JP2014503852A - トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

トナーの製造方法に係り、シリカを含んだワックス分散液を使用することによって、トナーの他の物性に影響を及ぼさずことなしに、不快な臭気のないトナーを得ることができる。

Description

本発明は、トナーの製造方法に係り、具体的には、使用時に不快な臭気のないトナーの製造方法に関する。
一般的にトナーは、結着樹脂として作用する熱可塑性樹脂に、着色剤及びワックスなどを添加することによって製造される。また、トナーに流動性を付与したり、あるいは帯電制御またはクリーニング性などの物性を向上させるために、シリカや酸化チタンなどの無機金属微粉末が外添剤としてトナーに添加される。かようなトナーの製造方法としては、粉砕法などの物理的な方法と、懸濁重合法及び乳化凝集法のような化学的な方法とがある。
一方、トナーは、トナーの構成成分自体、トナー製造工程上で発生する不純物、またはトナー製造後の保管環境により、トナー成分の一部が分解されて生ずる物質のような微量の芳香物質により、トナー使用時、及びトナー容器(カートリッジ)を開封したときに、刺激的な臭気が出て、不快感を与えるというような問題点がある。特に、トナーを用紙などの印刷媒体上に定着させるとき、熱定着法などの工程では、トナーで形成された印刷画像を加熱するから、トナー内に含まれた微量の芳香性物質を、大気中に放出することになるので、ユーザに不快感を与える。これを改善するために、装置本体に、オゾン、臭気などを吸着させるためのフィルタなどを設けている場合もあるが、それは、生産コスト面で不利であり、定期的な交換などの煩雑さもある。
また、トナー製造後に脱臭処理を行う試みもあったが、臭気改善効果が十分でなかった。
特許文献1には、ラテックス重合時に、シクロケトン/ラクトンを添加して脱臭する方法が開示されているが、それも、ラテックス形成に影響を及ぼすというような問題点があった。
特許文献2には、乳化凝集によるトナー製造方法において、凝集時または合一時に、鉄イオンなどの脱臭成分を添加し、脱臭効果を得る方法が開示されているが、脱臭剤がトナー粒子に均一に分布されず、脱臭効果が十分でなかった。
特開2002−131980号公報 特開2006−220831号公報
本発明がなそうとする技術的課題は、トナーの他の物性に影響のない脱臭剤を添加し、トナー使用時に、不快な臭気のないトナーの製造方法を提供するものである。
前記技術的課題を達成するために、本発明では、界面活性剤及び分散安定剤を含んだ極性溶媒に、ポリエステル樹脂及び有機溶媒を撹拌しながら添加した後で加熱し、ポリエステル樹脂分散液を製造する段階と、前記ポリエステル樹脂分散液に、着色剤分散液及びワックス分散液を混合する段階と、前記混合液に凝集剤を添加して均質化する段階と、前記均質化された混合物を凝集させる段階と、前記凝集されたトナー粒子を合一させる段階と、を含むトナーの製造方法において、前記ワックス分散液は、分散媒にワックス及びシリカを分散させて製造されることを特徴とする製造方法を提供する。
本発明の一具現例によれば、前記ワックス分散液は、0.5ないし2重量%のシリカを含んでもよい。
本発明の他の具現例によれば、前記シリカは、平均粒径が5ないし50nmであってもよい。
本発明の方法で製造されたトナーは、使用時に不快な臭気がない。
以下、本発明についてさらに具体的に説明する。
本発明によるトナーの製造方法は、界面活性剤及び分散安定剤を含んだ極性溶媒に、ポリエステル樹脂及び有機溶媒を撹拌しながら添加した後で加熱し、ポリエステル樹脂分散液を製造する段階と、前記ポリエステル樹脂分散液に、着色剤分散液及びワックス分散液を混合する段階と、前記混合液に凝集剤を添加して均質化する段階と、前記均質化された混合物を凝集させる段階と、前記凝集されたトナー粒子を合一させる段階と、を含むトナーの製造方法において、前記ワックス分散液は、分散媒に、ワックス及び芳香性化合物を分散させて製造されることを特徴とする。
従来のトナーの脱臭方法としては、ラテックス製造時に脱臭剤を添加したり、あるいは凝集または合一の工程で脱臭剤を添加する方法があるが、ラテックス製造時に脱臭剤を添加する場合には、添加される脱臭剤が、核形成剤の役割を行い、ラテックス製造に困難があり、凝集または合一の工程で脱臭剤を添加する場合には、脱臭剤がトナー粒子に押しなべて分布することができないという問題点があり、本発明では、かような問題点を解決し、トナー粒子の帯電特性に影響を及ぼさないシリカを脱臭剤として使用し、ワックス分散液の製造時に、それを添加することにより、樹脂分散液の製造時に核として作用し、樹脂の物性に影響を及ぼしたり、あるいは顔料分散液の安定性を妨害せずに、トナーの臭気を脱臭することができる。
特に、重合によるトナー製造方法では、総揮発性有機化合物(TVOC:total volatile organic compounds)の含量が問題になるが、今日のように、環境にやさしい製品が好まれる雰囲気では、TVOC含量を減らすことが切実に求められている。本発明の製造方法によれば、トナーの熱定着時に、効果的な脱臭剤の作用により、TVOC含量を大幅に減らすことができるのである。
本発明の一側面によるトナー製造方法について、さらに具体的に説明するために、(A)分散液製造工程、(B)凝集工程、(C)凝集固定工程及び合一工程、及び(D)洗浄工程及び乾燥工程に大別して、以下で説明する。
(A)分散液製造工程
分散液製造工程は、3種に大別することができる。すなわち、ポリエステル樹脂分散液製造、着色剤分散液製造、及びワックス分散液製造を含む。
界面活性剤及び分散安定剤を含んだ極性溶媒に、ポリエステル樹脂及び有機溶媒を撹拌しながら添加して混合物を得た後、前記混合物を加熱し、残留有機溶媒含量が10,000ppm未満であるポリエステル樹脂分散液を製造する。
前記ポリエステル樹脂分散液は、単一反応器で製造することにより、工程が単純化され、所要時間が短縮される。それだけではなく、分散安定剤による分散液の中和が均一に起こり、分散液内で粒子サイズが均一になる。
また、従来のポリエステル樹脂を有機溶媒に完全に溶解させた後、残りの成分と混合させ、ポリエステル樹脂分散液を製造することとは異なり、ポリエステル樹脂を、前記順序で順次に添加することにより、分散液の製造時に、有機溶媒を容易に除去することができる。
前記界面活性剤及び分散安定剤を含んだ極性溶媒は、極性溶媒に、界面活性剤及び分散安定剤を順次に投入したり、あるいは同時に投入して製造することができる。
前記極性溶媒に、界面活性剤、分散安定剤、ポリエステル樹脂及び有機溶媒を、前記順序通りに順次に添加することが望ましい。
前記ポリエステル樹脂分散液製造時に加熱は、有機溶媒の沸点以上の温度で行われる。前記加熱は、3時間ないし15時間行われる。
前記ポリエステル樹脂分散液において、粒子の大きさは、50ないし300nmであってもよい。
前記極性溶媒としては、水、メタノール、エタノール、ブタノール、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチルなどがあり、水が最も望ましい。前記極性溶媒の含量は、ポリエステル樹脂100重量部に対して、150ないし500重量部の量で含まれる。
本発明に使用するポリエステル樹脂の重量平均分子量は、5,000ないし50,000であることが望ましく、5,000未満である場合、トナーの保存性と定着性とに望ましくない影響を与えることがあり、50,000を超える場合、定着性に望ましくない影響を与えることがある。
また、前記ポリエステル樹脂のPDIは、2ないし10であることが望ましく、ゲル透過クロマトグラフィで測定したピーク分子量(Mp:max peak position)は、1,000ないし10,000であることが望ましい。本発明で、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC)でのピーク分子量(Mp)とは、GPC測定で得られた溶出曲線のピーク値から求めた分子量である。GPC測定条件は、以下の通りである。
装置:東ソー(株)製品、HLC8020×
カラム:東ソー(株)製品、TSKgelGMHXL(カラムサイズ:7.8mm(ID)×30.0cm(L))を3つ直列に連結
オーブン温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
得られた溶出曲線のピーク値に相当する維持時間から、標準ポリスチレンを利用して検量線を作成し、ピーク分子量(Mp)を求めた。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、東ソー(株)製品TSK standard、A−500(分子量5.0×10)、A−2500(分子量2.74×10)、F−2(分子量1.96×10)、F−20(分子量1.9×10)、F−40(分子量3.55×10)、F−80(分子量7.06×10)、F−128(分子量1.09×10)、F−288(分子量2.89×10)、F−700(分子量6.77×10)、F−2000(分子量2.0×10)を利用した。
また、溶出曲線のピーク値とは、溶出曲線が極大を示す点であり、極大値が2点以上ある場合は、溶出曲線が最大値を付与する点である。溶離液については、特別に制限されるものではなく、THF以外にも、ポリエステル樹脂を溶解させる溶媒、例えば、クロロホルムなどを使用することも可能である。
また、前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、40〜80℃であることが望ましく、さらに望ましくは、50〜75℃である。前記ガラス転移温度が40℃より低い場合には、ポリエステル樹脂粒子を利用して形成したトナーは、保存安定性に問題が起こることがある。一方、ガラス転移温度が80℃を超えれば、オフセットが発生しやすく、特に、カラー印刷時はその問題が深刻になることができる。
前記ポリエステル樹脂には、スルホン酸基を含まないことが望ましい。
前記ポリエステル樹脂は、酸成分とアルコール成分とを重縮合して製造され、酸成分に、主に多価カルボン酸を利用して、アルコール成分に、主に多価アルコール類を利用して、ポリエステル樹脂を製造する。
多価アルコール成分としては、具体的には、ポリオキシエチレン−(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2,2)−ポリオキシエチレン−(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2,4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセロール及びポリオキシプロピレンなどがある。多価カルボン酸成分としては、具体的には、ポリエステル樹脂の製造に一般的に使用される芳香族多価酸及び/またはそのアルキルエステルを含む。かような芳香族多価酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、またはそれらのアルキルエステルがあり、このとき、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などを挙げることができる。前記芳香族多価酸及びそのアルキルエステルは、単独でまたは2以上が配合された形態で使用されてもよい。
前記ポリエステル樹脂の酸価は、5ないし50であることが望ましく、10ないし20であることがさらに望ましい。
前記ポリエステル樹脂分散液に使用される有機溶媒としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン及びクロロホルムからなる群から選択された1種以上を使用することができるが、必ずしもそれらに限定されるものではない。前記有機溶媒は、ポリエステル樹脂100重量部に対して、150ないし500重量部の量で使用するのが望ましい。
前記ポリエステル樹脂分散液に使用される界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤であることが望ましく、ポリエステル樹脂100重量部に対して、1ないし4重量部の量で使用されてもよい。
前記ポリエステル樹脂分散液に使用される分散安定剤としては、一価陽イオン基含有塩基を使用することができ、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、水酸化アンモニウム、ジフェニルアミン及びその誘導体、並びにポリ(エチレンアミン)及びその誘導体を1種以上使用することができ、望ましくは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを挙げることができる。
使用する分散安定剤の量は、ポリエステル樹脂の酸価と関連性があり、酸価が高いほど、分散安定剤の含量を高め、狭い粒度分布を有する分散液の製造が可能である。前記分散安定剤は、ポリエステル樹脂の酸価対比で、2ないし3当量の量で使用するのが望ましい。
前記着色剤分散液は、着色剤を、界面活性剤などの分散剤を利用して、水に分散させて製造することができる。水に分散させる場合、分散剤としては、陰イオン系界面活性剤及び非イオン性界面活性剤が望ましく、陰イオン系界面活性剤がさらに望ましい。分散剤を利用することにより、顔料を水に分散させることが容易になり、トナー中の顔料の分散粒径を小さくすることができ、さらに特性を有したトナーを製造することができる。不要な分散剤は、後続する洗浄工程によって除去することができる。
着色剤としては、商業的に汎用される顔料であるブラック顔料、シアン顔料、マゼンタ顔料、イエロー顔料及びそれらの混合物のうちから適切に選択されて使用される。
前記着色剤の含量は、トナーを着色し、現像によって可視画像を形成するのに十分な程度であればよいが、例えば、ポリエステル樹脂100重量部を基準にして、3ないし15重量部であることが望ましい。前記含量が3重量部未満であるならば、着色効果が不十分であり、15重量部を超えれば、トナーの電気抵抗が低くなるから、十分な摩擦帯電量を得ることができず、汚染を発生させることがある。
ワックス分散液は、分散媒に、ワックス及びシリカを添加して分散させることによって製造することができる。
前記分散媒は、水及び水溶性有機溶媒のうち少なくとも一つを含んでもよい。水としては、精製水が使用されることが望ましい。かような水溶性有機溶媒の比誘電率は、望ましくは、5以上であり、さらに望ましくは、10以上である。前記比誘電率が5未満であるならば、ワックス分散液の比誘電率も低くなるから、ワックス粒子間の静電反発力が弱くなり、分散安定性が低下する。前記比誘電率の範囲を充足する水溶性有機溶媒としては、エーテル類、アルコール類、エーテルアルコール類、エステル類、ケトン類、酸類、アミン類、酸アミン類などの有機溶媒がある。さらに具体的には、前記水溶性有機溶媒は、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコー、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、炭酸エチレン、炭酸プロピレンなどを含んでもよい。
前記ワックス分散液に含まれるワックスとしては、パラフィン系ワックス及びポリエステルワックスのうち少なくとも一つを含んでもよい。前記パラフィン系ワックスは、20ないし36個の炭素原子を有する直鎖型飽和炭化水素を主体にしており、重量平均分子量が30〜500ほどであり、融点が40〜80℃ほどである。かようなパラフィン系ワックスをトナーに添加する場合、非常にすぐれた離型性を示すが、浸入度が高いので、定着ローラの表面などを汚染させる問題を起こすことがある。ここで、浸入度とは、物質の粘稠度、固さなどを示す尺度である。かような問題点を克服ために、合成ワックスの一種であるポリエステルワックスをトナーに添加したりする。
パラフィン系ワックスとポリエステルワックスとの混合ワックス、例えば、HNP−9及びHNP−11ワックスを使用することができる。
前記ワックスの使用量は、望ましくは、ワックス分散液の10〜40重量%範囲であり、さらに望ましくは、25〜35重量%範囲である。前記使用量が前記範囲内に入れば、分散安定性にすぐれ、離型剤としての役割を十分に行うことができる。
前記ワックス分散液は、界面活性剤をさらに含んでもよい。かような界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤のうちから選択された1種以上が使用されてもよい。
非イオン性界面活性剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノリルフェニルエーテル、エトキシレート、ホスフェートノリルフェノール系、トリトン、ジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノールなどがあり、陰イオン性界面活性剤としては、硫酸ドデシルナトリウム、硫酸ドデシルベンゼンナトリウム、硫酸ドデシルナフタレンナトリウム、ジアルキルベンゼンアルキルスルフェート、スルホン酸塩などがあり、陽イオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロリド、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルアンモニウムクロリドなどがあり、両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン(betaine)系両性界面活性剤、レシチン、タウリンなどがある。前述の界面活性剤は、単独でまたは2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
前記ワックス分散液は、0.5ないし2重量%のシリカを含んでもよい。
前記シリカ含有量が前記範囲内に入る場合、帯電量や帯電速度のようなトナー物性に影響を及ぼさずにも、脱臭効果を上げることが可能である。
前記シリカは、脱臭作用が行うことができるものであるならば、特別に制限されるものではない。一般的に、平均粒径が5ないし50nmであるものを使用することができる。
シリカは、市中で購入することができるものなどを使用することができ、例えば、Aerosil社のRY300を挙げることができる。
前記分散は、前記ワックスの融点以上に反応物を加熱した状態でなされる。
このとき、分散のための分散器としては、高速回転ミル、分級器内蔵型高速回転ミル、ボールミル、媒体撹拌式ミル、圧密剪断ミル、コロイドミル、ロールミルなどがある。また、この場合、粉砕媒体としては、ミルの材質によって、ステンレス鋼、スチールなどの鋼球ビーズ;またはアルミナ、エンスタタイト、酸化ジルコニウム、ジルコン、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素などのセラミックスビーズなどが使用されてもよい。また、アルティマイザーシステム(Ultimaizer system)(Amstec.,Model HJP−25030)を使用して、ナノサイズ粒子のワックス分散液を得ることもできる。
(B)凝集工程
前記分散液製造工程で製造した各分散液を混合した後、撹拌しながら凝集剤と酸とを添加して均質化した後、トナー粒子を凝集する。凝集工程は、常温で行われることが望ましいが、ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)近辺まで加熱してもよく、撹拌器を利用して、機械的な剪断力により、各分散液の混合液を撹拌することにより、粒径及び形状が均一な粒子状態で凝集物を形成することができる。
前記凝集剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、電解質または顔料と反対極性のイオンを含んだ有機物などを利用することができる。また、純水によって洗浄しやすく、水に対する溶解度の高い塩化ナトリウム(NaCl)がさらに望ましい。凝集剤の使用量は、総固形分に対して、0.3〜6重量%、望ましくは、1.0〜5重量%である。凝集剤の使用量が0.3重量%より少なければ、凝集が望ましく起こらず、6重量%より多くなれば、凝集粒子が過度に大きくなる。
凝集剤量は、凝集時に投入する原料の固形分に対比で、0.3〜6重量%を使用しているが、ポリエステル樹脂分散液の製造時に使用した分散安定剤が、凝集過程中に凝集補助の役割を行うので、分散安定剤を凝集に加えてもよい。
凝集工程で酸を添加して混合液のpHを調節することができ、望ましいpHは、4.5ないし6.5である。
前記凝集段階は、40ないし60℃の温度で、反応液を、1.0ないし7.0m/secで撹拌して遂行することができる。
(C)凝集固定工程及び合一工程
凝集を固定(freezing)させるために、前記反応液の温度は維持し、pHを10に上昇させる。
このとき、pHを上昇させるために、NaOH、KOHまたはLiOHのような無機塩基を添加する。
その後、トナー粒子を含む混合液を加熱し、凝集されたトナー粒子の粒径及び形状を均一化させる。ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度に加熱し、粒径が1〜20μmになるように調節することが望ましく、それにより、粒径及び形状がほぼ均一なトナー粒子を得ることができる。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度に加熱し、粒子の表面性などを改善させることができるが、ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度に加熱する前に、ポリエステル樹脂分散液やポリスチレンブチルアクリレート・ラテックスを投入して、凝集工程で生成されたトナー粒子を覆い包み、内部に入っている顔料やワックスが外に漏れることを防止し、トナーを強固に作ることができる。このとき、追加して入れるポリエステル樹脂分散液やポリスチレンブチルアクリレート・ラテックスは、前の段階で使用するポリエステル樹脂分散液と同じ物性(Tg、分子量)を有する樹脂分散液を使用してもよく、Tg及び分子量がさらに高い樹脂分散液を使用してもよい。Tg及び分子量がさらに高い樹脂分散液を使用するとき、Tgは、60〜85℃であり、分子量は、10,000から300,000であることが望ましい。かように追加して投入する樹脂分散液で、凝集段階で生成されたトナー粒子を覆い包んでいる最中に粒子サイズが大きくなることがあるが、それを防止するために、界面活性剤を添加したり、あるいはpHを調節し、混合物をポリエステル樹脂のガラス転移温度以上の温度に加熱し、合一工程を進めることができる。
(D)洗浄工程及び乾燥工程
前記合一工程で得たトナー粒子を水で洗浄して乾燥させる段階である。この工程では、トナーを含む混合液を室温まで冷却し、混合液を濾過し、濾過液を除去してトナーを水で洗浄する。洗浄には、伝導度が10μS/cm 以下である純水を利用することが望ましく、トナーを洗浄した濾過液が、伝導度が50μS/cm以下になるまで、トナーを洗浄することが望ましい。純水を利用したトナーの洗浄は、バッチ式でもよく、あるいは連続的に進めてもよい。純水を利用したトナーの洗浄は、トナーの帯電性に影響を与えることのある不純物、及び凝集に関与しない不要な凝集剤など、トナー成分以外の不要な成分を除去するために行われる。
一価金属の無機塩を凝集剤として使用する場合、洗浄工程で、pH変化による無機塩の再活性化によってトナー粒子が再凝集される余地がなく、一価金属の無機塩は、多価金属の無機塩と比べ、水に対する溶解度がはるかに高いために、洗浄時に除去が容易であり、トナー内部に残っている無機塩の量も、顕著に少なくなり、トナー粒子の溶融粘度が高くならずに、定着特性にも望ましい。
前記洗浄段階後、得られたトナーを、流動層乾燥器、フラッシュジェット乾燥器などを利用して乾燥させる。また、乾燥させて得られたトナーに、所望の外添剤を追加してもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明がかような実施例に限定されるものではない。
[製造例1:ポリエステル樹脂の合成]
撹拌器、窒素ガス導入口、温度計及び冷却器が設けられた3L反応器を、熱媒体であるオイル槽内に設けた。かように設けられた反応器内に、テレフタル酸45g、イソフタル酸39g、1,2−プロピレングリコール75g、トリメリット酸3gを投入し、触媒として、ジブチルスズオキシドを、単量体全体重量に対して、500ppm投入した。反応器を150rpmで撹拌しながら温度を150℃まで昇温させた。6時間反応を進め、220℃まで昇温させ、副反応物の除去のために、反応器を0.1torrに減圧し、同一圧力条件で15時間反応を進め、ポリエステル樹脂を得た。
ガラス転移温度(Tg、℃)測定
示差走査熱量計(Netzsch社製)を使用して、試料を、10℃/分の加熱速度で、20℃から200℃まで昇温させた後、20℃/分の冷却速度で10℃まで急冷させた後、再び10℃/分の加熱速度で昇温させて測定した。
酸価測定
酸価(mgKOH/g)は、樹脂をジクロロメタンに溶解させた後で冷凍させ、0.1N KOHメチルアルコール溶液で滴定して測定した。
重量平均分子量及びMP測定
ポリスチレン基準試料を使用した検量線を利用して、GPC(gel permeation chromatography)によって結着樹脂の重量平均分子量を測定した。
GPC法によって、得られた溶出曲線のピーク値に相当する維持時間から、ピーク分子量(Mp)を、標準ポリスチレン換算によって求めた。また、溶出曲線のピーク値とは、溶出曲線が極大値を示す点であり、極大値が2点以上ある場合は、溶出曲線の最大値を付与する点である。また、ピーク分子量の位置におけるGPC曲線の信号強度I(Mp)、分子量10万の位置におけるGPC曲線の信号強度I(M100000)とは、それぞれ、ピーク分子量の位置における信号強度と、ベースラインの信号強度との差、分子量10万の位置における信号強度と、ベースラインの信号強度との差であり、電位(mV)で示したものである。
装置:東ソー(株)製品、HLC8020
カラム:東ソー(株)製品、TSKgelGMHXL(カラムサイズ:7.8mm(ID)×30.0cm(L))を3つ直列に連結
オーブン温度:40℃
溶離液:THF
試料濃度:4mg/10ml
濾過条件:0.45μmテフロン(登録商標)メンブレンフィルタで試料溶液を濾過
流速:1ml/分
注入量:0.1ml
検出器:RI
検量線作成用標準ポリスチレン試料:東ソー(株)製品TSK standard、A−500(分子量5.0×10)、A−2500(分子量2.74×10)、F−2(分子量1.96×10)、F−20(分子量1.9×10)、F−40(分子量3.55×10)、F−80(分子量7.06×10)、F−128(分子量1.09×10)、F−288(分子量2.89×10)、F−700(分子量6.77×10)、F−2000(分子量2.0×10
得たポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、66℃であり、酸価は、11mgKOH/g、重量平均分子量は、18,000、Mpは、5100、T1/2は、125℃であった。
[製造例2:ポリエステル樹脂分散液の製造]
温度計及びインペラ型撹拌器を装着した3L反応器に、分散安定剤である4重量%水酸化ナトリウム溶液を46g(ポリエステル樹脂の酸価に対比で、2.5当量)投入し、界面活性剤(dowfax、ダウコーニング社、ポリエステル樹脂量に対比で、1重量%)6.67g、及び水958gを入れた。ここに、ポリエステル樹脂300gを固体状態で投入し、メチルエチルケトン500gを投入した後、70℃で1時間還流した後、80℃で4時間以上窒素パージしながら有機溶媒を除去した。最終的に、ポリエステル樹脂分散液を得た。
[製造例3:顔料分散液の製造]
シアン顔料(ECB−303、大日精化工業(株)製)3kgを20L反応器に入れ、精製水11.5kgと、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート(AnyCoat−P、三星精密化学株式会社製)0.6kgとを、前記反応器に追加して投入し、50rpmの速度で撹拌した。次に、前記反応器の内容物をボールミルタイプの反応器に移して予備分散を行った。予備分散の結果、体積平均粒径(D50(v))が、3.4μm(Beckman Coulter社のコールターマルチサイザを使用して測定)である、分散されたシアン顔料粒子を得た。その後、反応器内容物を、アルティマイザーシステム(Ultimaizer system)(Amstec Ltd.,Model HJP25030)を使用して、1,500barの圧力で高分散を行った。高分散の結果、体積平均粒径(D50(v))が150nm(Microtrac INC.のMicrotrac 252を使用して測定)であるナノサイズに分散したシアン顔料粒子を得た。
[製造例4:ワックス分散液(1)の製造]
撹拌器、温度計及びコンデンサが設けられた5L反応器に、陰イオン系界面活性剤アルキルジフェニルオキシドジスルホン酸塩(45% Dowfax 2A1)65g、蒸溜水1.935kg、ワックス(日本NOF社、WE−5)1,000g、及び平均粒径が7nmであるシリカ0.5重量%(ワックス分散液基準)を投入した。前記混合液をホモゲナイザ(homogenizer、IKA社)を使用して、30分間分散した。結果として、ワックス分散液を得た。分散完了後、マルチサイザ2000(Malvern社製)を使用して、分散された粒子の粒度を測定した結果、D50(v)が320nmであった。
[製造例5:ワックス分散液(2)の製造]
シリカを2.0重量%の量で添加することを除き、前記製造例4と同一の方法でワックス分散液(2)を製造した。
[製造例6:ワックス分散液(3)の製造]
シリカを2.5重量%の量で添加することを除き、前記製造例4と同一の方法でワックス分散液(2)を製造した。
[実施例1]
前記製造例2で製造したポリエステル樹脂分散液89.6重量%、前記製造例3で製造した顔料分散液5.20重量%、及び前記製造例4で製造したワックス分散液5.20重量%を混合して混合液を得た。前記含量は、固形分含量基準である。このとき、総固形分濃度が13重量%になるように純水で調整した。前記反応器の温度を25℃に昇温させ、120rpmで撹拌して混合した。凝集剤として、4.5重量%NaCl水溶液5.18重量%(総固形分含量基準のNaCl固形分重量)を投入し、140rpmで撹拌しながらホモゲナイザ(T−50、IKA社)で均質化工程を進めた。その後、反応器の温度を50℃まで昇温させ、D50(v)が6.45〜6.50μmになるまで凝集を続けた後、1N水酸化ナトリウム水溶液3.63重量%(総固形分含量基準の水酸化ナトリウム固形分重量)を反応器に入れ、粒子の成長を中断させ、80rpmに撹拌速度を下げた後、反応器の温度を80℃に昇温させてトナー粒子を合一させた。円形度が0.970になるまで合一を続けた。反応器の温度を40℃に下げ、濾過装置(装置名:filter press)を使用してトナーを分離させた後、分離されたトナーを1N硝酸水溶液で洗浄し、蒸溜水で再洗浄して界面活性剤などをいずれも除去した。その後、洗浄の完了したトナー粒子を、流動層乾燥器で40℃の温度で5時間乾燥させ、乾燥したトナー粒子を得た。
[実施例2]
ワックス分散液(1)の代わりに、ワックス分散液(2)を使用することを除き、前記実施例1と同一の方法でトナーを製造した。
[実施例3]
ワックス分散液(1)の代わりに、ワックス分散液(3)を使用することを除き、前記実施例1と同一の方法でトナーを製造した。
[比較例1]
ワックス分散液の製造時、シリカを添加しないことを除き、前記実施例1と同一の方法でトナーを製造した。
[比較例2]
ワックス分散液の製造時ではなく、ポリエステル樹脂分散液の製造時、シリカを0.5重量%の量で添加することを除き、前記実施例1と同一の方法でトナーを製造した。
[比較例3]
ワックス分散液にシリカを添加する代わりに、凝集工程の均質化段階で、シリカではないNaClOを1.00重量%を添加したことを除き、前記実施例1と同一の方法でトナーを製造した。
帯電量及び初期帯電速度測定
帯電量は、ブローオフ粉体帯電量測定装置として、Vertex Charge Analyzer 150(Vertex Image Products、米国ペンシルバニア・ユーコン所在)を使用して測定した。
ブローオフ法としては、両端に網を張った円筒容器の中に、粉体とキャリアとの混合体を入れ、一端から高圧ガスを吹き入れて粉体とキャリアとを分離し、網目から粉体だけブローオフ(吹き飛ばし)する。このとき、粉体が容器外部に持って行った帯電量と等量であり、反対の極性を有する帯電量がキャリアに残る。また、この電荷による電束全てがファラデーケージによってコンデンソに集まり、その分量ほどコンデンサが充電される。コンデンサ両端の電位を測定することにより、粉体の電荷量(Q)を下記数式によって求める:Q=CV。
ここで、Cは、コンデンサ容量であり、Vは、コンデンサ両端の電圧であり、Qは、粉体の電荷量である。
帯電速度は、キャリアとトナー粒子とを混合しながら、2つの物質間で発生する電荷量を、混合にかかった時間で割ることによって測定される。初期帯電速度は、電荷量がトナーの上に形成される速度を意味するが、本発明での初期帯電速度は、キャリアとトナーとの混合時間が1分を経過した後で測定した電荷量として計算した。
TVOC
固体相であるトナーのTVOCを測定するために、固体相である試料の揮発性成分を捕集することができるTDS(thermo desorption system)が装着されたGC−MS(Inlet:Gerstel TDS−2、GC:HP GC5890、Detector:HP MSD5972)を使用した。このとき、試料の前処理のために、10mgのトナーを、ガラス綿で塞いだガラス管の真ん中に位置させて準備し、TDSに装着した。このとき、TDSは、40℃から200℃の温度に、60℃/分の速度で進め、GC−MSの測定条件は、Headspace GC−MSと同一の条件を適用した。
臭気テスト
ランダムにテスト参加者を20人選定し、密閉された空間で、前記実施例1ないし実施例3、及び比較例1ないし比較例3で製造したトナーで印刷した。
まず、三星CLP−510プリンタ・カートリッジに、前記製造したトナーをそれぞれ充填し、印刷文字比率5%の画像で、A4用紙1,000枚を印刷した後、印刷場所及び印刷紙に対する主観的な臭気に係わる統計を得た。
パネルテスト結果は、次のように点数化した。
1:非常に不快
2:不快
3:不快でも香気でもない
Figure 2014503852
前記表1から、本発明による製造方法は、トナーの帯電量及び初期帯電速度に大きな変化を与えずに、不快な臭気をなくすことができるということが分かる。
以上、本発明による望ましい実施例について説明したが、それらは、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解することができるであろう。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって決まらなければならないのである。

Claims (12)

  1. 界面活性剤及び分散安定剤を含んだ極性溶媒に、ポリエステル樹脂及び有機溶媒を撹拌しながら添加した後で加熱し、ポリエステル樹脂分散液を製造する段階と、
    前記ポリエステル樹脂分散液に、着色剤分散液及びワックス分散液を混合して混合液を生成する段階と、
    前記混合液に凝集剤を添加して均質化して均質化された混合物を生成する段階と、
    前記均質化された混合物を凝集させる段階と、
    凝集されたトナー粒子を合一させる段階と、を含むトナーの製造方法において、
    前記ワックス分散液は、分散媒に、ワックス及びシリカを分散させて製造されることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記シリカは、平均粒径が5ないし50nmであることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記シリカは、ワックス分散液内で、0.5ないし2.0重量%の量で添加されることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記有機溶媒は、メチルアセテート、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メチルエチルケトン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン及びクロロホルムからなる群から選択された1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記ポリエステル樹脂は、酸価が5ないし50mgKOH/gであり、重量平均分子量が5,000ないし50,000であり、ガラス転移温度が40ないし80℃であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記ポリエステル樹脂は、スルホン酸基を含まないことを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記極性溶媒は、水であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記有機溶媒は、ポリエステル樹脂100重量部に対して、15ないし200重量部の量で使用されることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  9. 前記界面活性剤は、前記ポリエステル樹脂100重量部に対して、1ないし4重量部の量で使用されることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  10. 前記分散安定剤は、前記ポリエステル樹脂の酸価に対比で、2ないし3当量の量で使用されることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  11. 前記極性溶媒は、ポリエステル樹脂100重量部に対して、150ないし500重量部の量で使用されることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  12. 前記合一段階後、トナー粒子を洗浄及び乾燥させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
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