JP2014215311A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナー帯電量計測位置と制御位置とがずれることに起因する濃度変動を抑制することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像手段104と、現像剤担持体111上のトナーを静電的に吸着する吸着部121を備え、吸着部121に吸着させたトナーの帯電量を検出する検出手段108と、検出された帯電量に基づいて露光手段が露光するための画像形成条件を制御する制御手段と、を有し、吸着部121が現像剤担持体111上のトナーを吸着する位置から感光体101上の静電潜像が現像される現像位置まで現像剤担持体111が回転するまでに要する時間Tqcmと、露光手段が感光体101を露光する露光位置から現像位置まで感光体101が回転するまでに要する時間Tetdと、制御手段が検出された帯電量に基づいて画像形成条件を制御するまでに要する時間Tpとした場合、Tqcm≧Tetd+Tpを満たすように吸着部121が配置される。
【選択図】図12
【解決手段】現像手段104と、現像剤担持体111上のトナーを静電的に吸着する吸着部121を備え、吸着部121に吸着させたトナーの帯電量を検出する検出手段108と、検出された帯電量に基づいて露光手段が露光するための画像形成条件を制御する制御手段と、を有し、吸着部121が現像剤担持体111上のトナーを吸着する位置から感光体101上の静電潜像が現像される現像位置まで現像剤担持体111が回転するまでに要する時間Tqcmと、露光手段が感光体101を露光する露光位置から現像位置まで感光体101が回転するまでに要する時間Tetdと、制御手段が検出された帯電量に基づいて画像形成条件を制御するまでに要する時間Tpとした場合、Tqcm≧Tetd+Tpを満たすように吸着部121が配置される。
【選択図】図12
Description
本発明は、トナーの帯電量の検知結果に基づいて画像形成条件を制御する画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、リーダによって読み取った原稿や外部のPCから転送された画像に基づいて感光体上に静電潜像を形成し、感光体上の静電潜像を現像器内のトナーを用いて現像することによってトナー像を形成する。この画像形成装置は、感光体に静電潜像を形成するために露光装置から照射されるレーザ光の露光光量、感光体上の静電潜像を現像するための現像バイアス、感光体を帯電させる帯電電位などの画像形成条件を制御することによって、トナー像の濃度を制御する。しかし、大量にトナー像を形成している間に現像器からトナーが消費されたり、現像器に新たにトナーが補給されると、この現像器内のトナーの帯電量が変化してしまう。さらに、現像器内の温度や湿度が変化してしまうと、現像器内のトナーの帯電量が変化してしまう。トナー像の濃度や色味を高精度に制御するためには現像器内のトナーの帯電量に応じて画像形成条件を制御することが望まれている。
現像器の磁気ブラシローラから微小量のトナーを採取するプローブを備え、このプローブにより採取されたトナーの質量と、磁気ブラシローラ上の電荷量の変化とに基づいて、現像器内のトナーの帯電量を測定するものがある(特許文献1)。特許文献1では、先ず、圧電性結晶共振器と電極を備えたプローブに現像器の磁気ブラシローラ上のトナーを吸着させ、圧電性結晶共振器を振動させる。プローブにトナーを付着させた状態での振動周波数と、プローブにトナーを付着させていない状態での振動周波数との差に応じて、プローブに付着させたトナーの質量Mを演算する。さらに、磁気ブラシローラからプローブにトナーが移動されるので、プローブに付着させたトナーの帯電量Qは、磁気ブラシローラ上の電荷量の変化を計測することで求めることができる。プローブに付着させたトナーの質量Mと電荷量Qとに基づいて現像器内のトナーの帯電量を検知することができる。
しかしながら、特許文献1では、感光体上の静電潜像を現像した後に磁気ブラシローラに残っているトナー(以降、余剰トナーと称す。)をプローブに吸着させ、この余剰トナーの帯電量を検知している。つまり、特許文献1においては、感光体に付着したトナーの帯電量とプローブによって検知された余剰トナーの帯電量とが異なってしまい、所望の濃度のトナー像を形成するための画像形成条件を高精度に設定することができないという問題があった。特許文献1では、例えば、トナーの帯電量が急激に変化したとしても、トナーの帯電量が変化する前に設定された画像形成条件に応じてトナー像が形成されてしまう。また、感光体上の静電潜像にトナーを付着させた後の磁気ブラシローラ上の余剰トナーの帯電量が、感光体に付着させたトナーの帯電量と異なる値となっている可能性もある。
ここで、トナーの帯電量が異なる場合に感光体上の静電潜像に付着するトナーの量の違いを図4に示す。ここで、所定のタイミングで検出されたトナーの帯電量に応じて画像形成条件が設定されている場合について述べる。そのため、以下の説明において、帯電量の目標値とは所定のタイミングで検出されたトナーの帯電量と等しい。さらに、以下の説明において、トナーの帯電量が目標値である場合に感光体上の静電潜像に付着するトナーの量は、所望の濃度の画像を形成することができるトナーの目標量となる。現像に用いられるトナーの帯電量が目標値よりも高い場合、感光体上の静電潜像に付着するトナーの量が目標量よりも少なくなってしまう。その結果、所望の濃度よりも濃度の薄い画像が形成されてしまう。一方、現像に用いられるトナーの帯電量が目標値よりも低い場合、感光体上の静電潜像に付着するトナーの量が目標量よりも多くなってしまう。その結果、所望の濃度よりも濃度の濃い画像が形成されてしまう。なお、図4の縦軸は、感光体の表面電位を示し、“Vl”は明電位(感光体における露光された領域の電位)、“Vcont”は現像コントラスト電位差、“Vdev”は現像バイアス、“Vd”は暗電位(感光体における露光されていない領域の電位)、“Vback”は暗電位と現像バイアスとの電位差を示している。
そこで、本発明の目的は、現像器内のトナーの帯電量に応じて高精度にトナー像の濃度を制御することができる画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するため本願発明に係る画像形成装置は、回転する感光体と、前記感光体を露光することで前記感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、トナーを担持して回転する現像剤担持体を備え、前記現像剤担持体に担持されたトナーを用いて、前記感光体上の静電潜像を現像する現像手段と、前記現像剤担持体上のトナーを静電的に吸着する吸着部を備え、前記吸着部に吸着させたトナーの帯電量を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記帯電量に基づいて前記露光手段が前記感光体を露光するための画像形成条件を制御する制御手段と、を有し、前記吸着部が前記現像剤担持体上のトナーを吸着する検出位置から前記現像剤担持体上のトナーによって前記感光体上の前記静電潜像が現像される現像位置まで前記現像剤担持体が回転するまでに要する時間Tqcmと、前記露光手段が前記感光体を露光する露光位置から前記現像位置まで前記感光体が回転するまでに要する時間Tetdと、前記制御手段が前記検出手段により検出された前記帯電量に基づいて前記画像形成条件を制御するまでに要する時間Tpとした場合、Tqcm≧Tetd+Tpを満たすように前記吸着部が配置されることを特徴とする。
本発明によれば、現像器内のトナーの帯電量に応じて高精度にトナー像の濃度を制御することができる。
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本発明は、具体的には、種々のプリンタや複写機、複合機等の画像形成装置に適用可能であり、本発明の中核をなす後述のトナーの帯電量の計測及び制御に関わる手段及びシーケンスを備えること以外の構成要素は、従来の画像形成装置と同様であってよい。
<第1の実施形態>
[装置構成]
図1は、電子写真方式の画像形成装置を示す概略構成図である。
[装置構成]
図1は、電子写真方式の画像形成装置を示す概略構成図である。
感光ドラム101Y、101M、101C、101Kの周囲には、帯電装置102Y、102M、102C、102K、レーザスキャナ103Y、103M、103C、103K、現像装置104Y、104M、104C、104K、ドラムクリーナ106Y、106M、106C、106Kが配置されている。感光ドラム101Y、101M、101C、101K上には後述の画像形成工程において各色成分の画像が形成される。ここで、感光ドラム101Y上にはイエローの画像が形成され、感光ドラム101M上にはマゼンタの画像が形成され、感光ドラム101C上にはシアンの画像が形成され、感光ドラム101Kにはブラックの画像が形成される。また、一次転写ローラ113Y、113M、113C、113Kは、中間転写ベルト115上において感光ドラム101Y、101M、101C、101K上に形成された各色成分の画像が重なるように、各色成分の画像を中間転写ベルト115に転写する。ここで、感光ドラム101Y、101M、101C、101K、帯電装置102Y、102M、102C、102K、レーザスキャナ103Y、103M、103C、103K、現像装置104Y、104M、104C、104K、ドラムクリーナ106Y、106M、106C、106K、一次転写ローラ113Y、113M、113C、113Kの構成は同じなので、以下の説明では符号Y、M、C、Kの表記を省略する。
感光ドラム101は、その表面に感光層を有する感光体を備え、矢印A方向へ回転駆動される。プリント開始信号が入力されると、感光ドラム101が矢印A方向への回転を開始し、帯電装置102が感光ドラム101の表面を所定の電位となるように帯電する。次いで、印刷すべき画像に対応する画像信号に応じてレーザスキャナ103からレーザ光100が感光ドラム101上に照射されることによって、感光ドラム101上には静電潜像が形成される。現像装置104は、トナーとキャリアとを有する現像剤を収容している。現像装置104は、感光ドラム101に形成された静電潜像を、現像剤中のトナーを用いて現像する。感光ドラム101上の画像(トナー像)は、感光ドラムの矢印A方向の回転によって、中間転写ベルト115と感光ドラム101とが接触している一次転写ニップ部へと搬送される。感光ドラム101上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ113を介して転写電圧が印加されることにより、中間転写ベルト115上に転写される。
中間転写ベルト115は矢印B方向へ回転駆動される。感光ドラム101それぞれから各色成分のトナー像が重ねて転写されると、中間転写ベルト115上にはフルカラーのトナー像が形成される。感光ドラム101上から中間転写ベルト115に転写されずに、感光ドラム101上に残留したトナーはドラムクリーナ106によって除去される。
中間転写ベルト115上のトナー像は、中間転写ベルト115の回転によって、二次転写ニップ部Teへと搬送される。このとき、給紙カセット内に収容された記録紙Pは、給紙ローラ116により1枚ずつ分離され、中間転写ベルト115上のトナー像と記録材Pとが接触するようにタイミングが調整されて、二次転写ニップ部Teに搬送される。
本実施形態では、上記の画像形成工程と並行して、測定工程と調整工程とが実施される。測定工程とは現像装置104内に設けた帯電量測定装置108により、感光ドラム101に現像される直前のトナーの質量Mと電荷量Qを測定する工程である。調整工程とは、測定工程において測定されたトナーの質量Mと電荷量Qに基づいて、所望の濃度の画像を形成するために、レーザスキャナ103から照射されるレーザ光100の光量の制御を行う工程である。
(QCM水晶センサの構成)
本実施形態で用いるトナーの質量を計測するQCM水晶センサの構成を、図2を用いて説明する。図2(a)、(b)はセンサを2つの電極のそれぞれの方向からの斜視図である。QCM水晶センサ120は、トナー吸着面121、トナー非吸着面122、電極123、電極124、水晶片127(水晶振動子)から構成される。トナー吸着面121は水晶片127(水晶振動子)の一方の面(第1の面)に設けられた第1の電極に相当し、トナー非吸着面122は水晶片127(水晶振動子)の他方(反対側)の面(第2の面)に設けられた第2の電極に相当する。QCM水晶センサ120の測定原理に関しては、例えば特許第3725195号に詳細に記載されているので、ここでは概要のみを記載する。
本実施形態で用いるトナーの質量を計測するQCM水晶センサの構成を、図2を用いて説明する。図2(a)、(b)はセンサを2つの電極のそれぞれの方向からの斜視図である。QCM水晶センサ120は、トナー吸着面121、トナー非吸着面122、電極123、電極124、水晶片127(水晶振動子)から構成される。トナー吸着面121は水晶片127(水晶振動子)の一方の面(第1の面)に設けられた第1の電極に相当し、トナー非吸着面122は水晶片127(水晶振動子)の他方(反対側)の面(第2の面)に設けられた第2の電極に相当する。QCM水晶センサ120の測定原理に関しては、例えば特許第3725195号に詳細に記載されているので、ここでは概要のみを記載する。
本実施形態で用いるQCM水晶センサ120は、水晶の薄板に電圧を印加すると、水晶の圧電逆効果によって結晶振動が励起されるという特性を利用している。つまり、QCM水晶センサ120は、吸着部であるトナー吸着面121に付着したトナーの量を水晶片127(水晶振動子)の共振周波数の減少量によって検出する。
一般的に、水晶振動子を用いたQCMデバイスの吸着物質量変化ΔMと共振周波数変化Δfとの関係は次の式(1)に示すSauerbreyの式で表されることが知られている。
・・・(1)
ここで、f0は振動子の共振周波数、ρは水晶の密度(2.649×103[kg/m3])、μは水晶のせん断応力(2.947×1010[kg ms])、Bは有効振動面積(略電極面積)である。
・・・(1)
ここで、f0は振動子の共振周波数、ρは水晶の密度(2.649×103[kg/m3])、μは水晶のせん断応力(2.947×1010[kg ms])、Bは有効振動面積(略電極面積)である。
例えば、水晶片127の共振周波数f0が10[MHz]、トナー吸着面121にトナーを付着させた状態での共振周波数の変化量△fが1[Hz]であった場合、約5[ng/cm2]のトナーがトナー吸着面121に付着したことになる。
図2(a)において、トナー吸着面121と電極123とは、継ぎ目なく電気的につながっている。同様に図2(b)において、トナー非吸着面122と電極124とは、継ぎ目なく電気的につながっている。なお、電極123、124は、電気的な外乱成分が入らないよう、表面が絶縁物質で被覆されている。
(現像装置の構成)
図3は、現像装置104の要部断面図である。
図3は、現像装置104の要部断面図である。
現像剤110は、主にトナーとキャリアとの2成分からなる。撹拌スクリュー118は、現像装置104内の現像剤110中のトナーとキャリアとを摩擦帯電させながら現像スリーブ111へと搬送する。現像スリーブ111は、回動可能な非磁性の筒状部材151と、磁力を有するマグネット152とを有する。マグネット152は、筒状部材151に内包されている。
現像スリーブ111は内包するマグネット152の磁力により、現像剤110を表面上に引き付ける。さらに、現像スリーブ111は、筒状部材151が回転することにより、現像剤110を矢印で示す回転方向の下流側へと搬送する。規制ブレード112は、現像スリーブ111にて搬送される現像剤110の量を規制する規制部である。現像スリーブ111に担持された現像剤110は、現像スリーブ111と規制ブレード112とが形成する僅少で一定な隙間を通過する。これにより、現像スリーブ111上に担持されるトナーの量が規制される。また、現像剤110が僅少な隙間を通過する際に、トナーおよびキャリアと、規制ブレード112との摩擦が促進され、トナーの帯電量を増加させる。
帯電量計測装置108は、QCM水晶センサ120のトナー非吸着面122に現像装置104内のトナーが付着しないように、QCM水晶センサ120を収容した構成となっている。帯電量計測装置108は、現像スリーブ111の回転方向において規制ブレード112よりも下流側に配置される。さらに、帯電量計測装置108は、トナー吸着面121が現像スリーブ111上の現像剤110と接触しないように配置されている。本実施形態では、例えば、トナー吸着面121と現像スリーブ111との距離を数[mm]以下とした。
図6は、現像装置104内のトナーの帯電量の変化を示す図である。図6において、横軸は時間を表し、縦軸はトナーの帯電量を示している。なお、実線は所望の帯電特性を有するトナーの帯電量の変化を示し、破線は所望の帯電特性よりも低い帯電特性を有するトナーの帯電量の変化を示している。現像装置104内に補給されたトナーは、撹拌スクリュー118により撹拌されると、トナー同士の摩擦によって所定値(Q/M)Sとなるまで帯電される。そして、現像スリーブ111に供給されたトナーが規制ブレード112を通過する際に、帯電がさらに促進され、現像スリーブ111上のトナーの帯電量が目標値(Q/M)bまで上昇する。なお、目標値とは、現像装置104内のトナーが所望の帯電特性を有する場合、現像スリーブ111上のトナーの帯電量の理論値に相当する。
一方、所望の帯電特性よりも低い帯電特性を有するトナーの帯電量は、現像スリーブ111に供給されたトナーが規制ブレード112を通過しても目標値(Q/M)bとなるまで増加しない。つまり、トナーが所望の帯電特性を有していない場合、感光ドラム111上の静電潜像に付着するトナーの量が変化してしまうので、このトナーを用いて現像されたトナー像の濃度や色味が所望の濃度や色味とならない。
現像装置104内のトナーの帯電特性が変動する要因、即ち、トナーの帯電量が変動する要因には、画像形成装置の設置環境における温度や湿度、長期間の使用によるキャリアの経年劣化、トナー消費量、補給量の変化などが挙げられる。また、現像剤が使用されずに長時間放置された場合には画像形成装置内のトナーの帯電量が低下してしまう。そのため、現像装置104内の現像剤の撹拌を再開し始めてから現像装置104内のトナーの帯電量が安定するまで、帯電量は急激に変化する。
トナー帯電量が目標値(Q/M)bよりも低いトナーを用いて静電潜像を現像した場合には、このトナーの静電的な付着力が所望の付着力よりも小さいので、感光ドラム上に付着するトナーの量が増加してしまい、出力画像の濃度が濃くなってしまう。逆に、トナー帯電量が目標値(Q/M)bよりも高いトナーを用いて静電潜像を現像した場合には、このトナーの静電的な付着力が所望の付着力よりも大きいので、感光ドラム上に付着するトナーの量が減少してしまい、出力画像の濃度が薄くなってしまう。なお、所望の付着力とはトナーの帯電量が目標値(Q/M)bの場合にトナーが感光ドラムに静電的に付着する力である。
本実施形態では、トナーの帯電量の変動が生じたとしても、現像されるトナーの帯電量を計測した結果に基づいて、所望の濃度のトナー像を形成できる画像形成条件に制御する。本実施形態では、レーザスキャナから照射されるレーザ光の光量を制御するため、レーザ光の明滅タイミングを調整する。具体的には、感光ドラムに潜像形成する際のレーザ光を駆動させるための信号のパルス幅を変調する。これにより、感光ドラム上の表面電位が調整されるのでトナーの帯電量に応じて現像トナー量を制御することができる。つまり、トナー像の濃度を所望の濃度に調整することができる。
次にトナーの帯電量Q/Mを計測する方法について説明する。
図5は、感光ドラム101、帯電装置102、レーザスキャナ103、現像装置104、ドラムクリーナ106、一次転写ローラ113を備えた画像形成ステーションの構成を示した制御ブロック図である。なお、図5は、説明の簡略化のため、感光ドラム101、帯電装置102、レーザスキャナ103、現像装置104、ドラムクリーナ106、一次転写ローラ113としている。
Q/M計測部1101は、Q計測回路1102、M計測回路1103、電極用電源1104、スイッチ回路1105を有する。Q/M計測部1101は、現像スリーブ111上のトナーをトナー吸着面121に吸着させたり、トナー吸着面121に吸着させたトナーの質量Mを計測したり、トナー吸着面121に付着したトナーの電荷量Qを計測する。Q/M計測部1101の回路構成については、後述の[Q/M計測部の詳細説明]の項において説明する。また、コントローラ1107は、Q/M算出部1106、γLUT(Look Up Table:ルックアップテーブル)を作成するLUT作成部601、γLUTを補正するLUT補正部602、レーザスキャナを制御するためのレーザ駆動信号を作成し出力するレーザドライバ603、RAM604、ROM605、CPU606を有する。なお、画像形成装置10は他のユニットを有してもよい。γLUTの扱いについては後述する。
次に、図7を用いてトナー帯電量計測シーケンスを説明する。本実施形態において、CPU606は画像データに応じて画像を形成している間、及び、パッチ画像を形成している間に現像スリーブ111上のトナーの帯電量Q/Mを検出する。
S1301にて、CPU606は、帯電量計測装置108のトナー吸着面121にトナーを吸着させる前に、Q計測回路1102のQ計測用コンデンサC1(図11)の充電を行う。本実施形態では、トナー吸着面121にトナーを静電的に吸着するための電位(トナー吸着電位と呼ぶ)を電極用電源1104から直接給電するのではなく、Q計測回路1102のQ計測用コンデンサC1(図11)に一旦充電した後、Q計測用コンデンサC1からトナー吸着面121に電力を供給する。なお、トナー吸着時に、電極用電源1104から直接給電しない理由は、トナー吸着面121に吸着させたトナーの電荷が電極用電源1104から放出されることを防止するためである。本工程の詳細については、図20を用いて後述する。
S1302にて、CPU606は、トナー吸着面121に付着しているトナーの剥離を行う。Q/M計測部1101がトナー吸着面121に付着しているトナーを剥離するための電位(トナー剥離電位と呼ぶ)を、電極123を介してトナー吸着面121に印加して、トナー吸着面121に付着したトナーを静電的に剥離させる。本工程の詳細については、図21を用いて後述する。
S1303にて、CPU606は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前に、ステップS1301において充電されたQ計測用コンデンサC1の両端の電位差の基準値V1と、水晶片127の共振周波数の基準値f1をそれぞれ計測する。本工程の詳細については、図22を用いて後述する。
S1304にて、CPU606は、Q計測回路1102に充電したトナー吸着電位を用いて、トナー吸着面121に静電的にトナーを吸着させる。本工程の詳細については、図23を用いて後述する。
S1305にて、画像形成装置10は、トナー吸着面121にトナーを吸着させた状態で、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差V2、及び、水晶片127の共振周波数f2を計測する。
S1306にて、CPU606はトナー吸着面121に付着したトナーの帯電量Q/Mを検知する。CPU606は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前に計測した電位差の基準値V1と、トナー吸着面121にトナーを吸着させた状態で計測した電位差V2とに基づいてトナー吸着面121に吸着したトナーの電荷量Qを算出する。更に、CPU606は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前に計測した共振周波数の基準値f1と、トナー吸着面121にトナーを吸着させた状態で計測した共振周波数f2とから式(1)を用いて、トナー吸着面121に吸着したトナーの質量Mを算出する。そして、CPU606は、Q/M算出部1106によって、トナー吸着面121に吸着させたトナーの電荷量Qを質量Mで除算することで、トナーの帯電量Q/Mを検知することができる。
S1307にて、CPU606は、計測を終了するか次の計測を行うかを判定する。本実施形態においては、画像形成工程を実施している間、トナー帯電量Q/Mの計測を行っている。即ち、S1307において、CPU606は、画像形成工程が実行中であればS1301へ移行し、画像形成工程が終了していればトナー帯電量の計測処理を終了する。
なお、一回の計測で感光ドラム101からトナー吸着面121に吸着されるトナー量は、数[μg]から数十[μg]程度の極微小な量であり、画像形成に影響を及ぼすことはない。
本実施形態において、図5のLUT補正部602は、計測したトナー帯電量を用いてLUT601を補正する。なお、LUT601は転送された画像信号をレーザ駆動信号に変換するためのデータである。レーザドライバ603は、LUT補正部602により補正されたLUT601の内容に従って、レーザ光の明滅タイミングを設定する。レーザスキャナ103は明滅タイミングが調整されたレーザ光100によって感光ドラム101を露光すると、感光ドラム101上に帯電量計測装置108により計測されたトナー帯電量Q/Mに適した静電潜像が形成される。
次に、図7のトナー帯電量計測シーケンスの各工程について詳細な説明を行う。なお、図18は、Q/M計測部1101の回路図であり、図19はスイッチ回路1105のON状態とOFF状態とを切り替えるタイミングチャートを示す。
(回路構成)
図18において、スイッチSW1は、電極123にQ計測回路1102を電気的に接続または切断する。スイッチSW2は、電極123にM計測回路1103を電気的に接続または切断する。スイッチSW3は、トナー非吸着面122の電極124にM計測回路1103を電気的に接続または切断する。スイッチSW4は、トナー吸着面121の電極123に電極用電源1104を電気的に接続または切断する。スイッチSW5は、トナー非吸着面122の電極124に電極用電源1104を電気的に接続または切断する。
図18において、スイッチSW1は、電極123にQ計測回路1102を電気的に接続または切断する。スイッチSW2は、電極123にM計測回路1103を電気的に接続または切断する。スイッチSW3は、トナー非吸着面122の電極124にM計測回路1103を電気的に接続または切断する。スイッチSW4は、トナー吸着面121の電極123に電極用電源1104を電気的に接続または切断する。スイッチSW5は、トナー非吸着面122の電極124に電極用電源1104を電気的に接続または切断する。
Q計測用コンデンサC1は、トナー電荷量Qを計測するためのコンデンサであり、トナー吸着電位に充電される。カップリングコンデンサC2は、トナー吸着面121の電極123とM計測回路1103との間に挿入され、高周波な発振信号のみを伝達する。カップリングコンデンサC3は、トナー非吸着面122の電極124とM計測回路1103との間に挿入され、高周波な発振信号のみを伝達する。抵抗R1、及びR2は、トナー吸着面121の電極123と、トナー非吸着面124の電極124との両方に電極用電位生成部1236を接続した時に2つの電極123、及び124が短絡することを防止する。
電位計1231は、Q計測用コンデンサC1の電位を計測する。電荷量算出部1232は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前に計測されたQ計測用コンデンサC1の両端の電位差の基準値V1と、トナー吸着面121にトナーを吸着させた後に計測されたQ計測用コンデンサC1の両端の電位差V2との差(V1−V2)に基づいて、電荷量Qを算出する。即ち、電荷量算出部1232は、トナー吸着面121にトナーが吸着されたときのQ計測用コンデンサC1の両端の電位差の変化に基づいて、トナー吸着面121に吸着させたトナーの電荷量を検知する電荷量検知手段に相当する。発振回路1233は、水晶片127を発振する。なお、図18の発振回路1233は、ロジックICと抵抗とコンデンサによって構成される発振回路の一例である。なお、発振回路1233の構成は必ずしも本構成に限定されず、他の発振回路を使用しても構わない。周波数計測部1234は、発振回路1233の発振周波数を計測する。質量算出部1235は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前に測定された発振周波数f1と、トナー吸着面121にトナーを吸着させた状態で測定された発振周波数f2との差(f1−f2)から質量Mを算出する。即ち、質量算出部1235は、トナー吸着面121に吸着させたトナーの質量を検知する質量検知手段に相当する。
電極用電位生成部1236は、トナー吸着電位や現像バイアス、トナー剥離電位、0[V]電位を出力する。現像スリーブ用電源1237は、現像スリーブ111に現像バイアスを印加する。本実施形態では、例えば、電圧値が+300[V]と−1200[V]とで周期的に変化するパルス期間と、電圧値が一定となるブランク期間とを交互に有する現像バイアス(以降、ブランクパルスと称す。)が現像スリーブ111に印加される。なお、現像バイアスの直流成分は−450[V]である。ここで、現像バイアスは本構成に限定されず、直流電圧や正弦波であってもよく、現像装置104の構成やトナーの組成に応じて適宜決定すればよい。
(タイミングチャート)
図19のタイミングチャートは、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、及びSW5のON又はOFFの状態と、ブランクパルスが印加された現像スリーブ111の電位と、トナー吸着面121の表面電位と、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差との関係を示している。実線901はトナー吸着面121の表面電位である。点線902は現像スリーブ111に印加されるブランクパルスの電位である。1点鎖線903はQ計測用コンデンサC1の両端の電位差である。なお、Q計測用コンデンサは接地されているので、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差はQ計測用コンデンサC1の電位そのものである。
図19のタイミングチャートは、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、及びSW5のON又はOFFの状態と、ブランクパルスが印加された現像スリーブ111の電位と、トナー吸着面121の表面電位と、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差との関係を示している。実線901はトナー吸着面121の表面電位である。点線902は現像スリーブ111に印加されるブランクパルスの電位である。1点鎖線903はQ計測用コンデンサC1の両端の電位差である。なお、Q計測用コンデンサは接地されているので、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差はQ計測用コンデンサC1の電位そのものである。
以下の説明において、説明を簡素化するためにブランク期間を1パルスとした。また、各シーケンス中のパルス数も説明を簡素化するために1または2パルスにしている。
(トナー吸着電位の充電)
図20を用いて、トナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー吸着電位の充電シーケンス(S1301)を説明する。
図20を用いて、トナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー吸着電位の充電シーケンス(S1301)を説明する。
S1311にて、CPU606は、電極用電源1104からトナー吸着電位を出力する。ここでは、Q計測用コンデンサC1にトナー吸着電位を充電するためのトナー吸着電位+150[V]を電極用電源1104から出力する。
S1312にて、CPU606は、スイッチSW1、SW4、及びSW5をONにする。スイッチSW1、及びSW4をONにすると電極用電源1104とQ計測用コンデンサC1が接続される。これにより、Q計測用コンデンサC1にトナー吸着電位の充電が開始される。例えば、Q計測用コンデンサC1に−200[V]の電位が残っている場合について以下に説明する。
トナー吸着面121はスイッチSW1を介してQ計測用コンデンサC1と接続されるので、電気的な抵抗がほとんど無い。一方、トナー吸着面121と電極用電源1104とはスイッチSW4と抵抗R1とを介して接続されている。そのため、時刻t1においてスイッチSW1、及びSW4をONにした場合、トナー吸着面121の表面電位は電気的な抵抗のないQ計測用コンデンサC1の電位−200[V]と等しくなる。更にスイッチSW5がONとなるのでトナー非吸着面122とトナー吸着面121が同電位になる。
S1313にて、CPU606は、Q計測用婚宴差C1の両端の電位差が+150[V]となるまで待機する(待機1)。電極用電源1104からトナー吸着電位+150[V]が出力される場合、図19のt1〜t6に示す様に、Q計測用コンデンサC1はトナー吸着電位+150[V]となるまで充電される。この充電時間はQ計測用コンデンサC1に残っている電位とQ計測用コンデンサC1と抵抗R1の時定数により決まる。
S1313において、トナー吸着面121にもトナー吸着電位+150[V]が印加される。時刻t2〜t3およびt4〜t5において、現像スリーブ111の電位−1200[V]に対してトナー吸着面121の電位+150[V]が+1350[V]高いので、トナー吸着面121に現像スリーブ111上のトナーが吸着する。但し、次の工程でトナー吸着面121上のトナーが除去されるので、S1313においてトナー吸着面121にトナーが吸着しても問題無い。また、充電期間中にトナー吸着面121に吸着したトナーの電荷は、トナー吸着面121と接続された電極用電源1104を通して放電される。
なお、S1313において、CPU606は、例えば、予め決められた時間だけ待機するか、又は、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差を測定するためのセンサを備え、このセンサによる測定結果が目標値+150[V]となるまで待機する構成とすればよい。
Q計測用コンデンサC1へのトナー吸着電位の充電が完了したら、S1314へ移行し、CPU606は、スイッチSW1をONからOFFに切り替えて、Q計測用コンデンサC1の電気的な接続を切断する。これにより、Q計測用コンデンサC1に充電されたトナー吸着電位+150[V]を保持する。
以上により、トナー吸着電位の充電の処理(S1301)を終了する。
(計測前のトナー除去)
S1301の処理により充電が完了した後、トナー吸着面121に吸着しているトナーの除去を行う。図21を用いて、トナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー除去シーケンス(S1302)を説明する。
S1301の処理により充電が完了した後、トナー吸着面121に吸着しているトナーの除去を行う。図21を用いて、トナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー除去シーケンス(S1302)を説明する。
S1321にて、CPU606は、電極用電源1104からトナー剥離電位を出力させる。本実施形態のCPU606は、トナー吸着面121に付着しているトナーを剥離するために、電極用電源1104によって−1050[V]のトナー剥離電位をトナー吸着面121に印加する。
S1322にて、CPU606は、スイッチSW4、及びSW5をONにする。スイッチSW4とスイッチSW5をONにすると電極用電源1104とトナー吸着面121とトナー非吸着面122の2つの電極123、124が接続されてトナー剥離電位−1050[V]が供給される。トナー吸着面121とトナー非吸着面122に−1050[V]のトナー剥離電位が印加されて、トナー吸着面121のトナーの剥離が開始される。なお、スイッチSW5をONにしてトナー非吸着面122にもトナー剥離電位が供給されている理由は、帯電量計測装置108のQCM水晶センサ120が破壊されてしまうことを防止するためである。
S1323にて、CPU606は一定期間待機する(待機2)。図19の時刻t7〜t8およびt9〜t10において、実線901で示すトナー吸着面の電位(−1050[V])は、点線902で示す現像スリーブ111の電位(+300[V])よりも1350[V]低い。よって、トナー吸着面121上のトナーが現像スリーブ111に移動することで、トナー吸着面121のトナーが剥離する。CPU606は、トナー吸着面121上のトナーが十分に剥離されるまで待機する。なお、S1323において、CPU606は、例えば、予め決められた時間だけ待機する。
トナー吸着面121上のトナーが剥離した後、S1324にて、CPU606は、スイッチSW4とスイッチSW5をOFFにすることにより、トナー吸着面121上のトナーの除去を完了する。なお、本シーケンスではQ計測回路1102とトナー吸着面121との間のスイッチSW1が常にOFFで有るので、Q計測用コンデンサC1の電位は+150[V]のトナー吸着電位に保持され続ける。
(トナー吸着前の計測シーケンス)
図22を用いて、トナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー吸着前の計測シーケンス(S1303)を説明する。CPU606は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前にS1303の計測シーケンスを実行し、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差の基準値V1と、水晶片127の共振周波数f1とを計測する。
図22を用いて、トナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー吸着前の計測シーケンス(S1303)を説明する。CPU606は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前にS1303の計測シーケンスを実行し、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差の基準値V1と、水晶片127の共振周波数f1とを計測する。
S1331にて、CPU606は、電極用電源1104から現像バイアスを出力する。基準値の計測中にトナー吸着面121へトナーが吸着しない様にするために、CPU606は、トナー吸着面121に現像バイアスを印加して、現像スリーブ111とトナー吸着面121とが同電位となるように制御する。即ち、CPU606は、電極用電源1104から現像スリーブ111にブランクパルスを供給する。なお、トナーが現像スリーブ111からトナー吸着面121に吸着しなければ、電極用電源1104からトナー吸着面121に供給されるブランクパルスと現像スリーブ用電源1237から現像スリーブ111に供給されるブランクパルスとは多少の電位差があっても良い。ここで、図19においてトナー吸着面121に印加されるブランクパルスは、現像スリーブ111に印加されるブランクパルスより20[V]高い。例えば、パルス期間においては電圧値が+320[V]と−1180[V]とで周期的に変化し、ブランク期間においては電圧値が−430[V]となっている。
S1332にて、CPU606は、スイッチSW2、SW3、SW4、及びSW5をONにする。電極用電源1104から発振回路1233にブランクパルスが直接印加されると、発振回路1233の素子が破壊されてしまうので、発振回路1233はカップリングコンデンサC2、C3を備えている。
カップリングコンデンサC2及びC3は高周波の信号を通すが、直流の信号と低周波の信号を通さない。発振回路1233の発振周波数を5[MHz]とすると周期が0.2[μs]である。現像バイアスの変化時間をこの周期より長い、例えば2[μs]にして、カップリングコンデンサC2、C3の容量を5[MHz]の発振信号は通し、変化時間が2[μs]の現像バイアスの変動は遮断するような値にする。これにより、数[V]で動作する発振回路1233に高電位の現像バイアスが印加されるのを防ぐことができる。
S1333にて、CPU606は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前に、Q計測用コンデンサC1の両端の電位差V1を計測する。ここでは、CPU606は、ブランク期間(例えば、時刻t12〜t13の期間)に、電位計1231によりQ計測用コンデンサC1の両端の電位差を電位計1231によって計測する。このブランク期間に電位差V1の計測を行う理由は、パルス期間に放射される電磁波の影響を避けるためである。計測された電位差V1は、トナー吸着前電位V1として電荷量算出部1232に記録される。なお、Q計測回路1102はスイッチSW1がOFFであるので、他の回路とは独立している。計測時間を短縮するために、トナー吸着前の基準値V1を計測する処理は次のステップと並行して実施されてもよい。
S1334にて、CPU606は、トナー吸着面121にトナーを吸着させる前に、水晶片127の共振周波数f1を計測する。ここでは、CPU606は、ブランク期間(例えば、時刻t12〜t13の期間)に周波数計測部1234によって発振回路1233の発振周波数を計測する。このブランク期間に共振周波数f1の計測を行う理由は、カップリングコンデンサC2、及びC3で完全に取り除けない数[V]以下の微少な電位変化の影響を避けるためである。計測された周波数f1は、トナー吸着前周波数f1として質量算出部1235に記録される。
そして、S1335において、CPU606は、スイッチSW2、SW3、SW4、及びSW5をOFFにしてトナー吸着前電位V1とトナー吸着前周波数f1の計測を終了する。なお、トナー吸着前電位V1とトナー吸着前周波数f1との各々を複数回計測する構成としてもよい。この構成とする場合、トナー吸着前のブランク期間中に繰り返し計測されたQ計測用コンデンサC1の両端の電位差の平均をトナー吸着前電位V1とし、トナー吸着前のブランク期間中に繰り返し計測された共振周波数の平均をトナー吸着前周波数f1とする。これにより、トナー吸着前電位V1とトナー吸着前周波数f1とを算出するのに要する時間が増えてしまうが、検出精度を向上させることができる。
(トナー吸着)
次に、図23を用いて、トナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー吸着シーケンス(S1304)を説明する。
次に、図23を用いて、トナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー吸着シーケンス(S1304)を説明する。
S1341にて、CPU606は、QCM水晶センサ120の故障を防止するため、電極用電源1104からトナー吸着用電位を出力する。
トナー非吸着面122もトナー吸着面121と同電位になるように、電極用電源1104からトナー非吸着面122にトナー吸着電位+150[V]を出力する。
S1342にて、CPU606は、スイッチSW1、及びSW5をONにする。スイッチSW1をONにすることによりトナー吸着面121とQ計測用コンデンサC1が接続され、Q計測用コンデンサC1に充電されたトナー吸着電位+150[V]がトナー吸着面121に印加される。これにより、トナー吸着面121に現像スリーブ111上のトナーが吸着される。この時、スイッチSW5もONにすることでトナー非吸着面122にもトナー吸着電位+150[V]が印加され、帯電量計測装置108の破壊が防げる。
S1343にて、CPU606は、一定期間待機する(待機3)。時刻t14〜t15(図19)において、現像スリーブ111の電位(−450[V])はトナー吸着面121の電位(+150[V])よりも600[V]高いので、現像スリーブ111上の電荷量が多いトナーの一部がトナー吸着面121に吸着する。さらに、実線901(図19)で示すように、トナー吸着面121は吸着したトナーの負の電荷によりその電位が負の方向に変化する。時刻t15(図19)において、トナー吸着面121の電位は+100[V]になる。
時刻t15〜t16(図19)において、現像スリーブ111の電位(+300[V])はトナー吸着面121の電位(+100[V])より200[V]高いので、現像スリーブ111からトナー吸着面121にトナーは移動しない。このとき、トナー吸着面121の電位は+100[V]のままである。
時刻t16〜t17(図19)において、現像スリーブ111の電位(−1200[V])はトナー吸着面121の電位(+100[V])よりも1300[V]低いので、現像スリーブ111上のトナーがトナー吸着面121に吸着する。実線901(図19)で示すように、トナー吸着面121はトナーが吸着すると、その電位が−50[V]になる。時刻t17〜t18(図19)において、現像スリーブ111の電位(+300[V])はトナー吸着面121の電位(−50[V])より350[V]高いので、現像スリーブ111からトナー吸着面121にトナーは移動しない。
時刻t18〜t19(図19)において、現像スリーブ111の電位(−1200[V])はトナー吸着面121の電位(−50[V])より1150[V]低いので、現像スリーブ111上のトナーがトナー吸着面121に吸着する。実線901(図19)で示すように、トナー吸着面121はトナーが吸着すると、電位が−200[V]になる。
時刻t19〜t20(図19)において、現像スリーブ111の電位(−450[V])はトナー吸着面121の電位(−200[V])よりも250[V]低いので、現像スリーブ111上のトナーがトナー吸着面121に吸着する。このとき、現像スリーブ111の電位(−450[V])とトナー吸着面121の電位(−200[V])との電位差が微小であるので、トナー吸着面121に吸着されるトナーの量は微量である。
CPU606は、トナー吸着面121にトナー吸着電位を供給した後、一定期間待機する(待機3)。なお、S1343において、CPU606は、例えば、予め決められた時間だけ待機する。Q計測用コンデンサC1の電位は、トナー吸着面121に吸着したトナーの電荷に応じて低下する。この電位の変化量がトナーの電荷量Qに相当する。
S1344にて、CPU606は、スイッチSW1とスイッチSW5をOFFにしてトナー吸着面121へのトナーの吸着を停止させる。この時、Q計測用コンデンサC1はトナー吸着面121から切り離されているので、トナー吸着により変化したQ計測用コンデンサC1の電位が保持される。
(QとMの計測)
トナー吸着面121にトナーが吸着されると、CPU606はトナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー吸着状態での帯電量の計測シーケンス(S1305)を実行する。即ち、CPU606は、トナー吸着状態でのQ計測用コンデンサC1の電位V2と、トナー吸着状態での水晶片127の共振周波数f2の計測を行う。ここで、現像バイアスはパルス期間とブランク期間とを有するので、時刻t21〜t22(図19)の期間にQ計測用コンデンサC1の電位V2と共振周波数f2とが計測される。なお、トナー吸着状態での電位差V2と共振周波数f2との計測シーケンスは、図22に示したトナー吸着前の計測シーケンスと同様の方法で計測されるので、ここでの説明を省略する。
トナー吸着面121にトナーが吸着されると、CPU606はトナー帯電量計測シーケンス(図7)に示したトナー吸着状態での帯電量の計測シーケンス(S1305)を実行する。即ち、CPU606は、トナー吸着状態でのQ計測用コンデンサC1の電位V2と、トナー吸着状態での水晶片127の共振周波数f2の計測を行う。ここで、現像バイアスはパルス期間とブランク期間とを有するので、時刻t21〜t22(図19)の期間にQ計測用コンデンサC1の電位V2と共振周波数f2とが計測される。なお、トナー吸着状態での電位差V2と共振周波数f2との計測シーケンスは、図22に示したトナー吸着前の計測シーケンスと同様の方法で計測されるので、ここでの説明を省略する。
(電荷量Qの算出)
電荷量算出部1232では、トナー吸着面121に吸着させたトナーの電荷量Qの算出を行う。電荷量Qは、トナー吸着前電位V1、トナー吸着状態での電位V2、Q計測用コンデンサC1の容量値Cに基づき、式(2)で算出できる。
Q=C×(V1−V2) ・・・(2)
電荷量算出部1232では、トナー吸着面121に吸着させたトナーの電荷量Qの算出を行う。電荷量Qは、トナー吸着前電位V1、トナー吸着状態での電位V2、Q計測用コンデンサC1の容量値Cに基づき、式(2)で算出できる。
Q=C×(V1−V2) ・・・(2)
(質量Mの算出)
質量算出部1235では、トナー吸着面121に吸着させたトナーの質量Mの算出を行う。質量Mは、トナー吸着前周波数f1、トナー吸着状態での共振周波数f2に基づき、式(3)で算出できる。なお、式(3)は式(1)を変形したものである。
・・・(3)
質量算出部1235では、トナー吸着面121に吸着させたトナーの質量Mの算出を行う。質量Mは、トナー吸着前周波数f1、トナー吸着状態での共振周波数f2に基づき、式(3)で算出できる。なお、式(3)は式(1)を変形したものである。
・・・(3)
(帯電量Q/Mの算出)
トナーの帯電量Q/Mは、Q計測回路1102で計測した電荷量Qと、M計測回路1103で計測した質量Mとに基づいて算出される。トナーの帯電量Q/Mは、図19のタイミングチャートで示すt22以降の電荷量Qと質量Mの算出が終わった直後に演算される。
トナーの帯電量Q/Mは、Q計測回路1102で計測した電荷量Qと、M計測回路1103で計測した質量Mとに基づいて算出される。トナーの帯電量Q/Mは、図19のタイミングチャートで示すt22以降の電荷量Qと質量Mの算出が終わった直後に演算される。
トナー帯電量Q/Mの算出は式(4)で算出される。
Q/M=(電荷量Q)/(質量M) ・・・(4)
Q/M=(電荷量Q)/(質量M) ・・・(4)
また、トナーの電荷量Q及び質量Mは、トナー吸着面121の電極面積をSとすると、単位面積当たりの電荷量Q/S、単位面積当たりの質量M/Sとすることができる。
以上、トナー吸着面121に吸着させたトナーの質量Mと電荷量Qを正確に計測し、これらから現像スリーブ111上のトナーの帯電量、すなわち現像に用いられるトナー帯電量が正確に検出される。
(階調補正制御工程)
以下、画像信号を補正するためのγLUTを更新する更新処理について説明する。
以下、画像信号を補正するためのγLUTを更新する更新処理について説明する。
図8は、画像信号と画像濃度との関係を示すグラフである。画像形成装置10は、固有の階調特性を有しており、入力された画像信号に応じて形成した画像濃度が所望の濃度(以降、ターゲット濃度と称す。)とならない。以下の説明において、画像信号と画像濃度との関係は、例えば図8(a)の「実際の階調特性」に示す関係となった場合について説明する。画像形成装置の階調特性としては、入力された画像信号に対する出力画像の濃度もしくは明度等が線形なものとなることが好まれる。コントローラ1107のLUT作成部601は、所望の階調特性を得るために、図8(a)の「実際の階調特性」を逆変換し、その関係を表す階調補正テーブルである「γLUT」を作成する(例えば図8(b)の一点鎖線)。
γLUTは、以下の工程により作成される。画像形成装置10は、予め設定してある複数画像信号に基づき、階調の異なるパッチ画像感光ドラム101上に形成する。そして、感光ドラム101に対向した位置に配置された光学センサ607が前述の階調の異なるパッチ画像の濃度を検知する。
CPU606は、パッチ画像の画像信号とパッチ画像の濃度を検知した結果との対応関係を線形補間する。これにより、CPU606は画像信号と画像濃度との対応関係、即ち、階調特性を取得する。CPU606は、この階調特性に基づき、γLUTを作成する。このγLUTは、複数階調のパッチ画像を出力する必要があり、短時間で作成することが難しい。環境変動や材料変動等の影響によって、印刷中にγLUTにズレが生じて、所望の画像濃度が得られなくなってしまう場合がある。そこで、本実施形態では、印刷中等の短い時間でγLUTを補正する階調補正制御を行う。
CPU606は、コントローラ1107に画像データが入力されると、この画像データに含まれる画像信号をγLUTを用いて補正する。補正された画像信号に対して、ハーフトーン処理、PWM処理が行われると、画像信号はレーザ駆動信号としてレーザドライバ603に入力される。これにより、レーザスキャナ103がレーザ駆動信号に応じてレーザ光を感光ドラム101に照射し、静電潜像を形成する。その後、現像装置104により、静電潜像にトナーが現像され、中間転写ベルト115を経て紙へ転写され、定着装置107により定着されて出力される。
γLUTは、ROM605などの不揮発性メモリ等の記憶媒体に予め記憶されている。γLUTが更新されるタイミングは、例えば、画像形成装置10の電源ON直後や所定ページ分の画像を印刷した後、もしくは著しく階調が変化している可能性がある場合などに行う。
(基準トナー帯電量計測)
このγLUT作成シーケンスと同時に、基準トナー帯電量計測処理を行う。以下、基準トナー帯電量計測処理を図9に基づいて説明する。
このγLUT作成シーケンスと同時に、基準トナー帯電量計測処理を行う。以下、基準トナー帯電量計測処理を図9に基づいて説明する。
まず、画像形成装置10の電源がONされると、CPU606はトナーの帯電量を上昇させるために現像装置104内の現像スリーブ111と撹拌スクリュー118との回転駆動を開始する(S701)。以降の説明において、画像形成工程を開始する前に現像スリーブ111と撹拌スクリュー118とを回転駆動させる工程は前回転工程と称す。
次に、CPU606は前述のパッチ画像を形成させる(S702)と共に、現像装置104がパッチ画像を現像している間、トナー帯電量計測シーケンス(図7)を実施する(S703)。
CPU606は、トナー帯電量計測シーケンス(図7)を実施してトナー電荷量Qとトナー質量Mとを算出すると共に、トナー帯電量計測シーケンスを実施した時刻tnを計測する(S704)。そして、CPU606は、トナー電荷量Qとトナー質量Mからトナー帯電量Q/Mを検出し(S705)、この値をメモリに保持する(S706)。
続いて、CPU606は、現像装置104が予め設定されている数のパッチ画像を現像し終えたか否かを判定する(S707)。S707において、現像装置104が予め設定されている数のパッチ画像を全て現像し終えていなければ、CPU606はS704へ移行する。
現像装置104が予め設定されている数のパッチ画像を全て現像し終えていれば、CPU606はS708へ進む。そして、CPU606は、パッチ画像を現像している期間の内、時刻tnに計測されたトナー帯電量Q/Mnを比較し、帯電量の最大値を基準トナー帯電量Q/Mrefとして決定し(S708)、メモリに保持する(S709)。
なお、各時刻tnに計測されたトナー帯電量Q/Mnの最大値が目標値(Q/M)bに達していない場合、CPU606はトナー帯電量Q/Mnの推移から基準トナー帯電量Q/Mrefを予測する構成としてもよい。
(γLUT補正制御)
上記に示したように基準γLUT作成後、画像データに含まれる画像信号を基準γLUTを用いて補正することで、所望の画像濃度となるような画像信号を得ている。しかし、前述したように、基準γLUTを用いても補正された画像信号に応じて形成された画像の濃度と所望の画像濃度とにズレが生じてしまう。
上記に示したように基準γLUT作成後、画像データに含まれる画像信号を基準γLUTを用いて補正することで、所望の画像濃度となるような画像信号を得ている。しかし、前述したように、基準γLUTを用いても補正された画像信号に応じて形成された画像の濃度と所望の画像濃度とにズレが生じてしまう。
そこで本実施形態では、トナー帯電量計測シーケンスで取得したトナー帯電量Q/Mに応じて、γLUTを補正する制御を行う。図10は、画像形成と並行して実行されるγLUTの補正処理を示したフローチャートである。
まず、コントローラ1107に画像データが入力されると(S711)、CPU606は、画像データに応じた画像を形成するための画像形成工程を開始する(現像ON)と共に、トナー帯電量計測シーケンスを開始する(QCMセンサON)(S712)。画像形成装置10は、トナー帯電量計測シーケンス(図7)を実施してトナー電荷量Qとトナー質量Mとを算出すると共に、トナー帯電量計測シーケンスを実施した時刻tnを計測し、メモリに保持する(S713)。
次に、CPU606は、トナー電荷量Qとトナー質量Mとからトナー帯電量Q/Mを算出する(S714)。
そしてS715にて、CPU606は、トナー帯電量Q/Mと予めメモリに保持してある基準トナー帯電量Q/Mrefとの差(偏差ΔQ/M)を式(5)を用いて算出する。
ΔQ/M=|Q/Mref−Q/M| ・・・(5)
ΔQ/M=|Q/Mref−Q/M| ・・・(5)
そして、CPU606は、トナー帯電量の偏差ΔQ/Mが閾値α以上か否かを判定する。閾値αは、現像剤の種類、トナーとキャリアとの比率等によって異なる基準トナー帯電量Q/Mrefに応じて決定される。本実施形態において、例えば基準トナー帯電量Q/Mref=−60[μC/g]では、α=3[μC/g]とした。トナー帯電量の偏差ΔQ/Mが閾値α未満の場合(S715:NO)、CPU606はS719へ進む。
S719にて、CPU606は、γLUTが予め記憶されている基準γLUTであるか否かを判定する。γLUTが基準γLUTである場合(S719:YES)、CPU606はS713へ移行する。一方、γLUTが基準γLUTではない場合(S719:NO)、CPU606は、γLUTとして基準γLUTに変更する(S720)。その後、CPU606はS713へ移行する。
トナー帯電量の偏差ΔQ/Mが閾値α以上の場合(S715:YES)、CPU606はS716へ進む。S716にて、CPU606は、トナー帯電量の偏差ΔQ/Mに応じてγLUTを補正する。
トナー帯電量が変化することによる階調特性の変動を図11の模式図に基づいて説明する。画像信号に対する画像濃度は、トナー帯電量の変化により、図11に示すような挙動を示す。従って、本実施形態では、CPU606はトナー帯電量の偏差ΔQ/Mに基づき、γ補正部602によってγLUTを補正する構成とした。例えば、γLUTに係数kを乗じる構成とする。ここで、係数kは式(6)によって算出される
k=(Q/Mn)/(Q/Mref) ・・・(6)
なお、トナー帯電量Q/Mnは時刻tnにおいて計測されたトナー帯電量である。
k=(Q/Mn)/(Q/Mref) ・・・(6)
なお、トナー帯電量Q/Mnは時刻tnにおいて計測されたトナー帯電量である。
CPU606は、図10のS716において、γLUTに前述の係数kを乗じて補正した後、補正されたγLUTをメモリに保持する(S717)。
本実施形態において、現像スリーブ111が帯電量計測装置108に最も近づく位置(計測位置)から現像スリーブ111が感光ドラム101に最も近づく位置(現像位置)まで回転するのに要する時間Tqcmが式(7)を満たすように現像スリーブ111の回転速度は決定される。ここで、レーザスキャナ103からのレーザ光100が照射される感光ドラム101上の位置(露光位置)から現像位置まで感光ドラム101上の静電潜像が移動するのに要する時間をTetdとする。また、画像形成条件をトナー帯電量に基づいて制御するのに要する時間をTpとする。
Tqcm≧Tetd+Tp ・・・(7)
Tqcm≧Tetd+Tp ・・・(7)
図12は露光位置(t_ex)、計測位置(t_meas)、現像位置(t_dev)を表す模式図である。式(7)が成り立つように帯電量計測装置108の計測位置が設定されれば、露光位置において照射されるレーザ光の明滅タイミングが計測位置において検出されたトナー帯電量に応じて制御される。このレーザ光により露光された感光ドラム101上の静電潜像が現像位置に到達すると、計測位置において帯電量が検出されたトナーが静電潜像に供給されるので、感光体上に所望の濃度の画像を形成することができる。
図10において、CPU606は、画像形成工程が終了している(現像OFF)か否かを判定する(S718)。S718において現像装置104が画像データに応じた画像を現像している場合(S718:NO)、S713のトナー帯電量計測シーケンスへ移行する。
一方、S718において現像装置104が画像データに応じた画像を現像し終えている場合(S718:YES)、CPU606は、γLUTを基準γLUTに変更し(S721)、補正処理を終了する。この補正処理は1ページ分の画像が形成される毎に繰り返し実行される。
本実施形態によれば、スキャナによって読み取った画像や外部のPCから転送された画像を印刷している間に現像装置104内のトナーの帯電量が変化してしまう場合でも、所望の濃度のトナー像を形成することができる画像形成条件を設定することができる。これにより、現像装置104内のトナーの帯電量が変動した場合であっても、画像品質のよい画像を安定して印刷することが可能となる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、図12及び式(7)を満たす構成において、リアルタイム制御を行っているが、計測位置と露光位置とが近いので、信号の遅れ等で少しでも遅延が生じた場合に、画像形成条件の制御が間に合わない可能性がある。
第1の実施形態では、図12及び式(7)を満たす構成において、リアルタイム制御を行っているが、計測位置と露光位置とが近いので、信号の遅れ等で少しでも遅延が生じた場合に、画像形成条件の制御が間に合わない可能性がある。
そこで、第2の実施形態では、計測位置から現像位置までの時間Tqcmを長くとるために、現像装置104の構成を変更する。図24は、第2の実施形態に係る現像装置104の概略構成図である。画像形成装置の動作、及び、トナー帯電量計測シーケンスの動作は、第1の実施形態と同様であるので、本実施形態では説明を省略する。図24に示す現像装置104は、ハイブリット現像方式である。第1の実施形態にて示した図12の現像装置と、本実施形態の現像装置との違いを以下に説明する。
現像スリーブ111と感光ドラム101の間に、現像ローラ610を追加する。現像スリーブ111に担持された現像剤110を現像ローラ610上に現像し、現像ローラ610にはトナー20のみが担時される。現像ローラ610の回転により現像ローラ610上のトナーが現像位置へ搬送され、感光ドラム101上の静電潜像を現像する。本構成の場合、規制ブレード112を通過した後の現像スリーブ111上のトナーと対向する位置に帯電量計測装置108を配置した場合であっても、現像位置までの時間を第1の実施形態よりも長くすることができる。
本実施形態によれば、現像装置104内のトナーが計測位置から現像位置に到達するまでの時間Tqcmを長くすることができる。
<第3の実施形態>
第1の実施形態では、現像スリーブ111上のトナーが規制ブレード112を通過してから現像位置に到達するまでの経路において、現像スリーブ111と対向する位置に帯電量計測装置108が配置されている。
第1の実施形態では、現像スリーブ111上のトナーが規制ブレード112を通過してから現像位置に到達するまでの経路において、現像スリーブ111と対向する位置に帯電量計測装置108が配置されている。
しかし、図12、及び式(7)の条件が成り立たない場合には、リアルタイムに階調制御を行うことができない。例えば、印刷速度を増加させるために現像スリーブ111の回転速度を増加させた装置や、小型化するために現像スリーブ111の直径が小さな装置などは、式(7)の条件を満たすことができない可能性がある。
第3の実施形態では、画像形成条件をリアルタイムに制御できない場合であっても、トナー帯電量を予測した結果に応じて画像形成条件が制御される。
図13は、出力画像の濃度が変動する様子を表した図である。式(7)を満たすような構成であれば、例えば図13(a)に示すように、トナー帯電量が検出される検出タイミングにて検出された結果に基づき、画像形成条件が即座に制御されるので、トナー帯電量の偏差ΔQ/Mを閾値α未満に抑制することができる。
しかし、式(7)を満たさない構成であれば、例えば図13(b)に示すように、検出タイミングから検出結果に基づいて画像形成条件が制御される制御タイミングまでの間に画像が形成されてしまう。そのため、トナー帯電量の偏差ΔQ/Mを閾値α未満に抑制することができない。そこで、本実施形態においては、トナー帯電量Q/Mを繰り返し検出した結果に基づいてトナー帯電量の偏差ΔQ/Mが閾値α以上になるタイミングを予測し、当該タイミングにおいて階調制御が実施される構成とする。
図14は、本実施形態におけるγLUTの補正処理のフローチャートである。なお、画像形成装置の構成は、第1の実施形態と同様であるので、ここでの詳細な説明を省略する。
まず、コントローラ1107に画像データが入力されると(S731)、CPU606は、画像データに応じた画像を形成するための画像形成工程を開始する(現像ON)と共に、トナー帯電量計測シーケンスを開始する(S732)。
次に、CPU606は、時刻tnにおいてトナー電荷量Qとトナー質量Mを計測し(S733)、その計測結果に基づいてトナー帯電量Q/Mnを算出する(S734)。
次いで、CPU606は、トナー帯電量の偏差ΔQ/Mを算出し、偏差ΔQ/Mが閾値α未満か否かを判定する(S735)。偏差ΔQ/Mが閾値α以上の場合(S735:NO)、CPU606は、式(6)を用いて算出された係数kをγLUTに乗ずることでγLUTを補正する(S745)。その後、CPU606はS742へ進む。
一方、トナー帯電量の偏差ΔQ/Mが閾値α未満の場合(S735:YES)、CPU606は、S733で計測した時刻tn、S734で算出したトナー帯電量Q/Mn、計測点Nをメモリに記憶する(S736)。ここで、計測点Nは、計測開始からの計測回数であり、最初の計測であれば、N=1となる。
次に、CPU606は、計測点Nが2以上か否かを判定する(S737)。即ち、CPU606は、トナーの帯電量を2回以上検出しているか否かを判定する。計測回数Nが2未満の場合(S737:NO)、CPU606はS733へ移行し、トナー帯電量の検出を続ける。計測回数Nが2以上の場合(S737:YES)、CPU606はS738へ進む。
このとき、計測回数Nが2以上の場合、少なくとも2回のトナー帯電量Q/Mn−1、Q/Mn・・・のデータが記憶されている。CPU606は、最新の検出結果Q/Mnと最新の検出結果の1つ前の検出結果Q/Mn−1とを用いて、時間に対するトナー帯電量の予測式を求める。
図15は、第3の実施形態のトナー帯電量の検出結果と制御タイミングとの関係を表した図である。図15の時刻t4においてCPU606が予測式を算出する場合、CPU606は、図15の時刻t3、及びt4におけるトナー帯電量Q/M3、Q/M4に基づいて、トナー帯電量の予測式を算出する(S738)。予測式として式(8)が得られる。
・・・(8)
・・・(8)
CPU606は、基準トナー帯電量Q/Mrefから閾値α分シフトしたトナー帯電量Q/Mestを式(8)の変数Yに代入し、制御タイミングtxを算出する(S739)。
CPU606は、制御タイミングtxとなると階調制御を行う必要がある。そのため、CPU606は、露光位置から現像位置までの時間Tetd、画像形成条件を制御するのに要する時間Tpを考慮し、式(9)を満たすか否かを判定する(S740)。
(tx−TT)<(tn+t1) ・・・(9)
ここで、TTは、TetdとTpを足した時間である。
(tx−TT)<(tn+t1) ・・・(9)
ここで、TTは、TetdとTpを足した時間である。
式(9)を満たさない場合(S740:NO)、CPU606は制御タイミングtxとなる前に、再度トナー帯電量を検出することができると判定し、S733へ移行する。一方、(9)式を満たす場合(S740:YES)、CPU606は、トナー帯電量Q/Mestを用いて、式(6)から得られる係数kをγLUTに乗ずることでγLUTを補正する(S741)。
CPU606は、補正したγLUTをメモリに記憶し(S742)、画像信号をγLUTを用いて補正する階調制御を行う(S743)。
そして、CPU606は、画像形成工程が終了している(現像OFF)か否かを判定する(S744)。S744において現像装置104が画像データに応じた画像を現像している場合(S744:NO)、S733のトナー帯電量計測シーケンスへ移行する。
一方、S744において現像装置104が画像データに応じた画像を現像し終えている場合(S744:YES)、CPU606は、γLUTを補正する補正処理を終了する。
以上、トナー帯電量を予測して、階調制御を行う方法について説明した。しかし、図10の閾値をαより厳しい条件βに変更し、より細かく制御することで、計測位置と制御位置とが異なる場合でも、実際のトナー帯電量との誤差を小さくできる方法もある。また、本実施形態では、2つの点を用いて時間の予測を行ったが、3以上の点を用いて予測しても構わない。
本実施形態によれば、トナー帯電量の偏差が所定値よりも大きくなるタイミングを予測することで、トナー帯電量が所定値以上変動する前に、適切な画像形成条件に設定することができる。
<第4の実施形態>
第1の実施形態では、トナー帯電量計測手段としてQCM水晶センサ120を備えた帯電量計測装置108を図3に示す計測位置に1つだけ配置し、現像スリーブ111上のトナーの帯電量を検出する方法について説明した。しかし、現像スリーブ111の軸線方向でトナー帯電量が異なる場合に1つの計測位置にて検出されたトナー帯電量に基づいて画像形成条件が制御されてしまうと、感光ドラム101の軸線方向で濃度が異なる画像が形成されてしまう可能性がある。つまり、第1の実施形態のQCM水晶センサ120が現像スリーブ111の軸線方向に1つしか設置されていないので、現像スリーブ111の軸線方向におけるトナー帯電量のムラを抑制することができない。
第1の実施形態では、トナー帯電量計測手段としてQCM水晶センサ120を備えた帯電量計測装置108を図3に示す計測位置に1つだけ配置し、現像スリーブ111上のトナーの帯電量を検出する方法について説明した。しかし、現像スリーブ111の軸線方向でトナー帯電量が異なる場合に1つの計測位置にて検出されたトナー帯電量に基づいて画像形成条件が制御されてしまうと、感光ドラム101の軸線方向で濃度が異なる画像が形成されてしまう可能性がある。つまり、第1の実施形態のQCM水晶センサ120が現像スリーブ111の軸線方向に1つしか設置されていないので、現像スリーブ111の軸線方向におけるトナー帯電量のムラを抑制することができない。
そこで、第4の実施形態では、現像スリーブ111の軸線方向に、少なくとも2つの帯電量計測装置108を配置する構成とする。さらに、帯電量計測装置108により検出されたトナー帯電量に応じて検出位置毎にγLUTを設定できる構成とする。
図16は、図3の矢印A方向から見た現像装置104の要部概略図である。図16において、例えば現像スリーブ111の軸線方向に5つの帯電量計測装置108が配置されている。帯電量計測装置108はそれぞれ独立に駆動する。帯電量計測装置108の位置に従って、図16の(a)〜(e)に示すように、予めエリア(領域)分けを行う。CPU606は、このエリア毎にγLUTを設定できる。基準γLUTは第1の実施形態と同様に予め記憶されている。なお、基準γLUTは全てのエリアで共通とする。また、図9に示す基準トナー帯電量計測処理はエリア毎に行う。γLUTの補正処理は、エリア毎に独立に実施される。
本実施形態によれば、現像スリーブ111の軸線方向に帯電量計測装置108を少なくとも2つ配置し、各位置において階調制御を行う。これにより、現像スリーブ111の軸線方向のトナー帯電量に変動が生じた場合であっても、現像スリーブ111の軸線方向における濃度ムラを抑制する画像形成条件を設定することができる。
<第の5実施形態>
第4の実施形態では、複数の帯電量計測装置108が同じ基準γLUTを保持する構成であった。そのため、例えば、現像スリーブ111と感光ドラム101の間の距離が、現像スリーブ111の軸線方向で変動した場合、トナー帯電量Q/Mの変動に応じた階調制御を行っても、出力画像濃度は不安定になってしまう可能性があった。
第4の実施形態では、複数の帯電量計測装置108が同じ基準γLUTを保持する構成であった。そのため、例えば、現像スリーブ111と感光ドラム101の間の距離が、現像スリーブ111の軸線方向で変動した場合、トナー帯電量Q/Mの変動に応じた階調制御を行っても、出力画像濃度は不安定になってしまう可能性があった。
そこで、第5の実施形態では、複数の帯電量計測装置108により帯電量が検出された現像スリーブ111上のエリア毎のトナーを用いて感光ドラム101上にパッチ画像が形成され、光学センサ607がパッチ画像の濃度を検知する構成とする。光学センサ607はエリア毎に形成されるパッチ画像(測定用画像)の濃度を検知する濃度検知手段として、各エリアに1つずつ配置される。そして、帯電量計測装置108により検出されるトナー帯電量Q/Mと、光学センサ607により検知されるパッチ画像の濃度とに基づいて、トナー帯電量Q/Mの変動以外の原因による画像濃度の変動を抑制するために、エリア毎に基準γLUTを作成する。
図17は、第5の実施形態に係るγLUT作成シーケンスのフローチャートである。なお、第1の実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。
まず、画像形成装置10の電源がONされると、CPU606は、トナーの帯電量を上昇させるために現像装置104内の現像スリーブ111と撹拌スクリュー118との回転駆動を開始する(S751)。
次に、CPU606は、パッチ画像を形成させる(S752)と共に、現像装置104がパッチ画像を現像している間、トナー帯電量計測シーケンス(図7)を開始する(S753)。
CPU606は、トナー帯電量計測シーケンスを実施してトナー電荷量Qとトナー質量Mとを算出すると共に、トナー帯電量計測シーケンスを実施した時刻tnを計測する(S754)。そして、CPU606は、トナー電荷量Qとトナー質量Mとからトナー帯電量Q/Mを検出し(S755)、この値をメモリに保持する(S756)。この時、感光ドラム101上のパッチ画像の濃度を、光学センサ607を用いて計測する。光学センサ607は、反射型光学センサを用いる。ただし、パッチ画像の濃度を検知するデバイスは、画像濃度が検知できれば、このセンサに限ったものではない。
続いて、CPU606は、複数の帯電量計測装置108で計測されたトナー帯電量Q/M間の差分(Q/M差分値)を算出し、各Q/M差分値が閾値σより小さいか否かを判定する(S757)。閾値σは、例えばσ=1に設定する。Q/M差分値の少なくとも1つが閾値σ以上である場合(S757:NO)、γLUT作成シーケンスを終了する。一方、Q/M差分値のいずれも閾値σより小さい場合(S757:YES)、CPU606はS758に進む。
S758において、CPU606は複数の光学センサ607で計測されたパッチ画像の濃度値に基づき、パッチ画像の濃度の差分(濃度差分値)を算出し、各濃度差分値が閾値ψより大きいか否かを判定する。閾値ψは、例えばψ=0.1に設定する。濃度差分値がいずれも閾値ψ以下である場合(S758:NO)、γLUT作成シーケンスを終了する。一方、濃度差分値の少なくとも1つが閾値ψより大きい場合(S758:YES)、CPU606はS759へ進む。
S759において、CPU606は、各帯電量計測装置108により検出されたトナー帯電量Q/Mがほぼ変化していないにも拘わらず、パッチ画像の濃度を検知した結果が変動しているので、トナー帯電量Q/M以外の要因により濃度が変動していると判定する。そこで、CPU606は、エリア毎に基準γLUTを設定する(S759)。
その後、CPU606は、エリア毎に設定されたγLUTをメモリに保持し(S760)、γLUT作成シーケンスを終了する。
[第5の実施形態の効果]
トナー帯電量以外の要因で画像濃度が変動した場合であっても、画像濃度を安定して出力するためのLUTが現像剤担持体の軸線方向に分割させたエリア毎に設定されるので、画像濃度の変動を抑制することができる。
トナー帯電量以外の要因で画像濃度が変動した場合であっても、画像濃度を安定して出力するためのLUTが現像剤担持体の軸線方向に分割させたエリア毎に設定されるので、画像濃度の変動を抑制することができる。
Claims (10)
- 回転する感光体と、
前記感光体を露光することで前記感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、
トナーを担持して回転する現像剤担持体を備え、前記現像剤担持体に担持されたトナーを用いて、前記感光体上の静電潜像を現像する現像手段と、
前記現像剤担持体上のトナーを静電的に吸着する吸着部を備え、前記吸着部に吸着させたトナーの帯電量を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記帯電量に基づいて前記露光手段が前記感光体を露光するための画像形成条件を制御する制御手段と、を有し、
前記吸着部が前記現像剤担持体上のトナーを吸着する検出位置から前記現像剤担持体上のトナーによって前記感光体上の前記静電潜像が現像される現像位置まで前記現像剤担持体が回転するまでに要する時間Tqcmと、前記露光手段が前記感光体を露光する露光位置から前記現像位置まで前記感光体が回転するまでに要する時間Tetdと、前記制御手段が前記検出手段により検出された前記帯電量に基づいて前記画像形成条件を制御するまでに要する時間Tpとした場合、
Tqcm≧Tetd+Tp
を満たすように前記吸着部が配置されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記帯電量と所望の濃度の画像を形成するためのトナーの帯電量の目標値とに基づいて、前記画像形成条件を制御するタイミングを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記帯電量と所望の濃度の画像を形成するためのトナーの帯電量の目標値との差が閾値よりも大きくなると、前記画像形成条件を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記検出手段により繰り返し検出された前記帯電量を記憶する記憶手段を更に有し、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された複数の検出結果に基づいて前記画像形成条件を制御するタイミングを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記記憶手段に記憶された前記複数の検出結果に基づいて、前記帯電量が所望の濃度の画像を形成するためのトナーの帯電量の目標値との差が閾値よりも大きくなるタイミングを予測する予測手段を更に有し、
前記制御手段は、前記予測手段により予測される前記タイミングとなると、前記画像形成条件を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記検出手段は、前記現像剤担持体の軸線方向において異なる領域からトナーを吸着する複数の吸着部を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記複数の吸着部の夫々にて吸着させたトナーの帯電量に基づいて前記画像形成条件を制御することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記現像剤担持体の軸線方向における前記異なる領域に担持されるトナーを用いて前記感光体上に形成される測定用画像の濃度を検知するための濃度検知手段を更に有し、
前記制御手段は、前記濃度検知手段の検知結果と前記複数の吸着部の夫々にて吸着させたトナーの帯電量とに基づいて、前記画像形成条件を制御することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。 - 前記吸着部は、電圧を印加すると振動する水晶片と、前記水晶片の第1面に設けられた第1の電極と、前記水晶片の前記第1面と反対側の第2面に設けられた第2の電力と、前記第1の電極と前記第2の電極とに電圧を印加させて前記水晶片が振動するときの共振周波数を計測する第1の計測部と、前記第1の電極に吸着させたトナーの電荷量を計測する第2の計測部とを備え、
前記検出手段は、前記第1の電極にトナーを吸着させる前に前記第1の計測部により計測された共振周波数、及び、前記第2の計測部により計測された電荷量と、前記第1の電極にトナーを吸着させた状態で前記第1の計測部により計測された共振周波数、及び、前記第2の計測部により計測された電荷量とに基づいて、前記吸着部に吸着させたトナーの帯電量を検出することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成条件とは、前記感光体を露光するために前記露光手段から照射されるレーザ光が明滅するタイミングであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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