JP2014225517A - 研磨用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】PRAMデバイスなどで使用する例えばゲルマニウム(Ge)−アンチモン(Sb)−テルル(Te)合金などの相変化化合物の研磨速度および研磨選択性を向上させうる手段を提供する。【解決手段】3個以上のヒドロキシ基を有する有機化合物と、相変化化合物の少なくとも1つの成分に対してキレート作用を有する剤および脆性膜形成剤の少なくとも一方と、酸化剤と、を含む、研磨用組成物と、それを用いる研磨方法、研磨工程を含む製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、研磨用組成物に関し、より詳細には、相変化化合物を有する研磨対象物の研磨に適した研磨用組成物に関する。
PRAM(相変化ランダムアクセスメモリ)デバイス(オボニックメモリデバイスまたはPCRAMデバイスとしても知られている)には、電子記憶用途のための絶縁性非晶質相と導電性結晶性相とを電気的に切り換えることができる相変化材料(PCM)が利用される。これらの用途に適した典型的な相変化材料には、長周期型周期表の第16族元素(カルコゲニド、例えば、TeまたはPo)および第15族元素(例えば、Sb)が、In、Ge、Ga、Sn、またはAgなどの1種または複数種の金属元素との組合せで利用される。特に有用な相変化材料は、ゲルマニウム(Ge)−アンチモン(Sb)−テルル(Te)合金(GST合金)である。これらの材料は、加熱/冷却速度、温度、および時間に依存して、物理的状態を可逆的に変化させ得る。他の有用な合金には、インジウムアンチモナイト(InSb)が含まれる。PRAMデバイス中の記憶情報は、物理的に異なった相または状態の導電特性により、損失を最小にして保存される。
半導体基材(例えば集積回路)の金属含有表面を研磨する方法としては、化学的機械的研磨(CMP)が知られている。CMPで用いられる研磨用組成物は、典型的には、砥粒、酸化剤、錯化剤等を含有して効果的にエッチングを利用して研磨する。
このようなCMPは、相変化材料を使用する記憶デバイスを製作するために利用することができる。しかしながら、銅(Cu)またはタングステン(W)のような単一の成分からなる従来の金属層とは異なり、研磨される相変化材料は、硫黄(S)、セリウム(Ce)、ゲルマニウム(Ge)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、銀(Ag)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ガリウム(Ga)などが特定の割合で混合されてなり、多くの相変化材料(例えば、GST)の物理的性質は、PCMチップ中で利用される他の材料と比較して「軟質」である点など、従来の金属層の材料の特性と異なるため、現行の金属含有表面を研磨するための研磨用組成物をそのまま適用することは困難であった。
このような状況の中、相変化化合物を有する研磨対象物の研磨に適した研磨用組成物について種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、砥粒および窒素化合物を含む相変化化合物を有する研磨対象物の研磨を目的とした研磨用組成物が開示されている。また、特許文献2には、砥粒、鉄イオンまたは鉄キレート錯体を含む相変化化合物を有する研磨対象物の研磨を目的とした研磨用組成物が開示されている。
特開2009−016821号公報 特開2009−016829号公報
しかしながら、上記特許文献1および2に記載の技術では、相変化化合物の研磨速度が不十分であり、改良が望まれていた。また、上記特許文献1および2に記載の技術では、絶縁膜等の相変化化合物以外の材料の研磨速度も高いことから、相変化化合物以外の材料の研磨速度に対する相変化化合物の研磨速度の比、すなわち研磨選択性が不十分であるという問題もあった。
そこで、本発明は、相変化化合物を含む研磨対象物を研磨する用途で用いられる研磨用組成物において、相変化化合物の研磨速度および研磨選択性を向上させうる手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者は鋭意研究を積み重ねた。その結果、3個以上のヒドロキシ基を有する有機化合物と、相変化化合物の少なくとも1つの成分に対してキレート作用を有する剤および脆性膜形成剤の少なくとも一方と、酸化剤と、を含む研磨用組成物により、上記課題が解決されうることを見出した。そして、上記知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、3個以上のヒドロキシ基を有する有機化合物と、相変化化合物の少なくとも1つの成分に対してキレート作用を有する剤および脆性膜形成剤の少なくとも一方と、酸化剤と、を含む研磨用組成物である。
本発明によれば、相変化化合物の研磨速度および研磨選択性が向上した研磨用組成物が提供される。
本発明は、3個以上のヒドロキシ基を有する有機化合物と、相変化化合物の少なくとも1つの成分に対してキレート作用を有する剤および脆性膜形成剤の少なくとも一方と、酸化剤とを含む、研磨用組成物である。このような構成とすることにより、相変化化合物の研磨速度および研磨選択性が向上した研磨用組成物となる。
本発明の研磨用組成物を用いることにより上記のような効果が得られる詳細な理由は不明であるが、以下のようなメカニズムが推測される。なお、以下のメカニズムでは、相変化化合物として、ゲルマニウム(Ge)−アンチモン(Sb)−テルル(Te)合金(以下、単にGST合金とも称する)を例にとり、説明する。
まず、酸化剤がGST合金に対して作用し、GST合金の構成成分であるゲルマニウム(Ge)、アンチモン(Sb)、およびテルル(Te)が酸化される。酸化された金属表面では、さらに水和によって表面水酸基が生成する。この表面水酸基に対して、有機化合物中のヒドロキシ基が脱水縮合して結合し、より研磨されやすい表面になるものと考えられる。脱水縮合は、1分子内により多くのヒドロキシ基を有する有機化合物において起こりやすいため、3個以上のヒドロキシ基を有する有機化合物の添加により、GST合金の研磨速度が上昇しやすいものと考えられる。
また、該有機化合物は、砥粒の電気伝導度を上げる作用はないので、砥粒の機械的な研磨作用を変化させない。よって、絶縁膜の研磨速度は変化せず、GST合金(相変化化合物)の研磨選択性がより向上した研磨用組成物となる。
なお、上記メカニズムは推測によるものであり、本発明は上記メカニズムに何ら限定されるものではない。
以下、本発明の研磨用組成物の構成について、詳細に説明する。
[研磨対象物]
本発明の研磨用組成物は、相変化化合物を含む研磨対象物を研磨する用途で使用される。相変化化合物は、PRAM(相変化ランダムアクセスメモリ)デバイス(オボニックメモリデバイスまたはPCRAMデバイスとしても知られている)において、電子記憶用途のための絶縁性非晶質相と導電性結晶性相とを電気的に切り換えることができる材料として利用されるものである。このような用途に適した相変化化合物としては、長周期型周期表の第16族元素(カルコゲニド、例えば、テルル(Te)またはポロニウム(Po))、および第15族元素(例えば、アンチモン(Sb))と、インジウム(In)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、および銀(Ag)などの1種または複数種の金属元素との組合せが利用される。特に有用な相変化化合物は、ゲルマニウム(Ge)−アンチモン(Sb)−テルル(Te)合金(GST合金)である。
研磨対象物は、相変化化合物以外の材料を含んでもよく、その材料としては、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)、SiN(窒化ケイ素)等、絶縁膜として用いられるケイ素を含有する材料が挙げられる。
[3個以上のヒドロキシ基を有する有機化合物]
本発明に係る研磨用組成物は、3個以上のヒドロキシ基を有する有機化合物(以下、単に有機化合物とも称する)を含む。該有機化合物は、相変化化合物の表面に形成されるヒドロキシ基と脱水縮合することにより結合し、相変化化合物の表面の研磨性を向上させる。
当該有機化合物の具体的な例としては、例えば、ポリグリシドール、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタトリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコール;ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール;グルコース、フルクトース、マンノース、インドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、スクロース、ラクトース、アロース、アピオース、プシコース、アルトロース、アラビノース、リブロース、リボース、デオキシリボース、フコース、キシロース、キシルロース、リキソース、イドース、トレオース、エリトルロース、エリトロース、ラムノース、セロビオース、コージビオース、ニゲロース、ソホロース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、イソトレハロース、ラミナリビオース、ゲンチオビオース、パラチノース、コリオース、セドヘプツロース、グリチルリチン、ステビオシド、モグロシド、シュウクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース、ラクトスクロース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、スクラロース、デキストリン、シクロデキストリン、グルコサミン、マンノサミン、ガラクトサミン、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルマンノサミン、N−アセチルガラクトサミン等の糖類;グルクロン酸、ガラクツロン酸等の糖酸;アスコルビン酸、グルクロノラクトン、グルコノラクトン;モナチン、モネリン、クルクリン;デンプン、グリコーゲン、アミロース、アミロペクチン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマー等が挙げられる。さらに、これら例示化合物の部分エーテル化物や部分エステル化物等の誘導体、あるいはこれら例示化合物の塩も好適である。
これらの中でも、グリセリン、ポリグリセリン、エリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、キシリトール、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、スクロース、ラクトース、アロース、アピオース、プシコース、リブロース、リボース、キシルロース、エリトルロース、エリトロース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、イソトレハロース、ラクトスクロース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、スクラロース、デキストリン、シクロデキストリン、グルコサミン、ガラクトサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸、アスコルビン酸、グルクロノラクトン、グルコノラクトン、デンプン、グリコーゲン、アミロース、アミロペクチン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース、アルギン酸ナトリウム、およびポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、グリセリン、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、キシリトール、グルコース、フルクトース、トレハロース、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、セルロース、およびポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
これら有機化合物は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
研磨用組成物中の有機化合物の含有量の下限は、0.01重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることがより好ましい。有機化合物の含有量が多くなるにつれて、相変化化合物の研磨速度および研磨選択性を向上することができる。
また、研磨用組成物中の有機化合物の含有量の上限は、10重量%以下であることが好ましく、7.5重量%以下であることがより好ましい。有機化合物の含有量が少なくなるにつれて、研磨用組成物自体の取り扱いを容易にし、また組成物の製造コストを抑制することができる。
[キレート作用を有する剤、脆性膜形成剤]
本発明の研磨用組成物は、相変化化合物に含まれる少なくとも1つの成分に対してキレート作用を有する剤および脆性膜形成剤の少なくとも一方を含む。これらの剤は、相変化化合物の表面に作用することにより、研磨速度をより高める働きをする。
〔キレート作用を有する剤〕
本発明の研磨用組成物には、相変化化合物に含まれる少なくとも1つの成分に対してキレート作用を有する剤を含有させることができる。当該キレート作用を有する剤は、相変化化合物表面と錯形成して、水溶性錯体を形成することにより、相変化化合物の表面を化学的にエッチングする作用を有し、研磨用組成物による研磨速度を向上させる働きをする。
使用可能なキレート作用を有する剤は、例えば、有機酸、アミノ酸、ニトリル化合物、およびこれら以外のキレート剤などが用いられる。有機酸の具体例としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。有機酸の代わりにまたは有機酸と組み合わせて、有機酸のアルカリ金属塩などの塩を用いてもよい。
アミノ酸の具体例としては、グリシン、α−アラニン、β−アラニン、N−メチルグリシン、N,N−ジメチルグリシン、2−アミノ酪酸、ノルバリン、バリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、サルコシン、オルニチン、リシン、タウリン、セリン、トレオニン、ホモセリン、チロシン、ビシン、トリシン、3,5−ジヨード−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−アラニン、チロキシン、4−ヒドロキシ−プロリン、システイン、メチオニン、エチオニン、ランチオニン、シスタチオニン、シスチン、システイン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−システイン、4−アミノ酪酸、アスパラギン、グルタミン、アザセリン、アルギニン、カナバニン、シトルリン、δ−ヒドロキシ−リシン、クレアチン、ヒスチジン、1−メチル−ヒスチジン、3−メチル−ヒスチジン、トリプトファンなどが挙げられる。
ニトリル化合物の具体例としては、例えば、アセトニトリル、アミノアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル等が挙げられる。
これら以外のキレート剤の具体例としては、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンスルホン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
これらキレート作用を有する剤の中でも、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、クエン酸などの有機酸類;グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、フェニルアラニン、プロリン、リシン、タウリン、ビシン、トリシン、システイン、メチオニン、シスチン、システイン酸、アスパラギン酸、4−アミノ酪酸、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、ヒスチジン、トリプトファンなどのアミノ酸;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル化合物;イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸が特に好ましい。
これらキレート作用を有する剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
研磨用組成物中のキレート作用を有する剤の含有量の下限は、0.01重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることがより好ましい。キレート作用を有する剤の含有量が多くなるにつれて、相変化化合物へのエッチング効果が増す。その結果、研磨用組成物による研磨速度がより向上する。
一方、研磨用組成物中のキレート作用を有する剤の含有量の上限は、10重量%以下であることが好ましく、8重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることがさらに好ましい。キレート作用を有する剤の含有量が少なくなるにつれて、相変化化合物に対する過剰なエッチングが起こりにくくなる。その結果、過剰な研磨を抑制することができる。
〔脆性膜形成剤〕
本発明の研磨用組成物に含まれうる脆性膜形成剤は、相変化化合物表面と化学結合して不溶性の脆性膜を形成する。当該脆性膜とは、相変化化合物と脆性膜形成剤とが化学結合することによって生成する不溶性の膜を指し、相変化化合物自体よりも脆くなった膜のことである。ここでいう化学結合とは、共有結合、イオン結合、水素結合、分子間力による結合等である。その脆性膜を砥粒で機械的に研磨することで、高い研磨速度が得られる。脆性膜形成剤の例としては、飽和モノカルボン酸、リン酸化合物、アミン、アンモニウム化合物等が挙げられる。
飽和モノカルボン酸の例としては、例えば、酢酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、グリコール酸、グルコン酸、サリチル酸、イソニコチン酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ヒドロアンゲリカ酸、カプロン酸、2−メチルペンタン酸、4−メチルペンタン酸、2,3−ジメチルブタン酸、2−エチルブタン酸、2,2−ジメチルブタン酸、3,3−ジメチルブタン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸が挙げられる。飽和モノカルボン酸の炭素数は、2〜6が好ましく、2〜4がより好ましい。炭素数が2〜6の飽和モノカルボン酸としては、相変化化合物表面と錯形成して不溶性の脆性膜を形成しやすく、その結果として高い研磨速度が得られるという観点から、酢酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、グリコール酸、グルコン酸、サリチル酸、イソニコチン酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ヒドロアンゲリカ酸、カプロン酸、2−メチルペンタン酸、4−メチルペンタン酸、2,3−ジメチルブタン酸、2−エチルブタン酸、2,2−ジメチルブタン酸および3,3−ジメチルブタン酸からなる群より選択される少なくとも1種の化合物が好ましい。上記飽和モノカルボン酸は、塩の形態であってもよい。また、上記飽和モノカルボン酸は、単独でもまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記リン酸化合物は、例えば、リン酸、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ホスフィンスルフィド、ジホスファンなどの化合物およびそのハロゲン化物、ホスホニウム塩、ホスホン酸、ホスフィン酸およびこれらの誘導体等が挙げられる。相変化化合物表面と錯形成して不溶性の脆性膜を形成しやすく、その結果として高い研磨速度が得られるという観点から、リン酸、ホスフィン酸およびホスホン酸が好ましく、より具体的には、リン酸、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1,−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸、フェニルホスホン酸、およびホスフィン酸なる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。上記有機リン化合物は、塩の形態であってもよい。また、上記有機リン化合物は、単独でもまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、アミンは、脂肪族アミンであっても芳香族アミンであってもよい。また、置換アミンであってもよいし非置換アミンであってもよい。中でも、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、またはヒドロキシアリール基を有するアミンが好ましい。アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、2−エチルヘキシル基、テトラデシル基、オクタデシル基、イコシル基等が挙げられる。ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアリール基の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ベンジルアルコール、またはフェノールに由来する基等が挙げられる。使用されるアミンの具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、シクロヘキシルアミンなどの脂肪族第1級アミンや、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジ−tert−ブチルアミンなどの脂肪族第2級アミンや、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンなどの脂肪族第3級アミンや、ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのその他の鎖状アミンや、ピリジン、ピペラジンなどの環式アミン等が挙げられる。2種類以上のアミンを組み合わせて用いてもよい。
アンモニウム化合物の具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウムなどの4級アンモニウム化合物や、水酸化アンモニウム(アンモニア水)、アンモニウム、アンモニウム塩などが挙げられる。アンモニウムはアンモニウムイオンとして研磨用組成物中で存在する。アンモニウムイオンは、相変化化合物との間で特に容易に錯形成する。アンモニウム塩の酸成分は、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、ホウ酸などの無機酸に由来するものであってもよい。あるいは、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などの脂肪酸、安息香酸、フタル酸などの芳香族カルボン酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、有機スルホン酸、有機ホスホン酸などのその他の有機酸に由来するものであってもよい。2種類以上のアンモニウム化合物を組み合わせて用いてもよい。
これら脆性膜形成剤の中でも、酢酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、プロピオン酸、サリチル酸、イソニコチン酸、リン酸、HEDP、ホスホン酸、ホスフィン酸、フェニルホスホン酸、ホスフィン酸、水酸化アンモニウムが好ましい。
研磨用組成物中の脆性膜形成剤の含有量の下限は、0.001重量%以上であることが好ましく、0.01重量%以上であることがより好ましく、0.1重量%以上であることがさらに好ましい。脆性膜形成剤の含有量が多くなるにつれて、研磨速度が高くなるため好ましい。
研磨用組成物中の脆性膜形成剤の含有量の上限は、10重量%以下であることが好ましく、8重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることがさらに好ましい。脆性膜形成剤の含有量が少なくなるにつれて、製造コストを下げることができるため好ましい。
上記キレート作用を有する剤および上記脆性膜形成剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、キレート作用を有する剤と脆性膜形成剤とを併用してもよい。なお、上記の化合物の例示から明らかなように、化合物の種類によっては、1種類でキレート作用を有する剤と脆性膜形成剤との両方の働きを持つものもある。
[酸化剤]
本発明に係る研磨用組成物は、酸化剤を含む。研磨用組成物中に含まれる酸化剤は、相変化化合物の表面を酸化する作用を有し、研磨速度を向上させる。
使用可能な酸化剤は、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸カリウム、硝酸、硝酸鉄、過塩素酸、次亜塩素酸、フェリシアン化カリウム、過硫酸アンモニウム、オゾン水などが挙げられ、これらの中でも、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸およびオゾン水が好ましく、過酸化水素が特に好ましい。これら酸化剤は、単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。中でも過硫酸塩および過酸化水素が好ましく、特に好ましいのは過酸化水素である。
研磨用組成物中の酸化剤の含有量の下限は、0.1重量%以上であることが好ましく、0.3重量%以上であることがより好ましい。酸化剤の含有量が多くになるにつれて、相変化化合物を含む研磨対象物の研磨速度がより向上する。
研磨用組成物中の酸化剤の含有量の上限は、10重量%以下であることが好ましく、5重量以下であることがより好ましい。酸化剤の含有量が少なくなるにつれて、研磨用組成物のコストを抑えることができることに加え、研磨使用後の研磨用組成物の処理、すなわち廃液処理の負荷を軽減することができる。また、酸化剤による相変化化合物の過剰な酸化が起こりにくくなり、過度な研磨を抑制することができる。
[他の成分]
本発明の研磨用組成物は、必要に応じてさらに、水、砥粒、金属防食剤、研磨促進剤、界面活性剤、オキソ酸、防腐剤、防カビ剤、還元剤、水溶性高分子、難溶性の有機物を溶解するための有機溶媒等の他の成分をさらに含んでもよい。以下、好ましい他の成分である水、砥粒、金属防食剤、界面活性剤、防腐剤、および防カビ剤について説明する。
〔水〕
本発明の研磨用組成物は、砥粒を分散または溶解するための分散媒または溶媒として水を含むことが好ましい。他の成分の作用を阻害することを抑制するという観点から、不純物をできる限り含有しない水が好ましく、具体的には、イオン交換樹脂にて不純物イオンを除去した後、フィルタを通して異物を除去した純水や超純水、または蒸留水が好ましい。
〔砥粒〕
本発明の研磨用組成物は、砥粒を含有してもよい。砥粒は、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子のいずれであってもよい。無機粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、セリア、チタニアなどの金属酸化物からなる粒子、ならびに窒化ケイ素粒子、炭化ケイ素粒子及び窒化ホウ素粒子が挙げられる。有機粒子の具体例としては、例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子が挙げられる。これらの中でもシリカ粒子が好ましく、特に好ましいのはコロイダルシリカである。
砥粒は表面修飾されていてもよい。通常のコロイダルシリカは、酸性条件下でゼータ電位の値がゼロに近いために、酸性条件下ではシリカ粒子同士が互いに電気的に反発せず凝集を起こしやすい。これに対し、酸性条件でもゼータ電位が比較的大きな正もしくは負の値を有するように表面修飾された砥粒は、酸性条件下においても互いに強く反発して良好に分散する結果、研磨用組成物の保存安定性を向上させることになる。このような表面修飾砥粒は、例えば、アルミニウム、チタンまたはジルコニウムなどの金属またはこれらの酸化物を砥粒と混合して砥粒の表面にドープさせることにより得ることができる。
あるいは、研磨用組成物中の表面修飾砥粒は、有機酸を固定化したシリカであってもよい。中でも有機酸を固定化したコロイダルシリカを好ましく使用することができる。コロイダルシリカへの有機酸の固定化は、コロイダルシリカの表面に有機酸の官能基を化学的に結合させることにより行われる。コロイダルシリカと有機酸を単に共存させただけではコロイダルシリカへの有機酸の固定化は果たされない。有機酸の一種であるスルホン酸をコロイダルシリカに固定化するのであれば、例えば、“Sulfonic acid-functionalized silica through quantitative oxidation of thiol groups”, Chem. Commun. 246-247 (2003)に記載の方法で行うことができる。具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のチオール基を有するシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後に過酸化水素でチオール基を酸化することにより、スルホン酸が表面に固定化されたコロイダルシリカを得ることができる。あるいは、カルボン酸をコロイダルシリカに固定化するのであれば、例えば、“Novel Silane Coupling Agents Containing a Photolabile 2-Nitrobenzyl Ester for Introduction of a Carboxy Group on the Surface of Silica Gel”, Chemistry Letters, 3, 228-229 (2000)に記載の方法で行うことができる。具体的には、光反応性2−ニトロベンジルエステルを含むシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後に光照射することにより、カルボン酸が表面に固定化されたコロイダルシリカを得ることができる。
研磨用組成物中の砥粒の含有量は0.1重量%以上であることが好ましく、0.5重量%以上であることがより好ましく、1重量%以上であることがさらに好ましい。砥粒の含有量が多くなるにつれて、研磨用組成物による研磨対象物の除去速度が向上する利点がある。
研磨用組成物中の砥粒の含有量はまた、20重量%以下であることが好ましく、15重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。砥粒の含有量が少なくなるにつれて、研磨用組成物の材料コストを抑えることができる。
砥粒の平均一次粒子径は、5nm以上であることが好ましく、より好ましくは7nm以上、さらに好ましくは10nm以上である。砥粒の平均一次粒子径が大きくなるにつれて、研磨用組成物による研磨対象物の除去速度が向上する有利がある。なお、砥粒の平均一次粒子径の値は、例えば、BET法で測定される砥粒の比表面積に基づいて計算することができる。
砥粒の平均一次粒子径はまた、100nm以下であることが好ましく、90nm以下であることがより好ましく、80nm以下であることがさらに好ましい。砥粒の平均一次粒子径が小さくなるにつれて、研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨することにより表面欠陥の少ない研磨面を得られやすい。
砥粒の平均二次粒子径は150nm以下であることが好ましく、120nm以下ことがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。砥粒の平均二次粒子径の値は、例えば、レーザー光散乱法により測定することができる。
砥粒の平均二次粒子径の値を平均一次粒子径の値で除することにより得られる砥粒の平均会合度は1.2以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましい。砥粒の平均会合度が大きくなるにつれて、研磨用組成物による研磨対象物の除去速度が向上する利点がある。
砥粒の平均会合度はまた、4以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましく、2以下であることがさらに好ましい。砥粒の平均会合度が小さくなるにつれて、表面欠陥の少ない研磨面が得られやすい。
〔金属防食剤〕
本発明に係る研磨用組成物は、金属防食剤を含むことができる。研磨用組成物中に金属防食剤を加えることにより、研磨用組成物を用いて研磨した後の相変化化合物にディッシング等の表面欠陥がより生じにくくなる。また、その金属防食剤は、酸化剤による相変化化合物表面の酸化を緩和するとともに、酸化剤による相変化化合物表面の金属の酸化により生じる金属イオンと反応して不溶性の錯体を生成する働きをする。その結果、キレート作用を有する剤による相変化化合物へのエッチングを抑制することができ、過度な研磨を抑制することができる。
使用可能な金属防食剤は、特に制限されないが、好ましくは分子内に含有される2個のカルボニル基が分子内の1位および3位の炭素原子に結合した化合物であり、例えば、下記一般式(1)で表されるβ−ジケトン化合物、下記一般式(2)で表されるβ−ケトアミド化合物、または下記一般式(3)で表されるβ−ケトエステル化合物が挙げられる。
Figure 2014225517
但し、一般式(1)中、R、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシエチル基、または置換されていてもよいアリール基であり、この際、RとR、およびRとRは、互いに結合して五員環または六員環を形成してもよい。
Figure 2014225517
但し、一般式(2)中、R、R、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシエチル基、または置換されていてもよいアリール基であり、この際、RとR、RとR、RとR、およびRとRは、互いに結合して五員環または六員環を形成してもよい。
Figure 2014225517
但し、一般式(3)中、R10、R11、R12、およびR13は、それぞれ独立して、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシエチル基、または置換されていてもよいアリール基であり、この際、R10とR11、R11とR12、およびR12とR13は、互いに結合して五員環または六員環を形成してもよい。
研磨用組成物中に含まれる分子内に含有される2個のカルボニル基が分子内の1位および3位の炭素原子に結合した化合物が、前記一般式(1)で表されるβ−ジケトン化合物の場合、具体的にはアセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、プロピオニルアセトン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセトン、またはジベンゾイルメタンが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨用組成物中に含まれる分子内に含有される2個のカルボニル基が分子内の1位および3位の炭素原子に結合した化合物が、前記一般式(2)で表されるβ−ケトアミド化合物の場合、具体的にはN−メチルアセト酢酸アミド、N,N−ジメチルアセト酢酸アミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アセト酢酸アミド、アセト酢酸アニリド、N−(2−メチルフェニル)アセト酢酸アミド、N−(4−メトキシフェニル)アセト酢酸アミド、N−(4−クロロフェニル)アセト酢酸アミド、または3−オキソペンタン酸アミド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨用組成物中に含まれる分子内に含有される2個のカルボニル基が分子内の1位および3位の炭素原子に結合した化合物が、前記一般式(3)で表されるβ−ケトエステル化合物の場合、具体的にはアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸オクチル、アセト酢酸オレイル、アセト酢酸ラウリル、アセト酢酸ステアリル、アセト酢酸オレイル、アセト酢酸ベンジル、3−オキソペンタン酸メチル、または3−オキソペンタン酸オクチル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨用組成物中の分子内に含有される2個のカルボニル基が分子内の1位および3位の炭素原子に結合した化合物の含有量の上限は、10重量%以下であることが好ましく、8重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることがさらに好ましい。分子内に含有される2個のカルボニル基が分子内の1位および3位の炭素原子に結合した化合物の含有量が少なくなるにつれて、研磨速度が向上するので好ましい。
研磨用組成物中の分子内に含有される2個のカルボニル基が分子内の1位および3位の炭素原子に結合した化合物の含有量の下限は、0.0001重量%以上であることが好ましく、0.001重量%以上であることがより好ましく、0.01重量%以上であることがさらに好ましい。分子内に含有される2個のカルボニル基が分子内の1位および3位の炭素原子に結合した化合物の含有量が多くなるにつれて、エッチングが抑制される。その結果、リセスの発生が抑制できるため好ましい。
他にも金属防食剤として、複素環化合物が挙げられる。使用可能な複素環化合物の具体例としては、例えば、ピロール化合物、ピラゾール化合物、イミダゾール化合物、トリアゾール化合物、テトラゾール化合物、ピリジン化合物、ピラジン化合物、ピリダジン化合物、ピリンジン化合物、インドリジン化合物、インドール化合物、イソインドール化合物、インダゾール化合物、プリン化合物、キノリジン化合物、キノリン化合物、イソキノリン化合物、ナフチリジン化合物、フタラジン化合物、キノキサリン化合物、キナゾリン化合物、シンノリン化合物、ブテリジン化合物、チアゾール化合物、イソチアゾール化合物、オキサゾール化合物、イソオキサゾール化合物、フラザン化合物等の含窒素複素環化合物が挙げられる。
さらに具体的な例を挙げると、ピラゾール化合物の例としては、例えば、1H−ピラゾール、4−ニトロ−3−ピラゾールカルボン酸、3,5−ピラゾールカルボン酸、3−アミノ−5−フェニルピラゾール、5−アミノ−3−フェニルピラゾール、3,4,5−トリブロモピラゾール、3−アミノピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチル−1−ヒドロキシメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、1−メチルピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、4−アミノ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、アロプリノール、4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン、3,4−ジヒドロキシ−6−メチルピラゾロ(3,4−B)−ピリジン、6−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−アミン等が挙げられる。
イミダゾール化合物の例としては、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルピラゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、5,6−ジメチルベンゾイミダゾール、2−アミノベンゾイミダゾール、2−クロロベンゾイミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、2−(1−ヒドロキシエチル)ベンズイミダゾール、2−ヒドロキシベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,5−ジメチルベンズイミダゾール、5−メチルベンゾイミダゾール、5−ニトロベンズイミダゾール、1H−プリン等が挙げられる。
トリアゾール化合物の例としては、例えば、1,2,3−トリアゾール(1H−BTA)、1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシレート、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸メチル、1H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、3,5−ジアミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール−5−チオール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−ベンジル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、3−ブロモ−5−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、4−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジメチル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジペプチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メチル−1,2,4−トリアゾール−3,4−ジアミン、1H−ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、1−カルボキシベンゾトリアゾール、5−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール、5−ニトロ−1H−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5,6−ジメチル−1H−ベンゾトリアゾール、1−(1’,2’−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−5−メチルベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−4−メチルベンゾトリアゾール等が挙げられる。
テトラゾール化合物の例としては、例えば、1H−テトラゾール、5−メチルテトラゾール、5−アミノテトラゾール、および5−フェニルテトラゾール等が挙げられる。
インダゾール化合物の例としては、例えば、1H−インダゾール、5−アミノ−1H−インダゾール、5−ニトロ−1H−インダゾール、5−ヒドロキシ−1H−インダゾール、6−アミノ−1H−インダゾール、6−ニトロ−1H−インダゾール、6−ヒドロキシ−1H−インダゾール、3−カルボキシ−5−メチル−1H−インダゾール等が挙げられる。
インドール化合物の例としては、例えば1H−インドール、1−メチル−1H−インドール、2−メチル−1H−インドール、3−メチル−1H−インドール、4−メチル−1H−インドール、5−メチル−1H−インドール、6−メチル−1H−インドール、7−メチル−1H−インドール、4−アミノ−1H−インドール、5−アミノ−1H−インドール、6−アミノ−1H−インドール、7−アミノ−1H−インドール、4−ヒドロキシ−1H−インドール、5−ヒドロキシ−1H−インドール、6−ヒドロキシ−1H−インドール、7−ヒドロキシ−1H−インドール、4−メトキシ−1H−インドール、5−メトキシ−1H−インドール、6−メトキシ−1H−インドール、7−メトキシ−1H−インドール、4−クロロ−1H−インドール、5−クロロ−1H−インドール、6−クロロ−1H−インドール、7−クロロ−1H−インドール、4−カルボキシ−1H−インドール、5−カルボキシ−1H−インドール、6−カルボキシ−1H−インドール、7−カルボキシ−1H−インドール、4−ニトロ−1H−インドール、5−ニトロ−1H−インドール、6−ニトロ−1H−インドール、7−ニトロ−1H−インドール、4−ニトリル−1H−インドール、5−ニトリル−1H−インドール、6−ニトリル−1H−インドール、7−ニトリル−1H−インドール、2,5−ジメチル−1H−インドール、1,2−ジメチル−1H−インドール、1,3−ジメチル−1H−インドール、2,3−ジメチル−1H−インドール、5−アミノ−2,3−ジメチル−1H−インドール、7−エチル−1H−インドール、5−(アミノメチル)インドール、2−メチル−5−アミノ−1H−インドール、3−ヒドロキシメチル−1H−インドール、6−イソプロピル−1H−インドール、5−クロロ−2−メチル−1H−インドール等が挙げられる。
これらの中でも好ましい複素環化合物はトリアゾール化合物であり、特に、1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5,6−ジメチル−1H−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−5−メチルベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−4−メチルベンゾトリアゾール、1,2,3−トリアゾール、および1,2,4−トリアゾールが好ましい。これらの複素環化合物は、相変化化合物表面への化学的または物理的吸着力が高いため、相変化化合物表面により強固な保護膜を形成することができる。このことは、本発明の研磨用組成物を用いて研磨した後の相変化化合物の表面の平坦性を向上させる上で有利である。
これらの中でも好ましい金属防食剤は含窒素五員環化合物であり、1H−ピラゾール、1,2,4−トリアゾール、および1H−テトラゾールからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。これらの化合物を用いることにより、相変化化合物の過剰なエッチングを抑制することができる。
研磨用組成物中の金属防食剤の含有量の下限は、0.001g/L以上であることが好ましく、より好ましくは0.005g/L以上、さらに好ましくは0.01g/L以上である。また、研磨用組成物中の金属防食剤の含有量の上限は、10g/L以下であることが好ましく、より好ましくは5g/L以下、さらに好ましくは2g/L以下である。このような範囲であれば、研磨用組成物を用いて研磨した後の相変化化合物の表面の平坦性が向上し、また、研磨用組成物による研磨速度が向上する。
〔界面活性剤〕
本発明に係る研磨用組成物は、界面活性剤を含むことができる。研磨用組成物中に界面活性剤を加えることにより、研磨した後の相変化化合物のディッシングをより抑制することができる。
使用される界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤および非イオン性界面活性剤のいずれであってもよいが、中でも陰イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤が好ましい。複数種類の界面活性剤を組み合わせて使用してもよく、特に陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤を組み合わせて使用することが好ましい。
陰イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、アルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル硫酸、アルキル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスルホコハク酸、アルキルスルホコハク酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、およびそれらの塩が挙げられる。中でもポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。これらの好ましい陰イオン性界面活性剤は、相変化化合物表面への化学的または物理的吸着力が高いために、より強固な保護膜を相変化化合物表面に形成する。このことは、研磨用組成物を用いて研磨した後の相変化化合物の表面の平坦性を向上させる上で有利である。
陽イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、およびアルキルアミン塩が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、例えば、アルキルベタインおよびアルキルアミンオキシドが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、およびアルキルアルカノールアミドが挙げられる。中でもポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、相変化化合物表面への化学的または物理的吸着力が高いために、より強固な保護膜を相変化化合物表面に形成する。このことは、研磨用組成物を用いて研磨した後の、相変化化合物の表面の平坦性を向上させるうえで有利である。
研磨用組成物中の界面活性剤の含有量は、0.001g/L以上であることが好ましく、0.005g/L以上であることがより好ましく、0.01g/L以上であることがさらに好ましい。界面活性剤の含有量が多くなるにつれて、研磨用組成物を用いて研磨した後の相変化化合物の表面の平坦性が向上する利点がある。研磨用組成物中の界面活性剤の含有量はまた、10g/L以下であることが好ましく、5g/L以下であることがより好ましく、1g/L以下であることがさらに好ましい。界面活性剤の含有量が少なくなるにつれて、研磨用組成物による研磨速度が向上する利点がある。
〔オキソ酸〕
本発明に係る研磨用組成物は、オキソ酸を含むことができる。
「オキソ酸」は、オキシ酸、酸素酸とも称され、プロトン(H)として解離しうる水素が酸素原子に結合した酸であり、一般式XO(OH)で表される。典型的なオキソ酸には、金属元素や半金属原子を含まない無機酸である硫酸(HSO)、硝酸(HNO)、リン酸(HPO)などがあるが、本形態に係る研磨用組成物は、オキソ酸として「金属元素または半金属元素を含む」ものを含む点に特徴がある。
本明細書中、「金属元素」とは、その単体が「金属光沢を有し、展性、延性に富み、電気と熱の伝導性が著しい」という金属の性質を示す元素をいい、従来「金属元素」として知られているすべての元素がこの概念に包含される。また、「半金属元素」は、メタロイドとも称され、金属と非金属との中間の性質を示す元素である。半金属元素について厳密に一義的な定義は存在しないが、本明細書では、ホウ素(B)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、セレン(Se)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、ポロニウム(Po)、およびアスタチン(At)をいうものとする。
好ましい実施形態において、オキソ酸に含まれる金属元素または半金属元素は、元素の長周期型周期表における第3族〜第17族に属する元素であることが好ましく、以下の元素であることがより好ましい:B、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、As、Se、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Tl、Pb、Bi、Po、At、Ac、Th、Pa、U、Np、Pu。オキソ酸に含まれる金属元素として特に好ましくはタングステン(W)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、コバルト(Co)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、またはニオブ(Nb)であり、最も好ましくはタングステン(W)またはモリブデン(Mo)である。また、オキソ酸に含まれる半金属元素として特に好ましくはテルル(Te)、ゲルマニウム(Ge)、アンチモン(Sb)、または珪素(Si)であり、最も好ましくはテルル(Te)である。
金属元素または半金属元素を含むオキソ酸の具体例について特に制限はなく、例えば上述した金属元素または半金属元素を含むオキソ酸が挙げられる。より具体的には、例えば、テルル酸(Te(OH))、タングステン酸(HWO(WO・HO)、HWO(WO・2HO))、モリブデン酸(MoO・HO)、ケイタングステン酸(H[SiW1240])、リンタングステン酸(H[PW1240])、メタバナジン酸(HVO)、過マンガン酸、アルミン酸、スズ酸、ゲルマニウム酸、珪酸などが挙げられる。また、上述したケイタングステン酸やリンタングステン酸などのポリ酸の中心原子や金属原子が他の原子に置換されてなる各種のポリ酸が本形態におけるオキソ酸として用いられてもよい。二種類以上のオキソ酸を組み合わせて用いてもよい。
本明細書中、「オキソ酸」の概念には、塩または水和物の形態のものも包含されるものとする。オキソ酸の塩は、上述したオキソ酸からプロトン(H)が脱離した構造を有するアニオンと、適当なカチオンとの塩である。オキソ酸の塩を構成するカチオンとしては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム等のアルカリ土類金属、アンモニウムイオン(NH )、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アミンなどが挙げられる。また、オキソ酸の水和物においてオキソ酸に水和する水分子の数について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。なお、研磨用組成物が水などの溶媒を含む場合、オキソ酸(塩)は通常、アニオンなどのイオンの形態で存在する。このような場合であっても、「研磨用組成物がオキソ酸を含む」という点では変わりがないものとする。
本形態に係る研磨用組成物中のオキソ酸の含有量の下限は、少量でも効果を発揮するため特に限定されるものではないが、組成物の全量100重量%に対して、0.0001重量%以上であることが好ましく、0.0005重量%以上であることがより好ましく、0.001重量%以上であることが特に好ましい。また、本形態に係る研磨用組成物中のオキソ酸の含有量の上限も特に制限されないが、製造単価、溶解度による研磨対象物への残留性という観点からは、組成物の全量100重量%に対して、15重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることが特に好ましい。
〔防腐剤および防カビ剤〕
本発明で用いられる防腐剤および防カビ剤としては、例えば、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンや5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリン系防腐剤、パラオキシ安息香酸エステル類、及びフェノキシエタノール等が挙げられる。これら防腐剤および防カビ剤は、単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
[研磨用組成物のpH]
本発明の研磨用組成物のpHの下限は、特に制限されないが、1以上であることが好ましく、2以上であることがより好ましい。研磨用組成物のpHが大きくなるにつれて、取扱い性がより向上する。
また、研磨用組成物のpHの上限は、特に制限されないが、12以下であることが好ましく、11以下であることが好ましい。研磨用組成物のpHが小さくなるにつれて、砥粒の溶解を防ぐことができる。
研磨用組成物のpHを所望の値に調整するためにpH調整剤を使用してもよい。使用するpH調整剤は酸およびアルカリのいずれであってもよく、また無機および有機の化合物のいずれであってもよい。なお、pH調節剤は、単独でもまたは2種以上組み合わせて用いることができる。また、上述した各種の添加剤として、pH調整機能を有するもの(例えば、各種の酸など)を用いる場合には、当該添加剤をpH調整剤の少なくとも一部として利用してもよい。
[研磨用組成物の製造方法]
本発明の研磨用組成物の製造方法は、特に制限されず、例えば、有機化合物、キレート作用を有する剤、脆性膜形成剤、酸化剤、および必要に応じて他の成分を、水中で攪拌混合することにより得ることができる。
各成分を混合する際の温度は特に制限されないが、10〜40℃が好ましく、溶解速度を上げるために加熱してもよい。また、混合時間も特に制限されない。
[研磨方法および基板の製造方法]
上述のように、本発明の研磨用組成物は、上記で説明した相変化化合物を有する研磨対象物の研磨に好適に用いられる。よって、本発明は、相変化化合物を有する研磨対象物を本発明の研磨用組成物を用いて研磨する研磨方法を提供する。また、本発明は、相変化化合物を有する研磨対象物を前記研磨方法で研磨する工程を含む、基板の製造方法を提供する。
研磨装置としては、基板等を保持するホルダーと回転数を変更可能なモータ等とが取り付けてあり、研磨パッド(研磨布)を貼り付け可能な研磨定盤を有する一般的な研磨装置を使用することができる。
前記研磨パッドとしては、一般的な不織布、ポリウレタン、および多孔質フッ素樹脂等を特に制限なく使用することができる。研磨パッドには、研磨液が溜まるような溝加工が施されていることが好ましい。
ただし、相変化化合物を有する研磨対象物を研磨する研磨パッドのショアD硬度の下限は、50以上であることが好ましく、60以上であることがより好ましい。パッドのショアD硬度が高いほど、パッドの機械的作用が大きくなり、研磨速度が向上する。また、本発明の研磨用組成物においては、砥粒を含まずとも高い研磨速度を得ることができるという利点がある。
また、相変化化合物を含む研磨対象物を研磨する研磨パッドの硬度の上限は、ショアD硬度99であることが好ましい。パッドのショアD硬度が低いほど、研磨対象物に傷が入りにくくなる。そのような観点から、より好ましくはショアD硬度の上限は95である。なお、ショアD硬度は定義上から100以上の値にならない。研磨パッドのショアD硬度は、ショアD硬度計で測定することができる。
ショアD硬度50以上の研磨パッドは、発泡体と、布、不織布等の非発泡体とのどちらでもよく、研磨パッドの材質としてはポリウレタン、アクリル、ポリエステル、アクリル−エステル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ4−メチルペンテン、セルロース、セルロースエステル、ナイロン及びアラミド等のポリアミド、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリシロキサン共重合体、オキシラン化合物、フェノール樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の樹脂が使用できる。
研磨条件にも特に制限はなく、例えば、研磨定盤の回転速度は、10〜500rpmが好ましく、相変化化合物を有する研磨対象物にかける圧力(研磨圧力)は、0.5〜10psiが好ましい。研磨パッドに研磨用組成物を供給する方法も特に制限されず、例えば、ポンプ等で連続的に供給する方法が採用される。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に本発明の研磨用組成物で覆われていることが好ましい。
研磨終了後、研磨対象物を流水中で洗浄し、スピンドライヤ等により研磨対象物上に付着した水滴を払い落として乾燥させることにより、相変化化合物を含む基板が得られる。
本発明の研磨用組成物は一液型であってもよいし、二液型をはじめとする多液型であってもよい。また、本発明の研磨用組成物は、研磨用組成物の原液を水などの希釈液を使って、例えば10倍以上に希釈することによって調製されてもよい。
次に、本発明の実施例および比較例を説明する。
下記表1に記載の組成となるように各成分を水中で混合することにより、実施例1〜18および比較例1〜44の研磨用組成物を調製した。下記表2〜8には、各研磨用組成物中に含まれる有機化合物、キレート作用を有する剤または脆性膜形成剤の種類と添加量とを示した。なお、“−”の表記は、対応する添加剤を含有していないことを示す。表2〜8の“pH”欄には、各研磨用組成物のpHを示す。また、表2〜8中には示していないが、砥粒は、約60nmの平均二次粒子径(平均一次粒子径30nm)を有するコロイダルシリカを使用し、組成物の全重量に対して2.5重量%になるように添加されている。pHは、硝酸および/または水酸化カリウムを用いて、所定の値に調整した。さらに、表2〜8中には示していないが、各研磨用組成物には、酸化剤として過酸化水素が組成物の全重量に対して2.1重量%になるように添加されている。ただし、比較例2および比較例11では過酸化水素を添加しなかった。
実施例1〜18および比較例1〜44の各研磨用組成物を用いて、GST合金(Ge、SbおよびTeの重量比は2:2:5)を含むブランケットウェハ、TEOSを含むブランケットウェハ、およびSiNを含むブランケットウェハを、下記表1に示す条件で研磨した。
下記表1の条件で一定時間研磨したときの研磨速度について、GST合金については、蛍光X線分析法(XRF)から求められる研磨前後のブランケットウェハの厚みの差を研磨時間で除することにより求めた。また、TEOS、SiNについては光干渉式膜厚測定装置によって求められる研磨前後のブランケットウェハの厚みの差を研磨時間で除することにより求めた。その結果を表2〜8の“研磨速度”の欄に示す。また、GST合金の研磨速度をTEOSの研磨速度で除した値を“GST/TEOS速度比”の欄に、GST合金の研磨速度をSiNの研磨速度で除した値を“GST/SiN速度比”の欄にそれぞれ示す。
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上記表2〜8から明らかなように、実施例に示す本発明の研磨用組成物は、相変化化合物であるGST合金の研磨速度が高く、かつGST合金の研磨選択性も高いことが分かった。

Claims (5)

  1. 3個以上のヒドロキシ基を有する有機化合物と、
    相変化化合物の少なくとも1つの成分に対してキレート作用を有する剤および脆性膜形成剤の少なくとも一方と、
    酸化剤と、
    を含む、研磨用組成物。
  2. 相変化化合物を含む層を有する研磨対象物を研磨する用途で使用される、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記相変化化合物がゲルマニウム(Ge)−アンチモン(Sb)−テルル(Te)合金である、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨用組成物を用いて、相変化化合物を含む研磨対象物の表面を研磨する、研磨方法。
  5. 請求項4に記載の研磨方法で研磨する工程を含む、相変化化合物を含む基板の製造方法。
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