本発明によると、自己完結型のバキューム装置であって、破片を受け入れる空気吸入口を有する筐体と、空気吸入口と連通し、受け入れられた破片を収容する、筐体内の収容手段と、空気吸入口と連通し、空気吸入口で吸引力を生成して、収容手段に破片を引き込む吸引手段と、吸引手段と連通し、バキューム装置から空気を排出する空気排出口と、バキューム装置を作動させるオン/オフスイッチとを備え、筐体は、空気吸入口が床面付近に位置するよう空洞内に取り付け可能であるバキューム装置が提供される。
好ましくは、オン/オフスイッチは、キッカースイッチである。または、オン/オフスイッチは、センサースイッチである。センサースイッチは、IRセンサースイッチ、電子センサースイッチ、および磁気センサースイッチからなる群から適宜選択される。
好ましくは、収容手段は、筐体内に取り外し可能に取り付けられる収容クレードルを有する。より好ましくは、収容手段は、クレードルに取り外し可能に取り付けられるダストバッグをさらに有する。または、収容手段は、クレードルに取り外し可能に取り付けられるバッグ無し容器をさらに有する
吸引手段は、適宜、吸引モータである。吸引手段は、一対のモータであってよい。
好ましくは、吸引モータは、モータチャンバに収容される。より好ましくは、モータチャンバは、収容手段の後方に配置される。
本発明の一実施形態では、空気排出口は、空気吸入口から直線的に配置され、空気吸入口と空気排出口とが直線的関係にある。
本発明の別の実施形態では、空気排出口は、空気吸入口からオフセットされている。好ましくは、空気排出口は、空気吸入口から約90度オフセットされ、空気はバキューム装置の側面から排出される。
有利に、空気吸入口は、筐体に取り外し可能に取り付けられた正面ヘッド部の一部として形成され、正面ヘッド部を介して収容手段と流体連通する。
好ましくは、空気吸入口は、正面ヘッド部の後方延伸ダクトを介して収容手段と流体連通する。より好ましくは、空気吸入口は、正面ヘッド部のボアを介して収容手段と流体連通する。
自己完結型のバキューム装置は、適宜、正面ヘッド部と筐体との間に取り付け可能なフェースプレートを備える。このましくは、フェースプレートは、バキューム装置を現場に可逆的に係合させる手段を有する。
本発明の好適な実施形態では、バキューム装置は、バキューム装置を現場に固定するための調整可能安定化手段を筺体に備える。
収容手段と吸引手段との間に、適宜、汚れフィルタが取り付けられる。
有利に、空気吸入口、筺体、収容手段、吸引手段、および空気排出口は、薄型のバキューム装置を規定するよう構成されている。
本発明の好適な実施形態では、筺体は、戸棚の下の空洞に取り付け可能である。より好ましくは、戸棚は、食器棚である。
本発明は、上記の自己完結型のバキューム装置を床面付近に設置する段階と、破片を装置に向けて掃く段階と、装置を作動させて破片を装置に吸引する段階とを備える床面から破片を除去する方法にも拡張される。
より詳細には、本発明は、床面から破片を除去する方法であって、破片を受け入れる空気吸入口を有する筺体と、空気吸入口と連通し、受け入れられた破片を収容する、筺体内の収容手段と、空気吸入口と連通し、空気吸入口で吸引力を生成して、破片を収容手段に引き込む吸引手段と、吸引手段と連通し、バキューム装置から空気を排出する空気排出口と、バキューム装置を作動させるオン/オフスイッチとを備える自己完結型のバキューム装置を床面付近に設置する段階と、破片を空気吸入口に向けて掃く段階と、オン/オフスイッチを作動させて、空気吸入口を介して破片を収容手段に吸引する段階とを備える方法にも拡張される。
好ましくは、オン/オフスイッチは、足で作動される。または、オン/オフスイッチは、センサー作動される。
好適な実施形態では、自己完結型のバキューム装置は、戸棚の下の空洞に設置される。より好ましくは、戸棚は家庭の食器棚である。
したがって、本発明は、吸入口を有する筺体と、集められた物質を収容する収容手段と、吸入口で吸引力を生成する吸引手段とを備える自己完結型のバキューム装置を提供する。自己完結型のバキューム装置は、筺体が、壁の中、または、たとえば、幅木もしくはカップボード等の別の構造の中または下に収容されるように、床面付近に設置される設計の空気吸入口を備える。
筺体は、吸入口の背後に直線的に配置された吸引モータを有する長方形の容器と、吸入口と吸引モータとの間に配置された収容手段とを有する。別の好適な実施形態では、吸引モータは、直線的に配置しなくてよく、吸入口から逸れるように配置してよい。
空気吸入口は、取り外し可能な正面ヘッド部の一部として形成される。正面ヘッド部は、たとえば、バッグ等の収容容器を係合させる後方突出フランジを有する。
正面ヘッド部は、筺体に取り外し可能に係合させることができる。本発明の別の実施形態では、正面ヘッド部は、完全に取り外し可能でなくてよく、あけることが可能であってよく、本体に蝶番で留められてよい。
正面ヘッド部は、筺体に摩擦嵌めまたは締まり嵌めされてよい。
筺体は、吸入口で吸引力を生成する2つの隣り合ったモータを収容することができる。所望であれば、単一のモータを使用してもよい。
筺体はその正面に、モータに電力を供給するスイッチ手段を有し、正面ヘッド部は、好ましくは、吸入口の上にフードフランジを有する。
吸入口は、湾曲した正面縁を有し、本発明の別の好適な実施形態では、装置は、収容バッグを支持するための取り外し可能なクレードルを底面に有する筺体を備える。底面のクレードルには、正面ヘッド部が取り付けられている。
吸引モータは、筺体内の底面クレードルの後方に取り付けられる。吸引モータは、下部フレームの導管内において、底部クレードルの横方向に取り付けられ、吸引力は収容バッグに弓形導管を介して適用される。弓形導管は、約90度屈曲している。
吸引モータおよび収容バッグを封入し、弓形導管の上部を形成する上面カバーが下部フレームに取り付けられ、吸入口は、正面ヘッド部の一部として形成される。正面ヘッド部は、収容バッグを係合させることができる取り付け手段を有する。
正面ヘッド部は、筺体に取り外し可能に取り付けることができ、筺体に摩擦嵌めまたは締まり嵌めすることができ、筺体の正面には、モータに電力を供給するスイッチ手段が備えられる。
本発明のバキューム装置は、領域から汚れおよび埃を効率的、効果的、かつコスト効率的に除去する未解決の課題に対する優れた解決を提供する。バキューム装置は、食品調理、理髪業等の商工業的環境および家庭、特に台所において有用である。バキューム装置は、便利で信頼性が高く、使用が簡単であり、使用者は、汚れ、破片等を空気吸入口に向けて掃くだけでよく、屈んだりすることなくバキューム装置を作動させることができる。本発明は、年配の人々、障害を持った人々、および運動障害を持つ人々には、特に有益である。本発明は、また、商業的環境で、人間およびペットの毛を除去するのに有用である。
本発明のバキューム装置は、コンパクトかつ自己完結的であり、したがって、閉じた空間に取り付けることができ、損壊、損傷、および高額の取り付けコストを発生させずに修繕することができる。さらに、セントラルバキュームシステムと異なり、本発明のバキューム装置は、コスト効率的な方法で、建物内の複数の位置において簡単に取り付けおよび/または修繕を行うことができる。特に、住居の台所等では、本発明のバキューム装置は、従来使用されてこなかった、キッカーボードの後ろ及び戸棚の下のデッドスペースを活用する。
さらに、本発明のバキューム装置の空気排出口が装置の側面に設けられる場合、装置は、装置が挿入される空洞の奥行きに制約されず、これは、戸棚の下等において、奥行きのある空間が貴重であり、幅がある空間のほうが得られやすい場合に特に価値がある。上記したように、空気排出口は、装置の使用目的における空間節約要件にしたがって、必要に応じて配置を決めることができる。たとえば、90度の角度が空間節約性が高く効率的であることがわかっているが、必要に応じてその他の角度とすることができる。
図1から図5は、本発明に係る薄型かつコンパクトな自己完結型またはスタンドアロンのバキューム装置の第一実施形態を示しており、バキューム装置は、全体を参照番号1で示し、フロアレベルでの取り付けに適しており、バキューム装置の方向へと掃かれた埃をバキューム装置に吸引かつ集積することができる。以下の記載では、住居でのバキューム装置の取り付けおよび使用について述べる。しかし、上記したように、本発明のバキューム装置は、住居、商業、および産業環境での使用に適している。さらに、本発明のバキューム装置は、所望であれば、このような環境で専用に使用するべく適合させることができる。
図1から図5に示すように、自己完結型バキューム装置1は、下方壁面3、下方壁面3からそれぞれ直立する第1側方壁面4および第2側方壁面5、並びにおなじく下方壁面3からそれぞれ直立する正面壁面7および背面壁面6を有する外側シェルまたは筐体2によって構成される。筐体2には、第1側方壁面4および第2側方壁面5と、正面壁面7および背面壁面6とに固定された取り外し可能な上面カバー8が取り付けられている。
本発明のバキューム装置1は、目的とする用途にしたがって寸法を決定することができることが当業者には理解されよう。たとえば、バキューム装置1を台所で使用し、キッカーボードの後ろに備え付ける本実施形態の目的では、筐体は、通常、奥行きが約450mmであり、幅が約240mmであり、高さが約97mmである。したがって、筐体2の高さを、筐体の幅の50%未満とすることで、バキューム装置1は、キッカーボード、または、住居のその他の場所、たとえば、戸棚の下、幅木の中、もしくは実際に壁の中等に収容することができるコンパクトで薄型の筐体となる。
取り外し可能な正面ヘッド部9が正面壁面7に搭載されている。バキューム装置をキッカーボードに取り付ける場合、正面ヘッド部は、通常、キッカーボードと実質的に面一となる。正面ヘッド部9には、床の高さの部分に、空気、埃、および破片をバキューム装置1内に吸引するための弓形の空気・埃吸入口10が設けられている。吸入口10は、正面ヘッド部9において、張り出して把持することができるフード11の下に規定されている。以下により十分に説明するが、取り外し可能な正面ヘッド部9を筐体2から取り外すべく、使用者はフード11を把持することができる。
以下により十分に説明するが、バキューム装置1に電力を供給するための押下可能なオン/オフキックスイッチ12が、正面ヘッド部9に隣接して設けられている。オン/オフキックスイッチ12は、足で操作することができ、したがって、使用者はバキューム装置1を作動させるべく屈む必要がない。
内部的には、特に図2から図4に示すように、筐体2には、吸入口10と連通し、筐体2に使い捨てダストバッグ14を受容して保持する畝状ダストバッグ収容クレードル13が正面壁面7に隣接して規定されている。筐体2には、さらに、ダストバッグ収容クレードル13の背面側に位置し、筐体の背面壁面6と内部壁面16との間において、筐体2の第1側方壁面4および第2側方壁面5との間に延在するモータチャンバ15が規定されている。
モータチャンバ15は、空気、埃、および破片を、正面ヘッド部9の吸入口10を介して、収容クレードル13のダストバッグ14内に吸引する第1吸引モータ17および第2吸引モータ18を収容する。吸引モータ17および18は、モータチャンバ15内で平行に隣り合わせに搭載され、筐体の下方壁面3から直立するフランジ19によって部分的に隔離されている。吸引モータ17および18は、内部壁面16に規定された第1吸引開口20および第2吸引開口21を介してダストバッグ14と流体連通している。吸引開口20および21はそれぞれ、汚れフィルタ22が備え付けられており、埃および破片がモータチャンバに侵入してモータ17および18が損傷しないように防止される。
筐体2の背面壁面6には、それぞれ吸引モータ17および18からの空気を流出可能にする空気排出口23および24が設けられている。排出口23および24には、それぞれ、任意の花粉フィルタ25が設けられている。
収容クレードル13のダストバッグ14は、筐体の正面壁面7に規定された正面開口26を介して空気吸入口10と連通可能である。より詳細には、正面開口26は、正面ヘッド部9上の後方延伸ダクト27を受容するよう寸法および形状が決定される。したがって、後方延伸ダクト27は、吸入口10から収容クレードル13へと後方に延伸する。ダストバッグ14は、ダクト27に取り外し可能に取り付けることができ、ダストバッグ14は、収容クレードル13において従来の方法でダクト27に固定することができる。
上記したように、正面ヘッド部9は、取り外し可能に筐体2の正面壁面7に取り付けられ、ダストバッグ14を必要に応じて交換できるようになっている。より詳細には、正面ヘッド部9は、正面壁面7の相補的な正面凹部28に、そして正面開口26の正面に挿入または嵌め込まれるように形状および寸法が決定される。正面凹部28は、筐体の第1側方壁面4および第2側方壁面5とそれぞれ連なった第1前方延伸突出部29および第2前方延伸突出部30によって規定される。
正面ヘッド部9の第1側方壁面31および第2側方壁面32は、第1突出部29と第2突出部30との間で受け取られるよう形状および構成が決定されている。第1突出部29および第2突出部30は、それぞれ内側に設けられた面33および34を有し、それらには、それぞれ、一対の引き込み可能突起35が設けられる。突起35は、第2突出部30上の引き込みボタン36によって引っ込ませることができる。正面ヘッド部9の第1側方壁面31および第2側方壁面32には、引き込み可能突起35上に乗るよう位置付けられ、正面ヘッド部を筐体2の正面凹部28の定位置に保持する一対の側方延伸弾性突起37が設けられる。正面ヘッド部9を筐体2から取り外すには、第2突出部30の引き込みボタン36を押して引き込み可能突起35を単に引っ込ませるだけであり、それにより正面ヘッド部9は筐体2から取り外される。
上記したように、バキューム装置1は、台所において、キッカーボードの適切な大きさの空洞、または、食器棚の下等に設置することができる。バキューム装置1を現場に設置固定する補助として、バキューム装置には、筐体の側方壁面4および5に大きさ調整可能フィート38が設けられている。調整可能フィート38は、側方壁面4および5上のブラケット41に保持された、プレート状ヘッド40を持つ引き出し/引き込み可能ネジ39によって構成される。ネジ39は、書斎の床またはバキューム装置を定位置に保持するのに適した床等の面にヘッド40が当接するまで、各ブラケット41から引き出し可能となっている。したがって、大きさ調整可能フィート38によって、筐体2は、現場に設置、安定化、および固定され、空気吸入口10が埃および破片を受け入れるべく地面または床と同じ高さに位置付けられるように補助される。
上記したように、本実施形態では、吸引モータ17および18は、正面ヘッド部9の背後に直接的に、空気吸入口10と第1排出口23および第2排出口24とにより規定される二本の平行な直線軸上で正面ヘッド部とインラインに配置される。空気吸入口と排出口23よび24とのインライン配列によって、空気吸入口10には優れた吸引力が供給され、かつ、大型のモータを1個使用するかわりに2個の小型のモータ17および18を使用することにより、所望される場合には、特に薄型の自己完結型バキューム装置1が設けられる。しかし、当業者には理解されるであろうが、以下にさらに記載するように、所望であれば、単一の吸引モータ17または18も、本発明の自己完結型バキューム装置に使用することができる。
床面から埃または汚れを除去したい場合、埃を吸入口10に向けて掃き、オン/オフスイッチ12を押してバキューム装置をスタートさせるだけでよい。埃は、正面ヘッド部9および後方延伸ダクト27を介してバキューム装置1に、そしてダストバッグ14に吸引される。ダストバッグ14が一杯になったら、引き込みボタン36を押し、フード11を把持して引っ張ることで正面ヘッド部9を筐体2から引き出し、ダストバッグ14を空にする、または交換するべく、収容クレードル13から取り出すだけである。当業者には理解されようが、バッグが無い形態では、所望であれば、ダストバッグ14の代わりに再利用可能な容器を使用することができる。
図6から図15は、本発明の自己完結型バキューム装置1の第二実施形態を示しており、バキューム装置1には、図1から図5のツインの吸引モータ17および18の代わりに単一の吸引モータ17が設けられ、一対の空気排出口23および24の代わりに単一の空気排出口23が設けられる。さらに、以下により詳しく説明するように、本実施形態では、単一の空気排出口23が、空気吸入口10からオフセットされており、つまり、図1から図5に示すように単一軸上に配置されておらず、したがって、バキューム装置1は、空気排出口23を介して、その側部から排気する。同様の参照番号によって同様の部材が示される。
図6から図15に示すように、自己完結型バキューム装置1は、全体的に、空気吸入口10を床または地面の高さに有する取り外し可能な正面ヘッド部9を持つ筐体2、筐体2の内部においてダストバッグ14を保持する収容クレードル13、収容クレードルの背後において単一のモータ17を収容するモータチャンバ15、および、バキューム装置の側部に排気するよう位置付けられた単一の空気排出口23から構成される。
本実施形態では、筐体2は、下部シェル42、下部シェル42上に取り付けられた取り外し可能な上部シェル43から構成される。下部シェル42および上部シェル43は、収容クレードル13、ダストバッグ14、およびモータチャンバ15を収容するよう形状および輪郭が決定されている。筐体2を封止するべく、ガスケットシール44が下部シェル42と上部シェル43との間に設けられる。
筐体2には、さらに、バキューム装置1をたとえば住居の台所に取り付ける場合、キッカーボード46(図15参照)に取り付け可能なフェースプレート45が設けられている。キックスイッチ12は、フェースプレート45に設けられている。フェースプレート45には、正面ヘッド部9を受容するための正面ヘッド部開口47が設けられている。
正面ヘッド部9には、上縁部49に枢支可能なハンドル48が設けられ、それによって正面ヘッド部開口47を介して筐体2の中に正面ヘッド部9は挿入され、正面ヘッド部9は筐体から取り出される。枢支可能なハンドル48は、ハンドルを筐体2の定位置に係止させる取り外し可能なラッチ/係止部材50を有する。ラッチ/係止部材50は、筐体の上部シェル43の対応する凹部52に係合するよう設計された、正面ヘッド部9の上縁部49上の一対のばね付き留め金(sprung catches)51から構成される。ばね付き留め金51は、枢支可能なハンドル48を引き寄せてハンドル48を枢支させ、留め金51を凹部52から取り外すことによって、引っ込められる。
本実施形態では、正面ヘッド部9は、収容クレードル13と一体であり、したがって、収容クレードル13は、正面ヘッド部9と一緒に、フェースプレート45の正面ヘッド部開口47を介して筐体2から取り出すことができる。
図1から図5の後方延伸ダクト27は、空気吸入口10と連通する正面ヘッド部9に規定されたボアフランジ54に囲まれたスルーボア53に取って代わられている。空気吸入口10には、床面に座す、または、当接するように位置付けられ、埃および破片が吸入口10に引き込まれるように補助するトラフ状インサート58が設けられている。
当業者には周知のばね荷重ダストバッグ14の取り付け部材55が正面ヘッド部9に設けられており、ダストバッグ14を、ダストバッグ14に設けられたカラー56でフランジ54の周囲に取り付ける。また、トレイ状収容クレードル13には、一連の直立した畝57が設けられており、空気が筐体2の中を流動するのを促進する。
上記したように、単一の吸引モータ17は、収容クレードル13の背後のモータチャンバ15に搭載されている。図1から図5に記載した実施形態と同様の態様で、吸引モータ17は、筐体2の下部シェル42と上部シェル43との間に規定された(単一の)吸引開口20を介して格納台13およびダストバッグ14と流体連通する。吸引開口20には、汚れフィルタ22が取り付けられている。吸引開口20は、空気吸入口10の背後に、図1から図5に記載する実施形態と同様の態様で位置する。しかし、本実施形態では、筐体2の下部シェル42および上部シェル43は、モータチャンバ15によって吸引開口20と吸引モータ17との間に弓形導管59が規定されるような形状をしており、モータチャンバ15(および吸引モータ17)は、空気吸入口10および吸引開口20に対して実質的に垂直な軸上に配置される。その結果、単一の空気排出口23は、筐体2の第1側方壁面4に位置付けられる。空気排出口23には、上記したように、花粉フィルタ25を取り付けることができる。
したがって、本実施形態では、吸引モータ17が空気吸入口10および吸引開口20に対して約90度の角度で実質的に横に配置され、空気排出口23が空気吸入口10からオフセットされる。したがって、ダストバッグ14は、弓形導管59を介して横方向に吸引され、したがって、吸引モータは、ダストバッグ14を通過する空気流の方向に対して直角の空気排出口23から排気する。
空気が筐体2の側方壁面4から排気されるので、本実施形態は、スペースがプレミアム付きである場合、たとえば、バキューム装置1を挿入する空洞の奥行きが限られており、図1から図5の筐体2の背面壁面6にある空気排出口23および24が背面壁面またはその他の構造に隣接するよう設置され、使用時に望ましくない圧力の増大が生じる可能性がある場合における、望ましくない圧力の増大を回避する構成である。
定格が15kPA、ワット数が約600ワット、および流量が1.4M3/分のモータが記載の装置には適していることが発見されている。
図6から図15の実施形態は、図1から図5の実施形態と同様に組み立てられ、たとえば、住居の台所で、キッカーボード46の一部を取り外し、筐体2をキッカーボード46の後ろの空洞に挿入し、調整可能フィート38を適切に位置付けて筐体2が所望の位置に固定されるよう調整することにより、筐体2を戸棚またはカップボードの下に取り付ける。所望の位置では、空気吸入口10は、床面と同じ高さで係合し、筐体は、使用時に振動が最小化されるように調整可能フィートで固定されているはずである。ダストバッグ14は、上記のように、収容クレードル13に設置され、正面ヘッド部9に固定される。
オン/オフキッカースイッチ12は、電源に接続される。所望であれば、取り外し可能なコネクタをキッカースイッチ12と電源との間に設けて、バキューム装置1の取り付けおよび取り外しをさらに簡略化することができる。
床面に集積した埃または汚れを空気吸入口10の領域の方向に簡単に掃き、オン/オフキックスイッチ12を操作して吸引モータ17を作動させる。使用者は、バキューム装置1を作動させるべく屈む必要も、バキューム装置1を埃または破片の方に移動させる必要もない。汚れおよび埃は、空気吸入口10を介してバキューム装置1に吸引され、正面ヘッド部9およびスルーボア53を介してダストバッグ14に吸引される。ダストバッグ14が一杯になったら、枢支可能な取り外しハンドル48を引っ張って正面ヘッド部9を筐体2から取り外し、収容クレードル13を筐体2から引き出すだけで、収容クレードル13を筐体2から取り外すことができる。次に、ダストバッグ14を交換するだけである。
空気排出口23が、必要に応じて装置からたとえば正面(U形状導管59を使用して)、背面、側面、斜め等の任意の方向に通気または排気するべく位置付けられるように、必要に応じて導管59の配置および形状を決定してよいことは、当業者には理解されよう。
上記したように、バキューム装置は、住居において、食器棚等の下で使用するのに理想的に適した薄型形状であり、通常、高さは約110mm、正面の幅は約315mm、背面の幅は約280mm、奥行きは約390mmである。
全てのバキューム装置と同様に、本発明のバキューム装置1は、減圧状態が効果的に生成され、その結果モータ17および18によって吸引が実行されるようにするべく、その全体に、たとえば、ガスケットシール、Uチャネルシール等の適切なシールを取り付けることができる。
バキューム装置で使用されるフィルタは、HEPAフィルタ、フォームフィルタ(foam filter)、カードボードフィルタ等の任意の適切な種類のものであってよい。
本発明の第一実施形態と同様に、所望であれば、ダストバッグ14を備えるのではなく、バッグ無し容器システムを本発明のバキューム装置で採用することができる。
通常、本発明のバキューム装置で使用されるモータは、ワット数が約400ワットから約600ワットであるが、必要に応じて、ワット数を大きくすることができ、モータは、好ましくは、最大径が約90mmである。本発明のバキューム装置で使用するのに適したモータは、Suzhou Kaibao Electric Company Ltd.が提供する型番KBVM1110である。
たとえば、IRモーションセンサースイッチ等のその他のオン/オフキッカースイッチ部材を使用することができることは理解されよう。採用することができるその他のスイッチ部材には、磁気スイッチおよび電子スイッチがある。たとえば、磁気スイッチは、スイッチと通信することができるチップを含むブラシヘッドに設けられた取り外し可能なリングによって作動させることができる。
本発明のバキューム装置は、プラスチック、金属等の任意の適切な材料から製造することができる。
本発明は、本発明の範囲から逸脱することなく変更もしくは多様化することができる本明細書に記載の実施形態に限定されない。