JP2014514321A - インスリン様増殖因子1受容体阻害剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、インスリン様増殖因子1受容体およびインスリン受容体を阻害および/または調節することのできる、式:
Figure 2014514321

で示される化合物に関する。本発明の化合物は、スルホニルインドール部分を含む核構造を有する。本発明は、そのような化合物の薬学的に許容される塩、水和物および立体異性体にも関する。

Description

本発明は、インスリン様増殖因子1受容体およびインスリン受容体を阻害および/または調節することのできる化合物に関する。本発明の化合物は、スルホニルインドール部分を含む核構造を有する。
タンパク質キナーゼ(PK)は、タンパク質のチロシン、セリンおよびスレオニン残基上のヒドロキシ基のリン酸化を触媒する酵素である。この一見単純な活性の影響は膨大であり、細胞の成長、分化および増殖、すなわち細胞寿命の実質的に全ての側面が何らかの形でPK活性に依存している。さらに、PK活性の異常が、乾癬のような比較的致命的でない疾患から、膠芽腫(脳腫瘍)のような悪性度の高い疾患に至る多くの障害に関連付けられている。PKは、タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)およびセリン-スレオニンキナーゼ(STK)の二つのクラスに分けることができる。
PK活性を示すある種の増殖因子受容体は、受容体チロシンキナーゼ(RTK)として知られている。これは、さまざなな生物学的活性を有する膜貫通受容体の大きなファミリーを含む。現在、少なくとも19の異なるサブファミリーのRTKが同定されている。RTKサブファミリーの一つは、インスリン受容体(IR)、インスリン様増殖因子1受容体(IGF-1R)およびインスリン受容体関連受容体(IRR)を含む。IRおよびIGF-1Rは、インスリンと相互作用して、全体が細胞外に存在するグリコシル化αサブユニット2個と、細胞膜を貫通しチロシンキナーゼドメインを有するβサブユニット2個からなるヘテロ四量体を活性化する。インスリン様増殖因子1受容体(IGF-1R)およびそのリガンドであるIGF-1およびIGF-2は、乳房、前立腺、甲状腺、肺、肝臓、大腸、脳、神経内分泌、その他の腫瘍(それらに限定されない)を包含する多くの腫瘍において異常に発現する。
多くのIGF-1R小分子阻害剤が、インビトロ、インビボおよび臨床試験において、癌増殖を抑制することがわかっている。例えば、BMS-754807は、間葉系(ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、神経芽腫、および脂肪肉腫)、上皮性(乳房、肺、膵臓、大腸、胃)、および造血器(多発性骨髄腫および白血病)の腫瘍細胞株を包含する広範囲のヒト腫瘍種の増殖をインビトロで効果的に抑制する。Carboniら、Mol Cancer Ther 2009; 8(12)。
発明の概要
本発明は、インスリン様増殖因子1受容体およびインスリン受容体を阻害および/または調節することのできる化合物に関する。本発明の化合物は、スルホニルインドール部分を含む核構造を有する。 本発明は、そのような化合物の薬学的に許容される塩、水和物および立体異性体にも関する。
発明の詳細な説明
本発明の化合物は、IGF-1RまたはIRの阻害に有用な、下記式Iで示される化合物または薬学的に許容されるその塩である:
Figure 2014514321
[式中、
Raは独立に、HおよびC1-C6アルキルからなる群から選択され、該アルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R1は、
H、
ハロゲン、
NO2
CN、
(CRa 2)nOR5
(CRa 2)nN(R5)2
C(O)R5
C(O)OR5
(CRa 2)nR5
S(O)mR5
S(O)mN(R5)2
SR5
OS(O)mR5
N(R5)C(O)R5
N(R5)S(O)mR5、および
(CRa 2)nC(O)N(R5)2
からなる群から選択され;
R2は、HまたはC1-C6アルキルであり;
R3は、-C(Z)-X-C(O)-Y、-X-Y、-C(Z)-NR8R11またはヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルは、C1-C6アルキル、NR8C(O)R10、C(O)NR8R10およびC(O)OR12からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R5は独立に、
H、
C6-C10アリール、
5〜10員ヘテロシクリル、
5〜10員ヘテロシクレニル、
5〜10員ヘテロアリール、
C1-C6アルキル、および
C3-C8シクロアルキル
からなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R7は独立に、
C1-C6アルキル、
ハロゲン、
C1-C6アルコキシ、
C1-C6ハロアルキル、
CN、
NH2、および
NO2
からなる群から選択され;
R8は独立に、HまたはC1-C6アルキルであり;
R9は、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニルおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R10は独立に、C3-C8シクロアルキル、C1-C6アルキル、およびC3-C8シクロアルキルC1-C3アルキルからなる群から選択され;
R11は、H、C1-C6アルキル、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニル、およびC3-C8シクロアルキルからなる群から選択され、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R12は、HまたはC1-C6アルキルであり;
Xは、C1-C6アルキレンまたはC3-C8シクロアルキレンであり;
Yは、H、OR12、CN、ヘテロシクリル、NR8R10、C3-C8シクロアルキルからなる群から選択され、該C3-C8シクロアルキルは、ハロゲン、C1-C6アルキル、C(O)NR8R10、C(O)OR12およびNR8R11からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく、該ヘテロシクリルはC(O)NR8R10、NR8C(O)R10、C1-C6アルキルおよびC(O)OR12からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
Zは、NH、OまたはSであり;
mは、1または2であり;
nは独立に、0、1、2、3、4、5または6である]。
式Iの他の一態様においては、
Raは独立に、HおよびC1-C6アルキルからなる群から選択され、該アルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R1は、
H、
ハロゲン、
NO2
CN、
(CRa 2)nOR5
(CRa 2)nN(R5)2
C(O)R5
C(O)OR5
(CRa 2)nR5
S(O)mR5
S(O)mN(R5)2
SR5
OS(O)mR5
N(R5)C(O)R5
N(R5)S(O)mR5、および
(CRa 2)nC(O)N(R5)2
からなる群から選択され;
R2は、HまたはC1-C6アルキルであり;
R3は、-C(Z)-X-C(O)-Y、-X-Y、-C(Z)-NR8R11またはヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルは、C1-C6アルキル、NR8C(O)R10、C(O)NR8R10およびC(O)OR12からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R5は独立に、
H、
C6-C10アリール、
5〜10員ヘテロシクリル、
5〜10員ヘテロシクレニル、
5〜10員ヘテロアリール、
C1-C6アルキル、および
C3-C8シクロアルキル
からなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R7は独立に、
C1-C6アルキル、
ハロゲン、
C1-C6アルコキシ、
C1-C6ハロアルキル、
CN、
NH2、および
NO2
からなる群から選択され:
R8は独立に、HまたはC1-C6アルキルであり;
R9は、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニルおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R10は独立に、C3-C8シクロアルキル、C1-C6アルキル、およびC3-C8シクロアルキルC1-C3アルキルからなる群から選択され、
R11は、H、C1-C6アルキル、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニル、およびC3-C8シクロアルキルからなる群から選択され、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R12は、HまたはC1-C6アルキルであり;
Xは、C2-C6アルキレンまたはC3-C8シクロアルキレンであり;
Yは、H、OR12、CN、ヘテロシクリル、NR8R10からなる群から選択され、該ヘテロシクリルは、C(O)NR8R10、NR8C(O)R10、C1-C6アルキルおよびC(O)OR12からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
Zは、NH、OまたはSであり;
mは、1または2であり;
nは独立に、0、1、2、3、4、5または6である。
一態様においては、
R1は、H、ハロゲンまたはCNであり;
R3は、-C(Z)-X-C(O)-Y、-X-Y、-C(Z)-NR8R11またはヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルは、ハロゲン、C1-C6アルキル、NR8C(O)R10、C(O)NR8R10およびC(O)OR12からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R8は、HまたはC1-C3アルキルであり;
R9は、C6-C10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリールまたはヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R11は独立に、C6-C10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R12は、HまたはC1-C3アルキルであり;
Zは、OまたはSであり;
Xは、C2-C5アルキレンまたはシクロプロピレンであり;
他の置換基はいずれも先に定義したとおりである。
本発明は、式IA:
Figure 2014514321
で示される化合物をも提供する。置換基はいずれも、先に定義したとおりである。
一態様においては、上記各式の化合物において、
R1は、ハロゲンであり;
R2は、Hであり;
R3は、-C(O)-X-C(O)-Y、-X-Y、-C(S)-NR11R8、またはテトラヒドロ-ピラニル、ピペリジニルおよびピロリジニルからなる群から選択されるヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルは、ハロゲン、C(O)NR8R10、C1-C6アルキル、またはC(O)OR12で置換されてもよく;
R8は、Hであり;
R9は、フェニルまたはピリジルであり、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R11は、フェニルであり、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R12は、C1-C3アルキルであり;
Yは、H、OR12、CN、モルホリニルおよびNH2からなる群から選択され、該モルホリニルは、C(O)NR8R10、C1-C6 アルキル、またはC(O)OR12で置換されてもよく;
他の置換基はいずれも先に定義したとおりである。
本発明は、次のような式IおよびIAの態様をも提供する:
式中、
Raは独立に、HおよびC1-C6アルキルからなる群から選択され、該アルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R1は、
H、
ハロゲン、
NO2
CN、
(CRa 2)nOR5
(CRa 2)nN(R5)2
C(O)R5
C(O)OR5
(CRa 2)nR5
S(O)mR5
S(O)mN(R5)2
SR5
OS(O)mR5
N(R5)C(O)R5
N(R5)S(O)mR5、および
(CRa 2)nC(O)N(R5)2
からなる群から選択され;
R2は、HまたはC1-C6アルキルであり;
R3は、
Figure 2014514321
R5は独立に、
H、
C6-C10アリール、
5〜10員ヘテロシクリル、
5〜10員ヘテロシクレニル、
5〜10員ヘテロアリール、
C1-C6アルキル、および
C3-C8シクロアルキル
からなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
R7は独立に、
C1-C6アルキル、
ハロゲン、
C1-C6アルコキシ、
C1-C6ハロアルキル、
CN、
NH2、および
NO2
からなる群から選択され;
R9は、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニルおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
Xは、C2-C3アルキレンであり;
Yは、OHまたはモルホリニルであり;
Zは、OまたはSであり;
mは、1または2であり;
nは独立に、0、1、2、3、4、5または6である。
一態様においては、R3は、-C(O)-CH2CH2-COOHまたは-C(O)-CH2-CH2-CH2-COOHである。他の一態様においては、R3は、-C(S)-NH-Phである。他の一態様においては、R3は、
Figure 2014514321
である。
一態様においては、R2はHである。
他の一態様においては、R1は、H、ハロゲンまたはCNである。
他の一態様においては、R9は、C6-C10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリールまたはヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよい。他の一態様においては、R9はフェニルである。
本発明は、式II:
Figure 2014514321
[式中、
R1は、ハロゲンであり;
R13は、H、C(O)NR8R10、C1-C6アルキル、およびC(O)OR12からなる群から選択され;
R8は、HまたはC1-C3アルキルであり;
R10 は、C3-C8シクロアルキル、C1-C6アルキル、およびC3-C8シクロアルキルC1-C3アルキルからなる群から選択され、
R12は、HまたはC1-C3アルキルであり;
Rは、ハロゲンであり;
sは、0、1、2、3または4であり;
tは、0または1である」
で示される化合物をも提供する。
本発明は、式IIA:
Figure 2014514321
[式中、置換基は先に定義したとおりである]
で示される化合物をも提供する。
一態様においては、
R13は、C(O)OR12であり;
R12は、HまたはC1-C3アルキルである。
本発明の化合物の具体例を挙げる:
(S)-4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-4-オキソブタン酸;
(S)-5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-3,3-ジメチル-5-オキソペンタン酸;
(S)-4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
(S)-5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-5-オキソペンタン酸;
2-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-((S)-2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸;
(S)-5-クロロ-7-(5-モルホリノ-5-オキソペンタンアミド)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(2-シアノアセトアミド)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-エチル 5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-5-オキソペンタノエート;
(S)-3-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)プロパン酸;
(S)-7-(3-アミノ-3-オキソプロピルアミノ)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ブタノエート;
(S)-5-クロロ-7-(2-シアノエチルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(シクロヘキシルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(シクロヘキシルメチルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-メチル 4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)メチル)ベンゾエート;
(S)-5-クロロ-7-(シクロペンチルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-7-((1-アミノシクロペンチル)メチルアミノ)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)メチル)安息香酸;
(S)-7-(1-(tert-ブチルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(1-(シクロヘキシルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(1-(シクロヘキシルメチルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(4-フルオロベンジルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(1-イソブチルピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-クロロ-3-((S)-2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(ピロリジン-3-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-フルオロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート;
(S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート;
(S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(3-フェニルチオウレイド)-1H-インドール-2-カルボキサミド;および
(S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(ピペリジン-4-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
またはその立体異性体;
またはその薬学的に許容される塩;
またはその立体異性体の薬学的に許容される塩。
他の一態様においては、本発明の化合物は次のものである:
(S)-4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-4-オキソブタン酸;
(S)-5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-3,3-ジメチル-5-オキソペンタン酸;
(S)-4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
(S)-5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-5-オキソペンタン酸;
2-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-((S)-2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸;
(S)-5-クロロ-7-(5-モルホリノ-5-オキソペンタンアミド)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-エチル 5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-5-オキソペンタノエート;
(S)-3-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)プロパン酸;
(S)-7-(3-アミノ-3-オキソプロピルアミノ)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(2-シアノエチルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-メチル 4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)メチル)ベンゾエート;
(S)-4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)メチル)安息香酸;
(S)-7-(1-(tert-ブチルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(1-(シクロヘキシルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(1-(シクロヘキシルメチルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-5-クロロ-7-(1-イソブチルピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-クロロ-3-((S)-2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(ピロリジン-3-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
(S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-フルオロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート;
(S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシルエート;
(S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(3-フェニルチオウレイド)-1H-インドール-2-カルボキサミド;および
(S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(ピペリジン-4-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
またはその立体異性体;
またはその薬学的に許容される塩;
またはその立体異性体の薬学的に許容される塩。
一態様においては、本発明の化合物は、式:
Figure 2014514321
で示される化合物;
またはその立体異性体;
またはその薬学的に許容される塩;
またはその立体異性体の薬学的に許容される塩である。
一態様においては、本発明の化合物は、式:
Figure 2014514321
で示される化合物;
またはその立体異性体;
またはその薬学的に許容される塩;
またはその立体異性体の薬学的に許容される塩である。
一態様においては、本発明の化合物は、式:
Figure 2014514321
で示される化合物:
またはその立体異性体;
またはその薬学的に許容される塩;
またはその立体異性体の薬学的に許容される塩である。
分子内のある位置の置換基または可変部(例えば、R1、Ra、n等)の定義は、その分子の他の位置におけるその定義とは独立することが意図される。例えば、-N(R4)2は、-NHH、-NHCH3、-NHC2H5等を表す。本発明の化合物における置換基および置換パターンは、入手の容易な出発物質から当分野で既知の方法および後述の方法により容易に合成できる、化学的に安定な化合物を提供するように、当業者が選択できるものと理解される。
化学的定義
本発明において「アルキル」は、特定される数の炭素原子を有する分枝および直鎖の飽和脂肪族炭化水素基を包含することが意図される。例えばC1-C10は「C1-C10アルキル」としては、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素が直鎖または分枝状に配列した基を包含すると定義される。例えば、「C1-C10アルキル」は特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等を包含する。
「アルキルアリール」、「アルキルシクロアルキル」および「アルキルヘテロシクリル」のフレーズにおける用語「アルキル」は、そのような基におけるアルキル部分を意味し、ヘテロシクリル部分の原子数は含まない。一態様として、炭素原子数が特定されない場合、「アルキルアリール」、「アルキルシクロアルキル」および「アルキルヘテロシクリル」の「アルキル」は、C1-C12アルキルを意味し、さらなる態様においてはC1-C6アルキルを意味する。
用語「シクロアルキル」は、特定される数の炭素原子を有する単環式の飽和または不飽和脂肪族炭化水素基を意味する。シクロアルキルは、例えばメチレン、エチレンまたはプロピレン架橋により架橋されてもよい(すなわち、二環式基を形成してもよい)。シクロアルキルは、アリール基、例えばフェニルと縮合してもよく、そのシクロアルキル置換基は、そのシクロアルキル基を介して結合するものと理解される。例えば、「シクロアルキル」は、シクロプロピル、メチル-シクロプロピル、2,2-ジメチル-シクロブチル、2-エチル-シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロブテニル等を包含する。
一態様において、炭素原子数が特定されない場合、「アルキル」はC1-C12アルキルを意味し、さらなる態様においては「アルキル」はC1-C6アルキルを意味する。一態様において、炭素原子数が特定されない場合、「シクロアルキル」はC3-C10シクロアルキルを意味し、さらなる態様においては「シクロアルキル」はC3-C7シクロアルキルを意味する。一態様において、「アルキル」の例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルおよびイソブチルを包含する。
用語「アルキレン」は、特定される数の炭素原子を有する炭化水素二価基を意味する。例えば、「アルキレン」は、-CH2-、-CH2CH2-等を包含する。一態様において、炭素原子数が特定されない場合、「アルキレン」はC1-C12アルキレンを意味し、さらなる態様においては「アルキレン」はC1-C6アルキレンを意味する。
炭素原子数が特定されない場合、用語「アルケニル」は、2〜10個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する、直鎖、分枝または環状の非芳香族炭化水素基を意味する。好ましくは、1個の炭素−炭素二重結合が存在し、4個までの非芳香族性炭素−炭素二重結合が存在しうる。すなわち、「C2-C6アルケニル」は、2〜6個の炭素原子を有するアルケニル基を意味する。アルケニル基は、エテニル、プロペニル、ブテニル、2-メチルブテニルおよびシクロヘキセニルを包含する。アルケニル基の直鎖、分枝または環状部分が二重結合を含んでよく、置換基を有しうる(置換アルケニル基の場合)。
「アルケニレン」は、上記のとおり定義されるアルケニル基に対応する二価基を意味する。例えば、「アルケニレン」は、-CH2-CH2-CH=CH-CH2、-CH=CH-CH2等を包含する。
用語「アルキニル」は、2〜10個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する、直鎖、分枝または環状の炭化水素基を意味する。3個までの炭素−炭素三重結合が存在しうる。すなわち、「C2-C6アルキニル」は、2〜6個の炭素原子を有するアルキニル基を意味する。アルキニル基は、エチニル、プロピニル、ブチニル、3-メチルブチニル等を包含する。アルキニル基の直鎖、分枝または環状部分が三重結合を含んでよく、置換基を有しうる(置換アルキニル基の場合)。
場合によっては、置換基は、ゼロを含む炭素数の範囲によって、例えば(C0-C6)アルキレン-アリールのように定義されうる。アリールがフェニルの場合、この定義はフェニルそのもの、ならびに-CH2Ph、-CH2CH2Ph、CH(CH3)CH2CH(CH3)Ph等を包含しうる。
「アリール」は、安定な単環式、二環式または三環式炭素環であって、各環の原子数が7までであり、少なくとも1個の環が芳香族性であるものを意味することが意図される。そのようなアリール要素の例は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニルおよびビフェニルを包含する。アリール置換基が二環式で、一方の環が非芳香族性である場合、置換は芳香環を介するものと理解される。
一態様において、「アリール」は炭素原子数6〜14の芳香環であり、インダンのような、5または6員シクロアルキル基と縮合した炭素環式芳香族基を包含する。炭素環式芳香族基は、フェニル、ナフチル、例えば1-ナフチルおよび2-ナフチル; アントラセニル、例えば1-アントラセニル、2-アントラセニル; フェナントレニル; フルオレノニル、例えば9-フルオレノニル、インダニル等を包含するが、それらに限定されない。
本発明において用語「へテロアリール」は、安定な単環式、二環式または三環式環であって、各環の原子数が7までであり、少なくとも1個の環が芳香族性で、炭素とO、NおよびSからなる群から選択されるへテロ原子1〜4個とを有するものを意味する。他の一態様において、用語「へテロアリール」は、炭素とO、NまたはSから選択されるへテロ原子1〜4個とからなる5〜14個の環原子を有する単環式、二環式または三環式芳香環を意味する。下記のへテロ環の定義と同様に、「ヘテロアリール」は、窒素含有ヘテロアリールのN-オキシド誘導体をも包含すると理解される。ヘテロアリール置換基が二環式で、一方の環が非芳香族性であるかまたはヘテロ原子不含有である場合、置換はそれぞれ芳香族性またはヘテロ原子含有環を介するものと理解される。
この定義の範囲内のヘテロアリール基は、アクリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、キノキサリニル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラヒドロキノリンを包含するが、それらに限定されない。ヘテロアリールのさらなる例は、ピリジル、例えば2-ピリジル (α-ピリジルとも称される)、3-ピリジル (β-ピリジルとも称される)および4-ピリジル (γ-ピリジルとも称される); チエニル、例えば2-チエニルおよび3-チエニル; フラニル、例えば2-フラニルおよび3-フラニル; ピリミジル、例えば2-ピリミジルおよび4-ピリミジル; イミダゾリル、例えば2-イミダゾリル; ピラニル、例えば2-ピラニルおよび3-ピラニル; ピラゾリル、例えば4-ピラゾリルおよび5-ピラゾリル; チアゾリル、例えば2-チアゾリル、4-チアゾリルおよび5-チアゾリル; チアジアゾリル; イソチアゾリル; オキサゾリル、例えば2-オキサゾリル、4-オキサゾリルおよび5-オキサゾリル; イソオキサゾリル; ピロリル; ピリダジニル; ピラジニル等を包含するが、それらに限定されない。
一態様において、「ヘテロアリール」は、ヘテロアリールが1個またはそれ以上の他のヘテロアリールまたは非芳香族性ヘテロ環式環と縮合した「縮合多環芳香族性基」をも包含する。その例は、キノリニルおよびイソキノリニル、例えば2-キノリニル、3-キノリニル、4-キノリニル、5-キノリニル、6-キノリニル、7-キノリニルおよび8-キノリニル、1-イソキノリニル、3-キノリニル、4-イソキノリニル、5-イソキノリニル、6-イソキノリニル、7-イソキノリニルおよび8-イソキノリニル; ベンゾフラニル、例えば2-ベンゾフラニルおよび3-ベンゾフラニル; ジベンゾフラニル、例えば2,3-ジヒドロベンゾフラニル; ジベンゾチオフェニル; ベンゾチエニル、例えば2-ベンゾチエニルおよび3-ベンゾチエニル; インドリル、例えば2-インドリルおよび3-インドリル; ベンゾチアゾリル、例えば2-ベンゾチアゾリル; ベンゾオキサゾリル、例えば2-ベンゾオキサゾリル; ベンゾイミダゾリル、例えば2-ベンゾイミダゾリル; イソインドリル、例えば1-イソインドリルおよび3-イソインドリル; ベンゾトリアゾリル; プリニル; チアナフテニル、ピラジニル等を包含するが、それらに限定されない。
「ヘテロシクリル」は、非芳香族性の飽和単環式、二環式、三環式またはスピロ環式環系であって、各環の原子数が7までのものを意味する。好ましくは、ヘテロシクリルは3〜 14個、または5〜10個の環原子を有し、その環系の1個またはそれ以上の原子が炭素以外の原子、例えば窒素、酸素、燐もしくは硫黄、またはその組み合わせである。環系に存在する酸素および/または硫黄原子は隣接しない。好ましいヘテロシクリルは、約5〜6個の環原子を有するものである。ヘテロ環は、芳香族アリール基、例えばフェニル、またはヘテロシクレニルと縮合しうる。ヘテロシクリル原名に付された接頭語のアザ、オキサまたはチアはそれぞれ、少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子が環原子として存在することを意味する。ヘテロシクリルの窒素または硫黄原子は、N-オキシド、S-オキシドまたはS,S-ジオキシドとして酸化されていてもよい。適当な単環式ヘテロシクリル環は、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4-ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ラクタム、ラクトン等を包含するが、それらに限定されない。「ヘテロシクリル」は、上記ヘテロシクリル環であって、同一の環炭素原子上の2個の水素が=Oに置き換わったものをも包含する。そのような基の例は、ピロリドン:
Figure 2014514321
である。
特定のヘテロシクリル基に含まれるへテロ原子に関し、例えば「N、O、PおよびSからなる群から選択される1〜x個のへテロ原子を有する」(ここで、xは特定の整数である)なる表現は、該特定のヘテロシクリル中の各へテロ原子が独立に、特定されるへテロ原子の選択肢から選択されることを意味する。ヘテロシクリル置換基の結合は、炭素原子またはヘテロ原子を介しうる。
「ヘテロシクレニル」は、各環の原子数が7までの非芳香族性の単環式、二環式、三環式またはスピロ環式環系を意味する。好ましくは、へテロシクレニルは、3〜14個または5〜10個の環原子を有し、環系の1個またはそれ以上の原子が炭素以外の原子、例えば窒素、酸素もしくは硫黄原子またはその組み合わせであり、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または炭素-窒素間二重結合を有する。環系において、酸素原子および/または硫黄原子は隣接しない。好ましいへテロシクレニル環は、約5〜6個の環原子を有するものである。ヘテロシクレニル原名に付された接頭語のアザ、オキサまたはチアはそれぞれ、少なくとも1個の窒素、酸素、燐または硫黄原子が環原子として存在することを意味する。ヘテロシクレニルの窒素または硫黄原子は、N-オキシド、S-オキシドまたはS,S-ジオキシドとして酸化されていてもよい。適当なヘテロシクレニル基は、1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル、1,2-ジヒドロピリジニル、1,4-ジヒドロピリジニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、1,4,5,6-テトラヒドロピリミジニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、2-イミダゾリニル、2-ピラゾリニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、3,4-ジヒドロ-2H-ピラニル、ジヒドロフラニル、フルオロジヒドロフラニル、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニル等を包含するが、それらに限定されない。「ヘテロシクレニル」は、上記ヘテロシクレニル環であって、同一の環炭素原子上の2個の水素が=Oに置き換わったものをも包含する。そのような基の例は、ピロリジノン:
Figure 2014514321
である。
特定のヘテロシクレニル基に含まれるへテロ原子に関し、例えば「N、O、PおよびSからなる群から選択される1〜x個のへテロ原子を有する」(ここで、xは特定の整数である)なる表現は、該特定のヘテロシクレニルの各へテロ原子が独立に、特定されるへテロ原子の選択肢から選択されることを意味する。
本発明のある種の態様において、例えば
Figure 2014514321
のような互変異性体形は等価なものと見なされる。
「アルキルアリール基」は、アリール基(例えばフェニル基)で置換されたアルキル基である。適当なアリール基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、アリール基を介する。
「アルキルヘテロアリール基」は、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基である。適当なヘテロアリール基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、へテロアリール基を介する。
「アルキルヘテロシクリル基」は、ヘテロシクリル基で置換されたアルキル基である。適当なヘテロシクリル基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、へテロシクリル基を介する。
「アルキルヘテロシクレニル基」は、ヘテロシクレニル基で置換されたアルキル基である。適当なヘテロシクレニル基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、へテロシクレニル基を介する。
「アルキルシクロアルキル基」は、ヘテロシクロアルキル基で置換されたアルキル基である。適当なシクロアルキル基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、シクロアルキル基を介する。
「アリールアルキル基」は、アルキル基で置換されたアリール基(例えばフェニル基)である。適当なアリール基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、アルキル基を介する。
「へテロアリールアルキル基」は、アルキル基で置換されたへテロアリール基である。適当なへテロアリール基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、アルキル基を介する。
「へテロシクリルアルキル基」は、アルキル基で置換されたヘテロシクリル基である。適当なへテロシクリル基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、アルキル基を介する。
「へテロシクレニルアルキル基」は、アルキル基で置換されたヘテロシクレニル基である。適当なへテロシクレニル基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、アルキル基を介する。
「シクロアルキルアルキル基」は、アルキル基で置換されたシクロアルキル基である。適当なシクロアルキル基は本明細書中に記載されるものであり、適当なアルキル基は本明細書中に記載されるものである。親部分へのその結合は、アルキル基を介する。
「アリールオキシ基」は、酸素を介して化合物に結合するアリール基(例えばフェキシ)である。
本発明において「アルコキシ基」(アルキルオキシ)は、酸素原子を介して化合物に結合する直鎖もしくは分枝C1-C12アルキル基または環状C3-C12アルキル基である。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシおよびプロポキシを包含するが、それらに限定されない。
「アリールアルコキシ基」(アリールアルキルオキシ)は、該アリールアルキルのアルキル部分に結合する酸素を介して化合物に結合するアリールアルキル基(例えばフェニルメトキシ)である。
本発明において「アリールアミノ基」は、窒素を介して化合物に結合するアリール基である。
本発明において「アルキルアミノ基」は、窒素を介して化合物に結合するアルキル基である。
本発明において「アリールアルキルアミノ基」は、該アリールアルキルのアルキル部分に結合する窒素を介して化合物に結合するアリールアルキル基である。
本発明において「アルキルスルホニル基」は、スルホニル基の硫黄を介して化合物に結合するアルキル基である。
ある部分が「不置換である」と言う場合、または「置換されている」もしくは「置換されていてもよい」と言われない場合、該部分は置換基を有さないことを意味する。ある部分が置換されていると言う場合、該部分における、置換可能であることが当業者に知られるいずれの位置においても置換されうることを意味する。「任意に1個またはそれ以上の置換基で置換される」なる表現は、一態様において、1個、2個、3個、4個または5個の置換基で置換されることを意味する。例えば、置換可能な基は水素原子であり得、これは水素以外の基(すなわち置換基)で置換されうる。複数の置換基が存在しうる。複数の置換基が存在する場合、置換基は同一であるかまたは異なってよく、置換可能な位置のいずれに存在してもよい。そのような置換手段は当分野でよく知られている。置換基である基のいくつかの例を次に挙げるが、これは例示であって、本発明の範囲を制限するものと解釈されるべきではない:アルキル、アルケニルまたはアルキニル基 (1個またはそれ以上の置換基で置換されてもよい)、アルコキシ基 (置換されてもよい)、ハロゲンまたはハロ基 (F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、-CN、-COH、-COOH、アミノ、アジド、N-アルキルアミノまたはN,N-ジアルキルアミノ (そのアルキル基は置換されてもよい)、N-アリールアミノまたはN,N-ジアリールアミノ (そのアリール基は置換されてもよい)、エステル (-C(O)-OR、ここで、Rはアルキル、アリール等の基であってよく、それらは置換されてもよい)、ウレア (-NHC(O)-NHR、ここで、Rはアルキル、アリール等の基であってよく、それらは置換されてもよい)、カルバメート (-NHC(O)-OR、ここで、Rはアルキル、アリール等の基であってよく、それらは置換されてもよい)、スルホンアミド (-NHS(O)2R、ここで、Rはアルキル、アリール等の基であってよく、それらは置換されてもよい)、アルキルスルホニル (置換されてもよい)、アリール (置換されてもよい)、シクロアルキル (置換されてもよい) アルキルアリール (置換されてもよい)、アルキルヘテロシクリル (置換されてもよい)、アルキルシクロアルキル (置換されてもよい)、ならびにアリールオキシ。
本書のテキスト、スキーム、例示および表における表示上、価数に満たない炭素およびへテロ原子は、価数を満たすのに十分な数の水素原子を有するものとする。
化合物の官能基が「保護される」と言う場合、該化合物が反応に付される際に該保護された部分で望ましくない副反応が起こらないよう、該基が修飾された形態であることを意味する。適当な保護基は、当業者に認識され、また、標準的なテキストブック、例えばT. W. Greeneら、Protective Groups in Organic Synthesis (1991)、Wiley、New Yorkを参照すれば認識されうる。
構成要素または式Iに関して変数(例えば、アリール、へテロ環、R2等)が複数回記載される場合、その1箇所における定義は他の箇所における定義とは独立したものである。
本発明において、「a」、「an」、「the」は(単数形の記載であっても)、文脈から明らかに異なる解釈がなされない限り、指示対象が単数の場合および複数の場合を包含する。すなわち例えば、「活性剤」または「薬理活性剤」というのは、単一の活性剤、ならびに2種またはそれ以上の異なる活性剤の組み合わせを包含し、「担体」というのは、2種またはそれ以上の担体の混合物、および単一の担体を包含する。
本発明において、用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含有する製造物、および特定の成分を特定の量で組み合わせることにより直接的または間接的に得られる製造物を包含することが意図される。
同位体
式Iの化合物において、原子は天然同位体存在量を示しうるか、または1個もしくはそれ以上の原子が、原子番号は同じであるが原子質量または質量数が天然に多く見られるものとは異なるある特定の同位体を人為的に増加させたものでありうる。本発明は、同位体の異なるいずれの適当な式Iの化合物をも包含することを意図する。例えば、水素 (H) の異なる同位体種は、プロチウム (1H) および重水素 (2H) を包含する。プロチウムは天然に多く見られる水素同位体である。重水素を増やすことにより、ある種の治療上の利益、例えばインビボ半減期の延長または必要用量の低下がもたらされうるか、または生物サンプルの特徴付けのための標準として有用な化合物を提供しうる。同位体を増加させた式Iの化合物は、当業者によく知られた従来の方法によって、または本明細書中の反応式および実施例に記載されるのと同様の方法によって、同位体を増加させた適当な試薬および/または中間体を用いて、過度の実験を要せずに調製しうる。
ある種の同位体標識した式(I)の化合物 (例えば、3Hおよび14Cで標識したもの) は、化合物および/または基質の組織分布アッセイに有用である。トリチウム化 (すなわち3H) および炭素14 (すなわち14C) 同位体は、調製および検出が容易であるために特に好ましい。ある種の同位体標識した式(I)の化合物は、医用画像化の目的のために有用でありうる。例えば、11Cまたは18Fのような陽電子放出同位体で標識したそのような化合物は、陽電子放出断層撮影 (PET) における適用に有用であり得、123Iのようなガンマ線放出同位体で標識したそのような化合物は、単一光子放射型コンピュータ断層撮影 (SPECT) における適用に有用でありうる。さらに、化合物をエピ化の起こる位置で同位体置換すると、エピ化プロセスを遅延または減少させることができ、それにより、より活性または効果的な形態の化合物を、より長時間にわたり維持することができる。
立体化学
本発明における式中、キラル炭素への結合が直線で描かれる場合、(R)および(S)配置の両方のキラル炭素、したがってエナンチオマーおよびその混合物の両方が該式に含まれると理解される。当分野で用いられるように、キラル炭素に関して絶対配置を特定したい場合、キラル炭素へのある結合を楔形で描くことができ(原子への、平面より上の結合)、他の結合を、短い線を並行に並べた列または楔形で描くことができる(原子への、平面より下の結合)。キラル炭素への(R)または(S)配置の決定には、カーン-インゴルド-プレローグシステムを用いることができる。
本発明の化合物が1個のキラル中心を有する場合、該化合物は2つのエナンチオマーの形態で存在し、本発明は、エナンチオマーおよびその混合物、例えばラセミ混合物と称される50:50混合物のいずれをも包含する。エナンチオマーは、当業者に知られた方法で分割することができる。例えば、結晶化すること (CRC Handbook of Optical Resolutions via Diastereomeric Salt Formation、David Kozma (CRC Press、2001)参照); 例えば結晶化、ガス液体もしくは液体クロマトグラフィーにより分離しうるジアステレオ異性誘導体または複合体を形成すること; 1つのエナンチオマーをエナンチオマー特異的試薬と例えば酵素的エステル化により選択的に反応させること; またはキラル環境下に、例えばキラルリガンドを結合させたシリカのようなキラル担体上で、またはキラル溶媒の存在下に、ガス液体または液体クロマトグラフィーを行うことができる。上記分離方法の1つにより所望のエナンチオマーが別の化学種に変換される場合、所望のエナンチオマー形態を遊離させるためのさらなる工程が必要であると考えられる。別法として、光学活性試薬、反応物質、触媒もしくは溶媒を用いて不斉合成を行うか、または1つのエナンチオマーを不斉転換により他のエナンチオマーに変換することにより、特定のエナンチオマーを合成することもできる。
本発明の化合物が2個またはそれ以上のキラル炭素を有する場合、2個よりも多い光学異性体を有し得、ジアステレオ異性体形態で存在しうる。例えば、2個のキラル炭素が存在する場合、化合物は4個までの光学異性体および2対までのエナンチオマー ((S,S)/(R,R)および(R,S)/(S,R)) を有しうる。エナンチオマー対 (例えば、(S,S)/(R,R)) は、互いに鏡像異性体である。鏡像ではない立体異性体 (例えば、(S,S)および(R,S)) はジアステレオマーである。ジアステレオマー対は、当業者に知られた方法、例えばクロマトグラフィーまたは結晶化によって分離することができ、各対の個々のエナンチオマーは先に述べたように分離することができる。本発明は、そのような化合物の各ジアステレオマーおよびその混合物を包含する。
薬学的に許容される塩
医薬としての使用のためには、式Iの化合物の塩は薬学的に許容される塩である。しかしながら、他の塩も、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の調製においては有用でありうる。本発明の化合物が酸性である場合、適当な「薬学的に許容される塩」とは、無機塩基および有機塩基を包含する薬学的に許容される無毒性塩基との塩を意味する。無機塩基から誘導される塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の塩を包含する。特に好ましいのは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの塩である。薬学的に許容される有機無毒性塩基から誘導される塩は、第一、第二および第三アミン、天然に生成する置換アミンを包含する置換アミン、環状アミンならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒトラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、 モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等の塩を包含する。
本発明の化合物が塩基性である場合は、塩は、無機および有機酸を包含する薬学的に許容される無毒性酸から形成されうる。そのような酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸等を包含する。一態様においては、酸は、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸または酒石酸である。
上記薬学的に許容される塩および他の通常の薬学的に許容される塩の調製については、Bergら、“Pharmaceutical Salts”、J. Pharm. Sci.、1977:66:1-19に、より詳細に記載されている。
本発明の化合物はまた、分子内塩または双性イオンでありうるが、これは、生理学的条件下に、化合物の脱プロトン化酸部分(例えばカルボキシル基)がアニオン性であり得、この電荷が、プロトン化またはアルキル化塩基部分(例えば第四級窒素原子)のカチオン電荷と分子内で釣り合いうるからである。
化学的記載および下記実施例において用いられうる略号は、以下のものを包含する:
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適用
他の一態様において、本発明は、それを必要とする哺乳動物において、PKを式Iの化合物と接触させることによるPK (タンパク質キナーゼ) の触媒活性を調節する方法に関する。
本発明において、「調節」または「調節する」とは、受容体チロシンキナーゼ (RTK)、細胞チロシンキナーゼ (CTK) および セリン-スレオニンキナーゼ (STK) の触媒活性の変更を意味する。特に、調節とは、RTK、CTKおよびSTKの触媒活性の活性化、好ましくはRTK、CTKおよびSTKの触媒活性の活性化または阻害(RTK、CTKおよびSTKに作用させる化合物または塩の濃度による)、より好ましくはRTK、CTKおよびSTKの触媒活性の阻害を意味する。
本発明において用語「触媒活性」は、RTKおよび/またはCTKの直接または間接の影響下に置けるチロシンのリン酸化速度、またはSTKの直接または間接の影響下におけるセリンおよびスレオニンのリン酸化速度に関する。
本発明において、用語「接触」とは、本発明の化合物と標的PKとを、化合物がPKの触媒活性に直接的に(すなわちキナーゼ自体との相互作用によって)、または間接的に(キナーゼの触媒活性が依存する別の分子との相互作用によって)影響を及ぼしうるような方法で一緒にすることを意味する。そのような「接触」は、「インビトロ」で、すなわち試験管、ペトリ皿等において起こすことができる。試験管内では、接触は化合物とPKのみについてなされうるか、またはホールセルを用いてなされうる。細胞培養皿内で細胞を維持または増殖させて、その環境において化合物と接触させてもよい。このようにして、より複雑な生体において化合物のインビボ使用を試みるのに先立って、後に定義される、PK関連障害に影響を及ぼす特定の化合物の能力、すなわち化合物のIC50を決定することができる。生体外の細胞については、直接細胞マイクロインジェクションおよび多くの膜透過担体法を包含する(それらに限定されない)、PKを化合物と接触させるいくつもの方法が存在し、当業者によく知られている。
本発明の他の一態様においては、上記PKは、RTK、CTKまたはSTKからなる群から選択される。好ましくはPKはRTKである。
さらに、本発明の一態様においては、本発明の化合物で触媒活性が調節される受容体 チロシンキナーゼ (RTK) は、EGF、HER2、HER3、HER4、IR、IGF-1R、IRR、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、HGF、CSFIR、C-Kit、C-fms、Flk-1R、Flk4、KDR/Flk-1、Flt-1、FGFR-1R、FGFR-1R、FGFR-3RおよびFGFR-4Rからなる群から選択される。好ましくは、RTKは、IR、IGF-1R、またはIRRから選択される受容体タンパク質キナーゼである。
さらに、本発明の一態様においては、本発明の化合物で触媒活性が調節される細胞チロシンキナーゼは、Src、Frk、Btk、Csk、Abl、ZAP70、Fes、Fps、Fak、Jak、Ack、Yes、Fyn、Lyn、Lck、Blk、Hck、FgrおよびYrkからなる群から選択される。
さらに、本発明の一態様においては、本発明の化合物で触媒活性が調節されるセリン-スレオニンタンパク質キナーゼは、CDK2およびRafからなる群から選択される。
他の一態様においては、本発明は、それを必要とする哺乳動物において、PK関連障害を治療または予防する方法であって、哺乳動物に前記化合物1種またはそれ以上を処置有効量で投与することを含んでなる方法に関する。他の一態様においては、本発明は、患者の癌を治療または予防する方法であって、哺乳動物に前記化合物1種またはそれ以上を処置有効量で投与することを含んでなる方法に関する。本発明はまた、癌を処置するための本発明の化合物または該化合物の医薬組成物、および癌処置用医薬の製造のための本発明化合物の使用を提供する。
本発明において、「PK関連障害」、「PK依存障害」および「異常PK活性」はいずれも、不適当な(すなわち、低下した、またはより一般的には亢進した)PK触媒活性によって特徴付けられる状態を意味し、ここでPKはRTK、CTKまたはSTKでありうる。不適当な触媒活性は、(1) 普通はPKを発現しない細胞におけるPKの発現;(2) 望ましくない細胞増殖、分化および/または成長を導く亢進したPK発現;または (3) 望ましくない細胞増殖、分化および/または成長の低下を導く低下したPK発現の結果として生じうる。PKの過剰活性は、特定のPKまたはそのリガンドをコードする遺伝子の増幅、あるいは、細胞増殖、分化および/または成長障害に関連しうるPK活性レベルの発生(すなわち、PKレベルが上昇するとき。PK活性レベルが低下するとき、細胞障害の1つまたはそれ以上の症状の重篤度が高まる)のいずれかを意味する。
PK関連障害に関し「処置する」または「処置」(あるいは「治療する」または「治療」)は、PK関連障害の原因および/または結果を軽減または排除することを意味する。
本発明において、用語「予防する」および「予防」は、哺乳動物がPK関連障害を得るのを初めから阻止する方法を意味する。
本発明の化合物に関し、用語「投与」およびその変形語 (例えば、化合物を「投与する」) は、本発明の化合物またはそのプロドラッグを、処置を必要とする動物体内に導入することを意味する。本発明の化合物またはそのプロドラッグが1種またはそれ以上の他の活性薬物(例えば細胞毒性剤等)との組み合わせとして提供される場合、「投与」およびその変形語は、本発明の化合物またはそのプロドラッグと他の薬物とを同時に導入すること、および順次導入することを包含すると理解される。
本発明において用語「処置有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の医療従事者により対象とされている組織、系、動物またはヒトにおいて、生物学的または医学的応答を引き起こす活性化合物または薬剤の量を意味する。
用語「癌を処置する」または「癌の処置」は、癌性状態に罹患した哺乳動物に投与すること、および癌性細胞を殺すことにより癌性状態を軽減する作用、また、癌の増殖および/または転移の阻害をもたらす作用を意味する。
本発明の他の一態様においては、タンパク質キナーゼ関連障害は、RTK、CTKまたはSTK関連障害からなる群から選択されうる。好ましくは、タンパク質キナーゼ関連障害はRTK関連障害である。
本発明のさらに別の態様においては、上記PK関連障害は、EGFR関連障害、PDGFR関連障害、IGFR関連障害およびflk関連障害からなる群から選択されうる。
本発明の他の一態様においては、上記PK関連障害は、限定されないが、次のものから選択される癌であるうる:星状細胞腫、基底または扁平上皮細胞癌、脳腫瘍、神経芽腫、膠芽腫、脂肪肉腫、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、大腸癌、胃癌、軟骨肉腫、頚部癌、副腎癌、絨毛癌、食道癌、子宮内膜癌、赤白血病、白血病、多発性骨髄腫、ユーイング肉腫、消化器癌、頭部および頚部癌、肝癌、神経膠腫、肝細胞癌、白血病、平滑筋腫、黒色腫、非小細胞肺癌、神経癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎細胞癌、横紋筋肉腫、小細胞肺癌、胸腺腫、甲状腺癌、精巣癌および骨肉腫。より好ましくは、PK関連障害は、脳腫瘍、乳癌、前立腺癌、結腸直腸癌、小細胞肺癌、非小細胞性肺癌、腎細胞癌または子宮内膜癌から選択される癌である。
本発明の化合物、組成物および方法によって処置しうる癌は、次のものを包含するが、それらに限定されない:心臓: 肉腫 (血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫; 肺: 気管支癌 (扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞 (細気管支) 癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫; 消化器: 食道 (扁平上皮細胞癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃 (癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓 (膵管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸 (腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸 (腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫) 結腸直腸; 尿生殖路: 腎臓 (腺癌、ウィルムス腫瘍 [腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道 (扁平上皮細胞癌、移行性細胞癌、腺癌)、前立腺 (腺癌、肉腫)、精巣 (精上皮腫、奇形腫、胚性癌腫、奇形癌、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫); 肝臓: 肝癌 (肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫; 骨: 骨肉腫、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫 (細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨腫、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫; 神経系: 頭蓋 (骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜 (髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳 (星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫 [松果体腫]、多形神経膠芽腫、乏突起神経膠腫、シュワン腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫); 婦人科: 子宮 (子宮内膜癌)、頸部 (子宮頸癌、前癌子宮頸部形成異常)、卵巣 (卵巣癌 [漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、分類不能癌]、顆粒膜-莢膜細胞腫、Sertoli-Leydig細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰 (扁平上皮細胞癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣 (明細胞癌、扁平上皮細胞癌、ブドウ状肉腫 (胎児性横紋筋肉腫)、卵管 (癌腫)、乳房; 血液系: 血液 (骨髄性白血病 [急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫 [悪性リンパ腫]; 皮膚: 悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、黒子(異形成母斑)、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬; ならびに副腎: 神経芽腫。すなわち、本発明において用語「癌性細胞」は、上記状態のいずれかに侵された細胞を包含する。
本発明の範囲には、前記式Iの化合物および薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物が包含される。本発明は、処置を必要とする哺乳動物において、処置有効量の式Iの化合物を投与することを含んでなる、癌を治療または予防する方法をも包含する。本発明のさらなる態様において、式Iの化合物で処置しうる癌の種類は、次のものを包含するが、それらに限定されない:星状細胞腫、基底または扁平上皮細胞癌、脳腫瘍、膠芽腫、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、軟骨肉腫、子宮頸癌、副腎癌、絨毛癌、食道癌、子宮内膜癌、赤白血病、ユーイング肉腫、消化器癌、頭部および頸部癌、肝癌、神経膠腫、肝細胞癌、白血病、平滑筋腫、黒色腫、非小細胞肺癌、神経癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎細胞癌、横紋筋肉腫、小細胞肺癌、胸腺腫、甲状腺癌、精巣癌および骨肉腫。より好ましくは、処置される癌は、乳癌、前立腺癌、結腸直腸癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、腎細胞癌、または子宮内膜癌から選択される。
本発明のさらなる一態様において、前記PK関連障害は、糖尿病、自己免疫性障害、アルツハイマー病および他の認知障害、過剰増殖性障害、老化、癌、末端肥大症、クローン病、子宮内膜症、糖尿病性網膜症、再狭窄、線維症、乾癬、骨関節症、関節リウマチ、炎症性障害ならびに血管形成から選択されるIGFR関連障害でありうる。
本発明は、処置を必要とする哺乳動物に、処置有効量の式Iの化合物を投与することを含んでなる、網膜血管新生を治療または予防する方法をも包含する。糖尿病性網膜症および加齢黄斑変性症のような眼疾患を治療または予防する方法も、本発明に包含される。
本発明の範囲には、炎症性疾患、例えば関節リウマチ、乾癬、接触皮膚炎および遅延型過敏症反応を治療または予防する方法、ならびに骨肉腫、骨関節炎およびくる病から選択される骨関連障害を治療または予防する方法も包含される。
本発明の化合物で処置しうる他の障害は、免疫学的障害および心血管障害、例えばアテローム性動脈硬化を包含するが、それに限定されない。
本発明は、本発明の化合物を、下記からなる群から選択される第2の化合物と組み合わせて使用することにも関する:
1) エストロゲン受容体モジュレーター、
2) アンドロゲン受容体モジュレーター、
3) レチノイド受容体モジュレーター、
4) 細胞毒性剤、
5) 抗増殖剤、
6) プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、
7) HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、
8) HIVプロテアーゼ阻害剤、
9) 逆転写酵素阻害剤、および
10) 血管形成阻害剤。
好ましい血管形成阻害剤は、下記からなる群から選択される:チロシンキナーゼ阻害剤、上皮由来増殖因子阻害剤、線維芽細胞由来増殖因子阻害剤、血小板由来増殖因子阻害剤、MMP阻害剤、インテグリンブロッカー、インターフェロン-α、インターロイキン-12、ペントサンポリスルフェート、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、カルボキシアミドトリアゾール、コンブレタスタチン A-4、スクアラミン、6-O-クロロアセチル-カルボニル)-フマギロール、サリドマイド、アンギオスタチン、トロポニン-1、および抗VEGF抗体。好ましいエストロゲン受容体モジュレーターは、タモキシフェンおよびラロキシフェンである。
本発明の範囲には、処置有効量の式Iの化合物を、下記からなる群から選択される化合物と組み合わせて投与することを含んでなる、癌の処置方法にも関する:
1) エストロゲン受容体モジュレーター、
2) アンドロゲン受容体モジュレーター、
3) レチノイド受容体モジュレーター、
4) 細胞毒性剤、
5) 抗増殖剤、
6) プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、
7) HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、
8) HIVプロテアーゼ阻害剤、
9) 逆転写酵素阻害剤、および
10) 血管形成阻害剤。
他の一態様は、上記組み合わせを放射線療法と併用する癌の処置方法である。
本発明の他の一態様は、処置有効量の式Iの化合物をパクリタキセルまたはトラスツマブと組み合わせて投与することを含んでなる癌の処置方法である。本発明の化合物で触媒活性が調節されるPKは、受容体チロシンキナーゼ (RTK) および細胞チロシンキナーゼ (CTK) の2種類があるタンパク質チロシンキナーゼ、ならびにセリン-スレオニンキナーゼ (STK) を包含する。RTK仲介シグナル伝達は、特異的な増殖因子(リガンド)との細胞外相互作用、次いで受容体二量体化(またはIR、IGF-1RもしくはIRRの場合はコンフォメーション変化)、内因性タンパク質チロシンキナーゼ活性の一過性刺激、自己リン酸化およびそれに続く他の基質タンパク質のリン酸化によって開始される。それによって細胞内シグナル伝達分子の結合部位が形成され、適当な細胞応答(例えば細胞分裂、細胞外微小環境に対する代謝作用等)を促進する多種の細胞質シグナリング分子との複合体の形成が導かれる。SchlessingerおよびUllrich、1992、Neuron 9:303-391参照。
増殖因子受容体上のチロシンリン酸化部位は、シグナリング分子のSH2 (src相同) ドメインの高親和性結合部位として機能することがわかっている。Fantlら、1992、Cell 69:413-423; Songyangら、1994、Mol., Cell. Biol. 14:2777-2785); Songyangら、1993、Cell 72:767-778; およびKochら、1991、Science 252:668-678。リン酸化チロシンと相互作用するもう1つのシグナリング分子ドメインは、PTBドメインと称される。Blaikieら、1994、J. Biol. Chem. 269:32031-32034; Gustafsonら、1995、Mol. Cell Biol.、15:2500-25008; KavanaughおよびWilliams、1994、Science 266:1862-1865。RTKと相互作用するいくつかの細胞内基質タンパク質が同定されている。これは2つの主要な群に分類されうる: (1) 触媒ドメインを有する基質; および(2) そのようなドメインは持たないが、アダプターとして作用し、触媒活性分子と相互作用する基質。Songyangら、1993、Cell 72:767-778。受容体とその基質のSH2との間の相互作用の特異性は、リン酸化チロシン残基のすぐ周辺のアミノ酸残基によって決まる。SH2またはPTBドメインと、特定の受容体上のホスホチロシン残基周辺のアミノ酸配列との間の結合親和性の相異は、その基質リン酸化プロファイルに見られる相異と一致する。Songyangら、1993、Cell 72:767-778。これらの知見は、各RTKの機能が、その発現パターンおよびリガンドアベイラビリティーだけでなく、特定の受容体により活性化される一連の下流シグナル伝達経路によっても決まることを示唆する。すなわち、リン酸化は、特定の増殖因子受容体および分化因子受容体がきっかけとなるシグナリング経路の選択性を決定する重要な調節ステップを提供する。
主に細胞質内に存在するSTKは、しばしばPTKイベントに対する下流応答として、細胞の内部生化学に影響を及ぼす。STKは、細胞増殖を導く、DNA合成およびその後の有糸分裂を開始するシグナリングプロセスに関与する。
すなわち、PKシグナル伝達は、数ある応答の中でも、細胞増殖、分化、成長、代謝および細胞動員を導く。異常な細胞増殖は、新生物、例えば癌腫、肉腫、神経膠芽腫および血管腫の発生、障害、例えば白血病、乾癬、動脈硬化、関節炎および糖尿病性網膜症、ならびにコントロールされない血管形成および/または脈管形成に関連する他の障害を包含する広範な障害および疾患をもたらしうる。
本発明の化合物がPKを阻害するメカニズムを正確に理解することは、本発明の実施のために必要ではない。しかしながら、いかなる特定のメカニズムまたは理論によっても制限されるものではないが、本発明の化合物は、PKの触媒領域のアミノ酸と相互作用すると考えられる。PK中で該アミノ酸が保存される領域において、PKは通例、二葉構造を有し、その二葉の間の隙間にATPが結合するようである。PK阻害剤は、ATPが結合するのと同じ領域において、非共有結合的相互作用、例えば水素結合、ファンデアワールス力およびイオン性相互作用によって、PKに結合すると考えられる。本発明の化合物は、そのようなタンパク質のインビトロアッセイとして有用であり得、また、そのようなタンパク質との相互作用によってインビボ処置効果を示しうる。
他の一態様において、本発明の化合物との接触によって触媒活性が調節されるタンパク質キナーゼ(PK)は、タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)、特に受容体タンパク質チロシンキナーゼ(RTK)である。本発明の化合物またはその塩によって触媒活性が調節されうるRTKには、EGF、HER2、HER3、HER4、IR、IGF-1R、IRR、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、HGF、CSFIR、C-Kit、C-fms、Flk-1R、Flk4、KDR/Flk-1、Flt-1、FGFR-1R、FGFR-2R、FGFR-3RおよびFGFR-4Rが包含されるが、それらに限定されない。最も好ましくは、RTKはIGF-1Rから選択される。
本発明の化合物またはその塩もしくはプロドラッグとの接触によって触媒活性が調節されるタンパク質チロシンキナーゼは、非受容体型または細胞タンパク質チロシンキナーゼ(CTK)でもありうる。すなわち、CTK、例えばSrc、Frk、Btk、Csk、Abl、ZAP70、Fes、Fps、Fak、Jak、Ack、Yes、Fyn、Lyn、Lck、Blk、Hck、FgrおよびYrk(それらに限定されない)の触媒活性を、本発明の化合物またはその塩との接触により調節しうる。
本発明の化合物との接触により触媒活性が調節されうるさらに別のPK群は、セリン-スレオニンタンパク質キナーゼ、例えばCDK2およびRaf(それらに限定されない)である。
本発明は、RTK、CTKおよび/またはSTKの酵素活性に影響を及ぼすことによってPKシグナル伝達を調節し、それによりそのようなタンパク質により伝達されるシグナルを妨害する化合物にも関する。より具体的には、本発明は、癌腫、カポジ肉腫を包含する肉腫、赤芽球腫、神経膠芽腫、髄膜腫、星状細胞腫、黒色腫および筋芽細胞腫を包含する(それらに限定されない)多くの種類の固形腫瘍に対する治療的アプローチとして、RTK、CTKおよび/またはSTK仲介シグナル伝達経路を調節する化合物に関する。非固形腫瘍、癌、例えば白血病の治療または予防も、本発明に包含される。適用は、脳腫瘍、膀胱癌、卵巣癌、胃癌、膵臓癌、大腸癌、血液癌、乳癌、前立腺癌、腎細胞癌、肺癌および骨癌を包含するがそれらに限定されない。
本発明の化合物が予防、治療および研究に有用でありうる、不適当なPK活性に関連する種類の障害のさらなる例は、細胞増殖性障害、線維化障害および代謝障害を包含するが、それらに限定されない。
前記のように、インスリン様増殖因子1受容体 (IGF-1R) は、血小板由来増殖因子受容体、上皮増殖因子受容体、およびインスリン受容体と同様、膜貫通型チロシンキナーゼ受容体に属する。IGF-1R受容体には2つのリガンドが知られている。それはIGF-1およびIGF-2である。本発明において用語「IGF」は、IGF-1およびIGF-2のいずれをも意味する。インスリン様増殖因子ファミリーのリガンド、受容体および結合タンパク質は、KrywickiおよびYee、Breast Cancer Research and Treatment、22:7-19、1992に記載されている。
IGF/IGF-1Rが介する障害は、IGF/IGF-1Rの不適当または過剰な活性により特徴付けられる。不適当なIGF活性は、(1) 普通はIGFまたはIGF-1Rを発現しない細胞におけるIGFまたはIGF-1Rの発現;(2) 望ましくない細胞増殖、例えば癌を導く亢進したIGFまたはIGF-1R発現;(3) 望ましくない細胞増殖、例えば癌を導く亢進したIGFまたはIGF-1R活性;および/またはIGFまたはIGF-1Rの過剰活性のいずれかを意味する。IGFまたはIGF-1Rの過剰活性は、IGF-1、IGF-2、IGF-1Rをコードする遺伝子の増幅、または細胞増殖障害に関連しうるIGF活性レベルの発生のいずれかを意味する(すなわち、IGFレベルが上昇すると、細胞増殖性障害の1つまたはそれ以上の症状の重篤度が高まる)。IGF-1およびIGF-2のバイオアベイラビリティは、一連のIGF結合タンパク質 (IGF BP) (6種類知られている)の存在または不存在によっても影響を受けうる。IGF/IGF-1Rの過剰活性は、IGF-2結合ドメインを含むが細胞内キナーゼドメインを含まないIGF-2のダウンレギュレーションの結果としても起こりうる。IGF/IGF-1Rが介する障害の例には、Cullenら、Cancer Investigation、9(4):443-454、1991(図面を含むその全体を引用により本発明の一部とする)に記載されるさまざまなIGF/IGF-1R関連ヒト悪性腫瘍が包含される。骨芽細胞機能の調節におけるIGF/IGF-1Rの臨床的重要性および役割が、Schmid、Journal of Internal Medicine、234:535-542、1993に記載されている。
すなわち、IGF-1R活性は、(1) IGF-1Rタンパク質のリン酸化; (2) IGF-1Rタンパク質基質のリン酸化; (3) IGFアダプタータンパク質との相互作用; (4) IGF-1Rタンパク質表面発現を包含する。さらなるIGF-1Rタンパク質活性は、標準的な方法で同定しうる。IGF-1R活性は、次の活性の1つまたはそれ以上を測定することによりアッセイしうる: (1) IGF-1Rのリン酸化; (2) IGF-1R基質のリン酸化; (3) IGF-1Rアダプター分子の活性化; および (4) 下流シグナリング分子の活性化、および/または (5) 増加した細胞分裂。このような活性は、後述の、および当分野で知られた方法により測定しうる。
IGF-1Rは、いくつかの細胞腫においてインビトロおよびインビボの両方で、形質転換発現型の発生および維持に不可欠であるとされている(R. Baserga、Cancer Research 55:249-252、1995)。ハービマイシンAは、ヒト乳癌細胞において、IGF-1Rタンパク質チロシンキナーゼおよび細胞増殖を抑制すると言われている (Sepp-Lorenzinoら、1994、J. Cell Biochem. Suppl. 18b: 246)。形質転換におけるIGF-1Rの役割を調べる試験で、アンチセンス戦略、ドミナントネガティブ突然変異体、および抗IGF-1R抗体が用いられており、IGR-1Rは治療的介入の好ましい標的であるかも知れないことが示唆されている。
IGF-1Rは、栄養補給およびII型糖尿病に関与することに加えて、いくつかの種類の癌にも関連付けられている。例えば、IGF-1は、いくつかの腫瘍腫、例えばヒト乳癌細胞 (Arteagoら、J. Clin. Invest.、1989、84:1418-1423) および小細胞肺癌細胞 (Macauleyら、Cancer Res.、1989、50:2511-2517) のオートクリン増殖因子であると考えられている。さらに、IGF-1は、神経系の正常な成長および分化に全体的に関与するほか、ヒト神経膠腫のオートクリン刺激剤でもあるようである。Sandberg-Nordqvistら、Cancer Res.、1993、53:2475-2478。
結腸直腸癌におけるIGF-2の潜在的関与の例は、 正常結腸組織と比較して結腸腫瘍においてIGF-2 mRNAがアップレギュレーションされていることに見られうる (Zhangら、Science (1997) 276:1268-1272)。IGF-2はまた、腫瘍の低酸素により誘発される血管新生にも関与しうる (Minetら、Int. J. Mol. Med. (2000) 5:253-259)。IGF-2はまた、インスリン受容体アイソフォームAの活性化による腫瘍発生にも関与しうる。IGF-2によるインスリン受容体アイソフォームAの活性化により、細胞において細胞生存シグナリング経路が活性化されるが、腫瘍細胞増殖および生存に対するその相対的寄与は現時点では明らかになっていない。インスリン受容体アイソフォームAのキナーゼドメインは、標準的なインスリン受容体のものと同じである。Scaliaら、2001、J. Cell Biochem. 82:610-618。
培養細胞種 (線維芽細胞、上皮細胞、平滑筋細胞、T-リンパ球、骨髄細胞、軟骨細胞および骨芽細胞 (骨髄の幹細胞)) におけるIGF-1Rおよびそのリガンドの重要性は、細胞の成長および増殖を刺激するIGF-1の能力によって説明される。GoldringおよびGoldring、Eukaryotic Gene Expression、1991、1:301-326。最近の一連の刊行物において、Basergaおよび他の著者は、IGF-1Rが形質転換のメカニズムにおける中心的役割を果たし、したがって広範なヒト悪性腫瘍に対する治療的介入の好ましい標的であり得ることを示唆している。Baserga、Cancer Res.、1995、55:249-252; Baserga、Cell、1994、79:927-930; Coppolaら、Mol. Cell. Biol.、1994、14:4588-4595; Baserga、Trends in Biotechnology、1996、14:150-152; H.M.Khandwalaら、Endocrine Reviews、21:215-244、2000。本発明の化合物を用いて処置しうる主な癌は、乳癌、前立腺癌、結腸直腸癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、腎細胞癌、または子宮内膜癌を包含するが、それらに限定されない。
IGF-1は、網膜血管新生にも関連付けられている。IGF-1レベルの高い患者の中に、増殖性糖尿病性網膜症が見られている (L.E.Smithら、Nature Medicine、1999、5:1390-1395。)
本発明の化合物は、老化防止剤としても有用でありうる。IGFシグナリングと老化との間に関連があることがわかっている。カロリー制限された哺乳動物は、インスリンおよびIGF-1のレベルが低く、寿命が長いことが、実験により示されている。同様の知見が昆虫においても得られている。(C. Kenyon、Cell、2001、105:165-168; E. Strauss、Science、2001、292:41-43; K.D. Kimuraら、Science 1997、277:942-946; M. Tatarら、Science、2001、292:107-110参照。)
STKが、特に乳癌を包含する多くの種類の癌に関連付けられている (Canceら、Int. J. Cancer、1993、54:571-77)。
PK活性の異常と障害との関連は、癌に限らない。例えば、RTKは、乾癬、真性糖尿病、子宮内膜症、血管形成、粥状斑の発生、アルツハイマー病、表皮過剰増殖、神経変性疾患、加齢黄斑変性および血管腫のような障害に関連付けられている。例えば、EGFRは、角膜および皮膚の創傷治癒に関連付けられている。インスリン-RおよびIGF-1Rの欠陥が、II型糖尿病に関連付けられている。特定のRTKとその治療的適用とのより詳細な関連付けが、Plowmanら、DN&P、1994、7:334-339においてなされている。
前記のとおり、RTKだけでなく、src、abl、fps、yes、fyn、lyn、lck、Zap70、blk、hck、fgrおよびyrkを包含するがそれらに限定されないCTK (Bolenら、FASEB J.、1993、6:3403-3409参照) が、増殖および代謝シグナル伝達経路に関与し、したがって本発明の対象である多くのPTK仲介障害に関与することが考えられ、また示されている。例えば、変異型src (v-src) は、ニワトリにおいてオンコタンパク質であることが示されている (pp60v-src)。さらに、その細胞ホモログであるプロトオンコジーンpp60c-srcは、多くの受容体の発癌性シグナルを伝達する。腫瘍におけるEGFRまたはHER2/neuの過剰発現は、pp60c-srcの構成的活性化を導くが、これは悪性細胞に特徴的で、正常細胞には見られない。一方、c-src発現欠損マウスは大理石骨病表現型を表すので、c-srcが破骨細胞機能に大きく関与すること、および関連する障害に関与しうることが示唆される。
同様に、Zap70が、自己免疫疾患に関連しうるT細胞シグナリングに関連付けられている。
STKは、炎症、自己免疫疾患、免疫応答、および過剰増殖性障害、例えば再狭窄、線維症、乾癬、骨関節炎および関節リウマチに関連付けられている。
PKは、胚の着床にも関連付けられている。すなわち、本発明の化合物は、有効な胚着床防止方法を提供し得、したがって避妊剤として有用でありうる。
さらに、RTKおよびCTKのいずれも、高度免疫障害に関与することが現在疑われている。
本発明の上記および他の側面は、本明細書の記載から明らかであろう。
本発明の他の一態様は、上記タンパク質キナーゼの1種またはそれ以上の触媒活性を調節する化合物を同定する方法である。この方法は、所望のタンパク質キナーゼを発現する細胞と、本発明の化合物 (またはその塩もしくはプロドラッグ) とを接触させ、細胞に対する化合物の作用をモニターすることを含む。この作用は、肉眼もしくは機器使用により観察される、細胞表現型の変化、または変化の不存在でありうる。モニターされる細胞表現型の変化または変化の不存在は、例えば細胞におけるタンパク質キナーゼの触媒活性の変化または変化の不存在、あるいはタンパク質キナーゼと天然の結合パートナーとの相互作用における変化または変化の不存在でありうるが、それらに限定されない。
組成物
本発明の他の一態様は、上記化合物の医薬組成物である。
本発明において、用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含有する調製物、および特定の量の特定の成分の組み合わせから直接的または間接的に得られる調製物を包含することが意図される。
本発明は、処置有効量の本発明の化合物を、薬学的に許容される担体または希釈剤を伴うかまたは伴わずに含む、癌の処置に有用な医薬組成物をも包含する。適当な本発明の組成物は、本発明の化合物および薬理学的に許容される担体(例えば塩水)を含有する、あるpHレベル(例えばpH7.4)の水溶液を包含する。該溶液は、局所ボーラス注射により患者の血流に導入しうる。
活性成分を含有する医薬組成物は、経口使用に適当な形態、例えば錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散性の粉末または顆粒、エマルジョン、硬または軟カプセル、またはシロップまたはエリキシルでありうる。経口使用用の組成物は、当分野で知られたいずれの医薬組成物製造方法にしたがって調製してもよく、そのような組成物は、薬学的にエレガントで味の良い製剤を提供するよう、甘味剤、香味剤、着色剤および防腐剤からなる群から選択される1種またはそれ以上の成分を含有しうる。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に適当な、薬学的に許容される無毒性添加剤との混合物として含有する。そのような添加剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム; 造粒および崩壊剤、例えば微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸; 結合剤、例えばデンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドンまたはアラビアゴム;および滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクでありうる。錠剤はコーティングされていないか、または薬物の不快味をマスクするため、もしくは胃腸管における崩壊および吸収を遅延させてより長期間持続する作用を提供するために既知の方法でコーティングされていてよい。例えば、味をマスクする水溶性材料、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースもしくはヒドロキシプロピルセルロース、または遅延放出のための材料、例えばエチルセルロース、酢酸酪酸セルロースを使用しうる。
併用療法
本発明の化合物は、単独で、または処置される疾患もしくは障害に適当な他の処置法との組み合わせとして投与しうる。個別に投薬する場合は、本発明の化合物と他の処置剤とを実質的に同じ時点で(同時に)、または前後する時点で(逐次に)投与しうる。本発明の医薬併用はそのようなレジメンのいずれをも包含すると理解される。このようなさまざまな方法での投与は、本発明の化合物と他の処置剤とによる有益な処置効果が実質的に同時に患者に認められる限り、本発明に適当である。一態様において、そのような有益な効果は、各活性薬物の目標血中レベル濃度が実質的に同時に維持される場合に達成される。
本発明の化合物は、既知の処置剤および抗癌剤との組み合わせにおいても有用である。例えば、本発明の化合物は、既知の抗癌剤との組み合わせにおいて有用である。本発明の化合物と他の抗癌剤または化学療法剤との組み合わせは、本発明の範囲に包含される。したがって、本発明は、処置有効量の本発明化合物、および薬学的に許容される担体、および場合により他の処置成分、例えば抗癌剤を含有する医薬組成物を包含する。そのような処置剤の例は、Cancer Principles and Practice of Oncology、V.T. DevitaおよびS.Hellman (編)、第6版 (2001年2月15日)、Lippincott Williams & Wilkins Publishersに記載されている。当業者は、薬物および処置しようとする癌の性質に基づいて、どの薬物の組み合わせが有用でありうるかを理解しうる。そのような抗癌剤は次のものを包含するが、それらに限定されない:エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞毒性/細胞増殖抑制剤、増殖抑制剤、プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤および他の血管形成阻害剤、細胞増殖および生存シグナリング阻害剤、アポトーシス誘導剤、細胞周期チェックポイント阻害剤、受容体チロシンキナーゼ (RTK) 阻害剤、ならびに癌ワクチン。本発明の化合物は、放射線療法と組み合わせて投与される場合に特に有用である。
一態様においては、本発明の化合物は、次のものを包含する既知の抗癌剤との組み合わせにおいて有用である:エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞毒性剤、増殖抑制剤、プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、および他の血管形成阻害剤。
「エストロゲン受容体モジュレーター」は、メカニズムに関わらずエストロゲンが受容体に結合するのを阻害または抑制する化合物を意味する。エストロゲン受容体モジュレーターの例は、ジエチルスチベストロール、タモキシフェン、ラロキシフェン、イドキシフェン、LY353381、LY117081、トレミフェン、フルオキシメステロール(fluoxymesterol)、フルベストラント、4-[7-(2,2-ジメチル-1-オキソプロポキシ-4-メチル-2-[4-[2-(1-ピペリジニル)エトキシ]フェニル]-2H-1-ベンゾピラン-3-イル]-フェニル-2,2-ジメチルプロパノエート、4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン-2,4-ジニトロフェニル-ヒドラゾン、およびSH646を包含するが、それらに限定されない。
他のホルモン剤は、アロマターゼ阻害剤 (例えば、アミノグルテチミド、アナストロゾールおよびテトラゾール)、黄体形成ホルモン放出ホルモン (LHRH) アナログ、ケトコナゾール、ゴセレリンアセテート、リュープロリド、メゲストロールアセテートおよびミフェプリストンを包含する。
「アンドロゲン受容体モジュレーター」は、メカニズムに関わらずアンドロゲンが受容体に結合するのを阻害または抑制する化合物を意味する。アンドロゲン受容体モジュレーターの例は、フィナステリドおよび他の5α-レダクターゼ阻害剤、ニルタミド、フルタミド、ビカルタミド、リアロゾールおよびアビラテロンアセテートを包含する。
「レチノイド受容体モジュレーター」は、メカニズムに関わらずレチノイドが受容体に結合するのを阻害または抑制する化合物を意味する。レチノイド受容体モジュレーターの例は、ベキサロテン、トレチノイン、13-シス-レチノイン酸、9-シス-レチノイン酸、α-ジフルオロメチルオルニチン、ILX23-7553、トランス-N-(4’-ヒドロキシフェニル)レチナミド、およびN-4-カルボキシフェニルレチナミドを包含する。
「細胞毒性/細胞増殖抑制剤」は、細胞死を起こすか、細胞増殖を抑制するか(主として細胞機能を直接抑制することによる)、または細胞有糸分裂を抑制もしくは阻害する化合物を意味し、アルキル化剤、腫瘍壊死因子、インターカレーター、低酸素状態で活性化可能な化合物、微小管阻害剤/微小管安定化剤、有糸分裂キネシン阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、細胞分裂進行に関与するキナーゼの阻害剤、代謝拮抗剤; 生物学的応答調節剤; ホルモン/抗ホルモン処置剤、造血成長因子、モノクローナル抗体標的化処置剤、トポイソメラーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤およびユビキチンリガーゼ阻害剤を包含する。
細胞毒性剤の例は、次のものを包含するが、それらに限定されない:セルテネフ(sertenef)、カケクチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、メクロレタミン、メルファラン、ウラシルマスタード、チオテパ、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、タソネルミン、ロニダミン、カルボプラチン、アルトレタミン、ダカルバジン、プロカルバジン、プレドニムスチン、ジブロモズルシトール、ラニムスチン、フォテムスチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、テモゾロミド、ヘプタプラチン(heptaplatin)、エストラムスチン、インプロスルファン トシレート、トロホスファミド、ニムスチン、ジブロスピジウムクロライド、プミテパ、ロバプラチン、サトラプラチン、プロフィロマイシン、シスプラチン、イロフルベン、デキシホスファミド(dexifosfamide)、シス-アミンジクロロ(2-メチル-ピリジン)白金、ベンジルグアニン、グルホスファミド、GPX100、(トランス,トランス,トランス)-ビス-μ-(ヘキサン-1,6-ジアミン)-μ-[ジアミン-白金(II)]ビス[ジアミン(クロロ)白金(II)]テトラクロライド、ジアリジジニルスペルミン、三酸化ヒ素、1-(11-ドデシルアミノ-10-ヒドロキシウンデシル)-3,7-ジメチルキサンチン、ゾルビシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、アントラセンジオン、ブレオマイシン、マイトマイシン C、ダクチノマイシン、プリカトマイシン(plicatomycin)、ビサントレン、ミトキサントロン、ピラルビシン、ピナフィド、バルルビシン、アムルビシン、アンチネオプラストン、3’-デアミノ-3’-モルホリノ-13-デオキソ-10-ヒドロキシカルミノマイシン、アナマイシン、ガラルビシン、エリナフィド、MEN10755、および4-デメトキシ-3-デアミノ-3-アジリジニル-4-メチルスルホニル-ダウノルビシン (WO 00/50032参照)。
低酸素状態で活性化可能な化合物の例は、チラパザミンである。
プロテアソーム阻害剤の例は、ラクタシスチンおよびボルテゾミブを包含するが、それらに限定されない。
微小管阻害剤/微小管安定化剤の例は、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビンゾリジン、ビノレルビン、ビンデシンスルフェート、3’,4’-ジデヒドロ-4’-デオキシ-8’-ノルビンカロイコブラスチン、ポドフィロトキシン (例えば、エトポシド (VP-16) およびテニポシド (VM-26))、 パクリタキセル、ドセタキソール、リゾキシン、ドラスタチン、ミボブリンイセチオネート、オーリスタチン、セマドチン、RPR109881、BMS184476、ビンフルニン、クリプトフィシン、2,3,4,5,6-ペンタフルオロ-N-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル) ベンゼン スルホンアミド、アンヒドロビンブラスチン、N,N-ジメチル-L-バリル-L-バリル-N-メチル-L-バリル-L-プロリル-L-プロリン-t-ブチルアミド、TDX258、エポチロン (例えば米国特許第6,284,781号および第6,288,237号参照) およびBMS188797を包含する。
トポイソメラーゼ阻害剤の例を次に挙げる:トポテカン、ヒカプタミン(hycaptamine)、イリノテカン、ルビテカン、6-エトキシプロピオニル-3’,4’-O-エキソ-ベンジリデン-シャールトルーシン、9-メトキシ-N,N-ジメチル-5-ニトロピラゾロ[3,4,5-kl]アクリジン-2-(6H) プロパンアミン、1-アミノ-9-エチル-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3’,4’:b,7]-インドリジノ[1,2b]キノリン-10,13(9H,15H)ジオン、ルルトテカン、7-[2-(N-イソプロピルアミノ)エチル]-(20S)カンプトテシン、BNP1350、BNPI1100、BN80915、BN80942、エトポシドホスフェート、テニポシド、ソブゾキサン、2’-ジメチルアミノ-2’-デオキシ-エトポシド、GL331、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-9-ヒドロキシ-5,6-ジメチル-6H-ピリド[4,3-b]カルバゾール-1-カルボキサミド、アスラクリン、(5a,5aB,8aa,9b)-9-[2-[N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N-メチルアミノ]エチル]-5-[4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル]-5,5a,6,8,8a,9-ヘキソヒドロフロ(3’,4’:6,7)ナフト(2,3-d)-1,3-ジオキソール−6-オン、2,3-(メチレンジオキシ)-5-メチル-7-ヒドロキシ-8-メトキシベンゾ[c]フェナントリジニウム、6,9-ビス[(2-アミノエチル)アミノ]ベンゾ[g]イソキノリン-5,10-ジオン、5-(3-アミノプロピルアミノ)-7,10-ジヒドロキシ-2-(2-ヒドロキシエチルアミノメチル)-6H-ピラゾロ[4,5,1-de]アクリジン-6-オン、N-[1-[2(ジエチルアミノ)エチルアミノ]-7-メトキシ-9-オキソ-9H-チオキサンテン-4-イルメチル]ホルムアミド、N-(2-(ジメチルアミノ)エチル)アクリジン-4-カルボキサミド、6-[[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ]-3-ヒドロキシ-7H-インデノ[2,1-c]キノリン-7-オン、およびジメスナ。
有糸分裂キネシン、特にヒト有糸分裂キネシンKSPの阻害剤の例は、PCT出願公開WO 01/30768、WO 01/98278、WO 03/050,064、WO 03/050,122、WO 03/049,527、WO 03/049,679、WO 03/049,678、WO 03/39460およびWO2003/079973、WO2003/099211、WO2004/039774、WO2003/105855、WO2003/106417に記載されている。一態様においては、有糸分裂キネシン阻害剤は、KSP阻害剤、MKLP1阻害剤、CENP-E阻害剤、MCAK阻害剤、Kif14阻害剤、Mphosph1阻害剤およびRab6-KIFL阻害剤を包含するが、それらに限定されない。
「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」は、SAHA、TSA、オキサムフラチン、PXD101、MG98、バルプロ酸およびスクリプタイドを包含するが、それらに限定されない。他のヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、Miller, T.A.ら、J.Med.Chem. 46(24):5097-5116 (2003)に記載されている。
「細胞分裂進行に関与するキナーゼの阻害剤」は、オーロラキナーゼ阻害剤、ポロ様キナーゼ阻害剤 (PLK、特にPLK-1阻害剤)、bub-1阻害剤およびbub-R1阻害剤を包含するが、それらに限定されない。「オーロラキナーゼ阻害剤」の例はVX-680である。
「増殖抑制剤」は次のものを包含する:アンチセンスRNAおよびDNAオリゴヌクレオチド、例えばG3139、ODN698、RVASKRAS、GEM231およびINX3001、ならびに代謝拮抗剤、例えばエノシタビン、カルモフール、テガフール、ペントスタチン、ドキシフルリジン、トリメトレキサート、フルダラビン、カペシタビン、ガロシタビン、シタラビン オクホスファート、フォステアビン(fosteabine)ナトリウム水和物、ラルチトレキセド、パルチトレキシド(paltitrexid)、エミテフール、チアゾフリン、デシタビン、ノラトレキシド、ペメトレキセド、ネルザラビン、2’-デオキシ-2’-メチリデンシチジン、2’-フルオロメチレン-2’-デオキシシチジン、N-[5-(2,3-ジヒドロ-ベンゾフリル)スルホニル]-N’-(3,4-ジクロロフェニル)尿素、N6-[4-デオキシ-4-[N2-[2(E),4(E)-テトラデカジエノイル]グリシルアミノ]-L-グリセロ-B-L-マンノ-ヘプトピラノシル]アデニン、アプリジン、エクテイナシジン、トロキサシタビン、4-[2-アミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-ピリミジノ[5,4-b][1,4]チアジン-6-イル-(S)-エチル]-2,5-チエノイル-L-グルタミン酸、アミノプテリン、5-フルオロウラシル、フロクスウリジン、メトトレキサート、ロイコボリン、ヒドロキシウレア、チオグアニン (6-TG)、メルカプトプリン (6-MP)、シタラビン、ペントスタチン、フルダラビンホスフェート、クラドリビン (2-CDA)、アスパラギナーゼ、ゲムシタビン、アラノシン、11-アセチル-8-(カルバモイルオキシメチル)-4-ホルミル-6-メトキシ-14-オキサ-1,11-ジアザテトラシクロ(7.4.1.0.0)-テトラデカ-2,4,6-トリエン-9-イル酢酸エステル、スワインソニン、ロメテレキソール、デクスラゾキサン、メチオニナーゼ、2’-シアノ-2’-デオキシ-N4-パルミトイル-1-B-D-アラビノフラノシルシトシンおよび3-アミノピリジン-2-カルボキサルデヒド チオセミカルバゾン。
モノクローナル抗体標的化処置剤の例は、癌細胞特異的または標的細胞特異的なモノクローナル抗体に結合した細胞毒性剤または放射性同位元素を有する処置剤を包含する。例としてはベキサールがある。
「HMG-CoAレダクターゼ阻害剤」は、3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリル-CoAレダクターゼの阻害剤を意味する。使用しうるHMG-CoAレダクターゼ阻害剤の例は次のものを包含するが、それらに限定されない:ロバスタチン (MEVACOR(登録商標); 米国特許第4,231,938号、第4,294,926号および第4,319,039号参照)、シンバスタチン (ZOCOR(登録商標); 米国特許第4,444,784号、第4,820,850号および第4,916,239号参照)、プラバスタチン (PRAVACHOL(登録商標); 米国特許第4,346,227号、第4,537,859号、第4,410,629号、第5,030,447号および第5,180,589号参照)、フルバスタチン (LESCOL(登録商標); 米国特許第5,354,772号、第4,911,165号、第4,929,437号、第5,189,164号、第5,118,853号、第5,290,946号および第5,356,896号参照) およびアトルバスタチン (LIPITOR(登録商標); 米国特許第5,273,995号、第4,681,893号、第5,489,691号および第5,342,952号参照)。本発明の方法において使用しうるこれらおよび他のHMG-CoAレダクターゼ阻害剤の構造式は、M. Yalpani、"Cholesterol Lowering Drugs"、Chemistry & Industry、第85-89頁 (1996年2月6日) の第87頁、および米国特許第4,782,084号および第4,885,314号に記載されている。本発明において用いられる用語HMG-CoAレダクターゼ阻害剤は、HMG-CoAレダクターゼ阻害活性を有する化合物のすべての薬学的に許容されるラクトンおよび開環酸形態 (すなわち、ラクトン環が開環して遊離酸を形成する場合) ならびに塩およびエステル形態を包含し、したがって、そのような塩、エステル、開環酸およびラクトン形態の使用が本発明の範囲に包含される。
「プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤」は、ファルネシル-タンパク質トランスフェラーゼ (FPTase)、ゲラニルゲラニル-タンパク質トランスフェラーゼ タイプI (GGPTase-I)、およびゲラニルゲラニル-タンパク質トランスフェラーゼ タイプII (GGPTase-II、Rab GGPTaseとも称される) を包含するプレニル-タンパク質トランスフェラーゼ酵素またはその組み合わせを阻害する化合物を意味する。
プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤の例は、下記刊行物および特許に記載されている: WO 96/30343、WO 97/18813、WO 97/21701、WO 97/23478、WO 97/38665、WO 98/28980、WO 98/29119、WO 95/32987、米国特許第5,420,245号、米国特許第5,523,430号、米国特許第5,532,359号、米国特許第5,510,510号、米国特許第5,589,485号、米国特許第5,602,098号、欧州特許公報第0 618 221号、欧州特許公報第0 675 112号、欧州特許公報第0 604 181号、欧州特許公報第0 696 593号、WO 94/19357、WO 95/08542、WO 95/11917、WO 95/12612、WO 95/12572、WO 95/10514、米国特許第5,661,152号、WO 95/10515、WO 95/10516、WO 95/24612、WO 95/34535、WO 95/25086、WO 96/05529、WO 96/06138、WO 96/06193、WO 96/16443、WO 96/21701、WO 96/21456、WO 96/22278、WO 96/24611、WO 96/24612、WO 96/05168、WO 96/05169、WO 96/00736、米国特許第5,571,792号、WO 96/17861、WO 96/33159、WO 96/34850、WO 96/34851、WO 96/30017、WO 96/30018、WO 96/30362、WO 96/30363、WO 96/31111、WO 96/31477、WO 96/31478、WO 96/31501、WO 97/00252、WO 97/03047、WO 97/03050、WO 97/04785、WO 97/02920、WO 97/17070、WO 97/23478、WO 97/26246、WO 97/30053、WO 97/44350、WO 98/02436、および米国特許第5,532,359号。プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤の血管形成に対する作用の例が、European J. of Cancer、Vol. 35、No. 9、pp.1394-1401 (1999) に記載されている。
「血管形成阻害剤」は、メカニズムを問わず新たな血管形成を阻害する化合物を意味する。血管形成阻害剤の例は次のものを包含するが、それらに限定されない:チロシンキナーゼ阻害剤、例えばチロシンキナーゼ受容体 Flt-1 (VEGFR1) およびFlk-1/KDR (VEGFR2) の阻害剤、上皮由来、線維芽細胞由来または血小板由来増殖因子の阻害剤、MMP (マトリックスメタロプロテアーゼ) 阻害剤、インテグリンブロッカー、インターフェロン-α、インターロイキン-12、エリスロポエチン (エポエチン-α)、顆粒球-CSF (フィルグラスチム)、顆粒球、マクロファージ-CSF (サルグラモスチム)、ペントサンポリスルフェート、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(アスピリンおよびイブプロフェンのような非ステロイド性抗炎症剤 (NSAID) ならびにセレコキシブおよびロフェコキシブのような選択的シクロオキシゲナーゼ-2阻害剤を包含する) (PNAS、Vol.89、p.7384 (1992); JNCI、Vol.69、p.475 (1982); Arch. Opthalmol.、Vol.108、p.573 (1990); Anat. Rec.、Vol.238、p.68 (1994); FEBS Letters、Vol.372、p.83 (1995); Clin. Orthop. Vol.313、p.76 (1995); J. Mol. Endocrinol.、Vol.16、p.107 (1996); Jpn. J. Pharmacol.、Vol.75、p.105 (1997); Cancer Res.、Vol.57、p.1625 (1997); Cell、 Vol. 93、p.705 (1998); Intl. J. Mol. Med.、Vol.2、p.715 (1998); J. Biol. Chem.、Vol.274、p.9116 (1999))、ステロイド性抗炎症剤 (例えばコルチコステロイド、鉱質コルチコイド、デキサメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレド、ベタメタゾン)、カルボキシアミドトリアゾール、コンブレタスタチン A-4、スクアラミン、6-O-クロロアセチル-カルボニル)-フマギロール、サリドマイド、アンギオスタチン、トロポニン-1、アンギオテンシンIIアンタゴニスト (Fernandez et al.、J. Lab. Clin. Med. 105:141-145 (1985)参照)、および抗VEGF抗体 (Nature Biotechnology、Vol.17、pp.963-968 (1999年10月); Kimら、Nature、362、841-844 (1993); WO 00/44777; およびWO 00/61186参照)。
本発明の化合物と組み合わせて使用しうる、血管形成を調節または阻害する他の処置剤は、凝固および線溶系を調節または阻害する薬物を包含する (Clin. Chem. La. Med. 38:679-692 (2000) 参照)。凝固および線溶経路を調節または阻害する薬物の例は、ヘパリン (Thromb. Haemost. 80:10-23 (1998)参照)、低分子量ヘパリンおよびカルボキシペプチダーゼU阻害剤 (活性トロンビン活性化線溶阻害因子 [TAFIa] の阻害剤としても知られる) (Thrombosis Res. 101:329-354 (2001)参照) を包含するがそれらに限定されない。TAFIa阻害剤は、PCT出願公開WO 03/013,526および米国特許出願第60/349,925号 (2002年1月18日出願) に記載されている。
「細胞周期チェックポイント阻害剤」は、細胞周期チェックポイントシグナルを伝達するタンパク質キナーゼを阻害し、それによって癌細胞をDNA損傷剤に対し感受性にする化合物を意味する。そのような薬物は、ATR、ATM、Chk1およびChk2キナーゼの阻害剤、ならびにcdkおよびcdcキナーゼ阻害剤を包含し、その例は7-ヒドロキシスタウロスポリン、フラボピリドール、CYC202 (Cyclacel) およびBMS-387032である。
「受容体チロシンキナーゼ (RTK) 阻害剤」は、RTKを阻害し、それによって腫瘍形成および腫瘍進行に関与するメカニズムを阻害する化合物を意味する。そのような薬物は、c-Kit、Eph、PDGF、Flt3およびc-Metの阻害剤を包含するがそれらに限定されない。さらなる薬物は、Bume-JensenおよびHunter、Nature、411:355-365、2001に記載されるRTK阻害剤を包含する。
「細胞増殖および生存シグナルリング経路の阻害剤」は、細胞表面受容体および該表面受容体の下流のシグナル伝達カスケードを阻害する薬物を意味する。そのような薬物は、次のものを包含する:EGFR阻害剤 (例えばゲフィチニブおよびエルロチニブ)、ERB-2阻害剤 (例えばトラスツマブ)、IGFR阻害剤、CD20阻害剤 (リツキシマブ)、サイトカイン受容体阻害剤、MET阻害剤、PI3Kファミリーのキナーゼの阻害剤 (例えばLY294002)、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤 (WO 03/086404、WO 03/086403、WO 03/086394、WO 03/086279、WO 02/083675、WO 02/083139、WO 02/083140およびWO 02/083138に記載されるようなAkt阻害剤を包含するがそれらに限定されない)、Rafキナーゼ阻害剤 (例えばBAY-43-9006)、MEK阻害剤 (例えばCI-1040およびPD-098059) およびmTOR阻害剤 (例えばWyeth CCI-779およびAriad AP23573)。そのような薬物は、低分子阻害剤化合物およびアンタゴニスト抗体を包含する。
mTOR阻害剤の例は、リダフォロリムス、テムシロリムス、エベロリムス、ラパマイシンアナログを包含する。リダフォロリムスは、AP 23573、MK-8669およびデフォロリムスとしても知られ、広範なヒト腫瘍細胞株においてインビトロで、およびヒト腫瘍細胞株を利用したネズミ腫瘍異種移植モデルにおいて抗増殖活性を示す、ユニークなラパマイシンの非プロドラッグアナログである。リダフォロリムスは進行した癌の患者に投与されており、現在、進行した軟部組織肉腫または骨肉腫の患者における研究を含む、さまざまな進行性悪性腫瘍に対する臨床開発に付されている。そのような試験においてこれまでに、リダフォロリムスは一般的に、予測および対処可能な有害事象プロファイルを有して忍容性が高く、広範な癌に対し抗腫瘍活性を持つことが示されている。リダフォロリムスの説明および製造は、米国特許第7,091,213号(Ariad Gene Therapeutics, Inc)に記載されている。テムシロリムスはTorisel(登録商標)としても知られ、現在腎細胞癌の処置用に市販されている。テムシロリムスの説明および製造は、米国特許第5,362,718号(American Home Products Corporation)に記載されている。エベロリムスはCertican(登録商標)またはRAD001としても知られ、Novartisから市販されており、ラパマイシン (シロリムス) と比較して、安定性および有機溶媒における溶解性が高く、薬物動態が好ましく、副作用が軽減されている。エベロリムスは、免疫抑制効果を高めるためにシクロスポリンのマイクロエマルジョン (Neoral(登録商標)、Novartis) と組み合わせて用いられている。
「アポトーシス誘導剤」は、TNF受容体ファミリーメンバー(TRAIL受容体を包含する)の活性剤を包含する。
本発明は、選択的COX-2阻害剤であるNSAIDとの組み合わせをも包含する。ここで、選択的COX-2阻害剤であるNSAIDは、細胞またはミクロソームアッセイによりCOX-2に対するIC50とCOX-1に対するIC50との比で測定した場合、COX-1に対しCOX-2の阻害において少なくとも100倍特異的であるものと定義される。そのような化合物は、次の文献に記載されるものを包含するがそれらに限定されない:米国特許第5,474,995号、米国特許第5,861,419号、米国特許第6,001,843号、米国特許第6,020,343号、米国特許第5,409,944号、米国特許第5,436,265号、米国特許第5,536,752号、米国特許第5,550,142号、米国特許第5,604,260号、米国特許第5,698,584号、米国特許第5,710,140、WO 94/15932、米国特許第5,344,991号、米国特許第5,134,142号、米国特許第5,380,738号、米国特許第5,393,790号、米国特許第5,466,823号、米国特許第5,633,272号、および米国特許第5,932,598号。
本発明の処置方法に特に有用なCOX-2阻害剤は、3-フェニル-4-(4-(メチルスルホニル)フェニル)-2-(5H)-フラノン; および5-クロロ-3-(4-メチルスルホニル)フェニル-2-(2-メチル-5-ピリジニル)ピリジン; またはそれらの薬学的に許容される塩である。
COX-2の特異的阻害剤として知られ、したがって本発明に有用な化合物は、パレコキシブ、CELEBREX(登録商標)およびBEXTRA(登録商標)またはそれらの薬学的に許容される塩を包含するがそれらに限定されない。
他の血管形成阻害剤の例は、次のものを包含するがそれらに限定されない:エンドスタチン、ウクライン、ランピルナーゼ、IM862、5-メトキシ-4-[2-メチル-3-(3-メチル-2-ブテニル)オキシラニル]-1-オキサスピロ[2,5]オクタ-6-イル(クロロアセチル)カルバメート、アセチルジナリン、5-アミノ-1-[[3,5-ジクロロ-4-(4-クロロベンゾイル)フェニル]メチル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボキサミド、CM101、スクアラミン、コンブレタスタチン、RPI4610、NX31838、硫酸化マンノペンタオースリン酸、7,7-(カルボニル-ビス[イミノ-N-メチル-4,2-ピロロカルボニルイミノ[N-メチル-4,2-ピロール]-カルボニルイミノ]-ビス-(1,3-ナフタレンジスルホネート)、および3-[(2,4-ジメチルピロール-5-イル)メチレン]-2-インドリノン (SU5416)。
上記の「インテグリンブロッカー」は、αvβ3 インテグリンへの生理的リガンドの結合を選択的に遮断、阻害または抑制する化合物、αvβ5 インテグリンへの生理的リガンドの結合を選択的に遮断、阻害または抑制する化合物、αvβ3インテグリンおよびαvβ5インテグリンの両方への生理的リガンドの結合を遮断、阻害または抑制する化合物、および毛細管内皮細胞において発現する特定のインテグリンの活性を遮断、阻害または抑制する化合物を意味する。「インテグリンブロッカー」はまた、αvβ6、αvβ8、α1β1、α2β1、α5β1、α6β1およびα6β4インテグリンのアンタゴニストをも意味する。「インテグリンブロッカー」はまた、αvβ3、αvβ5、αvβ6、αvβ8、α1β1、α2β1、α5β1、α6β1およびα6β4インテグリンのいずれの組み合わせのアンタゴニストをも意味する。
チロシンキナーゼ阻害剤の例は、次のものを包含する:N-(トリフルオロメチルフェニル)-5-メチルイソキサゾール-4-カルボキサミド、3-[(2,4-ジメチルピロル-5-イル)メチルインデニル)インドリン-2-オン、17-(アリルアミノ)-17-デメトキシゲルダナマイシン、4-(3-クロロ-4-フルオロフェニルアミノ)-7-メトキシ-6-[3-(4-モルホリニル)プロポキシル]キナゾリン、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)-4-キナゾリンアミン、BIBX1382、2,3,9,10,11,12-ヘキサヒドロ-10-(ヒドロキシメチル)-10-ヒドロキシ-9-メチル-9,12-エポキシ-1H-ジインドロ[1,2,3-fg:3’,2’,1’-kl]ピロロ[3,4-i][1,6]ベンゾジアゾシン-1-オン、SH268、ゲニステイン、イマチニブ (STI571)、CEP2563、4-(3-クロロフェニルアミノ)-5,6-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンメタンスルホネート、4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシフェニル)アミノ-6,7-ジメトキシキナゾリン、4-(4’-ヒドロキシフェニル)アミノ-6,7-ジメトキシキナゾリン、SU6668、STI571A、N-4-クロロフェニル-4-(4-ピリジルメチル)-1-フタラジンアミン、およびEMD121974。
抗癌化合物以外の化合物との組み合わせも、本発明の方法に含まれる。例えば、本発明の化合物と、PPAR-γ (すなわち、PPAR-ガンマ) アゴニストおよびPPAR-δ (すなわち、PPAR-デルタ) アゴニストとの組み合わせが、ある種の悪性腫瘍の処置に有用である。PPAR-γおよびPPAR-δは、核ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体γおよびδである。内皮細胞におけるPPAR-γの発現およびその血管形成における関与が、文献に報告されている (J. Cardiovasc. Pharmacol. 1998; 31:909-913; J. Biol. Chem. 1999; 274:9116-9121; Invest. Ophthalmol Vis. Sci. 2000; 41:2309-2317参照)。最近、PPAR-γアゴニストが、インビトロでVEGFに対する血管新生応答を阻害すること; トログリタゾンおよびロシグリタゾンマレエートがいずれも、マウスにおいて網膜血管新生の進行を阻害することがわかった (Arch. Ophthamol. 2001; 119:709-717)。PPAR-γアゴニストおよびPPAR-γ/αアゴニストの例は、次のものを包含するがそれらに限定されない:チアゾリジンジオン (例えば、DRF2725、CS-011、トログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾン)、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、GW2570、SB219994、AR-H039242、JTT-501、MCC-555、GW2331、GW409544、NN2344、KRP297、NP0110、DRF4158、NN622、GI262570、PNU182716、DRF552926、2-[(5,7-ジプロピル-3-トリフルオロメチル-1,2-ベンズイソキサゾル-6-イル)オキシ]-2-メチルプロピオン酸 (USSN 09/782,856に開示されている)、および2(R)-7-(3-(2-クロロ-4-(4-フルオロフェノキシ)フェノキシ)プロポキシ)-2-エチルクロマン-2-カルボン酸 (USSN 60/235,708および60/244,697に開示されている)。
本発明の他の一態様は、本発明の化合物を、癌治療のための遺伝子治療と組み合わせて使用することである。遺伝子的な癌治療方法の概要は、Hallら、Am J Hum Genet 61:785-789、1997およびKufeら、Cancer Medicine、第5版、pp 876-889、BC Decker、Hamilton 2000に記載されている。遺伝子治療を用いて、腫瘍抑制遺伝子を送達することができる。そのような遺伝子の例は、次のものを包含するがそれらに限定されない:p53 (組み換えウイルスによる遺伝子導入により送達されうる) (例えば米国特許第6,069,134号参照)、Duc-4、NF-1、NF-2、RB、WT1、BRCA1、BRCA2、uPA/uPARアンタゴニスト ("Adenovirus-Mediated Delivery of a uPA/uPAR Antagonist Suppresses Angiogenesis-Dependent Tumor Growth and Dissemination in Mice"、 Gene Therapy、1998年8月; 5(8):1105-13)、およびインターフェロンγ (J. Immunol. 2000; 164:217-222)。
本発明の化合物は、自然多剤耐性 (MDR)、特に高レベルのトランスポータータンパク質発現に関連するMDRの阻害剤との組み合わせとして投与することもできる。そのようなMDR阻害剤は、p-糖タンパク質 (P-gp) 阻害剤、例えばLY335979、XR9576、OC144-093、R101922、VX853およびPSC833 (バルスポダール) を包含する。
本発明の化合物は、本発明の化合物の単独使用または放射線療法との併用の結果でありうる悪心または嘔吐(急性、遅延、遅発および予期嘔吐を包含する)を処置するために、制吐剤と組み合わせて使用しうる。嘔吐を予防または治療するために、本発明の化合物を、他の制吐剤、特に次の薬物と組み合わせて使用しうる:ニューロキニン-1受容体アンタゴニスト、5HT3受容体アンタゴニスト、例えばオンダンセトロン、グラニセトロン、トロピセトロンおよびザチセトロン、GABAB受容体アゴニスト、例えばバクロフェン、コルチコステロイド、例えばデカドロン (デキサメタゾン)、ケナログ、アリストコート、ナサリド、プレフェリド(Preferid)、ベネコルテン(Benecorten)または例えば米国特許第2,789,118号、第2,990,401号、第3,048,581号、第3,126,375号、第3,929,768号、第3,996,359号、第3,928,326号および第3,749,712号に記載される他の薬物、抗ドーパミン剤、例えばフェノチアジン (例えばプロクロルペラジン、フルフェナジン、チオリダジンおよびメソリダジン)、メトクロプラミドまたはドロナビノール。一態様においては、ニューロキニン-1受容体アンタゴニスト、5HT3受容体アンタゴニストおよびコルチコステロイドから選択される制吐剤を、本発明の化合物の投与により起こりうる嘔吐の治療または予防のためのアジュバントとして投与しうる。
本発明の化合物と組み合わせて使用されるニューロキニン-1受容体アンタゴニストは、例えば次の文献に記載されている:米国特許第5,162,339号、第5,232,929号、第5,242,930号、第5,373,003号、第5,387,595号、第5,459,270号、第5,494,926号、第5,496,833号、第5,637,699号、第5,719,147号; 欧州特許公報EP0 360 390、0 394 989、0 428 434、0 429 366、0 430 771、0 436 334、0 443 132、0 482 539、0 498 069、0 499 313、0 512 901、0 512 902、0 514 273、0 514 274、0 514 275、0 514 276、0 515 681、0 517 589、0 520 555、0 522 808、0 528 495、0 532 456、0 533 280、0 536 817、0 545 478、0 558 156、0 577 394、0 585 913、0 590 152、0 599 538、0 610 793、0 634 402、0 686 629、0 693 489、0 694 535、0 699 655、0 699 674、0 707 006、0 708 101、0 709 375、0 709 376、0 714 891、0 723 959、0 733 632および0 776 893; PCT国際特許出願公開WO 90/05525、90/05729、91/09844、91/18899、92/01688、92/06079、92/12151、92/15585、92/17449、92/20661、92/20676、92/21677、92/22569、93/00330、93/00331、93/01159、93/01165、93/01169、93/01170、93/06099、93/09116、93/10073、93/14084、93/14113、93/18023、93/19064、93/21155、93/21181、93/23380、93/24465、94/00440、94/01402、94/02461、94/02595、94/03429、94/03445、94/04494、94/04496、94/05625、94/07843、94/08997、94/10165、94/10167、94/10168、94/10170、94/11368、94/13639、94/13663、94/14767、94/15903、94/19320、94/19323、94/20500、94/26735、94/26740、94/29309、95/02595、95/04040、95/04042、95/06645、95/07886、95/07908、95/08549、95/11880、95/14017、95/15311、95/16679、95/17382、95/18124、95/18129、95/19344、95/20575、95/21819、95/22525、95/23798、95/26338、95/28418、95/30674、95/30687、95/33744、96/05181、96/05193、96/05203、96/06094、96/07649、96/10562、96/16939、96/18643、96/20197、96/21661、96/29304、96/29317、96/29326、96/29328、96/31214、96/32385、96/37489、97/01553、97/01554、97/03066、97/08144、97/14671、97/17362、97/18206、97/19084、97/19942および97/21702; ならびに英国特許公報第2 266 529号、第2 268 931号、第2 269 170号、第2 269 590号、第2 271 774号、第2 292 144号、第2 293 168号、第2 293 169号および第2 302 689号。そのような化合物の製造は、上記特許および公報に記載されている。
一態様においては、本発明の化合物と組み合わせて使用されるニューロキニン-1受容体アンタゴニストは、2-(R)-(1-(R)-(3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル)エトキシ)-3-(S)-(4-フルオロフェニル)-4-(3-(5-オキソ-1H,4H-1,2,4-トリアゾロ)メチル)モルホリン、または薬学的に許容されるその塩(米国特許第5,719,147号に記載されている)から選択される。
本発明の化合物は、貧血の処置に有用な薬物と共に投与することもできる。そのような貧血処置剤は、例えば、持続性エリスロポエチン受容体活性化剤 (例えばエポエチンα) である。
本発明の化合物は、好中球減少の処置に有用な薬物と共に投与することもできる。そのような好中球減少処置剤は、例えば好中球の産生および機能を調節する造血成長因子、例えばヒト顆粒球コロニー刺激因子 (G-CSF) である。G-CSFの例はフィルグラスチムを包含する。
本発明の化合物は、免疫増強剤、例えばレバミソール、カルメット-ゲラン菌、オクトレオチド、イソプリノシンおよびザダキシン(Zadaxin)と組み合わせて使用することもできる。
本発明の化合物は、ビスホスホネート (ビスホスホネート、ジホスホネート、ビスホスホン酸およびジホスホン酸を包含すると理解される) との組み合わせとしても、骨癌を包含する癌の治療または予防に有用である。ビスホスホネートの例は、次のものを包含するがそれらに限定されない:エチドロネート (ジドロネル (Didronel))、パミドロネート (アレディア)、アレンドロネート (フォサマックス (Fosamax))、リセドロネート (アクトネル)、ゾレドロネート (ゾメタ)、イバンドロネート (ボニバ)、インカドロネートまたはシマドロネート、クロドロネート、EB-1053、ミノドロネート、ネリドロネート、ピリドロネートおよびチルドロネート(それらの薬学的に許容される塩、誘導体、水和物および混合物を包含する)。
本発明の化合物は、アロマターゼ阻害剤との組み合わせとしても、乳癌の治療または予防に有用である。アロマターゼ阻害剤の例は、アナストロゾール、レトロゾールおよびエキセメスタンを包含するがそれらに限定されない。
本発明の化合物は、siRNA薬との組み合わせとしても、癌の治療または予防に有用である。
本発明の化合物は、新生物細胞の最終分化を誘導する化合物との組み合わせとしても、癌の治療または予防に有用である。適当な分化誘導剤は、下記文献の1つまたはそれ以上に記載される化合物を包含する:
a) 極性化合物 (Marksら (1987); Friend, C.、Scher, W.、Holland, J.W.、およびSato, T. (1971) Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 68: 378-382; Tanaka, M.、Levy, J.、Terada, M.、Breslow, R.、Rifkind, R.A.、およびMarks, P.A. (1975) Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 72: 1003-1006; Reuben, R.C.、Wife, R.L.、Breslow, R.、Rifkind, R.A.、およびMarks, P.A. (1976) Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 73: 862-866);
b) ビタミンDおよびレチノイン酸の誘導体 (Abe, E.、Miyaura, C.、Sakagami, H.、Takeda, M.、Konno, K.、Yamazaki, T.、Yoshika, S.、およびSuda, T. (1981) Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 78: 4990-4994; Schwartz, E.L.、Snoddy, J.R.、Kreutter, D.、Rasmussen, H.、およびSartorelli, A.C. (1983) Proc. Am. Assoc. Cancer Res. 24: 18; Tanenaga, K.、Hozumi, M.、およびSakagami, Y. (1980) Cancer Res. 40: 914-919);
c) ステロイドホルモン (Lotem, J.およびSachs, L. (1975) Int. J. Cancer 15: 731-740);
d) 成長因子 (Sachs, L. (1978) Nature (Lond.) 274: 535、Metcalf, D. (1985) Science、229: 16-22);
e) プロテアーゼ (Scher, W.、Scher, B.M.、およびWaxman, S. (1983) Exp. Hematol. 11: 490-498; Scher, W.、Scher, B.M.、およびWaxman, S. (1982) Biochem. & Biophys. Res. Comm. 109: 348-354);
f) 発癌プロモーター (Huberman, E.およびCallaham, M.F. (1979) Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 76: 1293-1297; Lottem, J.およびSachs, L. (1979) Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 76: 5158-5162); および
g) DNAまたはRNA合成の阻害剤 (Schwartz, E.L. およびSartorelli, A.C. (1982) Cancer Res. 42: 2651-2655、Terada, M.、Epner, E.、Nudel, U.、Salmon, J.、Fibach, E.、Rifkind, R.A.、およびMarks, P.A. (1978) Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 75: 2795-2799; Morin, M.J. およびSartorelli, A.C. (1984) Cancer Res 44: 2807-2812; Schwartz, E.L.、Broun, B.J.、Nierenberg, M.、Marsh, J.C.、およびSartorelli, A.C. (1983) Cancer Res. 43: 2725-2730; Sugano, H.、Furusawa, M.、Kawaguchi, T.、およびIkawa, Y. (1973) Bibl. Hematol. 39: 943-954; Ebert, P.S.、Wars, I.、およびBuell, D.N. (1976) Cancer Res. 36: 1809-1813; Hayashi, M.、Okabe, J.、およびHozumi, M. (1979) Gann 70: 235-238)。
本発明の化合物は、γ-セクレターゼ阻害剤との組み合わせとしても、癌の治療または予防に有用でありうる。
処置有効量の式Iの化合物を、放射線療法および/または下記から選択される第2の化合物と組み合わせて投与することを含んでなる癌の処置方法も、本発明の範囲に含まれる:エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞毒性細胞増殖抑制、増殖抑制剤、プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、血管形成阻害剤、PPAR-γアゴニスト、PPAR-δアゴニスト、自然多剤耐性阻害剤、制吐剤、貧血の処置に有用な薬物、好中球減少の処置に有用な薬物、免疫増強剤、細胞増殖および生存シグナリング阻害剤、ビスホスホネート、アロマターゼ阻害剤、siRNA薬、γ-セクレターゼ阻害剤、受容体チロシンキナーゼ (RTK) 阻害剤、および細胞周期チェックポイント阻害剤。
本発明の化合物は、次の処置剤との組み合わせにおいて有用である:アバレリクス (Plenaxis depot(登録商標)); アルデスロイキン (Prokine(登録商標)); アルデスロイキン (Proleukin(登録商標)); アレムツズマブ (Campath(登録商標)); アリトレチノイン (Panretin(登録商標)); アロプリノール (Zyloprim(登録商標)); アルトレタミン (Hexalen(登録商標)); アミホスチン (Ethyol(登録商標)); アナストロゾール (Arimidex(登録商標)); 三酸化ヒ素(Trisenox(登録商標)); アスパラギナーゼ (Elspar(登録商標)); アザシジチン (Vidaza(登録商標)); ベンダムスチンヒドロクロライド (Treanda(登録商標)); ベバシズマブ (Avastin(登録商標)); ベキサロテンカプセル (Targretin(登録商標)); ベキサロテンゲル (Targretin(登録商標)); ブレオマイシン (Blenoxane(登録商標)); ボルテゾミブ (Velcade(登録商標)); 静注用ブスルファン (Busulfex(登録商標)); 経口用ブスルファン (Myleran(登録商標)); カルステロン (Methosarb(登録商標)); カペシタビン (Xeloda(登録商標)); カルボプラチン (Paraplatin(登録商標)); カルムスチン (BCNU(登録商標)、BiCNU(登録商標)); カルムスチン (Gliadel(登録商標)); ポリフェプロザン20カルムスチンインプラント (Gliadel Wafer(登録商標)); セレコキシブ (Celebrex(登録商標)); セツキシマブ (Erbitux(登録商標)); クロラムブシル (Leukeran(登録商標)); シスプラチン (Platinol(登録商標)); クラドリビン (Leustatin(登録商標)、2-CdA(登録商標)); クロファラビン (Clolar(登録商標)); シクロホスファミド (Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標)); シクロホスファミド (Cytoxan Injection(登録商標)); シクロホスファミド (Cytoxan Tablet(登録商標)); シタラビン (Cytosar-U(登録商標)); シタラビンリポソーム (DepoCyt(登録商標)); ダカルバジン (DTIC-Dome(登録商標)); ダクチノマイシン、アクチノマイシンD (Cosmegen(登録商標)); ダルテパリンナトリウム注射剤 (Fragmin(登録商標)); ダルベポエチンアルファ (Aranesp(登録商標)); ダサチニブ (Sprycel(登録商標)); ダウノルビシンリポソーム (DanuoXome(登録商標)); ダウノルビシン、ダウノマイシン (Daunorubicin(登録商標)); ダウノルビシン、ダウノマイシン (Cerubidine(登録商標)); デガレリクス (Firmagon(登録商標)); デニロイキンディフティトックス (Ontak(登録商標)); デクスラゾキサン (Zinecard(登録商標)); デクスラゾキサンヒドロクロライド (Totect(登録商標)); ドセタキセル (Taxotere(登録商標)); ドキソルビシン (Adriamycin PFS(登録商標)); ドキソルビシン (Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標)); ドキソルビシン (Adriamycin PFS Injection(登録商標)); ドキソルビシンリポソーム (Doxil(登録商標)); ドロモスタノロンプロピオネート (Dromostanolone(登録商標)); ドロモスタノロンプロピオネート (Masterone Injection(登録商標)); エクリズマブ注射剤 (Soliris(登録商標)); エリオットB液 (Elliott’s B Solution (登録商標)); エルトロンボパグ (Promacta(登録商標)); エピルビシン (Ellence(登録商標)); エポエチンα (epogen(登録商標)); エルロチニブ (Tarceva(登録商標)); エストラムスチン (Emcyt(登録商標)); エトポシドホスフェート (Etopophos(登録商標)); エトポシド、VP-16 (Vepesid(登録商標)); エベロリムス錠 (Afinitor(登録商標)); エキセメスタン (Aromasin(登録商標)); フェルモキシトール (Feraheme Injection(登録商標)); フィルグラスチム (Neupogen(登録商標)); フロクスウリジン (動脈内) (FUDR(登録商標)); フルダラビン (Fludara(登録商標)); フルオロウラシル、5-FU (Adrucil(登録商標)); フルベストラント (Faslodex(登録商標)); ゲフィチニブ (Iressa(登録商標)); ゲムシタビン (Gemzar(登録商標)); ゲムツズマブ オゾガマイシン (Mylotarg(登録商標)); ゴセレリンアセテート (Zoladex Implant(登録商標)); ゴセレリンアセテート (Zoladex(登録商標)); ヒストレリンアセテート (Histrelin implant(登録商標)); ヒドロキシウレア (Hydrea(登録商標)); イブリツモマブチウキセタン (Zevalin(登録商標)); イダルビシン (Idamycin(登録商標)); イホスファミド (IFEX(登録商標)); イマチニブメシレート (Gleevec(登録商標)); インターフェロンα 2a (Roferon A(登録商標)); インターフェロンα-2b (Intron A(登録商標)); ヨーベングアンI 123注射剤 (AdreView(登録商標)); イリノテカン (Camptosar(登録商標)); イキサベピロン (Ixempra(登録商標)); ラパチニブ錠 (Tykerb(登録商標)); レナリドマイド (Revlimid(登録商標)); レトロゾール (Femara(登録商標)); ロイコボリン (Wellcovorin(登録商標)、Leucovorin(登録商標)); リュープロリドアセテート (Eligard(登録商標)); レバミソール (Ergamisol(登録商標)); ロムスチン、CCNU (CeeBU(登録商標)); メクロレタミン、ナイトロジェンマスタード (Mustargen(登録商標)); メゲストロールアセテート (Megace(登録商標)); メルファラン、L-PAM (Alkeran(登録商標)); メルカプトプリン、6-MP (Purinethol(登録商標)); メスナ (Mesnex(登録商標)); メスナ (Mesnex tabs(登録商標)); メトトレキサート (Methotrexate(登録商標)); メトキサレン (Uvadex(登録商標)); マイトマイシン C (Mutamycin(登録商標)); ミトタン (Lysodren(登録商標)); ミトキサントロン (Novantrone(登録商標)); ナンドロロンフェンプロピオネート (Durabolin-50(登録商標)); ネララビン (Arranon(登録商標)); ニロチニブ (Tasigna(登録商標)); ノフェツモマブ (Verluma(登録商標)); オファツムマブ (Arzerra(登録商標)); オプレルベキン (Neumega(登録商標)); オキサリプラチン (Eloxatin(登録商標)); パクリタキセル (Paxene(登録商標)); パクリタキセル (Taxol(登録商標)); パクリタキセル タンパク質結合粒子 (Abraxane(登録商標)); パリフェルミン (Kepivance(登録商標)); パミドロネート (Aredia(登録商標)); パニツムマブ (Vectibix(登録商標)); パゾパニブ錠 (Votrienttm(登録商標)); ペガデマーゼ (Adagen (Pegademase Bovine)(登録商標)); ペガスパルガーゼ (Oncaspar(登録商標)); ペグフィルグラスチム (Neulasta(登録商標)); ペメトレキセドジナトリウム (Alimta(登録商標)); ペントスタチン (Nipent(登録商標)); ピポブロマン (Vercyte(登録商標)); プレリキサフォル (Mozobil(登録商標)); プリカマイシン、ミトラマイシン (Mithracin(登録商標)); ポルフィマーナトリウム (Photofrin(登録商標)); プララトレキサート注射剤 (Folotyn(登録商標)); プロカルバジン (Matulane(登録商標)); キナクリン (Atabrine(登録商標)); ラスブリカーゼ (Elitek(登録商標)); ラロキシフェンヒドロクロライド (Evista(登録商標)); リツキシマブ (Rituxan(登録商標)); ロミデプシン (Istodax(登録商標)); ロミプロスチム (Nplate(登録商標)); サルグラモスチム (Leukine(登録商標)); サルグラモスチム (Prokine(登録商標)); ソラフェニブ (Nexavar(登録商標)); ストレプトゾシン (Zanosar(登録商標)); スニチニブマレエート (Sutent(登録商標)); タルク (Sclerosol(登録商標)); タモキシフェン (Nolvadex(登録商標)); テモゾロミド (Temodar(登録商標)); テムシロリムス (Torisel(登録商標)); テニポシド、VM-26 (Vumon(登録商標)); テストラクトン (Teslac(登録商標)); チオグアニン、6-TG (Thioguanine(登録商標)); チオテパ (Thioplex(登録商標)); トポテカン (Hycamtin(登録商標)); トレミフェン (Fareston(登録商標)); トシツモマブ (Bexxar(登録商標)); トシツモマブ/I-131 トシツモマブ (Bexxar(登録商標)); トラスツマブ (Herceptin(登録商標)); トレチノイン、ATRA (Vesanoid(登録商標)); ウラシルマスタード (Uracil Mustard Capsules(登録商標)); バルルビシン (Valstar(登録商標)); ビンブラスチン (Velban(登録商標)); ビンクリスチン (Oncovin(登録商標)); ビノレルビン (Navelbine(登録商標)); ボリノスタット (Zolinza(登録商標)); およびゾレドロネート (Zometa(登録商標))。
本発明の化合物と組み合わせるのに適当な他の抗癌剤の例は、下記からなる群から選択されるが、それらに限定されない:細胞増殖抑制剤、シスプラチン、デフォロリムス (PCT出願公開第2003/064383号に記載されている)、ドキソルビシン、リポソーム化ドキソルビシン (例えば、Caelyx(登録商標)、Myocet(登録商標)、Doxil(登録商標))、タキソテール、タキソール、エトポシド、イリノテカン、カンプトスター (Camptostar)、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、エポチロン、タモキシフェン、5-フルオロウラシル、メトトレキサート、テモゾロミド、シクロホスファミド、SCH 66336、R115777(登録商標)、L778,123(登録商標)、BMS 214662(登録商標)、Iressa(登録商標)、Tarceva(登録商標)、抗EGFR抗体、抗IGFR抗体 (例えば2005年1月23日発行のUS 2005/0136063に記載されるものを包含する)、ESK阻害剤、KSP阻害剤 (例えばWO 2006/098962およびWO 2006/098961に記載されるものを包含する; イスピネシブ、SB-743921 (Cytokinetics)、中心体結合タンパク質E (“CENP-E”) 阻害剤 (例えば、GSK-923295)、Gleevec(登録商標)、イントロン、Ara-C、アドリアマイシン、シトキサン、ゲムシタビン、ウラシルマスタード、クロルメチン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、フロクスウリジン、シタラビン、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、フルダラビン ホスフェート、オキサリプラチン、ロイコボリン、ELOXATIN(TM)、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン C、L-アスパラギナーゼ、テニポシド 17α-エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フロキシメステロン、ドロモスタノロン プロピオネート、テストラクトン、メゲストロールアセテート、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、メドロキシプロゲステロン アセテート、リュープロリド、フルタミド、トレミフェン、ゴセレリン、シスプラチン、カルボプラチン、ヒドロキシウレア、アムサクリン、プロカルバジン、ミトタン、ミトキサントロン、レバミソール、ナベルベン (Navelbene)、アナストラゾール、レトラゾール (Letrazole)、カペシタビン、レロキサフィン (Reloxafine)、ドロロキサフィン (Droloxafine)、ヘキサメチルメラミン、アバスチン、ハーセプチン、ベキサール、ボルテゾミブ (「ベルケイド」)、ゼヴァリン、トリセノックス、ゼローダ、ビノレルビン、ポルフィマー、リポソーム化アービタックス、チオテパ、アルトレタミン、メルファラン、トラスツマブ、レトロゾール、フルベストラント、エキセメスタン、フルベストラント、イホスファミド、リツキシマブ、C225(登録商標)、サトラプラチン、マイロターグ、アバスチン、リツキサン、パニツムマブ、スーテント、ソラフェニブ、スプリセル (ダサチニブ)、ニロチニブ、タイケルブ (ラパチニブ) およびキャンパス。
一態様において、本発明は、ある量の本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩と、下記のものから選択されるある量のもう1つの抗癌剤を投与することを含んでなる、癌を処置する方法を提供する:アドリアマイシン、アルトレタミン、アミドックス、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストラゾール、抗EGFR抗体、3-AP、アフィディコロン(Aphidicolon)、Ara-C、三酸化ヒ素、L-アスパラギナーゼ、ベバシズマブ、ブレオマイシン、BMS 214662、ボルテゾミブ、ブスルファン、キャンパス、カンプトスター (Camptostar)、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、中心体結合タンパク質E ("CENP-E") 阻害剤、セツキシマブ、クラドリビン、クロラムブシル、クロルメチン、クロロトリアニセン、シスプラチン、クロファラビン、シクロホスファミド、シタラビン、細胞増殖抑制剤、シトキサン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ダサチニブ、デフォロリムス、デオキシコホルマイシン、ジドックス、ジエチルスチルベストロール、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドロモスタノロン、ドロロキサフィン (Droloxafine)、エピルビシン、エポチロン、ERK阻害剤、エルロチニブ、エトポシド、17α-エチニルエストラジオール、エストラムスチン、エキセメスタン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルダラビン ホスフェート、5-フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルタミド、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブ オゾガマイシン、ゴセレリン、GSK-923295、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシプロゲステロン、ヒドロキシウレア、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ メシレート、イントロン、イリノテカン、イスピネシブ、KSP阻害剤、L778,123、ラパチニブ、ロイコビリン (Leucovirin)、リュープロリド、レロゾール (Lerozole)、レトラゾール (Letrazole)、レバミゾール、ドキソルビシンリポソーム、ロムスチンリポソーム、ロナファルニブ、メドロキシプロゲステロン アセテート、メゲストロール アセテート、メルファラン、6-メルカプトプリン、メトキシトレキサート (Methoxtrexate)、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、ミトラマイシン、マイトマイシン C、ミトタン、ミトキサントロン、ナベルベン (Navelbene)、ニロチニブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パニツミマブ (Panitubimab)、ペントスタチン、ピポブロマン、ポルフィマー、プレドニゾロン、プレドニゾン プロピオネート、プロカルバジン、レロキサフィン (Reloxafine)、リツキシマブ、サトリプラチン (Satriplatin)、SB-743921、Sml1、ソラフィニブ (Sorafinib)、ストレプトゾシン、スニチニブ、タモキシフェン、タキソテール、タキソール、テモゾロミド、テニポシド、テストラクトン、テストステロン、テザシタビン (Tezacitabine)、6-チオグアニン、チオテパ、チピファルニブ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツマブ、トリアムシノロン、トリアピン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホラミン、トリミドックス、ウラシルマスタード、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビン。
一態様において、本発明は、ある量の本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩と、ある量の1種またはそれ以上のMAPキナーゼ経路阻害剤、例えばbRaf、MEK、またはERK阻害剤とを、必要とする患者投与することを含んでなる、癌を処置する方法を提供する。
他の一態様において、本発明は、ある量の本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩と、ある量の1種またはそれ以上のERK阻害剤 (例えば、WO2008/156739、WO2007/070398、WO 2008/156739および米国特許出願公開第2007/0232610号に記載される化合物) とを、必要とする患者投与することを含んでなる、癌を処置する方法を提供する。
一態様において、本発明は、ある量の本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩と、ある量の1種またはそれ以上の抗IGF-1R抗体とを投与することを含んでなる、癌を処置する方法を提供する。特異的抗IGF-1R抗体は、ダロツズマブ、フィギツムマブ、シクスツムマブ、SHC 717454、Roche R1507、EM164またはAmgen AMG479を包含するが、それらに限定されない。
本発明は、処置有効量の式Iの化合物および下記から選択される第2の化合物を含有する、癌の治療または予防に有用な医薬組成物をも包含する:エストロゲン受容体モジュレーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞毒性/細胞増殖抑制剤、増殖抑制剤、プレニル-タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、血管形成阻害剤、PPAR-γアゴニスト、PPAR-δアゴニスト、細胞増殖および生存シグナリング阻害剤、ビスホスホネート、アロマターゼ阻害剤、siRNA薬、γ-セクレターゼ阻害剤、受容体チロシンキナーゼ (RTK) 阻害剤、および細胞周期チェックポイント阻害剤。
本明細書に記載される本発明化合物の併用のアプローチはいずれも、本発明の範囲に包含される。
前記のように、NSAIDとの組み合わせは、強力なCOX-2阻害剤であるNSAIDの使用に関する。ここで、NSAIDは、本明細書に記載される細胞またはミクロソームアッセイで測定して、COX-2阻害IC50が1μMまたはそれ以下である場合、強力であるという。
本発明は、選択的COX-2阻害剤であるNSAIDとの組み合わせをも包含する。ここで、選択的COX-2阻害剤であるNSAIDは、後述の細胞またはミクロソームアッセイにおいて評価されるCOX-1に対するIC50とCOX-2に対するIC50との比により測定した場合、COX-1よりもCOX-2の阻害に少なくとも100倍特異的なものとして定義される。そのような化合物は、次の文献に開示されているものを包含するが、それらに限定されない:米国特許第5,474,995号(1995年12月12日発行)、米国特許第5,861,419号(1999年1月19日発行)、米国特許第6,001,843号(1999年12月14日発行)、米国特許第6,020,343号(2000年2月1日発行)、米国特許第5,409,944号(1995年4月25日発行)、米国特許第5,436,265号(1995年7月25日発行)、米国特許第5,536,752号(1996年7月16日発行)、米国特許第5,550,142号(1996年8月27日発行)、米国特許第5,604,260号(1997年2月18日発行)、米国特許第5,698,584号(1997年12月16日発行)、米国特許第5,710,140号(1998年1月20日発行)、WO 94/15932(1994年7月21日発行)、米国特許第5,344,991号(1994年6月6日発行)、米国特許第5,134,142号(1992年7月28日発行)、米国特許第5,380,738号(1995年1月10日発行)、米国特許第5,393,790号(1995年2月20日発行)、米国特許第5,466,823号(1995年11月14日発行)、米国特許第5,633,272号(1997年5月27日発行)、および米国特許第5,932,598号(1999年8月3日発行)。
本発明の処置方法に特に有用なCOX-2阻害剤は次のものである:
3-フェニル-4-(4-(メチルスルホニル)フェニル)-2-(5H)-フラノン
Figure 2014514321
および5-クロロ-3-(4-メチルスルホニル)フェニル-2-(2-メチル-5-ピリジニル)ピリジン
Figure 2014514321
または薬学的に許容されるそれらの塩。
上記COX-2阻害化合物の合成のための一般的なおよび特定の方法は、米国特許第5,474,995号(1995年12月12日発行)、米国特許第5,861,419号(1999年1月19日発行)、および米国特許第6,001,843号(1999年12月14日発行)に記載されている。
COX-2の特異的阻害剤として記載されており、したがって本発明に有用である化合物は、次のものを包含するがそれらに限定されない:
Figure 2014514321
Figure 2014514321
Figure 2014514321
または薬学的に許容されるそれらの塩。
COX-2の特異的阻害剤として記載され、したがって本発明に有用な化合物、およびその合成方法は、以下の特許、特許出願および公報に記載されている:WO 94/15932(1994年7月21日発行)、米国特許第5,344,991号(1994年6月6日発行)、米国特許第5,134,142号(1992年7月28日発行)、米国特許第5,380,738号(1995年1月10日発行)、米国特許第5,393,790号(1995年2月20日発行)、米国特許第5,466,823号(1995年11月14日発行)、米国特許第5,633,272号(1997年5月27日発行)、および米国特許第5,932,598号(1999年8月3日発行)。
COX-2の特異的阻害剤であり、したがって本発明に有用な化合物、およびその合成方法は、以下の特許、特許出願および公報に記載されている:米国特許第5,474,995号(1995年12月12日発行)、米国特許第5,861,419号(1999年1月19日発行)、米国特許第6,001,843号(1999年12月14日発行)、米国特許第6,020,343号(2000年2月1日発行)、米国特許第5,409,944号(1995年4月25日発行)、米国特許第5,436,265号(1995年7月25日発行)、米国特許第5,536,752号(1996年7月16日発行)、米国特許第5,550,142号(1996年8月27日発行)、米国特許第5,604,260号(1997年2月18日発行)、米国特許第5,698,584号(1997年12月16日発行)、および米国特許第5,710,140号(1998年1月20日発行)。
製剤
本発明の化合物は、標準的な薬学的方法にしたがって、単独で、または好ましくは、薬学的に許容される担体、添加剤または希釈剤、場合により既知のアジュバント、例えばアラムと組み合わせた医薬組成物として、哺乳動物、好ましくはヒトに投与しうる。化合物は、経口的に、または非経口的に、例えば静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、直腸および/または局所外用投与経路により投与しうる。
他の薬剤との組み合わせとして処方される場合、そのような組み合わせ製剤は、本発明化合物を後述の用量範囲内の用量で、他の薬学的活性剤をその承認された用量範囲内の用量で含む。組み合わせ製剤が不適当である場合は、本発明の化合物と既知の薬学的に許容される薬物とを逐次使用しうる。
経口用の製剤は、内部の活性成分が不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセルとして供するか、または内部の活性成分が水溶性担体、例えばポリエチレングリコール、または油性媒体、例えば落花生油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセルとして供しうる。
本発明化合物を、特に化学療法のために経口投与するには、選択された化合物を例えば錠剤もしくはカプセル剤、または水性の溶液もしくは懸濁液の形態で投与しうる。経口用の錠剤においては、通常用いられる担体は、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを包含し、滑剤、例えばステアリン酸マグネシウムが通常加えられる。カプセル形態で経口投与するためには、有用な希釈剤は、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンを包含する。経口投与に水性懸濁液が必要な場合は、活性成分を乳化および懸濁化剤と組み合わせる。所望により、ある種の甘味剤および/または香味剤を添加しうる。筋肉内、腹腔内、皮下および静脈内投与のためには、活性成分の滅菌溶液を通常調製し、溶液のpHを適当に調節および緩衝する必要がある。静脈内投与のためには、製剤を等張とするために、溶質の総濃度を調節すべきである。
水性懸濁液は、活性成分を、水性懸濁液の製造に適当な添加剤との混合物として含有する。そのような添加剤としての懸濁剤は、例えばナトリウム カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウム アルギネート、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガムである;分散または湿潤剤は、天然のフォスファチド、例えばレシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールの部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物の部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートでありうる。水性懸濁液はまた、1種またはそれ以上の防腐剤、例えばエチルまたはn-プロピルp-ヒドロキシベンゾエート、1種またはそれ以上の着色剤、1種またはそれ以上の香味剤、および1種またはそれ以上の甘味剤、例えばスクロース、サッカリンまたはアスパルテームを含有しうる。
油性懸濁液は、活性成分を植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはココナツ油、または鉱油、例えば流動パラフィンに懸濁させることによって調製しうる。油性懸濁液は、増粘剤、例えば蜜蝋、固形パラフィンまたはセチルアルコールを含有しうる。のみやすい経口製剤を提供するためには、前記のような甘味剤、および香味剤を添加しうる。このような組成物は、抗酸化剤、例えばブチル化ヒドロキシアニソールまたはアルファ-トコフェロールの添加により防腐しうる。
水を加えて水性懸濁液を調製するのに適当な分散しうる粉末および顆粒は、活性成分を、分散または湿潤剤、懸濁剤および1種またはそれ以上の防腐剤との混合物として提供する。適当な分散または湿潤剤および懸濁剤は、先に例示したものである。さらなる添加剤、例えば甘味剤、香味剤および着色剤も添加しうる。このような組成物は、抗酸化剤、例えばアスコルビン酸の添加により防腐しうる。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤の形態であってもよい。油相は、植物油、例えばオリーブ油または落花生油、または鉱油、例えば流動パラフィン、フォスファチド、例えば大豆レシチン、および脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、および該部分エステルとエチレン オキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートでありうる。乳剤は、甘味剤、香味剤、防腐剤および抗酸化剤をも含有しうる。
シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースを用いて調製しうる。そのような製剤は、粘滑剤、防腐剤、香味剤および着色剤ならびに抗酸化剤をも含有しうる。
本発明の医薬組成物は、注射可能な滅菌水溶液の形態でありうる。使用し得る許容される賦形剤および溶媒には、水、リンガー液および等張塩化ナトリウム溶液が包含される。
注射可能な滅菌製剤は、活性成分が油相に溶解している注射可能な滅菌水中油型マイクロエマルジョンであってもよい。例えば、活性成分を最初に大豆油およびレシチンの混合物に溶解しうる。次いで、該油溶液を水とグリセロールとの混合物に入れて加工してマイクロエマルジョンを形成しうる。
注射可能な溶液またはマイクロエマルジョンは、局所ボーラス注射によって患者の血流に導入しうる。あるいは、本発明化合物の一定の循環濃度が保たれるように溶液またはマイクロエマルジョンを投与することが有利でありうる。そのような一定濃度を維持するためには、連続静脈内デリバリー装置を利用しうる。そのような装置の例は、Deltec CADD-PLUSTM モデル5400 静脈内ポンプである。
本発明の医薬組成物は、筋肉内および皮下投与用の、注射可能な滅菌水性懸濁液または油性懸濁液の形態でありうる。この懸濁液は、上記の適当な分散または湿潤剤および懸濁剤を用いて、従来の方法にしたがって調製しうる。注射可能な滅菌製剤は、非経口投与のために許容される無毒性希釈剤または溶媒中の注射可能な滅菌溶液または懸濁液、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液でありうる。さらに、滅菌不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として従来用いられている。この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを包含するいずれの穏やかな不揮発性油を使用してもよい。さらに、脂肪酸、例えばオレイン酸を注射可能な製剤中に使用しうる。
式Iの化合物は、直腸投与のために坐剤の形態で投与することもできる。そのような組成物は、薬物を、常温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって直腸内で融解して薬物を放出する適当な非刺激性賦形剤と混合することによって調製しうる。そのような材料は、カカオ脂、グリセロゼラチン、硬化植物油、異なる分子量のポリエチレングリコールの混合物、およびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルを包含する。
局所外用のためには、式Iの化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁液等を使用する。(この適用の目的のためには、局所外用剤は洗口剤および含嗽剤を包含する。)
本発明の化合物は、鼻内投与形態で、適当な鼻内用賦形剤およびデリバリー装置の局所使用によって、または当業者によく知られた形態の経皮パッチを用いて経皮経路によって投与しうる。経皮デリバリーシステムの形態での投与のためには、投与は当然、投与レジメンを通して間欠的であるよりもむしろ連続的でありうる。本発明の化合物は、カカオ脂、グリセロゼラチン、硬化植物油、異なる分子量のポリエチレングリコールの混合物、およびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルのような基剤を使用した坐剤として送達してもよい。
本発明の化合物のヒトに投与する場合は、1日当たりの用量は通常、各患者の年齢、体重および応答性ならびに症状の重篤度によって一般に異なる用量を考慮して、処方する医師により決定されうる。
1つの適用例において、適当な量の化合物が、癌治療を受ける哺乳動物に投与される。1日当たり約0.1〜60 mg/kg体重、好ましくは1日当たり約0.5〜40 mg/kg体重の量で投与を行う。
本発明の化合物は、下記反応式に示される反応を用い、さらに文献により知られるかまたは実験手順において例示される他の標準的な方法によって、調製することができる。したがって、そのような反応式は、挙げられている化合物によっても、また例示のために用いられている特定の置換基によっても、制限されるものではない。反応式に示される置換基番号は、特許請求の範囲において用いられるものと相関する必要はない。
実施例
Figure 2014514321
反応式Aに、下記工程を含む式Iの化合物の詳細な製造方法を示す:
工程1a: 式1:
Figure 2014514321
[式中、R1は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物(市販されているか、または当分野でよく知られた方法によって合成しうる)をジアゾ化するために、NaNO2およびHClと-10〜5℃の温度範囲で反応させる。次いで、このジアゾ化混合物を、メタノールまたはエタノールのような溶媒中のKOHまたはNaOHから選択される塩基中の試薬エチル2-メチル-3-オキソブタノエートのアルカリ性溶液に-20〜-15℃の温度範囲で滴下して、式2:
Figure 2014514321
[式中、R1は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
工程1b: 式2の化合物を、ルイス酸、例えばZnCl2、AlCl3、BF3、P2O5またはポリリン酸と、80〜120℃の温度範囲で5〜12時間反応させることにより環化して、式3:
Figure 2014514321
[式中、R1は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
工程1c: 式3の化合物を、硫酸および無水酢酸と、0〜30℃の温度範囲で10〜20時間反応させることによりスルホン化して、式4:
Figure 2014514321
[式中、R1は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
工程1d: DMF、二塩化メチレンまたはそれらの混合物から選択される溶媒中、トリエチルアミンまたはピリジンから選択される適当な有機塩基の存在下に、式4の化合物と塩化オキサリルまたは塩化チオニルとを、25〜50℃の温度範囲で1〜6時間反応させて、式4の化合物に対応するスルホニルクロリドを生成する。それをさらに、ジクロロメタンまたはクロロホルムから選択される溶媒中、ピリジンまたはトリエチルアミンピリジンから選択される有機塩基の存在下に、式E:
Figure 2014514321
[式中、R9は式Iにおいて定義されるとおりである]
で示される中間体と、室温 (25〜30℃) で2〜12時間反応させて、式5:
Figure 2014514321
[式中、R1およびR9は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
工程1e: メタノール、エタノール、THF、水またはそれらの混合物から選択される適当な溶媒中で、式5の化合物をFeおよびNH4Cl、ZnおよびHCl、またはSnCl2から選択される還元剤との反応により2〜8時間還元して、式6:
Figure 2014514321
[式中、R1およびR9は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
工程1f: 式6の化合物をイソプロピルアルコールおよびNH3と、密封管内で80〜120℃の温度範囲で10〜18時間、またはマイクロ波の作用下に10〜15分間反応させて、式7:
Figure 2014514321
[式中、R1およびR9は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
工程1g: ジクロロメタンまたは酢酸エチルから選択される適当な溶媒中、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよび場合によりHunig塩基のような適当な塩基中のトリフルオロ酢酸の存在下に、式7の化合物を式F:
Figure 2014514321
[式中、式Iにおいて定義されるように、R3は場合により置換されたヘテロシクリルまたは-X-Yであり、ここで、Xは(C3-C8)-シクロアルキレンであり、YはHである]
で示される試薬と、室温で0.5〜2時間反応させて、式I:
Figure 2014514321
[式中、R1およびR9は式Iにおいて定義されるとおりであり; R2はHであり、R3は場合により置換されたヘテロシクリルまたは-X-Yであり、ここで、Xは(C3-C8)-シクロアルキレンであり、YはHである]
の化合物を得る。
工程1h: 前記式Iの化合物を、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸またはp-トルエンスルホン酸から選択される酸と反応させて、薬学的に許容される式Iの化合物の塩を得る。
工程1j: トルエン、ジオキサンまたはTHFから選択される適当な溶媒中で、式7の化合物を、式:(R3)2O、R3OHまたはR11NC(Z) の化合物と、70〜100℃の温度範囲で約1〜4時間反応させて、R3が-C(Z)XC(O)Yまたは-C(Z)NR8R11(ここで、R8はHであり、Z、X、YおよびR11は式Iにおいて定義されるとおりである)である式Iの化合物を得る。
工程1k: 工程1jの式Iの化合物を、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸またはp-トルエンスルホン酸から選択される酸と反応させて、薬学的に許容される式Iの化合物の塩を得る。
工程1m: 無水炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンまたはピリジンから選択される適当な塩基の存在下に、式7の化合物を、式:R3-ハライド[式中、R3は-X-Yであり、ここでXおよびYは式Iにおいて定義されるとおりである]で示される化合物と反応させて、式Iの化合物を得る。
工程1n: 工程1mの式Iの化合物を、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸またはp-トルエンスルホン酸から選択される酸と反応させて、薬学的に許容される式Iの化合物の塩を得る。
Figure 2014514321
反応式Bに、下記工程を含む式Eの化合物の詳細な製造方法を示す。
工程2a:
式:R9-OH[式中、R9は式Iにおいて定義されるとおりである]の化合物 (市販されているか、または当分野でよく知られた方法により合成しうる) と(R)-2-(クロロメチル)オキシランとを、水性NaOHまたは水性KOHのような塩基、および相間移動触媒である硫酸水素テトラブチルアンモニウムの存在下に、80〜120℃の温度範囲で1〜4時間反応させて、式A:
Figure 2014514321
[式中、R9は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
工程2b:
クロロホルム、四塩化炭素またはジクロロメタンから選択される溶媒中で、式Bの化合物 (市販されている) をクロロスルホン酸と、該酸を加える間は0〜10℃で、次いで室温で10〜16時間反応させて、式C:
Figure 2014514321
の化合物を得る。
工程2c:
トルエン、ジオキサンまたはTHFから選択される適当な溶媒中、NaOHまたはKOHのような水性塩基の存在下、硫酸水素テトラブチルアンモニウムのような相間移動触媒の存在下に、30〜50℃の温度範囲で、式Aの化合物と式Cの化合物とを10〜16時間反応させて、式D:
Figure 2014514321
[式中、R9は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
工程2d:
二酸化炭素雰囲気中、エタノールまたはメタノールから選択される溶媒中で、式Dの化合物を蟻酸アンモニウムおよび10% Pd/Cと共に50〜70℃で1〜3時間還流することによって脱ベンジル化して、式E:
Figure 2014514321
[式中、R9は式Iにおいて定義されるとおりである]
の化合物を得る。
合成
Figure 2014514321
エチル 2-(2-(4-クロロ-2-ニトロフェニル)ヒドラゾノ)プロパノエート(2)の合成
Figure 2014514321
方法:エタノール(4.0L)中のエチル2-メチルアセトアセテート(965g)の氷冷溶液に、KOH(50%)(1.528kg)を0〜-10℃で加えた。次いで、この混合物を氷(20.0kg)で希釈した。並行して、2-ニトロ-4-クロロアニリン(1.0kg)、濃HCl(3.0L)、水(4.5L)および亜硝酸ナトリウム(440g)から、0〜-5℃で冷ジアゾニウム塩溶液を調製した。次いで、このジアゾニウム塩混合物を、前記エチル2-メチルアセトアセテートのエタノール溶液に、一定の撹拌下に手早く注いだ。反応混合物をさらに30分間撹拌した。 次いで、固体を吸引濾過して、粗製化合物2を得、これをエタノールからさらに結晶化して純粋な化合物2を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 10.87 (s、1H)、8.19 (s、1H)、8.01-7.99 (d、J = 8.4 Hz、1H)、7.57-7.54 (d、J = 7.8 Hz、1H)、4.37-4.35 (q、2H)、2.24 (s、3H)、1.40 (t、3H)。MS: [M-H]- : 284.0。
エチル 5-クロロ-7-ニトロ-1H-インドール-2-カルボキシレート(3)の合成
Figure 2014514321
方法:ポリリン酸(PPA)を110℃に加熱し、エチル 2-(2-(4-クロロ-2-ニトロフェニル)ヒドラゾノ)プロパノエート(700g)を、加熱したPPA混合物に加えた。混合物を8〜9時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸ナトリウムで塩基性化し、生成物を酢酸エチル(1L x 5)で抽出した。有機相を飽和炭酸ナトリウム(200mL)、次いで塩水 (200mL)で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に蒸発させて、標記化合物(3)を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 10.31 (s、1H)、8.27-8.26 (d、J = 1.5 Hz、1H)、8.01- 8.01(d、J = 1.2 Hz、1H)、7.30-7.27 (s、1H)、4.51-4.44 (q、2H)、1.48-1.41 (t、3H)。MS: [M-H]- : 267.0。
5-クロロ-2-(エトキシカルボニル)-7-ニトロ-1H-インドール-3-スルホン酸(4)の合成
Figure 2014514321
方法:化合物3(350g)に無水酢酸(622mL)を室温で加えた。次いで、反応混合物を0〜10℃に冷却し、硫酸 (355 mL) を滴下した。出発物質の消費が確実となるよう、反応混合物を室温で12〜15時間撹拌した。次いで、固体を吸引濾過して、粗製の化合物3を得、EtOAc (1〜2倍容) から結晶化して、純粋な化合物4を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.28 (s、1H),s 8.357-8.351 (d、J = 1.8 Hz、1H)、8.18-8.17 (d、J = 1.8 Hz、1H)、4.33-4.25 (q、2H)、1.33-1.29 (t、3H)。MS: [M-H]- : 347.0。
(S)-エチル 5-クロロ-7-ニトロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキシレート(5)の合成
Figure 2014514321
方法:化合物4 (175 g) をジクロロメタン (700 mL) に懸濁させ、触媒量のDMFを加えた。反応混合物を10℃に冷却し、塩化オキサリル (130 mL) を滴下した。反応混合物を12時間撹拌して、所望のスルホニルクロライドを生成した。反応の完了後、DCMを高度の減圧下に完全に留去した。次いで、その固体に、新たなDCM (500 mL)、トリエチルアミン (105 mL) および(S)-2-(フェノキシメチル)モルホリン (102 g) を加え、カップリング反応が確実に起こるよう、4時間撹拌した。DCMを減圧下に蒸発させた。残渣を水 (200 mL) に懸濁させ、撹拌し、DCM (500 mL x 3) で抽出した。次いで、有機相を飽和バイカーボネート (200 mL x 2)、塩水 (200 mL) で洗い、硫酸ナトリウム (20 g) で乾燥した。次いで、有機相を濾過し、減圧下に濃縮して、粗製化合物5を得た。この粗生成物を次の反応に使用した。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 13.46 (s、1H)、8.338-8.332 (d、J = 1.8 Hz 1H)、8.26-8.25 (d、J = 1.8 Hz、1H)、7.29-7.24 (m、2H)、6.95-6.88 (m、3H)、4.41-4.34 (q、2H)、3.98-3.93 (m、3H)、3.81-3.77 (m、2H)、3.67-3.58 (m、2H)、2.60-2.49 (m、2H)、1.32-1.28 (t、3H)。MS: [M+H]+ : 524.0。
(S)-エチル 7-アミノ-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキシレート (6)の合成
Figure 2014514321
方法:化合物5 (150 g)、鉄粉 (80 g)、塩化アンモニウム (76.5 g) をエタノール (400 mL)中で混合した。反応混合物を80〜85℃に6〜7時間加熱した。エタノールを蒸発させ、混合物をクロロホルム (200 mL) に溶解した。クロロホルム相に、水中のEDTA (200 mL 中、200 g)を加えた。クロロホルム相を分離した。水相をさらにクロロホルム (200 mL x 2) で抽出した。次いで、合した有機相を飽和重炭酸ナトリウム (200 mL x 2)、塩水 (200 mL) で洗った後、硫酸ナトリウム (20 g) で乾燥した。次いで、有機相を濾過し、減圧下に蒸発させて、粗製化合物6を得た。これをさらに精製することなく、次の工程において使用した。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.66 (s、1H)、7.29-7.24 (m、2H)、7.17 (s、1H)、6.95-6.88 (m、3H)、6.52 (s、1H)、6.00 (bs、2H)、4.41-4.34 (q、2H)、3.99-3.90 (m、3H)、3.81-3.78 (m、2H)、3.61-3.52 (m、2H)、2.59-2.50 (m、2H)、1.34-1.22 (t、3H)。MS: [M+H]+ : 494.1。
(S)-7-アミノ-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド (7) の合成
Figure 2014514321
方法:密閉管内で化合物6 (95 g) をイソプロピルアルコール (IPA) (900 mL) に溶解し、アンモニアガスを15分間通した。管を密閉し、110℃に12〜15時間加熱した。注意深く圧力解放し、IPAを蒸発させた。固体をシリカ (200〜400メッシュ) に吸収させ、カラムクロマトグラフィーに付した。生成物を10% MeOH/クロロホルムで溶出させて、化合物7を純粋な形態で得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.59(s、1H)、8.30-8.23 (d、J = 21.0 Hz、2H)、7.28-7.23 (m、2H)、7.108-7.102 (d、J = 1.8 Hz、1H)、6.94 -6.87 (m、3H)、6.49-6.48 (d、J = 1.8 Hz、1H)、6.01 (bs、2H)、4.03-3.94 (m、2H)、3.90-3.79 (m、2H)、3.68-3.46 (m、3H)、2.50-2.31 (m、2H)。MS: [M+H]+ : 465.1。
化合物34: (S)-エチル 4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2014514321
化合物7 (40 g) およびエチル 4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート (29.51 g) をDCM (1.2 L) 中に取り、その濁った溶液をRTで20時間撹拌した。一晩反応させた後、TFA (33 mL) を滴下し、10分間撹拌した。その後、ナトリウム トリアセトキシボロハイドライドを加え、反応混合物をさらに1.5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチル (250 mL) に溶解した。有機相を水 (2 x 2.0 L) および塩水 (1.5 L) で洗った。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して、粗生成物 (56.0 g) を得た。次いで、粗生成物をカラムクロマトグラフィー (2% MeOH / CHCl3) に付して、純粋な化合物34を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.66 (s、1H)、8.31-8.31 (d、J = 12.6 Hz、2H)、7.28-7.23 (t、J = 8.1 Hz、2H)、7.14-7.13 (d、J = 1.2 Hz、1H)、6.95-6.87 (m、2H)、6.474-6.471 (d、J = 0.9 Hz、1H)、6.38-6.36 (d、J = 7.2、1H)、4.08-3.94 (m、2H)、3.97-3.91 (m、4H)、3.82-3.80 (m、2H)、3.67-3.64 (d、J = 10.5 Hz、2H)、3.58-3.43 (m、2H)、3.07 (m、2H)、2.45-2.30 (m、3H)、2.02-1.98 (d、J = 9.9 Hz、2H)、1.37-1.26 (m、2H)、1.21-1.17 (t、J = 6.9 Hz、3H)。MS: [M+H]+: 620.2。
(S)-エチル 4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)アミノ)ピペリジン-1-カルボキシレートのメタンスルホン酸塩
化合物34 (41 g) をTHF (400 mL) に溶解し、メタンスルホン酸 (6.35 g) を加え、室温 (RT) で90分間撹拌した。それを200 mLまで濃縮した後、n-ヘキサン (300 mL) を加え、溶液中に流動する粉末が観察されるまで撹拌した。固体を濾過し、n-ヘキサン (200 mL) で洗い、減圧下に乾燥して、純粋な標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.66 (s、1H)、8.30-8.26 (d、J = 13.2 Hz、2H)、7.28-7.23 (t、J = 7.5 Hz、2H)、7.14 (s、1H)、6.94-6.87 (m、3H)、6.47 (s、1H)、4.06-4.01 (m、2H)、3.95-3.90 (m、4H)、3.81 (m、1H)、3.67-3.59 (m、2H)、3.50-3.46 (m、2H)、3.07 (m、2H)、2.44 (s、3H)、2.37-2.30 (m、2H)、2.02-1.98 (d、J = 10.5 Hz、2H)、1.75 (m、1H)、1.34-1.31 (m、2H)、1.21-1.17 (t、J = 7.2 Hz、3H)。
(S)-2-(フェノキシメチル)モルホリンの合成の反応式
Figure 2014514321
化合物A (S)-2-フェノキシメチルオキシラン
Figure 2014514321
撹拌機および還流空気冷却器を取り付けた二口RBフラスコに、周囲温度で、水中のNaOHおよびフェノールの溶液 (1.8 L 中、143 g) を入れた。次いで、この反応混合物に、硫酸水素テトラブチルアンモニウム (1.5 g) を加えた。激しく撹拌しながら、R-エピクロロヒドリン (662 g) を10〜15分間にわたりゆっくりと加えた。混合物を90〜100℃で1時間、激しく撹拌した。反応の完了後、1:1 酢酸エチル:石油エーテル (1 L) で抽出した。合した有機相を減圧下に濃縮した。残渣を蒸留し、2 mm (ダイヤフラムポンプ) で115〜125℃のフラクションを集めて (油浴温度は155〜160℃であった)、所望の化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、CDCl3) δ 7.28-7.34 (m、2H)、6.93-7.03 (m、3H)、4.255 (m、1H)、4.00 (m、1H)、3.390 (t、1H)、2.95 (m、1H)、2.785 (m、1H)。MS: [M+H] 151。
化合物C: 硫酸水素N-ベンジルエタノールアミン
Figure 2014514321
撹拌機および滴下漏斗を取り付けた二口丸底フラスコに、CCl4 (2 L) 中のN-ベンジルエタノールアミン (328 g) の溶液を入れた。反応混合物を0℃に冷却した。反応温度を0〜5℃に保ちながら、溶液にクロロスルホン酸 (256 g) を滴下した。滴下完了後、混合物をRTで16時間撹拌した。反応の完了後、固体を濾過し、1:1 EtOH:CHCl3 (650 mL) で洗い、高度の減圧下(0.5 mm)に50℃で1時間乾燥して、所望の生成物を得た。
1H NMR (300 MHz、D2O) δ7.388(s、5H)、4.214 (m、4H)、3.32 (t、2H)。MS [M+H] 232。
化合物 D: (S)-1-ベンジル-2-フェノキシメチルモルホリン
Figure 2014514321
撹拌機および滴下漏斗を取り付けた二口RBフラスコに、NaOH水溶液 (水 1 L中、572 g) を入れた。これを10〜15℃に冷却した。そこに、温度を20℃未満に保ちながら硫酸水素N-ベンジルエタノールアミン (368 g) (C) を加えた。混合物をRTで10分間撹拌した。トルエン中の(S)-2-(フェノキシメチル)オキシラン (A) (216 g) の溶液を、10〜15分間にわたって加えた。混合物を45〜50℃で16時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物に水 (2 L)およびEtOAc (2 L) を加えた。有機相を分離し、水で洗い、10% 水性HCl (2 L) で抽出した。合したHCl洗浄液をNaOHでpH9に塩基性化し、EtOAc (2.1 L) で抽出した。EtOAc抽出物を水 (1 L)、塩水 (1 L) で洗い、Na2SO4で乾燥し、減圧下に濃縮して、生成物を得た。
1H NMR (300 MHz、CDCl3) δ7.33-7.23 (m、7H)、6.96-6.93 (d、J = 7.5 Hz、1H)、6.90-6.88 (d、J = 8.1 Hz 、2H)、4.05-3.90 (m、4H)、3.77-3.66 (t、J = 11.1 Hz、1H)、3.55 (s、2H)、3.49-2.86 (d、J = 11.1 Hz、1H)、2.70-2.66 (d、J = 11.1 Hz、1H)、2.274-2.187 (t、J = 11.4 Hz、1H)、2.131-2.063 (t、J = 9.6 Hz、1H)、MS [M+H]: 284。
化合物E: (S)- 2-(フェノキシメチル)モルホリン
Figure 2014514321
撹拌機および還流冷却器を取り付けた二口RBフラスコに、メタノール (2 L) 中の化合物D (210 g) の撹拌溶液を入れた。CO2雰囲気 (ドライアイス小片を混合物に加えることにより設けた) 中で、10% Pd/Cを加えた。その反応混合物に、蟻酸アンモニウム (210 g) を周囲温度で加え、反応混合物を1時間還流した。反応の完了後、Pd-Cを濾過し、MeOHで洗った。濾液を減圧下に濃縮した。残渣をEtOAc (2 L) に溶解し、有機相を水 (1 L x 2) で洗い、Na2SO4で乾燥し、減圧下に60℃で1時間濃縮して、化合物Eを得た。
1H NMR (300 MHz、CDCl3) δ7.31-7.26 (m、2H)、6.99-6.91 (m、3H)、4.11-4.09 (m、2H)、d 4.047-3.990 (m、2H)、3.977-3.656 (t、1H)、3.091-2.740 (m、4H)。MS [M+H]: 194。
Figure 2014514321
一般的なアミド合成手順 (反応式2)
化合物8 (S)-4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)
モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)アミノ)-4-オキソブタン酸
Figure 2014514321
方法:(S)-7-アミノ-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド (7) (0.075 g) をトルエン (5 mL) に溶解した後、無水コハク酸を加え (0.020 g)、反応混合物を110℃に2時間加熱した。反応の完了後、トルエンを減圧下に蒸発させた。残渣に石油エーテル(20 mL) を加え、固体を濾過した。濾過した固体を石油エーテル (15 mL) で洗って、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.84 (s,1H)、12.25 (s、1H)、10.18 (s、1H)、8.34 (d、J = 12.6 Hz、2H)、8.13 (s、1H)、7.65 (s、1H)、7.28-6.87 (m、5H)、3.94 (m、3H)、3.81 (m、1H)、3.70-3.49 (m、3H)、2.71-2.60 (m、4H)、2.44-2.27 (m、2 H)。
化合物9 (S)-5-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)アミノ)-3,3-ジメチル-5-オキソペンタン酸
Figure 2014514321
無水コハク酸の代わりに4,4-ジメチルジヒドロ-2H-ピラン-2,6(3H)-ジオンを用い、化合物8の合成手順にしたがって、単純な濾過手順の後、標記化合物(9)を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.85 (s、1H)、12.04 (s、1H)、10.01 (s、1H)、8.37 (d、J = 16.3 Hz、2H)、8.20 (s、1H)、7.66 (s、1H)、7.25-6.87 (m、3H)、3.94 (m、3H)、3.81 (m、2H)、3.69-3.49 (m、4H)、2.38 (s、4H)、1.14 (s、6H)。
化合物10 (S)-4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)アミノ)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸
Figure 2014514321
無水コハク酸の代わりに4,4-ジメチルジヒドロ-2H-ピラン-2,6(3H)-ジオンを用い、化合物8の合成手順にしたがって、単純な濾過手順の後、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 13.06 (s、1H)、12.09 (s、1H)、8.31-8.25 (d、J = 19.2 Hz、2H)、7.94 (s、1H)、7.44 (s、1H)、7.26-6.91 (m、5H)、3.97 (m、2H)、3.91 (m、1H)、3.83 (m、1H)、3.74-3.52 (m、4H)、2.78 (s、2H)、2.44 (m、2H)、1.14 (s、6H)。
化合物11 (S)-5-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)アミノ)-5-オキソペンタン酸
Figure 2014514321
無水コハク酸の代わりに無水グルタル酸を用い、化合物8の合成手順にしたがって、単純な濾過手順の後、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.90 (s、1H)、12.09 (s、1H)、10.07 (s、1H)、8.36-8.33 (d、J = 16.3 Hz、2H)、8.15 (s、1H)、7.66 (s、1H)、7.28-6.87 (m、5H)、3.95-3.90 (m、3H)、3.81 (m、1H)、3.70-3.49 (m、3H)、2.40-2.32 (m、2H)、1.89-1.65 (m、6H)。
化合物12: 2-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-(((S)-2-(フェノキシメチル)
モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)カルバモイル)シクロプロパンカルボン酸
Figure 2014514321
無水コハク酸の代わりに3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオンを用い、化合物8の合成手順にしたがって、単純な濾過手順の後、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.86 (s、1H)、12.28 (s、1H)、10.37 (s、1H)、8.38-8.34 (d、J = 17.6 Hz、2H)、8.11 (s、1H)、7.66 (s、1H)、7.28-6.87 (m、5H)、3.95-3.90 (m、3H)、3.83-3.81 (m、1H)、3.70-3.49 (m、4H)、2.30 (m、1H)、2.16-2.08 (m、2H)、1.51-1.45 (m、1H)、1.30-1.26 (m、1H)。
化合物13 (S)-5-クロロ-7-(5-モルホリノ-5-オキソペンタンアミド)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
方法:化合物11をDMF (0.5 mL) に溶解し、そこにO-(ベンゾトリアゾル-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレート (TBTU) を加え、RTで5分間撹拌した。反応混合物に、モルホリン (10.53 μL) を加え、一晩撹拌した。反応の完了後、反応混合物に氷を加え、所望の生成物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチルを蒸発させて、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.53 (s、1H)、10.06 (s、1H)、8.33 (s、2H)、8.15 (s、1H)、7.65 (s、1H)、7.26 (s、2H)、6.89 (s、3H)、3.95 (m、3H)、3.82-3.79 (m、1H)、3.70-3.67 (m、1H)、3.54 (m、7H)、3.44 (m、5H)、2.40 (m、6H)。
化合物15 (S)-エチル 5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-5-オキソペンタノエート
Figure 2014514321
方法:エタノール中の化合物11の溶液に、濃硫酸 (触媒量) を0℃で滴下した。反応混合物を75℃で3時間還流した。反応の完了後、少量の氷を反応混合物に加え、EtOAcで抽出した。有機相をNaHCO3溶液および塩水で洗った。カラムクロマトグラフィー (10% MeOH / クロロホルム)に付して標記化合物を得た。
Figure 2014514321
化合物16 (S)-3-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)プロパン酸
Figure 2014514321
方法:2段階の方法で標記化合物を得る。還流条件下に炭酸カリウムの存在下、(S)-7-アミノ-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド (7) を、エチルブロモプロピオネートと縮合させて、エチルエステル中間体 ((S)-エチル 3-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)プロパノエート) を得た。このエチルエステル中間体 ((S)-エチル 3-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)プロパノエート) (80 mg) をエタノール (3 mL) に溶解し、4時間にわたりNaOH 1M 条件 (8.5 mg) 下に加水分解に付して、所望の化合物を生成した。完了後、エタノールを蒸発させた。水相をセライトで濾過した後、酸性化した。酸性化相を濾過し、5% MeOH / クロロホルムを用いてカラムで精製して、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.69 (s、1H)、12.30 (s、1H)、8.29-8.24 (d、J = 19.5 Hz、2H)、7.28-7.23 (m、2H)、7.16 (s、1H)、6.94-6.87 (m、3H)、6.53 (m、1H)、6.36 (s、1H)、3.98-3.90 (m、4H)、3.81 (m、1H)、3.67 (m、1H)、3.41 (m、2H)、2.72 (m、1H)、2.63-2.58 (m、2H)、2.18 (m、2H)。
化合物17: (S)-7-((3-アミノ-3-オキソプロピル)アミノ)-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
方法: 2段階の方法で標記化合物を得た。第1段階において、化合物16の合成のためのものと同じエチルエステル中間体 ((S)-エチル 3-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)プロパノエート)) を得た。このエステル中間体を、密閉管内で110℃において飽和IPA/アンモニアで一晩処理して、標記化合物を生成した。反応の完了後、IPA/アンモニアを蒸発させ、カラムクロマトグラフィー [0〜5% MeOH / CHCl3]に付して、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.74 (s、1H)、8.28-8.22 (d、J = 13.6 Hz、2H)、7.68 (s、1H)、7.39-7.14 (m、3H)、6.90-6.88 (m、2H)、6.53 (s、1H)、6.36 (s、1H)、3.95-3.90 (m、2H)、3.81 (m、1H)、3.67-3.46 (m、3H)、2.33 (m、2H)、1.99-1.87 (m、2H)、1.64-1.51 (m、2H)、1.33-1.23 (m、3H)。
化合物19:(S)-5-クロロ-7-((2-シアノエチル)アミノ)-3-((2-(フェノキシメチル)
モルホリノ)スルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
(S)-7-アミノ-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド、炭酸カリウム (2.5当量) および沃化カリウム (0.005当量) をDMFに溶解した。反応混合物を0℃に冷却し、3-ブロモプロパンニトリル (1.5当量) を滴下した。反応混合物を100℃で3日間撹拌した。TLCでモニターして出発物質が消失したら、DMFを完全に蒸発させた。固体残渣をDCMに溶解し、残留固体を濾去した。粗製材料を減圧蒸留して、標記化合物を得、これをカラムクロマトグラフィー [2% MeOH / クロロホルム] に付した。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.66 (s、1H)、8.30-8.25 (d、2H)、7.26-7.18 (m、3H)、6.90-6.85 (m、3H)、6.79-6.74 (m、1H)、6.48 (s、1H)、3.99-3.88 (m、3H)、3.81-3.78 (m、1H)、3.66-3.44 (m、5H)、2.84-2.79 (m、2H)、2.40-2.25 (m、2H)。
還元的アミノ化反応の一般的方法 (反応式3)
化合物20: (S)-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-7-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
方法:(S)-7-アミノ-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド (7)、ジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オン (1.5当量) およびHunig塩基 (5当量) をDCMに溶解し、反応混合物を2時間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド (5当量) を加え、2日間撹拌を続けた。反応の完了後、溶媒を蒸発させ、カラムクロマトグラフィー [2% MeOH / クロロホルム] に付して、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.67 (s、1H)、8.30-8.25 (d、J = 29.0 Hz、2H)、7.26-7.23 (m、2H)、7.13 (s、1H)、6.90-6.87 (m、3H)、6.46 (s、1H)、6.39-6.37 (d、J = 6.3 Hz、1H)、3.95-3.82 (m、5H)、3.67-3.46 (m、4H)、2.41 (m、2H)、2.34-2.30 (m、1H)、2.00-1.91 (m、2H)、1.46-1.42 (m、2H)、1.23 (m、2H)。
化合物23:(S)-メチル 4-(((2-カルバモイル-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)アミノ)メチル)ベンゾエート
Figure 2014514321
ジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オンの代わりにエチル4-ホルミルベンゾエート (1.5当量) を用い、化合物20の合成方法に従って、カラムクロマトグラフィー [2% MeOH / クロロホルム] 後に標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.70 (s、1H)、8.29-8.24 (d、J = 15.6 Hz、2H)、7.98-7.96 (d、J = 8.1 Hz、2H)、7.58-7.55 (d、J = 8.4 Hz、2H)、7.28-7.22 (m、3H)、7.16 (s、1H)、7.06 (m、1H)、6.94-6.87 (m、3H)、6.31 (s、1H)、4.55-4.54 (d、J = 4.8 Hz、2H)、3.97-3.95 (m、2H)、3.84(m、2H)、3.59-3.46 (m、3H)、2.41-2.34 (m、1H)、1.33-1.23 (m、3H)。
化合物26:(S)-4-(((2-カルバモイル-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル) モルホリノ)スルホニル)-1H-インドル-7-イル)アミノ)メチル)安息香酸
Figure 2014514321
ジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オンの代わりに4-ホルミル安息香酸 (1.5当量) を用い、化合物20の合成方法に従って、カラムクロマトグラフィー [2% MeOH / クロロホルム] 後に標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.73 (s、1H)、8.30-8.23 (d、J = 19.5 Hz、2H)、7.95-7.93 (d、J = 6.9 Hz、2H)、7.54 (m、2H)、7.25-7.04 (m、3H)、6.89 (m、2H)、6.33 (bs、1H)、4.25 (s、2H)、3.95-3.80 (m、5H)、3.64 (m、4H)、1.33 (m、3H)。
化合物27:(S)-7-((1-(tert-ブチルカルバモイル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
方法: ジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オンの代わりにN-(tert-ブチル)-4-オキソピペリジン-1-カルボキサミド (1.5当量) を用い、化合物20の合成方法に従って、逆相C18フラッシュカラムクロマトグラフィー [50〜30% 水 / アセトニトリル] 後に標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.67 (s、1H)、8.31-8.26 (d、J = 12.9 Hz、 2H)、7.28-7.23 (m、2H)、7.13-7.12 (s、1H)、6.95-6.87 (m、3H)、6.46 (s 1H)、6.36-6.34 (d、1H、J = 6.0 Hz)、5.81(s、1H)、4.01-3.85 (m、6H)、3.67-3.59 (m、2H)、3.52-3.46 (m、2H)、2.92-2.84 (t、2H)、2.44-2.30 (m、2H)、1.95-1.92 (d、2H)、1.31 (m、2H)、1.26 (s、9H)。
化合物28: (S)-5-クロロ-7-((1-(シクロヘキシルカルバモイル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
方法: ジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オンの代わりにN-シクロヘキシル-4-オキソピペリジン-1-カルボキサミド (2当量) を用い、化合物20の合成方法に従って、逆相C18フラッシュカラムクロマトグラフィー [50〜30% 水 / アセトニトリル] 後に標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz DMSO-d6) δ 12.63 (s、 1H)、8.31-8.25 (d、J = 15.0 Hz、 2H)、7.28-7.23 (m、 2H)、7.13 (s、1H)、6.95-6.87 (m、3H)、 6.46 (s、1H)、 6.35-6.33 (d、J = 6.0 Hz、1H)、6.19-6.16 (d、J = 9.0 Hz、1H)、 3.95-3.89 (m、 6H)、3.67-3.39 (m、5H)、2.95-2.87 (t、2H)、2.41-2.34 (m、2H)、1.95-1.92 (d、 2H)、1.76-1.72 (t、4H)、1.30-1.14 (m、8H)。
化合物29: (S)-5-クロロ-7-((1-((シクロヘキシルメチル)カルバモイル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
方法: ジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オンの代わりにN-(シクロヘキシルメチル)-4-オキソピペリジン-1-カルボキサミド (2当量) を用い、化合物20の合成方法に従って、逆相C18フラッシュカラムクロマトグラフィー [50〜30% 水 / アセトニトリル] 後に標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz DMSO-d6) δ 12.6 (s、1H)、8.30-8.21 (d、J = 27.0 Hz、2H)、7.27-7.21 (t、J = 9.0 Hz、2H)、7.12 (s、1H)、6.93-6.85 (m、 3H)、6.50-6.46 (m、2H)、6.34-6.32 (d、1H)、3.92-3.78 (m、9H)、2.40-2.34 (m、2H)、1.95-1.92 (d、J= 9.0 Hz、2H)、1.66-1.63 (m、6H)、1.32-1.13 (m、12H)。
化合物31: (S)-5-クロロ-7-((1-イソブチルピペリジン-4-イル)アミノ)-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
ジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オンの代わりに1-イソブチルピペリジン-4-オン (1.5当量) を用い、化合物20の合成方法に従って、カラムクロマトグラフィー [2% MeOH / クロロホルム] 後に標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.65 (s、1H)、8.29-8.20 (d、J = 16.3 Hz、2H)、7.26-7.21 (m、2H)、7.10-7.097 (d、J = 1.5 Hz、2H)、6.93-6.85 (m、3H)、6.35-6.32 (m、2H)、3.99-3.88 (m、3H)、3.78 (m、2H)、3.66-3.44 (m、5H)、3.38 (m、2H)、3.08-3.00 (m、4H)、2.79-2.76 (m、2H)、2.54 (m、1H)、2.39 (m、1H)、0.86-0.79 (m、6H)。
化合物32: 5-クロロ-3-(((S)-2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-7-(ピロリジン-3-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
ジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オンの代わりにピロリジン-3-オン (1.5当量) を用い、化合物20の合成方法に従って、カラムクロマトグラフィー [2% MeOH / クロロホルム] 後に標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.60 (s、1H)、8.85-8.81 (m、2H)、8.30 (s、1H)、8.21-8.18 (d、J = 7.8 Hz、2H)、7.27-7.22 (m、3H)、6.97-6.85 (m、3H)、6.56 (m、1H)、6.43 (s、1H)、4.27 (m、1H)、3.94-3.78 (m、4H)、3.72-3.44 (m、3H)、3.16 (m、1H)、2.35-2.08 (m、4H)、2.01-1.97 (m、2H)。
化合物33: (S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-フルオロ-3-(2-(フェノキシメチル) モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2014514321
方法: (S)-7-アミノ-5-フルオロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド (0.15g)、エチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート (0.86 mL)、Hunig塩基 (191 mL) および触媒量のDMAPをDCM (10 mL) に溶解し、RTで6時間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド (0.3g) を加え、RTでさらに14時間撹拌した。DCMを減圧下に蒸発させ、残留固体を酢酸エチル (25 mL) に溶解した。有機相を水 (25 mL x 2)、塩水 (25 mL x 2) で洗い、Na2SO4 (1 g) で乾燥し、カラムクロマトグラフィー (0.5〜1.5 % メタノール / クロロホルム) に付して、標記化合物 (0.045g) を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.60 (s、1H)、8.32-8.23 (d、J = 27.0 Hz、2H)、7.28-7.23 (m、2H)、6.95-6.84 (m、3H)、6.84-6.80 (m、1H)、6.45-6.34(m、2H)、4.09-4.00 (m、2H)、3.96-3.93 (m、3H)、3.90 (m、2H)、3.82-3.79 (m、1H)、3.68-3.59 (m、1H)、3.51 (m、2H)、3.06 (m、2H)、2.43-2.28 (m、3H)、2.03-1.99 (m、2H)、1.23-1.14 (m、5H)。
化合物35:(S)-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-7-(3-フェニルチオウレイド)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
方法:化合物7およびイソチオシアナトベンゼン (2当量) を乾燥THFに入れ、反応混合物を12時間撹拌した。固体を濾過し、n-ヘキサンで洗って、純粋な標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz DMSO-d6) δ 12.95 (s、1H)、10.18 (s、1H)、9.63 (s、1H)、8.23-8.19 (d、J = 12.0 Hz、2H)、7.72 (s、1H)、7.57-7.54 (m、2H)、7.48 (s、1H)、7.39-7.34 (m、2H)、7.29-7.24 (m、2H)、7.19-7.14 (m、1H)、6.95-6.89 (m、3H)、3.98-3.97 (m、2H)、3.86-3.81 (m、2H)、3.74-3.70 (m、2H)、3.63-3.56 (m、2H)、2.27 (m、1H)。
化合物36: (S)-5-クロロ-3-((2-(フェノキシメチル)モルホリノ)スルホニル)-7-(ピペリジン-4-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド
Figure 2014514321
方法: 化合物20の合成方法と同様の方法により、所望の化合物のN-Boc保護中間体を得た。Boc保護中間体をDCMに溶解し、TFA (DCM中、50%) 処理に4時間付し、カラムクロマトグラフィー [0〜5% MeOH / クロロホルム] に付して、標記化合物を得た。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d6) δ 12.61 (s、1H)、8.50 (bs、2H)、8.30-8.20 (m、2H)、7.26-7.17 (m、2H)、6.99-6.87 (m、3H)、6.52-6.43 (m、2H)、3.95-3.90 (m、3H)、3.79 (m、1H)、3.68-3.50 (m、4H)、3.08 (m、2H)、2.40-2.33 (m、2H)、2.17-2.14 (m、2H)、1.63-1.59 (m、2H)、1.33-1.23 (m、2H)。
上記と同様の方法で、他の本発明化合物を合成することができる。
Figure 2014514321
Figure 2014514321
Figure 2014514321
Figure 2014514321
Figure 2014514321
Figure 2014514321
Figure 2014514321
インビトロIGF-1RおよびIRキナーゼアッセイ
IGF-1RおよびIRキナーゼGST融合タンパク質を用いるインビトロキナーゼアッセイを、ホモジニアス時間分解蛍光 (HTRF) フォーマットで行った。384ウェルプレートフォーマットで、終体積20μLでキナーゼ反応を行った。標準酵素反応緩衝液は、50mM Tris HCL (pH7.4)、1mM EGTA、10mM MgCl2、2mM DTT、0.01% Tween-20、IGF-1R/IRキナーゼ酵素、ポリGTペプチド基質 (Perkin Elmer [Ulight Glu-Tyr (4:1)]n) およびATP [Kmappに等価な濃度] から成っていた。DMSO (<1%) 中の阻害剤を加えて、阻害剤の終濃度を40 μM ないし40 pMの範囲とした。酵素(2.5 μL)および阻害剤(2.5 μL)を23℃で10分間プレインキュベートし、次いで、ポリGT基質(2.5 μL)を加えた (終濃度50 nM)。 ATP(2.5 μL)を加えて反応を開始させた(終濃度は、IGF-IRアッセイでは20 μM、IRアッセイでは10 μM)。23℃で1時間インキュベート後、EDTA(5 μL)を加えてキナーゼ反応を停止した (20μL中、終濃度10mM)。ユーロピウムクリプテートで標識した抗ホスホチロシン抗体PY20 (5 μL) を加え (終濃度2 nM)、混合物を23℃で1時間平衡化した後、Envisionプレートリーダーでプレートの読み取りを行った。665nmにおける蛍光強度は、基質リン酸化レベルに直接的に比例した。4パラメータ シグモイドカーブフィット (Sigma plotまたはGraph pad) により阻害剤のIC50値を求めた。
このアッセイに使用したIGFRKおよびIRK酵素は、バキュロウイルス発現系を用いてGST融合タンパク質としてクローン化および発現し、グルタチオン-セファロースカラムを用いて精製した、ヒトIGF-1RおよびヒトIRの細胞内キナーゼドメインであった。IGFRKは終濃度0.25 nMで、IRKは終濃度0.5 nMで使用した。
抗増殖性アッセイ
化合物の抗増殖性を、いくつかの細胞株 (詳細は表2に記載) において、MTS (Promega、カタログ番号G1111)、テトラゾリウム化合物 ((3-(4,5-ジメチルチアゾル-2-イル)-5-(3-カルボキシメトキシフェニル)-2-(4-スルホフェニル)-2H-テトラゾリウム分子内塩; MTS) 、およびCell Counting kit-8 (CCK-8、DojindoのWST-8の高水溶性テトラゾリウム塩 [2-(2-メトキシ-4-ニトロフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-(2,4-ジスルホフェニル)-2H-テトラゾリウム モノナトリウム塩]) によって試験した。 MTSは、増殖、細胞毒性または抗癌剤感受性アッセイにおいて生細胞数を決定するための比色アッセイである。これは、電子結合試薬 PMS (フェナジンメトスルフェート) と共に用いられる。MTSは細胞により生物的に還元されて、組織培養培地に可溶のホルマザンとなる。490nmにおけるホルマザンの吸光度を、96ウェルアッセイプレートから、さらなる操作の必要なく直接に測定することができる。代謝的に活性な細胞中に存在するデヒドロゲナーゼ酵素が、このMTSから水溶性ホルマザンへの変換を起こす。ホルマザン生成物の量は、培養物中の生細胞の数に直接的に比例する。CCK-8においては、細胞中のデヒドロゲナーゼによりWST-8が還元されて黄色の生成物ホルマザンとなり、これを450nmで測定する。
実験の目的で、透明な96ウェル組織培養プレート (NUNC、米国) 内で、細胞を3000〜5000細胞/ウェルの密度で、180 μL/ウェルの体積で播種し、5% CO2下に37℃で一晩インキュベートした。翌日、化合物を加える前に培地を交換し、100 ng/mL のIGFを含みFCSを含まない新たな培地180 μLを加え、次いで20 μL の 10X化合物 (DMSO中で調製した10 mM 原液で、培地中でさらに希釈された;DMSO終濃度は0.5%を越えてはならない) を加え、加湿5% CO2 インキュベーター内で37 ± 1℃で72時間インキュベートした。インキュベート後、培地を、各ウェル20 μLのMTS試薬を含有する培地200 μLと交換した。 プレートを3〜4時間インキュベートし、分光光度計 (SpectraMax、Molecular Devices) により490 nmにおける吸光度を測定した。細胞毒性%およびIC50を、SoftMaxソフトウェアを用いて計算した。懸濁細胞株にはCCK-8を使用した。細胞の播種と化合物の添加を同じ日に行った。インキュベーション後、各ウェルに10 μL のCCK-8溶液を加えた。4時間インキュベーション後、分光光度計 (SpectraMax、Molecular Devices) により450 nmにおける吸光度を測定した。各試験を各条件で3連のウェルで行った。
Figure 2014514321
Figure 2014514321
表2に示されるように、大腸癌および乳癌の細胞株に対し、化合物19、20および34は化合物100と比較して高い抗増殖活性を示した。
CYP阻害蛍光アッセイ
Vivid Invitrogen スクリーニングキットにより、rhCYP450/蛍光アッセイから10μMでの阻害%のデータを得た。CYP3A4は約50〜60%の臨床薬物の代謝に関与するので、CYP3A4アイソフォームに対して化合物をスクリーニングした。阻害%が低いほど、その特定化合物のCYP450阻害ライアビリティーが低い。
Figure 2014514321
表3に示されるように、化合物8、35、11、13および34のCYP3A4阻害ライアビリティーは、化合物100よりも低かった。

Claims (15)

  1. 下記式Iで示される化合物または薬学的に許容されるその塩:
    Figure 2014514321
    [式中、
    Raは独立に、HおよびC1-C6アルキルからなる群から選択され、該アルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R1は、
    H、
    ハロゲン、
    NO2
    CN、
    (CRa 2)nOR5
    (CRa 2)nN(R5)2
    C(O)R5
    C(O)OR5
    (CRa 2)nR5
    S(O)mR5
    S(O)mN(R5)2
    SR5
    OS(O)mR5
    N(R5)C(O)R5
    N(R5)S(O)mR5、および
    (CRa 2)nC(O)N(R5)2
    からなる群から選択され;
    R2は、HまたはC1-C6アルキルであり;
    R3は、-C(Z)-X-C(O)-Y、-X-Y、-C(Z)-NR8R11またはヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルは、ハロゲン、C1-C6アルキル、NR8C(O)R10、C(O)NR8R10およびC(O)OR12からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されてもよく;
    R5は独立に、
    H、
    C6-C10アリール、
    5〜10員ヘテロシクリル、
    5〜10員ヘテロシクレニル、
    5〜10員ヘテロアリール、
    C1-C6アルキル、および
    C3-C8シクロアルキル
    からなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R7は独立に、
    C1-C6アルキル、
    ハロゲン、
    C1-C6アルコキシ、
    C1-C6ハロアルキル、
    CN、
    NH2、および
    NO2
    からなる群から選択され;
    R8は独立に、HまたはC1-C6アルキルであり;
    R9は、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニルおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R10は独立に、C3-C8シクロアルキル、C1-C6アルキル、およびC3-C8シクロアルキルC1-C3アルキルからなる群から選択され;
    R11は、H、C1-C6アルキル、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニル、およびC3-C8シクロアルキルからなる群から選択され、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R12は、HまたはC1-C6アルキルであり;
    Xは、C1-C6アルキレンまたはC3-C8シクロアルキレンであり;
    Yは、H、OR12、CN、ヘテロシクリル、NR8R10、NH2、C3-C8シクロアルキルからなる群から選択され、該C3-C8シクロアルキルは、ハロゲン、C1-C6アルキル、C(O)NR8R10、C(O)OR12およびNR8R11からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく、該ヘテロシクリルはC(O)NR8R10、NR8C(O)R10、C1-C6アルキルおよびC(O)OR12からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    Zは、NH、OまたはSであり;
    mは、1または2であり;
    nは独立に、0、1、2、3、4、5または6である]。
  2. Raが独立に、HおよびC1-C6アルキルからなる群から選択され、該アルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R1が、
    H、
    ハロゲン、
    NO2
    CN、
    (CRa 2)nOR5
    (CRa 2)nN(R5)2
    C(O)R5
    C(O)OR5
    (CRa 2)nR5
    S(O)mR5
    S(O)mN(R5)2
    SR5
    OS(O)mR5
    N(R5)C(O)R5
    N(R5)S(O)mR5、および
    (CRa 2)nC(O)N(R5)2
    からなる群から選択され;
    R2が、HまたはC1-C6アルキルであり;
    R3が、-C(Z)-X-C(O)-Y、-X-Y、-C(Z)-NR8R11またはヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルは、ハロゲン、C1-C6アルキル、NR8C(O)R10、C(O)NR8R10およびC(O)OR12からなる群から選択される1〜4個の置換基で置換されてもよく;
    R5が独立に、
    H、
    C6-C10アリール、
    5〜10員ヘテロシクリル、
    5〜10員ヘテロシクレニル、
    5〜10員ヘテロアリール、
    C1-C6アルキル、および
    C3-C8シクロアルキル
    からなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R7が独立に、
    C1-C6アルキル、
    ハロゲン、
    C1-C6アルコキシ、
    C1-C6ハロアルキル、
    CN、
    NH2、および
    NO2
    からなる群から選択され:
    R8が独立に、HまたはC1-C6アルキルであり;
    R9が、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニルおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R10が独立に、C3-C8シクロアルキル、C1-C6アルキル、およびC3-C8シクロアルキルC1-C3アルキルからなる群から選択され、
    R11が、H、C1-C6アルキル、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニル、およびC3-C8シクロアルキルからなる群から選択され、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R12が、HまたはC1-C6アルキルであり;
    Xが、C2-C6アルキレンまたはC3-C8シクロアルキレンであり;
    Yが、H、OR12、CN、ヘテロシクリル、NR8R10、NH2からなる群から選択され、該ヘテロシクリルは、C(O)NR8R10、NR8C(O)R10、C1-C6アルキルおよびC(O)OR12からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    Zが、NH、OまたはSであり;
    mが、1または2であり;
    nが独立に、0、1、2、3、4、5または6である、請求項1に記載の化合物。
  3. R1が、H、ハロゲンまたはCNであり;
    R3が、-C(Z)-X-C(O)-Y、-X-Y、-C(Z)-NR8R11またはヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルは、ハロゲン、C1-C6アルキル、NR8C(O)R10、C(O)NR8R10およびC(O)OR12からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R8が、HまたはC1-C3アルキルであり;
    R9が、C6-C10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリールまたはヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R11が独立に、C6-C10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R12が、HまたはC1-C3アルキルであり;
    Zが、OまたはSであり;
    Xが、C2-C5アルキレンまたはシクロプロピレンであり;
    他の置換基はいずれも請求項2において定義されるとおりである、請求項2に記載の化合物。
  4. 式IA:
    Figure 2014514321
    [式中、置換基はいずれも請求項2または3において定義されるとおりである]
    で示される請求項2または3に記載の化合物。
  5. R1が、ハロゲンであり;
    R2が、Hであり;
    R3が、-C(O)-X-C(O)-Y、-X-Y、-C(S)-NR11R8、またはテトラヒドロピラニル、ピペリジニルおよびピロリジニルからなる群から選択されるヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルは、ハロゲン、C(O)NR8R10、C1-C6アルキル、またはC(O)OR12で置換されてもよく;
    R8が、Hであり;
    R9が、フェニルまたはピリジルであり、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R11が、フェニルであり、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R12が、C1-C3アルキルであり;
    Yが、H、OR12、CN、モルホリニルおよびNH2からなる群から選択され、該モルホリニルは、C(O)NR8R10、C1-C6アルキル、またはC(O)OR12で置換されてもよく;
    他の置換基はいずれも請求項2において定義されるとおりである、請求項2または4に記載の化合物。
  6. 式II:
    Figure 2014514321
    [式中、
    R1は、ハロゲンであり;
    R13は、H、C(O)NR8R10、C1-C6アルキル、およびC(O)OR12からなる群から選択され;
    R8は、HまたはC1-C3アルキルであり;
    R10 は、C3-C8シクロアルキル、C1-C6アルキル、およびC3-C8シクロアルキルC1-C3アルキルからなる群から選択され、
    R12は、HまたはC1-C3アルキルであり;
    Rは、ハロゲンであり;
    sは、0、1、2、3または4であり;
    tは、0または1である」
    で示される請求項2に記載の化合物。
  7. 式IIA:
    Figure 2014514321
    [式中、置換基はいずれも請求項6において定義されるとおりである]
    で示される請求項6に記載の化合物。
  8. R13が、C(O)OR12であり;
    R12が、HまたはC1-C3アルキルである、請求項7に記載の化合物。
  9. Raが独立に、HおよびC1-C6アルキルからなる群から選択され、該アルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R1が、
    1) H、
    2) ハロゲン、
    3) NO2
    4) CN、
    5) (CRa 2)nOR5
    6) (CRa 2)nN(R5)2
    7) C(O)R5
    8) C(O)OR5
    9) (CRa 2)nR5
    10) S(O)mR5
    11) (O)mN(R5)2
    12) SR5
    13) OS(O)mR5
    14) N(R5)C(O)R5
    15) N(R5)S(O)mR5、および
    16) (CRa 2)nC(O)N(R5)2
    からなる群から選択され;
    R2が、HまたはC1-C6アルキルであり;
    R3が、
    Figure 2014514321
    R5が独立に、
    1) H、
    2) C6-C10アリール、
    3) 5〜10員ヘテロシクリル、
    4) 5〜10員ヘテロシクレニル、
    5) 5〜10員ヘテロアリール、
    6) C1-C6アルキル、および
    7) C3-C8シクロアルキル
    からなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリール、アルキルおよびシクロアルキルは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    R7が独立に、
    1) C1-C6アルキル、
    2)ハロゲン、
    3) C1-C6アルコキシ、
    4) C1-C6ハロアルキル、
    5) CN、
    6) NH2、および
    7) NO2
    からなる群から選択され;
    R9が、C6-C10アリール、5〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロシクレニルおよび5〜10員ヘテロアリールからなる群から選択され、該アリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクレニル、ヘテロアリールは、R7から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく;
    Xが、C2-C3アルキレンであり;
    Yが、OHまたはモルホリニルであり;
    Zが、OまたはSであり;
    mが、1または2であり;
    nが独立に、0、1、2、3、4、5または6である、請求項2または4に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  10. (S)-4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-4-オキソブタン酸;
    (S)-5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-3,3-ジメチル-5-オキソペンタン酸;
    (S)-4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
    (S)-5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-5-オキソペンタン酸;
    2-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-((S)-2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸;
    (S)-5-クロロ-7-(5-モルホリノ-5-オキソペンタンアミド)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-5-クロロ-7-(2-シアノアセトアミド)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-エチル 5-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)-5-オキソペンタノエート;
    (S)-3-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)プロパン酸;
    (S)-7-(3-アミノ-3-オキソプロピルアミノ)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ブタノエート;
    (S)-5-クロロ-7-(2-シアノエチルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-5-クロロ-7-(シクロヘキシルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-5-クロロ-7-(シクロヘキシルメチルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-メチル 4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)メチル)ベンゾエート;
    (S)-5-クロロ-7-(シクロペンチルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-7-((1-アミノシクロペンチル)メチルアミノ)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-4-((2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)メチル)安息香酸;
    (S)-7-(1-(tert-ブチルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-5-クロロ-7-(1-(シクロヘキシルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-5-クロロ-7-(1-(シクロヘキシルメチルカルバモイル)ピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-5-クロロ-7-(4-フルオロベンジルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-5-クロロ-7-(1-イソブチルピペリジン-4-イルアミノ)-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    5-クロロ-3-((S)-2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(ピロリジン-3-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
    (S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-フルオロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート;
    (S)-エチル 4-(2-カルバモイル-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-1H-インドル-7-イルアミノ)ピペリジン-1-カルボキシレート;
    (S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(3-フェニルチオウレイド)-1H-インドール-2-カルボキサミド;および
    (S)-5-クロロ-3-(2-(フェノキシメチル)モルホリノスルホニル)-7-(ピペリジン-4-イルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキサミド
    からなる群から選択される化合物;
    またはその立体異性体;
    またはその薬学的に許容される塩;
    またはその立体異性体の薬学的に許容される塩。
  11. 式:
    Figure 2014514321
    で示される請求項2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  12. 式:
    Figure 2014514321
    で示される請求項2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  13. 式:
    Figure 2014514321
    で示される請求項2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  14. 処置有効量の請求項2〜13のいずれかに記載の化合物、薬学的に許容される担体、および場合により他の処置剤を含有する医薬組成物。
  15. 癌の処置に使用するための請求項2〜13のいずれかに記載の化合物。
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