせなどのモノマーから形成される、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーまたはポリマーブレンド物が含まれる。
フルオロポリマーには、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロプロピルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル(MFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンクロロ−トリフルオロエチレン(ECTFE)、ポリクロロ−トリフルオロエチレン(PCTFE)およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン(THV)などの1つまたは複数の上述のモノマーを含む、ポリマー、ポリマーブレンド物およびコポリマーが含まれ得る。一実施形態では、フルオロポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)である。さらなる例示的な実施形態では、フルオロポリマーは、Daikin America, Inc.製のDaikin(商標)EFEPコポリマーなどのフッ化モノマーとのアルケンモノマーのコポリマーでもよい。一実施形態では、フルオロポリマーにはアクリル混合物などが含まれていてもよい。特定の実施形態では、フルオロポリマーは、アクリルとのPVDFのブレンド物、アクリルとのPVDFをベースとするコポリマーまたはそれらの組み合わせなどのアクリルとブレンドされる。
アクリルを使用する場合、アクリルポリマーは、例えば、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、グリシジル基または1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基を有するモノマーから形成されるアクリルポリマーでもよい。代表的なアクリルポリマーには、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸グリシジル、ポリメタクリル酸ヒドロキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸グリシジル、ポリアクリル酸ヒドロキシエチルまたはそれらの混合物が含まれる。
アクリルポリマーは、例えば、耐衝撃性銘柄または耐衝撃性改質のアクリルでよい。耐衝撃性改質のアクリルポリマーには一般に、所望の弾性係数および衝撃抵抗を生じさせる有効量の適切なコモノマーまたはグラフト部を有するアクリルモノマーのモノマーのコポリマーが含まれる。アクリル弾性体は、アクリルゴム、ポリアクリルゴム、ポリアクリル弾性体または「ACM」と呼ばれることもあり、ポリアクリル酸塩とポリメタクリル酸塩、ポリアクリル酸塩とエチレンポリメタクリル酸コポリマー(「EMAC」)(Chevron ChemicalのEMAC2260など)、またはポリアクリル酸塩とエチレンアクリル酸ブチル(EBAC)との混合物をベースとする組成物を使用することができる。あるいは、熱可塑性の耐衝撃性改質のアクリルポリマーは、例えば、エチレンの可塑性コポリマーならびにアクリル酸、メタアクリル酸およびそれらの混合物から選択されるカルボン酸化合物などの透明なガラス状のアクリルポリマーと弾性成分とのブレンド物であってもよい。
別の実施形態では、耐衝撃性改質のアクリルポリマーは、可塑性コポリマー中に均一に分散した弾性物質の微粒子を含む。耐衝撃性銘柄のアクリルは、約10から約99重量パーセントのブロックコポリマーと、粒径が約0.1から約10ミクロンである約0.1から約1重量パーセントの微粒子状ゴムと、残りの透明なガラス状ポリマーとをブレンドして調製される透明な強化熱可塑性ブレンド物を含んでいてもよい。耐衝撃性改質のアクリルポリマーを製造するための別の適切な方法は、いわゆる「コア/シェル」製品を利用する。これらは一般に、別のポリマーの外殻に取り囲まれた1つのポリマーの中心核を有するポリマー微粒子である。この核は可塑性または弾性の成分のいずれかでよく、その外殻はこれらの反対、すなわち弾性または可塑性の成分となる。
特定の実施形態では、アクリルは直鎖の耐衝撃性改質アクリルである。さらなる例示的な実施形態では、アクリルは分岐の耐衝撃性改質アクリルである。一般に、所望の延伸倍率範囲における融解ひずみ硬化挙動を実証するアクリルが特に適切である。別の例示的な実施形態では、所望の延伸倍率範囲における高い融液相張力を実証するアクリルが適切であり得る。
一般に、フルオロポリマーは主として、ポリマーブレンドの場合は、非フッ化ポリマーがポリマー総含有量の約15重量%未満、約5重量%未満または約2重量%未満など、約50重量%未満に限定されるように、それぞれのフルオロポリマーで形成される。ある種の実施形態では、フルオロポリマー成分のポリマー含有量は、実質的に100%フルオロポリマーである。いくつかの実施形態では、フルオロポリマー成分は、実質的に前述のそれぞれのフルオロポリマーからなる。本明細書で使用される場合、フルオロポリマーに関連して使われる「実質的に〜からなる」という表現は、フルオロポリマーの基本および新規の特徴に影響を及ぼす非フッ化ポリマーの存在を除外するが、酸化防止剤、充填剤、UV剤、染料、顔料、抗老化剤、およびそれらの組み合わせなどのよく使われる処理剤および添加物はフルオロポリマーに使われていてもよい。一実施形態では、非フッ化ポリマーは、ポリマー総含有量の約50重量%より多く存在する。
一実施形態では、溶融加工可能なポリマーはポリ乳酸である。一般に、ポリ乳酸は実質的に以下の化学式(1)で表される単位から構成される。
Figure 2014518326
上記の化学式(1)において、Cは不斉炭素を表し、この不斉炭素をベースとするS−立体配置はL−異性体単位を提供し、一方でR−立体配置はD−異性体単位を提供する。L−異性体単位を有するポリ乳酸は、本明細書ではポリ−L−乳酸(PLLA)という。D−異性体単位を有するポリ乳酸は、本明細書ではポリ−D−乳酸(PDLA)という。一実施形態では、ポリ乳酸はL−異性体、D−異性体、またはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。ポリ(エチレングリコール)のような任意の他の妥当なポリマーはポリ乳酸にブレンドされていてもよい。ある種の実施形態では、ポリ乳酸成分のポリマー含有量は、実質的に100%ポリ乳酸である。いくつかの実施形態では、ポリ乳酸成分は、実質的に前述のそれぞれのポリ乳酸からなる。本明細書で使用される場合、ポリ乳酸に関連して使われる「実質的に〜からなる」という表現は、ポリ乳酸の基本および新規の特徴に影響を及ぼす非ポリ乳酸ポリマーの存在を除外するが、酸化防止剤、充填剤、UV剤、染料、顔料、抗老化剤、およびそれらの組み合わせなどのよく使われる処理剤および添加物はこのポリ乳酸に使われていてもよい。
組成物は、少なくとも1つの造核剤をさらに含む。造核剤は溶融加工可能なポリマーとブレンドされる。任意の妥当な造核剤は、溶融加工可能なポリマーの化学的部分の部分電荷と比べて逆の表面電荷を有することが想定される。例えば、溶融加工可能なポリマーの化学的部分が負の部分電荷を有する場合は、造核剤は正の表面電荷を有する。例えば、溶融加工可能なポリマーがPVDFである場合は、PVDFの化学的部分は負の部分電荷を持つフッ素である。したがって、PVDFのために選択される造核剤は、正の表面電荷を有する。あるいは、溶融加工可能なポリマーの化学的部分が正の部分電荷を持つ場合は、対応する造核剤は負の表面電荷を持つ。造核剤の表面電荷と逆である溶融加工可能なポリマーの部分電荷は、得られる組成物の結晶形態を強化することが発見されている。強化された結晶形態を、溶融加工可能なポリマーの化学的部分の部分電荷に関して同じ表面電荷または中性の表面電荷を持つ造核剤の使用と比較する。
さらに、造核剤は、溶融加工可能なポリマーの融点を上回る融点を有する。融点は、成分(すなわち造核剤および溶融加工可能なポリマー)が固体の状態から液体の状態へ融解する温度である。溶融加工可能なポリマーの融点を上回る造核剤の融点は、溶融加工可能なポリマーの融点を下回る融点を有する造核剤と比較して、溶融加工可能なポリマー中における造核剤の分散性向上を提供することが発見されている。さらに、溶融加工可能なポリマーの融点を上回る造核剤の融点は、融解しない造核剤と比較して、溶融加工可能なポリマー中における造核剤の分散性向上を提供する。特定の実施形態では、造核剤は、例えば約20度またはそれ以下、例えば約10度またはそれ以下、例えば約5度またはそれ以下など、約25度またはそれ以下の、溶融加工可能なポリマーの融点を上回る融点を有する。一実施形態では、溶融加工可能なポリマーがPVDFである場合は、PVDFは約168℃の融点を有する。したがって、造核剤は約178℃から約178+10℃の間、またはさらには約186℃から約186+5℃の間の融点を有する。溶融加工可能なポリマーの化学的部分の部分電荷に対して逆である組成物の造核剤の表面電荷ならびに溶融加工可能なポリマーに比較して高い造核剤の融点に起因して向上した融解分散性の両方が最終組成物に関して結晶化度の効率性向上を提供することが発見されている。これを溶融加工可能なポリマーの化学的部分の部分電荷と同じ表面電荷を持つ造核剤を有する溶融加工可能なフルオロポリマーおよび/または造核剤の融点より高い融点を有する溶融加工可能なポリマーと比較する。
一実施形態では、造核剤は、溶融加工可能なポリマーの結晶化温度を上回る結晶化温度を有する。結晶化温度は、成分が結晶化を始める温度、すなわち細かく分布した均一な大きさの結晶質である結晶微細構造が形成し始める温度である。例えば、溶融加工可能なポリマーおよび造核剤を融解から冷却した後、造核剤は溶融加工可能なポリマーより高い温度で結晶の形成を始める。造核剤による結晶の形成は、溶融加工可能なポリマーの結晶の形成を促進する。
例示的な造核剤には、ホスホニウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、スルホニウム塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩、またはそれらの組み合わせが含まれる。例示的なホスホニウム塩には、例えば、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフィン、テトラブチル−ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩、テトラブチル−ホスホニウム硫酸水素塩、およびテトラブチルアンモニウム−フェニルホスホン酸塩などが含まれる。例示的なピリジニウム塩は、トリチルピリジニウムテトラフルオロホウ酸塩である。例示的なピロリジニウム塩は、臭化1−ブチル−1−メチルピロリジニウムである。例示的なスルホニウムは、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロホウ酸塩である。例示的なスルホニウムは、オクチルスルホン酸ナトリウムである。例示的なホスホニウムには、ホスホン酸、エステルおよび塩、ホスフィン酸、エステルおよび塩、ホスホンアミド、およびホスフィンアミドなどが含まれる。例示的なホスホン酸塩は、テトラブチルアンモニウム−フェニルホスホン酸塩である。特定の実施例では、造核剤はピロリジニウム塩である。造核剤は、溶融加工可能なポリマーの結晶質サイズを、造核剤無しの溶融加工可能なポリマーと比較して小さくするのに十分な量が組成物に添加される。一般に、造核剤は、溶融加工可能なポリマーの総重量の約2.0重量%まで、またはさらには約0.5重量%までなど、約10.0重量%までの量が組成物中に存在する。
例示的な実施形態では、組成物は充填剤、染料、顔料、改質剤、安定剤、酸化防止剤、UV剤、抗老化剤など、またはそれらの組み合わせなどの想定される任意の添加剤をさらに含む。例示的な充填剤には、炭酸カルシウム、滑石、硫酸バリウムのような放射線不透過性充填剤、オキシ塩化ビスマス、木粉、カーボンブラック、およびこれらの任意の組み合わせなどが含まれる。例示的な染料には、想定される任意の妥当な染料が含まれる。例示的な改質剤には、追加の造核剤またはシランもしくはジイソシアン酸塩のような架橋剤などの任意の妥当な改質剤が含まれる。例示的な安定剤には、ヒンダードアミン、フェノール系UV安定剤、金属系熱安定剤、およびそれらの組合せなどの任意の妥当な安定剤が含まれる。
一般に、添加剤は、組成物の総重量の約40重量%以下、またはさらには組成物の総重量の約30重量%以下など、組成物の総重量の約50重量%以下の量で存在してよい。あるいは、組成物には充填剤、染料、顔料、改質剤、安定剤、酸化防止剤、UV剤、抗老化剤など、またはそれらの組み合わせが含まれなくてもよい。
一実施形態では、組成物を得るための方法には、前述のような溶融加工可能なポリマーを提供することが含まれる。組成物の成分は、任意の既知の方法によって溶融加工してもよい。一実施形態では、溶融加工可能なポリマーおよび造核剤は、ドライブレンドまたはコンパウンディングによって溶融加工してもよい。ドライブレンド物は、粉末状、粒状、または小球状でよい。組成物は、連続式2軸コンパウンディング加工またはバッチ式関連のBanbury加工によって製造し得る。溶融加工可能なポリマーは、溶融加工可能なポリマーの融点を上回る温度で造核剤と溶融混合される。溶融混合の温度は、組成物のために選択された溶融加工可能なポリマーに依存する。溶融温度は、溶融加工可能なポリマーおよび造核剤を融解するのに十分高い温度であるが成分の分解を防ぐのに十分低い温度であれば、任意の妥当な温度でよい。例えば、溶融加工可能なポリマーがPVDFである場合は、溶融温度は約155℃から約180℃の間であり約250℃より高くはない。溶融混合の目的は、溶融加工可能なポリマーおよび造核剤の両方を溶かして1つの液体にし、均一な混合物を形成することである。
ブレンドしたら、組成物を処理温度から放冷する。冷却につれて、造核剤は、造核剤が結晶化して固体になるにつれてポリマーの結晶化を開始するような、不均一な核形成のための増加した表面積を提供する。本発明の組成物は、造核剤は含有するが前述のような溶融加工可能なポリマーの化学的部分の部分電荷と同じ表面電荷および/または溶融加工可能なポリマーより低い融点を持つ造核剤である溶融加工可能なポリマーと比較して、結晶質サイズは小さい。特定の実施形態では、本発明の造核剤は、述べられているような溶融加工可能なポリマーにおいて結晶質サイズは縮小するが数が増加し、結晶質の形成を改善する。さらに、造核剤は、ポリマーの性質である、初期結晶化が起きた後に低温でゆっくりと結晶化する二次結晶化を低減し得る。冷却するとすぐに、固体組成物が形成される。
特定の実施形態では、組成物は、積層法、注入成形、押出加工、押出コーティングおよび鋳造などの当分野でよく知られていると想定される任意の方法によって、任意の妥当な物品に形成できる。組成物は、管類製品などの物品に押出成形してもよい。一実施形態では、組成物は射出成形できる。一実施形態では、特定の用途の必要性に応じて組成物から任意の物品をつくることができる。ポリマー組成物の用途は非常に多い。
一実施形態では、組成物は、単層物品、多層物品に形成できるか、または基材上に積層、コーティング、もしくは形成できる。多層物品には、強化層、接着剤層、障壁層、耐薬品性層、金属層および任意のそれらの組み合わせなどの層が含まれてもよい。組成物は、フィルム、シート、管類、ファイバ、成形品などの任意の有用な形状に形成することができる。組成物は、ポリオレフィン(ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)など)、芳香族および脂肪族の両方のポリエステル、ポリ塩化ビニル(PVC)、成型および熱可塑性の両方のウレタン、シリコン、およびスチレン類(ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS))などの他の基材に粘着または接着させてもよい。
一実施形態では、組成物は障壁層として使用してもよい。フルオロポリマーの化学的障壁特性によって、組成物は耐薬品性が望まれる障壁層として使用し得る。さらには、組成物は低い曇り度が望まれる場所に使用してもよい。組成物は、湿気などの環境条件に対する不浸透性、耐摩耗性、および低体積(すなわち厚さ)が望まれる場所でのいかなる使用にも適し得る。例えば、組成物は、素子用膜を形成するのに用いてもよい。例示的な素子には、枠付アセンブリが含まれる。枠付素子には、例えば、電子素子、光電変換素子、絶縁ガラスアセンブリなどが含まれる。特定の実施形態では、環境と接触する光電変換素子の最外部として組成物を用いて電子素子などの光活性素子を形成してもよい。
詳細には、溶融加工可能なポリマーがポリ乳酸である場合は、ポリマー組成物の非毒性特質により、この材料は任意の毒性が望ましくない用途に有用である。例えば、ポリマー組成物は、FDA、USPおよび他の規制認可の可能性がある。例示的な実施形態では、組成物は、工業、医療、健康管理、生物製剤、飲用水、食品と飲料、実験用などの用途に用いてもよい。
特定の実施形態では、組成物は管類およびホースを製造するのに用いてもよい。例えば、組成物は、低毒性ポンプチューブ、強化ホース、耐薬品性ホース、編み上げホース、ならびに低透過性のホースおよび管類を製造するための管類またはホースとして用いることができる。例えば、選択した特定用途のために任意の有用な直径サイズを有する管類が提供され得る。一実施形態では、管類は、約0.25インチ、0.50インチ、1.0インチなど最大約2.0インチまでの外径(OD)を有し得る。組成物の管類は、有利なことに化学安定性および寿命の長期化などの所望の特性を示す。例えば、チューブは、約20時間より長い、またはEasyLoad IIポンプヘッドを300RPMで使用して測定されるよりも長いなど、約10時間より長いポンプ寿命を有し得る。
一実施形態では、組成物から形成されて得られる物品は、望ましい物理的および機械的特性を有し得る。例えば、物品は柔軟、ねじれ耐性であり、かつ透明または少なくとも半透明に見える。詳細には、物品は望ましい柔軟性、実質的な透明性または半透明性を有する。一実施形態では、得られる組成物は、材料が視覚的な透明さを持つような曇り度値を有する。一実施形態では、得られる組成物は、ASTM−D1003で測定される曇り度が約7%、またはさらには曇り度が約5%など、約10%の曇り度を有する。
望ましい曇り度および硬度に加え、物品は望ましい破断伸びなどの好都合な物理的特性を有する組成物から形成される。破断伸びは、Instron計器を用いてASTM D−412試験法に従って測定される。例えば、物品は、約50%より大きい、またはさらには約100%より大きいなど約20%のひずみより大きい破断伸びを示し得る。
溶融加工可能なポリマーは、KYNAR(登録商標)ブランドのフルオロポリマーであり、米国、ペンシルベニア州、キングオブプルシャのArkema Incから市販されているPVDFである。PVDFに、3種類の造核剤を溶融混合する。第1に、正の造核剤(NAp)、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(NAp−1)、臭化エチルトリフェニルホスホニウム(NAp−2)、臭化n−ヘプチルトリフェニルホスホニウム(NAp−3)、臭化N−アセトニルピリジニウム(NAp−4)、臭化1−ブチル−1−メチルピロリジニウム(NAp−5)、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(NAp−6)、およびトリフェニルスルホニウムテトラフルオロホウ酸塩(NAp−7)をさらに精製することなく用いる。第2に、負の造核剤(NAn)、ラウリル硫酸ナトリウム(NAn−1)、n−トリデシル硫酸ナトリウム(NAn−2)、1−ナフチルリン酸一ナトリウム一水和物(NAn−3)を、および第3に、中性の造核剤Flavanthone(中性)を用いる。造核剤は、溶融温度がPVDFの溶融温度に近いまたは上回るものを選択する。
異なる造核剤を有するPVDFのフィルムは、所望の組成物におけるこれらの別々のアセトン溶液の混合物から得られる。PVDFおよび造核剤の溶液は、これらをアセトンに60℃で1日間撹拌して溶解し別々に調製する。続いて、PVDFと造核剤の溶液を一緒に混合して、PVDFの単位重量当たりに造核剤約2.0重量%含有とする。混合物を室温で数時間撹拌し、次いで室温で真空オーブン内で1日または複数日間乾燥させて残留アセトンを除去する。
造核剤の分散を測定するため、溶液の1滴をカバーガラスに置く。次いで溶液を蒸発させる。造核剤の効率は、ポリマー融液内におけるその分散能力に依存する。PVDFにおける造核剤の分散を解明するため、220℃で光学顕微鏡法を行う。この場合、造核剤によって形成される結晶質だけが負の複屈折に寄与し得る。正の造核剤ならびに負の造核剤の両方については、高い分散性が得られる。PVDF−中性ブレンドについては、凝集体がいくつか観測される。
これらのフィルムを溶融より高く加熱し、他の熱プロファイルを調査する。RCS冷却系を備えたTA Instrument Model Q100および流速50mL/分の窒素ガスパージを用いて示差走査熱量測定を行う。計器は、インジウム標準液(T=156.6℃)で調整する。実験は、約0℃から約220℃の温度範囲で行う。非等温結晶化の調査のために、以前の熱履歴を除去するため試料を窒素雰囲気下で10℃/分の速度で220℃まで加熱し、220℃で約5分間保つ。結晶化温度を測定するため、試料を10℃/分の速度で0℃まで冷却する。得られた結晶化度を測定するため、通常は得られた試料を次いで10℃/分の加熱速度で220℃まで再加熱する。純粋なPVDFおよび正の造核剤を有するPVDFについての非等温結晶化および続く融解のDSCパラメータは表1に見られる(表中、T:非等温結晶化温度、T:続く融点、ΔH:エンタルピー変化、およびχ:結晶化度の程度である)。
Figure 2014518326
これに対して、負の造核剤を有するPVDFの非等温結晶化温度を表2に示す。負の電荷をもつ化学的部分を有するPVDFに負の造核剤を添加することで、Tがわずかに低下(〜2度)し、より結晶化しにくいことが明確に分かる。これらの負の造核剤は、よく分散し、結晶化を向上させてTを上昇させるはずであるが、それどころか結晶化を抑制してTをわずかに低下させる。さらには、中性の表面を有する造核剤は、Tを2℃しか上昇させない。結晶化反応速度は、負に荷電した造核剤と同様である。
Figure 2014518326
図2は、PVDFおよび異なる正の造核剤を有するPVDFの(A)非等温結晶化曲線および(B)続く融解曲線の示差走査熱量測定走査である。図2Aに示すように、NAp−1および4を除く正の造核剤を有するPVDFについては、混ぜ物のないPVDF(139℃)と比較して非等温結晶化過程の結晶化温度(T)は高温にシフトする。PVDFと比較したTにおける最大シフトは〜8度であることが表1から分かる。他の正の造核剤は、これより小さいシフトを示すかまたは示さない(NAp−1および4)。これは、NAp−1および4を除いて、これらの正の造核剤の添加が核生成の自由エネルギー障壁を低減し、したがってPVDFの結晶化を著しく加速することを意味し、高いTで表される。より小さいシフトまたはNAp−1および4のシフト無しは、それらの高い融点が原因であると見られる。
結晶化反応速度は、等温結晶化条件下で行う。DSCを用いて、結晶化発熱ピークの積分領域から得られるPVDFおよび異なる造核剤を有するPVDFの結晶化反応速度を図3に示す:(A)ΔT=20℃で結晶化する正の造核剤を有するPVDF、a:PVDF、b:PVDF−NAp−1、c:PVDF−NAp−2、d:PVDF−NAp−3、e:PVDF−NAp−4、f:PVDF−NAp−5、g:PVDF−NAp−6、およびh:PVDF−NAp−7、(B)ΔT=20℃で結晶化する負および中性の造核剤を有するPVDF、a:PVDF、b:PVDF−NAn−1、c:PVDF−NAn−2、d:PVDF−NAn−3、およびe:PVDF−中性である。等温結晶化に関するエンタルピーの変化(ΔH)は、結晶化度の程度(χ)を時間の関数として表す。図3Aに示すように、正の造核剤を有するPVDFに関して、PVDF−NAp−2および4を除き、最終結晶質状態に達するのに必要な時間は混ぜ物のないPVDFと比較して短縮し、χも増加することが明らかである。結晶化速度は、特にNAp−3、5および6のPVDFについて著しく増加する。より高い結晶化速度は、用いる造核剤の正の表面電荷に起因する。理論に束縛されるものではないが、炭素原子の電気陰性度(2.5)と比較して極度なフッ素原子の電気陰性度(4)がC−F結合の強い分極を確保すると考えられる。しかし、炭素原子の電気陰性度(2.5)と比較して、水素原子(2.1)はC−H結合に関連する弱い部分電荷を保証する。したがって、C−F結合の強い部分電荷および造核剤の逆帯電した表面は、造核剤とPVDFの間に存在する静電相互作用を通じて固有の親和力を示す。この相互作用が、より多くのポリマー鎖が正の造核剤の表面に吸着されるのを誘導し、核生成の自由エネルギー障壁を低減し、したがって結晶化スピードを増加する。
NAp−1および4も正の表面を有しているが、これらがPVDFの結晶化挙動に与える影響はずっと少ない程度までである。これは、PVDFと比較して著しく高いこれらの溶融温度のせいで、これらの造核剤の分散性が相対的に低いことが原因である。これに対して、NAp−3、5および6の溶融温度は、PVDFのα相の溶融温度に非常に近い。この場合、正の造核剤の核のサイズは小さく、したがってPVDF鎖が吸着し、不均一な核形成を促進するのに十分な表面積を提供する。しかし、図1に見られるように、NAp−4の溶融温度もPVDFのα相の溶融温度に近い。しかし、この造核剤はPVDF中によく分散せず、したがってその効率不足の原因となる。我々の結果は、造核剤の表面電荷が重要であることを示している。さらに、分散性は高効率を実現するために重要である。比較すると、負の造核剤に関する効率不足は、PVDFに非常に近い溶融温度の試料であることを考慮に入れても、それらの分散能力とは無関係である。これは中性の造核剤についても当てはまる。
明らかに、造核剤の効率はポリマー中の分散の程度に依存する。しかし、造核剤の表面電荷もPVDFなどの強い部分電荷を持つ化学的部分を有するポリマー中の結晶化挙動の調整において重要な要因である。特定の静電相互作用が、より多くのPVDFポリマー鎖を造核剤の表面へ吸着されるように誘導することとなり、したがって核生成の自由エネルギーは低減する。PVDFとともに用いられる正に荷電した表面を有する造核剤が、最も効率的であることが証明されている。分散性も重要である。これは、溶融加工可能なポリマーと比較してより高い造核剤の融点ならびに関連する造核剤およびPVDFの溶融温度の両方により特徴づけられる。造核剤の融点が溶融加工可能なポリマーの融点より約10度まで高い、またはさらには約20度まで高い場合は、その造核剤は溶融加工可能なポリマーを結晶化させるにおいてより高効率である。造核剤の融点がこの点よりも高い場合は、その造核剤は溶融加工可能なポリマーを結晶化させるにおいてより低効率である。
全体の説明または例における上記の作用の全てが必要とされるわけではなく、特定の作用の一部は必要とされなくてもよく、1つ以上のさらなる作用が記載したものに加えて実施されてもよいことを留意すべきである。さらに、記載される作用の順序は必ずしもそれらが実施される順序ではない。
上記の明細書において、特定の実施形態に対する概念が記載されている。しかしながら、当業者は、種々の修飾および変更が添付の特許請求に記載した本発明の範囲から逸脱されずになされ得ることを理解する。したがって、明細書および図面は、限定的意味というより例示的とみなされ、全てのこのような修飾は本発明の範囲内に含まれることが意図される。
本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「備える(includes)」、「備えている(including)」、「有する(has)」、「有している(having)」またはこれらの任意の他のバリエーションは非排他的な包含を含むことが意図される。例えば、記載した特徴を含むプロセス、方法、物品または装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されるわけでなく、明確に記載されていないか、またはこのようなプロセス、方法、物品もしくは装置に内在している他の特徴を含み得る。さらに、明確に反対に記載されていない限り、「または」とは、包括的なまたはを指し、排他的なまたはを指すわけではない。例えば、条件AまたはBは以下のうちのいずれか1つにより満たされる:Aは真実であり(または存在し)、Bは偽である(または存在せず)、Aは偽であり(または存在せず)、Bは真実である(または存在する)、AおよびBの両方は真実である(または存在せず)。
また、「1つ(a)」または「1つ(an)」の使用は本明細書に記載される要素および成分を示すために利用される。これは単に簡便さのためであり、本発明の範囲の全体的な説明を行うためである。この説明は1つまたは少なくとも1つを含むと読まれるべきであり、単数形はまた、そうでないという意味を明確に示さない限り、複数を含む。
利点、他の有益性および問題に対する解決策は特定の実施形態に関して上記に記載されている。しかしながら、利点、有益性、問題に対する解決策、およびより明らかに生じるもしくはより明らかになる任意の利点、有益性または解決策を導き得る任意の特徴は、特許請求の範囲のいずれかまたは全ての必須、必要または本質的な特徴と解釈されるべきではない。
明細書を読んだ後、当業者は、明確にするために、別々の実施形態の文脈に本明細書に記載されている特定の特徴がまた、単一の実施形態に組み合わされて提供されてもよいことを理解するだろう。反対に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈に記載されている種々の特徴がまた、別々または任意のサブコンビネーションで提供されてもよい。さらに、ある範囲で記載されている値に対する言及はその範囲内の各々およびあらゆる値を含む。

Claims (42)

  1. a)部分電荷を持つ少なくとも1つの化学的部分を含む溶融加工可能なポリマーと、
    b)前記溶融加工可能なポリマーの結晶化速度を加速する造核剤である、前記ポリマーの前記化学的部分の前記部分電荷と逆の表面電荷を持つ前記造核剤と、
    を含む組成物であって、前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの融点より高い融点を有する、組成物。
  2. 前記造核剤の前記融点が前記溶融加工可能なポリマーの前記融点より約20度未満高い、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの結晶化温度を上回る結晶化温度を有する、請求項1または2のいずれか1項に記載の組成物。
  4. 前記溶融加工可能なポリマーが少なくとも約−0.15デバイの部分電荷を持つ少なくとも1つの化学的部分を有する炭素骨格を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記溶融加工可能なポリマーがフルオロポリマーまたはポリ乳酸である、請求項1から4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記フルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、フッ化エチレン−プロピレンコポリマー(FEP)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、VF2またはHFPとのTFEコポリマー、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、エチレンとフッ化エチレンプロピレンのコポリマー(EFEP)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとフッ化ビニリデンとのターポリマー(THV)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとエチレンとのターポリマー(HTE)、アクリルとのPVDFのブレンド物、コポリマー、ブレンド物ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記フルオロポリマーが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、コポリマーまたはそれらの組合せである、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記造核剤が、ホスホニウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1から7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記造核剤がピロリジニウム塩である、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの総重量の最大約10.0重量%までの量で存在する、請求項1から9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの総重量の最大約2.0重量%までの量で存在する、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記溶融加工可能なポリマー、前記造核剤の前記融点より高い融点を有する溶融加工可能なポリマーまたはそれらの組合せの前記化学的部分の前記部分電荷と同じ表面電荷を持つ造核剤を有する溶融加工可能なフルオロポリマーと比較して増加した結晶化度を有する、請求項1から11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 前記溶融加工可能なポリマー、前記造核剤の前記融点より高い融点を有する溶融加工可能なポリマーまたはそれらの組合せの前記化学的部分の前記部分電荷と同じ表面電荷を持つ造核剤を有する溶融加工可能なフルオロポリマーと比較してより低い曇り度を有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. ASTM−D1003で測定される曇り度が約10%である、請求項13に記載の組成物。
  15. 前記溶融加工可能なポリマーの前記化学的部分が負の部分電荷を持ち、前記造核剤の前記表面電荷が正の表面電荷である、請求項1から14のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 充填剤、染料、顔料、改質剤、安定剤またはそれらの組合せをさらに含む、請求項1から15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. a)溶融加工可能なフルオロポリマーと、
    b)前記溶融加工可能なフルオロポリマーの結晶化速度を加速する造核剤である、正の表面電荷を持つ前記造核剤と、
    を含む組成物であって、前記造核剤の融点が前記溶融加工可能なポリマーの融点より約20度未満高い、前記フルオロポリマーの融点を上回る融点を有する、組成物。
  18. 前記造核剤がホスホニウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
  19. 前記造核剤がピロリジニウム塩である、請求項18に記載の組成物。
  20. 前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの総重量の最大約10.0重量%までの量で存在する、請求項17から19のいずれか1項に記載の組成物。
  21. 前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの総重量の最大約2.0重量%までの量で存在する、請求項20に記載の組成物。
  22. 前記溶融加工可能なポリマー、前記造核剤の前記融点より高い融点を有する溶融加工可能なポリマーまたはそれらの組合せの前記化学的部分の前記部分電荷と同じ表面電荷を持つ造核剤を有する溶融加工可能なフルオロポリマーと比較して増加した結晶化度を有する、請求項17から21のいずれか1項に記載の組成物。
  23. 前記溶融加工可能なポリマー、前記造核剤の前記融点より高い融点を有する溶融加工可能なポリマーまたはそれらの組合せの前記化学的部分の前記部分電荷と同じ表面電荷を持つ造核剤を有する溶融加工可能なフルオロポリマーと比較してより低い曇り度を有する、請求項17から22のいずれか1項に記載の組成物。
  24. ASTM−D1003で測定される曇り度が約10%である、請求項23に記載の組成物。
  25. 充填剤、染料、顔料、改質剤、安定剤またはそれらの組合せをさらに含む、請求項17から24のいずれか1項に記載の組成物。
  26. 部分電荷を持つ少なくとも1つの化学的部分を含む溶融加工可能なポリマーを提供するステップと、
    前記溶融加工可能なポリマーを前記ポリマーの前記化学的部分の前記部分電荷と逆の表面電荷を持つ造核剤と前記溶融加工可能なポリマーの溶融温度を上回る温度で溶融混合するステップであって、前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの融点より高い融点を有するステップと、
    を含む組成物の製造方法。
  27. 前記造核剤の前記融点が前記溶融加工可能なポリマーの前記融点より約20度未満高い、請求項26に記載の方法。
  28. 前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの結晶化温度を上回る結晶化温度を有する、請求項26から27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記溶融加工可能なポリマーが少なくとも約−0.15デバイの部分電荷を持つ少なくとも1つの化学的部分を有する炭素骨格を有する、請求項26から28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記溶融加工可能なポリマーがフルオロポリマーまたはポリ乳酸である、請求項26から29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記フルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、フッ化エチレン−プロピレンコポリマー(FEP)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、VF2またはHFPとのTFEコポリマー、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)、エチレンとフッ化エチレンプロピレンのコポリマー(EFEP)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとフッ化ビニリデンとのターポリマー(THV)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとエチレンとのターポリマー(HTE)、PVDFおよびアクリルのブレンド物、コポリマー、ブレンド物ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記フルオロポリマーが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、コポリマーまたはそれらの組合せである、請求項31に記載の方法。
  33. 前記造核剤がホスホニウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項26から32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 前記造核剤がピロリジニウム塩である、請求項33に記載の方法。
  35. 前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの総重量の最大約10.0重量%までの量で存在する、請求項26から34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 前記造核剤が前記溶融加工可能なポリマーの総重量の最大約2.0重量%までの量で存在する、請求項35に記載の方法。
  37. 前記組成物が前記溶融加工可能なポリマー、前記造核剤の前記融点より高い融点を有する溶融加工可能なポリマーまたはそれらの組合せの前記化学的部分の前記部分電荷と同じ表面電荷を持つ造核剤を有する溶融加工可能なフルオロポリマーと比較して増加した結晶化度を有する、請求項26から36のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記組成物が前記溶融加工可能なポリマー、前記造核剤の前記融点より高い融点を有する溶融加工可能なポリマーまたはそれらの組合せの前記化学的部分の前記部分電荷と同じ表面電荷を持つ造核剤を有する溶融加工可能なフルオロポリマーと比較してより低い曇り度を有する、請求項26から37のいずれか1項に記載の方法。
  39. 前記組成物がASTM−D1003で測定される約10%の曇り度を有する、請求項38に記載の方法。
  40. 前記溶融加工可能なポリマーの前記化学的部分が負の部分電荷を持ち、前記造核剤の前記表面電荷が正の表面電荷である、請求項26から39のいずれか1項に記載の方法。
  41. ブレンド充填剤、染料、顔料、改質剤、安定剤またはそれらの組合せを前記組成物にさらに含む、請求項26から40のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記組成物を押出加工、押出コーティング、鋳造、注入成形またはコーティングして物品にするステップをさらに含む、請求項26から41のいずれか1項に記載の方法。
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