JP2014229387A - 集電体およびバイポーラ電池 - Google Patents

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Yoshihiro Furukawa
佳宏 古川
井上 真一
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Abstract

【課題】軽量化を図りながら、耐久性に優れた集電体およびバイポーラ電池を提供すること。【解決手段】集電体1は、樹脂および導電性材料を含む導電樹脂層6と、導電樹脂層6の厚み方向一方面に形成され、厚みが1nm以上1μm以下である絶縁樹脂層19とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、集電体およびバイポーラ電池、詳しくは、リチウムイオン二次電池に好適に使用されるバイポーラ電池およびそれに備えられる集電体に関する。
電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)には、高いエネルギー密度および高い出力密度が要求される観点から、リチウムイオン二次電池が搭載されている。
リチウムイオン二次電池において、より一層高いエネルギー密度およびより一層高い出力密度を達成すべく、複数の集電体のそれぞれの両側に、正極活物質と負極活物質とがそれぞれ配置され、各集電体間に電解質層が配置されたバイポーラ電池が検討されている。
ここで、二次電池では、正極活物質および負極活物質のそれぞれで反応が生じることにより、電流が集電体に流れ、放電される。一方、外部から集電体に電流を流すことにより、正極活物質および負極活物質のそれぞれで反応が生じて、充電される。
近年、バイポーラ電池を軽量化して、単位質量当たりの出力密度を向上させるべく、例えば、高分子材料からなる集電体、集電体の一方の面に電気的に結合した正極、および、集電体の他方の面に電気的に結合した負極からなる電極と、複数の電極の間に配置された電解質層とからなるバイポーラ電池が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−190649号公報
しかるに、特許文献1で提案されるバイポーラ電池では、電解質層の電解質が、電極を透過して、集電体の表面と接触し、さらには、集電体の内部に浸入する場合がある。その場合には、集電体の表面および内部において、副反応が生じ、これに起因して、集電体が劣化するという不具合を生じる。
本発明の目的は、集電体の軽量化を図り、単位質量当たりの出力密度を向上させながら、耐久性に優れる集電体およびそれを備えるバイポーラ電池を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の集電体は、樹脂および導電性材料を含む導電樹脂層と、導電樹脂層の厚み方向一方面に形成され、厚みが1nm以上1μm以下である絶縁樹脂層とを備えることを特徴としている。
また、本発明の集電体では、前記絶縁樹脂層が、ポリカーボネート樹脂を含むことが好適である。
また、本発明の集電体では、前記樹脂が、ポリイミドおよび/またはポリアミドイミドを含むことが好適である。
また、本発明の集電体では、前記導電性材料が、ニッケルおよび/またはステンレスを含むことが好適である。
また、本発明のバイポーラ電池は、互いに間隔を隔てて複数設けられる電極と、各前記電極間に配置される電解質層とを備えるバイポーラ電池であり、前記複数の電極の少なくとも一つは、上記した集電体と、集電体の厚み方向一方面に積層される正極と、前記集電体の厚み方向他方面に積層される負極とを備え、前記集電体の絶縁樹脂層が、前記負極と前記導電樹脂層との間に介在されていることを特徴としている。
また、本発明のバイポーラ電池は、リチウムイオン二次電池として用いられることが好適である。
本発明の集電体は、樹脂および導電性材料を含む導電樹脂層を備えるので、集電体の軽量化を図り、単位質量当たりの出力密度を向上することができる。
また、本発明の集電体は、導電樹脂層の厚み方向一方面に形成される絶縁樹脂層を備えるので、導電樹脂層の厚み方向一方面での副反応を抑制することができる。そのため、本発明の集電体は、耐久性に優れる。
また、本発明のバイポーラ電池は、耐久性に優れる集電体を備えるので、耐久性に優れる。
図1は、本発明の一実施形態である集電体の断面図を示す。 図2は、図1に示す集電体を有する電極を複数備える、本発明のバイポーラ電池の一実施形態の断面図を示す。 図3は、図2に示すバイポーラ電池の充放電部の一部分解拡大図を示す。
本発明の一実施形態である集電体1は、図1に示すように、導電樹脂層6と、絶縁樹脂層19とを備えている。
導電樹脂層6は、略矩形の略平板状に形成されている。
導電樹脂層6は、樹脂および導電性材料を含有する導電樹脂組成物から形成されている。
樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体ゴム(SIBS)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)などのゴム系樹脂、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンなどのオレフィン系樹脂、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのエチレン共重合体、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、例えば、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系重合体、その他、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、熱可塑性シリコーン樹脂などが挙げられる。
これら熱可塑性樹脂は、単独使用または併用することができる。
これら熱可塑性樹脂の中でも、好ましくは、イオン遮断性の観点から、ポリイミド、ポリアミドイミド、より好ましくは、ポリアミドイミドが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、熱硬化性シリコーン樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
樹脂として、好ましくは、熱可塑性樹脂が挙げられる。
これら樹脂は、単独使用または併用することができる。
樹脂の数平均分子量は、例えば、1×10以上、好ましくは、1×10以上、より好ましくは、2×10以上であり、また、例えば、1×10以下、好ましくは、1×10以下、より好ましくは、5×10以下である。なお、数平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーを用いて標準ポリスチレン基準の換算値として測定される。
樹脂のガラス転移点Tgは、例えば、100℃以上、好ましくは、200℃以上であり、また、500℃以下、好ましくは、400℃以下である。ガラス転移点は、動的粘弾性測定装置(DMA)および示差走査熱量測定(DSC)によって測定される。
樹脂の配合割合は、導電樹脂組成物に対して、例えば、20質量%以上、好ましくは、50質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、90質量%以下である。
導電性材料としては、例えば、金属系フィラー、炭素系フィラーなどが挙げられる。
金属系フィラーを形成する金属としては、例えば、銅、ニッケル、スズ、アルミニウム、鉄、クロム、チタン、金、銀、白金、ニオブ、これらの合金(例えば、ステンレスなど)などが挙げられる。また、上記した金属の金属炭化物、金属窒化物、金属酸化物なども挙げられる。好ましくは、ニッケル、ステンレス、より好ましくは、ニッケルが挙げられる。
炭素系フィラーを形成する炭素としては、例えば、黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック(ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ)などが挙げられる。好ましくは、カーボンブラックが挙げられる。
導電性材料としては、集電体の耐久性の観点から、好ましくは、金属系フィラーが挙げられる。
これら導電性材料は、単独使用または併用することができる。
導電性材料の形状は特に限定されず、例えば、球状、鱗状、薄片状、樹枝状、塊状(不定形)などが挙げられる。また、導電性材料の最大長さの平均値(球状の場合には、平均粒子径)は、例えば、0.01μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下、より好ましくは、40μm以下である。
導電性材料の配合割合は、樹脂100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上であり、また、例えば、500質量部以下、好ましくは、200質量部以下、より好ましくは、50質量部以下である。導電性材料の配合割合が上記下限以上の場合には、導電樹脂層6の導電性を確保できる。また、導電性材料の配合割合が上記上限以下の場合には、導電樹脂層6の軽量化、ひいては、集電体1の軽量化を図ることができる。
導電樹脂組成物は、上記成分以外に、例えば、界面活性剤、高分子型分散剤などの公知の添加剤を適宜の割合で含有することができる。界面活性剤としては、例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤などが挙げられる。
導電樹脂層6の厚みは、例えば、0.01μm以上、好ましくは、0.1μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下、より好ましくは、30μm以下である。
導電樹脂層6の厚みが、上記下限以上の場合には、集電体1の取り扱いが容易となる。また、導電樹脂層6の厚みが、上記上限以下の場合には、集電体1の厚みが厚くなりすぎず、集電体1の小型化および軽量化の実現が容易となる。
導電樹脂層6の体積抵抗率は、例えば、0.01Ωcm以上であり、また、例えば、100Ωcm以下、好ましくは、50Ωcm以下、より好ましくは、30Ωcm以下である。なお、体積抵抗率は、JIS K 7194に準拠して、抵抗率計を用いて測定される。
絶縁樹脂層19は、導電樹脂層6の上面全面に設けられている。
絶縁樹脂層19は、絶縁樹脂から形成されており、そのような絶縁樹脂としては、例えば、導電樹脂層6で挙げた樹脂などが挙げられる。好ましくは、熱可塑性樹脂が挙げられ、より好ましくは、絶縁樹脂層19を緻密な皮膜として得る観点から、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。
これら絶縁樹脂は、単独使用または併用することができる。
ポリカーボネート樹脂は、主鎖にカーボネート結合(炭酸エステル基)を有する重合体であり、基本骨格は、一般式〔−O−R−O−CO−〕(Rは、炭化水素基を表す。)で表される。
ポリカーボネート樹脂は、例えば、2価アルコールと、ジアルキルカーボネートとを含有する縮合重合可能モノマーの縮合重合によって得られる重合体である。また、ポリカーボネート樹脂は、例えば、エチレン性不飽和二重結合を有するカーボネート化合物を含有する付加重合可能モノマーの付加重合によって得られる重合体でもある。ポリカーボネート樹脂は、好ましくは、付加重合可能モノマーの付加重合によって得られる重合体である。
2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ベンゼンジオールなどのジオール類などが挙げられる。
ジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ(n−プロピル)カーボネートなどが挙げられる。
エチレン性不飽和二重結合を有するカーボネート化合物としては、例えば、ビニレンカーボネート(炭酸ビニレン)、ビニルエチルカーボネート(炭酸ビニルエチレン)、アリルエチルカルボナート(炭酸アリルエチル)などが挙げられる。好ましくは、絶縁樹脂層19を緻密な皮膜として得る観点から、ビニレンカーボネートが挙げられる。
絶縁樹脂層19の厚みは、例えば、1nm以上、好ましくは、3nm以上であり、また、例えば、1μm以下、好ましくは、800nm以下である。絶縁樹脂層19の厚みが、上記下限に満たないと、副反応(後述)を抑制できない。また、絶縁樹脂層19の厚みが、上記上限を超えると、絶縁樹脂層19と活物質(後述)との間の導電性を確保することができない。
集電体1を作製するには、例えば、まず、導電樹脂層6を形成する。
導電樹脂層6を形成するには、具体的には、まず、導電樹脂含有溶液(ワニス)を調製し、次いで、その導電樹脂含有溶液を基材の上に塗布し、塗膜を形成した後、加熱する。
導電樹脂含有溶液は、樹脂と、導電性材料とを配合することにより、導電樹脂組成物を調製し、必要により、それに溶媒を配合することにより得られる。
溶媒としては、例えば、水、有機溶媒などが挙げられ、有機溶媒としては、例えば、エタノールなどのアルコール類、例えば、酢酸エチルなどのエステル類、例えば、メチルエチルケトンなどのケトン類、例えば、N−メチルピロリドンなどの窒素含有有機溶媒などが挙げられる。これら溶媒は、単独使用または併用することができる。溶媒の配合割合は、導電樹脂組成物100質量部に対して、例えば、30質量部以上、好ましくは、90質量部以上であり、また、例えば、2700質量部以下、好ましくは、1200質量部以下である。
基材は、略平板状をなし、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルなどの樹脂材料、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属材料、例えば、シリコン、ガラスなどのセラミックス材料などから形成される。好ましくは、ガラスから形成される。
導電樹脂含有溶液の基材の上への塗布方法としては、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、バーコート法などが挙げられる。
また、加熱温度は、例えば、30℃以上、好ましくは、50℃以上であり、また、例えば、450℃以下、好ましくは350℃以下である。また、加熱時間は、例えば、0.1分以上、好ましくは、1分以上であり、また、例えば、200分以下、好ましくは、100分以下である。
この塗膜の加熱は、異なる温度で複数回実施することができる。例えば、第2段階目の加熱温度および時間のそれぞれが、第1段階目の加熱温度および時間のそれぞれを上回る2段階目の加熱を実施することができる。
具体的には、第1段階目の加熱条件は、温度が、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、200℃未満、好ましくは、150℃未満であり、時間が、例えば、1分以上、好ましくは、5分以上であり、また、例えば、30分以下、好ましくは、20分以下である。第2段階目の加熱条件は、温度が、例えば、150℃以上、好ましくは、250℃以上であり、また、例えば、420℃以下、好ましくは、370℃以下であり、時間が、例えば、10分以上、好ましくは、20分以上であり、また、例えば、200分以下、好ましくは、150分以下である。
第1段階目の加熱により、塗膜を乾燥でき、乾燥させた塗膜を、第2段階目の加熱により、硬化(すなわち、キュア)することができる。
上記のようにして、基材の上に導電樹脂層6を形成した後、導電樹脂層6を基材から剥離する。
その後、導電樹脂層6の上面全面に絶縁樹脂層19を形成する。
絶縁樹脂層19を形成するには、導電樹脂層6の上面全面に絶縁樹脂を塗布して形成する。また、予め、絶縁樹脂層19を図示しない基材の上面に絶縁樹脂から形成し、次いで、絶縁樹脂層19を導電樹脂層6の上面に転写(積層)することもできる。
好ましくは、ポリカーボネート樹脂の場合には、例えば、縮合重合可能モノマーおよび/または付加重合可能モノマーなどのモノマーを含むモノマー液を調製し、次いで、モノマー液を、導電樹脂層6の上面全面に塗布して塗膜を形成し、その後、塗膜中のモノマーを反応させる。
モノマー液を調製するには、例えば、モノマーと、重合開始剤と、溶媒とを混合する。
重合開始剤としては、モノマーが付加重合可能モノマーである場合には、例えば、ラジカル発生剤が挙げられ、具体的には、熱により分解してラジカルを発生させる熱重合開始剤、例えば、光により分解してラジカルを発生させる光重合開始剤などが挙げられる。好ましくは、光重合開始剤が挙げられる。
具体的には、重合開始剤としては、例えば、過酸化物、アゾ化合物、ジハロゲン化合物、アルキルフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物などが挙げられる。好ましくは、アルキルフェノン化合物が挙げられる。これら重合開始剤は、単独使用または併用することができる。
重合開始剤の配合割合は、モノマー100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.1質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。
溶媒としては、例えば、上記した有機溶媒などが挙げられ、好ましくは、アルコール類が挙げられる。これら溶媒は、単独使用または併用することができる。
溶媒の配合割合を、モノマー液に対するモノマーの質量割合が、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.1質量%以上となり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、20質量%以下となるように、調整する。
次いで、モノマー液を、上記した塗布方法によって、導電樹脂層6の上面全面に塗布する。これによって、モノマー液の塗膜を形成する。
その後、塗膜中のモノマーを反応させる。
モノマーを反応させるには、重合開始剤が光重合開始剤を含有する場合には、例えば、紫外線などの光を塗膜に照射する。光の照射量は、例えば、10mJ/cm以上、好ましくは、100mJ/cm以上であり、また、例えば、10000mJ/cm以下、好ましくは、1000mJ/cm以下である。
あるいは、重合開始剤が熱重合開始剤を含有する場合には、塗膜を加熱する。加熱条件は、加熱温度が、例えば、50℃以上、好ましくは、100℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、140℃以下であり、加熱時間が、例えば、10秒以上、好ましくは、1分以上であり、また、例えば、60分以下、好ましくは、30分以下である。
重合開始剤が、光重合開始剤および熱重合開始剤を含有する場合には、塗膜に対して、光の照射と、加熱とを併用する。
これによって、導電樹脂層6の上面全面に絶縁樹脂層19を形成する。
あるいは、モノマー液に導電樹脂層6を浸漬して、電位を導電樹脂層6にかける、すなわち、導電樹脂層6に電流を流すことにより、絶縁樹脂層19を形成することもできる。
このようにして作製された集電体1は、各種装置の集電体1として、用いることができる。具体的には、集電体1を、例えば、バイポーラ電池7の集電体1として用いることができる。このバイポーラ電池7は、リチウムイオン二次電池として用いることができる。
次に、図2および図3を参照して、図1に示す集電体1を備えるバイポーラ電池7について、説明する。
図2において、バイポーラ電池7は、双極型リチウムイオン二次電池であって、充放電反応が進行する充放電部8と、充放電部8を収容する外装材9とを備える。
充放電部8は、略平板状に形成されており、互いに間隔を隔てて複数設けられる電極10と、各電極10間に配置される電解質層11とを備える。
電極10は、厚み方向に複数積層されており、厚み方向一端(最上側)および厚み方向いる他端(最下側)に形成される2つの末端電極13と、2つの末端電極13の間に配置される複数の主電極12とを備える。
主電極12のそれぞれは、双極型電極であり、具体的には、図3に示すように、集電体1と、集電体1の上面(厚み方向一方面)に積層される正極14と、集電体1の下面(厚み方向他方面)に積層される負極15とを備える。
集電体1は、導電樹脂層6と、導電樹脂層6の下面全面に形成される絶縁樹脂層19とを備える。
正極14は、導電樹脂層6の端部(厚み方向に直交する面方向周端部)を露出するパターンで、導電樹脂層6の上面に、正極14の下面全面で接触するように形成されている。
正極14は、正極活物質を必須成分として含有し、バインダを任意成分として含有する正極材料から形成されている。
正極活物質としては、双極型リチウムイオン二次電池で用いられる正極活物質であれば特に限定されず、例えば、リチウム化合物が挙げられる。リチウム化合物としては、例えば、LiCoO、LiNiO、Li(Ni−Co−Mn)Oなどのリチウム−遷移金属複合酸化物(リチウム系複合酸化物)、例えば、リチウム−遷移金属リン酸化合物、例えば、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。
正極活物質は、単独使用または併用することができる。
正極活物質としては、好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物が挙げられる。
バインダとしては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)などのビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂などが挙げられる。
バインダは、単独使用または併用することができる。
好ましくは、PVdF、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、CMC、ポリプロピレン、PTFE、ポリアクリロニトリル、ポリアミドが挙げられる。
バインダの配合割合は、正極材料100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上であり、また、例えば、15質量部以下であり、好ましくは、10質量部以下である。
また、正極材料には、例えば、導電助剤、電解質塩、イオン伝導性ポリマーなどの添加剤を適宜の割合で添加することができる。
導電助剤としては、例えば、上記した炭素系フィラーなどが挙げられる。
電解質塩としては、例えば、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSOなどのリチウム塩が挙げられる。
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系、ポリプロピレンオキシド(PPO)系などのポリアルキレンオキシドが挙げられる。
正極14を導電樹脂層6の上面に積層するには、例えば、上記した正極材料を、例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルカーボネート(DMC)、アセトニトリルなどの溶媒に適宜の割合で配合して、スラリーを調製する。次いで、スラリーを導電樹脂層6の上面に塗布し、その後、塗膜を加熱により乾燥させる。
これにより、正極14を導電樹脂層6の上面に上記したパターンで形成する。
負極15は、絶縁樹脂層19の端部(面方向周端部)を露出するように、絶縁樹脂層19の下面に、負極15の上面全面で接触するように形成されており、具体的には、厚み方向に投影したときに、正極14のパターンと同一パターンとなるように、形成されている。これにより、絶縁樹脂層19は、負極15と導電樹脂層6との間に介在されている。
また、負極15は、負極活物質を必須成分として含有し、バインダを任意成分として含有する負極材料から形成されている。
負極活物質としては、双極型リチウムイオン二次電池で用いられる負極活物質であれば特に限定されず、例えば、グラファイト、ソフトカーボン、ハードカーボンなどの炭素活物質、リチウム−遷移金属複合酸化物(例えば、LiTi12)、金属活物質、リチウム合金系負極活物質などが挙げられる。
負極活物質は、単独使用または併用することができる。
負極活物質としては、好ましくは、容量、出力特性の観点から、炭素活物質、リチウム−遷移金属複合酸化物が挙げられる。
バインダは、正極材料で例示したバインダが挙げられる。バインダの配合割合は、上記と同様である。
また、負極材料には、例えば、正極材料で例示した添加剤を適宜の割合で添加することができる。
負極15を絶縁樹脂層19の下面に積層するには、例えば、上記した負極材料を上記した溶媒に適宜の割合で配合して、スラリーを調製する。次いで、スラリーを絶縁樹脂層19の下面に塗布し、その後、塗膜を加熱により乾燥させる。
これにより、負極15を絶縁樹脂層19の下面に上記したパターンで形成する。
そして、複数の主電極12は、厚み方向において、複数の電解質層11を介して積層されている。つまり、厚み方向に隣接する複数の主電極12の間に、電解質層11が介在しており、より具体的には、主電極12と電解質層11とが厚み方向に順次交互に積層されている。
また、一の主電極12Aの正極14と、一の主電極12Aに隣接する他の主電極12Bの負極15とが、厚み方向に対向配置され、かつ、電解質層11がそれらの間に介在し、それらに挟まれるように、各主電極12および各電解質層11が交互に積層されている。
電解質層11は、略平板状をなし、隣接する主電極12の間において、電解質を保持できるように構成されている。
電解質としては、例えば、液体電解質、固体電解質が挙げられる。
液体電解質は、支持塩が有機溶媒に溶解した形態を有する。有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)などのカーボネート化合物が挙げられる。また、支持塩としては、例えば、リチウム塩が挙げられる。
一方、固体電解質としては、例えば、電解液を含むゲル電解質、電解液を含まない真性固体電解質が挙げられる。
ゲル電解質は、上記したイオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマーに、上記した液体電解質が分散されることにより形成される。
なお、電解質層11が液体電解質やゲル電解質から形成される場合には、電解質層11には、セパレータを設けることもできる。セパレータとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンからなる微多孔膜などが挙げられる。
真性固体電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩が溶解することにより調製されており、有機溶媒(可塑剤など)を含まない。
そして、正極14(具体的には、一の主電極12Aの正極14)と、電解質層11と、負極15(正極14と電解質層11を挟む負極15、具体的には、他の主電極12Bの負極15)とは、1つの単電池層23を構成する。
これによって、バイポーラ電池7は、単電池層23が複数積層されることにより、形成されている。互いに隣接する単電池層23の間には、集電体1が介在している。
図2に示すように、2つの末端電極13のそれぞれは、集電体1と、集電体1の上面または下面に形成される、正極14および負極15のいずれか一方とを備えている。
具体的には、正極側(最下側)の末端電極13aは、集電体1と、その上面に積層される正極14とを備える一方、負極15を備えていない。
正極側の末端電極13aの下面には、正極集電板16が設けられている。
正極集電板16は、正極側の末端電極13aの下面を被覆する被覆部と、被覆部から面方向一方向(図2における右方向)に延出する延出部とを一体的に備えている。
負極側(最上側)の末端電極13bは、集電体1と、その下面に積層される負極15とを備える一方、正極14を備えていない。
負極側の末端電極13bの上面には、負極集電板17が設けられている。
負極集電板17は、負極側の末端電極13bの上面を被覆する被覆部と、被覆部から面方向他方向(図2における左方向)に延出する延出部とを一体的に備えている。
外装材9としては、例えば、金属ケース、あるいは、袋状のラミネートフィルムが挙げられる。好ましくは、高出力化や冷却性能に優れ、バイポーラ電池7をEVおよび/またはHEVに搭載する観点から、ラミネートフィルムが挙げられる。ラミネートフィルムとしては、例えば、PPと、アルミニウムと、ナイロン(ポリアミド)とをこの順に積層して形成される3層構造のラミネートフィルムなどが挙げられる。
外装材9は、充放電部8を封止する。一方、外装材9は、正極集電板16および負極集電板17の延出部の遊端部をそれぞれ露出する。
そして、バイポーラ電池7の放電(発電)時には、正極集電板16および負極集電板17において外装材9から露出する遊端部を介して、充放電部8における放電反応に基づく電気を取り出す一方、バイポーラ電池7の充電(蓄電)時には、かかる遊端部から充放電部8に電気を供給する。
このようなバイポーラ電池7は、EV、HEVなどの車両に搭載されて、駆動用電源として利用される。あるいは、バイポーラ電池7を、例えば、無停電電源装置などの載置用電源として利用することもできる。
そして、この集電体1は、樹脂および導電性材料を含む導電樹脂層6を備えるので、集電体1の軽量化を図り、単位質量当たりの出力密度を向上することができる。
また、集電体1は、導電樹脂層6の厚み方向一方面に形成される絶縁樹脂層19を備えるので、導電樹脂層6の厚み方向一方面での副反応を抑制することができる。
すなわち、バイポーラ電池7の充電時には、負極15近傍は、還元環境下にさらされる。とりわけ、負極活物質に炭素活物質を用いた場合には、特に強い還元環境下にさらされる。そのため、電解質層11が液体電解質である場合に、液体電解質が負極15を透過して集電体1と接触してしまうと、副反応が生じる懸念がある。副反応は、充電作用をもたらす負極活物質と電解質層11の電解質との主反応以外の反応であり、例えば、バイポーラ電池7が双極型リチウムイオン二次電池の場合では、例えば、集電体1の還元分解、電解質層11の電解質の分解などが挙げられる。この副反応は、集電体1や電解質層11が劣化するため、できる限り抑制する必要がある。
そこで、図3のように、集電体1の導電樹脂層6の下面全面に絶縁樹脂層19を設けることにより、導電樹脂層6と電解質層11の電解質(とりわけ、液体電解質)との接触を抑制できるので、導電樹脂層6の表面および内部での副反応の発生を抑制することができる。そのため、集電体1は、耐久性に優れる。
また、絶縁樹脂層19は、上記した副反応を抑制するため、集電体1と電解質層11の電解質との間に流れる電流の電流密度を低減することができる。したがって、絶縁樹脂層19により、集電体1は、耐久性が向上する。
また、集電体1では、絶縁樹脂層19が、ポリカーボネート樹脂を含む場合には、絶縁樹脂層19は、緻密な皮膜として得られ、絶縁樹脂層19を電解質層11の電解質が透過することを抑制することができる。そのため、電解質層11の電解質が導電樹脂層6に接触する量を減らすことができ、集電体1の導電樹脂層6の表面および内部での副反応を抑制できる。その結果、集電体1および電解質層11の劣化を抑制でき、集電体1の耐久性が向上する。
また、集電体1では、樹脂が、ポリイミドおよび/またはポリアミドイミドを含む場合には、導電樹脂層6は良好なイオン遮断性を示す。そのため、導電樹脂層6への電解質層11の電解質のイオンの透過を遮断することができる。
また、集電体1では、導電性材料が、ニッケルおよび/またはステンレスを含む場合には、集電体1の耐腐食性が向上するため、集電体1の耐久性の向上を図ることができる。
また、バイポーラ電池7は、耐久性に優れる集電体1を備えるので、耐久性に優れる。また、バイポーラ電池7は、リチウムイオン二次電池として好適に用いることができる。
なお、図1に示すように、絶縁樹脂層19は、導電樹脂層6の上面全面に形成されているが、例えば、図示しないが、導電樹脂層6の上面に加えて、導電樹脂層6の下面にも設けることができる。
以下に、作製例、実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何らそれらに限定されない。以下に示す実施例の数値は、上記の実施形態において記載される数値(すなわち、上限値または下限値)に代替することができる。
(作製例1)
(導電樹脂層の作製)
ポリアミドイミド(商品名「VYLOMAX(登録商標) HR−16NN」、数平均分子量30×10、Tg320℃、東洋紡社製)100質量部と、ニッケルフィラー(商品名「HCA−1」、球状、平均粒子径37μm、日興リカ社製)25質量部とを混合し、導電樹脂含有溶液(ワニス)を調製した。このワニスを、ガラス基材の上に塗布して塗膜を形成し、その後、100℃で10分間加熱して塗膜を乾燥させ、続いて250℃で30分間加熱して塗膜を硬化させた。これによって、厚み18μmの導電樹脂層を得た。
次いで、ガラスから、導電樹脂層を剥離した。
(実施例1)
(絶縁樹脂層の形成)
ビニレンカーボネート0.4質量%のエタノール溶液(モノマー液)を準備し、次いで、エタノール溶液を作製例1に記載の方法で作製した導電樹脂層の上面全面に塗布して塗膜を形成し、次いで、600mJ/cmで紫外線を塗膜に照射することにより、導電樹脂層の上面全面に厚み15nmの絶縁樹脂層を形成した。これにより、導電樹脂層と絶縁樹脂層とを備える集電体を得た(図1参照。)。
(実施例2)
ビニレンカーボネート0.4質量%のエタノール溶液に代えて、ビニレンカーボネート10質量%のエタノール溶液を用いた以外は、実施例1と同様の手順で、導電樹脂層の上面全面に厚み18nmの絶縁樹脂層を形成し、導電樹脂層と絶縁樹脂層とを備える集電体を得た(図1参照。)。
(比較例1)
絶縁樹脂層を形成せず、作製例1に記載の方法で作製した導電樹脂層を、集電体として使用した。
(評価)
(導電性)
実施例1、2および比較例1で作製した集電体について、導電樹脂層の体積抵抗率を、JIS K 7194に準拠して、抵抗率計(ロレスタMCP−T360、三菱化学社製)を用いて測定し、下記のように導電樹脂層の導電性を評価した。
○:体積抵抗率が100Ωcm以下である
×:体積抵抗率が100Ωcmを超過する
(負極における集電体の電流密度の測定)
実施例1、2および比較例1で作製した集電体について、三極セル(宝泉社製)を用いて、負極において、流れる電流の電流密度の測定を行った。具体的には、5mVの一定電圧において、電圧印加開始から5分後における電流密度を測定した。
比較例1で生じた電流密度を1とした場合の、実施例1および2の電流密度を相対値で示した。また、各相対値について、下記のように評価した。
○:電流密度相対値が0.5以下である
×:電流密度相対値が0.5を超過する
実施例1、2および比較例1の集電体の処方、導電性および電流密度の測定結果と評価とを表1に示す。
1 集電体
6 導電樹脂層
7 バイポーラ電池
10 電極
11 電解質層
14 正極
15 負極
19 絶縁樹脂層

Claims (6)

  1. 樹脂および導電性材料を含む導電樹脂層と、
    前記導電樹脂層の厚み方向一方面に形成され、厚みが1nm以上1μm以下である絶縁樹脂層とを備えることを特徴とする、集電体。
  2. 前記絶縁樹脂層が、ポリカーボネート樹脂を含むことを特徴とする、請求項1に記載の集電体。
  3. 前記樹脂が、ポリイミドおよび/またはポリアミドイミドを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の集電体。
  4. 前記導電性材料が、ニッケルおよび/またはステンレスを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の集電体。
  5. 互いに間隔を隔てて複数設けられる電極と、
    各前記電極間に配置される電解質層とを備えるバイポーラ電池であり、
    前記複数の電極の少なくとも一つは、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の集電体と、
    前記集電体の厚み方向一方面に積層される正極と、
    前記集電体の厚み方向他方面に積層される負極とを備え、
    前記集電体の絶縁樹脂層が、前記負極と前記導電樹脂層との間に介在されていることを特徴とする、バイポーラ電池。
  6. リチウムイオン二次電池として用いられることを特徴とする、請求項5に記載のバイポーラ電池。
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