JP2014240565A - 床材及び床構造 - Google Patents

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川上 肇
Hajime Kawakami
肇 川上
由美子 川上
Yumiko Kawakami
由美子 川上
明 立野
Akira Tateno
明 立野
亮太 宮崎
Ryota Miyazaki
亮太 宮崎
佐藤 浩司
Koji Sato
浩司 佐藤
西山 禎一
Teiichi Nishiyama
禎一 西山
徹 小田
Toru Oda
徹 小田
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Abstract

【課題】断熱性、防音性、軽量化、上面の機械的強度、抗菌性、並びに、床材どうしを連結する際の作業性及び連結強度などに優れた床材及び床構造の提供を目的とする。
【解決手段】床材1は、所定の形状に発泡成形され、側面に突設された連結部21及び側面に凹設された開口部22を有する発泡材2と、この発泡材2の上面に積層された中空樹脂板3とを備え、床材1どうしを連結する際、第一の床材1の連結部21に、第二の床材1の開口部22が上方から係合することによって連結可能とした構成としてある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、床材及び床構造に関し、特に、断熱性、防音性、軽量化、上面の機械的強度、抗菌性、並びに、床材どうしを連結する際の作業性及び連結強度などに優れた床材と、この床材どうしを連結した床構造に関する。
従来、住宅などの床構造では、表面板材の裏面に合成樹脂発泡成形体などの緩衝材を貼着した床材などが使用されてきた。これらの特性の異なる材料からなる床材は、木製のフローリング材と比べると、断熱性や防音性などが優れており、さらなる性能などの向上が期待されている。
このため、複数の材料からなる床材について、様々な技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、現場置敷施工を目的として、カーペットタイルの裏面中芯に硬質板、根太材として底面の一部にくぼみ部、側面に凹凸型の噛合せ接合部を設けた熱可塑性合成樹脂系発泡素材を組み合わせ貼着一体化した根太付床材タイルの技術が開示されている。
また、特許文献2には、緩衝材と表面板材とを接着してなる床材であって、上記緩衝材は、表面板材当接部と床躯体当接部と連結部とを有した合成樹脂発泡成形体であり、該緩衝材は、上記表面板材と当接し且つ床躯体と間隔を有して配置される表面板材当接部と、床躯体と当接し且つ上記表面板材と間隔を有して配置される床躯体当接部と、上記表面板材当接部と上記床躯体当接部とを連結し、且つ、上記表面板材当接部および上記床躯体当接部の厚み以下である連結部とによって構成されるとともに、該緩衝材の上記表面板材当接部において板厚1〜6mmの表面板材と接着して床材を構成し、該床材の端部の少なくとも一部に雄実または雌実を形成したことを特徴とする床材の技術が開示されている。
実開平1−150844号公報 実用新案登録第3178630号公報
しかしながら、上述した特許文献1の根太付床材タイル(床材とも呼ばれる。)や特許文献2の床材は、側面に凹凸型の噛合せ接合部などを有しているものの、水平方向の外力が作用すると、床材どうしが容易に離れる構成としてあり、敷設した複数の床材を収める枠構造を必要とした。
このため、イベント会場等のブースの床材などにおいては、枠構造を必要とせず、かつ、床材どうしの連結強度を向上させることが要望されていた。さらに、ハイヒールによる高い面圧に耐え得る上面の機械的強度も要望されていた。
また、複数の材料からなる床材においては、断熱性、防音性、軽量化、抗菌性、及び、床材どうしを連結する際の作業性などを向上させることが要望されていた。
さらに、床材の内部スペースを利用して、ケーブルを露出させずに配線し、商品としての付加価値を向上させることも要望されていた。
本発明は、上記事情に鑑み提案されたものであり、断熱性、防音性、軽量化、上面の機械的強度、抗菌性、並びに、床材どうしを連結する際の作業性及び連結強度などに優れた床材及び床構造の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の床材は、所定の形状に発泡成形され、側面に突設された連結部及び側面に凹設された開口部を有する発泡材と、この発泡材の上面に積層された樹脂板又は中空樹脂板とを備えた床材であって、第一の床材の連結部に、第二の床材の開口部が上方から係合することによって、第一の床材と第二の床材とを連結することを可能とした構成としてある。
また、本発明の床構造は、上記の二以上の床材どうしが、連結された構成としてある。
本発明の床材及び床構造によれば、断熱性、防音性、軽量化、上面の機械的強度、抗菌性、並びに、床材どうしを連結する際の作業性及び連結強度などを向上させることができる。
図1は、本発明の第一実施形態にかかる床材の概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はA−A断面図を示しており、(c)は下面図を示している。 図2は、本発明の第一実施形態にかかる床材の樹脂材の接合状態を説明するための概略拡大断面図を示している。 図3は、本発明の第一実施形態にかかる床材の使用状態を説明するための概略斜視図を示している。 図4は、本発明の第二実施形態にかかる床材の概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はB−B断面図を示しており、(c)は下面図を示している。 図5は、本発明の第二実施形態にかかる床材の使用状態を説明するための概略斜視図を示している。
以下、本発明に係る床材及び床構造の実施形態について、図面を参照して説明する。
[床材及び床構造の第一実施形態]
まず、本発明に係る床材及び床構造の第一実施形態について、図1〜3を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態にかかる床材の概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はA−A断面図を示しており、(c)は下面図を示している。
図1に示すように、本実施形態の床材1は、所定の形状に発泡成形され、側面に突設された連結部21及び側面に凹設された開口部22を有する発泡材2と、この発泡材2の上面に積層された中空樹脂板3とを備えた構成としてある。
そして、同一の複数の床材1が二次元方向に連設・連結されることにより(図3参照)、例えば住宅やイベント会場等の床面に敷設されて、床面を保護する床材として使用される。
(発泡材)
発泡材2は、所定の形状に発泡成形された発泡材本体20を有している。本実施形態の所定の形状は、上面が正方形のほぼ直方体形状である。なお、発泡材2の形状は、通常、上面が正方形又は矩形のほぼ直方体形状であるが、これに限定されるものではなく、たとえば、上方から見た形状は任意の形状であってもよく、また、上面が、曲面及び/又は斜面を有していてもよい。
この発泡材本体20は、図1(c)に示すように、下面の四隅に、断面がほぼ正方形状の開口部201が成形され、下面中央に、断面がほぼホームベース形状(五角形状)の一対の開口部202、及び、断面がほぼ三角形状の一対の開口部203が成形されている。これにより、発泡材2の材料を節約することができる。また、開口部202、203が成形されることにより、対角線に沿ってリブ204が成形されており、発泡材2は、リブ204によって、上方からの外力に対する機械的強度を効果的に向上させることができる。
また、発泡材2は、発泡材本体20の隣り合う二つの側面の下部中央に、それぞれ連結部21が突設されている。
ここで、連結部21は、水平方向に延びる矩形状の平板部211、及び、この平板部211の先端から上方に突き出た、断面が矩形状の突出部212を有している。また、後述するように、開口部22は、連結部21と対応する形状としてあり、第一の床材1に第二の床材1を連結する際、第一の床材1の連結部21に、第二の床材1の開口部22が上方から係合する。この係合により、水平方向の外力が作用しても、床材1どうしは、連結された状態を維持できるので、敷設した複数の床材1を収める枠構造を必要としない。したがって、枠構造を必要としない分、敷設する際の費用を低減でき、かつ、敷設の作業性を向上させることができる。
また、連結部21は、平板部211の付け根部分に、カット用溝としてのV溝213、214を成形してあるとよい。このようにすると、不要な連結部21を手で折って、容易に取り外すことができる。
さらに、本実施形態では、上方のV溝213の断面をほぼ正三角形状とし、下方のV溝214の断面を鈍角三角形状としてあるので、折った際に突き出るように残る断面部分の突出量を低減することができる。
また、発泡材2は、連結部21が突設されていない二つの側面の下部中央に、それぞれ開口部22が凹設されている。この開口部22は、連結部21と対応する形状、すなわち、連結部21が嵌入された際、連結部21の上面及び側面と開口部22の内面がほぼ接触する形状としてある。
なお、開口部22及び連結部21の形状は、上記に限定されるものではなく、たとえば、連結される発泡材本体20の側面どうしが、接触する状態を維持できる形状であればよい。
また、発泡材2は、通常、ポリスチレン等の合成樹脂の発泡体からなっており、ビーズ法型内成形などによって成形される。これにより、床材1は、断熱性や防音性などを向上させることができる。
また、本実施形態の発泡材本体20は、縦寸法、横寸法及び高さ寸法を約25cm、約25cm及び約10cmとしてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、用途などに応じて、適宜、設定される。
さらに、本実施形態では、発泡材本体20の各側面に、一つの連結部21又は開口部22を設けているが、これに限定されるものではなく、たとえば、発泡材本体20の縦寸法や横寸法が約50cmを超える場合、二つ以上の連結部21又は開口部22を設けてもよい。
ここで、好ましくは、発泡材2の原料が、抗菌剤を含み、この抗菌剤が発泡材2の原料にコーティングされるとよい。
このようにすると、発泡材2の表面にカビが発生するといった不具合を効果的に防止することができる。
(中空樹脂板)
中空樹脂板3は、発泡材本体20の上面を覆う正方形状としてあり、図2に示すように、中空状に膨出する複数のキャップ302が形成されたキャップシート301と、キャップシート301の底部が融着されるバックシート303と、キャップ302の頂部が融着されるライナーシート304とからなっている。このように、本実施形態では、中空樹脂板3として三層の気泡ボードを備えているので、軽量化することができ、また、曲げ剛性などの機械的強度を向上させることができる。
なお、中空樹脂板とは、中空部を有する樹脂製の板をいい、たとえば、三層の気泡ボード、二層の気泡ボード、プラスチック段ボール、プラスチックハニカムボードなどが挙げられる。
また、中空樹脂板3の材料は、通常、ポリプロピレンなどが用いられる。
さらに、中空樹脂板3の代わりに、樹脂板を用いてもよく、たとえば、厚さ0.数mm〜数mmの中実の一枚の樹脂板(図示せず)を用いてもよい。
また、中空樹脂板3は、発泡材2の上面に接合されている。この接合には、通常、ポリエチレンやポリプロピレンなどを主成分とし、発泡材2と中空樹脂板3との接着が可能な接着剤5が用いられる。
なお、接着に接着剤5を用いているが、これに限定されるものではなく、たとえば、両面テープなどを用いてもよい。
また、好ましくは、接着剤5や両面テープなどを用いる代わりに、発泡材2を成形する際、金型(図示せず)の内部に中空樹脂板3を収納した状態で発泡成形を行うことによって(発泡成形する際の熱及び圧力を利用して)、中空樹脂板3と発泡材2とを接合させてもよい。このようにすると、生産性などを向上させることができ、さらに、発泡成形する際の熱及び圧力によって、バックシート303に多数の凹部が形成され、この状態で発泡材2と密着するので、接合強度を向上させることができる。
なお、上記の金型は、中空樹脂板3を押えるピンを有しており、このように接合すると、各開口部201の底部にピンによってくぼみ(図1(b)、(c)においては、図示せず)が形成される。
次に、上記構成の床材1の使用状態などについて、図面を参照して説明する。
図3において、本実施形態の床構造11は、n×m個(n、mは自然数。)の床材1からなり、これらの床材1は、イベント会場などのコンクリート床10上に、連結された状態で敷設されている。
なお、たとえば、中空樹脂板3上に記載した「(n,m)」は、敷設された床材1が、n行m列の位置に配置されたことを示している。
また、本実施形態では、コンクリート床10上に床材1を敷設しているが、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、木材上、地面上、雪上や氷上に敷設してもよい。
上記の敷設において、まず、(1,1)の位置に位置する床材1(適宜、(1,1)の床材1と略称する。)が、コンクリート床10上に載置される。この床材1は、+n方向及び+m方向の側面に連結部21が突設されており、−n方向及び−m方向の側面に開口部22が凹設されている。
次に、(1,2)の床材1は、上方から降下され、−n方向の側面の開口部22が、(1,1)の床材1の+n方向の側面の連結部21に、上方から係合する。この係合によって、(1,2)の床材1は、(1,1)の床材1に連結される。
続いて、同様にして床材1が連結され、(1,m)の床材1は、(1,m−1)の床材1に連結される。この際、(1,m)の床材1は、+n方向の側面の連結部21が、V溝213、214に沿って下方に折られ、側面から取り外され、この後、(1,m)の床材1が連結される。このように、床材1は、不要な連結部21を容易に取り外されるので、作業性を向上させることができる。
次に、(2,1)の床材1は、上方から降下され、−m方向の側面の開口部22が、(1,1)の床材1の+m方向の側面の連結部21に、上方から係合する。この係合によって、(2,1)の床材1は、(1,1)の床材1に連結される。
続いて、(2,2)の床材1は、上方から降下され、−n方向の側面の開口部22が、(2,1)の床材1の+n方向の側面の連結部21に、上方から係合し、かつ、−m方向の側面の開口部22が、(1,2)の床材1の+m方向の側面の連結部21に、上方から係合する。この係合によって、(2,2)の床材1は、(2,1)の床材1及び(1,2)の床材1に連結される。
そして、上述したように、床材1が順次連結され、n×m個の床材1は、連結された状態で並設される。また、この作業は、工具などを必要とせず、容易、かつ、単純な作業であることから、床材1どうしを連結する際の作業性を向上させることができる。
ここで、角(例えば、(n,m))の床材1は、二つ(例えば、(n,m−1)及び(n−1,m))の床材1と連結され、辺(例えば、(n,m−1))の床材1は、三つ(例えば、(n,m−2)、(n−1,m−1)及び(n,m))の床材1と連結され、内側(例えば、(n−1,m−1))の床材1は、四つ(例えば、(n−1,m−2)、(n−2,m−1)、(n−1,m)及び(n,m−1))の床材1と連結される。このように、n×m個の床材1は、互いに強固に連結されるので、枠材を使用しなくても済み、敷設費を削減することができる。
また、床材1は、発泡材2によって、断熱性や防音性などを向上させることができ、また、中空樹脂板3によって、上面の機械的強度を向上させることができる。特に、上面の機械的強度を向上させることによって、イベント会場などにおいて、ハイヒールの高い面圧にも対応できる。
さらに、上述した中空樹脂板3は、中実の樹脂材料と比べると、非常に軽いので、床材1の軽量化を図ることができる。
以上説明したように、本実施形態の床材1及び床構造11によれば、断熱性、防音性、軽量化、上面の機械的強度、抗菌性、並びに、連結する際の作業性及び連結強度などを向上させることができる。
[床材及び床構造の第二実施形態]
次に、本発明に係る床材及び床構造の第二の実施形態について、図4、5を参照して説明する。
図4は、本発明の第二実施形態にかかる床材の概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はB−B断面図を示しており、(c)は下面図を示している。
同図に示すように、本実施形態の床材1aは、上述した第一実施形態の床材1と比べると、発泡材2aの下面に、ケーブル用溝205、206が成形され、発泡材2aの側面に、ケーブル用溝208が成形された点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、床材1とほぼ同様としてある。
したがって、図4において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
(発泡材)
発泡材2aは、上面が正方形のほぼ直方体形状に発泡成形された発泡材本体20aを有している。この発泡材本体20aは、発泡材本体20とほぼ同様に、開口部201、202、203が成形されている。
また、発泡材2aは、発泡材本体20aの隣り合う二つの側面のほぼ中央に、それぞれ連結部21aが突設されている。この連結部21aは、ケーブル用溝206の上方に成形されており、また、発泡材本体20とほぼ同様に、平板部211及び突出部212を有している。さらに、これら二つの側面に、連結部21aと隣接して、後述するケーブル溝8がそれぞれ成形されている。
また、発泡材2aは、連結部21aが突設されていない二つの側面のほぼ中央に、それぞれ開口部22aが凹設されている。この開口部22aは、ケーブル用溝205の上方に成形されており、発泡材本体20とほぼ同様に、連結部21aと対応する形状、すなわち、連結部21aが嵌入された際、連結部21aの上面及び側面と開口部22aの内面がほぼ接触する形状としてある。さらに、これら二つの側面に、開口部22aと隣接して、後述するケーブル溝8がそれぞれ成形されている。
さらに、発泡材2aは、下面に、ほぼ十字形状となるように、断面が矩形状のケーブル用溝205、206が成形されている。本実施形態では、開口部22aと対応する位置に、開口部22aとほぼ同じ幅を有するケーブル用溝205が成形され、連結部21aと対応する位置に、連結部21aとほぼ同じ幅を有するケーブル用溝206が成形されている。これにより、リブ204aの下方には、スペース207が形成され、複数のケーブル4を容易に収めることができる。
また、発泡材2aは、各側面に、上述したように、上下方向に沿って断面が半形状のケーブル用溝208が成形されている。このケーブル用溝208は、ケーブル4を上方に引き出す際、ケーブル4を収容する。なお、各ケーブル用溝208は、近傍のケーブル用溝205又は206と連通している。
このように、床材1aは、ケーブル用溝205、206、208が成形されているので、ケーブル4を発泡材2aの内部を利用して敷設し、さらに、中空樹脂板3aから上方に引き出すことができ、商品としての付加価値を向上させることができる。
なお、発泡材2aの他の構成は、上述した発泡材2とほぼ同様としてある。
(中空樹脂板)
中空樹脂板3aは、上述した中空樹脂板3と比べると、ケーブル用溝208の上方に、ケーブル用孔31が形成されている点が相違する。なお、他の構成は、中空樹脂板3とほぼ同様としてある。
ケーブル用孔31は、ケーブル4が引き出されるケーブル用溝208の上方に形成されている。なお、図4においては、一箇所にケーブル用孔31が形成されているが、これに限定されるものではなく、たとえば、ケーブル4が引き出される位置や本数に応じて、適宜、ケーブル用孔31が形成される。
なお、ケーブル用孔31は、製造メーカにて形成されてもよいが、施工する際、現場にて形成されてもよい。また、製造メーカにて、ケーブル用孔31の代わりに、印刷などによるケーブル用目印(図示せず)、又は、フライス加工などによるケーブル用ミシン目(図示せず)が形成されてもよい。
次に、上記構成の床材1aの使用状態などについて、図5を参照して説明する。
図5において、本実施形態の床構造11aは、n×m個(n、mは自然数。)の床材1aからなり、これらの床材1aは、第一実施形態とほぼ同様にして、イベント会場などのコンクリート床10上に連結された状態で敷設されている。また、n×m個の床材1aに対して、ケーブル4は、(n,m−1)の床材1aの+m方向の側面のケーブル用溝206から引き込まれ、(n−1,m)の床材1aと(n,m)の床材1aとの間から上方に引き出されている。したがって、(n−1,m)の床材1aは、+m方向のケーブル用溝208と対応する位置に、ケーブル用孔31が形成されており、(n,m)の床材1aは、−m方向のケーブル用溝208と対応する位置に、ケーブル用孔31が形成されている。
なお、本実施形態では、ケーブル4の引き回す距離を短くし、かつ、ケーブル4の本数を一本としてあるが、これらは、適宜、設定される。
上記の敷設において、(n,m−1)の床材1a及び(n,m)の床材1aを除くn×m個の床材1aは、第一実施形態とほぼ同様にして、敷設される。
次に、(n,m−1)の床材1aを連結する際、まず、ケーブル4が、引き回される経路に沿って、コンクリート床10上に載置される。なお、たとえば、ケーブル4が中央側の床材1aから引き出される場合、対応する床材1aを連結する前に、ケーブル4は、引き回される経路に沿って、コンクリート床10上に載置される。
続いて、(n,m−1)の床材1aは、載置されたケーブル4が、+m方向のケーブル用溝206及び+n方向のケーブル用溝206に収容されるように上方から降下され、−n方向の側面の開口部22aが、(n,m−2)の床材1aの+n方向の側面の連結部21aに、上方から係合し、かつ、−m方向の側面の開口部22aが、(n−1,m−1)の床材1aの+m方向の側面の連結部21aに、上方から係合する。この係合によって、(n,m−1)の床材1aは、内部にケーブル4を収容した状態で、(n,m−2)の床材1a及び(n−1,m−1)の床材1aに連結される。
次に、載置されたケーブル4は、(n−1,m)の床材1aの+m方向のケーブル用溝208及びケーブル用孔31に収められ、続いて、(n,m)の床材1aは、載置されたケーブル4が、−n方向のケーブル用溝205及び−m方向のケーブル用溝205に収容されるように上方から降下され、−n方向の側面の開口部22aが、(n,m−1)の床材1aの+n方向の側面の連結部21aに、上方から係合し、かつ、−m方向の側面の開口部22aが、(n−1,m)の床材1aの+m方向の側面の連結部21aに、上方から係合する。この係合によって、(n,m)の床材1aは、内部にケーブル4を収容した状態で、(n,m−1)の床材1a及び(n−1,m)の床材1aに連結される。
また、引き出されるケーブル4は、(n−1,m)の床材1aの+m方向のケーブル用溝208及びケーブル用孔31、並びに、(n,m)の床材1aの−m方向のケーブル用溝208及びケーブル用孔31に収められる。
以上説明したように、本実施形態の床材1a及び床構造11aによれば、第一実施形態の床材1とほぼ同様の効果を奏するとともに、ケーブル4を発泡材2aの内部を利用して敷設し、さらに、中空樹脂板3aから上方に容易に引き出すことができるので、商品としての付加価値を大幅に向上させることができる。
以上、本発明の床材について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る床材は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、床材1、1aは、中空樹脂板3、3aの上にさらに織布や不織布などを積層してもよい。このようにすると、床材1、1aは、商品としての付加価値をさらに向上させることができる。
1、1a 床材
2、2a 発泡材
3、3a 中空樹脂板
4 ケーブル
5 接着剤
10 コンクリート床
11、11a 床構造
20 発泡材本体
21 連結部
22 開口部
31 ケーブル用孔
201 開口部
202 開口部
203 開口部
204 リブ
205 ケーブル用溝
206 ケーブル用溝
207 スペース
208 ケーブル用溝
211 平板部
212 突出部
213 V溝
214 V溝
301 キャップシート
302 キャップ
303 バックシート
304 ライナーシート

Claims (8)

  1. 所定の形状に発泡成形され、側面に突設された連結部及び側面に凹設された開口部を有する発泡材と、
    この発泡材の上面に積層された樹脂板又は中空樹脂板と
    を備え、
    前記発泡材の前記連結部に、前記開口部が上方から係合することによって連結可能としたことを特徴とする床材。
  2. 前記連結部が、平板部及びこの平板部の先端から上方に突き出た突出部を有し、前記開口部が、前記平板部及び前記突出部と対応する形状であることを特徴とする請求項1に記載の床材。
  3. 前記平板部の付け根部分にカット用溝を成形したことを特徴とする請求項2に記載の床材。
  4. 前記発泡材が直方体形状であり、いずれか二つの側面に、前記連結部が突設され、残りの二つの側面に、前記開口部が凹設されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の床材。
  5. 前記発泡材の下面及び側面に、ケーブル用溝が成形されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の床材。
  6. 前記樹脂板又は中空樹脂板に、前記発泡材の側面の前記ケーブル用溝と対応するように、ケーブル用目印、ケーブル用ミシン目又はケーブル用孔が成形されたことを特徴とする請求項5に記載の床材。
  7. 前記発泡材の原料が、抗菌剤を含み、前記抗菌剤が前記原料にコーティングされたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の床材。
  8. 上記請求項1〜7のいずれか一項に記載の二以上の床材どうしが、連結されたことを特徴とする床構造。
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