JP2014227696A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドアの開き始めや閉じ始めの状況や現在の開閉状況を聴覚的に逐次連想することができ、開閉動作の開始から完了までの一連の動作中における注意喚起機能を向上させる。
【解決手段】開閉可能に設けられた開閉ユニットの開閉制御とこの開閉制御に伴う効果音の発音制御とを行う電子制御装置において、開閉操作指示にしたがって開閉ドライバから開閉駆動信号を出力すると共にアンプから音声信号を出力し、開閉ユニットの一連の開閉動作を通じて、開閉ユニットの開閉位置の検出を逐次行ない、検出した開閉位置に基づいて、その位置に応じた効果音の音声信号を生成する制御を行う。開閉ユニットの一連の開閉動作を通じて、開閉ユニットの開閉位置に応じた効果音を発生可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、開閉可能に設けられたパワードアなどの開閉ユニットの開閉制御とこの開閉制御に伴う効果音の発音制御とを行う電子制御装置に関し、例えば自動車のパワーウインドウやパワードアなどの開閉制御に適用して有効な技術に関する。
特許文献1には、自動ドア付近に人が立ち止まっているような場合に音声警告を行うと共に、その警告によって人が自動ドア付近から離れたことを確認した後に実際の閉鎖動作を行う自動ドア制御システムが記載される。これは、自動ドア近傍に存在する物体の有無を検出し、物体が存在するときに第1信号を出力する。前記第1信号に基づいて前記自動ドアの開閉を指令するドア開放信号の出力の制御を行うと共に、前記第1信号が出力されている状態が所定時間以上継続した場合に前記自動ドア近傍から離れるように促す旨の第1音声警告を行うように音声警告信号を出力する。
特許文献2には、自動車の自動ドアの開閉途中で干渉する可能性がある障害物を検出して直ちにその開閉動作を停止させる技術が記載される。これは、ドア開口部にドアの回動軌跡内に障害物が存在するか否かを検出する光電センサを取り付け、ドアにドアを閉塞したときに光電センサを遮光する遮光板を取り付ける。光電センサの情報を制御手段に取り込み、ドアの閉塞時に透光状態である場合には光電センサが故障状態であると判断してセンサ異常表示部を介して乗員に注意を喚起する。
特許文献3には、開閉体を障害物に衝突させない制御技術が記載される。これは、車両のバックドアに障害物センサを取り付け、障害物までの位置及び距離を測定させ、信号を発信させる。ECUのCPUは、障害物センサからの出力及びアクチュエータの角度出力器の出力から、バックドアから障害物までの距離及び位置を計算する。バックドアの開扉中に、障害物がバックドアから所定の範囲内にあるとCPUが判別した場合、CPUはアクチュエータのモータドライバにバックドアの開扉を遅くさせたり、停止させたり、バックドアを閉扉させたりする。
特許文献4には、車体の後部に回動開閉可能に支持されていて、モータの作動により開閉されるパワーバックドアを有する自動車において、パワーバックドアを閉位置から開位置に回動させているとき、そのパワーバックドアが障害物に接近した場合に、該パワーバックドアを停止させる技術が記載される。これは、モータの作動によりパワーバックドアが閉位置から開位置へ向けて作動しているとき、該パワーバックドアが障害物に接近したことを検知する障害物センサをパワーバックドアに設ける。停車状態で、パワーバックドアが開位置へ向けて回動しているとき、障害物センサによりパワーバックドアが障害物に接近したことが検知されると、パワーバックドアを回動させるモータの作動が停止し、パワーバックドアが障害物に当ることを阻止する。
特開2008−274640号公報 特開平5−112126号公報 特開2007−138566号公報 特開2009−108556号公報
本発明者は、車両のパワードアなどの開閉ユニットの開閉に伴う効果音の発音制御について検討した。従来技術によれば、自動ドアが開き始めるときに「ドアが開きます」のような音声や単純なチャイム音を鳴らしたり、自動ドアの近辺に人がいるときは警告音を発することが行われていた。また、自動車のバックドアの開閉途中で障害物と衝突しないように障害物との距離に応じてバックドアの開閉速度と警告音を変化させることが行われていた。このように従来から、ドアなどの開閉動作に対する注意喚起や、障害物との衝突回避のための警告音を発することが行われていたが、単なる注意喚起の場合にはチャイムやブザーなどのように単一音の繰り返しといった単調なものであり、障害物に対する衝突回避といった緊急時に初めてその状況に応じた警告を発するというだけであった。
しかしながら、従来技術は衝突などの緊急時に至る前のドアの開き始めや閉じ始めの状況、並びに現在の開閉状況を聴覚的に連想することが難しく、開閉動作の開始から完了までの一連の動作中における注意喚起の機能に劣ることが本発明者によって見出された。特に聴覚への依存が高い視覚障害者や子供にとっては、なおさらである。しかも、チャイムなどの単調な音の連続では逆に、「ぎこちなさ」や「緩慢」な気持を惹起し、注目され難くなり、注意喚起に逆行するとも考えられる。
上記並びにその他の課題と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、開閉可能に設けられた開閉ユニットの開閉制御とこの開閉制御に伴う効果音の発音制御とを行う電子制御装置において、開閉操作指示にしたがって開閉ドライバから開閉駆動信号を出力すると共にアンプから音声信号を出力し、開閉ユニットの一連の開閉動作を通じて、開閉ユニットの開閉位置の検出を逐次行ない、検出した開閉位置に基づいて、その位置に応じた効果音の音声信号を生成する制御を行う。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、開閉ユニットの一連の開閉動作を通じて、開閉ユニットの開閉位置に応じた効果音を発生可能にするから、ドアの開き始めや閉じ始めの状況や現在の開閉状況を聴覚的に逐次連想することができ、開閉動作の開始から完了までの一連の動作中における注意喚起機能を向上させることができる。
図1は電子制御装置の一例を示すブロック図である。 図2はサイドドア及びバックドアの開閉駆動と効果音生成とを連携する第1の制御形態として開動作を例示するタイミングチャートである。 図3は第1の制御形態としてサイドドア(バックドア)の扉を閉じる一連の動作を例示するタイミングチャートである。 図4は図2及び図3で説明した開閉動作と発音動作の連携制御を例示するフローチャートである。 図5は第4の制御形態として扉の開閉動作中の異常検出に応答して異常を知らせる音声信号を生成する動作を例示するタイミングチャートである。 図6は図4の開閉動作と発音動作の連携制御に図5の緊急停止機能を追加した動作を例示するフローチャートである。 図7は効果音の開閉位置に応じた周波数制御によって開閉位置に応じた効果音を生成する第5の制御形態について例示するタイミングチャートである。 図8は車両の傾きに応じた重力の加速度の影響による開閉速度の変化を考慮して効果音の周波数を制御する第6の制御形態について例示するタイミングチャートである。 図9は図4の開閉動作と発音動作の連携制御に時刻に応じた音量制御を付加した第7の制御形態について例示するタイミングチャートである。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される実施の形態について概要を説明する。実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕<開閉ユニットの一連の開閉動作を通じて開閉位置に応じた効果音の生成制御>
開閉可能に設けられた開閉ユニット(3,4)の開閉制御とこの開閉制御に伴う効果音の発音制御とを行う電子制御装置(1)は、ネットワーク(LIN,CAN)に接続されるトランシーバ(20,21)と、前記トランシーバに接続されるプログラム処理装置(22)と、前記プログラム処理装置の制御に基づいて前記開閉ユニットの開閉駆動信号を生成する開閉ドライバ(10,11)と、前記プログラム処理装置の制御に基づいて前記効果音の音声信号を生成するアンプ(15)と、を有する。前記プログラム処理装置は、前記トランシーバから受け取った開閉操作指示にしたがって前記開閉ドライバから開閉駆動信号を出力すると共に前記アンプから音声信号を出力し、開閉ユニットの一連の開閉動作を通じて、開閉ユニットの開閉位置の検出を逐次行ない、検出した開閉位置に基づいて、その位置に応じた効果音の音声信号を生成する制御を行う。
これによれば、開閉ユニットの一連の開閉動作を通じて、開閉ユニットの開閉位置に応じた効果音を発生可能にするから、ドアの開き始めや閉じ始めの状況や現在の開閉状況を聴覚的に逐次連想することができ、開閉動作の開始から完了までの一連の動作中における注意喚起機能を向上させることができる。換言すれば、開閉ユニットの開閉動作自体の視覚的な動きを通じてアンプからの音声信号による発音(聴覚)を重ねる事で軽快な動きを感じさせることができ、その軽快感の惹起が、注目度を上げて、注意喚起を促すことができる。また、一連の開閉動作を通じた効果音は特に視覚障害者にとって、時間経過に基づく予測に頼らずに済み、大きな助けとなる。
〔2〕<開閉開始時に漸次アップテンポ、開閉終了時に漸次スローテンポ、中間でテンポ一定又は微小変化>
項1において、前記プログラム処理装置は、前記開閉ユニットの閉鎖位置(PSS)から第1の開閉位置(PS1)に到達するまでは音の調子を比較的変調率が高いアップテンポとし、前記第1の開閉位置から第2の開閉位置(PS2)に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を変調率を高くから低くへ変化させるアップテンポとし、前記第2の開閉位置から前記開閉ユニットの開放位置(PSO)に到達するまでは音の調子を比較的変調率が高いスローテンポとする。また、前記開閉ユニットの開放位置から第3の開閉位置(PS3)に到達するまでは音の調子を比較的変調率が高いアップテンポとし、前記第3の開閉位置から第4の開閉位置(PS4)に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を変調率を高くから低く変化させるスローテンポとし、前記第4の開閉位置から前記開閉ユニットの閉鎖位置に到達するまでは音の調子を比較的変調率が高いスローテンポとする。
これによれば、一連の開閉動作を通じた効果音のアップテンポからスローテンポへの変化によって開閉ユニットの開放動作の開始から開放完了までの動作過程、或いは、閉鎖動作の開始から閉鎖完了の動作過程を容易に連想可能になる。
〔3〕<開閉開始時に鈍重から漸次軽快、開閉終了時に軽快から漸次鈍重、中間で調子一定又は微小変化>
項1において、前記プログラム処理装置は、前記開閉ユニットの閉鎖位置から第1の開閉位置に到達するまでは音の調子を鈍重から比較的速く軽快とし、前記第1の開閉位置から第2の開閉位置に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を徐々に軽快とし、前記第2の開閉位置から前記開閉ユニットの開放位置に到達するまでは音の調子を軽快から比較的速く鈍重とする。また、前記開閉ユニットの開放位置から第3の開閉位置に到達するまでは音の調子を鈍重から比較的速く軽快とし、前記第3の開閉位置から第4の開閉位置に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を徐々に鈍重とし、前記第4の開閉位置から前記開閉ユニットの閉鎖位置に到達するまでは音の調子を比較的速く鈍重とする。
これによれば、一連の開閉動作を通じた効果音の軽快から鈍重への変化によって開閉ユニットの開放動作の開始から開放完了、閉鎖動作の開始から閉鎖完了の動作過程を容易に連想可能になる。
〔4〕<開閉開始時に漸次高速化、開閉終了時に漸次低速化、中間で定速>
項2又は3において、前記プログラム処理装置は、前記閉鎖位置から第1の開閉位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を徐々に速くし、前記第1の開閉位置から第2の開閉位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を一定とし、前記第2の開閉位置から前記開閉ユニットの開放位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を徐々に低速とする。また、前記開放位置から第3の開閉位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を徐々に速くし、前記第3の開閉位置から第4の開閉位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を一定とし、前記第4の開閉位置から前記開閉ユニットの閉鎖位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を徐々に低速とする。
これによれば、開閉ユニットの動きと効果音との間に違和感を生じさせなくすることができる。
〔5〕<第1の開閉位置=第4の開閉位置、第2の開閉位置=第3の開閉位置>
項2又は3において、前記第1の開閉位置は前記第4の開閉位置に等しく、前記第2の開閉位置は前記第3の開閉位置に等しい。
これによれば、開放動作と閉鎖動作との間で検出すべき開閉位置を共通化することができるので、この点において制御を簡素化することができる。
〔6〕<開閉動作中の異常検出に応答して異常を知らせる音声信号を生成>
項2又は3において、前記プログラム処理装置は、前記開閉ユニットの開閉位置の検出と共に開閉異常の検出を行ない(S10)、開閉異常を判別したときは異常を知らせる音声信号を生成する制御を行う。
これによれば、開閉動作の異常状態を容易に正常状態と区別可能になる。
〔7〕<開放位置に向けた遷移途上での加速異常、閉鎖位置に向けた遷移途上での制動異常>
項6において、前記プログラム処理装置は、前記開閉異常として、閉鎖位置から開放位置に向けた遷移途上での前記開閉ユニットの過加速異常と、開放位置から閉鎖位置に向けた遷移途上での前記開閉ユニットの過減速異常との双方を検出する。
これによれば、開閉ユニットの開閉動作における急激な開放、及び閉鎖時の挟み込みの双方に対して異常を知らせることができる。
〔8〕<重力の加速度による開閉ユニットの開閉速度の影響に応じた音声信号の周波数制御>
項1において、前記プログラム処理装置は、前記開閉ユニットの開閉速度が重力の加速度の影響を受けるか否かを判別し(S20)、重力の加速度の影響によって開閉完了が早くなる場合はそれに応じて音声信号周波数を標準よりも高くし(S23)、逆に、重力の加速度の影響によって開閉完了が遅くなる場合はそれに応じて音声信号周波数を標準よりも低くする(S24)。
これによれば、下り坂や上り坂で開閉ユニットを動作させるとき開閉ユニットの動きは重力の加速度による影響を受けて少し速くなったり遅くなったりする。この速度差に合わせて効果音又はその音声信号周波数を調整することによって、音声信号による効果音を車両の傾斜状態に応じた負荷の増減に容易に追従させることができる。
〔9〕<時刻に応じて音声信号の音量を制御>
請求項1において、前記プログラム処理装置は、現在時刻が深夜又は早朝の所定時刻帯であるか否かを判別し(S31)、所定時刻帯以外のときは前記音声信号の音量を第1音量にし(S32)、所定時刻帯のときは前記音声信号の音量を第1音量よりも小さな第2音量にする(S33)。
これによれば、効果音の深夜及び早朝における騒音対策になる。
〔10〕<開閉ユニットの例示>
項1乃至9の何れかにおいて、前記開閉ユニットは、自動車のパワードア(3,4)、自動車のパワーウインドウ、自動車のパワーサンルーフ、自動車のパワーシート、又は自動車の電動格納ドアミラーである。
これによれば、自動車の各種開閉ユニットの開閉動作に適用することができる。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
《電子制御装置》
図1には電子制御装置の一例が示される。同図に示される電子制御装置1は特に制限されないが、ワゴン型自動車2のサイドドア3及びバックドア4のような開閉ユニットに対する開閉制御とこの開閉制御に伴う効果音の発音制御とを行う。図において5はサイドドア3のドアモータ及びバックドア4のドアモータを総称する。実際には夫々のパワードア毎にドアモータが設けられているが、ここでは説明を簡単にするために1個のドアモータに5よって夫々のドアモータを総称する。サイドドア3及びバックドア4はリンク機構などを応用した機械的な開閉機構をドアモータ5で駆動することによって開閉可能にされる。そのような開閉機構それ自体に本発明の特徴があるわけではないから、公知の機構を採用すればよく、ここではその詳細な説明は省略する。
電子制御装置1は、ドアモータ5を駆動するためのプリドライバ10、及びプリドライバからのドライブ信号SIGdrvによってローサイドとハイサイドのパワーMOSトランジスタをプッシュ・プル動作させてドアモータ5を駆動するモータドライバ11を有する。ドアモータ5は、特に制限されないが、モータ軸の回転数に応じた周波数のパルス信号(モータ回転パルス信号)12を出力する。また、ドアモータ5はセーフティ信号13がイネーブルにされることによってモータドライバ11によるモータ回転方向を反転させる。
また、電子制御装置1は、ドアモータ5の制御によるサイドドア3及びバックドア4の開閉制御に伴う効果音を発生させるためにアンプ15とスピーカ16を備える。アンプ15は例えばD級アンプで構成され、PWM(Pulse Width Modulation)音声信号SIGsndでアンプ16を駆動可能である。スピーカ16は電子制御装置1の外付け部品であってもよい。
更に電子制御装置1は、特に制限されないが、車載ネットワークに接続されるトランシーバとして例えばCAN(Controller Area Network)に接続するCANトランシーバ20やLIN(Local Interconnect Network)に接続するLINトランシーバ21、そして、プログラム処理装置の一例であるマイクロコンピュータ22、及び図示を省略する他の周辺機器などを有する。
マイクロコンピュータ22は、特に制限されないが、中央処理装置(CPU)、RAM(Read Only Memory)、ROM(Random Access Memory)、割り込みコントローラ、PWM回路、及びIOポートなどのハードウェアを備え、ドアモータ制御部30及び発音処理部31などの機能を実現する。ドアモータ制御部30はROMに格納されたモータ制御プログラムをCPUが実行することにより、ドアモータ5によるサイドドア3及びバックドア4などの開閉駆動に必要な回転速度及びトルクを生成するためのデューティー制御されたPWMパルス信号を生成してプリドライバ10に与え、プリドライバ10がそれに応じたドライブ信号SIGdrvをモータドライバ11に与えることによって、ドアモータ5によりサイドドア3及びバックドア4等の扉の開閉駆動が行われる。PWMパルス信号はPWM回路を用いて生成する。サイドドア3及びバックドア4の開動作又は閉動作の指示は図示を省略する操作スイッチの操作にしたがって車載ネットワークからLINトランシーバ21又はCANトランシーバ20を介してマイクロコンピュータ22に与えられる。例えば開動作又は閉動作の指示は例えば割り込みコントローラに割り込み要求として与えられ、その要因に応ずる処理を割り込み処理として開始する。ドアモータ制御部30は、モータ回転パルス信号12のパルス数をカウントすることによって、閉鎖状態から開放状態又は開放状態から閉鎖状態に至るサイドドア3及びバックドア4の扉の開閉位置を判別すると共に、開閉動作の速度(扉の開閉速度)を判別する。例えばCPUはサイドドア3及びバックドア4等の扉の開閉位置に判別結果と開閉速度を参照し、扉の開閉位置や開閉速度に応じた扉の開閉制御を行う。その制御態様については後述する。
発音処理部31はROMに格納された発音制御プログラムをCPUが実行することにより、アンプ15によるスピーカ16の駆動に必要なデューティー制御されたPWM音声信号SIGsndを生成してアンプ15に与え、それによってスピーカ16を駆動する。PWM音声信号SIGsndはROMで構成された音源データ部32からCPUがリードした所要の音源データを音声再生サイクルにしたがってPWM変換することによって生成される。音源データ部32はサイドドア3及びバックドア4等の扉の開閉に伴う各種効果音の音声データを保持する。どのような効果音の音声データを選択するかは、例えば前記ドアモータ制御部30によって判別された扉の開閉位置や開閉速度に応じて行われる。即ち、ドアモータ制御部30によるサイドドア3及びバックドア4の一連の開閉動作を通じて当該ドアの開閉位置の検出が逐次行われているとき、発音処理部31は前記検出された当該ドアの開閉位置に基づいて、その位置に応じた効果音の音声データを選択してスピーカ16を駆動させる。
上記ドアモータ制御部30及び発音処理部31によるサイドドア3及びバックドア4に対する開閉駆動と効果音生成との連携する制御によれば、サイドドア3及びバックドア4の一連の開閉動作を通じて、サイドドア3及びバックドア4の開閉位置に応じた効果音を発生可能にするから、ドアの開き始めや閉じ始めの状況や現在の開閉状況を聴覚的に逐次連想することができ、開閉動作の開始から完了までの一連の動作中における注意喚起機能を向上させることができる。換言すれば、サイドドア3及びバックドア4の開閉動作自体の視覚的な動きを通じてアンプ15からのPWM音声信号による効果音(聴覚)を重ねる事で軽快な動きを感じさせることができ、その軽快感の惹起が、注目度を上げて、注意喚起を促すことができる。また、一連の開閉動作を通じた効果音は特に視覚障害者にとって、時間経過に基づく予測に頼らずに済み、大きな助けとなる。
以下、ドアモータ制御部30及び発音処理部31の連携によるサイドドア3及びバックドア4に対する開閉駆動と効果音生成との制御態様の詳細について説明する。
《第1の制御形態:一連の開閉動作を通じアップテンポからスローテンポへの変化で終わる効果音》
図2にはサイドドア3及びバックドア4の開閉駆動と効果音生成とを連携する第1の制御形態として開動作のタイミングチャートが例示される。時刻t0にサイドドア3(バックドア4)の開指示の操作があると、ドアモータ制御部30は閉鎖位置PSSのサイドドア3(バックドア4)に対して扉のドアラッチを開ける(時刻t1)。この間、発音処理部31はドアの開動作開始を知らせるために音源データ32から高い単音のデータを読み込み、これをPWM音声信号に変換して、高い単音を発生させる。
時刻t1でドアラッチが開くと、ドアモータ制御部30はサイドドア3(バックドア4)の開閉位置を逐次確認しながら、その扉を時刻t1における閉鎖位置PSSから徐々に開いていく。発音処理部31は音源データ部32から音の調子がスローテンポ乃至アップテンポに漸次変化する音源データを読み込み、これをPWM音声信号に変換して、扉が徐々に開くに従ってスローテンポからアップテンポに漸次変化する効果音をスピーカ16から発生させる。図に示される「音データ読」は発音処理部31が音源データ部32から所要の音源データをリードすることを意味する。
ドアモータ制御部30は扉が第1の開閉位置PS1に達したことを検出すると(時刻t2)、今度は扉の移動を定速とし、これに応じて発音処理部31は音源データ部32から音の調子が一定の音源データを読み込み、これをPWM音声信号に変換して音の調子が一定の効果音をスピーカ16から発生させる。この状態はドアモータ制御部30がサイドドア3(バックドア4)の扉が第2の開閉位置PS2に達したことを検出するまで継続する(時刻t3)。第1の開閉位置PS1及び第2の開閉位置PS2の検出は前述の如くモータ回転パルス信号12のカウント値に基づいてドアモータ制御部30が行う。
ドアモータ制御部30は、時刻t3で第2の開閉位置PS2を検出すると、サイドドア3(バックドア4)の開閉位置を逐次確認しながら、その扉を徐々に減速しながら、開放位置PSOまで閉じていく(時刻t4)。このとき、発音処理部31は音源データ部32から音の調子が前記一定テンポから漸次スローテンポに変化する音源データを読み込み、これをPWM音声信号に変換して、扉が開放位置PSOに近着くにしたがって徐々にスローテンポに変化する効果音をスピーカ16から発生させる。扉が開放位置PSOに達すると、これに応答して発音処理部31は時刻t5に至るまで、低単音の終了音をスピーカ16から発生させ、この間に、ドアモータ制御部30は、サイドドア3(バックドア4)の扉のドアラッチを閉じて、サイドドア3(バックドア4)の扉の一連の開動作を終了する(時刻t5)。
図3には第1の制御形態としてサイドドア3(バックドア4)の扉を閉じる一連の動作がタイミングチャートで例示される。時刻t0にサイドドア3(バックドア4)の閉指示の操作があると、ドアモータ制御部30は開放位置PSOのサイドドア3(バックドア4)に対して扉のドアラッチを開ける(時刻t1)。この間、発音処理部31はドアの開動作開始を知らせるために音源データ32から高い単音のデータを読み込み、これをPWM音声信号に変換して、高い単音を発生させる。
時刻t1でドアラッチが開くと、ドアモータ制御部30はサイドドア3(バックドア4)の開閉位置を逐次確認しながら、その扉を時刻t1における開放位置PSOから徐々に閉じていく。発音処理部31は音源データ部32から音の調子がスローテンポ乃至アップテンポに漸次変化する音源データを読み込み、これをPWM音声信号に変換して、扉が徐々に閉じるに従ってスローテンポからアップテンポに漸次変化する効果音をスピーカ16から発生させる。
ドアモータ制御部30は扉が第3の開閉位置PS3に達したことを検出すると(時刻t2)、今度は扉の移動を定速とし、これに応じて発音処理部31は音源データ部32から音の調子が一定の音源データを読み込み、これをPWM音声信号に変換して音の調子が言っての効果音をスピーカ16から発生させる。この状態はドアモータ制御部30がサイドドア3(バックドア4)の扉が第4の開閉位置PS4に達したことを検出するまで継続する(時刻t3)。第3の開閉位置PS3及び第4の開閉位置PS4の検出は前述の如くモータ回転パルス信号12のカウント値に基づいてドアモータ制御部30が行う。
ドアモータ制御部30は、時刻t3で第4の開閉位置PS4を検出すると、サイドドア3(バックドア4)の開閉位置を逐次確認しながら、その扉を徐々に減速しながら、閉鎖位置PSSまで閉じていく(時刻t4)。このとき、発音処理部31は音源データ部32から音の調子が前記一定テンポから漸次スローテンポに変化する音源データを読み込み、これをPWM音声信号に変換して、扉が閉鎖位置PSSに近着くにしたがって徐々にスローテンポに変化する効果音をスピーカ16から発生させる。扉が閉鎖位置PSSに達すると、これに応答して発音処理部31は時刻t5に至るまで、低単音の終了音をスピーカ16から発生させ、この間に、ドアモータ制御部30は、サイドドア3(バックドア4)の扉のドアラッチを閉じて、サイドドア3(バックドア4)の扉の一連の閉動作を終了する(時刻t5)。
図4には図2及び図3で説明した開閉動作と発音動作の連携制御のフローチャートを例示する。その制御主体はCPUであり、換言すればCPU等によってその機能が実現されたドアモータ制御部30及び発音処理部31である。ドアの開動作(又は閉動作)が指示されるとCPUの制御によってドアの開動作(又は閉動作)を開始し(S1)、CPUは例えば0.1秒のような所定時間毎にドアの開閉位置を取得し(S2)、取得した位置情報に応じて音源データのデータ処理と動作の速度制御を行う(S3)。例えば、取得した位置情報が所定の位置情報であればその位置に応じた音源データを音源データ部32から選択し、位置情報による位置が音源データの選択位置から進んでいるときはその位置に応じて当該音源データからデータの切り出しを行う。CPUは選択した音源データから順次切り出されたデータをPWM回路を用いてPWM音声信号に変換し(S4)、変換されたPWM音声信号をアンプ10に与えてスピーカ16を駆動する(S5)。上記制御はドアの開閉終了が判別されるまで繰返され(S6)、ドアの開閉終了が判別されることによって一連の開閉動作の制御処理が終了される(S7)。ドアの開閉完了の判別はドアの開閉位置の判別と同様に例えば前記モータ回転パルス信号のカウント値に基づいて行えばよい。或いは、開閉完了を検出するために図示を省略するリミットスイッチの状態などに基づいて行ってもよい。
上記第1の制御形態によれば、次に示す作用効果を奏する。
一連の開閉動作を通じた効果音のアップテンポからスローテンポへの変化によって開閉ユニットの開放動作の開始から開放完了までの動作過程、或いは、閉鎖動作の開始から閉鎖完了の動作過程を容易に連想可能になる。
また、開動作と閉動作との相互間で、第1の開閉位置PS1と第4の開閉位置PS4を等しく、第2の開閉位置PS2と第3の開閉位置PS3とを等しくすることにより、開放動作と閉鎖動作との間で検出すべき開閉位置を共通化することができるから、この点において制御の簡素化に資することができる。
《第2の制御形態:一連の開閉動作を通じて軽快から鈍重への変化で終わる効果音》
第1の制御形態では音調をアップテンポとスローテンポとして規定したが、第2の制御形態ではこれを軽快と鈍重として規定する。第1の制御回路におけるアップテンポを軽快と読み替え、スローテンポを鈍重と読み替えて制御を実現すればよい。即ち、マイクロコンピュータ22は、開閉ユニットであるサイドドア3(バックドア4)の閉鎖位置PSSから第1の開閉位置PS1に到達するまでは音の調子を鈍重から比較的速く軽快とし、前記第1の開閉位置PS1から第2の開閉位置PS2に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を徐々に軽快とし、前記第2の開閉位置PS2から前記開閉ユニットの開放位置PSOに到達するまでは音の調子を軽快から比較的速く鈍重とする。また、前記開閉ユニットの開放位置PSOから第3の開閉位置PS3に到達するまでは音の調子を鈍重から比較的速く軽快とし、前記第3の開閉位置PS3から第4の開閉位置PS4に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を徐々に鈍重とし、前記第4の開閉位置PS4から前記開閉ユニットの閉鎖位置PSSに到達するまでは音の調子を比較的速く鈍重とする。制御の実質的な相違点は音源データ部32が保有する音声データの種類が異なる点である。軽快な音にはアップテンポな楽音も含まれるが、その他に、リズムが軽快、更には音のイメージが軽快な音や楽音であってもよい。鈍重な音にはスローテンポな楽音も含まれるが、リズムが鈍重、更には音のイメージが鈍重な音や楽音であってもよい。
第2の制御形態によれば、一連の開閉動作を通じた効果音の軽快から鈍重への変化によって開閉ユニットの開放動作の開始から開放完了、閉鎖動作の開始から閉鎖完了の動作過程を容易に連想可能になる。
第1の制御形態と同様に、開動作と閉動作との相互間で、第1の開閉位置PS1と第4の開閉位置PS4を等しく、第2の開閉位置PS2と第3の開閉位置PS3とを等しくすれば、制御の簡素化に資することができる。
《第3の制御形態:開閉開始時に漸次高速化、開閉終了時に漸次低速化、中間で定速》
第3の制御形態としては、上記第1制御形態において、サイドドア3(バックドア4)の扉の開閉動作の開始時(閉鎖位置PSSから第1開閉位置PS1までの期間、又は開放位置PSOから第3開閉位置PS1までの期間)に扉の移動速度を漸次高速化する。逆に、サイドドア3(バックドア4)の扉の開閉動作の終了とき(第2の開閉位置PS2から開放位置PSOまでの期間、又は第4の開閉位置PS4から閉鎖位置PSSまでの期間、)に扉の移動速度を漸次高速化する。第1の開閉位置PS1から第2の開閉位置PS2まで、そして、第3の開閉位置PS3から第4の開閉位置PS4までの期間には開閉ユニットの扉の開閉速度を定速とする。第2の制御形態にも同様に適用可能である。
これによれば、サイドドア3(バックドア4)の動きと効果音との間に違和感を生じさせなくすることができる。
《第4の制御形態:扉の開閉動作中の異常検出に応答して異常を知らせる音声信号を生成》
図5には第4の制御形態として扉の開閉動作中の異常検出に応答して異常を知らせる音声信号を生成する動作がタイミングチャートで例示される。ここでは図2の動作の途中で異常が発生した場合を説明する。ドアモータ制御部30はモータ回転パルス信号12に基づいて開閉途上でドアの駆動負荷が過大又は過小になったか否かを検出することによって異常を判別する。例えば、モータ回転パルス信号12を計数したパルスカウント値がドアモータ5の目的回転速度に対して所定範囲から大きい方向に逸脱、又は小さい方向に逸脱した状態を検出することによって異常と判別する。上記大きい方への逸脱は過加速異常、小さい方への逸脱は過減速異常である。図5に従えば、モータ制御部30は時刻t3_1にドアの開閉途上で異常を判別すると、モータドライバ11を介してドアモータ5の駆動を停止させ、且つ、発音処理部31に異常通報用の音声データを用いてスピーカ16から緊急音を発生させる。例えば緊急音は高単音とされる。モータドライバ11を介する緊急停止までの慣性力による移動を少しでも少なくすること、或いはドアの挟み込みなどの解消を優先させる場合には、ドアモータの駆動停止までの短期間だけセーフティ信号13を活性化することによってドアモータを逆転させるようにしてもよい。
図6には図4の開閉動作と発音動作の連携制御に図5の緊急停止機能を追加したフローチャートが例示される。図4との相違点は、ドアの開閉開始後に上述のようにして開閉動作に異常があるか否かを判別する(S10)。異常がなければ図4と同様である。異常があれば、ドアの開閉動作を停止する制御を行うと共に、(S11)、異常通報警告のための音源データを選択する(S12)。選択した異常通報警告のための音源データはステップS4でPWM音声信号に変換されて(S4)、発音処理される(S5)。
上記開閉異常の判別結果に基づいて緊急音を発生させることにより、開閉動作の異常状態を容易に正常状態と区別可能になる。開閉ユニットの開閉動作における急激な開放、及び閉鎖時の挟み込みの双方に対して異常を知らせることができる。
《第5の制御形態:効果音の開閉位置に応じた周波数制御》
図7には効果音の開閉位置に応じた周波数制御によって開閉位置に応じた効果音を生成する第5の制御形態についてのタイミングチャートが例示される。図7では時刻t1〜t4の間に用いる音声データは一種類である点が図2の第1の制御形態と相違する。すなわち、時刻t1の閉鎖位置PSSで音源データをフェッチした後、時刻t2までは祖の音源データのPWM音声信号の周波数を低い周波数から前記高い周波数に変化させて音声を発生させ(Slow→High)る。時刻t2からt3の間は、時刻t2の周波数を維持して音声を発生させる。時刻t3から時刻t4の開放位置PSOまでは時刻t3の周波数から漸次低い周波数に変化させて音声を発生させる(High→Slow)。周波数制御は例えばPWM音声信号を生成するPWM変換に用いるクロック信号周波数を変化させることで簡単に実現することができる。この周波数制御は上記第2の制御形態乃至第4の制御形態にも適用可能であることは言うまでもない。特に図示はしないがサイドドア3(バックドア4)の開動作の場合も同様である。
第5の制御形態によれば音源データのアクセス回数を減らすことができ、この点でCPUの負担軽減に資することができる。また、必要な音源データの種類を減らすことができ、音源データ部32の縮小に資する事ができる。
《第6の制御形態:重力の加速度による開閉速度の影響に応じた音声信号の周波数制御》
図8には車両の傾きに応じた重力の加速度の影響による開閉速度の変化を考慮して効果音の周波数を制御する第6の制御形態についてのタイミングチャートが例示される。車両の傾きに応じてサイドドア3及びバックドア4の開動作が重力の加速度の影響を受けるか否かは、車両に搭載された図示を省略する加速度センサの出力をマイクロコンピュータ22がCANトランシーバ20などを介して受け取ることによって判別する。
図8の制御主体はCPUであり、換言すればCPU等によってその機能が実現されたドアモータ制御部30及び発音処理部31がその制御主体である。ドアの開動作(又は閉動作)が指示されるとCPUの制御によってドアの開動作(又は閉動作)を開始し(S1)、CPUは例えば0.1秒のような所定時間毎にドアの開閉位置を取得し(S2)、更に、ドアの開閉が車両の傾きに応じた重力の加速度の影響を受けないかを判別する(S20)。すなわち、上り坂又は下り坂においてドアを開閉すると、ドアの移動方向に対して重力の加速度の分力の向きは順方向又は逆方向になる。平地であればその影響はない。上記CANトランシーバ20などを介して受け取った加速度センサからの検出信号に基づいて車両の傾きを判別し、ドアの開閉が平地に対してその影響を受けないか否かを判別すればよい。
影響を受けないと判別されたときは、取得した位置情報に応じて音源データの標準データ処理と開閉動作の速度制御を行う(S21)。例えば、取得した位置情報が所定の位置情報であればその位置に応じた音源データを音源データ部32から選択し、位置情報による位置が音源データを選択した位置から進んでいるときはその位置に応じて当該音源データからデータ切り出しを行う。
ステップS3において影響を受けると判別されたときは、それによってドアの開閉完了が早くなるか否かの判別が行われる(S22)。すなわち、上記順方向であれば開閉完了が早くなり、上記逆方向であれば開閉完了が遅くなる。早くなると判別されたときは、ステップS2で取得した位置情報に応じて音源データの早用データ処理と開閉動作の速度制御を行う(S23)。例えば、取得した位置情報が所定の位置情報であればその位置に応じた早用音源データを音源データ部32から選択し、位置情報による位置が音源データの選択位置から進んでいるときはその位置に応じて当該音源データからデータ切り出しを行う。或いは取得した位置情報が所定の位置情報であればその位置に応じた音源データを音源データ部32から選択し、位置情報による位置が音源データの選択位置から進んでいるときはその位置に応じて当該音源データからデータ切り出しを行うと共に発音周波数を早用に設定する。ステップS22で遅くなると判別されたときは、ステップS2で取得した位置情報に応じて音源データの遅用データ処理と開閉動作の速度制御を行う(S24)。例えば、取得した位置情報が所定の位置情報であればその位置に応じた遅用音源データを音源データ部32から選択し、位置情報による位置が音源データの選択位置から進んでいるときはその位置に応じて当該音源データからデータ切り出しを行う。或いは取得した位置情報が所定の位置情報であればその位置に応じた音源データを音源データ部32から選択し、位置情報による位置が音源データの選択位置から進んでいるときはその位置に応じて当該音源データからデータ切り出しを行うと共に発音周波数を遅用に設定する。
CPUは選択した音源データから順次切り出されたデータをPWM回路を用いてPWM音声信号に変換し(S4)、変換されたPWM音声信号をアンプ10に与えてスピーカ16を駆動する(S5)。上記制御はドアの開閉終了が判別されるまで繰返され(S6)、ドアの開閉終了が判別されることによって一連の開閉動作の制御処理が終了される(S7)。
第6の制御形態によれば、下り坂や上り坂でサイドドア3(バックドア4)を動作させるときサイドドア3(バックドア4)の動きは重力の加速度による影響を受けて少し速くなったり遅くなったりする。この速度差に合わせて効果音又はその音声信号周波数を調整することによって、音声信号による効果音を車両の傾斜状態に応じた負荷の増減に容易に追従させることができる。
《第7の制御形態:時刻に応じて音声信号の音量を制御》
図9には図4の開閉動作と発音動作の連携制御に時刻に応じた音量制御を付加した第7の制御形態に係るタイミングチャートが例示される。図4との相違点は、ステップS1のドアの開閉開始後に時刻情報を取得し(S30)、それに基づいて現在時刻が深夜又は早朝の所定時刻帯であるか否かを判別する(S31)。前記時刻情報の取得は図示を省略するGPS(Global Positioning System)又はマイクロコンピュータに内蔵された時計回路などから取得することができる。ステップS31の判別結果が深夜又は早朝の所定時刻帯でなければ発音音量の設定を規定値(第1音量)とし(S32)、深夜又は早朝の所定時刻帯であれば発音音量の設定を規定値から下げた第2音量とする(S33)。第2音量は例えば第1音量の90%とされる。音量の設定を行った後は前記ステップS2乃至S7の処理を行う。
これによれば、効果音の深夜及び早朝における騒音対策になる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、開閉位置の判別はモータ回転パルス信号のパルス計数値に基づいて行う場合に限定されない。扉の位置を直接検出する位置センサによる検出結果を用いても良い。
ドアモータ制御部30はモータ回転パルス信号12に基づいて開閉途上でドアの駆動負荷が過大又は過小になったか否かを検出することによって異常を判別することに限定されない。インターバル毎のリミットスイッチと、当該インターバル単位でのタイマカウンタ動作とを用いて異常判別を行ってもよい。
前記開閉ユニットの過加速異常はドアの閉鎖位置から開放位置に向けた遷移途上の任意位置で検出するようにしてよく、また、過減速異常は開放位置から閉鎖位置に向けた遷移途上の任意位置で検出するようにしてよい。
開閉ユニットは、自動車のパワードアとしてのサイドドア3及びバックドア4に限定されず、自動車のパワーウインドウ、自動車のパワーサンルーフ、自動車のパワーシート、又は自動車の電動格納ドアミラーであってもよい。更に開閉ユニットは自動車に搭載されたユニットに限定されず、その他の車両、更には建物の自動ドア、エレベータのドアなど、各種開閉ユニットの開閉動作に適用することができる。
また、第6の制御形態における車両に作用する重力の加速度の向きに応ずる制御は、加速度センサからの検出結果に応じてステップS21,S23,S24の中から制御内容を選択する手法に限定されない。走行中における開閉も考慮する場合には、逐次加速度センサから検出した結果に応じて発音制御の制御形態、例えばその結果に応じた発音周波数の切替え態様を選択するように構成してもよい。
1 電子制御装置
2 ワゴン型自動車
3 サイドドア
4 バックドア
5 ドアモータ
10 プリドライバ
11 モータドライバ
12 モータ回転パルス信号
13 セーフティ信号
15 アンプ
16 スピーカ
20 CANトランシーバ
21 LINトランシーバ
22 マイクロコンピュータ
30 ドアモータ制御部
31 発音処理部
32 音源データ部

Claims (10)

  1. 開閉可能に設けられた開閉ユニットの開閉制御とこの開閉制御に伴う効果音の発音制御とを行う電子制御装置であって、
    ネットワークに接続されるトランシーバと、
    前記トランシーバに接続されるプログラム処理装置と、
    前記プログラム処理装置の制御に基づいて前記開閉ユニットの開閉駆動信号を生成する開閉ドライバと、
    前記プログラム処理装置の制御に基づいて前記効果音の音声信号を生成するアンプと、を有し、
    前記プログラム処理装置は、前記トランシーバから受け取った開閉操作指示にしたがって前記開閉ドライバから開閉駆動信号を出力すると共に前記アンプから音声信号を出力し、開閉ユニットの一連の開閉動作を通じて、開閉ユニットの開閉位置の検出を逐次行ない、検出した開閉位置に基づいて、その位置に応じた効果音の音声信号を生成する制御を行う、電子制御装置。
  2. 請求項1において、前記プログラム処理装置は、前記開閉ユニットの閉鎖位置から第1の開閉位置に到達するまでは音の調子を比較的速くアップテンポとし、前記第1の開閉位置から第2の開閉位置に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を徐々にアップテンポとし、前記第2の開閉位置から前記開閉ユニットの開放位置に到達するまでは音の調子を比較的速くスローテンポとし、また、前記開閉ユニットの開放位置から第3の開閉位置に到達するまでは音の調子を比較的速くアップテンポとし、前記第3の開閉位置から第4の開閉位置に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を徐々にスローテンポとし、前記第4の開閉位置から前記開閉ユニットの閉鎖位置に到達するまでは音の調子を比較的速くスローテンポとする、電子制御装置。
  3. 請求項1において、前記プログラム処理装置は、前記開閉ユニットの閉鎖位置から第1の開閉位置に到達するまでは音の調子を鈍重から比較的速く軽快とし、前記第1の開閉位置から第2の開閉位置に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を徐々に軽快とし、前記第2の開閉位置から前記開閉ユニットの開放位置に到達するまでは音の調子を軽快から比較的速く鈍重とし、また、前記開閉ユニットの開放位置から第3の開閉位置に到達するまでは音の調子を鈍重から比較的速く軽快とし、前記第3の開閉位置から第4の開閉位置に到達するまでは音の調子を一定とし又は音の調子を徐々に鈍重とし、前記第4の開閉位置から前記開閉ユニットの閉鎖位置に到達するまでは音の調子を比較的速く鈍重とする、電子制御装置。
  4. 請求項2又は3において、前記プログラム処理装置は、前記閉鎖位置から第1の開閉位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を徐々に速くし、前記第1の開閉位置から第2の開閉位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を一定とし、前記第2の開閉位置から前記開閉ユニットの開放位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を徐々に低速とし、また、前記開放位置から第3の開閉位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を徐々に速くし、前記第3の開閉位置から第4の開閉位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を一定とし、前記第4の開閉位置から前記開閉ユニットの閉鎖位置に到達するまでは前記開閉ユニットの開閉速度を徐々に低速とする、電子制御装置。
  5. 請求項2又は3において、前記第1の開閉位置は前記第4の開閉位置に等しく、前記第2の開閉位置は前記第3の開閉位置に等しい、電子制御装置。
  6. 請求項2又は3において、前記プログラム処理装置は、前記開閉ユニットの開閉位置の検出と共に開閉異常の検出を行ない、開閉異常を判別したときは異常を知らせる音声信号を生成する制御を行う、電子制御装置。
  7. 請求項6において、前記プログラム処理装置は、前記開閉異常として、閉鎖位置から開放位置に向けた遷移途上での前記開閉ユニットの過加速異常と、開放位置から閉鎖位置に向けた遷移途上での前記開閉ユニットの過減速異常との双方を検出する、電子制御装置。
  8. 請求項1において、前記プログラム処理装置は、前記開閉ユニットの開閉速度が重力の加速度の影響を受けるか否かを判別し、重力の加速度の影響によって開閉完了が早くなる場合はそれに応じて音声信号の周波数を高くし、逆に、重力の加速度の影響によって開閉完了が遅くなる場合はそれに応じて音声信号の周波数を低くする、電子制御装置。
  9. 請求項1において、前記プログラム処理装置は、現在時刻が深夜又は早朝の所定時刻帯であるか否かを判別し、所定時刻帯以外のときは前記音声信号の音量を第1音量にし、所定時刻帯のときは前記音声信号の音量を第1音量よりも小さな第2音量にする、電子制御装置。
  10. 請求項1において、前記開閉ユニットは、自動車のパワードア、自動車のパワーウインドウ、自動車のパワーサンルーフ、自動車のパワーシート、又は自動車の電動格納ドアミラーである、電子制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017088003A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 トヨタ車体株式会社 車両の音響装置

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