JP2014215592A - 偏光機能付きガラスおよびそれを備えた液晶表示装置 - Google Patents

偏光機能付きガラスおよびそれを備えた液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】機能層を有する偏光層を直接接着剤と接触させて薄膜ガラス上に積層した構成であっても、耐久試験時の環境変動による偏光層の劣化を抑え、ガラス積層体の反りや変形を抑制するとともに、表面硬度および層間密着性を向上させることができる偏光機能付きガラスと、それを備えた液晶表示装置とを提供する。【解決手段】機能層5が積層された偏光層6を有する積層体と、薄膜ガラス2とが接着層3を介して積層されており、接着層は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物を含んでいる偏光機能付きガラス1である。【選択図】図2

Description

本発明は、ガラスに偏光機能を付与した偏光機能付きガラスと、それを備えた液晶表示装置とに関するものである。
近年、表示装置の大型化が進む一方でモバイル化も進んでおり、薄型・軽量な表示装置が必要とされている。表示装置には、一般的にガラス基板が使用されており、このガラス基板を薄膜化することで、表示装置を薄型・軽量にすることができる。
また、液晶表示装置に用いられる偏光板は、一般的に、偏光層(偏光子)の表面および裏面に、それぞれ表面保護フィルムおよび裏面保護フィルムを貼り合わせて構成される。偏光機能付きガラスを構成するにあたって、上記の3層構造の偏光板をそのままフィルムとして薄膜ガラス上に積層してもよいが、偏光層の裏面側は薄膜ガラスで保護されるため、裏面保護フィルムを省略して偏光機能付きガラスを構成してもよい。つまり、偏光層を直接接着剤と接触させて薄膜ガラス上に積層して、偏光機能付きガラスを構成してもよい。この場合、裏面保護フィルムを不要とする分、偏光機能付きガラスの薄型化およびコストダウンを図ることができる。
例えば、特許文献1では、水溶性接着剤層(ポリビニルアルコール系接着剤等)を用いて、薄膜偏光子とガラスを貼り合わせることによって、気泡が入りにくく、リワークが容易な、偏光板付ガラス板や偏光板付液晶セルの製造方法を提供できることが報告されている。
一方、偏光子とガラス基材を貼り合わせるための接着剤においても色々と検討されており、例えば、特許文献2には、硬化型粘着剤(硬化型アクリル系ポリマーなど)を偏光子とガラス基材との接着に用いることにより、粘着特性を満足でき、かつ、破断を生じることなくリワークを容易に行うことができる粘着型偏光板が得られることが報告されている。
特開2010−152334号公報 特開2009−251177号公報
しかしながら、上記特許文献に開示されているような比較的軟質の接着剤を用いてガラスに直接偏光層を積層すると、薄膜ガラスにおいて十分な強度・耐久性が得られない場合やハンドリング性が低下する場合がある。これは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、上記接着剤として、上記したようなアクリル系粘着剤等を用いた場合、材質の異なる薄膜ガラスと偏光層(樹脂)との両方に対して良好な接着性を確保することができないため、薄膜ガラスに対する偏光層の密着性が低下する。このため、耐久試験時の環境変動によって偏光層が劣化しやすくなり、偏光度にムラが生じる。また、薄膜ガラスと偏光層との密着性低下により、偏光機能付きガラスの曲げ剛性(曲げに対する強度)が低下するため、ハンドリング性が悪くなり、取り扱い時にガラスが破損しやすくなる。
さらに、高温・高湿環境下では、偏光層が収縮したり、反り返ったりするという問題があったが、従来の接着剤ではそれを十分に抑えることができていなかった。
本発明の目的は、前記の事情に鑑み、機能層を有する偏光層を直接接着剤と接触させて薄膜ガラス上に積層した構成であっても、耐久試験時の環境変動による偏光層の劣化を抑え、ガラス積層体の反りや変形を抑制するとともに、表面硬度および層間密着性を向上させることができる偏光機能付きガラスと、それを備えた液晶表示装置とを提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、下記構成を有する偏光機能付きガラスによって、前記課題が解決することを見出し、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることによって本発明を完成した。
すなわち、本発明の一局面に係る偏光機能付きガラスは、機能層が積層された偏光層を有する積層体と、薄膜ガラスとが接着層を介して積層されており、前記接着層は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物を含んでいることを特徴とする。このような構成によって、まず、従来の接着剤(例えば、アクリル系接着剤)使用時のような軟層をなくし、フィルム変形を抑えることができる。また、本発明に係る接着層は、偏光層に浸透するため厚みを有さず、従来よりさらなる薄膜化を図ることができ、かつ硬度および密着強度も向上させることができる。特に、高温・高湿下においても層間の密着を維持し、偏光層等に含まれる樹脂等の変形によるガラス積層体の反りや変形を抑制することができる。さらに、貼りムラを軽減させることができ、表面平滑性を確保することができる。また、従来の接着剤を使用する場合と比べて、貼合面積を増やすことができ、非常に薄膜で靱性(割れ性)を向上させたガラスを得ることができる。
さらに、前記偏光機能付きガラスにおいて、前記偏光層は、ポリビニルアルコールを含んでいることが望ましい。ポリビニルアルコールは親水性が強いため、水酸基を含有する接着層と偏光層との親和性がさらに向上し、薄膜ガラスと偏光層との密着性がさらに向上するからである。
また、前記偏光機能付きガラスにおいて、前記機能層が、ハードコート層、反射防止層又は防眩層であることが望ましい。機能層がそのような層である場合に、本発明の効果がより発揮されるからである。
さらに、前記偏光機能付きガラスにおいて、前記積層体が、支持体としてセルロース系樹脂を含有するフィルムを含むことが望ましい。セルロース系樹脂は親水性が強いため、水酸基を含有する接着層と樹脂フィルムとの親和性がさらに向上し、薄膜ガラスと機能層を有する樹脂フィルムとの密着性がさらに向上するからである。
また、前記偏光機能付きガラスにおいて、前記水酸基含有高分子化合物が、総アシル基置換度が1.0〜2.6のセルロースエステルであることが好ましい。そのような構成とすることにより、上述した本発明の効果がより確実に得られる。
また、前記偏光機能付きガラスにおいて、前記偏光層の厚さが2〜20μmであることが望ましい。それにより、偏光機能付きガラスにおいてより薄膜化を図ることができる。
さらに、前記偏光機能付きガラスにおいて、前記機能層の鉛筆硬度が2H〜6Hであることが望ましい。そのような場合に、本発明の効果がより発揮されるからである。
また、本発明の他の局面に係る液晶表示装置は、2つの基板で液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、一方の基板が、上記偏光機能付きガラスで構成されていることを特徴とする。
反応性金属化合物に含まれる金属成分は、ガラス成分と共有結合することができる。また、水酸基含有高分子化合物は、水酸基を含んでいるため、偏光層との親和性を向上させることができる。したがって、薄膜ガラスと偏光層とを接着する接着層が、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物であり、反応性金属化合物の特性と水酸基含有高分子化合物の特性とを両方持つことにより、薄膜ガラスと偏光層との両方に対して良好な接着性を確保することができ、この接着層を介して、薄膜ガラスと偏光層との密着性を向上させることができる。また、本発明に係る接着層は、偏光層に浸透するため、厚みを有さず、従来よりさらなる薄膜化を図ることができ、かつ硬度および密着強度も向上させることができる。特に、高温・高湿下においても層間の密着を維持し、偏光層等に含まれる樹脂等の変形によるガラス積層体の反りや変形を抑制することができる。さらに、貼りムラを軽減させることができ、表面平滑性を確保することができる。また、従来の接着剤を使用する場合と比べて、貼合面積を増やすことができ、非常に薄膜で靱性(割れ性)を向上させたガラスを得ることができる。
本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記液晶表示装置に適用される偏光機能付きガラスの一構成例を示す断面図である。 上記偏光機能付きガラスの他の構成例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔液晶表示装置の構成〕
図1は、本実施形態の液晶表示装置21の概略の構成を示す断面図である。液晶表示装置21は、液晶パネル15と、液晶パネル15を照明するバックライト16とを有している。液晶パネル15は、2枚の基板11・12で液晶層13を挟持して構成されている。液晶層13は、2枚の基板11・12間でシール材14によってシールされている。
2枚の基板11・12のうち、液晶層13に対してバックライト16側とは反対側に位置する基板11は、機能層5を積層した偏光層6(図2参照)を有する偏光機能付きガラスで構成されているが、その詳細については後述する。基板12のバックライト16側には、偏光層6とクロスニコル状態の偏光板(図示せず)が配置されている。なお、上記偏光板を配置する代わりに、基板12も偏光機能付きガラスで構成してもよい。
基板12の液晶層13側には、各画素に対応する画素電極と、各画素における表示のON/OFFを制御するためのスイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)と、TFTと接続される各種配線(走査線、信号線を含む)と、液晶分子を配向させるための配向膜とが形成されている。基板11の液晶層13側には、共通電極と、カラー表示を行うためのカラーフィルタと、配向膜とが形成されている。
上記の構成において、バックライト16から出射された光のうち、液晶パネル15の裏面側の偏光板を透過した光(直線偏光)は、基板12を介して液晶層13に入射し、液晶層13の厚み方向に伝播しながら、液晶のもつ屈折率異方性(複屈折)に応じてその偏光状態が変化する。液晶層13を介して基板11に入射した光のうち、特定方向の偏光成分の光だけが偏光層6を通過し、表示光として視認側に出射される。したがって、TFTのON/OFF制御により、各画素ごとに液晶層13に印加する電圧を変化させて液晶分子の配向を変化させることにより、映像を表示することができる。
〔偏光機能付きガラスについて〕
次に、偏光機能付きガラスとしての基板について説明する。図2は、基板1の一構成例を示す断面図である。基板1は、薄膜ガラス2上に、接着層3、偏光層6および機能層5がこの順で積層されて構成されている。
偏光層6は、所定の直線偏光を透過する偏光子であり、例えば、後述するようにポリビニルアルコールフィルムを二色性色素で染色し、高倍率延伸することで得られる。機能層5は、偏光層6の表面に設けられており、例えば、紫外線硬化型接着剤を介して偏光層6に接着されたり、ポリビニルアルコール水溶液を接着剤(水糊)として偏光層6に貼り合わせられる。
本実施形態において、機能層5は、例えば、ハードコート層、反射防止層または防眩層等であることが好ましい。
接着層3は、反応性金属化合物(無機系の化合物)と水酸基含有高分子化合物(有機系の化合物)との縮合物を含む、有機−無機ハイブリッド型の接着層(HB糊)である。反応性金属化合物に含まれる金属成分は、共有結合などの化学結合により、ガラスの材料成分と強固に結びつきやすい。また、水酸基含有高分子化合物は水酸基を含んでいるため、樹脂からなる偏光層6との親和性を向上させて、接着性を向上させることができる。また、有機系の化合物と無機系の化合物とは相溶性に乏しいが、これらの縮合物を構成することで、単層構造で双方の特性を有する接着層3を構成することができる。さらに、水酸基含有高分子化合物はゾルゲル硬化前のシラノール基含有低分子成分であるため、機能層が積層された樹脂フィルムの分子内に入り込み浸透することができるため、前記接着層は、フィルムに浸透するため厚みを有さず、従来よりも薄膜化を図ることができる。
したがって、上記の有機−無機ハイブリッド型の接着層3を用いることにより、この接着層3を介して薄膜ガラス2と偏光層6との密着性を向上させることができる。これにより、湿熱耐久試験時の環境変動(高温・高湿)によっても偏光層6が劣化して反ったり変形したりしにくくなる。また、薄膜ガラス2と偏光層6との密着性向上により、偏光機能付きガラスとしての基板1の曲げ剛性を高めることができ、ハンドリング性を向上させて、取り扱い時におけるガラスの破損を低減することができる。
また、偏光層6に含まれるポリビニルアルコールは親水性が強いため、水酸基を含有する接着層3と偏光層6との親和性がさらに向上し、薄膜ガラス2と偏光層6との密着性がさらに向上する。したがって、偏光層6がポリビニルアルコールを含む場合には、水酸基を含有する接着層3を用いる構成が非常に有効となる。
上記した偏光層6の厚さは、10μm以下であることが望ましい。この場合、偏光層6の薄型の構成で、さらに薄膜化を図ることができる。
また、上記の水酸基含有高分子化合物は、総アシル基置換度が1.0〜2.6のセルロースエステルであることが望ましい。このようなセルロースエステルとしては、例えば、ジアセチルセルロース(DAC)やセルロースアセテートプロピオネート(CAP)を用いることができる。このようなセルロースエステルは、水酸基を含有し、樹脂からなる偏光層6との親和性が向上するため、偏光層6との接着性を向上させる材料として非常に有効である。
図3は、偏光機能付きガラスとしての基板1の他の構成例を示す断面図である。基板1は、この図3に示すように、薄膜ガラス2上に、接着層3、偏光層6、樹脂フィルム4および機能層5がこの順で積層させた構成であってもよい。
このように、機能層5を樹脂フィルム4を介して偏光層6に積層することにより、耐圧荷重に対する偏光子劣化(位相差変動)を抑制できるという利点がある。
機能層5は樹脂フィルム4上に、例えば、グラビアコーター等の公知の方法によって積層することができる。
ところで、基板1上にカラーフィルタを形成する場合、例えばラテント顔料をインクとして用い、インクジェット方式によってカラーフィルタを形成する方法がある。この方式では、ラテント顔料の定着のために加熱が必要となる。そこで、この加熱に対する耐熱性の観点から、樹脂フィルム4としては、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース(DAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等、耐熱性を有するセルロース系樹脂を用いることが望ましい。
なお、TFTが形成される基板12側にカラーフィルタを形成した、いわゆるCOA(Color filter On Array)方式の液晶表示装置では、基板11の樹脂層26にカラーフィルタ形成時の耐熱性は不要であるため、樹脂層26をセルロース系樹脂以外の樹脂で構成することができる。
また、液晶表示装置において、液晶の駆動方式としては、IPS(In−Plane Switching)方式、TN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式などがあるが、IPS方式は、TN方式やVA方式に比べて視野角性能に優れているという特徴がある。このため、IPS方式の場合は、樹脂層26における位相差はほとんどゼロであることが望ましい(位相差がゼロに近いほうが視認性を向上させることができる)。したがって、樹脂層26の面内位相差Roが0〜5nmであり、厚み方向の位相差Rtが−10〜10nmであることが望ましい。
〔機能付きガラスの各層について〕
(薄膜ガラス)
偏光機能付きガラスを構成する薄膜ガラスとしては、各種成形法によって成形されたものを使用することができる。例えばロールアウト法、リドロー法、ダウンドロー法、フロート法等によって成形された薄膜ガラスを使用できる。
薄膜ガラスの形状については特に限定はなく、チップカット形状であってもよいが、ロール・トゥ・ロールでの生産の適性の観点から、ロール状であることが好ましい。
薄膜ガラスの平均厚さは、5〜200μmであることが好ましく、5〜100μmであることがより好ましい。厚さが5μm未満では、搬送などの取り扱いが難しく、厚さが200μmを超えると、薄膜の価値が薄れてしまう。
薄膜ガラスは、多成分系酸化物ガラスであれば特に限定はない。例えば、無アルカリガラス、硼珪酸ガラス、アルミノシリケートガラス等が薄膜ガラスとして特に好適であり、その中でも無アルカリガラスは最も好ましい。
(偏光層)
偏光層は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子(偏光子)である。偏光層として現在用いられている代表的な素子としては、ポリビニルアルコール系樹脂を用いた偏光子があり、これには、ポリビニルアルコール系樹脂にヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものとがある。
偏光子としては、ポリビニルアルコール水溶液をフィルム状に製膜し、これを原反として一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものを用いることができる。原反の膜厚を薄くすることで、薄膜の偏光子を得ることができる。
また、延伸用フィルム基材上にポリビニルアルコール水溶液を塗布・乾燥した積層体を延伸・染色・架橋することで得られた塗布型の薄膜偏光子を用いることもできる。例えば、特許第4279944号、特開2009−93074号、特許第4691205号、特許第4751481号、特許第4804588号、特許第4804589号、特許第1701555号、特開2011−248293号、の各公報などを参考にして塗布型の薄膜偏光子を得ることができる。
延伸用フィルム基材の上で作製された偏光子を薄膜ガラス上に転写後、延伸用フィルム基材を剥離してもよいし、剥離せずにそのまま保護層として活用してもよい。塗布型の薄膜偏光子は、フィルム原反を用いる偏光子よりも薄膜化が容易であるため、好ましく用いられる。
偏光層の厚さは、2〜20μmであることが好ましい。厚さが2μm未満では、ガラス強度が不足し、厚さが20μmを超えると薄型化の意味が薄れる。より好ましくは、10μm以下であることが望ましい。
(機能層)
上述したように、本実施形態において、機能層は、ハードコート層、反射防止層又は防眩層であることが好ましいが、それらに限定はされない。
ハードコート層や防眩層または反射防止層等の機能層は、上述したような偏光層に、例えば、紫外線硬化型接着剤を介して接着したり、あるいはポリビニルアルコール水溶液を接着剤(水糊)として用いて貼り合わせることができる。
あるいは、機能層を後述するような樹脂フィルム上に形成し、その樹脂フィルムを紫外線硬化型接着剤またはポリビニルアルコール水溶液等を用いて偏光層に貼り合わせてもよい。
機能層を樹脂フィルムに塗布する方法としては、グラビアコーター、スピナーコーター、ワイヤーバーコーター、ロールコーター、リバースコーター、押し出しコーター、エアードクターコーター等公知の方法を用いることができる。塗布の際の液膜厚(ウェット膜厚ともいう)で1〜100μm程度で、0.1〜30μmが好ましく、より好ましくは、0.5〜30μmである。また、ドライ膜厚としては平均膜厚0.1〜30μm、好ましくは1〜20μmである。
なお、上述したような機能層の鉛筆硬度は2H〜6H程度であることが好ましい。それは、表面の押され傷耐性に強くディスプレイの視認性の品質を保つ上で重要な特性であるからである。
〔ハードコート層〕
ハードコート層としては、特に限定はされないが、例えば、硬化性アクリル樹脂等を用いることができる。特に、紫外線により硬化する紫外線硬化化合物(樹脂)を含有する層であることが好ましく、耐擦り傷性に優れたガラスを得ることができる。
ハードコート層の紫外線硬化樹脂層は、エチレン性不飽和モノマーを含む成分を重合させて形成した樹脂層であることが好ましい。ここで、紫外線硬化樹脂層は、紫外線の外に電子線のような活性線照射により架橋反応などを経て硬化する樹脂を主たる成分とする層をいう。紫外線硬化樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂などが代表的なものとして挙げられるが、紫外線や電子線以外の活性線照射によって硬化する樹脂でもよい。紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、または紫外線硬化型エポキシ樹脂等を挙げることができる。
紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、若しくはプレポリマーを反応させて得られた生成物に更に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下アクリレートと記載した場合、メタクリレートを包含するものとする)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基を有するアクリレート系のモノマーを反応させることによって容易に得ることができる(例えば、特開昭59−151110号等を参照)。
紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂は、一般にポリエステルポリオールに2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系のモノマーを反応させることによって容易に得ることができる(例えば、特開昭59−151112号を参照)。
紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂の具体例としては、エポキシアクリレートをオリゴマーとし、これに反応性希釈剤、光反応開始剤を添加し、反応させたものを挙げることができる(例えば、特開平1−105738号)。この光反応開始剤としては、ベンゾイン誘導体、オキシムケトン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体等のうちから、1種若しくは2種以上を選択して使用することができる。
また、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂の具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
特に、好ましい樹脂は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)等である。
これらの樹脂は通常公知の光増感剤と共に使用される。また上記光反応開始剤も光増感剤としても使用できる。具体的には、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、α−アミロキシムエステル、チオキサントン等及びこれらの誘導体を挙げることができる。また、エポキシアクリレート系の光反応剤の使用の際、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等の増感剤を用いることができる。塗布乾燥後に揮発する溶媒成分を除いた紫外線硬化性樹脂組成物に含まれる光反応開始剤また光増感剤は該組成物の通常1〜10質量%添加することができ、2.5〜6質量%であることが好ましい。
樹脂モノマーとしては、例えば、不飽和二重結合が一つのモノマーとして、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、酢酸ビニル、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、スチレン等の一般的なモノマーを挙げることができる。また不飽和二重結合を二つ以上持つモノマーとして、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、1,4−シクロヘキシルジメチルアジアクリレート、前出のトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリルエステル等を挙げることができる。
例えば、紫外線硬化樹脂としては、アデカオプトマーKR・BYシリーズ:KR−400、KR−410、KR−550、KR−566、KR−567、BY−320B(以上、旭電化工業株式会社製)、或いはコーエイハードA−101−KK、A−101−WS、C−302、C−401−N、C−501、M−101、M−102、T−102、D−102、NS−101、FT−102Q8、MAG−1−P20、AG−106、M−101−C(以上、広栄化学工業株式会社製)、或いはセイカビームPHC2210(S)、PHCX−9(K−3)、PHC2213、DP−10、DP−20、DP−30、P1000、P1100、P1200、P1300、P1400、P1500、P1600、SCR900(以上、大日精化工業株式会社製)、或いはKRM7033、KRM7039、KRM7130、KRM7131、UVECRYL29201、UVECRYL29202(以上、ダイセル・ユーシービー株式会社)、或いはRC−5015、RC−5016、RC−5020、RC−5031、RC−5100、RC−5102、RC−5120、RC−5122、RC−5152、RC−5171、RC−5180、RC−5181(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)、或いはオーレックスNo.340クリヤ(中国塗料株式会社製)、或いはサンラッドH−601(三洋化成工業株式会社製)、或いはSP−1509、SP−1507(昭和高分子株式会社製)、或いはRCC−15C(グレース・ジャパン株式会社製)、アロニックスM−6100、M−8030、M−8060(以上、東亞合成株式会社製)或いはこの他の市販のものから適宜選択して利用できる。
紫外線硬化樹脂層は公知の方法で塗設することができる。紫外線硬化樹脂層を塗設する際の溶媒としては、例えば、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、グリコールエーテル類、その他の溶媒の中から適宜選択し、或いはこれらを混合し利用できる。好ましくは、プロピレングリコールモノ(炭素数1〜4のアルキル基)アルキルエーテルできはプロピレングリコールモノ(炭素数1〜4のアルキル基)アルキルエーテルエステルを5質量%以上、更に好ましくは5〜80質量%以上含有する溶媒が用いられる。
紫外線硬化性樹脂を光硬化反応により硬化皮膜層を形成するための光源としては、紫外線を発生する光源であればいずれでも使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、照射光量は20〜10000mJ/cm程度あればよく、好ましくは、50〜2000mJ/cmである。近紫外線領域〜可視光線領域にかけてはその領域に吸収極大のある増感剤を用いることによって使用できる。
紫外線硬化性樹脂組成物は塗布乾燥された後、紫外線を光源より照射するが、照射時間は0.5秒〜5分がよく、紫外線硬化性樹脂の硬化効率、作業効率とから3秒〜2分がより好ましい。
こうして得た硬化皮膜層に、ブロッキングを防止するため、また対擦り傷性等を高めるために無機或いは有機の微粒子を加えることが好ましい。例えば、無機微粒子としては酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、硫酸カルシウム等を挙げることができ、また有機微粒子としては、ポリメタアクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリルスチレン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコン系樹脂粉末、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、或いはポリ弗化エチレン系樹脂粉末等を挙げることができ、紫外線硬化性樹脂組成物に加えることができる。これらの微粒子粉末の平均粒径としては、0.005〜5μmが好ましく0.1〜5.0μm、さらには0.1〜4.0μmであることがハードコート層を形成する塗布組成物に添加した際の組成物の安定性から特に好ましい。
紫外線硬化樹脂組成物と微粒子粉末との割合は、樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜30質量部となるように配合することが望ましい。
この様にして形成された紫外線硬化樹脂を硬化させた層は、JISB 0601に規定される中心線平均粗さRaが膜厚1〜50nmのハードコート層であっても、Raが0.1〜1μm程度の防眩層であってもよい。
〔反射防止層〕
反射防止層は、光学干渉によって反射率が減少するように屈折率、膜厚、層の数、層順等を考慮して積層されていることが好ましい。反射防止層は、支持体である保護フィルムよりも屈折率の低い低屈折率層、もしくは支持体である保護フィルムよりも屈折率の高い高屈折率層と低屈折率層を組み合わせて構成されていることが好ましい。特に好ましくは、3層以上の屈折率層から構成される反射防止層であり、支持体側から屈折率の異なる3層を、中屈折率層(支持体よりも屈折率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されているものが好ましく用いられる。または、2層以上の高屈折率層と2層以上の低屈折率層とを交互に積層した4層以上の層構成の反射防止層も好ましく用いられる。
反射防止層を積層した樹脂フィルムの層構成としては下記のような構成が考えられるが、これに限定されるものではない。
樹脂フィルム/防眩層/低屈折率層
樹脂フィルム/防眩層/中屈折率層/低屈折率層
樹脂フィルム/防眩層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
樹脂フィルム/防眩層/高屈折率層(導電性層)/低屈折率層
樹脂フィルム/中間層/防眩層/低屈折率層
・低屈折率層
低屈折率層は、シリカ系微粒子を含有することが好ましく、その屈折率は、23℃、波長550nm測定で、1.30〜1.45の範囲であることが好ましい。低屈折率層の膜厚は、5nm〜0.5μmであることが好ましく、10nm〜0.3μmであることが更に好ましく、30nm〜0.2μmであることが最も好ましい。 低屈折率層形成用組成物については、シリカ系微粒子として、特に外殻層を有し内部が多孔質または空洞の粒子を少なくとも1種類以上含むことが好ましい。特に該外殻層を有し内部が多孔質または空洞である粒子が、中空シリカ系微粒子であることが好ましい。
なお、低屈折率層形成用組成物には、下記一般式(OSi−1)で表される有機ケイ素化合物もしくはその加水分解物、或いは、その重縮合物を併せて含有させても良い。
一般式(OSi−1):Si(OR)4
前記一般式で表される有機ケイ素化合物は、式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。具体的には、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトライソプロポキシシラン等が好ましく用いられる。
他に溶剤、必要に応じて、シランカップリング剤、硬化剤、界面活性剤等を添加してもよい。またフッ素原子を35〜80質量%の範囲で含み、且つ架橋性若しくは重合性の官能基を含む含フッ素化合物を主としてなる熱硬化性および/または光硬化性を有する化合物を含有しても良い。具体的には含フッ素ポリマー、あるいは含フッ素ゾルゲル化合物などである。含フッ素ポリマーとしては、例えばパーフルオロアルキル基含有シラン化合物〔例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン〕の加水分解物や脱水縮合物の他、含フッ素モノマー単位と架橋反応性単位とを構成単位とする含フッ素共重合体が挙げられる。その他、溶剤、必要に応じて、シランカップリング剤、硬化剤、界面活性剤等を添加してもよい。
・高屈折率層
高屈折率層の屈折率は、23℃、波長550nm測定で、屈折率を1.4〜2.2の範囲に調整することが好ましい。また、高屈折率層の厚さは5nm〜1μmが好ましく、10nm〜0.2μmであることが更に好ましく、30nm〜0.1μmであることが最も好ましい。屈折率を調整する手段は、金属酸化物微粒子等を添加することで達成できる。金属酸化また、用いる金属酸化物微粒子の屈折率は1.80〜2.60であるものが好ましく、1.85〜2.50であるものが更に好ましい。
金属酸化物微粒子の種類は特に限定されるものではなく、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、Si、P及びSから選択される少なくとも一種の元素を有する金属酸化物を用いることができ、これらの金属酸化物微粒子はAl、In、Sn、Sb、Nb、ハロゲン元素、Taなどの微量の原子をドープしてあっても良い。また、これらの混合物でもよい。本発明においては、中でも酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム−スズ(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、及びアンチモン酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物微粒子を主成分として用いることが特に好ましい。特にアンチモン酸亜鉛粒子を含有することが好ましい。
これら金属酸化物微粒子の一次粒子の平均粒子径は10nm〜200nmの範囲であり、10〜150nmであることが特に好ましい。金属酸化物微粒子の平均粒子径は、走査電子顕微鏡(SEM)等による電子顕微鏡写真から計測することができる。動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等によって計測してもよい。粒径が小さ過ぎると凝集しやすくなり、分散性が劣化する。粒径が大き過ぎるとヘイズが著しく上昇し好ましくない。金属酸化物微粒子の形状は、米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状、針状或いは不定形状であることが好ましい。
金属酸化物微粒子は有機化合物により表面処理してもよい。金属酸化物微粒子の表面を有機化合物で表面修飾することによって、有機溶媒中での分散安定性が向上し、分散粒径の制御が容易になるとともに、経時での凝集、沈降を抑えることもできる。このため、好ましい有機化合物での表面修飾量は金属酸化物粒子に対して0.1質量%〜5質量%、より好ましくは0.5質量%〜3質量%である。表面処理に用いる有機化合物の例には、ポリオール、アルカノールアミン、ステアリン酸、シランカップリング剤及びチタネートカップリング剤が含まれる。この中でもシランカップリング剤が好ましい。二種以上の表面処理を組み合わせてもよい。また高屈折率層は、π共役系導電性ポリマーを含有しても良い。π共役系導電性ポリマーとは、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用することができる。例えば、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリアニリン類、ポリフェニレン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体が挙げられる。重合の容易さ、安定性点からは、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類が好ましい。
π共役系導電性ポリマーは、無置換のままでも十分な導電性やバインダー樹脂への溶解性が得られるが、導電性や溶解性をより高めるために、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基等の官能基を導入してもよい。
また、イオン性化合物を含有しても良い。イオン性化合物としては、イミダゾリウム系、ピリジウム系、脂環式アミン系、脂肪族アミン系、脂肪族ホスホニウム系の陽イオンとBF−、PF−等の無機イオン系、CFSO−、(CFSON−、CFCO−等のフッ素系の陰イオンとからなる化合物等が挙げられる。該ポリマーとバインダーの比率はポリマー100質量部に対して、バインダーが10〜400質量部が好ましく、特に好ましくは、ポリマー100質量部に対して、バインダーが100〜200質量部である。
〔防眩層〕
本実施形態において、防眩層は、散乱反射率の割合を前記範囲にコントロールするため、基本的には透明樹脂を主成分とするバインダー層と微粒子から構成されるのが好ましい。微粒子としては散乱反射率の割合を前記範囲にコントロールしやすい事からフッ素含有アクリル樹脂粒子が好ましい。次にフッ素含有アクリル樹脂粒子について説明する。
フッ素含有アクリル樹脂粒子としては、例えばフッ素含有のアクリル酸エステル或いはメタクリル酸エステルのポリマーから形成された粒子である。
フッ素含有のアクリル酸エステル或いはメタクリル酸エステルの具体例としては、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−3−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル−α−フルオロアクリレートが挙げられる。
また、フッ素含有アクリル樹脂粒子の中でも、2−(パーフルオロブチル)エチル−α−フルオロアクリレートからなる粒子、フッ素含有ポリメチルメタクリレート粒子、フッ素含有メタアクリル酸を架橋剤の存在下にビニル単量体と共重合させた粒子が好ましく、更に好ましくはフッ素含有ポリメチルメタクリレート粒子である。
市販品としては、根上工業(株)製:MF−0043、日本ペイント製:S−4000、FS−701等が挙げられる。なお、これらのフッ素含有アクリル樹脂粒子は、単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのフッ素含有アクリル樹脂粒子の状態は、粉体或いはエマルジョン等、どのような状態で加えられてもよい。また、特開2004−83707号公報の段落0028〜0055に記載のフッ素含有架橋粒子を用いてもよい。
フッ素含有アクリル樹脂粒子の屈折率は、1.38〜1.44であることが好ましい。フッ素含有アクリル樹脂粒子の含有量としては、防眩層を構成する透明樹脂100質量部に対して、0.01〜500質量部が好ましく、更に好ましくは0.1〜100質量部、特に好ましくは1〜60質量部である。
フッ素含有アクリル樹脂粒子の平均粒径は、1.5〜6μmであり、2.0〜4.0μmであることが好ましい。またフッ素含有アクリル樹脂粒子以外では、シリカ微粒子も好ましく用いられる。シリカ微粒子としては、日本アエロジル製、アエロジル200、200V、300、デグサ製、アエロジルOX50、TT600等、日本触媒社製、KEP−10、KEP−50、KEP−100等の商品名が挙げられる。シリカ微粒子は、コロイダルシリカを用いてもよい。コロイダルシリカとは、二酸化ケイ素をコロイド状に水または有機溶媒に分散させたものであり、特に限定はされないが球状、針状または数珠状である。このようなコロイダルシリカは市販されており、例えば、日産化学工業社のスノーテックスシリーズ、触媒化成工業社のカタロイド−Sシリーズ、バイエル社のレバシルシリーズ等が挙げられる。また、アルミナゾルや水酸化アルミニウムでカチオン変性したコロイダルシリカやシリカの一次粒子を2価以上の金属イオンで粒子間を結合し数珠状に連結した数珠状コロイダルシリカも好ましく用いられる。数珠状コロイダルシリカは日産化学工業社のスノーテックス−AKシリーズ、スノーテックス−PSシリーズ、スノーテックス−UPシリーズ等が挙げられ、具体的にはIPS−ST−L(イソプロパノールシリカゾル、粒子径40〜50nm、シリカ濃度30%)、MEK−ST−MS(メチルエチルケトンシリカゾル、粒子径17〜23nm、シリカ濃度35%)等、MEK−ST(メチルエチルケトンシリカゾル、粒子径10〜15nm、シリカ濃度30%)、MEK−ST−L(メチルエチルケトンシリカゾル、粒子径40〜50nm、シリカ濃度30%)、MEK−ST−UP(メチルエチルケトンシリカゾル、粒子径9〜15nm(鎖状構造)、シリカ濃度20%)等が挙げられる。シリカ微粒子は重合性不飽和基を有する有機化合物によって表面処理された反応性シリカ微粒子で有っても良い。重合性不飽和基は、好ましくはエチレン性不飽和基を有し、更に下記一般式(a)に示す基及び分子内にシラノール基を有する化合物又は加水分解によってシラノール基を生成する化合物であることが好ましい。
Figure 2014215592
[−U−C(=V)−NH−]の具体的には、[−O−C(=O)−NH−]、[−O−C(=S)−NH−]、[−S−C(=O)−NH−]、[−NH−C(=O)−NH−]、[−NH−C(=S)−NH−]、及び[−S−C(=S)−NH−]の6種である。これらの基は、1種単独で又は2種以上を組合わせて用いることができる。中でも、熱安定性の観点から、[−O−C(=O)−NH−]基と、[−O−C(=S)−NH−]基及び[−S−C(=O)−NH−]基の少なくとも1つとを併用することが好ましい。
シリカ微粒子への有機化合物の結合量は、シリカ微粒子を100質量%として、好ましくは0.01質量%以上であり、さらに好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは1質量%以上である。
その他の微粒子として、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、またはポリ弗化エチレン系樹脂粉末等紫外線硬化性樹脂組成物も加えることができる。必要に応じて更に特開2000−241807号公報に記載の粒子を含んでもよい。その他の粒子の屈折率は、1.45〜1.70であることが好ましく、より好ましくは1.45〜1.65である。なお、粒子の屈折率は、屈折率の異なる2種類の溶媒の混合比を変化させて屈折率を変化させた溶媒中に粒子を等量分散して濁度を測定し、濁度が極小になった時の溶媒の屈折率をアッベ屈折計で測定することで測定できる。
微粒子の添加量は、防眩層の全質量の10〜90%であることが好ましく、より好ましくは20〜80%であり、特に好ましくは30〜75%である。また、平均粒径が0.01〜1μmの粒子は、防眩層を形成する塗工液の安定性及び分散液の分散性から、含有量としては、防眩層を構成する透明樹脂100質量部に対して、0.01〜500質量部が好ましく、更に好ましくは0.1〜100質量部である。また、防眩層は後述する透明樹脂と前記微粒子とを含有する場合には、含有質量比で、透明樹脂:微粒子=99:1〜70:30である事が好ましい。
本実施形態において、樹脂フィルムは機能層の基材であると同時に、ガラスが衝撃を受けて割れる際の飛散防止の目的で使用される。
樹脂フィルムに含まれる樹脂としては、光学的に透明な樹脂であれば特に限定はなく、例えば、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などを用いることができる。中でも、高耐熱、高透明、低位相差、高面品質などの観点から、セルロース系樹脂を用いることが好ましい。
樹脂フィルムは、面内方向位相差(リタデーション)Roと厚み方向位相差(リタデーション)Rtが両方とも小さいことが好ましい。なお、リタデーションRoおよびRtは以下の式で表される。
Ro=(nx−ny)×d
Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
ただし、式中、nxは樹脂フィルムの面内の遅相軸方向の屈折率を示し、nyは樹脂フィルムの面内で遅相軸に直交する方向の屈折率を示し、nzは樹脂フィルムの厚み方向の屈折率を示し、dはフィルムの厚み(nm)を示す。また、屈折率の測定波長は590nmである。
また、リタデーションRoおよびRtは、以下の方法によっても求めることができる。
1)得られた樹脂フィルムを、23℃55%RHで調湿する。調湿後の樹脂フィルムの平均屈折率を、アッベ屈折計にて測定する。
2)調湿後の樹脂フィルムに、樹脂フィルム法線方向から測定波長590nmの光を入射させたときのRoを、KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)にて測定する。
3)KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)により、樹脂フィルム法線方向に対してθの角度(入射角(θ))から測定波長590nmの光を入射させたときのリタデーション値R(θ)を測定する。θは、好ましくは30°〜50°としうる。
4)測定されたRoおよびR(θ)と、前述の平均屈折率と膜厚とから、KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)により、nx、nyおよびnzを算出して、測定波長590nmでのRtを算出する。リタデーションの測定は、23℃55%RH条件下で例えば12時間程度調質処理を行った後に行うことができる。
樹脂フィルムは、予めフィルム状に形成したものを準備し、接着層を介してガラスに接着してもよいし、ガラス上に接着層を形成した上に、樹脂を直接塗布や流延することによって形成してもよい。
<セルロース系樹脂>
本実施形態の樹脂フィルムに好適なセルロース系樹脂としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シアノエチルセルロースなどのセルロースエーテル類と、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース(DAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類が挙げられるが、好ましくはセルロースエステル類、特に、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース(DAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)である。あるいは、特開2002−179701号公報の段落番号[0010]〜[0027]記載の芳香族カルボン酸エステルが用いられ、特に特開2002−17979号公報の段落番号[0028]〜[0036]のセルロースアシレートが好ましく用いられる。
セルロース系樹脂の原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ、ケナフなどを挙げることができる。また、これらから得られたセルロース系樹脂は、それぞれを単独あるいは任意の割合で混合使用することができるが、綿花リンターを50質量%以上使用することが好ましい。
セルロースエステルの分子量が大きいと弾性率が大きくなるが、分子量を上げ過ぎるとセルロースエステルの溶解液の粘度が高くなり過ぎるため生産性が低下する。セルロースエステルの分子量は数平均分子量で70000〜200000のものが好ましく、100000〜200000のものが更に好ましい。本実施形態で用いるセルロースエステルは、重量平均分子量をMwとし、数平均分子量をMnとして、Mw/Mn比が1.4〜3.0であることが好ましく、更に好ましくは1.4〜2.3である。
セルロースエステルの平均分子量及び分子量分布は、高速液体クロマトグラフィーを用いて測定することができるので、これを用いて数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出し、その比を計算することができる。なお、測定条件は以下の通りである。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806,K805,K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1,000,000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
セルロースエステルの総アシル基置換度は2.4〜2.9のものが好ましく用いられ、更に好ましくは2.6〜2.9である。総アシル基置換度はASTM−D817−96に準じて測定することができる。
さらに、アクリル樹脂とセルロースエステル樹脂を含有し、アクリル樹脂とセルロースエステル樹脂の含有質量比が、アクリル樹脂:セルロースエステル樹脂=95:5〜50:50であるフィルムを使用してもよい。
(接着層)
接着層としては、無機系の反応性金属化合物と有機系の水酸基含有高分子化合物との縮合物が用いられる。縮合反応により、薄膜ガラスと偏光層、薄膜ガラスと樹脂層との接着が可能となる。縮合反応は、一般的に知られている方法で行えばよく、触媒添加による加水分解縮合でもよく、加熱による脱水縮合でもよい。
<加水分解触媒>
無機化合物である加水分解重縮合可能な反応性金属化合物は、加水分解触媒として塩酸・酢酸・クエン酸などの酸を用いることも可能であるが、固体触媒を用いることが好ましい。更に水と必要に応じて他の触媒を加えて加水分解を起こさせて縮合反応を促進してよい。加水分解は、加水分解可能な基が全て加水分解される完全加水分解であってもよいが、特に好ましくは、一部のみが加水分解される部分加水分解である。
加水分解のために添加する水は、反応性金属化合物1モルに対し0.5〜10モルの範囲で用い、前記固体触媒で加水分解することが好ましい。加水分解に使用する水の量が少ないと、アルコキシ基の加水分解が不十分となり、わずかしか水酸基が生成しないといった問題が生じる。好ましくは、使用する水の量は、反応性金属化合物1モルに対し0.5〜4モルである。
また、水としてイオン交換水を用いることも好ましい。イオン交換水は、上記反応性金属化合物の加水分解を行うために好ましく、電気伝導度が1010MΩ以上であるイオン交換水を用いることが好ましい。この電気伝導度よりも低い場合、イオン交換樹脂と加水分解水に含まれているイオンがイオン交換を起こし、加水分解水のpHが大きく変動し、せっかく生成した加水分解重縮合物が安定に存在し得ず、好ましくない。なお、イオン交換水の電気伝導度は1012MΩ以上であることがより好ましく、さらに好ましくは1015MΩ以上である。
また、疎水的な加水分解重縮合可能な反応性金属化合物に水を添加する場合には、加水分解重縮合可能な反応性金属化合物と水が混和し易いように、メタノール、エタノール、アセトニトリルのような親水性の有機溶媒も添加されていることが好ましい。また、水酸基含有高分子化合物(例えばセルロース誘導体)と加水分解重縮合可能な反応性金属化合物とを混合する際に、セルロース誘導体が析出しないよう、セルロース誘導体の良溶媒も添加されていることが好ましい。なお、良溶媒とは、セルロース誘導体に対して良好な溶解性を有する有機溶媒を言う。
加水分解触媒としての固体触媒は、特に限定されるものではなく、以下に挙げるものを使用することができる。
(1)陽イオン交換樹脂:
アンバーライト15、アンバーライト200C、アンバーリスト15(以上、ローム・アンド・ハース社製);ダウエックスMWC−1−H、ダウエックス88、ダウエックスHCR−W2(以上、ダウ・ケミカル社製);レバチットSPC−108、レバチットSPC−118(以上、バイエル社製);ダイヤイオンRCP−150H(三菱化成社製);スミカイオンKC−470、デュオライトC26−C、デュオライトC−433、デュオライト−464(以上、住友化学工業社製);ナフィオン−H(デュポン社製)など。
(2)陰イオン交換樹脂:
アンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−45(以上、ローム・アンド・ハース社製)など。
(3)プロトン酸基を含有する基が表面に結合されている無機固体:
Zr(O3PCH2CH2SO3H)2、Th(O3PCH2CH2COOH)2など。
(4)プロトン酸基を含有するポリオルガノシロキサン:
スルホン酸基を有するポリオルガノシロキサンなど。
(5)ヘテロポリ酸:
コバルトタングステン酸、リンモリブデン酸など。
(6)イソポリ酸:
ニオブ酸、タンタル酸、モリブデン酸など。
(7)単元系金属酸化物:
アルミナ、クロミア、ジルコニア、CaO、MgOなど。
(8)複合系金属酸化物:
シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、ゼオライト類など。
(9)粘土鉱物:
酸性白土、活性白土、モンモリロナイト、カオリナイトなど。
(10)金属硫酸塩:
LiSO4、MgSO4など。
(11)金属リン酸塩:
リン酸ジルコニア、リン酸ランタンなど。
(12)金属硝酸塩:
LiNO3、Mn(NO32など。
(13)アミノ基を含有する基が表面に結合されている無機固体:
シリカゲル上にアミノプロピルトリエトキシシランを反応させて得られた固体など。
(14)アミノ基を含有するポリオルガノシロキサン:
アミノ変性シリコーン樹脂など。
これらの中で、本実施形態では、特に陽イオン交換樹脂が好ましい。陽イオン交換樹脂の種類としては、まず、骨格はポリスチレン又はジビニルベンゼンの懸濁重合高分子体が好ましい。イオン交換樹脂のタイプは、ゲル型とマクロポーラス型に分かれるが、ゲル型樹脂は空孔を有さず、反応に関与する物質が樹脂内部に進入しにくく、活性点が有効に利用され難い。マクロポーラス型樹脂は大きな空孔を有しており、反応に関与する物質が容易に活性点に到達することができ、活性点が有効に利用される。このため、本実施形態で用いる陽イオン交換樹脂としては、空孔体積が水銀注入法による測定で0.1ml/g以上を示すマクロポーラスであることが好ましい。また、樹脂についている酸性基としてはスルホン基、アクリル基等で、H+型であることが好ましく、スルホン基がより好ましい。これらを満たすイオン交換樹脂の例としては、アンバーリスト15(ローム・アンド・ハーズ社製)、ダイアイオンPK−208H,PK−216H,PK−228H(以上三菱化成製)、ビュロライトCT−175,CT−171,CT−169(以上ビュロライト社製)等を例示することができる。これらの中で、特にビュロライトCT−175(ビュロライト社製)が好ましい。
本実施形態おいては、上記イオン交換樹脂の添加後、撹拌し、上記反応性金属化合物を加水分解させて加水分解物またはその縮合物を得るものであるが、この場合、撹拌時間(反応時間)は3分以上、特に5分以上とすることが好ましい。また、反応温度は0℃以上とすることが好ましい。しかし、反応時間は長過ぎると縮合物の分子量が大きく成り過ぎヘイズ上昇の可能性があるため、3時間以内の反応時間が好ましい。また、反応温度が高い場合においても、同様であり、反応温度としては0〜50℃での実施が好ましい。
本実施形態で用いる陽イオン交換樹脂の粒径としては、特に制限はないが、平均粒径が10〜2000μmの範囲が好ましい。平均粒径が10μm未満の場合は、処理後の樹脂分離の際濾過性や液切れが劣化することがあり、また平均粒径が2000μmを超えると、質量当たりの表面積が低下し、加水分解効率が低いという問題がある。粒径は揃っていたほうが好ましいが、欠けたり割れたりした粒子が一部混入していてもよい。
また、イオン交換樹脂のイオン交換容量は、0.1ミリ等量/ml以上が好ましい。0.1ミリ等量/ml未満では、加水分解効率が低下し、生産性の低下を来たすことがある。
本実施形態において、固体触媒であるイオン交換樹脂の添加量は、加水分解重縮合可能な反応性金属化合物に対して、0.00001〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜20質量%である。イオン交換樹脂の量が多過ぎると、縮合が優先的に進行してしまい、縮合物の分子量が大きく成り過ぎる。また、イオン交換樹脂の量が少な過ぎると、加水分解に必要な十分な活性が得られず、加水分解物またはその縮合物を十分得ることができない。
本実施形態における固体触媒を用いた加水分解の方法は、予め水とアルコールを混合しておき、ここに反応性金属化合物を添加混合した後、固体触媒を添加して攪拌して加水分解を進めることが好ましい。また、予め水とアルコールを混合し、ここに固体触媒を添加した後、更にここに反応性金属化合物を攪拌しながら添加して加水分解を進めることも好ましい。
<反応性金属化合物>
本実施形態において、金属とは、「周期表の化学」岩波書店 斎藤一夫著 p.71記載の金属、すなわち、半金属性原子を含む金属である。
本実施形態で用いられる加水分解重縮合が可能な反応性金属化合物としては、例えば金属アルコキシド、金属ジケトネート、金属アルキルアセトアセテート、金属イソシアネート、反応性の金属ハロゲン化物が挙げられる。好ましくは、金属種が、Si、Ti、ZrまたはAlのアルコキシドであり、特に好ましくは、Siのアルコキシドである。
このような加水分解重縮合可能な反応性金属化合物は、中心金属をM、その原子数をq、加水分解されない置換基をA、その置換基数をp、加水分解可能な置換基をB、その置換基数をrとすると、理想的には下記の式(1)のように反応が完結し、金属酸化物が得られる。
式(1) Apqr → Apqr/2
加水分解重縮合可能な反応性金属化合物としては、式(1)で示されているApqrにおいて、p=0であるような、全てが加水分解可能な置換基で置換されていることが好ましいが、基材フィルムの透湿度を低減する観点から、加水分解されない置換基によって該金属1原子当たり1つまたは2つ、或いは3つ置換されている化合物が含まれていても良い。このような加水分解されない置換基を有する金属化合物の添加量としては、添加される金属化合物の50モル%以下が好ましい。また、上記添加量の範囲で2種以上の異なる種類の金属アルコキシドを併用しても良い。
このような加水分解されない置換基としては、置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基が好ましく、該アルキル基またはアリール基の置換基としては、アルキル基(例えばメチル基、エチル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えばベンジル基、2−フェネチル基等)、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えばフラン、チオフェン、ピリジン等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基等)、アシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、アルキルチオ基、グリシジル基、ビニル基、フッ素原子含有アルキル基またはフッ素原子含有アリール基等が挙げられる。
本実施形態で用いられる重縮合が可能な反応性金属化合物としては、ケイ素化合物として、例えば、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、テトラキス(メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(メトキシプロポキシ)シラン、テトラクロロシラン、テトライソシアナートシラン等が挙げられる。
また、加水分解されない置換基を有するケイ素化合物として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ジクロロジメチルシラン、ジクロロジエチルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、アセトキシトリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリエトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、メチルトリイソシアナートシラン、フェニルトリイソシアナートシラン、ビニルトリイソシアナートシラン等が挙げられる。また、これらの化合物が部分的に縮合した、多摩化学製シリケート40、シリケート45、シリケート48、Mシリケート51のような、数量体のケイ素化合物でもよい。
また、チタン化合物としては、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタン−n−ブトキシド、テトラクロロチタン、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−エチルアセトアセテート)、チタンジ−n−ブトキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート、ブチルチタネートダイマー等が挙げられる。
また、ジルコニウム化合物としては、ジルコニウム−n−プロポキシド、ジルコニウム−n−ブトキシド、ジルコニウムトリ−n−ブトキシドアセチルアセトネート、ジルコニウムジ−n−ブトキシドビスアセチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムアセテート、等が挙げられる。
また、アルミニウム化合物としては、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−s−ブトキシド、アルミニウム−ジ−s−ブトキシドエチルアセチルアセトナート、アルミニウム−t−ブトキシド、アルマトラン、アルミニウムフェノキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムエチルアセチルアセトナート等が挙げられる。
また、その他の金属からなる化合物としては、例えば、バリウムイソプロポキシド、カルシウムエトキシド、銅エトキシド、マグネシウムエトキシド、マンガンメトキシド、ストロンチウムイソプロポキシド、錫エトキシド、亜鉛メトキシエトキシド、トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、アンチモンエトキシド、ヒ素トリエトキシド、ビスマスt−ペントキシド、クロムイソプロポキシド、エルビウムメトキシエトキシド、ガリウムエトキシド、インジウムメトキシエトキシド、鉄エトキシド、ランタンイソプロポキシド、ネオジウムメトキシエトキシド、プラセオジムメトキシエトキシド、サマリウムイソプロポキシド、バナジウムトリイソブトキシドオキシド、イットリウムイソプロポキシド、テトラメトキシゲルマン、テトラエトキシゲルマン、テトライソプロポキシゲルマン、テトラ−n−ブトキシゲルマン、セリウム−t−ブトキシド、ハフニウムエトキシド、ハフニウム−n−ブトキシド、テルルエトキシド、モリブデンエトキシド、ニオブエトキシド、ニオブ−n−ブトキシド、タンタルメトキシド、タンタルエトキシド、タンタル−n−ブトキシド、タングステン(V)エトキシド、タングステン(VI)エトキシド、タングステン(VI)フェノキシド等が挙げられる。
また、本実施形態で用いられる重縮合が可能な反応性金属化合物としては、分子種内に2つの金属原子を持つダブル金属アルコキシドと呼ばれる化合物でも良い。このようなダブル金属アルコキシドとしては、例えば、ゲレスト社製のアルミニウム銅アルコキシド、アルミニウムチタンアルコキシド、アルミニウムイットリウムアルコキシド、アルミニウムジルコニウムアルコキシド、バリウムチタンアルコキシド、バリウムイットリウムアルコキシド、バリウムジルコニウムアルコキシド、インジウム錫アルコキシド、リチウムニッケルアルコキシド、リチウムニオブアルコキシド、リチウムタンタルアルコキシド、マグネシウムアルミニウムアルコキシド、マグネシウムチタンアルコキシド、マグネシウムジルコニウムアルコキシド、ストロンチウムチタンアルコキシド、ストロンチウムジルコニウムアルコキシド等が挙げられるが、少なくとも、ケイ素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウムのいずれかの金属が含まれているものが好ましい。
<水酸基含有高分子化合物>
水酸基含有高分子化合物は、分子内に水酸基を含有していればよく、例えば、ポリビニルアルコール等の合成高分子や、デンプン、セルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどの多糖類とそれらの誘導体などが挙げられる。これらの水酸基含有高分子化合物は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
合成高分子には、例えば、水酸基を有するビニル系、ポリスチレン系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、アルキド系、メラミン系、尿素系、フェノール系、ポリエステル系、ポリグリセリン系高分子化合物、また多分岐形状を有する水酸基を有する高分子化合物を用いることができる。また、水酸基を有する高分子は、水酸基をもつ単量体を導入した重合体であってもよい。この場合、高分子の有する水酸基の量や導入位置が調整可能となる。
水酸基を有する単量体としては、3−ビニルフェノール、ヒドロキシメチルスチレン、4−ビニルベンジル−4−ヒドロキシブチルエーテル、4−(ヒドロキシメチルシリルフェニル)スチレン、などの水酸基を有するスチレン類や、ヒドロキシエチルメタクリレートなどの水酸基を有するアクリル樹脂や、N−(4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシカルボニル)メタクリルアミドなどの水酸基を有するアクリルアミド樹脂などが使用でき、好ましくはビニル系モノマーである。これらの水酸基を有する単量体は、2種類以上を混合して用いてもよい。
多糖類としては、デンプン、ヒドロキシメチルデンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、グリコーゲン、イヌリン、リケニン、セルロース、ヘミセルロース、アミロペクチン、ヘパリン、ヘパリチン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ケラト硫酸、キチン、キトサン、寒天、カラギーナン、アルギン酸、ファーセレラン、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、グアガム、サイリュウガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、ペクチン、アラビノガラクタン、キサンタンガム、ジェランガム、プルラン、デキストラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、及びこれらのカチオン化物等が挙げられる。
本実施形態で用いられる水酸基含有高分子化合物としては、セルロース誘導体が好ましく用いられ、中でもジアセチルセルロース(DAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類が好ましい。更に好ましくは、アシル基置換度が1.0〜2.6であり、より好ましくは、アシル基置換度が2.0〜2.5である。
(液晶表示装置)
本実施形態の偏光機能付きガラスは、TN、IPS、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA、HAN(Hybrid Aligned Nematic)といった様々な表示モードの液晶表示装置のセル基板として用いることができ、中でも、IPS方式のセル基板として好ましく用いられる。
本実施形態の偏光機能付きガラスがセル基板として用いられる場合、偏光機能付きガラスにおける偏光層とは反対側に、カラーフィルタを形成することが可能である。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下での説明において、「部」あるいは「%」の表示は、特に断りがない限り、「質量部」あるいは「質量%」を表すものとする。
<実施例1>
(偏光機能付きガラスの製造)
(接着剤Aの調製)
下記の比率で材料を混合し、室温で2時間攪拌した後、濾過によって固体触媒を分離して、接着剤Aを調製した。
アセトン 100質量部
テトラメトキシシラン(TMOS) 10質量部
アンバーリスト15(固体触媒) 2質量部
セルロースエステル(DAC) 10質量部。
(積層体の製造)
〈機能層付樹脂フィルム〉
樹脂フィルムとして、40μmの膜厚を有するトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタタックKC4UA、コニカミノルタ(株)製)を用いた。ハードコート層の樹脂組成物は、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)100質量部、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート(東亜合成(株)製:アロニックスM-315)15質量部、及び光重合開始剤3質量部を、メチルエチルケトン(MEK)溶媒にて固形分50%とした。攪拌した混合溶液をグラビアコーティング法によりウェット膜厚20μm(乾燥後のドライ膜厚10μm)になるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJ/cmの紫外線を照射させて、ハードコート層が積層された樹脂フィルムとした。
なお、光重合開始剤としては、本実施例及び以下の全ての実施例および比較例において、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製:イルガキュアー184)を用いた。
〈偏光層〉
重合度1000以上、ケン化度99%以上のポリビニルアルコール(以下PVA)粉末を水に溶解した4〜5%濃度のPVA水溶液を準備し、200μm厚の非晶性PET基材上にPVA水溶液を塗布し、50〜60℃の温度で乾燥させることで、非晶性PET基材上に60μm厚のPVA層が積層された積層体を作製した。
〈延伸処理〉
上記で得られた積層体を、140℃にて搬送方向(MD方向)に延伸倍率5倍で自由端延伸して、延伸積層体を得た。
〈染色処理〉
上記で作製した延伸積層体を、張力を保持した状態で、30℃のヨウ素溶液(質量比:ヨウ素/ヨウ化カリウム/水=1/10/100)に60秒間浸漬した。その後、60℃にて4分間乾燥を行った。
以上の工程を経て、非晶性PET基材と15μmの偏光層が積層された積層体Aを得た。
そして、積層体AのPVA層の表面に下記接着剤Mを塗布したのち、ラミネーターで上記樹脂フィルムのハードコート層が積層されていない側を貼り合わせ、紫外線照射により硬化接着した。硬化層の厚みは0.05μmであった。この積層体から非晶性PET基材を剥離することで、積層体Bを得た。
〈接着剤M〉
N−ヒドロキシエチルアクリルアミド100重量部に、光重合開始剤(チバ・ジャパン社製、商品名:イルガキュア127)3重量部を配合して、接着剤Mを得た。
(偏光機能付きガラス)
日本電気硝子(株)製の厚さ30μmの薄膜ガラスを準備し、ガラスの片面と積層体Bの偏光層側とが向かい合う形になるように間に接着剤Aを挟む形でラミネーターで貼合したのち、オーブンで加熱圧着し、偏光機能付きガラスを得た。加熱圧着後、接着剤Aは樹脂フィルムに浸透し、接着層の厚みはなくなったため、非常に薄型の偏光機能付きガラス(厚み95μm)とすることができた。実施例1の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス1とする。
<実施例2>
積層体Aにおける偏光層の厚みを5μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光機能付きガラス(厚み85μm)を得た。実施例2の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス2とする。
<実施例3>
日本電気硝子(株)製の厚さ30μmの薄膜ガラスを、積層体A(偏光層側)とが向かい合う形になるように間に接着剤Aを挟む形でラミネーターで貼合したのち、オーブンで加熱圧着し、非晶性PETを剥離した。更に、露出した偏光層に下記ハードコート層塗布液を押し出しコーターにより塗布し、乾燥させた後、紫外線硬化することで、偏光機能付きガラスを得た。実施例3の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス3とする。
(ハードコート層塗布液)
下記のハードコート層組成物を、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して、ハードコート層塗布液を調製した。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(NKエステルA−DPH、新中村化学工業株式会社製) 180質量部
イルガキュア184(チバ・ジャパン(株)社製) 6質量部
イルガキュア907(チバ・ジャパン(株)社製) 8質量部
ポリエーテル変性シリコーン化合物(商品名;KF−355A、信越化学工業株式会社
製) 9質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量部
酢酸エチル 80質量部
メチルエチルケトン 100質量部
<実施例4>
(機能層(反射防止層)を積層させた樹脂フィルムの製造)
まず、以下の組成を有する低屈折率層組成物を調製した。
(低屈折率層組成物)
(カチオン重合性化合物)
〔1−(3−エチル−3−オキセタニル)メチル〕エーテル 4.5質量部
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 2.5質量部
含フッ素エポキシ化合物1 2質量部
(光カチオン重合開始剤)
4−メチルフェニル[4−(1−メチルエチル)フェニル]ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート 0.2質量部
(ロードシル2074、ローディアジャパン株式会社製)
(シリカ粒子)
中空シリカ系粒子分散液 35質量部
(添加剤)
シリコーン化合物(FZ−2207、東レダウコーニング株式会社製)の10%プロピレングリコールモノメチルエーテル液 0.9質量部
(溶媒)
メチルイソブチルケトン 30質量部
メチルエチルケトン 90質量部
なお、含フッ素エポキシ化合物1および中空シリカ系粒子分散液は以下のようにして調製した。
(含フッ素エポキシ化合物1の調製)
1,3−ジヒドロキシヘキサフルオロイソプロピルベンゼン81.03gとエピクロロヒドリン185gを混合し、水酸化ナトリウム16.27gと水40mlを加え、撹拌下で加熱還流させた。130℃で3時間反応後、自然冷却し、生成した塩化ナトリウムを吸引濾過により除去した。得られた濾液をクロロホルム−水により抽出し、有機層を乾燥、濾過、濃縮することにより、含フッ素エポキシ化合物1を95.7g得た。
(中空シリカ系粒子分散液の調製)
平均粒径5nm、SiO濃度20質量%のシリカゾル100gと、純水1900gとの混合物を80℃に加温した。この反応母液のpHは10.5であり、同母液にSiOとして0.98質量%のケイ酸ナトリウム水溶液9000gと、Alとして1.02質量%のアルミン酸ナトリウム水溶液9000gとを同時に添加した。その間、反応液の温度を80℃に保持した。反応液のpHは添加直後、12.5に上昇し、その後、ほとんど変化しなかった。添加終了後、反応液を室温まで冷却し、限外濾過膜で洗浄して、固形分濃度20質量%のSiO・Al核粒子分散液を調製した。(工程a)
この核粒子分散液500gに純水1700gを加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、ケイ酸ナトリウム水溶液を陽イオン交換樹脂で脱アルカリして得られたケイ酸液(SiO濃度3.5質量%)3000gを添加して、第1シリカ被覆層を形成した核粒子の分散液を得た。(工程b)
ついで、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13質量%になった第1シリカ被覆層を形成した核粒子分散液500gに純水1125gを加え、さらに濃塩酸(35.5%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。ついで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lを加えながら、限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離し、第1シリカ被覆層を形成した核粒子の構成成分の一部を除去したSiO・Al多孔質粒子の分散液を調製した。(工程c)
上記多孔質粒子分散液1500gと、純水500g、エタノール1750g、及び28%アンモニア水626gとの混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiO28質量%)104gを添加し、第1シリカ被覆層を形成した多孔質粒子の表面をエチルシリケートの加水分解重縮合物で被覆して第2シリカ被覆層を形成した。ついで、限外濾過膜を用いて溶媒をエタノールに置換した固形分濃度20質量%の中空シリカ系粒子分散液を調製した。
この中空シリカ系粒子の第1シリカ被覆層の厚さは3nm、平均粒径は45nm、MO/SiO(モル比)は0.0017、屈折率は1.28であった。ここで、平均粒径は動的光散乱法により測定した。
(機能層(反射防止層)を積層させた樹脂フィルム)
樹脂フィルムとして、40μmの膜厚を有するトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタタックKC4UA、コニカミノルタ(株)製)を用いた。反射防止層の樹脂組成物として上記低屈折率組成物を用い、グラビアコーティング法によりウェット膜厚20μm(乾燥後のドライ膜厚10μm)になるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJ/cmの紫外線を照射させて、ハードコート層が積層された樹脂フィルムとした。
そして、積層体Bにおける樹脂フィルムを、上記で得られた反射防止層が積層された樹脂フィルムとした以外は、実施例1と同様にして、偏光機能付きガラス(厚み95μm)を得た。実施例4の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス4とする。
<実施例5>
(機能層(防眩層)を積層させた樹脂フィルムの製造)
樹脂フィルムとして、40μmの膜厚を有するトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタタックKC4UA、コニカミノルタオプト(株)製)を用いた。防眩層の樹脂組成物は、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)100質量部、ポリスチレン粒子、綜研化学製;SX−130Hを60質量部、及び光重合開始剤3質量部を、メチルエチルケトン(MEK)溶媒にて固形分50%とした。攪拌した混合溶液をグラビアコーティング法によりウェット膜厚20μm(乾燥後のドライ膜厚10μm)になるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJ/cmの紫外線を照射させて、防眩層が積層された樹脂フィルムとした。
そして、積層体Bにおける樹脂フィルムを、上記で得られた防眩層が積層された樹脂フィルムとした以外は、実施例1と同様にして、偏光機能付きガラス(厚み95μm)を得た。実施例5の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス5とする。
<実施例6>
積層体Bにおいて、樹脂フィルムとして、40μmの膜厚を有するセルロースアセテートプロピオネートフィルムに実施例1と同様の方法でハードコート層を設けたものを使用した以外は、実施例1と同様にして、偏光機能付きガラス(厚み95μm)を得た。実施例6の偏光機能付きガラスを、偏光機能付きガラス6とする。
<実施例7>
積層体Bにおいて、樹脂フィルムとして、40μmの膜厚を有するTAC−アクリルハイブリッドフィルム(調製方法は後述)に実施例1と同様の方法でハードコート層を設けたものを使用した以外は、実施例1と同様にして、機能付きガラス(厚み95μm)を得た。実施例7の機能付きガラスを、機能付きガラス7とする。
〔TAC−アクリルハイブリッドフィルムの調製)
(ドープの調製)
アクリル樹脂(A)重量平均分子量Mw 30万(共重合成分 MMA:メチルメタクリレート モノマー質量比 70% ACMO:アクリロイルモルホリンモノマー質量比 30%) 90質量部
セルロースエステル樹脂(B)重量平均分子量Mw 30万 (アセチル置換度 2、87) 10質量部
紫外線吸収剤:2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール](分子量659、株式会社ADEKA製のLA31) 3.0質量部
マット剤:R972V(日本アエロジル社製、シリカ粒子、平均粒径=16nm) 0.30質量部
剥離助剤:エレカットS412(竹本油脂社製) 0.50質量部
メチレンクロライド 300質量部
エタノール 40質量部
上記各組成物を、攪拌及び加熱しながら十分に溶解し、ドープ1を調製した。なお、アクリル樹脂(A)及びセルロースエステル樹脂(B)は常法に従って作成した。
(フィルムの製膜)
上記調製したドープを、ベルト流延装置を用い、温度22℃、2m幅でステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が100%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力162N/mでステンレスバンド支持体上から剥離した。
次いで、剥離したドープ1のウェブを35℃で溶媒を蒸発させ、1m幅にスリットし、その後、ゾーン延伸で搬送方向(MD方向)に2.0倍、テンター延伸で幅手方向(TD方向)に2.0倍延伸しながら、135℃の乾燥温度で乾燥させた。この時、テンターによる延伸を開始したときの残留溶媒量は、8%であった。
テンターで延伸した後、130℃で5分間の緩和処理を施した後、120℃、140℃の乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、1.5m幅にスリットし、フィルム両端に幅10mm、高さ5μmのナーリング加工を施した後、コアに巻き取り、TAC−アクリルハイブリッドフィルムを作製した。
作製したフィルムの残留溶剤量は700ppmであり、膜厚は40μm、巻長は4000mであった。
<比較例1>
接着剤Aの代わりにアクリル系粘着シート(PSA;Pressure Sensitive Adhesive 、感圧接着剤;日東電工(株)製、LUCIACS(登録商標) CS9622)を用いた以外は、実施例1と同様にして、機能付きガラス(厚み120μm)を得た。比較例1の機能付きガラスを、機能付きガラス8とする。
<比較例2>
接着剤Aの代わりにアクリル系接着剤(東亜合成(株)製、UV−3610)を用いた以外は、実施例1と同様にして、機能付きガラス(厚み115μm)を得た。比較例2の機能付きガラスを、機能付きガラス9とする。
<機能付きガラスの評価>
上記で作製した機能付きガラス1〜9について、湿熱環境下での反りおよび鉛筆硬度を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2014215592
なお、湿熱環境下での反りおよび鉛筆硬度についての評価の手法および評価基準は以下の通りである。
(湿熱環境下での反り)
TD10cm×MD10cmのサンプルを40℃20%1hおよび40℃90%1hの環境下にて積層体の反りを測定した。反りの方向に対して4隅の浮きあがりの差の平均値が3mm以下であったものを○、3mm以上であったものを×とした。
(鉛筆硬度)
JIS K5600の規格に沿って試験評価を行った。
表1より、実施例1〜7の機能付きガラス1〜7については、いずれも鉛筆硬度が3H以上であり、湿熱環境下での反りの評価も全て○であった。これは、ガラスと偏光層との接着層として、本発明に係る有機−無機ハイブリッド糊(HB糊)を用いたことにより、接着層が材質の異なるガラスと樹脂との双方に対して良好な接着性を示し、密着性が向上したためと考えられる。
また、実施例2のガラス2にように偏光層の厚みを5μmとしても、あるいは、実施例3のガラス3のように偏光層の上に直接機能層を設ける場合でも、硬度も反りもいずれも良好な結果を示した。すなわち、本発明によれば、偏光層の厚みを10μm以下にしても、あるいは、偏光層と機能層とを直接積層しても、高い硬度と高温高湿に対する耐性を示すため、偏光機能付きガラスを極めて薄膜にすることが可能である。
これに対して、比較例1〜2の機能付きガラス8および9では、鉛筆硬度はHB以下、湿熱環境下での反りの評価は×となっている。これは、上記接着層がPSAまたはアクリル系接着剤では、接着層と薄膜ガラスとの接着性、接着層と機能層付偏光層との接着性を同時に向上させることがでなかったためと考えられる。
さらに、比較例で用いた接着剤は、本発明の接着造のようにフィルムに浸透することがないため、比較例1と比較すると実施例1の機能付きガラスの方が薄型とすることができた。
1 機能付きガラス
2 薄膜ガラス
3 接着層
4 樹脂フィルム
5 機能層
6 偏光層
21 液晶表示装置
11 基板(偏光機能付きガラス)
12 基板
13 液晶層
14 シール材
15 液晶パネル
16 バックライト

Claims (8)

  1. 機能層が積層された偏光層を有する積層体と、薄膜ガラスとが接着層を介して積層されており、
    前記接着層は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との縮合物を含んでいることを特徴とする偏光機能付きガラス。
  2. 前記偏光層は、ポリビニルアルコールを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の偏光機能付きガラス。
  3. 前記機能層が、ハードコート層、反射防止層又は防眩層である、請求項1又は2に記載の偏光機能付きガラス。
  4. 前記積層体が、支持体としてセルロース系樹脂を含有するフィルムを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の偏光機能付きガラス。
  5. 前記水酸基含有高分子化合物が、総アシル基置換度が1.0〜2.6のセルロースエステルである、請求項1〜4のいずれかに記載の偏光機能付きガラス。
  6. 前記偏光層の厚さが2〜20μmである、請求項1〜5のいずれかに記載の偏光機能付きガラス。
  7. 前記機能層の鉛筆硬度が2H〜6Hである、請求項1〜6のいずれかに記載の偏光機能付きガラス。
  8. 2つの基板で液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    一方の基板が、請求項1〜7のいずれかに記載の偏光機能付きガラスで構成されていることを特徴とする液晶表示装置。
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