JP2014227970A - 自動二輪車用エンジン - Google Patents

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【課題】構成の簡素化を図りながら、有効に小型軽量化を実現する自動二輪車用エンジンを提供する。【解決手段】クランクウェブ18が付設されたクランク軸17と、クランク軸中心17Aに対してその軸線12Aが一方側にオフセットされたシリンダ12と、バランサウェイト20が付設されると共にクランク軸17に平行に配置されたバランサ軸19と、スタータモータ軸21とを配置してなる。バランサ軸19及びスタータモータ軸21は、クランク軸中心17Aに対してシリンダ軸線12Aがオフセットされた側に配置され、スタータモータ軸21はバランサ軸19よりもシリンダ12側において、シリンダ12下端近傍に配置される。【選択図】図7

Description

本発明は、自動二輪車等の車両において、特にクランクシャフトの軸中心に対してシリンダの軸中心がオフセットされたエンジンに関するものである。
自動二輪車用エンジンにおいて所謂オフセットクランクエンジンでは、クランクケースまわりに配設される各軸(バランサ軸、カウンタ軸、ドライブ軸、スタータモータ軸等)の配置を特定することにより、エンジンがコンパクトとなり、車両の小型・軽量化が図られている。
この種のオフセットクランクエンジンにおける軸配置に関する公知広報として、例えば特許文献1あるいは特許文献2で開示されている。特許文献1ではバランサ軸がクランク軸中心に対してオフセットされた反対側に配置される。また、特許文献2ではバランサ軸のみオフセットされた側で、スタータモータはオフセットされた反対側に配置された構造となっている。
特許第4514712号公報 特許第4451234号公報
上述のような従来例ではシリンダ後部のスペースにセルモータ及びバランサが配置されているため、トランスミッションにおけるカウンタシャフト位置が制約され、つまり上方に配置できない。このためカウンタシャフト軸上に配置されたクラッチが潤滑油の油面に近くなり、潤滑油による抵抗に起因するメカニカルロス(機械的損失)が大きくなり易い配置とならざるを得ない。なお、そのような問題を避けるにはシリンダ傾斜角を前傾させる方法があるが、かかるシリンダ配置ではエンジン全長が長くなり、車両の小型・軽量化を阻害することとなる。
本発明はかかる実情に鑑み、構成の簡素化を図りながら、有効に小型軽量化を実現する自動二輪車用エンジンを提供することを目的とする。
本発明の自動二輪車用エンジンは、クランクウェブが付設されたクランク軸と、クランク軸中心に対してその軸線が一方側にオフセットされたシリンダと、バランサウェイトが付設されると共に前記クランク軸に平行に配置されたバランサ軸と、スタータモータ軸とを配置してなる自動二輪車用エンジンであって、前記バランサ軸及び前記スタータモータ軸は、前記クランク軸中心に対してシリンダ軸線がオフセットされた側に配置され、前記スタータモータ軸は前記バランサ軸よりも前記シリンダ側において、前記シリンダ下端近傍に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車用エンジンにおいて、前記バランサ軸の前記バランサウェイトの回転軌跡と前記クランク軸のクランクウェブの回転軌跡とは、前記クランク軸方向視で重なり、前記バランサ軸の前記バランサウェイトの回転軌跡は、前記クランク軸中心に対して前記シリンダ軸線がオフセットされた側のシリンダスリーブの外周面からの前記シリンダ軸線と平行な下方への延長線と前記クランク軸方向視で重なっていることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車用エンジンにおいて、前記バランサ軸と前記スタータモータ軸の間にエンジン懸架部が配置されていることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車用エンジンにおいて、当該エンジンの前方にフレームが配置され、前記バランサ軸及び前記スタータモータ軸は、前記フレームと前記シリンダ軸線との間に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車用エンジンにおいて、前記クランク軸に平行に配置されたカウンタ軸及びドライブ軸が、前記シリンダ軸線に対して前記バランサ軸及び前記スタータモータ軸と反対側に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車用エンジンにおいて、前記カウンタ軸は、前記クランク軸方向視でバランサ軸中心と交差して前記シリンダ軸線に直交する面と略同一面上に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車用エンジンにおいて、左右割りのクランクケースの締付方向は、該クランクケースにおけるスタータモータの締付方向に設定され、前記クランクケースの締付ネジ部は、前記クランクケースに一体的に突出したスタータモータ取付腕のエンジン中心側端面よりも内側で終了し、マグネトカバー合せ面とは段差となっていることを特徴とする。
本発明において、クランク軸中心に対してシリンダ軸中心がオフセットされた一側にバランサ軸とスタータモータを配置し、他側にカウンタ軸及びドライブ軸を配置して、バランサ軸とスタータモータ軸の間に前方に配置したフレームとのエンジン懸架部を設ける。特にクランク軸にスタータモータを近づけることができ、部品点数の削減や軽量化を図ることができる。
本発明に係る自動二輪車の全体構成を示す側面図である。 本発明に係る自動二輪車の外装まわりを取り外した状態を示す側面図である。 本発明に係る自動二輪車における車体フレームに搭載されたエンジンまわりを示す右側面図である。 本発明に係る自動二輪車における車体フレームに搭載されたエンジンまわりを示す左側面図である。 本発明の自動二輪車用エンジンの実施形態を示す斜視図である。 本発明の自動二輪車用エンジンの実施形態におけるクラッチカバーを外した状態を示す右側面図である。 本発明の自動二輪車用エンジンの実施形態における内部構造を示す断面図である。 本発明の自動二輪車用エンジンの実施形態におけるマグネトカバーを外した状態を示す左側面図及び部分拡大図である。 本発明の自動二輪車用エンジンの実施形態におけるスタータモータ搭載部まわりを示す部分斜視図である。 本発明の自動二輪車用エンジンの実施形態におけるスタータモータ搭載部まわりを示す部分右側面図及び部分左側面図である。
以下、図面に基づき、本発明による自動二輪車用エンジンにおける好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明の適用例としての自動二輪車100の側面図である。先ず、図1を用いて、自動二輪車100の全体構成について説明する。なお、図1を含め、以下の説明で用いる図においては、必要に応じて車両の前方を矢印Frにより、車両の後方を矢印Rrによりそれぞれ示し、また、車両の側方右側を矢印Rにより、車両の側方左側を矢印Lによりそれぞれ示す。
自動二輪車100は、鋼製あるいはアルミニウム合金製でなる車体フレームにより車体骨格を形成し、車体フレームに対する各種部品の艤装を経て構成される。車体フレームの具体的構成については後述するが、その前上端部に結合するステアリングヘッドパイプ101から後斜め下方へ向けてメインフレームが延設され、このメインフレームの後部付近にシートレール等が結合する。エンジン10を含むパワーユニットは車体フレームにより車体の略中央部で支持される。
ステアリングヘッドパイプ101は、フロントフォーク102を回動可能に支持し、このフロントフォーク102の上端側にはハンドルバー103が結合される。フロントフォーク102の下端側には前輪104が回転可能に支持される。前輪104の上方はフロントフェンダ105により覆われる。エンジン10の後方には、ピボット軸を介して上下方向に揺動可能なスイングアーム106が車体フレームにより支持され、スイングアーム106の後端部に後輪107が回転可能に支持される。スイングアーム106の前後方向中間部適所と車体フレーム側の間にはショックアブソーバ108が装着され、後輪107の上方はリヤフェンダ109よって覆われると共に、その上方にライダーが着座するシート110が配置される。シート110の前側には燃料タンク111が搭載される。
エンジン10はこの例では空冷式4サイクル単気筒(2気筒以上でもよい)エンジンとする。このエンジン10の基本構成においてここでは詳細な説明を省略するが、左右方向に水平配置されるクランクシャフトを回転自在に支持・収容するクランクケース11と、クランクケース11の上部に結合し、その軸線が適度に前傾して略上下方向に設定されたシリンダ12と、シリンダ12の更に上部に結合するシリンダヘッド13及びこのシリンダヘッド13に蓋着するシリンダヘッドカバー14とを含んで構成される。
図2をも参照して、パワーユニットの吸気系において、エンジン10と図示しないエアクリーナの間にスロットルボディ112が配設され、このスロットルボディ112からエンジン10のインテークポートに所定混合比の混合気が供給される。また、エンジン10のシリンダ12内で爆発、燃焼した燃焼ガスは、排気系においてエンジン10から排出される。即ち、エンジン10内で生成された燃焼ガスは排気ガスとして、エンジン10のエキゾーストポートに接続されたエキゾーストパイプ113(排気管)を通り、最終的にマフラ114(排気消音器)から排気される。
車両外観としては、図1のようにシリンダヘッド13及びシリンダヘッドカバー14の上部外側付近に配置されたシュラウド115や、サイドカバー116及びリヤカバー117等の各種車体カバーが車体フレーム等の適所に支持されて被着される。また、前輪104の上方にはヘッドランプ118が搭載されると共に、車両の前後にはウィンカ119,120等が実装される。
更に図3及び図4も参照して車体フレームまわりについて説明する。ステアリングヘッドパイプ101から後斜め下方へ向けてメインフレーム121が延設され、車両の前後方向略中央で下方へ湾曲し、その下端部付近にて左右一対のサイドフレーム122が、概略門型を呈するように左右に結合する。メインフレーム121及びサイドフレーム122には複数のエンジンマウント用のブラケットが突設され、エンジン10を支持する。また、ステアリングヘッドパイプ101から後方寄りに傾斜してダウンチューブ123が下方へ延設され、このダウンチューブ123はエンジンマウント用のブラケットを介してエンジン10(クランクケース11)前部を支持する。
また、メインフレーム121の後部付近には左右一対のシートレール124が結合し、このシートレール124は後輪107の上方まで延出する。更に、サイドフレーム122の肩部付近に左右一対のピラー125が結合し、これらのピラー125はそれぞれシートレール124の後端部付近に結合する。これらのフレーム部材により立体構造を持つ車体フレームが構成され、エンジン10に対する高い支持剛性が確保されている。
また、前述のように後輪107はスイングアーム106によって支持され、該スイングアーム106はピボット軸126を介して上下方向に揺動可能である。スイングアーム106と車体フレームとの間には、ショックアブソーバ108としてのリヤクッションユニットが装架される。
エンジン10について更に説明する。エンジン10において、図5のようにクランクケース11の上部に結合するシリンダ12の軸線12Aが適度に前傾し、クランクケース11内には左右方向に水平配置された後述のクランクシャフトが回転自在に支持される。なお、通常この種のシャフト部材はクランクシャフト等と称するが、以下の説明ではクランクシャフト及びこれ以外のシャフト部材についても軸と称し、それらの軸中心は実質的に直線状に延設されるものとする。この例ではクランクケース11は左右のケース11L,11Rにより2つ割りに構成され、その右外側に形成されたクラッチ室等がクラッチカバー15により覆われる。また、クランクケース11の左外側に形成されたマグネト室は、マグネトカバー16により覆われる。クランクケース11の後側には、トランスミッション装置を収容するトランスミッション室が形成される。
図6及び図7をも参照してエンジン10には、クランクウェブ18が付設されたクランク軸17と、クランク軸中心17Aに対してその軸線12Aが一方側(この例では前方である)にオフセットされた(オフセット量t)シリンダ12と、バランサウェイト20が付設されると共にクランク軸17に平行に配置されたバランサ軸19と、スタータモータ22の回転軸としてのスタータモータ軸21とが配置される。
クランク軸17の後側には図6及び図7のように所定間隔あけてカウンタ軸23が平行配置されており、図示等を省略するがカウンタ軸23の周囲に配置されたプライマリドリブンギヤと、クランク軸17の周囲に配置されたプライマリドライブギヤと噛合する。カウンタ軸23の軸端にはクラッチ装置が取り付けられ、クランク軸17及びカウンタ軸23間の動力伝達はクラッチ装置を介して接続、切断される。更に、カウンタ軸23の後側には所定間隔あけてドライブ軸24が平行配置されている。カウンタ軸23及びドライブ軸24にはそれぞれ、変速用のギヤ列が列設され、これらのギヤ列に含まれるギヤ相互間の噛合関係を適宜設定することで変速比を変えるようにしたトランスミッション装置が構成される。ドライブ軸24の軸端にはスプロケットが取り付けられ、このスプロケットと後輪107(図1)の車軸に取り付けたスプロケットとの間に巻回されるチェーンを介して、ドライブ軸24の出力が後輪107へ伝達される。
図5〜図7等に示されるようにクランクケース12の前部及び後部には、エンジン10を車体フレームに搭載するための複数のエンジンマウント部25(図6の例では4ヶ所)が設けられる。これらのエンジンマウント25が車体フレーム(メインフレーム121、サイドフレーム122及びダウンチューブ123)に直接的あるいはブラケットを介して結合され、これによりエンジン10は車体フレームの所定位置に剛固に搭載される。なおシリンダヘッド13にもエンジンマウント部が設けられる。
次に、本発明のエンジン10における主だった特徴等について説明する。先ず、バランサ軸19及びスタータモータ軸21は、図7のようにクランク軸中心17Aに対してシリンダ12の軸線12Aがオフセットされた側に配置される。また、スタータモータ軸21はバランサ軸19よりもシリンダ12側、即ちバランサ軸19よりも上方において、シリンダ12の下端近傍に配置される。
ここで、スタータモータ軸21とクランク軸17の間にはそれらと平行に、図8(a)及び(b)のようにスタータアイドル軸26が配置される。スタータアイドル軸26のスタータアイドル軸中心26Aのまわりに取り付けられたスタータアイドルギヤ27を介して、スタータモータ軸21及びクランク軸17が相互に連結される。つまり先ず、従来のようにスタータモータが、シリンダがオフセットされた反対側に配置される構造とは逆に、シリンダ12の軸線12Aがクランク軸中心17Aに対してオフセットされた側に配置されるため、クランク軸17に対してスタータモータ22を近づけることができる。これによりスタータアイドルギヤ27をスタータアイドル軸26の1軸のみで配置可能となり、部品点数の削減や、軽量コンパクト化が図れる。
また、図7に示されるようにバランサ軸19のバランサウェイト20の回転軌跡20Aとクランク軸17のクランクウェブ18の回転軌跡18Aとは、クランク軸方向視(左右方向)で重なっている。また、バランサ軸19のバランサウェイト20の回転軌跡20Aは、クランク軸中心17Aに対してシリンダ12の軸線12Aがオフセットされた側のシリンダスリーブ28の外周面28aからのシリンダ12の軸線12Aと平行な下方への延長線28Aとクランク軸方向視で重なっている。なお、この延長線28Aは、シリンダスリーブ28の外周面28a(円柱側面)における最前部の母線から下方へ延長されたものである。
このようにバランサウェイト20が配置されることで、バランサ軸19をクランク軸17により近づけて配置することができるため、特にはクランクケース11まわりの小型軽量化が図られる。なお、図6に示されるようにバランサ軸19とクランク軸17は、バランサアイドルギヤ29を介して連結される。このような小型化により車体フレームのフレームラインの通し場所とエンジン懸架部のスペースの確保が容易になる。バランサ軸19はクランクケース11の前部側に配置されるため、とりわけダウンチューブ123やエンジンマウント25の配置スペースを確保し易く、それらの設計自由度を拡大することができる。また、図7等からも分かるようにバランサ軸19がクランク軸17の下方に配置されるため、エンジン10ひいては自動二輪車100全体としての低重心化が図れ、走行安定性に寄与する。
また、図6あるいは図7等に示されるようにバランサ軸19とスタータモータ軸21の間にエンジンマウント25が配置されている。即ち、特に前部のエンジンマウント25Aは、実質的にバランサ軸19及びスタータモータ軸21の間に配置される。
この場合、図2等のようにエンジン10の前方にフレームであるダウンチューブ123が配置され、図7等から分かるようにバランサ軸19とスタータモータ軸21はダウンチューブ123とシリンダ軸線12Aとの間に配置されている。
この構成によりエンジン10の前方のダウンチューブ123をよりエンジン10に近づけることで、ダウンチューブ123とピボット軸126(図3等参照)の距離が詰まる。これにより前輪104をピボット軸126に近づけることが可能となるため、結果的に車両のホイールベースが短縮でき、この点でも小型軽量化に貢献する。
また、図7等に示されるようにクランク軸17と平行に配置されたカウンタ軸23及びドライブ軸24がシリンダ軸線12Aに対して、バランサ軸19とスタータモータ軸21の配設側と反対側に配置される。
この場合、側面視、即ちクランク軸方向視においてカウンタ軸23は、図7のようにバランサ軸19のバランサ軸中心19Aと交差してシリンダ軸線12Aに直交する面19Bと略同一面上に配置されている。
この構成によりカウンタ軸23はスタータモータ軸21やバランサ軸19に影響されることなく、クランク室内の高い位置に配置することができる。クラッチ装置はカウンタ軸23の軸端に同軸に取り付けられるが、カウンタ軸23の高さ位置を高くすることで、クラッチが潤滑オイルの油面に深く浸かることがないので、そのことによるメカニカルロスが低減する。
ここで、左右のケース11L,11Rからなるクランクケース11(図5参照)の締付は、右側のケース11R側からの締付方向として行われる。特に図9に示されるようにスタータモータ軸21よりもシリンダ12側でシリンダ12の下端に設定されたクランクケース締付部30では、右側のケース11Rには締付ボルト31が挿通するボス部32を有し、左側のケース11Lには締付ボルト31が螺合するネジ部33を有する。スタータモータ22は図5あるいは図6のようにクランクケース11の前上部に搭載されるが、図9に示されるように左側のケース11Lに一体的に形成され、前方に突設されたスタータモータ取付用腕部34に対して、図9の矢印Aのように右側から挿入されて固定される。
上記の場合、図9においてネジ部33はスタータモータ取付用腕部34のエンジン中心(シリンダ軸線12A)側端面よりも内側で終了し、図9の矢印Bのようにマグネトカバー16の合わせ面35とは段差となっている。
また、図10(a)及び(b)に示されるようにクランクケース11の上端には、シリンダ12と結合するための合わせ面であるシリンダベース面36を有する。クランクケース11に形成されたクランクケース締付部30のボス部32等の外周面は、シリンダベース面36よりも下方(図10(a)及び(b)、矢印C方向)で処理され、つまり上方へ突出しない。
これによりスタータモータ22をシリンダ12により近づけて取り付けることが可能になるため、エンジン10の特に前後長が短縮でき、それに伴い車両のホイールベースが短縮できる。特に本例のようにシリンダ12が前方にオフセットされるオフセットシリンダにあっては、そのままでは前後長が長くなり易いが、スタータモータ22をシリンダ12側へ寄せることによる効果は極めて大きい。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施形態におけるクランクケース11が左右のケース11L,11Rにより2つ割りに構成される例で説明したが、一体型のクランクケースであっても本発明を同様に適用可能である。
また、本実施形態を自動二輪車の例で説明したが、その他の車両に対して適用しても上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
10 エンジン、11 クランクケース、11L,11R ケース、12 シリンダ、13 シリンダヘッド、14シリンダヘッドカバー、15 クラッチカバー、16 マグネトカバー、17 クランク軸、18 クランクウェブ、19 バランサ軸、20 バランサウェイト、21 スタータモータ軸、22 スタータモータ、23 カウンタ軸、24 ドライブ軸、25 エンジンマウント部、26 スタータアイドル軸、27 スタータアイドルギヤ、28 シリンダスリーブ、29 バランサアイドルギヤ、30 クランクケース締付部、31 締付ボルト、32 ボス部、33 ネジ部、34 スタータモータ取付用腕部、35 合わせ面、36 シリンダベース面、100 自動二輪車。

Claims (7)

  1. クランクウェブが付設されたクランク軸と、クランク軸中心に対してその軸線が一方側にオフセットされたシリンダと、バランサウェイトが付設されると共に前記クランク軸に平行に配置されたバランサ軸と、スタータモータ軸とを配置してなる自動二輪車用エンジンであって、
    前記バランサ軸及び前記スタータモータ軸は、前記クランク軸中心に対してシリンダ軸線がオフセットされた側に配置され、
    前記スタータモータ軸は前記バランサ軸よりも前記シリンダ側において、前記シリンダ下端近傍に配置されていることを特徴とする自動二輪車用エンジン。
  2. 前記バランサ軸の前記バランサウェイトの回転軌跡と前記クランク軸のクランクウェブの回転軌跡とは、前記クランク軸方向視で重なり、
    前記バランサ軸の前記バランサウェイトの回転軌跡は、前記クランク軸中心に対して前記シリンダ軸線がオフセットされた側のシリンダスリーブの外周面からの前記シリンダ軸線と平行な下方への延長線と前記クランク軸方向視で重なっていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用エンジン。
  3. 前記バランサ軸と前記スタータモータ軸の間にエンジン懸架部が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車用エンジン。
  4. 当該エンジンの前方にフレームが配置され、前記バランサ軸及び前記スタータモータ軸は、前記フレームと前記シリンダ軸線との間に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動二輪車用エンジン。
  5. 前記クランク軸に平行に配置されたカウンタ軸及びドライブ軸が、前記シリンダ軸線に対して前記バランサ軸及び前記スタータモータ軸と反対側に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動二輪車用エンジン。
  6. 前記カウンタ軸は、前記クランク軸方向視でバランサ軸中心と交差して前記シリンダ軸線に直交する面と略同一面上に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の自動二輪車用エンジン。
  7. 左右割りのクランクケースの締付方向は、該クランクケースにおけるスタータモータの締付方向に設定され、
    前記クランクケースの締付ネジ部は、前記クランクケースに一体的に突出したスタータモータ取付腕のエンジン中心側端面よりも内側で終了し、マグネトカバー合せ面とは段差となっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動二輪車用エンジン。
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