JP2005042416A - 合成樹脂発泡体製マット - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐荷重性、耐久性、軽量性、接触緩衝性、断熱性、美麗性、嵩上げ、切断加工性等の敷設・張付けの容易性、経済性の各性能においてバランスがとれたマットを提供すること。
【解決手段】 下地材と表面材とが接合してなる略矩形のマットであって、下地材の密度が0.02g/cm3〜0.3g/cm3のビーズ法型内成形法によるポリオレフィン系発泡体からなり、表面材が1下地材につき複数枚のシートまたは板状体からなり、これら複数の表面材を下地材に接合するにあたって、該表面材間に設けられた間隔に、下地材から立ち上がったリブを設けたことを特徴とする合成樹脂発泡体製マット。
【選択図】 図13



Description

本発明は、住宅、ビル、公共の建造物等の、床に敷設あるいは壁に張るマットに関し、詳しくは、合成樹脂発泡体を下地材とするマットに関する。
従来から知られているマットとしては、ベランダ、バルコニー、廊下、作業場床などに敷かれるスノコ、風呂マット、玄関マット、押し入れマットなどがあり、マットでマットが構成されるものには、OAフロア、床パネル、タイルカーペット、ジョイントカ−ペツト、ゴムマット、人工芝などがあり、それぞれ建築資材店、インテリア製品店やDIYなどで販売されている。
また最近では、マットにポリプロピレンなどの硬質合成樹脂を矩形の枠体に射出成形し、その上面に木質またはタイル等の表面材を係止固定または接着固定したもの、あるいは該樹脂製枠体の上面に樹脂表面材を一体成形したものがベランダ、バルコニーで実用化されている。
上述したマットには合成樹脂発泡体で構成されているものがあり、ビーズ法型内成形法で成形されたポリオレフィン系発泡体で実用化された例は、スノコ(例えば、特許文献1)、風呂マット(例えば、特許文献2)、植栽用マット(例えば、特許文献3)、畳の芯材(例えば、特許文献4)、マットレスの芯材(例えば、特許文献5)、床パネル(例えば、特許文献6)などがあるが、何れも、敷設前の段階で耐久性のある表面材と接合されているマットではない。また、タイルカーペットは軟質塩化ビニル発泡体でバッキングされており、OAフロア上敷き材や人工芝も発泡体でバッキングされているものがある。これらのマットは表面材と発泡体との接合からなるが、発泡体の基本の形状がシート状である。ジョイントカーペットはエチレン−酢酸ビニル共重合発泡体やポリエチレン発泡体からなるが板状、ブロック状である。これらシート状、板状、ブロック状の発泡体は、賦形性がない材料であるため、厚みや矩形形状を得るのに切断加工や打ち抜き加工が行われており、加工時にのロスがも発生し、さらに複雑な形状が求められた場合には量産には適さない素材である。
賦形性があって耐久性のある合成樹脂発泡体はビーズ法型内成形による発泡ポリオレフィン系発泡体である。同じ成形法にビーズ法発泡スチレンがあるが、小単位であるマットには使われていない。なぜならば、発泡ポリスチレンには、一度凹むと戻らないという強度面で問題があり、集中荷重に耐えられないからである。但し、発泡ポリスチレンは、それ自身が小単位でも、この上をフローリング等のような上地材で被うことで、広い範囲に応力分散させることができるため、強度問題が解決でき、床下地材として広く用いられている。
ビーズ法ポリオレフィン系発泡体は賦形性があって、粘り強く、割れにくい性質があると言っても、それ単独では使用頻度が高い、あるいは履物で強く踏む用途においては耐久性は十分ではない。上述したスノコや風呂マットで適用できているのは、使用頻度が少なく、荷重の集中度が比較的低い用途に限るからである。特許文献6の床パネルのようにビーズ法ポリオレフィン系発泡体による下地材ユニットを敷設した後で、その上に耐久性のある敷き物を敷く構成であれば、敷物の材質に依存した耐久性が確保される。いずれにしても、ビーズ法ポリオレフィン系発泡体の賦形性を利用して、予めこの上に表面材を接合させたマットあるいはマットが実用化されている例は見当たらない。
また、上述した硬質合成樹脂の射出成形した枠体と表面材とで構成されるマットは、硬質であるが故にカッターナイフでの現場切断加工は困難であり、床や壁に不陸があるとその面での追随性が悪く、敷設後も平面性が確保できなかったり、歩くとカタカタ音がしたりする。また、歩行時の感触もそれなりの硬さを感じ取るだけで、緩衝されている感覚はない。さらに、ベランダや屋上などで防水シートで雨漏りを防止している場合、枠体がシートを損傷する恐れもある。屋上や室内の床で断熱性能が要求されることが多いが、枠体であるため空洞部があり、この性能は持ち得ない。枠体にして軽量化とコスト低減を図っているが、成形する金型が射出成形であることで、金型が高価なものとなること、さらに、枠体と表面材との接合を接着剤や係止具の使用に頼らず、表面材が篏合する係合形状を射出成形金型で得ようとすると、特殊金型となり余計にコスト高となることと、射出成形してまだ枠体が熱い内に表面材と係合させないと冷えてからでは装着できないなどの課題がある。
また、単に矩形の下地材に矩形の表面材を接合してなるマットには、表面材が如何に精度良く出来ていても、下地材と接合したときにズレる問題と敷設後にも使用中に表面材がズレてくる問題がある。僅かなズレも人の目は見逃さないものである。
また、表面材が人工芝などのように、当初から通気、透水、排水などの機能を持つ表面材であればよいが、軟質塩化ビニルシート、木質系の板材、窯業製品、合成木材の板材などを使用したマットにおいて、通気、透水、排水などの機能を持たせる必要のある用途においては、これらの機能を付与させるのは困難であり、表面材に穴を開けるざるを得ないという問題があった。
さらに、下地材と表面材との接合は接着剤や係合冶具で接合する方法が一般的であるが、マットの価格構成においてかなりの負担となっていた。
登実第3029604号公報 実開平07−23486号公報 特開平09−9778号公報 特開平07−91021号公報 特開平08−112168号公報 特開2001−65163号公報
本発明は、耐荷重性、耐久性、軽量性、接触緩衝性、断熱性、美麗性、嵩上げ、切断加工性等の敷設・張付けの容易性、経済性の各性能においてバランスがとれたマットを提供することにある。
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意検討の結果、マットの下地材として、略矩形の板状のビーズ法型内成形法によるポリオレフィン系発泡体を採用し、また、該下地材にリブを設け表面材を積層するマットを提案する。さらに、ポリオレフィン系発泡体の成形時の特性とも言える、成形離型方向に括れた形状を持たせ、これを表面材の接合やマットどうしの連結に適用する。
即ち、ポリオレフィン系発泡体は耐久性かつ柔軟性のある発泡体であるが、さすがに集中荷重には耐えられず、そのままではマットに供せられないが、うまく表面材と組み合わせられれば、マットとしての、耐久性、軽量性、接触緩衝性、断熱性、嵩上げ、切断加工性を含む敷設・張付けの容易性などの優れた性能を発揮し得る。
また、略矩形のポリオレフィン系発泡体に同形状の表面材を接合しただけでは、排水・透水・通気などの機能が付与できない課題と敷設したマットの表面材がズレる課題は、表面材間にリブを設けることで解決した。即ち、リブに欠損部を設けることで、表面材に傷を付けることなく、排水・透水・通気などの機能が付与でき、またリブにより表面材のズレを防止することができた。
さらに、マット下地材に成形時に離型方向に括れた形状を持たせて、表面材と下地材を接合したり、マットどうしの連結に利用して強固な連結を生み、接着剤や係合冶具を省略して大きな経済的効果を得た。
本発明は、ビーズ法型内成形法によって得られ、かつ、密度が0.02〜0.3g/cm3であるポリオレフィン系発泡体からなる下地材と、複数の表面材とが接合してなる略矩形のマットであって、表面材間に、下地材から立ち上がったリブがあることを特徴とするマットに関する。
好ましい実施態様としては、
(1)前記下地材が、成形時において金型から離型する方向に括れた形状の凹および/または凸を有することを特徴とする、
(2)更に、表面材に括れた形状の凹および/または凸を設け、前記下地材と係合することを特徴とする、
(3)前記下地材の4側面に相互に係合する形状を有することを特徴とする、
(4)前記下地材の背面に、溝を設けることを特徴とする、
(5)前記下地材の背面に溝を設け、かつ該溝と連通するように、リブに少なくとも1個以上の欠損部を設けることを特徴とする、
(6)前記下地材と表面材が接合する面の下地材側に凹部を設けることを特徴とする、
(7)前記下地材が帯電防止性能あるいは導電性能を持つことを特徴とする、
(8)前記下地材が、ポリプロピレン系発泡体であることを特徴とする、
(9)前記表面材が、塩化ビニール製のカーペット、ポリプロピレン系シート、木質系素材、窯業製品、合成樹脂押出発泡板、金属板からなる群から選ばれる少なくとも1種である、
上記記載のマットに関する。
本発明によれば、耐荷重性、耐久性、軽量性、接触緩衝性、断熱性、美麗性、嵩上げ、切断加工性等の敷設・張付けの容易性、経済性の各性能においてバランスがとれたマットを得ることが出来た。即ち、本発明のマットは、素人でも日曜大工で容易に敷設でき、表面材を変えることで多様な外観、歩行感、耐荷重性を得ることができる。
本発明のマットは、ビーズ法型内成形法によって得られ、かつ、密度が0.02g/cm3〜0.3g/cm3であるポリオレフィン系発泡体からなる下地材と、複数の表面材とが接合してなる略矩形のマットであって、表面材間に、下地材から立ち上がったリブがあることを特徴とするものである。
本発明に言う略矩形状とは、4つの角が全て直角である四辺形を言い、いわゆる長方形、正方形の形状を指す矩形状の他に、基本的には矩形状であるが必要に応じて各側面に凹凸を有するものや角に丸みや切り込みを持たせたものをも含む概念である。本発明のマットは、その大きさに特に限定はないが、1辺の長さが好ましくは10〜150cm、厚みは15〜100mmであることが好ましい。マットの場合には、20〜50cm角が適当である。上記範囲内であると、運搬・加工・敷設の面で好適に使用することが出来る。
本発明のマットを構成する下地材は、ビーズ法型内成形法によって得られるものである。ビーズ法型内成型法とは、予備発泡粒子(発泡ビーズ)を所望の形状を有した金型内に充填し、蒸気で加熱し、2次発泡させて粒子間の空隙を埋め、粒子を相互に融着させた後、冷却して成形する方法である。具体的には、例えば、ポリオレフィン系樹脂のラージペレットを押出機のスクリュウで加熱混練しながら糸状に押出し、これをカットしてスモールペレットを得、次に、密閉耐圧容器内で水系媒体に分散剤により分散させ、揮発性発泡剤を加え、ペレットの軟化温度以上の発泡温度にまで加熱し、前記密閉耐圧容器の内圧よりも低圧の雰囲気下に放出して予備発泡粒子を得、当該予備発泡粒子を、開閉可能な金型内で発泡成形する。
本発明のマットを構成する下地材は、密度が0.02〜0.3g/cm3である。好ましくは、0.03〜0.18g/cm3である。密度が0.02g/cm3より小さいと、強度・耐久性が低下し、密度が0.3g/cm3より大きい場合、コストが高くなると言う問題がある。尚、密度は、発泡体を水没させオーバーフローした水の体積を発泡体の体積として測定し、発泡体の重さを該体積で除することで求めることが出来る。
本発明の下地材は、ポリオレフィン系発泡体である。下地材を成す発泡前のポリオレフィン系樹脂は、オレフィン単量体単位を50%以上、さらには70%以上で100%以下含有し、オレフィン単量体と共重合可能な単量体単位を50%以下、さらにはで30%以下で0%以上含有する樹脂である。オレフィン単量体の具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、へプテン、オクテンなどの炭素数2〜8のαオレフィン単量体やノルボルネン系モノマーなどの環状オレフィンなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、オレフィン単量体と共重合可能な単量体の具体例としては、酢酸ビニルなどのビニルアルコール、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ヘキシルアクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜6の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニルアルコール、メタクリル酸、塩化ビニルなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに前記ポリオレフィン系樹脂の具体例として、例えばエチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−ブテンランダム3元共重合体、ポリエチレン−ポリプロピレンブロック共重合体、ホモポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂;低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体などのポレエチレン樹脂;ポリブテン、ポリペンテンなどがあげられる。これらのポリマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、該ポリオレフィン系樹脂は、無架橋で用いてもよいが、パーオキサイドや放射線などにより架橋させて用いてもよい。
以上、可能性のある多種多様なポリオレフィン系樹脂について列記したが、ポリオレフィン系発泡体の中でも、ポリプロピレン系発泡体がやや硬質な樹脂であるため、好ましい。耐荷重性、耐久性、汎用性(経済性)の観点から、ポリプロピレン系発泡体であるエチレン−プロピレンランダム共重合体からなる樹脂が好適である。また、ビーズ法型内成形法によるポリオレフィン系発泡体は賦形性のある素材であるので、連結、通気、透水、排水、配線、配管、収納機能をそれに対応する形状に成形することにより実現できる。帯電防止や導電はポリオレフィン系発泡体の発泡前の原料中に界面活性剤などの帯電防止剤やカーボンブラックなどの導電剤を含有させることで解決できる。
本発明における下地材は、表面材間に下地材から立ち上がったリブを有する。マットの大きさにもよるが、その幅は概ね5〜30mmであることが好ましい。5mm未満であると、ビーズ法型内成型法によって製造が困難になる場合や充分な引き裂き強度が得られない場合がある。30mmを超えた場合、履物のヒールなどが使用時に直接接触して集中荷重を受ける可能性が増大する恐れがあり、また、美麗性の課題が生ずる場合がある。また、リブの高さは、下地材に積層した表面材ほぼ同等にすることが好ましいが、必要に応じて任意の高さを選択することが出来る。例えば、マットの排水性を良好にする場合には表面材の表面より低く設定する方が表面材に溜まる水がリブに流れ込み、排水が容易になる為好ましい。更には、リブに勾配を持たせることで更に排水性が良好となる。
リブは、使用する目的、使用する表面材の形状、目的とするマットの意匠等に応じて、任意の配置とすることが出来る。即ち、マットを上から見た場合のリブの形状が、直線でも曲線でもよく、直線の場合、マットの辺と平行な直線、マットの辺に対して所定の角度をなす直線、前記直線を複数組み合わせた、格子状のような形状等が挙げられる。曲線の場合、円形、楕円形等の端を持たない曲線、始点と終点が一致しない任意の曲線等が挙げられ、1つ或いは複数を組み合わせて使用することが可能である。また、直線と曲線を組み合わせた形状でも何ら問題ない。
リブは、表面材接合時の位置決めや直線性の確保、使用中の表面材のずれ防止の効果もある。
本発明においては、複数の表面材を使用する。同一種の表面材を複数個使用してもよいし、複数種の表面材を使用してもよい。使用する表面材は特に限定するものではなく、所望とする強度・外観に応じて適宜選択することが出来る。具体的には、塩化ビニルタイルカーペット、ポリプロピレンシートなどの合成樹脂系のシート類、人工芝、織布、不織布、天然・合成のレザー、フィルム等のシート類、天然木材、合成木材等の木質系素材、ガラス・陶製・磁製・煉瓦・コンクリート・スレート等の窯業製品、アルミニウム・銅・ステンレス等の金属類、合成樹脂押出発泡板などが挙げられる。
中でも、塩化ビニール製のカーペット、ポリプロピレン系シート、木質系素材、窯業製品、合成樹脂押出発泡板が好ましい。表面材として、塩化ビニール製のカーペットを使う場合、適度な硬度、エンボス加工を含めた模様の美麗性、廉価が確保される。また、ポリプロピレン系シートを使用すれば、接着剤を使わずヒートシールで接合することが可能である。また、表面材に木質系素材、窯業製品を使用することで自然にある素材の風合いをかもし出すことができる。合成樹脂押出発泡板を使用すれば、異型押出により下地材と嵌合する形状を容易に形成でき、接着剤を使用しないで表面材の接合ができ、さらに合成樹脂の原料にリサイクル品を使用すれば環境を配慮したグリーン購入法やエコマーク対象商品になる可能性がある。
表面材と下地材を接合する方法には、特に限定はなく、一般的には接着剤を使用する方法が挙げられるが、本発明においてはポリオレフィン系発泡体の下地材を成形する時において金型から離型する方向に、括れた形状の凹および/または凸を下地材接合面に設けることによって、接着剤や係合冶具を使用しなくとも、或いは、接着剤や係合治具の補強する方法として、表面材を下地材に強固に接合することが可能である。ここで言う、金型から離型する方向とは、表面材を強制して挿入する方向と同じである。ただし、表面材をマットの側面方向から、接合面に接触させながらスライドさせて挿入させる方法もある。
本発明においては、下地材がビーズ法型内成形法によるポリオレフィン系発泡体であるため、型内成形の際に嵌合する形状を付与することが可能である。具体的には、ビーズ法型内発泡金型をそのような形状に作製しておけば良く、あとはポリオレフィン系発泡体が成形離型時にはまだ温度も高いために、柔らかくて割れにくく、相当な粘りがある特長を持つので,強制的に離型しても破壊されないことを利用するだけである。この点、ビーズ法の発泡スチレンでは強度が弱く、割れやすいためこれが出来ない。また、括れた形状の凹および/または凸の詳細な形状としては、特に限定はなく、括れたレール状、溝状を始め、括れた突起や陥没、あるいはそれらの組み合わせでも良い。好ましくは、表面材にも、下地材と反対の括れた形状の括れた形状の凹および/または凸を設けておくことで、強固な接合が実現できる。
さらに、この括れた形状の凹および/または凸は、マットの側面に設置することで、マットどうしを2次元および/または3次元で相互に係止させて連結できる手段ともなる。具体的には、下地材の2側面に横ズレの対して抵抗となる形状の凸形状を設け、反対の2側面にはこれと嵌合可能な凹形状を設ける方法、成形離型方向に括れた形状の凹および/または凸を下地材の側面に設け、それら凹と凸を係合させる方法などの2次元的連結、両者を組み合わせた3次元的連結などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明においては、予備発泡粒子を作製する際に界面活性剤等の帯電防止剤を使用し、当該予備発泡粒子を型内発泡成形し下地材を作成することで、帯電防止効果のあるマットを得ることが出来る。また同様にして、カーボンブラック等の導電性物質を使用することで、導電性を有したマットを得ることが出来る。このように本発明においては、ポリオレフィン系発泡体に所望の機能を持たすことで、所望の機能を有したマットを得ることが出来る。
本発明においては下地材の裏面に溝を設けることが出来る。好ましくは、マットどうしを互いに連結させたときに連通する溝を設ける。溝を設けることで、排水性・通気性・経済性が良好になる。溝の形状には特に限定はなく、好ましくは、マットどうしを連結した時、相互の溝が連結する形状であればどのような形状でもの溝でも良く、溝の本数も限定されない。更に、この溝に表面側からも連通するように、本発明のリブに1マットにつき1個以上の欠損部を設けると透水性が得られ更に好ましい。また、リブに勾配を設けて欠損部に流れ込み易くする方法も実用的である。
また、ポリオレフィン系発泡体の下地材において、下地材の表面材と接合するフラット部に、凹部を設けることで、該凹部に消臭剤、芳香剤、乾燥剤、殺菌剤、防虫剤、防湿剤等を収納できるスペースとすることが出来る。収納方法は、マット作製時でもよく、使用者が表面材を外し、各種薬剤類を挿入してから表面材を戻すことでもよい。この際、該凹部が外気と通ずる方がよい場合もあり、その手法としては、該凹部に溝を持たせる、通気性の良好な表面材を使用する等の方法が挙げられる。
以下に実施例を揚げて本発明の態様をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(製造例1)下地材(ポリオレフィン系発泡体)の製造
本発明の実施例では、エチレン分3%含有のエチレン−プロピレンランダムコポリマーのラージペレットを押出機のスクリュウで加熱混練しながら糸状に押出し、これをカットしてスモールペレットを得、次に、密閉耐圧容器内で水系媒体に分散剤により分散させ、揮発性発泡剤を加え、ペレットの軟化温度以上の発泡温度にまで加熱し、前記密閉耐圧容器の内圧よりも低圧の雰囲気下に放出して約20倍予備発泡粒子を得る。
二次発泡力を付与するために、上述の約20倍予備発泡粒子を空気加圧タンクに投入し、8kg/cm2の空気圧力で1.0Hr空気含浸処理する。
次に、無数のセル内に空気が含浸された予備発泡粒子を、開閉可能な金型内で発泡成形する。まず、金型を閉じ、該金型の空間部に該予備発泡粒子を充填し、金型周囲に設置された蒸気室から金型表面に無数に配置された小孔から蒸気を金型内に投入し、発泡させて充填粒子間にあった空隙部を埋め粒子どうしを溶融固着させ、冷却後金型を開として、離型工程で金型から取り出し、その後乾燥室で養生させて、本発明に使用するポリオレフィン系発泡体を得る。
(製造例2) 帯電防止機能を有するポリオレフィン系発泡体の製造
帯電防止性能を付与するため、エチレン含有量が3%のエチレン−プロピレンランダムコポリマーのラージペレット100重量部に対して、非イオン系活性剤のジ−(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン0.5重量部を練り込み、あとは製造例1と同様にして、帯電防止性能を有するポリオレフィン系発泡体を得る。
(製造例3) 導電性能を有するポリオレフィン系発泡体の製造
製造例2のジ−(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン0.5重量部の代わりに、カーボンブラック10重量部を添加した以外は製造例2と同様にして、導電性能を持つポリオレフィン系発泡体を得る。
実施例1〜3は本発明の、略矩形のポリオレフィン系発泡体からなる下地材に複数の表面材間に設けられた間隔に、下地材から立ち上がったリブを設けたことを示す実施例である。
(実施例1)
エチレン含有量が3%のエチレン−プロピレンランダムコポリマーによる密度0.045g/cm3の黒色の発泡成形品を使用した。サイズは31cm角、厚さ30mm、3本のリブは幅10mm、高さ5mmである。これに間伐材の杉板4枚(7×31×1cm)を接着剤で接着した。これを図1の斜視図で示すが、白色で示した発泡体は実際には黒である。
以下の実施例13までの全実施例は、全てエチレン含有量が3%のエチレン−プロピレンランダムコポリマーによる密度0.045g/cm3の黒色の発泡成形品を使用している。
(実施例2)
実施例2の態様を図2に示す。本実施例は斜めの1本のリブを挟む格好で三角形の塩化ビニル化粧シート2枚を表面材として貼りつけた例である。リブとシートの高さは同じとした例である。下地材のサイズは30cm角、27.5mm厚、リブは幅10mm、高さ2.5mmで、塩化ビニルシート厚は2.5mmである。
(実施例3)
実施例3の態様を図3に示す。サイズ29cm角、厚さ30mm、格子のリブは幅が10mm、高さが5mmである。これに窯業タイル(9×9×0.8cm)を9枚、接着剤で接着した。
(実施例4)
製造例1においてビーズ法型内発泡成形を行う際に、図4に示す開閉可能な金型を使用して、図5に示す成形品の様に発泡体と表面材を接合する面に金型から離型する方向に括れた形状の凸を設けた。また、表面材の方にも、括れた形状の溝状の凹を設け接着剤や係合治具を使用しないで接合させた。
(実施例5)
図6の様に、実施例4とは反対に、下地材側を凹とし、表面材側を凸としたマットを作製した。
この様に、離型方向に括れた形状の凹および/または凸を設けることができるのはポリオレフィン系発泡体が割れにくい性質を持つからで、同じくビーズ法の発泡スチレンでは割れるため出来ない。
(実施例6)
複数枚のマットを敷設する際に、マットの4辺が互いに連結するように、ポリオレフィン系発泡体からなる下地材の4側面が相互に係合する形状とした実施例を斜視図で表面側と裏面側を図7に示す。図8はこれらを2次元で相互に係合させ連結した斜視図である。
(実施例7)
3次元で相互に係合させ連結可能とする形状を有する例である。この様な形状を下地材の2側面に各側面5〜10個程度設け、その正反対の形状を残りの2側面に設け、図10のごとく強制的に挿入することで強固な連結を得た。側面、正面、上から見た図を図9に示す。これも、ポリオレフィン系発泡体だからこそ離型方向に括れた形状の凹および/または凸を設けることができるからである。
(実施例8)
図11はマットどうしを互いに連結させたときに連通する溝を裏面に設けた実施例である。裏面の4辺のほぼ中央に十文字の溝を設けた。図12の様に、マットどうしを連結した時、相互の溝が連通するようにした。
(実施例9)
実施例8において、この連通する溝に表面側からも連通するように、本実施例は3枚の板材からなる表面材間の2つのリブに各1ケ、合計2ケ設けたものである。実施例を図13に示す。
(実施例10)
リブに勾配を設けて欠損部に水等が流れ込み易くした実施例である。
(実施例11)
下地材の表面材と接合する面に、凹部を設けた実施例である。外観を図15に示す。該凹部に芳香剤を挿入してから表面材を係止篏合させた。芳香剤の香りが外部に発散するように、該凹部が外気と通ずる溝を設けた。
(実施例12)
製造例2に従って製造した、実施例2と同サイズのマットを作製し、表面材を乾燥したタオルで摩擦させ実施例2のマットと帯電性能を比較した。実施例2のマットは紙吹雪を吸い寄せたが、本発明の帯電防止機能を有するマットは紙吹雪を寄せ付けなかった。
(実施例13)
製造例3に従って製造した、実施例3と同サイズで、タイルを導電性ゴムに置き換えたマットを作成した。JIS K7194に従い、導電性を付与したポリプロピレン系発泡体の表面固有抵抗値を測定したところ、2.3×103Ωcmであった。一般に導電性を有するプラスチックとは、106Ωcm以下とされている。
実施例1の態様を示したものである。表面材は天然木であるり、表面材間に下地材接合面から立ちあがったリブを設けたものである。 実施例2と実施例12の態様を示したものである。表面材は塩化ビニル製の化粧シートであり、表面材間に対角線のリブを設けたものである。 実施例3と実施例13の態様を示したものである。表面材はタイルである。 ビーズ法型内発泡成形金型の一例をを示した図である。成形離型方向に括れた形状を得る方法を示す。 実施例4の態様を示した図である。 実施例5の態様を示した図である。 実施例6の態様を示した、2次元で相互に係合させ連結可能とする形状図である。 実施例6の態様を示した、2次元で相互に係合させ連結可能とする形状図である。 実施例7の態様を示した、3次元で相互に係合させ連結可能とする形状図である。 実施例7の態様を示した、3次元で相互に係合させ連結可能とする形状図である。 実施例8の態様を示した図である。 実施例8の態様を示した図である。 実施例9の態様を示した図である。 実施例10の態様を示した図である。 実施例11の態様を示したものであり、収納スペースを設置した例を示した図である。
符号の説明
1 下地材
2 表面材
3 リブ
4 ビーズ法型内発泡成形金型
5 蒸気投入口
6 排水・排気口
7 冷却水投入口
8 離型ピン
9 ビーズ原料投入口
10 蒸気スリット
11 離型方向
12 取り出し方向
13 離型方向に括れた凸形
14 離型方向に括れた凹形
15 表面材の凹形
16 表面材の凸形
17 マットの相互2次元係止部
18 マットの相互3次元係止部凸部側面図
19 マットの相互3次元係止部凸部上面図
20 マットの相互3次元係止部凸部正面図
21 マットの相互3次元係止部凹部側面図
22 マット背面の溝
23 欠損部
20 リブの勾配
21 収納スペース
22 外部に連通する溝

Claims (10)

  1. ビーズ法型内成形法によって得られ、かつ、密度が0.02〜0.3g/cm3であるポリオレフィン系発泡体からなる下地材と、複数の表面材とが接合してなる略矩形のマットであって、表面材間に、下地材から立ち上がったリブがあることを特徴とするマット。
  2. 前記下地材が、成形時において金型から離型する方向に括れた形状の凹および/または凸を有することを特徴とする請求項1にマット。
  3. 更に、表面材に括れた形状の凹および/または凸を設け、前記下地材と係合することを特徴とする請求項2記載のマット。
  4. 前記下地材の4側面に相互に係合する形状を有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のマット。
  5. 前記下地材の背面に、溝を設けることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のマット。
  6. 前記下地材の背面に溝を設け、かつ該溝と連通するように、リブに少なくとも1個以上の欠損部を設けることを特徴とする請求項5記載のマット。
  7. 前記下地材と表面材が接合する面の下地材側に凹部を設けることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載のマット。
  8. 前記下地材が帯電防止性能あるいは導電性能を持つことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載のマット。
  9. 前記下地材が、ポリプロピレン系発泡体であることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項に記載のマット。
  10. 前記表面材が、塩化ビニール製のカーペット、ポリプロピレン系シート、木質系素材、窯業製品、合成樹脂押出発泡板、金属板からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜9いずれか1項に記載のマット。
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