JP2014213356A - ベンダー及びワークの取出し方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプ等のワークの曲げ加工時間を大幅に短縮し、加工後のワークの取出しを容易にする。【解決手段】主金型3の周囲に旋回金型4A,4Bを2個併設し、この旋回金型を駆動伝達機構を介して主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行うことにより、曲げ加工を行っている時間を従来の1/2に短縮し、曲げ加工効率を飛躍的に向上させるようにする。また脱型時は切除部6を設けて特殊形状とした主金型を後退移動させることにより、ワークのR面部との間に空間を形成し、更にワークを回動させてその直線部を主金型の切除部に対応させることでフリーとし、ワークの取出しを容易にする。【選択図】図1

Description

本発明は、パイプ、棒状物、平板等を優れた加工効率で所定の曲率に曲げ加工することができ、また加工後のワークの取り出しも容易なベンダーに関するものである。
パイプや棒状物を所定の曲率に曲げ加工するベンダーは、主動式及び油圧式を含めて公知である。特許文献1及び2は、先行するベンダーの技術を示すものである。特許文献1の技術は、駆動装置により回動する回動軸にパイプの曲げ部の曲率に合わせた円弧部を有する主金型(主駒)を一体回動可能かつ着脱可能に設けている。また、主金型の回動方向前方側に対向配置され、且つ主金型とパイプを挟んで一体に回動するパイプ押え金具を主金型に着脱可能に設けている。更に、主金型の回動方向後方側において、プーリー状の補助金型(補助駒)を支持軸に回動可能かつ着脱可能に対向配置している。
この特許文献1の技術では、主金型とパイプ押さえ金具との間にパイプを支持し、主金型及びこれに取り付けられたパイプ押え金具とを一体的に回動させて曲げ加工を行っている。このとき、主金型とパイプを挟んで主金型の回動方向後方側に対向配置された補助金型とによってパイプの回動が規制される。これにより、パイプは、主金型の回動に伴って主金型とパイプ押さえ金具とに挟持されて、回動方向へ移動するようになり、主金型の円弧部に沿って所定の曲率に曲げられる。
特許文献2に示す技術では、装置本体に回転可能に設けられた主金型(曲げ型)と、該主金型に連結された締付型と、前記主金型の接線位置に配置されてパイプをクランプする補助金型(圧力型)とを備えている。この特許文献2の技術においても、前記特許文献1の技術と同様に、パイプ曲げ加工時に、パイプを主金型と締付型との間で挟持し、このパイプ挟持状態で主金型と締付型を一体的に回転させている。これにより、主金型の曲げ半径に沿う曲率にてパイプは曲げ加工される。
特開平08−150419号公報 特開平11−156444号公報
ところが、前記特許文献1及び2に示す技術では、いずれも、主金型と主金型に固定されたパイプ押え金具又は締付型との間にパイプを挟持した状態で、これらの主金型とパイプ押え金具又は締付型とを一体的に回動させている。そして、これによりパイプを所定の曲率に曲げ加工している。そのため、パイプをU字状に曲げ加工する場合においては、主金型とパイプ押え金具又は締付型とを、180度回転させる必要があり、その回転に要する時間が長く、連続して加工処理するようなときには全体の加工効率が悪くなるという問題があった。
また前記特許文献1及び2の技術では、パイプを曲げ加工した後に、これを取り出す場合は、パイプが主金型及びパイプ押え金具又は締付型の湾曲溝内に緊密に圧接されて密着しているため、取り出すのは容易ではない。加工後のパイプに振動を与えながらこれらの金型から抜き出しており、熟練と手間を要していた。
本発明は、従来の前記問題点に鑑みてこれを改良除去したものであって、主金型の周囲に旋回金型を2個併設し、旋回金型を主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行うことにより、曲げ加工を行っている時間を従来の1/2に短縮し、曲げ加工効率を飛躍的に向上させるようにし、また脱型時は形状を特定した主金型を移動させることにより、ワークの取出しを容易にすることのできるベンダー及びワークの取出し方法を提供せんとするものである。
前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、ワークの端面形状に対応する外周端面を備えた主金型と、該主金型の外周側にワークを介して対向配置され、ワークの端面形状に対応する当接面を備えた二個の旋回金型と、該旋回金型を主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行う駆動伝達機構とで構成したことを特徴とするベンダーである。
請求項2の手段は、前記駆動伝達機構が、駆動源であるモーターと、二つの減速大ギヤと、主金型の固定ギヤと、該固定ギヤに噛合する二個の旋回金型に連結された遊星ギヤと、前記二つの減速大ギヤと二個の遊星ギヤとをそれぞれ連結する二本の自在継手とで構成されていることを特徴としている。
請求項3の手段は、主金型がワークの加工開始位置に対して接近又は離隔できるように直線状に移動できるスライド機構を備えていることを特徴としている。
請求項4の手段は、主金型のスライド機構は、クランプ機構を有していることを特徴としている。
請求項5の手段は、主金型のワークの曲げ加工を行う領域とは反対側の領域において、切除部が設けられていることを特徴としている。
また前記課題を解決するために本発明が採用した請求項6の手段は、ワークの端面形状に対応する外周端面を備えた主金型と、該主金型の外周側にワークを介して対向配置され、ワークの端面形状に対応する当接面を備えた二個の旋回金型と、該旋回金型を主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行う駆動伝達機構とより成るベンダーにおいて、ワークの曲げ加工後に主金型をワークの湾曲部から離隔するように後退移動させると共に、二個の旋回金型を加工開始位置へ復帰させ、この状態でワークを所定角度回転させてワークの一方側が主金型の切除部に位置してフリーになるようにし、その状態でワークを抜き取るようにしたことを特徴としている。
本発明の請求項1の発明にあっては、加工時は主金型を固定とし、これにワークを介して対向配置される二個の旋回金型を、主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行わせている。これであれば、従来の主金型自体が回動してワークの曲げ加工を行う場合に比較して、金型の動きが1/2となり、2倍の加工効率が得られる。
旋回金型の旋回による曲げ加工動作は、請求項2の発明により達成される。この発明では一つの駆動モーターで二つの旋回金型をそれぞれ逆方向へ旋回動作させることができ、装置全体の駆動機構もシンプルである。
請求項3の発明にあっては、主金型がワークの加工開始位置に対して接近又は離隔できるように直線状に移動できるスライド機構を備えている。これにより、ワークの大きさに対応することができ、また脱型時にワークの取出しを容易にすることができる。
また請求項4の発明では、前記スライド機構にクランプ機構を装備させている。これにより、クランプ時は主金型の位置決めを正確に行い、またアンクランプ時は主金型を後退動作させてワークとの間に空間を形成することが可能である。
請求項5の発明にあっては、主金型のワークの曲げ加工を行う領域とは反対側の領域において、切除部を設けている。この切除部を設けた主金型の特殊形状と、前記スライド機構とにより、ワークの加工後の取り出しを容易にすることが可能である。このことについては、次の請求項6の方法の発明でより明らかとなる。
請求項6は、ワークの取出し方法についての発明である。ワークの曲げ加工後に主金型をワークの湾曲部から離隔するように後退移動させる。これにより、U字状に成形されたワークの曲げ加工を行ったR面部と、主金型との間に所定の空間が形成される。そして、二個の旋回金型を加工開始位置へ復帰させる。この状態では、U字状のワークはR面部から連続する直線部が、主金型の対向する周端面に接合しているだけである。然る後は、ワークを90度回転させてワークの一方側が主金型の切除部に位置してフリーになるようにし、その状態でワークを抜き取るようにすれば、容易にワークを取り出すことができる。
本発明の一実施の形態に係るベンダーの平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの正面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの右側面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの下部駆動機構部を示す背面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの下部駆動機構部を示す右側面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの駆動側ギヤ機構部を示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの金型側ギヤ機構部を示す正面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの金型側ギヤ機構部を示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーのクランプ機構部を示すものであり、図(A)はクランプ時の金型部の左側面図、図(B)はアンクランプ時のクランプ機構の左側面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの加工工程を示すものであり、図(A)は加工前の金型とワークの関係を示す概略平面図、図(B)は加工終了時の金型とワークの関係を示す概略平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの脱型工程を示すものであり、図(A)は主金型をスライドさせた状態を示す金型とワークの概略平面図、図(B)はワークを取り出す状態を示す金型とワークの概略平面図である。 本発明の一実施の形態に係るパイプのワークを示すものであり、図(A)は曲げ加工後の平面図、図(B)は曲げ加工後の端面図である。 本発明の一実施の形態に係る平板のワークを示すものであり、図(A)は曲げ加工後の平面図、図(B)は曲げ加工後の端面図である。
以下に、本発明の構成を、図面に示す一実施の形態に係るベンダーに基づいて説明すると次の通りである。図1〜図3は、ベンダー1の金型部分を示すものであり、図1は平面図、図2は正面図、図3は右側面図である。同図に示す如く、ベンダー1は、枠組み形成された箱状ケーシング2の上面に、主金型3と二つの旋回金型4A及び4Bとを有している。
主金型3は、円盤状の外周端面がワークの形状に対応しており、ワークが図12に示すパイプPの場合は、パイプPの外周面曲率と同じ曲率の湾曲部5が形成される。またワークが図13に示す平板Hの場合は、主金型3の外周端面は平坦面に形成される(図示せず)。ところで、主金型3のパイプPがセットされる位置とは反対側の外周面には、その一部が直線状に切除された切除部6が形成されており、主金型3を平面視すると弦部分を有している。
また主金型3は、ケーシング2の上面に固定されたスライドベース7にダボテイルを介してスライド自在に嵌合装着されたスライダー8に固定されている。スライダー8はその後端側がリンク機構9を介してクランプ機構10に連結されている。クランプ機構10はL字状のクランプアーム11の一端側がクランプ固定台12に回動自在に枢支されており、他端側にはクランプレバー13が取り付けられている。クランプレバー13は、図9の図(A)に示すクランプ時の状態から同図の図(B)に示すアンクランプ時の状態まで回動させることができる。これにより、前記スライダー8は、前進位置と後退位置との間を往復移動することが可能である。
旋回金型4A,4Bは、それぞれ全体形状が直方体であり、主金型3の外周側にワークであるパイプPを介して対向配置され、主金型3と対向する面にパイプPの外周面に当接する湾曲溝17が設けられている。また旋回金型4A,4Bは、前記主金型3のスライダー8と平行に配設されたスライダー20A,20B上に固定されている。そして、このスライダー20A,20Bとダボテイルを介して嵌合するスライドベース19A,19Bは、旋回軸18A,18Bに連結固定されている。ケーシング2の上面には、図1に示すように、旋回軸18A,18Bの旋回動作を案内する円弧状のガイド孔21A,21Bが主金型3の中心軸22と同心状に形成されている。更に、前記スライドベース19A,19Bに対するスライダー20A,20Bの位置関係を螺子杆23A,23Bで調節することにより、ワークの大きさに対応できるように構成されている。
また旋回金型4A,4Bは、図1及び図10の図(A)に示す加工開始前の基準位置においては、主金型3の頂点の接線方向に直線状になるように配置されている。これにより、旋回金型4Aと4Bとが接合する端面は、前記主金型3の頂点の法線上に位置している。
ケーシング2内の金型設置面の下方には、図7及び図8に示すように、ギヤボックスGが設けられており、その中央には、主金型3の加工位置における軸22(図1参照)と同心状に配設された固定ギヤ24が取り付けられている。そして、固定ギヤ24の周囲には、遊星ギヤ25A,25Bが配設され、当該固定ギヤ24と噛合している。遊星ギヤ25A,25Bは、前記旋回金型4A,4Bのスライドベース19A,19Bに連結固定された旋回軸18A,18Bに取り付けられている。なお、この旋回軸18A,18Bは、固定ギヤ24の中心軸33を中心にして回動する旋回アーム34及び35に嵌合装着されており、中心軸33からの距離が常に一定となるようになされている。
ケーシング2内のギヤボックスG下方空間には、図4〜図6に示す駆動伝達機構が配置されている。駆動伝達機構は、駆動源である一つのモーター26を有し、このモーター26は下向きに取り付けられている。モーター26の出力軸27には、駆動ギヤ28が取り付けられており、ピニオンギヤ29を介して二つの減速大ギヤ30A,30Bのうちの一つの減速大ギヤ30Bに噛合している。他方の減速大ギヤ30Aは、前記減速大ギヤ30Bに噛合している。従って、モーター26の駆動力は、駆動ギヤ28、ピニオンギヤ28、減速大ギヤ30B、減速大ギヤ30Aの順で伝達されるようになっている。なお、減速大ギヤ30A,30Bは同一の大きさを有している。そのため、これらの減速大ギヤ30A,30Bは、相互に同一の回転速度で逆方向へ回転するようになる。
また減速大ギヤ30A,30Bの回転軸31A,31Bには、両端側にユニバーサルジョイント部が形成された自在継手32A,32Bの一端側がそれぞれ連結されている。自在継手32A,32Bの他端側は、ケーシング上部に設けられたギヤボックスG内の遊星ギヤ25A,25Bの旋回軸18A,18Bにそれぞれ連結されている。従って、減速大ギヤ30A,30Bに伝達された駆動モーター26の駆動力は、自在継手32A,32Bを介して二つの遊星ギヤ25A,25Bに伝達される。この二つの遊星ギヤ25A,25Bも同一の大きさを有しており、相互に同一の回転速度で逆方向へ回転するように設定されている。
次に、このように構成されたベンダー1による曲げ加工方法を説明する。この場合、ワークは図12に示すパイプPである。先ず、直線状のパイプPを金型にセットする。これは、図10の図(A)に示すように、旋回金型4A,4Bが主金型3の頂点における接線方向で直線状になるように位置させた状態で、主金型3との間の湾曲面5及び17で形成される空間に挿し込んで行う。この場合に、U字状に加工された後のパイプPのR面部の頂点となる部分(R面部の中心となる部分)を、主金型3の頂点に合わせるだけで位置決めを行うことができ、加工前の直線状のパイプPのセッティングが極めて容易である。
なお、パイプPのセッティングに際しては、図9の図(B)に示すように、予め主金型3を後退させておき、旋回金型4A,4Bとの間にパイプPの外径よりも大きな空間を形成しておけばパイプPのセットは容易である。パイプPを挿し込んだ後は、クランクレバー13を図9の図(A)に示す直立状態に回動操作する。これにより、クランプアーム11及びリンク機構10を介してスライダー8が前進移動し、主金型3は旋回金型4A,4B及びパイプPの方へ近づくように前進し、加工開始前の基準位置に位置することができる。図9の図(A)に示す、クランプ時の状態において、主金型3の中心軸22とギヤボックスG内の固定ギヤ24の中心軸33とはその中心が一致するようになる。
このようにしてパイプPの主金型3及び旋回金型4A,4Bへのセットが完了した後は、駆動モーター26を駆動させて、パイプPの曲げ加工を開始する。駆動モーター26の駆動力は、駆動ギヤ28、ピニオンギヤ28、減速大ギヤ30B、減速大ギヤ30Aの順で伝達される。そして、更に、駆動力は、これらの減速大ギヤ30A,30Bの回転軸31A,31Bに連結された自在継手32A,32Bを介して二つの遊星ギヤ25A,25Bに伝達される。減速大ギヤ30Aと30Bは、前述した如く、同一の大きさで相互に直接噛合しているので、両者の回転方向は図6の矢符に示すうように逆方向に同一速度で回転する。従って、二つの遊星ギヤ25A,25Bも図8の矢符に示すように、相互に逆方向へ回転する。
ところで、遊星ギヤ25A,25Bは、固定ギヤ24に噛合している。そのため、遊星ギヤ25A,25Bの回転は固定ギヤ24の周囲を自ら回動するようになる。遊星ギヤ25A,25Bの中心である旋回軸18A,18Bの回動軌跡は、図1及び図8において、符号X及びYで示される。従って、前記旋回軸18A,18Bに取り付けられたスライドベース19A,19B及びスライダー20A,20B並びに旋回金型4A,4Bが一体的に前記回動軌跡X,Yに沿って旋回動作をするようになる。つまり、旋回金型4A,4Bは、図10の図(B)に示すように、主金型3の周囲を両側面部までそれぞれ90度ずつ移動し、この移動に伴ってワークのパイプPを主金型3の外周端面に形成された湾曲溝5の半径寸法と同じ曲率に曲げ加工を行い、R面部を形成する。
このように旋回金型4A,4Bが図10の図(A)から図(B)の状態に90度ずつ旋回動作することで、直線状のパイプPに曲げ加工を加えてU字状のパイプを成形しており、従来の場合に比較して曲げ加工を行うために移動する旋回金型等の回動動作は1/2で済むことになる。そのため、加工効率は2倍のものが得られる。
然る後は、各金型からU字状に曲げ加工されたパイプPを取り出す脱型工程を行う。脱型工程は、先ず、駆動モーター26を逆回転させて、旋回金型4A,4Bを図10の図(A)に示す加工開始前の基準位置へ復帰させる。次に、クランプ機構10のクランプレバー13を、図9の図(A)に示す直立状態から同図の図(B)に示す倒伏状態へ回動動作させ、L型アーム11及びリンク機構10を介してスライダー8及び主金型3を同図の左方向へ移動させる。図1及び図11の図(A)においては、上側へ後退動作さる。これにより、当該金型3とU字状に曲げ加工されたパイプPのR面部との間に空間Kが形成される。
そして、図11の図(B)に示すように、U字状に曲げ加工されたパイプPを90度回転させる。これにより、U字状パイプPの直線部Sが主金型3の切除部6に対向して位置するようになり、直線部Sは主金型3の湾曲溝5との密着による拘束が解放されてフリーとなる。この状態で同図の矢符に示す如く、主金型3及び旋回金型4A,4Bから抜き取ればよい。
このように、本実施の形態では、脱型に際し、主金型3を後退移動させてU字状パイプPとの間に空間Kを形成し、またU字状パイプPの直線部Sを主金型3の切除部6に対向位置させている。そのため、U字状パイプPは、直線部Sの一部が主金型3の頂点において単に線接触するだけであり、また旋回金型4A,4Bとは直線部Sが接合しているのみであり、R面部が主金型3の湾曲溝5に密着していないので、抵抗なく僅かの力で容易に抜き取ることが可能である。
以上がパイプPをU字状に曲げ加工する工程の1サイクルである。然る後は、以上の動作を繰り返してパイプPの曲げ加工を繰り返せばよい。なお、パイプPの径が変わる場合は、主金型3の半径及び湾曲部5の曲率を変更し、また旋回金型4A,4Bの湾曲部17の曲率を変更すると共に、螺子杆23A,23Bを調節して主金型3との間の距離を変更するようにすればよい。またパイプPの曲げ角度の設定は、旋回金型4A,4Bの旋回角度を設定することで任意に変更することが可能である。
ところで、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例えば、ワークは、パイプPの場合を説明したが、棒状物であってもよく、また平板Hであってもよい。
1…ベンダー
2…ケーシング
3…主金型
4A,4B…旋回金型
5…湾曲溝
6…主金型の切除部
7…主金型のスライドベース
8…主金型のスライダー
9…リンク機構
10…クランプ機構
11…クランプアーム
12…クランプ固定台
13…クランプレバー
18A,18B…旋回軸
24…固定ギヤ
25A,25B…旋回軸ギヤ
26…駆動モーター
28…駆動ギヤ
29…ピニオンギヤ
30A,30B…減速大ギヤ
32A,32B…自在継手


Claims (6)

  1. ワークの端面形状に対応する外周端面を備えた主金型と、該主金型の外周側にワークを介して対向配置され、ワークの端面形状に対応する当接面を備えた二個の旋回金型と、該旋回金型を主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行う駆動伝達機構とで構成したことを特徴とするベンダー。
  2. 前記駆動伝達機構は、駆動源であるモーターと、二つの減速大ギヤと、主金型の固定ギヤと、該固定ギヤに噛合する二個の旋回金型に連結された遊星ギヤと、前記二つの減速大ギヤと二個の遊星ギヤとをそれぞれ連結する二本の自在継手とで構成されている請求項1に記載のベンダー。
  3. 主金型がワークの加工開始位置に対して接近又は離隔できるように直線状に移動できるスライド機構を備えている請求項1又は2に記載のベンダー。
  4. 主金型のスライド機構は、クランプ機構を有している請求項1乃至3のいずれかに記載のベンダー。
  5. 主金型のワークの曲げ加工を行う領域とは反対側の領域において、切除部が設けられている請求項1乃至4のいずれかに記載のベンダー。
  6. ワークの端面形状に対応する外周端面を備えた主金型と、該主金型の外周側にワークを介して対向配置され、ワークの端面形状に対応する当接面を備えた二個の旋回金型と、該旋回金型を主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行う駆動伝達機構とより成るベンダーにおいて、ワークの曲げ加工後に主金型をワークの湾曲部から離隔するように後退移動させると共に、二個の旋回金型を加工開始位置へ復帰させ、この状態でワークを所定角度回転させてワークの一方側が主金型の切除部に位置してフリーになるようにし、その状態でワークを抜き取るようにしたことを特徴とするワークの取出し方法。
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