JP2014234629A - 地盤強度計測解析システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 直径2m程度の小坑径トンネルにおいて、上方に向けて、掘削が可能なロータリーボーリングマシンと、地盤の硬軟を計測する地盤強度計測デバイスを備えた地盤強度計測解析システムを提供する。
【解決手段】 地盤強度計測解析システムは、略水平の軸まわりに回動可能にロータリーボーリングマシンの本体3に固定され、スピンドル6と、スピンドルを上下方向に動かすフィードシリンダー7と、先端部に掘削用ビット11が取り付けられたボーリングロッド10と、ボーリングロッドを掴み、スピンドルの回転をボーリングロッドに伝えるチャック8とを備えたスピンドルヘッド5と、深度を計測する深度センサ20と、ボーリングロッドの回転数を計測する回転センサ21と、フィードシリンダーのフィード圧力を計測するフィード油圧センサ22と、時計23とを備え、掘削ビット11が所定の深さの地盤を掘削するごとに、各センサが計測した計測データをメモリに記憶するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地盤強度、すなわち、地盤の硬軟を計測しつつ、地盤の掘削が可能な計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムに関するものであり、さらに詳細には、少なくとも、直径2m程度の小坑径トンネルにおいて、上方に向けて、掘削が可能なロータリーボーリングマシンと、地盤の硬軟を計測する地盤強度計測デバイスを備えた地盤強度計測解析システムに関するものである。
土木・建築構造物の基礎設計に要する地質や地盤の硬軟を求める手法として、ロータリーボーリングマシンによる調査が広く用いられている。
ロータリーボーリングマシンによって地盤の硬軟を計測する方法としては、標準貫入試験という計測方法が一般的である。標準貫入試験とは、ボーリングロッドの先端に標準貫入試験用サンプラーを取り付け、地上のボーリングロッドにノッキングブロックを取り付け、このノッキングブロックに質量63.5kgの錘を76cmの高さから自由落下させ、サンプラーが地盤に30cm貫入するのに要する落下回数を求め、地盤の硬軟の指標であるN値を求めるとともに、地質試料を採取する試験方法をいう。
特開2003−74045号公報
しかしながら、ロータリーボーリングマシンを用いて、標準貫入試験によって、地盤の硬軟を計測しつつ、地盤の掘削をする場合には、ボーリングロッドの先端に孔掘り用のコアチューブを取り付けて、孔を掘り、地盤を所定の深度にわたり掘削するたびに、全てのボーリングロッドとコアチューブを回収し、先端部に標準貫入試験用のサンプラーを付けたボーリングロッドに交換し、再び挿入して、N値を測定することが必要で、孔掘り用のコアチューブによって孔を掘る作業と、N値の測定作業とを同時にすることができず、時間がかかるという問題があるとともに、錘を自由落下させることが必要であるため、下向きにしか、地盤強度、すなわち、地盤の硬軟の計測ができないという問題があった。さらに、標準貫入試験によって得られたN値は深さ30cmの地盤の硬軟の平均値であるため、地盤陥没の調査において、数cmオーダーの小さな空洞や地盤の局所的緩みの存在を検出することができないという問題もあった。
また、標準貫入試験は15cmの前打ちと、30cmの本打ちにより行う試験のため、幅1mの区間で2回までしか、地盤の硬軟を計測することができないという問題もあった。
他方、ロータリーパーカッションドリリングマシンに地盤の硬軟を計測する計測装置を取り付けて、掘削しながら、5mm毎に地盤の硬軟データを生成する計測ロータリーパーカッションドリリングマシンが知られている。この計測ロータリーパーカッションドリリングマシンにおいては、硬い地盤やコンクリートではロッドを回転させながら、主に油圧により、ハンマーを上下させ、その衝撃をロッドに伝えることによって打撃する機能を有しているため、掘削速度が速く、また、上向きに地盤の硬軟を計測することができるという利点を有している。
しかしながら、ロータリーパーカッションドリリングマシンに地盤の硬軟を計測する計測装置を取り付けた計測ロータリーパーカッションドリリングマシンは、サイズが大きいため、坑径が2.8m以上のトンネルにしか適用できないという問題があった。
したがって、本発明は、直径2m程度の小坑径トンネルにおいて、上方に向けて、掘削が可能なロータリーボーリングマシンと、地盤の硬軟を計測する地盤強度計測デバイスを備えた地盤強度計測解析システムを提供することを目的とするものである。
本発明のかかる目的は、ロータリーボーリングマシンを備え、少なくとも地盤の硬軟を計測する機能を有する地盤強度計測解析システムであって、
略水平の軸まわりに回動可能に前記ロータリーボーリングマシンの本体に固定され、スピンドルと、前記スピンドルの両側に配置され、前記スピンドルを上下方向に動かすフィードシリンダーと、先端部に掘削用ビットが取り付けられたボーリングロッドと、前記ボーリングロッドを掴み、前記スピンドルの回転を前記ボーリングロッドに伝えるチャックとを備えたスピンドルヘッドと、
前記スピンドルを回転可能な原動機と、
前記ボーリングロッドに水を供給する送水ポンプと、
前記掘削用ビットの深度を計測する深度センサと、
前記ボーリングロッドの回転数を計測する回転センサと、
前記フィードシリンダーのフィード圧力を計測するフィード油圧センサと、
時間を計測する時計と、
前記深度センサが計測した深度データに基づいて、前記掘削ビットが所定の深さの地盤を掘削するごとに、前記深度センサが計測した深度データ、前記回転センサが計測した前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィード油圧センサが計測した前記フィードシリンダーの油圧データおよび前記時計が計測した経過時間データを第一のメモリに格納する地盤強度計測解析デバイスを備えたことを特徴とする地盤強度計測解析システムによって達成される。
標準貫入試験は、質量63.5kgの錘を76cmの高さから自由落下させることによって、地盤強度、地盤の硬軟を示すN値を計測するものであるため、鉛直下向き方向の地盤の強度しか計測することができず、鉛直上向き方向の地盤の硬軟や、斜め方向の地盤の硬軟を計測することができないが、本発明によれば、ボーリングロッドの先端部に取り付けられた掘削用ビットを回転させて、地盤を掘削しつつ、深度センサによって深度データを、回転センサによってボーリングロッドの回転数データを、フィード油圧センサによってフィードシリンダーの油圧データを、時計によって経過時間データを、それぞれ計測し、第一のメモリに格納可能に構成されているから、鉛直上向き方向の地盤の硬軟や、斜め上向き方向の地盤の硬軟に関するデータを計測することが可能になる。
また、標準貫入試験においては、質量63.5kgの錘を76cmの高さから自由落下させ、外径40.5mmのボーリングロッドの先端に取り付けたサンプラーが地盤に30cm貫入するのに要する落下回数を求めて、N値を算出し、地盤強度を計測するものであるため、計測されたN値は、30cmの深さの平均値であり、数センチオーダーの空洞があっても検出することができないが、本発明によれば、地盤を所定の深さだけ掘削するごとに、地盤の硬軟を計測することができるから、数センチオーダーの空洞も精度よく、検出することが可能になる。
さらに、本発明においては、地盤強度計測解析システムは、略水平の軸まわりに回動可能にロータリーボーリングマシンの本体に固定され、スピンドルと、前記スピンドルの両側に配置され、前記スピンドルを上下方向に動かすフィードシリンダーと、先端部に掘削用ビットが取り付けられたボーリングロッドと、前記ボーリングロッドを掴み、前記スピンドルの回転を前記ボーリングロッドに伝えるチャックとを備えたスピンドルヘッドを備えているに過ぎず、ロータリーパーカッションドリルに比べて、ロータリーボーリングマシンは小型であるから、坑径2m程度のトンネルにおいても、地盤を掘削しつつ、地盤の硬軟に関するデータを計測することができる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記地盤強度計測解析システムの前記地盤強度計測解析デバイスが、さらに、
前記深度センサが計測した深度データに基づいて、前記掘削ビットが所定の深さの地盤を掘削するごとに、前記第一のメモリに格納された前記回転センサが計測した前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィード油圧センサが計測した前記フィードシリンダーの油圧データおよび前記時計が計測した経過時間データに基づいて、掘削に要する掘削エネルギーを算出する制御手段と、
あらかじめ求められた掘削エネルギーと標準貫入試験によって求められたN値との相関関係を示す基準データを格納する第二のメモリを備え、
前記地盤強度計測解析デバイスが、前記基準データにしたがって、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび前記経過時間データに基づいて、前記制御手段が算出した掘削エネルギーに対応するN値を、地盤の硬軟を示す指標として求めるように構成されている。
本発明の好ましい実施態様によれば、前記地盤強度計測解析システムの前記地盤強度計測解析デバイスが、第一のメモリに格納された回転センサが計測したボーリングロッドの回転数データ、フィード油圧センサが計測したフィードシリンダーの油圧データおよび時計が計測した経過時間データに基づいて、掘削に要する掘削エネルギーを算出する制御手段を備えているから、鉛直上向き方向の地盤の硬軟や、斜め方向の地盤の硬軟に関するデータを計測し、解析することが可能になる。
また、本発明の好ましい実施態様によれば、あらかじめ求められた、ボーリングロッドの回転数データ、フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、制御手段によって算出された掘削エネルギーと、標準貫入試験によって求められたN値との相関関係を示す基準データに基づいて、ボーリングロッドの回転数データ、フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて算出した掘削エネルギーをN値に変換し、地盤の硬軟を示す指標として広く使われているN値を求めているから、標準貫入試験によって計測されたN値を用いた地盤評価方法にそのまま適用することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、標準貫入試験により、標準貫入試験用孔を形成し、所定の深度の標準貫入試験区間のN値を求め、N値を求めた前記標準貫入試験用孔の近傍で、前記ロータリーボーリングマシンによって地盤の掘削をおこない、前記深度センサによって前記掘削ビットの深度を計測して、前記掘削ビットの深度データを生成し、前記回転センサによって前記ボーリングロッドの回転数を計測して、前記ボーリングロッドの回転数データを生成し、前記フィード油圧センサによってフィードシリンダーのフィード圧力を計測して、フィードシリンダーの油圧データを生成し、前記時計によって経過時間を計測して、経過時間データを生成し、前記地盤強度計測解析デバイスが、生成された前記掘削ビットの深度データ、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、前記標準貫入試験においてN値を求めた前記標準貫入試験区間の深度に対応する深度を有する区間を掘削するために要する掘削エネルギーを算出し、標準貫入試験によって求められた前記標準貫入試験区間のN値との相関関係を求めることによって、前記基準データが生成されている。
本発明の別の好ましい実施態様においては、標準貫入試験により、標準貫入試験用孔を形成し、所定の深度の標準貫入試験区間のN値を求め、N値を求めた前記標準貫入試験用孔の近傍で、前記ロータリーボーリングマシンとは異なるロータリーボーリングマシンによって地盤の掘削をおこない、前記深度センサによって前記掘削ビットの深度を計測して、前記掘削ビットの深度データを生成し、前記回転センサによって前記ボーリングロッドの回転数を計測して、前記ボーリングロッドの回転数データを生成し、前記フィード油圧センサによってフィードシリンダーのフィード圧力を計測して、フィードシリンダーの油圧データを生成し、前記時計によって経過時間を計測して、経過時間データを生成し、前記地盤強度計測解析デバイスとは異なる地盤強度計測解析デバイスが、生成された前記掘削ビットの深度データ、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、前記標準貫入試験においてN値を求めた前記標準貫入試験区間の深度に対応する深度を有する区間を掘削するために要する掘削エネルギーを算出し、標準貫入試験によって求められた前記標準貫入試験区間のN値との相関関係を求めることによって、前記基準データが生成されている。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、地盤強度計測解析システムが、さらに、
前記第一のメモリに格納された前記深度センサが計測した深度データに基づいて、前記掘削ビットが所定の深さの地盤を掘削するごとに、前記第一のメモリに格納された前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削に要する掘削エネルギーを算出する地盤強度解析デバイスを備え、
前記地盤強度解析デバイスが、あらかじめ求められた、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび前記経過時間データに基づいて算出された掘削エネルギーと標準貫入試験によって求められたN値との相関関係を示す基準データを格納する第三のメモリを備え、
前記地盤強度計測解析デバイスが、計測をしたデータを記録媒体にコピー可能な出力ポートを備え、
前記地盤強度解析デバイスが、前記記録媒体に書き込まれたデータを読み取り可能な入力ポートを備えている。
本発明の好ましい実施態様によれば、地盤強度解析デバイスが地盤強度を解析する機能を有しているから、地盤強度計測解析デバイスは、地盤強度を解析する機能を有していなくてもよく、単に、地盤強度、地盤の硬軟を解析するのに必要なデータを計測する機能を有していればよいから、地盤強度計測デバイスの構成を簡易化することができるとともに、地盤強度解析デバイスとして、地盤強度解析プログラムがインストールされた汎用性があるパーソナルコンピュータなどを用いることができ、簡易な構成で、地盤の硬軟を解析することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、標準貫入試験により、標準貫入試験用孔を形成し、所定の深度の標準貫入試験区間のN値を求め、N値を求めた前記標準貫入試験用孔の近傍で、前記ロータリーボーリングマシンによって地盤の掘削をおこない、前記深度センサによって前記掘削ビットの深度を計測して、前記掘削ビットの深度データを生成し、前記回転センサによって前記ボーリングロッドの回転数を計測して、前記ボーリングロッドの回転数データを生成し、前記フィード油圧センサによってフィードシリンダーのフィード圧力を計測して、フィードシリンダーの油圧データを生成し、前記時計によって経過時間を計測して、経過時間データを生成し、前記地盤強度解析デバイスが、生成された前記掘削ビットの深度データ、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、前記標準貫入試験においてN値を求めた前記標準貫入試験区間の深度に対応する深度を有する区間を掘削するために要する掘削エネルギーを算出し、標準貫入試験によって求められた前記標準貫入試験区間のN値との相関関係を求めることによって、前記第三のメモリに格納された前記基準データが生成されている。
本発明の別の好ましい実施態様においては、標準貫入試験により、標準貫入試験用孔を形成し、所定の深度の標準貫入試験区間のN値を求め、N値を求めた前記標準貫入試験用孔の近傍で、前記ロータリーボーリングマシンとは異なるロータリーボーリングマシンによって地盤の掘削をおこない、前記深度センサによって前記掘削ビットの深度を計測して、前記掘削ビットの深度データを生成し、前記回転センサによって前記ボーリングロッドの回転数を計測して、前記ボーリングロッドの回転数データを生成し、前記フィード油圧センサによってフィードシリンダーのフィード圧力を計測して、フィードシリンダーの油圧データを生成し、前記時計によって経過時間を計測して、経過時間データを生成し、前記地盤強度解析デバイスとは異なる地盤強度解析デバイスが、生成された前記掘削ビットの深度データ、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、前記標準貫入試験においてN値を求めた前記標準貫入試験区間の深度に対応する深度を有する区間を掘削するために要する掘削エネルギーを算出し、標準貫入試験によって求められた前記標準貫入試験区間のN値との相関関係を求めることによって、前記第三のメモリに格納された前記基準データが生成されている。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記地盤強度計測解析デバイスが、前記深度センサによって計測された深度データ、前記回転センサによって計測された前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィード油圧センサによって計測された前記フィードシリンダーのフィード圧力データおよび前記時計によって計測された経過時間データを、前記記録媒体にコピー可能で、前記地盤強度解析デバイスが、前記深度センサによって計測された深度データ、前記回転センサによって計測された前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィード油圧センサによって計測された前記フィードシリンダーのフィード圧力データおよび前記時計によって計測された経過時間データを前記記録媒体から読み取り可能に構成されている。
本発明によれば、直径2m程度の小坑径トンネルにおいて、上方に向けて、掘削が可能なロータリーボーリングマシンと、地盤の硬軟を計測する地盤強度計測デバイスを備えた地盤強度計測解析システムを提供することが可能になる。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムの略側面図である。 図2は、図1に示されたスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムの略正面図である。 図3は、本実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンに設けられた地盤強度計測解析装置の制御系、検出系、表示系および入力系を示すブロックダイアグラムである。 図4は、標準貫入試験によってN値を求め、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムによって掘削エネルギーを求める際の概念図である。 図5は、N値と掘削エネルギーとがプロットされた両対数グラフである。 図6は、掘削用ビットが下向きになるように、スピンドルヘッドを回動させたスピンドル型油圧フィード式ロータリーボーリングマシンの略正面図である。 図7は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる地盤強度計測解析システムのスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンの略側面図である。 図8は、図7に示されたスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンの地盤強度計測装置の制御系、検出系、表示系、入力系および出力系を示すブロックダイアグラムである。 図9は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる地盤強度計測解析システムを構成するパーソナルコンピュータの制御系、検出系、表示系および入力系のブロックダイアグラムである。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムの略側面図であり、図2は、図1に示されたスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムの略正面図である。
図1および図2に示されるように、本実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンは、自走するためのクローラトラック1を備え、クローラトラック1は台枠2を支持している。台枠2の上面にはロータリーボーリングマシン本体3が固定されている。図1および図2において、参照番号4で示されているのは、アウトリガーである。
本実施態様において、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンは水路トンネル内に位置し、鉛直下向き方向だけではなく、鉛直上向き方向にも、地盤を掘削しつつ、地盤強度、すなわち、地盤の硬軟を計測し、解析することができるように構成されている。
図1および図2に示されるように、ロータリーボーリングマシン本体3は、その前側に、スピンドルヘッド5を備えている。スピンドルヘッド5は、スピンドル6と、スピンドル6の両側に配置され、スピンドル6を上下方向に動かすための油圧シリンダーからなるフィードシリンダー7と、ボーリングロッド10と、ボーリングロッド10を掴み、スピンドル6の回転をボーリングロッド10に伝えるチャック8を備えている。ボーリングロッド10はスピンドル6の中を貫通し、チャック8によって把持されており、ボーリングロッド10とスピンドル6が、チャック8によって結合されている。ボーリングロッド10の先端部には、掘削用ビット11が取り付けられている。
スピンドルヘッド5は、略水平の回動軸12まわりに回動可能に構成されているが、地盤掘削時は、スピンドルヘッド5が回動しないように、ボルトなどでロータリーボーリングマシン本体3に固定される。
図1および図2において、参照番号13で示されているのは、水路トンネルであり、本実施態様にかかる計測ロータリーボーリングマシンは水路トンネル13内に位置している。
図1および図2に示されるように、ロータリーボーリングマシン本体3は、さらに、ボーリング掘削水をボーリングロッド10に送るための送水ポンプ15と、モーターまたはエンジンよりなる原動機16と、モータスイッチ17を備えている。原動機16の回転力は、傘歯車(図示せず)によって、スピンドル6に伝達され、さらに、チャック8およびボーリングロッド10を介して、掘削用ビット11に伝達されるように構成されている。
ロータリーボーリングマシン本体3は、さらに、検出手段として、ワイヤーエンコーダなどにより掘削ビット11の深度を計測する深度センサ20と、ボーリングロッド10の回転数を計測する回転センサ21と、フィードシリンダー7のフィード圧力を計測するフィード油圧センサ22と、時計(図示せず)を備えている。
図1および図2において、参照番号30で表わされているのは水槽であり、本実施態様においては、水路トンネル13内に溜まった水が給水ポンプ31によって、水槽30に溜められるように構成されている。水槽30内の水は、給水ホース32によって、ウォーターシーベル33に供給され、ウォーターシーベル33からボーリングロッド10に供給される。
さらに、図1および図2に示されるように、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムは、地盤強度計測解析装置本体35と、ディスプレイ36を備え、地盤強度計測解析装置本体35を操作する地盤強度計測解析装置操作部37を備えている。
深度センサ20、回転センサ21およびフィード油圧センサ22は配線ケーブル38によって、地盤強度計測解析装置操作部37および地盤強度計測解析装置本体35に接続され、地盤強度計測解析装置本体35および地盤強度計測解析装置操作部37が電源ケーブル39によって電源(図示せず)に接続されている。
図3は、本実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンに設けられた地盤強度計測解析装置の制御系、検出系、表示系および入力系を示すブロックダイアグラムである。
図3に示されるように、地盤強度計測解析装置の制御系は、地盤強度計測解析装置全体の動作を制御するコントロールユニット40と、地盤強度計測解析装置の制御プログラムを格納するROM41と、各種データを記憶可能なRAM42を備えている。
本実施態様において、RAM42は、深度センサ20によって計測された掘削ビット11の深度データ、回転センサ21によって計測されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測された経過時間データを記憶する第一のメモリ領域42Aと、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経時時間データに基づいて算出された地盤を掘削するのに必要な時間(s)と推力(MPa)を乗算して得られた掘削エネルギーを記憶する第二のメモリ領域42Bと、あらかじめ生成された掘削エネルギーと標準貫入試験によって求められたN値との相関関係を示す基準データを記憶する第三のメモリ領域42Cを備えている。
図3に示されるように、地盤強度計測解析装置の検出系は、深度センサ20、回転センサ21、フィード油圧センサ22および時計23を備えている。
図3に示されるように、地盤強度計測解析装置の表示系は、ディスプレイ36を備え、地盤強度計測解析装置の入力系は、地盤強度計測解析装置操作部37を備えている。
以上のように構成された本実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムにおいては、地盤の掘削および地盤の硬軟の計測に先立って、鉛直下向き方向に地盤を掘削するのに要する掘削エネルギー(深さ1cmごとに、地盤を掘削するのに要する掘削時間(s)と推力(MPa)との乗算値)の平均値Eと標準貫入試験によって計測されたN値との相関関係が計測され、基準データが生成される。
基準データは、本実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンとは別のスピンドル型油圧フィード式ロータリーボーリングマシンに計測装置を取り付けた地盤強度計測装置によって、地盤を掘削して、鉛直下向き方向に深さ1cmごとに、地盤を掘削するのに要する掘削エネルギーを求め、標準貫入試験によって計測されたN値との相関関係を求めることによって生成することもできるが、本実施態様においては、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムによって地盤を掘削して、鉛直下向き方向に深さ1cmごとに、地盤を掘削するのに要する掘削エネルギーを求め、標準貫入試験によって計測されたN値との相関関係を求めて、基準データを生成するように構成されている。
図4は、標準貫入試験によってN値を求め、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムによって掘削エネルギーを求める際の概念図である。
図4に示されるように、ボーリングロッドの先端に取り付けられた孔掘り用のコアチューブによって、N値を測定する地盤に標準貫入試験用孔50を掘り、地盤を所定の深度にわたり掘削するたびに、ボーリングロッドとコアチューブを回収し、先端部に標準貫入試験用のサンプラーを付けたボーリングロッドを再び孔内に挿入し、地上のボーリングロッドにノッキングブロックを取り付け、このノッキングブロックに質量63.5kgの錘を76cmの高さから自由落下させ、サンプラーが地盤に30cm貫入するのに要する落下回数を求め、地盤の硬軟の指標であるN値が求められる。図4において、参照符号50aは30cmの深さの標準貫入試験区間を示し、標準貫入試験用孔50の深さ1mごとに、30cmの深さの標準貫入試験区間50aでN値が測定される。標準貫入試験は所定の深さまで、繰り返され、次々に、N値が求められる。
こうして、N値の測定が完了すると、オペレータによって地盤強度計測解析装置操作部37が操作されて、標準貫入試験によって求められたN値が、N値が測定された標準貫入試験区間50aに対応付けられて、RAM42の第二のメモリ領域42Bに格納される。
一方、標準貫入試験がおこなわれる地盤の近傍、たとえば、水平方向に1m離間をした位置に、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムが位置決めされ、掘削用ビット11が鉛直下向き方向を向くように、スピンドルヘッド5が回動軸12まわりに回動されて、ボルトなどにより、ロータリーボーリングマシン本体3に固定される。
次いで、モータスイッチ17がオンされ、原動機16が駆動される。この時点では、図示しないクラッチが繋がれていないため、スピンドル6は停止状態に保持される。
その後、送水ポンプ15が駆動され、ボーリング掘削水のボーリングロッド10への循環が開始される。
次いで、クラッチが繋がれて、原動機16の回転力が傘歯車(図示せず)を介して、スピンドル6に伝達され、チャック8およびボーリングロッド10を介して、ボーリングロッド10の先端部に取付けられている掘削用ビット11に伝達されて、掘削用ビット11が回転される。
その後、オペレータによって、地盤強度計測解析装置操作部37が操作されて、計測開始信号がコントロールユニット40に入力され、計測開始信号を受けると、コントロールユニット40は深度センサ20による掘削ビット11の深度の計測、回転センサ21によるボーリングロッド10の回転数の計測、フィード油圧センサ22によるフィードシリンダー7のフィード圧力の計測および時計23による経過時間の計測を開始させる。
次いで、オペレータによって油圧ハンドル(図示せず)が操作されて、フィードシリンダー7がオンされ、掘削用ビット11による地盤の掘削が開始され、ボーリング孔51が形成される。
このようにして、掘削用ビット11による鉛直下向き方向の地盤の掘削が開始されると、コントロールユニット40は、深度センサ20によって生成される掘削用ビット11の深度データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、回転センサ21によって計測されて生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されて生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測されて生成された経過時間データを、掘削用ビット11の深度データとともに、RAM42の第一のメモリ領域42Aに記憶させる。
コントロールユニット40は、同様な計測を、ボーリング孔51の深さが、標準貫入試験用の孔50の深さと等しくなるまで、繰り返し、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、回転センサ21によって計測されて生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されて生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測されて生成された経過時間データを、掘削用ビット11の深度データとともに、RAM42の第一のメモリ領域42Aに記憶させる。
掘削ビット11の深度データに基づいて、ボーリング孔51の深さが標準貫入試験用の孔50の深さに等しくなると、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データのRAM42の第一のメモリ領域42Aへの格納が完了し、オペレータは地盤強度計測解析装置操作部37に基準データ生成信号を入力する。
基準データ生成信号はコントロールユニット40に出力され、基準データ生成信号を受けると、コントロールユニット40はRAM42の第一のメモリ領域42Aにアクセスして、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み出し、深さ30cmの標準貫入試験区間の深度に対応する深度のボーリング孔51内の深さ30cmのボーリング区間51a内において、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、掘削エネルギーを算出する。こうして、深さ30cmのボーリング区間51a内の深さ1cmの地盤を掘削するごとに算出された掘削エネルギーの平均値Eを求め、RAM42の第二のメモリ領域42Bに格納する。ここに、ボーリングロッド10の回転数データは、掘削時に、ボーリングロッド10の回転数が変化した場合に、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した掘削時間の補正のために用いられる。
同様にして、次々に、深さ30cmの標準貫入試験区間の深度に対応する深度のボーリング孔51内の深さ30cmのボーリング区間51a内の深さ1cmの地盤を掘削するごとに、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した時間(s)と推力(MPa)の積を求め、深さ30cm分の掘削エネルギーの平均値EをRAM42の第二のメモリ領域42Bに格納する。
こうして、すべてのボーリング区間51aの掘削エネルギーの平均値Eを算出し、RAM42の第二のメモリ領域42Bに格納すると、コントロールユニット40は、N値と、そのN値が計測された標準貫入試験区間50aの深度に対応する深度のボーリング区間51aの掘削エネルギーの平均値Eとを次々に、両対数座標にプロットする。
図5は、このようにして、N値と掘削エネルギーの平均値Eとがプロットされた両対数グラフを示している。
図5に示されるように、通常、N値と掘削エネルギーの平均値Eとは線形の関係にはないので、コントロールユニット40は、最小二乗法を用いて、近似直線を求め、求められた近似直線に基づいて、掘削エネルギーの平均値EとN値との相関関係を示す基準データを作成して、RAM42の第三のメモリ領域42Cに格納する。
こうして、掘削エネルギーの平均値EとN値との相関関係を示す基準データがRAM42の第三のメモリ領域42Cに格納されると、本実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって、地盤を掘削しつつ、地盤の硬軟を計測し、地盤を掘削するのに要する掘削エネルギーを深さ1cmごとに、N値に変換することが可能になる。
水路トンネル13の上方の地盤を上向きに掘削しつつ、地盤の硬軟を計測し、解析する場合には、オペレータによって、スピンドルヘッド5が回動軸12まわりに回転され、図1および図2に示されるように、掘削用ビット11が鉛直上向き方向を向くように、スピンドルヘッド5がセットされて、ボルトなどでロータリーボーリングマシン本体3に固定される。
その後、オペレータによって、モータスイッチ17がオンされ、原動機16が駆動される。この時点では、クラッチ(図示せず)が繋がれていないため、スピンドル6は停止状態に保持される。
次いで、送水ポンプ15が駆動され、ボーリング掘削水のボーリングロッド10への循環が開始される。このとき、水槽30内の水が、給水ホース32を通って、ウォーターシーベル33に供給され、ウォーターシーベル33から掘削部に供給される。水槽30内には、水路トンネル13内に溜まった水が、給水ポンプ31によって補充される。
さらに、クラッチが繋がれて、原動機16の回転力が傘歯車(図示せず)を介して、スピンドル6に伝達され、チャック8およびボーリングロッド10を介して、ボーリングロッド10の先端部に取付けられている掘削用ビット11に伝達されて、掘削用ビット11が回転される。
その後、オペレータによって、地盤強度計測解析装置操作部37が操作されて、計測開始信号がコントロールユニット40に入力され、計測開始信号を受けると、コントロールユニット40は深度センサ20による掘削ビット11の深度の計測、回転センサ21によるボーリングロッド10の回転数の計測、フィード油圧センサ22によるフィードシリンダー7のフィード圧力の計測および時計23による経過時間の計測を開始させる。
次いで、オペレータによって油圧ハンドル(図示せず)が操作されて、フィードシリンダー7がオンされ、掘削用ビット11が上方に移動されつつ、回転して、地盤が上方に向けて、掘削される。
地盤を上方に向けて、掘削しつつ、深度センサ20によって計測された掘削用ビット11の深度データに基づいて、コントロールユニット40は、掘削用ビット11によって地盤を深さ1cm掘削するごとに、深度センサ20によって計測された掘削用ビット11の深度データ、回転センサ21によって計測されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測された経過時間データをRAM42の第一のメモリ領域42Aに記憶する。
コントロールユニット40は、掘削用ビット11によって深さ1cmの地盤を掘削するごとに、掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データをRAM42の第一のメモリ領域42Aに格納し、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、深さ1cmの当該区間を掘削するのに要した掘削エネルギーを算出する。算出された深さ1cmの当該区間を掘削するのに要した掘削エネルギーの値はRAM42の第二のメモリ領域42Bに格納される。
次いで、コントロールユニット40は、RAM42の第三のメモリ領域42Cに格納された基準データを読み出し、掘削エネルギーとN値との相関関係を示す基準データに基づいて、深さ1cmの当該区間を掘削するのに要する掘削エネルギーの値に対応するN値を求めて、掘削ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ36に表示する。このように、本実施態様にかかる地盤強度計測解析システムにおいては、地盤を掘削しつつ、深さ1cmごとに、当該地盤のN値を、地盤の深度とともに、リアルタイムにディスプレイ36に表示することができる。
同様にして、掘削ビット11によって深さ1cmの地盤を掘削するごとに、掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データをRAM42の第一のメモリ領域42Aに格納するとともに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、深さ1cmの当該区間を掘削するのに要した掘削エネルギーを算出し、基準データに基づいて、算出された掘削エネルギーに対応するN値を求め、掘削ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ36に表示する。
こうして、掘削用ビット11の深度データに基づいて、掘削された地盤の上向きの深さが所定の深さに達したと、オペレータが判定すると、オペレータによって、モータスイッチ17がオフされ、地盤強度計測解析装置操作部37に地盤強度計測解析終了信号が入力されて、地盤の掘削、地盤の硬軟の計測および解析が完了する。
一方、下方の地盤を掘削し、地盤強度の計測および解析を行う場合には、ボルトなどを外して、回動軸12まわりに、スピンドルヘッド5を回動させて、掘削用ビット11が下方を向いた位置で、ボルトなどで、スピンドルヘッド5をロータリーボーリングマシン本体3に固定する。
図6は、掘削用ビット11が下向きになるように、スピンドルヘッド5を回動させたスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンの略正面図である。
掘削用ビット11が下方を向いた位置で、ボルトなどを用いて、スピンドルヘッド5をロータリーボーリングマシン本体3に固定すると、オペレータによって、モータスイッチ17がオンされ、原動機16が駆動される。この時点では、クラッチ(図示せず)が繋がれていないため、スピンドル6は停止状態に保持される。
さらに、オペレータによって、送水ポンプ15が駆動され、ボーリング掘削水のボーリングロッド10への循環が開始される。このとき、水槽30内の水が、給水ホース32を通って、ウォーターシーベル33に供給され、ウォーターシーベル33から掘削部に供給される。水槽30内には、水路トンネル13内に溜まった水が、給水ポンプ31によって補充される。
次いで、クラッチが繋がれて、原動機16の回転力が傘歯車(図示せず)を介して、スピンドル6に伝達され、チャック8およびボーリングロッド10を介して、ボーリングロッド10の先端部に取付けられている掘削用ビット11に伝達されて、掘削用ビット11が回転される。
その後、オペレータによって、地盤強度計測解析装置操作部37が操作されて、計測開始信号がコントロールユニット40に入力され、計測開始信号を受けると、コントロールユニット40は深度センサ20による掘削ビット11の深度の計測、回転センサ21によるボーリングロッド10の回転数の計測、フィード油圧センサ22によるフィードシリンダー7のフィード圧力の計測および時計23による経過時間の計測を開始させる。
次いで、オペレータによって油圧ハンドル(図示せず)が操作されて、フィードシリンダー7がオンされ、掘削用ビット11が上方に移動されつつ、回転して、地盤が下方に向けて、掘削される。
こうして、深度センサ20によって計測された掘削用ビット11の深度データに基づいて、コントロールユニット40は、掘削用ビット11によって、深さ1cmの地盤が掘削されるごとに、深度センサ20によって生成された掘削用ビット11の深度データ、回転センサ21によって生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって生成された経過時間データをRAM42の第一のメモリ領域42Aに記憶する。
コントロールユニット40は、掘削用ビット11によって地盤を深さ1cm掘削するごとに、掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データをRAM42の第一のメモリ領域42Aに格納し、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、深さ1cmの当該区間を掘削するのに要した掘削エネルギーを算出する。算出された深さ1cmの当該区間を掘削するのに要した掘削エネルギーの値はRAM42の第二のメモリ領域42Bに格納される。
次いで、コントロールユニット40は、RAM42の第三のメモリ領域42Cに格納された基準データを読み出し、基準データに基づいて、深さ1cmの当該区間を掘削するのに要する掘削エネルギーの値に対応するN値を求めて、掘削ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ36に表示する。このように、本実施態様にかかる地盤強度計測解析システムにおいては、地盤を掘削しつつ、深さ1cmごとに、当該地盤のN値を、地盤の深度とともに、リアルタイムにディスプレイ36に表示することができる。
同様にして、掘削ビット11によって深さ1cmの地盤を掘削するごとに、掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データをRAM42の第一のメモリ領域42Aに格納するとともに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、深さ1cmの当該区間を掘削するのに要した掘削エネルギーを算出し、基準データに基づいて、算出された掘削エネルギーに対応するN値を求め、掘削ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ36に表示する。
こうして、掘削用ビット11の深度データに基づいて、掘削された地盤の下向きの深さが所定の深さに達したと、オペレータが判定すると、オペレータによって、モータスイッチ17がオフされ、地盤強度計測解析装置操作部37に地盤強度計測解析終了信号が入力されて、地盤の掘削、地盤の硬軟の計測および解析が完了する。
一方、上方に構造物があるなどの理由で、上向きに地盤を掘削できないため、鉛直上向き方向から所定の角度、たとえば、30度だけ傾いた斜め上方の地盤を掘削して、地盤強度を計測し、解析する場合には、ボルトなどを外して、回動軸12まわりに、スピンドルヘッド5を回動させて、ボーリングロッド10が鉛直上向き方向から30度だけ傾いた位置で、ボルトなどで、スピンドルヘッド5をロータリーボーリングマシン本体3に固定する。
次いで、鉛直上向き方向に地盤を掘削する場合および鉛直下向き方向に地盤を掘削する場合と同様にして、鉛直上向き方向から30度だけ傾いた位置にある斜め上方の地盤を水路トンネル13の内側から掘削用ビット11によって掘削し、深度センサ20によって生成された掘削用ビット11の深度データ、回転センサ21によって生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって生成された経過時間データに基づいて、掘削エネルギーを算出し、N値と掘削エネルギーとの相関関係を示す基準データを用いて、地盤のN値を算出し、掘削ビット11の深度とともに、深さ1cmごとに、リアルタイムのディスプレイ36に表示することができる。
標準貫入試験は、質量63.5kgの錘を76cmの高さから自由落下させることによって、地盤強度を示すN値を計測するものであるため、鉛直下向き方向の地盤の強度しか計測することができず、鉛直上向き方向の地盤の強度や、斜め方向の地盤の強度を計測することができないが、本実施態様によれば、ボーリングロッド10の先端部に取り付けられた掘削用ビット11を回転させて、地盤を掘削しつつ、深度センサ20によって掘削用ビット11の深度データを、回転センサ21によってボーリングロッド10の回転数データを、フィード油圧センサ22によってフィードシリンダー7の油圧データを、時計23によって経過時間データを、それぞれ計測し、計測された掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削エネルギーを算出し、あらかじめ生成してRAM42の第三のメモリ領域42Cに格納しているN値と掘削エネルギーとの相関関係を示す基準データを用いて、N値を算出するように構成されているから、鉛直上向き方向の地盤の強度や、斜め方向の地盤の強度を計測することが可能になる。
また、標準貫入試験においては、質量63.5kgの錘を76cmの高さから自由落下させ、外径40.5mmのボーリングロッドの先端に取り付けたサンプラーが地盤に30cm貫入するのに要する落下回数を求めて、N値を算出し、地盤の硬軟を計測するものであるため、計測されたN値は、30cmの深さの平均値であり、数センチオーダーの空洞があっても検出することができないが、本実施態様によれば、深さ1cmの区間ごとに、地盤の硬軟を計測することができるから、数センチオーダーの空洞も精度よく、検出することが可能になる。
また、本実施態様においては、あらかじめ掘削エネルギーとN値との相関関係を示す基準データを生成し、計測されたボーリングロッド10の回転数データおよびフィードシリンダー7の油圧データに基づいて算出した掘削エネルギーを地盤の硬軟の指数として、広く使われているN値に変換しているから、標準貫入試験によって計測されたN値を用いた地盤評価方法にそのまま適用することが可能になる。
さらに、本実施態様においては、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、掘削エネルギーに対応するN値が、地盤の深度とともに、リアルタイムにディスプレイ36に表示されるように構成されているから、オペレータは地盤を掘削しつつ、掘削中の地盤のN値を知ることができ、N値を用いて、調査の終了深度の判定をすることができる。
また、本実施態様においては、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンは、スピンドル6と、スピンドル6の両側に配置され、スピンドル6を上下方向に動かすための油圧シリンダーからなるフィードシリンダー7と、ボーリングロッド10を掴み、スピンドル6の回転をボーリングロッド10に伝えるチャック8と、ボーリングロッド10の先端部に取り付けられた掘削用ビット11を備えたスピンドルヘッド5を備えているに過ぎず、ロータリーパーカッションドリルに比べて、スピンドル型油圧フィード式ロータリーボーリングマシンは小型であるので、坑径2m程度のトンネルにおいても、地盤を掘削しつつ、地盤強度を計測し、解析することができる。
図7は、本発明の別の好ましい実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムの略側面図である。
本実施態様にかかる地盤強度計測解析システムは、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンと、地盤の硬軟を計測する地盤強度計測装置と、地盤強度計測装置によって計測された地盤の強度に関するデータを解析するパーソナルコンピュータを備えている。
図7に示されるように、本実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムは、地盤強度計測解析装置本体35に代えて、地盤の硬軟を計測するが、地盤の硬軟の解析機能を有しない地盤強度計測装置本体55が用いられ、地盤強度計測解析装置操作部37に代えて、地盤強度計測装置操作部57が設けられ、地盤強度計測装置本体55が計測したデータを解析するパーソナルコンピュータ(図7には図示されていない。)が設けられている点を除き、図1ないし図6に示される実施態様に示されたスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムと同様の構成を有している。本実施態様においては、地盤強度計測装置本体55は、地盤の硬軟に関するデータを計測するのみで、計測したデータに基づく地盤の硬軟の解析は、後述するパーソナルコンピュータによって実行されるように構成されている。
図8は、図7に示された地盤強度計測装置の制御系、検出系、表示系、入力系および出力系を示すブロックダイアグラムである。
図8に示されるように、本実施態様にかかる地盤強度計測装置の制御系は、地盤強度計測装置全体の動作を制御するコントロールユニット60と、地盤強度計測装置の制御プログラムを格納するROM61と、検出データを記憶するRAM62を備えている。
図7に示されるように、本実施態様にかかる地盤強度計測装置の検出系は、掘削用ビット11の深度を計測して、深度データを生成する深度センサ20と、ボーリングロッド10の回転数を計測して、回転数データを生成する回転センサ21と、フィードシリンダー7のフィード圧力を計測して、フィードシリンダー7の油圧データを生成するフィード油圧センサ22と、深さ1cmの地盤を掘削するのに要する経過時間を計測して、経過時間データを生成する時計23を備えている。
図7に示されるように、本実施態様にかかる地盤強度計測装置の表示系はディスプレイ56を備え、入力系は地盤強度計測装置操作部57を備えている。
図7に示されるように、本実施態様にかかる地盤強度計測装置の出力系はSDカードなどの記録媒体を挿入可能なスロット(図示せず)内に形成された出力ポート68を備えている。
図9は、図7に示された本発明の別の好ましい実施態様にかかる地盤強度計測解析システムを構成するパーソナルコンピュータ80の制御系、検出系、表示系および入力系のブロックダイアグラムである。
図9に示されるように、パーソナルコンピュータ80の制御系は、パーソナルコンピュータ80全体の動作を制御するコントローラ70と、パーソナルコンピュータ80の制御プログラムを格納するROM71と、各種データを記憶するRAM72を備えている。
本実施態様において、RAM72は、SDカードなどの記録媒体から読み取られた、地盤強度計測装置の深度センサ20によって生成された掘削ビット11の深度データ、回転センサ21によって生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって生成された経過時間データを記憶する第一のメモリ領域72Aと、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した時間(s)と推力(MPa)の積を求め、深さ30cm分の掘削エネルギーの平均値Eを記憶する第二のメモリ領域72Bと、あらかじめ算出した掘削エネルギーとN値との相関関係を示す基準データを記憶する第三のメモリ領域72Cを備えている。
図9に示されるように、パーソナルコンピュータ80の検出系は、SDカードなどの記録媒体に記憶されたデータを読み取る入力ポート78を備え、入力ポート78は、パーソナルコンピュータ80に形成されたスロット(図示せず)内に形成されている。パーソナルコンピュータ80の表示系は、ディスプレイ76を備え、パーソナルコンピュータ80の入力系は、キーボード77を備えている。
以上のように構成された本実施態様にかかる地盤強度計測解析システムにおいては、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによる地盤の掘削および地盤の硬軟の計測に先立って、鉛直下向き方向に地盤を掘削するのに要する掘削エネルギー(掘削するのに要する掘削時間(s)と推力(MPa)との乗算値)と標準貫入試験によって計測されたN値との相関関係が計測され、基準データが生成される。
すなわち、図1ないし図6に示されたスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンと同様にして、図4に示されるように、ボーリングロッドの先端に取り付けられた孔掘り用のコアチューブによって、N値を測定する地盤に標準貫入試験用孔50を掘り、地盤を所定の深さにわたり掘削するたびに、ボーリングロッドとコアチューブを回収し、先端部に標準貫入試験用のサンプラーを付けたボーリングロッドを再び孔内に挿入し、地上のボーリングロッドにノッキングブロックを取り付けて、このノッキングブロックに質量63.5kgの錘を76cmの高さから自由落下させ、サンプラーが地盤に30cm貫入するのに要する落下回数を求めて、地盤の硬軟の指標であるN値が求められる。N値は標準貫入試験用孔50の深さ1mごとに、30cmの深さの標準貫入試験区間50aで測定される。標準貫入試験は所定の深さまで、繰り返され、次々に、N値が求められる。
こうして、N値の測定が完了すると、オペレータによって、パーソナルコンピュータ80のキーボード77が操作され、標準貫入試験によって求められたN値が、標準貫入試験区間50aに対応付けられて、パーソナルコンピュータ80のRAM72の第二のメモリ領域72Bに格納される。
一方、標準貫入試験がおこなわれる地盤の近傍、たとえば、水平方向に1m離間をした位置に、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンが位置決めされ、掘削用ビット11が鉛直下向き方向を向くように、スピンドルヘッド5が回動軸12まわりに回動されて、ボルトなどにより、ロータリーボーリングマシン本体3に固定される。
次いで、モータスイッチ17がオンされ、原動機16が駆動される。この時点では、クラッチ(図示せず)が繋がれていないため、スピンドル6は停止状態に保持される。
その後、送水ポンプ15が駆動され、ボーリング掘削水のボーリングロッド10への循環が開始される。
次いで、クラッチが繋がれて、原動機16の回転力が傘歯車(図示せず)を介して、スピンドル6に伝達され、チャック8およびボーリングロッド10を介して、ボーリングロッド10の先端部に取付けられている掘削用ビット11に伝達されて、掘削用ビット11が回転される。
その後、オペレータによって、地盤強度計測解析装置操作部37が操作されて、計測開始信号がコントロールユニット40に入力され、計測開始信号を受けると、コントロールユニット40は深度センサ20による掘削ビット11の深度の計測、回転センサ21によるボーリングロッド10の回転数の計測、フィード油圧センサ22によるフィードシリンダー7のフィード圧力の計測および時計23による経過時間の計測を開始させる。
次いで、オペレータによって油圧ハンドル(図示せず)が操作されて、フィードシリンダー7がオンされて、掘削用ビット11による地盤の下方への掘削が開始され、ボーリング孔51が形成される。
このようにして、掘削用ビット11による鉛直下向き方向の地盤の掘削が開始されると、コントロールユニット60は、深度センサ20によって生成される掘削用ビット11の深度データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、回転センサ21によって計測されて生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されて生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測されて生成された経過時間データを、掘削用ビット11の深度データとともに、RAM62に記憶させる。
コントロールユニット60は、同様な計測を、ボーリング孔51の深さが、標準貫入試験用の孔50の深さと等しくなるまで、繰り返し、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、回転センサ21によって計測されて生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されて生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測されて生成された経過時間データを、掘削用ビット11の深度データとともに、RAM62に記憶させる。
掘削ビット11の深度データに基づいて、コントロールユニット60が、ボーリング孔51の深さが標準貫入試験用の孔50の深さに等しくなったと判定すると、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データのRAM62への格納が完了する。
こうして、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データのRAM62への格納が完了すると、地盤強度計測装置本体55のスロット(図示せず)内に形成された出力ポート68に、SDカードなどの記録媒体が挿入される。SDカードなどの記録媒体が出力ポート68に挿入されると、記録媒体検出信号がコントロールユニット60に出力される。
記録媒体検出信号を受けると、コントロールユニット60はディスプレイ66に、SDカードなどの記録媒体が出力ポート68に挿入された旨のメッセージを表示する。
これに対して、オペレータが地盤強度計測装置操作部57に、RAM62に記憶されているデータのコピーを指示するコピー信号を入力すると、コピー信号がコントロールユニット60に出力され、コントロールユニット60は、RAM62に記憶されている掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを、出力ポート68が形成されたスロットに挿入されているSDカードなどの記録媒体にコピーする。
掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データをSDカードなどの記録媒体にコピーすると、コントロールユニット60はコピーが完了した旨のメッセージをディスプレイ56に表示する。
このようにして、掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データがSDカードなどの記録媒体にコピーされると、オペレータによって、SDカードなどの記録媒体が地盤強度計測装置本体55のスロットから抜き取られる。
基準データを生成する場合は、オペレータによって、SDカードなどの記録媒体が、パーソナルコンピュータ80の入力ポート78が形成されたスロット(図示せず)内に挿入される。
SDカードなどの記録媒体が、入力ポート78が形成されたスロット内に挿入されると、記録媒体検出信号がパーソナルコンピュータ80のコントローラ70に出力される。
記録媒体検出信号を受けると、コントローラ70はディスプレイ76にSDカードなどの記録媒体が入力ポート78に挿入された旨のメッセージを表示する。
これに対して、オペレータがキーボード77にコピー信号を入力すると、コピー信号がコントローラ70に出力され、コントローラ70によって、SDカードなどの記録媒体に記録されている掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データが読み取られ、RAM72の第一のメモリ領域72Aにコピーされる。
掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データがコピーされて、RAM72の第一のメモリ領域72Aに格納されると、オペレータによって、パーソナルコンピュータ80のキーボード77に基準データ生成信号が入力される。
基準データ生成信号はコントローラ70に入力され、基準データ生成信号を受けると、コントローラ70はRAM72の第一のメモリ領域72Aにアクセスして、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み出し、深さ30cmの標準貫入試験区間の深度に対応する深度のボーリング孔51内の深さ30cmのボーリング区間51a内において、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、掘削エネルギーを算出する。こうして、深さ30cmのボーリング区間51a内の深さ1cmの地盤を掘削するごとに算出された掘削エネルギーの平均値Eを求め、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納する。ここに、ボーリングロッド10の回転数データは、掘削時に、ボーリングロッド10の回転数が変化した場合に、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した掘削時間の補正のために用いられる。
同様にして、コントローラ70は、深さ30cmの標準貫入試験区間の深度に対応する深度のボーリング孔51内の深さ30cmのボーリング区間51a内の1cmの深さの地盤を掘削するごとに、地盤を掘削するのに要した時間(s)と推力(MPa)の積を求め、深さ30cm分の掘削エネルギーの平均値EをRAM72の第二のメモリ領域72Bに格納する。
こうして、すべてのボーリング区間51aの掘削エネルギーの平均値Eを算出し、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納すると、コントローラ70は、N値と、そのN値が計測された標準貫入試験区間50aに対応するボーリング区間51aの掘削エネルギーの平均値Eとを次々に、両対数座標にプロットして、図5に示されるのと同様のN値と掘削エネルギーの平均値Eとがプロットされた両対数グラフを生成する。
次いで、最小二乗法を用いて、近似直線を求め、求められた近似直線に基づいて、掘削エネルギーの平均値EとN値との相関関係を示す基準データを作成して、RAM72の第三のメモリ領域72Cに格納する。
こうして、掘削エネルギーの平均値EとN値との相関関係を示す基準データがパーソナルコンピュータ80のRAM72の第三のメモリ領域72Cに格納されると、本実施態様にかかるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって、地盤を掘削しつつ、地盤の硬軟を計測し、地盤を掘削するのに要する掘削エネルギーを深さ1cmごとに、N値に変換することが可能になる。
水路トンネル13の上方の地盤を上向きに掘削しつつ、地盤強度を計測し、解析する場合には、図1ないし図6に示されたスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンと同様に、掘削用ビット11が鉛直上向き方向を向くように、スピンドルヘッド5が固定され、モータスイッチ17がオンされ、原動機16が駆動される。この時点では、クラッチ(図示せず)が繋がれていないため、スピンドル6は停止状態に保持される。
次いで、送水ポンプ15が駆動され、ボーリング掘削水のボーリングロッド10への循環が開始される。このとき、水槽30内の水が、給水ホース32を通って、ウォーターシーベル33に供給され、ウォーターシーベル33から掘削部に供給される。水槽30内には、水路トンネル13内に溜まった水が、給水ポンプ31によって補充される。
さらに、クラッチが繋がれて、原動機16の回転力が傘歯車(図示せず)を介して、スピンドル6に伝達され、チャック8およびボーリングロッド10を介して、ボーリングロッド10の先端部に取付けられている掘削用ビット11に伝達されて、掘削用ビット11が回転される。
その後、オペレータによって、地盤強度計測解析装置操作部37が操作されて、計測開始信号がコントロールユニット40に入力され、計測開始信号を受けると、コントロールユニット40は深度センサ20による掘削ビット11の深度の計測、回転センサ21によるボーリングロッド10の回転数の計測、フィード油圧センサ22によるフィードシリンダー7のフィード圧力の計測および時計23による経過時間の計測を開始させる。
次いで、オペレータによって油圧ハンドル(図示せず)が操作されて、フィードシリンダー7がオンされ、掘削用ビット11が上方に移動されつつ、回転して、地盤が上方に向けて、掘削される。
コントロールユニット60は、深度センサ20によって計測された深度データに基づいて、掘削用ビット11によって深さ1cmの地盤が掘削されるごとに、深度センサ20によって計測された深度データ、回転センサ21によって計測されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測された経過時間データをRAM62に記憶する。
こうして、掘削された地盤の上向きの深さが所定の深さに達すると、オペレータによって、モータスイッチ17がオフされ、地盤強度計測装置操作部57に計測終了信号が入力される。
地盤の硬軟を解析するにあたっては、オペレータによって、出力ポート68が形成された地盤強度計測装置本体55のスロット(図示せず)に、SDカードなどの記録媒体が挿入される。
出力ポート68が形成されたスロット内にSDカードなどの記録媒体が挿入されると、記録媒体検出信号がコントロールユニット60に出力される。
記録媒体検出信号を受けると、コントロールユニット60はディスプレイ66に、SDカードなどの記録媒体が出力ポート68に挿入された旨のメッセージを表示する。
これに対して、オペレータが地盤強度計測装置操作部57に、RAM62に記憶されているデータのコピーを指示するコピー信号を入力すると、コピー信号がコントロールユニット60に出力される。
コピー信号を受けると、コントロールユニット60は、RAM62に記憶されている掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み取り、出力ポート68が形成されたスロットに挿入されているSDカードなどの記録媒体にコピーする。
掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データをSDカードなどの記録媒体にコピーすると、コントロールユニット60はコピーが完了した旨のメッセージをディスプレイ56に表示する。
このようにして、掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データがSDカードなどの記録媒体にコピーされると、オペレータによって、SDカードなどの記録媒体が地盤強度計測装置本体55のスロットから抜き取られる。
地盤の硬軟を解析するときは、さらに、オペレータによって、SDカードなどの記録媒体が、パーソナルコンピュータ80の入力ポート78が形成されたスロット(図示せず)内に挿入される。
SDカードなどの記録媒体が、入力ポート78が形成されたスロット内に挿入されると、記録媒体検出信号がパーソナルコンピュータ80のコントローラ70に出力される。
記録媒体検出信号を受けると、コントローラ70はディスプレイ76にSDカードなどの記録媒体が入力ポート78に挿入された旨のメッセージを表示する。
これに対して、オペレータがキーボード77にコピー信号を入力すると、コピー信号がコントローラ70に出力される。コピー信号を受けると、コントローラ70は、SDカードなどの記録媒体に記録されている掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み取り、RAM72の第一のメモリ領域72Aにコピーする。
引き続いて、地盤の硬軟を解析するときは、オペレータによって、地盤の硬軟を解析すべき旨の解析開始信号がキーボード77に入力される。解析開始信号はキーボード77からコントローラ70に出力され、解析開始信号を受けると、コントローラ70は、RAM72の第一のメモリ領域72Aに記憶された掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み出して、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)との積を求めて、掘削エネルギーを算出する。
こうして算出された掘削エネルギーの値は、掘削用ビット11の深度データとともに、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納される。
次いで、コントローラ70は、RAM72の第三のメモリ領域72Cにアクセスして、第三のメモリ領域72Cに格納された基準データに基づいて、こうして算出した掘削エネルギーの平均値Eに対応するN値を読み取り、読み取ったN値を掘削用ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ76に表示する。
コントローラ70は、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、同様の処理を繰り返して、求められたN値を掘削用ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、次々に、ディスプレイ76に表示する。
その結果、掘削用ビット11の深度データが、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって、水路トンネル13を上向きに掘削された深度に等しくなると、コントローラ70は地盤の硬軟の解析が完了した旨のメッセージを、ディスプレイ76に表示する。
こうして、鉛直上向き方向の地盤の硬軟の計測解析処理が完了する。
本実施態様にかかる地盤強度解析システムのスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを用いて、地盤を下方に向かって掘削し、地盤の硬軟を計測する場合には、ボルトなどを外して、回動軸12まわりに、スピンドルヘッド5を回動させて、掘削用ビット11が下方を向いた位置で、ボルトなどで、スピンドルヘッド5をロータリーボーリングマシン本体3に固定する。
次いで、オペレータによって、モータスイッチ17がオンされ、原動機16が駆動される。この時点では、クラッチ(図示せず)によって、スピンドル6は停止状態に保持される。
次いで、送水ポンプ15が駆動され、ボーリング掘削水のボーリングロッド10への循環が開始される。このとき、水槽30内の水が、給水ホース32を通って、ウォーターシーベル33に供給され、ウォーターシーベル33から掘削部に供給される。水槽30内には、水路トンネル13内に溜まった水が、給水ポンプ31によって補充される。
さらに、クラッチが繋がれて、原動機16の回転力が傘歯車(図示せず)を介して、スピンドル6に伝達され、チャック8およびボーリングロッド10を介して、ボーリングロッド10の先端部に取付けられている掘削用ビット11に伝達されて、掘削用ビット11が回転される。
その後、オペレータによって、地盤強度計測解析装置操作部37が操作されて、計測開始信号がコントロールユニット40に入力され、計測開始信号を受けると、コントロールユニット40は深度センサ20による掘削ビット11の深度の計測、回転センサ21によるボーリングロッド10の回転数の計測、フィード油圧センサ22によるフィードシリンダー7のフィード圧力の計測および時計23による経過時間の計測を開始させる。
次いで、オペレータによって油圧ハンドル(図示せず)が操作されて、フィードシリンダー7がオンされ、掘削用ビット11が下方に移動されつつ、回転して、地盤が下方に向けて、掘削される。
こうして、深度センサ20によって計測された深度データに基づいて、コントロールユニット60は、掘削用ビット11によって、深さ1cmの地盤が掘削されるごとに、深度センサ20によって生成された深度データ、回転センサ21によって生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって生成された経過時間データをRAM62に記憶する。
以上のようにして、掘削された地盤の下向きの深さが所定の深さに達すると、オペレータによって、モータスイッチ17がオフされ、地盤強度計測装置操作部57に計測終了信号が入力され、地盤の硬軟についてのデータの計測が完了する。
こうして計測されたデータに基づいて、地盤の硬軟を解析する場合には、地盤を上向きに掘削したのと全く同様に、SDカードなどの記録媒体が地盤強度計測装置本体55の出力ポート68が形成されたスロット(図示せず)内に挿入され、上向きに地盤を掘削したときと全く同様に、RAM62に記憶された掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データがSDカードなどの記録媒体にコピーされる。
次いで、オペレータによって、地盤強度計測装置本体55のスロットからSDカードなどの記録媒体が引き抜かれ、パーソナルコンピュータ80の入力ポート78が形成されたスロット(図示せず)内に挿入される。
SDカードなどの記録媒体が、入力ポート78が形成されたパーソナルコンピュータ80のスロット内に挿入されると、記録媒体検出信号がパーソナルコンピュータ80のコントローラ70に出力される。
記録媒体検出信号を受けると、コントローラ70はディスプレイ76にSDカードなどの記録媒体が入力ポート78に挿入された旨のメッセージを表示し、これに対して、オペレータがキーボード77にコピー信号を入力すると、コピー信号がコントローラ70に出力される。コピー信号を受けると、コントローラ70は、SDカードなどの記録媒体に記録されている掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データをパーソナルコンピュータ80のRAM72の第一のメモリ領域72Aに書き込む。
引き続いて、地盤の硬軟を解析するときは、オペレータによって、地盤の硬軟を解析すべき旨の解析開始信号がキーボード77に入力され、解析開始信号はキーボード77からコントローラ70に出力される。解析開始信号を受けると、コントローラ70は、RAM72の第一のメモリ領域72Aに記憶された掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み出して、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、深さ1cmの地盤の掘削に要した掘削時間(s)と推力(MPa)を算出し、掘削時間(s)と推力(MPa)の積を求めて、掘削エネルギーを算出する。コントローラ70は、このようにして算出をした掘削エネルギーを、掘削ビット11の深度データと関連付けて、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納する。
次いで、コントローラ70は、RAM72の第三のメモリ領域72Cにアクセスして、基準データを読み出し、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納されている掘削エネルギーの値に対応するN値を求め、求めたN値を掘削用ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ76に表示する。
コントローラ70は、深さ1cmの区間ごとに、同様の処理を繰り返して、基準データに基づいて、掘削エネルギーの値に対応するN値を求め、掘削用ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、次々に、ディスプレイ76に表示する。
その結果、掘削用ビット11の深度データによって表わされる掘削用ビット11の深さが、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって、水路トンネル13を下向きに掘削された深度に等しくなると、コントローラ70は地盤の硬軟の解析が完了した旨のメッセージをディスプレイ76に表示し、地盤の硬軟の解析処理が完了する。
一方、上方に構造物があるなどの理由で、上向きに地盤を掘削できないため、鉛直上向き方向から所定の角度、たとえば、30度だけ傾いた斜め上方の地盤を掘削して、地盤強度を計測し、解析する場合には、ボルトなどを外して、回動軸12まわりに、スピンドルヘッド5を回動させて、ボーリングロッド10が鉛直上向き方向から30度だけ傾いた位置で、ボルトなどで、スピンドルヘッド5をロータリーボーリングマシン本体3に固定する。
次いで、鉛直上向き方向に地盤を掘削する場合および鉛直下向き方向に地盤を掘削する場合と同様にして、鉛直上向き方向から30度だけ傾いた位置にある斜め上方の地盤を水路トンネル13の内側から掘削用ビット11によって掘削し、掘削用ビット11によって深さ1cmの地盤が掘削されるごとに、深度センサ20によって生成された掘削用ビット11の深度データ、回転センサ21によって生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって生成された経過時間データが、地盤強度計測装置本体55のRAM62に格納され、掘削された地盤の斜め方向の深さが所定の深さに達すると、地盤の硬軟を示すデータの計測が完了する。
こうして計測をした掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、地盤の硬軟を解析するときは、まず、SDカードなどの記録媒体が地盤強度計測装置本体55の出力ポート68が形成されたスロット内に挿入され、RAM62に格納されている掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データがSDカードなどの記録媒体にコピーされる。
次いで、オペレータによって、掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを記憶しているSDカードなどの記録媒体がパーソナルコンピュータ80の入力ポート78が形成されたスロット(図示せず)内に挿入され、コントローラ70によって、SDカードなどの記録媒体が記憶している掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データが読み取られて、パーソナルコンピュータ80のRAM72の第一のメモリ領域72Aに格納される。
次いで、オペレータによって、地盤の硬軟を解析すべき旨の解析開始信号がキーボード77に入力されると、コントローラ70は、RAM72の第一のメモリ領域72Aに記憶された掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み出して、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤の掘削に要した掘削時間(s)と推力(MPa)を算出し、掘削時間(s)と推力(MPa)の積を求めて、掘削エネルギーを算出する。コントローラ70は、このようにして算出をした掘削エネルギーの値を、掘削ビット11の深度データと関連付けて、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納する。
次いで、コントローラ70は、RAM72の第三のメモリ領域72Cにアクセスして、第三のメモリ領域72Cに格納された基準データを読み出し、読み出した基準データに基づいて、こうして算出した掘削エネルギーの値に対応するN値を読み取り、読み取ったN値を掘削用ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ76に表示する。コントローラ70は、深さ1cmの区間ごとに、同様の処理を繰り返して、求められたN値を掘削用ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、次々に、ディスプレイ76に表示する。
その結果、掘削用ビット11の深度データによって表わされる掘削用ビット11の深さが、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって、水路トンネル13を斜め上向きに掘削された深度に等しくなると、コントローラ70は地盤の硬軟の解析が完了した旨のメッセージをディスプレイ76に表示し、地盤の硬軟の解析処理が完了する。
標準貫入試験は、鉛直下向き方向の地盤の強度しか計測することができず、鉛直上向き方向の地盤の強度や、斜め方向の地盤の強度を計測することができないが、本実施態様によれば、ボーリングロッド10の先端部に取り付けられた掘削用ビット11を回転させて、地盤を掘削しつつ、深度センサ20によって掘削用ビット11の深度データを、回転センサ21によってボーリングロッド10の回転数データを、フィード油圧センサ22によってフィードシリンダー7の油圧データを、時計23によって経過時間データを、それぞれ計測し、計測された掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削エネルギーを算出し、あらかじめ生成して、パーソナルコンピュータ80のRAM72の第三のメモリ領域72Cに格納しているN値と掘削エネルギーの平均値Eとの相関関係を示す基準データを用いて、N値を算出するように構成されているから、鉛直上向き方向の地盤の強度や、斜め方向の地盤の強度を計測することが可能になる。
また、標準貫入試験において計測されたN値は、30cmの深さの平均値であり、数センチオーダーの空洞があっても検出することができないが、本実施態様によれば、深さ1cmの区間ごとに、地盤の強度を計測することができるから、数センチオーダーの空洞も精度よく、検出することが可能になる。
また、本実施態様においては、あらかじめ掘削エネルギーとN値との相関関係を示す基準データを生成し、計測されたボーリングロッド10の回転数データおよびフィードシリンダー7の油圧データに基づいて算出した掘削エネルギーを地盤強度、すなわち、地盤の硬軟を示す指数として、広く使われているN値に変換しているから、標準貫入試験によって計測されたN値を用いた地盤評価方法にそのまま適用することが可能になる。
さらに、本実施態様においては、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンは、スピンドル6と、スピンドル6の両側に配置され、スピンドル6を上下方向に動かすための油圧シリンダーからなるフィードシリンダー7と、ボーリングロッド10を掴み、スピンドル6の回転をボーリングロッド10に伝えるチャック8と、ボーリングロッド10の先端部に取り付けられた掘削用ビット11を備えたスピンドルヘッド5を備えているに過ぎず、ロータリーパーカッションドリルに比べて、小型であるので、坑径2m程度のトンネルにおいても、地盤を掘削しつつ、地盤の硬軟に関するデータを計測することができる。
また、本実施態様によれば、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンとともに、クローラトラック1に搭載されているのは、地盤の硬軟についてのデータを計測する地盤強度計測装置本体55と地盤強度計測装置操作部57で、地盤強度計測装置本体55によって計測された掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、パーソナルコンピュータ80によって、地盤の硬軟を解析するように構成されているから、現場で、地盤の硬軟を示すデータを計測する地盤強度計測装置本体55の構成を簡略化することが可能になるとともに、パーソナルコンピュータ80に地盤の硬軟データを解析するプログラムをインストールしておけば、簡単に地盤の硬軟データの解析を実行することができ、地盤強度計測解析システムの構成を全体として簡易化することが可能になる。
前述のように、基準データは、図1ないし図6に示された本発明の好ましい実施態様にかかる地盤強度計測解析装置が備えているスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンとは異なるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンに計測装置を取り付けた地盤強度計測装置によって地盤を掘削して、鉛直下向き方向に地盤を掘削するのに要する掘削エネルギーを求め、標準貫入試験によって計測されたN値との相関関係を求めることによって生成することもできる。
このように構成された本実施態様においては、図1ないし図6に示された本発明の好ましい実施態様にかかる地盤強度計測装置が備えているスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンおよび図7ないし図9に示された本発明の好ましい実施態様にかかる地盤強度計測装置が備えているスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンとは異なるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンに計測装置を取り付けた地盤強度計測装置によって、鉛直下向き方向に地盤を掘削して、掘削エネルギーとN値との相関関係を示す基準データが生成される。
本実施態様においては、任意の場所の地盤に対して、標準貫入試験をおこなって、N値を求め、標準貫入試験をおこなった地盤の近傍の地盤、たとえば、水平方向に1m離間をした地盤を、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンに計測装置を取り付けた任意の地盤強度計測装置によって掘削して、鉛直下向き方向に地盤を掘削するのに要する掘削エネルギーが計測される。
地盤の硬軟を計測し、解析すべき地盤の近傍の地盤に対してではない点を除き、上述したのと同様にして、標準貫入試験が実行され、N値が求められる。標準貫入試験によって求められたN値は、パーソナルコンピュータのメモリに格納される。
ここに、用いられるパーソナルコンピュータはとくに限定されるものではないので、本実施態様においては、パーソナルコンピュータとして、図9に示されるパーソナルコンピュータ80を用いた場合につき、説明を加える。
標準貫入試験によって求められたN値は、パーソナルコンピュータ80のRAM72の第二のメモリ領域72Bに格納される。
一方、標準貫入試験がおこなわれた地盤の近傍、たとえば、水平方向に1m離間をした地盤が、本実施態様にかかる地盤強度計測装置のスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって掘削される。
この場合に用いることができるスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測装置は、地盤を掘削しつつ、掘削ビットの深度、ボーリングロッドの回転数、フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間を計測することができれば、とくに限定されない。したがって、本実施態様においては、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測装置として、図7および図8に示される地盤強度計測装置を用いた場合につき、説明を加える。
標準貫入試験がおこなわれた地盤の近傍、たとえば、水平方向に1m離間をした位置に、地盤強度計測装置のスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンがセットされ、掘削用ビット11が鉛直下向き方向を向くように、スピンドルヘッド5が回動軸12まわりに回動されて、ボルトなどにより、ロータリーボーリングマシン本体3に固定される。
次いで、モータスイッチ17がオンされ、原動機16が駆動される。この時点では、クラッチ(図示せず)が繋がれていないため、スピンドル6は停止状態に保持される。
その後、送水ポンプ15が駆動され、ボーリング掘削水のボーリングロッド10への循環が開始される。
次いで、クラッチが繋がれて、原動機16の回転力が傘歯車(図示せず)を介して、スピンドル6に伝達され、チャック8およびボーリングロッド10を介して、ボーリングロッド10の先端部に取付けられている掘削用ビット11に伝達されて、掘削用ビット11が回転される。
その後、オペレータによって、地盤強度計測装置操作部57が操作されて、計測開始信号がコントロールユニット60に入力され、計測開始信号を受けると、コントロールユニット40は深度センサ20による掘削ビット11の深度の計測、回転センサ21によるボーリングロッド10の回転数の計測、フィード油圧センサ22によるフィードシリンダー7のフィード圧力の計測および時計23による経過時間の計測を開始させる。
次いで、オペレータによって油圧ハンドル(図示せず)が操作されて、フィードシリンダー7がオンされて、掘削用ビット11が下方に移動され、掘削用ビット11による地盤の下方への掘削が開始され、ボーリング孔51が形成される。
このようにして、ボーリング孔51が形成されると、コントロールユニット60は、深度センサ20によって生成される掘削用ビット11の深度データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、回転センサ21によって計測されて生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されて生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測されて生成された経過時間データを、掘削用ビット11の深度データとともに、地盤強度計測装置のRAM62に記憶させる。
コントロールユニット60は、同様な計測を、ボーリング孔51の深さが、標準貫入試験用の孔50の深さと等しくなるまで、繰り返し、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、回転センサ21によって計測されて生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されて生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測されて生成された経過時間データを、掘削用ビット11の深度データとともに、RAM62に記憶する。
掘削ビット11の深度データに基づいて、ボーリング孔51の深さが標準貫入試験用の孔50の深さに等しくなると、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データのRAM62への格納が完了する。
こうして、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データのRAM62への格納が完了すると、地盤強度計測装置本体55のスロット(図示せず)内に形成された出力ポート68に、SDカードなどの記録媒体が挿入される。SDカードなどの記録媒体が出力ポート68に挿入されると、記録媒体検出信号がコントロールユニット60に出力される。
記録媒体検出信号を受けると、コントロールユニット60はディスプレイ66に、SDカードなどの記録媒体が出力ポート68に挿入された旨のメッセージを表示する。
これに対して、オペレータが地盤強度計測装置操作部57に、RAM62に記憶されているデータのコピーを指示するコピー信号を入力すると、コピー信号がコントロールユニット60に出力され、コントロールユニット60は、RAM62に記憶されている掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み取って、出力ポート68が形成されたスロット内に挿入されているSDカードなどの記録媒体にコピーする。
掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データをSDカードなどの記録媒体にコピーすると、コントロールユニット60はコピーが完了した旨のメッセージをディスプレイ56に表示する。
このようにして、掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データがSDカードなどの記録媒体にコピーされると、オペレータによって、SDカードなどの記録媒体が地盤強度計測装置本体55のスロットから抜き取られる。
基準データを生成する場合は、オペレータによって、SDカードなどの記録媒体が、パーソナルコンピュータ80の入力ポート78が形成されたスロット(図示せず)内に挿入される。
SDカードなどの記録媒体が、入力ポート78が形成されたスロット内に挿入されると、記録媒体検出信号がパーソナルコンピュータ80のコントローラ70に出力される。
記録媒体検出信号を受けると、コントローラ70はディスプレイ76にSDカードなどの記録媒体が入力ポート78に挿入された旨のメッセージを表示する。
これに対して、オペレータがキーボード77にコピー信号を入力すると、コピー信号がコントローラ70に出力され、コントローラ70によって、SDカードなどの記録媒体に記録されている掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データが読み取られ、RAM72の第一のメモリ領域72Aにコピーされる。
掘削用ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データがコピーされて、RAM72の第一のメモリ領域72Aに格納されると、オペレータによって、パーソナルコンピュータ80のキーボード77に基準データ生成信号が入力される。
基準データ生成信号はコントローラ70に入力され、基準データ生成信号を受けると、コントローラ70はRAM72の第一のメモリ領域72Aにアクセスして、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み出し、深さ30cmの標準貫入試験区間50aの深度に対応する深度のボーリング孔51内の深さ30cmのボーリング区間51a内において、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、掘削エネルギーを算出する。こうして、深さ30cmのボーリング区間51a内の深さ1cmの地盤を掘削するごとに算出された掘削エネルギーの平均値Eを求め、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納する。ここに、ボーリングロッド10の回転数データは、掘削時に、ボーリングロッド10の回転数が変化した場合に、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した掘削時間の補正のために用いられる。
同様にして、コントローラ70は、深さ30cmの標準貫入試験区間50aの深度に対応する深度のボーリング孔51内の深さ30cmのボーリング区間51a内の深さ1cmの地盤を掘削するごとに、深さ1cmの地盤を掘削するのに要した時間(s)と推力(MPa)の積を求め、深さ30cm分の掘削エネルギーの平均値EをRAM72の第二のメモリ領域72Bに格納する。
こうして、すべてのボーリング区間51aの掘削エネルギーの平均値Eを算出し、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納すると、コントローラ70は、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納されているN値と、そのN値が計測された標準貫入試験区間50aに対応するボーリング区間51aの掘削エネルギーの平均値Eとを、次々に、両対数座標にプロットして、図5に示されるのと同様のN値と掘削エネルギーの平均値Eとがプロットされた両対数グラフを生成する。
次いで、最小二乗法を用いて、近似直線を求め、求められた近似直線に基づいて、掘削エネルギーの平均値EとN値との相関関係を示す基準データを作成して、RAM72の第三のメモリ領域72Cに格納する。
こうして、RAM72の第三のメモリ領域72Cに格納された掘削エネルギーの平均値EとN値との相関関係を示す基準データは、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを用いて、地盤を掘削して、地盤の硬軟を計測するときに、計測された掘削エネルギーをN値に変換するために用いられる。
さらに別の地盤において、標準貫入試験をおこなって、N値を求めて、パーソナルコンピュータ80のRAM72の第二のメモリ領域72Bに格納し、地盤強度計測装置によって、掘削ビット11の深度、ボーリングロッド10の回転数、フィードシリンダー7のフィード圧力および経過時間を計測し、計測した掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを、SDカードなどの記録媒体にコピーし、SDカードなどの記録媒体にコピーされている掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを、パーソナルコンピュータ80のRAM72の第一のメモリ領域72Aに書き込み、第一のメモリ領域72Aに書き込まれた掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データを読み出して、深さ30cmの深さの標準貫入試験区間50aの深度に対応する深度のボーリング孔51内の深さ30cmのボーリング区間51a内において、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、掘削エネルギーを算出し、こうして、深さ30cmのボーリング区間51a内の深さ1cmの地盤を掘削するごとに算出された掘削エネルギーの平均値Eを求め、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納し、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納されているN値と掘削エネルギーの平均値Eを、以前に求められ、RAM72の第二のメモリ領域72Bに格納されているN値と掘削エネルギーの平均値Eとともに、両対数座標にプロットして、両対数グラフを生成し、最小二乗法を用いて、近似直線を求め、求められた近似直線に基づいて、掘削エネルギーの平均値EとN値との相関関係を示す基準データを作成することができ、こうして、標準貫入試験によって求められたN値と掘削エネルギーとの相関関係の精度を向上させることができる。かかる測定は繰り返すことができ、かかる測定を繰り返すことによって、N値と掘削エネルギーとの相関関係の精度をさらに向上させることが可能になる。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
たとえば、図1ないし図6に示された実施態様においては、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムは、水路トンネル13内に位置し、水路トンネル13の地盤の硬軟を計測し、解析可能に構成されており、図7ないし図9に示された実施態様においても、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムは、水路トンネル13内に位置し、水路トンネル13の地盤の硬軟を計測し、解析可能に構成されているが、本発明にかかるロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムは、水路トンネル13の地盤の硬軟を計測し、解析する場合に限らず、陸路トンネルの地盤の硬軟を計測し、解析する場合にも適用することができる。本発明にかかるロータリーボーリングマシンを備えた地盤強度計測解析システムを陸路トンネルの地盤の強度を計測し、解析するために用いる場合には、水槽30内に、適宜、水が補充される。
また、図1ないし図6に示された実施態様においては、深度センサ20によって計測された掘削ビット11の深度データ、回転センサ21によって計測されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測された経過時間データが地盤強度計測解析装置本体35のRAM42の第一のメモリ領域42Aに、掘削用ビット11によって深さ1cmの地盤を掘削するごとに、掘削用ビット11によって深さ1cmの地盤を掘削するのに要する掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算することによって、算出した掘削エネルギーをRAM42の第二のメモリ領域42Bに、掘削エネルギーとN値との相関関係を示す基準データがRAM42の第三のメモリ領域42Cに、それぞれ、記憶、格納されるように構成されているが、各データを地盤強度計測解析装置本体35のどのメモリ領域に記憶、格納するかは、任意に決定することができ、各データを上述のように記憶、格納することは必ずしも必要でない。
さらに、図7ないし図9に示された実施態様においては、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データがパーソナルコンピュータ80のRAM72の第一のメモリ領域72Aに、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて算出された掘削力と掘削時間とを乗算して得た掘削エネルギーならびにN値がパーソナルコンピュータ80のRAM72の第二のメモリ領域72Bに、掘削エネルギーとN値との相関関係を示す基準データがパーソナルコンピュータ80のRAM72の第三のメモリ領域72Cに、それぞれ、記憶、格納されるように構成されているが、各データをパーソナルコンピュータ80のどのメモリ領域に記憶、格納するかは、任意に決定することができ、各データを上述のように記憶、格納することは必ずしも必要でない。
また、図1ないし図6に示された実施態様においては、RAM42が、深度センサ20によって計測された掘削ビット11の深度データ、回転センサ21によって計測されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって計測されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって計測された経過時間データを記憶する第一のメモリ領域42Aと、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経時時間データに基づいて算出された地盤を掘削するのに必要な掘削力と掘削速度を乗算して得られた掘削エネルギーを記憶する第二のメモリ領域42Bと、あらかじめ生成された掘削エネルギーと標準貫入試験によって求められたN値との相関関係を示す基準データを記憶する第三のメモリ領域42Cを備えているが、それぞれのデータを互いに独立したRAMに格納するようにしてもよい。
さらに、図7ないし図9に示された実施態様においては、RAM72は、SDカードなどの記録媒体から読み取られた、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンの地盤強度計測装置の深度センサ20によって生成された掘削ビット11の深度データ、回転センサ21によって生成されたボーリングロッド10の回転数データ、フィード油圧センサ22によって生成されたフィードシリンダー7の油圧データおよび時計23によって生成された経過時間データを記憶する第一のメモリ領域72Aと、掘削ビット11の深度データ、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、深さ1cmの地盤を掘削するのに要する掘削力および掘削速度を算出し、掘削力と掘削速度を乗算して算出した深さ1cmの地盤を掘削するのに要する掘削エネルギーを記憶する第二のメモリ領域72Bと、あらかじめ算出した掘削エネルギーとN値との相関関係を示す基準データを記憶する第三のメモリ領域72Cを備えているが、それぞれのデータを互いに独立したRAMに格納するようにしてもよい。
また、図7ないし図9に示された実施態様においては、パーソナルコンピュータ80はクローラトラック1上に搭載されていないが、パーソナルコンピュータ80をクローラトラック1上に搭載するようにしてもよい。
さらに、図1ないし図6に示された実施態様においては、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンの掘削ビット11によって、掘削をしつつ、リアルタイムで、掘削をしている地盤のN値を、掘削ビット11の深度および掘削エネルギーのとともに、ディスプレイ36に表示するように構成されているが、地盤の掘削が完了した後に、地盤の深さごとに、N値を求めて、掘削ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ36に表示するようにしてもよい。
また、前記実施態様においては、N値を、掘削ビット11の深度および掘削エネルギーの値とともに、ディスプレイ36、56に表示するように構成されているが、掘削エネルギーの値を表示することは必ずしも必要でなく、その一方で、掘削ビット11の深度および掘削エネルギーの値以外のデータを、N値とともに、ディスプレイ36、56に表示するようにしてもよい。
さらに、前記実施態様においては、標準貫入試験がおこなわれ、標準貫入試験用孔が形成された地盤の近傍、たとえば、水平方向に1m離間をした地盤をスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって掘削し、N値と掘削エネルギーの相関関係を求めるように構成されているが、標準貫入試験がおこなわれ、標準貫入試験用孔が形成された地盤とスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって掘削をする地盤との距離は1mに限定されるものではなく、現場の状況に応じ、標準貫入試験がおこなわれ、標準貫入試験用孔が形成された地盤とスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって掘削する地盤との位置関係は任意に決定することができ、標準貫入試験がおこなわれ、標準貫入試験用孔が形成された地盤の近傍の地盤をスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって掘削するようにすることは必ずしも必要でない。
また、前記実施態様においては、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンによって、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削するのに要した掘削時間(s)と推力(MPa)を求め、掘削時間(s)と推力(MPa)を乗算して、掘削エネルギーを算出するようにしているが、深さ1cmの地盤を掘削するごとに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削エネルギーを算出するように構成することは必ずしも必要でなく、深さ2cmの地盤を掘削するごとに、深さ0.5cmの地盤を掘削するごとに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削エネルギーを算出するようにしてもよく、どのくらいの深さの地盤を掘削するごとに、ボーリングロッド10の回転数データ、フィードシリンダー7の油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削エネルギーを算出するかは任意に決定することができる。
さらに、図1ないし図6に示された実施態様においては、標準貫入試験によってN値を求めた地盤の近傍の地盤を、地盤強度計測解析システムのスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを用いて、掘削して、N値と掘削エネルギーとの相関関係を求め、図7ないし図9に示された実施態様においては、標準貫入試験によってN値を求めた地盤の近傍の地盤を、地盤強度計測システムのスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを用いて、掘削して、N値と掘削エネルギーとの相関関係を求めており、また、上述のように、任意の場所の地盤に対して、標準貫入試験をおこなって、N値を求め、標準貫入試験をおこなった地盤の近傍の地盤、たとえば、水平方向に1m離間をした地盤を、スピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンに計測装置を取り付けた任意の地盤強度計測装置によって掘削して、鉛直下向き方向に地盤を掘削するのに要する掘削エネルギーを計測して、N値と掘削エネルギーとの相関関係を求めることもできるが、地盤の硬軟を計測する地盤とは無関係の任意の地盤のN値を標準貫入試験によって求め、標準貫入試験をおこなって、N値を求めた地盤の近傍の地盤を、図1ないし図3に示された地盤強度計測解析システムのスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンまたは図7ないし図9に示された地盤強度計測解析システムのスピンドル型油圧フィード式計測ロータリーボーリングマシンを用いて掘削し、N値と掘削エネルギーとの相関関係を求めるようにすることもできる。
1 クローラトラック
2 台枠
3 ロータリーボーリングマシン本体
4 アウトリガー
5 スピンドルヘッド
6 スピンドル
7 フィードシリンダー
8 チャック
10 ボーリングロッド
11 掘削用ビット
12 回動軸
13 水路トンネル
15 送水ポンプ
16 原動機
17 モータスイッチ
20 深度センサ
21 回転センサ
22 フィード油圧センサ
23 時計
30 水槽
31 給水ポンプ
32 給水ホース
33 ウォーターシーベル
35 地盤強度計測解析装置本体
36 ディスプレイ
37 地盤強度計測解析装置操作部
38 配線ケーブル
39 電源ケーブル
40 コントロールユニット
41 ROM
42 RAM
42A RAMの第一のメモリ領域
42B RAMの第二のメモリ領域
42C RAMの第三のメモリ領域
50 標準貫入試験用孔
50a 標準貫入試験区間
51 ボーリング孔
51a ボーリング区間
55 地盤強度計測装置本体
56 ディスプレイ
57 地盤強度計測装置操作部
60 コントロールユニット
61 ROM
62 RAM
68 出力ポート
70 パーソナルコンピュータのコントローラ
71 パーソナルコンピュータのROM
72 パーソナルコンピュータのRAM
72A パーソナルコンピュータのRAMの第一のメモリ領域
72B パーソナルコンピュータのRAMの第二のメモリ領域
72C パーソナルコンピュータのRAMの第三のメモリ領域
76 ディスプレイ
77 キーボード
78 入力ポート
80 パーソナルコンピュータ

Claims (8)

  1. ロータリーボーリングマシンを備え、少なくとも地盤の硬軟を計測する機能を有する地盤強度計測解析システムであって、
    略水平の軸まわりに回動可能に前記ロータリーボーリングマシンの本体に固定され、スピンドルと、前記スピンドルの両側に配置され、前記スピンドルを上下方向に動かすフィードシリンダーと、先端部に掘削用ビットが取り付けられたボーリングロッドと、前記ボーリングロッドを掴み、前記スピンドルの回転を前記ボーリングロッドに伝えるチャックとを備えたスピンドルヘッドと、
    前記スピンドルを回転可能な原動機と、
    前記ボーリングロッドに水を供給する送水ポンプと、
    前記掘削用ビットの深度を計測する深度センサと、
    前記ボーリングロッドの回転数を計測する回転センサと、
    前記フィードシリンダーのフィード圧力を計測するフィード油圧センサと、
    時間を計測する時計と、
    前記深度センサが計測した深度データに基づいて、前記掘削ビットが所定の深さの地盤を掘削するごとに、前記深度センサが計測した深度データ、前記回転センサが計測した前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィード油圧センサが計測した前記フィードシリンダーの油圧データおよび前記時計が計測した経過時間データを第一のメモリに格納する地盤強度計測解析デバイスと
    を備えたことを特徴とする地盤強度計測解析システム。
  2. 前記地盤強度計測解析システムの前記地盤強度計測解析デバイスが、さらに、
    前記深度センサが計測した深度データに基づいて、前記掘削ビットが所定の深さの地盤を掘削するごとに、前記第一のメモリに格納された前記回転センサが計測した前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィード油圧センサが計測した前記フィードシリンダーの油圧データおよび前記時計が計測した経過時間データに基づいて、掘削に要する掘削エネルギーを算出する制御手段と、
    あらかじめ求められた掘削エネルギーと標準貫入試験によって求められたN値との相関関係を示す基準データを格納する第二のメモリを備え、
    前記地盤強度計測解析デバイスが、前記第二のメモリに格納されている前記基準データにしたがって、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび前記経過時間データに基づいて、前記制御手段が算出した掘削エネルギーに対応するN値を、地盤の硬軟を示す指標として、算出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の地盤強度計測解析システム。
  3. 標準貫入試験により、標準貫入試験用孔を形成し、所定の深度の標準貫入試験区間のN値を求め、N値を求めた前記標準貫入試験用孔の近傍で、前記ロータリーボーリングマシンによって地盤の掘削をおこない、前記深度センサによって前記掘削ビットの深度を計測して、前記掘削ビットの深度データを生成し、前記回転センサによって前記ボーリングロッドの回転数を計測して、前記ボーリングロッドの回転数データを生成し、前記フィード油圧センサによってフィードシリンダーのフィード圧力を計測して、フィードシリンダーの油圧データを生成し、前記時計によって経過時間を計測して、経過時間データを生成し、前記地盤強度計測解析デバイスが、生成された前記掘削ビットの深度データ、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、前記標準貫入試験においてN値を求めた前記標準貫入試験区間の深度に対応する深度を有する区間を掘削するために要する掘削エネルギーを算出し、標準貫入試験によって求められた前記標準貫入試験区間のN値との相関関係を求めることによって、前記基準データが生成されていることを特徴とする請求項2に記載の地盤強度計測解析システム。
  4. 標準貫入試験により、標準貫入試験用孔を形成し、所定の深度の標準貫入試験区間のN値を求め、N値を求めた前記標準貫入試験用孔の近傍で、前記ロータリーボーリングマシンとは異なるロータリーボーリングマシンによって地盤の掘削をおこない、前記深度センサによって前記掘削ビットの深度を計測して、前記掘削ビットの深度データを生成し、前記回転センサによって前記ボーリングロッドの回転数を計測して、前記ボーリングロッドの回転数データを生成し、前記フィード油圧センサによってフィードシリンダーのフィード圧力を計測して、フィードシリンダーの油圧データを生成し、前記時計によって経過時間を計測して、経過時間データを生成し、前記地盤強度計測解析デバイスとは異なる地盤強度計測解析デバイスが、生成された前記掘削ビットの深度データ、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、前記標準貫入試験においてN値を求めた前記標準貫入試験区間の深度に対応する深度を有する区間を掘削するために要する掘削エネルギーを算出し、標準貫入試験によって求められた前記標準貫入試験区間のN値との相関関係を求めることによって、前記基準データが生成されていることを特徴とする請求項2に記載の地盤強度計測解析システム。
  5. さらに、前記第一のメモリに格納された前記深度センサが計測した深度データに基づいて、前記掘削ビットが所定の深さの地盤を掘削するごとに、前記第一のメモリに格納された前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、掘削に要する掘削エネルギーを算出する地盤強度解析デバイスを備え、
    前記地盤強度解析デバイスが、あらかじめ求められた、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび前記経過時間データに基づいて算出された掘削エネルギーと標準貫入試験によって求められたN値との相関関係を示す基準データを格納する第三のメモリを備え、
    前記地盤強度計測解析デバイスが、計測をしたデータを記録媒体にコピー可能な出力ポートを備え、
    前記地盤強度解析デバイスが、前記記録媒体に書き込まれたデータを読み取り可能な入力ポートを備えていることを特徴とする請求項1に記載の地盤強度計測解析システム。
  6. 標準貫入試験により、標準貫入試験用孔を形成し、所定の深度の標準貫入試験区間のN値を求め、N値を求めた前記標準貫入試験用孔の近傍で、前記ロータリーボーリングマシンによって地盤の掘削をおこない、前記深度センサによって前記掘削ビットの深度を計測して、前記掘削ビットの深度データを生成し、前記回転センサによって前記ボーリングロッドの回転数を計測して、前記ボーリングロッドの回転数データを生成し、前記フィード油圧センサによってフィードシリンダーのフィード圧力を計測して、フィードシリンダーの油圧データを生成し、前記時計によって経過時間を計測して、経過時間データを生成し、前記地盤強度解析デバイスが、生成された前記掘削ビットの深度データ、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、前記標準貫入試験においてN値を求めた前記標準貫入試験区間の深度に対応する深度を有する区間を掘削するために要する掘削エネルギーを算出し、標準貫入試験によって求められた前記標準貫入試験区間のN値との相関関係を求めることによって、前記地盤強度解析デバイスの前記第三のメモリに格納された前記基準データが生成されていることを特徴とする請求項5に記載の地盤強度計測解析システム。
  7. 標準貫入試験により、標準貫入試験用孔を形成し、所定の深度の標準貫入試験区間のN値を求め、N値を求めた前記標準貫入試験用孔の近傍で、前記ロータリーボーリングマシンとは異なるロータリーボーリングマシンによって地盤の掘削をおこない、前記深度センサによって前記掘削ビットの深度を計測して、前記掘削ビットの深度データを生成し、前記回転センサによって前記ボーリングロッドの回転数を計測して、前記ボーリングロッドの回転数データを生成し、前記フィード油圧センサによってフィードシリンダーのフィード圧力を計測して、フィードシリンダーの油圧データを生成し、前記時計によって経過時間を計測して、経過時間データを生成し、前記地盤強度解析デバイスとは異なる地盤強度解析デバイスが、生成された前記掘削ビットの深度データ、前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィードシリンダーの油圧データおよび経過時間データに基づいて、前記標準貫入試験においてN値を求めた前記標準貫入試験区間の深度に対応する深度を有する区間を掘削するために要する掘削エネルギーを算出し、標準貫入試験によって求められた前記標準貫入試験区間のN値との相関関係を求めることによって、前記第三のメモリに格納された前記基準データが生成されている請求項5に記載の地盤強度計測解析システム。
  8. 前記地盤強度計測解析デバイスが、前記深度センサによって計測された深度データ、前記回転センサによって計測された前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィード油圧センサによって計測された前記フィードシリンダーのフィード圧力データおよび前記時計によって計測された経過時間データを、前記記録媒体にコピー可能で、前記地盤強度解析デバイスが、前記深度センサによって計測された深度データ、前記回転センサによって計測された前記ボーリングロッドの回転数データ、前記フィード油圧センサによって計測された前記フィードシリンダーのフィード圧力データおよび前記時計によって計測された経過時間データを前記記録媒体から読み取り可能に構成されていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の地盤強度計測解析システム。
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