JP6055898B1 - 歪発生防止機能付き小型ベンダー - Google Patents

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Abstract

【課題】曲げ加工部分に皺やクラック、扁平等の歪が発生するのを防止する。【解決手段】主金型3の周囲に配置した2個の旋回金型4Aが、ある角度回動した状態で、ワークの外側面に接合し得る整形金型40を設ける。曲げ加工に際し、二個の旋回金型が逆方向へそれぞれ所定角度ずつ移動した時点でワークの正面側に形成される旋回金型どうしの間のオープンスペースに、整形金型を主金型に対して接近動作させ、整形金型の前端面をワークの外周面に当接させる。そして、ワークの曲げ部分を主金型と成形金型とで拘束しながら曲げ加工することで、曲げ加工部分に皺やクラック、扁平等の歪が発生するのを防止することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、パイプ、棒状物、平板等を優れた加工効率で所定の曲率に曲げ加工することができ、その際、曲げ加工部に皺やクラック、変形(扁平化)等の歪が発生するのを防止し、また全体の高さを低くすることのできる小型のベンダーに関するものである。
従来のパイプや棒状物を所定の曲率に曲げ加工するベンダーは、特許文献1及び2に示すように、主金型と主金型に固定されたパイプ押え金具との間にパイプを挟持した状態で、これらの主金型とパイプ押え金具とを一体的に回動させて曲げ加工を行っている。例えば、180度の曲げ加工を行って直線状のパイプをU字状にする場合は、連続して180度の曲げ加工を行う場合と、一旦、90度に曲げ加工した後、セットし直して更に90度の曲げ加工を行い、二回の曲げ加工で180度にしてU字状に加工する場合とがあった。
いずれにしても、パイプをU字状に曲げ加工する場合においては、主金型とパイプ押え金具とを、180度回転させる必要があり、その回転に要する時間が長くなる事、また90度ずつ2回の曲げ加工を行う場合は2倍の加工工程を要し、多数のパイプを連続して曲げ加工処理するようなときには全体の加工効率が悪くなるという問題があった。
このような従来技術の問題点を解決すべく、本出願人は、特許文献3で示す技術を開発済みである。この特許文献3の技術は、ワークの端面形状に対応する外周端面を備えた主金型と、この主金型の外周側にワークを介して対向配置され、ワークの端面形状に対応する当接面を備えた二個の旋回金型と、この旋回金型を主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行う駆動伝達機構とからなるベンダーである。
特許文献3の技術にあっては、加工時は主金型を固定とし、これにワークを介して対向配置される二個の旋回金型を、主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行わせている。これであれば、従来の主金型自体が回動してワークの曲げ加工を行う場合に比較して、金型の動きが1/2となり、2倍の加工効率が得られる。
而して、この特許文献3の技術にあっては、前記二個の旋回金型を逆方向へ旋回させる駆動手段として、二本の自在継手を利用した駆動伝達機構を設けている。この駆動伝達機構は、駆動源である一つのモーターと、二つの減速大ギヤと、主金型の固定ギヤと、該固定ギヤに噛合する二個の旋回金型に連結された遊星ギヤと、前記二つの減速大ギヤと二個の遊星ギヤとをそれぞれ連結する二本の自在継手とで構成されている。
特開平08−150419号公報 特開平11−156444号公報 特開2014−213356号公報
ところが、前記引用文献1〜3の技術にあっては、いずれの場合もワーク(パイプ)の曲げを行う部分から少し離れた位置において、ワークを主金型及び旋回金型(押え金型)等で挟持して曲げ加工を行っている。この加工状態において、ワークの曲げが進行する部分では、ワークの内側に位置する部分が主金型によって拘束されているだけであり、外側の半分は解放された状態にある。そのため、曲げが進行するに連れて、解放状態にあるワークの外側の部分に皺やクラックが発生したり、ワークが楕円形状に扁平化する等の歪が発生し、不良品となることがあった。この歪は、ワークの材質、肉厚、曲げの曲率半径等により、発生する度合が異なっている。
また、引用文献3の技術にあっては、駆動源である一つの固定されたモーターと、主金型の周囲を相互に逆方向へ移動する二つの旋回金型との間の駆動伝達手段として、二つの自在継手を利用している。この自在継手方式では、旋回金型の旋回動作をスムーズにするために、自在継手の長さが長く成らざるを得なかった。そのため、装置全体の高さが高くなり、小型のベンダーが出来ないという問題があった。
本発明は、従来の前記問題点に鑑みてこれを改良除去したものであって、主金型の周囲に配置した2個の旋回金型が、ある角度回動した状態で、ワークの外側面に接合し得る整形金型を設け、また自在継手に代えてギヤボックスを利用した駆動伝達機構とすることで、高さを低くした小型のベンダーを提供せんとするものである。
前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、ワークの端面形状に対応する外周端面を備えた円盤状の主金型と、該主金型の外周側にワークを介して対向配置され、ワークの端面形状に対応する当接面を備えた二個の旋回金型と、前記主金型の周囲に部分的に設けられた旋回金型の円弧状ガイド孔と、主金型及び基準位置の二個の旋回金型の手前側に配置され、主金型に対して前進後退する移動機構を備えた整形金型と、前記旋回金型と駆動源のモータとの間を連結する駆動伝達機構とを備えてなり、前記二個の旋回金型は、加工開始前の前記基準位置が、前記主金型の頂点の接線方向に直線上に、かつ、二個の旋回金型が接合する端面が前記主金型の頂点の法線上に位置しており、加工開始に伴って前記主金型の周囲を両側面部まで旋回移動させてワークの曲げ加工を行う一方、前記整形金型は、前記曲げ加工の途中で前記旋回金型どうしの間に形成されるオープンスペースを利用して、前記主金型に向けて前進してワークの端面を拘束するように構成されていることを特徴とする歪防止機能付き小型のベンダーである。
請求項2の手段は、前記駆動伝達機構は、駆動源であるモーターと、二つの減速大ギヤと、主金型の固定ギヤと、該固定ギヤに噛合する二個の旋回金型に連結された遊星ギヤと、前記二つの減速大ギヤと二個の遊星ギヤとをそれぞれ連結する上下二段の二組のギヤボックスと、各ギヤボックス内に組み込まれて噛合する入力ギヤ及び出力ギヤとより成り、下段のギヤボックスの入力ギヤ軸は前記減速大ギヤの軸と同軸であり、下段のギヤボックスの出力ギヤ軸は上段のギヤボックスの入力ギヤ軸と同軸であり、上段のギヤボックスの出力ギヤ軸は前記遊星ギヤ軸と同軸であることを特徴とする請求項1に記載の歪防止機能付き小型のベンダーである。
本発明の請求項1の発明にあっては、加工時は主金型を固定とし、これにワークを介して対向配置される二個の旋回金型を、主金型の周囲でそれぞれ逆方向へ回動させてワークの曲げ加工を行っている。これであれば、従来の主金型自体が回動してワークの曲げ加工を行う場合に比較して、金型の動きが1/2となり、2倍の加工効率が得られる。
曲げ加工に際しては、二個の旋回金型が逆方向へそれぞれ所定角度ずつ移動した時点でワークの正面側にあって、旋回金型どうしの間にオープンスペースが形成される。このオープンスペースを利用して整形金型を主金型に対して接近動作させ、整形金型の前端面をワークの外周面に当接させる。これにより、ワークの曲げ部分を主金型と成形金型とで拘束する。
以後はこの状態で二個の旋回金型を旋回動作させてワークの曲げ加工を目的とする角度まで行う。このようにワークの曲げが進行している部分で主金型と整形金型とでワークを拘束保持することで、該部分に皺やクラック、扁平等の歪が発生するのを防止することができる。
請求項2の発明にあっては、二つの旋回金型を主金型の周囲で互いに逆方向へ旋回させる手段として、駆動源であるモーターに連結された二つの減速大ギヤと、主金型の固定ギヤに噛合する二個の旋回金型に連結された遊星ギヤとの間を、上下二段の二組のギヤボックスで連結している。
各ギヤボックス内には入力ギヤと出力ギヤが組み込まれており、下段のギヤボックスの入力ギヤ軸は前記減速大ギヤの軸と同軸であり、下段のギヤボックスの出力ギヤ軸は上段のギヤボックスの入力ギヤ軸と同軸であり、上段のギヤボックスの出力ギヤ軸は前記遊星ギヤ軸と同軸である。
このように上下二段のギヤボックスを介して駆動源側と、二個の旋回金型側とを連結することにより、駆動機構を水平展開することができ、装置全体の高さを著しく低減することができる。本出願人の先願にかかる発明では、自在継手を利用しているため、垂直展開をしなければならず、必然的に装置全体の高さが高くなっていた。
本発明の一実施の形態に係るベンダーの平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの正面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの左側面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの主金型と、二個の旋回金型と、整形金型の位置関係を示す拡大平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの主金型と、旋回金型と、整形金型の位置関係を示す右側面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの駆動伝達機構の全体を示す側板を取り外した状態の正面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの駆動伝達機構の全体を示す側板を取り外した状態の左側面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの金型側ギヤ機構部を示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの減速ギヤ部分を示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーのクランプ機構を示すものであり、図(A)はクランプ時の金型の左側面図、図(B)はアンクランプ時のクランプ機構の左側面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの加工工程を示すものであり、図(A)は加工前の金型とワークの関係を示す概略平面図、図(B)は加工途中及び加工終了時の金型とワークの関係を示す概略平面図である。 本発明の一実施の形態に係るベンダーの脱型工程を示すものであり、図(A)は主金型をスライドさせた状態を示す金型とワークの概略平面図、図(B)はワークを取り出す状態を示す金型とワークの概略平面図である。 本発明の一実施の形態に係るパイプのワークを示すものであり、図(A)は曲げ加工後の平面図、図(B)は曲げ加工後の端面図である。 本発明の一実施の形態に係る平板のワークを示すものであり、図(A)は曲げ加工後の平面図、図(B)は曲げ加工後の端面図である。
以下に、本発明の構成を、図面に示す一実施の形態に係るベンダーに基づいて説明すると次の通りである。図1〜図3は、ベンダー1の金型部分を示すものであり、図1は平面図、図2は正面図、図3は左側面図である。同図に示す如く、ベンダー1は、枠組み形成された箱状ケーシング2の上面に、主金型3と二つの旋回金型4A及び4Bと、整形金型40とを有している。
主金型3は、円盤状の外周端面がワークの形状に対応しており、ワークが図13に示すパイプPの場合は、パイプPの外周面曲率と同じ曲率の湾曲部5が形成される。またワークが図14に示す平板Hの場合は、主金型3の外周端面は平坦面に形成される(図示せず)。ところで、主金型3のパイプPがセットされる位置とは反対側の外周面には、その一部が直線状に切除された切除部6が形成されており、主金型3を平面視すると弦部分を有している。
また主金型3は、ケーシング2の上面に固定されたスライドベース7にダボテイルを介してスライド自在に嵌合装着されたスライダー8に固定されている。スライダー8はその後端側がリンク機構9を介してクランプ機構10に連結されている。クランプ機構10はL字状のクランプアーム11の一端側がクランプ固定台12に回動自在に枢支されており、他端側にはクランプレバー13が取り付けられている。クランプレバー13は、図10の図(A)に示すクランプ時の状態から同図の図(B)に示すアンクランプ時の状態まで回動させることができる。これにより、前記スライダー8は、前進位置と後退位置との間を往復移動することが可能である。
旋回金型4A,4Bは、それぞれ全体形状が直方体であり、主金型3の外周側にワークであるパイプPを介して対向配置され、主金型3と対向する面にパイプPの外周面に当接する湾曲溝17が設けられている。また旋回金型4A,4Bは、前記主金型3のスライダー8と平行に配設されたスライダー20A,20B上に固定されている。そして、このスライダー20A,20Bとダボテイルを介して嵌合するスライドベース19A,19Bは、旋回軸18A,18Bに連結固定されている。ケーシング2の上面には、図1に示すように、旋回軸18A,18Bの旋回動作を案内する円弧状のガイド孔21A,21Bが主金型3の中心軸22と同心状に形成されている。更に、前記スライドベース19A,19Bに対するスライダー20A,20Bの位置関係を螺子杆23A,23Bで調節することにより、ワークの大きさに対応できるように構成されている。
また旋回金型4A,4Bは、図1及び図11の図(A)に示す加工開始前の基準位置においては、主金型3の頂点の接線方向に直線状になるように配置されている。これにより、旋回金型4Aと4Bとが接合する端面は、前記主金型3の頂点の法線上に位置している。
而して、中央に位置する前記主金型3と、加工開始前の基準位置における二個の旋回金型4A,4Bの手前側(図1の紙面の下側)には、主金型3に対して前進後退できる駆動機構を備えた整形金型40が配置されている。この整形金型40は、門型のスライドベース(リニアガイド)42の先端側に取付られており、その前端面にはワークの外周面形状に倣い且つ主金型3の外周面の曲率と同じ曲率を有する湾曲凹面が形成されている。
また前記門型のスライドベース42の中央にはスクリュー軸43に螺合するブロック体44が固定されている。
従って、スクリュー軸43を回転させるとブロック体44を介してスライドベース42及びその先端の整形金型40が前進後退するようになる。
スクリュー軸43の回転は、スクリュー軸43の手前側の端部にプーリー45と、箱状ケーシング2内に組み込んだモーター46(図3参照)の軸端に設けたプーリー47とをベルト48で連結して行っている。これらのプーリー45,47、ベルト47は本体のケーシング2の外周に取り付けられたベルトケーシング49でカバーされている。
ケーシング2内の金型設置面の下方には、図7及び図8に示すように、遊星ギヤボックスGが設けられており、その中央には、主金型3の加工位置における軸22(図1参照)と同心状に配設された固定ギヤ24が取り付けられている。そして、固定ギヤ24の周囲には、遊星ギヤ25A,25Bが配設され、当該固定ギヤ24と噛合している。遊星ギヤ25A,25Bは、前記旋回金型4A,4Bのスライドベース19A,19Bに連結固定された旋回軸18A,18Bに取り付けられている。なお、この旋回軸18A,18Bは、固定ギヤ24の中心軸33を中心にして回動する旋回アーム34及び35に嵌合装着されており、中心軸33からの距離が常に一定となるようになされている。
ケーシング2内のギヤボックスGの下方空間には、図6及び図7に示す上下二段のギヤボックスGX,GYを一セットとするギヤ伝達機構が二組(図6の符号J,K)配置されている。これらのギヤ伝達機構J,Kは、下向きに取り付けられた駆動源である一つのモーター26を共有する。モーター26の出力軸27には、駆動ギヤ28が取り付けられており、ピニオンギヤ29を介して二つの減速大ギヤ30A,30Bのうちの一つの減速大ギヤ30Bに噛合している。他方の減速大ギヤ30Aは、前記減速大ギヤ30Bに噛合している。従って、モーター26の駆動力は、旋回金型4A側にあっては、駆動ギヤ28、ピニオンギヤ29、アイドルギヤ30、減速大ギヤ30Aの順で伝達され、旋回金型4B側にあっては、駆動ギヤ28、ピニオンギヤ29、減速大ギヤ30B、の順で伝達されるようになっている。なお、減速大ギヤ30A,30Bは同一の大きさを有している。そのため、これらの減速大ギヤ30A,30Bは、相互に同一の回転速度で逆方向へ回転するようになる。
また減速大ギヤ30A,30Bの回転軸31A,31Bは、前記ギヤ伝達機構J,Kに連結されている。ギヤ伝達機構J側にあっては、減速大ギヤ30Aの回転軸31Aは下段のギヤボックスGYの入力ギヤ50の軸と同一軸であり、下段のギヤボックスGYの出力ギヤ51の軸51Aは上段のギヤボックスGXの入力ギヤ52と同一軸である。また上段のギヤボックスGXの出力ギヤ53の軸は、遊星ギヤ25Aの軸18Aと同一軸である。
一方、ギヤ伝達機構K側にあっては、減速大ギヤ30Bの回転軸31Bは下段のギヤボックスGYの入力ギヤ50の軸と同一軸であり、下段のギヤボックスGYの出力ギヤ51の軸51Aは上段のギヤボックスGXの入力ギヤ52と同一軸である。また上段のギヤボックスGXの出力ギヤ53の軸は、遊星ギヤ25Bの軸18Bと同一軸である。
従って、駆動モーター26の駆動力は、減速大ギヤ30A,30Bに伝達され、二組の上下二段のギヤボックスGX,GYからなるギヤ伝達機構J,Kを通じて二つの遊星ギヤ25A,25Bに伝達される。この二つの遊星ギヤ25A,25Bも同一の大きさを有しており、相互に同一の回転速度で逆方向へ回転するようになる。
このように駆動モーター26の駆動力をギヤボックス内に組み込んだギヤ伝達機構J,Kで旋回金型4A,4Bの遊星ギヤ25A,25B側へ伝達するようにすることで、伝達機構全体の高さ寸法を低く抑えることができ、装置全体を小型且つコンパクトに製造することが可能である。
次に、このように構成されたベンダー1による曲げ加工方法を説明する。この場合、ワークは図11及び図13に示すパイプPである。先ず、直線状のパイプPを金型にセットする。これは、図11の図(A)に示すように、旋回金型4A,4Bが主金型3の頂点における接線方向で直線状になるように位置させた状態で、主金型3との間の湾曲面5及び17で形成される空間に挿し込んで行う。この場合に、U字状に加工された後のパイプPのR面部の頂点となる部分(R面部の中心となる部分)を、主金型3の頂点に合わせるだけで位置決めを行うことができ、加工前の直線状のパイプPのセッティングが極めて容易である。
なお、パイプPのセッティングに際しては、図10の図(B)に示すように、予め主金型3を後退させておき、旋回金型4A,4Bとの間にパイプPの外径よりも大きな空間を形成しておけばパイプPのセットは容易である。パイプPを挿し込んだ後は、クランクレバー13を図10の図(A)に示す直立状態に回動操作する。これにより、クランプアーム11及びリンク機構10を介してスライダー8が前進移動し、主金型3は旋回金型4A,4B及びパイプPの方へ近づくように前進し、加工開始前の基準位置に位置することができる。図10の図(A)に示す、クランプ時の状態において、主金型3の中心軸22とギヤボックスG内の固定ギヤ24の中心軸33とはその中心が一致するようになる。
このようにしてパイプPの主金型3及び旋回金型4A,4Bへのセットが完了した後は、駆動モーター26を駆動させて、パイプPの曲げ加工を開始する。駆動モーター26の駆動力は、旋回金型4A側にあっては、駆動ギヤ28、ピニオンギヤ29、アイドルギヤ30、減速大ギヤ30Aの順で伝達される。また旋回金型4B側にあっては、駆動ギヤ28、ピニオンギヤ29、減速大ギヤ30Bの順で伝達される。
そして、更に、駆動力は、これらの減速大ギヤ30A,30Bの回転軸31A,31Bに連結されたギヤ伝達機構J,Kに伝達される。旋回金型4A側のギヤ伝達機構Jにあっては、減速大ギヤ30Aの回転軸31Aから下段のギヤボックスGYの入力ギヤ軸に伝達され、入力ギヤ50に噛合する出力ギヤ51の軸51Aからその上段のギヤボックスGXの入力ギヤ52に伝達される。更に、入力ギヤ52に噛合する出力ギヤ52及びその軸18Aへ伝達される。この軸18Aは、遊星ギヤ25Aの旋回軸である。遊星ギヤ25Aは、主金型3の固定ギヤ24に噛合しているので、遊星ギヤ25Aは、旋回軸18Aが円弧状のガイド孔21Aに案内されつつ、固定ギヤ24の周囲を旋回動作するようになる。
一方、ギヤ伝達機構K側にあっては、減速大ギヤ30Bの回転軸31Bから下段のギヤボックスGYの入力ギヤ軸に伝達され、入力ギヤ50に噛合する出力ギヤ51の軸51Aからその上段のギヤボックスGXの入力ギヤ52に伝達される。更に、入力ギヤ52に噛合する出力ギヤ52及びその軸18Bへ伝達される。この軸18Bは、遊星ギヤ25Bの旋回軸である。遊星ギヤ25Bは、主金型3の固定ギヤ24に噛合しているので、遊星ギヤ25Bは、旋回軸18Bが円弧状のガイド孔21Bに案内されつつ、固定ギヤ24の周囲を旋回動作するようになる。
従って、駆動モーター26の駆動力は、減速大ギヤ30A,30Bに伝達され、二組の上下二段のギヤボックスGX,GYからなるギヤ伝達機構J,Kを通じて二つの遊星ギヤ25A,25Bに伝達される。この二つの遊星ギヤ25A,25Bも同一の大きさを有しており、相互に同一の回転速度で逆方向へ回転するようになる。
遊星ギヤ25A,25Bの旋回動作は、その中心である旋回軸18A,18Bの回動軌跡を図1及び図8において示せば、符号X及びYの通りである。従って、前記旋回軸18A,18Bに取り付けられたスライドベース19A,19B及びスライダー20A,20B並びに旋回金型4A,4Bが一体的に前記回動軌跡X,Yに沿って旋回動作をするようになる。つまり、旋回金型4A,4Bは、図11の図(B)の鎖線で示すように、主金型3の周囲を両側面部までそれぞれ90度ずつ移動し、この移動に伴ってワークのパイプPを主金型3の外周端面に形成された湾曲溝5の半径寸法と同じ曲率に曲げ加工を行い、R面部を形成する。
而して、本実施例にあっては、前記曲げ加工の途中において、整形金型40を主金型3に向けて前進させ、図11の実線で示すように、パイプPのR面部の外周面側を拘束する。整形金型40の移動は、図2,3及び図7に示すモーター46を駆動させて、プーリー45,47及びベルト48を通じてスクリュー軸43を回動させ、これに噛合するブロック体44を介してリニアガイド(登録商標名:LMガイド)42を移動させることで行う。
このようにパイプPの曲げ加工を、その内周面側を主金型3で拘束し、外周面側を整形金型40で拘束しながら行うことで、パイプPのR面部に皺やクラック、扁平等の歪が発生するのを防止することが可能である。
このように旋回金型4A,4Bが図11の図(A)から図(B)の状態に90度ずつ旋回動作することで、直線状のパイプPに曲げ加工を加えてU字状のパイプを成形しており、従来の場合に比較して曲げ加工を行うために移動する旋回金型等の回動動作は1/2で済むことになる。そのため、加工効率は2倍のものが得られる。
然る後は、各金型からU字状に曲げ加工されたパイプPを取り出す脱型工程を行う。脱型工程は、先ず、駆動モーター26を逆回転させて、旋回金型4A,4Bを図11の図(A)に示す加工開始前の基準位置へ復帰させる。次に、クランプ機構10のクランプレバー13を、図10の図(A)に示す直立状態から同図の図(B)に示す倒伏状態へ回動動作させ、L型アーム11及びリンク機構10を介してスライダー8及び主金型3を同図の左方向へ移動させる。図1及び図12の図(A)においては、上側へ後退動作さる。これにより、当該金型3とU字状に曲げ加工されたパイプPのR面部との間に空間Kが形成される。
そして、図12の図(B)に示すように、U字状に曲げ加工されたパイプPを90度回転させる。これにより、U字状パイプPの直線部Sが主金型3の切除部6に対向して位置するようになり、直線部Sは主金型3の湾曲溝5との密着による拘束が解放されてフリーとなる。この状態で同図の矢符に示す如く、主金型3及び旋回金型4A,4Bから抜き取ればよい。
このように、本実施の形態では、脱型に際し、主金型3を後退移動させてU字状パイプPとの間に空間Kを形成し、またU字状パイプPの直線部Sを主金型3の切除部6に対向位置させている。そのため、U字状パイプPは、直線部Sの一部が主金型3の頂点において単に線接触するだけであり、また旋回金型4A,4Bとは直線部Sが接合しているのみであり、R面部が主金型3の湾曲溝5に密着していないので、抵抗なく僅かの力で容易に抜き取ることが可能である。
以上がパイプPをU字状に曲げ加工する工程の1サイクルである。然る後は、以上の動作を繰り返してパイプPの曲げ加工を繰り返せばよい。なお、パイプPの径が変わる場合は、主金型3の半径及び湾曲部5の曲率を変更し、また旋回金型4A,4Bの湾曲部17の曲率を変更すると共に、螺子杆23A,23Bを調節して主金型3との間の距離を変更するようにすればよい。またパイプPの曲げ角度の設定は、旋回金型4A,4Bの旋回角度を設定することで任意に変更することが可能である。
ところで、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例えば、ワークは、パイプPの場合を説明したが、棒状物であってもよく、また平板Hであってもよい。
1…ベンダー
2…ケーシング
3…主金型
4A,4B…旋回金型
5…湾曲溝
6…主金型の切除部
7…主金型のスライドベース
8…主金型のスライダー
9…リンク機構
10…クランプ機構
11…クランプアーム
12…クランプ固定台
13…クランプレバー
18A,18B…旋回軸
24…固定ギヤ
25A,25B…旋回軸ギヤ
26…駆動モーター
28…駆動ギヤ
29…ピニオンギヤ
30A,30B…減速大ギヤ
32A,32B…自在継手
40…整形金型
42…リニアガイド
43…スクリュー軸
44…ブロック体
J,K…駆動伝達機構
GX…上段のギヤボックス機構
GY…下段のギヤボックス機構

Claims (2)

  1. ワークの端面形状に対応する外周端面を備えた円盤状の主金型と、
    該主金型の外周側にワークを介して対向配置され、ワークの端面形状に対応する当接面を備えた二個の旋回金型と、
    前記主金型の周囲に部分的に設けられた旋回金型の円弧状ガイド孔と、
    主金型及び基準位置の二個の旋回金型の手前側に配置され、主金型に対して前進後退する移動機構を備えた整形金型と、
    前記旋回金型と駆動源のモータとの間を連結する駆動伝達機構とを備えてなり、
    前記二個の旋回金型は、加工開始前の前記基準位置が、前記主金型の頂点の接線方向に直線上に、かつ、二個の旋回金型が接合する端面が前記主金型の頂点の法線上に位置しており、加工開始に伴って前記主金型の周囲を両側面部まで旋回移動させてワークの曲げ加工を行う一方、
    前記整形金型は、前記曲げ加工の途中で前記旋回金型どうしの間に形成されるオープンスペースを利用して、前記主金型に向けて前進してワークの端面を拘束するように構成されている
    ことを特徴とする歪防止機能付き小型のベンダー。
  2. 前記駆動伝達機構は、駆動源であるモーターと、
    二つの減速大ギヤと、
    主金型の固定ギヤと、
    該固定ギヤに噛合する二個の旋回金型に連結された遊星ギヤと、
    前記二つの減速大ギヤと二個の遊星ギヤとをそれぞれ連結する上下二段の二組のギヤボックスと、
    各ギヤボックス内に組み込まれて噛合する入力ギヤ及び出力ギヤとより成り、
    下段のギヤボックスの入力ギヤ軸は前記減速大ギヤの軸と同軸であり、
    下段のギヤボックスの出力ギヤ軸は上段のギヤボックスの入力ギヤ軸と同軸であり、
    上段のギヤボックスの出力ギヤ軸は前記遊星ギヤ軸と同軸である
    ことを特徴とする請求項1に記載の歪防止機能付き小型のベンダー。
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