JP2014221536A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自装置から発せられる騒音量を所定レベル以下に抑えることが期待できる画像処理装置を提供する。
【解決手段】MFP(Multi Function Peripheral)100は,印刷部10と読取部20とファン60とを含む複数の動作部を備える。各動作部は,騒音レベルの異なる少なくとも2段階の動作モードを有する。NVRAM(不揮発性RAM)34には,各動作部の動作モード毎の動作音量が記憶されている。そして,CPU31は,動作部の動作モードの変更を契機に,各動作部ごとに1つの動作音量をNVRAM34から読み出し,読み出した動作音量の合算値である総騒音量を算出する。さらに,総騒音量が閾値より小さくなるように,各動作部の動作モードを決定する。
【選択図】図2

Description

本発明は,画像処理機能を有する画像処理装置に関する。さらに詳細には,2段階以上の動作モードで制御可能な構成要素を備える画像処理装置に関するものである。
従来から,騒音を抑える動作モードである静音モードを備える画像処理装置がある。この静音モードを備える画像処理装置は,2段階以上の速度で制御可能な構成要素を備え,画像処理動作の速度を遅くすることにより,構成要素から発せられる騒音の低減を実現している。
前述した静音モードを備える画像処理装置を開示した技術文献としては,例えば特許文献1がある。特許文献1では,キャリッジの移動速度や記録ヘッドの吐出周波数を低下させた静粛モード(静音モード)を有する記録装置であって,記録データを受信した時刻が深夜時間帯等の特定の時間であれば,当該記録データを静粛モードで記録する技術が開示されている。
特開2003−182190号公報
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,静音モードでの動作は,自装置の構成要素個々に騒音を抑える制御は行われるが,複数の構成要素が同時に動作する画像処理を実行する場合,構成要素個々に騒音を抑えたとしても,自装置から発せられる騒音量が目標レベルにならないこともある。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,自装置から発せられる騒音量を所定レベル以下に抑えることが期待できる画像処理装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた画像処理装置は,騒音レベルが異なる少なくとも2段階の動作モードを有する複数の構成要素と,前記複数の構成要素のそれぞれの動作モード毎の騒音量を記憶する記憶部と,制御部とを備え,前記制御部は,前記複数の構成要素のうち1つの構成要素の動作モードの変更を契機に,前記記憶部に記憶されている各騒音量のうち,前記構成要素ごとに1つの騒音量を前記複数の構成要素について合算した合算値である総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記複数の構成要素の動作モードを決定することを特徴としている。
本明細書に開示される画像処理装置は,複数の構成要素を備える。各構成要素は,騒音レベルの異なる少なくとも2段階の動作モードを有する。各構成要素の動作モード毎の騒音量は,記憶部に記憶されている。画像処理装置の制御部は,総騒音量として,構成要素ごとに1つの騒音量を複数の構成要素について合算した合算値を取得する。そして,構成要素の1つの動作モードが変更された際には,総騒音量が閾値より小さくなるように,各構成要素の動作モードを決定する。なお,構成要素には,例えば,印刷部,読取部,冷却用のファンが該当する。また,騒音レベルが異なる動作モードとしては,例えば,稼働速度が異なる状態が該当する。具体例としては,全速モード,中速モード,低速モード,停止モードが該当する。あるいは,全速モードと停止モードとの2つのモードのみを有する構成要素を含んでもよい。また,動作モードの変更としては,例えば,動作の開始,動作の停止,動作速度の変更が該当する。また,記憶される騒音量は,各構成要素から発せられる音を数値化したものであり,例えば事前に騒音計を用いて測定した実測値であってもよいし,設計から想定される仮想値であってもよい。
本明細書に開示される画像処理装置によれば,1つの構成要素の動作モードの変更を契機に,当該1つの構成要素の騒音量とそれ以外の構成要素の騒音量との合算値である総騒音量に基づいて,複数の構成要素の動作モードを決定する。すなわち,1つの構成要素の動作モードを変更するに当たって,他の構成要素をも含めて,総騒音量が閾値より小さくなるように動作モードを決定する。従って,自装置から発せられる合計の騒音量を,目標レベル以下に抑えることが期待できる。
また,前記制御部は,前記複数の構成要素のうち1つの構成要素の動作の開始を契機に,前記複数の構成要素の前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記1つの構成要素の動作モードを決定してもよい。1つの構成要素の動作の開始により,その1つの構成要素から発せられる騒音も開始する。そこで,動作の開始を契機に,開始する構成要素の動作モードを,総騒音量が閾値より小さくなる範囲内で決定することにより,既に動作中の構成要素の動作に影響を与えることなく,総騒音量を抑えることが期待できる。従って,既に動作中の構成要素の動作モードを変更するための処理時間の増加や,使用電力の増加を抑制して,総騒音量を抑えることが期待できる。
また,前記制御部は,前記総騒音量が閾値よりも小さくなる前記1つの構成要素の動作モードを決定できない場合には,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記1つの構成要素以外の構成要素の動作モードを変更してもよい。動作を開始する構成要素の調整だけで総騒音量を抑えられない場合,他の構成要素の動作モードを変更することで総騒音量を抑えられるならば,当該他の構成要素の動作モードを変更して,前記1つの構成要素の動作を開始させる。このようにすれば,各構成要素の動作を維持しつつ,総騒音量を抑えることが期待できる。
また,前記制御部は,前記総騒音量が閾値よりも小さくなる前記1つの構成要素の動作モードを決定できない場合であって,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記1つの構成要素以外の構成要素の動作モードを変更できない場合には,動作中の構成要素の少なくとも1つの動作の終了を待って前記1つの構成要素の動作を開始させてもよい。動作を開始する構成要素の動作モードと,他の構成要素の動作モードとの調整によっても総騒音量を抑えられない場合,他の構成要素の動作の終了を待って,前記1つの構成要素の動作を開始させる方が,総騒音量を抑える上で好ましい。
また,前記制御部は,前記総騒音量が閾値よりも小さくなる前記1つの構成要素の動作モードを決定できない場合には,動作中の構成要素の少なくとも1つの動作の終了を待って前記1つの構成要素の動作を開始させてもよい。動作を開始する構成要素の動作モードの調整だけによって総騒音量を抑えられない場合,他の構成要素の動作の終了を待って,前記1つの構成要素の動作を開始させても,総騒音量を抑える上で好ましい。
また,前記複数の構成要素の1つは,装置内に配置された冷却用のファンであり,前記制御部は,装置内の温度が所定値より高い場合に,前記ファンを高速稼働状態となる動作モードとし,前記ファンの動作モードが高速稼働状態の動作モードに変更されたことを契機に,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記ファン以外の前記構成要素の動作モードを変更してもよい。冷却用のファンの高速稼働状態の動作モードへの変更は,装置の故障等の重大なエラーを回避する上で優先度が高い。そのため,ファンの動作モードを変更しつつファン以外の構成要素の動作モードを変更することで,重大なエラーと装置全体としての騒音拡大との両方を抑制することが期待できる。
また,前記制御部は,前記ファン以外の前記構成要素の動作モードを,前記総騒音量が閾値よりも小さくなる動作モードに変更できなければ,動作中の構成要素のうち前記ファン以外の構成要素の少なくとも1つの動作を中止してもよい。他の構成要素の動作モードの変更で対応できなければ,他の構成要素の少なくとも1つの動作を中止して騒音を抑える方が好ましい。
また,前記複数の構成要素のうち,1つは画像を印刷する印刷部であり,他の1つは画像を読み取る読取部であり,前記制御部は,前記読取部で読み取った画像を前記印刷部に印刷させるコピー処理を実行する際,前記読取部で読み取られた後,前記印刷部で印刷される前の画像データが第1所定量より多ければ,前記印刷部を高速稼働状態となる動作モードに変更し,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記印刷部以外の前記構成要素の動作モードを変更してもよい。コピー処理の際,印刷前の画像データが多い,すなわち印刷処理が読取処理と比較して遅れている場合,総騒音量が閾値を超えない範囲で印刷部を高速化する方が,メモリオーバーフロー等の読み取り側のエラーの抑制が期待できる。一方で,印刷部を高速化すると騒音量が上昇するため,他の構成要素(例えば読取部)の騒音量を抑えることで装置全体としての騒音量を抑えることができる。
また,前記複数の構成要素のうち,1つは画像を印刷する印刷部であり,他の1つは画像を読み取る読取部であり,前記制御部は,前記読取部で読み取った画像を前記印刷部に印刷させるコピー処理を実行する際,前記読取部で読み取られた後,前記印刷部で印刷される前の画像データが第2所定量より少なければ,前記読取部を高速稼働状態となる動作モードに変更し,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記読取部以外の前記構成要素の動作モードを変更してもよい。コピー処理の際,印刷前の画像データが少ない,すなわち読取処理が印刷処理と比較して遅れている場合,総騒音量が閾値を超えない範囲で読取部を高速化する方が,間欠印刷等の印刷側のエラーの抑制が期待できる。一方で,読取部を高速化すると騒音量が上昇するため,他の構成要素(例えば印刷部)の騒音量を抑えることで装置全体としての騒音量を抑えることができる。
また,前記制御部は,前記複数の構成要素のうちの所定の構成要素を用いる先行ジョブを実行中に,前記所定の構成要素を用いない後続ジョブを受け付けた際,前記先行ジョブと前記後続ジョブとのユーザが同じであれば,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記所定の構成要素を含む構成要素の動作モードを変更し,前記先行ジョブと前記後続ジョブとのユーザが同じでなければ,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記複数の構成要素のうち前記所定の構成要素を除いた構成要素の動作モードを変更してもよい。先行ジョブと後続ジョブとで異なるユーザであれば,先行ジョブのユーザを優先して先行ジョブに影響の少ない構成要素の動作モードを変更する方が好ましい。一方,先行ジョブと後続ジョブとで同じユーザであれば,動作中の構成要素を含めて後続ジョブの完了までの生産性が下がり難い変更を行う方が好ましい。
本発明によれば,自装置から発せられる騒音量を所定レベル以下に抑えることが期待できる画像処理装置が実現される。
実施の形態に係るMFPの概略構成を示す断面図である。 MFPの電気的構成を示すブロック図である。 動作音量表を示す説明図である。 優先度表を示す説明図である。 静粛動作処理の手順を示すフローチャートである。 動作モード変更処理の手順を示すフローチャートである。 静粛コピー処理の手順を示すフローチャートである。 高速化コピー処理の手順を示すフローチャートである。 ユーザ判別処理の手順を示すフローチャートである。
以下,本発明にかかる画像形成装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,画像形成機能を備えた複合機(MFP:Multi Function Peripheral)に本発明を適用したものである。
[MFPの構成]
本形態のMFP100は,図1に示すように,シートに画像を印刷する印刷部10と,原稿の画像を読み取る読取部20と,動作状況の表示やユーザによる入力操作の受付を行う操作パネル40とを備えている。操作パネル40は,液晶ディスプレイおよびスタートキー,ストップキー,テンキー等から構成されるボタン群とを備え,ユーザによる指示入力を受け付ける。
印刷部10は,シートを搬送する搬送ベルト7と,給紙トレイ12と,排紙トレイ13とを有している。また,シートの経路として,給紙トレイ12から,搬送ベルト7を経由して,排紙トレイ13に至る搬送路11(図1中の一点鎖線)が形成されている。
さらに,印刷部10は,電子写真方式によりシートにトナー像を形成するプロセス部50と,シート上の未定着のトナー像をシートに定着させる定着部58とを有している。プロセス部50は,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の色ごとにそれぞれ,感光体51,帯電部52,露光部53,現像部54,転写部55を有している。プロセス部50の各構成は,既知の各種のものを使用すればよく,詳細な説明は省略する。
定着部58は,トナー像が載置されているシートを加熱および加圧することにより,シートに画像を定着させるものである。定着部58にて発生する熱によって,機内の温度が限度を超えて上昇することは好ましくない。そのため,MFP100は,機内の熱を外部に放出するためのファン60を有している。
読取部20は,光学的に画像を読み取るためのイメージセンサ22と,コンタクトガラス23と,ADF(自動原稿搬送装置)24とを有している。イメージセンサ22は,光学素子が紙面に直交する方向に並んで配置されている。読取部20は,画像が形成されている原稿シートとイメージセンサ22とを相対的に移動させ,画像を1ラインずつ読み取る。MFP100では,相対的な移動方式として,原稿シートを固定してイメージセンサ22を移動させる方式と,イメージセンサ22を固定して原稿シートをADF24によって移動させる方式とを有している。
[MFPの電気的構成]
続いて,MFP100の電気的構成について説明する。MFP100は,図2に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(不揮発性RAM)34と,ASIC35とを含むコントローラ30を備えている。また,MFP100は,前述したように,印刷部10と,読取部20と,操作パネル40と,ファン60とを備え,これらがコントローラ30に電気的に接続されている。
ROM32には,MFP100を制御するための各種制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは,画像データ等のデータを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムに従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,MFP100の各構成要素を制御する。また,CPU31は,後述の各動作部の動作速度を決定する処理を行う。CPU31は,制御部の一例である。なお,図2中のコントローラ30は,CPU等,プリンタの制御に利用されるハードウェアを纏めた総称であって,実際にプリンタに存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。コントローラ30が制御部であってもよいし,ASIC35が制御部であってもよい。
[動作音]
印刷部10,読取部20,ファン60の各動作部は,いずれもモータの駆動による回転部材を含む。そのため,各動作部の動作により,動作音が発生する。本形態のMFP100は,印刷部10と読取部20とについて,動作速度の異なるそれぞれ4種類の動作モードを有している。また,ファン60は,動作速度の異なる3種類の動作モードを有している。そして,そのそれぞれの動作モード毎に動作音の音量は異なる。
MFP100のNVRAM34には,図3に示すように,動作音量表70が記憶されている。この例の動作音量表70には,印刷部10,読取部20,ファン60の動作部ごとの,動作モードと動作音量との関係が記憶されている。動作音量の単位は「dB」である。なお,動作音量表70に記憶されている各数値は,実験等によって実測した各動作部の動作音量に基づいて,予め決めて記憶されている。動作音量表70が記憶されているNVRAM34は,記憶部の一例である。
図3に示すように,本形態では,動作モードとして,動作速度の異なる動作状態のみでなく,動作を停止させている停止モードも含む。停止モード中の動作部は動作しないため,動作音量は0dBである。そして,停止モード以外に,印刷部10と読取部20とは,それぞれ,全速モードと中速モードと低速モードを有している。また,ファン60は,回転速度を全速モードと中速モードとの2段階に調節可能である。つまり,動作音量表70中の「−」は,その動作モードが無いことを意味している。
いずれの動作部についても,各動作部から発生する動作音の音量は,動作速度に依存する。つまり,動作速度が速い動作モードで動作しているときほど,図3中の上段側に示され,動作音量は大きい。いずれの動作部も,全速モードが高速稼働状態の動作モードに相当する。
すなわち,印刷部10と読取部20とは,騒音レベルの異なる4段階の動作モードを有する構成要素の一例である。ファン60は,騒音レベルの異なる3段階の動作モードを有する構成要素の一例である。このほかに,全速モードと停止モードとの2段階のみの動作モードを有する構成要素があってもよい。
そして,本形態のMFP100では,各動作部の動作音の合算値である総騒音量が,予め決めた閾値より小さくなるように,各動作部の動作モードを決定する。総騒音量の閾値は,工場出荷時に予め設定されていてもよいし,ユーザの設定によってもよい。また,昼間と夜間とで異なる値が設定されてもよい。
例えば,図3の例では,印刷部10,読取部20,ファン60の各動作部をいずれも全速で動作させると,総騒音量は,印刷部10による音量40dB,読取部20による音量20dB,ファン60による音量10dBの合算値であり,およそ70dBである。動作部のいずれかの動作モードを変更して動作速度を低下させれば,それに応じて総騒音量は低下する。
[動作部の優先順]
MFP100では,印刷部10,読取部20,ファン60のうち,同時に動作させる各動作部の動作音量の合算値である総騒音量が予め決めた閾値より小さくなるように,各動作部の動作モードを決定する。この決定に際し,MFP100では,各動作部の間で,速い速度での動作を他の動作部より優先的に許容する順である優先順が設定されている。優先順は,図4に示す優先度表72として,NVRAM34に記憶されている。
図4に示すように,本形態のMFP100では,ファン60の動作を最も優先し,印刷部10の動作を次に優先する。ファン60を優先することで,機内の温度が上がりすぎることを抑制し,動作の不調の回避が期待できる。
なお,印刷部10が動作していない状態から動作を開始する場合に,ファン60が動作していないならば,ファン60も同時に動作を開始する。印刷部10の動作を開始すると,前述したように,定着部58において熱を発生するため,ファン60を動作させる必要があるからである。印刷部10の動作開始時には,機内の温度は高くないと予測できるので,ファン60の動作開始時の動作モードは中速モードである。
MFP100は,印刷部10の動作を継続し,機内の温度が予め決めた所定温度を超えて上昇すると,ファン60を中速モードから全速モードに変更する。つまり,ファン60の動作モードは,総騒音量の大きさに関わらず,機内温度と印刷部10の動作の有無によって,優先的に決定される。
[印刷部と読取部との優先順]
続いて,印刷部10と読取部20との動作モードの優先順について説明する。印刷部10と読取部20との動作モードは,ファン60の動作モードが決定した後に決定される。つまり,優先的に動作モードが決定されるファン60の動作音量と,印刷部10と読取部20との動作音量とを合算した総騒音量が,閾値より小さくなるように,印刷部10と読取部20との動作モードを決定する。例えば,ファン60の動作モードの変更により,総騒音量が閾値以上となると判断したら,印刷部10と読取部20との少なくとも一方の動作モードをより低速に変更する。
動作モードの変更にあたり,まず,印刷部10と読取部20とのうち,一方の動作モードを維持して,他方の動作モードを速度低下するように変更する。ここで,動作モードを維持する動作部が優先順の高い動作部であり,動作モードを変更する動作部が優先順の低い動作部である。そして,印刷部10と読取部20との優先順は,優先度表72に基づくものに限らず,各種の条件に応じて決定される。
例えば,印刷部10の動作と読取部20の動作とがそれぞれ別のジョブであり,独立に速度を決定できる場合には,前述した優先度表72の順に従う。例えば,印刷部10,読取部20,ファン60の全てが動作している状態で,機内の温度が上昇して,ファン60の動作を中速モードから全速モードに変更する必要が生じた場合には,まず,ファン60の動作モードの変更を最優先する。その上で,ファン60の動作モードの変更後における総騒音量が閾値以上とならないように,優先順の低い読取部20から先に動作速度を低下させる。
また,例えば,既にいずれかの動作部が動作をしている状態で,新たに別の動作部の動作を開始する場合には,既に動作している動作部の動作モードを優先的に維持して,後から動作を開始する動作部の動作モードを決定する。例えば,PCプリントを実行している状態で,スキャン動作を開始する場合には,総騒音量が閾値を超えないように,読取部20の動作モードを決定する。一方,スキャン動作を実行している状態で,PCプリントの動作を開始する場合には,総騒音量が閾値を超えないように,印刷部10の動作モードを決定する。この場合は,先に動作している動作部の優先順が,後から動作を開始する動作部の優先順より高い。
一方,コピー動作のように,印刷部10の動作と読取部20の動作とが連動するジョブであって,いずれかを独立に優先することができない場合には,コピー処理全体としての早期の終了を図る。つまり,印刷部10と読取部20との優先順は,他の条件によって異なる。この場合には,前述の2パターンとは異なり,予め優先順が決定されない。以下では,予め優先順が決定される場合の処理である静粛動作処理と,予め優先順が決定されていない場合の処理である静粛コピー処理とを,それぞれ別に説明する。
[静粛動作処理]
続いて,前述したように,総騒音量が閾値を超えないように各動作部を動作させる静粛動作処理の手順について,図5のフローチャートを参照しつつ説明する。この静粛動作処理は,印刷部10と読取部20とファン60のうち,少なくとも1つの動作モードを変更することを契機にCPU31によって実行される。具体的には,この静粛動作処理は,印刷部10と読取部20とのうち,動作していない動作部の動作要求を受けたことを契機に実行される。例えば,印刷実行していない状態で印刷指示を受けた場合,印刷のみを実行中に読み取り開始の指示を受けた場合が該当する。あるいは,機内温度が所定温度を超えて,ファン60の動作モードを変更する必要が生じたことを契機に実行される。
静粛動作処理では,先ず,印刷部10,読取部20,ファン60のそれぞれの動作モードを取得する(S101)。既に動作している動作部については,動作中の動作モードを取得する。動作していない動作部であって,動作を開始する動作部については,動作開始時の初期設定として設定されている動作モードを取得する。初期設定は,例えば,全速モードである。
S101にて取得した動作モードに基づいて,印刷部10,読取部20,ファン60のそれぞれの動作音量を取得する(S102)。動作音量は,動作モードに基づいて,NVRAM34の動作音量表70(図3参照)から読み出される。さらに,S102にて取得した各動作部の動作音量を合算し,総騒音量を取得する(S103)。
そして,S103で取得した総騒音量が,予め決めた閾値より小さいか否かを判断する(S104)。総騒音量が閾値より小さいと判断した場合は(S104:Yes),S101にて取得した動作モードでの動作を実行する(S105)。すなわち,既に動作している動作部は,そのまま動作を継続する。新たに動作開始が指示された動作部は,初期設定とされている動作モードで動作を開始する。
一方,総騒音量が閾値より小さくないと判断した場合には(S104:No),動作モード変更処理を実行する(S111)。つまり,印刷部10と読取部20との少なくとも一方の動作モードを,現状の設定より低速のモードに変更し,総騒音量が閾値を超えないようにする。
S111の動作モード変更処理の手順を,図6のフローチャートを参照して説明する。この動作モード変更処理では,印刷部10と読取部20とのうちの一方の動作モードを先ず変更し,それでも総騒音量が大きい場合には他方の動作モードをも変更する。この優先順は,この処理が開始される時点で決定している。図6および以下の説明では,先に変更する方を第1動作部,他方を第2動作部とする。つまり,動作の優先順が低い方が第1動作部であり,動作の優先順が高い方が第2動作部である。
本処理において,第1動作部と第2動作部とは,以下のように決定される。動作モード変更処理の開始時に両方とも動作中であれば,読取部20が第1動作部であり,印刷部10が第2動作部である。また,一方のみが動作中であり,他方の動作を開始する場合には,動作開始させる動作部が第1動作部であり,既に動作中の動作部が第2動作部である。動作開始させる動作部の動作モードは,初期設定とする。初期設定は,例えば,全速モードである。なお,片方の動作部のみを使用する場合は,動作させる動作部を第1動作部とする。
まず,第1動作部について,現状の設定よりさらに低速化が可能であるか否かを判断する(S201)。すなわち,第1動作部を停止モード以外の動作モードに変更できるか否かを判断する。第1動作部が全速モードまたは中速モードであれば,低速化が可能である。そこで,第1動作部の低速化が可能であると判断したら(S201:Yes),第1動作部の動作モードを1段階低速化させる(S202)。
S202で低速化した動作モードにおける各動作部の動作音量を合計し,総騒音量を取得する(S203)。そして,総騒音量が閾値より小さいか否かを判断する(S204)。総騒音量が閾値より小さいと判断したら(S204:Yes),第1動作部の動作モードを,S202にて低速化した動作モードに決定し(S205),動作モード変更処理を終了する。
S204にて,総騒音量が閾値より小さくないと判断したら(S204:No),S201に戻り,第1動作部をさらに低速化できるか否かを判断する。第1動作部の元の動作モードが全速モードであれば,1回目の低速化で中速モードとなり,もう1段階の低速化が可能である。さらなる低速化可能であると判断した場合には(S201:Yes),S202〜S204を再び実行する。
一方,第1動作部が低速モードであり,これ以上の低速化は不可能であると判断した場合には(S201:No),第1動作部の動作モードを低速モードに一旦決定した上で,次に,第2動作部の低速化を図る。そのために,第2動作部について,現状よりさらに低速化が可能であるか否かを判断する(S206)。すなわち,第2動作部を停止モード以外の動作モードに変更できるか否かを判断する。第2動作部の低速化が可能であると判断したら(S206:Yes),第2動作部の動作モードを1段階低速化させる(S207)。
そして,総騒音量を取得し(S208),取得した総騒音量が閾値より小さいか否かを判断する(S209)。総騒音量が閾値より小さいと判断したら(S209:Yes),第2動作部の動作モードを,S207にて低速化した動作モードに決定し(S205),動作モード変更処理を終了する。
S209にて,総騒音量が閾値より小さくないと判断したら(S209:No),S206に戻り,第2動作部をさらに低速化できるか否かを判断する。第2動作部をさらに低速化可能であると判断した場合には(S206:Yes),S207〜S209を再び実行する。
一方,第2動作部が低速モードであり,これ以上の低速化は不可能であると判断した場合には(S206:No),次に,第1動作部を停止モードに決定する(S210)。つまり,第1動作部が動作中であれば,第1動作部を停止させる。第1動作部が動作開始前であれば,第1動作部の動作を開始しないこととする。
その上で,第2動作部を仮に全速モードとした場合の総騒音量を取得する(S211)。S211にて取得した総騒音量が閾値より小さいか否かを判断する(S212)。総騒音量が閾値より小さいと判断したら(S212:Yes),第2動作部の動作モードを全速モードとして(S213),動作モード変更処理を終了する。
S211にて取得した総騒音量が閾値より小さくないと判断したら(S212:No),総騒音量が閾値より小さくなるまで第2動作部の動作モードを低速化する(S206〜S209)。第1動作部を停止させているので,第2動作部の動作モードを低下させれば,必ず総騒音量が閾値より小さくなる。そうしたら,動作モードを決定して(S205),動作モード変更処理を終了する。
図5に戻り,S111の動作モード変更処理によって各動作部の動作モードが決定したので,決定した動作モードで,各動作部を動作させる(S105)。
S105の後,印刷部10または読取部20の少なくとも一方において,指示されたすべての動作を終了したか否かを判断する(S106)。例えば,印刷が指示されている場合には,印刷処理が完了したか否かを判断する。終了していないと判断した場合は(S106:No),機内温度が所定温度を超えているか否かを判断する(S107)。超えていないと判断した場合は(S107:No),さらに動作を継続する。
一方,機内温度が所定温度を超えていると判断した場合は(S107:Yes),ファン60を中速モードから全速モードに変更する(S108)。既に全速モードで動作している場合は,そのまま全速モードで動作させる。その上でS102に戻り,総騒音量を取得して,総騒音量が閾値より小さいか否かを判断する。例えば,ファン60を全速モードに変更した場合には,ファン60による音量が大きくなっているので,総騒音量を再び確認するとよい。
また,印刷部10または読取部20の指示された動作を終了したと判断した場合は(S106:Yes),指示を受けた全動作を終了したか否かを判断する(S109)。指示された動作の全てを終了したと判断したら(S109:Yes),静粛動作処理を終了する。
一方,全動作を終了していないと判断したら(S109:No),動作の終了していない動作部の動作モードを全速モードとする(S110)。一方のみの動作となったことにより,残りの動作部の速度を高速化できる可能性がある。動作の終了した動作部は停止モードとなり,動作音が0dBとなるからである。さらに,S102に戻って,総騒音量を再び確認する。
このようにすれば,各動作部の動作音量の合計,すなわち総騒音量が,予め決めた閾値を超えないように,各動作部の動作モードが選択される。各動作部の各動作モードでの動作音量は,予め取得してNVRAM34の動作音量表70に記憶されている。従って,動作変更後の総騒音量を予測できるので,総騒音量が閾値を超えないように,各動作部を制御できる可能性が高い。
[静粛コピー処理]
続いて,予め優先順が決定されない場合の処理である静粛コピー処理の手順について,図7のフローチャートを参照しつつ説明する。例えば,総騒音量が閾値を超えないようにコピー処理を実行するための処理である。コピー処理では,原稿を読取部20で読み取って画像データを取得し,取得した画像データに基づいて印刷部10にて印刷させる。そのため,印刷部10と読取部20との動作は連動しており,いずれかを予め決めて優先させることができない。例えば,印刷部10の動作を読取部20の動作より優先させて,先に終了させることは不可能である。
本処理では,読み込み済みであって印刷終了前の画像データの量に基づいて,優先順を決定する。以下では,優先順の高い方を第3動作部,優先順の低い方を第4動作部とする。なお,本処理では,総騒音量が閾値を超えない範囲で,印刷部10と読取部20とのうち優先順の高い方を,高速化する手順も含む。つまり,一方を低速化しつつ他方を高速化することにより,総騒音量を大きくすることなく,処理の終了を早めることが期待できる。
静粛コピー処理を開始すると,まず,印刷部10,読取部20,ファン60のそれぞれの動作開始時の初期設定として設定されている動作モードを,各動作部の動作モードとして,各動作部の動作を開始する(S301)。S301では,予め総騒音量が閾値を超えないように,各部の動作モードが決定されている。さらに,コピーが終了したか否かを判断する(S302)。コピーが終了したと判断したら(S302:Yes),静粛コピー処理を終了する。
コピーが終了していないと判断した場合は(S302:No),RAM33に記憶されている画像データの量が,予め決めた第1所定量より多いか否かを判断する(S303)。読取部20によって読み取った画像データは,一旦RAM33に記憶される。そして,RAM33に記憶された画像データは,印刷部10による印刷が終了した部分から順に,削除される。つまり,RAM33に記憶されている画像データの量が第1所定量より多いことは,読取部20の動作速度に比較して印刷部10の動作速度が遅いことを意味している。
そこで,画像データの量が第1所定量より多い場合には(S303:Yes),印刷部10の動作モードを高速化できるか否かを判断する(S304)。既に全速モードで動作している場合は,高速化できないので(S304:No),そのままの動作モードで動作を継続し,コピーが終了するまで動作する。
印刷部10を現状より高速化することが可能であると判断した場合には(S304:Yes),コピー処理を高速化できる可能性がある。そのために,印刷部10を優先順の高い第3動作部,読取部20を優先順の低い第4動作部として(S305),高速化コピー処理を実行する(S306)。高速化コピー処理については後述する。
一方,RAM33に記憶されている画像データの量が,第1所定量より多くない場合には(S303:No),画像データの量が,予め決めた第2所定量より少ないか否かを判断する(S307)。第2所定量は,第1所定量より少ない量である。そして,RAM33に記憶されている画像データの量が第2所定量より少ないことは,印刷部10の動作速度に比較して読取部20の動作速度が遅いことを意味している。
そこで,画像データの量が第2所定量より少ない場合には(S307:Yes),読取部20の動作モードを高速化できるか否かを判断する(S308)。既に全速モードで動作している場合は,高速化できないので(S308:No),そのままの動作モードで動作を継続し,コピーが終了するまで動作する。
なお,画像データの量が第2所定量より少なくない場合には(S307:No),印刷部10の動作速度と読取部20の動作速度とがおよそ釣り合っていることを意味している。この場合には,S302に移行し,そのままの動作モードで動作を継続する。
一方,読取部20を高速化可能であると判断した場合には(S308:Yes),コピー処理を高速化できる可能性がある。そのために,読取部20を優先順の高い第3動作部,印刷部10を優先順の低い第4動作部として(S309),高速化コピー処理を実行する(S306)。
次に,S306の高速化コピー処理の手順について,図8のフローチャートを参照しつつ説明する。まず,第3動作部とした動作部を1段階高速化に設定する(S401)。つまり,図7の静粛コピー処理において,S305を経て高速化コピー処理を実行する場合には,印刷部10を高速化する。S309を経ている場合は,読取部20を高速化する。この段階では仮に設定するだけであり,実際に高速化して動作させるわけではない。
そして,S401による高速化後の総騒音量を取得する(S402)。さらに,S402で取得した総騒音量が閾値より小さいか否かを判断する(S403)。閾値より小さいと判断した場合には(S403:Yes),仮に設定した内容を各動作部の動作モードに決定して,決定した動作モードで各動作部を動作させる(S404)。そして,高速化コピー処理を終了して,図7の静粛コピー処理に戻る。
一方,総騒音量が閾値より小さくはないと判断したら(S403:No),第4動作部を低速化が可能か否かを判断する(S405)。つまり,図7の静粛コピー処理において,S305を経て高速化コピー処理を実行している場合には,読取部20を低速化可能であるかを判断する。S309を経ている場合は,印刷部10を低速化可能であるかを判断する。
第4動作部が全速モードまたは中速モードであり,さらなる低速化が可能であると判断した場合には(S405:Yes),第4動作部を1段階低速化する(S406)。一方,第4動作部をこれ以上低速化できないと判断した場合には(S405:No),第4動作部を停止モードに設定する(S407)。そして,S406またはS407の後,S402に戻って,総騒音量を取得する。
総騒音量が閾値より小さくなったら(S403:Yes),現在の設定に各動作部の動作モードを決定して,決定した動作モードで各動作部を動作させる(S404)。そして,高速化コピー処理を終了して,図7の静粛コピー処理に戻る。そして,画像データの量を監視しつつ,コピーが終了するまで動作を継続する。すべてのコピーが終了したら,静粛コピー処理を終了する。
静粛コピー処理によれば,総騒音量が予め決めた閾値を超えないように,各動作部の動作モードが選択される。その上で,画像データの量に基づいて,印刷部10と読取部20とのいずれを優先的に速い動作とするかが決定されるので,コピー処理全体としての速度を低下させないようにしつつ,静粛化を図ることができる。例えば,印刷前の画像データが多い場合,総騒音量が閾値を超えない範囲で印刷部10を高速化する方が,メモリオーバーフロー等の読み取り側のエラーの抑制が期待できる。また,例えば,印刷前の画像データが少ない場合,総騒音量が閾値を超えない範囲で読取部20を高速化する方が,間欠印刷等の印刷側のエラーの抑制が期待できる。一方で,いずれかの動作部を高速化すれば,総騒音量が上昇するので,他の動作部を低速化して動作音量を抑えることで,装置全体としての騒音量を抑えることができる。従って,総騒音量が予め決めた閾値を超えない範囲で,コピー処理の早期の終了が期待できる。
[ユーザ判別処理]
続いて,先行ジョブの終了前に後続ジョブの指示を受けた場合の例外処理であるユーザ判別処理について,図9のフローチャートを参照して説明する。つまり,MFP100は,先行ジョブの実行中に,並行して動作可能な後続ジョブを受け付けた際に,先行ジョブと後続ジョブとのユーザが同一である場合に限り,前述した静粛動作処理とは異なる処理を実行する。
このユーザ判別処理は,先に指示を受けた先行ジョブにて使用しない動作部の動作を含む後続ジョブを,先行ジョブの終了前に受けたことを契機に,CPU31にて実行される。例えば,PCプリントを実行中のMFP100においてコピー指示を受けた場合,または,スキャン処理を実行中にPCプリント指示を受けた場合が該当する。なお,同じ動作部を使用する複数の動作は,同時に実行することはできないため,指示を受け付けた順に処理する。また,ジョブを受け付けた時に,MFP100が動作していない場合は,本処理の対象外である。
本処理の実行を開始すると,MFP100は,後続ジョブを指示したユーザが,実行中の先行ジョブのユーザと同一であるか否かを判断する(S501)。ユーザが同一であるか否かの判断は,例えば,PCプリントの指示を発行したユーザと,コピー実行のためにログインしたユーザとの,ユーザ情報の比較によって判断できる。コピー処理またはスキャン処理のユーザがログインしていない等の理由により,ユーザが同一か否かを判別できない場合は,同一ではないと判断するとよい。
そして,同一ユーザであると判断したら(S501:Yes),先行ジョブと後続ジョブとで,コピー動作のように並行処理を行っていると見なし,図7に示した静粛コピー処理を実行する(S502)。同一ユーザであれば,先行ジョブと後続ジョブとの両方が終了するまでが,そのユーザの待ち時間である。そこで,先行ジョブと後続ジョブとで優先順を予め決定せず,画像データ量に応じて,両方を動作モードの変更対象とする。これにより,総騒音量が閾値を超えない範囲で,先行ジョブと後続ジョブとの両方が終了するまでの所要時間の短縮が期待できる。
一方,同一ユーザではないと判断したら(S501:No),予め優先順を決定して,図5に示した静粛動作処理を実行する(S503)。すなわち,先行ジョブで使用している動作部の優先順は高く,後続ジョブのみで使用される動作部の優先順は低くして,各動作部の動作モードを決定する。例えば,先行ジョブの完了まで後続ジョブの実行が制限される。これにより,総騒音量が閾値を超えない範囲で,先行ジョブを優先的に終わらせる。
このユーザ判別処理によれば,総騒音量が予め決めた閾値を超えないように,ジョブのユーザを考慮して,各動作部の動作モードが選択される。つまり,先行ジョブと後続ジョブとのユーザが同一であれば,両方が早期に終了するように,動作モードが選択される。同一ユーザでなければ,先行ジョブが優先的に早期に終了するように,動作モードが選択される。
以上,詳細に説明したように,本形態のMFP100の印刷部10と読取部20とファン60とは,いずれも,動作音量の異なる2段階以上の動作モードを有する。各動作モードにおける各動作部の動作音量は,NVRAM34の動作音量表70に記憶されている。そして,MFP100は,いずれかの動作部の動作モードの変更に際し,変更後の総騒音量を取得する。そして,総騒音量が閾値よりも小さくなるように,各動作部の動作モードを決定する。従って,動作の内容や動作モードが変更されても,総騒音量が閾値を超えることはなく,MFP100から発せられる騒音量を所定レベル以下に抑えることが期待できる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,MFPに限らず,複写機,スキャナ,FAX等,画像読取機能と画像形成機能とを備えるものであれば適用可能である。
また,例えば,図3の動作音量表70に示した動作モードの数は,いずれも一例であって,より多くてもよいし,少なくてもよい。動作部毎に,動作中のモードと停止モードとの少なくとも2段階の動作モードがあればよい。また,4段階よりも多くの動作モードを有してもよい。例えば,印刷部10の動作音量が,カラー印刷かモノクロ印刷か,また,片面印刷か両面印刷か,等の印刷設定によって異なるのであれば,別の動作モードとして区別してもよい。また,読取部20の動作音量が,ADF24の駆動の有無によって異なるのであれば,別の動作モードとして区別してもよい。
また,動作音量表70の各数値は,実験で測定した実測値に限らず,設計から想定される仮想値であってもよい。また,動作モードの変更可能な動作部以外でも,動作音を発する部材があれば,その動作音も合算して総騒音量としてもよい。つまり,総騒音量には,印刷部10と読取部20とファン60等の動作による動作音以外の騒音をも含めてもよい。
また,前述した静粛動作処理では,第1動作部と第2動作部とを両方低速モードにしても,総騒音量が閾値より小さくならない場合に限り,第1動作部を停止モードにするとしたが,これに限らない。つまり,優先順の高い第2動作部の動作モードを維持したままで,優先順の低い第1動作部を停止モードをも含めて速度低下させてもよい。このようにすれば,静粛化を図りつつ,第2動作部の動作について,早期の終了が期待できる。
また,ファン60の動作モードの変更は,中速モードから全速モードへの速度上昇に限らない。例えば,全速モードでの動作中に,機内温度が低下して,中速モードでの動作でも十分な程度となった場合は,全速モードから中速モードへ速度を低下させることもある。また,印刷終了後,機内温度が十分に低下すれば,ファン60を停止することもできる。ファン60の速度を低下させる場合も,動作モードの変更に該当する。
また,前述した静粛コピー処理では,画像データの量に基づいて,印刷部10と読取部20とのいずれを優先的に高速化するかを判断するとした。しかし,これに限らず,RAM33の記憶容量の残量に基づいて判断してもよい。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
10 印刷部
20 読取部
31 CPU
33 RAM
34 NVRAM
60 ファン
70 動作音量表
100 MFP

Claims (10)

  1. 騒音レベルが異なる少なくとも2段階の動作モードを有する複数の構成要素と,
    前記複数の構成要素のそれぞれの動作モード毎の騒音量を記憶する記憶部と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記複数の構成要素のうち1つの構成要素の動作モードの変更を契機に,前記記憶部に記憶されている各騒音量のうち,前記構成要素ごとに1つの騒音量を前記複数の構成要素について合算した合算値である総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記複数の構成要素の動作モードを決定する,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載する画像処理装置において,
    前記制御部は,
    前記複数の構成要素のうち1つの構成要素の動作の開始を契機に,前記複数の構成要素の前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記1つの構成要素の動作モードを決定する,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載する画像処理装置において,
    前記制御部は,
    前記総騒音量が閾値よりも小さくなる前記1つの構成要素の動作モードを決定できない場合には,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記1つの構成要素以外の構成要素の動作モードを変更する,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項3に記載する画像処理装置において,
    前記制御部は,
    前記総騒音量が閾値よりも小さくなる前記1つの構成要素の動作モードを決定できない場合であって,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記1つの構成要素以外の構成要素の動作モードを変更できない場合には,動作中の構成要素の少なくとも1つの動作の終了を待って前記1つの構成要素の動作を開始させる,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項2に記載する画像処理装置において,
    前記制御部は,
    前記総騒音量が閾値よりも小さくなる前記1つの構成要素の動作モードを決定できない場合には,動作中の構成要素の少なくとも1つの動作の終了を待って前記1つの構成要素の動作を開始させる,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載する画像処理装置において,
    前記複数の構成要素の1つは,装置内に配置された冷却用のファンであり,
    前記制御部は,
    装置内の温度が所定値より高い場合に,前記ファンを高速稼働状態となる動作モードとし,前記ファンの動作モードが高速稼働状態の動作モードに変更されたことを契機に,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記ファン以外の前記構成要素の動作モードを変更する,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項6に記載する画像処理装置において,
    前記制御部は,
    前記ファン以外の前記構成要素の動作モードを,前記総騒音量が閾値よりも小さくなる動作モードに変更できなければ,動作中の構成要素のうち前記ファン以外の構成要素の少なくとも1つの動作を中止する,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載する画像処理装置において,
    前記複数の構成要素のうち,1つは画像を印刷する印刷部であり,他の1つは画像を読み取る読取部であり,
    前記制御部は,
    前記読取部で読み取った画像を前記印刷部に印刷させるコピー処理を実行する際,
    前記読取部で読み取られた後,前記印刷部で印刷される前の画像データが第1所定量より多ければ,前記印刷部を高速稼働状態となる動作モードに変更し,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記印刷部以外の前記構成要素の動作モードを変更する,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載する画像処理装置において,
    前記複数の構成要素のうち,1つは画像を印刷する印刷部であり,他の1つは画像を読み取る読取部であり,
    前記制御部は,
    前記読取部で読み取った画像を前記印刷部に印刷させるコピー処理を実行する際,
    前記読取部で読み取られた後,前記印刷部で印刷される前の画像データが第2所定量より少なければ,前記読取部を高速稼働状態となる動作モードに変更し,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記読取部以外の前記構成要素の動作モードを変更する,
    ことを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1つに記載する画像処理装置において,
    前記制御部は,
    前記複数の構成要素のうちの所定の構成要素を用いる先行ジョブを実行中に,前記所定の構成要素を用いない後続ジョブを受け付けた際,前記先行ジョブと前記後続ジョブとのユーザが同じであれば,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記所定の構成要素を含む構成要素の動作モードを変更し,前記先行ジョブと前記後続ジョブとのユーザが同じでなければ,前記総騒音量が閾値よりも小さくなるように前記複数の構成要素のうち前記所定の構成要素を除いた構成要素の動作モードを変更する,
    ことを特徴とする画像処理装置。
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