JP2014228693A - 露光装置 - Google Patents

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隆介 長町
Ryusuke Nagamachi
隆介 長町
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勇輔 塗師
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Abstract

【課題】光配向膜の作製に供する露光装置に関して、露光の供する直線偏光の調整作業を、従来に比して一段と簡略する。
【解決手段】光配向膜の作製に供する露光装置において、露光に供する光を射出する光源と、並んで配置されて、光源からの光を入射して直線偏光の出射光を出射する複数のワイヤーグリッド28A、28Bと、複数のワイヤーグリッド28A、28Bの傾きを纏めて調整する全体の傾き調整機構30、32、33、34、35、38、41、43、45、46、47と、前記ワイヤーグリッド28A、28Bを前記複数のワイヤーグリッド28A、28Bの並び方向に移動させる可動機構34、35、41、43とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、各種光学フィルム等の光配向膜の作成に使用する露光装置に関する。
近年、液晶表示装置等の画像表示装置では、画像表示パネルのパネル面(視聴者側面)に配置する光学フィルムの工夫が種々に提案されている(特許文献1〜3)。このような光学フィルムは、光配向膜の配向規制力により液晶材料を配向させて硬化させることにより、透過光に所望の位相差を付与する位相差層が作製され、この位相差層により所望の光学特性を確保する。
この光配向膜は、位相差層における液晶材料の配向方向に対応する直線偏光による紫外線を充分な光量により照射して作成される。このため光配向膜の作製に供する露光装置は、特許文献3に開示されているように、ワイヤーグリッド偏光子(以下、ワイヤーグリッドと呼ぶ)を使用して直線偏光の紫外線を作製している。
また生産現場においては、充分に広範囲に紫外線等を照射することが求められるのに対し、ワイヤーグリッドは十分な幅により作成することが困難な欠点がある。このため露光装置では、複数のワイヤーグリッドを並べて配置することにより、所望の幅で露光できるように構成される。
この露光装置に関して、特許文献3には、ワイヤーグリッドの傾きを個々に調整可能に、各ワイヤーグリッドに傾き調整機構を設けることにより、ワイヤーグリッドのばらつきを補正し、高い精度によりこの種の光学フィルムを作製する工夫が提案されている。
ところでこの種の露光装置の使い勝手を一段と向上することができれば、便利であると考えられる。具体的に、露光に供する直線偏光の調整作業を、従来に比して一段と簡略することができれば、調整に係る使い勝手を向上して一段と生産性を向上することができると考えられる。
特開2005−49865号公報 特開2010−152296号公報 特開2007−156234号公報 特開2012−203294号公報 特開2012−252201号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、光配向膜の作製に供する露光装置に関して、露光に供する直線偏光の調整作業を、従来に比して一段と簡略することができる露光装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、複数のワイヤーグリッドの傾きを纏めて調整する全体の傾き調整機構を設けるとの着想に至り、本発明に想到した。
(1) 光配向膜の作製に供する露光装置において、
露光に供する光を射出する光源と、
並んで配置されて、前記光源からの光を入射して直線偏光の出射光を出射する複数のワイヤーグリッドと、
前記複数のワイヤーグリッドの傾きを纏めて調整する全体の傾き調整機構と、
前記ワイヤーグリッドを前記複数のワイヤーグリッドの並び方向に移動させる可動機構とを備える。
(1)によれば、全体の傾き調整機構により、複数のワイヤーグリッドの傾きを纏めて調整することにより、調整作業を簡略化することができる。またワイヤーグリッドを複数のワイヤーグリッドの並び方向に移動させる可動機構を備えることにより、傾き調整しても隣接するワイヤーグリッド間に隙間が発生しないようにすることができ、安定に光配向膜を作製することができる。
(2) (1)において、
前記全体の傾き調整機構は、
前記複数のワイヤーグリッドの並び方向に延長する第1及び第2のガイド部材と、
前記第1のガイド部材によりガイドされて前記第1のガイド部材の延長方向に可動自在に保持され、対応する前記ワイヤーグリッドの端部を回動自在に保持する第1の支持部材と、
前記第2のガイド部材によりガイドされて前記第2のガイド部材の延長方向に可動自在に保持され、対応する前記ワイヤーグリッドの、前記第1の支持部材に係る端部とは逆側の端部を回動自在に保持する第2の支持部材と、
前記第1及び第2のガイド部材の間隔の可変する調整機構とを備える。
(2)によれば、具体的構成により全体の傾き調整機構を構成することができる。
(3) (2)において、
前記全体の傾き調整機構は、
前記第1及び第2のガイド部材の並び方向についての、各ワイヤーグリッドのほぼ中央の部位を回転中心にして、前記複数のワイヤーグリッドの傾きを調整する。
(3)によれば、光源からの光に対して変位しないようにして傾き調整することができる。
(4) (1)、(2)、又は(3)において、
さらに各ワイヤーグリッドには、個々に傾きを調整する個々の傾き調整機構が設けられた。
(4)によれば、ワイヤーグリッド間のばらつきを補正することができる。
本発明によれば、光配向膜の作製に供する露光装置に関して、露光に供する直線偏光の調整作業を、従来に比して一段と簡略することができる。
本発明の第1実施形態に係るパターン位相差フィルムを示す図である。 図1のパターン位相差フィルムの製造工程を示す図である。 図2の製造工程における露光工程の説明に供する図である。 図3に係る露光工程を示す図である。 ワイヤーグリッドの配置の説明に供する図である。 ワイヤーグリッドの保持機構の詳細を示す図である。 ワイヤーグリッドの傾き調整の説明に供する図である。 パターン位相差フィルムの計測結果を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る光学フィルムを示す図である。 図9の光学フィルムの説明に供する図である。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置に適用されるパターン位相差フィルムを示す図である。この第1実施形態に係る画像表示装置は、垂直方向(図1においては左右方向が対応する方向である)に連続する液晶表示パネルの画素が、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分けられて、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動される。これにより画像表示装置は、右目用の画像を表示する帯状の領域と、左目用の画像を表示する帯状の領域とに表示画面が交互に区分され、右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。この画像表示装置は、この液晶表示パネルのパネル面(視聴者側面)に、パターン位相差フィルム1が配置され、このパターン位相差フィルム1により右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。これによりこの画像表示装置は、対応する偏光フィルタを備えてなるめがねを装着して、右目用の映像と左目用の映像とをそれぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供し、パッシブ方式により所望の立体画像を表示する。
ここでパターン位相差フィルム1は、TAC(トリアセチルセルロース)、アクリル等の透明フィルムからなる基材2の一方の面上に、配向膜3、位相差層4が順次作製される。パターン位相差フィルム1は、屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)された液晶材料により位相差層4が形成され、この液晶材料の配向を配向膜3の配向規制力によりパターンニングする。なおこの液晶分子の配向を図1では細長い楕円により誇張して示す。このパターンニングにより、パターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルにおける画素の割り当てに対応して、一定の幅により、右目用の領域(第1の領域)Aと左目用の領域(第2の領域)Bとが順次交互に帯状に形成され、右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。
パターン位相差フィルム1は、光配向材料膜が作製された後、いわゆる光配向の手法によりこの光配向材料膜に直線偏光による紫外線を照射し、これにより光配向膜による配向膜3が形成される。ここでこの光配向材料膜に照射する紫外線は、その偏光の方向が右目用の領域Aと左目用の領域Bとで90度異なるように設定され、これにより位相差層4に設けられる液晶材料に関して、右目用の領域A及び左目用の領域Bとで対応する向きに液晶分子を配向させ、透過光に対応する位相差を与える。なおここでこの隣接する帯状領域の遅相軸方向は、通常、水平方向に対して、+45度と−45度、又は0度と+90度の組み合わせが採用される。また光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を適用することができるものの、この実施形態では、一旦配向した後には、紫外線の照射によって配向が変化しない、例えば光2量化型の材料を使用する。なおこの光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J.
Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle
and A. Schuster : Nature, 381, 212 (1996)」等に開示されており、例えば「ROP-103」(Rolic technologies Ltd.社製)の商品名により既に市販されている。
図2は、このパターン位相差フィルム1の製造工程を示すフローチャートである。パターン位相差フィルム1の製造工程は、ロールに巻き取った長尺フィルムにより基材2が提供され、この基材2をロールより送り出して光配向材料膜が順次作製される(ステップSP1−SP2)。ここで光配向材料膜には、各種の製造方法を適用することができるものの、この実施の形態では、光配向材料をベンゼン等の溶媒に分散させた成膜用液体をダイ等により塗布した後、乾燥して作製される。
続いてこの製造工程は、露光工程により紫外線を照射して光配向膜が作製される(ステップSP3)。続いてこの製造工程は、位相差層作製工程において、ダイ等により液晶材料を塗布した後、紫外線の照射によりこの液晶材料を硬化させ、位相差層4が作製される(ステップSP4)。続いてこの製造工程は、必要に応じて反射防止膜の作製処理等を実行した後、切断工程において、所望の大きさに切り出してパターン位相差フィルム1が作製される(ステップSP5)。この製造工程は、このようにして生産したパターン位相差フィルム1が、製品検査工程により検査されて出荷される(ステップSP6)。なお反射防止膜等にあっては、事前に基材に作製する場合もある。
図3は、この露光工程(ステップSP3)の詳細を示す図である。この製造工程は、右目用の領域A又は光目用の領域Bに対応する部位を遮光したマスク16を介して、直線偏光による紫外線(偏光紫外線)を照射することにより、遮光されていない側の、左目用の領域B又は右目用の領域Aについて、光配向材料膜を所望の方向に配向させる(図3(A))。これによりこの製造工程は、1回目の露光処理を実行する。続いてこの製造工程は、1回目の露光処理とは偏光方向が90度異なる直線偏光により紫外線を全面に照射し、1回目の露光処理で未露光の、右目用の領域A又は左目用の領域Bについて、光配向材料膜を所望の方向に配向させる(図3(B))。これによりこの製造工程では、2回の露光処理により、右目用の領域Aと左目用の領域Bとを順次露光処理して配向膜3を作製する。
図4は、露光工程20に係る露光装置の構成を示す図である。露光工程20は、搬送用ローラ22、23により基材2をバックアップロール21に巻きつけて搬送する。ここでバックアップロール21は、基材2の搬送、露光に供するローラであり、紫外線の照射による温度上昇を低減する冷却用のパイプ等が配置される。露光工程は、このバックアップロール21に対向するように、基材2の搬入側及び搬出側に、それぞれ露光装置24A、24Bが設けられる。
ここで露光装置24Aは、紫外線を射出するランプ25とリフレクタ26とによる光源27から紫外線を射出した後、図示しない光学系により光源27からの出射光をワイヤーグリッド28に導き、このワイヤーグリッド28を透過する直線偏光による紫外線をマスク16Aを介して基材2に照射する。ここで光源27は、基材2の幅方向(この図4において紙面の奥行方向であり、約1500mmの幅である)に多数のランプ25が配置され、リフレクタ26は、この多数のランプ25の配置に対応するように基材2の幅方向に充分な長さにより形成される。ワイヤーグリッド28は、この多数のランプ25の配列に対応するように、隣接するワイヤーグリッド28間で隙間が発生しないようにして、基材2の幅方向に、複数個配置され、マスク16は、これらランプ25等の構成に対応するように、基材2の幅方向に延長する形状により形成される。またワイヤーグリッド28は、配向膜の作製に係る所定偏光面により紫外線を射出するように、所定の向きに配置される。これらにより露光装置24Aは、光配向膜の作製に十分な光量により、領域A又は領域Bの露光に供する直線偏光による紫外線を、基材2の幅により照射できるように構成される。なおこれによりこの露光装置24Aに係るマスク16Aは、図3(A)について上述したマスク16が適用される。
露光装置25Bは、露光装置24Aと同一に構成される。この実施形態において、露光装置24Bは、露光装置24Aによる露光に続いて基材2の全面に紫外線を照射することにより、ワイヤーグリッド28の向きが、露光装置24Aとはほぼ90度異なる向きに設定され、さらにマスク16Bが除去される点を除いて、露光装置24Aと同一に構成される。なお光源27及びワイヤーグリッド28、ワイヤーグリッド28及びマスク16A(16B)の間には、ダクト29が設けられ、このダクト29を介して露光に供する光を伝送することにより、光漏れを防止するように構成されている。
図5(B)は、ワイヤーグリッド28を光源側より見て示す図であり、図5(A)は、ワイヤーグリッド28の並びをワイヤーグリッド28の上方より見て示す図である。ワイヤーグリッド28は、光源27に近い側と遠い側との2列により、基材2の幅方向に順次配置され、これにより隣接するワイヤーグリッド28間で隙間が発生しないように配置される。なおこれにより光源27より遠い側のワイヤーグリッド28Aと、光源27に近い側のワイヤーグリッド28Bとでは、10mm程度、端部が重なり合うように配置される。
図6は、これらワイヤーグリッド28A、28Bの保持機構を光源27側より見て示す図である。この実施形態において、ワイヤーグリッド28A、28Bは、平行四辺形形状により形成され、対向する両辺部位に、接着剤によりそれぞれ支持部材31、32が設けられる。ここで一方の支持部材32は、ワイヤーグリッド28A、28Bに沿って延長する金属板材により形成され、ワイヤーグリッド28A、28Bとは逆側部位が回動軸33により回動自在に支持部材34に軸支される。ここで支持部材34は、基材2の幅方向に延長する第1のガイド部材であるガイド棒35によりガイドされて、この第1のガイド部材の延長方向に可動自在に保持され、対応するワイヤーグリッド28A、28Bの端部を回動軸33により回動自在に保持する。なお支持部材34は、ガイド棒35を挿通して矢印Aにより示すように、ガイド棒35に沿って移動可能にガイド棒35に保持される。これらによりワイヤーグリッド28A、28Bは、一端が、回動自在に、さらに基材2の幅方向に移動可能に、ガイド棒35に保持される。
他方の支持部材31は、支持部材32と同様に、ワイヤーグリッド28A、28Bに沿って延長する金属板材により形成され、両端部がねじ37により支持部材32とほぼ平行に延長する支持部材38に支持され、ねじ37を回転させて支持部材32からのねじ37の突出量を可変することにより、ワイヤーグリッド28A、28Bの傾きを調整できるように構成される。これによりこの実施形態において、支持部材31、38、ねじ37は、ワイヤーグリッド28A、28Bの傾きを個々に調整する個々の傾き調整機構を構成する。しかして露光装置24A、24Bでは、この個々の調整機構によりワイヤーグリッド38A、28Bの傾きを個々に調整して、ワイヤーグリッド28A、28B間のばらつきを補正する。
さらに支持部材38は、ワイヤーグリッド28A、28Bとは逆側部位が回動軸40により回動自在に支持部材41に軸支される。ここで支持部材41は、基材2の幅方向に延長する第2のガイド部材であるガイド棒43によりガイドされてガイド部材の延長方向に可動自在に保持され、対応するワイヤーグリッド28A、28Bの、ガイド棒35による支持部とは逆側の端部を回動自在に保持する。これらによりワイヤーグリッド28A、28Bは、他端が、回動自在に、さらに基材2の幅方向に移動可能に、ガイド棒35に保持される。
ここでガイド棒35とガイド棒43とはほぼ平行に設けられる。ワイヤーグリッド28A、28Bは、この図6に示すように、短辺がほぼ水平になるように保持された状態で、透過軸方向が水平方向にほぼ45度の角度を成すように形成される。露光装置は、この短辺がほぼ水平になるようにワイヤーグリッド28A、28Bを保持した状態で、回動軸40と対応する回動軸33がガイド棒35、43の延長方向にオフセットするように配置される。これにより露光装置24A、24Bでは、矢印Bにより示すように、ガイド棒35、43間の間隔を可変することにより、ガイド棒35、43間に保持したワイヤーグリッド28A、28Bについて、纏めて傾きを調整することができるように構成される。
すなわち図7(A)に示すように、この実施形態では、平行四辺形形状によるワイヤーグリッド28A及び28Bにおいては、短辺が水平になるように保持した場合、この図7の垂直方向より斜め45度の方向が透過光の偏光面となるように形成される。この状態から図7(B)に示すように、ガイド棒35、43の間隔を広げることにより、ワイヤーグリッド28A、28Bは回転して立ち上がったような姿勢となり、この例では、垂直方向に対して15度の角度を透過光の偏光方向に設定することができる。またこれとは逆に、図5(C)に示すように、ガイド棒35、43の間隔を縮めることにより、ワイヤーグリッド28A、28Bは回転して寝たような姿勢となり、この例では、垂直方向に対して75度程度の方向を透過光の偏光方向とすることができる。なおこれらにより露光装置24A、24Bは、要求される角度範囲でワイヤーグリッド28A、28Bを傾けることができるように、ガイド棒35と支持部材32の間隔、ガイド棒43と支持部材38の間隔、回動軸33、40のガイド棒35、43の延長方向のオフセット量等が設定されることは言うまでも無い。
しかしてガイド棒35、43は、それぞれ終端部材45、46に両端が支持される。終端部材45、46は、ねじ穴が設けられ、このねじ穴に調整用棒47がねじ込まれて保持される。ここで調整用棒47は、終端部材46から突出する端部に、回転操作用の取手48が設けられる。調整用棒47は、終端部材46側の部位と、終端部材47側の部位とで、逆向きのねじが周側面に形成され、終端部材45及び46は、この調整用棒47がねじ込まれ、図示しないガイドレールにより調整用棒47の延長方向に移動可能に保持される。
これにより露光装置24A及び24Bにおいて、支持部材32、38、回動軸33、40、支持部材34、41、ガイド棒35、43、終端部材45、46、調整用棒47は、ガイド棒35、43の間隔を調整して、ワイヤーグリッド28A、28Bの傾きを纏めて調整する全体の傾き調整機構を構成し、これにより露光装置24A、24Bは、露光に供する直線偏光の調整作業を従来に比して一段と簡略して使い勝手を向上し、一段と生産性を向上することができる。
またこのようにワイヤーグリッド28A、28Bを纏めて傾き調整できるようにして、ワイヤーグリッド28A、28Bにおいては、ダクト29の部位が概ね回転中心位置となるように、例えば調整用棒47のほぼ中央の部位に形成された凹部に勘合する支持部材49により調整用棒47のほぼ中央の部位が調整用棒47の延長方向に変位しないように保持される。これにより露光装置24A、24Bでは、ワイヤーグリッド28A、28B全体の傾き調整作業を簡略化することができる。
しかしてこのようにワイヤーグリッド28A、28Bを纏めて傾き調整した場合、隣接するワイヤーグリッド28A、28B間で重なり合う部位の幅が変化し、隙間が発生する恐れもある。これにより露光装置24A、24Bでは、纏めて傾き調整した場合には、矢印Aにより示すように(図7においては矢印により示す)、ガイド棒35、43に沿った方向にワイヤーグリッド28A、28Bを移動して隣接するワイヤーグリッド28A、28B間で充分に重なり合う部位を確保し、これにより隙間の発生を防止して安定に露光処理する。
しかしてこのように全体の傾きを纏めて調整できることにより、調整作業を簡略化するだけでなく、パターン位相差フィルム1の品質をも向上することができる。
すなわち図8は、光配向膜の材料を異ならせて同一の条件により光配向膜を作製した結果を示す図である。この図8の計測結果は、ガイド棒35、43の延長方向に対して斜め45度の方向をワイヤーグリッド28A、28Bからの出射光の偏光方向に調整して光配向膜を作製した後、パターン位相差フィルムを作製し、領域A、領域Bの延長方向に対する位相差層4の遅相軸方向を計測した結果である。なおこの遅相軸方向は、クロスニコル配置による直線偏光板によりパターン位相差フィルムを挟持して消光位の向きを計測したものである。また基材2の幅方向に設定した6か所のサンプリング点での計測結果である。この図8に示すように、右目用領域(R側)、左目用領域(L側)で露光処理に供した偏光方向に対して遅相軸方向がずれ、このずれ量が光配向膜の材料により異なることが判る。
これによりこの実施形態では、このずれ量の分だけワイヤーグリッド28A、28Bを纏めて傾き調整して、遅相軸方向が正しく斜め45度の方向となるように設定してパターン位相差フィルム1を生産し、これによりパターン位相差フィルム1の品質を向上させる。
以上の構成によれば、全体の傾き調整機構により複数のワイヤーグリッドの傾きを纏めて調整することにより、露光に供する直線偏光の調整作業を、従来に比して一段と簡略することができる。
また1対のガイド部材にワイヤーグリッドの両端を回動自在に保持して、このガイド部材の間隔の調整により全体の傾き調整機構を構成することにより、簡易な構成により複数のワイヤーグリッドを纏めて傾き調整することができる。
また併せてワイヤーグリッドを個々に傾き調整することにより、ワイヤーグリッドのばらつきを補正することができる。
〔第2実施形態〕
図9は、本発明の第2実施形態に係る画像表示装置を示す図である。この画像表示装置71では、画像表示パネル72のパネル面に、光学フィルム73が配置される。画像表示パネル72は、可撓性を有するシート形状による有機ELパネルであり、所望のカラー画像を表示する。光学フィルム73は、偏光面の制御により、画像表示パネル72に到来する外来光の反射を抑圧する。なお画像表示パネルには、板状の有機ELパネル、液晶表示装置等を広く適用することができる。
このため光学フィルム73は、直線偏光板75、円偏光板76を接着剤層85により積層した積層体により構成され、画像表示パネル72側面に感圧接着剤による粘着層74が設けられ、この粘着層74により画像表示パネル72のパネル面に貼り付けられて保持される。
光学フィルム73は、画像表示パネル72のパネル面に向かう外来光を直線偏光板75により直線偏光に変換し、続く円偏光板76により円偏光に変換する。ここでこの円偏光による外来光は、画像表示パネル72の表面等で反射するものの、この反射の際に偏光面の回転方向が逆転する。その結果、この反射光は、到来時とは逆に、円偏光板76より、直線偏光板75により遮光される方向の直線偏光に変換された後、続く直線偏光板75により遮光され、その結果、偏光面の制御により外部への出射が著しく抑制される。
この実施形態において、円偏光板76は、1/2位相差板として機能する部位77(1/2波長板用位相差層と呼ぶ)と、1/4位相差板として機能する部位78(1/4波長板用位相差層と呼ぶ)との積層体により構成される。図10に示すように、矢印により示す直線偏光板75の透過軸に対して、これら1/2波長板用位相差層77及び1/4波長板用位相差層78は、遅相軸(それぞれ矢印により示す)が、それぞれ反時計回りに15度、73度の角度を成すように配置される。
ここで円偏光板76(図9)は、TAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルムからなる基材79の下面側に、順次、1/4波長板用配向膜82、1/4波長板用位相差層78が設けられ、1/4波長板用位相差層78の画像表示パネル72側面に粘着層74が設けられる。1/4波長板用位相差層78は、屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)された液晶材料により形成され、円偏光板76は、この液晶材料の配向を1/4波長板用配向膜82の配向規制力によりパターンニングする。円偏光板76は、基材79の表面に、光配向膜により1/4波長板用配向膜82が作製される。
また円偏光板76は、基材79の上面側に、順次、1/2波長板用配向膜83、1/2波長板用位相差層77が設けられる。1/2波長板用位相差層77は、屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)された液晶材料により形成され、この液晶材料の配向を1/2波長板用配向膜83の配向規制力によりパターンニングする。円偏光板76は、1/4波長板用配向膜82と同様に、光配向膜により1/2波長板用配向膜83が形成される。
ここでこれら1/2波長板用配向膜83、1/4波長板用配向膜82は、図4について上述した露光装置24A、又は24Bにおいて、ワイヤーグリッド28A及び28Bを図7(A)、図7(B)示すように傾け、さらにマスク16A、16Bを除去した状態で露光処理して作成される。
この実施形態のように、円偏光板に係る1/2波長板用配向膜、1/4波長板用配向膜を光配向膜により作製する場合にあっても、さらにはこれら円偏光板に係る光配向膜と第1実施形態に係るパターン位相差フィルムの配向膜とを交互に作製する場合であっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更し、さらに組み合わせることができる。
すなわち上述の実施形態では、ガイド棒35、43により支持部材34、41をガイドする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ガイドレール等の他のガイド部材によりガイドするようにしてもよい。
また上述の実施形態では、1本の調整用棒47により終端部材45、46を可動する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、終端部材45、46にそれぞれ調整用棒を設けて連動させるようにしてもよく、このようにすれば、露光装置の作製時におけるワイヤーグリッドの回転中心位置に係る調整作業を簡略化することができる。またこのような調整機構に限らず、ガイド機構の間隔の調整にあっては、種々の構成を広く適用することができる。
また上述の実施形態では、パターン位相差フィルム、円偏光板を生産する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光配向膜を利用した種々の光学フィルムの生産に広く適用することができる。
1 パターン位相差フィルム
2、79、85 基材
3 配向膜
4 位相差層
16、16A、16B マスク
20 露光工程
21 バックアップロール
22、23 搬送用ローラ
24A、24B 露光装置
25 ランプ
26 リフレクタ
27 光源
28、28A、28B ワイヤーグリッド
29 ダクト
31、32、34、38、41、49 支持部材
33、40 回動軸
35、43 ガイド棒
37 ねじ
45、46 終端部材
47 調整用棒
71 画像表示装置
72 画像表示パネル
73 光学フィルム
74 粘着層
75 円偏光板
76 1/4波長板
77 1/2波長板用位相差層
78 1/4波長板用位相差層
82 1/4波長板用配向膜
83 1/2波長板用位相差層
85 接着剤層

Claims (4)

  1. 光配向膜の作製に供する露光装置において、
    露光に供する光を射出する光源と、
    並んで配置されて、前記光源からの光を入射して直線偏光の出射光を出射する複数のワイヤーグリッドと、
    前記複数のワイヤーグリッドの傾きを纏めて調整する全体の傾き調整機構と、
    前記ワイヤーグリッドを前記複数のワイヤーグリッドの並び方向に移動させる可動機構とを備える
    露光装置。
  2. 前記全体の傾き調整機構は、
    前記複数のワイヤーグリッドの並び方向に延長する第1及び第2のガイド部材と、
    前記第1のガイド部材によりガイドされて前記第1のガイド部材の延長方向に可動自在に保持され、対応する前記ワイヤーグリッドの端部を回動自在に保持する第1の支持部材と、
    前記第2のガイド部材によりガイドされて前記第2のガイド部材の延長方向に可動自在に保持され、対応する前記ワイヤーグリッドの、前記第1の支持部材に係る端部とは逆側の端部を回動自在に保持する第2の支持部材と、
    前記第1及び第2のガイド部材の間隔の可変する調整機構とを備える
    請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記全体の傾き調整機構は、
    前記第1及び第2のガイド部材の並び方向についての、各ワイヤーグリッドのほぼ中央の部位を回転中心にして、前記複数のワイヤーグリッドの傾きを調整する
    請求項2に記載の露光装置。
  4. さらに各ワイヤーグリッドには、個々に傾きを調整する個々の傾き調整機構が設けられた
    請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の露光装置。
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JP2018169480A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 富士フイルム株式会社 位相差フィルムの製造方法

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