JP2014215600A - 光送信器 - Google Patents
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Abstract
【課題】起動後に、EA変調器の温度が安定するまで待つことなく、光吸収率を比較的に短時間で安定させて光通信を開始させることができる光送信器を提供すること。
【解決手段】コントローラ2は、温度信号A7に示される温度においてEA変調器3a2の光吸収率を予め設定された範囲内とするように、コントローラ2が備える記憶手段から、EA変調器3a2に対するバイアス電圧信号の値を読出し、バイアス電圧生成回路5にバイアス電圧信号A2を送信する。バイアス電圧生成回路5は、バイアス電圧信号A2に基づくバイアス電圧をEA変調器3a2に印加する。
【選択図】図1
【解決手段】コントローラ2は、温度信号A7に示される温度においてEA変調器3a2の光吸収率を予め設定された範囲内とするように、コントローラ2が備える記憶手段から、EA変調器3a2に対するバイアス電圧信号の値を読出し、バイアス電圧生成回路5にバイアス電圧信号A2を送信する。バイアス電圧生成回路5は、バイアス電圧信号A2に基づくバイアス電圧をEA変調器3a2に印加する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光送信器に関する。
光信号を生成する光送信装置の光源は、近年の光通信の一層の高速化に対応するべく、従来のレーザ直接変調方式の代わりに、レーザ(LD、レーザダイオード)の光出力を一定に保っておいてEA変調器(EA:Electro-Absorption、電界吸収型変調器)による外部変調方式が用いられる。EA変調器を用いることによって、より高速な変調が可能であることや、LDの光出力が一定に保たれるため出力光の波長が安定すること等が有利である。例えば、特許文献1では、LDとEA変調器が集積化された光送信装置であって、光出力モニタとして利用しているEA光電流の波長特性は材料によって決まっており、その値が、LD出力光の波長の違いによって受ける影響を排除して光出力パワーを波長に拠らず一定に制御する方法が開示されている。特許文献1の光送信装置は、光送信部と、制御部とを備える。光送信部は、LDとEA変調器とを有する。制御部は、LDの波長に対応したEA光電流の基準値を備えている。波長依存性を有するEA光電流のモニタ値と前記基準値との差に基づいて、光出力パワーが波長によらず一定になるようにLDの駆動電流をフィードバック制御する構成が開示されている。また、特許文献2では、光ファイバの分散特性を加味した上で、直接変調方式のLDとEA変調器とを同期してそれぞれの変調条件を調整することによって周波数変動を抑える際に、温度に応じてLD及びEA変調器のそれぞれの変調条件を制御することにより、温度変化の影響を抑えることが開示されている。
特許文献1の構成を用いることによって、光送信機が定常的な動作状態においてEA光電流の波長依存性の影響を受けずにLDの光出力パワーが一定になるように駆動電流を制御することが可能である。また、これを応用することによって、光送信機が定常的、すなわちEA変調器の光吸収率が安定している動作状態においてEA光電流の波長依存性の影響を排除してLDの光出力パワーが一定になるように駆動電流を制御することが可能である。しかしながら、光送信機の起動直後の、温度上昇に伴うEA変調器の光透過率の変化が考慮されていないために、光送信器の起動後、実際に光通信を開始できるまでの待ち時間を短縮したいとの課題に応えるものでは無い。EA変調器の光吸収率は、その温度が安定するまで一定にはならない。一方で、EA変調器の光吸収率は、EA変調器に印加されるバイアス電圧依存性を有する。光送信器を起動してEA変調器にバイアス電圧を印加され、TECに電流が供給され、LDに駆動電流が流れ始める等の一連の動作によって、バイアス電圧が一定の場合、EA変調器の温度が一般に上昇をし始めて光吸収率は上昇し、EA変調器の温度の安定とともに光吸収率は一定となる。LDの温度はEA変調器の温度と同じであるとみなすことが出来るので、起動後はEA変調器と同様に上昇する。LDの駆動電流が一定の場合、その出力光の主要特性である光出力パワー及び光波長は温度の上昇とともに変化をして、温度の安定とともに安定する。このように、光送信器の起動後、EA変調器及びLDの温度が安定するまでの待ち時間は数秒を要する。待ち時間を短縮したいとの課題に応えるために本発明を行った。
例えば特許文献1に示されるように、EA変調器を透過した後の光出力パワーをモニタしてその値が一定となるようにLD駆動電流を制御する構成においては、定常動作状態においてEA変調器を透過した後の光出力パワーをEA変調器の光吸収電流の光波長依存性の影響を受けずに一定にする効果が期待できるのだが、光送信器の起動後に通信開始が可能になるまでの時間の短縮には寄与しない。むしろ、特許文献1の技術を光送信器の起動時の温度が不安定な状態でこの方法を用いた場合、EA変調器にバイアス電圧を印加した直後のEA変調器の光吸収率が低い状態では、LD駆動電流を小さく抑えすぎることになり、LDの温度が安定するまでに要する時間が逆に長くなってしまう。或いは、EA変調器の温度が安定する前は光吸収率が比較的に小さいため実際の光パワーに対する光吸収電流がEA変調器から過少に出力されるので、LD駆動電流を過剰に増大させようとする問題が生じる。このとき光吸収率は低いために外部に対して過発光という問題を生じる可能性がある。そこで、本発明の目的は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、起動後に、EA変調器の温度が安定するまで待つことなく、EA変調器の光吸収率を短時間で安定させて光通信を開始することができる光送信器を提供することである。特に、単一波長の高速通信用途、たとえば40Gbpsの10km伝送等の用途においては、LDの温度とともにシフトする光波長の許容範囲がDWDM用途に比較して広いため、LDが通信開始可能となるまでの時間が短く、EA変調器の温度が安定するまでの待ち時間が長くなり、本発明の効果が大きい。
また、特許文献2は、周波数チャープを含む信号光が、例えば100kmといった長延な光ファイバを伝送した際に光ファイバの分散特性によって信号波形が崩れ、符号間干渉を生じてしまう問題に対して、光ファイバの分散特性を加味した上で、直接変調方式のLDの変調条件とEA変調器の変調条件によって強度及び位相を制御することによって、周波数変動による伝送エラーを抑える方式に関する。無温調を実現するために環境温度に応じたLDの変調条件と、EA変調器の変調条件とを組み合わせたデータテーブルにメモリに格納しておいて、変調を制御することが開示されている。例えば100kmといった長延な光ファイバを伝送する際には有効な方法といえる。しかしながら、外部変調方式はLDを変調しない点で周波数チャープの面で有利であり、また、例えばEA変調器の構造の改良によるαパラメータの低減などが図られてきた結果、たとえば伝送速度が10Gbps〜40Gpbsで伝送距離が40km程度の通信においては、外部変調方式によって実用的な伝送エラー率が実現されている。さらに、LD変調回路や位相遅延回路を備える必要が無くコスト的に有利である。したがって構成及び目的が異なる特許文献2は、外部変調方式の光送信器の起動から通信開始までの時間を短縮するという本願の課題を解決するものではない。
本発明に係る光送信器は、無変調光を出力するレーザダイオードと電界吸収型変調器とを備える発光装置と、前記電界吸収型変調器の温度を検出して温度信号を出力する温度センサと、バイアス電圧生成回路と、コントローラと、を備え、前記コントローラは記憶手段を含み、前記記憶手段は、前記温度信号に対応して前記電界吸収型変調器の光吸収率が予め設定された範囲内となるように前記電界吸収型変調器に印加すべきバイアス電圧信号の値を格納しており、前記コントローラは、前記温度信号に対応した前記バイアス電圧信号の値を前記記憶手段から読出し、前記バイアス電圧信号の値に基づいたバイアス電圧信号を前記バイアス電圧生成回路に送信し、前記バイアス電圧生成回路は、送信手段から受けたバイアス電圧信号に基づいたバイアス電圧を前記電界吸収型変調器に印加する。
本発明に係る光送信器において、前記記憶手段は、前記電界吸収型変調器の複数の温度のそれぞれと、前記電界吸収型変調器に対する複数のバイアス電圧のそれぞれとの対応を規定したデータテーブルを格納し、前記データテーブルにおいて、一の温度と、当該一の温度に対応する一のバイアス電圧とは、当該一の温度において前記電界吸収型変調器の光吸収率が前記範囲内となるように対応付けられている。
本発明によれば、電界吸収型変調器(EA変調器)に印加するバイアス電圧が、EA変調器の温度に応じて、EA変調器の光吸収率が予め設定された範囲内となるように調整される。従って、光送信器の起動時において、EA変調器の温度の変化に伴ってEA変調器の光吸収率が変動しても、光送信器のハードウェアに変更を加えることなく、コントローラによる制御内容を工夫すれば、EA変調器の光吸収率を予め設定された範囲内に維持することが可能となる。EA変調器の複数の温度のそれぞれと、EA変調器に対する複数のバイアス電圧の値のそれぞれとの対応を規定するデータテーブルを用いれば、容易に、EA変調器の光吸収率を予め設定された範囲内に維持することが可能となる。その結果、光送信器の起動後に、EA変調器の温度が安定するまで待つことなく、光吸収率を短時間で安定させて光通信を開始させることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、可能な場合には、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。まず、図1及び図2を参照して、光送信器1の構成を説明する。光送信器1は、コントローラ2、EML−TOSA3(EML:Electro-absorption Modulator Laser、TOSA:Transmitter Optical Sub-Assembly)、駆動電流生成回路4、バイアス電圧生成回路5、ドライバ6を備える。光送信器1は、光通信用途として用いられることができる。
ELM−TOSA3は、発光装置3a、温度制御部3bを備える。発光装置3aは、LD3a1(レーザ:Laser Diode)、EA変調器3a2(EA:Electro-Absorption、電界吸収型変調器)を備える。温度制御部3bは、TEC3b1(TEC:Thermo Electric Cooling)、温度センサ3b2を備える。
LD3a1は、レーザダイオードである。LD3a1は、駆動電流A5に応じて、レーザ光を出力する。駆動電流A5はDC電流であり、LD3a1は無変調光を出力する。EA変調器3a2は、変調電圧A1に応じて、LD3a1から出力されるレーザ光を変調し、変調後のレーザ光A8を、外部に出力する。LD3a1は、EA変調器3a2に近接または接触している。TECドライバ7は、制御信号A6に応じた電流をTEC3b1へ供給し、LD3a1の温度とEA変調器3a2の温度とを上下させる。TEC3b1は、例えばペルチェ素子である。温度センサ3b2は、LD3a1の温度を検出し、検出結果を示す温度信号A7をコントローラ2に送信する。温度センサ3b2は、例えば、サーミスタ(thermistor)である。
EA変調器3a2の温度は、EA変調器3a2がLD3a1と集積化されているので、LD3a1の温度と同じとみなすことができる。従って、温度センサ3b2は、LD3a1の温度を検出することによって、EA変調器3a2の温度を検出している。よって、温度センサ3b2からコントローラ2に送信される温度信号A7は、EA変調器3a2の温度を示している。なお、温度センサ3b2は、EA変調器3a2の温度を直接検出する構成であってもよい。
コントローラ2は、例えばMCU(Micro Control Unit)である。コントローラ2は、メモリ(記憶手段)4aと、図示しないCPU、ROM、RAM等を備える。コントローラ2のCPUは、コントローラ2のROMに格納されているコンピュータプログラムを、コントローラ2のRAMにロードして実行する。コントローラ2のCPUは、メモリ4aに格納されている各種のデータを用いることができる。メモリ4aは、コントローラ2が備える記憶手段の一例である。メモリ4aは、書き込み/読み出しが自在な記憶手段である。メモリ4aは、コントローラ2に内蔵されていることができる。メモリ4aは、コントローラ2に着脱可能に設けられることもできる。メモリ4aは、例えば、データテーブル4a1を格納する。データテーブル4a1は、EA変調器3a2の複数の温度(例えば摂氏−10度以上摂氏60度以下の範囲にある温度)と、EA変調器3a2に対する複数のバイアス電圧の値との対応を規定する。データテーブル4a1において、一の温度(例えば摂氏−10度以上摂氏60度以下の範囲にある一の温度)と、この一の温度に対応する一のバイアス電圧の値とは、この一の温度においてEA変調器3a2の光吸収率K2が予め設定された範囲(範囲R1という。以下、光吸収率K2が範囲R1内にある、ということを、光吸収率K2が一定である、という場合がある)内となるように、対応付けられる。ここで、光吸収率K2とは、LD3a1からEA変調器3a2へ入力する光パワーをP1、EA変調器3a2を透過して出力する光パワーをP2としたときに、(P1−P2)/P1で表される。ここで光吸収率K2の算出式におけるEA変調器3a2の光出力パワーP2は、EA変調器3a2が吸収状態と透過状態とに変調されたときの吸収状態におけるEA変調器3a2の透過後の光出力パワーで定義される。光吸収率K2を制御するEAバイアス電圧(EA変調器3a2に印加するバイアス電圧)A3は、例えば、振幅2Vの変調電圧A1をバイアス電圧A3に重畳してEA変調器3a2に印加した際にEA変調器3a2の光出力パワーP2の消光比が9dB以上となる値が、好適である。
光送信器を起動後、TEC3b1による温度制御が開始し、LD3a1に駆動電流A5を流し、EA変調器3a2にバイアス電圧A3が印加されるなどの一連の動作を開始すると、通常LD3a1及びEA変調器3a2の温度は徐々に高くなって一定時間が経過するとTEC3b1による温度制御の効果もあり、ほぼ安定状態となる。LD3a1とEA変調器3a2は集積化されており両者の温度は同一とみなすことができ、温度センサ3b2によってその温度を検出する。EA変調器3a2の光吸収率K2は、EA変調器3a2の温度の上昇に伴って、増加する温度依存性を有する。また、光吸収率K2は、EA変調器3a2に印加されるバイアス電圧A3にしたがって大きくなるバイアス電圧依存性を有する。そこで、EA変調器3a2の温度の増加に伴って、EA変調器3a2に印加するバイアス電圧A3を減少させることによってEA変調器3a2の光吸収率K2を上記の範囲R1内に保つことができる。データテーブル4a1は、例えば、図2に示すデータテーブルD1であることができる。データテーブル4a1は、例えば、関数Fを規定するデータであることができる。関数Fの変数は、EA変調器3a2の温度t1であり、関数Fの値は、EA変調器3a2に印加するバイアス電圧v1である(v1=F(t1))。関数Fは、例えば、一次式であることができる。
コントローラ2は、バイアス電圧生成回路5に対し、バイアス電圧信号A2を送信する。バイアス電圧信号A2は、EA変調器3a2に印加するバイアス電圧A3を指定するデータを含む。バイアス電圧生成回路5はバイアス電圧信号A2に従ってEA変調器3a2に対してバイアス電圧A3を印加する。コントローラ2は、駆動電流生成回路4に対し、駆動信号A4を送信する。駆動信号A4は、レーザ3a1に供給する駆動電流A5を指定するデータを含む。駆動電流生成回路4は駆動信号A4に従ってLD3a1に対して駆動電流A5を供給する。コントローラ2は、TECドライバ7に対し、制御信号A6を送信する。制御信号A6は、TECドライバ7を動作させる信号である。TECドライバ7は制御信号A6に従ってTEC3b1を駆動してLD3a1及びEA変調器3a2の温度を所定の目標値で安定させる。コントローラ2は、温度センサ3b2から送信される温度信号A7を受ける。温度信号A7は、温度センサ3b2によって検出された温度を示す信号である。
コントローラ2は、取得手段4bと送信手段4cとを備える。取得手段4bと送信手段4cとは、コントローラ2のCPUがコントローラ2のROMに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって実現される機能である。取得手段4bと送信手段4cとは、図3のフローチャートを実行する。取得手段4bと送信手段4cとは、コントローラ2の各種のハードウェア(例えば、図示しないADC(Digital Analog Converter)、DAC(Analog Digital Converter)等)を用いる。取得手段4bは、温度信号A7を受信し、温度信号A7に示される温度を取得する。取得手段4bは、メモリ4aに格納されているデータテーブル4a1を用いて、温度信号A7に示される温度においてEA変調器3a2の光吸収率K2を上記の範囲R1内とするように、EA変調器3a2に対するバイアス電圧を取得する(読出しを行う)。送信手段4cは、バイアス電圧生成回路5にバイアス電圧信号A2を送信する。バイアス電圧信号A2は、取得手段4bによって取得されたバイアス電圧の値を示す。送信手段4cは、TECドライバ7に制御信号A6を出力する。送信手段4cは、駆動電流生成回路4に駆動信号A4を送信する。
次に、図3のフローチャートを参照して、光送信器1の動作を説明する。まず、光送信器1を起動するために、ステップS1とステップS2とを行う。コントローラ2が起動すると、送信手段4cは、ステップS1において、TECドライバ7に制御信号A6を送信する(ステップS1)。TECドライバ7は、ステップS1において送信手段4cから送信された制御信号A6を受けると起動し、制御信号A6に従ってTEC3b1を駆動する。ステップS1の後、ステップS2において、送信手段4cは、レーザ光の出力をイネーブル(enable)に設定することを駆動電流生成回路4に指示する駆動信号A4を、駆動電流生成回路4に送信し、駆動電流生成回路4を起動させる(ステップS2)。コントローラ2の起動の後に、EML−TOSA3、駆動電流生成回路4、バイアス電圧生成回路5、ドライバ6が起動することによって、光送信器1が起動する。
ステップS2の後、ステップS3において、コントローラ2は、LD3a1に供給する駆動電流A5の制御を開始する(ステップS3)。ステップS3において、コントローラ2は、LD3a1の光出力パワーが所定の範囲内になるように駆動電流A5を制御する。図4の横軸は、コントローラ2の起動時からの経過時間を示す。図4の縦軸は、LD3a1の出力光の波長(グラフG1)、温度信号A7に示されるEA変調器3a2の温度(グラフG2)、EA変調器3a2に印加されるバイアス電圧A3(グラフG3)、発光装置3aからのレーザ光A8の出力(グラフG4)、EA変調器3a2の光吸収率K2(グラフG5)を示す。図4では、特に、光吸収率K2が上記の範囲R1内にあることが示されている。コントローラ2は、LD3a1の光出力パワーが所定の範囲内となるように駆動電流を調整してAPC制御する。APC制御は、図示しないモニタPDの出力をコントローラへフィードバックして行ってもよく、さらにステップS4に記載する温度センサ3b2が出力する温度信号A7に基づいてモニタPDの出力の温度特性をキャンセルして制御の精度を高めることもできる。
ステップS3の後、ステップS4において、取得手段4bは、EA変調器3a2の温度を、温度信号A7を用いて取得する(ステップS4)。ステップS4の後、ステップS5において、取得手段4bは、EA変調器3a2に対するバイアス電圧の値を、ステップS4において取得したEA変調器3a2の温度とデータテーブル4a1とを用いて、取得する(ステップS5)。
取得手段4bによってステップS5において取得されたバイアス電圧の値は、バイアス電圧信号A2を介して、送信手段4cによってバイアス電圧生成回路5に送信される。バイアス電圧生成回路5は、バイアス電圧信号A2を用いて、取得手段4bによってステップS5において取得されたバイアス電圧の値にバイアス電圧A3を設定する。バイアス電圧生成回路5は、設定後のバイアス電圧A3をEA変調器3a2に印加する。EA変調器3a2の温度が、図4のグラフG2に示すように起動時から温度が上昇する場合には、取得手段4bによってステップS5において取得されるバイアス電圧の値は、図4のグラフG3に示すように、EA変調器3a2の温度の上昇に伴って、減少する。このように、コントローラ2の起動時から、ステップS1〜S3を経て、ステップS4とステップS5とが行われることによって、EA変調器3a2の温度、すなわち光吸収率K2が不安定な状態であっても、図4のグラフG5に示すように、コントローラ2が、EA変調器3a2の温度を監視し、EA変調器3a2の温度の変化に応じて、EA変調器3a2に印加するバイアス電圧A3を調整するので、コントローラ2の起動後に速やかに、時間T0(EA変調器の温度が一定になる時間)を待つまでもなく、EA変調器3a2の光吸収率K2が上記の範囲R1内に維持される。
ステップS4とステップS5とによって行われるバイアス電圧A3に対する制御は、LD3a1の光出力パワーが所定の範囲となるように駆動電流A5に対して行う制御と共に、ステップS6において停止指示(ステップS6;Yes)があるまで、継続される(ステップS6;No)。
以上説明した構成の光送信器1によれば、EA変調器3a2の温度に応じて、EA変調器3a2の光吸収率K2が予め設定された範囲R1内となるように、EA変調器3a2に印加するバイアス電圧A3が調整される。従って、光送信器1のハードウェアに変更を加えることなく、コントローラ2による制御内容を工夫すれば、光送信器1の起動時において、LD3a1の温度が安定になる前の期間であっても、コントローラ2の起動後に速やかに、EA変調器3a2の光吸収率K2を予め設定された範囲R1内に維持することが可能となる。更に、光送信器1の起動時において、LD3a1の温度が安定になる前の期間であっても、EA変調器3a2の複数の温度のそれぞれと、EA変調器3a2に対する複数のバイアス電圧の値の対応を規定するデータテーブル4a1を用いれば、容易に、EA変調器3a2の光吸収率K2を予め設定された範囲R1内に維持することが可能となる。
図4、図5を参照して、更に説明する。図5は、従来のEAバイアス電圧が一定の場合の光送信器の動作を説明するための図である。図5に示すように、EAバイアス電圧が一定の場合、EA変調器の光吸収率は、EA変調器の温度が上昇するにつれて増加していき、時間T0の経過後に安定する。EA変調器の光吸収率が一定になってから、光通信を始める。EA変調器の光吸収率が一定になったか否かの判断、すなわち実際に光通信を開始できるか否かのタイミングは、例えば温度信号に基づいてコントローラが判断してもよい。または、EA変調器の温度が安定するまでに要する時間T0のバラツキを統計的に考慮して確実に温度が安定するのに必要な所定の待ち時間が経過してから光通信を開始する場合もある。
これに対し、本実施形態に係る光送信器1では、図4に示すように、EA変調器3a2の温度上昇に伴ってEA変調器3a2の光吸収率K2も大きくなるが、その一方で、コントローラ2が、EA変調器3a2の温度を監視し、当該温度上昇に応じてEA変調器3a2に供給するバイアス電圧A3を小さく(バイアス電圧A3が大きくなると光吸収率K2も大きくなる)させることによってEA変調器3a2の光吸収率K2を小さくする。このように、コントローラ2が、EA変調器3a2の温度を監視し、EA変調器3a2の温度上昇に応じたバイアス電圧A3の調整を繰り返し行うことによって、EA変調器3a2の温度が上昇することによるEA変調器3a2の光吸収率K2の増大と、EA変調器3a2のバイアス電圧を減少させることによるEA変調器3a2の光吸収率K2の減少と、が相殺されて、時間T0が経過するまで待つことなしに、一定の(上記範囲R1内にある)光吸収率K2が実現される。光送信器の起動後の温度変化に関わらず、このようにEA変調器3a2の光吸収率K2は一定に維持され、またLD3a1の光出力パワーはAPCによって一定に維持されている。LD3a1の出射光の波長が安定しない状態において、実際に光通信を開始するタイミングの判断は、LD3a1の出力光波長が許容範囲R2に入った時点とすることが出来る。出力光波長のモニタは温度信号に基づいて行うことが出来る。特に単一波長光通信においては波長多重光通信に比べて出力光波長の許容範囲R2が広いため、温短時間で出力光波長が許容範囲R2に入る(図4の時間T1)ため、EA変調器3a2の温度が一定になる時点(図4の時間T0)までの待ち時間をそれだけ大きく短縮できる。
以上、好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、周囲温度が高い場合には、光送信器を起動後にTEC3b1の動作によってLD3a1及びEA変調器3a2の温度が低下して目標温度で一定する場合もある。この場合も本発明の構成によって同様の効果を発揮できる。本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
本発明の実施形態においては、光送信器の起動後に実際に光通信が可能な状態になるまでの待ち時間の短縮に関連する。待ち時間のうち、EA変調器3a2の温度が安定するのに要する時間を短縮する効果がある。特に出力光波長の許容範囲R2が広く、LD3a1の温度が安定する前に通信開始が可能な単一光波長の高速通信用途、たとえば40Gbpsの10km伝送等の用途の光送信器において効果が発揮される。
1…光送信器、2…コントローラ、3…EML−TOSA、3a…発光装置、3a1…LD、3a2…EA変調器、3b…温度制御部、3b1…TEC、3b2…温度センサ、4…駆動電流生成回路、4a…メモリ、4a1…データテーブル、4b…取得手段、4c…送信手段、5…バイアス電圧生成回路、6…ドライバ、A1…変調電圧、A2…バイアス電圧信号、A3…バイアス電圧、A4…駆動信号、A5…駆動電流、A6…制御信号、A7…温度信号、A8…レーザ光、D1…変換テーブル、G1,G2,G3,G4,G5…グラフ、K1…目標値、K2…光吸収率、T0…期間、T1…期間。
Claims (2)
- 無変調光を出力するレーザダイオードと電界吸収型変調器とを備える発光装置と、
前記電界吸収型変調器の温度を検出して温度信号を出力する温度センサと、
バイアス電圧生成回路と、コントローラと、を備え、
前記コントローラは記憶手段を含み、
前記記憶手段は、前記温度信号に対応して前記電界吸収型変調器の光吸収率が予め設定された範囲内となるように前記電界吸収型変調器に印加すべきバイアス電圧信号の値を格納しており、
前記コントローラは、前記温度信号に対応した前記バイアス電圧信号の値を前記記憶手段から読出し、前記バイアス電圧信号の値に基づいたバイアス電圧信号を前記バイアス電圧生成回路に送信し、
前記バイアス電圧生成回路は、送信手段から受けたバイアス電圧信号に基づいたバイアス電圧を前記電界吸収型変調器に印加する光送信器。 - 前記記憶手段は、前記電界吸収型変調器の複数の温度のそれぞれと、前記電界吸収型変調器に対する複数のバイアス電圧のそれぞれとの対応を規定したデータテーブルを格納し、
前記データテーブルにおいて、一の温度と、当該一の温度に対応する一のバイアス電圧とは、当該一の温度において前記電界吸収型変調器の光吸収率が前記範囲内となるように対応付けられた、請求項1に記載の光送信器。
Priority Applications (1)
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JP2013095731A JP2014215600A (ja) | 2013-04-30 | 2013-04-30 | 光送信器 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10180542B2 (en) | 2017-03-19 | 2019-01-15 | Avago Technologies International Sales Pte. Limited | Control device and method for controlling biasing of multiple light sources of multiple channels of a multi-channel optical communications module |
CN109428260A (zh) * | 2017-08-25 | 2019-03-05 | 朗美通运营有限责任公司 | 用于电吸收调制器的电吸收偏置电路 |
WO2024143592A1 (ko) * | 2022-12-27 | 2024-07-04 | 주식회사 포벨 | 버스트 모드로 동작하는 전계 흡수 변조기의 구동 방법 |
WO2024143706A1 (ko) * | 2022-12-27 | 2024-07-04 | 주식회사 포벨 | 버스트 모드로 동작하는 전계 흡수 변조기의 구동 방법 |
-
2013
- 2013-04-30 JP JP2013095731A patent/JP2014215600A/ja active Pending
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