JP2014225946A - ワイヤハーネス用プロテクタ - Google Patents

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学 上里
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Abstract

【課題】互いに断面の形状や大きさが異なる電線束を確実に拘束することが可能なワイヤハーネス用プロテクタを提供する。
【解決手段】ワイヤハーネス用プロテクタは、電線束4の周囲に配置される保護壁30を有するプロテクタ本体10と、このプロテクタ本体10と一体につながる基端部22とその反対側の先端部24とを有する撓み可能な拘束部20と、を備える。プロテクタ本体10は、さらに、拘束部20の先端部24またはこれよりも基端部22側の部位を係止する拘束用係止部40と、拘束部20と反対の側から電線束4に対して接触可能な位置に形成され、電線束4の形状に対応して弾性変形してその弾発力により電線束4を拘束部20に押付ける補助拘束部50と、を有する。
【選択図】図10

Description

本発明は、ワイヤハーネスに外装されて当該ワイヤハーネスを構成する電線を保護するプロテクタに関するものである。
従来、ワイヤハーネスを保護するためのプロテクタとして、特許文献1に記載されるものが知られている。このプロテクタを図12に示す。図示のプロテクタ80は、プロテクタ本体82と、結束部材84と、を備える。プロテクタ本体82は、ワイヤハーネスを構成する複数の電線Wを収容可能な樋形状を有する。結束部材84は、可撓性を有する軟質の素材で帯状に形成され、前記プロテクタ本体に収容される複数の電線に巻き付けられることによりこれらの電線Wを結束するとともに当該プロテクタ本体82内の所定位置に固定する。
さらに、前記特許文献1には、図13に示すように、プロテクタ本体92と結束部94とが一体に形成されたプロテクタ90も開示されている。前記プロテクタ本体92は、底壁92cと左右の側壁92a,92bとを有する。前記結束部94は、一方の側壁92aの前端部分から上向きに長く延びる。他方の側壁92aには拘束用係止部96が設けられ、この拘束用係止部96は、前記結束部94が前記プロテクタ本体92内にセットされた電線に対して上側から拘束するように掛け渡された状態で当該結束部94の端部をその任意の位置で係止する。
特開平8−33156号公報
図13に示されるプロテクタ90では、プロテクタ本体92と結束部94との一体化により部品点数が削減される利点を有する一方、収容する電線束の断面が小さい場合、例えば前記電線束に含まれる本数が少ない場合や各電線の直径が小さい場合、にはその十分な拘束が困難となる欠点がある。このような場合、図13に示す結束部94の根元部分94aから拘束用係止部96に係止される部分に至るまでの当該結束部94の長さが最小になる位置で当該拘束用係止部96による係止を行ったとしても、当該結束部94と底壁92cとの間には相当の隙間(例えば電線束の両外側の隙間)が生じるため、当該電線束をきつく拘束することができない。電線束の不十分な拘束は、例えば自動車用ワイヤハーネスのように振動を受け易い環境下で使用される場合に当該振動に起因する当該電線の表面とプロテクタ本体との相対変位による摺接を許容して当該電線の磨耗損傷を進行させるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑み、互いに断面の形状や大きさが異なる電線束を確実に拘束することが可能なワイヤハーネス用プロテクタを提供することを目的とする。
本発明が提供するワイヤハーネス用プロテクタは、ワイヤハーネスに含まれる複数の電線からなる電線束を保護するものであって、前記電線束の少なくとも一部を覆うように当該電線束の周囲に配置される保護壁を有するプロテクタ本体と、このプロテクタ本体と一体につながる基端部とその反対側の先端部とを有するとともに前記電線束の形状に応じて撓み可能な可撓性を有する拘束部と、を備える。前記プロテクタ本体は、さらに、前記拘束部がこの拘束部と前記保護壁の少なくとも一部との間で前記電線束を拘束する状態で当該拘束部の先端部またはこれよりも基端部側の部位を係止する拘束用係止部と、前記拘束部と反対の側から前記電線束に対して接触可能な位置に形成され、当該電線束の形状に対応して弾性変形可能な形状を有してその弾発力により前記電線束を前記拘束部に押付ける補助拘束部と、を有する。
このワイヤハーネス用プロテクタでは、前記拘束部がプロテクタ本体の拘束用係止部に係止される状態で電線束を特定方向から拘束するのに加え、当該電線束の形状に応じて弾性変形する補助拘束部がその弾発力によって前記電線束を前記拘束部に押付けることにより、前記電線束を拘束することができる。すなわち、前記電線束の形状に応じた補助拘束部の弾性変形は、当該補助拘束部と前記拘束部との協働により十分な強さで拘束することが可能な電線束の形状の範囲を広げることができる。
前記保護壁が、前記電線束を互いに異なる複数の方向から覆う壁部を含んでいる場合、前記拘束部及び前記拘束用係止部は、前記拘束部が当該拘束部と前記壁部との間で前記電線束を拘束する状態で前記拘束用係止部が当該拘束部を係止する位置に設けられ、かつ、前記補助拘束部は前記壁部と前記電線束との間に介在するように配置されているものが、好適である。前記のように保護壁が互いに異なる複数の方向から前記電線束を覆う壁部を有する場合、その壁部と前記電線束との間に隙間が生じても当該壁部と前記電線束との間に前記補助拘束部が介在して当該電線束を前記壁部側から前記拘束部に押付けることにより、電線束の確実な拘束を可能にする。
例えば、前記壁部が、前記電線束を第1の方向から覆う第1壁部と前記電線束を前記第1の方向と異なる第2の方向から覆う第2壁部とを含んでいて第1及び第2壁部が互いに交差するようにつながっている場合、前記拘束部はその基端部が前記第1壁部と一体につながり、前記拘束用係止部は前記第2壁部につながっていて前記拘束部が当該拘束部と前記第1及び第2壁部との間で前記電線束を拘束する状態で当該拘束部を係止するものであり、前記補助拘束部は前記第1及び第2壁部が互いに交差する部分と前記電線束との間に介在するように前記第1及び第2壁部のうちの少なくとも一方と一体につながっているものが、好適である。前記のように第1及び第2壁部が互いに交差するものである場合、その交差する部分すなわちコーナー部分と前記電線束との間に隙間が生じ易いので、その交差する部分と前記電線束との間に前記補助拘束部が介在することは電線束の確実な拘束に有効である。
前記補助拘束部は、前記保護壁とそれぞれ一体につながる両端部を有して当該両端部同士の間に位置する中間部位が前記電線束の形状に応じて撓み変位するように弾性変形するものであってもよいし、前記保護壁と一体につながる基端部とその反対側の自由端部とを有して当該自由端部が前記電線束の形状に応じて撓み変位するように弾性変形するものであってもよい。
前記補助拘束部は、前記電線の軸方向について前記拘束部からオフセットした位置に設けられることが、好ましく、さらには、当該軸方向について前記拘束部の両側に隣接する位置にそれぞれ設けられることが、より好ましい。このように拘束部及び補助拘束部が前記軸方向に互いにオフセットするように配置されることは、前記拘束部と前記補助拘束部との協働による電線の拘束をより安定したものにする。
前記プロテクタ本体は、前記電線束を収容するための第1の電線束収容空間を囲むとともに、前記補助拘束部を含むかつ前記拘束部と一体につながる第1本体部と、前記第1の電線束収容空間よりも大きな断面を有する第2の電線束収容空間を囲む第2本体部と、を有するのが、好ましい。このプロテクタ本体は、第1本体部が囲む小さな収容空間内に収容された電線束を前記拘束部及び前記補助拘束部によって効率よく拘束することができる一方、第2本体部が囲む大きな収容空間内で前記電線の余長を吸収する(電線の弛みを許容する)ことが可能である。
以上のように、本発明によれば、ワイヤハーネスに含まれる複数本の電線を保護するプロテクタ本体と、前記電線を拘束する拘束部と、を一体に有し、かつ、前記電線の本数についてより広い範囲にわたって当該電線を当該拘束部により十分に拘束することが可能なワイヤハーネス用プロテクタが提供される。
本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネス用プロテクタの斜視図である。 前記ワイヤハーネス用プロテクタの平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 (a)は図2のIVA−IVA線断面図、(b)は同断面において小断面の電線束が収容されてこれに拘束部が巻き付けられた状態を示す図、(c)は同断面において大断面の電線束が収容されてこれに拘束部が巻き付けられた状態を示す図である。 前記ワイヤハーネス用プロテクタのプロテクタ本体に電線束が収容された状態を示す斜視図である。 図5に示される電線束に拘束部が巻き付けられた状態を示す斜視図である。 図5に示される電線束に拘束部が巻き付けられた状態を示す平面図である。 図5に示される電線束に拘束部が巻き付けられた状態を示す断面正面図である。 前記プロテクタ本体の開閉壁が閉じられた状態を示す斜視図である。 (a)は本発明の第2の実施の形態に係るワイヤハーネス用プロテクタの断面正面図、(b)は当該ワイヤハーネス用プロテクタのプロテクタ本体内に比較的断面積の小さい電線束が収容されてこれに拘束部が巻き付けられた状態を示す断面正面図、(c)は当該ワイヤハーネス用プロテクタのプロテクタ本体内に比較的断面積の大きい電線束が収容されてこれに拘束部が巻き付けられた状態を示す断面正面図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるワイヤハーネス用プロテクタの断面正面図である。 従来のワイヤハーネス用プロテクタを示す斜視図である。 従来のワイヤハーネス用プロテクタであってプロテクタ本体と結束部材とが一体に成形されたものを示す斜視図である。
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図9を参照しながら説明する。
この実施の形態に係るワイヤハーネス用プロテクタは、ワイヤハーネスに含まれる複数の電線2(図5〜図9)からなる電線束4を保護するものであって、プロテクタ本体10と拘束部20とを有し、これらが合成樹脂等により一体に成形されたものである。
前記プロテクタ本体10は、保護壁30を有する。この保護壁30は、前記電線束4の少なくとも一部を覆うように当該電線束4の周囲に配置されるものであり、この実施の形態では、底壁32と、一対の左側壁33及び右側壁34と、開閉壁36と、を一体に有する。
前記底壁32は、特定方向に延びる平板状をなす。前記左側壁33は、前記底壁32の幅方向(前記特定方向と直交する方向)の一方の縁部である左側縁部から立ち上がり、前記右側壁34は、前記底壁32の幅方向の他方の縁部である右側縁部から立ち上がる。すなわち、前記底壁32及び左右側壁33,34は特定方向に開口する(図1に示す姿勢で上向きに開口する)いわゆる樋形状をなし、その中に前記電線束4が前記底壁32の長手方向に沿う姿勢で収容されることが可能である。また、この実施の形態に係る左側壁33は、前側壁部33aと後側壁部33bとに分断されていてこれらの間に適当な幅をもつ隙間35を形成している。
前記開閉壁36は、前記樋形状の開口に対応する形状を有し、当該開口を開閉することが可能となるように前記左側壁33に連結されている。具体的に、前記開閉壁36は、前記前側壁部33aに対応する前開閉壁部36aと前記後側壁部33bに対応する後開閉壁部36bとに分割されており、前記前開閉壁部36aの左縁部がヒンジ部37を介して前記前側壁部33aの上端部に接続され、前記後開閉壁部36bの左縁部がヒンジ部38を介して前記後側壁部33bの上端部に接続されている。前記各ヒンジ部37,38は前記各壁32,33,34,36よりも薄肉で弾性的に撓み変形することが可能であり、その撓み変形により当該ヒンジ部37,38を支点とした前記開閉壁36の前記左側壁33に対する回動を可能にする。この回動により、前記開閉壁36は、図1〜図3に示すように前記電線束4の収容空間を上向きに開放する開き位置と図9に示すように当該収容空間を塞ぐ閉じ位置とに切換えられることが可能である。
前記右側壁34及び前記開閉壁36には、互いに係合することにより当該開閉壁を前記閉じ位置に保持する複数の係合部がそれぞれ形成されている。具体的に、前記開閉壁36の回動端部すなわち右縁部には、前記閉じ位置において下向きに突出する複数の爪部36cが形成され、前記右側壁34の上端部には、前記閉じ位置において前記各爪部36aをそれぞれ着脱可能に係止する複数の係止部34cが形成されている。
なお、以上の保護壁30についての説明は、底壁32が下側に位置して開閉壁36が上側に位置する姿勢を前提としているが、これは便宜上のものであって、本発明に係るプロテクタの使用状態での設置姿勢を限定する趣旨ではない。また、本発明に係る保護壁は必ずしも電線束をその全周にわたって包囲するものに限らず、例えば前記保護壁30において前記開閉壁36が省略されてもよい。
前記第1の実施の形態に係るプロテクタ本体10では、その前側部分が第1の電線束収容空間を囲む第1本体部11を構成し、後側部分が前記第1の電線束収容空間よりも大きな断面積を有する第2の電線束収容空間を囲む第2本体部12を構成している。具体的に、この実施の形態では、前記底壁32のうちの後側部分32bの幅寸法が前側部分32aの幅寸法よりも大きく、当該後側部分32bの右縁部が当該前側部分32aの右縁部よりも右側に突出した形状を有している。これに対応して前記右側壁34の途中部分には当該底壁32の幅方向に段差34aが与えられている。また、前記左側壁33の前側壁部33aと後側壁部33bとは前記第1本体部11において分断されている。換言すれば、前記隙間35は前記第1本体部11に形成されている。
前記拘束部20は、帯状をなし、前記電線束の軸方向と直交する方向に延びる姿勢で前記第1本体部11と一体につながる。この拘束部20は、前記電線束収容空間に収容される電線束4に対してその断面形状に応じて変形しながら当該電線束4にあてがわれることが可能な程度の可撓性を有し、そのあてがわれた状態で当該電線束4の拘束を行う。
具体的に、当該拘束部20は、前記底壁32と一体につながる基端部22と、その反対側の先端部24と、を有し、前記隙間35の幅よりも小さい幅を有する。前記基端部22は、前記底壁32の左縁部のうち前記左側壁33とつながっていない部位、すなわち、前記隙間35に対応する部位につながっている。拘束部20は、外力を受けない自然状態において図1〜図3に示すように底壁32と平行に延びる形状を有し、この状態から外力を受けることにより前記隙間35に入り込んで電線束4の側(図に示す姿勢では上側)に起きるように弾性変形することが可能である。また、この変形を容易にするために前記基端部22には他の部分よりも小さい厚みが与えられている。
一方、前記プロテクタ本体10は、前記保護壁30に加え、拘束用係止部40及び補助拘束部50を一体に有する。
前記拘束用係止部40は、前記右側壁34、具体的には当該右側壁34のうち前記第1本体部11を構成する部位であって前記拘束部20と対応する部位に一体に形成され、前記拘束部20が図4(b)(c)及び図6,図7に示すようにこの拘束部20と前記底壁32及び右側壁34との間で前記電線束4を拘束する状態で、当該拘束部20の先端部24または当該先端部24よりも基端部22側の部位を係止する。 この拘束用係止部40が前記拘束部20を係止する部位は、前記電線束4の断面形状に応じて、より詳しくは、前記拘束部20のうち前記電線束4にあてがわれて当該電線束4を拘束するのに必要な部位の長さに応じて、自由に選ぶことが可能である。
この実施の形態に係る拘束用係止部40は、図8に示すように、前記拘束部20のうち前記右側壁34から外側に導出された部位を上下から挟持する構造を有する。具体的に、当該拘束用係止部40は、下側挟持部42と、底壁32の幅方向と平行な方向に並ぶ一対の上側挟持部43,44と、を有し、各上側挟持部43,44の下面には下向きの係止突起46が形成されている。一方、帯状の拘束部20の外側面(図8では上側面)には当該拘束部20の長手方向に並ぶ複数の凹部(図8では便宜上当該長手方向に連続する凹部26として記載)が形成されており、これらの凹部のうちの任意の凹部が前記係止突起46に係合されることにより、拘束部20が電線束4を拘束する状態で前記拘束用係止部40に係止される。
前記補助拘束部50は、前記電線束4の断面形状、特にその大きさ、にかかわらず前記拘束部20による電線束4の拘束を確実にするために形成されたものである。すなわち、前記拘束部20は、前記拘束用係止部40に係止されることにより、当該拘束部20と底壁32及び右側壁34との間に電線束4を拘束するものであるが、特に電線束4の断面が小さい場合は、前記拘束部20の拘束にかかわらず前記電線束4と両壁32,34の交差部分(コーナー部分)との隙間が大きくなり、この隙間のために当該電線束4のプロテクタ本体10内での相対変位を規制することが困難になる。このような相対変位はプロテクタの内側面と電線2の外周面との摺接を顕著にしてその磨耗損傷を促進する。
前記補助拘束部50は、このような電線束4の断面の大小や形状にかかわらず前記拘束を確実にするため、前記拘束部20と反対の側から前記電線束4に対して接触可能な位置に形成され、かつ、当該電線束4の形状に対応して弾性変形可能な形状を有してその弾発力により前記電線束4を前記拘束部20に押付ける。
具体的に、この実施の形態に係る補助拘束部50は、前記拘束部20と同じ帯状をなし、前記電線束4と前記底壁32及び右側壁34との間に介在するように配置される。当該補助拘束部50の両端部のうちの一方の端部52は、前記電線束4を第1の方向から覆う(この実施の形態では下側から覆う)第1壁部である底壁32と一体につながり、他方の端部54は、前記電線束4を前記第1の方向と異なる第2の方向から覆う(この実施の形態では向かって右側から覆う)第2壁部である右側壁34と一体につながる。
前記両端部52,54の間の中間部分は、図3及び図4(a)に示すように、内向き(底壁32と右側壁34との交差部分であるコーナー部から離れる向き)に膨らむ自然形状を有し、かつ、第1本体部11に収容される電線束4によって外向きに弾性変形させられ、かつ、その電線束4の断面の形状及び大きさによってその弾性変形の度合いが変わるような形状を有する。具体的に、この実施の形態に係る補助拘束部50は、内向きに凸となる2つの角部55,56を有し、図4(b)に示すように比較的断面の小さい電線束4が収容されるときには前記角部55,56のうちの下側の角部55が延びる(その角度が増大するように)弾性変形させられる一方、図4(c)に示すように比較的断面の大きな電線束4が収容されるときには前記両角部55,56が延ばされて全体的に外向きに膨らむ形状に弾性変形させられることが可能な形状を有する。
この実施の形態に係る補助拘束部50は、前記電線束4の軸方向について前記拘束部20からオフセットした位置、具体的には、当該軸方向について前記拘束部20の両側つまり前後両側に隣接する位置、にそれぞれ形成されている。このように、前記拘束部20及び前記補助拘束部50は全て前記プロテクタ本体10のうちの第1本体部11に集中して配置されている。
次に、このワイヤハーネス用プロテクタの作用について説明する。
まず、図1〜図3に示すように開閉壁36が開き位置にある状態で、特定方向に(図では上向きに)開放された電線束収容空間内に電線束4が収容される(図5)。さらに、この状態で拘束部20がその自然姿勢から起こされ、底壁32及び右側壁34と反対の側から前記電線束4の外周面に沿うように当該電線束4にあてがわれる。その先端部24は拘束用係止部40の下側挟持部42と上側挟持部43,44との間に挿通されるようにして当該拘束用係止部40の外側に導出され、当該先端部24またはこれよりも基端部22よりの部位が前記拘束用係止部40に係止される。この係止される部位は、前記拘束部20が前記電線束4を拘束するように、すなわち当該電線束4に強く接触するように、選択される。その後、開閉壁36が閉じ位置まで回動するように操作され、その爪部36cが右側壁34の係止部34cにそれぞれ係合されることにより、当該開閉蓋36が閉じ位置に保持され、これにより電線束4へのプロテクタの装着が完了する。
ここで、前記拘束部20が前記電線束4に押付けられる際、当該電線束4を挟んで当該拘束部20と反対の側に位置する補助拘束部50は前記拘束部20の押付けにより変位する電線束4と圧接して弾性変形させられ、その弾発力によって当該電線束4を押し返すこと、すなわち当該電線束4を前記拘束部20に押付けることにより、当該電線束4の拘束を確実にする。しかも、この補助拘束部50は当該電線束4の断面形状及び大きさに応じて弾性変形することが可能であるため、確実に拘束することが可能な電線束4の断面形状及び大きさの範囲を飛躍的に広げることができる。
仮に前記補助拘束部50がないとすると、前記電線束4の断面が小さい場合、前記拘束部20をいくら締め込んでも当該電線束4と底壁32及び右側壁34との間には隙間が残るので、当該電線束4を効果的に拘束することができないのに対し、当該底壁32及び右側壁34側に位置する補助拘束部50の存在は、前記電線束4の断面形状にかかわらずその拘束を確実にする。具体的に、前記補助拘束部50は、前記電線束4の断面が比較的小さいときは、図4(b)に示すようにその角部55が延びる程度に軽く変形し、前記電線束4の断面が比較的大きいときは図4(c)に示すように両角部55,56が延びながら全体が外向きに膨らむように著しく変形する。いずれの場合も、補助拘束部50は、その弾発力によって前記電線束4を前記拘束部20に強く押付けることができ、これにより、プロテクタに対する電線束4の相対変位を効果的に抑制して当該相対変位に起因する電線2の磨耗損傷を抑止することができる。
このような効果を得るための補助拘束部の形状は前記のものに限られない。例えば、第2の実施の形態として図10(a)〜(c)に示すプロテクタの補助拘束部60によっても前記と同様の効果を得ることが可能である。この補助拘束部60は、前記補助拘束部50と同様に両端部を有し、そのうちの下側の端部は前記端部52と同様に底壁32と一体につながる基端部62を構成するが、上側の端部は右側壁34から分離して当該右側壁34に近づく向きに撓み変位可能な自由端部64を構成している。
この補助拘束部60は、図10(b)に示すように比較的断面の小さい電線束4が収容されるときには前記自由端部64が小さく撓むように弾性変形し、同図(c)に示すように比較的断面の大きい電線束4が収容されるときには前記自由端部64が大きく撓むように弾性変形する。いずれの場合も、その弾発力によって前記電線束4を拘束部20に押付けることにより、当該電線束4の確実な拘束を保証する。
前記補助拘束部50,60の配設位置、特に電線束4の軸方向についての配設位置も、自由に設定可能である。しかし、前記のように補助拘束部50,60が前記軸方向について前記拘束部20からオフセットした位置に設けられることは、当該拘束部20と補助拘束部50または60との協働による電線束4の拘束をより安定したものにすることができる。特に、前記のように電線束4の軸方向について前記拘束部20の両側に隣接する位置にそれぞれ補助拘束部50または60が設けられることは、前記電線束4の拘束をさらに安定させることができる。
前記プロテクタ本体10の全体形状も、仕様に応じて自由に設定可能であり、例えば均一な断面形状を有する単純な筒状(角筒や円筒)をなしてもよい。しかし、図1に示されるように、当該プロテクタ本体10が第1の電線束収容空間を囲む第1本体部11と前記第1の電線束収容空間よりも大きな断面積を有する第2の電線束収容空間を囲む第2本体部12とを有していて当該第1本体部11に前記拘束部20及び補助拘束部50(または60)が集中配置されることは、第1本体部11が囲む小さな第1の電線束収容空間に収容される電線束4を前記拘束部20及び前記補助拘束部50または60によって効率よく拘束しながら第2本体部12が囲む大きな第2の電線束収容空間内で当該電線束4に含まれる電線2の余長を吸収する(電線2の弛みを許容する)ことを可能にする。
また、本発明において、前記隙間35は必ずしも要さず、例えば長手方向すなわち電線2の軸方向の全域にわたって連続する保護壁の内側に拘束部及び補助拘束部が形成されていてもよい。あるいは、図13に示すようにプロテクタの長手方向の端部に拘束部が設けられてもよい。ただし、前記のように前側壁部33aと後側壁部33bとで挟まれる隙間35内に拘束部20が設けられると、当該拘束部20が電線束4に引き連れられてその軸方向に変位するのを前記前側壁部33aまたは後側壁部33bによって規制することができる利点がある。
本発明において、保護壁の形状も自由に設定可能である。例えば、前記拘束部20と反対の側で前記電線束4を囲む壁部は、前記のような平板状の底壁32及び右側壁34にて構成されたものに限らず、例えば、第3の実施の形態として図11に示すように、底壁32から右側壁34にかけて連続する円弧状の断面を有する壁部39であってもよい。
2 電線
4 電線束
10 プロテクタ本体
11 第1本体部
12 第2本体部
20 拘束部
22 拘束部の基端部
24 拘束部の先端部
30 保護壁
32 底壁(第1壁部)
33 左側壁
34 右側壁(第2壁部)
36 開閉壁
39 壁部
40 拘束用係止部
50 補助拘束部
52,54 補助拘束部の端部
60 補助拘束部
62 補助拘束部の基端部
64 補助拘束部の自由端部

Claims (8)

  1. ワイヤハーネスに含まれる複数の電線からなる電線束を保護するワイヤハーネス用プロテクタであって、
    前記電線束の少なくとも一部を覆うように当該電線束の周囲に配置される保護壁を有するプロテクタ本体と、
    このプロテクタ本体と一体につながる基端部とその反対側の先端部とを有するとともに前記電線束の形状に応じて撓み可能な可撓性を有する拘束部と、を備え、
    前記プロテクタ本体は、さらに、前記拘束部がこの拘束部と前記保護壁の少なくとも一部との間で前記電線束を拘束する状態で当該拘束部の先端部またはこれよりも基端部側の部位を係止する拘束用係止部と、前記拘束部と反対の側から前記電線束に対して接触可能な位置に形成され、当該電線束の形状に対応して弾性変形可能な形状を有してその弾発力により前記電線束を前記拘束部に押付ける補助拘束部と、を有する、ワイヤハーネス用プロテクタ。
  2. 請求項1記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、前記保護壁は、前記電線束を互いに異なる複数の方向から覆う壁部を含み、前記拘束部及び前記拘束用係止部は、前記拘束部が当該拘束部と前記壁部との間で前記電線束を拘束する状態で前記拘束用係止部が当該拘束部を係止する位置に設けられ、かつ、前記補助拘束部は前記壁部と前記電線束との間に介在するように配置されている、ワイヤハーネス用プロテクタ。
  3. 請求項2記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、前記壁部は、前記電線束を第1の方向から覆う第1壁部と前記電線束を前記第1の方向と異なる第2の方向から覆う第2壁部とを含んでいて第1及び第2壁部が互いに交差するようにつながり、前記拘束部はその基端部が前記第1壁部と一体につながり、前記拘束用係止部は前記第2壁部につながっていて前記拘束部が当該拘束部と前記第1及び第2壁部との間で前記電線束を拘束する状態で当該拘束部を係止するものであり、前記補助拘束部は前記第1及び第2壁部が互いに交差する部分と前記電線束との間に介在するように前記第1及び第2壁部のうちの少なくとも一方と一体につながっている、ワイヤハーネス用プロテクタ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、前記補助拘束部は、前記保護壁とそれぞれ一体につながる両端部を有して当該両端部同士の間に位置する中間部位が前記電線束の形状に応じて撓み変位するように弾性変形する、ワイヤハーネス用プロテクタ。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、前記補助拘束部は、前記保護壁と一体につながる基端部とその反対側の自由端部とを有して当該自由端部が前記電線束の形状に応じて撓み変位するように弾性変形する、ワイヤハーネス用プロテクタ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、前記補助拘束部は、前記電線の軸方向について前記拘束部からオフセットした位置に設けられる、ワイヤハーネス用プロテクタ。
  7. 請求項6記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、前記補助拘束部は、前記電線の軸方向について前記拘束部の両側に隣接する位置にそれぞれ設けられる、ワイヤハーネス用プロテクタ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のワイヤハーネス用プロテクタであって、前記プロテクタ本体は、前記電線束を収容するための第1の電線束収容空間を囲むとともに、前記補助拘束部を含むかつ前記拘束部と一体につながる第1本体部と、前記第1の電線束収容空間よりも大きな断面を有する第2の電線束収容空間を囲む第2本体部と、を有する、ワイヤハーネス用プロテクタ。
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