JP2009137560A - クラッチ駆動装置およびそれを備えた車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチアクチュエータと、クラッチアクチュエータによるクラッチの断続をアシストする補助弾性体とを備えたクラッチ駆動装置において、クラッチ遮断センサがなくてもクラッチの遊びによる悪影響を抑制できるようにする。
【解決手段】クラッチ駆動装置90は、クラッチアクチュエータ14と、クラッチアクチュエータ14の駆動力をクラッチ11に伝達する作動力伝達機構15とを備えている。作動力伝達機構15は、ケース本体37と、ケース本体37に被せられクラッチアクチュエータ14およびウォーム16を支持するケースカバー32とを備えている。ケースカバー32には、補助弾性体(アシストスプリングユニット21)の基準位置を位置決めする目印部材50を露出させるように開口33が形成されている。ケースカバー32には、開口33を開閉自在に覆うメンテナンスリッド34が取り付けられている。
【選択図】図21

Description

本発明は、アクチュエータの駆動力を利用してクラッチの断続を行うクラッチ駆動装置およびそれを備えた車両に関する。
従来から、自動二輪車、ATV(All Terrain Vehicle)等の車両において、いわゆるAMT(Automated
Manual Transmission)を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。AMTは、クラッチ駆動装置の一種であり、電動モータ等のアクチュエータの駆動力を利用してクラッチの断続を行うものである。
特許文献1に記載されたAMTは、電動モータと、電動モータによって駆動されかつクラッチを断続させる油圧マスタシリンダと、を備えている。すなわち、特許文献1に記載されたAMTでは、電動モータとクラッチとの間の動力伝達機構内に、油圧回路が設けられている。また、特許文献1に記載されたAMTは、電動モータによるクラッチの切断を補助する補助スプリングを備えている。
補助スプリングを備えたAMTは、補助スプリングによるアシスト力が零になる中立位置と、クラッチが切断され始める位置(以下、ミートポイントという)とが一致するように、クラッチの遊び量が設定される。なお、クラッチの遊びとは、電動モータが回転を始めてもクラッチからの負荷がかからない状態を言い、クラッチの遊び量とは、電動モータが回転し始めてからミートポイントに至るまでの電動モータの回転量を言う。動力伝達機構内に油圧回路が介在しているAMTでは、クラッチの遊び量の調整は、油圧回路側(例えば油圧の調整等)で行われる。そのため、動力伝達機構における機械部分において、遊び量の調整を行う必要はない。
一方、クラッチアクチュエータとクラッチとの間の動力伝達機構内に油圧回路を設けないAMTも知られている(例えば、特許文献2参照。ただし、特許文献2に記載されたAMTは、補助スプリングは備えていない。)。特許文献2に記載されたAMTでは、クラッチの遊びによる影響を少なくして、変速操作に要する時間の短縮やスムーズな変速操作を可能にするために、クラッチの遮断を検出するクラッチ遮断センサを設けることとしている。
特開2007−69638号公報 特開平11−222043号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたAMTでは、クラッチ遮断センサが別途必要となり、部品点数の増加やコストアップを招くこととなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、クラッチを断続させる駆動力を発生させるクラッチアクチュエータと、クラッチアクチュエータによるクラッチの断続をアシストする補助弾性体とを備えたクラッチ駆動装置において、クラッチ遮断センサがなくてもクラッチの遊びによる悪影響を抑制できるようにすることにある。
本発明に係るクラッチ駆動装置は、クラッチと、前記クラッチを断続させる駆動力を発生させるクラッチアクチュエータと、前記クラッチアクチュエータに連結された回転体を含む1または2以上の回転体を有し、前記クラッチアクチュエータの駆動力を前記クラッチに伝達する作動力伝達機構と、一端側が揺動自在に支持され、他端側が前記回転体のいずれか一つに連結された補助弾性体であって、前記クラッチが切断され始めてからさらに切断方向に状態変化している間に、当該補助弾性体に連結された回転体を前記クラッチが切断する方向に付勢する補助弾性体と、を備え、前記回転体のいずれか一つには、前記補助弾性体の前記一端側の揺動中心と前記補助弾性体に連結された回転体の回転中心とを結ぶ線と、前記補助弾性体の伸縮方向とが一致する位置である基準位置を示す目印部材を設けているものである。
上記のクラッチ駆動装置によれば、目印部材を用いて補助弾性体を基準位置に保ちつつ、クラッチのミートポイント(言い換えると、切断開始位置)を調整することにより、クラッチの遊び量を容易に調整することが可能となる。したがって、クラッチ遮断センサがなくてもクラッチの遊びによる悪影響を抑制することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、クラッチを断続させる駆動力を発生させるクラッチアクチュエータと、クラッチアクチュエータによるクラッチの断続をアシストする補助弾性体とを備えたクラッチ駆動装置において、クラッチ遮断センサがなくてもクラッチの遊びによる悪影響を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《自動二輪車》
図1は、本実施形態に係る自動二輪車1を示す側面図である。自動二輪車1は、車体フレーム2を備えている。車体フレーム2は、ヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方に延びるメインフレーム4と、メインフレーム4の後部から下方に延びるリヤアームブラケット5とを有している。
ヘッドパイプ3にはフロントフォーク9が支持されている。フロントフォーク9の上端には、操向ハンドル8が設けられ、下端には前輪41が設けられている。また、メインフレーム4の上部には燃料タンク44が配置され、燃料タンク44の後方にはシート45が配置されている。シート45は、シートレール6の上に載置されている。メインフレーム4およびリヤアームブラケット5には、パワーユニット35が懸架されている。リヤアームブラケット5には、リヤアーム7の前端部が上下揺動可能に支持されている。リヤアーム7の後端部には後輪40が支持されている。
操向ハンドル8には、シート45に跨って乗車するライダー100によって操作される自動変速操作スイッチ136,137(図2参照)が設けられている。
《パワーユニット》
図3はパワーユニット35の右側面図である。なお、符号65は、エアクリーナを示している。図4は、カバー38およびケース本体37の蓋であるケースカバー32(図5参照)を取り外した状態におけるパワーユニット35の主要部の右側面図である。図5は、パワーユニット35の一部を切り欠いて示す平面図である。図6は、パワーユニット35の内部の構成を模式的に示す図である。図6に示すように、パワーユニット35は、エンジン30と、クラッチ11と、変速装置43とを備えている。また、パワーユニット35は、クラッチ11を断続させるクラッチアクチュエータ14(図4参照)と、変速装置43を作動させるシフトアクチュエータ70とを備えている。
《エンジン》
エンジン30の種類は何ら限定されないが、本実施形態では、エンジン30は水冷式4サイクル並列4気筒型のエンジンである。ただし、エンジン30は、ガソリンエンジン等の内燃機関に限定されず、モータエンジン等の他の種類のエンジンであってもよい。また、エンジン30は、ガソリンエンジンとモータエンジンとを組み合わせたものであってもよい。エンジン30は、左右方向に延びるクランク軸31を有している。クランク軸31には、ギア310が形成されている。
《クラッチ》
図6に示すように、本実施形態に係るクラッチ11は、多板摩擦クラッチである。ただし、クラッチ11の種類は、多板摩擦クラッチに限定されるわけではない。クラッチ11は、クラッチハウジング443と、このクラッチハウジング443に一体的に設けられた複数のフリクションプレート445と、クラッチボス447と、クラッチボス447に一体的に設けられた複数のクラッチプレート449と、フリクションプレート445とクラッチプレート449とを圧着させるプレッシャプレート451とを備えている。
メイン軸10には、メイン軸10に対して回転自在なギア441が支持されている。このギア441は、クランク軸31のギア310と噛み合っている。クラッチハウジング443はギア441に固定されており、クラッチハウジング443はギア441と一体となって回転する。そのため、クラッチハウジング443には、ギア441を介してクランク軸31からトルクが伝達される。
図5に示すように、筒状のクラッチボス447の内側には、このクラッチボス447と一体的に設けられ、メイン軸10の軸方向に延びる円筒状の複数のガイド部447Cが配置されている。ガイド部447Cには、皿ばねからなるばね450が取り付けられている。ばね450は、プレッシャプレート451を図5の左側に向かって付勢している。すなわち、ばね450は、クラッチ11が接続する方向にプレッシャプレート451を付勢している。
詳細は後述するが、プレッシャプレート451は、クラッチアクチュエータ14によって駆動され、スライド軸455の軸方向に移動する。クラッチ11が接続される際には、スライド軸455が図5の左側に移動し、プレッシャプレート451も同様に左側に移動する。その結果、ばね450の付勢力を受けたプレッシャプレート451が、フリクションプレート445とクラッチプレート449とを圧着させる。これにより、フリクションプレート445とクラッチプレート449との間に摩擦力が発生し、クラッチハウジング443からクラッチボス447へ駆動力が伝達される状態となる。
一方、クラッチ11が切断される際には、スライド軸455が図5の右側に移動し、プレッシャプレート451も、ばね450の付勢力に対抗して図5の右側に移動する。その結果、フリクションプレート445とクラッチプレート449との圧着状態が解除される。これにより、クラッチハウジング443からクラッチボス447へ駆動力が伝達されない状態となる。
このように、クラッチアクチュエータ14の駆動力とばね450の付勢力との大小によって、プレッシャプレート451はメイン軸10の軸方向の一方側または他方側に移動し、この移動に応じてクラッチ11が接続状態または切断状態になる。
《変速装置》
図6に示すように、変速装置43は、エンジン30のクランク軸31と平行に配設されたメイン軸10と、メイン軸10と平行に配設されたドライブ軸42と、を備えている。メイン軸10には、複数段の変速ギア49が設けられている。ドライブ軸42にも、複数段の変速ギア420が設けられている。メイン軸10上の変速ギア49は、ドライブ軸42上の変速ギア420と噛み合っている。なお、図6では、変速ギア49と変速ギア420とを分離して描いてある。これらの変速ギア49と変速ギア420とは、選択された一対の変速ギア以外は、いずれか一方または両方がメイン軸10またはドライブ軸42に対して遊転状態(つまり空回りの状態)で装着される。したがって、メイン軸10からドライブ軸42への回転力の伝達は、選択された一対の変速ギアのみを介して行われる。
変速ギア49と変速ギア420とを選択して変速比を変えるギアチェンジ動作は、シフトカム421の回転によって行われる。シフトカム421は、複数のカム溝421aを有し、各カム溝421aにシフトフォーク422が装着される。各シフトフォーク422は、それぞれメイン軸10およびドライブ軸42の所定の変速ギア49および変速ギア420に係合している。シフトカム421の回転により、シフトフォーク422がカム溝421aに案内されて各軸方向に移動し、シフトカム421の回転角度に応じた位置の一対の変速ギア49および変速ギア420のみが、メイン軸10およびドライブ軸42に対しそれぞれスプラインによる固定状態となる。これにより、変速ギア位置が定まり、当該変速ギア49および変速ギア420を介して、メイン軸10とドライブ軸42との間で所定の変速比で回転力が伝達される。
シフトカム421には、連結機構425を介してシフトアクチュエータ70が接続されている。シフトアクチュエータ70の種類は特に限定されず、例えば、電動モータ等を好適に用いることができる。シフトアクチュエータ70は、連結機構425を介してシフトカム421を回転させ、ギアチェンジ動作を行う。
《クラッチアクチュエータおよび作動力伝達機構》
次に、クラッチ11の断続を行うための駆動力を発生させるクラッチアクチュエータ14と、クラッチアクチュエータ14の駆動力を伝達する作動力伝達機構15とについて説明する。
図4および図5に示すように、クラッチアクチュエータ14および作動力伝達機構15は、パワーユニット35のケーシング39の内部に配置されている。詳しくは、図5に示すように、パワーユニット35のケーシング39は、クランク軸31およびクラッチ11を収容するクランクケース36と、クランクケース36の一部の右端部を覆うカバー38とを有している。クラッチアクチュエータ14および作動力伝達機構15は、クランクケース36の外側かつカバー38の内側に配置されている。言い換えると、クラッチアクチュエータ14および作動力伝達機構15は、クランクケース36の外側において、カバー38によって覆われている。
クラッチアクチュエータ14および作動力伝達機構15は、ケーシング39内の左右方向の一端部に配置される。クラッチアクチュエータ14および作動力伝達機構15は、ケーシング39内の左端部および右端部のいずれにも配置可能であるが、本実施形態では、右端部に配置されている。また、本実施形態では、クラッチアクチュエータ14および作動力伝達機構15は、左右方向に関して、クラッチ11が配置されている側に配置されている。ただし、クラッチアクチュエータ14および作動力伝達機構15を、左右方向に関して、クラッチ11が配置されている側と反対の側に配置することも可能である。
図4に示すように、本実施形態に係るクラッチアクチュエータ14は、電動モータによって構成されている。クラッチアクチュエータ14は、略円筒状のモータ本体14Aと、モータ本体14Aから下方に突出する駆動軸14Bとを備えている。クラッチアクチュエータ14は、モータ本体14Aおよび駆動軸14Bが上下に延びるように配置されている。
図11に示すように、作動力伝達機構15は、クラッチアクチュエータ14の駆動軸14Bに連結されたウォーム軸16と、ウォーム軸16と噛み合う第1回転体19と、第1回転体19と噛み合う第2回転体24(図13参照)と、第2回転体24の回転力をスライド軸455の軸方向の力に変換するボールカム20とを備えている。なお、後述するように、本実施形態では、第2回転体24はボールカム20の一部を構成している。ただし、第2回転体24とボールカム20とは別体であってもよい。
ウォーム軸16は上下方向に延びている。ウォーム軸16の外周面には、螺旋状の溝が形成されている。ウォーム軸16は、軸受71および72によって回転自在に支持されている。ウォーム軸16の下端部は、ウォーム軸16をケースカバー32の外部から強制的に回転させるための工具と係合する形状に形成されている。本実施形態では、そのような工具としてドライバーが用いられる。そして、ウォーム軸16の下端部には、ドライバーと係合する+形状の係合溝16aが、図19に示すように形成されている。ただし、ドライバーは、+形状のドライバーに限られず、その他の形状、例えば−形状のドライバーであってもよい。この場合、ドライバーと係合する係合溝は、−形状の溝となる。また、ウォーム軸16を回転させるための工具は、ドライバーに限らず、他の種類の工具であってもよい。例えば、上記工具は、六角レンチ等のレンチ、ボックスレンチ等であってもよい。この場合、ウォーム軸16の下端部は、それぞれの工具と係合するような形状に形成される。例えば、上記工具が六角レンチの場合には、ウォーム軸16の下端部には六角形の溝が形成される。上記工具が六角形状のボックスレンチの場合には、ウォーム軸16の下端部には六角形状の突起が形成される。なお、本実施形態では、クラッチアクチュエータ14の駆動軸14Bとウォーム軸16とは別体であるが、駆動軸14Bとウォーム軸16とは一体化されていてもよい。
図11および図12に示すように、第1回転体19は、右側から左側(図11では、紙面表側から裏側)に向かって順に、ウォームホイール部19aと、カム部19bと、ギア部19cとを備えている。図11に示すように、ウォームホイール部19aの外周側の一部には、歯19a1が形成されている。ウォームホイール部19aは、ウォーム軸16と噛み合っている。そのため、ウォーム軸16の回転力はウォームホイール部19aに伝達され、第1回転体19はウォーム軸16にしたがって回転する。ウォーム軸16と第1回転体19のウォームホイール部19aとは、ウォームギア18を構成している。
第1回転体19のカム部19bは、後述するアシストスプリングユニット25の当接部25dと接触する部分である。
第1回転体19のギア部19cには、歯19c1が形成されている。ギア部19cの半径(厳密には、第1回転体19の回転中心C1から歯19c1までの距離)は、ウォームホイール部19aの半径(厳密には、第1回転体19の回転中心C1から歯19a1までの距離)よりも大きい。ただし、ギア部19cの半径とウォームホイール部19aの半径との大小関係は、逆であってもよい。また、ギア部19cの半径とウォームホイール部19aの半径とは、等しくてもよい。
図14に示すように、第1回転体19の回転中心C1は、軸76の軸心であり、第1回転体19は軸76と一体となって回転する。この軸76は、ケース本体37に支持された軸受部材75とケースカバー32に支持された軸受部材74とに回転自在に支持されている。
図11および図16に示すように、ボールカム20は、右側から左側(図11では紙面表側から裏側)に向かって順に、カムプレート22と、ボールプレート23と、第2回転体24とを備えている。
カムプレート22は、スライド軸455に固定されており、スライド軸455と一体となってスライド軸455の軸方向に移動自在である。しかし、カムプレート22は、ストッパピン61によって、スライド軸455周りの回転が規制されている。
ボールプレート23は、周方向に均等の間隔をもって配置された3つのボール21を転がり自在に支持するものである。なお、ボール21の個数は3つに限定されるわけではない。
図16に示すように、第2回転体24は、軸受73によってスライド軸455周りに回転自在に支持されている。一方、第2回転体24は、スライド軸455の軸方向には移動しないようになっている。図13に示すように、第2回転体24には、歯24aが形成されている。この歯24aは、第1回転体19のギア部19cの歯19c1と噛み合っている(図11参照)。したがって、第1回転体19と第2回転体24とは、歯19c1および歯24aを介してギア結合されており、第1回転体19の回転力が第2回転体24に伝達される。
また、図13に示すように、目印部材50が第2回転体24内に設けられている。目印部材50の中心部はピン孔50aである。このピン孔50aには、アシストスプリングユニット25の基準位置の位置決めの際に、位置決めピン51が挿し込まれる。基準位置の位置決めの方法は、後に説明する。
また、図17に示すようにカムプレート22の左側(図11では下側)の面および第2回転体24の右側(図11では上側)の面には、周方向に沿って傾斜したカム溝22b,24bがそれぞれ形成されている(図9(b)も参照)。このように、本実施形態では、第2回転体24はカムプレートとしても機能する。第2回転体24が回転すると、カムプレート22のカム溝22bと第2回転体24のカム溝24bとの相対的な位置がずれ、ボール21がカム溝22b,24bから乗り上げる。これにより、カムプレート22がボール21によって右側に押され、右側にスライドする。それに伴い、スライド軸455も右側にスライドし、プレッシャプレート451も右側に移動する。その結果、クラッチ11は接続状態から切断状態に切り替えられる。
図11に示すように、本実施形態では、作動力伝達機構15に、クラッチ11の切断を補助するアシスト力を発生させるアシストスプリングユニット25が設けられている。アシストスプリングユニット25は、略筒状の第1ケース25aと、第1ケース25aと組み合わされた略筒状の第2ケース25bと、第1ケース25aと第2ケース25bとの間に配置された圧縮コイルばね25cと、第2ケース25bの先端に設けられた当接部25dとを備えている。当接部25dは、前述した第1回転体19のカム部19bと当接している。第1ケース25aと第2ケース25bとは、圧縮コイルばね25cによって、互いに離れる方向に付勢されている。第2ケース25bが圧縮コイルばね25cによって当接部25d側に付勢されていることにより、当接部25dには、第1回転体19のカム部19bに押しつけられる力が付与されている。これにより、当接部25dとカム部19bとは、ボルト等の締結具を用いることなく連結されている。
第1ケース25aの根元側は、クランクケース36上に固定されたケース本体37に揺動自在に支持されている。そのため、アシストスプリングユニット25は、揺動中心C3を中心として揺動自在に構成されている。
図22に示すように、クラッチアクチュエータ14の駆動軸14Bが挿通された筒部28は、ケースカバー32と一体となっている。ウォーム軸16は、筒部28に内蔵されている。クラッチアクチュエータ14は、筒部28に駆動軸14Bを挿し込むことでケースカバー32に支持される。また、ケースカバー32には、開口33が形成されている。この開口33は、メンテナンスリッド34によって開閉自在に覆われる。メンテナンスリッド34は、開口部33を覆うようにケースカバー32へ被せられ、ケースカバー32にボルト91および92によって固定される。なお、アシストスプリングユニット25の基準位置の位置決め時およびクラッチ11のクラッチ切断開始位置の調整時には、ケースカバー32よりメンテナンスリッド34を取り外す。これにより開口33を露出させ、開口33より基準位置孔50bを視認可能なようにする。
ポテンショメータ80は、ケースカバー32の表面上に、ケースカバー32から脱着可能なように取り付けられている。ポテンショメータ80は、第1回転体19の回転位置を読み取る位置に配置されている。ポテンショメータ80は、ポテンショ位置調整用に長孔80aを備えている。このポテンショメータ80は、第1回転体19の回転位置に応じて、モータ本体14Aの回転量を検出する。
《シフトチェンジの動作》
自動二輪車1におけるシフトチェンジは、以下のようにして行われる。まず、ライダー100が自動変速操作スイッチ136または137を操作する。すると、自動二輪車1の制御装置(図示せず)がクラッチアクチュエータ14およびシフトアクチュエータ70を制御し、クラッチ11の切断、変速装置43の変速ギアの切り換え、クラッチ11の接続の一連の動作が実行される。
《クラッチ11の断続動作》
次に、クラッチアクチュエータ14によってクラッチ11が切断および接続される動作について説明する。
図9、図10、図11は作動力伝達機構15の側面図であり、図11はクラッチ11が接続されている状態、図10はクラッチ11が切断され始める状態、図9はクラッチ11が切断された状態をそれぞれ表している。
図11および図10に示すように、クラッチアクチュエータ14が作動し、ウォーム軸16が回転すると、第1回転体19は時計回り方向に回転する。第1回転体19と第2回転体24とは噛み合っているので、第1回転体19が時計回り方向に回転すると、第2回転体24は反時計回り方向に回転する。なお、クラッチ11が接続されている位置(=図11に示す位置)から切断され始める位置(=図10に示す位置。以下、切断開始位置という)までは、いわゆる遊び領域であり、クラッチアクチュエータ14には大きな負荷は加わらない。切断開始位置では、アシストスプリングユニット25の揺動中心C3と、アシストスプリングユニット25の当接部25dと第1回転体19のカム部19bとの接触点と、第1回転体19の回転中心C1とは、一直線上に並ぶ。そのため、アシストスプリングユニット25の付勢力は、第1回転体19を回転させる力としては作用しない。すなわち、アシストスプリングユニット25のアシスト力は零となる。
切断開始位置からウォーム軸16がさらに回転すると、第1回転体19は時計回り方向にさらに回転する。また、第1回転体19の回転にしたがって、第2回転体24は、反時計回り方向にさらに回転する。すると、図9(b)に示すように、ボールカム20のボールプレート23のボール21は、カムプレート22のカム溝22bおよび第2回転体24のカム溝24b内を若干乗り上げる。その結果、カムプレート22がボール21によって、クラッチ11を切断する方向に押し出される。具体的には、カムプレート22は、車両の右側に向かって押され、スライド軸455と共に右側に移動する(図17参照)。これにより、プレッシャプレート451が図17の右側に移動し、クラッチ11は切断される。
なお、図9に示すように、第1回転体19が切断開始位置を超えて時計回り方向に回転すると、アシストスプリングユニット25の当接部25dと第1回転体19のカム部19bとの接触点は、アシストスプリングユニット25の揺動中心C3と第1回転体19の回転中心C1とを結ぶ線よりも、図9の下側にずれる。そのため、アシストスプリングユニット25の付勢力は、第1回転体19を時計回り方向に回転させる力、すなわちクラッチ11を切断させる方向のアシスト力となって作用する。これにより、クラッチアクチュエータ14の負荷が軽減される。
以上が、クラッチ11が切断される際の動作である。なお、切断状態にあるクラッチ11を接続する際には、上述の動作と逆の動作が行われる。
《組立方法・零点調整方法》
次に、クラッチアクチュエータ14および作動力伝達機構15の組み立て方法並びにアシストスプリングユニット25の基準位置の位置決めについて、以下に説明する。アシストスプリングユニット25の基準位置は、図10に示すように、アシストスプリングユニット25の一端側の揺動中心C3とアシストスプリングユニット25に連結された第1回転体19の回転中心C1とを結ぶ線L1と、アシストスプリングユニット25の伸縮方向とが一致する位置である。
図7および図14に示すように、はじめにカバー38およびケースカバー32を外した状態において、第1回転体19とアシストスプリングユニット25とをケース本体37に取り付ける。第1回転体19はケース本体37に支持された軸受部材75とケースカバー32に支持された軸受部材74とに支持された軸76に嵌め合わされる。
この組み立て初期位置では、アシストスプリングユニット25は伸び切った状態であり、アシストスプリングユニット25の圧縮コイルばね25cは負荷の掛かっていない定常状態である。そのため、アシストスプリングユニット25を容易に取り付けることができる。
次に、ボールカム20をケース本体37に取り付ける。このとき、第1回転体の歯19c1の一部と第2回転体24の歯24aの一部とを、ボールプレート23の裏で噛み合わせる。
次に、図22示すようにウォーム軸16を内蔵したケースカバー32をケース本体37に被せて閉じる。本実施形態では、ケースカバー32をねじやボルト等の締結具93でケース本体37に固定する。さらに、ケースカバー32にある筒部28にクラッチアクチュエータ14の駆動軸14Bを挿し込み、クラッチアクチュエータ14をケースカバー32に取り付ける。これにより、クラッチアクチュエータ14の駆動軸14Bとウォーム軸16と第1回転体19と第2回転体24とが連結された状態となる。
次に、筒部28の下部にある蓋29を開けて筒部28の下端を開放し、ウォーム軸16の係合溝16aにドライバーを挿し込んで、筒部28内部のウォーム軸16をケースカバー32の外部より回転させる。このウォーム軸16の回転により、第1回転体19および第2回転体24が回転し、第2回転体24は、図7上で時計回りに回転をする。このドライバーの回転により、ボールカム20のカムプレート22がストッパピン61のピン孔62の位置に来たとき、ストッパピン61をストッパピン挿通孔63から通してカムプレート22を仮止めする。この仮止めによってカムプレート22は、軸心C2まわりに回転ができなくなる。仮止めというのは、このストッパピン61がケース本体37にあるピン孔62には挿し込まれておらず、ストッパピン61が障害とならずに第2回転体24の目印部材50がスライド軸455の軸心C2回りに回転できるように止めることである。
さらに、図8に示すように、ドライバーによってウォーム軸16を回転させ、第2回転体24が回転して、目印部材50がストッパピン61を通り越した位置で、カムプレート22を仮止めしているストッパピン61をピン孔62に挿し込み、カムプレート22の位置を決定させる。これにより、目印部材50がストッパピン61と干渉することで、第2回転体24の過剰な逆回転が阻止される。
ドライバーの回転をさらに続け、作動力伝達機構15が図9の状態から図10の状態になったとき、第2回転体24に設けられた目印部材50の位置決め孔50aがケース本体37に開けられた基準位置孔50bに重なった位置で、図22に示すように開口33から位置決めピン51を挿し込む。この目印部材50の位置決め孔50aが、ケース本体37に開けられた基準位置孔50bと重なる位置は、アシストスプリングユニット25の基準位置である。この位置決めピン51は後に取り外されるので、位置決め孔50aや基準位置孔50bを通るものであれば、大きさは特に限定されない。
次に、ドライバーを係合溝16aから離し、基準位置孔50bに位置決めピン51を挿したまま、図18に示すように調整ボルト77を規定トルクまでトルクレンチTにて締め付ける。ここで、規定トルクは、クラッチ11が切断開始位置となるようなトルクであり、いわゆる半クラッチ状態となるようなトルクである。調整ボルト77の締付後、調整ボルト77を固定するために固定ボルト78を締め付ける。これにより、クラッチ11が切断開始位置となるときに、アシストスプリングユニット25も基準位置となる。
次に、位置決めピン51を抜いて、第2回転体24が回転可能なように戻す。その後、図21に示すように、メンテナンスリッド34をケースカバー32に設けられた開口33を覆うように被せる。さらにその後、ポテンショメータ80を取り付ける。ポテンショメータ80は、ポテンショ位置調整用に長孔80aを備えている。そのため、ポテンショメータ80は左右にずらすことができ、ポテンショメータ80の位置を容易に微調整することができる。
上記ストッパピン61は、第2回転体24のクラッチ切断時における回転制限位置P1となる。つまり、図8に示すように、第2回転体24はクラッチ切断時の回転として、第1回転体19から受けた回転によって反時計回りに回転するが、この反時計回りの回転は、ストッパピン61に当接することで以降の回転は阻止される。また、逆にクラッチ接続時の回転制限位置P2を示すものとして、第1回転体19におけるギア部19cに当接し、第1回転体19の回転を規制するストッパ64が設けられている。このストッパ64は、ケース本体37内部の表面にできたリブである。第1回転体19はクラッチ11の切断位置からクラッチ接続位置まで状態変化する際に、第2回転体24がストッパピン61に当接した位置から時計回りに回転し、第1回転体19が反時計回りに回転していき、図15に示すように、ケース本体37表面にできたリブと第1回転体19のギア部19cとが当接した位置で、以降の回転が阻止される。つまり、作動力伝達機構15は、クラッチ11の接続から切断に至る間に、第2回転体24の目印部材50がストッパピン61と当接する位置P1から、第1回転体19におけるカム部19bがストッパ64と当接する間の位置P2を第1回転体19と第2回転体24の回転範囲として作動する構造となっている。
ストッパピン61とストッパ64の役割は、作動力伝達機構15において回転範囲の制限を行うことにより、作動力伝達機構15に必要以上の回転があった場合にポテンショメータ80に余分な負荷が掛かるのを防止することである。また、回転範囲が定められていることで、クラッチアクチュエータ14においても回転駆動領域が定められる。
以上、本実施形態におけるクラッチ駆動装置は、アシストスプリングユニット25の基準位置とクラッチ11の切断開始位置との調整をポテンショメータ80およびメンテナンスリッド34の取り外しのみによって行うことができる。
《実施形態の効果》
以上のように、上記クラッチ駆動装置90によれば、目印部材50を用いてアシストスプリング25を基準位置に保ちつつ、クラッチ11の切断開始位置を調整することにより、クラッチ11の遊び量を容易に調整することが可能となる。そのため、電子機能を持ったクラッチ遮断センサのような電子装置を別途設置する必要がない。
また、本実施形態におけるクラッチ駆動装置90では、第1回転体19およびアシストスプリングユニット25がケース本体37に支持され、クラッチアクチュエータ14がウォーム軸16を内蔵したケースカバー32に支持されているので、ケースカバー32をケース本体37に被せた後でなければ、クラッチ11の遊び量の調整を行うことはできない。しかし、ケースカバー32には目印部材50を露出させる開口33が形成されているので、遊び量の調整を行う際には、メンテナンスリッド34を開いて目印部材50を露出させることにより、ケースカバー32を被せたまま遊び調整を行うことができる。
また、ケースカバー32にある筒部28の下部にある蓋29を開いて上記筒部28の下側を開放し、この筒部28に下方からドライバーを係合溝16aに係合させ、ドライバーでウォーム16を外部から強制的に回転させることによって、作動力伝達機構15の位置を外部から調整することができる。その結果、作動力伝達機構15の第1回転体19と連結された、アシストスプリングユニット25の位置も調整することができる。したがって、ドライバーでウォーム16を回転させることによってアシストスプリング25を基準位置に位置付け、その上でクラッチ11のミートポイントを調整することによって、容易にクラッチ11の遊び量を調整することが可能となる。
本実施形態のクラッチ駆動装置90においては、ポテンショメータ80がケースカバー32の表面に第1回転体19の回転位置を読み取るように備えられている。第1回転体19および第2回転体24が所定位置を超えて回転すると、ポテンショメータ80に過大な負荷が加わってしまう。しかし、上記クラッチ駆動装置90によれば、ストッパ64およびストッパピン61によって、第1回転体19と第2回転体24の所定位置以上の回転が阻止される。したがって、ポテンショメータ80に過大な負荷が加わることを防止することができる。
本実施形態においては、クラッチ11の切断開始位置を調整するための調整ボルト77が、ケースカバー32の開口33を通じてケースカバー32の外部に露出する位置に配置されている。そのため、メンテナンスリッド34を開いて調整ボルト77を露出させることにより、ケースカバー32を被せたままクラッチ11の切断開始位置を調整することができる。
本実施形態のクラッチ駆動装置90において、アシストスプリングユニット25の基準位置は、第2回転体24に設けられた目印部材50の位置決め孔50aに位置決めピン51を挿通することにより、容易に保つことができる。これにより、クラッチ11の遊び量の調整作業を機械部分の調整のみで、容易に実行することができる。この基準位置の位置決め時に用いる位置決めピン51は、位置決め後に取り外されるため、位置決め孔50aや基準位置孔50bを通るものであれば、大きさは特に限定されない。
《変形例》
前記実施形態は、本発明を実施する一つの形態にすぎず、本発明は他に種々の形態で実施することができる。
前記実施形態では、本発明に係る車両用パワーユニット35を搭載した車両は、自動二輪車1であった。しかし、本発明に係る車両は、自動二輪車1に限定されず、ATV等の他の鞍乗型車両であってもよい。また、本発明に係る車両は、鞍乗型車両以外の車両であってもよい。
前記実施形態では、作動力伝達機構15の回転体は、第1回転体19および第2回転体24の2つであった。しかし、作動力伝達機構15の回転体は、2つ以上であってもよい。
前記実施形態では、ポテンショメータ80は、第1回転体19の回転位置を読み取るように取り付けられているが、作動力伝達機構15に回転体が2つ以上備えられている場合には、第1回転体19以外の回転体の回転位置を読み取るように取り付けられていても構わない。
前記実施形態では、アシストスプリングユニット25の基準位置の位置決めに用いる目印部材50は、第2回転体24に設けられていた。しかし、作動力伝達機構15に回転体が2つ以上備えられている場合には、第2回転体24以外の回転体に設けられ、第2回転体24以外の回転体より基準位置が位置決めされる形態を取っていてもよい。
前記実施形態では、目印部材50は位置決め孔50aであり、ケース本体37に設けられた基準位置孔50bにピン51を挿し込む事で、アシストスプリングユニット25の基準位置の位置決めを行っていた。しかし、目印部材50は、ピンとピン孔との挿し込みの形態に限定されなくても良い。例えば、ピン孔の代わりに、スリットが形成されていてもよい。また、ケース本体37の基準位置孔50bの箇所にリブを設け、目印部材50の位置決め孔50aの箇所にリブを設け、基準位置においてそれらのリブ同士の位置が一致するような形態であっても良い。また、例えば、ケース本体37の基準位置孔50bの箇所にリブを設けておき、目印部材50の位置決め孔50aの箇所にスリットを設けておく。目印部材50がアシストスプリングユニット25の基準位置となる位置において、ケース本体37に設けられたリブが目印部材50に設けられたスリットに嵌まり、基準位置が位置決めされるような形態であっても良い。
前記実施形態では、作動力伝達機構15の力方向変換機構は、ボールカム20であった。しかし、力方向変換機構は、ボールカム20以外のものであってもよい。力方向変換機構として、例えばウォームギア等を用いることも可能である。
ストッパ64は、クラッチ11の接続時における第1回転体19の回転制限位置P2を示すものとして、本実施形態のように限定されるものではない。例えば、ケース本体37の蓋となるケースカバー32にリブやピン状のものを回転制限位置P2に備えておき、第1回転体19がケースカバー32に設けられた部位P2で回転が阻止されるようにしておけばよい。また、第1回転体19および第2回転体24に別々に回転制限位置を設けなくとも、第1回転体19のみにおいて、クラッチ11の接続時と切断時における回転制限位置を設けることも可能である。あるいは、第2回転体24のみに回転制限位置を設けることにしても良い。
以上説明したように、本発明は、クラッチアクチュエータを有するクラッチ駆動装置並びにそれを備えた車両について有用である。
自動二輪車の側面図である。 自動変速操作スイッチの斜視図である。 パワーユニットの側面図である。 カバーを外した状態のパワーユニットの側面図である。 パワーユニットの一部を切り欠いて示す平面図である。 パワーユニットの主要構成要素を示す模式図である。 組み立て時における作動力伝達機構の側面図である。 機械的切り側ストッパ位置(クラッチ切断時)おける作動力伝達機構の側面図である。 制御的切り側位置(クラッチ切断時)における作動力伝達機構の側面図である。 アシストスプリングユニットの基準位置における作動力伝達機構の側面図である。 制御的戻り側ストッパ位置(クラッチ接続時)における作動力伝達機構の側面図である。 第1回転体の断面図である。 第2回転体の側面図である。 クラッチ駆動装置の一部を切り欠いて示す平面図である。 機械的戻り側ストッパ位置(クラッチ接続時)における作動力伝達機構の側面図である。 クラッチが接続されている状態のボールカムの断面図である。 クラッチが切断されている状態のボールカムの断面図である。 アシストスプリングユニットの基準位置におけるボールカムの断面図である。 クラッチアクチュエータ駆動軸の係合溝の正面図である。 ケーシングされたクラッチ駆動装置の側面図である。 ケースカバーを取り外した状態のメンテナンスリッドおよびポテンショメータ取り付け時におけるクラッチ駆動装置の側面図である。 メンテナンスリッドを取り外した状態のアシストスプリングユニットの基準位置の位置決め時におけるクラッチ駆動装置の側面図である。
符号の説明
1 自動二輪車(車両)
11 クラッチ
14 クラッチアクチュエータ
14A モータ本体
14B 駆動軸
15 作動力伝達機構
16 ウォーム軸
16a 係合溝
19 第1回転体
19a ウォームホイール部
20 ボールカム(力方向変換機構)
24 第2回転体
25 アシストスプリングユニット(補助弾性体)
28 筒部
29 蓋
30 エンジン
31 クランク軸
32 ケースカバー
33 開口
34 メンテナンスリッド
35 パワーユニット
36 クランクケース
37 ケース本体
38 カバー
39 ケーシング
50 目印部材
50a 位置決め孔
50b 基準位置孔
61 ストッパピン
62 ピン孔
63 ストッパピン挿通孔
64 ストッパ
77 調整ボルト(調整部材)
80 ポテンショメータ
90 クラッチ駆動装置
91 ボルト
92 ボルト
93 締結具
455 スライド軸
C1 第1回転体の回転中心
C2 第2回転体の回転中心
C3 アシストスプリングユニットの揺動中心

Claims (8)

  1. クラッチと、
    クラッチを断続させる駆動力を発生させるクラッチアクチュエータと、
    前記クラッチアクチュエータに連結された回転体を含む1または2以上の回転体を有し、前記クラッチアクチュエータの駆動力を前記クラッチに伝達する作動力伝達機構と、
    一端側が揺動自在に支持され、他端側が前記回転体のいずれか一つに連結された補助弾性体であって、前記クラッチが切断され始めてからさらに切断方向に状態変化している間に、当該補助弾性体に連結された回転体を前記クラッチが切断する方向に付勢する補助弾性体と、を備え、
    前記回転体のいずれか一つには、前記補助弾性体の前記一端側の揺動中心と前記補助弾性体に連結された回転体の回転中心とを結ぶ線と、前記補助弾性体の伸縮方向とが一致する位置である基準位置を示す目印部材が設けられている、クラッチ駆動装置。
  2. 請求項1に記載のクラッチ駆動装置において、
    前記作動力伝達機構は、前記クラッチアクチュエータによって回転されるウォームと、前記回転体として、前記ウォームと噛み合う第1回転体を含む1または2以上の回転体とを備え、
    前記第1回転体および前記補助弾性体を支持するケース本体と、
    前記ケース本体に被せられ、前記クラッチアクチュエータおよび前記ウォームを支持するケースカバーと、を備え、
    前記ケースカバーには、前記目印部材を露出させる開口が形成され、
    前記開口を開閉自在に覆うメンテナンス蓋を備えている、クラッチ駆動装置。
  3. 請求項2に記載のクラッチ駆動装置において、
    前記ケースカバーには、下側が開放され、前記ウォームを上下方向または斜め上下方向に挿通させる筒部が設けられ、
    前記ウォームの下端部は、前記ウォームを前記ケースカバーの外部から強制的に回転させるための工具と係合する形状に形成され、
    前記ケースカバーの筒部の下側には、開閉自在な蓋が設けられている、クラッチ駆動装置。
  4. 請求項2に記載のクラッチ駆動装置において、
    いずれか一つの回転体の回転位置を検出するポテンショメータと、
    いずれか一つの回転体の所定位置以上の回転を阻止することによって、前記ポテンショメータによって回転位置が検出される回転体の所定位置以上の回転を阻止するストッパピンと、を備え、
    前記ケースカバーには、前記ストッパピンを外部から挿入するための挿入孔が形成され、
    前記メンテナンス蓋は、前記挿入孔を開閉自在に覆っている、クラッチ駆動装置。
  5. 請求項2に記載のクラッチ駆動装置において、
    前記ケースカバーの前記開口を通じて前記ケースカバーの外部に露出する位置に配置され、前記クラッチの切断開始位置を調整する調整部材をさらに備えている、クラッチ駆動装置。
  6. 請求項1に記載のクラッチ駆動装置において、
    前記目印部材は、いずれか一つの回転体に設けられ、位置決めピンが挿通される位置決め孔である、クラッチ駆動装置。
  7. 請求項1に記載のクラッチ駆動装置において、
    前記クラッチは、車両用パワーユニットの内部において左右方向に延びるクラッチ軸を有し、前記クラッチ軸が軸方向に移動することによって断続されるクラッチであり、
    前記クラッチアクチュエータは、左右方向と直交する方向に延びる回転軸を有し、
    前記作動力伝達機構は、
    前記回転軸に固定されたウォームと、
    前記ウォームと噛み合う第1の歯部を有し、前記回転軸の回転に伴って、前記クラッチ軸の軸心と平行な軸心回りに回転する第1回転体と、
    前記第1回転体の回転に伴って、前記クラッチ軸の軸方向から見て前記クラッチ軸の軸心回りに回転する第2回転体と、
    前記第2回転体の回転力を前記クラッチ軸の軸方向の力に変換し、前記第2回転体の回転に伴って前記クラッチ軸と同軸のスライド軸を軸方向に移動させる力方向変換機構と、を備え、
    前記補助弾性体の一端側は、前記車両用パワーユニットのケーシング内に揺動自在に支持され、前記補助弾性体の他端側は、前記第1回転体に連結され、
    前記目印部材は、前記第2回転体に設けられ、
    前記クラッチアクチュエータおよび前記作動力伝達機構は、前記車両用パワーユニットのケーシング内に配置されている、クラッチ駆動装置。
  8. 請求項1に記載のクラッチ駆動装置を備えた車両。
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