JP5828625B2 - 研磨組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンウェハの研磨処理に用いる研磨組成物に関する。
シリコンウェハ研磨は、3段階または4段階の多段階の研磨を行うことで高精度の平坦化を実現している。第1段階および第2段階に行う1次研磨および2次研磨は、表面平滑化を主な目的とし、高い研磨速度が求められる。
第3段階または第4段階の最終段階に行う仕上げ研磨は、ヘイズ(表面曇り)の抑制を主な目的としている。具体的には、加工圧力を低くしてヘイズを抑制するとともに、スラリー組成を1次研磨および2次研磨に使用する組成から変更して研磨と同時に表面の親水化も行う。
仕上げ研磨の前段階に当たる研磨(一般的には2次研磨が相当する)後のウェハの表面状態が、仕上げ研磨後の表面状態にまで影響を及ぼすことが知られており、2次研磨においては、高い研磨速度に加えて、面粗れの防止も要求されている。
2次研磨での面粗れを改善するために、仕上げ研磨で用いられる水溶性高分子化合物、例えばヒドロキシエチルセルロースなどを加えることが知られている(特許文献1参照)。研磨速度を向上させるためには、研磨促進剤として用いられるアミン化合物の添加が知られている(特許文献2参照)。
仕上げ研磨用の研磨組成物に用いる研磨助剤として、たとえば特許文献3には、シリコンウェハ表面の鏡面研磨に好適な研磨助剤が記載されている。特許文献4には、シリコンウェハ表面のヘイズを抑制し、表面平坦性、研磨速度などの研磨性能を向上させる研磨助剤が記載されている。
特許文献3および特許文献4記載の研磨助剤は、それぞれの一般式(1)に示されるように、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とを含むブロック型ポリエーテルからなる。
また、特許文献5記載の研磨用組成物は、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とを含むブロック型ポリエーテル、二酸化ケイ素、塩基性化合物、ヒドロキシエチルセルロースおよびポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも一種、および水を含有し、COPおよびヘイズレベルを改善している。
本発明の技術分野とは異なるものであるが、たとえば、特許文献6,7に記載の技術なども公知の技術である。特許文献6には、たとえば一般式(3)〜(6)に示すような潤滑性基油を用いた水系ラップ剤が記載されている。特許文献7には、たとえば非イオン性界面活性剤としてエチレンジアミンのエチレンオキシドユニットとプロピレンオキシドユニットのコポリマー付加物を用いた研磨組成物が記載されている。特許文献6の発明は、ラップ加工に用いるスラリであり、特許文献7記載の発明は、金属層を研磨対象とするものであり、本発明の技術分野とは異なる分野の技術である。
特開2001−3036号公報 特開平11−116942号公報 特開平10−245545号公報 特開2001−110760号公報 特開2005−85858号公報 特開2002−114970号公報 特開2008−517791号公報
2次研磨においては、特許文献1,2に記載されるような研磨組成物を用いた場合、面粗れを防止するために水溶性高分子を加えると研磨速度が低下し、研磨レートを向上させるためにアミン系化合物を加えるとウェハの表面が粗れて、表面状態が悪化してしまうという問題がある。
また仕上げ研磨においては、特許文献3〜5に記載される研磨助剤を用いた場合、仕上げ研磨に要求されるCOPおよびヘイズレベルなどはある程度改善されるが、研磨助剤の添加により研磨速度は低下するという問題がある。
このように、2次研磨および仕上げ研磨のいずれにおいても、研磨後の表面状態の向上と研磨速度の向上とを両立することは困難である。
本発明の目的は、研磨後の表面状態として要求される特性を満たすとともに、研磨速度を向上させることができる研磨組成物を提供することである。
本発明は、pH調整剤と、
砥粒と、
下記一般式(1)で示される2つの窒素を有するアルキレンジアミン構造を含み、該アルキレンジアミン構造の2つの窒素にオキシプロピレン基のみが結合した化合物と、を含むことを特徴とする研磨組成物である。
Figure 0005828625
(式中、RはCnH2nで示されるアルキレン基を示し、nは1以上の整数である。)
また本発明は、前記化合物は、下記一般式(2)で示される化合物であることを特徴とする。
Figure 0005828625
(式中、POはオキシプロピレン基を示し、aは1〜15である。)
また本発明は、水溶性高分子化合物をさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、pH調整剤と、砥粒と、下記一般式(1)で示される2つの窒素を有するアルキレンジアミン構造を含み、かつ該アルキレンジアミン構造の2つの窒素にオキシプロピレン基のみが結合した化合物とを含むことを特徴とする研磨組成物である。
Figure 0005828625
(式中、RはCnH2nで示されるアルキレン基を示し、nは1以上の整数である。)
このような化合物(以下では「研磨助剤」という。)を含むことにより、研磨後の表面状態として要求される特性を満たすとともに、研磨速度を向上させることができる。
また本発明によれば、研磨助剤として、下記一般式(2)で示される化合物を用いることが好ましい。
Figure 0005828625
(式中、POはオキシプロピレン基を示し、aは1〜15である。)
また本発明によれば、水溶性高分子化合物をさらに含む。
水溶性高分子化合物を含むことにより、表面粗さRa、LPD(Light Point Defects)、COP(Crystal Originated Particle)およびヘイズ(表面曇り)など研磨後のウェハに要求される表面特性を満たすとともに、研磨速度を向上させることができる。
以下本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
本発明の研磨組成物は、pH調整剤と、砥粒と、下記式(1)で示される2つの窒素を有するアルキレンジアミン構造を含み、かつ該アルキレンジアミン構造の2つの窒素に、オキシプロピレン基のみが結合した化合物とを含むことを特徴とする研磨組成物である。
Figure 0005828625
(式中、RはCnH2nで示されるアルキレン基を示し、nは1以上の整数である。)
このような研磨助剤を含むことにより、本発明の研磨組成物は、研磨後の被研磨物に要求される表面特性を満たすとともに、研磨速度を向上させることができる。
以下、本発明の研磨組成物について詳細に説明する。
研磨助剤は、その構造上、基本骨格となるアルキレンジアミン構造と、オキシプロピレン基とを有し、被研磨物の表面に研磨助剤が吸着してコーティングすることにより、表面特性を向上させる。研磨助剤によるコーティング膜が、被研磨物表面を覆うことで、表面特性を向上させる。
また、研磨助剤は、アルキレンジアミン構造にオキシプロピレン基のみが結合された構造であることから、コーティング膜を均一かつ速やかに形成することができる。研磨助剤によって形成されるコーティング膜自体は薄いので、表面特性は向上させるけれども、研磨パッドと接触する被研磨物の凸部分の研磨を阻害することはなく、速やかに除去されて研磨速度が向上する。
また本発明の研磨助剤は、下記一般式(2)で示される化合物であり、アルキレンジアミン構造が有するアルキレン基R(CnH2n)の炭素数をnとし、オキシプロピレン基POの数をaとしたとき、nは1以上の整数であり、aは1〜15であり、好ましくは1〜11である。
Figure 0005828625
POの数aが15を超える場合は、鎖長が長くなることで立体障害が生じ、研磨助剤のウェハ表面への吸着が難しくなる。さらにはオキシプロピレン基が疎水性であるため、研磨助剤が溶液中で分散できなくなり、砥粒を凝集させる原因となり得る。実際にPOの数aが16となる研磨助剤を用いた場合、白濁する現象が見られた。よって、上記一般式(2)で示される研磨助剤において、POの数aを1〜15とすることが好ましい。
研磨助剤の疎水性については、HLB値によって評価することができる。HLB値は、たとえば、参考文献(石井淑夫、小石眞純、角田光雄編集、「ぬれ技術ハンドブック〜基礎・測定評価・データ〜」、株式会社テクノシステム、2001年10月25日、p.371)に記載されているように、6未満では化合物が水中にわずかに分散し、W/O乳化剤などに用いられる。本発明では研磨助剤が研磨組成物中に分散し、上記のような効果を奏するためには、研磨助剤のHLB値が6以上であることが好ましい。
研磨助剤のHLB値は、たとえばグリフィン法などによって算出することが可能である。グリフィン法に基づけば、POの数aが10〜11の研磨助剤のHLB値が6.0となり、POの数aが少なくなるほどHLB値は大きくなるので、研磨助剤のHLB値を6以上とする、すなわち研磨助剤のPOの数aを1〜11とすることがより好ましい。
研磨助剤が上記のような構造を有することによって、さらなる研磨特性の向上効果が発揮される。
被研磨物表面に吸着しなかった研磨助剤は、金属表面のコーティング物質として機能し、被研磨物表面への金属汚染など防止することができる。たとえば、被研磨物の保持部材などにはステンレス鋼(SUS)が用いられているが、このSUS部材からクロム、ニッケル、鉄などの金属成分が研磨組成物中に溶出して被研磨物であるウェハ表面を汚染することになる。研磨助剤が存在すると、研磨助剤によってステンレス鋼の表面がコーティングされ、金属成分の研磨組成物への溶出を抑えることができる。このような研磨助剤の作用により、被研磨物への金属汚染の防止を実現することができる。
本発明の研磨組成物における研磨助剤の含有量は、研磨組成物全量の0.00001〜0.25重量%であり、好ましくは、0.00001〜0.05重量%である。研磨助剤の含有量が0.00001重量%未満だと、十分な表面特性が得られず、研磨速度も向上しない。含有量が0.25重量%を超えると、十分な表面特性は得られるものの研磨速度が低下する。
本発明の研磨組成物に含まれる砥粒としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルアルミナ、ヒュームドアルミナおよびセリアなどが挙げられる。
本発明の研磨組成物における砥粒の含有量は、たとえば、研磨組成物全量の0.01〜15重量%である。
本発明の研磨組成物に含まれるpH調整剤としては、たとえば、アンモニア、水酸化カリウム(KOH)、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物またはその炭酸塩、TETA(Triethylenetetramine)などのアミン系化合物などが挙げられる。
本発明の研磨組成物のpHは、このようなpH調整剤を用いて調整され、アルカリ性で8〜12の範囲であり、好ましくは9〜11である。
本発明の研磨組成物は、その好ましい特性を損なわない範囲で、従来からこの分野の研磨組成物に常用される各種の添加剤の1種または2種以上を含むことができる。
本発明の研磨組成物で用いられる水としては特に制限はないが、半導体デバイスなどの製造工程での使用を考慮すると、たとえば、純水、超純水、イオン交換水、蒸留水などが好ましい。
本発明の研磨組成物は、主に2次研磨および仕上げ研磨で好適に用いられる。
まず、2次研磨に好適に用いられる研磨組成物(以下では「2研用研磨組成物」という)について説明する。2研用研磨組成物は、pH調整剤と、砥粒と、研磨助剤とを含むことを特徴とし、実質的に水溶性高分子化合物を含まない。研磨助剤を含むことで、2次研磨後の表面状態として要求される表面粗さRaを満たすとともに、研磨速度を向上させることができる。
2研用研磨組成物における研磨助剤の含有量は、研磨組成物全量の0.00001〜0.0375重量%である。研磨助剤の含有量が0.00001重量%未満だと、十分な表面特性が得られず、研磨速度も向上しない。含有量が0.0375重量%を超えると表面粗さは十分に低く抑えることができるが、研磨速度が低下する。
次に、仕上げ研磨に好適に用いられる研磨組成物(以下では「仕上げ用研磨組成物」という)について説明する。仕上げ用研磨組成物は、pH調整剤と、砥粒と、水溶性高分子化合物と、研磨助剤とを含むことを特徴としている。研磨助剤を含むことで、LPD、COPおよびヘイズなど仕上げ研磨に要求される被研磨物の研磨後の表面特性(以下では「仕上げ表面特性」ともいう。)を満たすとともに、研磨速度を向上させることができる。
仕上げ用研磨組成物における研磨助剤の含有量は、研磨組成物全量の0.00001〜0.25重量%であり、好ましくは、0.00001〜0.05重量%である。研磨助剤の含有量が0.00001重量%未満だと、十分な仕上げ表面特性が得られず、研磨速度も向上しない。含有量が0.25重量%を超えると、仕上げ表面特性は得られるものの研磨速度が低下する。
本発明の仕上げ用研磨組成物に含まれる水溶性高分子化合物は、ウェハの表面を親水化させるものであれば使用できるが、水溶性多糖類またはポリビニルアルコール類が好ましい。
水溶性多糖類としては、非イオン性のヒドロキシメチルセルロース(HMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)が好ましい。水溶性多糖類の平均重量分子量は3,000,000未満が好ましく、より好ましくは900,000〜1,500,000であり、特に好ましくは250,000〜1,500,000である。
水溶性多糖類の分子量が小さすぎるとウェハ表面を十分に親水化できず、分子量が大きすぎると水溶性多糖類が凝集してしまう。
本発明の仕上げ用研磨組成物における水溶性高分子化合物の含有量は、研磨組成物全量の0.01〜3重量%である。
本発明の研磨組成物は、たとえば以下のような工程で製造する。
研磨助剤、pH調整剤および他の添加剤(仕上げ用研磨組成物では水溶性高分子化合物)をそれぞれ適量、さらに全量が100重量%になる量の水を用い、これらの成分を一般的な手順に従って、所望のpHとなるように水中に均一に溶解または分散させることによって製造することができる。
なお、本発明の他の実施形態として、リンス液として使用することも可能である。特に、研磨仕上げ時にリンス液として使用する場合は、砥粒およびpH調整剤は含まない、すなわち、研磨助剤と水溶性高分子化合物とを含む組成が好ましい。
以下では、本発明の実施例および比較例について説明する。
<2研用研磨組成物>
まず2研用研磨組成物について説明する。
(実施例1)
砥粒 :コロイダルシリカ 3重量%
研磨助剤 :下記式(3)で示す化合物 0.00375重量%
(実施例2)
砥粒 :コロイダルシリカ 3重量%
研磨助剤 :下記式(3)で示す化合物 0.0375重量%
pH調整剤としてKOHを使用し、実施例1,2のpHを10.5〜11.0に調整した。
(実施例3)
砥粒 :コロイダルシリカ 3重量%
研磨助剤 :下記式(3)で示す化合物 0.0375重量%
pH調整剤としてTETAを使用し、実施例3のpHを10.5〜11.0に調整した。
Figure 0005828625
ここで、式中、RはC(n=2)で示されるエチレン基であり、オキシプロピレン基の数aが1である。すなわちエチレンジアミン−N,N,N,N−テトラ−2−プロパノールを実施例1〜3では研磨助剤1として用いた。
(比較例1)
砥粒 :コロイダルシリカ 3重量%
研磨助剤 :下記式(4)で示す化合物 0.0035重量%
HO−(EO)c−(PO)d−(EO)e−H …(4)
pH調整剤としてTETAを使用し、比較例1のpHを10.5〜11.0に調整した。
ここで、式中、オキシエチレン基EOの数cが73、eが73であり、オキシプロピレン基の数dが28であり、いわゆるブロック型ポリエーテルを比較例1では研磨助剤2として用いた。
実施例1と実施例2とでは、研磨助剤1の含有量を変化させた。実施例3では、pH調整剤としてTETAを用いた。なお、TETAは、pH調整剤の機能に加えて、研磨促進剤としての機能も併せもつ化合物である。比較例1は、研磨助剤として従来のブロック型ポリエーテルである研磨助剤2を用いたことと研磨助剤の含有量以外は、実施例3と同様である。
実施例1〜3および比較例1をそれぞれ10倍希釈したものを用いて以下の条件で研磨試験を行い、研磨速度および表面粗さについて評価した。結果を表1に示す。
被研磨基板:12インチシリコンウェハ
研磨装置:SPP800S(株式会社岡本工作機械製)
研磨パッド:SUBA400(ニッタ・ハース株式会社製)
研磨定盤回転速度:30rpm
キャリア回転速度:33rpm
研磨荷重面圧:150gf/cm
研磨組成物の流量:600ml/min
研磨時間:5min
研磨速度は、単位時間当たりに研磨によって除去されたウェハの厚み(nm/min)で表わされる。研磨によって除去されたウェハの厚みは、ウェハ重量の減少量を測定し、ウェハの被研磨面の面積で割ることで算出した。
表面粗さは、光干渉プロファイラWyco NT9300(ビーコインスツルメンツ社製)を用いて、干渉対物レンズ50倍、イメージズーム1.0倍の測定条件で、研磨後のウェハ表面を測定した。
Figure 0005828625
比較例1では、研磨助剤2を用いることで表面粗さは低下していないものの、研磨促進剤の機能も有するTETAをpH調整剤として用いても研磨速度は低い結果となった。
実施例1は、表面粗さが比較例1と同程度であり、研磨速度は比較例1の3倍以上と大きく向上した。実施例2は、実施例1よりも研磨助剤1の含有量が多いので、表面粗さが向上しており、研磨速度は、実施例1よりは劣るものの比較例1を大きく上回った。実施例3は、TETAを含有することで、研磨速度が、実施例2よりも向上した。さらに、TETAのような研磨促進機能を有する化合物を含有しているにもかかわらず、表面粗さは低下しなかった。
このように、2研用研磨組成物において、本発明の研磨助剤1を含有することにより、2次研磨後の表面状態として要求される表面粗さRaを満たすとともに、研磨速度を向上させることができた。
<仕上げ用研磨組成物>
(実施例4)
砥粒 :コロイダルシリカ 10重量%
研磨助剤 :下記式(3)で示す化合物 0.05重量%
水溶性高分子 :HEC(分子量1,100,000) 0.3重量%
(実施例5)
砥粒 :コロイダルシリカ 10重量%
研磨助剤 :下記式(3)で示す化合物 0.1重量%
水溶性高分子 :HEC(分子量1,100,000) 0.3重量%
(実施例6)
砥粒 :コロイダルシリカ 10重量%
研磨助剤 :下記式(3)で示す化合物 0.25重量%
水溶性高分子 :HEC(分子量1,100,000) 0.3重量%
(比較例2)
砥粒 :コロイダルシリカ 10重量%
水溶性高分子 :HEC(分子量1,100,000) 0.3重量%
(比較例3)
砥粒 :コロイダルシリカ 10重量%
研磨助剤 :上記式(4)で示す化合物 0.05重量%
水溶性高分子 :HEC(分子量1,100,000) 0.3重量%
pH調整剤としてアンモニアを使用し、実施例4〜6および比較例2,3のpHを10.0〜10.5に調整した。
実施例4〜6では、研磨助剤1の含有量を変化させた。比較例2は、研磨助剤1を含んでいないこと以外は、実施例4〜6と同様である。比較例3は、研磨助剤として研磨助剤2を用いたこと以外は、実施例4と同様である。
[研磨試験]
実施例4〜6および比較例2,3をそれぞれ20倍希釈したものを用いて以下の条件で研磨試験を行い、研磨速度および表面粗さについて評価した。結果を表2に示す。
被研磨基板:8インチシリコンウェハ
研磨装置:Strasbaugh片面研磨機
研磨パッド:SUPREME RN−H(ニッタ・ハース株式会社製)
研磨定盤回転速度:115rpm
キャリア回転速度:100rpm
研磨荷重面圧:100gf/cm
研磨組成物の流量:300ml/min
研磨時間:5min
LPD,COPおよびヘイズ値は、ウェハ表面検査装置(LS6600、日立電子エンジニアリング株式会社製)を用いて測定した。LPDは、粒径が60nm以上のサイズの粒子について測定した。COPは、100nm以上のサイズの欠陥について測定した。
Figure 0005828625
比較例2は、研磨助剤を含まないことから研磨速度は高かったが、LPDは大きく劣化した。
比較例3は、従来のブロック型ポリエーテルからなる研磨助剤を含むことで、仕上げ表面特性は比較例2よりも向上しているが、研磨速度が大きく低下した。
実施例4〜6は、比較例3と比べて仕上げ表面特性では、同等またはそれ以上の結果を示しており、特にCOPを大きく減少させた。研磨速度は比較例3よりも大幅に高くなり、比較例2と同程度であった。
実施例4〜6で用いた研磨助剤1と比較例3で用いた研磨助剤2について、膜厚と粘弾性について測定した。
膜厚と粘弾性は、分子間相互作用解析装置(商品名:Q−sense、メイワフォーシス株式会社製)を用いて、研磨助剤1、研磨助剤2の1%濃度水溶液をそれぞれ温度25℃、サンプル流量0.07ml/minで測定した。測定結果を表3に示す。
Figure 0005828625
実施例4〜6で用いた研磨助剤1と比較例3で用いた研磨助剤2とでは、粘弾性がほぼ同じ値を示し、膜厚は研磨助剤1が薄かった。粘弾性は、研磨助剤で形成されたコーティング膜の機械的強度を示しており、機械的強度は、研磨助剤1も研磨助剤2も同じであることから、コーティング膜として仕上げ表面特性に対する効果は同等であることが見込まれ、実際に表2に示したように、LPD,COPおよびヘイズ値の仕上げ表面特性は、実施例4〜6が、比較例3に対して同等またはそれ以上の結果を示した。
上記のように、仕上げ表面特性に対するコーティング膜の効果は、十分に発揮される一方で、膜厚としては、研磨助剤1によって形成されたコーティング膜のほうが研磨助剤2によって形成されたコーティング膜よりも薄いために、研磨パッドと接触する被研磨物の凸部分の研磨自体はコーティング膜によって阻害されることはないので、研磨速度は向上することになる。
以上のように、本発明の仕上げ用研磨組成物は、LPD,COPおよびヘイズなど仕上げ表面特性を満たすとともに、研磨速度を向上させることができる。

Claims (3)

  1. pH調整剤と、
    砥粒と、
    下記一般式(1)で示される2つの窒素を有するアルキレンジアミン構造を含み、該アルキレンジアミン構造の2つの窒素にオキシプロピレン基のみが結合した化合物と、を含むことを特徴とする研磨組成物。
    Figure 0005828625
    (式中、RはC2nで示されるアルキレン基を示し、nは1以上の整数である。)
  2. 前記化合物は、下記一般式(2)で示される化合物であることを特徴とする請求項1記載の研磨組成物。
    Figure 0005828625
    (式中、POはオキシプロピレン基を示し、aは1〜15である。)
  3. 水溶性高分子化合物をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の研磨組成物。
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