JP2013014249A - 車両用パワーユニット - Google Patents

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欣哉 水野
Yasushi Fujimoto
靖司 藤本
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雅也 村尾
Kazuhiko Nakamura
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Abstract

【課題】クラッチアクチュエータの駆動力を利用してクラッチ装置の接続・切断を行う車両用パワーユニットにおいて、パワーユニットの動力軸方向でのクラッチアクチュエータの張り出しを抑えてパワーユニットケースの小型化を図る。
【解決手段】クラッチ33,34を個別に接続させる駆動力を発生する電動モータ61A,61Bと、クラッチ33,34の動力軸方向外側を覆うクラッチカバー14bとを備え、電動モータ61A,61Bが、それぞれ長手方向に沿う駆動軸線C9を前記動力軸方向と直交させるように配置され、さらにクラッチカバー14bの周囲でその動力軸方向の幅W内に配置される。
【選択図】図5

Description

本発明は、クラッチアクチュエータの駆動力を利用してクラッチ装置の接続・切断を行う車両用パワーユニットに関する。
従来、自動二輪車やATV(All Terrain Vehicle)等の車両において、いわゆるAMT(Automatic Manual Transmission)を備えたものが知られている。前記AMTはクラッチ駆動装置の一種であり、電動モータ等のクラッチアクチュエータの駆動力を利用してクラッチ装置の接続・切断を行うものである。
例えば特許文献1に記載されたAMTは、パワーユニットの動力軸方向でユニットケースの一側を覆うクラッチカバー内に電動モータ(クラッチアクチュエータ)を配置している。
特開2009−137560号公報
しかしながら、上記従来の構成では、クラッチアクチュエータがクラッチ装置の側方に配置されるため、クラッチアクチュエータがパワーユニットの動力軸方向外側に張り出し、パワーユニットケースが動力軸方向で大型化するという課題がある。
そこで本発明は、クラッチアクチュエータの駆動力を利用してクラッチ装置の接続・切断を行う車両用パワーユニットにおいて、パワーユニットの動力軸方向でのクラッチアクチュエータの張り出しを抑えてパワーユニットケースの小型化を図ることを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、
動力軸(21)を収容するパワーユニットケース(14)と、前記パワーユニットケース(14)の動力軸方向一側に配置されるクラッチ装置(33,34)と、前記クラッチ装置(33,34)を接続・切断させる駆動力を発生するクラッチアクチュエータ(61A,61B)と、前記クラッチ装置(33,34)の前記動力軸方向の外側を覆うように前記パワーユニットケース(14)に取り付けられるクラッチカバー(14b)とを備える車両用パワーユニット(10)において、
前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)が、その長手方向に沿う駆動軸線(C9)を前記動力軸方向と直交させるように配置され、さらに前記クラッチカバー(14b)の周囲でその前記動力軸方向の幅(W)内に配置されることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、
前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)が、前記クラッチカバー(14b)の上方に配置されることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、
前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の駆動力を前記クラッチ装置(33,34)に伝達する動力伝達機構(64A,64B)を備え、前記動力伝達機構(64A,64B)が、前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の駆動軸(61b)と平行に配置されて前記クラッチ装置(33,34)の入力部(44c)に係合する係合軸(59a)を有し、前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の駆動軸(61b)、リダクションギヤ軸(62a,62b,62c)及び係合軸(59a)が、前記駆動軸方向視でU字形状を描くように配置されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、
前記動力伝達機構(64A,64B)が、前記リダクションギヤ軸(62a,62b,62c)を複数有することを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、
前記パワーユニットケース(14)の上方に起立するシリンダ(15)を備え、前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の駆動軸線(C9)が、前記シリンダ(15)の起立方向に沿うシリンダ軸線(C1)と平行に配置されることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、
前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の少なくとも一部が、前記動力軸方向視で前記シリンダ(15)とラップすることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、クラッチアクチュエータの長手方向をパワーユニットの動力軸との直交方向に沿わせて配置することで、クラッチアクチュエータの前記動力軸方向での張り出しを抑えることができる。また、クラッチアクチュエータをクラッチカバーの周囲でその前記動力軸方向の幅内に配置することで、パワーユニットをコンパクトにすることができる。さらに、クラッチアクチュエータをクラッチカバーの外側に配置することで、クラッチアクチュエータのメンテナンス性を向上できる。
請求項2に記載した発明によれば、クラッチカバーの上部空間を有効に活用することで、パワーユニットを大型化することなくクラッチアクチュエータを配置できる。
請求項3に記載した発明によれば、クラッチアクチュエータからクラッチ装置までの動力伝達経路を複数の平行な軸からなる簡素なものにできると共に、クラッチアクチュエータ、リダクションギヤ軸及び係合軸をコンパクトに配置して動力伝達機構の小型化を図ることができる。
請求項4に記載した発明によれば、複数のリダクションギヤ軸をコンパクトに配置でき、動力伝達機構の小型化を図ることができる。
請求項5に記載した発明によれば、クラッチアクチュエータをシリンダに沿わせるように配置することで、パワーユニットのマスの集中化を図ることができる。
請求項6に記載した発明によれば、クラッチアクチュエータをシリンダに近付けて配置することで、さらにパワーユニットのマスの集中化を図ることができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の右側面図である。 上記自動二輪車のパワーユニットの右側面図である。 上記パワーユニットのクランクシャフト及び第一メインシャフト周辺の軸線と平行な断面図である。 上記パワーユニットの第二メインシャフト周辺の軸線と平行な断面図である。 上記パワーユニットのクラッチアクチュエータを含む右側面図である。 図5のS6−S6断面図である。 図5のA矢視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
図1に示す自動二輪車(鞍乗り型車両)1において、その前輪2を軸支するフロントフォーク3の上部は、ステアリングステム4を介して車体フレーム5の前端部のヘッドパイプ6に操舵可能に枢支される。ヘッドパイプ6からはメインフレーム7が斜め下後方に延び、このメインフレーム7の後端部にピボットフレーム8の上端部が接続される。ピボットフレーム8の上下中間部にはスイングアーム9の前端部が上下揺動可能に枢支され、このスイングアーム9の後端部には後輪11が軸支される。スイングアーム9の前部と車体フレーム5の後部との間にはクッションユニット12が介設される。なお、図中符号27はスイングアーム9の揺動軸であるピボット軸を、符号7aはメインフレーム7の前部下側から斜め下後方に延びるダウンフレームを、符号7bはダウンフレーム7aの先端部に取り付けられたハンガーブラケットをそれぞれ示す。
車体フレーム5には、自動二輪車1の動力機関であるパワーユニット10が搭載される。
図2を併せて参照し、パワーユニット10は、その前部を構成する空冷単気筒エンジン(以下、単にエンジンという)13と、その後方に連なるツインクラッチ式トランスミッション(以下、単にトランスミッションという)23とを一体的に有する。
エンジン13は、そのクランクケース(パワーユニットケース)14上にシリンダ15を、鉛直方向に対して前傾した起立姿勢に設けた基本構成を有する。なお、図中符号C1はシリンダ15の起立方向に沿うシリンダ軸線を示す。パワーユニット10は、クランクケース14の前端部の上下がダウンフレーム7a及びハンガーブラケット7bの下端部にそれぞれボルト締結等により取り付けられ、クランクケース14の後端部の上下がピボットフレーム8の上下にそれぞれボルト締結等により取り付けられることで、車体フレーム5に固定的に支持される。なお、図中符号M1,M2はクランクケース14前端部上下の前フレーム固定部を、符号M3,M4はクランクケース14後端部上下の後フレーム固定部をそれぞれ示す。
シリンダ15は、クランクケース14側から順にシリンダ本体16、シリンダヘッド17及びヘッドカバー17a(図5参照)を有する。シリンダヘッド17の後部(吸気側)には吸気系部品が、シリンダヘッド17の前部(排気側)には排気系部品がそれぞれ接続される(何れも不図示)。
シリンダ本体16内には、シリンダ軸線C1に沿って往復動するピストン18が嵌装され、このピストン18の往復動が、コネクティングロッド19を介してクランクシャフト21の回転動に変換される。
図2,3に示すように、クランクシャフト21は、パワーユニット10の動力軸としてクランクケース14の前部内に収容されるもので、クランクピン21aを支持する左右一対のクランクウェブ21bと、これら左右クランクウェブ21bから左右外側に突出する左右ジャーナル部21cと、これら左右ジャーナル部21cからさらに左右外側に延出する左右支持軸21dとを有する。左支持軸21dには不図示のオルタネータのロータが一体回転可能に支持される。右支持軸21dには、トランスミッション23への動力伝達用のプライマリドライブギヤ22が一体回転可能に支持される。
なお、図3中符号C2はクランクシャフト21(左右ジャーナル部21c)における左右方向に沿う回転中心軸線(クランク軸線)を、符号24は左右ジャーナル部21cをクランクケース14の左右側壁部14aに回転自在に支持する左右ラジアルボールベアリングを、符号25は左クランクウェブ21bと左ジャーナル部21cとの間でこれらと一体回転可能に支持されるオイルポンプドライブギヤを、符号26は右ジャーナル部21cとプライマリドライブギヤ22との間でこれらと一体回転可能に支持されるカムドライブスプロケットをそれぞれ示す。
また、図2中符号27はスイングアーム9の前端部を支持する左右方向に沿うピボット軸を、符号C7はピボット軸27における左右方向に沿う揺動中心軸線(ピボット軸線)を、符号28はクランクケース14内でクランクシャフト21の下方に配設されたオイルポンプを、符号29はクランクケース14の前端部下側に取り付けられたスタータモータをそれぞれ示す。
図2を参照し、クランクケース14の後部内には、エンジン13と駆動輪との間の動力伝達経路中に設けられるトランスミッション23、及びこのトランスミッション23の変速段を切り替えるチェンジ機構51が収納される。クランクシャフト21の回転動力は、トランスミッション23を介してクランクケース14の後部左側に出力された後、例えばチェーン式の伝動機構を介して後輪11に伝達される。
図3,4を併せて参照し、トランスミッション23は、互いに平行かつ別軸をなして左右方向に沿って延在する第一及び第二メインシャフト31,32と、各メインシャフト31,32の右端部にそれぞれ同軸支持される第一及び第二クラッチ33,34と、各メインシャフト31,32と平行かつ別軸をなして左右方向に沿って延在する単一のカウンタシャフト35と、第一メインシャフト31及びカウンタシャフト35に跨って設けられる第一変速ギヤ群36と、第二メインシャフト32及びカウンタシャフト35に跨って設けられる第二変速ギヤ群37とを有する。第一変速ギヤ群36は奇数変速段用の複数のギヤ列(ギヤ対)からなり、第二変速ギヤ群37は偶数変速段用の複数のギヤ列(ギヤ対)からなる。なお、図中符号C3,C4,C5は各メインシャフト31,32及びカウンタシャフト35における左右方向に沿う回転中心軸線(第一メイン軸線、第二メイン軸線、カウンタ軸線)をそれぞれ示す。
トランスミッション23は、前記各ギヤ列の何れかを選択的に用いた動力伝達が可能であり、変速段一定の通常運転時には、前記各クラッチ33,34の一方を接続状態とすると共に他方を切断状態とし、前記接続状態にあるクラッチに連結されたギヤ列の何れかを用いて動力伝達を行うと共に、前記切断状態にあるクラッチに連結されたギヤ列の中から予め選定したギヤ列を用いての動力伝達が可能な状態を作り出し、この状態から前記接続状態にあるクラッチを切断状態とすると共に前記切断状態にあるクラッチを接続状態とすることで(各クラッチ33,34を持ち替えることで)、奇数変速段及び偶数変速段間の変速段を切り替える。
図3,4を参照し、各クラッチ33,34は、その軸方向で交互に重なる複数のクラッチ板41を有する湿式多板クラッチであり、クランクケース14の右側部内(クラッチ室14c内)に収納される。なお、図中符号14bはクラッチ室14c(各クラッチ33,34)の右側方及びその周囲(前後左右)を覆うクラッチカバーを示す。
各クラッチ33,34は、それぞれ個別のクラッチ駆動機構57,58(図5,6参照)から受ける押圧力により各クラッチ板41を摩擦係合させる機械式とされる。なお、図示都合上、図3,4ではクラッチ駆動機構57,58の図示を略す。
ここで、自動二輪車1は、いわゆるAMT(Automatic Manual Transmission)を備えたもので、電動モータ等のクラッチアクチュエータの駆動力を利用して、シフト操作子の操作や所定のシフトタイミングに合わせた各クラッチ33,34の接続・切断を可能とするものである。
トランスミッション23は、各変速段に対応する駆動ギヤと従動ギヤとが常に噛み合った常時噛み合い式とされる。各ギヤは、自身を支持するシャフトに対して相対回転自在なフリーギヤと、前記シャフトに対してスプライン嵌合するスライドギヤとに大別される。各ギヤは、前記チェンジ機構51の作動により前記スライドギヤを軸方向移動させることで、何れかの変速段に応じたギヤ列を用いた動力伝達に切り替わる。
各シャフト31,32,35は、クランクシャフト21から後方に向けて、第一メインシャフト31、カウンタシャフト35及び第二メインシャフト32の順に配置され、かつクランクシャフト21から後方に離間するほど上方に位置するように配置される。第一メインシャフト31の上方かつ第二メインシャフト32の前方には、前記チェンジ機構51のシフトドラム52が配置される。カウンタシャフト35の左端部はクランクケース14外に突出し、この突出部分に前記伝動機構の駆動部(図ではドライブスプロケット)35cが設けられる。
チェンジ機構51は、各シャフト31,32,35と平行な中空円筒状の前記シフトドラム52と、このシフトドラム52の外周に形成された四本のリード溝(不図示)にそれぞれ係合する四つのシフトフォーク53a〜53dとを有する。各シフトフォーク53a〜53dは、シフトドラム52の回転により前記各リード溝のパターンに応じて個別に軸方向移動し、トランスミッション23の後述する各シフタ40a〜40dを個別に軸方向移動させる。これにより、トランスミッション23における各メインシャフト31,32の一方とカウンタシャフト35との間の動力伝達に用いるギヤが適宜選択される(動力伝達要素として確立される)。なお、図中符号C6はシフトドラム52における左右方向に沿う回転中心軸線(ドラム軸線)を示す。
図3を参照し、第一メインシャフト31の左端部は、左ラジアルニードルベアリング55aを介してクランクケース14の左側壁部14aに回転自在に支持され、第一メインシャフト31の右端部は、右ラジアルボールベアリング55bを介してクランクケース14の右側壁部14aに回転自在に支持される。第一メインシャフト31における右ラジアルボールベアリング55bよりも右方への延出部分には、第一クラッチ33が同軸支持される。
図4を参照し、第二メインシャフト32の左端部は、左ラジアルニードルベアリング56aを介してクランクケース14の左側壁部14aに回転自在に支持され、第二メインシャフト32の右端部は、右ラジアルボールベアリング56bを介してクランクケース14の右側壁部14aに回転自在に支持される。第二メインシャフト32における右ラジアルボールベアリング56bよりも右方への延出部分には、第二クラッチ34が同軸支持される。
図3を参照し、第一クラッチ33は、第一メインシャフト31と同軸かつ右方に開放する有底円筒状をなすと共に第一メインシャフト31に相対回転自在に支持されてクランクシャフト21との間で常時回転動力の伝達を行うクラッチアウタ42と、クラッチアウタ42と同様の有底円筒状をなしてその内周側に同軸配置されると共に第一メインシャフト31に一体回転可能に支持されるクラッチインナ43と、クラッチアウタ42及びクラッチインナ43の各円筒壁間で軸方向に積層される前記複数のクラッチ板41と、クラッチインナ43の開放側に同軸配置されて前記積層された各クラッチ板41(以下、クラッチ板群41ということがある)を左方に押圧するプレッシャーユニット44とを有する。
クラッチアウタ42の底壁の左側には、この底壁よりも大径の大径伝動ギヤ(プライマリドリブンギヤ)45がダンパー45aを介して取り付けられる。大径伝動ギヤ45には、クランクシャフト21の右端部に設けられた前記プライマリドライブギヤ22が噛み合う。大径伝動ギヤ45の内周側の左方には、比較的小径の小径伝動ギヤ46が一体形成される。小径伝動ギヤ46には、カウンタシャフト35の右端部に回転自在に支持されたアイドルギヤ47が噛み合う。アイドルギヤ47には、後述の第二クラッチ34の大径伝動ギヤ45も噛み合っている。
クラッチアウタ42の円筒壁の内周側には、各クラッチ板41におけるクラッチアウタ42に支持されるもの(クラッチディスク41a)が一体回転可能かつ軸方向移動可能に支持される。クラッチインナ43の円筒壁の外周側には、各クラッチ板41におけるクラッチインナ43に支持されるもの(クラッチプレート41b)が一体回転可能かつ軸方向移動可能に支持される。クラッチインナ43の底壁の外周には、左押圧フランジ43aが一体形成され、この左押圧フランジ43aが、クラッチ板群41の左側面の左方に隣接する。
クラッチ板群41の右側面の右方には、プレッシャーユニット44の右押圧フランジ(プレッシャプレート)44aが隣接し、この右押圧フランジ44aが、後述するクラッチ駆動機構57,58の作動により左方に移動する。これにより、左右押圧フランジ43a,44a間でクラッチ板群41が挟圧されて一体的に摩擦係合し、クラッチアウタ42及びクラッチインナ43間でトルク伝達が可能なクラッチ接続状態となる。一方、右押圧フランジ44aが右方に移動することで、前記摩擦係合が解除されて前記トルク伝達が不能となったクラッチ切断状態となる。
プレッシャーユニット44は、クラッチインナ43と一体回転可能な前記右押圧フランジ44aと、この右押圧フランジ44aの内周側に配置されてクラッチスプリング48を介して右押圧フランジ44aを左方に押圧可能な押圧リング44bと、押圧リング44bの内周側にラジアルボールベアリング44dを介して相対回転自在に係合すると共に押圧リング44bを左方に押圧可能な押圧キャップ44cとを有する。
押圧キャップ44cの右方には、後述するクラッチ駆動機構57,58のカム軸(係合軸)59aが配置され、このカム軸59aが押圧キャップ44c及び押圧リング44bを介して右押圧フランジ44aを左方に押圧することで、クラッチ板群41を挟圧してこれらを摩擦係合させる。一方、前記押圧が解除されると、右押圧フランジ44aとクラッチインナ43との間に設けたリターンスプリング49の作用により右押圧フランジ44aが右方に移動し、前記挟圧及び摩擦係合が解除される。
なお、第二クラッチ34も第一クラッチ33と同様の構成を有しており(図4参照)、同一部分に同一符号を付してその詳細説明は省略する。
図2〜4を参照し、第一クラッチ33のクラッチアウタ42には、その大径伝動ギヤ45にプライマリドライブギヤ22(クランクシャフト21)から回転動力が入力される。
一方、第二クラッチ34のクラッチアウタ42には、クランクシャフト21の回転動力がプライマリドライブギヤ22、第一クラッチ33の大径伝動ギヤ45、第一クラッチ33の小径伝動ギヤ46、アイドルギヤ47、第二クラッチ34の小径伝動ギヤ46、及び第二クラッチ34の大径伝動ギヤ45の順にこれらを介して伝達される。
各変速ギヤ群36,37は、計六速分の変速段を構成する。
第一変速ギヤ群36は、奇数段(一、三、五速)に対応する一速、三速及び五速ギヤ列36a,36c,36eを構成し、第一メインシャフト31及びカウンタシャフト35の各右側部間に渡って設けられる。一速ギヤ列36aは一速ドライブギヤ38aと一速ドリブンギヤ39aとからなり、三速ギヤ列36cは三速ドライブギヤ38cと三速ドリブンギヤ39cとからなり、五速ギヤ列36eは五速ドライブギヤ38eと五速ドリブンギヤ39eとからなる。
一方、第二変速ギヤ群37は、偶数段(二、四、六速)に対応する二速、四速及び六速ギヤ列37b,37d,37fを構成し、第二メインシャフト32及びカウンタシャフト35の各左側部間に渡って設けられる。二速ギヤ列37bは二速ドライブギヤ38bと二速ドリブンギヤ39bとからなり、四速ギヤ列37dは四速ドライブギヤ38dと四速ドリブンギヤ39dとからなり、六速ギヤ列37fは六速ドライブギヤ38fと六速ドリブンギヤ39fとからなる。
これら各変速ギヤ群36,37の何れかのギヤ列が択一的に確立されることで、各メインシャフト31,32の何れかに入力されたクランクシャフト21の回転動力が、所定の減速比で減速された上でカウンタシャフト35に伝達される。
トランスミッション23の制御装置としてのECU(不図示)は、各種センサによる検知情報に基づき、各クラッチ33,34及びシフトドラム52を作動制御することで、トランスミッション23の変速段(シフトポジション)を変化させる。
具体的には、トランスミッション23は、各クラッチ33,34の一方のみを接続状態とし、このクラッチに連係する何れかの変速ギヤ列を用いて動力伝達を行うと共に、各クラッチ33,34の他方に連係する変速ギヤ列の中から次に確立するものを予め選定し、この状態から前記一方のクラッチの切断と前記他方のクラッチの接続とを同時に行うことで、前記予め選定した変速ギヤ列を用いた動力伝達に切り替わり、もってトランスミッション23のシフトアップ又はシフトダウンがなされる。
トランスミッション23において、自動二輪車1のエンジン始動後かつ停車時には、各クラッチ33,34が切断状態に保たれると共に、自動二輪車1の発進準備として、何れかの変速ギヤ列による動力伝達を不能にしたニュートラル状態から、一速ギヤ(発進ギヤ、一速ギヤ列36a)を確立させた一速状態となる。この状態から、例えばエンジン回転数が上昇することで、第一クラッチ33が半クラッチを経て接続状態となって、自動二輪車1を発進させる。
トランスミッション23は、自動二輪車1の走行時には、現在のシフトポジションに対応する一方のクラッチのみを接続状態としながら、切断状態にある他方のクラッチに連結される何れかの変速ギヤ列の中から、車両運転情報等に基づき、次のシフトポジションに対応する変速ギヤ列を予め確立させる。
具体的には、現在のシフトポジションが奇数段(又は偶数段)にあれば、次のシフトポジションは偶数段(又は奇数段)となるので、接続状態にある第一クラッチ33(又は第二クラッチ34)を介して第一メインシャフト31(又は第二メインシャフト32)にクランクシャフト21の回転動力が入力される。このとき、第二クラッチ34(又は第一クラッチ33)は切断状態にあるので、第二メインシャフト32(又は第一メインシャフト31)にはクランクシャフト21の回転動力が入力されない。
この後、前記ECUがシフトタイミングに達したと判断した際には、接続状態にある第一クラッチ33(又は第二クラッチ34)を切断状態とすると共に、切断状態にある第二クラッチ34(又は第一クラッチ33)を接続状態とすることのみで、予め確立させた次のシフトポジションに対応する変速ギヤ列を用いた動力伝達に切り替わる。これにより、変速時のタイムラグや動力伝達の途切れを生じさせない迅速かつスムーズな変速がなされる。
図5,6を参照し、クランクケース14の右外側面には、各クラッチ33,34に個別に押圧力(係合力)を付与する第一及び第二クラッチ駆動機構57,58の各押圧機構59がそれぞれ設けられる。なお、図6は第一クラッチ33に対応する第一クラッチ駆動機構57を示すが、第二クラッチ34に対応する第二クラッチ駆動機構58も同様の構成を有するものとする。なお、各クラッチ駆動機構57,58が前記押圧力の付与を解除すると、前記リターンスプリング49の作用により各クラッチ33,34の係合が解除されるが、各クラッチ駆動機構57,58が各クラッチ33,34に係合解除力を付与する構成であってもよい。
各クラッチ駆動機構57,58はそれぞれ、メイン軸線C3と直交しかつシリンダ軸線C1と平行に配置されるカム軸59aを具備する押圧機構59と、カム軸59aと平行に配置されてこれに回転動力を付与する電動モータ(クラッチアクチュエータ)61と、カム軸59aと電動モータ61とを連結する減速ギヤ機構62とを有する。各クラッチ駆動機構57,58において、押圧機構59及び減速ギヤ機構62は、電動モータ61A,61Bの駆動力を各クラッチ33,34にそれぞれ伝達する動力伝達機構64A,64Bを構成する。なお、図中符号C8はカム軸59aの延在方向に沿う回動中心軸線を、符号C9は電動モータ61における回動中心軸線C8と平行かつ自身の長手方向に沿う駆動中心軸線をそれぞれ示す。以下、第一及び第二クラッチ駆動機構57,58の電動モータ61をそれぞれ符号61A,61Bで示すことがある。
押圧機構59のカム軸59aは、クラッチカバー14bに一体形成された円筒状の機構収容部14d内に回転自在に支持される。カム軸59aは、メイン軸線C3と交差する部位に設けられる偏心軸59bと、この偏心軸59bに同軸支持される偏心ローラ59cとを有する。偏心ローラ59cは、その外周面を第一クラッチ33の押圧キャップ44cの右端面に当接させる。偏心軸59b及び偏心ローラ59cが右側に変位した際には、右押圧フランジ44aが押圧されず、クラッチ板群41を挟圧せずにクラッチ切断状態となり、偏心軸59b及び偏心ローラ59cが左側に変位した際には、右押圧フランジ44aが押圧され、クラッチ板群41を挟圧したクラッチ接続状態となる。
電動モータ61は、そのモータ本体61aから駆動軸61bの先端部を下方に突出させる。駆動軸61bの先端部にはピニオンギヤ61cが形成され、このピニオンギヤ61cがカム軸59aの上端部に同軸に取り付けた従動ギヤ59dと略同一高さに配置される。
ピニオンギヤ61c及び従動ギヤ59d間を連結する減速ギヤ機構62は、大小の平歯車を一体形成した第一、第二及び第三リダクションギヤ軸62a,62b,62cをクラッチカバー14b上に設けたケーシング62d内に回転自在に支持してなる。各リダクションギヤ軸62a,63b,62cは、軸線C8,C9と平行な回転中心軸線C9a,C9b,C9cをそれぞれ有する。
第一リダクションギヤ軸62aは、ピニオンギヤ61cと同一高さに配置されてこれに噛み合う第一大径ギヤ73aと、第一大径ギャ73aの下方に配置される第一小径ギヤ73bとを有する。
第二リダクションギヤ軸62bは、第一小径ギヤ73bと同一高さに配置されてこれに噛み合う第二大径ギヤ74aと、第一大径ギヤ73aを避けるべく第二大径ギヤ74aの上方に離間して配置される第二小径ギヤ74bとを有する。
第三リダクションギヤ軸62cは、第二小径ギヤ74bと同一高さに配置されてこれに噛み合う第三大径ギヤ75aと、第三大径ギヤ75aの下方で第二大径ギヤ74aよりも上方(第一大径ギヤ73aと略同一高さ)に配置される第三小径ギヤ75bとを有する。
第一クラッチ駆動機構57の電動モータ61A及び減速ギヤ機構62は、シリンダ15の後端部の外側方に配置され、第二クラッチ駆動機構58の電動モータ61B及び減速ギヤ機構62は、シリンダ15の後方位置の外側方(第一クラッチ駆動機構57の後方)に配置される。各クラッチ駆動機構57,58の電動モータ61A,61Bは、それぞれクラッチカバー14bの上方でその左右幅W内に収まるように配置される。各クラッチ駆動機構57,58の減速ギヤ機構62は、クラッチカバー14bの上方かつ対応する電動モータ61の下方に配置され、クラッチカバー14bの外側端から前記機構収容部14dと同程度だけ右側方に張り出すように設けられる。
各電動モータ61A,61Bは、それぞれの軸線C9をクランク軸線C2と直交させるように配置され、かつクラッチカバー14bの周囲でその左右幅W(図7参照)内に収まるように配置される。このような配置であれば、各電動モータ61A,61Bがそれぞれの軸線C9を上下方向や前後方向に沿わせたり傾斜させたりする配置であってもよい。
なお、図中符号63aはカム軸59aの上方に同軸配置された回動センサを、符号63bは第三リダクションギヤ軸62cの上方に同軸配置された回動センサをそれぞれ示す。これら各回動センサ63a,63bにより、各クラッチ33,34の断・接を検出する。
図7を参照し、減速ギヤ機構62において、電動モータ61の駆動軸61b(軸線C9)の斜め前左右外側には第一リダクションギヤ軸62a(軸線C9a)が配置され、第一リダクションギヤ軸62aのさらに斜め前左右外側には第二リダクションギヤ軸62b(軸線C9b)が配置され、第二リダクションギヤ軸62bの斜め後左右外側には第三リダクションギヤ軸62c(軸線C9c)が配置され、第三リダクションギヤ軸62cの後方にはカム軸59a(軸線C8)が配置される。
すなわち、駆動軸61b、各リダクションギヤ軸及びカム軸59aの各軸心は、軸線C9に沿う上面視で後方に開放するU字(又はV字)形状を描くように配置される。これにより、減速ギヤ機構62の左右幅が抑えられると共に、各クラッチ駆動機構57,58の減速ギヤ機構62を前後に並べるような配置が容易になる。
そして、上記した構成は、ツインクラッチ式トランスミッションを備えたパワーユニットへの適用に限らず、一般的なシングルクラッチ式トランスミッションを備えたパワーユニットにも適用可能である。
以上説明したように、上記実施形態における車両用パワーユニット10は、クランクシャフト(動力軸)21を収容するクランクケース14と、前記クランクケース14の動力軸方向一側に配置される第一及び第二クラッチ33,34と、前記各クラッチ33,34を個別に接続させる駆動力を発生する電動モータ61A,61Bと、前記各クラッチ33,34の前記動力軸方向の外側を覆うように前記クランクケース14に取り付けられるクラッチカバー14bとを備えるものにおいて、
前記各電動モータ61A,61Bが、それぞれ長手方向に沿う駆動軸線C9を前記動力軸方向と直交させるように配置され、さらに前記クラッチカバー14bの周囲(上方)でその前記動力軸方向の幅W内に配置されるものである。
この構成によれば、各電動モータ61A,61Bの長手方向をパワーユニット10の動力軸(クランクシャフト21)との直交方向に沿わせて配置することで、各電動モータ61A,61Bの前記動力軸方向での張り出しを抑えることができる。また、各電動モータ61A,61Bをクラッチカバー14bの周囲でその前記動力軸方向の幅W内に配置することで、パワーユニット10をコンパクトにすることができる。さらに、各電動モータ61A,61Bをクラッチカバー14bの外側に配置することで、各電動モータ61A,61Bのメンテナンス性を向上できる。また、クラッチカバー14bの上部空間を有効に活用することで、パワーユニット10を大型化することなく各電動モータ61A,61Bを配置できる。
また、上記パワーユニット10は、前記各電動モータ61A,61Bの駆動力を前記各クラッチ33,34にそれぞれ伝達する動力伝達機構64A,64Bを備え、前記各動力伝達機構64A,64Bが、それぞれ前記各電動モータ61A,61Bの駆動軸61bと平行な複数のリダクションギヤ軸62a,62b,62cを有し、前記各リダクションギヤ軸62a,62b,62cが、前記各電動モータ61A,61Bの駆動軸方向視でU字形状を描くように配置されることで、各リダクションギヤ軸62a,62b,62cをコンパクトに配置でき、各動力伝達機構64A,64Bの小型化を図ることができる。
また、上記パワーユニット10は、前記各動力伝達機構64A,64Bが、前記各リダクションギヤ軸62a,62b,62cと平行に配置されて前記各クラッチ33,34の押圧キャップ44c(入力部)に係合するカム軸59aを有することで、各電動モータ61A,61Bから各クラッチ33,34までの動力伝達経路を、複数の平行な軸からなる簡素なものとすることができる。
また、上記パワーユニット10は、前記各電動モータ61A,61B、各リダクションギヤ軸62a,62b,62c及びカム軸59aが、前記駆動軸方向視でU字形状を描くように配置されることで、各電動モータ61A,61B、各リダクションギヤ軸62a,62b,62c及びカム軸59aをコンパクトに配置でき、各動力伝達機構64A,64Bの小型化を図ることができる。
また、上記パワーユニット10は、前記クランクケース14の上方に起立するシリンダ15を備え、前記各電動モータ61A,61Bの駆動軸線C9が、前記シリンダ15の起立方向に沿うシリンダ軸線C1と平行に配置されることで、各電動モータ61A,61Bをシリンダ15に沿わせて配置することとなり、パワーユニット10のマスの集中化を図ることができる。
また、上記パワーユニット10は、前記電動モータ61Aの少なくとも一部が、前記動力軸方向視で前記シリンダ15とラップすることで、電動モータ61Aをシリンダ15に近付けて配置することとなり、さらにパワーユニット10のマスの集中化を図ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記パワーユニットのエンジンには、空冷単気筒エンジンのみならず、水冷エンジンはもちろん、並列又はV型等の複数気筒エンジンや、クランク軸を車両前後方向に沿わせた縦置きエンジン等、各種形式のレシプロエンジンも含まれる。
また、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(スクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両(ATV(All Terrain Vehicle)等)も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
10 パワーユニット(車両用パワーユニット)
14 クランクケース(パワーユニットケース)
14b クラッチカバー
15 シリンダ
C1 シリンダ軸線
44c 押圧キャップ(入力部)
33 第一クラッチ(クラッチ装置)
34 第二クラッチ(クラッチ装置)
59a カム軸(係合軸)
61A,61B 電動モータ(クラッチアクチュエータ)
61b 駆動軸
62a,62b,62c リダクションギヤ軸
64A,64B 動力伝達機構
C9 駆動軸線
W 幅

Claims (6)

  1. 動力軸(21)を収容するパワーユニットケース(14)と、前記パワーユニットケース(14)の動力軸方向一側に配置されるクラッチ装置(33,34)と、前記クラッチ装置(33,34)を接続・切断させる駆動力を発生するクラッチアクチュエータ(61A,61B)と、前記クラッチ装置(33,34)の前記動力軸方向の外側を覆うように前記パワーユニットケース(14)に取り付けられるクラッチカバー(14b)とを備える車両用パワーユニット(10)において、
    前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)が、その長手方向に沿う駆動軸線(C9)を前記動力軸方向と直交させるように配置され、さらに前記クラッチカバー(14b)の周囲でその前記動力軸方向の幅(W)内に配置されることを特徴とする車両用パワーユニット。
  2. 前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)が、前記クラッチカバー(14b)の上方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用パワーユニット。
  3. 前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の駆動力を前記クラッチ装置(33,34)に伝達する動力伝達機構(64A,64B)を備え、前記動力伝達機構(64A,64B)が、前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の駆動軸(61b)と平行に配置されて前記クラッチ装置(33,34)の入力部(44c)に係合する係合軸(59a)を有し、前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の駆動軸(61b)、リダクションギヤ軸(62a,62b,62c)及び係合軸(59a)が、前記駆動軸方向視でU字形状を描くように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用パワーユニット。
  4. 前記動力伝達機構(64A,64B)が、前記リダクションギヤ軸(62a,62b,62c)を複数有することを特徴とする請求項3に記載の車両用パワーユニット。
  5. 前記パワーユニットケース(14)の上方に起立するシリンダ(15)を備え、前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の駆動軸線(C9)が、前記シリンダ(15)の起立方向に沿うシリンダ軸線(C1)と平行に配置されることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の車両用パワーユニット。
  6. 前記クラッチアクチュエータ(61A,61B)の少なくとも一部が、前記動力軸方向視で前記シリンダ(15)とラップすることを特徴とする請求項5に記載の車両用パワーユニット。

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