JP3340156B2 - 合成樹脂用模様着色材料及びその製造方法並びに着色模様を有する合成樹脂成形体 - Google Patents
合成樹脂用模様着色材料及びその製造方法並びに着色模様を有する合成樹脂成形体Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱可塑性合成樹脂成
形体に不定形な着色模様を施す場合に好適に使用される
合成樹脂用模様着色材料及びその製造方法並びに着色模
様を有する合成樹脂成形体に関する。
形体に不定形な着色模様を施す場合に好適に使用される
合成樹脂用模様着色材料及びその製造方法並びに着色模
様を有する合成樹脂成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数色の着色模様を有する合成樹
脂成形体を製造する方法としては、例えば、特開昭64
−42214号公報に記載されたもののように、溶融粘
度の異なる2種の着色樹脂を混合して成形する方法や、
糸状、フレーク状、粒状の無機フィラーやポリエステル
等の各種不活性物質を不溶融状態で樹脂に混合して成形
する方法がある。
脂成形体を製造する方法としては、例えば、特開昭64
−42214号公報に記載されたもののように、溶融粘
度の異なる2種の着色樹脂を混合して成形する方法や、
糸状、フレーク状、粒状の無機フィラーやポリエステル
等の各種不活性物質を不溶融状態で樹脂に混合して成形
する方法がある。
【0003】また、特殊な金型や装置を用いた混色また
は多色成形方法(株式会社プラスチックエージ発行「射
出成形」に記載)や、特開平3−200841号公報に
記載されたもののように、架橋オレフィン重合体を使っ
たポリプロピレンを中心とするオレフィン系樹脂用の模
様着色材料を用いたもの等がある。
は多色成形方法(株式会社プラスチックエージ発行「射
出成形」に記載)や、特開平3−200841号公報に
記載されたもののように、架橋オレフィン重合体を使っ
たポリプロピレンを中心とするオレフィン系樹脂用の模
様着色材料を用いたもの等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したこ
れらの方法はいずれも次のような問題があった。すなわ
ち、溶融粘度の差を利用する方法では、実施可能な成形
形態に一定の限度があって自由な操作が困難であり、特
殊な金型や装置を用いる方法では、生産設備として汎用
性を欠き商品価格の上昇につながることとなるといった
問題があった。
れらの方法はいずれも次のような問題があった。すなわ
ち、溶融粘度の差を利用する方法では、実施可能な成形
形態に一定の限度があって自由な操作が困難であり、特
殊な金型や装置を用いる方法では、生産設備として汎用
性を欠き商品価格の上昇につながることとなるといった
問題があった。
【0005】また、架橋ポリオレフィン重合体を使った
模様着色材料では、上記した問題は解決されるが、オレ
フィン系樹脂以外の合成樹脂への利用は物性値が著しく
低下するために応用範囲に制約があるといった問題があ
った。本発明は、美しく鮮明な不定形模様や、流れ模
様、斑模様入りの熱可塑性合成樹脂成形体をより簡便な
手法で製造することができる合成樹脂用模様着色材料及
びその製造方法並びに着色模様を有する合成樹脂成形体
を提供することを目的としている。
模様着色材料では、上記した問題は解決されるが、オレ
フィン系樹脂以外の合成樹脂への利用は物性値が著しく
低下するために応用範囲に制約があるといった問題があ
った。本発明は、美しく鮮明な不定形模様や、流れ模
様、斑模様入りの熱可塑性合成樹脂成形体をより簡便な
手法で製造することができる合成樹脂用模様着色材料及
びその製造方法並びに着色模様を有する合成樹脂成形体
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案される本発明の合成樹脂用模様着色材料は、染料
又は顔料をポリアミド樹脂及び変性ポリスチレン樹脂に
配合し、加熱混練して部分架橋構造とし、造粒した後、
粒状又は粉状体としている。また、前記変性ポリスチレ
ン樹脂として、スチレンとカルボン酸基、無水カルボン
酸基又はグリシジル基を有するビニルモノマーとの共重
合体が採用される。
に提案される本発明の合成樹脂用模様着色材料は、染料
又は顔料をポリアミド樹脂及び変性ポリスチレン樹脂に
配合し、加熱混練して部分架橋構造とし、造粒した後、
粒状又は粉状体としている。また、前記変性ポリスチレ
ン樹脂として、スチレンとカルボン酸基、無水カルボン
酸基又はグリシジル基を有するビニルモノマーとの共重
合体が採用される。
【0007】加えて、前記ポリアミド樹脂100重量部
に対して前記変性ポリスチレン樹脂を1〜150重量部
を配合してなるものとした。また、同時に提案される合
成樹脂用模様着色材料の製造方法としては、前記した合
成樹脂用模様着色材料を混練機で加熱溶融混練してポリ
アミド樹脂と変性ポリスチレン樹脂とを反応させて部分
的な架橋構造とし、粒状の合成樹脂用模様着色材料を得
ることを特徴とするものとした。
に対して前記変性ポリスチレン樹脂を1〜150重量部
を配合してなるものとした。また、同時に提案される合
成樹脂用模様着色材料の製造方法としては、前記した合
成樹脂用模様着色材料を混練機で加熱溶融混練してポリ
アミド樹脂と変性ポリスチレン樹脂とを反応させて部分
的な架橋構造とし、粒状の合成樹脂用模様着色材料を得
ることを特徴とするものとした。
【0008】更に、前記した製造方法によって得られた
粒状の合成樹脂用模様着色材料を粉砕することによって
粉状体からなる合成樹脂用模様着色材料を得ることを特
徴とするものとした。一方、合成樹脂成形体として、前
記した合成樹脂用模様着色材料と合成樹脂をブレンドし
て成形してなるものとした。
粒状の合成樹脂用模様着色材料を粉砕することによって
粉状体からなる合成樹脂用模様着色材料を得ることを特
徴とするものとした。一方、合成樹脂成形体として、前
記した合成樹脂用模様着色材料と合成樹脂をブレンドし
て成形してなるものとした。
【0009】更に、合成樹脂100重量部に対して0.
1〜50重量部の合成樹脂用模様着色材料をブレンドし
て成形してなるものとした。
1〜50重量部の合成樹脂用模様着色材料をブレンドし
て成形してなるものとした。
【0010】
【発明の具体的構成】次に、本発明の具体的構成を説明
をする。 [1]合成樹脂用模様着色材料 本発明の模様着色材料は、染料、顔料を、ポリアミド樹
脂とポリスチレン樹脂に配合させ、加熱混練して部分的
な架橋構造としているため、熱可塑性合成樹脂の成形加
工時の温度下では、軟化するだけで完全に溶融しない特
性を呈する。 (1)染料、顔料 本発明で用いられる染料、顔料とは、一般的に用いられ
る合成樹脂練込用の油性染料や有機顔料、無機顔料であ
り、その含有量は、得ようとする模様の程度に応じて、
また染料、顔料の種類に応じて最適量が決定される。 (2)ポリアミド樹脂 本発明で用いるポリアミド樹脂とは、ヘキサメチレンジ
アミン、デカメリレンジアミン、ドデカメリレンジアミ
ン、2.2.4−または2.2.4−トリメリルヘキサ
メリレンジアミン、1、3−または1、4−ビス(アミ
ノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘ
キシルメタン)、m−またはp−キシリレンジアミン等
の脂肪族、脂環族または芳香族ジアミンと、アジピン
酸、スペリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、テレフタル酸等のジカルボン酸またはその誘導体
との重縮合によって得られるポリアミド、ε−カプロラ
クタム、ω−ラルロラクタム、等のラクタムから得られ
るポリアミド、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウ
ンデカン酸の縮合によって得られるポリアミド、これら
ポリアミドの混合物等が例示される。具体的にはポリカ
プロアミド、ポリヘキサメリレンアジパミド、ポリヘキ
サメレンセバカミド、ポリドデカンアミドおよびこれら
を主成分とする共重合ポリマミドである。具体的には、
ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレン
アジパミド(ナイロン66)が好ましい。分子量の制限
は特にないが、通常、相対粘度(JIS K−681
0)2〜5の範囲のポリアミドを用いる。 (変性ポリスチレン樹脂)本発明でいう変性ポリスチレ
ン樹脂とは、スチレンと他のビニルモノマーとの共重合
体をいい、例えば、スチレン・無水マレイン酸共重合
体、スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・酢酸ビ
ニル重合体、スチレン・アクリルニトリル・グリシジル
アクリレート共重合体等が代表的である。特に、スチレ
ンとカルボン酸、無水カルボン酸、グリシジル基を有す
るビニルモノマーとの共重合体が望ましい。 [模様着色材料の製造方法]本発明の合成樹脂用模様着
色材料は、染料、顔料に、ポリアミド樹脂、変性ポリス
チレン樹脂をベース材料として配合し、加熱混練して、
部分的な架橋構造とした後造粒化させ、そのまま粒状体
として、あるいは更に粉砕して粉体として使用する。 (1)混練および造粒 本発明の製造方法では、染料、顔料及びポリアミド樹
脂、変性ポリエステル樹脂は、ヘンシェルミキサー、V
ブレンダー、タンブラーを用いて混合した後、加熱溶融
混練して部分的な架橋構造を得た後、造粒機で造粒す
る。このとき、良好な粒状体を得るために各種のヒンダ
ートフェノール系安定剤、硫黄系安定剤、リン系安定剤
等を添加することが望ましい。
をする。 [1]合成樹脂用模様着色材料 本発明の模様着色材料は、染料、顔料を、ポリアミド樹
脂とポリスチレン樹脂に配合させ、加熱混練して部分的
な架橋構造としているため、熱可塑性合成樹脂の成形加
工時の温度下では、軟化するだけで完全に溶融しない特
性を呈する。 (1)染料、顔料 本発明で用いられる染料、顔料とは、一般的に用いられ
る合成樹脂練込用の油性染料や有機顔料、無機顔料であ
り、その含有量は、得ようとする模様の程度に応じて、
また染料、顔料の種類に応じて最適量が決定される。 (2)ポリアミド樹脂 本発明で用いるポリアミド樹脂とは、ヘキサメチレンジ
アミン、デカメリレンジアミン、ドデカメリレンジアミ
ン、2.2.4−または2.2.4−トリメリルヘキサ
メリレンジアミン、1、3−または1、4−ビス(アミ
ノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘ
キシルメタン)、m−またはp−キシリレンジアミン等
の脂肪族、脂環族または芳香族ジアミンと、アジピン
酸、スペリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、テレフタル酸等のジカルボン酸またはその誘導体
との重縮合によって得られるポリアミド、ε−カプロラ
クタム、ω−ラルロラクタム、等のラクタムから得られ
るポリアミド、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウ
ンデカン酸の縮合によって得られるポリアミド、これら
ポリアミドの混合物等が例示される。具体的にはポリカ
プロアミド、ポリヘキサメリレンアジパミド、ポリヘキ
サメレンセバカミド、ポリドデカンアミドおよびこれら
を主成分とする共重合ポリマミドである。具体的には、
ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレン
アジパミド(ナイロン66)が好ましい。分子量の制限
は特にないが、通常、相対粘度(JIS K−681
0)2〜5の範囲のポリアミドを用いる。 (変性ポリスチレン樹脂)本発明でいう変性ポリスチレ
ン樹脂とは、スチレンと他のビニルモノマーとの共重合
体をいい、例えば、スチレン・無水マレイン酸共重合
体、スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・酢酸ビ
ニル重合体、スチレン・アクリルニトリル・グリシジル
アクリレート共重合体等が代表的である。特に、スチレ
ンとカルボン酸、無水カルボン酸、グリシジル基を有す
るビニルモノマーとの共重合体が望ましい。 [模様着色材料の製造方法]本発明の合成樹脂用模様着
色材料は、染料、顔料に、ポリアミド樹脂、変性ポリス
チレン樹脂をベース材料として配合し、加熱混練して、
部分的な架橋構造とした後造粒化させ、そのまま粒状体
として、あるいは更に粉砕して粉体として使用する。 (1)混練および造粒 本発明の製造方法では、染料、顔料及びポリアミド樹
脂、変性ポリエステル樹脂は、ヘンシェルミキサー、V
ブレンダー、タンブラーを用いて混合した後、加熱溶融
混練して部分的な架橋構造を得た後、造粒機で造粒す
る。このとき、良好な粒状体を得るために各種のヒンダ
ートフェノール系安定剤、硫黄系安定剤、リン系安定剤
等を添加することが望ましい。
【0011】また、染料、顔料の分散を良くするため
に、ステアリン酸金属塩、オレイン酸金属塩、低分子量
ポリエチレン等の分散剤を添加することも可能である。 (2)粉砕 このようにして、造粒機によって得られた粒状着色材料
は、必要に応じて、通常の粉砕手段である回転刃による
機械粉砕を行えば、粉体着色材料となされる。 [3]合成樹脂成形体 (1)成形体に用いられる合成樹脂 本発明の合成樹脂成形体は、熱可塑性樹脂の成形あるい
は加工時に、前記方法で製造した合成樹脂用模様着色材
料を混入させることによって製造される。本発明で使用
される合成樹脂としては、熱可塑性合成樹脂であって、
具体的には、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレ
ンエーテル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネイ
ト樹脂、ポリオレフィン樹脂が代表的であり、ポリエチ
レン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリフェニレンエー
テル樹脂が好ましい。 (2)配合及び成形 合成樹脂用模様着色材料と上記した熱可塑性合成樹脂と
の配合比は、熱可塑性合成樹脂100重量部に対して、
合成樹脂用模様着色材料は0.1〜50重量部、好まし
くは0.5〜30重量部である。
に、ステアリン酸金属塩、オレイン酸金属塩、低分子量
ポリエチレン等の分散剤を添加することも可能である。 (2)粉砕 このようにして、造粒機によって得られた粒状着色材料
は、必要に応じて、通常の粉砕手段である回転刃による
機械粉砕を行えば、粉体着色材料となされる。 [3]合成樹脂成形体 (1)成形体に用いられる合成樹脂 本発明の合成樹脂成形体は、熱可塑性樹脂の成形あるい
は加工時に、前記方法で製造した合成樹脂用模様着色材
料を混入させることによって製造される。本発明で使用
される合成樹脂としては、熱可塑性合成樹脂であって、
具体的には、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレ
ンエーテル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネイ
ト樹脂、ポリオレフィン樹脂が代表的であり、ポリエチ
レン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリフェニレンエー
テル樹脂が好ましい。 (2)配合及び成形 合成樹脂用模様着色材料と上記した熱可塑性合成樹脂と
の配合比は、熱可塑性合成樹脂100重量部に対して、
合成樹脂用模様着色材料は0.1〜50重量部、好まし
くは0.5〜30重量部である。
【0012】模様着色材料が0.1重量部以下である
と、この模様着色材料が合成樹脂自体の色によって取り
込まれたかのようになって模様としてはっきり現れな
い。また、模様着色材料が50重量部以上では、この模
様着色材料自体の色が主体となって、模様が不明瞭とな
る。合成樹脂用模様着色材料と合成樹脂の混合は、一般
的なブレンド手段であるハンドブレンド、Vブレンダ
ー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等で行うことがで
きる。
と、この模様着色材料が合成樹脂自体の色によって取り
込まれたかのようになって模様としてはっきり現れな
い。また、模様着色材料が50重量部以上では、この模
様着色材料自体の色が主体となって、模様が不明瞭とな
る。合成樹脂用模様着色材料と合成樹脂の混合は、一般
的なブレンド手段であるハンドブレンド、Vブレンダ
ー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等で行うことがで
きる。
【0013】また、合成樹脂用模様着色材料は1種類だ
けでなく、異色のものを数種類組み合わせて用いること
もできる。更に、混合するときに、必要に応じて、ステ
アリン酸亜鉛のような分散剤、滑剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤等の各種安定剤、難燃剤、フィラ
ー類、発泡剤などを添加することも可能である。
けでなく、異色のものを数種類組み合わせて用いること
もできる。更に、混合するときに、必要に応じて、ステ
アリン酸亜鉛のような分散剤、滑剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤等の各種安定剤、難燃剤、フィラ
ー類、発泡剤などを添加することも可能である。
【0014】また、ブレンド物の成形は、熱可塑性樹脂
の成形で汎用的に用いられている各種の成形機、例え
ば、スクリュータイプ射出成形機、中空成形機、フィル
ム成形機、押出成形機を用いて行う。
の成形で汎用的に用いられている各種の成形機、例え
ば、スクリュータイプ射出成形機、中空成形機、フィル
ム成形機、押出成形機を用いて行う。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例を比較例と対比して
説明する。 (実施例1〜4,比較例1,2)表1に示すように、実
施例1〜4,比較例1〜2として、ポリアミド樹脂A
(UBEナイロン1013NB)100重量部に対し
て、変性ポリスチレン樹脂Bとしてスチレン・無水マイ
レン酸共重合体(日本油脂モディパーA4100)を表
1の割合とし、ポリアミド樹脂Aに変性ポリスチレン樹
脂Bを加えた100重量部に対して顔料として酸化チタ
ン(石原産業株式会社製のタイペークR680)を5重
量部配合し、ヘンシェルミキサーで2分間撹拌した後、
これを口径40mm、L/D=30の単軸押出造粒機に
て230°Cで溶融混練して白色に着色させた粒状(ペ
レット状)の合成樹脂用模様着色材料を得た。
説明する。 (実施例1〜4,比較例1,2)表1に示すように、実
施例1〜4,比較例1〜2として、ポリアミド樹脂A
(UBEナイロン1013NB)100重量部に対し
て、変性ポリスチレン樹脂Bとしてスチレン・無水マイ
レン酸共重合体(日本油脂モディパーA4100)を表
1の割合とし、ポリアミド樹脂Aに変性ポリスチレン樹
脂Bを加えた100重量部に対して顔料として酸化チタ
ン(石原産業株式会社製のタイペークR680)を5重
量部配合し、ヘンシェルミキサーで2分間撹拌した後、
これを口径40mm、L/D=30の単軸押出造粒機に
て230°Cで溶融混練して白色に着色させた粒状(ペ
レット状)の合成樹脂用模様着色材料を得た。
【0016】合成樹脂としてABS樹脂(日本合成ゴム
株式会社製のJSR ABS55)100重量部に上記
着色材料をハンドブレンドし、スクリュータイプ射出成
形機(株式会社山城精機製 VS−30−35型)にて
230°Cで、2mm厚みの成形板を成形した。得られ
た実施例1〜実施例4の合成樹脂成形体は表1に示すよ
うに、スチレン・無水マイレン酸共重合体がポリアミド
樹脂に対して1〜150重量部の範囲では高級感のある
白色まだら模様の外観を示した。
株式会社製のJSR ABS55)100重量部に上記
着色材料をハンドブレンドし、スクリュータイプ射出成
形機(株式会社山城精機製 VS−30−35型)にて
230°Cで、2mm厚みの成形板を成形した。得られ
た実施例1〜実施例4の合成樹脂成形体は表1に示すよ
うに、スチレン・無水マイレン酸共重合体がポリアミド
樹脂に対して1〜150重量部の範囲では高級感のある
白色まだら模様の外観を示した。
【0017】
【表1】 (実施例5)実施例5として、変性ポリスチレン樹脂と
してスチレン・グリシジルメタアクレート共重合体(日
本油脂株式会社製のブレンマーCP−50)を用いた他
は、実施例1と同様の実験を行った。
してスチレン・グリシジルメタアクレート共重合体(日
本油脂株式会社製のブレンマーCP−50)を用いた他
は、実施例1と同様の実験を行った。
【0018】得られた合成樹脂成形体は高級感のあるま
だら模様を示した。 (実施例6)実施例6として、変性ポリスチレン樹脂と
してポリスチレン末端アクリル酸変性樹脂(三洋化成
MSX4000)を用いた他は、実施例1と同様の実験
を行った。
だら模様を示した。 (実施例6)実施例6として、変性ポリスチレン樹脂と
してポリスチレン末端アクリル酸変性樹脂(三洋化成
MSX4000)を用いた他は、実施例1と同様の実験
を行った。
【0019】得られた合成樹脂成形体は高級感のあるま
だら模様の外観を示した。 (実施例7)実施例7として、合成樹脂としてポリスチ
レン樹脂(住友化学株式会社製のエスブライトGP−
8)を用いた他は、実施例1と同様の実験を行った。得
られた合成樹脂成形体は、天然模様の石に近い高級感の
あるまだら模様を示した。 (実施例8)実施例8として、実施例1で得た粒状着色
材料を、粉砕機で200μmのパウダーとして実施例1
と同様の実験を行った。
だら模様の外観を示した。 (実施例7)実施例7として、合成樹脂としてポリスチ
レン樹脂(住友化学株式会社製のエスブライトGP−
8)を用いた他は、実施例1と同様の実験を行った。得
られた合成樹脂成形体は、天然模様の石に近い高級感の
あるまだら模様を示した。 (実施例8)実施例8として、実施例1で得た粒状着色
材料を、粉砕機で200μmのパウダーとして実施例1
と同様の実験を行った。
【0020】得られた合成樹脂成形品の外観は、粒状物
を利用した場合に比べて、より細かいまだら模様を示し
た。 (比較例3)比較例3として、実施例1において、変性
ポリエステル樹脂の代わりに、単なる未変性ポリエステ
ル樹脂(住友化学株式会社製のエスブライト500A−
62)を用いて同様の実験を行った。
を利用した場合に比べて、より細かいまだら模様を示し
た。 (比較例3)比較例3として、実施例1において、変性
ポリエステル樹脂の代わりに、単なる未変性ポリエステ
ル樹脂(住友化学株式会社製のエスブライト500A−
62)を用いて同様の実験を行った。
【0021】得られた合成樹脂成形体の外観にはまだら
模様は認められなかった。図1は、本発明の合成樹脂着
色成形体の一例を示している。1は合成樹脂成形体を構
成する透明樹脂、2は透明樹脂内部に入り込んで軟化し
て形成された合成樹脂着色材料による斑模様である。
模様は認められなかった。図1は、本発明の合成樹脂着
色成形体の一例を示している。1は合成樹脂成形体を構
成する透明樹脂、2は透明樹脂内部に入り込んで軟化し
て形成された合成樹脂着色材料による斑模様である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の合成樹脂
用模様着色材料によれば、ベース樹脂として、ポリアミ
ド樹脂と変性ポリスチレン樹脂を加熱混練させて、部分
架橋構造としているので、熱可塑性樹脂が溶融された成
形時あるいは加工時に混入させても、それ自体は、軟化
するだけで完全溶融することはないので、種々の着色材
料を混入しても、混じり合い、濁ってしまうことがな
い。このため、合成樹脂成形体を薄板状や矩形に形成し
た場合、美しく、鮮明で、複雑な深みのある不定形模
様、流れ模様、斑点模様を簡単に施すことができる。し
たがって、大理石、その他の天然石、木目、べっ甲調な
どの天然素材の風合に近い模様入りの合成樹脂成形品を
簡単に得ることができる。また、透明の樹脂成形体に、
本発明の合成樹脂用模様着色材料を混入させれば、透明
の成形体の内部にまで、不定形模様を作ることができ、
深みがあり、高級感の強い装飾品などとして使用でき
る。
用模様着色材料によれば、ベース樹脂として、ポリアミ
ド樹脂と変性ポリスチレン樹脂を加熱混練させて、部分
架橋構造としているので、熱可塑性樹脂が溶融された成
形時あるいは加工時に混入させても、それ自体は、軟化
するだけで完全溶融することはないので、種々の着色材
料を混入しても、混じり合い、濁ってしまうことがな
い。このため、合成樹脂成形体を薄板状や矩形に形成し
た場合、美しく、鮮明で、複雑な深みのある不定形模
様、流れ模様、斑点模様を簡単に施すことができる。し
たがって、大理石、その他の天然石、木目、べっ甲調な
どの天然素材の風合に近い模様入りの合成樹脂成形品を
簡単に得ることができる。また、透明の樹脂成形体に、
本発明の合成樹脂用模様着色材料を混入させれば、透明
の成形体の内部にまで、不定形模様を作ることができ、
深みがあり、高級感の強い装飾品などとして使用でき
る。
【図1】本発明の樹脂成形体の一例を示した図である。
1・・・合成樹脂成形体 2・・・合成樹脂着色材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 77:00 C08L 25:08 25:08)
Claims (7)
- 【請求項1】染料又は顔料を、ポリアミド樹脂及び変性
ポリスチレン樹脂に配合し、粒状又は粉状体にした合成
樹脂用模様着色材料。 - 【請求項2】前記変性ポリスチレン樹脂が、スチレンと
カルボン酸基、無水カルボン酸基又はグリシジル基を有
するビニルモノマーとの共重合体であることを特徴とす
る記載1に記載の合成樹脂用模様着色材料。 - 【請求項3】前記ポリアミド樹脂100重量部に対し
て、変性ポリスチレン樹脂を1〜150重量部配合し、
これらを加熱混練して部分的な架橋構造とした後、粒状
又は粉状体とした請求項1又は2に記載の合成樹脂用模
様着色材料。 - 【請求項4】染料又は顔料を、ポリアミド樹脂100重
量部に対して、変性ポリスチレン樹脂を1〜150重量
部配合し、これらを加熱混練して部分的な架橋構造とし
た後、造粒して、粒状物を得ることを特徴とする合成樹
脂用模様着色材料の製造方法。 - 【請求項5】請求項4の製造方法によって得られた粒状
物を更に、粉状に粉砕することを特徴とする合成樹脂用
模様着色材料の製造方法。 - 【請求項6】熱可塑性合成樹脂の成形時に、請求項1〜
3に記載の合成樹脂用模様着色材料を混入させて製造し
た着色模様を有する合成樹脂成形体。 - 【請求項7】熱可塑性合成樹脂100重量部に対して、
請求項1〜3に記載の合成樹脂用模様着色材料を0.1
〜50重量部配合させて製造した請求項6に記載の着色
模様を有する合成樹脂成形体。
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JP23392192A JP3340156B2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 合成樹脂用模様着色材料及びその製造方法並びに着色模様を有する合成樹脂成形体 |
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JPH0680821A JPH0680821A (ja) | 1994-03-22 |
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