JP6154750B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学フィルムの製造方法、光学フィルム、マスク及び光学フィルムの製造装置に関する。
互いに配向方向が異なる2つの配向領域が形成された配向膜を備える光学フィルムの製造方法が知られている(例えば、特許文献1)。光学フィルムの製造方法では、フィルムの幅方向において、互いに異なる透過領域を介して偏光方向の異なる偏光を配向膜に照射することによって、2つの配向領域が形成された光学フィルムを製造している。
[特許文献1] 米国特許出願公開第2011/0217638号明細書
しかしながら、上述の製造方法では、配向膜が形成された搬送中のフィルムの蛇行等が生じる。これにより、異なる偏光方向の偏光が配向膜の同じ領域に照射されるとともに、配向膜の一部の領域に偏光が照射されない。これにより、配向膜に隙間なく配向領域を整列することが困難であるといった課題がある。
本発明の第1の態様においては、第1配向方向に配向された複数の第1配向領域と、前記第1配向方向と交差する第2配向方向に配向された複数の第2配向領域とが交互に配列された配向膜を有する光学フィルムの製造方法であって、第1偏光を透過する複数の第1透過領域と、前記第1偏光を遮光する複数の第1遮光領域とが配列方向に交互に配列された第1マスク領域を介して、前記配向膜に前記第1偏光を照射して前記複数の第1配向領域を形成する第1配向段階と、前記複数の第2配向領域、及び、前記配列方向において第2配向領域と連続する第1配向領域の少なくとも一部に、前記第1偏光と偏光方向が異なる第2偏光を照射して前記複数の第2配向領域を形成する第2配向段階とを備える光学フィルムの製造方法を提供する。
本発明の第2の態様においては、上述の前記光学フィルムの製造方法によって製造された光学フィルムであって、前記第1配向領域と隣接する全ての前記第2配向領域が接している光学フィルムを提供する。
本発明の第3の態様においては、第1偏光を透過する複数の第1透過領域と、前記第1偏光を遮光する複数の第1遮光領域とが配列方向に沿って交互に配列された第1マスク領域と、前記第1偏光と偏光方向の異なる偏光方向を有する第2偏光を透過する第2透過領域が形成された第2マスク領域とを備え、前記第2透過領域は、前記配列方向において、第1透過領域の一部から少なくとも隣接する第1透過領域の一部まで延び、前記配列方向と直交する方向において、前記複数の第1透過領域及び前記複数の第1遮光領域と重ならない位置に形成されているマスクを提供する。
本発明の第4の態様においては、上述のマスクと、前記マスクの一方側で前記配列方向と交差する方向に配向膜を搬送する搬送部と、前記第1透過領域を介して前記第1偏光を前記配向膜に照射する第1偏光出力部と、前記第2透過領域を介して前記第2偏光を前記配向膜に照射する第2偏光出力部とを備える光学フィルムの製造装置を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態による光学フィルム100の全体平面図である。 図1のII−II線に沿った縦断面図である。 立体画像表示装置の分解斜視図である。 本実施形態による光学フィルム製造装置10の全体構成図である。 露光部の全体斜視図である。 マスク38の平面図である。 図6のVII−VII線に沿ったマスク38の縦断面図である。 別のマスク138の平面図である。 別のマスク238の平面図である。 別のマスク338の平面図である。 別のマスク438の平面図である。 比較例用のマスク938の平面図である。 配向膜120に第1配向領域124と、第2配向領域126との他に第1及び第2未露光領域が形成された比較例1の写真である。 配向膜120に未露光領域がほとんど形成されなかった比較例2の写真である。 実施例8の光学フィルム100の写真である。 比較例及び実施例の配向度の計算結果である。 実施例1から19の配向状態の総合判定の結果を示すグラフである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態による光学フィルム100の全体平面図である。光学フィルム100は、本実施形態による光学フィルムの製造方法によって製造される。光学フィルム100は、立体画像表示装置の画像生成部の画像の出力側に設けられ、右目用画像及び左目用画像を出力する。
光学フィルム100は、一辺が数cm〜数mの長方形状に形成されている。図1に示すように、光学フィルム100は、樹脂基材102と、第1偏光変調部104と、第2偏光変調部106とを有する。
樹脂基材102は、後述する樹脂製の長尺状のフィルムが一定の長さに切断されて形成される。樹脂基材102は、光を透過する。樹脂基材102の厚みの一例は、50μm〜100μmである。樹脂基材102は、第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106を支持する。樹脂基材102は、シクロオレフィン系のフィルムによって構成することができる。シクロオレフィン系フィルムとして、シクロオレフィンポリマー(=COP)、より好ましくは、シクロオレフィンポリマーの共重合体であるシクロオレフィンコポリマー(=COC)を使用することができる。COPフィルムとして、日本ゼオン社製のゼオノアフィルムZF14を挙げることができる。また、樹脂基材102は、トリアセチルセルロース(=TAC)を含む材料によって構成してもよい。TACフィルムは、富士写真フィルム社製のフジタックT80SZ及びTD80UL等を挙げることができる。尚、シクロオレフィン系フィルムを使用する場合は、脆弱性の観点から高靭性タイプのフィルムを使用することが好ましい。
第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106は、平面視において、同じ形状に形成されている。第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106は、樹脂基材102の長辺方向に沿って延びる長方形状である。ここでいう樹脂基材102の長辺方向は、立体画像表示に組み込まれた光学フィルム100においては、水平方向となる。従って、樹脂基材102の短辺方向は、立体画像表示に組み込まれた光学フィルム100においては、鉛直方向となる。第1偏光変調部104と第2偏光変調部106は、互いに一辺を接触させた状態で、鉛直方向に沿って交互に配置されている。尚、第1偏光変調部104と第2偏光変調部106は、水平方向に沿って交互に配置してもよい。
第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106は、透過する偏光の偏光状態を変調させる。第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106は、例えば、1/4波長板の位相差機能を有する。尚、第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106は、1/2波長板の位相差機能を有してもよい。第1偏光変調部104は、例えば、図1の第1偏光変調部104の右端に記載の矢印110と平行な光学軸を有する。これにより、第1偏光変調部104は、例えば、矢印110から45°回転した偏光方向を有する直線偏光が入力すると、その偏光を隣の矢印112に示す右回りの偏光方向を有する円偏光に変調して出力する。第2偏光変調部106は、例えば、図1の第2偏光変調部106の右端に記載の矢印114と平行な光学軸であって、第1偏光変調部104の光学軸と直交する光学軸を有する。これにより、第2偏光変調部106は、例えば、矢印110から45°回転した偏光方向を有する直線偏光が入力すると、その偏光を隣の矢印116に示す左回りの偏光方向を有する円偏光に変調して出力する。尚、光学軸の一例は、進相軸または遅相軸である。
この結果、同じ偏光方向を有する直線偏光が、第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106に入力しても、第2偏光変調部106が出力する偏光の偏光方向と、第1偏光変調部104が出力する偏光の偏光方向とは、異なる。例えば、第2偏光変調部106が出力する偏光の偏光方向は、第1偏光変調部104が出力する偏光の偏光方向の逆回りの円偏光である。
図2は、図1のII−II線に沿った縦断面図である。図2に示すように、各第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106は、配向膜120と、液晶膜122とを有する。
配向膜120は、樹脂基材102の面上に形成されている。配向膜120は、公知の光配向性化合物を適用できる。光配向性化合物は、紫外線等の直線偏光が照射されると、その直線偏光の偏光方向に分子が規則的に配向される材料である。更に、光配向性化合物は、自己の上に形成された液晶膜122の分子を自己の配向に沿って並ばせる機能を有する。光配向性化合物の例として、光分解型、光二量化型、光異性化型等の化合物をあげることができる。配向膜120は、複数の第1配向領域124と、複数の第2配向領域126とを有する。複数の第1配向領域124と複数の第2配向領域126は、配列方向に沿って交互に配列されている。ここでいう配列方向は、鉛直方向と平行である。第1配向領域124と隣接する全ての第2配向領域126は、互いに接している。第1配向領域124は、第1偏光変調部104の一部を構成する。第1配向領域124は、第1偏光変調部104の光学軸に対応した方向に配向している。第2配向領域126は、第2偏光変調部106の一部を構成する。第2配向領域126は、第1配向領域124の配向方向と直交する方向であって、第2偏光変調部106の光学軸に対応した方向に配向している。
液晶膜122は、配向膜120上に形成される。液晶膜122は、紫外線または加熱等によって硬化可能な液晶ポリマーによって構成することができる。液晶膜122は、第1液晶領域128と、第2液晶領域130とを有する。第1液晶領域128は、第1偏光変調部104の一部を構成する。第1液晶領域128は、第1配向領域124上に形成される。第1液晶領域128の分子は、第1配向領域124の配向に沿って、配向される。第2液晶領域130は、第2偏光変調部106の一部を構成する。第2液晶領域130は、第2配向領域126上に形成される。第2液晶領域130の分子は、第2配向領域126の配向に沿って、配向される。
図3は、立体画像表示装置の分解斜視図である。図3の矢印で示すように、ユーザが位置する方向であって、画像を出力する方向を立体画像表示装置の前方とする。図3に示すように、立体画像表示装置150は、光源152と、画像出力部154と、光学フィルム100と、光学機能膜158とを備えている。
光源152は、面内において略均一な強度で、白色の無偏光を照射する。光源152は、ユーザから見て、立体画像表示装置150の最後方に配置される。光源152には、拡散板と冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)とを組み合わせた光源、または、プリズムレンズと発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)とを組み合わせた光源、有機EL(Electro-Luminescence)を含む面光源等を適用できる。
画像出力部154は、光源152の前方に配置されている。画像出力部154は、光源152からの光によって、画像を出力する。画像出力部154は、偏光板164と、保持基板166と、画像生成部168と、保持基板170と、偏光板174とを備える。
偏光板164は、光源152と、保持基板166との間に配置される。偏光板164を構成する材料の一例は、PVA(ポリビニルアルコール)を含む樹脂である。偏光板164は、水平方向から45°傾斜した透過軸と、透過軸と直交する吸収軸とを有する。これにより、光源152から出力されて、偏光板164に入射した無偏光のうち、振動方向が偏光板164の透過軸と平行な成分は透過するとともに、吸収軸と平行な成分は吸収されて遮断される。このため偏光板164から出力される光は、偏光板164の透過軸を偏光方向とする直線偏光となる。
保持基板166は、偏光板164と画像生成部168との間に配置されている。保持基板166は、透明なガラス板を適用できる。尚、保持基板166は、ガラス板以外に透明な樹脂とガラスクロスとを含む透明な複合材料を用いた透明複合シートを適用することができる。これにより、立体画像表示装置150の軽量化かつ柔軟性を達成することができる。保持基板166の後面は、接着剤を介して、偏光板164を保持する。
画像生成部168は、保持基板166と保持基板170との間に配置されて保持されている。画像生成部168は、画像を生成する複数の画素(=ピクセル)を有する。複数の画素は、鉛直方向及び水平方向に一定のピッチで二次元に配列されている。画素は画像を扱うときの単位をいい、色調及び階調の色情報を出力する。各画素は、3個の副画素(=サブピクセル)を有する。各副画素は、液晶部と、液晶部の前後面に形成された透明電極とを有する。透明電極は液晶部に電圧を印加する。電圧が印加された副画素の液晶部は直線偏光の偏光方向を90°回転させる。各画素に含まれる3個の副画素は、それぞれ赤色のカラーフィルターと、緑色のカラーフィルターと、青色のカラーフィルターとを有する。副画素の透明電極の電圧印加を制御することにより、副画素から出力される赤色、緑色、青色の光を強めまたは弱めて、画像を形成する。
画像生成部168は、図3に「R」及び「L」で示すように、右目用の画像を生成する右目用画像生成部178と、左目用の画像を生成する左目用画像生成部180とを有する。右目用画像生成部178及び左目用画像生成部180は、水平方向に延びる矩形状に形成されている。右目用画像生成部178及び左目用画像生成部180は、鉛直方向に沿って交互に配置されている。
保持基板170は、画像生成部168と偏光板174との間に配置されている。保持基板166及び保持基板170は、画像生成部168を挟持する。保持基板170は、保持基板166と同じ材料によって構成されている。保持基板170の前面は、接着剤を介して、偏光板174を保持する。
偏光板174は、保持基板170と、光学フィルム100との間に配置されている。偏光板174は、保持基板170における画像生成部168が保持される側の反対側に接着剤により貼り付けられている。偏光板174は、PVA(ポリビニルアルコール)を含む樹脂によって構成されている。偏光板174の厚みは、薄い方が好ましい。偏光板174の厚みは、例えば、100μm〜200μmである。偏光板174は、透過軸と、透過軸と直交する吸収軸とを有する。偏光板174の透過軸は、偏光板164の透過軸と直交する。これにより、画像生成部168によって偏光方向が、90°回転された直線偏光は、偏光板174を透過して画像光となり画像を形成する。一方、画像生成部168によって偏光方向が回転されなかった直線偏光は、偏光板174によって遮蔽される。これにより、画像出力部154は、偏光板174の透過軸と平行な偏光方向の偏光からなる画像光を出力する。
光学フィルム100は、接着剤によって画像出力部154の偏光板174の前方に貼り付けられている。光学フィルム100の厚みは、光学フィルム100の寸法変化を抑制するために、薄い方が好ましい。例えば、光学フィルム100の厚みは、50μm〜200μmであることが好ましい。
光学フィルム100の第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106は、樹脂基材102の後面上に配されている。第1偏光変調部104は、画像生成部168の右目用画像生成部178と略同形状である。第1偏光変調部104は、右目用画像生成部178の前方に配置されている。これにより、第1偏光変調部104には、右目用画像生成部178から出力されて、偏光板174を透過した直線偏光からなる右目用の画像光が入射する。第1偏光変調部104は、入射した右目用の画像光を右回りの円偏光に変調して出力する。第2偏光変調部106は、画像生成部168の左目用画像生成部180と略同形状である。第2偏光変調部106は、左目用画像生成部180の前方に配置されている。これにより、第2偏光変調部106には、左目用画像生成部180から出力されて、偏光板174を透過した直線偏光からなる左目用の画像光が入射する。第2偏光変調部106は、入射した左目用の画像光を左回りの円偏光に変調して出力する。従って、第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106は、右目用画像及び左目用画像を構成する同じ偏光方向の直線偏光を、偏光方向が互いに異なる円偏光へと変換して出力する。
光学機能膜158は、光学フィルム100の前面に配置されている。光学機能膜158の一例は、外部の照明等から出力された光の反射を低減または抑制する反射低減膜または反射防止膜である。これにより、光学機能膜158は、外部の光の混入の少ない画像をユーザに提供する。光学機能膜158の他の例は、眩しさを抑制する防眩膜、表面の傷を防止するハードコート膜等である。尚、光学機能膜158は、省略してもよい。
ユーザが立体画像を見る場合に使用する偏光眼鏡190は、右目用レンズ192と左目用レンズ194とを有する。右目用レンズ192は、右回りの円偏光のみを透過する。左目用レンズ194は、左回りの円偏光のみを透過する。これにより、ユーザの右目は、第1偏光変調部104から出力された右目用の画像のみを視認して、ユーザの左目は、第2偏光変調部106から出力された左目用の画像のみを視認する。この結果、ユーザは、立体画像を見ることができる。
図4は、本実施形態による光学フィルム製造装置10の全体構成図である。図4に矢印で示す上下を光学フィルム製造装置10の上下方向とする。また、上流及び下流は、搬送方向における上流及び下流とする。尚、搬送方向は、フィルム90の長手方向と同方向であって、配列方向及び幅方向と直交する。
図4に示すように、光学フィルム製造装置10は、送り出しロール12と、配向膜塗布部14と、配向膜乾燥部16と、露光部18と、液晶膜塗布部20と、液晶膜配向部22と、液晶膜硬化部24と、セパレートフィルム供給部26と、巻き取りロール28とを備える。
送り出しロール12は、フィルム90の搬送経路の最も上流側に配置されている。送り出しロール12の外周には、供給用のフィルム90が巻かれている。送り出しロール12は、回転可能に支持されている。これにより、送り出しロール12は、フィルム90を送り出し可能に保持できる。送り出しロール12は、モータ等の駆動機構によって回転可能に構成してもよく、巻き取りロール28の回転に伴って、従動可能に構成してもよい。あるいは、搬送経路の途中にフィルム90を駆動させる機構を設けてもよい。
配向膜塗布部14は、送り出しロール12の下流側であって、露光部18の上流側に配置されている。配向膜塗布部14は、搬送されるフィルム90の搬送経路の上方に配置されている。配向膜塗布部14は、フィルム90の上面に、露光材料の一例である液状の配向膜120を供給して塗布する。
配向膜乾燥部16は、配向膜塗布部14の下流側に配置されている。配向膜乾燥部16は、加熱、光照射、または送風等によって、内部を通過するフィルム90上に塗布された配向膜120を乾燥させる。
露光部18は、配向膜乾燥部16の下流側に配置されている。露光部18は、上流側従動ロール32と、偏光光源34と、マスク38と、マスク保持部40と、下流側従動ロール42と、一対の上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46とを有する。露光部18は、偏光光源34から出力された偏光を、マスク38を介して、フィルム90上に塗布された配向膜120に照射する。これにより、露光部18は、配向膜120を配向させて、パターンを形成する。偏光光源34から出力される偏光の一例は、280nmから340nmの波長の紫外線である。
液晶膜塗布部20は、露光部18の下流側に配置されている。液晶膜塗布部20は、フィルム90の搬送経路の上方に配置されている。液晶膜塗布部20は、フィルム90に形成された配向膜120上に液晶膜122を供給して、塗布する。
液晶膜配向部22は、液晶膜塗布部20の下流側に配置されている。液晶膜配向部22は、加熱、光照射、または、送風等によって、内部を通過する配向膜120上に形成された液晶膜122を、配向膜120の配向方向に沿って配向させつつ、乾燥させる。
液晶膜硬化部24は、液晶膜配向部22の下流側に配置されている。液晶膜硬化部24は、紫外線を照射することにより、液晶膜122を硬化させる。これにより、配向膜120の配向に沿って配向された液晶膜122の分子の配向が、固定される。
セパレートフィルム供給部26は、液晶膜硬化部24と巻き取りロール28との間に配置されている。セパレートフィルム供給部26は、フィルム90の液晶膜122上にセパレートフィルム92を供給して、貼り合わせる。セパレートフィルム92は、巻き取られたフィルム90間の離脱を容易にする。尚、セパレートフィルム供給部26は、省略してもよい。
巻き取りロール28は、搬送部の一例である。巻き取りロール28は、液晶膜硬化部24の下流側であって、搬送経路の最も下流側に配置されている。巻き取りロール28は、回転駆動可能に支持されている。巻き取りロール28は、配向膜120及び液晶膜122が形成されてパターニングされたフィルム90を巻き取る。これにより、巻き取りロール28は、配向膜120及び液晶膜122が形成されたフィルム90を搬送方向に搬送する。
図5は、露光部18の全体斜視図である。図5に示すように、上流側従動ロール32は、配向膜乾燥部16の下流側であって、上流側張力ロール44の上流側に配置されている。上流側従動ロール32は、フィルム90の搬送経路の上方に配置されている。上流側従動ロール32は、下方を搬送されるフィルム90に合わせて回転する。また、上流側従動ロール32は、搬送中のフィルム90を下方へと押圧する。
偏光光源34は、フィルム90の搬送経路の上方に配置されている。偏光光源34は、第1偏光出力部50と、第2偏光出力部52とを有する。第1偏光出力部50及び第2偏光出力部52は、上流側張力ロール44と下流側張力ロール46との間に配置されている。第2偏光出力部52は、第1偏光出力部50の下流側に配置されている。第1偏光出力部50は、第1偏光を下流側且つ下方へと出力する。第1偏光は、第1配向領域124の配向に対応した偏光方向を有する。第1偏光は、上下方向から45°上流側に傾斜して、フィルム90に入射する。第2偏光出力部52は、第2偏光を上流側且つ下方へと出力する。第2偏光は、第2配向領域126の配向に対応した偏光方向を有する。第2偏光は、上下方向から45°下流側に傾斜して、フィルム90に入射する。これにより、第1偏光及び第2偏光は、フィルム90、周辺設備等によって反射された場合であっても、フィルム90に塗布された配向膜120に戻る確率が低くなる。この結果、反射された第1偏光及び第2偏光が、フィルム90上の予定しない個所に照射されることを抑制できる。第1偏光出力部50から出力される第1偏光の照度と、第2偏光出力部52から出力される第2偏光の照度は、等しい。ここでいう、照度とは、出力される偏光の単位面積当たり且つ単位時間当たりのエネルギーのことをいい、単位は、mW/cmである。出力される偏光が紫外線の場合、照度はUV照度となる。第1偏光及び第2偏光の照度の一例は、78mW/cmである。
第2偏光出力部52が出力する第2偏光の偏光方向は、第1偏光出力部50が出力する第1偏光の偏光方向と直交する。尚、第2偏光出力部52が出力する第2偏光の偏光方向と、第1偏光出力部50が出力する第1偏光の偏光方向は、任意の角度で交差させてもよい。第1偏光出力部50と第2偏光出力部52との間には、マスク38まで鉛直方向に延びる遮光壁を設けることが好ましい。これにより、遮光壁が、互いの偏光を遮光する。この場合、遮光壁は、第1偏光及び第2偏光の反射を抑制するために黒色が好ましい。
マスク38は、偏光光源34から出力された偏光の一部を透過して、残りを遮光する。これにより、フィルム90が、所定のパターンに露光される。マスク38は、偏光光源34とフィルム90との間に配置される。一例として、マスク38は、フィルム90の数百μm上方に配置される。マスク38は、マスク基材56と、遮光層58とを有する。遮光層58には、第1透過領域62として機能する開口と、第2透過領域66として機能する開口とが形成されている。
マスク保持部40は、フィルム90に対して、搬送方向と直交する幅方向に相対移動可能に保持されている。マスク保持部40は、マスク38を保持する。これにより、マスク38は、モータまたはアクチュエータ等によってマスク保持部40とともに移動できる。
下流側従動ロール42は、下流側張力ロール46の下流側に配置されている。下流側従動ロール42は、フィルム90の搬送経路の上方に配置されている。下流側従動ロール42は、下方を搬送されるフィルム90に合わせて回転する。また、下流側従動ロール42は、搬送中のフィルム90を下方へと押圧する。
上流側張力ロール44は、偏光光源34及びマスク38の上流側であって、上流側従動ロール32の下流側に配置されている。下流側張力ロール46は、偏光光源34及びマスク38の下流側であって、下流側従動ロール42の上流側に配置されている。上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46は、回転可能に支持されている。上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46は、駆動モータ等によって自転可能に構成してもよく、巻き取りロール28等の駆動力によって従動可能に構成してもよい。
上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46は、搬送経路の下に配置されている。これにより、上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46は、フィルム90の面のうち、フィルム90の配向膜120が形成されていない面である下面と接触して押圧する。上述したように、フィルム90は、上流側従動ロール32及び下流側従動ロール42によって下方へ押圧されている。従って、上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46は、下方に押圧されているフィルム90に搬送方向の張力を付与することになる。
上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46は、マスク38を挟んで配置されている。上流側張力ロール44は、第1透過領域62の上流側端部よりも上流側に配置され、下流側張力ロール46は、第2透過領域66の下流側端部よりも下流側に配置されている。これにより、第1偏光出力部50及び第2偏光出力部52から出力された第1偏光及び第2偏光が、フィルム90を透過した後、上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46によって反射されてフィルム90を露光することを、低減する。上流側張力ロール44と下流側張力ロール46との間の距離は、一般的な液晶表示装置に設けられる数cm以上の光学フィルム100の長辺方向の長さよりも短くすることができる。これにより、上流側張力ロール44と下流側張力ロール46との間のフィルム90に搬送方向の張力を十分に付与することができる。
図6は、マスク38の平面図である。図7は、図6のVII−VII線に沿ったマスク38の縦断面図である。図6の透過領域内に示す矢印は、透過領域を透過する偏光の偏光方向の一例である。図6及び図7において、搬送方向とは、フィルム90の搬送方向のことであり、幅方向とは搬送方向と直交する方向のことである。
図6及び図7に示すように、マスク38のマスク基材56は、矩形の板状に形成されている。マスク基材56は、石英ガラス等の材料からなる。フィルム90の搬送方向におけるマスク基材56の長さの一例は、約300mmである。尚、マスク基材56の長さは、フィルム90の幅に応じて適宜変更することができる。遮光層58は、マスク基材56の下面に形成されている。遮光層58は、クロム等の光を遮蔽可能な材料からなる。上述したように遮光層58には、複数の第1透過領域62及び第2透過領域66として機能する開口が形成されている。複数の第1透過領域62が形成されている領域が、第1マスク領域82である。第2透過領域66が形成されている領域が、第2マスク領域84である。第2マスク領域84は、第1マスク領域82よりも搬送方向の下流側に配置されている。
第1透過領域62は、第1偏光出力部50とフィルム90との間に配置されている。第1透過領域62は、少なくとも第1偏光を透過する。これにより、第1偏光出力部50から出力された第1偏光が、第1透過領域62を透過して、フィルム90に形成された配向膜120を露光する。複数の第1透過領域62は、幅方向に沿って配列されている。第1透過領域62の搬送方向の長さの一例は、40mmである。第1透過領域62の幅方向の長さの一例は、0.2mmである。第1透過領域62と隣接する第1透過領域62との間隔の一例は、0.2mmである。第1透過領域62と隣接する第1透過領域62との間が、第1偏光を遮光する複数の第1遮光領域の一例である。即ち、第1マスク領域82では、第1透過領域62と第1遮光領域とが、配列方向の一例である幅方向に沿って交互に配列されている。
第2透過領域66は、少なくとも第2偏光を透過する。第2透過領域66は、第2偏光出力部52とフィルム90との間に配置されている。これにより、第2偏光出力部52から出力された第2偏光が、第2透過領域66を透過して、フィルム90に形成された配向膜120に照射される。
第2透過領域66は、幅方向に延びるように形成されている。幅方向において、第2透過領域66の一端は、複数の第1透過領域62のうち一端の第1透過領域62まで達する。第2透過領域66の他端は、複数の第1透過領域62のうち他端の第1透過領域62の外側、即ち、他端の第1透過領域62よりもマスク基材56の側面近傍まで延びる。即ち、第2透過領域66の幅方向の長さは、一端の第1透過領域62から他端の第1透過領域62までの長さよりも長い。第2透過領域66の幅方向の長さの一例は、290mmである。従って、第2透過領域66は、幅方向において、第1透過領域62と重なる位置に形成されている。これにより、第2透過領域66を透過した第2偏光は、第1透過領域62を透過した第1偏光によって露光されていない領域のみならず、第1偏光によって露光された領域も露光する。この結果、第1透過領域62を透過した第1偏光によって露光されていない領域が、第2透過領域66を透過した第2偏光によって隙間なく露光される。
第2透過領域66の上流側の端部は、第1透過領域62の下流側の端部よりも下流側に配置されている。即ち、第2透過領域66は、搬送方向において、第1透過領域62及び第1遮光領域と重ならない位置に形成されている。第2透過領域66の搬送方向の長さは、第1透過領域62の搬送方向の長さよりも短い。第2透過領域66の搬送方向の長さは、例えば、13mmから43mmである。これにより、第1偏光の照度と第2偏光の照度は等しくても、配向膜120に照射される第2偏光の単位面積当たりの露光量は、第1偏光の単位面積当たりの露光量よりも小さくなる。これにより、第2偏光が、先に配向された第1配向領域124の配向方向を乱すことが少ないので、設計通りの第1配向領域124及び第2配向領域126を得ることができる。ここでいう、露光量は、各単位面積当たりの領域の照射時間で照度を積分した値であって、単位は、mJ/cmとなる。尚、露光量の式は次の通りである。
露光量[mJ/cm]=照度[mW/cm]×照射時間[sec]
尚、第1透過領域62を、第1偏光のみを透過可能な偏光板によって構成してもよい。また、第2透過領域66を、第2偏光のみを透過可能な偏光板によって構成してもよい。これにより、第2透過領域66が第1偏光の透過を抑制するとともに、第1透過領域62が第2偏光の透過を抑制することができる。この場合、偏光光源34は、非偏光を出力してもよい。
次に、光学フィルム100の製造方法について説明する。まず、送り出しロール12に巻かれた長尺状のフィルム90を準備する。ここで、フィルム90の全長の一例は、約1000mである。フィルム90の幅の一例は、約1mである。この後、フィルム90の一端を巻き取りロール28に固定する。この状態で、フィルム90は、上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46の上面を通して配置されている。
次に、巻き取りロール28の回転駆動が開始する。この結果、フィルム90が送り出しロール12から送り出されて、フィルム90が、搬送方向に沿って搬送される搬送段階となる。フィルム90の搬送速度の一例は、2m/分〜10m/分である。
送り出されたフィルム90は、配向膜塗布部14の下方を通過する。これにより、フィルム90の上面には、配向膜塗布部14によって、幅方向の略全域にわたって配向膜120が塗布される。配向膜120の塗布は、フィルム90の搬送中、連続して実行される。従って、フィルム90の上面には、両端の一部を除いて、搬送方向における全長にわたって連続して配向膜120が塗布される。
配向膜120が塗布されたフィルム90は、搬送されて、配向膜乾燥部16の内部を通過する。これにより、フィルム90の上面に塗布された配向膜120が、乾燥される。この後、フィルム90は、上流側従動ロール32の下方、及び、上流側張力ロール44の上面を通過する。
配向膜120が塗布された領域のフィルム90が第1透過領域62の下方を通過することにより第1配向段階となる。第1配向段階では、搬送段階が継続した状態で、第1偏光が、第1マスク領域82を介して、配向膜120に照射されて、複数の第1配向領域124が形成される。詳細には、第1透過領域62の下方を通過する領域に形成されたフィルム90の配向膜120が、第1偏光出力部50から出力されてマスク38の第1透過領域62を透過した第1偏光によって、露光される。ここで、フィルム90は、巻き取りロール28によって連続して一定の速度で搬送が継続されつつ、露光される。従って、第1透過領域62の下方を通過する配向膜120は、搬送方向に沿って、連続して、第1偏光出力部50から出力される第1偏光によって露光される。これにより、第1透過領域62の下方を通過した領域の配向膜120は、第1透過領域62と同じ幅であって搬送方向に延びる帯状に露光される。これにより、露光部18の偏光光源34の照射領域における搬送方向の長さよりも長く、切れ目なくフィルム90が露光されることになる。また、当該領域の配向膜120は、第1偏光出力部50から出力される第1偏光によって露光されるので、当該領域の配向膜120は、露光される第1偏光に対応して配向される。
この後、配向膜120が塗布された領域のフィルム90は搬送されて、第2透過領域66の下方を通過することにより第2配向段階となる。第2配向段階では、搬送段階が継続した状態で、第2偏光が、第2マスク領域84を介して、配向膜120に照射されて、複数の第2配向領域126が形成される。詳細には、第2偏光出力部52から出力されてマスク38の第2透過領域66を透過した第2偏光が、第2透過領域66の下方を通過する領域に形成されたフィルム90の配向膜120に照射される。フィルム90の搬送は継続されているので、当該領域の配向膜120も第2透過領域66と同じ幅の搬送方向に延びる帯状に第2偏光が照射される。
ここで、第2透過領域66は、幅方向において、幅方向における一端の第1透過領域62の紙面左側の辺の外側から他端の第1透過領域62の紙面右側の辺まで延びる。これにより、第2偏光が、一端の第1透過領域62よりも幅方向の外側から他端の第1透過領域62までの全幅にわたって配向膜120に照射される。従って、第2偏光は、第1偏光によって露光されなかった領域のみならず、第1偏光によって露光された領域にも照射される。これによって、第1偏光によって配向された第1配向領域124と隣接する第1配向領域124との間において、第2偏光が照射されない領域がなくなる。
第2透過領域66の搬送方向の長さは、第1透過領域62の搬送方向の長さよりも短い。従って、フィルム90の単位面積当たりに照射される第2偏光の露光量は、単位面積当たりに照射される第1偏光の露光量よりも小さい。これにより、第1偏光によって配向された分子は、第2偏光によっては配向方向が変更され難い。従って、第2偏光が照射された領域のうち、第1偏光が照射されなかった領域の配向膜120が、照射される第2偏光に対応して配向される。ここで、第2偏光出力部52から出力される第2偏光の偏光方向は、第1偏光出力部50から出力される第1偏光の偏光方向と直交する。これにより、第1偏光によって配向される領域の配向方向と、第2偏光によって配向される領域の配向方向は、互いに直交する。この結果、第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106に対応する異なる配向を含む2つの領域が交互に配列されたパターンが配向膜120に形成される。
ここで、フィルム90は、上流側従動ロール32及び下流側従動ロール42によって、下方へと押圧されている。これにより、フィルム90には、上流側張力ロール44及び下流側張力ロール46の間で、搬送方向の張力が付与される。また、上流側張力ロール44は、円柱状に形成されているので、フィルム90の幅方向の移動が小さい。
この後、配向膜120が露光されたフィルム90は、下流側従動ロール42の下方を通過して、液晶膜塗布部20の下方へと達する。これにより、液晶膜122が、配向膜120の上面に塗布される。液晶膜122は搬送中のフィルム90の配向膜120の上面に連続して塗布されるので、液晶膜122はフィルム90の搬送方向の全長にわたって、塗布されることになる。この後、液晶膜122が塗布されたフィルム90は、搬送されて、液晶膜配向部22を通過する。これにより、液晶膜122が液晶膜配向部22により加熱されて、液晶膜122の分子が、下面に形成された配向膜120の配向に沿って配向されつつ、乾燥される。
次に、塗布された液晶膜122が配向されたフィルム90は、液晶膜硬化部24を通過する。これにより、紫外線が液晶膜122に照射されて、液晶膜122が配向された状態で硬化する。この結果、第1透過領域62の下方を通過した領域の配向膜120、及び、第2透過領域66の下方を通過した領域の配向膜120のそれぞれに対応して、液晶膜122の分子が配向される。図1及び図2に示すように、配向膜120及び液晶膜122によって形成される第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106が、フィルム90の幅方向に交互に形成される。次に、液晶膜122の上面にセパレートフィルム92が上面に供給されて貼りあわされる。そして、セパレートフィルム92が上面に貼られたフィルム90が、巻き取りロール28によって巻き取られる。
この後、送り出しロール12に巻かれたフィルム90の供給が終了するまで、巻き取りロール28によってフィルム90が搬送されつつ、フィルム90の露光が継続される。そして、送り出しロール12に巻かれたフィルム90が全て供給されると、光学フィルム100の製造工程が終了する。尚、終了したフィルム90の後端に、次の新たなフィルム90の前端を繋いで、連続してフィルム90を露光してもよい。最後に、フィルム90は、規定の長さに切断されて、図1及び図2に示す光学フィルム100となって完成する。
上述したように、本実施形態では、第2透過領域66が、幅方向において、各第1透過領域62と重なるように形成されている。これにより、例えば、配向膜120が形成されたフィルム90が蛇行またはカールした場合であっても、第1配向領域124間に隙間なく、第2配向領域126を形成して、第1配向領域124及び第2配向領域126を配向膜120に整列させることができる。
本実施形態では、第2透過領域66の搬送方向の長さが、第1透過領域62の搬送方向の長さよりも短い。これにより、第1偏光出力部50が出力する第1偏光の照度と、第2偏光出力部52が出力する第2偏光の照度とが、同じであっても、配向膜120に照射される第2偏光の単位面積当たりの露光量が、第1偏光の単位面積当たりの露光量よりも少なくなる。従って、第1偏光によって配向された第1配向領域124の配向が、第2偏光によって乱されることを抑制できる。
本実施形態では、配向膜120が塗布されたフィルム90を搬送しつつ、第1偏光及び第2偏光によって露光する。これにより、光学フィルム100の第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106の長さよりも、マスク38の搬送方向の長さを短くすることができる。
本実施形態では、第2透過領域66が第1透過領域62よりも下流側に配置されている。これにより、配向されていない配向膜120に第1配向領域124を形成することができるので、第1偏光のエネルギーを小さくすることができる。
本実施形態では、第1透過領域62の幅が、第1配向領域124の幅よりも短い。これにより、第1透過領域62を透過した第1偏光が広がっても、第1配向領域124以外の領域が第1偏光によって配向されることを抑制できる。
図8は、別のマスク138の平面図である。図8に示すマスク138では、第1マスク領域182と、第2マスク領域184とが別々に構成されている。これにより、第1マスク領域182または第2マスク領域184のいずれか一方が破損しても、その破損した領域のみを交換または修理すればよいので、マスク138の維持費を低減できる。また、第1配向領域124及び第2配向領域126のパターンを変更する場合、第1マスク領域182のみを交換して、第1配向領域124及び第2配向領域126のパターンを変更することができる。
図9は、別のマスク238の平面図である。図9に示すマスク238は、第2マスク領域が省略されて、第1マスク領域282のみを有する。従って、第2偏光は、マスク238を介さずに、直接フィルム90に照射される。この場合、第2偏光の照度は、第1偏光の照度よりも小さくする。第2偏光の照度の一例は、配向された第1配向領域124の配向を乱さない程度である。
図10は、別のマスク338の平面図である。図10に示すマスク338では、第2マスク領域384の第2透過領域366が複数に分割されている。幅方向において、各第2透過領域366は、第1透過領域62の端部の一部から隣接する第1透過領域62の端部の一部まで延びる。換言すれば、幅方向において、各第2透過領域366は、第1透過領域62間の遮光層58を中心として、その遮光層58と隣接する第1透過領域62の端部の一部まで延びる。また、幅方向において、各第2透過領域366は、第1透過領域62の一辺を跨ぐとともに、隣接する第1透過領域62の一辺を跨ぐ。これにより、幅方向において、各第2透過領域366の両端部は、隣接する第1透過領域62の端部と重なる。従って、第2偏光は、第2配向領域126が形成される領域のみならず、第2配向領域126と連続する第1配向領域124の一部に照射される。換言すれば、第2偏光は、第1配向領域124と第2配向領域126との境界を跨いで、第2配向領域126及び両側の第1配向領域124の端部の一部まで連続する領域を照射する。この結果、フィルム90が搬送中に蛇行しても、第1偏光によって露光されなかった領域を、第2透過領域366を透過した第2偏光によって隙間なく露光することができる。
図11は、別のマスク438の平面図である。図11に示すマスク438では、第2マスク領域484が、搬送方向において、第1マスク領域482よりも上流側に配置されている。これにより、第1偏光が第2偏光よりも後に照射されるので、第2偏光によって配向された配向を変更できる程度に第1偏光の照度を強くすることによって、第1配向領域124の配向状態を向上させることができる。
上述した各実施形態の構成の形状、数値、個数等は適宜変更してよい。また、複数の実施形態を組み合わせてもよい。例えば、第1偏光及び第2偏光の照度及び露光量は適宜偏光してよい。また、第1配向領域124の配向方向と第2配向領域126の配向方向は、直交していなくても、交差していればよい。更に、第1透過領域62及び第2透過領域66、366の形状、面積、配置、個数は適宜変更してよい。例えば、図6の第1透過領域62の形態において、第2透過領域66は、配列方向における紙面左端の第1透過領域62の内側の辺である右辺から紙面右端の第1透過領域62の内側の辺である左辺まで少なくとも延びるように形成してもよい。これにより、第2偏光は、配列方向における紙面左端の第1透過領域62の内側の辺である右辺から紙面右端の第1透過領域62の内側の辺である左辺までの全幅にわたって少なくとも配向膜120に照射される。
上述の実施形態では、フィルム90の搬送と、第1偏光及び第2偏光の露光とを同時に進行させたが、搬送と露光とを別々に実行する間欠露光としてもよい。例えば、マスクの第1透過領域62及び第2透過領域66、366の搬送方向の長さよりも短い距離のフィルム90の搬送と停止を交互に複数回繰り返し、停止中に、マスクを介して、第1偏光及び第2偏光による配向膜120の露光を断続的に実行してもよい。また、上述の実施形態では、長尺状のフィルム90から光学フィルム100を製造したが、光学フィルム100と同じ長さのフィルムから1枚ずつ光学フィルム100を製造してもよい。
図9に示す実施形態以外では、第1偏光及び第2偏光の照度を同じにしたが、第1偏光及び第2偏光の照度を異ならせてもよい。この場合、配向膜120に照射される第1偏光の露光量と、第2偏光の露光量は、第1透過領域62及び第2透過領域66、366の面積と、第1偏光及び第2偏光の照度とによって、調整することができる。または、配向膜120に照射される第1偏光の露光量と、第2偏光の露光量は、第1透過領域62及び第2透過領域66、366の開口長を等しくして、第1偏光及び第2偏光の照度によって、調整してもよい。
上述の実施形態では、第1透過領域62の幅方向の長さと、第1透過領域62と隣接する第1透過領域62との間の間隔とを同じにしたが、異ならせてもよい。例えば、第1透過領域62を透過した第1偏光が広がることを考慮して、第1透過領域62の配列方向の長さは、第1配向領域124よりの配列方向の長さよりも短くすることが好ましい。この場合、第1透過領域62の幅方向の長さが、第1透過領域62と隣接する第1透過領域62との間隔よりも短くなる。
上述の実施形態では、第1透過領域と第2透過領域が、搬送方向において、異なる位置に配置されているが、同じ位置に形成してもよい。換言すれば、第1透過領域と第2透過領域が、搬送方向において、連続していてもよい。この場合、第1偏光及び第2偏光は、分離して照射する。
次に、上述した実施形態の効果を証明するための実験について説明する。まず、当該実験において、実施形態と比較する比較例の光学フィルムを製造する比較例用のマスクについて説明する。図12は、比較例用のマスク938の平面図である。図12に示すように、マスク938は、第1透過領域962が形成された第1マスク領域982と、第2透過領域966が形成された第2マスク領域984とを有する。第1マスク領域982は、実施形態の第1マスク領域82と同じである。第2マスク領域984は、複数の第2透過領域966を有する。第2透過領域966は、第1透過領域962と同じ形状である。幅方向において、第2透過領域966は、第1透過領域962と隣接する第1透過領域962との間に配置されている。即ち、第1透過領域962の搬送方向に延びる一辺の延長線上に、第2透過領域966の搬送方向に延びる一辺が配置されている。比較例用のマスク938を使用して、2個の比較例1及び比較例2の光学フィルムを作成した。実施例の光学フィルム100は、図6及び図7に示すマスク38を使用して製造した。
比較例1、2及び実施例において、配向膜120は、乾燥後の厚みが10nmから50nmとなるように光配向性樹脂によって形成した。比較例1、2及び実施例において、液晶膜122は、乾燥後の厚みが1.0μmから1.2μmとなるように紫外線硬化型ネマティック液晶によって形成した。比較例1、2及び実施例において、第1偏光及び第2偏光の照度は、ともに78mW/cmである。実施例に照射された単位面積当たりの第1露光量は、27.8mJ/cmであって、単位面積当たりの第2露光量は、9.3mJ/cmである。実施例の第2露光量は、第2透過領域66の搬送方向の長さである開口長を13.8mmとすることによって調整した。第1露光量は、配向膜120に照射された第1偏光の照度を照射時間で積分した値である。第2露光量は、配向膜120に照射された第2偏光の照度を照射時間で積分した値である。
これらの比較例及び実施例について、写真を撮影した。写真は、比較例及び実施例を直線偏光板と円偏光板との間に挟んだ試料を100倍の倍率で光学顕微鏡により撮影した。
図13は、配向膜120に第1配向領域124と、第2配向領域126との他に第1及び第2未露光領域が形成された比較例1の写真である。未露光領域が形成される理由は、例えば、マスク938の面に対して垂直な鉛直方向の周りでのマスク938の回転に起因する第1透過領域962及び第2透過領域966の搬送方向からの傾斜、及び、搬送途中におけるフィルム90の蛇行等である。図14は、配向膜120に未露光領域がほとんど形成されなかった比較例2の写真である。図15は、後述する実施例8の光学フィルム100の写真である。
図13の写真からわかるように、比較用のマスク938により露光すると、未露光領域が形成される可能性があることがわかる。尚、図14のように、比較用のマスク938によって未露光領域が形成されない可能性は約95%以下である。一方、図15の写真及び製造方法からわかるように、本実施形態では、略100%の確率で未露光領域が形成されず、第1配向領域124及び第2配向領域126が隙間なく形成されることがわかる。更に、図14と図15を比較した場合、比較例2では第1配向領域と第2配向領域との境界が荒れているが、実施例では第1配向領域124と第2配向領域126との境界が略直線となっていることがわかる。
次に、比較例及び実施例の液晶の配向度を調べた。図16は、比較例及び実施例の配向度の計算結果の表である。液晶の配向度は、一定の面積による第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106の配向角データから、配向角分布の標準偏差を算出した値のことである。配向度の値が小さいほど、液晶の配向性、即ち、配向方向に沿った液晶の分子の配向が良いことを示す。特に、配向度が1°以下であれば、立体画像を見ることができ、配向度が0.5°以下であれば、クロストークがほとんどなく、鮮明な立体画像を見ることができる。一定の面積における第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106の配向角の測定は、王子計測機器株式会社製のKOBRA−CCDを用いて、以下のように行った。まず、実施例及び比較例の光学フィルムを約40mm×約40mmの正方形状に切断してサンプルとする。次に、サンプルをKOBRA−CCDの試料台に載置する。エリア設定画面において、第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106のうちいずれか一方の領域のみを測定するように測定エリアを設定する。次に、590nmの測定用の波長を用いて、設定した測定エリアの配向角を測定する。測定で得られた測定エリアの配向角データから配向角分布の標準偏差を算出する。この配向角分布の標準偏差を液晶の配向度とした。尚、比較例1については、図13に示す未露光領域の配向度も記載した。図16には、各実施例を製造した工程における第1及び第2露光量を合わせて記載した。
図16に示すように、比較例1では、第1及び第2未露光領域の配向度が、極めて悪いことがわかる。これにより、比較例1では、右目用画像と左目用画像のクロストークが起こることがわかる。一方、実施例1から実施例19のいずれにおいても、比較例1のような未露光領域は形成されていない。実施例1から実施例19のいずれの配向度においても、比較例1の第1未露光領域の配向度よりも極めて優秀な数値を示している。また、実施例1から実施例19では、実施例5、11、14を除き、配向度が、1°以下となっており、立体画像を十分に見れることがわかる。更に、実施例2から4、実施例7から10、実施例13及び実施例16から19では、配向度が0.5°以下となっている。これにより、実施例2から4、実施例7から10、実施例13及び実施例16から19では、鮮明な立体画像を見れることがわかる。また、実施例2から4、実施例7から10、実施例13及び実施例16から19では、第1配向領域124及び第2配向領域126のいずれにおいても、比較例2より優秀な数値を示している。
図17は、実施例1から19の配向度の判定結果を示すグラフである。配向度の判定は、第1偏光変調部104及び第2偏光変調部106の配向度のうち、大きい数値に基づいて判定した。図17にプロットした「○」は、配向度が0.5°以下の実施例である。「△」は、配向度が0.5°以上、1°以下の実施例である。「×」は、配向度が1°より大きい場合の実施例である。
図17に示すように、配向度によって、光学フィルム100を判定する場合、実施例1、実施例4、実施例8、実施例6で囲まれる領域が好ましい。この領域は、Xを第1露光量[mJ/cm]として、Yを第2露光量[mJ/cm]とすると下記の条件となる。
0.281X+1.48≦Y≦1.10X−6.84
27.8≦X≦69.4
更に、配向度によって、光学フィルム100を判定する場合、より好ましくは、実施例2、実施例4、実施例8、実施例7で囲まれる領域が好ましい。この領域は、Xを第1露光量[mJ/cm]として、Yを第2露光量[mJ/cm]とすると下記の条件となる。
0.281X+1.48≦Y≦0.885X−8.09
27.8≦X≦69.4
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 光学フィルム製造装置、 12 ロール、 14 配向膜塗布部、 16 配向膜乾燥部、 18 露光部、 20 液晶膜塗布部、 22 液晶膜配向部、 24 液晶膜硬化部、 26 セパレートフィルム供給部、 28 ロール、 32 上流側従動ロール、 34 偏光光源、 38 マスク、 40 マスク保持部、 42 下流側従動ロール、 44 上流側張力ロール、 46 下流側張力ロール、 50 第1偏光出力部、 52 第2偏光出力部、 56 マスク基材、 58 遮光層、 62 第1透過領域、 66 第2透過領域、 82 第1マスク領域、 84 第2マスク領域、 90 フィルム、 92 セパレートフィルム、 100 光学フィルム、 102 樹脂基材、 104 第1偏光変調部、 106 第2偏光変調部、 110 矢印、 112 矢印、 114 矢印、 116 矢印、 120 配向膜、 122 液晶膜、 124 第1配向領域、 126 第2配向領域、 128 第1液晶領域、 130 第2液晶領域、 138 マスク、 150 立体画像表示装置、 152 光源、 154 画像出力部、 158 光学機能膜、 164 偏光板、 166 保持基板、 168 画像生成部、 170 保持基板、 174 偏光板、 178 右目用画像生成部、 180 左目用画像生成部、 182 第1マスク領域、 184 第2マスク領域、 190 偏光眼鏡、 192 右目用レンズ、 194 左目用レンズ、 238 マスク、 282 第1マスク領域、 338 マスク、 366 第2透過領域、 384 第2マスク領域、 438 マスク、 482 第1マスク領域、 484 第2マスク領域、 938 マスク、 962 第1透過領域、 966 第2透過領域、 982 第1マスク領域、 984 第2マスク領域

Claims (10)

  1. 第1配向方向に配向された複数の第1配向領域と、前記第1配向方向と交差する第2配向方向に配向された複数の第2配向領域とが交互に配列された配向膜を有する光学フィルムの製造方法であって、
    第1偏光を透過する複数の第1透過領域と、前記第1偏光を遮光する複数の第1遮光領域とが配列方向に交互に配列された第1マスク領域を介して、前記配向膜に前記第1偏光を照射して前記複数の第1配向領域を形成する第1配向段階と、
    前記複数の第2配向領域、及び、前記配列方向において第2配向領域と連続する第1配向領域の少なくとも一部に、前記第1偏光と偏光方向が異なる第2偏光を照射して前記複数の第2配向領域を形成する第2配向段階と
    を備え、
    前記第2配向段階では、前記配列方向における一端の第1透過領域の内側の辺から他端の第1透過領域の内側の辺までの全幅にわたって少なくとも前記第2偏光を照射し、
    第1偏光の単位面積当たりの露光量X(mJ/cm )と、第2偏光の単位面積当たりの露光量Y(mJ/cm )の関係が、
    0.281X+1.48≦Y≦1.10X−6.84
    27.8≦X≦69.4
    である光学フィルムの製造方法。
  2. 前記配向膜を搬送する搬送段階を更に備え、
    前記搬送段階とともに、前記第1配向段階及び前記第2配向段階を実行する
    請求項に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 前記第2配向段階では、
    前記配列方向において、一端の第1透過領域の内側の辺から他端の第1透過領域の内側の辺まで少なくとも延びる第2透過領域であって、
    前記搬送方向において、前記複数の第1透過領域及び前記複数の第1遮光領域と重ならない位置に配置された前記第2透過領域が形成された第2マスク領域を介して、第2偏光を照射する
    請求項に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 前記第2マスク領域は前記第1マスク領域よりも搬送方向の下流側に配置されている
    請求項に記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 前記第2マスク領域は前記第1マスク領域よりも搬送方向の上流側に配置されている
    請求項に記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 前記第2透過領域の搬送方向の長さは、前記第1透過領域の前記搬送方向の長さよりも短い
    請求項3から5のいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  7. 前記配向膜に照射される第2偏光の単位面積当たりの露光量は、前記配向膜に照射される第1偏光の単位面積当たりの露光量よりも小さい
    請求項1からのいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  8. 第1偏光の単位面積当たりの露光量X(mJ/cm と、第2偏光の単位面積当たりの露光量Y(mJ/cm の関係が、
    0.281X+1.48≦Y≦0.885X−8.09
    である請求項1からのいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  9. 前記第2偏光は、前記第1偏光よりも照度が小さい
    請求項1からのいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
  10. 第1透過領域の前記配列方向の幅は、前記第1配向領域の前記配列方向の幅よりも小さい
    請求項1からのいずれか1項に記載の光学フィルムの製造方法。
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