JP2014058956A - 車両用エンジン - Google Patents

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典生 林
Akiyoshi Iida
晃祥 飯田
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Abstract

【課題】クラッチ作動部及びバランサー軸のウエイトをエンジン幅方向で同側に配置した場合にあっても、エンジンの前後長及び幅長をコンパクトにできる車両用エンジンを提供する。
【解決手段】クラッチがメインシャフト23の右端側に配置され、メインシャフト23の左端側に、クラッチレバーの操作により、メインシャフト23を挿通するプッシュロッドを介してクラッチの断接を切り替えるクラッチ作動部60が配置され、クランクケース4におけるメインシャフト23の左端側の左側部に、ウエイト30Cを収容するバランサー収容部20Bと、クラッチ作動部60を収容するクラッチ作動部収容部61とが形成され、クラッチ作動部収容部61は、側面視で、収容するクラッチ作動部60がバランサー収容部20Bに重なるように形成され、かつバランサー収容部20Bよりもエンジン幅方向で内側に形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用エンジンに関する。
変速機を内蔵した車両用エンジンにおいて、エンジン幅方向の一側にクラッチが配置され、エンジン幅方向の他側に、上記クラッチの断接を切り替えるクラッチ作動部(スリーブシリンダ等)が配置される構造が特許文献1に開示されている。
また、特許文献2には、この種のエンジンにおいて、エンジ幅方向の一側にクラッチが配置され、クランク軸の後方にバランサー軸(中間軸)が配置され、バランサー軸に設けられたウエイトが、エンジン幅方向の他側に配置され、かつ、このウエイトが、クランクケースの外側に配置される構造が開示されている。
特許第4393718号公報 特許第3824048号公報
ところで、特許文献1に係る構造と特許文献2に係る構造とを組み合わせようとした場合には、上記クラッチ作動部は、エンジン幅方向においてウエイトと同側に配置されることになるため、クラッチ作動部とウエイトとが干渉しないように配慮する必要がある。しかしながら、クラッチ作動部をウエイトから避けるようにして、ウエイトよりもエンジン幅方向で外側に配置するようにした場合には、変速機がエンジン幅方向及び前後方向で大型化してしまい、エンジン全体が大型化してしまう。このような大型化は、特に、自動二輪車等の鞍乗型車両に搭載するエンジンである場合には、跨ぎ性等に影響を与えるので、コンパクトにすることが望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、クラッチ作動部及びバランサー軸に設けられるウエイトをエンジン幅方向で同側に配置した場合にあっても、エンジンの前後長及び幅長をコンパクトにできる車両用エンジンを提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載の発明は、内燃機関(2)と変速機(3)とを一体とし、前記内燃機関(2)の一部を構成するクランク軸(5)の後方に、前記変速機(3)を収容する変速機室(6)を有するクランクケース(4)を備え、前記変速機室(6)内に、前記変速機(3)の一部を構成し、前記クランク軸(5)に沿って配置されて前記クランク軸(5)から駆動力を伝達されるメインシャフト(23)が配置され、前記メインシャフト(23)の一端に、前記クランク軸(5)の駆動力を断接可能に前記メインシャフト(23)に伝達するクラッチ(17)が配置され、前記クランク軸(5)と前記メインシャフト(23)との間に、前記クランク軸(5)によって駆動される、ウエイト(30C)が設けられたバランサー軸(30)が配置される車両用エンジンであって、前記メインシャフト(23)の他端側に配置され、クラッチレバーの操作により、前記メインシャフト(23)を挿通するプッシュロッド(56)を介して前記クラッチ(17)の断接を切り替えるクラッチ作動部(60)を備え、前記クランクケース(4)における前記メインシャフト(23)の他端側の側部に、前記ウエイト(30C)を収容するバランサー収容部(20B)と、前記クラッチ作動部(60)を収容するクラッチ作動部収容部(61)と、が形成され、前記クラッチ作動部収容部(61)は、側面視で、収容する前記クラッチ作動部(60)が前記バランサー収容部(20B)に重なるように形成され、かつ前記バランサー収容部(20B)よりもエンジン幅方向で内側に形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用エンジンにおいて、前記バランサー収容部(20B)を含めた、前記クランクケース(4)における前記メインシャフト(23)の他端側の側部が、ケースカバー(12)によって覆われ、前記クランクケース(4)と前記ケースカバー(12)との間に、前記バランサー軸(30)が収容されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用エンジンにおいて、前記クランク軸(5)に固定されて、前記バランサー軸(30)を駆動するバランサー駆動ギヤ(27)が、前記クランクケース(4)と前記ケースカバー(12)との間に配置され、前記バランサー駆動ギヤ(27)に噛み合って駆動されるバランサー被動ギヤ(30A)が、前記ウエイト(30C)と一体に形成されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の車両用エンジンにおいて、前記クランクケース(4)及び前記ケースカバー(12)のそれぞれに、前記バランサー軸(30)を支持するバランサー軸受け部(45,46)が形成されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用エンジンにおいて、前記クランクケース(4)には、側面視でシリンダー軸線を上下方向に対して前方側に傾斜させるシリンダー(7)が立設され、前記バランサー軸(30)は、前記メインシャフト(23)よりも上下方向で高い位置に設けられることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用エンジンにおいて、前記クランクケース(4)は上下分割構造であり、上側ケース(4U)と下側ケース(4D)とを有し、前記上側ケース(4U)と前記下側ケース(4D)との間の分割面に、前記クランク軸(5)と、前記メインシャフト(23)から駆動力を伝達されるカウンターシャフト(24)と、が支持され、前記上側ケース(4U)に、前記メインシャフト(23)が支持されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用エンジンにおいて、前記クラッチ作動部収容部(60)は側面視で、前記メインシャフト(23)の端部側から後上方に延び、上下方向に対して後方側に傾斜するように形成されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用エンジンにおいて、前記クランク軸(5)の前方に、スタータモータ(35)及びこれに噛み合うアイドルギヤ(34)が配置されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、クラッチ作動部収容部がウエイトよりもエンジン幅方向で内側に配置され、クラッチ作動部が側面視でウエイトを収容するバランサー収容部と一部重なりウエイトよりもエンジン幅方向で内側に配置されることになり、ウエイトとの干渉を避けてメインシャフトをクランク軸に近づけることができるので、エンジンの前後長をコンパクトにできる。さらに、プッシュロッドの長さも短くして、エンジンの幅長をコンパクトにできる。
請求項2に記載の発明によれば、バランサー軸がクランクケース内の空間を大きく占有するのを抑制して、バランサー軸を配置することができるので、メインシャフトをクランク軸に近づけることができ、エンジンの前後長をコンパクトにすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、ウエイトと一体のバランサー被動ギヤを採用することで、ケースカバーの幅方向をコンパクトにでき、エンジンの幅長をコンパクトにすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、クランクケースの側面を貫通させなくても、バランサー軸を支持することができ、バランサー軸受け部の形成に掛かる加工時間を短縮できる。
請求項5に記載の発明によれば、シリンダーを前方側に傾斜させることで、クランク軸の上方に空間的余裕を形成し、クランクケースの前後長を抑えつつ、バランサー軸をメインシャフトよりも高い位置に配置することができ、さらに、バランサー軸をメインシャフトよりも高い位置に配置することで、メインシャフトをクランク軸に近づけることができるので、エンジンの前後長をコンパクトにすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、上側ケースにメインシャフトを配置することで、クラッチ作動部収容部の上下方向の長さを短く抑え易くすることができるとともに、クランク軸とカウンターシャフトとの軸間距離を短く抑えることでき、エンジンの前後長をコンパクトにすることができる。
請求項7に記載の発明によれば、クラッチ作動部収容部が、ウエイトの回転範囲を避けるように側面視で後方側に傾斜するので、メインシャフトをクランク軸に近づけることができ、エンジンの前後長をコンパクトにすることができる。
請求項8に記載の発明によれば、エンジンの始動系(スタータモータ、アイドルギヤ)をクランク軸の前方に配置することで、メインシャフトをクランク軸に近づけ易くすることができ、エンジンの前後長をコンパクトにすることができる。
本発明の実施形態に係る車両用エンジンの左側面図である。 上記車両用エンジンの上面図である。 上記車両用エンジンのケースカバーを取り外した状態の左側面図である。 図3の拡大図である。 図3のA−A線に沿う展開断面図である。 図1のB−B線に沿う断面図である。 図4の拡大図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両用エンジンを説明する。図中において、矢印FRはエンジンの前方を示し、矢印UPはエンジンの上方を示し、矢印LHはエンジンの左方を示している。以下の説明では、矢印FRに沿う方向を前後方向、矢印UPに沿う方向を上下方向、矢印LHに沿う方向を左右方向又はエンジン幅方向と呼ぶものとする。
図1及び図2を参照し本実施形態に係る車両用エンジン1は、その前部に構成される内燃機関2と、この内燃機関2の後方に配置される変速機3と、を一体とするクランクケース4を備えている。クランクケース4の前側内部には、エンジン幅方向に沿ってクランク軸5が収容されるとともに、クランクケース4の内部においてクランク軸5の後方には、変速機室6が形成され、この変速機室6には、上記変速機3が収容されている。図中C1はクランク軸5のクランク軸線を示している。
本実施形態において車両用エンジン1は、直列2気筒エンジンであり、クランクケース4の前側上面に、シリンダー7が、そのシリンダー軸線S1を上下方向に対してやや前方側に傾斜させるようにして立設されている。シリンダー7には、エンジン幅方向に並んだ2つの図示しないシリンダボアが形成され、これらシリンダボアにはそれぞれ図示しないピストンが摺動自在に収容されている。これらピストンが図示しないコンロッドを介してクランク軸5と連結し、ピストンの往復動がクランク軸5により回転動に変換されて駆動力が生じる。本実施形態において上記内燃機関2とは、シリンダー7とクランク軸5からなる駆動力を発生させる部位のことをいうものとする。
シリンダー7は、上記シリンダボアが形成されるシリンダブロック8と、燃焼室を有して、シリンダブロック8の上部に設けられるシリンダヘッド9と、シリンダヘッド9の上部に設けられるヘッドカバー10と、を備えている。図2に示すように、シリンダヘッド9の後壁には、上記燃焼室に燃料を供給するための2つの吸気ポート11が形成されている。一方、シリンダヘッド9の前壁には、上記燃焼室から排気ガスを排気するための図示しない排気ポートが形成される。
クランクケース4の左側部には、左側ケースカバー12がボルトによって取付けられるとともに、クランクケース4の右側部には、右側ケースカバー13がボルトによって取付けられている。左側ケースカバー12は、主にクランクケース4の左側部における前側領域ないし中央領域を略全域にわたって覆っており、その側面視における略中央の領域には、クランク軸線C1に沿ってエンジン幅方向外側に膨出する略円筒状の発電機収容部14が形成され、この発電機収容部14には発電機15が収容されている。
また、右側ケースカバー13はクランクケース4の右側部の略全域を覆っており、そのクランク軸5よりも後方に位置する領域には、エンジン幅方向外側に膨出する略円筒状のクラッチ収容部16が形成され、このクラッチ収容部16には、クラッチ17が収容されている。
図3は、左側ケースカバー12を取り外した状態のクランクケース4の左側部が示され、クランクケース4の左側部には、このクランクケース4の左側部における前側領域ないし中央領域を広範囲に囲うようにエンジン幅方向外側に突出した周壁部18が形成され、この周壁部18は、その内側にエンジン幅方向外側に開放した収容空間20を形成している。ここで、クランク軸5は、クランクケース4の左側部から突出し、クランク軸5の左端部には詳細は後述する複数の歯車(ギヤ)が設けられ、これらクランク軸5に設けられる歯車及びこれに噛み合う複数の歯車は、クランクケース4の左側部から外側に露出した状態でクランクケース4に支持されている。そして、これら複数の歯車は、収容空間20内に配置され、周壁部18によって前後上下から覆われている。そして、左側ケースカバー12は、周壁部18に、その縁部を当接させて締結され、上記複数の歯車を左方から覆う。
本実施形態においてクランクケース4の左側部の上縁部は側面視で、後上がりに延びている。ここで、周壁部18の概略形状を説明すると、周壁部18の上縁部18Uは、クランクケース4の左側部の上縁部に沿って当該上縁部からエンジン幅方向外側に突出するように形成され、シリンダー7を横切って後上がりに延び、クランク軸5よりも後方に至っている。また、周壁部18の上縁部18Uの前端から下方に延びる前縁部18Fは、クランクケース4の左側部の下端まで至っており、当該前縁部18Fの下端から延びる後縁部18Rは、クランク軸5の下方で、クランク軸5を横切るようにして後上方に延びて、周壁部18の上縁部18Uに接続している。また、クランクケース4は、分割ラインL2で分割された上下分割構造であり、上側ケース4Uと、下側ケース4Dと、を有している。周壁部18は、上側ケース4Uと、下側ケース4Dに跨るようにして形成されている。
また本実施形態では、クランクケース4の分割ラインL2に沿って延びるクランクケース4の分割面に、クランク軸5の左端部側に設定されるジャーナル部を回動可能に支持する左クランク軸受け部21Lが形成されている。この左クランク軸受け部21は、上側ケース4Uに形成された円弧状の凹部と、下側ケース4Dに形成された円弧状の凹部とで、円形状のジャーナル受け部を形成することで構成されている。
ここで、図5を参照し、上述のようにクランク軸5は、その左端部側のジャーナル部が上記左クランク軸受け部21Lに支持されるが、その中央のジャーナル部は、クランクケース4の内部に形成された中央クランク軸受け部21Cに回転可能に支持され、その右端部側に設定されるジャーナル部は、クランクケース4の右側部に形成された右クランク軸受け部21Rに回転可能に支持されている。そして、これら中央クランク軸受け部21C及び右クランク軸受け部21Rは、左クランク軸受け部21Lと同様に、上側ケース4Uに形成された円弧状の凹部と、下側ケース4Dに形成された円弧状の凹部とで、円形状のジャーナル受け部を形成することで構成されている。
図3及び図4には、クランク軸5に沿ってエンジン幅方向に延びるように配置されて、クランク軸5からの駆動力を伝達されるメインシャフト23と、クランク軸5に沿ってエンジン幅方向に延びるように配置されて、メインシャフト23から駆動力を伝達され、変速後(減速後)の駆動力を外部に出力するカウンターシャフト24と、が示されている。なお、変速機3は、メインシャフト23及びカウンターシャフト24を含んで構成される。
メインシャフト23は、クランクケース4の内部で回転可能に支持されるため、破線で示しているが、メインシャフト23は側面視で、クランク軸5の後上方に配置されている。また、カウンターシャフト24は側面視で、クランク軸5の後方であって、メインシャフト23の後下方に配置されている。カウンターシャフト24の左端部は、クランクケース4の左側部から突出してクランクケース4の外側に露出しており、その左端部には、ドライブスプロケット25が設けられている。
本実施形態では、クランクケース4の分割面に、カウンターシャフト24の左端部側に設定されるジャーナル部を回動可能に支持する左カウンタ軸受け部26Lが形成されている。そして、この左カウンタ軸受け部26Lは、上側ケース4Uの左側部に形成された円弧状の凹部と、下側ケース4Dに形成された円弧状の凹部とで、円形状の穴部を形成することで構成されている。
図5を参照し、本実施形態では、左カウンタ軸受け部26Lにベアリング26Aが嵌入され、このベアリング26Aにカウンターシャフト24が挿入されることで、カウンターシャフト24の左端部側のジャーナル部が回転可能に支持されている。また図5に示すように、カウンターシャフト24の右端部は、クランクケース4の右側部内側に形成された右カウンタ軸受け部26Rにローラベアリングを介して回転可能に支持され、この右カウンタ軸受け部26Rも、上側ケース4Uの右側部に形成された円弧状の凹部と、下側ケース4Dに形成された円弧状の凹部とで、円形状の穴部を形成することで構成されている。
図5を参照し、クランク軸5について詳述すると、クランク軸5における左クランク軸受け部21Lと中央クランク軸受け部21Cの間に位置する部位には、互いに沿って延びる一対の板体からなる左クランクウェブ5WLが一体に形成され、クランク軸5における中央クランク軸受け部21と右クランク軸受け部21Rとの間に位置する部位には、互いに沿って延びる一対の板体からなる右クランクウェブ5WRが一体に形成されている。そして、左クランクウェブ5WLの先端には左クランクピン5PLが一体に形成されるとともに、右クランクウェブ5WRの先端には右クランクピン5PRが一体に形成され、これら左右クランクピンにそれぞれ上述したコンロッドが連結される。
クランク軸5の左端部は、左クランク軸受け部21Lからエンジン幅方向外側に突出し、クランク軸5の右端部は、右クランク軸受け部21Rからエンジン幅方向外側に突出している。図4も併せて参照し、クランク軸5の左端部には、エンジン幅方向内側から外側に向けて順に、バランサー駆動ギヤ27、始動ギヤ28、及び上記発電機15を構成するロータ15Rが設けられている。なお、図3、図4では便宜上、始動ギヤ28を二点鎖線で示し、ロータ15Rは図示省略している。
また、図3及び図4に示すように、側面視でバランサー駆動ギヤ27の後上方には、左上側バランサー軸30が配置され、前下方には、左下側バランサー軸31が配置されている。バランサー駆動ギヤ27は、これら左上側バランサー軸30の左端部に形成されたギヤ部30A及び左下側バランサー軸31の左端部に形成されたギヤ部31Aに噛み合って、これら左上側バランサー軸30及び左下側バランサー軸31を駆動させるようになっている。左上側バランサー軸30の左端部にはギヤ部30Aとともにウエイト30Cが形成され、左下側バランサー軸31の右端部にはギヤ部31Aとともに左ウエイト31Cが形成されている。また、図2を参照し、本実施形態では、左下側バランサー軸31の左ウエイト31Cに車幅方向中央を挟んで対向するように右ウエイト31Dが配置され、この右ウエイト31Dは、左下側バランサー軸31の右端部に設けられている。
本実施形態では、これら左上側バランサー軸30及び左下側バランサー軸31を、バランサー駆動ギヤ27によって駆動することで車両用エンジン1の駆動時に生じる振動を抑制する。また、図3等に示すように、クランク軸5の前方には、スタータモータ35の駆動力をクランク軸5に伝達するためのアイドルギヤ群34が配置されている。
ここで、図4を参照し、本実施形態における周壁部18の内側に形成される収容空間20について説明すると、この収容空間20には、当該収容空間20の中央側に設定されて、側面視でクランク軸5の軸線C1方向を中心としてクランク軸5の径方向に広がり、バランサー駆動ギヤ27を収容する中央収容部20Aと、中央収容部20Aの後上方に設定されて、左上側バランサー軸30を、そのギヤ部30A及びウエイト30Cを含めて収容する左上側バランサー収容部20Bと、中央収容部20Aの前下方に設定されて、左下側バランサー軸31を、そのギヤ31A及び左ウエイト31を含めて収容する左下側バランサー収容部20Cと、中央収容部20Aの前方に設定されて、アイドルギヤ群34を収容するアイドルギヤ収容部20Dと、が含まれている。
図中には、便宜上、中央収容部20A、左上側バランサー収容部20B、左下側バランサー収容部20C、及びアイドルギヤ収容部20Dを示す領域を、二点鎖線で示している。
さらに詳しく説明すると、側面視で、左上側バランサー収容部20Bの上部領域は、クランクケース4とシリンダー7との結合位置よりも上方に張り出しており、この上部領域は、周壁部18の上縁部18Uの後部と後縁部18Rの上部との結合部分によって、外側から仕切られている。本実施形態において、周壁部18の上縁部18Uの後部と後縁部18Rの上部との結合部分は概略円弧状をなして結合し、この円弧状の結合部分の内側は左上側バランサー軸30のギヤ部30Aに沿ってこのギヤ部30Aに近接している。したがって、上記左上側バランサー収容部20Bの上部領域は本実施形態において、クランク軸5側から後上方に突出するように弧状に形成されている。なお、図1を参照し、発電機収容部14との関係で左上側バランサー収容部20Bを説明すると、この左上側バランサー収容部20Bは、発電機収容部14にその下側の一部を重ねて、後上方に弧状に膨出するように形成されている。ちなみに、ここで、メインシャフト23は、左上側バランサー収容部20Bのエンジン幅方向内側に位置し、側面視で、メインシャフト23は、その一部が左上側バランサー収容部20Bに重なっている。また、左上側バランサー軸30は、メインシャフト23よりも上下方向で高い位置に設けられている。
また、図3及び図4を併せて参照し、周壁部18の前縁部18Fと後縁部18Rの前部側は概略円弧状をなして結合し、この円弧状の結合部分の内側は左下側バランサー軸31のギヤ部31Aに沿ってこのギヤ部31Aに近接し、当該結合部分によって左下側バランサー収容部20Cは、収容空間20の外側から仕切られている。また、周壁部18の前縁部18Fと上縁部18Uは概略台形状をなすように膨出して結合し、この台形状の結合部分によってアイドルギヤ収容部20Dは、収容空間20の外側から仕切られている。
ここで、図4及び図6を参照し、左上側バランサー軸30では、上記ギヤ部30Aが該バランサー軸30の径方向の外側に張り出すように一体に形成され、ギヤ部30Aのエンジン幅方向外側の側面に、左上側バランサー軸30の周方向に沿って延びる半円状の上記ウエイト30Cが一体に形成されている。ウエイト30Cは、その外周面が、ギヤ部30Aの外周に形成される歯部の根元の内側に位置するように形成されている。
図6に示すように、この左上側バランサー軸30は、右端部がクランクケース4の左側部に形成された右バランサー軸受け部45に回転可能に支持されるとともに、左端部が左側ケースカバー12に形成された左バランサー軸受け部46に回転可能に支持されている。この場合、左上側バランサー収容部20Bを含めた、クランクケース4の左側部の周壁部18が左側ケースカバー12によって覆われた状態で、クランクケース4と左側ケースカバー12との間に、左上側バランサー軸30が収容されることになる。なお、本実施形態では、右バランサー軸受け部45は、クランクケース4の左側部を貫通せず、左上側バランサー軸30は、クランクケース4の内部に突出していない。また、本実施形態では、クランクケース4における上記右バランサー軸受け部45の周縁部のエンジン幅方向内側に位置する部位、及び当該部位から周壁部18の後縁部18R側に延びる部位に、前後方向に連続して延在し、かつ上下方向に延在する肉抜き部70が形成されている。
図5に戻り、始動ギヤ28は、クランク軸5の左端部に固定されたワンウェイクラッチ33を介してクランク軸5に設けられ、図4に示すように、クランク軸5の前方に配置されたアイドルギヤ群34を介して、クランクケース4の前部に設けられたスタータモータ35の駆動軸35Aから駆動力を伝達可能とされている。本実施形態においてアイドルギヤ群34は、クランク軸5の前方に配置される第1アイドルギヤ36と、第1アイドルギヤ36の上方に配置される第2アイドルギヤ37とで構成されている。
第1アイドルギヤ36及び第2アイドルギヤ37はそれぞれ、小径のギヤ部分と大径のギヤ部分とが一体化された2段ギヤであり、第1アイドルギヤ36の小径の第1ギヤ部36Aが始動ギヤ28に噛み合い、第1アイドルギヤ36の大径の第2ギヤ部36Bは第1ギヤ部36Aの内側に配置されて、第2アイドルギヤ37の小径の第1ギヤ部37Aに噛み合っている。第2アイドルギヤ37の大径の第2ギヤ部37Bは、第1ギヤ部37Aよりも外側に配置されて、スタータモータ35の駆動軸35Aに設けられたピニオンギヤ35Bと噛み合っている。
ここで、第1アイドルギヤ36の大径の第2ギヤ部36Bは側面視で、始動ギヤ28と一部重なり、第2アイドルギヤ37の大径の第2ギヤ部37Bは側面視、第1アイドルギヤ36の第2ギヤ部36Bと重なるように配置されている。
図5に戻り、ロータ15Rはクランク軸5に沿って延びる円筒状に形成され、左側ケースカバー12の発電機収容部14の内側に固定された発電機15を構成するステータ15Sを、クランク軸5の径方向の外側から覆うように設けられている。ロータ15R及びステータ15Sからなる発電機15は、発電機収容部14内に位置している。
一方で、クランク軸5の右端部には、駆動スプロケット40が設けられている。この駆動スプロケット40は、メインシャフト23の右端部に相対回転可能に設けられた被動スプロケット41に噛み合っている。メインシャフト23は、クランクケース4の上側ケース4Uの左側部の内側に設けられた左軸受け42Lと、クランクケース4の上側ケース4Uの右側部に設けられた右軸受け42Rとにより回転可能に支持されている。メインシャフト23の右端部は、右軸受け42Rからエンジン幅方向外側に突出し、上記被動スプロケット41は、クランクケース4の外側でクランク軸5の右端部に支持されている。
メインシャフト23の右端部における被動スプロケット41よりもエンジン幅方向で外側に、上記クラッチ17が設けられ、被動スプロケット41は、クランク軸5の駆動力を、クラッチ17を介してメインシャフト23に伝達する。ここで、メインシャフト23とカウンターシャフト24には、変速歯車群44が跨って配置され、主にこれらメインシャフト23、カウンターシャフト24及び変速歯車群44によって変速機3が構成されている。詳しくは、メインシャフト23には6速分の駆動ギヤ44Aが設けられ、カウンターシャフト24には6速分の被動ギヤ44Bが設けられ、各駆動ギヤ44A及び被動ギヤ44Bは、対応する変速段同士で互いに噛み合い、それぞれ各変速段に対応する変速ギヤ対を構成する。変速段は、図示省略するシフターによって切り替えられる。
クラッチ17は、上記被動スプロケット41と結合してエンジン幅方向外側に突出する円筒状のアウターハウジング50と、アウターハウジング50の内側に設けられメインシャフト23と結合するインナーハウジング51と、アウターハウジング50とインナーハウジング51との間に交互に積層状に設けられたフリクションディスク52及びクラッチディスク53と、インナーハウジング51との間でフリクションディスク52及びクラッチディスク53を挟むように配置されるプレッシャープレート54と、プレッシャープレート54をインナーハウジング51側に弾性付勢して、フリクションディスク52及びクラッチディスク53を摩擦係合させるスプリング55と、を有している。
クラッチ17では、スプリング55の付勢力に抗してプレッシャープレート54がインナーハウジング51側から引き離されると切断状態となり、かかる力を解除されるとスプリング55により接続状態となる。
ここでメインシャフト23は中空状に形成されており、メインシャフト23にはプッシュロッド56が挿通され、クラッチ17の断接の切り替えは、プッシュロッド56の進退動に応じて行われる。
プッシュロッド56は、メインシャフト23の左端部からエンジン幅方向外側に突出するとともに、メインシャフト23の右端部からエンジン幅方向外側に突出するように設けられ、プッシュロッド56の右端部は、ベアリング57を介してプレッシャープレート54にエンジン幅方向内側から当接している。そして、プッシュロッド56は、その左端部が、クランクケース4の左側部側に配置されたクラッチ作動部60によって右側に押されることで、右方向に向けて移動してプレッシャープレート54を押圧して、インナーハウジング51から引き離し、クラッチ17を切断状態とする。
クラッチ作動部60は、自動二輪車等のハンドルに備えられる図示しないクラッチレバーの操作により作動する。本実施形態において、このクラッチ作動部60は、図4に示すように棒状に形成されており、クランクケース4の左側部における周壁部18の後縁部18Rの上部側に一体に形成された筒状のクラッチ作動部収容部61に回転可能に収容されている(図6も参照のこと)。
このクラッチ作動部収容部61は側面視で、その下部側がメインシャフト23の左端部に重なるように形成され、このメインシャフト23の左端部側から後上方に長く延び、上下方向に対して後方側に傾斜するように形成されている。さらに詳しくは、図7に示すように、クラッチ作動部収容部61は側面視で、その下部側の内周面の一部が、左上側バランサー収容部20B内に重なるように形成されている。
ここで、本実施形態ではさらに、クラッチ作動部収容部61は側面視で、その内周面内側に収容するクラッチ作動部60が左上側バランサー収容部20Bに重なるように形成され、かつ左上側バランサー収容部20Bよりもエンジン幅方向で内側に形成されている。
本実施形態では、クラッチ作動部60の下部側の部位が左上側バランサー収容部20Bの縁部をわずかに内側に跨ぐようにして、クラッチ作動部60が左上側バランサー収容部20Bに重なるが、これよりもさらに内側にクラッチ作動部60が左上側バランサー収容部20Bに重なるように形成されてもよい。また、ここで、図6に示すようにクランクケース4の左側部においては、右バランサー軸受け部45が形成される部位の後方に、クラッチ作動部収容部61が位置し、クランクケース4の左側部において肉抜き部70のエンジン幅方向外側に位置する壁部71が、右バランサー軸受け部45の周縁部とクラッチ作動部収容部61とを前後方向に延びて連結している。この壁部71は、エンジン幅方向で、右バランサー軸受け部45の開口縁(クランクケース4の左側面)に対して内側に凹むように形成され、比較的薄肉になっているが、この壁部71は、エンジン幅方向で、上記右バランサー軸受け部45の開口縁と面一となっていてもよい。また、本実施形態では、肉抜き部70が形成されるが、このような間隙は形成しなくてもよい。
そして、クラッチ作動部収容部61の下部側には、プッシュロッド56の左端部が進入し、クラッチ作動部収容部61内において、クラッチ作動部60の下端部と、プッシュロッド56の端部が当接するようになっている。
詳しくは、図5ではクラッチ作動部60の下端部については、クラッチ作動部60の径方向に沿った断面で示しており、同図に示すように、クラッチ作動部60の下端部には、該クラッチ作動部60の軸中心に向けて切欠いた扇状の切欠き部を形成してなるカム部62が形成されており、カム部62における該クラッチ作動部60の軸中心に対する周方向に沿う側面に、プッシュロッド56が当接している。これにより、クラッチ作動部60は、その回転により、カム部62における該クラッチ作動部60の軸中心に対する周方向に沿う側面でプッシュロッド56を押圧することが可能となる。すなわち、本実施形態では、クラッチ作動部60の下部側がプッシュロッド56の左端部に当接し、プッシュロッド56の軸方向移動のための力を付与するようになっている。
そして、これにより、クラッチレバーが操作されることで、クラッチ作動部60が回転してプッシュロッド56が右方向に移動し、クラッチ17が切断状態となり、クラッチレバーの操作を解除すると、クラッチ17のスプリング55の付勢力によって、プッシュロッド56が押し戻されて、接続状態に復帰するようになっている。
また、図7に示すようにクラッチ作動部60の上端部には、クラッチ作動部60の径方向の外側に延びるレバー部63が一体に設けられ、このレバー部63は、クラッチレバーとワイヤー等で接続される。また、レバー部63と、クラッチ作動部収容部61の上端部との間には、コイルばね64が介装されており、このコイルばね64は、クラッチ作動部60がプッシュロッド56を押圧しない側に付勢力を加えるようになっている。
以上に記載したように本実施形態の車両用エンジン1は、内燃機関2と変速機3とを一体とし、内燃機関2の一部を構成するクランク軸5の後方に、変速機3を収容する変速機室6を有するクランクケース4を備え、変速機室6内に、クランク軸5に沿って配置されてクランク軸5から駆動力を伝達されるメインシャフト23が配置され、メインシャフト23の右端部に、クランク軸5の駆動力を断接可能にメインシャフト23に伝達するクラッチ17が配置され、クランク軸5とメインシャフト23との間に、クランク軸5によって駆動される、ウエイト30Cが設けられた左上側バランサー軸30が配置されるエンジンであって、メインシャフト23の左端部側に配置され、クラッチレバーの操作により、メインシャフト23を挿通するプッシュロッド56を介してクラッチ17の断接を切り替えるクラッチ作動部60を備え、クランクケース4におけるメインシャフト23の左側部に、ウエイト30Cを収容する左上側バランサー収容部20Bと、クラッチ作動部60を収容するクラッチ作動部収容部61と、が形成され、クラッチ作動部収容部61は、側面視で、収容するクラッチ作動部60が左上側バランサー収容部20Bに重なるように形成され、かつ左上側バランサー収容部20Bよりもエンジン幅方向で内側に形成される。
このような構造の車両用エンジン1では、クラッチ作動部収容部61がウエイト30Cよりもエンジン幅方向で内側に配置され、クラッチ作動部60が側面視でバランサー収容部20Bと一部重なりウエイト30Cよりもエンジン幅方向で内側に配置されることになり、ウエイト30Cとの干渉を避けてメインシャフト23をクランク軸5に近づけることができるので、エンジンの前後長をコンパクトにできる。さらに、プッシュロッド56の長さも短くして、エンジンの幅長をコンパクトにできる。
また、本実施形態の車両用エンジン1では、左上側バランサー収容部20Bを含めた、クランクケース4の左側部が、左側ケースカバー12によって覆われ、クランクケース4と左側ケースカバー12との間に、左上側バランサー軸30が収容される。
この場合、左上側バランサー軸30がクランクケース4内の空間を大きく占有するのを抑制して、左上側バランサー軸30を配置することができるので、メインシャフト23をクランク軸5に近づけることができ、エンジンの前後長をコンパクトにすることができる。
また、本実施形態の車両用エンジン1では、クランク軸5に固定されて、左上側バランサー軸30を駆動するバランサー駆動ギヤ27が、クランクケース4と左側ケースカバー12との間に配置され、バランサー駆動ギヤ27に噛み合って駆動されるバランサー被動ギヤであるギヤ部30Aが、ウエイト30Cと一体に形成される。
この場合、ウエイト30Cと一体のバランサー被動ギヤを採用することで、左側ケースカバー12の幅方向をコンパクトにでき、エンジンの幅長をコンパクトにすることができる。
また、本実施形態の車両用エンジン1では、クランクケース4及び左側ケースカバー12のそれぞれに、左上側バランサー軸30を支持する左右バランサー軸受け部45,46が形成される。
この場合、クランクケース4の側面を貫通させなくても、左上側バランサー軸30を支持することができ、各バランサー軸受け部の形成に掛かる加工時間を短縮できる。
また、本実施形態の車両用エンジン1では、クランクケース4には、側面視でシリンダー軸線S1を上下方向に対して前方側に傾斜させるシリンダー7が立設され、左上側バランサー軸30は、メインシャフト23よりも上下方向で高い位置に設けられる。
この場合、シリンダー7を前方側に傾斜させることで、クランク軸5の上方に空間的余裕を形成し、クランクケース4の前後長を抑えつつ、左上側バランサー軸30をメインシャフト23よりも高い位置に配置することができ、さらに、左上側バランサー軸30をメインシャフト23よりも高い位置に配置することで、メインシャフト23をクランク軸5に近づけることができるので、エンジンの前後長をコンパクトにすることができる。
また、本実施形態の車両用エンジン1では、クランクケース4は上下分割構造であり、上側ケース4Uと下側ケース4Dとを有し、上側ケース4Uと下側ケース4Dとの間の分割面に、クランク軸5と、メインシャフト23から駆動力を伝達されるカウンターシャフト24と、が支持され、上側ケース4Uに、メインシャフト23が支持される。
この場合、上側ケース4Uにメインシャフト23を配置することで、特に、本実施形態のように、クラッチ作動部収容部61が上下方向に長く延びるような構成である場合に、クラッチ作動部収容部61の上下方向の長さを短く抑え易くすることができるとともに、クランク軸5とカウンターシャフト24との軸間距離を短く抑えることができ、エンジンの前後長を更にコンパクトにすることができる。
また、本実施形態の車両用エンジン1では、クラッチ作動部収容部61が側面視で、メインシャフト23の端部側から後上方に延び、上下方向に対して後方側に傾斜するように形成される。
この場合、クラッチ作動部収容部61を、ウエイト30Cの回転範囲を避けるように側面視で後方側に傾斜させることで、メインシャフト23をクランク軸5に近づけることができ、エンジンの前後長をコンパクトにすることができる。
また、本実施形態の車両用エンジン1では、クランク軸5の前方に、スタータモータ35及びこれに噛み合うアイドルギヤ群34が配置される。
この場合、エンジンの始動系(スタータモータ35、アイドルギヤ群34をクランク軸5の前方に配置することで、メインシャフト23をクランク軸5に近づけ易くすることができ、エンジンの前後長を更にコンパクトにすることができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1 車両用エンジン
2 内燃機関
3 変速機
4 クランクケース
4U 上側ケース
4D 下側ケース
5 クランク軸
6 変速機室
12 左側ケースカバー(ケースカバー)
17 クラッチ
20B バランサー収容部
23 メインシャフト
27 バランサー駆動ギヤ
30 左上側バランサー軸(バランサー軸)
30A ギヤ部(バランサー被動ギヤ)
30C ウエイト
34 アイドルギヤ群(アイドルギヤ)
35 スタータモータ
45 右バランサー軸受け部(バランサー軸受け部)
46 左バランサー軸受け部(バランサー軸受け部)
56 プッシュロッド
60 クラッチ作動部
61 クラッチ作動部収容部

Claims (8)

  1. 内燃機関(2)と変速機(3)とを一体とし、前記内燃機関(2)の一部を構成するクランク軸(5)の後方に、前記変速機(3)を収容する変速機室(6)を有するクランクケース(4)を備え、
    前記変速機室(6)内に、前記変速機(3)の一部を構成し、前記クランク軸(5)に沿って配置されて前記クランク軸(5)から駆動力を伝達されるメインシャフト(23)が配置され、
    前記メインシャフト(23)の一端に、前記クランク軸(5)の駆動力を断接可能に前記メインシャフト(23)に伝達するクラッチ(17)が配置され、
    前記クランク軸(5)と前記メインシャフト(23)との間に、前記クランク軸(5)によって駆動される、ウエイト(30C)が設けられたバランサー軸(30)が配置される車両用エンジンであって、
    前記メインシャフト(23)の他端側に配置され、クラッチレバーの操作により、前記メインシャフト(23)を挿通するプッシュロッド(56)を介して前記クラッチ(17)の断接を切り替えるクラッチ作動部(60)を備え、
    前記クランクケース(4)における前記メインシャフト(23)の他端側の側部に、前記ウエイト(30C)を収容するバランサー収容部(20B)と、前記クラッチ作動部(60)を収容するクラッチ作動部収容部(61)と、が形成され、
    前記クラッチ作動部収容部(61)は、側面視で、収容する前記クラッチ作動部(60)が前記バランサー収容部(20B)に重なるように形成され、かつ前記バランサー収容部(20B)よりもエンジン幅方向で内側に形成されることを特徴とする車両用エンジン。
  2. 前記バランサー収容部(20B)を含めた、前記クランクケース(4)における前記メインシャフト(23)の他端側の側部が、ケースカバー(12)によって覆われ、
    前記クランクケース(4)と前記ケースカバー(12)との間に、前記バランサー軸(30)が収容されることを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジン。
  3. 前記クランク軸(5)に固定されて、前記バランサー軸(30)を駆動するバランサー駆動ギヤ(27)が、前記クランクケース(4)と前記ケースカバー(12)との間に配置され、
    前記バランサー駆動ギヤ(27)に噛み合って駆動されるバランサー被動ギヤ(30A)が、前記ウエイト(30C)と一体に形成されることを特徴とする請求項2に記載の車両用エンジン。
  4. 前記クランクケース(4)及び前記ケースカバー(12)のそれぞれに、前記バランサー軸(30)を支持するバランサー軸受け部(45,46)が形成されることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用エンジン。
  5. 前記クランクケース(4)には、側面視でシリンダー軸線を上下方向に対して前方側に傾斜させるシリンダー(7)が立設され、
    前記バランサー軸(30)は、前記メインシャフト(23)よりも上下方向で高い位置に設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用エンジン。
  6. 前記クランクケース(4)は上下分割構造であり、上側ケース(4U)と下側ケース(4D)とを有し、
    前記上側ケース(4U)と前記下側ケース(4D)との間の分割面に、前記クランク軸(5)と、前記メインシャフト(23)から駆動力を伝達されるカウンターシャフト(24)と、が支持され、
    前記上側ケース(4U)に、前記メインシャフト(23)が支持されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用エンジン。
  7. 前記クラッチ作動部収容部(60)は側面視で、前記メインシャフト(23)の端部側から後上方に延び、上下方向に対して後方側に傾斜するように形成されることを特徴とする請求項6に記載の車両用エンジン。
  8. 前記クランク軸(5)の前方に、スタータモータ(35)及びこれに噛み合うアイドルギヤ(34)が配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用エンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014227970A (ja) * 2013-05-24 2014-12-08 スズキ株式会社 自動二輪車用エンジン

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