JP2014216464A - スラリー組成物および基板研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケミカル・メカニカル・ポリッシング(Chemical Mechanical Polishing:CMP)に使用するスラリー組成物および基板研磨方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、研磨材および水溶性高分子を含有するスラリー組成物であって、スラリー組成物は、溶解度パラメータが9.0〜14.0であって、ヘテロ原子を含有する水溶性高分子を、研磨基板を平均した研磨レートよりも、研磨基板の最外縁から1mm以内の領域として定義される研磨基板の縁部近傍における研磨レートを低下させる添加量で含有している。水溶性高分子は、平均分子量が、200〜概ね300万の範囲とすることができ、またSP値が9.5以下であって主鎖構造中にヘテロ原子を含有する場合、平均分子量で200〜110000とすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体基板研磨技術に関し、より詳細には、ケミカル・メカニカル・ポリッシング(Chemical Mechanical Polishing:CMP)などに使用するスラリー組成物および基板研磨方法に関する。
半導体基板の製造に用いられる半導体基板であるシリコンウェーハは、各種のフォトリソグラフィー、堆積処理、研磨処理などが施され、半導体装置を提供するために利用されている。シリコンウェーハは、半導体装置を作成するための多数のプロセス工程が適用され、また半導体デバイスの歩留まりを改善することも要求されるので、その表面品質が厳密に要求される。シリコンウェーハを鏡面研磨して表面品質を確保するために、従来からケミカル・メカニカル・ポリッシング(CMP)技術が利用されている。
シリコンウェーハの一次研磨におけるCMPでは、一般的に、シリコンウェーハを固定するためのキャリアーに保持させ、合成樹脂発泡体やスウェード調合成皮革などを含む研磨布を貼付した上下定盤の間にシリコンウェーハを挟持し、シリカ、アルミナ、セリア、ジルコニアなどのコロイド状粒子を分散した水性の組成物(以下、スラリー組成物として参照する。)を供給しながら押圧回転しつつ研磨が行われる。
シリコンウェーハのCMPにおいては、近年の需要増加、半導体デバイスの高性能化及び高集積密度化に伴い、生産性、表面品質の向上がますます強く求められており、研磨速度の向上、表面粗さ、ヘイズ(曇り)、平坦性(ロールオフ(端面だれ)、SFQR、ESFQR)、スクラッチの低減などが課題として挙げられている。
特に、近年シリコンウェーハのサイズが大型化し、一枚のシリコンウェーハからのチップの収率を向上させるために、シリコンウェーハ外縁部の面ダレを極力抑制し、表面の平坦度を向上させ、エッジエクスクルージョンの幅を少なくすることが求められている。エッジエクスクルージョンを低減するため例えば、シリコンウェーハと、キャリアーとの間の厚み調整が行われたり、有効加工面の最外縁部から外側に研磨パッドをはみ出させたりする研磨方法などが提案されている。
その他、ロールオフを改善するためスラリー組成物の検討も行われており、例えば、特開2002−167575号公報(特許文献1)では、メモリーハードディスクに使用される基板の研磨におけるロールオフを改善するための、水と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルおよびポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーとを含むスラリー組成物が記載されている。
また、特開2004−91674号公報(特許文献2)には、基板のロールオフを低減する目的で、研磨材と、水と、有機酸またはその塩とを含有してなり、剪断速度1500S−1における25℃での特定粘度が1.0〜2.0mPa・sであるスラリー組成物が記載されている。さらに特開2009−231486号公報(特許文献3)には、ロールオフを改善する目的で、平均一次粒子径が10〜50nmのシリカ粒子Aと、シリカ粒子Bと、水溶性高分子と、塩基性化合物とを含み、前記シリカ粒子Aの会合度が1.8〜2.5、前記シリカ粒子Bの会合度が1.0〜2.5であり、前記シリカ粒子Aと前記シリカ粒子Bの粒径比(前記シリカ粒子Aの平均1次粒径/前記シリカ粒子Bの平均1次粒径)が1.2〜4.5である、スラリー組成物が記載されている。そして、特開2011−9737号公報(特許文献4)には、エッジ領域のロールオフを改善するための研磨パッドおよび研磨方法が提案されている。
以上のように各種のスラリー組成物および研磨方法が提案されているものの、シリコンウェーハの鏡面研磨技術においては、さらなるロールオフの改善による製品コスト削減、歩留まり向上が要求されていた。
特開2002−167575号公報 特開2004−91674号公報 特開2009−231486号公報 特開2011−9737号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明は、シリコンウェーハの研磨におけるエッジ近傍の平坦性(ロールオフなど)を改善することが可能なスラリー組成物およびシリコンウェーハ研磨方法を提供することである。
本発明者らは、シリコンウェーハの鏡面研磨のために使用するスラリー組成物について鋭意検討した結果、研磨中、端面除外領域を除いた領域として定義されるシリコンウェーハFQA(Fixed Quality Area)には影響が及びにくく、かつエッジ近傍に選択的に介在しやすい特異的性質を持つ水溶性高分子を見出し、その特性がシリコンウェーハのロールオフ及びエッジ近傍の平坦性を改善させることを発見し、本発明に至ったものである。
シリコンウェーハはウェーハ研磨処理時に研磨パッドにより圧力を加えられ研磨が行われる。この時、シリコンウェーハは、有限の弾性率を有するために研磨パッドによる押圧力によりわずかに内側に押し込まれ、端部傍では圧力が高まる傾向にある。本発明者らは、このときに発生するシリコンウェーハ端部への応力集中が、ロールオフを発生させる要因の一つになっていることを見出し、本発明に至ったものである。
本発明では、スラリー組成物に対してシリコンウェーハの端部傍表面に付着してシリコンウェーハの表面を保護する水溶性高分子を添加する。水溶性高分子は、ヘテロ元素をその主鎖骨格に有するか、または側鎖に含んでいることが、研磨中のシリコンの疎水性表面に好ましく付着し、コロイダルシリカなどの研磨粒子による研磨を阻害する点で好ましい。
さらに、本発明のスラリー組成物は、シリコンウェーハ全体の平均研磨レートよりも、シリコンウェーハの縁部近傍における研磨レートを選択的に低下させることで、ROAを改善する。本発明において好ましい水溶性高分子は、SP値が、9.0〜14.0の範囲が好ましく、平均分子量は、200〜略300万の範囲とすることができる。また、水溶性高分子のSP値が9.5以下であって主鎖構造中にヘテロ原子を含有する場合、水溶性高分子の分子量は、ロールオフの改善効果と言う点では、平均分子量を200〜110000以下とすることが好ましく、より安定な効果を提供する点では、平均分子量が1000〜60000の範囲がより好ましく、さらにロールオフの安定的な改善という点から、1000〜40000範囲とすることが好ましい。また、本発明において、主鎖骨格にヘテロ原子を含まない水溶性高分子を使用する場合、そのSP値を、12〜13.9程度とすることが、良好なROA改善効果を得ることができる点で好ましい。
すなわち、本発明によれば、研磨材および水溶性高分子を含有するスラリー組成物であって、前記スラリー組成物は、溶解度パラメータが9.0〜14.0であって、ヘテロ原子を含有する水溶性高分子を、研磨基板を平均した研磨レートよりも、研磨基板の縁部近傍における研磨レートを低下させる添加量で含有する、スラリー組成物が提供される。
前記水溶性高分子は、平均分子量が、200〜概ね300万の範囲であることが好ましい。また、前記水溶性高分子の平均分子量は、SP値が9.5以下であって主鎖構造中にヘテロ原子を含有する場合、平均分子量で200〜110000以下とすることができる。さらに、前記水溶性高分子は、側鎖または主鎖、またはその両方にヘテロ原子を有することができる。本発明では、前記水溶性高分子を、1ppm〜1000ppm、1ppm〜600ppm、より好ましくは、1ppm〜400ppm、さらに好ましくは、1ppm〜200ppmで含有することができる。
本発明では、前記水溶性高分子の添加量は、前記溶解度パラメータが12〜13.9の水溶性高分子の場合、200ppm以下とすることができ、前記水溶性高分子は、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリ−N−メチルビニルアセトアミド、平均分子量が200〜1100000以下のPEGまたはPEO、PEO−PPO共重合体、ポリ−2−エチルオキサゾリンからなる群から選択される水溶性高分子またはこれらの混合物から選択することができる。前記スラリー組成物は、研磨基材が、シリコンウェーハとされ、pHが、7〜12であることが好ましい。
本発明によれば、溶解度パラメータが9.0〜14.0であって、ヘテロ原子を含有する水溶性高分子を、研磨基板を平均した研磨レートよりも、研磨基板の最外縁から1mm以内の領域として定義される研磨基板の縁部近傍における研磨レートを低下させる添加量で含有するスラリー組成物を、研磨基板に付着させる工程と、
研磨基板を、前記スラリー組成物により研磨パッドで研磨する工程と、
を含む基板研磨方法が提供される。
前記水溶性高分子は、平均分子量が、200〜概ね300万の範囲であり、前記水溶性高分子を、1ppm〜1000ppm含有することができ、また前記水溶性高分子の平均分子量は、SP値が9.5以下であって主鎖構造中にヘテロ原子を含有する場合、平均分子量で200〜110000以下であることが好ましい。さらに、前記水溶性高分子は、側鎖にヘテロ原子を有することができる。
本発明によれば、シリコンウェーハの鏡面研磨におけるシリコンウェーハの研磨レートを損なうこと無く、ロールオフを改善することを可能とする、ウェーハ研磨用のスラリー組成物およびシリコンウェーハ研磨方法を提供することが可能となる。
本実施形態で使用するCMP装置の概略図。 シリコンウェーハ104のエッジ近傍を拡大して示した図。 シリコンウェーハ104のウェーハ研磨プロセス中におけるエッジ近傍の材料の関係を示す概念図。 各水溶性高分子の相対ROAのデータのうち、添加量=200ppmのデータを抽出し、1/SPに対してプロットし、その関係を検討した結果を示す図。 3種の水溶性高分子について、研磨レートRR(相対値)およびROA(相対値)を、水溶性高分子の添加量を50ppm〜600ppmまでの範囲でプロットした図。 PEGおよびPEOの分子量の違いによるROA改善効果を示した図。
以下、本発明を実施形態によって説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。
[CMP装置および研磨条件]
図1は、本実施形態で使用するCMP装置の概略図である。図1に示すCMP装置100は、説明の目的で両面研磨を行うものとしているが、本発明は、片面研磨についても適用することができる。CMP装置100は、通常、生産性などの点から1度に複数のシリコンウェーハを研磨しており、シリコンウェーハ104は、上下に配置された定盤106、107に貼付した研磨パッド105に挟持されている。
シリコンウェーハ104は、内側および外側に配置されたキャリアー103に取り付けられ、上下の定盤106、107の回転および太陽ギヤ102およびインターナルギヤ108の回転に伴い、シリコンウェーハ104と、研磨パッド105との相対移動が行なわれ、シリコンウェーハ104の鏡面研磨が行われる。研磨パッド105には、適切な位置からスラリー組成物109が研磨パッド105とシリコンウェーハ104の上下面の間に供給され、研磨が行われる。
シリコンウェーハの研磨レート(RR)は、化学反応を考慮しなければならない場合を除き、概ね下記式(1)に示すPrestonの式によって表現できることが知られている。
上記式中、RRは研磨レートであり、Qは、研磨量、tは、研磨時間、kは、比例定数であり、pは、シリコンウェーハ表面に係る圧力(面圧)であり、Vは、シリコンウェーハ表面と研磨パッドとの間の相対速度である。上記式(1)から理解されるように、研磨レートRRは、面圧に比例するので面圧分布が均一とはならず、特にシリコンウェーハのエッジ近傍で面圧がウェーハ中央部に比べて大きくなる傾向にある。その結果、エッジ領域近傍の研磨レートが相対的に大きくなるが、これがロールオフの発生要因と考えられている。上述したロールオフの評価方法は種々存在するが、最も広く認識されているROA(Roll-Off-Amount)の評価方法を図2に示す。
図2は、シリコンウェーハ104のエッジ近傍を拡大して示した図である。シリコンウェーハ104の上面に沿って基線201を延ばす。ROAは、基線201からシリコンウェーハ104の外縁部から測って1mm内側におけるシリコンウェーハ104の外面までの距離として定義することができる。ROAは、種々の条件により変化するが、多くの場合、その値は、1000Å〜10000Å程度となることが知られている。このようなロールオフが存在すると、表面形状の観点から、シリコンウェーハ104の有効利用面積が減少し、また製品歩留まりに悪影響を生じさせるので好ましくはなく、ロールオフを抑制することが近年の高集積化などからも要請されている。
図1に示したCMP装置100を使用した研磨方法では、プロセス適合性などを考慮して種々の研磨条件が設定されるが本実施形態では、例えば、研磨圧力2psi=140kPa〜10psi=700kPa、テーブルスピード10〜50rpm、キャリアースピード10〜30rpm、スラリー供給レート100〜300mL/min、研磨時間15min程度の条件を使用することができる。なお、これらのプロセス条件は、特定の目的に応じて適宜使用する装置環境、材料環境などに応じて変更することができ、上述した各値は、例示するためにのみ示す。
ロールオフの発生原因がシリコンウェーハ104のエッジ近傍における面圧の不均一性によるものと考えられていることは上述した通りである。しかしながら、シリコンウェーハ104のエッジ近傍における研磨メカニズムはより複雑と考えられている。
図3は、シリコンウェーハ104のウェーハ研磨プロセス中におけるエッジ近傍の材料の関係を示す概念図である。図3(a)に示すように、シリコンウェーハ104は、ウェーハ研磨プロセス中、研磨パッド105と、シリコンウェーハ104の上面との間に供給されるスラリー組成物301により研磨され、界面からあふれたCMPスラリーは、研磨パッド105と、シリコンウェーハ104の縁部との間において、表面張力などの影響により保持され、系外へと最終的には排出される。スラリー組成物301は、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、セリア、ジルコニアなどの研磨粒子を含む水溶液である。スラリー組成物301は、研磨パッド105と、シリコンウェーハ104との間の界面に供給されてシリコンウェーハ104を研磨し、縁部302に到達する。
縁部302では、ミクロな観点から以下の作用が生じる。シリコンウェーハ104の縁部302では、研磨パッド105により、シリコンウェーハ104の表面が押圧される。シリコンウェーハ104の表面は、その有限の弾性率に起因して、わずかな歪みが生じる。そして、研磨パッド105の回転に対応して押圧力が低下すると、シリコンウェーハ104の表面は反発し、縁部302における研磨圧を過渡的に増大させる。この機構を概念的に示したのが、図3(b)である。図3(b)(“A.Fukuda, Journal of JSME vol.72 “The Impact of Wafer Edge Roll-Off on CMP Performance”,(2006).”)は、シリコンウェーハ104の縁部302近傍の表面圧を、ROAが小さい場合(a)およびROAが大きな場合(b)についてどのように変位するかを、シリコンウェーハ104の中心からの径に対して相対表面圧の変化を示した図である。図3(b)に示すように、ROAが改善(すなわち、ROAが減少するにつれ、シリコンウェーハ104の縁部302近傍における相対表面圧が急増する傾向にある。このため、ROAを低下させようとしても、ROAの低下に伴い、シリコンウェーハ104の縁部302近傍の表面圧が増加して、逆に研磨速度を増大させてしまうと言う、トレードオフの関係となってしまう。
[スラリー組成物]
以上の作用を考えると、縁部圧力が高まる状況下にあってロールオフが発生する領域は、シリコンウェーハ104の中央部における研磨機能とは異なる研磨機構を導入できる可能性がある。シリコンウェーハ104の表面は、研磨処理が適用される環境では、疎水性を維持している。このため、疎水性表面を保護し、耐摩耗性を提供する水溶性材料をスラリー組成物に添加することにより縁部近傍の表面を保護することができれば、ロールオフ特性を改善できる可能性がある。一方、スラリー組成物はその材料的な要請から水性組成物とされ、疎水性表面に対する親和性とともに充分な水溶性を有し、耐摩耗性を付与するためには、高分子化合物とすることが好ましい。以下、シリコンウェーハ104の縁部近傍における研磨レートを定式化する。
シリコンウェーハ104の全体に対する研磨レートRRは、面圧が高まることを除き、上記式(1)のRRで与えられる。また、使用する高分子化合物の研磨に対する縁部近傍の研磨レートをRROA、高分子を含まない条件における面圧の高い状態における縁部近傍の研磨レートをRRedge、研磨に対する水溶性高分子の保護項をRproとし、水溶性高分子の界面における分子量依存項をRrmとすると、シリコンウェーハ104の端部近傍における実効研磨レートRROAは、下記式(2)で与えられる。なお、分子量依存項は、水溶性高分子の表面エネルギー、粘度、および界面における吸着など、レオロジーに関連する影響を総合的に含み、水溶性高分子の分子量が研磨性に対して悪影響を与える可能性を考慮したものである。
proは、シリコンウェーハを研磨材による研磨から保護する項であり、負の値として定義され、水溶性高分子が疎水性であるシリコンウェーハ104の表面に吸着する確率として定式化することができ、より具体的には、水溶性高分子の疎水性の指標となる溶解度パラメータ(solubility parameter)を採用し、その逆数を疎水性の尺度とすることができる。また、水溶性高分子のシリコンウェーハ104の表面への吸着がLangumuirの吸着式に従うものとすると、水溶性高分子のスラリー組成物中の添加量Cに比例する。
このため、Rpro=−A×C/SP(Aは、定数である。なお、水溶性高分子のSP値は、上田他、塗料の研究、No.152、Oct.2010年、第41頁〜46頁に記載されるFedorsの方法を使用し、モノマーのSP値をもって水溶性高分子のSP値とした。
また、Rrmは、水溶性高分子の鎖長が研磨レートに与える影響であり、水溶性高分子の鎖長に依存する表面エネルギー、粘度、凝集性などの研磨レートへの関与を与える項であって分子量または重合度を適切なパラメータとすることができる。このため、分子量依存項Rrmは、B×R(Mw)(Bは、定数である。)と書き換えることができ、この結果、上記式(2)は、以下の通り書き換えることができる。
ここで、研磨後ウェーハのROAを改善するためには、上記式(3)のRROAを低下させることが有効である。上記式(3)によれば、添加量が同一の場合、SP値のできるだけ小さな水溶性高分子をスラリー組成物に添加することが好ましいことが示される。そこで、本発明者らは、上記式(3)から理解されるように、水溶性高分子のシリコンウェーハに対する高分子の付着による保護項である、{A×C/SP}をできるだけ大きくし、分子量依存項{B×R(Mw)}をできるだけ小さくするように水溶性高分子を、スラリー組成物中に存在させることができれば、上述した従来技術のトレードオフを乗り越えることができるという着想に至った。
そこで、スラリー組成物に水溶性高分子を添加し、その添加量に対して、相対研磨レート(水溶性高分子添加時のRR/水溶性高分子未添加のRR)および相対ROA(水溶性高分子添加時のROA/水溶性高分子未添加時のROA)をプロットし、縁部境界領域における水溶性高分子の挙動について検討した。
上記式(3)によると、保護項Rproは、添加量(ppm)および溶解度パラメータSPに依存し、分子量依存項は主として分子量に依存する。そこで、各水溶性高分子の相対ROAのデータのうち、添加量=200ppmのデータを抽出し、1/SPに対してプロットし、その関係を検討した。その結果を図4に示す。図4に示されるように、添加量を一定とした場合の相対ROAは、分子量によらず、概ね線形関係で記述できることが示される。一方、水溶性高分子の中でも、SP値が小さい(1/SPが大きい)水溶性高分子群P1は、添加量が同一でも大きな分子量依存性を示した。
水溶性高分子群P1は、PEOまたはPEO−PPOブロック共重合体を含む水溶性高分子であり、水溶性高分子群P1は、それ以外の水溶性高分子のシリコンウェーハの縁部境界における研磨機構に与える影響が異なることを示す。保護項Rproは、添加量が同一なので、水溶性高分子群P1に関してROAが悪化する要因は、分子量依存項Rrmに依るものと考えられ、PEO/PPO骨格を有する水溶性高分子は、縁部境界で他の水溶性高分子とは異なる挙動を与えることが判明した。図4中、水溶性高分子群Pは、ROAの小さい方から、平均分子量がPEG8000、PEO60000、PEO・PPGブロック共重合体、平均分子量14500、PEO110000である。
この現象を特定の理論に関連づける訳ではないが、PEO/PEGは、分子量が高くなると表面張力が増加することが知られている。(アルキレンオキシド重合体、平成2年11月20日発行、柴田他編、海文堂出版株式会社、ISBN4-303-71800-9)。このことから、PEO/PEGは、縁部境界領域に局在化すると、分子量の増大に従って、表面エネルギーが高まると共に、縁部境界領域における局所的な粘度を高めることで剪断力を高め、ROAを劣化させる傾向を生じさせるものと推定することができる。しかしながら、水溶性高分子群P1であっても、平均分子量を小さくすることで、ROAに対する悪影響を抑制でき、ΔROA/RR≧1の条件を達成することができる。
図5は、上から順に、水溶性高分子として、ポリ−N−ビニルアセトアミド(PNVA)GE−191−103(PNVA(1))、GE−191−104(PNVA(2))、PEG8000およびポリビニルピロリドン(PVP、分子量の小さい順にK15、K30、K60、K90、K120)の3種について、研磨レートRR(相対値)およびROA(相対値)を、水溶性高分子の添加量を50ppm〜600ppmまでの範囲でプロットした図である。図5に示されるように、水溶性高分子によって変化量は異なるものの、水溶性高分子の添加により、RRおよびROAは減少する傾向が見られる。
しかしながら、研磨レートRRの低下と、ROAすなわちロールオフの低下の挙動は、水溶性高分子によって大きく異なり、選択的にROAを低下させる水溶性高分子が見出された。研磨レートRRの減少は、上記式(3)におけるRproで示される保護項によって、シリコンウェーハ104の表面が保護される結果、研磨レートが低下すると考えられる。また、ROAの減少は、保護項Rproの他、分子量依存項が影響する。このことは、水溶性高分子の種類によっては、研磨時の縁部境界に研磨パッドとシリコンウェーハの上面との研磨面よりも、多くの水溶性高分子が存在することで、縁部境界近傍でシリコンウェーハをより強く保護する機能を示すものと考えられる。
このような水溶性高分子のシリコンウェーハへの吸着について検討する。研磨プロセス中のシリコンウェーハの表面は疎水性なので、SP値により表面付着性が変化し、シリコンウェーハの表面の疎水性に応じて好ましい範囲のSP値を有する水溶性高分子は、シリコンウェーハの表面に良好なぬれ性を与え、この結果として、シリコンウェーハに対してモノマー・セグメントが効率よく結合すると考えることができる。
図4、図5の結果から、ROAを好ましく改善するためには、Fedorsの式に従ってモノマー骨格を使用して計算される水溶性高分子のSP値が、9.0〜14.0の範囲が好ましい。このとき、SP値が9.5以下であって主鎖構造中にヘテロ原子を含有する場合、分子量依存性が顕著に現れる傾向に有り、ROAに対して悪影響を与える傾向にある。このため、SP値が9.5以下であって主鎖構造中にヘテロ原子を含有する水溶性高分子の分子量は、平均分子量で200〜110000の範囲、より好ましくは、1000〜60000の範囲が好ましく、より安定的なROA改善効果を得る目的では、平均分子量を1000〜40000の範囲とすることが好ましい。当該SP値が9.5以下であって、主鎖構造中にヘテロ原子を含有する水溶性高分子としては、PEG、PEO、またはPEG−PEOブロック共重合体などを例示することができる。
また、本発明において、主鎖骨格にヘテロ原子を含まない水溶性高分子、具体的には、ビニル系高分子またはアクリル系高分子を使用する場合、そのSP値は、12〜13.9程度とすることが、全体の研磨レートよりもROAを選択的に小さくすることができる点で好ましい。このとき、SP値の上限付近に関しては、水溶性高分子とシリコンウェーハとの間の親和性が臨界値付近となるものと考えられ、添加量によっては逆にROAを低下させる場合もあるので、添加量を1000ppm以下、より好ましくは、600ppm以下、さらに好ましくは400ppm以下、スラリー物性に影響を与える可能性を最低化する点では、200ppm以下とすることが好ましい。
本発明で使用することができる好ましい、水溶性高分子としては、ビニルモノマーを重合させて生成されるホモポリマー、またはコポリマーを挙げることができ、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、オクチル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、アジピン酸ビニル、(メタ)アクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、ソルビン酸ビニル、安息香酸ビニル、ケイ皮酸ビニル等のカルボン酸ビニル類、アクリロニトリル、リモネン、シクロヘキセン;2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン;N−ビニルアセトアミド、N−ビニルメチルアセトアミドなどのNビニル化合物、ビニルフラン、2−ビニルオキシテトラピランなどの環状エーテルビニル化合物、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、フェノキシエチルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、メタリルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのモノビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、プロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノビニルエーテル、テトラメチレングリコールモノビニルエーテル、ヘキサメチレングリコールモノビニルエーテル、ネオペンチルグリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、グリセリンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテルなどのホモポリマー、任意の組み合わせのコポリマーであって、水溶性を有するポリマーまたはコポリマーを挙げることができ、これらは適宜水溶性を向上させるために、鹸化度を調整することもできる。
図6には、本発明において測定された相対ROAについて、分子量依存性の顕著に観測されたPEG/PEOの相対ROAを、平均分子量についてプロットした図である。なお、このとき、PEG200を除き、添加量を、100ppmとした。PEG200は、450ppmの値を使用した。図6に示されるように、ポリオキシアルキレンオキサイド系の水溶性高分子は、PEG200から相対ROAが分子量の増加と共に改善されてゆく傾向にあることが示される。
また、平均分子量の増加に伴ってその効果が極大となり、平均分子量の増加と共に相対ROAの改善効果が減少しているのが見て取れる。また、図6に示した結果は、PEG200を除き、100ppmの値であり、図5に示すように、添加量の増加に対応して相対ROAは改善される傾向にある。
このことから、本発明においてヘテロ原子を主鎖骨格に含むPEG、PEO、PPG、PPOとして参照されるポリオキシアルキレンオキシドを好ましく使用することができる。本発明においてポリオキシアルキレンオキシドを使用する場合、分子量が低すぎたり、分子量が高くなりすぎたりするとROAを劣化させる傾向があり、また高分子両側のテール成分の分子量を考慮すると、平均分子量で200〜110000、より好ましくは、1000〜60000の範囲、さらにROA改善効果を安定化させる点で、1000〜40000の範囲で使用することが好ましい。
また、本発明において使用する水溶性高分子が主鎖骨格にヘテロ原子を含まない場合であって、側鎖構造にヘテロ原子を含有する場合には、大きな分子量依存性が見出されないこともあり、側鎖にヘテロ原子を含まない水溶性高分子の分子量は、平均分子量で、200〜概ね300万の範囲とすることができる。なお、本発明において平均分子量とは、重量平均、数平均、または重合度といった公知の分子量測定方法によって得られる値を意味する。
本発明において好ましく使用することができる水溶性高分子は、より具体的には、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリ−N−ビニルメチルアセトアミド、平均分子量が略200〜110000のPEGまたはPEOといったポリアルキレンオキシド重合体、またはPEO・PPO共重合体、ポリ−2−エチルオキサゾリンまたはこれらの如何なる混合物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
本発明のスラリー組成物中への水溶性高分子の添加量は、1ppm(0.001質量%)〜5000ppm(0.5質量%)の範囲とすることができ、保護性およびレオロジー/モルフォロジーによる縁部研磨性の観点から10ppm〜1000ppmの範囲で添加することが好ましく、他のスラリー組成の調整を必要としない点で、より好ましくは、50ppm〜1000ppmの範囲で添加することが好ましい。また、SP値の上限臨界付近、SP値が12〜13.9の水溶性高分子の場合には、却ってROAを悪化させる場合もあるので、50ppm〜200ppm以下とすることが好ましい。
本発明のスラリー組成物は、上述した水溶性高分子の他、研磨剤、酸またはアルカリ、緩衝剤、触媒、各種塩類などの研磨成分を含有することができる。本発明に用いられる研磨材は、研磨用に一般に使用されている研磨材を使用することができる。研磨材としては、例えば金属、金属または半金属の炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物およびダイヤモンドなどを挙げることができる。
本発明に使用することができる研磨材としては、基板表面に有害なスクラッチ(きず)または他の欠陥を導入することなく基板表面を研磨することができる。研磨材は金属酸化物であることが好ましい。好適な金属酸化物の研磨材としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、セリア、ジルコニア及びマグネシア、並びにそれらの共形成された製品、それらの混合物及びそれらの化学混和物が挙げられる。典型的には、研磨材は、アルミナ、セリア、シリカ、ジルコニア及びそれらの組み合わせからなる群より選択される。シリカ、特にはコロイダルシリカ及びセリアが好ましい研磨材であり、コロイダルシリカがより好ましい。
本発明のスラリー組成物は、研磨材は、好ましい液体キャリアーに研磨材を分散させ、水溶性高分子などの各種添加剤を添加して、分散体または懸濁物として形成することができる。好ましい液体キャリアーとしては、極性溶媒、好ましくは水または水性溶媒を挙げることができ、研磨材がスラリー中に含まれる場合には、0.1質量%以上、より好ましくは5〜50質量%の研磨材を有することが望ましく、より好ましいスラリー組成物では、研磨材は、8〜50質量%でコロイダルシリカを添加することができる。
本発明のスラリー組成物は、研磨速度を考慮して適宜pHを調整することができる。本発明においては、スラリー組成物のpHは、5〜12であることが好ましく、より好ましくは、シリコンウェーハの研磨処理において、pHは7〜12の範囲である。
研磨材の1次粒子の平均粒径は、研磨速度を向上させる観点から、好ましくは0.01〜3μm、さらに好ましくは0.01〜0.8μm、特に好ましくは0.02〜0.5μmである。さらに、1次粒子が凝集して2次粒子を形成している場合は、同様に研磨速度を向上させる観点および被研磨物の表面粗さを低減させる観点から、2次粒子の平均粒径は、好ましくは0.02〜3μm、さらに好ましくは0.05〜1.5μm、特に好ましくは0.1〜1.2μmとすることができる。なお、研磨材の1次粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡で観察または透過型電子顕微鏡で観察して画像解析を行い、粒径を測定することにより求めることができる。また、2次粒子の平均粒径は、レーザー光回折法を用いて体積平均粒径として測定することができる。
本発明では、研磨基板に応じて種々の他の添加剤を使用することができる。好ましい添加剤としては、二酸化ケイ素のみに関して高い研磨選択性を達成するように、例えば、アミン、アンモニウム塩、アルカリ金属イオン、膜形成剤、錯化剤、界面活性剤、レオロジー制御剤、ポリマー性安定剤又は分散剤、及び/又はハロゲン化物イオンを研磨系中に存在させることができる。添加剤は任意の好適な濃度で研磨系中に存在できる。
また、スラリー組成物には、アミン化合物を添加することができ、アミン化合物としては、脂肪族アミン、環状アミン、複素環アミン、芳香族アミン、ポリアミン及びそれらの組み合わせから選択することができる。好ましい実施形態では、アミン化合物は、アミノ酸またはアミノアルコールなど、少なくとも1つの酸素原子と、少なくとも1つの極性部分とを含むことができ、具体的には、ジメチルプロパノールアミン(2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール又はDMAMPとしても知られる)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−(イソプロピルアミノ)エタノール、2−(メチルアミノ)エタノール、2−(ジエチルアミノ)エタノール、2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)エタノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]−ビス−2−プロパノール、2−(ブチルアミノ)エタノール、2−(tert−ブチルアミノ)エタノール、2−(ジイソプロピルアミノ)エタノール、N−(3−アミノプロピル)モルホリン、及びそれらの混合物を含むことができる。
スラリー組成物にアミン化合物を添加する場合、その濃度は、0.2M以上とすることができ、より好ましくは、以上の濃度でスラリー組成物中に添加することができる。本発明ではアミン化合物の他、アンモニウム塩を添加することができ、例えば、水酸化されたアミン(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH))及び第四級アンモニウム化合物などを使用することもできる。
スラリー組成物には、各種塩類のカウンターイオンとしてアルカリ金属イオンが存在していても良い。好ましいアルカリ金属イオンとしては、周期表のI族の1価の卑金属イオンを挙げることができる。アルカリ金属イオンとしては、具体的には、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン及びセシウムイオンを使用することができる。カリウムイオンおよびセシウムイオンが好ましく、カリウムイオンがより好ましい。
アルカリ金属イオンは、スラリー組成物中に、0.15M以上添加することができ、より好ましくは、アルカリ金属イオンは0.25M〜1.5Mの濃度で添加することができる。なお、本発明では、防食剤を研磨系とともに使用することができ、防食剤としては、アルキルアミン、アルカノールアミン、ヒドロキシルアミン、リン酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、ポリビニルホスホン酸塩、ポリリンゴ酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリビニルスルホン酸塩、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、ベンズイミダゾールおよびそれらの混合物を挙げることができる。
さらに本発明においては任意的にキレート剤などをスラリー組成物に添加することができる。キレート化剤としては、例えば、アセチルアセトネートなどのカルボニル化合物、例えば、酢酸塩、アリールカルボン酸塩などのカルボン酸塩、少なくとも1のヒドロキシル基を含有するカルボン酸塩、例えば、グリコール酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、没食子酸及びそれらの塩など、ジカルボン酸塩、トリカルボン酸塩及びポリカルボン酸塩(例えば、シュウ酸塩、フタル酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、二ナトリウムEDTAなどのエデト酸塩、およびそれらの混合物などを挙げることができる。好ましいキレート剤としては、例えば、例えば、エチレングリコール、ピロカテコール、ピロガロール、タンニン酸などのジアルコール、トリアルコール又は多価アルコールおよびリン酸塩含有化合物を挙げることができる。
本発明においては任意的に界面活性剤、粘度調整剤、凝固剤を研磨系とともに使用することができる。好適な粘度調整剤としては、例えば、ウレタンポリマー、少なくとも1つのアクリル単位を含むアクリル酸塩を挙げることができる。具体的には、粘度調整剤としては、低分子量のカルボン酸塩、高分子量のポリアクリルアミド化合物を挙げることができ、好ましい界面活性剤としては、例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、アニオン性高分子電解質、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素化界面活性剤、それらの混合物などを挙げることができる。
基板は、適切な研磨パッドを備えた研磨系で研磨することができる。研磨パッドとしては、例えば、織及び不織の研磨パッドを好ましく使用することができる。好適な研磨パッドは、具体的には、ポリマーを具くむ研磨パッドを使用することができ、好適なポリマーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ナイロン、フッ化炭素、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリエーテル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリプロピレン、それらの共形成製品、及びそれらの混合物を挙げることができる。
また、本発明のスラリー組成物および基板研磨方法は、シリコン基板のみならず、ポリシリコン膜、SiO膜が形成されたシリコン基板など、研磨処理が適用できる基板について適用することができる。また、本発明は、事前にスラリー組成物を調整しておき、調整後のスラリー組成物を研磨基板に供給しながら研磨パッドで研磨する方法の他、希釈液およびスラリー原液を研磨パッド上に供給し、研磨パッド近傍で基板研磨用のスラリー組成物を調整するいわゆるin-situ調合・調整を行う研磨方法にも適用することができる。
これまで本発明を詳細に説明してきたが、以下、本発明をさらに具体的な実施例によって説明する。なお、後述する実施形態は、本発明を理解するためもものであり、本発明を如何なる意味で限定することを意図するものではない。
複数の水溶性高分子をスラリー溶液に添加して本発明のスラリー組成物を作成し、その研磨レートおよびそのROAを測定した。スラリー組成物の調整およびウェーハ研磨条件は以下の通りである。
1.スラリー組成物の調整
1.2質量%のコロイダルシリカと、pH10.5の水と、を含むスラリー組成物に、それぞれ50ppm〜600ppmのポリ−N−ビニルピロリドン(K15、K30、K60、K120、株式会社日本触媒社製)、ポリN−ビニルアセトアミド(昭和電工株式会社製、GE191−053,−103,−104,−107)、PEG200(日油株式会社製、PEG200P)、PEG1000(日油株式会社製、PEG1000P)、PEG4000(日油株式会社製、PEG4000P)、PEG6000(日油株式会社製、PEG6000P)、PEG8000(シグマアルドリッチ、平均分子量8000)、PEO60000(ALKOX L−6、明成化学社製)、PEO110000(ALKOX L−11、明成化学社製)PEG−PPGブロック共重合体(Pluronic F−108、平均分子量14500、アデカ社製)、ポリ−2−エチルオキサゾリン(Alfa Aesar社製、Poly(2−ethyl−2−oxazoline、分子量20万)、ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製、G−ポリマー OKS8049、および、日本合成化学工業株式会社製、ゴーセノール NL−05)を添加してスラリー組成物を作成した。なお、表1に、使用した各水溶性高分子と、本明細書中における略号とを併せて記載する。
2.研磨条件
1で作成したスラリー組成物を使用して、以下の条件でシリコンウェーハに対して研磨処理を適用した。
(1)研磨装置:英国ロジテック社製6インチ用枚葉式片面研磨機 1CM52
(2)研磨圧:2psi=140g/cm2=13.8kPa
(3)テーブルスピード:30rpm
(4)キャリアースピード:11rpm
(5)スラリー供給量:150mL/min
(6)研磨時間:15min
(7)シリコンウェーハ(直径6インチ、p型、抵抗率0.1−100Ω・cm)
ROA測定は、触診式プロファイラ(KLA Tencor社製 P16)を使用して行った。相対ROAは、使用したシリコンウェーハの処理後のROAを水溶性高分子を添加しないスラリー組成物で研磨した時のROAで規格化して求めた。また、研磨レートは、研磨処理前後のシリコンウェーハの重量差を、シリコンウェーハの面積で除算することによって求めた。なお、図4中、例40は、水溶性高分子添加しないで測定した値を示し、使用したシリコンウェーハの個々の特性によらず、基準値となる。
各スラリー組成物を使用して上述した研磨条件で鏡面研磨を行い、その際の、シリコンウェーハ全体を平均した研磨レートRRおよび研磨前後でROAの値の差を求め、それぞれ水溶性高分子を添加しないリファレンスの値に対する比として相対ROAを求めた。
その結果を、下記表2および表3に纏めた。例1〜例43が実施例であり、例44〜例51が比較例である。表2および表3の結果から、例1〜例43まで(実施例)において観測されたRRの低下量は、平均で、0.860である。一方、例44〜例51(比較例)において観測されたRRの低下量は、0.923である。すなわちRRに関しては実施例の方が、シリコンウェーハ表面への親和性が向上することを示すものと考えられる。一方、例1〜例43までの実施例において得られた相対ROAの平均値は、0.750であり、例44〜例51(比較例)で得られた相対ROAの平均値は、0.971であった。このことは、実施例における水溶性高分子の存在により、単にRRの減少率を超えて有意に相対ROAを改善していることが示された。このことは、本発明のスラリー組成物は、縁部領域における選択的な研磨保護性を有することを示すものである。
以上の様に本発明によれば、シリコンウェーハの縁部境界領域の研磨レートを選択的に低下させることを可能とするスラリー組成物を提供でき、シリコンウェーハの鏡面研磨技術においては、さらなるロールオフの改善による製品コスト削減、歩留まり向上を可能とするスラリー組成物およびシリコンウェーハの研磨方法を提供できる。
本発明によれば、スラリー組成物を変えるだけでウェーハ研磨条件を大きく変えること無く、シリコンウェーハのROAを改善することにより、シリコンウェーハの有効利用面積を増大させると共に半導体装置の製品歩留まりを改善することができ、半導体装置の製造効率を向上させ、ひいては製品コストを削減することを可能とするウェーハ研磨技術が提供できる。
100 CMP装置
102 太陽ギヤ
103 キャリアー
104 シリコンウェーハ
105 研磨パッド
106、107 定盤
108 インターナルギヤ
109、301 スラリー組成物
201 基線
301 スラリー組成物
302 ウェハ縁部

Claims (15)

  1. 研磨材および水溶性高分子を含有するスラリー組成物であって、前記スラリー組成物は、溶解度パラメータが9.0〜14.0であって、ヘテロ原子を含有する水溶性高分子を、研磨基板を平均した研磨レートよりも、研磨基板の縁部近傍における研磨レートを低下させる添加量で含有する、スラリー組成物。
  2. 前記水溶性高分子は、平均分子量が、200〜概ね300万の範囲である、請求項1に記載のスラリー組成物。
  3. 前記水溶性高分子の平均分子量は、SP値が9.5以下であって主鎖構造中にヘテロ原子を含有する場合、平均分子量で200〜110000以下である、請求項1または2に記載のスラリー組成物。
  4. 前記水溶性高分子は、側鎖または主鎖、またはその両方にヘテロ原子を有する、請求項1または2に記載のスラリー組成物。
  5. 前記水溶性高分子を、1ppm〜1000ppmで含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラリー組成物。
  6. 前記水溶性高分子を、1ppm〜600ppmで含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラリー組成物。
  7. 前記水溶性高分子を、1ppm〜400ppmで含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラリー組成物。
  8. 前記水溶性高分子を1ppm〜200ppmで含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラリー組成物。
  9. 前記水溶性高分子の添加量は、前記溶解度パラメータが12〜13.9の水溶性高分子の場合、200ppm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のスラリー組成物。
  10. 前記水溶性高分子は、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリ−N−メチルビニルアセトアミド、平均分子量が200〜1100000以下のPEGまたはPEO、PEO−PPO共重合体、ポリ−2−エチルオキサゾリンからなる群から選択される水溶性高分子またはこれらの混合物から選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載のスラリー組成物。
  11. 前記スラリー組成物は、研磨基材が、シリコンウェーハであり、pHが、7〜12である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のスラリー組成物。
  12. 溶解度パラメータが9.0〜14.0であって、ヘテロ原子を含有する水溶性高分子を、研磨基板を平均した研磨レートよりも、研磨基板の最外縁から1mm以内の領域として定義される研磨基板の縁部近傍における研磨レートを低下させる添加量で含有するスラリー組成物を、研磨基板に付着させる工程と、
    研磨基板を、前記スラリー組成物により研磨パッドで研磨する工程と
    を含む基板研磨方法。
  13. 前記水溶性高分子は、平均分子量が、200〜概ね300万の範囲であり、前記水溶性高分子を、1ppm〜1000ppm含有する、請求項12に記載の基板研磨方法。
  14. 前記水溶性高分子の平均分子量は、SP値が9.5以下であって主鎖構造中にヘテロ原子を含有する場合、平均分子量で200〜110000以下である、請求項12または13に記載の基板研磨方法。
  15. 前記水溶性高分子は、側鎖にヘテロ原子を有する、請求項13または14に記載のスラリー組成物。
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