JP2014220919A - 電動車両の制振制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動系のガタにより発生するドライブシャフトトルクのオーバーシュートを抑制することができる電動車両の制振制御装置を提供すること。
【解決手段】動力源にモータ/ジェネレータMGを有するFRハイブリッド車両において、ドライバー要求に基づくF/F演算により第1トルク目標値Tm*1を算出する第1トルク目標値算出手段101と、トルク入力−モータ回転数の伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)による第2F/Bフィルタを用いたF/B演算により第2トルク目標値Tm*2を算出する第2トルク目標値算出手段102と、第1トルク目標値Tm*1と第2トルク目標値Tm*2とを加算してモータトルク指令値Tm*とするモータトルク指令値設定手段103と、を備え、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数に設定する。
【選択図】図8

Description

本発明は、動力源に電動モータを有するハイブリッド車両や電気自動車等の電動車両に適用され、F/F演算とF/B演算により取得されるモータトルク指令値に対し制振制御を行う電動車両の制振制御装置に関する。
従来、電動車両の制振制御装置としては、第1のトルク目標値を設定する第1のトルク目標値設定手段と、第2のトルク目標値を算出する第2のトルク目標値算出手段と、を有し、第1のトルク目標値と第2のトルク目標値を加え合わせてモータトルク指令値とする。そして、モータトルク指令値に電動モータの出力トルクが一致するように制御を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−288332号公報
しかしながら、従来の電動車両の制振制御装置にあっては、第2のトルク目標値算出手段においては、バンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)を用いて後述するモータトルク指令値から第2のトルク目標値の第1項を算出する手段と、モータ回転速度からバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)と車両へのトルク入力からモータ回転速度までの伝達特性のモデルGp(s)からなるH(s)/Gp(s)なるフィルタにより第2のトルク目標値の第2項を算出する手段と、第2のトルク目標値の第1項と第2のトルク目標値の第2項の偏差を、車両へのトルク入力とモータ回転速度との伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)なるフィルタに通すことにより、第2のトルク目標値を算出するという構成になっていた。このため、例えば、バックラッシュ等の駆動系のガタにより、ドライブシャフトトルクのオーバーシュートが生じ、車両にショックが発生する、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、駆動系のガタにより発生するドライブシャフトトルクのオーバーシュートを抑制することができる電動車両の制振制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の電動車両の制振制御装置では、動力源に電動モータを有する。
この電動車両の制振制御装置において、第1トルク目標値算出手段と、第2トルク目標値算出手段と、モータトルク指令値設定手段と、を備えた。
前記第1トルク目標値算出手段は、ドライバー要求に基づくフィードフォワード演算により第1トルク目標値を算出する。
前記第2トルク目標値算出手段は、モータトルク指令値とバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)を用いて第2トルク目標値の第1項を算出し、モータ回転数検出値とバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)とトルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデルGp(s)の比H(s)/Gp(s)による第1F/Bフィルタ(=第1フィードバックフィルタ)により第2トルク目標値の第2項を算出し、前記第2トルク目標値の第1項及び第2項の偏差とトルク入力−モータ回転数の伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)による第2F/Bフィルタ(=第2フィードバックフィルタ)を用いるF/B演算(=フィードバック演算)により、第2トルク目標値を算出する。
前記モータトルク指令値設定手段は、前記第1トルク目標値と前記第2トルク目標値とを加算してモータトルク指令値とする。
そして、前記第2トルク目標値算出手段は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数以下の範囲に含まれる周波数に設定する。
よって、第2トルク目標値算出手段において、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数が、ゼロより大きく、かつ、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数以下の範囲に含まれる周波数に設定される。
例えば、第2のトルク目標値の第1項と第2項との偏差を、車両へのトルク入力とモータ回転速度との伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)なるフィルタに通すことにより、第2のトルク目標値を算出する場合、減速係数ζcを大きく決定したときに、駆動系に含まれる減速機内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生した場合、ドライブシャフトトルクのオーバーシュートが生じる。なお、バックラッシュは、駆動系のガタの一例である。
これに対し、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を上記範囲に含まれる周波数に設定することで、減速係数ζcを大きく決定したとき、バックラッシュが発生しても、ドライブシャフトトルクのオーバーシュートを抑制することができる。
この結果、第2トルク目標値算出手段において第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を上記範囲に含まれる周波数に設定することで、駆動系のガタにより発生するドライブシャフトトルクのオーバーシュートを抑制することができ、電動車両にショックが発生するのを抑制することができる。
実施例1の制振制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(電動車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でのモード選択処理を行う際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でバッテリ充電制御を行う際に用いられる目標充放電量マップを示す図である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両に搭載された自動変速機ATの一例を示すスケルトン図である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両に搭載された自動変速機ATでの変速段ごとの各摩擦締結要素の締結状態を示す締結作動表である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の制振制御系の構成を示すブロック図である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラに有する制振制御系を示す制御ブロック図である。 比較例及び参考例の制振制御においてドライブシャフトの伝達トルクにバックラッシュを想定した±10Nmの不感帯を有するデッドバンド付車両モデルを用いた場合の各シミュレーション結果を示すタイムチャートである。 比較例及び参考例の制振制御においてドライブシャフトの伝達トルクにバックラッシュを想定した±10Nmの不感帯を有するデッドバンド付車両モデルを用いた場合の各トルク外乱入力に対するシミュレーション結果を示すタイムチャートである。 比較例、参考例及び実施例1においてドライブシャフトの伝達トルクにバックラッシュを想定した±10Nmの不感帯を有するデッドバンド付車両モデルを用いた場合の各シミュレーション結果と各トルク外乱入力に対するシミュレーション結果とを示すタイムチャートである。 実施例2の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラに有する制振制御系を示す制御ブロック図である。 実施例3の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラに有する制振制御系を示す制御ブロック図である。
以下、本発明の電動車両の制振制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制振制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(電動車両の一例)を示す全体システム図である。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、フライホイールFWと、第1クラッチCL1と、モータ/ジェネレータMG(駆動モータ)と、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPS(駆動軸)と、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RLと、右後輪RRと、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
前記エンジンEngは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、エンジンコントローラ1からのエンジン制御指令に基づいて、エンジン始動制御やエンジン停止制御やスロットルバルブのバルブ開度制御やフューエルカット制御等が行われる。なお、エンジン出力軸には、フライホイールFWが設けられている。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEngとモータ/ジェネレータMGの間に介装されたクラッチであり、第1クラッチコントローラ5からの第1クラッチ制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された第1クラッチ制御油圧により、締結・スリップ締結(半クラッチ状態)・開放が制御される。この第1クラッチCL1としては、例えば、ダイアフラムスプリングによる付勢力にて完全締結を保ち、ピストン14aを有する油圧アクチュエータ14を用いたストローク制御により、スリップ締結から完全開放までが制御されるノーマルクローズの乾式単板クラッチが用いられる。
前記モータ/ジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータ/ジェネレータであり、モータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータ/ジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この動作状態を「力行」と呼ぶ)、ロータがエンジンEngや駆動輪から回転エネルギーを受ける場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能し、バッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータ/ジェネレータMGのロータは、ダンパーを介して自動変速機ATの変速機入力軸に連結されている。
前記第2クラッチCL2は、前記モータ/ジェネレータMGと左右後輪RL,RRの間に介装されたクラッチであり、ATコントローラ7からの第2クラッチ制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、締結・スリップ締結・開放が制御される。この第2クラッチCL2としては、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できるノーマルオープンの湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキが用いられる。なお、第1クラッチ油圧ユニット6と第2クラッチ油圧ユニット8は、自動変速機ATに付設されるAT油圧コントロールバルブユニットCVUに内蔵している。
前記自動変速機(ギア変速機)ATは、例えば、前進7速/後退1速等の有段階の変速段を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える有段変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、トルク伝達経路に配置される最適なクラッチやブレーキを選択している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、電気車両走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、駆動トルクコントロール走行モード(以下、「WSCモード」という。)等の走行モードを有する。
前記「EVモード」は、第1クラッチCL1を開放状態とし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。前記「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、モータアシスト走行モード・走行発電モード・エンジン走行モードの何れかにより走行するモードである。前記「WSCモード」は、「HEVモード」からのP,N→Dセレクト発進時、あるいは、「EVモード」や「HEVモード」からのDレンジ発進時等において、モータ/ジェネレータMGの回転数制御により第2クラッチCL2のスリップ締結状態を維持し、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバー操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start clutch」の略である。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、情報交換が互いに可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報と、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、エンジンEngのスロットルバルブアクチュエータ等へ出力する。
前記モータコントローラ2は、モータ/ジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報と、統合コントローラ10からの目標MGトルク指令および目標MG回転数指令と、他の必要情報を入力する。そして、モータ/ジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電容量をあらわすバッテリSOCを監視していて、このバッテリSOC情報は、モータ/ジェネレータMGの制御情報に用いられると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
前記第1クラッチコントローラ5は、油圧アクチュエータ14のピストン14aのストローク位置を検出する第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの目標CL1トルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、第1クラッチCL1の締結・スリップ締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、他のセンサ類18(変速機入力回転数センサ、インヒビタースイッチ等)からの情報を入力する。そして、Dレンジを選択しての走行時、アクセル開度APOと車速VSPにより決まる運転点がシフトマップ上で存在する位置により最適な変速段を検索し、検索された変速段を得る制御指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVUに出力する。なお、シフトマップとは、アクセル開度と車速に応じてアップシフト線とダウンシフト線を書き込んだマップをいう。上記自動変速制御に加えて、統合コントローラ10から目標CL2トルク指令を入力した場合、第2クラッチCL2のスリップ締結を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する第2クラッチ制御を行う。また、統合コントローラ10から変速制御変更指令が出力された場合、通常に変速制御に代え、変速制御変更指令にしたがった変速制御を行う。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19と、ブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの回生協調制御指令と、他の必要情報を入力する。そして、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、回生協調ブレーキ制御を行う。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギーを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21や前後加速度を検出する前後加速度センサ(加速度検出手段)22や他のセンサ・スイッチ類23からの必要情報およびCAN通信線11を介して情報を入力する。そして、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指令、モータコントローラ2へ目標MGトルク指令および目標MG回転数指令、第1クラッチコントローラ5へ目標CL1トルク指令、ATコントローラ7へ目標CL2トルク指令、ブレーキコントローラ9へ回生協調制御指令を出力する。
図2は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。図3は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でのモード選択処理を行う際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。図4は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でバッテリ充電制御を行う際に用いられる目標充放電量マップを示す図である。以下、図2〜図4に基づき、実施例1の統合コントローラ10にて実行される演算処理を説明する。
前記統合コントローラ10は、図2に示すように、目標駆動力演算部100と、モード選択部200と、目標充放電演算部300と、動作点指令部400とを有する。
前記目標駆動力演算部100では、目標駆動力マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、目標駆動力tFoOを演算する。
前記モード選択部200では、図3に示すEV-HEV選択マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、「EVモード」または「HEVモード」を目標走行モードとして選択する。但し、バッテリSOCが所定値以下であれば、強制的に「HEVモード」を目標走行モードとする。また、「HEVモード」からのP,N→Dセレクト発進時等においては、車速VSPが第1設定車速VSP1になるまで「WSCモード」を目標走行モードとして選択する。
前記目標充放電演算部300では、図4に示す目標充放電量マップを用いて、バッテリSOCから目標充放電電力tPを演算する。
前記動作点指令部400では、アクセル開度APOと、目標駆動力tFoOと、目標走行モードと、車速VSPと、目標充放電電力tP等の入力情報に基づき、動作点到達目標として、目標エンジントルクと目標MGトルクと目標MG回転数と目標CL1トルクと目標CL2トルクを演算する。そして、目標エンジントルク指令と目標MGトルク指令と目標MG回転数指令と目標CL1トルク指令と目標CL2トルク指令を、CAN通信線11を介して各コントローラ1,2,5,7に出力する。
図5は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両に搭載された自動変速機ATの一例を示すスケルトン図である。
前記自動変速機(ギア変速機)ATは、前進7速後退1速の有段式自動変速機であり、エンジンEngとモータージェネレータMGのうち、少なくとも一方からの駆動力が変速機入力軸Inputから入力され、4つの遊星ギアと7つの摩擦締結要素とによって回転数が変速されて変速機出力軸Outputから出力される。次に、変速機入力軸Inputと変速機出力軸Outputとの間の変速ギア機構について説明する。
変速機入力軸Input側から変速機出力軸Output側までの軸上に、順に第1遊星ギアG1と第2遊星ギアG2による第1遊星ギアセットGS1及び第3遊星ギアG3と第4遊星ギアG4による第2遊星ギアセットGS2が配置されている。また、摩擦締結要素として第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3及び第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3、第4ブレーキB4が配置されている。また、第1ワンウェイクラッチF1と第2ワンウェイクラッチF2が配置されている。
前記第1遊星ギアG1は、第1サンギアS1と、第1リングギアR1と、両ギアS1,R1に噛み合う第1ピニオンP1を支持する第1キャリアPC1と、を有するシングルピニオン型遊星ギアである。
前記第2遊星ギアG2は、第2サンギアS2と、第2リングギアR2と、両ギアS2,R2に噛み合う第2ピニオンP2を支持する第2キャリアPC2と、を有するシングルピニオン型遊星ギアである。
前記第3遊星ギアG3は、第3サンギアS3と、第3リングギアR3と、両ギアS3,R3に噛み合う第3ピニオンP3を支持する第3キャリアPC3と、を有するシングルピニオン型遊星ギアである。
前記第4遊星ギアG4は、第4サンギアS4と、第4リングギアR4と、両ギアS4,R4に噛み合う第4ピニオンP4を支持する第4キャリアPC4と、を有するシングルピニオン型遊星ギアである。
前記変速機入力軸Inputは、第2リングギアR2に連結され、エンジンEngとモータージェネレータMGの少なくとも一方からの回転駆動力を入力する。前記変速機出力軸Outputは、第3キャリアPC3に連結され、出力回転駆動力を、ファイナルギア等を介して駆動輪(左右後輪RL,RR)に伝達する。
前記第1リングギアR1と第2キャリアPC2と第4リングギアR4とは、第1連結メンバM1により一体的に連結される。前記第3リングギアR3と第4キャリアPC4とは、第2連結メンバM2により一体的に連結される。前記第1サンギアS1と第2サンギアS2とは、第3連結メンバM3により一体的に連結される。
前記第1遊星ギアセットGS1は、第1遊星ギアG1と第2遊星ギアG2とを、第1連結メンバM1と第3連結メンバM3とによって連結することで、4つの回転要素を有して構成される。また、第2遊星ギアセットGS2は、第3遊星ギアG3と第4遊星ギアG4とを、第2連結メンバM2によって連結することで、5つの回転要素を有して構成される。
前記第1遊星ギアセットGS1では、トルクが変速機入力軸Inputから第2リングギアR2に入力され、入力されたトルクは第1連結メンバM1を介して第2遊星ギアセットGS2に出力される。前記第2遊星ギアセットGS2では、トルクが変速機入力軸Inputから直接第2連結メンバM2に入力されると共に、第1連結メンバM1を介して第4リングギアR4に入力され、入力されたトルクは第3キャリアPC3から変速機出力軸Outputに出力される。
前記第1クラッチC1(インプットクラッチI/C)は、変速機入力軸Inputと第2連結メンバM2とを選択的に断接するクラッチである。前記第2クラッチC2(ダイレクトクラッチD/C)は、第4サンギアS4と第4キャリアPC4とを選択的に断接するクラッチである。前記第3クラッチC3(H&LRクラッチH&LR/C)は、第3サンギアS3と第4サンギアS4とを選択的に断接するクラッチである。
また、前記第2ワンウェイクラッチF2は、第3サンギアS3と第4サンギアS4の間に配置されている。これにより、第3クラッチC3が開放され、第3サンギアS3よりも第4サンギアS4の回転数が大きい時、第3サンギアS3と第4サンギアS4とは独立した回転数を発生する。よって、第3遊星ギアG3と第4遊星ギアG4が第2連結メンバM2を介して接続された構成となり、それぞれの遊星ギアが独立したギア比を達成する。
前記第1ブレーキB1(フロントブレーキFr/B)は、第1キャリアPC1の回転をトランスミッションケースCaseに対し選択的に停止させるブレーキである。また、第1ワンウェイクラッチF1は、第1ブレーキB1と並列に配置されている。前記第2ブレーキB2(ローブレーキLOW/B)は、第3サンギアS3の回転をトランスミッションケースCaseに対し選択的に停止させるブレーキである。前記第3ブレーキB3(2346ブレーキ2346/B)は、第1サンギアS1及び第2サンギアS2を連結する第3連結メンバM3の回転をトランスミッションケースCaseに対し選択的に停止させるブレーキである。前記第4ブレーキB4(リバースブレーキR/B)は、第4キャリアPC3の回転をトランスミッションケースCaseに対し選択的に停止させるブレーキである。
図6は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両に搭載された自動変速機ATでの変速段ごとの各摩擦締結要素の締結状態を示す締結作動表である。なお、図6において、○印は当該摩擦締結要素が締結状態であることを示し、(○)印は少なくともエンジンブレーキ作動時に当該摩擦締結要素が締結状態であることを示し、無印は当該摩擦締結要素が開放状態であることを示す。
上記のように構成された変速ギア機構に設けられた各摩擦締結要素のうち、締結していた1つの摩擦締結要素を開放し、開放していた1つの摩擦締結要素を締結するという掛け替え変速を行うことで、下記のように、前進7速で後退1速の変速段を実現することができる。
すなわち、「1速段」では、第2ブレーキB2のみが締結状態となり、これにより第1ワンウェイクラッチF1及び第2ワンウェイクラッチF2が係合する。「2速段」では、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3が締結状態となり、第2ワンウェイクラッチF2が係合する。「3速段」では、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3及び第2クラッチC2が締結状態となり、第1ワンウェイクラッチF1及び第2ワンウェイクラッチF2はいずれも係合しない。「4速段」では、第3ブレーキB3、第2クラッチC2及び第3クラッチC3が締結状態となる。「5速段」では、第1クラッチC1、第2クラッチC2及び第3クラッチC3が締結状態となる。「6速段」では、第3ブレーキB3、第1クラッチC1及び第3クラッチC3が締結状態となる。「7速段」では、第1ブレーキB1、第1クラッチC1及び第3クラッチC3が締結状態となり、第1ワンウェイクラッチF1が係合する。「後退速段」では、第4ブレーキB4、第1ブレーキB1及び第3クラッチC3が締結状態となる。
ここで、図1に示す第2クラッチCL2としては、各変速段にて締結される摩擦締結要素を選択可能であるが、例えば、「1速段〜3速段」で第2ブレーキB2、「4速段」で第2クラッチC2、「5速段」で第3クラッチC3、「6速段と7速段」で第1クラッチC1が用いられる。
図7は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の制振制御系の構成を示すブロック図である。以下、図7に基づき、実施例1の制振制御系の構成を説明する。
実施例1の制振制御系は、図7に示すように、モータ/ジェネレータMG(駆動モータ)と、ディファレンシャルDFと、プロペラシャフトPS(駆動軸)、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RLと、右後輪RRと、モータコントローラ2と、統合コントローラ10と、レゾルバ13と、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、を備えている。
前記統合コントローラ10は、モータトルク指令値設定部10aを有する。
前記モータトルク指令値設定部10aは、アクセル開度センサ16からのアクセル開度APOと、車速センサ17からの車速VSPと、レゾルバ13からのモータ回転数ωmに基づいて、モータトルク指令値Tm*を設定する。
前記モータコントローラ2は、制振制御部2aと、モータトルク制御部2bと、を有する。
前記制振制御部2aは、モータトルク指令値設定部10aからのモータトルク指令値Tm*と、レゾルバ13からのモータ回転数ωmを入力し、最終的なモータトルク指令値Tm*を決定する。
前記モータトルク制御部2bは、PWM信号等にてインバータ3を駆動し、モータ/ジェネレータMGの出力トルクを、モータトルク指令値Tm*に追従させるように制御する。
図8は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラに有する制振制御系を示す制御ブロック図である。以下、図8に基づき、実施例1の制振制御系を説明する。
実施例1の制振制御系は、図8に示すように、ドライバー要求に基づくF/F演算により第1トルク目標値Tm*1を算出する第1トルク目標値算出手段101と、トルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデルGp(s)を用いたF/B演算により第2トルク目標値Tm*2を算出する第2トルク目標値算出手段102と、前記第1トルク目標値Tm*1と前記第2トルク目標値Tm*2とを加算してモータトルク指令値Tm*とするモータトルク指令値設定手段103と、を備えている。
前記第1トルク目標値算出手段101は、ドライバーの要求に基づくフィードフォワード演算により第1トルク目標値Tm*1を算出する。すなわち、アクセル開度APOと車速VSPに基づいて設定される定常トルク目標値Tms*(=目標駆動力tFoO、トルク目標値)を、トルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデルGp(s)とトルク入力−モータ回転数の伝達特性の理想応答を表すモデルGm(s)の比Gm(s)/Gp(s)によるF/Fフィルタを通すF/F演算により第1トルク目標値Tm*1を算出する。
前記第2トルク目標値算出手段102は、モータトルク指令値Tm*とバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)を用いて第2トルク目標値の第1項Tm*2_1を算出し、モータ回転数ωmとバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)とトルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデルGp(s)の比H(s)/Gp(s)による第1F/Bフィルタにより第2トルク目標値の第2項Tm*2_2を算出し、第2トルク目標値の第1項Tm*2_1と第2トルク目標値の第2項Tm*2_2の偏差とトルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデルGp(s)の逆モデル1/Gp(s)(以下、「逆モデル1/Gp(s)」ともいう。)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)(以下、「Gz(s)」ともいう。)による第2F/Bフィルタ(以下、「Gz(s)による第2F/Bフィルタ」または「第2F/Bフィルタ」ともいう。)を用いるF/B演算により第2トルク目標値Tm*2を算出する。
ここで、Gz(s)による第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcの設定方法について説明する。なお、「s^2」は「s2」のことである。
トルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデルGp(s)を下式(1)とすると、Gz(s)は下式(2)になる。
Gp(s)=(b2’・s^2+b1’・s+b0’)/s(a3’・s^2+a2’・s+a1’) …(1)
Gz(s)=[a3’・s^2+a2’・s+a1’]/[s^2+2・√(a1’/a3’)・ζc・s+a1’/a3’] …(2)
このとき、逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzを用いて、式(2)の減衰係数ζcの大小関係を示すと、下式(3)になる。
ζz<ζc≦1 …(3)
ここで、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωzを算出すると、下式(4)になる。
ωz=√(a1’/a3’) …(4)
この式(4)にて算出したωzを用いて、Gz(s)による第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcの大小関係を決定すると、下式(5)になる。
0<ωc≦ωz …(5)
上記に基づいて算出したGz(s)による第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを用いて、式(2)のGz(s)を下式(6)とする。
Gz(s)=[a3’・s^2+a2’・s+a1’]/[s^2+(2・ωc・ζc)・s+ωc^2] …(6)
なお、第2トルク目標値算出手段102には、後述する統合コントローラ106が有するバックラッシュ判定部107の判定結果が出力される。
第2トルク目標値算出手段102は、その判定結果に応じて、Gz(s)による第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを設定する。
前記モータトルク指令値設定手段103は、加算器により構成され、第1トルク目標値Tm*1と前記第2トルク目標値Tm*2とを加算してモータトルク指令値Tm*とする。
そして、モータトルク指令値Tm*は、これにトルク外乱要素Tdを加え、インバータ3を介して実プラントGp'(s)に入り、実プラントGp'(s)からの出力に回転数外乱要素ωdを加えることで、モータ回転数ωmが得られる。
前記統合コントローラ106は、バックラッシュ判定部(バックラッシュ判定手段)107を有する。
前記バックラッシュ判定部107は、車両情報としてモータトルク指令値設定部10a(モータトルク設定手段、車両情報取得手段)から定常トルク目標値Tms*を入力する。
続いて、バックラッシュ判定部107では、取得した定常トルク目標値Tms*に基づき、バックラッシュの発生の有無を判定する(バックラッシュ判定手段)。すなわち、この判定方法は、現在値の定常トルク目標値の正負の符号が、不図示の記憶部(記憶手段)が記憶する前回値の定常トルク目標値の正負の符号から切り替わっているか否かを判定する。正負の符号が切り替わっているときは、バックラッシュの発生有りと判定する。例えば、前回値の定常トルク目標値を負とし、現在値の定常トルク目標値が正のとき、バックラッシュの発生有りと判定する。正負の符号が切り替わっていないときは、バックラッシュの発生無しと判定する。バックラッシュ判定部107の判定結果は、第2トルク目標値算出手段102へ出力する。なお、不図示の記憶部は、一般に車載されている記憶部でよく、少なくとも定常トルク目標値の前回値を記憶している。そして、現在値の定常トルク目標値を前回値として記憶する。
ここで、バックラッシュ(駆動系のガタの一例)は、駆動系に含まれる例えば減速機内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動することにより発生する。バックラッシュの発生例は、定常トルク目標値Tms*の正負の符号が反転するとき、アクセルのオンとオフを切り替えるとき、前後加速度の正負の符号が反転するとき、アクセルオフかつエンジンブレーキが使用されているとき、路面の凹凸等により車両のいずれかの車輪が空中に浮きこの車輪のトルクがドライブシャフトなどを介して減速機内のギアに入力され、車輪から入力されたトルクとギアのトルクの向きが逆のとき、等が挙げられる。
次に、作用を説明する。
まず、「比較例の課題」の説明を行い、続いて、[参考例のFRハイブリッド車両の制振制御装置における作用]、「参考例のFRハイブリッド車両の制振制御装置におけるトルク外乱入力時の作用」、「実施例1のFRハイブリッド車両の制振制御装置における作用」に分けて説明する。
[比較例の課題]
比較例は、電動モータを動力源とする車両において、当該モータの回転速度又はそれに相当する量を検出するモータ回転速度検出手段と、各種車両情報に応じて第1のトルク目標値を設定する第1のトルク目標値設定手段と、バンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)を用いて後述するモータトルク指令値から第2のトルク目標値の第1項を算出する手段と、モータ回転速度からバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)と車両へのトルク入力からモータ回転速度までの伝達特性のモデルGp(s)からなるH(s)/Gp(s)なるフィルタにより第2のトルク目標値の第2項を算出する手段と、第2のトルク目標値の第1項と第2のトルク目標値の第2項の偏差をとる減算手段と、前記減算手段で算出された偏差に、1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)なるフィルタを施し、第2のトルク目標値を算出する第2のトルク目標値算出手段とから構成される。前記第1のトルク目標値と第2のトルク目標値を加え合わせてモータトルク指令値として、前記モータトルク指令値に実モータの出力トルクが一致もしくは追従するように制御を行う制御系を備えたものとする。この比較例の場合には、Gz(s)なるフィルタを備えることにより、伝達特性のモデルGp(s)と、実プラントGp'(s)との間に乖離が発生した場合や、モータ回転速度外乱ωdが発生した場合の出力トルクの振動を抑制している。
しかし、車両へのトルク入力とモータ回転速度との伝達特性のモデルGp(s)の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)なるフィルタを施し、第2のトルク目標値を算出するという構成になっていた。このため、減速係数ζcを大きく決定した場合に、ねじり振動抑制効果が弱まり、駆動系の減速機内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生した場合、ドライブシャフトトルクのオーバーシュートが生じ、車両にショックが発生する。以下、図9のタイムチャートによりこの比較例と参考例(第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを一定に設定)とを比較する。
[参考例のFRハイブリッド車両の制振制御装置における作用]
図9に比較例及び参考例の制振制御においてドライブシャフトの伝達トルクにバックラッシュを想定した±10Nmの不感帯を有するデッドバンド付車両モデルを用いた場合の各シミュレーション結果を示す。
図9は、定常トルク目標値Tms*が「負のトルク」から「正のトルク」へのトルクステップ指令に対する減速状態からの加速のシミュレーション結果となっている。
図9の比較例及び参考例の制振制御について、減衰係数ζcを「0.5」に設定する。参考例では、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数に設定する。この周波数ωcを、図9では、一定の「ωz×0.3(好ましくは、0.2〜0.5)」に設定する。また、参考例は、バックラッシュ判定部107を有さない実施例1に相当する。
このとき、図9において、定常トルク目標値Tms*が「負のトルク」から「正のトルク」へのトルクステップ指令により、ドライブシャフトトルクが負から正へと切り替わる。この際、比較例及び参考例は、ドライブシャフトトルクがゼロとなる範囲Aにおいて、駆動系の減速機(自動変速機AT)内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュ(駆動系のガタの一例)が発生する。この場合、範囲Bにてドライブシャフトトルクのオーバーシュートが生じている。しかし、参考例では、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数(ωc=ωz×0.3)に設定しているので、比較例よりも参考例のドライブシャフトトルクのオーバーシュートが確実に抑制される。これにより、FRハイブリッド車両に発生するショックが抑制される。
[参考例のFRハイブリッド車両の制振制御装置におけるトルク外乱入力時の作用]
図10に比較例及び参考例の制振制御においてドライブシャフトの伝達トルクにバックラッシュを想定した±10Nmの不感帯を有するデッドバンド付車両モデルを用いた場合の各トルク外乱入力に対するシミュレーション結果を示す。
図10は、モータトルクの外乱として「負のトルク」を入力したシミュレーション結果となっている。
図10の比較例及び参考例の制振制御について、減衰係数ζc及び参考例の第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcは、図9と同様に設定する。また、比較例及び参考例ともに、ドライブシャフトトルクの定常値は「正のトルク」とする。なお、比較例及び参考例については、図9の比較例及び参考例と同様とする。
このとき、図10において、モータトルクの外乱「負のトルク」の入力により、範囲Cにて比較例及び参考例のドライブシャフトトルクが下がる。その後、範囲Dにおいて、比較例及び参考例のドライブシャフトトルクが定常値へ収束していく。しかし、範囲Dにおいて、参考例は、比較例よりも収束性が悪く、定常値までの収束時間が長くなる、という結果となる。
[実施例1のFRハイブリッド車両の制振制御装置における作用]
図11に比較例、参考例及び実施例1においてドライブシャフトの伝達トルクにバックラッシュを想定した±10Nmの不感帯を有するデッドバンド付車両モデルを用いた場合の各シミュレーション結果と各トルク外乱入力に対するシミュレーション結果とを示す。
図11は、定常トルク目標値Tms*が「負のトルク」から「正のトルク」へのトルクステップ指令に対する減速状態からの加速後に、モータトルクの外乱として「負のトルク」を入力したシミュレーション結果となっている。
図11の実施例1の制振制御について、説明する。
バックラッシュ判定部107は、モータトルク指令値設定部10a(車両情報取得手段、モータトルク設定手段)から現在値の定常トルク目標値「正のトルク」を入力すると、不図示の記憶部が記憶する前回値の定常トルク目標値「負のトルク」から定常トルク目標値Tms*の正負の符号が切り替わっているか否かを判定する。バックラッシュ判定部107は、正負の符号が切り替わっているときは、バックラッシュの発生有りと判定し、正負の符号が切り替わっていないときは、バックラッシュの発生無しと判定する。この場合は、正負の符号が負から正へと切り替わっているので、バックラッシュ判定部107はバックラッシュの発生有りと判定する。この判定結果は、第2トルク目標値算出手段102のGz(s)による第2F/Bフィルタへ出力される。
第2トルク目標値算出手段102では、バックラッシュの発生有りとの判定結果を受けて、後述する一定期間(例えば、期間E)は、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数に設定する。この周波数ωcを、図11では、「ωz×0.3(好ましくは、0.2〜0.5)」に設定する。
その一定期間以外、すなわち、バックラッシュ判定部107がバックラッシュの発生無しと判定したとき及びその一定期間(期間E)経過後、第2トルク目標値算出手段102では、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、上記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数ωcよりも大きい周波数に設定する。この場合、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、上記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数ωc(=ωz×0.3)よりも大きい、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωzに設定する。
このように、バックラッシュ判定部107がバックラッシュの発生有り判定したとき、第2トルク目標値算出手段102は、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数に切り替える。
ここで、一定期間は、実験値及び制振制御を含む制御に基づいて決定する。この期間は、バックラッシュが発生しているバックラッシュ発生期間が確実に含まれ、かつ、バックラッシュが発生している時間よりも長く設定する。例えば、バックラッシュの発生有りと判定されたときから、バックラッシュ発生期間に実験等から求まる最大バラツキを考慮した余裕期間を加えた期間まで(例えば、0.5〜1.0s)を、一定期間として設定している。
なお、実施例1の減衰係数ζcを、「0.5」に設定する。
図11の比較例及び参考例の制振制御について、減衰係数ζc及び参考例の第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcは、図9と同様に設定する。また、ドライブシャフトトルクの定常値は、比較例、参考例及び実施例1のいずれも、「正のトルク」とする。なお、比較例及び参考例については、図9の比較例及び参考例と同様とする。
このとき、図11において、定常トルク目標値Tms*が「負のトルク」から「正のトルク」へのトルクステップ指令により、ドライブシャフトトルクが負から正へと切り替わる。この際、比較例、参考例及び実施例1は、ドライブシャフトトルクがゼロとなる範囲Fにおいて、駆動系の減速機(自動変速機AT)内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生する。この場合、範囲Gにてドライブシャフトトルクのオーバーシュートが生じている。しかし、参考例及び実施例1では、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数(ωc=ωz×0.3)に設定しているので、比較例よりも参考例及び実施例1のドライブシャフトトルクのオーバーシュートが確実に抑制される。これにより、電動車両(FRハイブリッド車両)に発生するショックが抑制される。
また、範囲Hのモータトルクの外乱「負のトルク」の入力により、範囲Iにて比較例、参考例及び実施例1のドライブシャフトトルクが下がる。その後、範囲Jにおいて、比較例、参考例及び実施例1のドライブシャフトトルクが定常値へ収束している。
そして、範囲Jにおいて、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを一定の「ωz×0.3」に設定している参考例は、比較例及び実施例1よりも収束性が悪く、定常値までの収束時間が長くなる。これに対し、実施例1では、一定期間(期間E)経過後、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、上記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数ωcよりも大きい周波数「ωz」に設定しているので、参考例よりも実施例1の収束性が向上し、定常値までの収束時間が早くなっている。
この結果、実施例1では、定常トルク目標値の正負の符号が切り替わりによるバックラッシュ判定部107を有することにより、バックラッシュの発生を精度よく判定することができる。また、実施例1では、比較例よりも、ドライブシャフトトルクのオーバーシュートを確実に抑制することができる。これにより、FRハイブリッド車両にショックが発生するのを抑制することができる。さらに、実施例1では、参考例よりも、モータトルクの外乱入力時の収束性を向上することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のFRハイブリッド車両の制振制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 動力源に電動モータ(モータ/ジェネレータMG)を有する電動車両(FRハイブリッド車両)の制振制御装置において、ドライバーの要求に基づくフィードフォワード演算により第1トルク目標値Tm*1を算出する第1トルク目標値算出手段101と、モータトルク指令値とバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)を用いて第2トルク目標値の第1項Tm*2_1を算出し、モータ回転数検出値とバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)とトルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデルGp(s)の比H(s)/Gp(s)による第1F/Bフィルタ(=第1フィードバックフィルタ)により第2トルク目標値の第2項Tm*2_2を算出し、前記第2トルク目標値の第1項Tm*2_1及び第2項Tm*2_2の偏差とトルク入力−モータ回転数の伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)による第2F/Bフィルタ(=第2フィードバックフィルタ)を用いるF/B演算(=フィードバック演算)により、第2トルク目標値Tm*2を算出する第2トルク目標値算出手段102と、前記第1トルク目標値Tm*1と前記第2トルク目標値Tm*2に基づく演算によりモータトルク指令値Tm*とするモータトルク指令値設定手段103と、を備え、前記第2トルク目標値算出手段102は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に設定した。
このため、第2トルク目標値算出手段102において第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを設定することで、駆動系のガタにより発生するドライブシャフトトルクのオーバーシュートを確実に抑制することができる。これにより、電動車両(FRハイブリッド車両)にショックが発生するのを抑制することができる。
(2) 駆動系にギア変速機(自動変速機AT)を有し、各種車両情報を取得する車両情報取得手段(バックラッシュ判定部107)と、前記車両情報取得手段(バックラッシュ判定部107)が取得した車両情報に基づき、バックラッシュの発生の有無を判定するバックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)と、を有し、前記第2トルク目標値算出手段102は、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)が前記バックラッシュ有りと判定したとき、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数に切り替える。
このため、ギア変速機(自動変速機AT)内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生した場合、ドライブシャフトトルクに生じるオーバーシュートを確実に抑制することができる。これにより、電動車両(FRハイブリッド車両)にショックが発生するのを抑制することができる。
(3)前記車両情報取得手段は、トルク目標値(定常トルク目標値Tms*、目標駆動力tFoO)を設定するモータトルク設定手段(モータトルク指令値設定部10a)であり、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)は、前記モータトルク設定手段(モータトルク指令値設定部10a)が設定するトルク目標値(定常トルク目標値Tms*、目標駆動力tFoO)の正負の符号が切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定し、前記第2トルク目標値算出手段102は、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)が前記バックラッシュの発生有りと判定したとき、一定期間は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数に設定し、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)が前記バックラッシュの発生無しと判定したとき及び前記一定期間経過後は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、前記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数よりも大きい周波数に設定する。
このため、トルク目標値(定常トルク目標値Tms*、目標駆動力tFoO)の正負の符号が切り替わりによるバックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)を有することにより、バックラッシュの発生を精度よく判定することができる。また、ギア変速機(自動変速機AT)内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生した場合、ドライブシャフトトルクに生じるオーバーシュートを確実に抑制することができる。これにより、電動車両(FRハイブリッド車両)にショックが発生するのを抑制することができる。さらに、モータトルクの外乱入力時の収束性を向上することができる。
実施例2は、バックラッシュ判定部107において、アクセルのオンとオフが切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定し、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを設定した例である。
まず、構成を説明する。
図12は、実施例2の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラに有する制振制御系を示す制御ブロック図である。以下、図12に基づき、実施例2の制振制御系を説明する。
前記バックラッシュ判定部107は、図12に示すように、車両情報としてCAN通信線11を介してアクセル開度センサ16(車両情報取得手段、アクセル開度検出手段)からアクセル開度APOを入力にする。
続いて、バックラッシュ判定部107では、アクセル開度APOに基づきバックラッシュの発生の有無を判定する(バックラッシュ判定手段)。すなわち、この判定方法は、現在のアクセル踏み込みの状態(オン)またはアクセル足離しの状態(オフ)が、不図示の記憶部(記憶手段)が記憶する前回のアクセルのオフまたはオンから切り替わっているか否かを判定する。アクセルがオンからオフまたはオフからオンに切り替わっているときは、バックラッシュの発生有りと判定する。例えば、前回のアクセルをオンとし、現在のアクセルがオフのとき、バックラッシュの発生有りと判定する。アクセルのオンとオフが切り替わっていないときは、バックラッシュの発生無しと判定する。バックラッシュ判定部107の判定結果は、第2トルク目標値算出手段102へ出力する。
なお、不図示の記憶部は、一般に車載されている記憶部でよく、この記憶部は、少なくともアクセル開度APO及びアクセルのオフまたはオンの前回分を記憶している。そして、現在のアクセル開度APO及びアクセルのオフまたはオンを前回分として記憶する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
実施例2では、アクセルのオンとオフが切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定して、一定期間は、実施例1と同様に第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを設定する。また、その一定期間以外、すなわち、バックラッシュ判定部107がバックラッシュの発生無しと判定したとき及びその一定期間経過後についても、実施例1と同様に第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを設定する。
このため、実施例2では、アクセルのオンとオフが切り替わりによるバックラッシュ判定部107を有することにより、バックラッシュの発生を精度よく判定することができる。また、実施例2では、ギア変速機(自動変速機AT)内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生した場合、ドライブシャフトトルクに生じるオーバーシュートを確実に抑制することができる。これにより、FRハイブリッド車両にショックが発生するのを抑制することができる。さらに、実施例2では、モータトルクの外乱入力時の収束性を向上することができる。
次に、効果を説明する。
実施例2のFRハイブリッド車両の制振制御装置にあっては、下記の効果を得ることができる。
(1)前記車両情報取得手段は、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段(アクセル開度センサ16)であり、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)は、アクセルのオンとオフが切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定し、前記第2トルク目標値算出手段102は、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)が前記バックラッシュの発生有りと判定したとき、一定期間は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数に設定し、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)が前記バックラッシュの発生無しと判定したとき及び前記一定期間経過後は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、前記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数よりも大きい周波数に設定する。
このため、アクセルのオンとオフが切り替わりによるバックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)を有することにより、バックラッシュの発生を精度よく判定することができる。また、ギア変速機(自動変速機AT)内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生した場合、ドライブシャフトトルクに生じるオーバーシュートを確実に抑制することができる。これにより、電動車両(FRハイブリッド車両)にショックが発生するのを抑制することができる。さらに、モータトルクの外乱入力時の収束性を向上することができる。
実施例3は、バックラッシュ判定部107において、図13に示すように、車両加速度の正負の符号が切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定し、第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを設定した例である。
まず、構成を説明する。
図13は、実施例3の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラに有する制振制御系を示す制御ブロック図である。以下、図13に基づき、実施例3の制振制御系を説明する。
前記バックラッシュ判定部107は、車両情報として前後加速度センサ(車両情報取得手段、加速度検出手段)22から前後加速度を入力する。
続いて、バックラッシュ判定部107では、前後加速度に基づきバックラッシュの発生の有無を判定する(バックラッシュ判定手段)。すなわち、この判定方法は、現在値の前後加速度の正負の符号が、不図示の記憶部(記憶手段)が記憶する前回値の前後加速度から切り替わっているか否かを判定する。正負の符号が切り替わっているときは、バックラッシュの発生有りと判定する。例えば、前回値の前後加速度を負とし、現在値の前後加速度が正のとき、バックラッシュの発生有りと判定する。正負の符号が切り替わっていないときは、バックラッシュの発生無しと判定する。バックラッシュ判定部107の判定結果は、第2トルク目標値算出手段102へ出力する。
なお、不図示の記憶部は、一般に車載されている記憶部でよく、この記憶部は、少なくとも前後加速度の前回値を記憶している。そして、現在値の前後加速度を前回値として記憶する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
実施例3では、車両加速度の正負の符号が切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定して、一定期間は、実施例1と同様に第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを設定する。また、その一定期間以外、すなわち、バックラッシュ判定部107がバックラッシュの発生無しと判定したとき及びその一定期間経過後についても、実施例1と同様に第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを設定する。
このため、実施例3では、車両加速度の正負の符号が切り替わりによるバックラッシュ判定部107を有することにより、バックラッシュの発生を精度よく判定することができる。また、実施例3では、ギア変速機(自動変速機AT)内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生した場合、ドライブシャフトトルクに生じるオーバーシュートを確実に抑制することができる。これにより、FRハイブリッド車両にショックが発生するのを抑制することができる。さらに、実施例3では、モータトルクの外乱入力時の収束性を向上することができる。
次に、効果を説明する。
実施例3のFRハイブリッド車両の制振制御装置にあっては、下記の効果を得ることができる。
(1) 前記車両情報取得手段は、車両の加速度を検出する加速度検出手段(前後加速度センサ22)であり、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)は、前記車両加速度の正負の符号が切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定し、前記第2トルク目標値算出手段102は、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)が前記バックラッシュの発生有りと判定したとき、一定期間は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数ωz以下の範囲に含まれる周波数に設定し、前記バックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)が前記バックラッシュの発生無しと判定したとき及び前記一定期間経過後は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数ωcを、前記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数よりも大きい周波数に設定する。
このため、車両加速度の正負の符号が切り替わりによるバックラッシュ判定手段(バックラッシュ判定部107)を有することにより、バックラッシュの発生を精度よく判定することができる。また、ギア変速機(自動変速機AT)内のギアの隙間(ガタ)を原因とし、歯車当りが変動するバックラッシュが発生した場合、ドライブシャフトトルクに生じるオーバーシュートを確実に抑制することができる。これにより、電動車両(FRハイブリッド車両)にショックが発生するのを抑制することができる。さらに、モータトルクの外乱入力時の収束性を向上することができる。
以上、本発明の電動車両の制振制御装置を実施例1、実施例2及び実施例3に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1、実施例2及び実施例3に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1、実施例2及び実施例3では、ギア変速機として自動変速機ATを示したが、これに限定されるものではなく、ギア機構をもつ変速機であればよい。例えば、自動変速機ATを無段変速機等に代えてもよい。
実施例1、実施例2及び実施例3では、本発明の制振制御装置をFRハイブリッド車両に適用した例を示したが、例えば、FFハイブリッド車両、電気自動車、燃料電池車、等に対しても本発明の制振制御装置を適用することができる。要するに、動力源に電動モータを有する電動車両の制振制御装置であれば適用できる。
実施例1、実施例2及び実施例3では、バックラッシュの発生の有無の判定手法として、「定常トルク目標値の正負の符号が切り替わったとき」、「アクセルのオンとオフが切り替わったとき」、及び「車両加速度の正負の符号が切り替わったとき」について示したが、これに限定されるものではなく、その他種々の情報に基づいて代えてもよい。
さらに、これらの判定手法から2つ以上を選択し、それらを組み合わせてもよい。この場合、いずれかの判定手法においてバックラッシュの発生有りと判定された場合に、全体としてバックラッシュの発生有りと判定してもよいし、2つ以上の判定手法の全てにおいてバックラッシュの発生有りと判定された場合に、全体としてバックラッシュの発生有りと判定しても良い。また、3つ以上の判定手法を選択した場合、このうちの2つ以上の判定手法においてバックラッシュの発生有りと判定された場合に、全体としてバックラッシュの発生有りと判定してもよい。
Eng エンジン
CL1 第1クラッチ
MG モータ/ジェネレータ(駆動モータ)
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
PS プロペラシャフト(駆動軸)
RL 左後輪
RR 右後輪
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
2a 制振制御部
2b モータトルク制御部
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10、106 統合コントローラ
10a モータトルク指令値設定部(車両情報取得手段、モータトルク設定手段)
13 レゾルバ(回転角センサ)
16 アクセル開度センサ(車両情報取得手段、アクセル開度検出手段)
17 車速センサ
22 前後加速度センサ(車両情報取得手段、加速度検出手段)
101 第1トルク目標値算出手段
102 第2トルク目標値算出手段
103 モータトルク指令値設定手段
107 バックラッシュ判定部(バックラッシュ判定手段)
AT 自動変速機(ギア変速機)
APO アクセル開度
VSP 車速
ωm モータ回転数
Nd 駆動軸回転数
Tms* 定常トルク目標値(目標駆動力tFoO、トルク目標値)
Tm* モータトルク指令値
Tm*1 第1トルク目標値
Tm*2 第2トルク目標値
Tm*2_2 第2トルク目標値の第1項
Tm*2_1 第2トルク目標値の第2項
Gm(s)/Gp(s) F/Fフィルタ
H(s)/Gp(s) 第1F/Bフィルタ
Gz(s) 第2F/Bフィルタ
Gp(s) トルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデル
1/Gp(s) トルク入力−モータ回転数の伝達特性の逆モデル
ζz トルク入力−モータ回転数の伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数
ζc トルク入力−モータ回転数の伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定した減衰係数
ωc Gz(s)による第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数
ωz トルク入力−モータ回転数の伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数
Gm(s) トルク入力−モータ回転数の伝達特性の理想応答を表すモデル
H(s) バンドパスフィルタの特性を有する伝達特性
Gp'(s) 実プラント
Td トルク外乱要素
ωd 回転数外乱要素

Claims (5)

  1. 動力源に電動モータを有する電動車両の制振制御装置において、
    ドライバーの要求に基づくフィードフォワード演算により第1トルク目標値を算出する第1トルク目標値算出手段と、
    モータトルク指令値とバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)を用いて第2トルク目標値の第1項を算出し、モータ回転数検出値とバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)とトルク入力−モータ回転数の伝達特性のモデルGp(s)の比H(s)/Gp(s)による第1F/Bフィルタ(=第1フィードバックフィルタ)により第2トルク目標値の第2項を算出し、前記第2トルク目標値の第1項及び第2項の偏差とトルク入力−モータ回転数の伝達特性の逆モデル1/Gp(s)の減衰係数ζzより大きく1以下の範囲で設定したζcを減衰係数とするGz(s)による第2F/Bフィルタ(=第2フィードバックフィルタ)を用いるF/B演算(=フィードバック演算)により、第2トルク目標値を算出する第2トルク目標値算出手段と、
    前記第1トルク目標値と前記第2トルク目標値とを加算してモータトルク指令値とするモータトルク指令値設定手段と、
    を備え、
    前記第2トルク目標値算出手段は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数以下の範囲に含まれる周波数に設定する
    ことを特徴とする電動車両の制振制御装置。
  2. 請求項1に記載された電動車両の制振制御装置において、
    駆動系にギア変速機を有し、
    各種車両情報を取得する車両情報取得手段と、
    前記車両情報取得手段が取得した車両情報に基づき、バックラッシュの発生の有無を判定するバックラッシュ判定手段と、
    を有し、
    前記第2トルク目標値算出手段は、前記バックラッシュ判定手段が前記バックラッシュ有りと判定したとき、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数以下の範囲に含まれる周波数に切り替える
    ことを特徴とする電動車両の制振制御装置。
  3. 請求項2に記載された電動車両の制振制御装置において、
    前記車両情報取得手段は、トルク目標値を設定するモータトルク設定手段であり、
    前記バックラッシュ判定手段は、前記モータトルク設定手段が設定するトルク目標値の正負の符号が切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定し、
    前記第2トルク目標値算出手段は、前記バックラッシュ判定手段が前記バックラッシュの発生有りと判定したとき、一定期間は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数以下の範囲に含まれる周波数に設定し、前記バックラッシュ判定手段が前記バックラッシュの発生無しと判定したとき及び前記一定期間経過後は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、前記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数よりも大きい周波数に設定する
    ことを特徴とする電動車両の制振制御装置。
  4. 請求項2に記載された電動車両の制振制御装置において、
    前記車両情報取得手段は、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段であり、
    前記バックラッシュ判定手段は、アクセルのオンとオフが切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定し、
    前記第2トルク目標値算出手段は、前記バックラッシュ判定手段が前記バックラッシュの発生有りと判定したとき、一定期間は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数以下の範囲に含まれる周波数に設定し、前記バックラッシュ判定手段が前記バックラッシュの発生無しと判定したとき及び前記一定期間経過後は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、前記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数よりも大きい周波数に設定する
    ことを特徴とする電動車両の制振制御装置。
  5. 請求項2に記載された電動車両の制振制御装置において、
    前記車両情報取得手段は、車両の加速度を検出する加速度検出手段であり、
    前記バックラッシュ判定手段は、前記車両加速度の正負の符号が切り替わったとき、バックラッシュの発生有りと判定し、
    前記第2トルク目標値算出手段は、前記バックラッシュ判定手段が前記バックラッシュの発生有りと判定したとき、一定期間は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、ゼロより大きく、かつ、前記逆モデル1/Gp(s)の共振周波数特性の周波数以下の範囲に含まれる周波数に設定し、前記バックラッシュ判定手段が前記バックラッシュの発生無しと判定したとき及び前記一定期間経過後は、前記第2F/Bフィルタの共振周波数特性の周波数を、前記バックラッシュの発生有りと判定されたときに設定した周波数よりも大きい周波数に設定する
    ことを特徴とする電動車両の制振制御装置。
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