WO2019026988A1 - エンジン、車両 - Google Patents

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Abstract

スターターモーター71の出力は、複数の歯車81~86によって減速されてクランク軸61に伝達される。そのため、スターターモーター71に要求される出力は小さく、スターターモーター71を小型化することができる。したがって、シリンダー511の傾斜を抑えつつも、スターターモーター71の配置スペースを確保できる。

Description

エンジン、車両
 この発明は、クランク軸の回転を開始するモーターを備えたエンジンに関する。
 スターターモーター等と称されるモーターによりクランク軸の回転を開始するエンジンが一般に知られている。また、特許文献1に記載のエンジンでは、シリンダーを後側に傾けることでシリンダーの前側にモーターを配置するスペースが確保するレイアウトが開示されている。
特許第5339602号公報
 このようなレイアウトは、シリンダーの前側のスペースを有効活用してモーターを配置できるという利点を有する。しかしながら、モーターが大きいと、例えば特許文献1に示されるようにシリンダーを後側に大きく傾ける必要が生じ、シリンダーの後側のスペースを確保するのが難しくなる。
 この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、シリンダーの傾斜を抑えつつ、モーターの配置スペースを確保することを可能とする技術の提供することを目的とする。
 本発明に係るエンジンは、シリンダーと、シリンダーとシリンダー合面で当接してシリンダーに取り付けられたクランクケースと、少なくともその一部がクランクケース内に配置されて、クランク軸心を中心に回転可能なクランク軸と、少なくともその一部がクランクケース内に配置されて、クランク軸の回転をドライブ軸心を中心に回転可能なドライブ軸から出力するトランスミッションと、モーターと、モーターの出力を減速してクランク軸に伝達する複数の歯車とを備え、クランク軸心を端としてシリンダーの中心線に平行にシリンダー側に延びる仮想半直線と、クランク軸心とドライブ軸心との間の仮想線分とがなす角度が90°未満となるように、シリンダーはトランスミッション側に傾斜して配置され、モーターは、前記モーターの回転中心が前記クランク軸と平行になる向きで、シリンダーに対してトランスミッションとは反対側であってシリンダー合面に対してクランク軸とは反対側に配置される。
 このように構成された本発明(エンジン)では、クランク軸心を端としてシリンダーの中心線に平行にシリンダー側に延びる仮想半直線と、クランク軸心とドライブ軸心との間の仮想線分とがなす角度が90°未満となるように、シリンダーはトランスミッション側に傾斜して配置される。このようにシリンダーをトランスミッション側に傾けることで、シリンダーのトランスミッション反対側にスペースを広く確保できる。そして、シリンダーのトランスミッション反対側であって、シリンダー合面に対してクランク軸の反対側に、モーターが配置される。こうして、シリンダーのトランスミッション反対側のスペースを有効活用して、モーターが配置されている。しかも、本発明では、モーターの出力は、複数の歯車によって減速されてクランク軸に伝達される。そのため、モーターに要求される出力は小さく、モーターを小型化することができる。したがって、シリンダーの傾斜を抑えつつ、モーターの配置スペースを確保することが可能となっている。
 また、複数の歯車は、モーターの出力軸に取り付けられた駆動歯車と、クランク軸に取り付けられた被駆動歯車と、駆動力の伝達経路における駆動歯車と被駆動歯車との間に位置するとともに、駆動歯車からの駆動力を受ける入力側歯車と、被駆動歯車へと駆動力を出す出力側歯車とを同軸に配置した2段歯車とを含み、モーターの出力を減速してクランク軸に伝達するように、エンジンを構成しても良い。このように2段歯車を用いた多段減速を行うことで、モーターの小型化を効果的に図ることができる。その結果、シリンダーの傾斜を抑えつつ、モーターの配置スペースを確保することがより確実に可能となる。
 また、複数の歯車のうち、駆動歯車および被駆動歯車以外の少なくとも1つの歯車の回転中心は、モーターの回転中心の方向で見て、シリンダー合面に平行な方向においてモーターの回転中心よりもクランク軸側に位置するように、エンジンを構成しても良い。かかる構成は、エンジンの張り出しを抑えて、エンジンを小型化するのに資する。
 また、複数の歯車のうち、駆動歯車および被駆動歯車以外の全ての歯車の回転中心は、モーターの回転中心の方向で見て、シリンダー合面に平行な方向において、モーターの回転中心よりもクランク軸側に位置するように、エンジンを構成しても良い。かかる構成は、エンジンの張り出しを抑えて、エンジンを小型化するのにより効果的に資する。
 また、モーターを収容するモーターケースをさらに備え、モーターの回転中心の方向で見て、シリンダー合面に平行な方向において、複数の歯車のそれぞれのシリンダー中心線から遠い側の端部は、モーターケースのシリンダー中心線から遠い側の端部よりもシリンダー中心線側に位置するように、エンジンを構成しても良い。かかる構成は、エンジンの張り出しを抑えて、エンジンを小型化することができる。
 また、モーターの回転中心の方向で見て、モーターの回転中心は、駆動歯車および被駆動歯車以外の歯車の回転中心とクランク軸心とを通る直線に対してシリンダー中心線側に位置するように、エンジンを構成しても良い。かかる構成は、エンジンの張り出しを抑えて、エンジンを小型化することができる。
 本発明に係る車両は、上記のエンジンと、エンジンにより駆動される車輪とを備える。したがって、シリンダーの傾斜を抑えつつ、モーターの配置スペースを確保することが可能となっている。
 この発明では、シリンダーの傾斜を抑えつつ、モーターの配置スペースを確保する。
本発明に係るエンジンを搭載した鞍乗型車両の一例である自動二輪車を示す側面図。 エンジンの内部構成を略中心断面で示す部分断面図。 エンジンの内部構成を図2よりも外側の断面で示す部分断面図。 図3に示すIV-IV切り出し線に沿ったエンジンの部分断面図。 スターターモーターからクランク軸へのトルク伝達機構を示す部分断面図。 図5に示すVI-VI切り出し線に沿ったエンジンの部分断面図。 スターターモーターのレイアウトを模式的に示す図。
 図1は本発明に係るエンジンを搭載した鞍乗型車両の一例である自動二輪車を示す側面図である。同図に示す自動二輪車1は所謂オフロードタイプであるが、鞍乗型車両には、当該タイプ以外に、オンロードタイプ、スクータータイプ、または所謂モペットタイプの自動二輪車等も含まれる。また、本発明に係る車両には、鞍乗型車両のみならず、ATV(All Terrain Vehicle)および四輪バギー等が含まれる。
 本明細書では、前、後、左、右とは、シート10に着座した乗員から見た前、後、左、右をそれぞれ意味するものとする。また、前後方向Dp、前後方向Dpの前側Df、前後方向Dpの後側Db、車幅方向Dwおよび鉛直方向Dvを適宜示す。前後方向Dpおよび車幅方向Dwはいずれも水平な方向であり、前後方向Dp、車幅方向Dwおよび鉛直方向Dvは互いに直交する。
 自動二輪車1は、車体フレーム2を備える。車体フレーム2は、ヘッドパイプ21、メインフレーム22、タンクレール23、シートレール24、バックステー25およびダウンフレーム26等で構成される。ヘッドパイプ21は車体フレーム2の前側Df端部に配置され、メインフレーム22はヘッドパイプ21から後側Dbへ延びつつ下方へ屈曲する。タンクレール23は、ヘッドパイプ21とタンクレール23との間に配置され、タンクレール23に燃料タンク31が取り付けられている。シートレール24はメインフレーム22から後側Dbに延設され、シートレール24にシート10が取り付けられている。このシートレール24の後側Db端部はバックステー25によってメインフレーム22に接続されている。また、ダウンフレーム26はヘッドパイプ21から下方に延びつつ後側Dbに屈曲し、ダウンフレーム26とメインフレーム22とのそれぞれの後側Db端部が接続されている。
 ヘッドパイプ21には、図示しないステアリングシャフトが回転可能に挿入され、ステアリングシャフトの上端部にハンドル32が取り付けられている。また、ステアリングシャフトには、前側Dfへ向かって斜め下方に延設されたフロントフォーク33が取り付けられ、フロントフォーク33の下端部に前輪34が回転可能に取り付けられている。
 メインフレーム22の後側Db端部には、ピボット軸221が取り付けられており、ピボット軸221から後側Dbにリアアーム35が延設されている。このリアアーム35は、ピボット軸221を中心にして上下方向(鉛直方向Dv)に揺動可能にピボット軸221に支持された状態で、リアサスペンション36を介してメインフレーム22に取り付けられている。そして、リアアーム35の後側Db端部に後輪37が回転可能に取り付けられている。
 エンジン5は、メインフレーム22とダウンフレーム26に囲まれた領域で車体フレーム2に装着されている。そして、エンジン5が不図示の二次減速機構を介して後輪37を回転駆動する。なお、二次減速機構は、チェーンドライブ式、シャフトドライブ式およびベルトドライブ式のいずれでも構わない。
 図2はエンジンの内部構成を略中心断面で示す部分断面図であり、図3はエンジンの内部構成を図2よりも外側の断面で示す部分断面図であり、図4は図3に示すIV-IV切り出し線に沿ったエンジンの部分断面図である。エンジン5は、シリンダーブロック51と、シリンダーブロック51の上端に取り付けられたシリンダーヘッド52と、シリンダーブロック51の下端に取り付けられたクランクケース53とを備える。シリンダーブロック51には、シリンダーヘッド52との当接面であるヘッド合面51aが形成されている。一方、シリンダーヘッド52には、シリンダーブロック51との当接面であるシリンダー合面52aが形成されている。そして、シリンダーブロック51のヘッド合面51aとシリンダーヘッド52のシリンダー合面52aとが当接した状態で、シリンダーブロック51とシリンダーヘッド52とが互いに取り付けられる。また、シリンダーブロック51の外周面にはフランジ51bが形成されており、クランクケース53との当接面であるクランク合面51cがフランジ51bに形成されている。一方、クランクケース53には、シリンダーブロック51との当接面であるシリンダー合面53cが形成されている。そして、シリンダーブロック51のクランク合面51cとクランクケース53のシリンダー合面53cとが当接した状態で。シリンダーブロック51とクランクケース53とが互いに取り付けられる。
 エンジン5は、単一のシリンダー511をシリンダーブロック51に備えた単気筒型である。シリンダー511内にはピストン512が配置されており、ピストン512はシリンダー511内を往復移動することができる。このシリンダー511は後傾に配置されている。つまり、シリンダー511の中心線Lcは鉛直方向Dvに対して後側Dbに傾いており、換言すれば、シリンダー511の中心線Lcは上側に行くにつれて後側Dbに傾斜する。ここで、シリンダー511の中心線Lcは、シリンダー511内のボアの中心を通ってピストン512のストロークの方向に平行な仮想直線として例えば求めることができる。
 シリンダーヘッド52は、ピストン512の上端面との間の燃焼室に連通する吸気ポート522と、燃焼室に対して吸気ポート522を開閉する吸気バルブ523とを有する。吸気バルブ523は、吸気ポート522を閉じる位置にバルブスプリング524によって付勢されている。そして、吸気バルブ523の上端に当接するカムシャフト525を回転させることで、吸気バルブ523を開閉することができる。また、シリンダーヘッド52は、燃焼室に連通する排気ポート526と、燃焼室に対して排気ポート526を開閉する排気バルブ527とを有する。排気バルブ527は、排気ポート526を閉じる位置にバルブスプリング528によって付勢されている。そして、排気バルブ527の上端に当接するカムシャフト529を回転させることで、排気バルブ527を開閉することができる。このようにエンジン5は、吸気側および排気側のそれぞれにカムシャフト525、529を備えた、DOHC(Double Over Head Camshaft)型の吸排気バルブ機構を備える。また、エンジン5は、吸気バルブ523および排気バルブ527をそれぞれ複数(2個)設けたマルチバルブ機構を備える。
 クランクケース53は、エンジン5の機械的構成を収容する収容部54と、エンジン5内を循環するエンジンオイルを貯留する貯留部55(オイルタンク)とを有し、収容部54と貯留部55とは隔壁56によって区分けされている。さらに、収容部54は、クランク室541を内部に有する。
 クランク室541はシリンダー511に連通しており、車幅方向Dwに平行に配置されたクランク軸61を収容する。このクランク軸61は、車幅方向Dwに平行なクランク軸心C61を中心に回転可能にクランクケース53に支持されたクランクジャーナル611と、クランク軸心C61に対して偏心するクランクピン612とを有する。クランクピン612は、コネクティングロッド62によってピストン512に接続されており、クランク軸61は、ピストン512の往復運動に連動してクランク軸心C61を中心に回転する。また、クランク軸61は、クランク軸心C61に対してクランクピン612の反対側に偏心するカウンターウェイト613を有し、カウンターウェイト613によって振動の抑制を図っている。
 また、クランク室541は、車幅方向Dwに平行に配置されたバランサ軸63を収容する。このバランサ軸63は、車幅方向Dwに平行なバランサ軸心C63を中心に回転可能にクランクケース53に支持されており、バランサ軸心C63に対して偏心するウェイト631を有する。そして、バランサ軸63は、クランク軸61の回転に連動して回転することで、クランク軸61の振動を抑制する。
 つまり、クランク軸61には、プライマリードライブギア614が同軸上に取り付けられており、プライマリードライブギア614はクランク軸61とともにクランク軸心C61を中心に回転する。一方、バランサ軸63には、バランサギア632が同軸上に取り付けられており、バランサ軸63はバランサギア632とともにバランサ軸心C63を中心に回転する。そして、プライマリードライブギア614とバランサギア632とが相互に係合しており、クランク軸61の回転を減速してバランサ軸63に伝達する。
 また、エンジン5は、クランク軸61の回転運動から発電を行う発電機64を備える。この発電機64は、フライホイール641と、フライホイール641の内側に配置されたステーターコイル642とを有する。フライホイール641は、クランク軸61に対して同軸上に取り付けられて、クランク軸心C61を中心にクランク軸61とともに回転である。このフライホイール641では、N極の磁石とS極の磁石とが交互に並んで、ステーターコイル642を外側から取り囲む。そして、発電機64は、フライホイール641の回転に伴って生じる磁石とステーターコイル642との間の電磁誘導によって発電を行う。
 さらに、クランク室541は、クラッチ機構65とトランスミッション66とを収容する。図4に示すように、クランクケース53の車幅方向Dwの端部は、クラッチ機構65を覆うクラッチボックス532となっており、シリンダー511より車幅方向Dwに突き出ている。クラッチ機構65は、車幅方向Dwに平行なメイン軸心C67を中心に回転可能なクラッチハウジング651を有し、クラッチハウジング651の外周には、メイン軸心C65を中心とするプライマリードリブンギア652が設けられている。そして、プライマリードライブギア614とプライマリードリブンギア652とが互いに係合しており、クランク軸61の回転を減速してクラッチハウジング651に伝達する一次減速機構を構成する。
 また、クラッチ機構65では、メイン軸心C67を中心に回転可能なクラッチボス653が、クラッチハウジング651の内側に配置されており、クラッチハウジング651とともに回転するフリクションプレート654と、クラッチボス653とともに回転するクラッチプレート655とが交互に並んでいる。さらに、クラッチ機構65はクラッチスプリングの弾性力によってクラッチボス653へ向けて付勢されたプレッシャー部656を有する。そして、クラッチ機構65は、プレッシャー部656によってフリクションプレート654とクラッチプレート655とをクラッチボス653に押圧することでクラッチハウジング651の回転をクラッチボス653に伝達できる。あるいは、クラッチ機構65は、クラッチスプリングの弾性力に抗してプレッシャー部656をクラッチボス653の逆側へ移動させることで、クラッチハウジング651からクラッチボス653への回転の伝達を遮断できる。
 そして、クラッチボス653に、トランスミッション66のメイン軸67が取り付けられている。したがって、クラッチ機構65は、クランク軸61からメイン軸67へ動力を伝達する伝達動作と、クランク軸61からメイン軸67への動力の伝達を遮断する遮断動作とを選択的に実行できる。
 トランスミッション66は、それぞれ車幅方向Dwに平行に配置されたメイン軸67およびドライブ軸68を有する。メイン軸67は、メイン軸心C67を中心に回転可能にクランクケース53に支持され、ドライブ軸68は、車幅方向Dwに平行なドライブ軸心C68を中心に回転可能にクランクケース53に支持されている。このメイン軸67には、トランスミッション66の一部を構成する複数のギア671が設けられている。したがって、複数のギア671を含めたメイン軸67の重量は一般的に上述のバランサ軸63よりも重い。メイン軸67には、さらにギア671をメイン軸67の軸方向(車幅方向Dw)にスライドさせるシフトフォーク672が設けられている。また、ドライブ軸68には、複数のギア681と、ギア681をドライブ軸68の軸方向(車幅方向Dw)にスライドさせるシフトフォーク682とが設けられている。これらシフトフォーク672、682に対しては、運転者の操作に応じて回転するシフトドラム661が設けられており、シフトフォーク672、682のそれぞれはシフトドラム661の回転角度に応じた位置に対応するギア671、681を移動させる。こうして、トランスミッション66は、運転者の操作に応じた変速比でメイン軸67の回転をドライブ軸68に伝達する。そして、このドライブ軸68の回転が二次減速機構によって後輪37に伝達される。
 ちなみに、上述のとおり、クランク室541には、エンジンオイルが循環的に供給される。そして、クランク室541の底部は、自重で落下してきたエンジンオイルを受け止めるオイルパン544として機能する。
 貯留部55は、その内部の貯留室551にエンジンオイルを貯留する。この貯留室551は、クランク室541の前側Dfに配置され、前側Dfからの正面視においてクランク室541と少なくとも部分的に重なる。エンジンオイルは、鉱物性オイル、化学合成オイルあるいは部分化学合成オイル等のベースオイルに添加剤を加えた組成を有し、ポンプ(スカベンジポンプ、フィードポンプ)によってエンジン5内を循環する。このポンプの駆動は、クランク軸61の回転を利用して実行される。つまり、ポンプには、プライマリードライブギア614と係合するポンプギア(図示省略)が同軸上に取り付けられており、プライマリードライブギア614およびポンプギアがクランク軸61の回転をポンプに伝達する。
 ここで、図2に示すクランク軸61の軸方向(つまり、車幅方向Dw)からの側面視におけるエンジン5内のレイアウトについて詳述しておく。クランク軸61、バランサ軸63、メイン軸67およびドライブ軸68は互いに平行に配置されている。そして、図2に示すように、クランク軸61は、シリンダー511の中心線Lcに対して後方にオフセットして配置されている。つまり、クランク軸61のクランク軸心C61を端としてシリンダー511の中心線Lcに平行にシリンダー511側に延びる仮想半直線Lhは、シリンダー511の中心線Lcより後方に位置する。別の見方をすると、シリンダー511の中心線Lcおよびクランク軸心C61のそれぞれに垂直なオフセット方向Doにおいて、シリンダー511の中心線Lcが、仮想半直線Lhよりもバランサ軸63側に位置している。このように、クランク軸心C61(あるいは仮想半直線Lh)は、シリンダー511の中心線Lcよりオフセット方向Doの一方側Do1に位置しており、バランサ軸63は、シリンダー511の中心線Lcよりオフセット方向Doの他方側Do2に位置している。ここで、他方側Do2は、一方側Do1の逆側である。
 また、バランサ軸63は仮想半直線Lhに対してメイン軸67の反対側に設けられている。ここで、「バランサ軸63が仮想半直線Lhに対してメイン軸67の反対側に設けられている」とは、クランク軸心C61を通ってシリンダー511の中心線Lcに平行な仮想直線に対してバランサ軸63がメイン軸67の反対側に設けられているのと同義である。さらに、メイン軸心C67とクランク軸心C61との間の第1仮想線分L1と、仮想半直線Lhとの間には角度θ1(0°<θ1<90°)が設けられ、バランサ軸心C63とクランク軸心C61との間の第2仮想線分L2と仮想半直線Lhとの間には角度θ2(0°<θ2)とが設けられている。そして、角度θ1<角度θ2となるように、クランク軸61、バランサ軸63およびメイン軸67が配置されている。
 また、エンジン5が車体フレーム2に装着された状態において、トランスミッション66は、クランク軸61より後側Dbに配置されており、ドライブ軸心C68とクランク軸心C61との間の第3仮想線分L3と、仮想半直線Lhとの間には角度θ3が設けられている。そして、当該角度θ3が90°未満(0°<θ3<90°)となるように、シリンダー511はトランスミッション66側に傾斜して配置されている。この際、トランスミッション66のドライブ軸68は、ピボット軸221の近傍に位置決めされることが一般的である。そのため、シリンダー511は、ドライブ軸68に対するのと同様にピボット軸221に対して傾斜して配置されることとなる。
 なお、線分と半直線との角度とは、これらの間にできる優角(180度より大きい角度)および劣角(180度より小さい角度)のうちの劣角を示すものとする。つまり、角度θ1、角度θ2および角度θ3はいずれも180度より小さい。また、ここの説明で用いた中心線Lc、仮想半直線Lh、第1仮想線分L1、第2仮想線分L2および第3仮想線分L3はいずれもクランク軸61の軸方向(車幅方向Dw)に垂直である。
 このように構成されたエンジン5では、クランク軸心C61を端としてシリンダー511の中心線Lcに平行にシリンダー511側に延びる仮想半直線Lhの両側にメイン軸67およびバランサ軸63それぞれのマスが分散する。そのため、メイン軸67の配置はマスの集中に影響する。そこで、本実施形態では、角度θ1<角度θ2を満たすように、メイン軸67が配置されている。つまり、この角度関係を満たすように、クランク軸心C61を端とする仮想半直線Lhにメイン軸67を近づけて配置して、マスの集中を図っている。これによって、メイン軸67、クランク軸61およびバランサ軸63を備えたエンジン5において、マスの集中を図ることが可能となっている。
 続いて、クランク軸61を始動させるスターターモーターを中心に説明を行う。図5はスターターモーターからクランク軸へのトルク伝達機構を示す部分断面図であり、図6は図5に示すVI-VI切り出し線に沿ったエンジンの部分断面図であり、図7はスターターモーターのレイアウトを模式的に示す図である。
 スターターモーター71は、シリンダー511の前側Dfに配置されており、前側Dfからの正面視においてシリンダー511に少なくとも部分的に重なる。このようにスターターモーター71は、シリンダー511に対してトランスミッション66の反対側に配置され、スターターモーター71とトランスミッション66との間をシリンダー511の中心線Lcが通る。特に図7に示すように、スターターモーター71は、クランクケース53のシリンダー合面53cより鉛直方向Dvの上側に配置されており、換言すれば、スターターモーター71の最下端Vaは、クランクケース53のシリンダー合面53cの最上端Vbよりも上側に位置する。また、スターターモーター71の位置は、クランクケース53のシリンダー合面53cを含む仮想平面Pよりもシリンダーヘッド52側、換言すればクランク軸61の反対側となっている。このスターターモーター71は、シリンダー511の前側Df、換言すればシリンダー511に対してトランスミッション66の反対側に配置されたモーターケース72に収容されており、モーターケース72とともにクランクケース53に対して着脱可能となっている。なお、モーターケース72の回転中心(モーター回転中心C71)はクランク軸61(のクランク軸心C61)と平行である。
 そして、エンジン5は、多段減速機8によってスターターモーター71の出力(トルク)をクランク軸61に伝達する。この多段減速機8は、複数(6個)の歯車81~86によって構成されている。つまり、スターターモーター71の出力軸には、駆動歯車81が同軸上に取り付けられており、駆動歯車81は、スターターモーター71の回転中心(モーター回転中心C71)を中心にスターターモーター71の回転に伴って回転する。また、クランク軸61には、駆動歯車81よりも歯数の多い被駆動歯車82が同軸上に取り付けられており、被駆動歯車82は、クランク軸61を伴ってクランク軸心C61を中心に回転する。
 また、スターターモーター71の出力(駆動力)の伝達経路において、駆動歯車81と被駆動歯車82との間には、2段歯車834、856が設けられている。2段歯車834は、入力側歯車83と、入力側歯車83より歯数の少ない出力側歯車84とを有し、入力側歯車83と出力側歯車84とが同軸上に配置されている。入力側歯車83は駆動歯車81に係合しており、入力側歯車83および出力側歯車84は、駆動歯車81からの入力に伴って、回転中心C834を中心に一体的に回転する。2段歯車856は、入力側歯車85と、入力側歯車85より歯数の少ない出力側歯車86とを有し、入力側歯車85と出力側歯車86とが同軸上に配置されている。入力側歯車85は、2段歯車834の出力側歯車84に係合しており、入力側歯車85および出力側歯車86は、2段歯車834からの入力に伴って回転中心C856を中心に一体的に回転する。こうして、多段減速機8は、スターターモーター71の出力を3段階で減速してクランク軸61に伝達し、クランク軸61を回転させる。
 以上に説明したエンジン5では、仮想半直線Lhと第3仮想線分L3との間の角度θ3が90°未満となるように、シリンダー511はトランスミッション66側に傾斜して配置される。このようにシリンダー511をトランスミッション66側に傾けることで、シリンダー511に対するトランスミッション66の反対側(トランスミッション反対側)にスペースを広く確保できる。そして、シリンダー511のトランスミッション反対側であって、シリンダー合面53cよりクランク軸61の反対側に、スターターモーター71が配置される。こうして、シリンダー511のトランスミッション反対側のスペースを有効活用して、モーターが配置されている。しかも、スターターモーター71の出力は、複数の歯車81~86によって減速されてクランク軸61に伝達される。そのため、スターターモーター71に要求される出力は小さく、スターターモーター71を小型化することができる。したがって、シリンダー511の傾斜を抑えつつ、スターターモーター71の配置スペースを確保することが可能となっている。
 特にここに例示したエンジン5では、シリンダー511は、その中心線Lcが上側に行くにつれて後側Dbに傾斜するように配置されている。このようにシリンダー511を後側Dbに傾けることで、シリンダー511の前側Dfにスペースを広く確保できる。そして、シリンダー511の前側Dfであってシリンダー合面53cより上側に、スターターモーター71が配置される。こうして、シリンダー511の前側Dfのスペースを有効活用して、スターターモーター71が配置されている。しかも、スターターモーター71の出力は、複数の歯車81~86によって減速されてクランク軸61に伝達される。そのため、スターターモーター71に要求される出力は小さく、スターターモーター71を小型化することができる。したがって、シリンダー511の後側Dbへの傾きを抑えつつも、シリンダー511の前側Dfにスターターモーター71の配置スペースを確保できる。こうして、シリンダー511の前側Dfにスターターモーター71を配置しつつ、シリンダー511の後側Dbへの傾きを抑えることが可能となっている。
 また、複数の歯車81~86は、スターターモーター71の出力軸に取り付けられた駆動歯車81と、クランク軸61に取り付けられた被駆動歯車82とを含む。さらに、駆動力の伝達経路における駆動歯車81と被駆動歯車82との間に配置された2段歯車834、856が、スターターモーター71の出力を減速してクランク軸61に伝達する。このように2段歯車834、856を用いた多段減速を行うことで、スターターモーター71の小型化を効果的に図ることができる。その結果、シリンダー511の傾斜を抑えつつ、スターターモーター71の配置スペースを確保することがより確実に可能となる。
 また、図5に示すように、歯車83~86の回転中心C834、C856は、スターターモーター71の回転中心の方向から見て(車幅方向Dwから見て)、シリンダー合面53cに平行な方向Dcにおいて、モーター回転中心C71よりもクランク軸心C61側に位置する。かかる構成は、エンジン5の張り出しを抑えて、エンジン5を小型化するのにより効果的に資する。
 また、図5に示すように、スターターモーター71の回転中心の方向から見て、シリンダー合面53cに平行な方向Dcにおいて、複数の歯車81~86それぞれの中心線Lcから遠い側の端部は、モーターケース72の中心線Lcから遠い側の端部よりも中心線Lc側に位置する。かかる構成は、エンジン5の張り出しを抑えて、エンジン5を小型化することができる。ここで、遠い側の端部とは、対象物(歯車、モーターケース)の方向Dcにおける両端のうち、中心線Lcから遠い方の一の端部を示す。
 さらに、図5に示すように、スターターモーター71のモーターの回転中心(モーター回転中心C71)の方向から見て、駆動歯車81および被駆動歯車82以外の歯車、すなわち歯車83~86の回転中心C834、C856と、モーター回転中心C71とは所定の位置関係を満たす。つまり、モーター回転中心C71および回転中心C834、C856はいずれもシリンダー511の中心線Lcに対して同じ側(図5では左側)に設けられている。そして、モーター回転中心C71とクランク軸心C61とを通る仮想直線I1と中心線Lcとの間には鋭角α1が設けられ、歯車83、84の回転中心C834とクランク軸心C61とを通る仮想直線I2と中心線Lcとの間には鋭角α2が設けられ、歯車85、86の回転中心C856とクランク軸心C61とを通る仮想直線I3と中心線Lcとの間には鋭角α3が設けられている。そして、鋭角α1は、鋭角α2未満であるとともに、鋭角α3未満である。すなわち、モーター回転中心C71が歯車83~86の回転中心C834、C856とクランク軸心C61とを通る仮想直線I2、I3に対してシリンダー511の仮想半直線Lh側に位置するように、スターターモーター71が配置されている。かかる構成は、エンジン5の張り出しを抑えて、エンジン5を小型化するのにより効果的に資する。
 このように上記実施形態では、エンジン5が本発明の「エンジン」の一例に相当する。シリンダー511が本発明の「シリンダー」の一例に相当する。中心線Lcが本発明の「シリンダーの中心線」の一例に相当する。仮想半直線Lhが本発明の「仮想半直線」の一例に相当する。第3仮想線分L3が本発明の「仮想線分」の一例に相当する。クランクケース53が本発明の「クランクケース」の一例に相当する。シリンダー合面53cが本発明の「シリンダー合面」の一例に相当する。クランク軸61が本発明の「クランク軸」の一例に相当する。トランスミッション66が本発明の「トランスミッション」の一例に相当する。ドライブ軸68が本発明の「ドライブ軸」の一例に相当する。スターターモーター71が本発明の「モーター」の一例に相当する。モーターケース72が本発明の「モーターケース」の一例に相当する。複数の歯車81~86が本発明の「複数の歯車」の一例に相当する。駆動歯車81が本発明の「駆動歯車」の一例に相当する。被駆動歯車82が本発明の「被駆動歯車」の一例に相当する。入力側歯車83および入力側歯車85のそれぞれが本発明の「入力側歯車」の一例に相当する。出力側歯車84および出力側歯車86のそれぞれが本発明の「出力側歯車」の一例に相当する。2段歯車834および2段歯車856のそれぞれが本発明の「2段歯車」の一例に相当する。自動二輪車1が本発明の「車両」の一例に相当する。前輪34および後輪37が本発明の「車輪」の一例に相当する。
 なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、多段減速機8を構成する複数の歯車81~86の個数は適宜変更が可能であり、2個以上であれば良い。
 また、多段減速機8を構成する複数の歯車81~86の配置も適宜変更可能である。したがって、複数の歯車81~86それぞれの中心線Lcから遠い側の端部がモーターケース72の中心線Lcから遠い側の端部よりも中心線Lcに位置する必要は無く、いずれかの歯車の中心線Lcから遠い側の端部がモーターケース72の中心線Lcから遠い側の端部よりも、中心線Lcの反対側に位置していても構わない。
 また、歯車83~86全ての回転中心C834、C856が方向Dcにおいてモーター回転中心C71よりもクランク軸61側に位置する必要も必ずしも無い。例えば、歯車83~86のうち一の歯車の回転中心のみが、モーター回転中心C71よりもクランク軸61側に位置しており、他の歯車の回転中心がモーター回転中心C71よりもクランク軸61の反対側に位置していても構わない。この際、歯車83~86のうち少なくとも1つの歯車の回転中心が、方向Dcにおいてモーター回転中心C71よりもクランク軸61側に位置するように構成しても良い。かかる構成は、エンジン5の張り出しを抑えて、エンジン5を小型化するのに資する。
 また、上記では、単一のシリンダー511をシリンダーブロック51に備えた単気筒型のエンジン5を例示した。しかしながら、エンジン5が備えるシリンダー511の個数は1個に限られず、2個以上であってもよい。
 また、エンジン5が備える吸排気バルブ機構は、上述のDOHCに限られず、SOHC(Single Over Head Camshaft)等の他の機構であっても構わない。さらに、吸気バルブ523や排気バルブ527の駆動方式は上記の直動式に限られず、ロッカーアーム式等の他の方式でも構わない。
 また、クランクケース53の具体的な構成は適宜変更してもよい。したがって、例えば貯留部55を一体的に備える必要は必ずしも無い。
 また、エンジン5を車体フレーム2に取り付ける位置あるいは角度は、上の例に限られず、適宜変更することができる。
 この発明は、クランク軸の回転を開始するモーターを備えたエンジンおよび当該エンジンを備えた車両の全般に適用することができる。
 1…自動二輪車(車両)
 34…前輪(車輪)
 37…後輪(車輪)
 5…エンジン
 511…シリンダー
 53…クランクケース
 53c…シリンダー合面
 61…クランク軸
 66…トランスミッション
 68…ドライブ軸
 71…スターターモーター(モーター)
 72…モーターケース
 81~86…複数の歯車
 81…駆動歯車
 82…被駆動歯車
 83…入力側歯車
 84…出力側歯車
 85…入力側歯車
 86…出力側歯車
 834…2段歯車
 856…2段歯車
 Lc…中心線(シリンダーの中心線)
 Lh…仮想半直線
 L3…第3仮想線分(仮想線分)

Claims (7)

  1.  シリンダーと、
     前記シリンダーとシリンダー合面で当接して前記シリンダーに取り付けられたクランクケースと、
     少なくともその一部が前記クランクケース内に配置されて、クランク軸心を中心に回転可能なクランク軸と、
     少なくともその一部が前記クランクケース内に配置されて、前記クランク軸の回転をドライブ軸心を中心に回転可能なドライブ軸から出力するトランスミッションと、
     モーターと、
     前記モーターの出力を減速して前記クランク軸に伝達する複数の歯車と
    を備え、
     前記クランク軸心を端として前記シリンダーの中心線に平行に前記シリンダー側に延びる仮想半直線と、前記クランク軸心と前記ドライブ軸心との間の仮想線分とがなす角度が90°未満となるように、前記シリンダーは前記トランスミッション側に傾斜して配置され、
     前記モーターは、前記モーターの回転中心が前記クランク軸と平行になる向きで、前記シリンダーに対して前記トランスミッションとは反対側であって前記シリンダー合面に対して前記クランク軸とは反対側に配置されたエンジン。
  2.  前記複数の歯車は、前記モーターの出力軸に取り付けられた駆動歯車と、前記クランク軸に取り付けられた被駆動歯車と、駆動力の伝達経路における前記駆動歯車と前記被駆動歯車との間に位置するとともに、前記駆動歯車からの駆動力を受ける入力側歯車と、前記被駆動歯車へと駆動力を出す出力側歯車とを同軸に配置した2段歯車とを含み、前記モーターの出力を減速して前記クランク軸に伝達する請求項1に記載のエンジン。
  3.  前記複数の歯車のうち、前記駆動歯車および前記被駆動歯車以外の少なくとも1つの歯車の回転中心は、前記モーターの回転中心の方向で見て、前記シリンダー合面に平行な方向において前記モーターの回転中心よりも前記クランク軸側に位置する請求項2に記載のエンジン。
  4.  前記複数の歯車のうち、前記駆動歯車および前記被駆動歯車以外の全ての歯車の回転中心は、前記モーターの回転中心の方向で見て、前記シリンダー合面に平行な方向において、前記モーターの回転中心よりも前記クランク軸側に位置する請求項2に記載のエンジン。
  5.  前記モーターを収容するモーターケースをさらに備え、
     前記モーターの回転中心の方向で見て、前記シリンダー合面に平行な方向において、前記複数の歯車のそれぞれの前記シリンダー中心線から遠い側の端部は、前記モーターケースの前記シリンダー中心線から遠い側の端部よりも前記シリンダー中心線側に位置する請求項1ないし4のいずれか一項に記載のエンジン。
  6.  前記モーターの回転中心の方向で見て、前記モーターの回転中心は、前記駆動歯車および前記被駆動歯車以外の歯車の回転中心と前記クランク軸心とを通る直線に対して前記シリンダー中心線側に位置する請求項1ないし5のいずれか一項に記載のエンジン。
  7.  請求項1ないし6のいずれか一項に記載のエンジンと、
     前記エンジンにより駆動される車輪と
    を備える車両。
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