JP2014502153A - 多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法 - Google Patents

多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法に関し、特にヒストン修飾遺伝子jhdm1bとjhdm1aを使用して多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法に関するものである。本発明はJhdm1b及びJhdm1aと幹細胞誘導因子を利用して、多能幹細胞の誘導効率を高めて誘導多能幹細胞の品質を高める。前記幹細胞誘導因子は、Oct4とKlf4との組み合わせ、Oct4とKlf4とSox2との組み合わせ、Oct4とSox2との組み合わせ、及び単独のOct4である。本発明の方法は、前記細胞をビタミンCに暴露するステップをさらに含み、ビタミンCを使用しない場合に比べて、多能幹細胞の誘導効率をさらに向上した。本発明の方法は、比較的に少ない幹細胞誘導因子を用いて潜在的発がん性を降下させると同時に、高い誘導効率を獲得し、高品質の生殖系伝送能力を有する誘導多能幹細胞を得ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法に関し、特にヒストン修飾遺伝子jhdm1bとjhdm1aを使用して多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法に関するものである。
人口大国の中国では、毎年、負傷、病気、老化及び遺伝による器官の欠損、極度の疲労、機能障害なども世界一である。薬物と手術を基本的な支えとする伝統医学の治療手段は、もはや臨床医学の巨大な需要を満たさなくなった。そのために、幹細胞及び再生医学に対する研究が数多くの科学研究機構及び各界各層に重視されている。
細胞移植治療は再生医学研究の重要方向の一つであり、特定類型の細胞移植は心臓損傷、神経系退行性疾病、脊髄損傷、腎不全、血液系疾患などの治療に有用である。しかし、細胞移植治療は同種移植片拒絶や細胞源が限られるなどの解決し難い問題に直面している。
幹細胞は自己複製能を有する細胞の一種であり、特定な条件下において、複数の機能的な細胞に分化できる。幹細胞はその発育段階によって、胚性幹細胞と成体幹細胞に分けられ,幹細胞の発育潜在能力によって、分化全能性幹細胞、分化多能性幹細胞及び分化単能性幹細胞という三種類に分けられている。幹細胞は十分に分化していない未成熟細胞であり、各種の組織と器官及び人体を再生する潜在能力を有し、医学界では「万能細胞」と呼ばれている。
細胞移植治療の直面している問題を解決するために、細胞運命の転化はますます多くの科学研究者に重視されてきた。細胞の分化や運命によるものは、ずっと発育過程においては、不可逆かつ安定的な過程と認められたものの、体外においては、こういう過程は可逆的であると表明できる証拠はますます増える一方である。
細胞運命調節についての研究はまだ実験室研究の状態にあり、臨床実験からははるかに遠い。それらの転写因子の過発現を通して得られた形質転換細胞は、今までさまざまな応用上の難題がある。例えば、ウィルス挿入、潜在的発癌性、その得られた分化転換細胞の純度、機体内では正常な細胞を埋め合わせて当然の機能を発揮できるかどうかなどの問題がある。
誘導多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell,iPS)は、胚性幹細胞と類似する、発生全能性がある細胞であり、特定な遺伝子を導入することによって、体細胞を誘導し、幹細胞特徴を獲得させるわけである。2006年、日本科学研究者Yamanakaは24個候補遺伝子をレトロウィルスによってマウス線維芽細胞に導入し、FBX15陽性細胞を、G418耐性スクリーニングすることによって、胚性幹細胞に類似するiPSクローンを分離させ、最終的に、Oct3/4、Sox2、c−Myc、 Klf4という4つの因子は、マウスFBX15-iPS細胞の誘導生成に十分に足りるとまとめた。それらの細胞は胚性幹細胞と類似する形態、増殖能力及び奇形腫形成能力を有しているが、遺伝子ゲノム及びメチル化モードにおいては、胚性幹細胞と異なり、生体のキメラマウスを得ることもできない。そして、当該グループと他の二つのグループはスクリーニング方法を変えて、Nanog陽性細胞を基準にし、多方面において胚性幹細胞と類似するiPSを獲得した。このような細胞はキメラマウスの子孫を作ることができる。最近、三つの研究グループは四倍体相補性試験を通じてマウスのiPS細胞が一つの個体に発育することができ、発生全能性を有するとそれぞれ単独で証明した。
マウスiPS誘導試験の方法に従って、2007年、Yamanaka[8]と兪君英[9]との二つのグループは、それぞれヒトの体細胞をiPS細胞にリプログラムした。前者はレトロウイルスを用いて、Oct3/4、Sox2、c−Myc及び Klf4をヒトの表皮線維芽細胞に導入するのに対し、後者はレンチウイルスを用いて、Oct3/4、Sox2、 Nanog、 Lin28を包皮細胞に導入した。遺伝子発現プロファイリング分析でも、Oct3/4、 Nanog遺伝子のプロモーター領域のメチル化分析でも、ヒトのiPS細胞系は対応する胚性幹細胞系に非常に類似し、これらの細胞をヌードマウス体内に注射したら、いずれも3つの胚葉組織に発生することができると示した。また、マウスとヒトに限らず、ラット、ブタ及びサルも体細胞からiPSへの誘導に成功できる。
リプログラムに成功できる細胞は線維芽細胞に限るのではなく、数多くの他の種類の成体細胞もiPS細胞に誘導されうる。例として、膵のβ細胞、成体神経幹細胞、肝細胞、胃細胞、成熟B細胞、造血細胞、髄膜組織球、脂肪幹細胞、臍帯血細胞、末梢血CD34陽性細胞、角質細胞がある。異なる分化段階にある細胞なら、それを誘導してiPSにリプログラムする難易度も異なるようになる。マウスの造血細胞を例にすると、造血幹細胞と造血前駆細胞のリプログラミング効率は28%に達することができ、端末分化したT細胞やB細胞の300倍にあたる。
iPS誘導過程において、レトロウイルス及びレンチウイルスを介して外因性遺伝子を細胞に導入するのは、通常のことである。このような方法によって、高い遺伝子導入効率が得られる。しかし、ウイルス配列を細胞のゲノムに統合すると、遺伝子挿入の突然変異が起こり、ひいては発がん性を有する。そのために、このような潜在的な危険性を有する遺伝子導入法は再生医学分野におけるiPS技術の応用に明らかに不利である。従って、各研究グループはそれぞれ非統合ベクターを用いてiPSを誘導して成功を獲得した。これらのベクターは、アデノウイルスベクター、通常の発現ベクター、トランスポゾン、エピソームベクター、及び環状DNA(minicircle DNA)ベクターを含んでいる。
Sox2、Klf4、Oct3/4及びc−Mycの組み合わせとSox2、Oct3/4、Nanog及び Lin28の組み合わせはともにiPS細胞を誘導生成することができる。更なる研究により、c−Mycはリプログラミングに必要な要素ではなく、Sox2、Klf4及びOct3/4という三つの転写因子だけではヒトやマウスの体細胞のリプログラミングの推進に十分である。神経幹細胞は高レベルのSox2、Klf4及びc−Mycを内因的にゲノムするので、外因性Oct3/4を導入するだけで、iPS誘導に成功する。リプログラミングに用いられた転写因子のうち、Sox2、Klf4及びc−Mycはいずれも同類の他の遺伝子に取り替えられる。例えば、Klf4の代わりに、Klf2及びKlf5、Sox2の代わりに、Sox1及びSox3、c−Mycの代わりに、N−Myc及びL−Mycを使用することができる。しかし、Oct1及びOct6はOct4にとってかわることができない。EsrrbはOct3/4タンパクと直接に組み合わせて、幹細胞の自己再生及び全能性を調節する。リプログラミングの過程において、EsrrbはKlf4の代わりにSox2、Oct3/4と組み合わせると、iPS誘導に問題がない。Oct3/4はリプログラミングの過程における極めて重要な転写因子の一つである。最近の研究によると、核内受容体LRH−1(Nr5a2)及びNr5a1はOct3/4に取って代わることができ、Klf4およびSox2と組み合わせればマウス成体細胞をiPSに誘導することができる。
しかし、現在、リプログラミング可能な転写因子の組み合わせは、Oct4、Klf4、Sox2およびc−Mycの組み合わせ、Oct4、Nanog、 Lin28およびSox2の組み合わせ、Sox2、Klf4およびLrh1の組み合わせ、並びにOct4及びbmi1の組み合わせなどの数種の組み合わせ、及びEsrrb、tbx3などのリプログラミングに関する遺伝子がある。既存のリプログラム方法に必要な転写因子組み合わせに関して、3つ又は4つの転写因子を導入しなければならない。また、誘導効率が低い。いかにして転写因子を低減して高いリプログラミング効率を維持させるかは、リプログラミング細胞突然変異の蓄積の減少や、リプログラミング技術の操作性の向上に重要な意義がある。また、通常の転写因子の置換用遺伝子を探すことはリプログラミングメカニズム研究とリプログラミング技術の改善に有利である。
本発明は、転写因子を低減して高いリプログラミング効率を維持し、リプログラミング細胞突然変異の蓄積を減少させて、リプログラミング技術の操作性を高める方法を提供することを目的とする。
当該目的を実現させるために、以下の技術案を採って多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法を提供する。当該方法は、
a、単独のOct4、 Oct4とKlf4とSox2との組み合わせ、またはOct4とKlf4とc−MyCとSox2との組み合わせである転写因子とJhdm1bとを哺乳動物の成体細胞に転写し、誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
b、誘導獲得した多能性幹細胞クローンを幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
を含む。
本発明のもう一つの技術案は多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法を提供する。当該方法は、
a、単独のOct4、Oct4とSox2との組み合わせ、 Oct4とKlf4との組み合わせ、Oct4とKlf4とSox2との組み合わせ、またはOct4とKlf4とSox2とc−mycとの組み合わせである転写因子とJhdm1bとを哺乳動物の成体細胞に転写し、ビタミンCを含む誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
b、誘導獲得した多能性幹細胞クローンを幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
を含む。
好ましくは、上記のステップは、
a、単独のOct4、Oct4とSox2との組み合わせ、Oct4とKlf4との組み合わせ、またはOct4とKlf4とSox2との組み合わせである転写因子とJhdm1bとを哺乳動物の成体細胞に転写し、誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
b、誘導獲得した多能性幹細胞クローンを幹細胞培地に培養増幅させるステップである。
好ましくは、前記転写因子とJhdm1bは多能性幹細胞誘導機能を有するコートされた、又はノンコードされたRNA、たんぱく質、或いはポリペプチドである。
好ましくは、哺乳動物の成体細胞へのJhdm1bの転写は、Jhdm1bを発現できるベクターを細胞に導入することによって実現する。
好ましくは、前記ベクターはウィルスベクター、プラスミドベクター、エピソームベクター、又はmRNAベクターであり、若しくは直接に化学合成される。
好ましくは、前記ウィルスベクターはレトロウイルスであり、当該レトロウイルスはpMXsベクターである。
好ましくは、前記Jhdm1bは脱メチル化修飾したポリペプチド、その機能的変異体及び機能的断片である。
好ましくは、前記哺乳動物の成体細胞は線維芽細胞、神経細胞、造血細胞及び神経膠質細胞である。
好ましくは、前記哺乳動物の成体細胞はマウス胎児線維芽細胞である。
また、本発明は、多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法を提供するもう一つの技術案を提供する。当該方法は、
a、単独のOct4、Oct4とSox2との組み合わせ、Oct4とKlf4との組み合わせ、またはOct4とKlf4とSox2との組み合わせである転写因子とJhdm1bとJhdm1aを哺乳動物の成体細胞に転写し、誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
b、誘導獲得した多能性幹細胞クローンを幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
を含む。
好ましくは、前記方法は、
a、Oct4である転写因子とJhdm1bとJhdm1aを哺乳動物の成体細胞に転写し、ビタミンCを含む誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
b、誘導獲得した多能性幹細胞クローンをビタミンCを含む幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
を含む。
本発明の有益な効果はヒストンを修飾するポリペプチドJhdm1b及びJhdm1aと幹細胞誘導因子を利用して、多能幹細胞の誘導効率を高めて誘導多能幹細胞の品質を高めることである。既存の多能性幹細胞誘導方法に比べて、本発明の方法は、比較的に少ない幹細胞誘導因子の種類でよりよい効果を達成した。本発明の方法においてOct4とKlf4とSox2との組み合わせ、Oct4とKlf4との組み合わせ、Oct4とSox2との組み合わせ、及び単独のOct4を使用することが好ましい。本発明の方法は、前記細胞をビタミンCに暴露するステップをさらに含み、ビタミンCを使用しない場合に比べて、多能幹細胞の誘導効率をさらに向上した。本発明の方法は、比較的に少ない幹細胞誘導因子を用いて潜在的発がん性を降下させると同時に、高い誘導効率を獲得し、高品質の生殖系伝送能力を有する誘導多能幹細胞を得ることができる。
Jhdm1a又はJhdm1bが、SKOによって媒介された多能性幹細胞の誘導効率を高めるデータを示す図であり、そのコントロールはいかなる遺伝子配列も挿入しないpMXs−FLAG空ベクターである。 Jhdm1a又はJhdm1bが、SKOMによって媒介されたリプログラミング効率を促進するデータ図である。 ビタミンCが存在する場合、jhdm1aとjhdm1bは共同して働き、SO、KO及びOct4のみがある条件でリプログラムすることを示す図である。 の中、a、dは、Oct4+jhdm1b(OBと略称する)が最終に形成した誘導多能性幹細胞の顕微鏡写真である;b、eは、OBが最終に形成した誘導多能性幹細胞を胞胚に注射してから形成したキメラ子孫の写真である;c、fは、OBが最終に形成した誘導多能性幹細胞を胞胚に注入してから形成したキメラと野生型マウス個体とを交配させて形成した子孫の写真である。 多能性幹細胞クローンのゲノムDNAをPCR増幅する結果を示し、OB誘導の多能性幹細胞クローンC4、C14、C15及びC16ゲノムにおいて、Oct4のみがJhdm1bと統合され、コントロールはSox2、Klf4、Oct4、cMyc及びJhdm1bに感染した細胞から抽出されたゲノムDNAであり、MEFはマウス胎児線維芽細胞から抽出されたゲノムDNAを表すと表明した。 定量PCRの結果を示し、OB誘導の多能性幹細胞クローンC4、C14、C15およびC16の外因性遺伝子がサイレント方式で発現され、その中、OB D4コントロールはOct4とJhdm1bに感染して4日間培養して得られた細胞から抽出されたmRNAの逆転写によって獲得したcDNAテンプレートであり、MEFはマウス胎児線維芽細胞であると表明した。 リアルタイム定量PCRの結果を示し、OB誘導の多能性幹細胞クローンC4、C14、C15及びC16は胚性幹細胞特異的遺伝子を発現し、その中、R1はマウス胚性幹細胞系であり、MEFはマウス胎児線維芽細胞であると表明した。 免疫蛍光の結果を示し、OB誘導の多能性幹細胞クローンC14は胚性幹細胞特異的遺伝子Rex1と胚性幹細胞特異的表面標記物SSEA−1を発現し、その中Markerは幹細胞特異的標記分子(つまりRex1又はSSEA−1)を示すと表明した。 マウス胎児線維芽細胞と誘導の多能性幹細胞のOct4の、プロモーターに隣接する領域中のCpGsメチル化の実際測定程度に対する分析結果を示す図である。 マウス胎児線維芽細胞と誘導の多能性幹細胞のNanogの。プロモーターに隣接する領域中のCpGsメチル化の実際測定程度に対する分析結果を示す図である。 Oct4とJhdm1bの誘導による多能性幹細胞の核型図である。 Jhdm1bの異なる変異の多能性幹細胞誘導効率を示す。Jmjc突然変異は221位のヒスチジン、222位のイソロイシン及び223位のアスパラギン酸を全部アラニンに突然異変し、CxxC突然変異は586、589及び592位のシステインを全部アラニンに突然異変した。 pMXs−FLAGプラスミド図譜を示す。
本文が使用しているすべての科学技術用語は本分野の一般技術者が理解に当たる同意義である。本分野の定義及び用語に関しては、当業者は、例えば、Current Protocols in Molecular Biology、edited by Ausubel, et al, John Wiley&Sons,2009を参照することができる。アミノ酸残基の略称は、本分野で用いられる20個の慣用L−アミノ酸の一つの標準3アルファベット及び/又は1アルファベットコードである。
本発明は広範囲で示す数字範囲及びパラメータ近似値を与えるが、具体的な実施例に示された数値はできる限り精確に記載するのである。しかし、いかなる数値でも一定の誤差があり、それは各自の測定における標準偏差によるものである。また、本文で開示されたすべての範囲はその中に含まれる任意/全てのサブ範囲をカバーすること。
本文に使用される用語「ポリペプチド」と「タンパク質」は、共有結合(例えばペプチド結合)を介して互いに結合したひとつながりの少なくとも2つのアミノ酸残基を交換可能に表す。それは、組換えポリペプチド、天然ポリペプチド又は合成ポリペプチドであることが可能である。特に、本文に述べたポリペプチドはヒト及び/又はマウス由来のポリペプチドである。
本文に使用される「変異体」、「ポリペプチド変異体」、又は「類似物」は、1又は複数個の置換、欠失、挿入、融合、切詰若しくは任意の組み合わせによって、アミノ酸配列において元ポリペプチドと異なるポリペプチドを表す。変異体ポリペプチドは完全機能的であってもいいし、1又は数種の活性機能を欠けてもいい。本文に使用される用語「機能的変異体」とは、例えば単なる保守的変異又はノンクリティカル残基又はノンクリティカル区域の変異を含み、かつ元のポリペプチドの機能を保留すると表す。機能的変異体はまた類似するアミノ酸の置換を含み、それによって、機能変異がなく、又は目立たない。当該分野での既知の方法によって機能に重要なアミノ酸を鑑定することができる。前記方法の例としては、特定部位の突然変異誘発又はグリシンスキャニング突然変異誘発(Cunningham,B.とWells,J.,Science,244:1081〜1085,1989)が挙げられる。結晶化、核磁気共鳴又は光親和性標識などのような構造解析によってポリペプチド活性にとって重要なサイトを確定することができる(Smith,L. et al., J.Mol.Biol.,224:899〜904(1992)、de Vos,A.et al., Science,255:306〜312(1992))。
本発明の実施方案において、Jhdm1aの変異体は、SEQ ID NO:1にコードされたアミノ酸配列と少なくとも70%(好ましくは80%、90%、95%、98%、99%)のホモロジーを有するアミノ酸配列を含むポリペプチドから選ばれる。本発明の別の実施方案において、Jhdm1bの変異体は、SEQ ID NO:2にコードされたアミノ酸配列と少なくとも70%(好ましくは80%、90%、95%、98%、99%)のホモロジーを有するアミノ酸配列を含むポリペプチドから選ばれる。前記Jhdm1aにコードされたアミノ酸配列はSEQ ID NO:7であり、前記Jhdm1bにコードされたアミノ酸配列はSEQ ID NO:8である。
本文に使用される「断片」という用語は全長配列の一部を有する分子を指す。例えば、Jhdm1bポリペプチド断片は切詰されたJhdm1bである。断片は全長配列の任意の端からの配列を含んでもいいし、全長配列の中間からの配列を含んでもいい。断片は「機能的断片」、例えば、全長ポリペプチドの1種又は数種の機能を保留する断片であってよい。本文に使用される「機能的断片」という用語は前記断片が全長ポリペプチドの機能、例えば、多能性幹細胞を誘導し、又は多能性幹細胞の誘導効率を高めるという機能を補修することを表す。
特別に記述がない限り、本文にポリペプチド、核酸又は他の分子に言及した場合に、機能的変異体及び機能的断片が含まれると意味している。例えば、Jhdm1bとJhdm1aとは、それぞれ天然Jhdm1bとJhdm1aの機能的変異体及び機能的断片をさらに表す。
本文に使用される「Jhdm1b」という用語はJmjCドメインを含むヒストン脱メチル化酵素(JmjC−domain−containing・histone・demethylase,JHDM)族の中で進化的保守性があり、且つ普通的に発現されるメンバーを表すことができ、Fbxl10とも呼ばれている。特に、前記ポリペプチドはヒト及び/又はマウス由来である。
本文に使用される「Jhdm1a」という用語は、JmjCドメインを含むヒストン脱メチル化酵素(JmjC−domain−containing・histone・demethylase,JHDM)族の中のもう一つのメンバーを表すことができ、Fbxl11とも呼ばれている。特に、前記ポリペプチドはヒト及び/又はマウス由来である。
本文に使用される「誘導の多能幹細胞」「誘導の多能性幹細胞」「誘導性多能幹細胞」「誘導多能幹細胞」或いは「iPS(induced・pluropotent・stem・cells)」という用語は、同じ意味で使用でき、人工的に非多能性細胞(例えば体細胞)を誘導してなる多能性幹細胞を表す。前記誘導は通常、特定遺伝子を強制発現させることによって実現するのである。当該過程は本文において「細胞から多能性幹細胞への誘導」とも呼ばれている。
本文に使用される「幹細胞誘導因子」という用語は、単独、又は他の因子と組み合わせて細胞を多能性幹細胞に誘導生成させる因子を表す。例えば、たんぱく質、ポリペプチド、コードされた又はノンコードされたRNAなどが挙げられる。好ましくは、前記幹細胞誘導因子は転写因子であり、Oct3/4、Sox族メンバー、Klf族メンバー、Myc族メンバー、Nanog、LIN28などを含む。好ましくは、前記幹細胞誘導因子はOct4、Klf4、Sox2、c−mycから選ばれた1種又は数種であり、さらに好ましくは、前記幹細胞誘導因子は少なくともOct4を含む。特に、前記ポリペプチドはヒト及び/又はマウス由来である。
本文に使用される「Oct4」という用語は、オクタマー転写因子族(the family of octamer transcription factors)の1つのメンバーを表し、それは細胞多能性の維持の面で重要な役割を果たしている。文献では、Oct4をOct3と称したこともある。
本文に使用される「Klf4」という用語は、Krueppel様転写因子族(Krueppel−like family of transcription factors)の1つのメンバーを表す。
本文に使用される「Sox2」という用語は、Sox転写因子族の1つのメンバーを表す。
本文に使用される「c−myc」という用語は、本分野の技術者が熟知した1種の転写因子を表し、それは複数の遺伝子発現を調節し、ヒストンアセチルトランスフェラーゼを募集し、その突然異変は多くのがん症に関わっている。
本文に使用される「ヒストン修飾」という用語は、多種のヒストンに対する修飾、例えば、アセチル化、メチル化、脱メチル化、リン酸化、アデニル化、ユビキチン化、ADPリボシル化などを表す。特に、前記ヒストン修飾はヒストンの脱メチル化を含む。
本文に使用される「対象」という用語は、哺乳動物、例えば、ヒトを指すものの、他の動物、例えば家畜ペット(犬、猫など)、家畜(牛、羊、ブタ、馬など)又は実験用動物(サル、ラット、マウス、ウサギ、モルモットなど)を指すことも可能である。
本文に使用される「一致性」、「百分比一致性」、「ホモロジー」、又は「同一性」という用語は、二つのアミノ酸配列の間或いは核酸配列の間の同一性を指す。二つの配列を対照することによって百分比一致性を確定することができる。百分比一致性は比較された配列の共有する位置の同じ残基(つまりアミノ酸又はヌクレオチド)の数量を指す。本分野の標準アルゴリズム(例えば、SmithとWaterman、1981、Adv.Appl.Math.2:482、NeedlemanとWunsch、1970、J.Mol.Biol.48:443、PearsonとLipman、1988、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,85:2444)又はこれらのアルゴリズムのコンピュータ化バージョン(Wisconsin・Genetics・Software・Package・Release・7.0、Genetics Computer Group、575・Science Drive、Madison、WI)によって、配列アライメントと比較を行うことができる。前記コンピュータ化バージョンはBLASTとFASTAとして公開に利用可能である。また、米国国家衛生研究院(Bethesda MD)からの利用可能なENTREZは配列比較に使用できる。BLAST及びノッチBLASTプログラムを使用する場合に、各プログラム(例えば、BLASTN、米国国家生物技術情報センターのインターネットサイトにて使用できる)のデフォルトパラメータを使用することができる。一つの実施方案において、ノッチウェイトが1のGCGを用いて二つの配列の百分比一致性を確定することができる。それによって、各アミノ酸ノッチにウェイトを与え、二つの配列の間の単一アミノ酸ミスマッチみたいである。一方、ALIGNプログラム(2.0バージョン)を使用することができる。それはGCG(Accelrys,San Diego,CA)配列アライメントソフトパッケージの一部である。
本文に使用される「ベクター」という用語は、本分野の技術者が熟知した意味で使用され、発現ベクターであってもよい。前記ベクターはウィルス(例えば、ポックスウイルス、アデノウイルス、バキュロウイルスなど)、酵母ベクター、ファージ、染色体、人工染色体、プラスミド、コスミッド、エピソームベクター、mRNAベクターを含み、又は直接に化学合成される。好ましくは、前記ウィルスベクターはレトロウイルス及び/又はレンチウイルスベクターである。さらに好ましくは、前記レトロウイルスはpMXsベクターである。
本文に使用される「過量の」という用語は、正常レベルより著しく高く、特にポリペプチドの発現量は統計学上で正常細胞における発現量より著しく高いと表す。好ましくは、20%、50%、100%、200%又は5倍、10倍若しくは100倍まで超える。
本文に使用される「過発現」という用語は、発現レベルは正常レベルより著しく高いと表し、特にポリペプチドの発現量は統計学上で正常細胞における発現量より著しく高いと表す。好ましくは、20%、50%、100%、200%又は5倍、10倍若しくは100倍まで超える。
本文に使用される「導入」という用語は、外因性物質(例えば核酸又はタンパク質)を細胞に導入するアクセスを表し、例えば、リン酸カルシウムトランスフェクション、ウイルス感染、リポソームトランスフェクション、エレクトロポレーション又は遺伝子銃によって行われる。
本文では、外因性ポリペプチドは、多種の方式で細胞に送達することができる。例えば、トランスポーター及び/又はトランスポーター因子によって上記外因性ポリペプチドを細胞に送達し、好ましくはリポソーム、細菌ポリペプチド断片などによって送達する(WO2002/079417参照。その内容は引用によって本文に組み込まれる)。
本発明の方法で使用可能な細胞は、好ましく哺乳動物細胞であり、さらに好ましくは、ヒト及びマウス細胞である。特に、前記細胞は体細胞、例えば、上皮細胞、神経細胞、線維芽細胞、内皮細胞、肌細胞、造血細胞、免疫細胞、リンパ細胞などである。さらに特に、前記細胞は膵のβ細胞、成体神経幹細胞、肝細胞、胃細胞、成熟B細胞、造血細胞、髄膜組織球、脂肪幹細胞、臍帯血細胞、末梢血CD34陽性細胞、角質細胞などである。
実施例1:
1、Jhdm1aとJhdm1bコード領域を含むベクターの構築:
a.クローニング用プライマーの設計
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmedからJhdm1a及びJhdm1bのcDNAの配列情報を取得した。その中、Jhdm1a cDNAのクローン領域の配列はSEQ ID NO:1であり、Jhdm1b cDNAのクローン領域の配列はSEQ ID NO:2であり、特異的プライマーを設計することによって、Jhdm1a及びJhdm1bのコード配列を増幅した。
Jhdm1a 上流プライマーの塩基配列はSEQ ID NO:3で示される;
Jhdm1a 下流プライマーの塩基配列はSEQ ID NO:4で示される;
Jhdm1b上流プライマーの塩基配列はSEQ ID NO:5で示される;
Jhdm1b下流プライマーの塩基配列はSEQ ID NO:6で示される。
b.RT−PCRによるコード配列の増幅
下記の方法によって、分離されたICRマウス胎児線維芽細胞(MEF)及びヒトH1胚性幹細胞から総mRNAを抽出した。
まず、プレート中の培地を除去し、細胞を3-5mlの生理食塩水(PBS)(Gibco株式会社)で洗浄し、その洗浄液を除いた後、プレート中に細胞溶解剤Trizol(Takara株式会社)を1ml加え、混合液をピペットにて吸取って、細胞を完全に溶解剤に溶解するまで軽く吹いたり打ったりした。その後、それを清潔な1.5mlの遠心管に移し、−80℃に保存し或は直ちに以下の抽出ステップを行った。次に、クロロホルムを200μl加え、約30秒均一に転倒混合してから、12000rpm、4℃で5分間遠心した。上澄みを注意深く吸取って清潔な1.5mlの遠心管へ移し、その後、同体積のイソプロパノ−ルを加えて均一に混合し、室温で5分間静置してから、12000rpm、4℃で5分間遠心し、試験管の底に小さな白い沈殿物が見られ、上澄みを注意深く除いてから、残るイソプロパノ−ルを除くために80%のエタノール溶液を500μl加えた。12000rpmで遠心し、エタノール溶液を除去し、試験管の底の白い総mRNAを十分に幹燥するために、室温で30分間静置した。その後、遠心管の中に再蒸留水を30-50μl加え、55℃で孵化し、30分間後それを取り出して総mRNAの濃度を分光光度計を用いて測定した。その抽出された総mRNAを−80℃で保存し、或は直接に逆転写のcDNAの製造に使用した。
逆転写の具体的な過程及び方法は以下に説明する。通常的には、総mRNAを1μg取って逆転写を行い、オリゴデオキシウラシルヌクレオチド(oligodT、Takara株式会社)、dNTP(Takara株式会社)、RTace(Toyobo株式会社)、RT buffer及びRRI(RNAse抑制剤、Takara株式会社)並びにRNase/DNaseフリー水を加え、PCR装置で42℃で60分間反応してから98℃で5分間孵化し、その後、室温に冷却する。逆転写した後、その中から0.5μlのものをテンプレートとして取り出し、前記の方法によって設計したプライマーを用いて、ポリメラーゼ連鎖反応によってターゲット遺伝子を増幅した。使用される試薬としてはハイファイのポリメラーゼKOD及びそのバッファー(Toyobo株式会社)、dNTP(Takara株式会社)、及びプライマーがある。PCR装置で下記のプロセスを行った:96℃で5分間、95℃で30秒変性し、60℃で25秒アニ―ルし、68℃で3.5分間延在し、2ないし4ステップを32回繰り返した。
C.プラスミド構築
図13を参照してください。増幅反応終了後、PCR産物に対してアガロースゲル電気泳動して、ゲル抽出キット(天根株式会社、DP214-03)を用いてPCR断片を抽出した。pMXsベクター(ベクターがaddgeneから購入され、マルチクローニングサイト及びFLAGタグ配列が挿入された)を使った。改造後のpMXsベクターがpMXs-FLAGと呼ばれ、そのプラスミド図については図13を参照すること。ベクターの自己連結を防止するためにpmel酵素切断で、CIAPウシ腸アルカリフォスファターゼを応用してそれを脱燐酸化した。ゲル抽出キット(天根株式会社、DP214-03)で処理済みのベクターを回収しておく。pMX-FLAGベクター及びJhdm1a/Jhdm1bの遺伝子断片をライゲーションキット(Takara株式会社、DNA Ligation Kit)で縛ってからライゲーション産物によってコンピテント大腸菌を転化し、陽性クローンを選び、プラスミドを抽出してシークエンシングした。最後にプラスミドを大量に調製した。
2、Jhdm1a/Jhdm1b及び多能性幹細胞誘導因子(転写因子)のコード配列のマウス胎児線維芽細胞への導入
特別な説明がない場合、マウスの体細胞リプログラミングを全部以下の方式で行った。
培地
フィーダー層細胞、MEF細胞及びPlatE細胞の培地の組成は、高糖基礎培地DMEM(Gibco)の上に、10%ウシ胎児血清(FBS、PAA)を加えた。
誘導培地:本発明は実験室で慣用の誘導培地を使用し、好ましく使用する誘導培地の成分は、DMEM高糖培地(Gibco)、15%ウシ胎児血清(FBS、Gibco)、0.1mMの非必須アミノ酸(NEAA、Gibco)、2mMのL-グルタミン(Glutamax、Gibco)、1mMのピルビン酸ナトリウム(sodium pyruvate、Gibco)、55μMのβメルカプトエタノール(β-ME、Gibco)、ペニシリン(50U/ml)及びストレプトマイシン(50μg/ml)、1000U/mlの白血病抑制因子(LIF、Millipore)を含む。必要に応じて、ビタミンC(sigma)を添加した。その濃度は50μg/mlである。
幹細胞培地:本発明は実験室で慣用の幹細胞培地を使用し、mES幹細胞培地を使用することが好ましい。その組成については、高糖DMEM培地に15%ウシ胎児血清、0.1mMの非必須アミノ酸(NEAA、Gibco)、2mMのL-グルタミン(Glutamax、Gibco)、1mMのピルビン酸ナトリウム(sodium pyruvate、Gibco)、55μMのβメルカプトエタノール(Gibco)、ペニシリン(50U/ml)及びストレプトマイシン(50μg/ml)、1000U/mlの白血病抑制因子(LIF、Millipore)を添加した。必要に応じて、ビタミンC(sigma)を添加した。その濃度は50μg/mlである。
KSR無血清培地:KSRはKnockout Serum Replaceの略称であり、商品化された、血清の代わりになる幹細胞培養用添加剤であり、幹細胞の培養或はiPSクローンに用いられる完全なKSR無血清培地である。その組成成分は、KNOCKOUT DMED(浸透圧が改善された幹細胞の培養に適用する基礎培地)、15%KSR添加剤、0.1mMの非必須アミノ酸(NEAA、Gibco)、2mMのL-グルタミン(Glutamax、Gibco)、1mMのピルビン酸ナトリウム(sodium pyruvate、Gibco)、55μMのβメルカプトエタノール(β-ME、Gibco)、ペニシリン(50U/ml)、ストレプトマイシン(50μg/ml)、及び1000U/mlの白血病抑制因子(LIF、Millipore)を含む。全部のiPS過程及びクローン培地にはマウスの白細胞抑制因子LIF(Millipore、商品名はESGROであり、マウス幹細胞分化を抑制する成長因子である)を添加し、添加の終濃度が1000U/mlである。
3、リプログラミング用細胞
リプログラミングに採用された体細胞の類型は全部でOG2マウス胎児線維芽細胞(実験室自制)であり、その継代数が3代を超えない。幹細胞の特異的に発現するOct4遺伝子のプロモーターの後に緑色蛍光タンパク質(GFP)をライゲーションすることがOG2マウスの特徴の一つである。リプログラミングの過程において、OG2マウス胎児線維芽細胞の内因性Oct4が活性化された際には、同時に緑色蛍光タンパク質が発現され、蛍光マイクロスコープにおいて、リプログラミングに成功した細胞或はクローン細胞集塊は緑色を呈する。直接にリプログラミングクローン即ち緑色蛍光クローンの数を統計し或はフローサイトメータにて緑色蛍光細胞の比率を分析することにより、異なる条件下のリプログラミング効率を容易に比較することができる。
以下に述べたようにリプログラミング細胞を準備した。20000個細胞/ウェルの密度で細胞を12ウェルプレート(Corning)に播種し、細胞を播種してから6-18時間後、その密度及び状態によって、マウスリプログラミング因子付きウイルスで感染した。
4、ウイルスの調製
リプログラミング用転写因子はマウスOct4、Sox2、Klf4、c−MycのcDNAのレトロウイルスベクターpMXs(Addgene株式会社から入手し、番号はそれぞれPlasmid 13366、Plasmid 13367、Plasmid 13370及びPlasmid 13375である)を含む;Oct4,NCBIの登録番号:NM_013663;Sox2,NCBIの登録番号:NM_011443;Klf4,NCBIの登録番号:010637;c−Myc,NCBIの登録番号:NM_001177353。自製のリン酸カルシウムトランスフェクション試薬を用いてpMXベクター上のリプログラミング因子プラスミドをウイルスパッケージング細胞(PlatE)にトランスフェクトした。具体的な過程は以下の通りである。750万のPlatE細胞を直径10センチメートルのプレート(Corning)に接種し、12時間後、7.5mlのペニシリン/ストレプトマイシンを含まれていない培地で古い培地を置換し、その後、細胞をインキュベータに放置した。次に、トランスフェクション混合物を準備した:プラスミド25μgを取って15mlの遠心管に加え、順次2Mの塩化カルシウム溶液156.25μlを加え、適量の水を入れて三者の総体積を1.25mlにして、均一に混合してからHBS溶液を1.25ml加え、直ちに均一に混合してから2分間静置し、その後、PlatEプレート中に一滴ずつ加入し、均一に混合した。トランスフェクション後の9-12時間、10mlの新鮮な培養液で置換し、トランスフェクション後の48時間、その培養液を収集し、かつ0.45μmろ過膜で培養液をろ過し、第一次感染用ウイルス液とした。新鮮な培養液を添加し、24時間後、このように培養液を再び収集して第二次感染ウイルス液とした。
5、ウイルスでMEF細胞を感染した:
感染は2回に分けて行った。使用されている誘導因子は全部で同時に細胞に感染した。12ウェル板の各ウェルの感染ウイルスの用量が1mlであり、第1回感染後の24時間後に第2回の感染を行い、第2回感染後の24時間後にウイルス液をmES培地(前記)に置換した。液を取り替える日は第0日(D0)として記録された;感染後の異なる時点で、実験の必要に応じて、原ウェル内でGFP蛍光クローンの数を数え、又はGFP蛍光細胞の比率をフローサイトメータで分析した。
6、感染後の細胞を幹細胞クローンを形成するまで培養した:
形態が隆起し、周辺がはっきりしている胚性幹細胞のような単一のクローンをガラス針で選び、事前に準備したフィーダー層細胞(フィーダー層細胞は、マイトマイシンで処理したICRマウス線維芽細胞)の培養板(Corning)に直接的に移し、KSR培地を用いて培養した。感染後の翌日、培養体系を新鮮な誘導培地で取り替え、以降は実験が終了するまで誘導培地を毎日取り替えた。
前記のような幹細胞クローン形成方法によって、異なる多能幹細胞誘導因子の組み合わせを用いて実験した。
各多能幹細胞誘導因子の組み合わせは以下の通り説明する:
Klf4とSox2とc−MycとOct4との組み合わせは略してSKOMという。
Klf4とSox2とOct4との組み合わせは略してSKOという。
Klf4とOct4との組み合わせは略してKOという。
Sox2とOct4との組み合わせは略してSOという。
Oct4とJhdm1bの組み合わせは略してOBという。
C4、C14、C15、C16は、OBに誘導されたリプログラミング細胞から選んだ四つのクローンである。
各幹細胞誘導因子の組み合わせを選択して使用する実験の結果は以下の通りである。
図1を参照してください。ビタミンCが存在するか否かにもかかわらず、Jhdm1a又はJhdm1bはリプログラミングの効率を著しく高めた。ビタミンCが存在する場合、増加幅がより顕著である。図1は、Jhdm1a又はJhdm1bがSKO媒介での多能性幹細胞の誘導効率を高めたデータを示している。その中、コントロールはいかなる遺伝子配列も挿入しないpMXs-FLAG空ベクターである;
図2を参照してください。ビタミンCが存在するか否かにもかかわらず、Jhdm1a又はJhdm1bはリプログラミングの効率を著しく高めた。ビタミンCが存在する場合、増加幅がより顕著である。図2は、Jhdm1a又はJhdm1bがSKOM媒介での多能性幹細胞の誘導効率を高めたデータを示している。その中、コントロールはいかなる遺伝子配列も挿入しないpMXs-FLAG空ベクターである;
図3を参照してください。ビタミンCが存在する場合、Jhdm1aとJhdm1bは共同して働き、SO、KO及びOct4のいずれか一つのみが存在する場合にも多能性幹細胞を誘導することができるようにする。mESC+Vcは誘導過程に用いられる培地が幹細胞培地mESであり、また、50μg/mlのビタミンCを加えることを表している。その中、コントロールはpMXs-FLAG空ベクターである。
従って、本発明によって、Jhdm1a及びJhdm1bは多能性幹細胞の誘導効率を著しく改善することができ、高いリプログラミング効率を維持すると同時に、導入しなければならない転写因子の種類を大幅に減少させ、リプログラミング細胞突然変異の蓄積の減少とその致癌性の減少に大きな役割を果たしている。また、本発明の方法はリプログラミング技術の可操作性を高め、操作の難度を低減させて後継ぎの医薬用途に便利さを提供することもできる。
実施例2:
実施例1で得られた誘導性多能幹細胞の同定:
図3及び図6〜10に示されるように、iPS細胞(誘導性多能幹細胞)であるかどうかを証明するため、Oct4及びJhdm1bに誘導された多能幹細胞クローンに対して一連の同定実験を行った。同定実験は定量PCR、その表面標識物に対する免疫蛍光分析、プロモーターメチル化程度の分析、核型の同定、キメラの形成などを含む。
定量PCR実験:
定量PCR実験は全部Takara株式会社のキットを用いて、Biorad株式会社のCFX-96型定量PCR装置で終了した。反応条件は95℃2分間、95℃10秒、60℃30秒であり、蛍光値を記録し、このように40サイクルを実施した。
プロモーター領域のメチル化状况の分析
この分析は亜硫酸水素ナトリウムシークエンシング方法によって実施した。ターゲット細胞中のゲノムDNA(Promega株式会社、Wizard(登録商標)Genomic DNA Purification Kit)を抽出し、濃度値を測定し、約2ugのDNAを1.5mlEP管でddH2Oを用いて50μlに希釈し、新たに調製した3MのNaOHを5.5ul加え、42℃で水浴を30分間行った。その後、溶液を取り出し、10mMハイドロキナン(sigma)を前記水浴後の混合液中に30μl加えてから、前記水浴後の溶液中に3.6M亜硫酸水素ナトリウム(Sigma、S9000)を520μl加え、EP管の外側にアルミ箔紙で巻き、光を避けるように溶液を軽く転倒して均一に混合し、水分蒸発及び酸化を防止するように、パラフィンオイルを200μl加えて50℃で光を避けて水浴を16時間行った。
その後、ピペットの先端をパラフィンオイル層の下に挿入し、混合液を吸い取って清潔な1.5mlの遠心管に移し、Promega Wizard Cleanup DNA純化回収システム(Promega、A7280)で修飾後のDNAを回収し、-20℃で保存し、又は次の実験を行った。前記抽出したDNA50ngをテンプレートとしてPCR反応を行い、その後、PCR産物をゲル抽出(天根株式会社、DP214-03)によって回収してからPCR産物とTベクター(Takara株式会社)を連結転化し、陽性クローンを選んでシークエンシング株式会社でシークエンシングした。その得られた結果を対照して、CpG島のメチル化状態を統計した。
iPS細胞の核型同定
iPS細胞の核型同定は下記の方法に基づいて行った:核型分析しようとする細胞を、収穫前の2-3時間に5ug/mlのコルキシン(市販、終濃度は0.1ug/mlである)を0.1mlを加えて均一に混合する後、引き続き2-3時間培養してから10mlの遠心管へ移し、1500-2000rpm/minで10分間遠心し、上澄み液を除き、低張液(0.075M のKCl、37℃で予熱する)を8ml加えて細胞沈殿物を均一になるまで吹いたり打ったりしてから、インキュベータに37℃で半時間放置し、新たに調製した固定液(メタノール:氷酢酸の体積比が3:1の混合物であり、原材料は市販されている)を1ml加え、軽く均一に混合した後、前記のスピードと時間で遠心し、上澄み液を吸い取った。固定液を8mL加え、細胞を十分均一に混合し、室温で少なくとも半時間固定し、遠心を繰り返した後、上澄み液を除いて、新鮮な固定液を加えて再び少なくとも半時間(一晩放置するのが好ましい)固定した。遠心して上澄み液を除いた後の細胞沈殿物に新鮮な固定液を約0.2ml加えて、均一に混合し、細胞懸濁液を事前に冷却したスライドガラス(スライドガラス毎に3滴の細胞懸濁液が好適である)に点し、アルコールランプでガラスを乾かし、冷却後にバンディング処理を行った。
胞胚キメラテスト
胞胚キメラテストにおいて、iPS細胞をドナーマウスの胞胚腔に注射し、注射後の胞胚を偽妊娠雌マウスの子宮に移植してキメラマウスを作成し、生まれたマウスの毛の色によって嵌合を生んだかどうかを判断した。
以上の方法に従って実験を行い、その結果を以下のように分析した。
図5は、多能幹細胞クローンのゲノムDNAに対するPCR増幅の結果を示している。OB誘導の多能幹細胞クローンC4、C14、C15及びC16ゲノムにおいて、Oct4のみがJhdm1bと統合され、コントロールはSox2、Klf4、Oct4、CMyc及びJhdm1bに感染した細胞から抽出されたゲノムDNAであり、MEFはマウス胎児線維芽細胞から抽出されたゲノムDNAを表す。
図6は、定量PCRの結果を示している。OB誘導の多能性幹細胞クローンC4、C14、C15及びC16の外因性遺伝子がサイレント方式で発現され、その中、OB D4コントロールは、Oct4とJhdm1bに感染して4日間培養して得られた細胞から抽出されたmRNAの逆転写によって獲得したcDNAテンプレートであり、MEFはマウス胎児線維芽細胞である。
図7を参照してください。図7は、リアルタイム定量PCR結果を示している。図7に示すように、OB誘導の多能幹細胞クローンC4、C14、C15及びC16は胚性幹細胞特異的遺伝子を発現し、その中、R1はマウス胚性幹細胞系であり、MEFはマウス胎児線維芽細胞であり、Oct4とJhdm1bとの組み合わせを使用して得られる幹細胞の内因性胚性幹細胞転写因子等の発現量は胚性幹細胞の発現とほぼ一致である。これは、OB誘導の多能幹細胞クローンC4、C14、C15及びC16が胚性幹細胞特異的遺伝子を発現することを表す。従って、本発明の方法によって誘導して得られる多能性幹細胞は多能性幹細胞の特征を有する。
図8を参照してください。図8に示されるように、免疫蛍光の結果によると、OBから得られた多能幹細胞はSSEA−1を表面で発現し、また、Rex1を発現した。
図9は、Oct4プロモーター領域のCpG島のメチル化状態分析を示している。ドナー細胞のCpG島はメチル化されていないのに対し、誘導多能幹細胞の対応する位置のCpG島は著しく脱メチル化を行った。
図10は、Nanogプロモーター領域のCpG島のメチル化状態分析を示している。OB-C14、OB-C15及びOB-C16は、それぞれOct4及びJhdm1bを誘導して得られる3つの多能幹細胞である。黒い部分はメチル化されたのを表し、白い部分はメチル化されていないと表す。ドナー細胞のCpG島はメチル化されていないのに対し、誘導多能幹細胞の対応する位置のCpG島は著しく脱メチル化を行った;Nanog及びOct4は、胚性幹細胞に特異的に発現される遺伝子であり、発現状態は細胞の運命と緊密に関わっている。これらの結果によると、OBグループを使用して得られた細胞は運命が変わって、つまり、多能性幹細胞に誘導された。
図11に示されるように、本発明の方法によって得られた幹細胞の核型が正常であり、OB-C14、OB-C15及びOB-C16はそれぞれOct4とJhdm1bを誘導して得られる3つの多能幹細胞であり、正常の核型を有する。
図4を参照してください。図4に示されるように、a、dはOct4+Jhdm1b(OBと略称する)が最終的に形成した誘導多能幹細胞の顕微鏡写真である;b、eはOBが最終的に形成した誘導多能幹細胞を胞胚に注射した後に発育してなるキメラ子孫の写真である;c、fはOBが最終的に形成した誘導多能幹細胞を胞胚に注射した後に発育してなるキメラと野生型マウスの個体とを交尾させて形成した子孫の写真である。本発明の方法によって得られた幹細胞はキメラを形成することができ、その中、ドナー細胞は誘導された多能幹細胞であり、その細胞はOG2/129細胞に由来し、偽妊娠マウスは、実験に飼養したICRマウスである。その得られたキメラは本来のドナー細胞を生殖系によって次世代に伝送することができ、この幹細胞が良好な品質を有することが表明された。
Jhdm1b変異体の機能性の測定:
図12を参照してください。図12に示されるように、突然変異が発生したJhdm1bの変異体はリプログラミング効率を向上する活性を持っていない。従って、Jhdm1bのDNA結合ドメイン(CXXC)及び触媒ドメイン(Jmjc)はリプログラミングに対して必須的であり、いずれか一方がないと、リプログラミングを促進することができなくなる。そして、Oct4とJhdm1bとの組み合わせは普通の培地条件下でリプログラミングを完成することができ、ビタミンCが存在する場合により顕著な效果が得られる。
以上は本発明の実施例だけであり、本発明の特許範囲をこのように制限するのではない。本発明の明細書及び図面を利用して作った同等構造又は同等流れ変換、若しくは他の関連技術分野における直接的又は間接的な応用は、いずれも同様な理由で本発明の特許保護範囲内にある。

SEQUENCE LISTING

<110> 中国科学院広州生物医薬及び健康研究院

<120> 多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法


<160> 8

<170> PatentIn version 3.3

<210> 1
<211> 3486
<212> DNA
<213> 人工配列

<400> 1
atggaacctg aagaagaaag gattcggtac agccagagat tgcgtggtac catgcgtcgt 60

cgctatgaag atgatggcat ttcagatgat gaaattgaag ggaaaagaac ttttgacttg 120

gaagagaagc tccaaaccaa caaatataat gccaattttg ttacttttat ggagggaaaa 180

gattttaatg tagagtatat ccagcggggt ggcttgagag accctctcat tttcaagaat 240

tctgatggac ttggaataaa gatgccggat ccagacttca cagtgaatga tgtcaaaatg 300

tgtgtgggga gtcgtcggat ggtggatgtc atggatgtga acacacagaa ggggattgaa 360

atgaccatgg cacaatggac acgatactat gagactccag aggaagagcg agaaaaactc 420

tataatgtta tcagcctaga gtttagccac accaggcttg agaatatggt gcagcggcct 480

tccacggtgg atttcattga ctgggtagat aacatgtggc caaggcactt gaaagaaagt 540

cagacagaat caacaaatgc catcttagag atgcagtacc ctaaagtgca aaagtactgt 600

ctaatgagtg ttcgaggctg ctatactgac ttccatgtgg attttggagg tacttctgtt 660

tggtatcaca tccaccaagg tggaaaggtc ttctggctca tcccccctac agcccacaac 720

ctggagctgt acgagaattg gctgctatca gggaaacagg gagacatctt tctgggtgac 780

cgggtgtcag attgccaacg aattgagctc aagcagggct ataccttcgt tattccctca 840

ggttggattc atgctgtgta tactcctaca gacacattag tgtttggagg caattttttg 900

catagcttca acatccccat gcaattaaag atatacagca ttgaagatcg aacacgggtt 960

ccaaataaat tccgttaccc attttactat gaaatgtgtt ggtatgtgtt ggagcgctat 1020

gtatactgca taaccaaccg atcccaccta actaaggatt ttcagaaaga atcccttagc 1080

atggatatgg agttaaatga gttggagtct ggaaatggtg atgaggaagg ggtggacaga 1140

gaagcccgac gcatgaacaa taagcgatct gtgcttacca gccctgttgc taatggagtg 1200

aacctggatt acgatggact tggcaaagcc tgccgaagtc ttccaagtct gaagaaaact 1260

ttgtctggag actcatcctc agactctacc cggggatccc acaatggcca agtttgggat 1320

ccccaatgta gccctaaaaa ggataggcaa gtgcatctca cccattttga acttgaaggt 1380

cttcgatgtc ttgtagataa gttagagtca ctgccactgc acaagaagtg tgtccccaca 1440

ggaatagaag acgaagatgc tctgattgct gatgtaaaga ttttgctgga agaacttgcc 1500

agtagcgatc ccaagttagc cctcactgga gtccctatag tacagtggcc aaaaagggat 1560

aagcttaaat tccctaccag gccaaaggtg agggttccta caattcccat cacaaagcct 1620

cacaccatga agccagctcc acgcttaaca cctgtaaggc ctgctgcagc ctcccccatt 1680

gtgtcaggag ccaggcggag aagagtgcgg tgcaggaaat gcaaagcttg tgtgcaagga 1740

gaatgtggag tctgccacta ctgcagggac atgaagaaat ttggtggacc tggacgcatg 1800

aagcaatcct gtgtcctccg acagtgctta gcacccagac tgcctcattc agttacgtgt 1860

tctctctgtg gagaagtaga tcagaatgaa gagacccagg actttgaaaa gaaactcatg 1920

gaatgctgca tctgcaacga gatagttcat cctggctgcc tccagatgga tggagagggg 1980

ttgctgaacg aggaattgcc aaattgctgg gagtgtccaa agtgttacca ggaagacagc 2040

tcggacaaag cccagaagcg gaaaatagaa gagagtgatg aagaagctgt acaagccaaa 2100

gtcttacggc ccctgaggag ctgcgaggag cctctcacac ccccgcctca ctcacctact 2160

tccatgctgc agctcatcca cgacccggtt tctccccggg gtatggtgac tcggtcatcc 2220

cctggggctg gccccagcga ccaccacagt gccagccgtg atgaacgctt caaacggcgg 2280

cagttgctgc ggctacaagc caccgagcgc accatggtac gggaaaagga gaacaatccc 2340

agcggcaaaa aggagctgtc tgaagttgag aaagccaaga tccggggatc gtacctcact 2400

gtcactctac agaggcccac caaagagctc cacgggacat ccattgtgcc caagctgcag 2460

gccatcacgg cctcctctgc caaccttcgc cctaaccccc gcgtgctaat gcagcactgc 2520

ccagcccgaa acccccagca tggggatgag gaggggcttg ggggagagga ggaggaagag 2580

gaggaggagg aggaagatga cagtgcagag gaggggggtg cagccaggct gaatggccgg 2640

ggcagttggg ctcaggatgg agacgaaagc tggatgcagc gggaggtctg gatgtctgtc 2700

ttccgctacc tcagccgcaa agaactttgt gaatgtatgc gagtgtgcaa gacatggtat 2760

aaatggtgct gtgataaacg actttggaca aaaattgact tgagtaggtg taaggccatc 2820

gtaccacaag ctctcagtgg tatcatcaag cggcagccag taagcctcga cctcagctgg 2880

actaacatct ccaaaaagca gctgacatgg ctggtcaata ggctgccagg attaaaagac 2940

ctcctcctag caggctgttc ctggtctgca gtatctgccc tcagcacttc cagctgcccg 3000

cttctcagga cccttgatct tcggtgggca gtaggaatta aagaccctca aattcgggac 3060

ttgctgactc cacccacaga taagccaggt caagacaatc gaagcaaact ccggaacatg 3120

actgacttcc ggctggcagg ccttgacatc acagatgcta ctctccgact catcattcgc 3180

cacatgcccc ttttgtctcg acttgacctc agtcactgca gtcaccttac agatcagtcc 3240

tccaacctac taactgctgt cgggtcttcc actcgatact cccttacaga gctcaatatg 3300

gcaggttgca ataaattgac agaccagacc ctgttcttcc taaggcgaat tgctaatgtc 3360

accttgattg accttcgagg atgcaaacag atcacgagaa aagcctgtga gcacttcatc 3420

tcagacttgt ccatcaacag cctctactgc ctgtctgatg agaaactgat acagaagatt 3480

agctaa 3486


<210> 2
<211> 3930
<212> DNA
<213> 人工配列

<400> 2
atggaggcag agaaagactc tggaagaaga ttgcgtgcga ttgaccgcca gagatacgac 60

gagaacgaag acttgtcgga cgtggaggaa attgtcagcg tccgtggctt cagcctggag 120

gagaagctac gtagccagtt ataccagggg gacttcgtgc atgctatgga aggcaaagat 180

tttaactatg agtacgtaca gagagaagct ctcagggtcc ccctggtttt tcgggacaag 240

gatggactag ggatcaagat gccagaccct gatttcacag tccgagacgt caaactcctg 300

gtggggagcc gccgtttggt ggatgtcatg gacgtcaaca cccagaaggg taccgagatg 360

agcatgtccc agtttgtgcg ctactacgag acaccagagg cacagcggga taaactgtac 420

aacgtcatca gcctcgagtt cagccatacg aagctggagc atctggtcaa gcgtcccact 480

gtggtggacc tggtcgactg ggtggacaac atgtggcctc agcatctaaa ggaaaagcag 540

acagaagcca ccaatgccct tgcagagatg aagtacccca aagtgaaaaa gtactgtctg 600

atgagcgtga agggctgttt cactgacttc cacattgact ttggaggcac ctccgtgtgg 660

taccatgtgt tccgtggtgg caagatcttt tggctgatcc ctccaaccct gcacaacttg 720

gctttgtacg aggagtgggt gctgtctggc aaacagagcg acatctttct gggagaccgc 780

gtggaacgct gccaaagaat tgagctgaag caaggctaca cctttttcat cccttccggt 840

tggatccatg cggtttatac gcctgtggac tctctggtgt tcggcgggaa catcctgcat 900

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tactgtgtga cccagcgctc ctacctcact caggaatacc agagagaatt aatgcttatt 1080

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gaggagtcct gcgagcagca gccacaggag gaagaggagg aggaggagga caaggaggag 1200

gaaggagatg gtgcagataa aacacccaag ccacccaccg atgaccccac ctcacccacc 1260

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ttcctcaaga ggacgttgtc caatgagtca gaggaaagtg tcaagtcgac ctcgatgccc 1380

acggacgatc ccaagacgcc cacgggctcc ccggccaccg aggtttctac caagtggact 1440

caccttaccg aatttgaact gaagggcttg aaagccctgg ttgaaaagct agagtccctt 1500

ccggagaata agaagtgtgt ccctgaggga atcgaggacc cccaggccct cctggaaggt 1560

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cctgtggtca gctggccaaa gaaaactgca aagaaccggg tggtgggtcg gcctaagggc 1680

aagttgggcc cggcctcagc ggtgaagttg gctgccaacc gaacaacagc aggagctcgc 1740

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gcagggaagg aggacacagt ggaagaggaa gaaggcaagt ttaacctcat gctcatggaa 1980

tgctccatct gcaacgagat catccaccct ggatgcctta agattaagga atcggagggt 2040

gtggtcaacg atgagcttcc caactgctgg gagtgtccga agtgtaacca tgccggcaag 2100

accgggaaac aaaagcgtgg ccctggcttt aagtatgcct ccaacctgcc tggctccttg 2160

ctcaaggagc agaagatgaa ccgggacaac aaggaagggc aagagcctgc caagcggaga 2220

agtgagtgtg aagaggctcc ccgtcggagg tcagacgagc accccaaaaa ggtgcctgca 2280

gatggcatcc tccgccgaaa gtctgatgat gtgcacctga ggaggaagcg gaaatacgag 2340

aagccccaag agctgagtgg acgcaagcga gcctcgtcgc ttcaaacgtc ccccggttcc 2400

tcctctcacc tctcgccgag gccccctcta ggcagcagtc tcagcccttg gtggagatcc 2460

agtctcactt acttccagca gcagctaaaa cctggcaaag aagataagct tttcaggaaa 2520

aagcggcggt cctggaagaa cgctgaggat cgtctgtcac tggccaacaa gccccttcgg 2580

cgctttaagc aggaaccgga ggacgatctg cctgaggcac ctcctaagac ccgggagagt 2640

gatcagtcac gttccagctc acccactgct ggtcccagca ctgagggagc tgaaggccca 2700

gaagagaaga aaaaggtgaa gatgcgccgg aagcggcgac ttgttaacaa ggagctgagc 2760

aaagagctaa gcaaggagct caaccatgag atccaaaaga cggagagcac cctggctcac 2820

gagagccagc agcccatcaa gtcagagcct gagagcgaga acgacgagcc caagaggccc 2880

ttaagccact gcgagcgccc ccaccgcttc agcaaagggc tcaacggcac acctcgggag 2940

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<210> 3
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<212> DNA
<213> 人工配列

<400> 3
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<210> 4
<211> 23
<212> DNA
<213> 人工配列

<400> 4
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<211> 25
<212> DNA
<213> 人工配列

<400> 5
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<210> 6
<211> 25
<212> DNA
<213> 人工配列

<400> 6
ttagctaatc ttctgtatca gtttc 25


<210> 7
<211> 1162
<212> PRT
<213> ヒト

<400> 7

Met Glu Pro Glu Glu Glu Arg Ile Arg Tyr Ser Gln Arg Leu Arg Gly
1 5 10 15


Thr Met Arg Arg Arg Tyr Glu Asp Asp Gly Ile Ser Asp Asp Glu Ile
20 25 30


Glu Gly Lys Arg Thr Phe Asp Leu Glu Glu Lys Leu His Thr Asn Lys
35 40 45


Tyr Asn Ala Asn Phe Val Thr Phe Met Glu Gly Lys Asp Phe Asn Val
50 55 60


Glu Tyr Ile Gln Arg Gly Gly Leu Arg Asp Pro Leu Ile Phe Lys Asn
65 70 75 80


Ser Asp Gly Leu Gly Ile Lys Met Pro Asp Pro Asp Phe Thr Val Asn
85 90 95


Asp Val Lys Met Cys Val Gly Ser Arg Arg Met Val Asp Val Met Asp
100 105 110


Val Asn Thr Gln Lys Gly Ile Glu Met Thr Met Ala Gln Trp Thr Arg
115 120 125


Tyr Tyr Glu Thr Pro Glu Glu Glu Arg Glu Lys Leu Tyr Asn Val Ile
130 135 140


Ser Leu Glu Phe Ser His Thr Arg Leu Glu Asn Met Val Gln Arg Pro
145 150 155 160


Ser Thr Val Asp Phe Ile Asp Trp Val Asp Asn Met Trp Pro Arg His
165 170 175


Leu Lys Glu Ser Gln Thr Glu Ser Thr Asn Ala Ile Leu Glu Met Gln
180 185 190


Tyr Pro Lys Val Gln Lys Tyr Cys Leu Met Ser Val Arg Gly Cys Tyr
195 200 205


Thr Asp Phe His Val Asp Phe Gly Gly Thr Ser Val Trp Tyr His Ile
210 215 220


His Gln Gly Gly Lys Val Phe Trp Leu Ile Pro Pro Thr Ala His Asn
225 230 235 240


Leu Glu Leu Tyr Glu Asn Trp Leu Leu Ser Gly Lys Gln Gly Asp Ile
245 250 255


Phe Leu Gly Asp Arg Val Ser Asp Cys Gln Arg Ile Glu Leu Lys Gln
260 265 270


Gly Tyr Thr Phe Val Ile Pro Ser Gly Trp Ile His Ala Val Tyr Thr
275 280 285


Pro Thr Asp Thr Leu Val Phe Gly Gly Asn Phe Leu His Ser Phe Asn
290 295 300


Ile Pro Met Gln Leu Lys Ile Tyr Asn Ile Glu Asp Arg Thr Arg Val
305 310 315 320


Pro Asn Lys Phe Arg Tyr Pro Phe Tyr Tyr Glu Met Cys Trp Tyr Val
325 330 335


Leu Glu Arg Tyr Val Tyr Cys Ile Thr Asn Arg Ser His Leu Thr Lys
340 345 350


Glu Phe Gln Lys Glu Ser Leu Ser Met Asp Leu Glu Leu Asn Gly Leu
355 360 365


Glu Ser Gly Asn Gly Asp Glu Glu Ala Val Asp Arg Glu Pro Arg Arg
370 375 380


Leu Ser Ser Arg Arg Ser Val Leu Thr Ser Pro Val Ala Asn Gly Val
385 390 395 400


Asn Leu Asp Tyr Asp Gly Leu Gly Lys Thr Cys Arg Ser Leu Pro Ser
405 410 415


Leu Lys Lys Thr Leu Ala Gly Asp Ser Ser Ser Asp Cys Ser Arg Gly
420 425 430


Ser His Asn Gly Gln Val Trp Asp Pro Gln Cys Ala Pro Arg Lys Asp
435 440 445


Arg Gln Val His Leu Thr His Phe Glu Leu Glu Gly Leu Arg Cys Leu
450 455 460


Val Asp Lys Leu Glu Ser Leu Pro Leu His Lys Lys Cys Val Pro Thr
465 470 475 480


Gly Ile Glu Asp Glu Asp Ala Leu Ile Ala Asp Val Lys Ile Leu Leu
485 490 495


Glu Glu Leu Ala Asn Ser Asp Pro Lys Leu Ala Leu Thr Gly Val Pro
500 505 510


Ile Val Gln Trp Pro Lys Arg Asp Lys Leu Lys Phe Pro Thr Arg Pro
515 520 525


Lys Val Arg Val Pro Thr Ile Pro Ile Thr Lys Pro His Thr Met Lys
530 535 540


Pro Ala Pro Arg Leu Thr Pro Val Arg Pro Ala Ala Ala Ser Pro Ile
545 550 555 560


Val Ser Gly Ala Arg Arg Arg Arg Val Arg Cys Arg Lys Cys Lys Ala
565 570 575


Cys Val Gln Gly Glu Cys Gly Val Cys His Tyr Cys Arg Asp Met Lys
580 585 590


Lys Phe Gly Gly Pro Gly Arg Met Lys Gln Ser Cys Val Leu Arg Gln
595 600 605


Cys Leu Ala Pro Arg Leu Pro His Ser Val Thr Cys Ser Leu Cys Gly
610 615 620


Glu Val Asp Gln Asn Glu Glu Thr Gln Asp Phe Glu Lys Lys Leu Met
625 630 635 640


Glu Cys Cys Ile Cys Asn Glu Ile Val His Pro Gly Cys Leu Gln Met
645 650 655


Asp Gly Glu Gly Leu Leu Asn Glu Glu Leu Pro Asn Cys Trp Glu Cys
660 665 670


Pro Lys Cys Tyr Gln Glu Asp Ser Ser Glu Lys Ala Gln Lys Arg Lys
675 680 685


Met Glu Glu Ser Asp Glu Glu Ala Val Gln Ala Lys Val Leu Arg Pro
690 695 700


Leu Arg Ser Cys Asp Glu Pro Leu Thr Pro Pro Pro His Ser Pro Thr
705 710 715 720


Ser Met Leu Gln Leu Ile His Asp Pro Val Ser Pro Arg Gly Met Val
725 730 735


Thr Arg Ser Ser Pro Gly Ala Gly Pro Ser Asp His His Ser Ala Ser
740 745 750


Arg Asp Glu Arg Phe Lys Arg Arg Gln Leu Leu Arg Leu Gln Ala Thr
755 760 765


Glu Arg Thr Met Val Arg Glu Lys Glu Asn Asn Pro Ser Gly Lys Lys
770 775 780


Glu Leu Ser Glu Val Glu Lys Ala Lys Ile Arg Gly Ser Tyr Leu Thr
785 790 795 800


Val Thr Leu Gln Arg Pro Thr Lys Glu Leu His Gly Thr Ser Ile Val
805 810 815


Pro Lys Leu Gln Ala Ile Thr Ala Ser Ser Ala Asn Leu Arg His Ser
820 825 830


Pro Arg Val Leu Val Gln His Cys Pro Ala Arg Thr Pro Gln Arg Gly
835 840 845


Asp Glu Glu Gly Leu Gly Gly Glu Glu Glu Glu Glu Glu Glu Glu Glu
850 855 860


Glu Glu Asp Asp Ser Ala Glu Glu Gly Gly Ala Ala Arg Leu Asn Gly
865 870 875 880


Arg Gly Ser Trp Ala Gln Asp Gly Asp Glu Ser Trp Met Gln Arg Glu
885 890 895


Val Trp Met Ser Val Phe Arg Tyr Leu Ser Arg Arg Glu Leu Cys Glu
900 905 910


Cys Met Arg Val Cys Lys Thr Trp Tyr Lys Trp Cys Cys Asp Lys Arg
915 920 925


Leu Trp Thr Lys Ile Asp Leu Ser Arg Cys Lys Ala Ile Val Pro Gln
930 935 940


Ala Leu Ser Gly Ile Ile Lys Arg Gln Pro Val Ser Leu Asp Leu Ser
945 950 955 960


Trp Thr Asn Ile Ser Lys Lys Gln Leu Thr Trp Leu Val Asn Arg Leu
965 970 975


Pro Gly Leu Lys Asp Leu Leu Leu Ala Gly Cys Ser Trp Ser Ala Val
980 985 990


Ser Ala Leu Ser Thr Ser Ser Cys Pro Leu Leu Arg Thr Leu Asp Leu
995 1000 1005


Arg Trp Ala Val Gly Ile Lys Asp Pro Gln Ile Arg Asp Leu Leu
1010 1015 1020


Thr Pro Pro Ala Asp Lys Pro Gly Gln Asp Asn Arg Ser Lys Leu
1025 1030 1035


Arg Asn Met Thr Asp Phe Arg Leu Ala Gly Leu Asp Ile Thr Asp
1040 1045 1050


Ala Thr Leu Arg Leu Ile Ile Arg His Met Pro Leu Leu Ser Arg
1055 1060 1065


Leu Asp Leu Ser His Cys Ser His Leu Thr Asp Gln Ser Ser Asn
1070 1075 1080


Leu Leu Thr Ala Val Gly Ser Ser Thr Arg Tyr Ser Leu Thr Glu
1085 1090 1095


Leu Asn Met Ala Gly Cys Asn Lys Leu Thr Asp Gln Thr Leu Ile
1100 1105 1110


Tyr Leu Arg Arg Ile Ala Asn Val Thr Leu Ile Asp Leu Arg Gly
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Cys Lys Gln Ile Thr Arg Lys Ala Cys Glu His Phe Ile Ser Asp
1130 1135 1140


Leu Ser Ile Asn Ser Leu Tyr Cys Leu Ser Asp Glu Lys Leu Ile
1145 1150 1155


Gln Lys Ile Ser
1160


<210> 8
<211> 1309
<212> PRT
<213> マウス

<400> 8

Met Glu Ala Glu Lys Asp Ser Gly Arg Arg Leu Arg Ala Ile Asp Arg
1 5 10 15


Gln Arg Tyr Asp Glu Asn Glu Asp Leu Ser Asp Val Glu Glu Ile Val
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Ser Val Arg Gly Phe Ser Leu Glu Glu Lys Leu Arg Ser Gln Leu Tyr
35 40 45


Gln Gly Asp Phe Val His Ala Met Glu Gly Lys Asp Phe Asn Tyr Glu
50 55 60


Tyr Val Gln Arg Glu Ala Leu Arg Val Pro Leu Val Phe Arg Asp Lys
65 70 75 80


Asp Gly Leu Gly Ile Lys Met Pro Asp Pro Asp Phe Thr Val Arg Asp
85 90 95


Val Lys Leu Leu Val Gly Ser Arg Arg Leu Val Asp Val Met Asp Val
100 105 110


Asn Thr Gln Lys Gly Thr Glu Met Ser Met Ser Gln Phe Val Arg Tyr
115 120 125


Tyr Glu Thr Pro Glu Ala Gln Arg Asp Lys Leu Tyr Asn Val Ile Ser
130 135 140


Leu Glu Phe Ser His Thr Lys Leu Glu His Leu Val Lys Arg Pro Thr
145 150 155 160


Val Val Asp Leu Val Asp Trp Val Asp Asn Met Trp Pro Gln His Leu
165 170 175


Lys Glu Lys Gln Thr Glu Ala Thr Asn Ala Leu Ala Glu Met Lys Tyr
180 185 190


Pro Lys Val Lys Lys Tyr Cys Leu Met Ser Val Lys Gly Cys Phe Thr
195 200 205


Asp Phe His Ile Asp Phe Gly Gly Thr Ser Val Trp Tyr His Val Phe
210 215 220


Arg Gly Gly Lys Ile Phe Trp Leu Ile Pro Pro Thr Leu His Asn Leu
225 230 235 240


Ala Leu Tyr Glu Glu Trp Val Leu Ser Gly Lys Gln Ser Asp Ile Phe
245 250 255


Leu Gly Asp Arg Val Glu Arg Cys Gln Arg Ile Glu Leu Lys Gln Gly
260 265 270


Tyr Thr Phe Phe Ile Pro Ser Gly Trp Ile His Ala Val Tyr Thr Pro
275 280 285


Val Asp Ser Leu Val Phe Gly Gly Asn Ile Leu His Ser Phe Asn Val
290 295 300


Pro Met Gln Leu Arg Ile Tyr Glu Ile Glu Asp Arg Thr Arg Val Gln
305 310 315 320


Pro Lys Phe Arg Tyr Pro Phe Tyr Tyr Glu Met Cys Trp Tyr Val Leu
325 330 335


Glu Arg Tyr Val Tyr Cys Val Thr Gln Arg Ser Tyr Leu Thr Gln Glu
340 345 350


Tyr Gln Arg Glu Leu Met Leu Ile Asp Ala Pro Arg Lys Thr Ser Val
355 360 365


Asp Gly Phe Ser Ser Asp Ser Trp Leu Asp Met Glu Glu Glu Ser Cys
370 375 380


Glu Gln Gln Pro Gln Glu Glu Glu Glu Glu Glu Glu Asp Lys Glu Glu
385 390 395 400


Glu Gly Asp Gly Ala Asp Lys Thr Pro Lys Pro Pro Thr Asp Asp Pro
405 410 415


Thr Ser Pro Thr Ser Thr Pro Pro Glu Asp Gln Asp Ser Thr Gly Lys
420 425 430


Lys Pro Lys Ala Pro Ala Ile Arg Phe Leu Lys Arg Thr Leu Ser Asn
435 440 445


Glu Ser Glu Glu Ser Val Lys Ser Thr Ser Met Pro Thr Asp Asp Pro
450 455 460


Lys Thr Pro Thr Gly Ser Pro Ala Thr Glu Val Ser Thr Lys Trp Thr
465 470 475 480


His Leu Thr Glu Phe Glu Leu Lys Gly Leu Lys Ala Leu Val Glu Lys
485 490 495


Leu Glu Ser Leu Pro Glu Asn Lys Lys Cys Val Pro Glu Gly Ile Glu
500 505 510


Asp Pro Gln Ala Leu Leu Glu Gly Val Lys Asn Val Leu Lys Glu His
515 520 525


Val Asp Asp Asp Pro Thr Leu Ala Ile Thr Gly Val Pro Val Val Ser
530 535 540


Trp Pro Lys Lys Thr Ala Lys Asn Arg Val Val Gly Arg Pro Lys Gly
545 550 555 560


Lys Leu Gly Pro Ala Ser Ala Val Lys Leu Ala Ala Asn Arg Thr Thr
565 570 575


Ala Gly Ala Arg Arg Arg Arg Thr Arg Cys Arg Lys Cys Glu Ala Cys
580 585 590


Leu Arg Thr Glu Cys Gly Glu Cys His Phe Cys Lys Asp Met Lys Lys
595 600 605


Phe Gly Gly Pro Gly Arg Met Lys Gln Ser Cys Ile Met Arg Gln Cys
610 615 620


Ile Ala Pro Val Leu Pro His Thr Ala Val Cys Leu Val Cys Gly Glu
625 630 635 640


Ala Gly Lys Glu Asp Thr Val Glu Glu Glu Glu Gly Lys Phe Asn Leu
645 650 655


Met Leu Met Glu Cys Ser Ile Cys Asn Glu Ile Ile His Pro Gly Cys
660 665 670


Leu Lys Ile Lys Glu Ser Glu Gly Val Val Asn Asp Glu Leu Pro Asn
675 680 685


Cys Trp Glu Cys Pro Lys Cys Asn His Ala Gly Lys Thr Gly Lys Gln
690 695 700


Lys Arg Gly Pro Gly Phe Lys Tyr Ala Ser Asn Leu Pro Gly Ser Leu
705 710 715 720


Leu Lys Glu Gln Lys Met Asn Arg Asp Asn Lys Glu Gly Gln Glu Pro
725 730 735


Ala Lys Arg Arg Ser Glu Cys Glu Glu Ala Pro Arg Arg Arg Ser Asp
740 745 750


Glu His Pro Lys Lys Val Pro Ala Asp Gly Ile Leu Arg Arg Lys Ser
755 760 765


Asp Asp Val His Leu Arg Arg Lys Arg Lys Tyr Glu Lys Pro Gln Glu
770 775 780


Leu Ser Gly Arg Lys Arg Ala Ser Ser Leu Gln Thr Ser Pro Gly Ser
785 790 795 800


Ser Ser His Leu Ser Pro Arg Pro Pro Leu Gly Ser Ser Leu Ser Pro
805 810 815


Trp Trp Arg Ser Ser Leu Thr Tyr Phe Gln Gln Gln Leu Lys Pro Gly
820 825 830


Lys Glu Asp Lys Leu Phe Arg Lys Lys Arg Arg Ser Trp Lys Asn Ala
835 840 845


Glu Asp Arg Leu Ser Leu Ala Asn Lys Pro Leu Arg Arg Phe Lys Gln
850 855 860


Glu Pro Glu Asp Asp Leu Pro Glu Ala Pro Pro Lys Thr Arg Glu Ser
865 870 875 880


Asp Gln Ser Arg Ser Ser Ser Pro Thr Ala Gly Pro Ser Thr Glu Gly
885 890 895


Ala Glu Gly Pro Glu Glu Lys Lys Lys Val Lys Met Arg Arg Lys Arg
900 905 910


Arg Leu Val Asn Lys Glu Leu Ser Lys Glu Leu Ser Lys Glu Leu Asn
915 920 925


His Glu Ile Gln Lys Thr Glu Ser Thr Leu Ala His Glu Ser Gln Gln
930 935 940


Pro Ile Lys Ser Glu Pro Glu Ser Glu Asn Asp Glu Pro Lys Arg Pro
945 950 955 960


Leu Ser His Cys Glu Arg Pro His Arg Phe Ser Lys Gly Leu Asn Gly
965 970 975


Thr Pro Arg Glu Leu Arg His Ser Leu Gly Pro Gly Leu Arg Ser Pro
980 985 990


Pro Arg Val Met Ser Arg Pro Pro Pro Ser Ala Ser Pro Pro Lys Cys
995 1000 1005


Ile Gln Met Glu Arg His Val Ile Arg Pro Pro Pro Ile Ser Pro
1010 1015 1020


Pro Pro Asp Ser Leu Pro Leu Asp Asp Gly Ala Ala His Val Met
1025 1030 1035


His Arg Glu Val Trp Met Ala Val Phe Ser Tyr Leu Ser His Arg
1040 1045 1050


Asp Leu Cys Val Cys Met Arg Val Cys Arg Thr Trp Asn Arg Trp
1055 1060 1065


Cys Cys Asp Lys Arg Leu Trp Thr Arg Ile Asp Leu Asn Arg Cys
1070 1075 1080


Lys Ser Ile Thr Pro Leu Met Leu Ser Gly Ile Ile Arg Arg Gln
1085 1090 1095


Pro Val Ser Leu Asp Leu Ser Trp Thr Asn Ile Ser Lys Lys Gln
1100 1105 1110


Leu Ser Trp Leu Ile Asn Arg Leu Pro Gly Leu Arg Asp Leu Val
1115 1120 1125


Leu Ser Gly Cys Ser Trp Ile Ala Val Ser Ala Leu Cys Ser Ser
1130 1135 1140


Ser Cys Pro Leu Leu Arg Thr Leu Asp Val Gln Trp Val Glu Gly
1145 1150 1155


Leu Lys Asp Ala Gln Met Arg Asp Leu Leu Ser Pro Pro Thr Asp
1160 1165 1170


Asn Arg Pro Gly Gln Met Asp Asn Arg Ser Lys Leu Arg Asn Ile
1175 1180 1185


Val Glu Leu Arg Leu Ala Gly Leu Asp Ile Thr Asp Val Ser Leu
1190 1195 1200


Arg Leu Ile Ile Arg His Met Pro Leu Leu Ser Lys Leu Gln Leu
1205 1210 1215


Ser Tyr Cys Asn His Ile Asn Asp Gln Ser Ile Asn Leu Leu Thr
1220 1225 1230


Ala Val Gly Thr Thr Thr Arg Asp Ser Leu Thr Glu Val Asn Leu
1235 1240 1245


Ser Asp Cys Asn Lys Val Thr Asp Leu Cys Leu Ser Phe Phe Lys
1250 1255 1260


Arg Cys Gly Asn Ile Cys His Ile Asp Leu Arg Tyr Cys Lys Gln
1265 1270 1275


Val Thr Lys Glu Gly Cys Glu Gln Phe Ile Ala Glu Met Ser Val
1280 1285 1290


Ser Val Gln Phe Gly Gln Val Glu Glu Lys Leu Leu Gln Lys Leu
1295 1300 1305


Ser

Claims (12)

  1. a)単独のOct4、 Oct4とKlf4とSox2との組み合わせ、またはOct4とKlf4とc−MyCとSox2との組み合わせである転写因子とJhdm1bとを哺乳動物の成体細胞に転写し、誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
    b)誘導獲得した多能性幹細胞クローンを幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
    を含むことを特徴とする多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  2. a)単独のOct4、Oct4とSox2との組み合わせ、 Oct4とKlf4との組み合わせ、またはOct4とKlf4とSox2との組み合わせである転写因子とJhdm1bとを哺乳動物の成体細胞に転写し、ビタミンCを含む誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
    b)誘導獲得した多能性幹細胞クローンを幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
    を含むことを特徴とする多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  3. a)単独のOct4、Oct4とSox2との組み合わせ、Oct4とKlf4との組み合わせ、またはOct4とKlf4とSox2との組み合わせである転写因子とJhdm1bとを哺乳動物の成体細胞に転写し、ビタミンCを含む誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
    b)誘導獲得した多能性幹細胞クローンをビタミンCを含む幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  4. 前記転写因子とJhdm1bは多能性幹細胞誘導機能を有するコートされた、又はノンコードされたRNA、たんぱく質、或いはポリペプチドであることを特徴とする請求項2に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  5. 哺乳動物の成体細胞へのJhdm1bの転写は、Jhdm1bを発現できるベクターを細胞に導入することによって実現することを特徴とする請求項3又は4に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  6. 前記ベクターはウィルスベクター、プラスミドベクター、エピソームベクター、又はmRNAベクターであり、若しくは直接に化学合成されることを特徴とする請求項5に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  7. 前記ウィルスベクターはレトロウイルスであり、当該レトロウイルスはpMXsベクターであることを特徴とする請求項5に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  8. 前記Jhdm1bは脱メチル化修飾したポリペプチドであることを特徴とする請求項1に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  9. 前記哺乳動物の成体細胞は線維芽細胞、神経細胞、造血細胞及び神経膠質細胞であることを特徴とする請求項1に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  10. 前記哺乳動物の成体細胞はマウス胎児線維芽細胞であることを特徴とする請求項1に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  11. a)単独のOct4、Oct4とSox2との組み合わせ、Oct4とKlf4との組み合わせ、またはOct4とKlf4とSox2との組み合わせである転写因子とJhdm1bとJhdm1aを哺乳動物の成体細胞に転写し、誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
    b)誘導獲得した多能性幹細胞クローンを幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
    を含むことを特徴とする多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
  12. a)Oct4である転写因子とJhdm1bとJhdm1aを哺乳動物の成体細胞に転写し、ビタミンCを含む誘導培地に培養して多能性幹細胞クローンを誘導獲得するステップと、
    b)誘導獲得した多能性幹細胞クローンをビタミンCを含む幹細胞培地に培養増幅させるステップと、
    を含むことを特徴とする請求項11に記載の多能性幹細胞の誘導生成効率を高める方法。
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