JP2014231532A - 模様形成用樹脂組成物、並びに、模様を有する樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ABS系樹脂の樹脂成形品に、その機械物性を著しく低下させることなく、模様を形成することを可能にする模様形成用樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】ポリフェニレンエーテル樹脂と、ポリスチレン樹脂と、を含む模様形成用樹脂組成物。当該樹脂組成物は、ABS系樹脂を当該樹脂組成物とともに成形して模様を有する樹脂成形品を製造するために用いられる。
【選択図】図1
【解決手段】ポリフェニレンエーテル樹脂と、ポリスチレン樹脂と、を含む模様形成用樹脂組成物。当該樹脂組成物は、ABS系樹脂を当該樹脂組成物とともに成形して模様を有する樹脂成形品を製造するために用いられる。
【選択図】図1
Description
本発明は模様形成用樹脂組成物、並びに、模様を有する樹脂成形品及びその製造方法に関する。
住宅建材等の用途において、意匠性のために、樹脂成形品の表面に、複数の色調から構成される模様を形成することが求められることがある。そのため、例えば、塩化ビニル樹脂(例えば、硬質塩化ビニル樹脂)、ポリプロピレン樹脂及びポリエチレン樹脂(例えば、高密度ポリエチレン)等のオレフィン系樹脂、並びに、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂と、木粉又は上記熱可塑性樹脂と非相溶の状態で混ざる樹脂(例えば、熱硬化性樹脂)とを用いることによって、木目調及びマーブル調等の模様を有する樹脂成形品が従来から製造されている(特許文献1及び2を参照)。
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)等のABS系樹脂は、表面の光沢が良く、着色性、剛性、耐衝撃性、耐熱性及び耐薬品性等の物性のバランスに優れている熱可塑性樹脂である。
しかしながら、ABS系樹脂の成形品に上述のような従来の方法により模様を形成すると、ABS系樹脂の優れた特性が損なわれるという問題があった。例えば、ABS樹脂に模様を形成するための熱硬化性樹脂又は木粉を混合すると、機械物性が著しく低下する傾向がある。また、大半の汎用樹脂はABS系樹脂と均一に相溶してしまうため、汎用樹脂を用いてABS系樹脂の成形品に模様を形成することは困難であった。
そこで、本発明は、ABS系樹脂の樹脂成形品に、その機械物性を著しく低下させることなく、模様を形成することを可能にする模様形成用樹脂組成物を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、ABS系樹脂を、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン樹脂とを含む樹脂組成物とともに成形すると、機械物性を著しく低下させることなく、マーブル調及び木目調等の模様を有する樹脂成形品を製造することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はポリフェニレンエーテル樹脂と、ポリスチレン樹脂と、を含む模様形成用樹脂組成物に関する。本発明に係る樹脂組成物は、ABS系樹脂を当該樹脂組成物とともに成形して模様を有する樹脂成形品を製造するために用いられる。
本発明に係る模様形成用樹脂組成物によれば、ABS系樹脂の成形品に、その機械物性を著しく低下させることなく、模様を形成することが可能である。
樹脂組成物を構成するポリフェニレンエーテル樹脂の量は、ポリフェニレンエーテル樹脂及びポリスチレン樹脂の総量に対して10〜90質量%であることが好ましい。
模様形成用樹脂組成物は、0.5〜5.0mmの粒径を有する粒状物であることが好ましい。
本発明は、ABS系樹脂を上記模様形成用樹脂組成物とともに成形する工程を備える、模様を有する樹脂成形品の製造方法も提供する。また本発明は、係る製造方法によって得ることのできる樹脂成形品に関する。
本発明によれば、ABS系樹脂の樹脂成形品に、その機械物性を著しく低下させることなく、模様を形成することを可能にする模様形成用樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る模様形成用樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル樹脂と、ポリスチレン樹脂とを含む。
本実施形態に係る模様形成用樹脂組成物は、ABS系樹脂を主成分として含む樹脂成形品の表面に、色調又は光沢が異なる2以上の部分から構成される模様を形成するために用いられる。形成される模様は、例えば、マーブル調、木目調若しくは石目調の模様、又は斑点模様である。これらの模様は、ABS系樹脂と模様形成用樹脂組成物との色の違い及び光沢の違い等によって形成され得る。
本実施形態において、ABS系樹脂には、アクリル酸ブチルゴム−アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂(AAS樹脂)、アクリロニトリル−エチレン−プロピレンゴム−スチレン共重合樹脂(AES樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−α−メチルスチレン共重合樹脂及びアクリロニトリル−メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合樹脂等が含まれる。
本実施形態に係る模様形成用樹脂組成物は、特に、ABS樹脂に好ましく適用される。市販されているABS樹脂としては、例えば、サンタックAT−08(日本エイアンドエル社製、商品名)及びトヨラック700−314(東レ(株)製、商品名)が挙げられる。
ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)は、特に制限はなく、PPE樹脂と他の熱可塑性樹脂とのアロイである変性PPE樹脂であってもよい。PPE樹脂とポリスチレン樹脂とのアロイを用いることもできる。市販されるPPE樹脂の具体例としては、ユピエースPX−100L(三菱エンジニアリング プラスチックス(株)製)が挙げられる。
ポリスチレン樹脂(PS樹脂)は、特に制限はなく、例えば、汎用ポリスチレン樹脂(GPPS樹脂)、又は、GPPS樹脂及びゴムを含むアロイである耐衝撃性ポリスチレン(HIPS樹脂)であってもよい。市販されるPS樹脂の具体例としては、ディックスチレン CR−3500(DIC株式会社製)が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
PPE樹脂の量が増えると、模様形成用樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)が上がる傾向がある。そのため、PPE樹脂とPS樹脂との比率を変えることで、任意のTgを有する模様形成用樹脂組成物を得ることができる。すなわち、樹脂成形品の成形温度における模様形成用樹脂組成物の溶融粘度を、幅広く変化させることができる。模様形成用樹脂組成物の溶融粘度の変化に基づいて、成形品中の模様形成用樹脂組成物の分散状態を変化させて、様々な模様を有する樹脂成形品を製造することができる。
PPE樹脂の量は、PPE樹脂及びPS樹脂の総量に対して10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましい。変性PPE樹脂を用いる場合、変性PPE樹脂に含まれるPPE樹脂の量が、上記数値範囲内であることが好ましい。
PPE樹脂の量がPPE樹脂及びPS樹脂の総量に対して10質量%未満であると、ABS系樹脂の成形温度において、ABS系樹脂と模様形成用樹脂組成物とが均一に混ざって、効果的に模様を形成することが困難になる傾向がある。一方、PPE樹脂の量がPPE樹脂及びPS樹脂の総量に対して90質量%を超えると、ABS系樹脂の成形温度において、模様形成用樹脂組成物が溶融しにくくなって、樹脂成形品の生産性が低下する傾向がある。例えば、射出成形機のノズルの目詰まり及び押出成形機の先端部分にあるブレーカープレ−トの目詰まり等が起こる可能性がある。
PPE樹脂とPS樹脂との量の比率は、例えば、樹脂組成物のTg又はMFR(メルトフローレート)から算出することができる。Tgは、例えば熱分析装置(DSC)を用いて求めることができる。
模様形成用樹脂組成物は、着色剤を更に含んでもよい。着色剤は、例えば、有機顔料、無機顔料、パール顔料及び油溶性染料から選ばれる。着色剤としては、PPE樹脂、PS樹脂及びABS系樹脂に耐性のあるものが好ましい。顔料は、金属石鹸等により処理されていてもよい。着色剤の量は、所望の色調が付与される範囲で適宜調整されるが、例えば、樹脂組成物の質量に対して0.1〜2.0質量%程度である。
有機顔料は、特に制限されないが、例えば、ペリレンレッド(C.I.Pigment Red178)、キナクリドンレッド(C.I.Pigment 122、202)、アンスラキノンエロー(C.I.Pigment Yellow 147)、ベンズイミザゾロンエロー(C.I.Pigment Yellow 180、181)、モノアゾレーキエロー(C.I.Pigment 183)、銅フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue15−1)及び銅フタロシアニングリーン(C.I.Pigment Green 7)から選ばれる。
無機顔料は、特に制限されないが、例えば、二酸化チタン(C.I.Pigment White 6)、硫化亜鉛(C.I.Pigment White 22)、カーボンブラック(C.I.Pigment Black 7)、焼成ブラック(C.I.Pigment Black 28)、ビスマスバナデートエロー(C.I.Pigment Yellow 184)、ニッケルチタンエロー(C.I.Pigment Yellow 53)、クロムチタンエロー(C.I.Pigment Brown 24)、弁柄(C.I.Pigment Red 101)、酸化クロム(C.I.Pigment Green 17)、コバルトグリーン(C.I.Pigment Green 19)、群青(C.I.Pigment Blue 29)、コバルトブルー(C.I.Pigment Blue28)、群青バイオレット(C.I.Pigment Violet 15)及びアルミニウム(C.I.Pigment matal 1)から選ばれる。
パール顔料は、特に制限されないが、例えば、酸化チタンや酸化鉄等の金属酸化物で被覆された雲母から選ばれる。
油溶性染料は、特に制限されないが、例えば、キノン系エロー(C.I.Solvent Yellow33、Disperse Yellow 54、160)、ペリノン系オレンジ(C.I.Solvent Orange 60)、ペリノン系レッド(C.I.Solvent Red 135、179)、アンスラキノン系レッド(C.I.Solvent Red 52、168、207、C.I.Desperse Red 22、60、C.I.Desperse Violet 31)、アンスラキノン系ブルー(C.I.Solvent Blue 63、87、94、97)、アンスラキノン系グリーン(C.I.Solvent Green 3、20)及びアンスラキノン系バイオレット(C.I.Solvent Violet 13、36、C.I.Disperse Violet 28)から選ばれる。
本実施形態に係る模様形成用樹脂組成物は、必要により、熱安定剤、耐侯剤、発泡剤、帯電防止剤、難燃剤及び充填剤等の他の成分を更に含んでもよい。
本実施形態に係る模様形成用樹脂組成物は、0.5〜5.0mmの粒径を有する粒状物(ペレット)であることが好ましい。この粒径は1.0〜3.0mmであることがより好ましい。粒状の樹脂組成物の粒径を変化させることで、模様の形状等を任意に制御することが可能である。この粒径が0.5mm未満であると、ABS系樹脂と模様形成用樹脂組成物とが均一に混ざり易くなるため、模様を有する樹脂成形品の製造が容易でなくなる傾向がある。粒径が5.0mmを超えると、射出成形機の先端ノズルに上記粒状物が詰まり易くなり、射出成形が難しくなる傾向がある。上記粒径は、粒状物の最大幅である。
模様形成用樹脂組成物の粒状物であるペレットは、例えば、PPE樹脂とPS樹脂とを、必要により着色剤等とともに、押出機を用いて混錬する方法により、得ることができる。PPE樹脂、PS樹脂及び着色剤等を含む混合物を単軸押出機又は二軸押出機のホッパー内に投入して、模様形成用樹脂組成物のペレットを製造してもよい。
模様形成用樹脂組成物のペレットの大きさをコントロールするために、例えば、樹脂組成物が押出機ダイスから水槽を通り、ペレタイズされるときのペレタイザーの引取り速度を制御することができる。この引取り速度を大きくすると、細くて小さなペレットが得られる傾向があり、引取り速度を小さくすると、太く大粒のペレットが得られる傾向がある。このようにペレットのサイズを変えることにより、色々な大きさの模様を形成することが可能である。
模様形成用樹脂組成物の粒状物を製造するときの温度は、特に制限はないが、270〜300℃が好ましい。
ABS系樹脂を、本実施形態に係る模様形成用樹脂組成物とともに成形する工程を含む方法により、ABS系樹脂を含み模様を有する樹脂成形品を製造することができる。
模様を有する樹脂成形品を得るための成形方法は、ABS系樹脂を成形するために通常用いられている方法等から、適宜選択することができる。例えば、射出成形法、及び押出成形法が好ましく用いられる。
樹脂成形品を製造する際、1種の模様形成用樹脂組成物を用いてもよいし、組成の異なる2種以上の模様形成用樹脂組成物を組み合わせて用いてもよい。例えば、互いに色が異なる2種以上の模様形成用樹脂組成物を併用してもよいし、PPE樹脂とPS樹脂との比率が異なる2種以上の模様形成用樹脂組成物を併用してもよい。
成形に用いられる模様形成用樹脂組成物の量は、特に制限されないが、ABS系樹脂100質量部に対して、0.5〜5.0質量部であることが好ましい。模様形成用樹脂組成物の量が少ないと、樹脂成形品の模様が目立ち難くなり、模様形成用樹脂組成物の量が多いと、模様のコントラストが着き難く、又模様を有する樹脂成形品の機械物性及び成形収縮性が低下する可能性がある。
ABS系樹脂を模様形成用樹脂組成物とともに成形するときの温度(成形温度)は、特に制限されないが、200℃〜270℃が好ましく、230℃〜250℃がより好ましい。成形温度がこのような温度範囲であることによって、半溶融状態の模様形成用樹脂が、溶融状態のABS系樹脂に適度に拡散して、意匠性に優れる模様が形成され易い。
模様形成用樹脂組成物及びABS系樹脂を予め混合してから、これらの混合物を成形してもよい。また、模様形成用樹脂組成物及びABS系樹脂を別々に成形機に供給して、これらを混合しながら成形してもよい。
以下、本発明について、実施例を挙げて更に詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
下記表1に示す割合で各材料を予め、ドラムタンブラーで、常温にて混合後、各実施例及び比較例の模様形成用樹脂組成物のペレットを作製した。
射出成形法による模様を有する樹脂成形品の製造
ABS樹脂(日本エイアンドエル社製、商品名:サンタックAT−08)のペレット100質量部に、各実施例又は比較例のペレット3質量部を、ドラムタンブラーで混合した。得られた混合物を、縦80mm×横50mmであり、深さが段階的に3mm、2mm及び1mmに変化している成形金型を用いて射出成形して、3段プレートの樹脂成形品を得た。図1に得られた樹脂成形品の写真を示す。実施例1の樹脂成形品は直径2mm程度の斑点を含むマーブル調の黒い模様を有していた。実施例2の樹脂成形品は直径1.5mm程度の斑点を含むマーブル調の青い模様を有していた。実施例3の樹脂成形品は直径1mm程度の斑点を含むマーブル調の茶色い模様を有していた。これに対し、比較例1の場合、未溶融のペレットが射出成形機の先端のノズルに詰まり、樹脂成形品を製造できなかった。比較例2では、模様形成用樹脂組成物とABS樹脂とが均一に混ざってしまい、模様のない均一な色調の樹脂成形品が得られた。
ABS樹脂(日本エイアンドエル社製、商品名:サンタックAT−08)のペレット100質量部に、各実施例又は比較例のペレット3質量部を、ドラムタンブラーで混合した。得られた混合物を、縦80mm×横50mmであり、深さが段階的に3mm、2mm及び1mmに変化している成形金型を用いて射出成形して、3段プレートの樹脂成形品を得た。図1に得られた樹脂成形品の写真を示す。実施例1の樹脂成形品は直径2mm程度の斑点を含むマーブル調の黒い模様を有していた。実施例2の樹脂成形品は直径1.5mm程度の斑点を含むマーブル調の青い模様を有していた。実施例3の樹脂成形品は直径1mm程度の斑点を含むマーブル調の茶色い模様を有していた。これに対し、比較例1の場合、未溶融のペレットが射出成形機の先端のノズルに詰まり、樹脂成形品を製造できなかった。比較例2では、模様形成用樹脂組成物とABS樹脂とが均一に混ざってしまい、模様のない均一な色調の樹脂成形品が得られた。
実施例1〜3で得られた樹脂成形品の比重、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃値及び熱変形温度を測定した。対照試験として、ABS樹脂のみからなる樹脂成形品について同様の測定を行った。各試験は、下記表2に示す国際規格(ISO規格)に基づいた試験方法によって行った。結果を表2に示す。実施例1〜3の樹脂成形品は、比重、曲げ強度、曲げ弾性率及び熱変形温度に関して、ABS樹脂と同程度の物性を示すことが分かった。
押出成形法による模様を有する樹脂成形品の製造
ABS樹脂(東レ(株)製、商品名:トヨラック700−314)のペレット100質量部に、各実施例又は比較例の樹脂組成物からなるペレットを5質量部、押出機ホッパー上に設置された自動計量混合装置で配合し、押出成形して、樹脂成形品を得た。その結果、実施例1〜3のペレットを用いた場合は木目調の筋引き模様を有する樹脂成形品が得られた。これに対し、比較例1のペレットは、ブレーカプレートで堰きとめられてしまった。そのため、ABS樹脂のみがダイス口から出て、模様のない樹脂成形品が得られた。比較例2のペレットは、ABS樹脂と均一に混ざってしまい、木目模様のない均一な色調の樹脂成形品が得られた。
ABS樹脂(東レ(株)製、商品名:トヨラック700−314)のペレット100質量部に、各実施例又は比較例の樹脂組成物からなるペレットを5質量部、押出機ホッパー上に設置された自動計量混合装置で配合し、押出成形して、樹脂成形品を得た。その結果、実施例1〜3のペレットを用いた場合は木目調の筋引き模様を有する樹脂成形品が得られた。これに対し、比較例1のペレットは、ブレーカプレートで堰きとめられてしまった。そのため、ABS樹脂のみがダイス口から出て、模様のない樹脂成形品が得られた。比較例2のペレットは、ABS樹脂と均一に混ざってしまい、木目模様のない均一な色調の樹脂成形品が得られた。
本発明に係る模様形成用樹脂組成物を用いて、ABS系樹脂の成形品に模様を形成することにより、ABS系樹脂の優れた機械的物性等を生かしつつ、意匠性が求められる用途の樹脂成形品を提供することができる。本発明により提供される樹脂成形品は、例えば、幅木、手摺、ベンチ及び雨樋等の住宅建材用の製品、建設資材、食品用の容器等の家庭用品、並びに、家具等の用途において有用である。
Claims (5)
- ポリフェニレンエーテル樹脂と、ポリスチレン樹脂と、を含む樹脂組成物であって、
ABS系樹脂を当該樹脂組成物とともに成形して模様を有する樹脂成形品を製造するために用いられる、模様形成用樹脂組成物。 - 前記ポリフェニレンエーテル樹脂の量が、前記ポリフェニレンエーテル樹脂及び前記ポリスチレン樹脂の総量に対して10〜90質量%である、請求項1に記載の模様形成用樹脂組成物。
- 0.5〜5.0mmの粒径を有する粒状物である、請求項1又は2に記載の模様形成用樹脂組成物。
- ABS系樹脂を、請求項1〜3のいずれか一項に記載の模様形成用樹脂組成物とともに成形する工程を備える、模様を有する樹脂成形品の製造方法。
- 請求項4に記載の製造方法によって得ることのできる、樹脂成形品。
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